ダイヤ「どういうつもりですの…!!」鞠莉「わ、わたしは…」

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ダイまり-アイキャッチ3
1: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:39:46.96 ID:rnrkbzFK.net
短編鬱です

元スレ: ダイヤ「どういうつもりですの…!!」鞠莉「わ、わたしは…」

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2: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:40:19.16 ID:rnrkbzFK.net
小さな部屋に大きな声が必要以上に響き渡る

ダイヤ「なぜ…なぜなぜなぜなぜ、なぜ東京に行くのを止めなかったのですか!!」

 感情に身を任せ今にも崩れ落ちそうな少女に その全てをぶつける

鞠莉「こ、こんな事になるなんて私は…」

ダイヤ「予測できた事態のはずですわ…!」

鞠莉「ごめん…なさい…」ポロ

ダイヤ「っ…全ての責任が貴方にあるわけではありませんわ…私も、千歌さん達が東京に行くことを知っていた…」

 彼女の頬を伝う一筋の涙は怒りに燃える理不 尽な心を沈める
 ふと我に返ったように、否定し続けた彼女の ことを慰める、そして自分がいかに支離滅裂 な事を言っているかを理解する


ダイヤ「私は今日を持って浦の星女学院を自主退学します、これが私にできる千歌さんと、周りの人間にできる最大限の詫びですわ。」
3: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:40:52.01 ID:rnrkbzFK.net
鞠莉「そ、そんな…ダイヤが学校をやめる理由は一つも…」

 彼女の言う通り、私が学校を辞めたところで 何かがいい方向に変わるわけではない、むし ろ学校は生徒会長という重大な役割を持った 生徒を突然失い少なからず被害を受ける

ダイヤ「こんな事ですべてが許されるとは思っていませんわ」

 ただ私は逃げているだけだ、どうしようも  ない負の感情が渦巻き、嫌な空気が漂う学校 から

ダイヤ「失った物が大きすぎて、私では償いきれません。」

 自分は強い人間だった、並大抵のことでは挫 けず何度でも立ち上がり、自分の納得の行く まで食らいつく
 しかしたったひとつの出来事が今までの自分 を変えてしまった

ダイヤ「そうでしょう?…一人の人間の尊い命が失われたのですから」

 それほど高海千歌という少女の死は重かった
4: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:41:24.20 ID:rnrkbzFK.net
鞠莉「なんで…私は…こうなることなんて望んでいなかった…」

ダイヤ「あの子達にはまだ早すぎたのですわ…」
 
 あの6人の少女たちに全く期待していなかった と言ったら嘘になる
 だからこそ東京に行くという彼女達を送り出 した
 彼女達なら私達が超えられなかった壁を超え られる
 不思議とそう思ってしまっていた
 胸の中に淡い期待と希望を抱いていた
 
 しかしそこに残ったものは深い後悔という一 つの感情だけだった
5: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:41:56.83 ID:rnrkbzFK.net
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曜「いやあああああ!!千歌ちゃん!千歌ちゃん!!」ガン

 薄暗い部屋をヒステリックな叫び声、物と者 がぶつかる音が響く

果南「落ち着いて!曜!」

 近くにいる少女は私の自傷を押さえつけるよ うに腕をとり押さえつける

曜「あ、あぁ、私のせいだ…私が千歌ちゃんを追い詰めるようなことをいったから…私が私が私が私が私が…!!」

 千歌ちゃんに対して言った言葉が何度も頭の 中で再生される

 『悔しくないの?』

 そう言われた時の千歌ちゃんの表情が今も忘 れなれない、いや、一生忘れられない

果南「誰のせいでもない…誰のせいでもないんだよ!曜…っ!」

 果南ちゃんはこうしていつも暴れる私を押さ えてくれる

曜「しんじゃえ…っ!こんな駄目な私なんかしんじゃえっ!」ゴン!

 押さえつけられてもなお暴れる私の爪が果南 ちゃんの頬を、大事な大事な友達を傷つける

 また、私は友達を傷つける

果南「いっ…っ!…曜…だめだよ…!」

 頬に走っているであろう鋭い痛みを我慢しな がらも果南は曜を鎮めようと必死になる

果南「もう私は誰も失いたくないよ…!」

曜「ぁああっ…、ごめ…なさい…っちかちゃんっ…ち、かちゃ…っ」 

 声にならない弱々しい悲鳴のような謝罪をし ながら、浅い眠りにつく
6: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:43:00.60 ID:rnrkbzFK.net
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善子「ずら丸…今日も来たわよ」ガラガラ

 不意にドアが開き、彼女にとって聞き慣れて いるであろう声が聞こえてくる

花丸「あっ!善子ちゃんいらっしゃいずら〜」

 あっけらかんとした表情の花丸は、訪れた善 子を真っ白な病室に迎え入れる

善子「善子じゃなくて…あぁ、なんかもういいや…」

 善子はいつもの決まり文句はもう言わなく  なっていた、なぜか言う気分になれなかった

花丸「ねぇ善子ちゃん?」

善子「なによ?」

花丸「まるはいつになったら退院できるずら?」

善子「っ、それは」

 聞かれたくない質問が飛んできて動揺を隠し きれずに狼狽える

花丸「早く退院してまたAqoursの練習頑張りたいよ〜」

 彼女の肉体だけは至って健康体だ、普通の病 院ならとっくに退院できているだろう

花丸「それに、聞いたよ〜!昨日とうとう新曲ができたらしいね!どんな感じの曲ずら?!」

 明るい声調で彼女は新しい曲についての興味 を示す

善子「…その話は誰から聞いたの?」

 反して善子は暗い声調で探るように問い返す
 

花丸「昨日お見舞いに来てくれた時に教えてくれたんだぁ」
 
7: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:43:31.63 ID:rnrkbzFK.net
花丸「千歌ちゃんが。」

 ニコリと笑い、狂気が冷たい病室にコダ マする
8: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:44:01.83 ID:rnrkbzFK.net
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ダイヤ「…ルビィ、ご飯持ってきましたわよ」

 …十秒ほど返事を待つが返事はない

ダイヤ「…入りますわよ?」ガラガラ

 なるべく大きな音をたてないようにに静かに 扉を横にずらす

ルビィ「…おねえちゃん…」

 憔悴しきった妹の痛々しい姿を見て心を痛め ながら自分だけは気丈に振る舞わなければな らないと思い、表情に出さないように意識を 集中させる

ダイヤ「ほら、お粥を持ってきましたわ、ゆっくりお食べなさい?」

 火傷しないように少し冷ましたお粥を妹の前 に持っていき、スプーンで掬い上げ口の前に 差し出す

ルビィ「うん、ごめんね、毎日…」

ダイヤ「…っ!貴方が気にすることではありませんわ!私はあなたの姉ですもの、そんなことよりーー」

 まずい、と思ったダイヤは口早に次の話題に 持ち込もうとする

ルビィ「ごめんね、ごめん」
9: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:44:47.47 ID:rnrkbzFK.net
ダイヤ「ル、ルビィ…」

 しかし時既に遅くルビィは段々と青ざめた表 情になって行きダイヤの胸元にパタリと倒れ 込む

ルビィ「ごめんね、ごめんなさい、ごめ、ご、ゔっ…!」

ルビィ「お、おぇぇ…っ!」

 先程食べたばっかのお粥を全て体外に、ぶち まける

ダイヤ「ルビィ?!いまお母様を呼んできますわ!」

 吐瀉物が服にかかったダイヤは嫌な顔一つせ ず妹の体調を何より早く心配した

ルビィ「ぇ、おぇっ、ゔっ…ごめん…なさいっ…げほっ…」

 姉の服を汚してしまった罪悪感によりさらに 謝罪の言葉は増える

ダイヤ「ルビィ…」

ダイヤ「貴女は何も悪くないのですのよ…」

 パニックになってる妹を鎮めようとなるべく 優しい声で囁く

ルビィ「お゛ぇっえ…ち、かちゃ…」

ルビィ「ぢ、かちゃ…っはなま…るちゃんっ…」

 消えてしまった二人の少女の名前を口に しながら彼女は今日も泣き続ける
10: 名無しで叶える物語(しまむら【16:35 震度1】)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 16:45:23.48 ID:rnrkbzFK.net
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梨子「あの日から私はピアノに触れない」

梨子「私がもっといい曲を作っていれば」

梨子「きっと私たちは入賞できていた」

梨子「そうすればこんな事にはならなかった」

梨子「だから全ては私のせい」

梨子「私のせいなのに千歌ちゃんだけが居なくなるのはおかしいの、おかしい、誤っている」

梨子「それにまだ私は千歌ちゃんに謝れていない」

梨子「千歌ちゃん、まっててね、今すぐ私もーーー」


一人の少女の死は結果的に多大なる犠牲を生み

悲しみを膨れ上がらせながら

今も彼女たちの心を、蝕み続けている



     完
26: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:41:54.62 ID:rnrkbzFK.net
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善子「…ほらまた来てあげたわよ」

 リンゴやバナナなどのフルーツが入った手提 げ袋をクイッと上に持ち上げ花丸に見せつけ る

花丸「わぁぁ!善子ちゃん、毎日ありがとうずら!」

 目を輝かせながら善子の持ってきた手提げ袋 に興味を示す

善子「まったく…相変わらず食い意地張ってるわねぇ…」

花丸「善子ちゃん、食欲は三大欲求といってねーー」

 そういい自らの知識を教えようと善子に話し かける

 あぁ、この子は変わっていなんだな…と善子は 悲しさと、周りが変わっていくなかで変わら ない人がいてくれるという若干の嬉しさを感 じていた
27: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:42:23.41 ID:rnrkbzFK.net
善子「はいはい、あんたの下らない知識披露会はどうでもいいから」

花丸「むぅ、ひどいずら!」

 ぷくーっと頬を膨らませ不満を表情で伝えて くる

善子「リンゴ剥くからちょっとまってなさい」

 そう言うと善子は果物ナイフを鞄から取り出し、リンゴの皮を慣れた手つきで剥き始める

花丸「わぁ、ありがとう」

善子「全く、とっとと治して早く退院してよね」

 そう言葉を口にした瞬間、善子はハッとし失 言をしたことに気づく

花丸「…何を治せばいいんだろうね」

善子「え…そ、それは」

花丸「まる知ってるよ、ここ精神病院って言うんでしょ?」

 さっきまでの明るい声が嘘のように今度はど んよりとした暗い声調で語りかけてくる

善子「…えぇ、そうよ」

花丸「でもおかしいよ、まるはどこも可笑しくないのに」
28: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:42:53.48 ID:rnrkbzFK.net
善子「…いいえ、いまアナタは間違いなくおかしくなっているわ」

 これはチャンスかもしれない、この狂った状 況を変えるチャンスなのかもしれない、そう 善子はこの時思っていた

花丸「なんで、なんでみんなそんな酷いこと言うの!!!!」

 怒号が病室に響き渡り、二人の脳を刺激する

善子「っ、いい?落ち着いて聞きなさい」

 手に持っていた果物ナイフと剥きかけのりん ごを近くの小さな机に置き、真剣な表情で花 丸に語りかける

花丸「やだよ、今日はもう帰って、善子ちゃん」

善子「ダメよ、この話はアナタのためにするの」
30: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:43:39.35 ID:rnrkbzFK.net
ドクン、と心臓が大きく脈打つ

善子「ちゃんと聞きなさい」

善子「千歌ちゃんはーーもう死んでしまったのよ」

花丸「善子ちゃん、そういう冗談は言っちゃいけないってお母さんがーー」

 花丸は善子の言っていたことを冗談と受け取 り昔親に言われたことを善子に言おうとする

善子「そうやって逃げ続けるのは辞めなさい」

 しかし、それを許さないようにすぐさま言葉 を言葉で遮る 

善子「千歌ちゃんは死んでいる、東京でライブをした翌日に行方不明になりその三日後に水死体として見つかっているわ」

 花丸に無情な現実を突きつける

花丸「だ、だって千歌ちゃんは昨日も面会にきてくれて…」

善子「そんなのアナタの妄想よ、貴女は千歌ちゃんの遺体の第一発見者、思い出しなさい」

花丸「ま、まるはっ…」

 脳裏に一つのあるはずのない記憶が横切る

 『千歌ちゃんは死んでなんかない!』

 『みんなどうしてそんなに弱気なの?!』

 『もういいずら、まるが一人でも千歌ちゃん を連れ戻してくる…!』

花丸「あ、あ、」

善子「もう逃げていい時間は終わったのよ…現実と向き合う時だわ。」

 今にも泣き出しそうな花丸の表情を見て、心 がズキズキと痛む
 しかしこれも彼女のためと割り切り、現実を 一つ残らず花丸に教えていく
31: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:44:06.16 ID:rnrkbzFK.net
花丸「嘘、嘘ずら、こんなの嘘だよ」

 段々と顔の色が青くなっていき、手が小刻み に震える

善子「いいえ、嘘じゃないわ。」

花丸「っ…うぇ、…っ!」

 凄まじい吐き気が体中を襲い、たまらず胸を 抑えつけながら前に屈み込む

善子「現実を受け入れなさい…」

花丸「そっか…しんじゃったんだ…」

 その一言は、千歌の死を理解したであろう花 丸が、静かに発した言葉であった
32: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:44:40.24 ID:rnrkbzFK.net
善子「そうよ、だからアンタはーー」

 次の瞬間、善子は何が起こったのかを理解す るのに時間がかかった
 
善子「え?…は…」

 花丸は、小さな机の上に置いてあった果物ナ イフを右手でとり

 自らの胸に突き立てていた

善子「な、なんで…ぇ」

花丸「ご、ふぇ…」

 赤い液体が花丸の腕を伝い、ポツリと小さな 音を立てて命とともに地面にこぼれ落ちる
33: 続きます(しまむら)@\(^o^)/ 2016/09/17(土) 19:45:11.50 ID:rnrkbzFK.net
ーーーーー


 ギィギィーー

国木田花丸は死亡した

 ギィギィーー

彼女が突然果物ナイフを自らの胸に突き立て自殺したのかを私にはわからなかった

 ギィギィーー

唯一Aqoursの中で千歌の死体を見た彼女は、千歌が死亡していたことを誰よりも深く理解していたのかもしれない

 ギィギィーー

だからこそ誰よりも壊れた

 ギィギィーー

現実逃避していた方が国木田花丸にとっては幸せだった
私はその幸せを現実を突きつける事により奪い取った

 ギィギィーー

だから私は自らに罰を下す

 ギィギィーー

              ギィ

天井から垂れたロープには翼を失った堕天使が吊るされていた
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