穂乃果(ヤバっ…泣くかもこれ)

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穂乃果-アイキャッチ28
1: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:43:10.32 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果「…」ウルッ

上司「泣かれてもねぇ」

穂乃果「……っぐ」

穂乃果(泣きたくない…泣きたくないのに……今泣いたらイタイ子みたいじゃん…違うのに、悔しくて涙が出てきてるだけなのに…説明も出来ない)

上司「とりあえず、この件は私が引き取るから。高坂は別の仕事の方進めて。……はぁ」

穂乃果「……はい…」

穂乃果 (別の仕事なんてないし…)

穂乃果(悔しい……悔しいよ……)

穂乃果(それに、こんな泣いてるとこ見られて…もうダメかも……どんな顔して仕事すればいいの……)

元スレ: 穂乃果(ヤバっ…泣くかもこれ)

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2: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:46:11.56 ID:gdBhMeTO.net
同僚「……仕方ないよ。クライアントとの相性が悪かったんだよ」

同僚「……ね?だからさ、切り替えていこう」

穂乃果「…」ゴシゴシ

同僚「ほ、ほら、担当したクライアントって性格悪そうだったじゃん!たまたまそんな人に当たっちゃっただけ!運だよ運!」

穂乃果「…………ごめん……。気遣わせてるよね

同僚「いやっ、そんなこと…」

穂乃果「……ちょっとトイレ行ってくる…」

同僚「…」

上司「…」チラッ
5: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:49:02.23 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果(確かに私の対応が悪かったとこもある。でもさ…)


以前うちの会社と取引した事もある会社へ上司と企画のプレゼンをしに行った
その時は私はまだ仕事に慣れていない時で上司と同行した

相手方は 私が若い、それだけの理由でえらく気に入ったようで私に担当してほしいと頼まれた

上司の承諾もあり初めての担当を任される事になった

それから何度か打ち合わせの為に1人で取引先の人と会う事もなったが知識も経験も未熟な私には荷が重すぎた
6: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:51:03.02 ID:gdBhMeTO.net
『前に話したところだけど全く改善されてないじゃない。君はまださほど仕事を抱えているわけじゃないんでしょ??

しっかりやってもらわないと困るよ。君に頼むと言ってしまった手前、こっちから担当変えてくれなんて言えないんだしさ…。

若い分知識はなくても頑張ってくれると思って………いや、……まぁ宜しく頼むよ』


一度信用を裏切ってしまったと思うとその後の打ち合わせでも上手くいかず

何日もかけて考えた企画案。でもそれは結局仕事を覚えたての私の考えでは何も生み出せない

悪循環のループは止まらない
7: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:52:06.76 ID:gdBhMeTO.net
毎週行われる部署内でのミーティングで業務報告、その度に先輩や同僚達の前で進展しない結果の報告をする、案を練り直して取引先に行く、報告

そうして時間だけが進む中事件は起きた


取引先からの怒りのクレーム、担当変更の要望


その電話があった事を私が知った時は同僚達はその事を既に知っている様だった

どうやら何週も前から同じ様に相談の電話が来ていたらしい

担当を変えてほしい、しかし他の社員達も皆抱えている仕事がある

私に期待していた、と言えば聞こえはいいが

担当したくない案件だった。そういう事だろう
8: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:53:33.44 ID:gdBhMeTO.net
何も分からないまま引き受けた仕事

持ち前の元気でどうにかなるなんてそんなぬるい考えではダメだった

そして私の代わりに担当する事になる上司の事を考えると申し訳ない気持ちと悔しい気持ちと、ここで頑張る気力はもう無いという諦めの気持ち

トイレの個室でまた泣いてしまった

かれこれ30分はこもっているだろう

誰も様子を見に来ない
全て心の中を見透かされている様な気持ちだった
9: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:54:30.00 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果「あの……これ……」

上司「…退職願。……そうか…」

穂乃果「…すみません」

上司「まぁ………なんとなくそんな事だろうと思ったよ、『お話ししたい事があります』だなんて言われたらね」

穂乃果「はい……」

上司「それで。……退職日なんだけど」

穂乃果「…」

上司「………高坂は今仕事もないし、……うん。……今日付けで構わないよ」

穂乃果「え…」
10: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:55:38.42 ID:gdBhMeTO.net
上司「………正直、毎日暗い顔で居られてもな。みんな気遣うから」

上司「半年ぐらいか。…いやでもまだ半年だろ、これからだと思ってたんだがな。まぁ高坂自身が嫌になったって事だから止めてもな…」

穂乃果「…」

上司「まあ。じゃあみんなには俺から報告しておくよ」

穂乃果「……私から言わないほうがいいですか……?」

上司「ほら、みんな忙しいから。今日も残業あるし今話したら気抜けちゃうから。とりあえず高坂は定時までデスク片付けといて」

穂乃果「…」
11: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:57:26.01 ID:gdBhMeTO.net
社員達に見られながらデスクの整理。特に参考になる様な資料もない。すぐに片付け終わった

その間、何人か事を察した様にポンっと無言で私の肩を叩く

他の社員達は黙々と作業している静かなオフィスだ

私が片付ける音さえもできるだけ立てない様に気を配った


定時

穂乃果「……お疲れ様でした!………お先に失礼します……」

同僚「お疲れ。……高坂さん」

穂乃果「あ……」

同僚「………頑張ってねっ」

穂乃果「………ありがとう」ジワッ

穂乃果「…急でごめんね。……これからも頑張って!…」

同僚「高坂さん…。また…またご飯でも行こう」

穂乃果「うん……。ありがとう。お疲れ様…」
12: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 00:58:24.01 ID:gdBhMeTO.net
彼女は同期
入社してすぐに仲良くなった

ほぼ毎日仕事終わりにご飯に行って、仕事の愚痴に花をさかせた

彼女は私と違って優秀。きっと彼女ならこの先も上手くやっていける

もう会うことはないだろうと思いながら会社を出た
17: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:00:52.73 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果(……はぁ。…でもスッキリしたかもなぁ)

穂乃果(……新しい就職先を見つけるまでは大変だけどもう明日から行かなくていいんだって思うと気が楽)

穂乃果(別にいい事があったわけじゃないけど、今日はお酒飲んじゃおっかな。そうだ、久しぶりに自炊もしようっと)ルン


久しぶりに時間が出来た
気がつけば入社してからのこの約半年間、めまぐるしく時間が過ぎていった

ふと街を見た
みんな同じ様に歩いて、前ばかり見ている

私はそれが社会の日常ということに気づいてしまった

きっと繰り返しの毎日で、今私の目に映る人々は明日の同じ時間にもここに居るんだろう

空を見て綺麗だなって思う事も忘れていた
そんな事を思いながら歩いていたら神社に来ていた
22: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:03:50.06 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果(うわ………懐かしいなぁ…)

穂乃果(前に来たのいつだったかな……。入社前くらいかな)

穂乃果(そういえば………みんなは元気かな…)


懺悔をする様な気持ちでお参りをして、それから昔の事を思い出しながらベンチに腰掛けた

少し余韻に浸りながらもしかしたら誰かいるかも…なんて考えたりしたけども

いるわけはない

いるわけがないと考えると、どうしてか私だけ社会のスピードに取り残されている様な気がした
25: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:05:30.27 ID:gdBhMeTO.net
その日の晩、久しぶりに解放され、日常のルーティンを大いに崩した

11時には寝るつもりが帰りに借りたDVDを見ながら缶ビールをちびりちびり…

気づけば深夜2時、風呂に入りベットに横になるもネットサーフィンに夢中になり朝方になっていた


穂乃果(ジュース飲も……そうすれば眠れる気がする)

穂乃果「…ごクッ……ごく……」

カーテンを開ける

穂乃果(うわぁ……もう5時だと明るいんだね……)

穂乃果(……あそこの部屋、もう電気点いてる)

穂乃果(鳥の鳴き声、近所の犬が吠えてる…)

穂乃果(あ、……まぶたが重くなってきたよ……)
27: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:06:49.00 ID:gdBhMeTO.net
そして起きる
時刻は夕方4時


穂乃果「………?やばっ!!!!!!」

穂乃果「……あ」

穂乃果「そうだった…。…もう行かなくていいんだよね」

穂乃果(んんんん………寝覚めが悪い…。私って毎日こんな気持ちで朝起きてたんだね…体に良くないよ……)

穂乃果(……頭 痛い)

穂乃果(あぁ……今日は溜まってた洗濯物洗ったり掃除したりしようと思ってたのにな)

穂乃果(なにしよう…)

穂乃果(そうだ、実家に帰ろっと。で、一応仕事も辞めた事話しとこっかな)

穂乃果(さて、支度支度)
29: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:08:22.46 ID:gdBhMeTO.net
気付けば一週間が経っていた

実家に帰って報告したら意外にも怒られたりはしなかった
むしろ、同情してくれた

そのせいなのかは知らないが焦って職探しをする必要性を感じなかった

確かにそうだ。半年間、毎日働き詰めで自分の時間も無かったのだから


穂乃果「ん……。あーあ……また寝坊したよ…。これで一週間連続だ…」

穂乃果「まぁでも、次の月曜日からしっかり職探しすればいいよね…。この土日でお休みは終わり…」
32: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:09:47.61 ID:gdBhMeTO.net
穂乃果(こうして家に居るのは気が楽だけど、罪悪感はある…)

穂乃果「とは言っても」

穂乃果「既に夕方…。そうだ、久々にみんなに会いたいな…元気かな。……頑張ってるかな…」

穂乃果「みんな土日が休みなんだっけか…?」

穂乃果(そうだ、Facebook見てみよ)


こうして今日も一日が終わる
34: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:11:55.30 ID:gdBhMeTO.net
Facebookを漁ると意外な情報ばかりが入ってきてそれだけで時間を潰せてしまったから


穂乃果(明日も日曜で休みだし、明日でもいっかな…)

穂乃果「とは言ってもねぇ〜。夕方に起きたから全然眠くなりそうにないね…」

穂乃果「そうだ、寝坊は嫌だからずっと起きてよっ」


 

穂乃果(結局、次の日は朝方に眠くなって布団の誘惑に負けたのである……くくく……なんちゃって)

穂乃果「…」

穂乃果「私ってこんなに独り言多かったのかな」


そうして1ヶ月、また1ヶ月と過ぎていく
35: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2016/10/12(水) 01:13:36.04 ID:gdBhMeTO.net
終わり
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