サンシャインSS短編集 ~七つの大罪~

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千歌-アイキャッチ18
2: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:31:21.26 ID:7N1MSo+a.net
7つの短編集。

暴食 ルビィ「"おっぱい アイス 作り方" 検索っと……」
傲慢 梨子「増税しましょ♪」」
色欲 花丸「ガチレズ魔女裁判 裁判長 津島善子」
嫉妬 千歌「みんなの特技をコピーする能力を手に入れた」
怠惰 曜「メノノリ様?」
強欲 ダイヤ「ここにキマシタワーを建設しましょう」
憤怒 鞠莉「ほんっとムカつく!」 果南「こっちのセリフ!」

作品を読み飛ばしたい方はCtrl+Fでどうぞ。

※ カップリングが複数登場する為カップリングカテゴリーは付けていません。(管理人)

元スレ: サンシャインSS短編集 ~七つの大罪~

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3: 暴食 ルビィ「"おっぱい アイス 作り方" 検索っと……」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:32:13.81 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「うーん……」

ルビィ「検索しても、出てくるのはたまごアイスのことだけ……」

ルビィ「違う……求めてるのはこんな情報じゃないんだ……」

黒澤ルビィは飢えていた。

きっかけは些細な記事だった。

それも、信憑性の欠片もない、ネット上の、まさに落書きのような記事。

だが、その落書きが、ルビィの根源的な衝動を強く揺さぶった。

――おっぱいミルクで作ったアイスは ものすごくおいしい――
4: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:32:53.08 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(結局、調べても作り方はわからなかった)

ルビィ(でも、普通のアイスの作り方はマスターした)

ルビィ(特別な材料が必要ということもなさそうだし……)

ルビィ(いや)

ルビィ(その、唯一の特別な材料さえ手に入れば、至高のアイスが手に入るんだ)
5: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:33:24.57 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(その唯一の材料を入手する方法だけど)

ルビィ(おっぱいが出やすくなるお薬なんてものが、世の中にはあるんだね)

ルビィ「胃薬? おっぱいが出る薬とは違うのかな……」

ルビィ「……ネットの通販って、便利だよね」

ルビィ「手続きとかは……まあ、大丈夫だよね?」
6: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:33:57.55 ID:7N1MSo+a.net
数日後

ルビィ「届いた……」

ルビィ「普通の錠剤なんだ」

ルビィ「これを飲ませれば……おっぱいが、出てくるんだね……」

ルビィ「でも、誰に飲ませよう……?」

コンコン

ルビィ「ぴぎぃっ!」

ダイヤ「ルビィ? いますか?」

ルビィ「な、なぁに! おねえちゃあ!?」

ダイヤ「いえ、そろそろ夕食の時間だと」

ルビィ「わ、わかった!! 今行くね!!」

ルビィ(あ、危なかった!!)
7: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:35:39.40 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「……」

ルビィ(もし、お姉ちゃんに飲ませたら……)

ルビィ(お姉ちゃんのおっぱいで……)

ルビィ(ああ……ルビィ、いけませんわ、姉妹同士でこんな破廉恥な真似を……//)

ルビィ(お姉ちゃんのおっぱい、他の皆よりもちっちゃいけど、とても綺麗だよ……)

ルビィ(ち、ちいさいだなんて……ルビィ、貴女一体私のことをどんな……きゃうっ!)

ルビィ(ごめんねお姉ちゃん……でも、そんなお姉ちゃんがルビィは大好きだよ……)

ルビィ(ああっ……そんな、いやらしく絞り上げるだなんて……どこで、そんな知恵を……)

ルビィ(きっと姉妹だから、ぴったり手に収まるようになってるんだよ、お姉ちゃん)

ルビィ(ルビィ……ああ、駄目です、そんな、女性同士、ましてや姉妹で乳搾りだなんて……///)
8: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:36:13.40 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「おねえちゃぁ……」

ダイヤ「ルビィ?」

ルビィ「ぴぎゃぁあああっ!?!?!?」

ダイヤ「ど、どうしましたの!?」

ルビィ「な、なんでもないよおねえちゃぁっ!!」

ダイヤ「だ、だとしたらいいんですけど……明日も早いのですから、早く寝なさい」

ルビィ「う、うん……」

ルビィ(びっくりした……)

ルビィ(……姉妹同士、かあ)

ルビィ「うん。お姉ちゃんはやめておこう……」
9: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:38:17.98 ID:7N1MSo+a.net
翌日

ルビィ「おはようございますっ!」

千歌「あ、ルビィちゃんおはよーっ!」

曜「おはヨーソローっ!」

梨子「おはよう、ルビィちゃん」

ダイヤ「おはようございますわ」
10: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:38:48.78 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「皆さん、ご一緒なのですね」

梨子「私と千歌ちゃんの家は隣だからね」

曜「私はちょっと朝練のついでにね」

千歌「曜ちゃん、よく早起きできるよね……私、まだ少し眠いよ……」

梨子「さっきアレだけ元気に挨拶してたのに……」

千歌「ルビィちゃんは別腹なのー」
11: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:40:39.37 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「………」

梨子「ん? 私の顔に何かついてる?」

ルビィ「あ、いえ! な、なんでもないです!」

梨子「そう……」

ルビィ(梨子さんのサイズは、お姉ちゃんと同じ……)

ルビィ(だからといって)

ルビィ(味が同じかはわからないんだ……)
12: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:41:17.32 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(ルビィちゃん……いきなり、どうしたの? 目が怖いよ……)

ルビィ(動かないでください……大丈夫です、抵抗しなければすぐに終わります)

ルビィ(あっ……だめルビィちゃん……! そんな、おっぱいなんて……!)

ルビィ(どうしたんです? いつも、本で読んでるようなものじゃないですか)

ルビィ(違っ……わたし、知らない……こんな、こんな世界しらないぃぃ……///)

ルビィ(本ばっかり読んでても、知識だけしか身につきませんよ? 身体で覚えることが先なこともありますよ)

ルビィ(あっ……る、ルビィちゃぁ……!)

ルビィ「………」
16: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:44:44.11 ID:7N1MSo+a.net
曜「それでねー……」

千歌「あははっ、曜ちゃんらしいねー」

ルビィ(そして、千歌さんと、曜さん……)

ルビィ(1年しか違わないはずなのに、すっごいなぁ……)

ルビィ(何食べたらあんなのになるんだろ……)

ルビィ(やっぱりみかんなのかなぁ……)
17: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:45:12.15 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(ルビィちゃん? ねえ、離してよ……)

ルビィ(ど、どうしたの? こんな、縛られて……あ、新しい遊びかな?)

ルビィ(そうですよ。だから、ゲームだと思って、楽しんでください)

ルビィ(はぁぅ!? ルビ、ルビィちゃん……そ、そこは……///)

ルビィ(千歌ちゃん!? る、ルビィちゃん、何やってるの!?)

ルビィ(千歌さんのことだから、みかんアイスのほうがいいかな、と思ったんですけど)

ルビィ(思ったよりも濃厚で、甘みも強くて、でも、太陽みたいなフレッシュさもあるんですね)

ルビィ(そんな……お、おっぱい吸いながらしゃべらないで……ぇ……///)
18: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:45:37.72 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(ち、千歌ちゃん……///)

ルビィ(だめ……曜ちゃん、みちゃダメ……ぇ……)

ルビィ(せっかくだから、曜さんのも、味見させてください……)

ルビィ(あぁっ……る、ルビィちゃん……!)

ルビィ(よ、曜ちゃん……!)

ルビィ(なんだろう……曜さんのは、もう少しさっぱりしてるというか、どんどん飲めちゃうというか)

ルビィ(はぁっ……はぁっ……千歌ちゃん……///)

ルビィ(曜ちゃん……///)
19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:46:04.56 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(二人共、個性的な味ですね)

ルビィ(いっそ、混ぜてみたらどうなるのかな?)

ルビィ(あっ……よ、曜ちゃぁっ……)

ルビィ(ち、千歌ちゃっ……の、乳首が……)

ルビィ(す、擦れあって……// あう、あっ、あっ……)

ルビィ(千歌ちゃん……顔、す、すごいことになってるよ……)

ルビィ(よ、よぉちゃんだって……人のこと言えないよぉ……)
20: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:46:27.57 ID:7N1MSo+a.net
曜「ルビィちゃん?」

ルビィ「ぴぎゃわぎゃあああっ!!!」

千歌「!?」

ダイヤ「ど、どうしたんですの!?」

ルビィ「な、なんでもないです!! ちょっと考え事してて……」

曜「う、うん。なんかぼーっとしてたから……電柱とかに気をつけてね?」

ルビィ「は、はひぃっ!」

梨子「………」
21: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:50:42.39 ID:7N1MSo+a.net
果南「お、みんな一緒なんだ」

鞠莉「グッモーニン♪ ヘロー、エブリワン!」

千歌「あ! 果南ちゃんにマリーさん!」

ダイヤ「おはようございます」

ルビィ「おはようございますっ」

曜「おはヨーソロー!」

梨子「おはようございます」
22: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:50:59.29 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(……それにしても、やっぱりこの二人はすごいと思う)

ルビィ(Aqoursの3胸ならぬ3強……)

ルビィ(果南さんは、なんていうか、こう、色々と卑怯だと思う)

ルビィ(結構積極的に肌を見せてる気がするけど、やっぱり大人ってすごいなぁ///)

ルビィ(ウェットスーツの下に無理やり閉じ込めてる感じというか……力を隠してるというか)
23: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:54:09.49 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(ルビィ……ちょっと、まって……//)

ルビィ(どうしたんですか? 果南さん)

ルビィ(いや……流石に、ルビィは可愛いと思うけど、これは流石に恥ずかしすぎ……//)

ルビィ(果南さんって、まるでお母さんみたいなんですよね)

ルビィ(こう、私達を包み込んでくれるというか、暖かいというか)

ルビィ(そ、そう言ってくれるのはありがたいんだけど……さすがに、授乳ってどうなの……///)

ルビィ(ふふっ……でも、まんざらでもなさそうな顔してるんですよ? 果南さん)

ルビィ「………」ゴクリ
24: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:57:04.32 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(そして……)

ルビィ(やっぱり外国の人の血が入ってると大きいのかな……)

ルビィ(る、ルビィちゃん? どしたの? ま、マリーは今から乗馬のお稽古が……)

ルビィ(うん。お馬さんに乗るのも大事だと想いますけど、でも、牛さんも好きなんです)

ルビィ(ひゃぁあっ! ちょ、ちょっと!? マリーは牛さんじゃなっ……ぁあっん!)

ルビィ(そうですか? でも、まさにこれ、ホルスタインって感じですよね?)

ルビィ(ルビィ……そ、それ以上変なことしたら、さすがの私もおこ……んっっ!!)

ルビィ(おこ? おこなんですか? でも、ミルク絞りされてて、ここは喜んでますよ?)

ルビィ(そんなっ……こと、ないっ……!)

ルビィ(うそつきさんですね、マリーさんは。そんなうそつきのお牛さんには、おしおきです……❤)
25: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 16:59:01.22 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「………」

果南「ん? どしたの?」

鞠莉「ルビィちゃん?」

ルビィ「あ、いえ。なんでもないです」

ダイヤ「先程からなにか上の空ですが……何か、気になることでも?」

ルビィ「だ、大丈夫だよ……えへへ」
26: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:00:44.95 ID:7N1MSo+a.net
果南「にしても、通学中にみんなが集まるのって珍しいね」

梨子「それもそうですね」

ダイヤ「そういえば、花丸さんと善子さんは? いつもは一緒なのでは?」

ルビィ「………あ」

梨子「……ルビィちゃん?」

ルビィ(ど、どどどどどどうしよう……)

ルビィ「ち、遅刻だ……」
27: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:02:20.06 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「貴女まさか……1年生の行事か何かで少し早く登校しなければならないのでは……?」

ルビィ「ご、ごめんなさーい!!」

ダイヤ「走って転ばないように気をつけるのですよーーー!!!」

千歌「あはは……」

曜「まさか、こんな落ちがつくとはなぁ……」

梨子「ルビィちゃん……」
28: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:02:49.95 ID:7N1MSo+a.net
キーンコーンカーンコーン

ルビィ「ま、間に合った……!」

善子「何やってんのよ……」

花丸「もしかして、今日のこと忘れてたずら……?」

ルビィ「はぁっ……はぁっ……」

善子「……とりあえず、息整えてから聞きましょう」

花丸「うん」
29: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:03:19.98 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「………」

ルビィ(善子ちゃんは、私と同じで、Aqoursの中では80を下回る)

ルビィ(でも、さすが自称小悪魔だけあって、小生意気そうなおっぱいをしてる)

ルビィ(ルビィ……貴女、リトルデーモンの身にありながら、この仕打ちは許されざる反逆行為よ!)

ルビィ(ごめんね、善子ちゃん。でも、リトルデーモンってことは、悪いことしなくちゃだめでしょ?)

ルビィ(た、確かに……だ、だからって主に歯向かうのは禁止よ!! あっ、こら! やめなさいってば!)

ルビィ(やめてと言われてやめる悪魔がいるかな?)

ルビィ(んんっ……! んぁっ、あっ、ぁっ……! ば、ばか……! お、おっぱい噛まないで……!)

ルビィ(吸血鬼さんは怖いから、善子ちゃんのおっぱいを貰うね? ふふふっ)

ルビィ(だめ……そんな、こんなことされちゃ……ヨハネが、堕天しちゃう……!)
30: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:03:40.62 ID:7N1MSo+a.net
善子「……どしたの?」

ルビィ「ううん。なんでもないよ、善子ちゃん」

善子「ヨハネだってばぁ!!」

花丸「はいはいヨハネずらヨハネずら」

善子「ぐぬぬぬ……!」

ルビィ「………」
31: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:05:25.25 ID:7N1MSo+a.net
花丸「ん? どうしたずら?」

ルビィ(……たわわ)

ルビィ(本当に、同い年なの……?)

ルビィ(だめ……る、ルビィちゃん……)

ルビィ(花丸ちゃん、牛乳苦手だったよね。そんな花丸ちゃんからミルクが出ちゃってるけど)

ルビィ(あ……はぇ……///)

ルビィ(自分の嫌いなものが自分のおっぱいから出てて、それをちゅうちゅうされて気持ちよくなっちゃうの?)
32: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:05:47.78 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(やめ……やめるずらぁ……///)

ルビィ(せっかくの機会だから、これで牛乳嫌いもなおしちゃおう?)

ルビィ(はぁっ……はぁっ……)

ルビィ(ほら、花丸ちゃん。お口開けて?)

ルビィ(んぇ……ぁ、んむぅ……)

ルビィ(んっ……ちゅ、じゅるるっ……)

ルビィ(あむ……じゅ……ぷっ……あっ……)

ルビィ(ほら……飲めたでしょ? 花丸ちゃんの、おっぱいみるく)

花丸「ルビィちゃん? ルビィちゃーん?」
33: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:08:50.95 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(………決めた)

ルビィ「ねえ、マルちゃん」

花丸「? 何ずら?」

ルビィ「今日、マルちゃんのお家に行ってもいい? 宿題いっしょにしよ」

花丸「んー……わかったずら♪」

ルビィ「………」

ルビィ(ごめんね、花丸ちゃん)
34: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:09:14.27 ID:7N1MSo+a.net
放課後

ルビィ「お邪魔します」

花丸「それじゃ、お茶とお菓子持ってくるから、ちょっと待ってて」

ルビィ「うんっ」

ルビィ「……」

ルビィ「……」

ルビィ(おっぱいが出るようになる錠剤……)

ルビィ(錠剤としてそのまま飲むものだけど)

ルビィ(粉にして、お茶に混ぜても味は変わらないみたい……)
35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:12:30.78 ID:7N1MSo+a.net
花丸「お待たせ」コト

ルビィ「ありがとう、花丸ちゃん」

花丸「えっと、それじゃちょっとゆっくりしてからはじめよっか?」

ルビィ「……そういえば、この前マルちゃんが買ってきた小説、ちょっと気になってたんだ」

花丸「色々まとめ買いしちゃったから、どれかなぁ……ちょっと取ってくるね」

ルビィ「あ、ごめんね」

ルビィ「………」

ルビィ「………」サラサラッ

ルビィ「………」
36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:12:58.33 ID:7N1MSo+a.net
花丸「こんなところだね」

ルビィ「えっと……あ、これかな。今度、借りてもいいかな?」

花丸「うん。マルはもう読み終わったから」

ルビィ「ありがとう」

花丸「そういえばルビィちゃん。髪飾り、緩んでるよ?」

ルビィ「え?」

花丸「えっと、マルから見て右側の方かな」

ルビィ「うん。ありがとうマルちゃん」

花丸「………」
37: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:17:12.09 ID:7N1MSo+a.net
花丸「それじゃ、はじめよっか」

ルビィ「うん」

花丸「………」

ルビィ「………」ドキドキ

花丸「………」ゴクゴク

ルビィ(飲んだ……)

花丸「………」

ルビィ(……緊張してきたなぁ)ゴクゴク
38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:17:36.72 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(………)

花丸「………」

ルビィ(効果はそろそろ……でも、ど、どうなるんだろ)

ルビィ(いきなりプシューって出てくるとか? それとも、じわじわ出てくるとか……)

ルビィ(そういえば、飲んだらどうなるのか、詳しく調べなかったなぁ……)

ルビィ(でも、花丸ちゃんに変わった様子はないし……)

ルビィ(うう……緊張して、心臓がドキドキしてきたよぉ……)
39: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:22:05.46 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ(どうしよう……もしかしたら、取り返しのつかないことしちゃったのかな……)

ルビィ(ど、どうしよう……ルビィ、もしかしたらとんでもないことしちゃったのかも……!)

ルビィ(息が苦しいよ……身体が熱い……ど、どうしよう……!)

花丸「ルビィちゃん?」

ルビィ「ぴぎっ!?」

花丸「どうしたの? さっきから、辛そうだよ?」

ルビィ「………うう」ポロポロ

花丸「る、ルビィちゃん!? どうしたずら!? どっか、痛いずら!?」
40: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:22:23.28 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「ち、違うの……痛くない……い、痛くないけど……!」

ルビィ(私は……最低だ……!)

ルビィ(自分のしたいことだけのために……友達を、犠牲にしようとしたんだ……!)

ルビィ(だから、この胸の苦しさは、きっとその罰なんだ……!)

花丸「だ、大丈夫ずら? お、お薬飲む?」

ルビィ「大丈夫……大丈夫……」

ルビィ「それより……花丸ちゃんは、大丈夫?」

花丸「? ま、まるは全然平気だけど……し、強いていうと、ちょっとお腹が空いたかな……えへへ」
41: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:25:11.42 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「お腹……」

「胃薬? おっぱいが出る薬とは違うのかな……」

ルビィ「もしかして……」

花丸「どうしたの? ルビィちゃん」

ルビィ(そっか……)

ルビィ(おっぱいが出る薬なんてものは、もともとインチキだったんだ……!)

ルビィ「よかった……よかった……!」
42: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:25:38.14 ID:7N1MSo+a.net
花丸「ル、ルビィちゃん?」

ルビィ「ごめんね……なんでもない、なんでもないの……!」

ルビィ「ねえ、マルちゃん」

花丸「?」

ルビィ「マルちゃんは……ルビィと、ルビィと、ずっと友達でいてくれる?」

花丸「ど、どうしたの? 急に」

ルビィ「………」

花丸「当然ずら。まるとルビィちゃんは、ずっと友達ずら♪」
43: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:28:49.13 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「まる……ちゃん……!」

花丸「ふふっ」

ルビィ(胸の苦しさは、まだ消えない)

ルビィ(心臓はドキドキしてるし、お腹の奥がキュウキュウしてる)

ルビィ(でも、花丸ちゃんの笑顔を見ることが出来るだけで、私は―――)

ギュッ


ピュルッ
44: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:29:44.38 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「え――――」

花丸「そう。マルとルビィちゃんはずっと友達」

ルビィ(わ、私のおっぱい……)

ルビィ(な、なにかでた……!?)

花丸「―――マルのお茶に、こっそりお薬を入れるようなルビィちゃんも、マルは大好きだよ」

ルビィ「っっっ!!!」
45: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:30:11.76 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「あ……ああ……」

花丸「うわ……すごい。ルビィちゃん、おっぱいミルク出てるずら」

ルビィ「え……な、なにこれ……」

花丸「なにこれ、って。ルビィちゃんが入れたお薬の作用ずら?」

ルビィ「そ、そんな……だ、だって……!」

花丸「髪飾り」

ルビィ「髪、かざり?」

花丸「ルビィちゃんが髪飾りを直してる間に、入れ替えておいたずら」

ルビィ「!?」
46: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:31:34.51 ID:7N1MSo+a.net
花丸「何のお薬かは分からなかった。ルビィちゃんのことだから、かわいいいたずらかな? って思った」

花丸「だから、やりかえしてあげようって思って入れ替えてみたの」

花丸「――まあ、こんな結果になるなんて、思ってもみなかったずら」

ルビィ「あ……ああ……っ!」

花丸「すごいよ、ルビィちゃん。ルビィちゃんの可愛いおっぱいから、ミルクビュービュー出ちゃってる」
47: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:32:37.38 ID:7N1MSo+a.net
花丸「でも、マルは牛乳苦手だから……」

花丸「そうだ♪」

花丸「ルビィちゃん、アイスとかプリンとか大好きだったよね?」

花丸「マルの家に、牛乳はないけれど」

花丸「卵と、砂糖はあるんだぁ……❤」
48: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:33:00.08 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「ぴ……ぴぎっ……!」

花丸「じゃあ、宿題はここまでにして、はじめよっか?」

花丸「甘い、甘い、あまぁーい」

花丸「お菓子作り……❤」

ルビィ「ぴぎぃいいいいいいいいいいいいいいいいっっ!!!!!!!」
49: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 17:33:38.03 ID:7N1MSo+a.net
暴食編 おしまい。
54: 傲慢 梨子「増税しましょ♪」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:16:32.74 ID:7N1MSo+a.net
ここはサンシャイン王国。

美しい自然と海に囲まれた平和な王国。

名産品は百合とみかん。

そして、美しい楽曲。

この美しい楽曲は、様々な利権やらなんやらが絡んでいて、王国に莫大な富を齎していた。

そして、このサンシャイン王国の王女は、その美しい楽曲の作曲者でもあった。
55: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:19:26.54 ID:7N1MSo+a.net
梨子「んーーっ! 疲れたぁ……」

梨子「今回の新曲もいい感じにできたなぁ♪」

梨子「さて、と」

梨子「ひと仕事終えたらお腹空いちゃったな……」

梨子「何か食べ物は、と」

梨子「……どれもこれも、食べ飽きた代物ばっかりね」

梨子「サザエのつぼ焼きはもう食傷気味だし……このシャイ煮も、味がくどいのよね……」

梨子「あーあ。このお洋服もなんだか飽きてきちゃった」
56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:19:54.19 ID:7N1MSo+a.net
梨子「それにしても、最近税収が落ちてきてる気がするわね」モグモグ

梨子「納税の義務を怠ってる国民がいるのかしら……?」モグモグ

梨子「………そうだわ!」

梨子「増税よ!」

梨子「増税して、更に税収を増やすのよ!」

梨子「まあ、増税した分だけ作曲が捗ると言っておけば愚かな国民は納得するわよね?」

梨子「なにせ、この国の富を賄っているのは作曲家である私なんだから」

梨子「早速、お触れを出してもらいましょ♪」

王女はその莫大な資金と権力を背景に、国民に重税を課していた。

諸国からは豊かに見える国は、重税に喘ぐ無数の国民の犠牲の上に成り立っていたのだ。
57: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:21:17.95 ID:7N1MSo+a.net
千歌「増税の……」

ダイヤ「お知らせ……ですってぇ!?」

千歌「わわっ! ダイヤさん落ち着いて!!」

ダイヤ「落ち着いていられますか!! なんですのこのふざけたお知らせは!!」

千歌「ダイヤさんの気持ちもわかるけど……でも、王女様が決めたことなんだから……」

ダイヤ「王女ならば何をしてもいいというのですか!? 私達も、王女も同じ人間だというのに!!」

千歌「……王女様は、特別な人間だから」

ダイヤ「ぐぬぬ……!」
58: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:21:35.62 ID:7N1MSo+a.net
曜「千歌ちゃん……」

千歌「あ、曜ちゃんと、善子ちゃん」

善子「ヨハネよ……」

千歌「ず、ずいぶん元気ないね……」

善子「あったりまえでしょ!! 何よ増税って!!」

曜「ウチは衣装を納付して税の代わりにしてるけど……その布は全部自己負担……」

曜「だと言うのに、要求は更にエスカレートしていって……食費を削って、布を買う始末……」

千歌「ウチは詩を税代わりにしてるから、出費は曜ちゃんのところよりマシだけど……」

曜「でも、結局起きてる時間ほぼ全てを作詞に費やしてるんでしょ?」

千歌「うん……だから、ダイヤさんには迷惑ばかりかけちゃって……」
59: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:22:02.45 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「そんなことありませんわ! むしろ、税の負担を全て千歌さんに負わせる形に……」

善子「ぐぬぬぬ……このままじゃ、ヨハネの即身仏が完成しちゃうわよ!!」

鞠莉「あら……皆、集まってるのね」

千歌「鞠莉さん……果南ちゃん……」

果南「……また、増税なんだね」

曜「果南ちゃんのところは……」

果南「ウチは海産物を納付してるんだけど、正直もう限界だよ……」

鞠莉「どうしてウチでとれたサザエが自分で食べられなくて、こんなひもじい食事をしなくちゃいけないのよ!!」
60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:22:23.57 ID:7N1MSo+a.net
善子「反逆よ! 一揆よ! 革命よ!! もはやそれしか、私達の生きる道はないわ!!」

千歌「でも、具体的にどうするの?」

善子「そりゃ……うう……」

曜「……このまま、終わっちゃうのかな」

ダイヤ「いっそ、この国を出て……」

果南「ここを出て、どこに行こうっていうんだよ……」

鞠莉「………」
61: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:23:23.16 ID:7N1MSo+a.net
花丸「のっぽパン〜のっぽパンはいかがずら〜」ガラガラ

ルビィ「おいしいよ〜のっぽだよ〜」ガラガラ

花丸「それにしても、すごい豊かな王国だと聞いて来てみれば」

ルビィ「スラム街みたいだね……」

花丸「とっとと王宮の方に向かうずら。ここじゃ商売にならんずら」

ルビィ「う、うん……」
62: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:23:39.00 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あれは……」

曜「旅の商人みたいだね」

善子「うう……あのあのっぽパンを買うお金すら私たちはないっていうのに……!}

花丸「なんだか、ジロジロ見られてるずら」

ルビィ「う、うん……」
63: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:27:42.81 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「王宮に向かうのでしょうね……」

果南「鞠莉にも、ほんの少しだけでも、あののっぽパンを食べさせてあげたいんだけど……」

鞠莉「そんな……私も、果南にこれ以上苦労はかけたくないのに……」

ルビィ「………」

花丸「みてみぬ振りするずら。絡まれると、ろくなことにならないずら」

ルビィ「で、でも……」
64: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:27:58.62 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「……あ、あのっ!」

千歌「!」

花丸「こ、こらっ!」

ルビィ「よ、よかったら……少ししかありませんけど、食べてください」

善子「のっぽパン……!」

曜「……ごくっ」
65: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:30:36.58 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「……でも、これは」

果南「うん。気持ちはすごくありがたいけど……」

鞠莉「そう、ね……」

ルビィ「えっ……」

千歌「そう、だね……」

花丸「も、もしかして……のっぽパンだけじゃ飽き足らず、マル達を襲うつもりじゃ!」

善子「襲わないわよ!!!」
66: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:33:55.44 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「お気持ちはありがたいのですが、それでは一時の飢えを誤魔化すだけ……」

果南「むしろ、私達には毒になる……」

千歌「この税金をどうにかしないと、遅かれ早かれ私たちは……」

ルビィ「そんな……」

花丸「よ、他所様の経済事情に首突っ込んじゃだめずら」

ルビィ「で、でもマルちゃん!!」

花丸「うぐぅ……!」
67: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:38:16.85 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……わ、わかったずら」

千歌「え?」

花丸「今から、マルたちはこの問題を”処理"するために行動を開始するずら!」

曜「え、ええっ!?」

花丸「実はマルたちは、商人じゃないずら!!」

ルビィ「問題解決屋……トラブルバスターズなんです!!」

善子「トラブル?」

鞠莉「バスターズ?」

ルビィ「た、正しくは見習いなんですけどね……えへへ」
68: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:38:26.30 ID:7N1MSo+a.net
花丸「今この瞬間から! このサンシャイン王国の経済状況はトラブルバスターの案件として認識するずら!」

ルビィ「やってやルビィ!!」

ダイヤ「ありがたいお話ですが……他国の方を、危険に巻き込むわけには……」

花丸「悪い王の国はいずれ滅びる。そして、その滅びはいずれ私達にも災いをもたらす」

ルビィ「災いを事前に防ぐことも、トラブルバスターズの仕事ですっ!」

果南「……鞠莉。託してみようよ」

鞠莉「そうね……お願いするわ!!」
69: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:40:29.18 ID:7N1MSo+a.net
花丸「まずは、王宮への侵入」

ルビィ「これは、商人として来てるから大丈夫だよね」

花丸「うん。通行手形もばっちりずら」

ルビィ「……で、そこから先は考えてるの?」

花丸「………ここは、必殺の作戦を使うずら」

ルビィ「必殺の作戦?」

花丸「臨機応変に、がんばルビィ! ずら!!」

ルビィ「要するに行き当たりばったりってことだね……」
71: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:47:20.69 ID:7N1MSo+a.net
花丸「なんだかんだで、王女への謁見を許されたずら」

ルビィ「ここで、直訴するんだね……!」

花丸「……いや、それは無理ずら」

ルビィ「え?」

花丸「暴走してる王女様に、増税をやめてくださいなんて言って通用するはずがない」

花丸「一歩間違えたら、マルたちの首が飛ぶずら」

ルビィ「ぴぎぃ……!」

花丸「慎重に、慎重に、チャンスを伺うずら……」
72: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:47:51.84 ID:7N1MSo+a.net
梨子「貴女達が、旅の商人さん?」

花丸「はい!」

ルビィ「ぴぎ!」

梨子「うふふっ。可愛い商人さんたちね」

花丸「此度は、様々なものをご購入いただいてありがとうございます」

梨子「いいのよ。なにせ、お金はいっぱいあるのだから♪」

ルビィ(………そのお金の裏に、あの人達の苦しみがあることを知ってるのかな)
73: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 18:48:10.93 ID:7N1MSo+a.net
梨子「それで、ここの国でのお仕事は済んだの?」

花丸「もう少し、商売をしてから次の国へ行こうと思っています」

梨子「そう。まあ、しばらく滞在していってね」

梨子「ああ。街の外れのほうには行かないほうがいいわよ。あんまり、治安が良くないと聞いているから」

花丸「……ありがとうございます」

ルビィ「………」
75: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:01:39.64 ID:7N1MSo+a.net
花丸「そういえば……ここに、王女様への献上物があります」

梨子「なにかしら……」

花丸「とある海辺の国で仕入れた、絵巻物でございます」

梨子「こ、これは……!!」

梨子「壁クイ本の中でも、限定版中の限定版、伝説の城壁クイ本……!!」

梨子「ウワサには聞いていたけど、実在するだなんて……!!」

花丸「お気に入りいただけたでしょうか?」

梨子「よ、用事ができたわ!! 私は席を空けるけど、王宮内は自由に見学していってかまわないから!!」
76: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:02:33.52 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「……行っちゃったね」

花丸「ずらずら」

ルビィ「で、どうするの……?」

花丸「それじゃルビィちゃん。行くずら」

ルビィ「い、行くって?」

花丸「王女様のヒミツを探りに行くずら」

ルビィ「王女様の、ヒミツ?」

花丸「人間、誰しも後ろめたいことの一つや二つは抱え込んでいるものずら」

花丸「それを暴き出して、増税を撤回してもらうずら」

ルビィ「そ、それって要するに脅迫……」

花丸「政治的交渉術ずら」
77: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:07:01.73 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「にしても、王宮って広いね」

花丸「でも、なんだか活気がないずら」

ルビィ「そう?」

花丸「なんていうか、みんな無理して明るく振る舞ってるというか……」

ルビィ「……明るいように、見せかけているの?」

花丸「そんな、感じ」
78: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:07:15.64 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……いろんな部屋があるけど、王女の弱みを握るとしたら」

ルビィ「王女様の部屋なんだろうけど」

花丸「さすがにそれは不可能。とすると、二番目に狙うべきお部屋はどこでしょう?」

ルビィ「え? あ、う、うゅ〜……!」

花丸「はい、時間切れずら」

ルビィ「わ、わからないよぉ……!」

花丸「答えは、この部屋ずら」
79: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:09:01.09 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「この部屋……作曲室?」

花丸「サンシャイン王国の富は、殆どが音楽の輸出でもたらされたものずら」

花丸「諸国の音楽ニーズはものすごいからね。それはもう、ものすごく売れていくみたいずら」

ルビィ「そうなんだ……私達の国の音楽にも、あるのかな」

花丸「たぶんね」

花丸「だから、ここは言ってしまえば富の生産部屋。宝物庫なんかよりも、価値のある部屋」

ルビィ「見張りの人がいないのは……」

花丸「賊は、もっと別のところを狙うと思ってるずら」
80: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:10:57.42 ID:7N1MSo+a.net
花丸「とりあえず、鍵をこうやって、と」ガチャガチャ

ルビィ「え」

花丸「よし、開いたずら〜♪」

ルビィ「えっと、ちょっとまって花丸ちゃん! いま、どうやって開けたの!?」

花丸「……トラブルバスターズの知恵ずら」

ルビィ「いいの!?」
81: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:16:36.19 ID:7N1MSo+a.net
花丸「それにしても……未発表の楽曲、製作中の楽曲……まるで宝の山ずらねぇ……」

ルビィ「すごい……!」

花丸「はぇ〜……王女様って、ずーっとぐーたらしてると思ってたけど、結構働き者なんだ……」

ルビィ「すごい……楽譜を見ただけでも、完成度が高いってわかるよ……」

花丸「ルビィちゃん、音楽好きだもんね」

ルビィ「うんっ!」

ルビィ「……それにしても、殆どが少人数編成の楽曲だね」

花丸「富裕層のニーズがそういうものに偏ってるずら」

花丸「……ん?」
82: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:17:00.19 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「どうしたの?」

花丸「なんだろ、この楽譜……」

ルビィ「? なんだか、ほこりかぶってるね」

花丸「………これは」

ルビィ「え………」

花丸「なんで、こんな曲が……?」
83: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:17:32.82 ID:7N1MSo+a.net
ガヤガヤ

ルビィ「ねえ、花丸ちゃん……!」

花丸「や、やばいずら! なんか、騒ぎになってるずら!」

ルビィ「に、逃げなきゃだよ!!」

花丸「わかったずら!!」

ルビィ「に、逃げルビィ!」
84: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:17:46.84 ID:7N1MSo+a.net
「何奴! 止まりなさい!!」

「怪しい商人よ! ひっとらえなさい!」

はなまるびぃ「「うわあああああああ!!!!!!!!」」
85: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:21:42.02 ID:7N1MSo+a.net
千歌「大丈夫かな……あの二人」

ダイヤ「今は信じましょう……この国を変えてくれる、その希望を」

曜「で、でも……万が一バレちゃったら」

善子「明日、王宮に首が二つ並ぶわね……」

果南「ちょっと善子!!」

鞠莉「物騒なこと言わないで!!」

善子「ご、ごめんってばぁ!」
86: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:28:17.87 ID:7N1MSo+a.net
ウワアアアアアアアアアアア

果南「待って……何か、声が聞こえる」

鞠莉「王宮の方から、誰か走ってくる!!」

千歌「あ! 商人さんだ!!」

曜「こっち向かってくるよ!!」

善子「と、とりあえず!! 匿わないと!!!」

ダイヤ「ええ!! 急いで!!!」
87: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:34:44.57 ID:7N1MSo+a.net
ドドドドドドドドドド

曜「………なんとか」

善子「やり過ごしたわね……」

花丸「あ、危なかったずら……!」

ダイヤ「け、血相変えて逃げ帰ってきて、一体何を……」

花丸「……うん。王女様のヒミツを、見つけてきたずら」

千歌「王女様の、ヒミツ!?」

「お待ちなさい!!!」
88: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:36:25.13 ID:7N1MSo+a.net
梨子「はぁっ……はぁっ……!」

ルビィ「お、おおおお、王女様が……!」

花丸「お、追っかけてきたずら……!!」

ルビィ「ぴぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ」

花丸「あわわわわわわわ」

千歌「王女様……!」

ダイヤ「現れましたわね……!」
89: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:37:38.74 ID:7N1MSo+a.net
梨子「何が目当てなのかと思ったら……小賢しい真似を……!」

ルビィ「ど、どうしようマルちゃん……!」

鞠莉「あ、明らかに激おこぷんぷん丸じゃない……!」

善子「な、なによぉ……わ、私達だって怒ってるんだから!!」

梨子「!!」キッ

善子「ひぇっ!」
90: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:38:50.36 ID:7N1MSo+a.net
梨子「その、楽譜を返しなさいっ!!!」

花丸「………」

曜「楽譜?」

善子「もしかして……それ、ものすごく高値で売れる音楽だったりするの!?」

ルビィ「……違うよ」

善子「え?」
91: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:39:45.27 ID:7N1MSo+a.net
果南「売れない、楽譜?」

花丸「そうずら」

梨子「……いいから、その楽譜を返して」

鞠莉「ちょっと待って、なんでそんなものを盗んで……っていうか、そんなもの、取り返しに……」

千歌「どうして……」

梨子「いいから!! 早く、それを返して!!」
92: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:40:03.14 ID:7N1MSo+a.net
曜「もしかして……人目に見せるのも憚られるような……///」

善子「そういえば、王女様ってなんか特殊性癖をこじらせてるって話を……///」

果南「え、まさかそういう……」

梨子「違うから!!! そういうのじゃないから!!!!」

ダイヤ「先ほどとは違ったベクトルで顔が真っ赤になってますわ……」
93: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:41:41.30 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……奇妙な話もあったものずら」

花丸「作曲室の一番目立たない場所。ホコリを被って保管されてた楽譜」

花丸「かなり前から作成されていたのに、そのまま埋もれてしまったもの」

花丸「ものすごい商品価値があるわけでもない……ううん。この王国の楽曲らしくない、お金にならない曲」

曜「お金に」

善子「ならない曲?」
94: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:42:21.74 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「なんだって、そんなものが……いえ」

果南「そんなものを、王女が作曲したの……?」

鞠莉「要するに、失敗作ってことなんでしょ?」

ルビィ「ううん……失敗じゃないよ。きっと、王女様が一番力を入れて作った曲なんだ」

ルビィ「だって、この曲は、とても素晴らしい曲なんだから!」

梨子「………」
95: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:49:27.46 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「素晴らしい曲なのに」

曜「お金にならない曲って」

千歌「それは、どんな曲だったの?」

梨子「やめて……」

花丸「それは……」

梨子「やめてってば!!」

花丸「………9人で、歌う曲」
96: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:51:06.98 ID:7N1MSo+a.net
善子「9人で、歌う曲?」

曜「なんだって、そんなものを……」

花丸「そう。9人で歌うことで完成する楽曲……作り上げるのには、とてつもない労力がかかる」

花丸「でも、その労力に対して売値は大したことはない……今、求められているのは少人数編成の楽曲が主」

ルビィ「富裕層の人々は、自分が楽しむための娯楽としての楽曲にはお金を出すものだから……」

花丸「実際、サンシャイン王国産の楽曲に限らず、流通している音楽はどれもこれもお金目当ての曲」

ルビィ「その中身も、成功者を称える歌。自らの権威を知らしめる歌……」
97: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:52:04.48 ID:7N1MSo+a.net
花丸「でも、この音楽は違う」

花丸「未来を探り出す歌。何もない場所から、這い上がるための歌。何でもない人々のための歌」

ルビィ「そんな歌が、ずっと、ずっと、捨てられることなく置いてあった……」

千歌「……ゼロから、歩き出すための歌」

善子「でも、なんだってそんな曲を……」
98: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:52:21.03 ID:7N1MSo+a.net
花丸「きっと、王女様はみんなと仲良くしたかったずら。だから、あの楽曲を記した」

花丸「身分の差なんて関係ない。国の人々がみんな一緒に奏でることのできる曲を」

花丸「この国がもっと貧しかった頃から。まだ、この国に何もなかった頃から」

ルビィ「音楽は、みんなに平等だから。みんなで、幸せを分け合えるものだから」

ルビィ「でも、王女様は国のための曲を作らなきゃいけない……」

花丸「いつしか、手段と目的が入れ替わっちゃって……お金のためだけに、曲を作るようになってしまった」

梨子「………」
99: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:52:46.61 ID:7N1MSo+a.net
千歌「王女様……」

ダイヤ「そんな、過去があっただなんて……」

曜「私達は、知らなかった……」

善子「でも……だって! 私たちには音楽を聞くのも、歌う余裕も無かったのよ!!」

鞠莉「そ、そうよ!! だからといって、今までの暴政が許されるわけじゃないわ!!」

果南「……王女様は、これからどうするの?」
100: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:53:08.66 ID:7N1MSo+a.net
梨子「……私は」

千歌「……ねえ、王女様」

梨子「……」

千歌「この曲を、一緒に歌いたいんだ」

梨子「えっ」

曜「千歌ちゃん?」

千歌「ほら、偶然だと思うけど、ここにはちょうど9人いる」

ダイヤ「た、確かに……」

果南「王女様も」

花丸「ま、マルたちも数えられてるずら……?」

千歌「うん。これはもう、奇跡といっていいと思うんだ」
101: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:55:09.08 ID:7N1MSo+a.net
千歌「ここに一つの奇跡を与えてくれたのだから」

千歌「もう一つの奇跡も、きっと起こせるよ」

千歌「そしてそのためには、きっとこの曲が必要なんだ」

千歌「奇跡を束ねて、繋ぐための曲が!」

梨子「………」

千歌「ね? 王女様」

千歌「一緒に、歌ってくれる?」

梨子「……いいの? 私、みんなに酷いことしたのに……」

千歌「えっと、それは、まあ……」

ダイヤ「今後、償ってもらえばいいのですわ」

千歌「ダイヤさん!」
102: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:56:07.97 ID:7N1MSo+a.net
果南「人は失敗を繰り返す生き物だからね」

鞠莉「まあ……マリーの心はOceanのように広大だし? 許してあげないことも……」

善子「そうね……この堕天使ヨハネ、人間の悪行ごときで狼狽えたりなど……」

曜「いつまでもうじうじしてられないもんね」

ルビィ「花丸ちゃん……!!」

花丸「うん。人は、変われる。心は、変われる。そして、国も、変わるずら!!」

梨子「みんな……!」
103: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:58:32.18 ID:7N1MSo+a.net
千歌「それじゃ……まず、楽譜の読み方教えてもらっていいかな……?」

梨子「えっ、そこから?」

善子「だって……税金が重くて、仕事ばっかりだったんだもん」

梨子「う……っ!」

ダイヤ「ふふっ。それでは、手取り足取りお願いしますわね? 王女様?」

果南「しっかりと歌うためにも、練習しなきゃね?」

鞠莉「マリー、これでも昔は歌うのが得意だったのよ?」

曜「あはは……これだけの人数、まとめるのが大変そうだね」

花丸「でも、だからこそ」

ルビィ「9人で歌う価値があると思うんだ♪」
104: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:59:17.14 ID:7N1MSo+a.net
――ここはサンシャイン王国。

美しい自然と海に囲まれた平和な王国。

名産品は百合とみかん。

そして、売り物ではないけれども。

美しい楽曲が、その国を包んでいた。
105: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 19:59:43.29 ID:7N1MSo+a.net
傲慢編 おしまい
111: 色欲 花丸「ガチレズ魔女裁判 裁判長津島善子」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:47:45.89 ID:7N1MSo+a.net
善子「それじゃ、裁判を始めるわよ!!」ガンガンッ

花丸「それでは被告人。前へ」

曜「あのー……私、なんでここに呼ばれたんでしょうかぁ?」

善子「しらばっくれても駄目よ! 貴女は重大な罪を犯したのよ!!」

曜「えっと……何?」

花丸「被告、渡辺曜は、先日、同級生の女性である桜内梨子と放課後密会をしていた疑いがかけられています」

曜「!?」
112: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:48:27.10 ID:7N1MSo+a.net
曜「そ、それが罪状!?」

善子「当然よ!! 同性愛なんて非生産的行為は、重罪よ! じゅーざい!!」

花丸「話を続けさせてもらってもよろしいでしょうか?」

曜「ま、待ってよ!! 同性愛で裁判されるっていうのもアレだけど、裁判だっていうなら、弁護士!! 弁護士がいるはずでしょ!!」

善子「何言ってるのよ。罪人に人権なし、当然、弁護士を立てる権利なんてないわよ」

曜「そんな!! 人権の侵害だよ!!」

善子「うるさい! ここでは私がルールよ!! 自分で自分の弁護をすることね!!」

善子「もっとも!! うちのずら丸は今まで無敗の検事!! 例え貴女が無罪でも、確実にクロになるわ!!」

花丸「裁判長。あまり騒がないでください」

曜「か、完全にグルってことじゃないか……!!」
113: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:49:01.43 ID:7N1MSo+a.net
善子「そりゃそうよ」

善子「誘導尋問? 否! 弾劾裁判? 否!」

善子「これは魔女裁判なのよ!!」

曜「無茶苦茶だ……!」

花丸「……というわけで、ここに追加の証人を」

善子「いいわ! 連れてきなさい!!」

曜「しょ、証人……?」
114: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:49:26.29 ID:7N1MSo+a.net
梨子「あぁっ……// んっ……はぁ……っ!」

千歌「あははっ。みんな、お待たせっ♪」

曜「梨子ちゃん!? それに、千歌ちゃんまで!?」

善子「ふふふっ。目隠しされたまま、全裸で首輪のまま証人喚問だなんて、とびっきり魔女裁判してるわね!!」

曜「ちょっと!! これどういうこと!?」

花丸「被告、桜内梨子は、"取り調べ"の結果、貴女との関係を白状したのですよ」

梨子「ごめん……ごめんね、曜ちゃん……!」
115: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:49:48.20 ID:7N1MSo+a.net
曜「そんな……!」

千歌「梨子ちゃんったら、強情だったんだよ? どれだけかわいがってあげても本当のこと教えてくれないから……」

千歌「チカ、思わず本気だしちゃった……♪ てへっ」

梨子「ああっ……あっ……///」

曜「梨子ちゃん……!」
116: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:54:18.87 ID:7N1MSo+a.net
善子「さあて! それじゃ判決を言い渡すわよ!!」

曜「ま、待ってよ!! これのどこが裁判だっていうの!?」

曜「私たちは、何も悪いことしたわけじゃないのに……こんな、こんなっ!!!」

善子「うるさいわねぇ……知ったことじゃないわ!! ゆーざい! ゆーざいっ!!」

曜「この……っ!!」ガタッ
117: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:54:38.85 ID:7N1MSo+a.net
善子「ちょっ!? ず、ずら丸ーーーっ!!!」

花丸「警備員。彼女を取り押さえてください」

曜「くっ!! 離せ! 離せぇっ!!」

善子「ま、まさか襲い掛かってくるだなんて……やっぱり、ケダモノだったのね」

花丸「……被告二人は有罪判決を下された。よって、"チカ室"送りに処す」

千歌「……あはぁ❤」

梨子「あ……あああ……っ!」ガクガク

曜「な、なにを……っ!!」
118: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:58:36.91 ID:7N1MSo+a.net
千歌「ねー花丸ちゃん! 二人共チカ室送りってことは、曜ちゃんも好きにしちゃっていいの!?」

花丸「………壊さないでくださいよ」

千歌「えへへ/// やったぁ!」

曜「くっ! 離せ! 離せっ! 離してえっ!」

梨子「曜ちゃん……曜ちゃぁ……!」

千歌「大丈夫だよ。二人共、離れ離れになんかしないから」

千歌「3人一緒に、仲良くなろうね……❤」
119: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:58:54.51 ID:7N1MSo+a.net
曜「やめて……近づかないで……っ!」

千歌「んふふふふ〜……いいよぉ、その怯えてる目……この仕事をしてる甲斐があるってものだよぉ!」

曜「んんっ! んむぅ……ぅ……!」

千歌「ちゅっ……ちゅろっ、ぬ、ちゅっ……」

曜「んぁっ……はぁっ……はっ……!!」

千歌「あは……キスしただけで、お股とろとろだよぉ……? 梨子ちゃんのえっちな姿で、興奮してたのかな?」

梨子「よ、よぉちゃん……」

曜「り、りこちゃぁ……!」
120: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 20:59:22.89 ID:7N1MSo+a.net
千歌「ふふっ……今の梨子ちゃん、私が名前を呼んであげるだけで絶頂しちゃうんだよ?」

千歌「曜ちゃんも、すぐに名前を呼ばれるだけで気持ちよくなれるようにしてあげる」

千歌「今までの二人じゃ、与えられなかった気持ちよさをあげるから」

千歌「楽しみに、しててねっ!」

曜「あぁ……あっ……!」

梨子「うぁっ……ぁあぅ……!」
121: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:01:53.63 ID:7N1MSo+a.net
善子「んふふふふ……!」

善子「昂ぶる、昂ぶる、昂ぶってくるわぁ!!」

善子「私の一声と、振り下ろした掌だけで、魔女を次々と断罪していく!!」

善子「さいっきょーにハイって気分ね!!」

善子「さあ! 次の被告は!!」ガンガンガンガンッ

花丸「被告人。前へ」
122: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:11:37.69 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「こ、これはどういうことですの……」

ルビィ「ぴぎぃ……」

善子「ふっふっふっ……なるほど。これはこれは」

ダイヤ「よ、善子さん!? こ、これは一体!?」

善子「ヨハネ裁判長よ!!! あー、今ので罪重くなった! 罪重くなったんだから!!」

ルビィ「ま、マルちゃぁん……なに、ここ……ルビィたち、一体どうなっちゃうの……?」
123: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:11:58.58 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……二人の罪状について述べます」

ダイヤ「ざ、罪状!? 私達は、犯罪者などではありませんわ!!」

花丸「被告人二人は、あろうことか、姉妹同士だと言うのに互いのことを自慰のオカズにするという非道を行っており……」

ダイヤ「んなっ!?」

ルビィ「ぴぎゃああっ!?」

善子「えっ」
124: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:14:26.25 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……裁判長?」

善子「あ、ごめん……つい、一瞬素に戻っちゃった」

善子「えー、あー、うん。これは重罪ね。すっごい重罪。めっちゃ重罪よ」

ダイヤ「ど、どどどどどど、どいういういうことですの!?」

ルビィ「ぴががががががが……」
125: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:14:45.19 ID:7N1MSo+a.net
花丸「証拠の写真がこちらにありますので、提出致します」

ダイヤ「そ、それは!!」

ルビィ「その写真は!!」

ダイルビ(秘蔵の盗撮オカズコレクションの写真!!!!)

善子「うわぁ……姉妹百合に加えて盗撮とか……極刑モノよ」
126: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:15:39.19 ID:7N1MSo+a.net
花丸「このように、同性愛のみならず、そこに至るまでに盗撮などの犯罪を重ねており……」

ダイヤ「お、お待ち下さい!!」

花丸「却下します」

ダイヤ「ちょっと!? 自己弁護すら認められませんの!?」

花丸「ええ」

ダイヤ「お、横暴にも程がありますわ!!」
128: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:20:49.73 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「言っておきますけど!! ルビィのことを盗撮していたのではありません!!」

ダイヤ「ルビィの身辺に被害が及んでいないか!! 怪しい人に付けられていないか、ついていっていないか!!」

ダイヤ「ルビィの健全な育成が妨げられていないか!!! 発育が順調に進んでいるか!!! それらを逐次調べるためで」

花丸「それ完全にただのストーカーの言いわけですよね」

ダイヤ「うぐぐぐ……!!」

花丸「それに、これらをオカズに使っていたという事実はどう弁明するのですか?」

ダイヤ「だ、だ……だって!! ルビィですよ!!」
129: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:21:16.37 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「あの愛くるしい瞳!! 仕草!! 無防備でありながら見えてはいけない部分は見せず!!」

ダイヤ「あざとさと無邪気さを絶妙のバランスで配合させ、それを醸造させたものはまさに芳醇な空気をまとい」

ダイヤ「むしろこの盗撮写真集でオナらないとか、それこそ不能ですわ!! 人外ですわ!! 腐れノンケですわ!!!」

ルビィ「おねえちゃぁ……///」

善子「ねえどうしようずら丸。罪状、もっと別のに変えたほうがいいと思う」

花丸「いずれにせよ、性犯罪者待ったなしですね」メガネクイッ
130: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:21:30.37 ID:7N1MSo+a.net
花丸「まあ、ダイヤ被告が有罪なのは確定的に明らかとして」

ダイヤ「ぶっぶーですわぁあああああ!!!!!!!」

花丸「黒澤ルビィ被告も、同様の罪に問われています」

ルビィ「あわわわわ……」

花丸「盗撮にとどまらず、下着の窃盗、使用済み歯ブラシの無断借用、食べかけのプリンの盗み食いなど、その行為は……」

善子「……万引きとかしてないでしょうね」

ルビィ「それはしてないよぉ!!」
131: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:23:28.51 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「と、時々下着がなくなってると思っていましたが、まさか……」

ルビィ「だ、だってぇ……///」

ダイヤ「……ルビィ」

ルビィ「おねえちゃん……」

善子「………」

花丸「それでは、裁判長。判決を」

善子「はっ! 一瞬、我を失っていたわ!!」
132: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:23:47.12 ID:7N1MSo+a.net
善子「とりあえず……二人共隔離して地下牢に閉じ込めておきましょうか」

ダイヤ「ぴぎゃあああああ!!!!!」

ルビィ「ぴぎいいいいいい!!!!!」

善子「うわあ!?」

ダイヤ「離れ離れになってしまったら、ルビィ欠乏症になって死んでしまいますわぁあああ!!!!」

ルビィ「おねえちゃんがいなくなったら、ルビィ干からびて死んじゃうよぉおおおお!!!!!」

善子「あ、あうあ……あうぅ……!」

花丸「……とりあえず、この二人もチカ室に送っておきましょう」

善子「そ、そうね!! それがいいわ!!」
134: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:33:55.92 ID:7N1MSo+a.net
善子「ふふふふっ。いいわ、いいわね、いい調子よ……!」

善子「この調子で魔女をばっさばっさと捌いて、歴史書に名を残す日は遠くないわね!!」

花丸「でしたら、早く次の案件を」

善子「そうね。さっさと連れてきなさい!!」

果南「ちょっと!! どういうこと!!」

鞠莉「説明しなさいよ!!」

善子「二人仲良く手錠で繋がれての法廷入りだなんて……罪状がもりもり重なっていくわね」
135: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:36:17.61 ID:7N1MSo+a.net
花丸「被告二人は、神聖な学び舎の、そのうちでも特に高貴な理事長室で淫らな行為を行った罪に問われており」

善子「あー、うん。なんか、わかる」

果南「ちょっと!?」

鞠莉「それどういうこと!?」

善子「だって、なんか前の魔女たちと比べて、いかにもっていうか……今更っていうか……」
136: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:38:59.39 ID:7N1MSo+a.net
花丸「……詳細については」

善子「えっと、別に聞かなくてもいいかな……どうせワカメぬるぬるハグプレイとかそんなんでしょ……」

鞠莉「そ、そんなことしてないわよ!!! もっとこう、ぷ、ぷらとにっくな……///」

善子「意外ね。そんな単語が出て来るだなんて」

花丸「……小原鞠莉被告は、いいところまで行ってもなかなか手を出せないヘタレ型ですから」

善子「え? そうなの?」

鞠莉「ちょっとおおおおおおおおおおお!?!?」
137: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:39:18.80 ID:7N1MSo+a.net
果南「……そうだよ」

鞠莉「えっと、果南?」

果南「鞠莉ったら、いっつもそうだ」

果南「大事なところではぐらかして……結局、ハグから先に進もうとしたって、すぐ逃げちゃって……」

果南「私がワカメぬるぬるハグプレイしよ? って言ったときだって、乗馬の稽古があるとか言ってさ……」

善子(本当にしようとしてたんだ……)

鞠莉「だ、だって……///」
138: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:43:31.75 ID:7N1MSo+a.net
善子「……あれ? ってことは、その、理事長室で淫らな行為って」

花丸「要するに鞠莉被告のひとりえっちです」

鞠莉「!?!?!?!?!?」

果南「へぇ………」

鞠莉「ちょっ、あのっ、えっ、あうっ、かな、果南っ!? これ、これは、ちがっ、違うの!!」

果南「何が違うのかな? 私とえっちするのはあれほど嫌がってたのに?」

鞠莉「嫌じゃない!! 嫌じゃないわよ!! で、でも心の準備が……」
140: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:44:02.31 ID:7N1MSo+a.net
果南「じゃあ、今はもう準備大丈夫だよね? あれだけヒミツを暴露されちゃってるわけだから」

鞠莉「待って果南!! 見られてる!! 色々見られてるから!!」

果南「へえ。鞠莉ったら、見られて興奮するタイプだったんだね。いいよ、私も、そういうの嫌いじゃない」

鞠莉「果南待ってかな、かなぁあっ……!!」ハグッ

果南「ふふっ……もう、誰もいない理事長室でのひとりえっちなんかじゃ満足できないようにしてあげるね」

鞠莉「あぁ……らめ、らめぇ……///」

善子「………ゴクッ」

花丸「裁判長」

善子「!!」
141: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:46:59.27 ID:7N1MSo+a.net
善子「って、な、なにこの神聖なる裁判所でおっぱじめてんのよ!!!」

果南「まり……まりぃ……//」

鞠莉「あっ……ああっ……///」

善子「退廷!!! 退廷ッッ!!! とっととこの二人を連れ出しちゃってよ!!!!」

花丸「判決は?」

善子「有罪に決まってるじゃない!!!!! 有罪も有罪、大ッッ!! 有罪よぉおお!!!!!」
142: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:47:34.12 ID:7N1MSo+a.net
善子「ふっふっふっ……今日もよく働いたわね。魔女共を、みんなみーんな有罪にしてやったわ!!」

花丸「お疲れ様です」

善子「さ! 今日はもう閉廷閉廷よー!!」

花丸「いえ」

善子「?」

花丸「実はもう一人。罪人が残っています」

善子「ふっふっふっ、ならばその一人もあぶり出すまでよ!」

花丸「……わかりました」

花丸「それじゃ、まずはこちらのモニターを御覧ください」
143: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:50:43.18 ID:7N1MSo+a.net
「あっ……んっ……はぁっ……!」

善子「!?」

花丸「映像が乱れて、まだ声しか聞こえませんね」

善子「ちょ、ちょっと! こ、この声って……!!」

花丸「そろそろ、画面が映ります」

善子「止めなさい!! ずら丸!! 今すぐ止めるのよ!!」

花丸「それでは、最後の罪人」

「あっ…んっ……あっ、ずらまる……/// あっ……?」
144: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:51:51.53 ID:7N1MSo+a.net
花丸「罪人、津島善子の魔女裁判を始めます」

善子「嘘……嘘よ、こんな……!」

花丸「被告は以前より裁判長という重大な職務を担う傍ら、自室でこのような背徳的行為に耽っておりました」

善子「あ……ああ……」

花丸「この時のオカズは私の写真ですか? 法廷で隠し撮りしてるの、バレバレず……ですよ」

善子「あぅ……ああう……!」

花丸「――そう。善子ちゃんは、被告人の姿なんて見てなかった」

花丸「ずっと、私の顔を見てたんでしょ?」

花丸「私の――あの、まるでゴミを見るような目を自分に向けられることを夢想して」

花丸「裁判中なのに、オナニーしちゃってたんだよね?」

善子「ち、違……!」
145: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:53:43.56 ID:7N1MSo+a.net
花丸「何が、違うの?」カッ カッ カッ

善子「やめて……こ、来ないで……!」

花丸「台で隠れてるからって安心しすぎずら……太ももまで垂れちゃってるずら」

善子「あっ……///」

花丸「はぁ〜っ……まさか裁判長が、ノーパンで、オナニーしながら職務をしていただなんて……」

花丸「本当、善子ちゃんってばド変態ずら」

善子「〜〜〜〜っ!!」ゾクゾクッ
146: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:57:22.20 ID:7N1MSo+a.net
花丸「判決は……言うまでもないよね?」

善子「あっ……かっ……ひぃっ……!」

花丸「……でも、お仕事はここまで」

善子「ずら……ま、るっ……!!」

花丸「だから、ここから先は―――マルの、個人的な趣味の時間」

花丸「法にも、倫理にも、理性にも縛られない、二人だけの時間だよ」

善子「はっ……はぁっ……はぁっ……!!」

花丸「それじゃまず、この槌から挿入れてみよっか……❤」

善子「んっ……ぁっ……あああっ……!」

花丸「……証拠を残されると困るね。ふふっ」

ブツッ……
147: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 21:59:51.11 ID:7N1MSo+a.net
色欲編 おしまい
149: 嫉妬 千歌「みんなの特技をコピーする能力を手に入れた」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:41:15.08 ID:7N1MSo+a.net
善子「何よ、その超魔術めいた能力は……」

曜「でも、なんでそんなものがまた……」

千歌「うん……私にもよくわかってないんだけど」

ダイヤ「特技をコピーするとは、具体的にはどういうことですの?

千歌「そうだね……例えば」

千歌「えっと、柔軟だとこんな感じ」グイーン

曜「わっ! すごい柔らかい!!」
150: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:41:51.19 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あと、これがヨガの姿勢だよね」

鞠莉「Oh! ほぼマスターに近いレベルね!」

果南「そういえば鞠莉って身体すごい柔らかかったよね」

ダイヤ「まさか、これは鞠莉さんの特技ということですの?」

千歌「うん。そんなところかな」

鞠莉「他には!? 他にはないの!? マリーの特技、他にもあるはずよ!!」

千歌「い、色々あるけど、わかりやすいのだと……」
151: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:53:25.18 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あ、そうだ。梨子ちゃん。練習用の、持ち運べるピアノある?」

梨子「丸められるキーボード? ちょっと待ってて」

千歌「えっと……それじゃ、適当に」ポロロン

花丸「あれ? 千歌ちゃんピアノ弾けるずら?」

梨子「……私の特技、ってことなのかな」

千歌「そうなるね。頭のなかに、五線譜と音符がダイレクトに浮かんでくるの」

善子「作曲も出来るってわけね」
152: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:54:34.31 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あとは……そうだ。曜ちゃん、100m走で勝負しよ?」

曜「……そういうことか。いいよ」

梨子「短距離走なら、曜ちゃんがAqours最速だものね」

ルビィ「曜さん、すごい早いんですよね……」

果南「それじゃ、外に出ようか」
153: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:55:14.02 ID:7N1MSo+a.net
ルビィ「位置について」

ルビィ「よーい……どんっ!」

千歌「!」ダッ

曜「!」ダダッ

花丸「二人共早い!」

果南「うわっ! 曜と完全に並んでる!!」

曜(嘘でしょ……!? この私が、並走されるだなんて!!)
154: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:56:18.94 ID:7N1MSo+a.net
千歌「ごーる!!」

曜「タイムは!?」

梨子「二人共ほぼ同着ね……歩幅も似てるから、差がなかったわ」

善子「でも、あの曜に並ぶだなんて……」

曜「はっ……はっ……いや、私の負けみたい……」

梨子「え?」

千歌「へ?」
155: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:56:34.88 ID:7N1MSo+a.net
曜「だって……千歌ちゃん、全然息切らしてないもん……」

千歌「そういえば、あんまりしんどくない……」

鞠莉「もしかして……」

ダイヤ「果南さん並のスタミナ、肺活量も併せ持つということでしょうか」

果南「持久走でなら、って考えたけど……こりゃ、敗色濃厚だね」
156: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:56:59.88 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あと、すごい、いろんな歌詞のフレーズが浮かんでくるのは」

梨子「花丸ちゃんかな。すごい読書家だから」

花丸「ずらっ!?」

曜「ルビィちゃんとかダイヤさんも、アイドルの知識がすごいからね」

果南「なるほど。アイドルに即した歌詞もポンポン浮かんでくるってことか」

ダイヤ「……μ's、Wonderful Rushの衣装で、ネクタイをジャケットの中に入れてないメンバーは?」

千歌「ことりさんと、真姫さん、かな? にこさんがリボンだよね。絵里さんも、ネクタイの尻尾は出てるけど」

ルビィ「ぴぎ……」

ダイヤ「お、おやりになりますわね……」
157: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:57:14.78 ID:7N1MSo+a.net
曜「でもこれで、Aqoursのクオリティもものすごいことになるね!」

千歌「だねっ!!」

果南「リーダーが、本当にリーダーになっちゃったよ」

千歌「それ、どーゆー意味!?」

果南「あははははっ!」

善子「ちょっと待って!! 私!! 私の能力は!!!」
158: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 22:59:29.35 ID:7N1MSo+a.net
千歌「月光の魔力満ちる頃……天地に遍く揺蕩う漆黒のマナが、我が礼拝の祭壇に降り立ち、降魔の印を刻み込むでしょう……」

善子「おおおっ……!!」

曜「えっと……それは、能力?」

花丸「ただ、キャラ被っただけじゃ……」

善子「や、やっぱり真似しなくていい!!」

千歌「あ、でも今スク○ェスプレイしたらフルコンできそう」

善子「なんか私の能力ショボくない!?」
159: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:04:34.40 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「それじゃ、練習始めますわよー」

よしまるびぃ「おーっ!」

曜「それじゃ、ライブも近いから、通しの練習も入れていこうか」

果南「そうだね。細かい所の修正とかもしていこうか」

鞠莉「おっけー☆」

千歌「なんだろう……すっごい、力が湧いてきて、うずうずしてる……!」

梨子「すごい、やる気だね」
160: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:06:07.96 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「そ、それにしても……」

曜「うわぁ……」

梨子「ま、まぁ、さっきも見てたけど……」

ルビィ「ダンスもすごいかっこよくて……」

鞠莉「歌もパーフェクト……」

果南「そして無尽蔵のスタミナ……」

千歌「す、すごい……まるで、私じゃないみたいだよーっ!」

善子「そりゃ、みんなの長所丸集めなんだからそうでしょうよ」

千歌「えへへ」
161: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:08:37.82 ID:7N1MSo+a.net
ダイヤ「それでは本日の練習はここまで」

「ありがとうございましたーっ」

梨子「それじゃ千歌ちゃん。帰ろっか」

千歌「うん。走って競争する!?」

梨子「か、勝てないからやめとく……」
162: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:12:21.34 ID:7N1MSo+a.net
自宅

千歌「ふふふっ……!」

千歌「すごいなぁ、この能力♪」

千歌「この力さえあれば、Aqoursはもっともっと強くなる!」

千歌「そしたら、もっと有名になって、廃校もきっと阻止できるよ!!」

千歌「この力さえ……」

千歌「………」

千歌「そっか」
163: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:19:09.75 ID:7N1MSo+a.net
千歌「この力って、皆の力なんだね……」

千歌「そう考えると」

千歌「私には、何もなかったんだ」

千歌「……いや、今もそうか」

千歌「私には、何もない」
164: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:22:04.91 ID:7N1MSo+a.net
千歌「私には、何もないんだ」

千歌「皆と違って、私の中は空っぽ」

千歌「……どうして、私はAqoursにいるんだろう」

千歌「いや」

千歌「どうやって、私はAqoursに居たんだろう……?」
165: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:22:20.28 ID:7N1MSo+a.net
千歌「………」

千歌「私が居なくなったら、Aqoursはどうなるんだろう」

千歌「歌詞は……花丸ちゃんが書いてくれるし……」

千歌「振り付けとかは……ルビィちゃんやダイヤさんが」

千歌「衣装は曜ちゃんが」

千歌「トレーニングメニューも、果南ちゃんが」

千歌「PV撮影とかも、善子ちゃんがしてくれる……」

千歌「作曲も……梨子ちゃんと、鞠莉さんがいれば……」
166: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:23:24.58 ID:7N1MSo+a.net
千歌「私は……」

千歌「私は、Aqoursに何をしてあげられるの……?」

千歌「この能力も……みんなが、もう持ってる力なだけ……」

千歌「私が、私にしかできない能力なんて、ない」

千歌「……普通」

千歌「普通っていうよりも……何も、ない」
167: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:23:53.10 ID:7N1MSo+a.net
千歌「そうだ」

千歌「この街には、何もないって思ったこともあった」

千歌「そんなことはないって、みんなが気づかせてくれた」

千歌「でも、私には何もない」

千歌「何も、ないんだ……」

「千歌ちゃん」
168: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:25:23.72 ID:7N1MSo+a.net
千歌「……?」

「ちかちゃーん」

千歌「梨子ちゃん?」ガラガラガラッ

梨子「千歌ちゃん」

千歌「えっと……ど、どうしたの?」
169: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:33:35.83 ID:7N1MSo+a.net
梨子「……なんだか、悩んでる姿が見えちゃったから」

千歌「あっ……」

梨子「ふふっ。カーテン締めないのは、不用心だっていっつも言ってるでしょ?」

千歌「ご、ごめん……」

梨子「……そんなしゅんとしてる千歌ちゃん、らしくないよ」

千歌「………」
170: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:34:27.60 ID:7N1MSo+a.net
梨子「で、何を悩んでいたの?」

千歌「えっ……」

梨子「千歌ちゃんのことだから、どうせ大した悩みじゃないでしょうけど」

千歌「酷いなぁ梨子ちゃんは……」

梨子「大方……"すごい力を手に入れちゃったけど、どうしよう"とか思ってたの?」

千歌「………」

梨子「当たらずといえども遠からず、かな」
171: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:34:43.00 ID:7N1MSo+a.net
千歌「あ、あのね……梨子ちゃん」

梨子「ん?」

千歌「私には……何もない、何もないんだ」

千歌「なのに……どうして、私はAqoursにいられるのかな、って考えちゃうんだ」

千歌「もし、もしも……私のこの力が消えてなくなっちゃったら、そのときは――」

梨子「――馬鹿な千歌ちゃん」

千歌「え?」

梨子「バカチカだよ、本当に」

千歌「り、梨子ちゃん……」
172: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:35:46.01 ID:7N1MSo+a.net
梨子「私が、どうしてAqoursに入ったのか。みんなが、どうしてAqoursに入ったのか」

梨子「なんでだと思う?」

千歌「……私を、助けてくれた?」

梨子「うーん……それもあるかもしれないけど、きっと外れ」

梨子「私たちは、千歌ちゃんが「何もない」から、それを助けるためにAqoursに入ったわけじゃない」

梨子「前提がね、間違ってるよ」

千歌「前提?」
173: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:36:38.31 ID:7N1MSo+a.net
梨子「千歌ちゃんには、何もない、なんてことはない」

梨子「千歌ちゃんは、千歌ちゃんしか持っていないものを持っている」

千歌「私にしか……」

梨子「……そもそも、Aqoursに乗り気で加入したほうが少数派なんじゃないの?」

梨子「私も、ルビィちゃんと花丸ちゃんも、善子ちゃんも……3年生の人も、結構千歌ちゃんに折れて入ったというか」

千歌「う、うぐ」

梨子「熱意に負けちゃったというか……自分を、信じさせてくれたというか」
174: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:38:24.48 ID:7N1MSo+a.net
梨子「そう」

梨子「千歌ちゃんは、いっぱい、いっぱい、いっぱい。素敵な力を持ってる」

梨子「ゼロから1に進み出す力。私たちに、勇気を与えてくれる力」

梨子「それは、前までの私にはなかったもので、それは、千歌ちゃんから受け取った力だから」

千歌「私から……」
175: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:39:43.17 ID:7N1MSo+a.net
梨子「ずっと前から思ってたよ」

梨子「本当。この自称普通怪獣さんの、どこが普通なんだろうって」

千歌「じ、自称普通怪獣って……」

梨子「普通の人は、いきなりスクールアイドルにここまで人を引きずり込んだりしないし」

梨子「……そんな、普通じゃない人だから、私はここまでやってこれたんだよ」

梨子「ありがとう。千歌ちゃん」
176: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:41:09.94 ID:7N1MSo+a.net
千歌「梨子ちゃん……わ、私は……」

梨子「千歌ちゃんは、私達のコピーでもなければ、換えの効くメンバーでもない」

梨子「Aqoursのリーダー、高海千歌ちゃんは、唯一無二の存在だよ」

千歌「わ、私……私……っっ!!」シャッ

梨子「ふふ。カーテン閉めても見えてるよ」

千歌「ううっ……うっ……ううっ……!」
177: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:49:15.33 ID:7N1MSo+a.net
・ ・ ・ ・

ルビィ「よーい、どん!」

曜「うぉりゃあああああっ!!!」

千歌「ちょっ!! 待って曜ちゃん早すぎぃいい!!!」

果南「うわっ……めっちゃ差つけてる」

花丸「なんていうか、大人げないくらいずら……」

善子「はいごーる。圧倒的ね」

曜「勝った!! 勝った勝ったー!!」

千歌「ぜぇっ……ぜぇっ……そんな……曜ちゃんに……短距離走で勝てるはず……ないじゃん……!!」
178: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:50:13.38 ID:7N1MSo+a.net
次の日、私の能力はあっけなく消えてしまっていた。

作曲も出来ないし、特別な運動能力もない。

ダンスの度にダイヤさんに突っ込まれて、練習が終わればひーひー言ってる。

アイドルの知識もないし、色んな言葉が浮かんでくるわけでもない。

お陰で、梨子ちゃんからは「作詞まだ?」のメッセージの嵐。

……能力があるうちに書き溜めておけばよかった、なんてのはここだけの話。

それでも、私はこれくらいのほうがしっくりくるのだ。
180: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:54:59.81 ID:7N1MSo+a.net
確かに、私には特別な能力があるわけじゃない。

どちらかというと普通。普通という言葉が、そっくりそのまま当てはまる。

だけど。

そんな私だけれども。

―――輝きたい。

その思いが、私を、特別な存在に変えてくれる。

その願いが、Aqoursを作り上げ、みんなの心を、輝かせてくれる。

そのことを、今は強く信じることが出来るんだ。
181: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/01(火) 23:55:43.25 ID:7N1MSo+a.net
嫉妬編 おしまい。

本日はここまで。コメントありがとうございました。
191: 怠惰 曜「メノノリ様?」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:17:01.60 ID:bOR9OTTy.net
千歌「うん。知らない?」

曜「こっくりさんみたいなものなの?」

千歌「みたいなものかな」

曜「で、そのメノノリ様ってのはこっくりさんとはまた違うの?」

千歌「うん。なんでも、恋愛成就に特化した神様みたいなんだって!」

曜「かみさま?」

千歌「具体的にはどうかは知らないけど……」
192: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:17:45.73 ID:bOR9OTTy.net
曜「まあ、こっくりさんも神様の一種みたいなものだし……」

千歌「そうだね」

曜「……で、なんでその話を?」

千歌「この前から噂になってるんだよー!」

曜「最近は部活の練習でいっぱいいっぱいだったからなぁ……でも、話してたような……」

千歌「そうなのそうなの!!」

千歌「素敵だと思わない!?」

曜「う、うーん……」
193: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:19:23.49 ID:bOR9OTTy.net
千歌「むっ」

曜「ま、まあ……ユニークなお話だとは思うよ? あははは……」

千歌「曜ちゃん、こういう話題のノリってあーんまりよくないよね」

曜「ノリが悪いわけじゃないんだけど……」

千歌「制服のネタにはキラキラして食いついてくるのに」

曜「制服はいいじゃん!」
194: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:19:43.36 ID:bOR9OTTy.net
千歌「いいもん。梨子ちゃんにも、ちょっと話してくる!」

曜「あんまり脅かさないであげてよー」

千歌「いや〜、さすが都会人! いいリアクション返してくれるんだよね!」

曜「リアクション芸人みたいに言われてるよ……」

曜「………」

曜「メノノリ様、か」
195: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:20:20.23 ID:bOR9OTTy.net
放課後 教室


曜「………」

曜「誰も、残ってないよね」

曜(……昼間は、あんなこと言っちゃったけど)

曜(違うんだ、千歌ちゃん)

曜(メノノリ様のことは、よく知ってるんだよ)

曜(千歌ちゃんよりも、ずっとね)
196: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:23:32.32 ID:bOR9OTTy.net
曜(メノノリ様)

曜(この学校にいつからか流れ着いてきた伝説)

曜(恋愛成就に関する神様だっていうけど……)

曜(正しくは、少し違う)

曜(それは、メノノリ様は、"女の子同士の恋愛"を叶える神様だということ)

曜(そして、神様なんていうとすごく清らかで高貴なイメージがあるけど)

曜(メノノリ様のそれは、神様の起こす奇跡とか、そんなものよりも、どちらかというと"まじない"に近い)

曜(そして、まじないは、漢字で書くと――)

曜("呪い")

曜(に、なる)
197: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:35:18.50 ID:bOR9OTTy.net
曜(千歌ちゃんが、メノノリ様のことを調べ始めたら、やがて真実に至ってしまうだろう)

曜(そして……この"まじない"のことも)

曜(そうしたなら、千歌ちゃんは誰か他の人と結ばれてしまうかもしれない)

曜(……そんなのは、嫌だ)

曜(だから、先に私が"メノノリ様"を行うんだ)

曜(――メノノリ様の力はとても強い)

曜(まじないに成功すれば、想い人と結ばれるが)

曜(万が一、まじないに不備があった場合……それを行った者と、想う相手には避けがたい破滅が訪れるという)

曜(千歌ちゃんを、私の個人的な感情で巻き込むなんてできない)

曜(そう思ってたけど……)

曜「大丈夫……失敗さえ、しなければ……」
199: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:54:30.34 ID:bOR9OTTy.net
曜「……まず、髪飾りを用意する」

曜(千歌ちゃんに合わせた、みかん色の髪飾り……)

曜「そして、好きな人の使っている机の上に、白紙のノートを置く」

曜「ノートの上に、髪飾りを置いて、そこに両手の人差し指を添える」

曜(そして、髪飾りを少しずつ……少しずつ動かして……)

曜(ハートの形を描く)

曜(最初から最後までを……途切れさせることなく完成させれば……)

曜(わ、私と……千歌ちゃんは―――)

ドクン

ドクン
200: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:55:13.67 ID:bOR9OTTy.net
曜(あ……あと、あと少し……!)

曜(なんでだろう……すごい、手が震えてきた……)

曜(心臓がすごく重く感じる……これが、メノノリ様の力……?)

曜(息が出来ない……肺が潰れちゃいそうだけど……)

曜(もう少し、もう少しで終わ―――)

ガラガラガラッ

曜「!?」

カツンッ
201: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:55:31.77 ID:bOR9OTTy.net
千歌「あれ? 曜ちゃん?」

曜「ち、ちちち、千歌ちゃっ!?」

千歌「? 私の机の上で何してるの?」

曜「え!? あ、あ、えっと……こ、これは……!」

千歌「もしかして、忘れ物かな」

曜「あ、あの、そのっ……」

千歌「? 真っ白なノートだけど……これ、曜ちゃんの?」

曜「あ、えっと、う、うん。そ、そうだよ」
202: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:56:01.96 ID:bOR9OTTy.net
千歌「ふーん」

曜「………」

ドクン

ドクン

千歌「……そういえば、曜ちゃん」

曜「な、なに!?」

千歌「今度の土曜日、暇?」

曜「えっと……う、うん。部活も休みだと思うけど……」

千歌「あはっ♪ それじゃあさ、ちょっと街の方まで行かない?」

曜「え? いいけど……どしたの? 急に」

千歌「たまにはお買い物とかも行きたくなって、でも一人で行ってもあまり面白くないから」

千歌「どうせなら、曜ちゃんと一緒がいいな、って!」

曜「!!」
203: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:56:29.81 ID:bOR9OTTy.net
曜「わ、わかったよ!! その日、開けておくから!!」

千歌「うん! それじゃ、土曜日はデートだねっ!」

曜「で、デートッ!?」

千歌「よーちゃん……どしたの? 顔赤いよ?」

曜「ゆ、ゆうゆ、夕日のせいじゃないかな!! あははははは!!!」

千歌「変な曜ちゃん」
204: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 21:57:33.67 ID:bOR9OTTy.net
千歌「それじゃ、また明日ね」

曜「う、うん」

曜「………」

曜「………」

曜「千歌ちゃんと、デート」

曜「………」

曜「もしかして」

曜「これが……メノノリ様の、力……?」
206: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:27:35.36 ID:bOR9OTTy.net
曜「……と、とりあえず、ノートとかは片付けよう」

曜「……あれ」

曜「髪飾り、どこにいったんだろ……」

曜「もしかして、隙間とかに入っちゃったのかな……」

曜「……まあいいか。見つかっても、ただの髪飾りなんだし」

曜「そ、それよりも……洋服とか、準備しなきゃ……!!」
207: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:29:26.96 ID:bOR9OTTy.net
土曜日

千歌「おはヨーソロー!」

曜「ヨーソロー!」

千歌「いやーっ! 綺麗に晴れたね!」

曜「そうだね!」

千歌「絶好のデート日和だね?」

曜「そ、そうだねっ!」

曜(きょ、今日の千歌ちゃん……な、なんか気合入ってない……?)

曜(わ、私も結構頑張ってきたつもりだけど……だ、大丈夫かな? 変に見られてないかな?)

千歌「そういえば、曜ちゃん。なんか今日おしゃれしてる?」

曜「へ? あ、ま、まあね! そりゃ、私だって女の子だし!」

千歌「うん! すっごいかわいいよ!!」

曜「えへへへ……////」
208: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:29:48.05 ID:bOR9OTTy.net
曜「で、どこ行く?」

千歌「とりあえず、新しい洋服とかも見て回りたいから、ウィンドウショッピング?」

曜「おおっ。千歌ちゃんがなんかかっこいい横文字使ってる」

千歌「ま! お金がないだけなんだけどね!」

曜「だよねっ!」

「「あははははははっ!!」」

千歌「でも、お気に入りのものが見つかったら、ギリギリ手が届くかもしれないくらいの軍資金は持ってきた!」

曜「お小遣い何ヶ月分?」

千歌「えっと………まあ、結構いい感じに!」

曜「あはは……」
209: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:49:49.15 ID:bOR9OTTy.net
千歌「ねえ、これとかどうかな?」

曜「うん! 可愛い!」

千歌「じゃあこれは!」

曜「それも!」

千歌「これ!」

曜「それも!!」

千歌「ちょっと!! 評価のバリエーションが少なすぎるよ!」

曜「ご、ごめん」

曜(だって、どれも似合うんだもん……)
210: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:51:46.40 ID:bOR9OTTy.net
千歌「じゃ、ちょっと試着してみようかなー」

曜(し、試着!)

千歌「ちょっと試着室行ってくるねー」

曜「う、うん!」

曜(ま、まさか……着替えた千歌ちゃんが見れるだなんて……!)

曜(め、メノノリ様バンザイ!!)
211: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:52:13.91 ID:bOR9OTTy.net
曜(待ってる時間がもどかしい)

「あ、あのっ!」

曜「?」

「もしかして、Aqoursの渡辺曜さんですか!?」

曜「え、あ、はい」

「!!」

曜(あ、ファンの子かな)

「え、えっと! ライブ、見に行きました!!」

曜「そうなんだ!」

「お、応援してますね!!」

曜「ふふっ。ありがとー!」

「あ、あと……もしよかったら、一緒に写真撮ってもらえませんか?」

曜「いいよ!! それじゃ、ケータイ貸してね」

曜「せーのっ、1,2,3,ヨーソロー!」
212: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:54:55.43 ID:bOR9OTTy.net
「ありがとうございました!!」

曜「どういたしまして」

曜「行っちゃった」

曜「ふふっ。Aqoursのファンに出会うなんて、奇遇だなあ」

千歌「ねえ、曜ちゃん」

曜「うぇぁっ!」

千歌「……今の子って」

曜「えっと、Aqoursのファンの子みたい」

千歌「ふーん……」

曜「すごいね。ちょっと前までは無名だったのに」

千歌「……結構、可愛い子だったね」

曜「?」

千歌「ううん。なんでもないの」
213: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:55:23.77 ID:bOR9OTTy.net
曜「あれ? そういえば千歌ちゃん、試着は」

千歌「……サイズが、あんまり合わなかったんだ」

曜「そうだったんだ。じゃあ、他の服で」

千歌「お腹空いてきたね!! お昼食べに行こっ!」

曜「そ、そうだね!!」

千歌「じゃ、行こっか!」ギュッ

曜「!!」

曜(千歌ちゃんの、手……!)
214: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 22:57:21.36 ID:bOR9OTTy.net
千歌「……ねえ」

曜「ど、どうしたの千歌ちゃん」

千歌「……どこにも行かないでよね」

曜「?」

千歌「なんでもないよ。それじゃ、何食べよう?」

曜「そうだね……」

曜(その後は、ちょっと奮発した昼食を食べて、街中をいろいろ歩き回って)

曜(気づいたら、日は傾き始めていた)
215: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:05:59.75 ID:bOR9OTTy.net
曜「すっかり暗くなっちゃったね」

千歌「そうだね」

曜「それじゃ、そろそろ帰ろうか」

千歌「………」

千歌「ねえ、曜ちゃん」

曜「なーに?」

千歌「今晩……泊まりに、来ない?」

曜(えっ)

曜「こ、今晩?」

千歌「うん」
216: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:06:32.81 ID:bOR9OTTy.net
曜「………」

曜(お、落ち着け渡辺曜!!)

曜(千歌ちゃんの家にお泊りなんて、もう何回もしたことあるはず!!)

曜(ここで変に狼狽えちゃいけない!! 平常心を保つんだ!!)

曜(しょ、勝負下着も履いてきたし、いざという時の対処も本で読んだ!!)

曜「わ、わかた! お、おとまるよ!」

千歌「えっ?」

曜「わ、わかった!! お泊りする!!」

千歌「うんっ。それじゃ、連絡しておくね」
217: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:23:59.72 ID:bOR9OTTy.net
気付いた時。そこは暗闇だった。

その表現は、厳密な意味では正しくないが、概ね正解だと思う。

なぜなら、私の目に光が飛び込んできたからこそ、今までの私が暗闇に沈んでいたと認識できたのだから。

曜「う……」

その光すらも、ぐにゃりと歪んでいる。

不自然な目覚めが、不自然な視界を齎している。

夢の世界にしては、生々しくて、現実の世界にしては、あやふやだ。

しかし、時間の経過とともに、その世界は徐々に輪郭を取り戻していった。
218: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:25:13.02 ID:bOR9OTTy.net
曜「……………うぅ」

千歌「……おはよう、曜ちゃん」

曜「ち、千歌ちゃん……?」

千歌「大丈夫? 痛くない? しびれたりとかしてない?」

曜「……え?」

曜(なんで、両手と両足が、縛られて……)

曜「こ、これ……な、なに……?」

曜(お、思いだせ、思い出すんだ!!)

曜(あの後、私は千歌ちゃんの家に来て、千歌ちゃんの持ってきたお茶を飲んで……)

曜(そしたら、なんだか急にぽわぽわして……眠くなって)

曜(そして……!!)
219: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:28:31.20 ID:bOR9OTTy.net
千歌「それはね」

千歌「特別じゃない、普通の私が、特別な曜ちゃんをつなぎとめる方法」

曜「千歌……ちゃん?」

千歌「普通の方法じゃ、足りないから」

千歌「普通じゃない方法で、繋ぎ止めなきゃだめなの」

千歌「だから、こうするの。こうしているの」

曜「ち、千歌ちゃん……?」
220: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:29:13.26 ID:bOR9OTTy.net
千歌「ふふふ……」

曜「千歌ちゃん! これは、一体どういうことなの!?」

千歌「ねえ、曜ちゃん。これ、何だと思う?」

曜「それは――」

千歌「うん。曜ちゃんが、おまじないに使った髪飾りだよ」

千歌「私の色、だね。嬉しいよ、曜ちゃん」

曜(あの時の――!)
221: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:40:11.59 ID:bOR9OTTy.net
千歌「メノノリ様、だね」

曜「!!」

千歌「私も、知ってるんだよ。メノノリ様」

千歌「髪飾りと、白紙のノート。気づかないはずがないよね?」

曜「あ……っ」

千歌「そして……曜ちゃんったら、駄目だよ。メノノリ様を、途中でやめちゃったら」

曜(……そうだ)

曜(あのハートは、あと一歩のところで、完成しなかったんだ……!)

千歌「だから、メノノリ様が悲しんでるの」

千歌「悲しんでるメノノリ様を癒やすには、どうすればいいのかな」

千歌「私は、ずっと、ずっと、ずっと。ソレだけを考えるの」
222: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:40:38.61 ID:bOR9OTTy.net
千歌「メノノリ様のね、語源って知ってる?」

曜「メノノリさまの……語源?」

千歌「メノノリ様……かつては、メイノリ様とも呼ばれていたの」

千歌「"As you may know, No reason."」

曜「………英語?」

千歌「そう。"知っての通り、意味なんてない"」

曜「ど、どういう意味……?」

千歌「言葉のとおりだよ。意味なんてない、オチなんてないんだよ」

千歌「メノノリ様という存在、言葉、概念に、意味なんてない」

千歌「いや、意味なんてないことこそが、メノノリ様の意味なんだよ」
223: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:41:17.30 ID:bOR9OTTy.net
曜「えっと……よ、よくわからないんだけど」

千歌「曜ちゃんは、さ」

千歌「都市伝説って、どうやって生まれると思う?」

曜「都市伝説?」

千歌「そう。学校の怪談とかも、その一つに数えることが出来るんだよ」

千歌「こういった話は、もともと、何かの事件があって、そこに色んな脚色が加えられていって、だんだんとねじれていくの」

千歌「ねじれて、ゆがんで、こじれて。そこに神秘性や、真実性が加えられ、都市伝説になるの」

千歌「取るに足らない、つまらない現実的な事件が、こうやって面白い、素敵なお話になり変わるんだ」

曜「………」

千歌「でも、メノノリ様は違う」
224: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:41:53.90 ID:bOR9OTTy.net
千歌「メノノリ様は、"わたしたち"が生み出した存在なんだ」

千歌「何かの事件があって、そこから生まれた存在じゃない」

千歌「メノノリ様という、都市伝説が先行して、そこから、事件が生み出されていくの」

千歌「過程と結果の逆転……メノノリ様という存在は、神様なんかじゃなくて、一つの偶像」

千歌「メノノリ様という存在……いや、その単語、言葉の羅列にすら、もともと何の意味もなかった」

千歌「私達が、勝手に、それに意味を与え、持ち上げ、崇拝し、妄信した」

千歌「そしたら、ね。生まれたんだよ」

千歌「メノノリ様は」
225: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:45:07.22 ID:bOR9OTTy.net
曜(千歌ちゃんの目が……怖い!)

千歌「ねぇ。似合うかな?」

千歌「曜ちゃんが選んでくれた、この髪飾り」

曜「こ、来ないで……!」

千歌「曜ちゃんの一部が、私の一部になって」

曜「わ、私の中に……入ってこないで……ぇ!」

千歌「私の一部も、曜ちゃんの一部になる」

曜「あぁ……う……ぇ……あっ……」

千歌「ほら。私達、今から結ばれるんだ」

千歌「――――メノノリ様の、名のもとに」
226: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:57:19.43 ID:bOR9OTTy.net
曜「ぁう……ぁっ……あっ……」

千歌「………」

曜「ぅ……ぁっ……ぁえ……」

千歌「………」

曜「………っ」

千歌「……うう」

曜「……ち、千歌、ちゃん?」

千歌「………」
227: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:57:44.25 ID:bOR9OTTy.net
曜(千歌ちゃん……)

曜(……顔が、真っ赤だ)

曜(みかんっていうか、りんごみたいに……)

曜(あれ、もしかして)

曜「千歌、ちゃん」

千歌「きゃっ!」

曜「……やっぱり」
228: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:58:14.69 ID:bOR9OTTy.net
曜(いつもの、目だ)

曜(とても綺麗で、吸い込まれそうな瞳)

曜(……さっきは、妙な迫力に押されて怖く見えたけど)

曜(何の事はない。いつもの、千歌ちゃんの目だ)

曜「……千歌ちゃん」

千歌「な、なに」

曜「なんだか、いろんな難しい話で混乱してたけど」

曜「……千歌ちゃん。もしかして……今、正気?」

千歌「しょ、正気って!?」

曜「そのリアクションは、正気みたいだね……」
229: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:59:00.52 ID:bOR9OTTy.net
曜「……そっか。確かに、千歌ちゃんの言うとおりだ」

千歌「な、なんのこと?」

曜「メノノリ様なんて、いないってこと」

千歌「な、なんでそんなことが……」

曜「簡単なことだよ。一つの可能性を考えたんだ」

曜「千歌ちゃんが、私より先にメノノリ様のおまじないをした、ってね」

千歌「!!」

曜「だとしたら説明がつくよね? メノノリ様の効果がないってことも、逆に、千歌ちゃんにはメノノリ様が効いたことも」

千歌「………」

曜「私が、メノノリ様をやっていることを見て、それに合わせて演技をした……ってところじゃないかな?」
230: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:59:25.35 ID:bOR9OTTy.net
千歌「うっ……ううっ……!」

曜「え、えっと、ち、千歌ちゃんっ!?」

千歌「ううっ……うわっ……うわあぁっ……あっ……!」

曜「ど、どどどどしたの!? な、泣かないでよ千歌ちゃん!!」

千歌「だって……こ、こんなの……曜ちゃんに、嫌われちゃうよ……!」

曜「えええっ!?」

千歌「そうだよ……メノノリ様なんて、嘘っぱちだったんだ……」

千歌「私は、完全にやり遂げたのに……失敗なんてしなかったのに……」

千歌「だから、曜ちゃんがメノノリ様をやってるのを見つけて……」

千歌「わざと、失敗するタイミングで驚かして……」

千歌「そしたら……メノノリ様は、怒っちゃうから……それのせいにしちゃえば」

千歌「曜ちゃんのこと……好きだって言えると思った……!!」
231: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/02(水) 23:59:59.22 ID:bOR9OTTy.net
曜「えっと……」

千歌「うっ……ううっ……!」

曜「あの……その……ち、千歌ちゃん」

千歌「な……なに……」

曜「……メノノリ様が効かないのは、メノノリ様が嘘だからじゃないよ」

千歌「えっ……」

曜「えっと……その……」

曜「わ、私も、千歌ちゃんのことが……」

曜「ち、千歌ちゃんが、メノノリ様をするもっと前から、大好きだったから……///」
232: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:00:41.43 ID:+56Y3bLc.net
千歌「え……あっ……え、えええええっ!?」

曜「うううっ……/// し、縛られてる状態で言うことになるなんて思わなかったけど……」

曜「つ、つまり!! メノノリ様が効かないって思ったのは、そういうことっ!!」

千歌「じゃ、じゃあ……!!」

曜「大好きだよ、千歌ちゃんっ!!」

千歌「わ、私も!! 私もだよ、曜ちゃんっ!!!」ギュッ

曜「ちょ、ちょっと!! さ、先にこれ解いてよー!!!」
234: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:02:15.69 ID:+56Y3bLc.net
曜(メノノリ様は、結局嘘だった)

曜(と、いう結論に達したのだが)

曜(でも、私と千歌ちゃんを繋ぐ、最後のひと押しになったのもまたメノノリ様のお陰であって)

曜(すると、メノノリ様が”女の子同士の恋愛を叶える"という噂は現実のものになってしまったわけであって)

曜(……なんだかんだで、メノノリ様は、本当にいるんじゃないかな、とも思ってしまうわけで……)

曜(でも今は)

曜(そのメノノリ様に、感謝しようと思うのでありました♪)
235: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:02:41.97 ID:+56Y3bLc.net
メノ^ノ。^リ
236: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:03:27.93 ID:+56Y3bLc.net
怠惰編 おしまい
240: 強欲 ダイヤ「ここにキマシタワーを建設しましょう」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:39:08.82 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「女子高生が手っ取り早くお金を稼ぐ方法!!」

ダイヤ「状況、開始ですわ!!!」

果南「また出たよ……」

鞠莉「はーい……ダイヤの乱れ入りまーす……」

ダイヤ「やかましいですわ!!」

ダイヤ「昨今の情勢を鑑みるに」

ダイヤ「ここはやはり!! 百合営業をもっと全面的に押し出していったほうがよいのではないかと!!」
241: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:40:58.48 ID:+56Y3bLc.net
千歌「ゆり」

善子「営業」

花丸「な、何のことずら……? それは……///」

曜「……そ、そうだね……///」

梨子「な、なんなんだろうね……///」

ルビィ「お、お姉ちゃんが教えてくれるよ……///」
242: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:44:02.59 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「要するに、女の子同士が仲良くイチャイチャしてるPVを取れば人気もうなぎのぼりで、広告収入も入ってくるという」

千歌「アレおかしいな。私達、以前撮った小悪魔PVが「破廉恥ですわ!」の一言の前に一蹴された気がするんだけど」

曜「きっと、ダイヤモンド素子は揮発性メモリかなんかなんだよ」

果南「熱暴走しちゃってるからね。冷却しなきゃなんだろうけど」

鞠莉「このまま行ったらそのまま炭化しちゃわない? ダイヤだけに」

果南「いっそ炭化しちゃったほうが電気がよく通って賢くなると思うんだ」
243: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:47:23.35 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「さあ! サクサク行きますわよ!! まずは千歌さんとルビィ!!」

千歌「うわっ!! 早速標的にされた!!」

ルビィ(千歌さんと……///)ドキドキ

ダイヤ「そうですね……とりあえず、飴の食べさせ合いなんてどうでしょう?」

千歌「あ、チュッパチャップスとか? 私、飴は持ち歩いてるんだー」

曜「大阪のおばちゃんみたい」

千歌「と思ったらこれポップキャンディだ」

梨子「まあ、代用は効くわよね」

千歌「それじゃ、これをとってこーい! ってやればいいのかな?」

ルビィ「わ、わんっ!」

曜「可愛いかもしれないけど、多分絶対無理だし」

曜「ルビィちゃんすごい真面目だから地面に落ちた飴をそのまま拾っちゃいそうだし」

曜「それはもう放送するのが確実にNGな絵面になるから、やめたほうがいいと思うよ」
244: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:49:06.65 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「いえ。今回は、これでやりましょう」

千歌「あ、ハイチュウだ!」

果南「歯の治療した後に食べて、痛い目を見たのを思い出すね」

鞠莉「なんでも、歯の詰め物を奪っていく食べ物のTOP3に入るみたいよ」

善子「そして歯に開く深淵のブラックカオス……思い出すだけでも身震いするわ」

花丸「善子ちゃん、歯磨きしてなさそうだもんね」

善子「ヨハネよ!! それに、歯磨きしてるわよ!!!」
245: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:51:17.37 ID:+56Y3bLc.net
千歌「それじゃ、このハイチュウを投げればいいの?」

曜「ムツゴロウさんから離れたほうがいいよ、千歌ちゃん」

梨子「まあ、うまくキャッチできればお茶の間に流しても害はなさそうだけどね」

ダイヤ「? 何をおっしゃってるんです?」

千歌「んぇ?」

ダイヤ「私は、飴の食べさせ合いっこと言ったのですよ」

千歌「あ、そっか。それじゃルビィちゃん。あーんして、あーん」

ルビィ「あ、あーっ///」

ダイヤ「あーっだめだめだめ、だめだめ。ぶっぶのぶー、ぶっぶっぶーですわ」

曜「気に入ってるの? そのネタ」

ダイヤ「分かっていません。分かっていませんわ、ユーザーニーズというものが、わかっていませんわ!!」

ダイヤ「手なんて使ったら反則に決まってるでしょう!!」

千歌「えっ」

ルビィ「///」
246: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:51:43.75 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「百合PVを謳うのだから、口移しに決まってるじゃありませんか!!」

梨子「言った!! 言い切ったわこの腐れ生徒会長!!!」

果南「よりによって実の妹に……」

鞠莉「まあ、ダイヤ、結構NTRで興奮しそうなタイプだし」

曜「妹にNTR感じるって、それ相当やばくない?」

花丸「何を今更、ずら」

千歌「ほ、ほひはへふ、ふはへへひはよ!」

善子「とりあえず、咥えてみたよ。健気ねぇ……」

花丸「翻訳してあげてる善子ちゃんも健気ずら」
247: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:54:06.83 ID:+56Y3bLc.net
千歌「んーっ」

ルビィ「う、うゆゆゆっ……///」

梨子「うわっ……/// うわっ、うっっわっっっ////」

曜「うひゃーっ……ポッキーゲームなんて、前戯に等しいってくらい、めっちゃ接近してるよ……///」

花丸「は、破廉恥ずらぁ……///」

善子「ねえ。ルビィが口開けて、そこに千歌がぷっって吐き出して入れればいいんじゃないの?」

果南「こら。余計な知恵を与えちゃ駄目。実践しちゃうから」

鞠莉「そうそう。早い段階でダイヤを息切れさせておかないと、後が辛いわよ」
248: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 00:56:39.17 ID:+56Y3bLc.net
ルビィ(千歌さんの吐息……千歌さんの唇……千歌さんのまつげ……///)

千歌「ふふぃいひゃん?」

ルビィ(はぁ……はぁ……はぁ……///)

パクッ

千歌「よし! 受け渡し成功っ!!」

ルビィ「////」プシューッ

ダイヤ「ふふふ……このままちゅーしちゃうんじゃないかと、ヒヤヒヤしましたわ……!」

千歌「へっへーん! 私のこの絶妙なバランス感覚を侮っちゃだめだよ!」

曜「目、回させておけばよかったかな」

梨子「あるいは酔わせておくとか」

花丸「二年生組が鬼畜なこと言ってるずら」
249: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 01:09:20.46 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「次!! 曜さんと鞠莉さん!!」

曜「うげっ」

鞠莉「来たわね……」

ダイヤ「そうですわね……スポーティな感じを演出するためにも、ツイスターゲームなんてどうです?」

曜「ツイスターゲームか……若干年代が古くない?」

鞠莉「ネットでググれば詳細が出る。その意味ではいい時代になったわよね」

果南「ちなみにプレイマットは準備済みだよ」

梨子「何故……」

果南「小ネタが多いほど、被害が分散されるからね」

梨子「江戸時代の消火活動に通じるものを感じる」
250: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 01:09:37.15 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「それでは行きますわよ!! まず、右手を赤!」

曜「よっ」

ダイヤ「左手を黄色!」

鞠莉「はいっ」

ダイヤ「どんどん行きますわよ!!」
251: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 01:10:02.97 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「右足を緑!」

曜「んぐぐぐぐっ……!!」

ダイヤ「左足を赤!」

鞠莉「ぬぉおおおおおっ……!」

梨子「すごい。必死に堪えてる」

果南「でも、PVにしちゃ二人の表情が結構ガチだよ」

梨子「身体同士の接触で、いやんあはんうっふんポロリな展開を期待していたんでしょうけど」

花丸「かなり無理な態勢を要求されてるせいで、性感帯に神経回してる余裕がないずら」
252: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 01:10:29.89 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「右手、赤!!」

ダイヤ「左手、赤!!」

曜「ま、負けるものか……!!」

鞠莉「こ、こっちこそ……!!」

梨子「もともと負けず嫌いだもんね、二人共。だんだん、顔を映すのが申し訳なくなってきたわ」

果南「こう、ゲームにかこつけてイチャイチャするとかいうのが目的というか」

果南「もともと、合法セクハラするためのゲームみたいなものなのに、その本質見失ってるね」

善子「なんでよ! ゲームなんだから、勝つのが目的よ!!」

花丸「善子ちゃんは、試合に勝って勝負に負けるタイプずら」

善子「何よ!!!」
253: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 01:11:44.96 ID:+56Y3bLc.net
曜「も……もう、だめ……!」ズルッ

鞠莉「うぎゃあ!」ドサッ

ダイヤ「試合終了! ですわ!!」

果南「鞠莉大丈夫? 潰れたカエルみたいな声が出てたよ?」

梨子「汗塗れの美女二人が、衣装をはだけさせて、手足を絡ませあって倒れ込んでる……」

花丸「言葉に起こすとエロいのに、でもどっちかって言うと、お笑い番組の罰ゲームの後みたいずら」

ルビィ「えっと……お、お水飲みますか?」

曜「ぜーっ……ぜーっ……筋肉が、張って……痛い……」

鞠莉「の、伸びすぎて……股関節、戻らない……」
257: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:27:41.08 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「さあ、お次は花丸さんと善子さん!!」

善子「あっ! ついに私の番ね!!」

花丸「テンション上げられるその脳みそが心底羨ましいずら」

善子「ふっふっふっ……生放送で鍛えたこのPV力を、侮らないことね!!」

花丸「全力でフラグ立てていくその姿勢、我が身のことでなければ評価してたずら」

ダイヤ「やはり! ポッキーゲームが定番ですよね!!」

曜「さっき、もっとえげつないハイチュウゲーム見たから、なんかチョロく感じるね」

梨子「安心しちゃ駄目よ。典型的な詐欺の手口じゃない」

鞠莉「ドア・イン・ザ・フェイスってやつね」
258: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:28:10.86 ID:+56Y3bLc.net
花丸「それじゃ、マルがチョコレート側咥えるね」

善子「なんでよ!! 私よ!!」

梨子「場外戦が始まってるんですけど」

曜「トッポゲームにすればいいんじゃない?」

ルビィ「プリッツ……」

ダイヤ「あいにく持ち合わせがありませんの」

果南「それじゃ、二本咥えればいいんじゃないかな? チョコ側と持ち手側」

千歌「二倍食べられてお得だね!!」

鞠莉「すっごいやり辛そうだし、そもそもポッキーゲームの本質ってなんだったっけ?」
259: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:31:11.83 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「それでは、準備はよろしいですか?」

花丸「ふぁい」

善子「ふぉっふぇーふぉ!」

果南「うーん。自分で提案したとは言え、なんかマヌケな絵面ね」

曜「ポッキー二本咥えだもんねぇ」

梨子「っていうかみんな、あの二人が対面恋人繋ぎしてることには突っ込まないの?」

ルビィ「あれくらいは、一年生の一般コミュニケーションです」

鞠莉(あれ、マリー、そんな異文化知らない)
260: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:31:27.10 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「それでは、よーいドンですわ!!」

花丸「!!!」カリカリカリ

善子「!!!」カリカリカリ

曜「お、二人共結構勢い良く進めていく!」

梨子「通常の二倍食べてるから、なんかハムスターみたいになっちゃってる」

千歌「今、二人のほっぺギュッってしたら面白そうだよね」

果南「モザイク処理が必要になるよ」
261: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:32:36.23 ID:+56Y3bLc.net
花丸「………」

花丸(うう……さ、流石に恥ずかしいずら///)

善子「………」

善子(ず、ずらマルのくせに……顔が近いのよ///)

曜「膠着状態に入ったね」

梨子「あぁ〜いい構図、いい構図よぉ〜」

千歌「善子ちゃん、鼻高いから、けっこうギリッギリのところだね」

ルビィ「////」

果南「あ、善子が目を瞑った」

鞠莉「勢いに任せて一気に食べきる戦術ね!!」
262: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:32:50.56 ID:+56Y3bLc.net
善子(こうなりゃヤケよ!!)

花丸(ま、まるも覚悟決めたずら!!)

カリカリカリッ

曜「おおおおっ!!!」

梨子「あぁ〜〜〜っ!」

ガヅンッ

善子「〜〜〜〜〜っ!!!」

花丸「〜〜〜〜〜〜ぁ!!」

果南「盛大に頭突きしたね」

鞠莉「お互いに目を閉じてあんな勢い良くヘドバンしたらそうなるわよ」

ルビィ「二人共……なにやってるの……?」
263: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:33:26.56 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「なんですか!! これまでのこのテイタラァクは!!」

鞠莉「トラナイデ!」

ダイヤ「こうなったら……最後! 梨子さんと果南さん!!」

梨子「あーあ……」

果南「ポッキーゲームの時点で飽きてくれること期待してたんだけど、駄目だったか」

ダイヤ「ここは、壁クイで行きましょう」

梨子「ちょっと!? ダイヤさんはそのネタの詳細知らない設定でしょ!?」

曜「いや、でも某アイドル掲示板なんかでは、梨子ちゃんのことデモンズウォールとか呼ばれてるよ」

善子「クラッシュダウン」

ルビィ「自分の意志で石化しちゃってるね」

梨子「後で覚えておきなさいよ」
264: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:38:19.49 ID:+56Y3bLc.net
果南「えっと、とりあえず私がやればいいの?」

梨子「あ、じゃあお願いします」

果南「それじゃ、いくね」ドンッ!

梨子「ぴゃあっ!?」

曜「なんか変な声が出てるよ」

鞠莉「ってか、あれはどっちかっていうとヤンキーのカツアゲのそれよ……」
265: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:39:06.55 ID:+56Y3bLc.net
梨子「駄目! ダメダメです!! 壁クイはおろか、その前段階の壁ドンがなっていません!!」

果南「いや、そんなこと言われても……」

梨子「交代です!! 果南さんに、私が壁ドンの、そして壁クイのなんたるかを徹底的に叩き込みます!!」

曜「あかん、梨子ちゃんの変なところに火が付いた」

ルビィ「すごい鼻息荒くなってる……」

花丸「最後の最後に、えらい地雷を踏み抜いちゃったずら」
266: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:41:28.16 ID:+56Y3bLc.net
梨子「まず! 壁ドンはこう!! 相手を威圧するようで、しかし優しく包み込む空気も醸し出し!!」

果南「身長差がないと、なんか微妙だね」

梨子「だったら果南さんが縮んでください!!」

曜「いや、無茶言わないでよ」

鞠莉「あー、でも果南のことだから、乾燥させたら少し縮むかもしれない」

果南「鞠莉、あとでぬるぬるハグの刑ね」

鞠莉「やめて!! あれされると、しばらく潮の香りがとれなくなっちゃうの!!」
267: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:44:53.49 ID:+56Y3bLc.net
梨子「はっ! ぬるぬる壁ドン!?」

善子「ちょっと。リリーが合体事故起こしてるわよ」

花丸「素材の時点で事故の予感しかしなかったずらがそれは……」

果南「うーん……ちょっと考えておく」

ルビィ「何を考えておくんだろう」

鞠莉「やめてよ……果南のおしおきリストに変なレパートリー加えていくの……」
268: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:47:16.53 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「はぁ……ぶっぶーですわぁ……」

梨子「ですから、こんなPV撮影やめておきましょうってあれほど」

善子「まあ、コメントは増えそうよね」

曜「ネタコメばっかになりそうだけどね」

果南「いい具合におもちゃにされるだろうねぇ」

鞠莉「Oh……」
269: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 15:54:38.39 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「百合百合PV撮影で10億PVを達成して、ギネスに載って大金持ちという野望が……」

曜「やめておいたほうがいいよ。本当に、儚い一瞬の光になって消えちゃうから」

梨子「それに、時事ネタは危ないわ」

ダイヤ「ですが、せっかくここまで来たんですもの。諦めきれませんわ」

花丸「まる知ってる。コンコルド効果ってやつずら」

善子「このまま破滅までまっしぐらってこと?」

ルビィ「……Aqoursは、9人で一つだよね?」

鞠莉「やめて。その、死ぬならみんな一緒だよみたいな感じで微笑むのやめて」
270: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 16:00:28.85 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「皆さん、何かいい案はありませんか?」

千歌「あるよ。とびっきりのアイデアが」

曜「え」 梨子「え」 善子「え」 花丸「え」 ルビィ「え」 果南「え」 鞠莉「え」

ダイヤ「本当ですの!?」

千歌「うんっ! 今までのとは違った方向性から攻めることで、新規ユーザーをガッチリ捕まえるんだ!!」

ダイヤ「それは、一体なんですの!!」

千歌「あはっ。それはね、まだ私達がやってないことだよ」

千歌「曜ちゃん、梨子ちゃん」パチンッ

曜「あ、はい」ガシッ

梨子「ん、うん」ガシッ

ダイヤ「はえ?」
271: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 16:04:34.00 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「あの、その、なんで私、捕まって……」

千歌「それじゃ、最後のPV撮影始めよっか!!」

千歌「Aqoursメンバー×ダイヤさんのPV撮影を!!」

ダイヤ「!?」

千歌「いやーっ! 普段は強気で勝ち気な感じのダイヤさんが、こうみんなにね! 一斉に責め立てられて」

千歌「そのままこう総受けになっちゃって硬度0.1くらいになっちゃったら、きっとPV数もすごい稼げるはず!!」

千歌「一兆円くらい稼げちゃうかもしれない!! それはもう奇跡だよー!!」
272: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 16:04:55.65 ID:+56Y3bLc.net
曜「ひゅーっ!! 私達、普通の人間には到底浮かばないアイデア!!」

梨子「そこに痺れる、憧れるゥ!」

善子「そうね……ただ、してやられるだけじゃ、堕天使っぽくないものね!」

花丸「えっと……硬度10のダイヤモンドを効率的に粉砕する方法は……」

ルビィ「……あはぁ♪」

果南「なんだろう。このまま完熟Dreamerしちゃいそうなくらい、ワクワクしてきた」

鞠莉「うふふふふふふふ……! シャイニー……コンップリート……!」

ダイヤ「千歌さ、千歌さんっっ!?」

千歌「ダイヤさん。こういうときは、μ'sの名言を思い出してください」

ダイヤ「μ'sの、名言?」
273: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 16:05:54.32 ID:+56Y3bLc.net
千歌「――ファイトだよっ!!」
274: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 16:06:17.68 ID:+56Y3bLc.net
強欲編 おしまい
275: 憤怒 鞠莉「ほんっとムカつく!」 果南「こっちのセリフ!」(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:02:30.53 ID:+56Y3bLc.net
果南「なに!?」

鞠莉「何よ!?」

ダイヤ(ああ……またですのね)
276: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:03:54.42 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「で、今回の諍いの原因は?」

果南「別に大したことじゃないよ」

鞠莉「その大したことない内容で突っかかってきたのはそっちじゃない」

果南「冗談言わないでよ! 突っかかってきたのはそっちだよ!!」

鞠莉「はあ!? 何言ってるのよ!!」

ダイヤ「でーすーかーらー! 諍いの原因は何ですの!?」
277: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:04:54.47 ID:+56Y3bLc.net
果南「じゃあ聞くけどさ。ダイヤは朝飲むとしたら緑茶? コーヒー?」

ダイヤ「え……まあ、その二つなら緑茶ですけど」

果南「ほら、これで2対1」

鞠莉「ちょっと!! ダイヤを巻き込むのは反則よ!!」

ダイヤ「……貴方達、まさか、こんなことで争ってたんじゃ……」
278: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:08:18.35 ID:+56Y3bLc.net
果南「朝はお茶かコーヒーかって話だったんだけど、鞠莉ったら飲めもしないブラックコーヒーがあーだこーだ言うものだから」

鞠莉「私はブラックだって飲ーめーまーすー! お子様舌なのは果南のほうじゃないの!?」

果南「だって……なんで好き好んであんなモノ飲むの」

鞠莉「緑茶も、あれもなーんか渋いし、あとおばさん臭いじゃない」

果南「それ、喧嘩売ってるの?」

鞠莉「あら? 自覚があったんだとしたらI'm sorry!」

ダイヤ「おーやーめーなーさーいっ!!!」
279: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:09:33.70 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「全く……ここ最近の貴方達の諍いは、目に余るものがありますわ」

ダイヤ「この前は合宿先は海がいい山がいいだの……」

果南「海でしょ」

鞠莉「山よ!!」

ダイヤ「ペットで飼うなら猫だの犬だの……」

鞠莉「だって、猫のほうが可愛いじゃない!! あーあ、果南にもこの可愛さが少しでもあればなー」

果南「猫なんて自分勝手で気まぐれで、飼うの大変そうじゃん」

鞠莉「誰が自分勝手で気まぐれよ!!!」

果南「あれー? 私、別に鞠莉のことなんて言ってないけど?」
280: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:09:55.38 ID:+56Y3bLc.net
果南「それよりも犬のほうがいいな。一緒にランニングとかも出来るし、鞠莉にもあの素直さが少しでもあればねぇ」

鞠莉「かっちーん! 犬なんて吠えるし噛み付くし、野蛮じゃない!!」

果南「はぁ!? ちょっとそれどういうこと!?」

鞠莉「おやおやぁ? 私、別に直接果南が野蛮人だなんて言ってないわよぉ?」

果南「野蛮人って言ったよね、今」

ダイヤ「おやめなさいっっ!!! 話題提案だけで喧嘩始めるんじゃありません!!!」

果南「だって!」

鞠莉「でも!!」

ダイヤ「だってもでももあったものじゃありませんわ!!!」
281: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:10:30.88 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「いいですか! 今やAqoursは9人のスクールアイドル!」

ダイヤ「他のスクールアイドルとくらべても、比較的大所帯のグループです」

ダイヤ「そのグループの最上級生がこのザマでは、他のメンバーに示しがつかないでしょう!」

果南「う……」

鞠莉「それは……まぁ……」

ダイヤ「まったく……少しは頭を冷やしなさい」

果南「はぁい」

鞠莉「おーけー……」
282: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:16:46.47 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「……と、いうわけなのです」

ルビィ「3年生も大変なんだね……」

花丸「でも、仲良しの裏返しって気もするよね」

ダイヤ「まあ、喧嘩するほど仲がいいとはいいますが……なにか、とんでもないことにならないか不安で不安で……」

花丸「大丈夫ですよ、きっと」

ルビィ「うん、そうだよ」

ダイヤ「ふふっ。ありがとうございます」

ダイヤ「まったく……下級生のほうが、遥かにしっかりしていますわ」
283: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:17:13.72 ID:+56Y3bLc.net
花丸「でも」

ダイヤ「?」

花丸「一番の友人にも、譲れない何かがあるって思えば、それはそれでいいことなんじゃないかなって」

ルビィ「あ……」

ダイヤ「花丸さんは、大人ですね」

花丸「そんなことないです。私は、そこまで強くものが言えないから」

ルビィ「……Aqoursを、一番長く見てきた3年生たちだから、その分、想いも強いんだね」

ダイヤ「貴方達に相談できてよかったですわ。さて、今日の練習にそろそろ……」
284: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:20:28.09 ID:+56Y3bLc.net
ガヤガヤ

ダイヤ「……何か、騒ぎ声が聞こえますわね」

ルビィ「あー……」

花丸「しかもこの声って……」

ダイヤ「全く……噂をすれば影、といいますが……!!」

ダイヤ「あの二人は!! 少しくらい自重できないんですかっ!!」

ダイヤ「出会った瞬間弾きあう、磁石か何かですの!?」

ルビィ「あ、おねえちゃん!」

ダイヤ「止めてきますわ!!!!」
285: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:24:05.79 ID:+56Y3bLc.net
果南「だから、もう少しダンスの練習に重点を置いたほうがいいって」

鞠莉「いいえ! まだ歌の方に甘さがあるわ。そっちを重点的にすべきよ」

果南「一番目につくのはダンスのほうなんだし、それに、体力面でももうちょっと運動系の量を増やしたほうがいい」

鞠莉「歌のメッセージを届けるっていうのに曲の手ぇ抜いてどうするのよ!!」

果南「別に、手を抜くとはいってないじゃん!!」

鞠莉「果南の話を聞いてると、どうしてもそうにしか聞こえないのよ!!」

果南「何だって!?」

鞠莉「それに、歌の方で果南も甘いところがあるのよ!! 自主練足りてないんじゃないの!!」

果南「っっ!!」
286: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:24:38.51 ID:+56Y3bLc.net
曜「ちょ、ちょっと鞠莉さん……流石にそれは」

果南「何よ!!!」

鞠莉「ほら。図星突かれたから、すぐ怒鳴る」

ダイヤ「ちょっと二人共!! 練習前からなにやってるんですか!!!」

果南「……もういい。今日は帰る」

千歌「ええっ!?」

梨子「果南さんっ!?」
287: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:28:08.81 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「なに? 逃げるの?」

果南「……この調子で練習したって、集中できないからね。私は今日は帰るよ」

ダイヤ「おやめなさい!! 鞠莉さんも、果南さんも、一度頭を冷やしなさい!!!」

果南「私は冷静だよ、ダイヤ」

ダイヤ「嘘おっしゃい!! とりあえず、二人共……」

鞠莉「いいわよダイヤ。果南抜きで始めましょう」

ダイヤ「鞠莉さんも!!」

ダイヤ「私達三年生がバラバラになって、どうするんですか!!!」

果南「……知らないよ」

ダイヤ「果南さんっ!!!」

バタン
288: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:32:27.51 ID:+56Y3bLc.net
千歌「……ダ、ダイヤさん?」

ダイヤ「……一体、何があったんですか」

梨子「えっと、それは……」

曜「れ、練習のプランの話をしてて……」

善子「わ、私は何も悪くないわよ! ただ、いきなりあの二人が……」

ダイヤ「鞠莉さん」

鞠莉「何よ」

ダイヤ「あれほど言っておいたのに……どうして、こんな……!」

鞠莉「私は悪くないわ」
289: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:33:26.49 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「悪い、悪くないの話ではありません!!」

ダイヤ「貴方達のその身勝手な態度が!! Aqoursに一体どれほどの迷惑をかけているか!!」

千歌「だ、ダイヤさん落ち着いてください!!」

梨子「そうです!! ダイヤさんまで冷静さを失ったら……!!」

ダイヤ「私はっ!! 私は……っ!!」

ダイヤ「……いえ、そうですわね。つい、頭に血が……」

曜「それで、今日はどうする……?」

善子「何? 練習ナシにするの?」

ダイヤ「いえ。練習しましょう。とりあえず、ユニットごとに分かれてください」

ダイヤ「AZALEAは……そうですね。マンツーマンで、練習します」
290: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:39:25.73 ID:+56Y3bLc.net
千歌「……大丈夫かなぁ」

曜「でも……前から、時々こういうことはあったよね」

ルビィ「だけど、練習の前に帰っちゃうなんて……」

千歌「信じるしかないよね」

曜「千歌ちゃん?」

千歌「だって、あの二人だよ? 本当に嫌いっ! ってことはないと思うんだ」

ルビィ「そ、そうですよね!!」

千歌「大丈夫! Aqoursは、簡単に壊れたりなんてしないっ!」

曜「だねっ! それじゃ、練習張り切っていこうか!!」
291: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:39:54.41 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「………」

善子「ちょっとマリー」

鞠莉「え、あ、ごめんね」

善子「別に、あんたらが喧嘩してても気にしないけど、明らかにヘコまれると、私としてもやり辛いわ」

鞠莉「べ、別に凹んでなんかないし!!」」

梨子「無理しないでくださいね」

鞠莉「無理もしてないってば!!」

善子「それじゃ練習続けるわよ」

鞠莉「うん……」
292: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:41:06.38 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「………」

花丸「ダイヤさん……」

ダイヤ「ごめんなさいね……今日は、頭がうまく働きませんわ……」

花丸「でも、まさかこんなことに……」

ダイヤ「恐れていたことが……もし、このままAqoursが空中分解してしまうようなことがあれば……」

花丸「……大丈夫ですよ」

ダイヤ「?」

花丸「だって、三年生の三人は、二年間待ったんでしょう?」

ダイヤ「………」

花丸「信じましょう。あの時の決裂と比べたら、大したことないはず、ずらっ♪」

ダイヤ「……ありがとうございます」
293: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:44:33.38 ID:+56Y3bLc.net
ダイヤ「それでは、練習を終了します」

千歌「お疲れ様です!」

曜「お疲れ様っ!!」

鞠莉「………」

ダイヤ「鞠莉さん。少し、残っていただけますか?」

鞠莉「なぁに? ダイヤ」

ダイヤ「少しだけ、お話をしたくて」

鞠莉「……別にいいわよ」
294: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:47:19.27 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「それで? 話って?」

ダイヤ「別に、大した話ではありません」

鞠莉「?」

ダイヤ「実は、果南さんが練習前に帰った時、荷物を持って帰るのを忘れてしまったみたいで」

鞠莉「はぁ?」

ダイヤ「それを、届けてあげてほしいんです」

鞠莉「なんでよりによって私が……」

ダイヤ「家が近いから」

鞠莉「うぐっ……」

ダイヤ「それでは、お願いしますわよ」

鞠莉「あ、ちょっ、ダイヤ!!」

鞠莉「……行っちゃった」
295: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:48:43.39 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「……全く」

鞠莉「……別に、私が届けに行く義理なんてないじゃん」

鞠莉「知らないわ。果南が勝手に困るだけでしょ……」

鞠莉「果南の馬鹿、わからず屋、頑固親父」

鞠莉「………」

鞠莉「あーもーっ!!」

鞠莉「届けてあげればいいんでしょ!」ガッ

鞠莉「って、きゃあっ!!」バラッ

ガシャガシャッ
296: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:49:33.48 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「か、カバンくらい閉めておきなさいよ……! ほんと、ガサツなんだから……!」

鞠莉「中身飛び出ちゃったじゃないの……もう」

鞠莉「にしても、色々持ち込んできてるのね……」

鞠莉「………あら」

鞠莉「これって」
297: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:50:04.60 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「ピッチパイプ……」

鞠莉「………」

鞠莉(そういえば)

鞠莉(これ、昔果南にあげたやつだよね)

鞠莉(……何よこれ)

鞠莉(……もう、ボロボロじゃない)
298: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:50:39.54 ID:+56Y3bLc.net
果南『ピッチパイプ?』

鞠莉『そう。これを使って練習するの』

果南『笛みたいなもの? どうやって使うの?』

鞠莉『正しい音程が出る笛よ。これを使って、自分の歌の音程を確かめるの』

果南『自分の歌の?』

鞠莉『そうよ。果南、ダンスはすごいけど、時々音程外してるのよ?』

果南『うっ……』

鞠莉『そりゃ、私は果南の歌声は好きよ? でも、私達はスクールアイドルなんだから』

鞠莉『どうせなら、ちゃんとしたクオリティのものを届けたいじゃない』
299: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:51:17.37 ID:+56Y3bLc.net
果南『そういう鞠莉のこだわり……」

鞠莉『迷惑?』

果南『ううん。嫌いじゃない』

鞠莉『ふふっ♪』

果南『それじゃ、ありがたく借りておこうかな』

鞠莉『ちゃんと使いなさいよ? 持ってるだけでうまくなる笛じゃないんだから』

果南『はいはい』
300: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:51:41.81 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「………」

ピーッ

鞠莉「…………ばか果南」

鞠莉「使い込んでるものだから……音程、少し外れてる」

「それに、歌の方で果南も甘いところがあるのよ!! 自主練足りてないんじゃないの!!」

鞠莉「………私、とんでもないこと言っちゃった」

鞠莉(果南が、頑張りやさんだってこと……そんなこと、他の誰よりも知ってたはずなのに)

鞠莉「果南……」
301: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:52:09.02 ID:+56Y3bLc.net
果南「……鞠莉」

鞠莉「っっ!」

果南「……荷物。取りに来ただけだから」

鞠莉「そ、そう……」

果南「………」

鞠莉「………」

果南「……その」

鞠莉「えっと……」

果南「……お、お先にどうぞ」

鞠莉「か、果南こそ……」
302: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:52:23.64 ID:+56Y3bLc.net
果南「……今日は、ごめん」

果南「鞠莉が、Aqoursのこと、真剣に考えてるのは知ってたはずなのに」

果南「あのときは、ムキになって……自分のことしか見えてなかった」

果南「鞠莉が頑張ってるのは認める。そして……私が、未熟なことも認めるよ」

鞠莉「そんなことないっ!!!」

果南「鞠莉?」
303: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:55:03.51 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「確かに……果南、まだ、まだちょっと、歌の方では惜しいところもある」

鞠莉「練習の度に、すごく気になってる」

鞠莉「でも……果南は、その度にいっぱい、いっぱい練習してきて、次の日には気にならなくしてきてる」

鞠莉「きっと、普段の練習に加えて、いっぱいいっぱいやってきてる」

鞠莉「……でもね。果南」

鞠莉「あなたの使ってるピッチパイプ……使い込みすぎて、少し、音外れちゃってるんだよ?」

果南「あっ、それ……」
304: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:55:49.06 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「ばーか。果南にはわからないのかもしれないけど、私には一発よ?」

果南「うっ……!」

鞠莉「2年近く、使ってたもん。それも、いっぱい、いっぱい使われていたんだもの。当然よ」

果南「………」

鞠莉「ねえ、果南」

果南「な、何?」

鞠莉「今度ね。一緒に買物に行かない?」

果南「な、なに? 唐突に」

鞠莉「そりゃあ、決まってるじゃない」
305: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:57:03.46 ID:+56Y3bLc.net
鞠莉「これの、買い替えに行かないとねっ」
306: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:57:19.22 ID:+56Y3bLc.net
憤怒編 おしまい
307: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/03(木) 20:58:43.29 ID:+56Y3bLc.net
これでまるの話はおしまい
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『サンシャインSS短編集 ~七つの大罪~』へのコメント

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