日曜邦画劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 -劇場版- 貧乳対巨乳!恐怖の毒キノコ殺人事件」[字][S][デ]

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海未-アイキャッチ48
1: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:00:00.58 ID:xoD2Smtq.net
ガチャンッ!

ドタッ、ダンッ

ズズッ……バタッ

……ギィィ……バタン

――――――

――――

――

バサッ……ゴロッ……シュル……

スッ、ニチニチ……ゴゴッ、ニチ……

ゴリッ……ギギッ……ニチッ……ボトッ

カチャン……

………………

…………

……

ザッ、ザッ、ザッ

ジジー……バサッ……ジョロロ……

ドサッ……ガサッ……ボチャッ……

ザッ、ザッ、ザッ……

元スレ: 日曜邦画劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 -劇場版- 貧乳対巨乳!恐怖の毒キノコ殺人事件」[字][S][デ]

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2: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:02:00.53 ID:xoD2Smtq.net
山道・車内

みも「あー、お腹すいたー。ねぇ、ちょっとコンビニ寄って」

くす「こんな山の中にあるわけないじゃん」

みも「もしかしたらあるかもしれないでしょ? ちょっとは探してよ~」ユサユサ

くす「わっ、揺すらないでよ運転してるんだから!」

みも「南條さんもお腹すきましたよね?」

じょる「んー? まあ出発早かったからねぇ」

みも「ですよね、というわけだからよろしく」

くす「だからコンビニなんかないって……」

みも「なんでもいいから探すの! というかどうしてこの車カーナビついてないの?」

くす「ついてないのを買ったからだよ」

みも「まあいいや、スマホで地図アプリ使えばいいし。えっと、くっすんのスマホは……」

くす「なんで自分の使わないの」
3: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:04:00.57 ID:xoD2Smtq.net
みも「おっ、あったー。地図地図……ええっ!? ここ圏外じゃん! 南條さん、ここ圏外ですよ!」

じょる「山なんてそんなもんだろ」

みも「ちょっとー、くっすんなんとかしてよ」

くす「無理だよ。もうすぐ着くんだから、そこでご飯食べればいいでしょ」

みも「えー? こんな山奥でいったいなにを食べるっていうの?」

くす「心配しなくてもちゃんとレストランあるよ。いいから黙って寝てて」

みも「わかった、ずーっと起きてる。喋り倒してやる……!」

くす「はあ~、もう探偵後ろ行ってよ。代わりになんちゃん警部補が前に来てさ」

みも「だったら私が南條さんと二人で後ろに乗るよ。ねー?」

じょる「『ねー?』って言われても」

みも「というか道はあってるの? 地図も見てないけど」

くす「それは大丈夫。バッチリ覚えてるから!」
4: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:06:00.61 ID:xoD2Smtq.net
十分後

くす「ふむ……迷った」

みも「てめーなにしてんだコラー!」ギリギリ

くす「ちょっ、首絞めないで……ぐるじい……」

じょる「落ち着けみもちゃん」

みも「だってくっすんが!」

じょる「とりあえず引き返そう。これ以上変なとこへ進む前に」

くす「ごほっけほっ……じゃあUターンするね……」

グラグラグラ……!

くす「うわっ、地震だ」

みも「サードメルト!? 予定より早い……!」

じょる「なんの話だ。しかしちょっとでかいな」

グラグラ……

くす「……治まった?」

みも「とっとと戻ろ。なんか嫌な予感がする」
6: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:08:00.64 ID:xoD2Smtq.net
ブーン……

じょる「……ん? ちょっとストップ!」

キキーッ

みも「なにっ? なんですか?」

くす「探偵、あれ……」

みも「あれって……ああ! 橋が落ちてる!」

じょる「さっきの地震のせいか……」

くす「どど、どうしよう……?」

みも「これくらいスピード出せばジャンプできるでしょ。行けくっすん!」

じょる「普通に落ちるわ」

みも「もー! くっすんが道に迷ったりするから!」

くす「ごめん……」

みも「ちょっと見てくる」ガチャッ

じょる「待って、私も降りる」
8: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:10:00.56 ID:xoD2Smtq.net
みも「ひえー、ひどいですね」

じょる「うわぁ、これ復旧できんのかな……」

みも「復旧って言っても、ここ携帯圏外だから誰にも連絡できませんよ?」

じょる「うーん……まいったな」

みも「私たち、一生この山の中で暮らすんですかね……?」

じょる「んなわけないだろ」

みも「あーもう最悪ですよ……ん? あっ、南條さん! ゴム手袋落ちてる! わーい!」

じょる「嬉しいのか」

みも「落ちてる手袋ってなんかワクワクしますよね」スッ

じょる「まったくしないが。そして拾おうとするな」

みも「あっ、この手袋レズですよ」

じょる「なーに言ってんだ。手袋に性別があるか」
9: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:12:00.53 ID:xoD2Smtq.net
みも「えー、だって……あれ?」

じょる「どうした?」

みも「いやああああああああああ!!」ポイッ

じょる「うおぉ、びっくりしたぁ……いきなりなんだ」

みも「な、南條さん……あれ、手袋じゃないです……」

じょる「ええ? じゃあなに?」

みも「……人間の手です」

じょる「えっ……黒っ! 焼死体?」

みも「わかりませんよそんなの!」

じょる「どれ……真っ黒だけど、焼けてるわけじゃなさそうだ。これ刃物で切り落とされてるな」

みも「なんでこんなところに人の手が落ちてるんですか!」

じょる「わからん。でもこれは放っておけないなぁ。みもちゃん袋持ってない?」

みも「車にくっすんのバッグがあります」

じょる「うん、他の袋を探そうね」
10: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:14:00.59 ID:xoD2Smtq.net
じょる「ねね、なにか袋ないかな?」

くす「袋? だったら後ろに探偵のバッグが――」

じょる「それ以外で」

くす「ビニール袋でよければ……はい」

じょる「ありがと」

みも「南條さーん! まだですかー?」

じょる「今行くー!」

くす「なにかあったの?」

じょる「ちょっとみもちゃんが変なもの見つけちゃってね……」

くす「変なものって?」

じょる「真っ黒に変色した女の右手」

くす「え……」

じょる「俗に言うバラバラ死体の一部だね」

くす「ひぃっ」
11: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:16:00.67 ID:xoD2Smtq.net
車内

みも「これ、ぱっと見犬の糞だけど中身は人の手なんだよね……」

くす「ちょっと! そんなのしまっといてよ気持ち悪い……」

みも「くっすんにも見せてあげよっか?」

くす「見たくない!」

みも「そんなこと言わずにぃ、ほれほれ~」

くす「やめてってば!」

じょる「おい、死体で遊ぶな。倫理的に問題がありすぎる」

みも「はーい」ポイッ

じょる「投げるなって」パシッ

みも「南條さん、ナイスキャッチ!」

くす「お? なんか看板があるー」

みも「『巨乳オ』……? なんですかね、アレ」

じょる「もしかしたらこの先に集落があるのかもしれない」

みも「じゃあそこでご飯食べられるかもしれないですね! よかったぁ~」
12: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:18:00.53 ID:xoD2Smtq.net
集落

みも「わー、家がある!」

じょる「どうやら廃村ではなさそうかな……」

くす「あっ、誰か出てきた」

みも「第一村人発見だ。こんにちはー!」

しか「……誰?」

みも「ああ、私たち決して怪しいものじゃないんだよ。ほんとだよ?」

しか「ものすごく怪しい……えみつーん!」

えみ「どうしたー?」

みも「第二村人登場……」

しか「変な人が来たんだけど」

えみ「ん? なにしにこの村に来ただ?」

みも「ちょっと道に迷っちゃって。食事できるとことかない?」

じょる「ああ、その前に電話貸してもらえる?」

えみ「電話? なんで?」

くす「橋が落ちちゃったの」
13: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:20:00.50 ID:xoD2Smtq.net
しか「橋ってこの先にあるやつ?」

くす「そう」

しか「えぇー!? 午後はアップルランド行こうと思ってたのに……」

えみ「そういうことなら私が連絡しておく。とりあえず三人とも車から降りて」

みも「あ、うん」ガチャッ

えみ「ふむ……シカちゃん、宿に案内してあげて。それと食事の用意も」

しか「わかった。ついといで」

くす「はーい」

みも「どうもねー」

えみ「待て、お前は違う」ガシッ

みも「え?」

じょる「じゃ、お先ー」

えみ「そっちもだ」ガシッ

じょる「ええっ?」

えみ「二人には別の宿に泊まってもらう」

みも「別の宿?」

えみ「ついてきな。飯はこれ食べり」スッ

みも「おにぎり一個だけって……半分こします?」

じょる「うん……」
14: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:22:00.60 ID:xoD2Smtq.net
じょる「……しかしなんで宿分けられたんだ?」

みも「さあ? あ、そういえばさっきの“えみつん”とか“シカちゃん”ってなに? ニックネーム?」

えみ「この村ではみーんなあだ名で呼び合ってるだ。目上も目下も関係なく」

みも「へ~、そうなんだ。じゃあ私のことは“みもりん”って呼んでよ!」

えみ「いや、お前は“貧乳2”、そっちは“貧乳3”」

みも「は?」

えみ「ああ、貧乳っていうのは、貧しい乳と書く貧乳だでね」

みも「ちょっと待ってよ、なにその失礼極まりないニックネーム!」

じょる「ニックネームというよりただの悪口だな。さすがにキレそうだ」

えみ「ほんとのこんずら? ほら着いた、貧乳宿」

みも「貧乳宿ぉ?」

えみ「うっちー!」

みも「おっ、くるぞ第三村人」

ガラガラ

うち「……客?」

えみ「うん。こっちが貧乳2で、そっちが貧乳3」

うち「ふーん。ま、中入り」
15: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:24:00.55 ID:xoD2Smtq.net
巨乳宿

ガラガラ

しか「りっぴー! お客さーん!」

りぴ「おー、いらっしゃーい!」

くす「おぉ、熊の敷物……」

しか「この子はくっすんね」

くす「どうも」

りぴ「すぐ部屋に案内するでね。あ、荷物は私が」

くす「いや、これくらい自分で――」

りぴ「ダメダメ、くっすん疲れてるら? 遠慮せんでほら」

くす「じゃあ……お願い」

りぴ「よいしょっと。こっちへどうぞー」

………………

…………

……

りぴ「ご飯、もう少しだけ待ってね。失礼しまーす」

スーットン

くす「……広い部屋だなぁ」
16: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:26:00.64 ID:xoD2Smtq.net
貧乳宿・客室

みも「せっま!」

うち「なに? 文句あるだ?」

みも「一応聞いておくけど、ここ一人部屋だよね?」

うち「どう見ても二人部屋ずら。布団が二組も敷ける」

みも「この広さじゃ布団だけで部屋がいっぱいだよ!」

じょる「できれば二部屋に分けてくれない? 宿代は二部屋分ちゃんと出すからさ」

うち「無理」

じょる「なんでだよ」

うち「説明する義務はない。じゃあもう行くけんなにかあっても全部自力でなんとかしり」

みも「ああ待って! ちょっとだけ聞きたいことが……」

うち「あ?」

みも「う……その、さっきのえみつんって人はなんなの? やたら偉そうだったけど」

うち「ああ……今は村長代理だもんで村のことを色々やってくれてるだ」

じょる「代理って、ほんとの村長はどうしたの?」

うち「今行方不明だだ」

みも「行方不明?」

うち「一昨日から姿が見えなくて」

みも「そうなんだー……」

じょる「ところでその手はどうしたの? 包帯巻いてるけど」

うち「これは……ちょっと火傷しちゃって」

じょる「へぇ、そう」
17: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:28:00.65 ID:xoD2Smtq.net
うち「もういいかや?」

みも「あ、もうひとつだけ!」

うち「チッ……なに?」

みも「その村長って男の人? それとも女の人?」

うち「女だけんそれがどうしただ?」

みも「いや、ちょっと気になって。えへへ」

うち「はぁ……」スタスタ……

みも「やっぱ女かぁ」

じょる「例の黒い手だね?」

みも「はい。もしかしたらここの村長のものかもしれません」

じょる「となるともう死んでいる可能性が高い」

みも「そうなりますね……あ、そういえばもうひとつ気になることが」

じょる「なにかね」

みも「私たちに付けられたあだ名って“貧乳2”と“貧乳3”でしたよね?」

じょる「あぁ、そうだったね」

みも「ってことは“貧乳1”も当然どこかにいるはずです」

じょる「まあいるだろうな」

みも「気になりませんか?」

じょる「別に……」

みも「私は気になるんでちょっと探してきます!」

じょる「いってら~」
18: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:30:00.66 ID:xoD2Smtq.net
みも「しかしえらいところに来ちゃったなぁ……」

くす「あ」

みも「ん? なんだくっすんか」

くす「なんだってなに?」

みも「いや……なにしてんの?」

くす「なんか宿の部屋が広すぎて落ち着かないんだよね」

みも「は? 広い?」

くす「うん。探偵のとこは広くないの?」

みも「信じられないくらい狭いよ……」

くす「へー、そうなんだ」

みも「はーあ、なんでくっすんが優遇されてるんだか」

くす「きっと探偵の性悪が顔に出てたんだよ、ぷぷっ」

みも「ほーう、すっかり忘れてるようだけど南條さんも私と同じ宿、というか同じ部屋に泊まってるんだよ?」

くす「……あ」

みも「あとで南條さんにチクっちゃおー! くっすんがディスってたって!」
19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:32:00.56 ID:xoD2Smtq.net
くす「ま、待って! 違うもん! なんちゃん警部補は性悪じゃないもん!」

みも「え? なに? 聞こえない」

くす「探偵! お願いだからやめて!」

みも「あはは、無様だなぁ」

くす「ほんとっ……やめてよぉ……ぐすっ」

みも「えっ……ちょっと、泣かないでよ! 私がいじめてるみたいじゃん!」

くす「だって、たんてっ、がぁ……」

みも「わかった! 言わないから! 泣かないで、ね?」

くす「……ほんとに言わない?」

みも「うん! 絶対言わないよ、だからほら――」

くす「よかったぁ~、これで一安心!」

みも「……あれ? 今のって、嘘泣き?」

くす「んー?」

みも「こんのぉ……私を騙したなー!」

くす「騙してないよー? くすくす……くっすんだけに」

みも「ムキーッ!」
20: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:34:00.65 ID:xoD2Smtq.net
みも「あーもームシャクシャするっ!」スタスタ

ドンッ

みも「うぉあっ!?」

そら「わっ!」

ドテッ!

みも「いてて……」

そら「ご、ごめんなさい! だいじょ、う……」

みも「ああ、平気平気……」

そら「はっ、はじめまして!」

みも「うん? はじめまして……この村の人?」

そら「そうだよ……じゃなくて、そうです!」

みも「あ、タメ口でいいから」

そら「ええと……私は貧乳!」

みも「お、おう。そんな自分を卑しめなくても……」

そら「あっ、その、あだ名が“貧乳”なの……」

みも「あだ名? じゃああなたが“貧乳1”か!」

そら「1?」
22: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:36:00.48 ID:xoD2Smtq.net
みも「私、村長代理のえみつんに“貧乳2”ってあだ名を付けられたんだよ。だから1もいるのかなーって思ってて」

そら「そうなんだぁ」

みも「でも貧乳って呼ぶのもアレだし、名前教えてよ」

そら「名前? えっと、私の名前は青空。“青空”って書いて“そら”」

みも「へぇ~。ブラウン管の向こう側~♪」

そら「?」

みも「そっか、そらかぁ……いい名前だね。じゃあこれからはそらって呼ぶから!」

そら「あっ、うん!」

みも「っと……私も名乗らないと。私は東京で探偵をやってて、みんなからは“みもりん”って呼ばれてるの」

そら「へー、じゃあ私は“探偵”って呼ぶね!」

みも「今の話聞いてた?」

そら「よろしくね、探偵!」スッ

みも「……まぁいっか。こっちこそよろしく」ニギッ

そら「えへへ……」

みも(あー、この子レズだなぁ……)

ナレ『ここらで説明しよう。世の中には三十路を迎えると特殊能力が発現する選ばれし人間がいる』

ナレ『みもりんはその能力者の一人なのだ!』

ナレ『彼女は女性の手を握るだけで、相手がレズなのかどうかを瞬時に判別できる』

ナレ『その能力が事件解決に役立つかどうかは、みもりんの運次第!』
23: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:38:02.49 ID:xoD2Smtq.net
みも「そうだ、せっかくだしこの村のこと色々教えてよ!」

そら「いいよ、なんでも聞いて?」

みも「まずはそうだな……今私ともう二人この村に来てるんだけど、一人だけもてなされてるのはなんでかわかる?」

そら「うーん、その人っておっぱい大きい?」

みも「……ま、まあ私よりちょっとだけ大きいかな、うん」

そら「やっぱり。この村では昔から貧乳は巨乳に蔑まれてるんだよ」

みも「おっぱいカーストってやつか……」

そら「正確には貧乳以外が貧乳の上に立ってるって感じなんだけどね。大きいほど偉いってわけでもないの」

みも「察するにこの村で貧乳なのはそらだけなのかな?」

そら「ピンポーン、正解」

みも「じゃあきっと行方不明の村長も貧乳を見下してたんだろうねぇ」

そら「ううん、村長はそんな人じゃないよ」

みも「えっ?」

そら「村長はずっと前から貧乳と巨乳が平等でいられる村を目指してるんだ。私はよーく知ってる」
24: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:40:00.58 ID:xoD2Smtq.net
みも「……仲良かったの? 村長と」

そら「うん、すっごくやさしい人なんだよ。早く帰ってきてくれないかなぁ」

みも「っ……」

そら「探偵? どうかした?」

みも「な、なんでもない!」

そら「そう?」

みも「へへへ……あ! 松茸生えてる!」タッタッタッ

そら「松茸? あっ、それ触っちゃダメ!」

みも「え?」サワッ

そら「あちゃー……」

みも「も、もしかして毒キノコ? 触るだけでヤバいやつ!?」

そら「いや、触っただけなら死んだりはしないけど……」

みも「ほっ……」
25: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:42:00.71 ID:xoD2Smtq.net
そら「皮膚に触れるとそこが真っ黒になっちゃうんだよ」

みも「嘘っ!? ほんとだ……洗えば落ちるか」

そら「落ちないよ。洗っても一週間は黒いままだから」

みも「ええっ!?」

そら「このキノコはシゲルマツザキタケっていって、ここらへんの山の固有種なんだ」

そら「見た目は松茸そっくりだけど、かけらひとつでも食べたら体中が真っ黒に変色しちゃうの」

みも「なにそれぇ……」

そら「皮膚はもちろん内蔵とか骨とか、血やらなんやら全部真っ黒になって死んじゃうんだ」

みも「うへぇ……グローい」

そら「まあ人間以外には無害なんだけどね」

みも「……あ、もしかして」

そら「ん?」

みも「そら、ちょっと来てくれないかな?」
26: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:44:00.53 ID:xoD2Smtq.net
貧乳宿・客室

そら「……犬のウンコ?」

みも「これ、よーく見てほしいんだけど……」ガサッ

そら「……ひっ! それなに!?」

みも「女の人の右手。真っ黒に変色してるの」

そら「女? どうして手だけで女なんてわかるの……?」

みも「ああ、それは――」

そら「まさか探偵が殺したとか!?」

みも「違う違う! 拾っただけだから!」

そら「で、でも……」

じょる「みもちゃんや、その子はいったいどちら様かね?」

みも「この子はそらです。例の“貧乳1”ですよ」

じょる「ああ、見つかったんだ」

みも「あっ、この人は私と超仲良しでいわゆるマブダチのなんじょーるの警部ね」

じょる「警部補な」

そら「マブダチ……」ジー……

じょる「?」

みも「この右手に見覚えない?」

そら「ないよぉ……」
28: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:46:00.68 ID:xoD2Smtq.net
みも「もしかしたらそらがよく知ってる人かもしれないんだよ」

そら「えっ……?」

みも「だからよく見てみて」

そら「わ、わかった……」

みも「…………」

じょる「…………」

そら「…………」

みも「……どう?」

そら「黒くてよくわかんない」

みも「そっか……この黒くなってるのって、さっきの毒キノコのせいかな?」

そら「たぶんそうだと思う……あっ」

みも「ん? なに?」

そら「いや、でも……まさかそんな……」

みも「なんか気づいたなら教えて? ねぇそらっ!」

そら「っ! あ、えと……手の甲に古い切り傷があるのわかる?」

みも「傷?」

じょる「この線になってるとこかな」

みも「ああ、これか」

そら「村長の手にも似たような傷があったんだけど……違うよね? 誰か別の人の手だよね?」

みも「それは……」
29: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:48:00.57 ID:xoD2Smtq.net
じょる「村長である可能性は高いと思うよ」

みも「南條さんっ!」

じょる「この手の状態と村長がいなくなった日を考えると、ほぼ間違いないね」

そら「嘘……嘘でしょ? 村長が死んじゃったなんて、そんなこと……ううっ」

じょる「あれ? なんかすごくショック受けてる……」

みも「ちょっとこっち!」グイッ

じょる「おわっ、なんだ?」

みも「少しはそらの気持ちも考えてあげてくださいよ!」

じょる「……どういうこと?」

みも「そらは村長大好きっ子なんです! 話しましたよね?」

じょる「初めて聞いたわ」

みも「そうでしたっけ? まあとにかくそういうことなんですよ」

じょる「はいはい」

みも「そら! 元気出して! もし村長が殺されたんだとしたら、私が必ず犯人を見つけ出してみせるから!」

そら「探偵……」

じょる「まぁた無責任なことを……」

そら「約束だよ?」

みも「うん、任せて! というわけで南條さん、手伝ってもらえますね?」

じょる「……はぁ、わかったよ」
30: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:50:00.58 ID:xoD2Smtq.net


みも「村長がいなくなったのって、正確にはいつ頃なの?」

そら「わかんない……けど三日前の午後に村長に会ったから、それよりは後のはず」

みも「じゃあいなくなったことがわかったのは?」

そら「その次の日の朝。ぱいるちゃんが食事を持っていったらいなくなってたんだって」

みも「お、なにげに新村人登場」

じょる「じゃあ最後に食べた夕飯に毒が入ってたのかな」

みも「ウメミヤタツオタケですね」

そら「シゲルマツザキタケね」

みも「それそれ」

そら「でも夕飯に入ってたっていうのはありえないよ」

じょる「ありえない……その根拠は?」

そら「村長の食べるものは家に持ってく前に全部私が毒見してるから。夕飯に毒が入ってたら、村長じゃなくて私が死んでるはず」

みも「ふーん、そらってそんなこともやらされてるんだ……」

そら「あっ、着いたよ」

みも「おお、ここが村長ハウスかぁ。じゃ早速――」

ぱい「なにしてるの?」
31: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:52:00.62 ID:xoD2Smtq.net
みも「ん? 誰?」

そら「さっき話したぱいるちゃん」

みも「ああ、この子が」

じょる「ちょっと村長ハウスの中を見たくてね」

ぱい「ダメダメ! ここは貧乳立入禁止!」

みも「まあまあ、そんな固いこと言わないでさ」スタスタ

ガシッ!

みも「いててっ!」

ぱい「絶対入っちゃダメ!」

みも「わかった! 入んない! 入んないから離してっ!」

ぱい「…………」パッ

みも「ひぃ~、腕潰れるかと思った……」

ぱい「貧乳!」

そら「はいっ!」
32: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:54:00.66 ID:xoD2Smtq.net
ぱい「もし変なことしたらえみつんに言いつけるからね」

そら「う、うん……わかってるよ」

ぱい「なら早くどっか行って」

みも「あのぅ、ひとつ聞いてもいいかな……?」

ぱい「なに? 貧乳2」

みも「村長ハウスってことは、今は村長代理がここにいるの?」

ぱい「ううん、えみつんなら自分の家にいるけど」

みも「あ、そうなんだ」

ぱい「誰もいないからって勝手に入ったら……えっと、あの……重度貧乳罪?」

じょる「住居侵入罪」

ぱい「あっそれ! それになるんだよ!」

みも「そうだけど……」

じょる「いやぁ、そこ突かれると痛いなー」

ぱい「わかったらもう帰って!」
33: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:56:00.59 ID:xoD2Smtq.net
みも「――というわけで詰みましたね」

じょる「諦め早っ!」

みも「別に諦めたわけじゃ……」

じょる「でも村長ハウスの中はどうしても調べたいよなぁ」

みも「右に同じです」

そら「……たぶん入れないことはないと思うよ」

みも「なにかいい方法があるの?」

そら「うん。あの家には秘密の裏口があるから、そこから入ればなんとか……」

みも「よしっ、じゃあそれで行こう!」

じょる「でもあの見張りの目はどうやってごまかす?」

そら「うーん……」

みも「それなら私にいい考えがあります」
34: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 21:58:00.74 ID:xoD2Smtq.net
村長ハウス前

くす「こ、こんにちは~」

ぱい「こんにちはー。あっ、もしかしてあなたがくっすん?」

くす「そうそう」

ぱい「やっぱり~! 私ぱいるちゃん」

くす「あ、うん」

ぱい「なにか私に用事?」

くす「そ、そうなの! ちょっとお話したくって」

ぱい「そっかぁ、私でよかったらいくらでも付き合うよ!」


村長ハウス裏

みも「うんうん、やっぱたまには捜査の手伝いさせないとねー」

じょる「しかし私たちへの態度とはまるで別人だな」

そら「そういう村だからね」

みも「それじゃとっとと中入っちゃおうよ」

そら「ちょっと待って……」ゴソゴソ

ガチャッ

そら「開いたっ、入って!」
35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:00:00.78 ID:xoD2Smtq.net
みも「よっと!」スルッ

じょる「お邪魔しまーす」スルッ

そら「ほっ!」スルッ

みも「思ったより裏口って狭いんだね」

そら「そうなんだよねー。村長は胸が引っかかってここから出入りできなかったし」

じょる「それを簡単にすり抜けられる私たちって……」

みも「わぁー! やめてくださいよ!」

そら「シーッ!」

みも「あっ、ごめん」

じょる「勝手に入ったことが知れたら一巻の終わりだよ?」

みも「以後気をつけます。『バレなきゃ罪は問われない』って南條さん言ってましたもんね」

じょる「言ってないっての。言ったら大問題だわ」

みも「言ってなくてもやってるんだからもっと大問題ですよ」

じょる「…………」

そら「で、なにを調べるの?」

みも「とにかくなんでもいいから殺しの証拠を探すんだよ」

そら「殺しの証拠かぁ……」

みも「遺体を解体したならお風呂場見に行ったほうがいいですかね?」

じょる「じゃあ私が行ってくる。みもちゃんはそっちの部屋お願い」

みも「了解ですっ」ビシィ
36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:02:00.95 ID:xoD2Smtq.net
みも「うーん……なんにもないな」

そら『探偵ー! ちょっと来てー!』

みも「お、なにかあったのかな?」


寝室

そら「なんか怪しいものがあったんだけど」ティロティロ

みも「うわぁ、モザイクだ……」

そら「これなんだろう? 探偵はわかる?」ティロティロ

みも「さ、さあ? たぶん事件とは関係ないから元の場所に戻しておきなよ」

そら「でも……」ティロティロ

みも「いいから戻して! 早く!」

そら「わかった……」ティロ……

みも「はぁ……変なもの見つけないでよね」

そら「うん? やっぱ何か知ってるんじゃ――」

みも「知らないっ! ほら行くよ!」
37: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:04:00.63 ID:xoD2Smtq.net
居間

みも「あっ、南條さん。なにか見つかりましたか?」

じょる「いや、あの風呂場は人をばらすにはちょっと狭すぎるね。ルミノール反応も出なかったし」

みも「なんでそんなもの持ち歩いてるんですか」

じょる「言っとくけど別にいつも持ってるわけじゃないからね?」

みも「お風呂場じゃないとなると、どこで解体したんですかね?」

じょる「……解体できそうな場所って心当たりない?」

そら「そうだなぁ、山の中なら人目にはつかないけど、熊とか出るし……」

みも「えー、熊出るの?」

そら「気をつけてね、時々村にも出てくるから」

じょる「山で解体するのは危険すぎるか……そもそも人一人運ぶのも骨が折れるしなぁ」

みも「あ、この居間なら解体できるんじゃないですか? そこそこ広いし」

じょる「まあ広さは申し分ないけど、血の問題があるからね」

みも「そっか、お風呂場と違って水で流せないですもんね……」

じょる「いったいどこでばらしたんだか」
38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:06:00.64 ID:xoD2Smtq.net
貧乳宿・客室

みも「村長ハウスっていっつも見張りがいるの?」

そら「ううん、あの家セコモ入れてるから普段は見張りなんていないよ」

じょる「セコム?」

そら「セコモ」

じょる「セコ“モ”?」

そら「モ」

みも「じゃあなんで今日だけ見張りが……」

そら「たぶんうっちーが連絡したんだと思う。私たちが村長の家に向かってるって」

みも「あの女将の差し金か……犯人の可能性大ですね」

じょる「気に入らないからってすぐに犯人扱いするな」

みも「だって……」

じょる「しかし君はあれだね、あんなに落ち込んでたのにもうすっかり元気だね」

そら「えっ、私?」

じょる「他に誰がいるの」
39: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:08:00.58 ID:xoD2Smtq.net
みも「南條さん、もしかしてそらを疑ってるんですか?」

じょる「いや、ただちょっと気になっただけ」

そら「……落ち込んでたってなにも始まらないから。絶対に犯人を見つけなくちゃっ」

じょる「そう。とりあえずそろそろ帰ったら?」

そら「えっ……」

みも「なんなんですかもう! そらを追い出す必要ないでしょう?」

じょる「だってさぁ、このクソ狭い部屋に三人でいるのすげー暑苦しいんだよ」

みも「……まあたしかにそうですけど」

じょる「心配しなくても犯人は必ず捕まえるから。また用があれば連絡するし」

そら「……じゃあ、私一旦帰るね」

みも「うん、気をつけて帰ってね」

そら「…………」トボトボ

みも「……念のためもう一度聞きますけど、本当にそらのことは疑ってないんですね?」

じょる「疑ってないよ、あの子は犯人じゃない。私が保証する」

みも「ならいいです。でもだったらどうして帰らせたんですか?」

じょる「もうすぐ夕ご飯だから」

ドンドンッ

うち「飯」
40: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:10:00.62 ID:xoD2Smtq.net
巨乳宿・客室

くす「どうしてもダメ?」

りぴ「ダメにきまってるら。この宿は貧乳禁止だだ」

くす「そこをなんとか……ね?」

りぴ「そんなこん言われても規則だでできねえだ」

くす「なんちゃん警部補だけでいいの! 探偵は移さなくていいから!」

りぴ「人数の問題じゃないでね……無理」

くす「お願いっ! なんちゃん警部補が可哀想だよ!」

りぴ「申し訳ないけん、諦めり。ここに貧乳は泊まれないだ」

くす「じゃあじゃあ、なんちゃん警部補は名誉巨乳ってことでここはひとつ!」

りぴ「困ったなぁ……ひとまずそのことは置いておいて、夕ご飯食べり? ね?」

くす「でも……」

りぴ「今日のメニューは捕れたての熊で作った熊鍋だよ? すっごく美味しいよ~?」

くす「熊!? わー、食べる食べる!」
41: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:12:00.58 ID:xoD2Smtq.net
翌日・貧乳宿

トントン

そら「おはよー」

みも「あっ、来たね」

そら「今日は何するの?」

じょる「まずは村長が行方不明になった前日のことについて色々聞かせてほしいんだけど……」

そら「わかった。覚えてる限りでいいならなんでも聞いて?」

みも「じゃあ村長のご飯を作ったのは誰だった?」

そら「あの日はえみつんが作ったはず」

みも「その時の食事って、なにかソースとかをかける料理はなかったかな?」

そら「村長が自分でかけるソースってこと?」

みも「そうっす」

そら「だったらなかったはずだよ」

みも「うーん、違ったかぁ」
42: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:14:06.88 ID:xoD2Smtq.net
じょる「なら村長ハウスに食事を運んだのは誰?」

そら「たしか……うっちーだったと思う」

じょる「ここの女将か……」

みも「運んでる途中に毒を入れたってことですか?」

じょる「いや……違うと思う。あの女将は犯人じゃない」

みも「ええ? なんでそう思うんですか?」

じょる「勘かな」

みも「また出た勘」

じょる「食器を片付けたのも女将?」

そら「うん。それから洗ったのも同じく」

じょる「片付ける時に村長ハウスの中って見なかったのかな」

そら「たぶん見てない。いっつも食べ終わった食器は玄関の前に置いてあるから」

じょる「そっか……」

みも「他にそらが気になったこととかある?」

そら「気になったこと……」

じょる「どんなちょっとしたことでもいいよ」
43: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:16:00.67 ID:xoD2Smtq.net
そら「あっ!」

みも「なにか思い出した!?」

そら「特に何もない!」

みも「あぁ、そう……」

じょる「こりゃ完全に行き詰まってるなぁ……」

そら「まさか諦めたりなんかしないよね? 必ず犯人見つけるって、ふたりとも言ってたよね!?」

みも「大丈夫だよ、そら。私たちは諦めない。犯人を捕まえるまでは、絶対この村を出ないから! ですよね? 南條さん」

じょる「捕まえても橋が直らなきゃ出られないけどね」

みも「あ、そういえばそうでしたね!」

じょる「でも私もみもちゃんと同じ気持ちだよ。必ず犯人を捕まえてみせる」

そら「よかった……絶対三人で犯人見つけようね!」

みも「うんっ!」

じょる「……みもちゃんの助手は頭数に入ってないのね」

そら「……絶対四人で犯――」

みも「言い直さなくていいよ」
45: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:18:00.55 ID:xoD2Smtq.net
ロビー

じょる「――じゃ、ロビーで待ってるから」ガチャン

みも「別に呼ばなくていいのに」

じょる「そんなこと言わないの」

そら「あっ、来た」

みも「早っ!」

くす「なんちゃん警部補ー!」

じょる「よっ」

くす「貧乳ちゃんもこんにちは」

そら「こんちは……」

みも「私には挨拶しないの?」

くす「しないよー」

みも「ふーん……そうだ! 南條さん言い忘れてたことが。実は昨日くっすんが――」

くす「ちょっと探偵! それ言わないって約束したでしょ!」
46: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:20:00.53 ID:xoD2Smtq.net
じょる「なに? なんの話?」

くす「なんでもないよ、気にしないで」

みも「でもくっすん呼んだところでなにか事件解決の糸口が見つかるとはとても思えないんですけど」

じょる「今はなんでもいいから情報がほしいんだよ」

みも「へー」

じょる「そっちの宿はどう? 快適?」

くす「うん、広いし女将さんも親切だし。できればなんちゃん警部補も呼んであげたいんだけど……」

じょる「私が行ってもおんなじ扱いはしてもらえないだろうし、気持ちだけ受け取っとくよ」

みも「くっすんとこは食事も豪華なの? ちなみにこっちの夕食は白飯にふりかけだけだったよ」

くす「うわー……私は昨夜熊鍋食べたよ。いい熊が捕れたからって」

みも「熊!? すごいもの出てくるんだね……」

じょる「まさに雲泥の差だな」

くす「探偵はどうでもいいけどなんちゃん警部補がこんなに辛い思いをしてるなんて、私まで辛いよ……」

じょる「はは……」
47: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:22:00.56 ID:xoD2Smtq.net
みも「くっすんさぁ、なんか事件解決につながるようなこと知らないの?」

くす「知らなーい」

みも「イラッ」

じょる「なにか変だなーって思ったこととかない?」

くす「うーん……考えてるんだけどこれと言って思いつかなくて……ごめんね」

みも「くっすんの私と南條さんに対する態度も、雲泥の差」

そら「あっ、探偵には私がいーっぱい優しくするから!」

みも「そら……! あー、もうくっすん捨ててそらを新しい助手にしようかなぁ」

じょる「自分の助手を物みたいに言うんじゃない」

くす「そーだそーだー!」

みも「まぁた南條さんはくっすんの味方して! ひどいですよ!」

じょる「はぁ……ふたりとも前はもっと仲良かったのに、どうしてこうなっちゃったかねぇ」

みも「私とくっすんが仲良かった? またまたぁ、冗談はよしのちゃんですよ! なんつって」

じょる「いや冗談じゃなくってさ」
48: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:24:00.53 ID:xoD2Smtq.net
みも「もー、最初っからこんな感じだったじゃないですかぁ! そうだよね? くっすん」

くす「……そうだね」

みも「ほらぁ~」

じょる「ちょっとみもちゃ――」

くす「私、そろそろ戻るね」

みも「ん? 宿帰んの? バイビー」

くす「…………」スタスタ……

じょる「……みもちゃん、ちょっと話があるから部屋戻ろっか」

みも「話ってなんですか?」

じょる「それはこれからじっくり話すから、とにかく来なさい」

みも「はーい」

そら「じゃ私も」

じょる「ああ、悪いけど二人で話がしたいから……」

そら「あ……なら、私ももう帰るね」

みも「気をつけて帰ってねー」
49: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:26:00.65 ID:xoD2Smtq.net
客室

じょる「とりあえず正座しようか」

みも「なんでですか」

じょる「説教するからだよ」

みも「えー、私なにか悪いことしましたっけ?」

じょる「前にも話したけど、もう少し助手のことを大事にしてあげなさい」

みも「してますよぉ~」

じょる「どこがじゃ」

みも「というかなんで私にばっかそれ言うんですか? くっすんだって私に優しくないのに」

じょる「元はと言えばみもちゃんが意地悪ばっかしてるせいでしょうが」

みも「してないですって」

じょる「まったく自覚がないのも問題だな……」

みも「南條さん、ちょっと足痛いんでもう楽にしていいですか?」

じょる「ダメッ! だいたいみもちゃんは……」

………………

…………

……
50: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:28:00.54 ID:xoD2Smtq.net
巨乳宿・客室

りぴ「お昼の用意ができましたよー」

くす「……もうそんな時間かぁ」

りぴ「今日は天気もいいし、ぜひテラスでどうぞ」

くす「うーん、紫外線はお肌の敵だからなぁ……」

りぴ「それならちゃんと日よけがあるで大丈夫!」


貧乳宿・客室

じょる「――そういうことちゃんと考えてる?」

みも「すみませんでした……」

じょる「さっきからそうやって『すみませんでした』しか言ってないだろ。本当に反省してるの?」

みも「……すみませんでした」

じょる「あのねぇ……」

ドンドン

うち「飯だでついて来な」

みも「ご飯!? よかったぁ、やっと解放される~!」

じょる「……しょうがない、一旦休憩にするか」
51: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:30:00.61 ID:xoD2Smtq.net
テラス

みも「うげぇ、照りつける太陽……」

じょる「ここにいるだけで体力が削られる……」

うち「文句言わないで食べる!」

じょる「はぁ……ん? あっ」

みも「どうかしました? おっ、あそこにいるのくっすんですね」

じょる「あっちのテラスは日よけつきか」

みも「なんでここ日よけないの?」

うち「太陽の光をしっかり浴びたほうが胸が大きくなるだ」

みも「絶対嘘だぁ!」

じょる「だったらその日傘差すのやめたらどうよ」

うち「私はもう十分大きくなってるで日光浴びなくても大丈夫だだ」

みも「そんなこと言って、どうせ日に当たりたくないだけでしょ?」

うち「文句こいてねぇで早く食べり! 冷めたらまずくなるずら!」
52: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:32:00.66 ID:xoD2Smtq.net
みも「どうせただの白飯とごはんですよじゃん……」

うち「あ?」

みも「いや、なんでもないですよー……あむっ」ジョリッ

うち「美味しいら?」

みも「おえぇ……ちょっとぉ、これ砂入ってるんだけど!」

じょる「砂? 私のは入ってないけど……」

うち「ああ、それはたぶんさっき箸落とした時についた――」

みも「落としたんなら洗ってよ! まったく……って、あ!」

じょる「どうした?」

みも「……南條さん、事件の謎がひとつ解けたかもしれません」

じょる「奇遇だね、私もちょっと思いついたことが……」

みも「ねね、聞きたいことがあるんだけど」

うち「……何?」
53: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:34:00.57 ID:xoD2Smtq.net
村長ハウス前

みも「もう全員揃ったかな?」

じょる「いや、助手がいない」

みも「ほんとだ……まいっか。始めましょう」

じょる「いいの?」

みも「はい。えー、本日はお集まりいただきまことにありが――」

うち「挨拶はいいから早く始めて」

みも「あ、うん。まずはじめに行方不明になっている村長だけど……もうこの世にはいません」

えみ「それはつまり貧乳2が殺したってことかや?」

みも「違う違う! 犯人はこの村の人間です」

しか「えっ……」

ぱい「貧乳がやったの?」

そら「私が村長を殺すわけないじゃん!」

りぴ「どうだか……」

みも「そらは犯人じゃないよ。ですよね、南條さん」

じょる「うん、その子を疑うのはお門違いだよ」
54: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:36:00.62 ID:xoD2Smtq.net
えみ「だったら誰が犯人だだ?」

みも「まあまあ、そんな急がないで。段取りがあるんだから」

じょる「これ、なんだかわかる?」スッ

しか「犬のウンコ!」

じょる「ちゃう。これは殺された村長の右手だよ」

えみ「ちょっと中身見せり!」パシッ

しか「んん?」

えみ「これって……」

じょる「死体が一部しか残ってないことについてはおいおい説明するとして、見ての通り真っ黒に変色してる」

みも「この村の人ならどうしてこうなったかわかるよね?」

ぱい「……シゲルマツザキタケを食べたから?」

みも「その通り、村長は毒キノコを使って殺害された。じゃあ犯人はどうやって毒を飲ませたのか」

みも「状況から考えて四日前の夕食を利用したと考えて間違いないんだけど、村長の食べたものは全部そらが毒見をしてる」

みも「つまり夕食の中に毒が入っていたわけではない」
55: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:38:00.46 ID:xoD2Smtq.net
りぴ「毒見をした後に貧乳が毒を入れたんじゃないかや?」

みも「いいや違う。それについてはうっちーに話してもらうよ」

うち「気安くあだ名で呼ばないで。あの時、ちゃんと毒見してるかチェックしてたけん、貧乳が毒を入れている様子はなかった」

しか「なら誰がどうやって……」

みも「一人だけいるんだよ、村長に毒を飲ませることが出来た人物が」

えみ「……それは誰だだ?」

みも「あの夜、うっちーが村長ハウスに夕食を運んでいる途中、巨乳宿の女将に呼び止められた。そうだよね?」

うち「『箸を忘れてる』って言われて……」

りぴ「そうだけん……それがなんだって言うだ? 箸を届けたらいけない?」

みも「だって、その箸についてたんでしょ? シゲルマツザキタケが」

りぴ「なっ……」

ぱい「本当なの? りっぴー……」

りぴ「まさか、デタラメだよそんなの!」

じょる「これを見てもそう言い切れる?」ガシッ

うち「わっ、なにするだ貧乳3!」

じょる「悪いけどその手の包帯、取らせてもらうよ」スッ

うち「ちょっ、やめ――」

シュルシュル……
56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:40:00.57 ID:xoD2Smtq.net
そら「その手……」

じょる「おぉ、やっぱり黒くなってる」

うち「離してっ!」バッ

じょる「っと……」

みも「この通りうっちーの手は部分的に黒く変色してる。ちなみに私の指も」

みも「村長の夕食はたぶんトイレに流すなりして処分したんだろうけど、さすがに食器を洗うのは不自然だからね」

みも「まだ食器に毒キノコの成分が残っていて、洗い物をしている時に手についちゃったんじゃないかな」

みも「シゲルマツザキタケは食べなくても触るだけで皮膚が変色するのは、みんな当然知ってるよね?」

りぴ「でもそんなの私がやったって証拠にはならないずら? うっちーが毒を入れたのかもしれんし」

みも「毒が入ってるってわかってたら、普通は手につかないようにして洗うはずだよ」

しか「たしかに……」

みも「というわけで、もう素直に認めなよ」

りぴ「なーに言ってるだ。そんなの全部貧乳2の妄想で、証拠はなんにもないずら!」

みも「往生際が悪いなぁ……」

じょる「じゃあここからは私が」

みも「よろしくお願いします」
57: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:42:00.62 ID:xoD2Smtq.net
じょる「さっき見てもらった村長の手だけど、この通り刃物で切断されてる。しかもかなり綺麗に」

じょる「こんな風に人を解体するのは、こういう作業に慣れている人じゃないとできない」

じょる「巨乳宿の女将……りっぴーだっけ? 昨日、宿の夕食は何を作った?」

りぴ「……た、卵かけご飯」

じょる「熊鍋だろ、あからさまな嘘をつくな」

みも「つくなー!」

じょる「で、その熊を解体したのももちろんりっぴーだよね?」

りぴ「…………」

じょる「黙るなって」

しか「りっぴーだよ。私昨日手伝いしたし」

りぴ「あっ、ちょ……」

じょる「よし。遺体をばらしたのは、おそらく持ち運ぶのと熊が食べやすいようにするため」

みも「解体する場所はお風呂場が無難だけど、村長ハウスのお風呂場にはそういう痕跡はなかった」

えみ「……なんでそんなこと知ってるだ?」

みも「あ」
59: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:44:00.94 ID:xoD2Smtq.net
ぱい「もしかして勝手に入ったの!?」

みも「えぅ……」

じょる「みもちゃんっ!」

みも「すみません、つい……てへぺろ」

じょる「……まあいいや、とにかく解体に風呂場は使わなかった。ならどこで解体したのか」

じょる「たしか村長がいなくなったのに気づいたのは、ぱいるちゃんだったよね?」

ぱい「そうだけど……」

じょる「朝食を持っていった時、村長ハウスになにかおかしなところはなかった?」

ぱい「なかった!」

じょる「少しは考えんか!」

ぱい「ええと……うーんと……あ、そういえば匂いがしたかも」

そら「匂い?」

ぱい「トイレの芳香剤みたいな……」

じょる「たぶんそれは解体した時の臭いをごまかすためのものだね」

うち「……それって部屋の中で解体したってこと?」

じょる「そう。そのためにりっぴーはあるものを使った……んだけど、説明しやすいように場所を変えよう」
60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:46:00.69 ID:xoD2Smtq.net
巨乳宿・テラス

じょる「人に限らず生き物を解体するとどうしても血などの体液が出る」

じょる「だから風呂場で死体を解体することが多いんだけど、今回の事件では居間が使われた」

しか「でもそんなことしたら床が血まみれになるでしょ?」

じょる「そうならないように床に大きいシートを敷いたんだよ。そしてそれは今もりっぴーが持ってる」

えみ「本当だだ? りっぴー」

りぴ「し、知らない!」

そら「……どこに隠してるの?」

みも「いや、隠してるわけじゃないんだよ」

うち「それってどういう……」

みも「なぜならそのシートは今、私たちの真上にあるからです!」

ぱい「真上……?」

そら「もしかして、この日よけ?」

じょる「これちょっと外していいかな? 何人か手伝ってもらえる?」

しか「あ、うん」

りぴ「ちょっ、待ってよ!」

みも「キムタクか」

………………

…………

……
61: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:48:00.69 ID:xoD2Smtq.net
じょる「あー、やっぱりこれ洗ってあるね」

りぴ「そりゃたまには洗うずら? 別におかしいことじゃ……」

じょる「簡単に認めたくない気持ちはわかるけどね。この日よけ、片面は黒い布でもう片面は雨よけになってるでしょ?」

じょる「村長の体液はシゲルマツザキタケの毒で真っ黒に変色していた。だからこの日よけなら多少血で汚れてもほとんど目立たない」

じょる「だけどそのままじゃ臭いが残るから綺麗に洗ったんだよね?」

りぴ「…………」

じょる「まあそんなことしたところで血は完全には洗い流せないわけで……」シュッシュッ

えみ「それは?」

じょる「ルミノール。みもちゃん太陽消してくれる?」

みも「はい? いやいや、無理ですよそんなの」

じょる「ごめん、今のは冗談。そこにある黒い布かぶせてもらっていい?」

みも「これですか? よっと」バサッ

じょる「へへ……見てごらん」

バサッ
62: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:50:00.54 ID:xoD2Smtq.net
りぴ「あ……」

じょる「光ってるねぇ……普通に使ってたらこうはならないよ」

えみ「私にも見せり!」バサッ

ぱい「私も見る!」バサッ

じょる「どうぞー」

ぱい「すごーい! エレクトリカルパレードみたい!」

みも「……もう認めてもいいんじゃない?」

りぴ「ぅ……」

うち「りっぴー、この人らは見逃してくれるような人じゃないで、もう観念しり」

りぴ「うっちー……」

そら「…………」

みも「村長を殺害したのは、りっぴーだよね?」

りぴ「……うん」

じょる「話を聞こうか。どうして殺したの?」
64: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:52:00.59 ID:xoD2Smtq.net
りぴ「……村長は、この村を変えようとしてた」

みも「貧乳も巨乳も平等にってやつのこと?」

りぴ「そう。だで殺しただ」

みも「なんで? 差別がなくなるのはいいことなのに」

りぴ「それは貧乳だで言えるこんずら!」

みも「そ、そうかもしれないけど……」

りぴ「もしそんな計画が実現したら、こんなに大きくなった胸が全部無駄になる!」

しか「そんな理由で村長を……?」

りぴ「そんな理由? シカちゃんにはわかるずら!? このおっぱいがついてるなら!」ワシッ

しか「触らないで!」ピシャッ!

りぴ「ご、ごめん……」

みも「殺害方法は私の推理した通りかな?」

りぴ「うん……箸にシゲルマツザキタケの粉末をつけて村長に使わせた」
65: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:54:00.61 ID:xoD2Smtq.net
りぴ「死んだのを確認してから夕食を捨てて玄関前にお膳を置いて、うっちーがそれを持っていった後にまた家の中に入った」

りぴ「シートを敷いて熊の解体に使ってる道具で村長を切っていったけん、あんまり時間がなかったもんでそんなに細かくはできなくて」

りぴ「それから道具を入れてきたカバンで死体を何回かに分けて運んで山に捨てただ。そうすれば熊が食べて証拠隠滅できるでね」

りぴ「最後は床に血がこぼれないようにシートを畳んで死体と一緒に山に捨てて、村長の家に芳香剤をいくつか置いてから自分の家に帰った」

りぴ「次の日、村長がいなくなってることにみんなが気づく前に芳香剤を片付けて、家で日よけを洗って全部上手くいったと思ったに……」

みも「私がまだ残っていた右手を見つけたからバレちゃったと」

りぴ「まぁず余計なことしてくれて……」

みも「それじゃあ行きましょうか、南條さん……っていないし!」

しか「貧乳もいないよ?」

うち「どこ行ったずら?」

みも「まあいいや、えみつーん!」

えみ「ん?」

みも「どっか牢屋みたいなとこってないかな? 一応逃げないようにしておかないと」

えみ「だったらいいとこがあるでついてき」

みも「オッケー。行くよ、りっぴー」

りぴ「うん……」
66: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:56:00.60 ID:xoD2Smtq.net
そら「…………」スタ……スタ……

そら「…………」チャキッ

そら「っ……」スタスタ……

そら「――!」タッタッタッ……

ガシッ!

そら「!?」

じょる「そこまでにしときな」

そら「どうして……!?」

じょる「急にどこか行くから後をつけたんだよ」

そら「……離して」

じょる「ならその前に手に持ってるものを渡してもらえる?」

そら「そ、それは……」

じょる「実はずーっと引っかかっててね。『犯人を見つける』って言葉が」

そら「……!」
67: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 22:58:00.58 ID:xoD2Smtq.net
じょる「私とみもちゃんは『捕まえる』って言い方もしてたのに、一貫して『見つける』って言ってたでしょ?」

じょる「もしその言葉になにか意味があるんだとしたら、それは犯人を捕まえるのが目的じゃないんだって私は考えたんだけど、違う?」

そら「…………」

じょる「やめときな」

そら「なんで……」

じょる「りっぴーを殺したって村長は戻ってこない」

そら「そんなことわかってる! でも私はっ!」

じょる「……みもちゃんだって、きっと悲しむよ?」

そら「!」

じょる「それでもいいの?」

そら「……うっ、ううっ」

じょる「この包丁は見なかったことにする。だからもう家に帰りな」

そら「ぐすっ……うぁぁ……」

………………

…………

……
68: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:00:00.76 ID:xoD2Smtq.net
貧乳宿・客室

ドンドン

みも「あ、うっちー」

うち「えみつんから伝言。落ちた橋が通れるようになったって」

みも「もう直ったの!?」

うち「完全な復旧にはまだ時間がかけるけん、ひとまず仮設の橋はできたみたい」

みも「そっかぁ、よかったですね! 南條さん!」

じょる「あ~、やっと帰れるのか……でももう夕方だからなぁ」

うち「もしもう一泊していくなら、今夜は巨乳宿に泊まり」

みも「えっ? いいの!?」

うち「事件を解決した褒美だってえみつんが」

みも「わーい! 行きましょう南條さん!」グイグイ

じょる「そんなに引っ張るな、服が伸びる」

みも「すみません、えへへ」
69: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:02:00.56 ID:xoD2Smtq.net
巨乳宿・客室

みも「やっほー。朝ぶりだね、くっすん」

くす「探偵!? なんでここに……」

じょる「私もいるでね」

くす「なんちゃん警部補! わーい!」ドンッ

みも「ぬはっ!」バタッ

くす「どうしたの!? もしかして名誉巨乳になった!?」

じょる「なんだそりゃ」

みも「いてて……事件を解決したから、特別にこっちに泊めてくれるんだって」

くす「じゃあじゃあ一緒の布団で寝よ! 探偵はその辺に適当に寝かせといて!」

じょる「いや、布団はちゃんと三人分用意してもらえるから……」

くす「なら探偵は二つ布団使っていいよ。わー、嬉しいねー?」

みも「嬉しくないわ! 布団は一人一組ずつ!」

くす「ええー」

みも「ええーじゃないの。当たり前じゃん」
70: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:04:00.66 ID:xoD2Smtq.net


くす「……なんで探偵が真ん中なの?」

みも「くっすんを南條さんの隣に寝かせたらなにするかわかんないからね」

くす「なにもしないもん! 探偵と一緒にしないで!」

みも「私だってなにもしないよ!」

じょる「おい、もう寝るってのに喧嘩を始めるな……」

みも「くっすん怒られてるよ」

じょる「みもちゃんもだよ」

くす「……それにしても、おっぱいで人を差別する村なんてあるんだね」

みも「いきなりどうしたの?」

くす「世の中いろんな知らないことがあるんだなーって思って」

みも「ふーん……ま、私は知らないことなんてないけどね」

じょる「ほんとかぁ?」

みも「ホントですよ。みもりん嘘つかない!」

くす「それが嘘じゃん」

じょる「では問題です」

みも「おっ、なんですか?」

じょる「エレキギター生産量日本一の都道府県はどこでしょう」

くす「えー、どこだろ……」
71: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:06:00.60 ID:xoD2Smtq.net
じょる「さあみもちゃん答えをどうぞ! ……みもちゃん?」

みも「ぐぅ……」スヤスヤ

くす「寝てるし……」

じょる「なんだかなあ、もう」

くす「……ねぇ、なんちゃん警部補」

じょる「んー?」

くす「私って探偵に嫌われてるのかな……」

じょる「そんなことないと思うけど」

くす「でもいっつも意地悪ばっかしてくるし……」

じょる「それはあれだ、子供が好きな子に意地悪するのと一緒だよ」

くす「そうなのかなぁ……」

じょる「じゃあさ、助手はどうなの? みもちゃんのこと嫌い?」

くす「……今はちょっと嫌い、かも」

じょる「そ、そっか」

くす「もう優しかった頃の探偵には戻ってくれないのかな……」

じょる「…………」

くす「おやすみなさい、なんちゃん警部補」

じょる「うん……おやすみ」
72: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:08:00.66 ID:xoD2Smtq.net
翌朝

じょる「忘れ物ない?」

みも「大丈夫でーす」

くす「あっ、携帯の充電器忘れた。取ってくる!」タッタッタッ……

じょる「ふー……ん?」

そら「…………」

じょる「みもちゃん」トントン

みも「なんですか?」

じょる「あの子来てるよ」

みも「あの子? ……あっ、そら」

じょる「行ったげな」

みも「じゃあ、ちょっと失礼しますっ」タッタッタッ……
73: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:10:00.65 ID:xoD2Smtq.net
みも「見送りに来てくれたの? まだ朝早いのに……」

そら「いや……見送りじゃないんだ」

みも「そうなの? じゃあなにかな?」

そら「私も連れてってくれない?」

みも「えっ?」

そら「私、まだまだ探偵と一緒にいたい。だから……お願い!」

みも「ええと……それはどういう――」

そら「探偵のことが……好きなの」ボソッ

みも「はい?」

そら「私ね、探偵のことが好き!」

みも「なぇっ!?」

そら「もし探偵さえよかったら、その……私のこれになってほしいというか……」

みも「こ、小指?」

そら「恋人っ」

みも「おぉう……」

みも(そういやそらってレズだったなぁ……)
74: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:12:03.56 ID:xoD2Smtq.net
そら「ダメ……かな?」

みも「その……あの……」

そら「もしかして、もう付き合ってる人がいるとか……?」

みも「いや、そういうのはないんだけど……」

そら「だったら……!」

みも「でもごめんっ!」

そら「……それって、付き合えないってこと……?」

みも「…………」コクッ

そら「どうして……?」

みも「す……好きな人が、いるの……」

そら「そう、なんだ……」

みも「うん……だからそらとは付き合えない。ごめんね」

そら「ううん、いいの……そっか、そうだよね……」

みも「それとね、そらはこれからもこの村にいたほうがいいと思うんだ」

そら「……私じゃあの東京砂漠ではやっていけないってこと?」

みも「そうじゃなくて、そらには亡くなった村長の遺志を継いでほしいから」
75: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:14:00.58 ID:xoD2Smtq.net
そら「……探偵は私にこの村を変えてほしいの?」

みも「うん。それができるのはそらだけだと思うよ」

そら「貧乳と巨乳が平等でいられる村、か。私にできるのかな……」

みも「できるよ! 私が言うんだから間違いないって!」

そら「……わかった。必ず実現してみせるね」

みも「応援してるよ」

そら「あのね、ひとつお願いがあるんだけど……」

みも「なに?」

そら「私がこの村を変えることができたら、また会いに来てほしいな……なんて」

みも「来るよ! 絶対またそらに会いに来る!」

そら「約束だよ……?」

みも「うんっ!」

くす「おーい! 探偵ー! もう行くよー!」

そら「……呼んでるね」

みも「そうだね……じゃあ、また」

そら「うん。またね、探偵」
76: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:16:00.59 ID:xoD2Smtq.net
車内

みも「よいしょっと」バタン

くす「なに話してたの?」

みも「んー、内緒」

くす「教えてくれたっていいじゃん」

じょる「まあだいたい見当はつくけどね」

みも「え!?」

くす「教えて教えて!」

みも「あっ、言ったら怒りますよ!」

じょる「大丈夫だよ、言わないから」

くす「えー……」

みも「ほらくっすん、出発するよ!」

くす「はいはい」

ブーン……
78: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:18:00.59 ID:xoD2Smtq.net
みも「そういえば私たちってどこ行く予定だったの?」

じょる「あー、それ聞いてなかったね」

くす「言ってなかったっけ?」

みも「聞いてないよ。どうする? 今から行く?」

くす「うーん……やめとく」

じょる「いいの?」

くす「……うん」

みも「じゃあとっとと帰ろう。家が恋しいよ……」

じょる「ところで帰り道はちゃんとわかってるのかな?」

くす「それは大丈夫! 宿で地図見てきたから!」

………………

…………

……

くす「ふむ……迷った」

みも「くっすんのアホォー!!!」

つづきますん
79: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/11/06(日) 23:19:00.48 ID:xoD2Smtq.net
お粗末さまでした。
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『日曜邦画劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 -劇場版- 貧乳対巨乳!恐怖の毒キノコ殺人事件」[字][S][デ]』へのコメント

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