凛「十一月七日は」絵里「鍋の日?」

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りんえり-アイキャッチ2
1: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:03:13.69 ID:R6hGm5Kd.net
凛「冷えるにゃー」ギュー

花陽「り、凛ちゃん…やめてよぉ///」

希「そろそろお鍋の季節やね」

絵里「お鍋?…金属加工製品の生産も日本の気候に左右されるの?」

真姫「そういう意味じゃなくて、鍋料理の話でしょ」

凛「お鍋のシメは、やっぱりラーメン♪」

希「おうどんさんやろ?」

凛「えー?><」

穂乃果「いいねー!鍋!みんなで闇鍋パーティーでもしようか?」

海未「闇鍋はちょっと…」チラ

にこ「やめなさいよ。食べ物を無駄にする奴はろくな死に方しないわよ!」

ことり「な、なんでみんな私を見てるの?」

【高坂家】

穂乃果「お鍋♪土鍋♪ふんふふふふふふふん♪」

花陽「な、何の歌…?」

凛「凛に訊かれても困るにゃ」

穂乃果「あれぇー?…土鍋、どこにしまったっけ…?」

花陽「ここには無いみたいだね…」

凛「どなべ…って、どんなのだっけ?」

穂乃果「鍋物によく使う陶器の鍋だよ。お茶碗や急須みたいな素材で、もっとずっと分厚くて…ずっしり重いの」

凛「あー、あれがドナベっていうんだ」

穂乃果「お母さーん!いちばん大きい土鍋はー?」

パタパタ

花陽「穂乃果ちゃんちって…すごいよね…」

凛「このお店、三百年くらい前からあるんだったかにゃ?」

花陽「うん…ほら、ここに書いてある字なんて…読めないし…」

凛「江戸時代の人が書いたのかにゃ?…これ何だろうね?」

花陽「あんまり勝手に触っちゃダメだよ。凛ちゃん」

凛「見るだけだったら大丈夫にゃ。…ここ、面白い物がいっぱいあるよー♪」

ガタガタ

元スレ: 凛「十一月七日は」絵里「鍋の日?」

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2: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:07:41.53 ID:R6hGm5Kd.net
凛「この棒なんだろ?武器?」

花陽「おそばを打つときに使う麺棒…かなぁ?」

凛「和菓子屋さんなのに、おそばも打つのー?」

花陽「そば粉を使ったお菓子もお店にあるみたい。…たぶん、余った粉をおそばにして食べたんじゃないかな」

凛「へー。なんだかカッコいいにゃ♪穂乃果ちゃんもおそば屋さんみたいに上手にできるのかなー?」

花陽「んー。どうかなぁ…後で穂乃果ちゃんに訊いてみようよ」

凛「わあ、これ鍋だよ。土鍋じゃないけど…真っ黒な鍋!」

花陽「鉄の鍋かな?…たぶん。ずいぶん古い物みたいだけど…」

凛「ホントだ。ホコリかぶってるにゃ…あ、ここ錆びちゃってる。ボロボロだぁ…」

花陽「り、凛ちゃん。触らないほうがいいよ…」

ニャー

凛「…ん?」

穂乃果「ごめんね、待たせちゃって…土鍋あったよ。二人とも、おいでよ♪」

花陽「うん。行こ、凛ちゃ…」ニャー

花陽「!?…猫」

ガコン

花陽「ピャァ!?…あ」

花陽(いない…黒い鍋の下に、黒猫が見えた気がしたんだけど…鍋が少し持ち上がって、猫が消えたとき音までしたし…)

穂乃果「花陽ちゃん?凛ちゃん?…何してるの?」

花陽「う、ううん。なんでもない…凛ちゃん」

凛「にゃ」

花陽(そのとき…錆びてボロボロだったはずの古い鉄鍋が、新品みたいに光って見えた)

穂乃果「花陽ちゃん。ちょっと手伝ってくれる?」

花陽「うん」

雪穂「お姉ちゃん。花陽さんはお客さんでしょ?」

花陽「でも私、こういうの得意だから…」

穂乃果「そうそう。花陽ちゃんはおでんの達人なんだよね。みんなびっくりするほどすごいんだから♪」

花陽「そ、そんなことないよぉ…じゃあ凛ちゃん、ちょっと待っててー」

凛「…」

ガララ トテテテ…
4: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:10:41.63 ID:R6hGm5Kd.net
穂乃果「よし、あとは火を…あれ、なんか足りない?」

雪穂「野菜ばっかりじゃん。魚とか入れないの?」

穂乃果「あ、そうだった…火が通りにくいから野菜だけ先に煮たんだ」

花陽「あ、私持ってくるよ。お魚とか…」

穂乃果「ありがと花陽ちゃん。お願い」

ガツガツ バリボリ

花陽「え…?」

凛「うみゃみゃ♪」ハグハグ

花陽「り、凛ちゃん…何してるのぉ!?」

凛「にゃ?」

花陽(う、うそ…お魚苦手な凛ちゃんが、生のお魚を食べちゃってる…)

花陽「だ、ダメだよぉ。一人で勝手に食べちゃ…これ、お鍋に入れるお魚だよ?」

凛「にゃ」

花陽「それに、お刺身で食べるお魚じゃないし…お腹こわしちゃうよ?」

凛「にゃん♪」ペロペロ

花陽「わ///…り、凛ちゃん…」ドキドキ

花陽「持ってきたけど…」

穂乃果「ありがと。エビとカニと、牡蠣でしょ…あれ?」

雪穂「魚が全然ないね」

花陽「え、えーと…凛ちゃんがつまみ食いしちゃったみたいで…」ヒヤアセ

雪穂「えぇ!?…魚だけ、全部?」

凛「にゃあ」

穂乃果「にゃーじゃないよ…っていうか、凛ちゃんお魚キライじゃなかったっけ?」

花陽「そのはずなんだけど…」

雪穂「まあカニとかは減ってないし私は別にいいけど」

穂乃果「そうだね。早く煮えないかなー♪」

凛「にゃー♪」

グツグツ…

ほの母「おいしそうね♪」

ほの父「…」ウム
5: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:14:52.93 ID:R6hGm5Kd.net
ほのゆきぱなきぃ「いただきます♪」

雪穂「…」ハフハフ

穂乃果「あちち…」

花陽「おいしいね。凛ちゃん♪」

凛「…」

花陽「どうしたの?凛ちゃん…全然食べてないね」

穂乃果「お魚食べちゃったこと気にしてるの?…大丈夫だよ。魚以外はまだたくさんあるから♪」

ほの母「そうよ。いつも穂乃果がお世話になってるんだし、遠慮しないで食べて♪」

凛「にゃ…」

雪穂「もしかして…ラーメンを待ってる、とか」

花陽「あ…」

穂乃果「な、なるほど。先に魚食べちゃって、シメのラーメン待ちなんだ?」

ほの母「そんなにラーメンが好きなの?…ふふふ」

雪穂「魚介ダシのラーメンおいしいよね」

花陽「そうだね。私はごはん派だけど、ラーメンなら魚介ダシが好きかな」

穂乃果「じゃあ少し早いけど、ラーメンいっちゃおっか♪」

グツグツ

ほの母「はい、凛ちゃん」

凛「にゃ?」

ほの父「…」フー フー

穂乃果「…」ハフハフ

雪穂「おいしい♪」ツルツル

凛「…?」パク

凛「ふぎゃ><」

ほのゆきぱなきぃ「えっ」

ダッ トテテテ…

花陽「凛ちゃん!」

雪穂「な、なに?…どうしたの?」

ガラッ タタタ…

ほの母「外へ…出て行ったみたい」
6: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:16:41.17 ID:R6hGm5Kd.net
花陽「イエニカエッチャッタノ!?」

ほの父「…」ポカーン

穂乃果「凛ちゃんって…猫舌だっけ?」

花陽「そんなはずは…私、探しに行きます!」ダッ

花陽(凛ちゃん…熱いラーメン食べようとして、びっくりしてた。…いつもは平気なのに…)

花陽「凛ちゃーん!」

花陽(いない…ホントに帰っちゃったのかな?)

『花陽ちゃん?』

花陽「あの…凛ちゃん、もしかして帰ってたり…」

『ええ。さっき慌てて帰ってきたけど…何かあったの?』

花陽(よかった…先に帰っちゃっただけか)ホッ

花陽「えっと…今、凛ちゃんは…」

『寝ちゃったわよ。…なんか、黒いお鍋を抱えてたわ』

花陽「え」

花陽(凛ちゃん…あの鉄鍋、持って帰っちゃったのかな?…なんでそんな物を…?)

【翌朝】

チュン(・8・)チュン

凛ママ「おはよう凛。お風呂入らないで寝ちゃったの?」

凛「…」スヤスヤ

凛ママ「凛?起きて。今日も学校でしょ?」

凛「うにゃ…」

凛ママ「お風呂入らなくていいの?今ならまだ間に合うんじゃない?」

凛「…」フルフル

凛ママ「そ。じゃあ朝ごはんの支度するから、顔洗って着替えて」

凛「にゃ」

トテテテ…

凛ママ「凛ったら…鍋なんか被ってどうしたの?」プッ

凛「にゃ?」

凛ママ「頭、重くない?」
7: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:22:23.48 ID:R6hGm5Kd.net
凛「…」ピチャピチャ

凛ママ「なあに、猫みたいな飲み方して…お行儀悪いわよ。凛」

凛「うみゃみゃ♪」ペロッ

凛ママ「きゃ…や、やめなさい凛///」

凛「にゃーん♪」スリスリ

凛ママ「ふふふ。どうしたの?急に甘えたりして…」ナデナデ

凛「♪」ゴロゴロ

凛ママ「はい、お弁当。…凛、鍋は置いていきなさい」

凛「にゃ」プイッ

タタタ…

凛ママ「あっ、もう…しょうがない子ね。行ってらっしゃい!車に気をつけるのよー!」

【音ノ木坂】

花陽「り、凛ちゃん?…どうして鍋なんか被ってるのぉ?」

凛「にゃ?」

真姫「おはよう凛、花陽。…何してるの?」

花陽「おはよう真姫ちゃん。…なんか、凛ちゃんが穂乃果ちゃんちの鍋を持って来ちゃったの…」

真姫「はぁ?…鍋?」

凛「にゃ」ドヤァ

真姫「そんな物、頭に被って…ふふふ。何の冗談よ?」

凛「にゃーん♪」スリスリ

真姫「ヴェぇ…や、やめなさいよ///」

トテテテ…

花陽「あっ、待って凛ちゃん!…どうしちゃったのかなぁ?」

真姫「なに?」

花陽「凛ちゃん、昨日からちょっと変なの…苦手なはずのお魚を生でバリバリ食べちゃったり、大好きなラーメンを全然食べないで帰っちゃったり…」

真姫「なにそれ?…食べ物の好みが急に変わったってこと?」

花陽「それだけじゃないの。穂乃果ちゃん家で古い鉄鍋を見つけて、勝手に持って帰っちゃって…」

真姫「そういえば昨日、花陽と凛は穂乃果の家でお鍋したんだっけ?」

花陽「うん」
8: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:25:01.34 ID:R6hGm5Kd.net
【弓道場】

海未「…」ギリギリ

凛「にゃん♪」ヒョコ

海未「!?」ヒュッ

凛「!」ヒラリ

カラン

海未「凛!な、何をしてるんですか!危ないですよ。急に出てきたら…」

凛「にゃ?」

海未「まったく…私に用があって来たんですか?」

凛「んにゃ」

海未「はぁ…もういいです。今日はこれで終わりにしましょう」

凛「にゃーん♪」スリスリ

海未「り、凛!///…もう片付けて着替えますから、邪魔しないでください…」

穂乃果「海未ちゃーん!」

ことり「練習お疲れさま」

海未「穂乃果、ことり。わざわざ来てくれたんですか?」

凛「にゃ?」

穂乃果「あれ、凛ちゃんも来てたんだ?おはよ。昨日はどうしたの?急に帰っちゃって…」

ことり「っていうか、どうして頭に鍋を被ってるの…?」

海未「飛んでくる矢を防ぐためじゃないですか?…さっき、急に私の前に飛び出してきましたし…凛が避けたからよかったものの」ハァ

穂乃果「アハハ…頭だけ守っても危ないからダメだよ。凛ちゃん」

凛「にゃ」タタッ

トテテテ…

ことり「…行っちゃった」

海未「結局何をしに来たんでしょうか。凛は…」

穂乃果「さあ?」
9: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:27:46.30 ID:R6hGm5Kd.net
【本校舎1F】

凛「にゃん♪」ガバッ

にこ「うわ!?…なんだ凛か。おはよ」

凛「にゃーん♪」スリスリ

にこ「くっつくんじゃないわよ。…何その鍋?」

凛「にゃ?」

にこ「なんでそんなの頭に被ってんのよ。しかも上等そうな鉄鍋…」

凛「にゃ!」サッ

にこ「ちょっと見せてよ。鍋は被るための物じゃないでしょ」

凛「にゃっ」タタッ

トテテテ…

にこ「何あいつ?…わけわかんないわね」

【アイドル研究部・部室】

希「おはよー」ガチャ

希「…あれ、みんなもう屋上行ったんかな?」

凛「にゃん♪」

希「お。凛ちゃん、おはよ♪」

凛「にゃー」

希「アハハ、鍋なんか被ってどうしたん?」

凛「にゃ?」

希「あ、あれやろ?お鍋であったまろう→お鍋でアタマ守ろう、っていうダジャレやな?」

凛「にゃむにゃいにゃ?」

希「寒くないかにゃー?って、凛ちゃんがやってる事やん…」

凛「にゃははは♪」タタッ

トテテテ…

希「行っちゃった…(いつも元気な凛ちゃんやけど、今日はよくわからんテンションやね)」
10: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:34:56.75 ID:R6hGm5Kd.net
【屋上】

凛「にゃん♪」ピョーン

絵里「はっ」ヒラリ

凛「にゃ?」

絵里「おはよう凛。…あら、変わった帽子を被っているわね」

凛「にゃへ」

絵里「ああ、あれね。真田丸。亜里沙が最近ハマってるみたいで、私も一緒に観てるわ」

凛「にゃう」

絵里「鉄兜のつもりなんでしょ?…でも重くない?」コツン

凛「にゃ」

絵里「凛は戦国武将で誰が好きなの?」

凛「にゃーにゃにゃにゃ」

絵里「?…何を言ってるのかわからないわよ。凛」

凛「うにゃにゃ><」バシッ

絵里「きゃ!?…な、何するのよ凛…」

凛「にゃーん…」スリスリ

絵里「どうしたの?さっきからずっとにゃーにゃー言って…」ナデナデ

凛「にゃ」ペロペロ

絵里「り、凛///…くすぐったいわ。ふふふ」

絵里(これって…もしかして、鍋?)グイ

凛「にゃ><」

絵里「あっ…凛!」

タタタ…ドン

凛「ふぎゃ」
花陽「ピャァ!?…あ、凛ちゃん」

真姫「大丈夫?」

花陽「だ、大丈夫…凛ちゃん。そのお鍋、穂乃果ちゃんのでしょ?返さなきゃダメだよ」

凛「うにゃにゃ」

絵里「穂乃果の鍋?」

穂乃果「え?…どういうこと?」
11: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:40:10.90 ID:R6hGm5Kd.net
花陽「この鍋、昨日穂乃果ちゃんちで見つけたの」

穂乃果「そうなの?…こんなのあったっけ?」

花陽「あったよ。凛ちゃんが持って帰っちゃったみたいで…」

穂乃果「でも、凛ちゃん昨日急に帰っちゃったとき、鍋なんて持ってなかった気がするけど…」

花陽「そういえば…あ、あれ?…じゃあ、いつ鍋を取りに行ったんだろう…?」

穂乃果「うちのじゃないんじゃないかな?…凛ちゃんが家から持ってきたんじゃないの?」

花陽「どうなの?凛ちゃん」

凛「んにゃ」プイッ

花陽「凛ちゃん。真面目に答えて」

凛「にゃう…」

ことり「どうしたの?」

海未「何かあったんですか?」

絵里「なんだか、今日はさっきからこんな調子ね…」

真姫「何の話?」

絵里「凛ったら、にゃーにゃー言うだけで全然しゃべらないのよ。猫みたいに顔をなめてきたりするし…」

にこ「もしかして、猫になりきって遊んでる…とか?」

花陽「それはいいけど、鍋は返そう?凛ちゃん」

希「ちょっと待って。…その鍋」

絵里「どうしたの?希」

希「ものすごくスピリチュアルな何かを感じるん」

にこ「はぁ?スピリチュアル?」

希「うん。凛ちゃん、ちょっとウチに見せてくれない?」スッ

凛「にゃ!」バシッ

トテテテ…

希「ちょ、凛ちゃん!」

にこ「逃げたわね…」

ことり「鍋を取られたくないみたいだったけど…」

希「やっぱり…あの鍋、ちょっと普通やないね」

絵里「何かわかったの?」
12: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:43:31.14 ID:R6hGm5Kd.net
希「ちょっと触っただけやったけど…まるで生きてるみたいやったよ」

穂乃果「いきてる?」

真姫「イミワカンナイ」

希「動物を触ったみたいにあったかくて…たとえば、猫…とか」

にこ「なに言ってんのよ。鍋が生きてるわけないじゃない。バカバカしい…」

花陽「それって鍋じゃなくて、凛ちゃんの体温だったんじゃ…」

海未「鍋ではなく凛を触ったのですか?」

希「いや、ウチが触ったんは確かに鍋やったよ。硬かったし…」

穂乃果「やっぱり、うちにあった鍋じゃないのかな?」

花陽「うーん…」

花陽(昨日、鍋のそばに見えた猫のこと…話したほうがいいのかな)

【一年教室】

花陽「凛ちゃん(教室に戻ってたんだ…)」

凛「にゃ?」

真姫「いつまで鍋なんか被ってるつもり?…もう授業始まるわよ」

凛「にゃん」

キーンコーンカーン…

教師「この完全養殖の実験は十年前に成功したものの、孵化したシラスウナギが成体まで生き残るのはわずか1%程度といわれ…」

凛「…」Zzz

真姫(凛…完全に寝てるわね)

花陽「り、凛ちゃん…起きて」ヒソヒソ

教師「星空さん」

凛「ん…にゃ?」ファー

教師「何ですか?これは…鍋?」

凛「!」フーッ

教師「え!?」

ダッ

真姫「ちょっ…凛!」
花陽「凛ちゃん!?」

トテテテ…
13: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:46:43.17 ID:R6hGm5Kd.net
真姫「追いかけるわよ!」

花陽「う、うん」ガラッ

教師「西木野さん、小泉さん!…どうなってるの?」

ザワザワ

真姫「凛!」

花陽「凛ちゃーん!」

真姫「どっちへ行ったのかしら?」

花陽「さっきの凛ちゃん…本物の猫みたいだったね」

真姫「なりきって遊んでるの?」

花陽「でも、いつもの凛ちゃんならそこまでは…授業中に先生の前でふざけてるなんて、しないと思うけど…」

真姫「そうね。こんなこと今までなかったし…エリーや希の言うとおり、ちょっと普通じゃないわ」

花陽(苦手なはずの魚を生で食べたり、熱いラーメンが食べられなくなったり…見た目は凛ちゃんのままなのに、本当に猫になっちゃったの?)

【部室前・廊下】

カリカリ

凛「にゃー」

コツン

凛「にゃあ…(開かない)」

トテテテ…

【屋上】

凛「にゃぁー。ぅにゃーん…」

凛「…」クンクン

タタッ

【三年教室】

キーンコーンカーン…

にこ「やっと終わったぁ…」

希「…あれ?」

凛「にゃー♪」タタタ

絵里「凛!…どうしたの?」

凛「にゃーん♪」スリスリ
14: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:53:47.44 ID:R6hGm5Kd.net
絵里「ちょっ、凛///…こんなところで…」

ヒソヒソ キャー♪

希「あらら、意外と大胆やね?」

にこ「絵里、あんたいつの間に凛とそんな…」

絵里「ち、違うわよ。凛!離れて…」グイ

凛「にゃぁー><」スリスリ

希「エリちと離れたくないみたいや」

にこ「わざわざ教室まで来るくらいだからね」

絵里「と、とにかく…外へ出ましょう!」

【中庭】

凛「にゃー♪」スリスリ

希「凛ちゃん、めっちゃ嬉しそうやな」

にこ「よっぽど絵里に会いたかったんじゃない?」

絵里「でも、どうして私なのよ?…花陽や真姫ならわかるけど…」

希「密かにエリちのことを想ってたんやない?」

にこ「ふーん…さすが絵里、モテモテね」

絵里「なに言ってるの。今の凛は明らかに普通じゃないわよ」

希「そやね。まるで本当に猫になったみたいや」

\アソボーハジメマーシテノハッピチュン♪/

にこ「花陽?どうしたの。…凛?いるわよ。中庭」

絵里「どうしたの?」

にこ「…なんか、凛が授業中に脱走したって」

希「じゃあ、授業サボってエリちを探してたん?」

絵里「えぇ!?…ダメよ凛。授業は真面目に受けないと…μ'sの活動もできなくなるわよ?」

凛「んにゃ?」

にこ「ただでさえ成績もアレだし」

希「あれ?にこっちも他人事やないんと違う?」

にこ「うっさい」

凛「にゃははは♪」

にこ「笑いごとじゃないっつーの。ったく…」
15: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:55:50.36 ID:R6hGm5Kd.net
絵里「困ったわね。どうして喋ってくれないのかしら」ナデナデ

希「猫だから…としか言い様がない状態やな」

にこ「さっき希が言ってた…この変な鍋と何か関係あるの?」

凛「にゃ><」

真姫「凛!」
花陽「凛ちゃん!」

にこ「…じゃあ、あんたたちまで授業サボっちゃったわけ?」

真姫「サボりたくてサボったんじゃないわよ。凛が急に脱走したから、放っとくわけにはいかないでしょ」

花陽「ホントにどうしちゃったの?凛ちゃん…」

凛「にゃ?」

希「たぶん、凛ちゃんはふざけてるわけやなくて…何らかの理由で猫になっちゃったんやないかな?」

絵里「理由って…この鍋?」コツン

凛「にゃ」

にこ「猫になる呪いの鍋!とか言うつもり?」

希「凛ちゃん、鍋を取ろうとすると嫌がるみたいやし…」

真姫「さっさと取っちゃえばいいのよ。エリー、そのまま凛を捕まえてて!」

絵里「え、ええ。…凛」ギュ

凛「にゃーん♪」ペロペロ

絵里「ふふふ…凛♪」ナデナデ

真姫「…よし」サッ

凛「!」

真姫「ヴェぇ!?」

絵里「きゃ!?」ムギュ

真姫「え、エリー///」

希「真姫ちゃんも大胆やね」

真姫「ち、違うわよ!凛が急に逃げて…捕まえててって言ったのに」

絵里「そのつもりだったんだけど、あんまり強く押さえつけたら可哀想だし…」

凛「にゃーん♪」スリスリ

花陽「すごく絵里ちゃんになついてるみたい…」

にこ「けど、鍋は簡単には取らせてくれないっぽいわね」

真姫「そもそも何なの?この鍋…」
16: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 00:59:31.20 ID:R6hGm5Kd.net
花陽「穂むらって、三百年くらい前にはもうあったみたいなの。だから穂乃果ちゃんの家にはすごく古い物がいろいろあって…」

絵里「じゃあ、この鍋も?」

にこ「見た感じ、そんな古い物には見えないわよ。錆びたりもしてないし…新品みたいじゃない」

花陽「穂乃果ちゃん家で見たときは、すごく古そうに見えたんだけど…やっぱり違う物なのかなぁ?」

希「ホンマに穂乃果ちゃん家にあった物やったら、何か特別な品物かもしれないね」

真姫「穂乃果に訊いてみればいいじゃない。穂乃果がダメなら、家の人とか…」

希「そやね。お店へ行って、きぃちゃんにも訊いてみようか」

【アイドル研究部・部室】

絵里「え!?…わ、私?」

花陽「うん。絵里ちゃんに一番なついてるみたいだし…」

真姫「今の凛を授業に出しても、余計なトラブルが増えて騒ぎが大きくなるだけよ」

希「エリちと凛ちゃんを早退扱いにして、二人で部室に居てもらうのが得策やろな」

にこ「つーわけでヨロシク。ちゃんと面倒みてやんなさいよ」

パタン

凛「にゃーん♪」スリスリ

絵里「こんなことしてていいのかしら…」

絵里(もしかして…私が直接鍋を取っちゃえば、うまくいくかも?)

絵里「凛♪」ナデナデ

凛「にゃー♪」ゴロゴロ

絵里(そーっと…)

凛「にゃ><」

絵里(ダメか…やっぱり力ずくで押さえるしかないのかしら?)

絵里(そういえば…猫にはマタタビが効くっていうけど)

キーンコーンカーン…

【旧空き教室・コトリのアトリエ】

ことり「…マタタビ?」

絵里「ええ。ことりなら持ってるんじゃないかと思って…」

ことり「マタタビはないけど…似た物ならあるよ」

凛「にゃーん♪」スリスリ

絵里「マタタビに似た物?」ナデナデ
17: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 01:06:25.54 ID:R6hGm5Kd.net
ことり「うん。確か、ここに…」ガラッ

ことり「あった。…これ、キウイの葉っぱなの♪」パカ

絵里「キウイって、果物の?」

ことり「そう。キウイの葉や根っこには、マタタビと同じ成分があるんだって」

絵里「へー。…凛にも効くかしら?」

ことり「え!?」

【再び部室】

絵里「凛。これあげる」

凛「にゃ?」クンクン

『凛ちゃんは人間だから、効かないと思うけど…もし効果があるとしたら』

絵里(猫でも必ずおとなしくなるとは限らないらしいから…気をつけたほうがいいって)

凛「にゃん♪」ピョーン

絵里(何も変化はないみたいね…)

ガチャ

花陽「絵里ちゃん。凛ちゃんは…?」

絵里「相変わらずよ。キウイの葉っぱをもらってきたけど、やっぱり凛には効かないみたい…」

花陽「キウイ…そっか、マタタビと同じ効果があるんだっけ」

真姫「猫には効くかもしれないけど、凛に効くわけないじゃない。人間なんだから…」

花陽「猫でも子猫やメスにはマタタビが効かないことが多いんだって。マタタビで酔ったり興奮する猫はほとんどオスみたい」

えりまき「へー」

凛「にゃー♪」スリスリ

花陽「じゃあ、私たちは教室に戻るから…またね。凛ちゃん」

真姫「おとなしくしてなさいよ。凛」

凛「にゃ」

パタン

絵里(猫みたいな凛も可愛いけど…話ができないのは寂しいわね。早く元に戻ってほしい…)ナデナデ

凛「にゃぁ♪」ゴロゴロ

絵里(でも…喋らなくても、言葉は理解できるのかしら?)

絵里「ねえ、凛」

凛「にゃ?」
18: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 01:09:42.32 ID:R6hGm5Kd.net
絵里「凛は、私のこと…好き?」

凛「にゃん♪」ギュ

絵里(これは…ひょっとして)

\ターシカーナーイーマーヨーリモー♪/

凛「…」ジーッ

絵里(中身が凛のままなら、μ'sの動画に反応するはず…じっと見てるわ)

凛「にゃぁ…」スリスリ

絵里「凛?」

凛「にゃーん…」

絵里(…何か言いたそうにしてる?)

凛「にゃぉーん><」

♪コタエーナークーテイーイーンーダワーカールーカラー

絵里(凛の気持ち…何を言いたいのか…私に、わかるかしら?)

凛「…」ジーッ

絵里(もし私だったら?…言葉が通じなくても、心は凛のままだとしたら…)

凛「にゃぉ、にゃーにゃーぉーにゃにゃにゃ…」

絵里(歌おうとしてる…?)

凛「ぅにゃー><」

絵里(元に戻りたいと…思ってる?)

\ダイスキ♪/

絵里「凛!」ギュ

凛「にゃ?」

絵里「ごめんね。ちょっとそのまま…じっとしてて」

凛「にゃん」

チュッ

凛「ん…っ!?」

絵里(…今だ)

カポッ

絵里(…と、取れたわ!)

ニャー
19: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 01:12:13.91 ID:R6hGm5Kd.net
絵里「!…まだダメなの…?(いや、凛の口は塞いでいたはず…今のは…?)」

凛「…あ、あのぉ…絵里、ちゃん?///」ドキドキ

絵里「凛!喋れるの!?」

凛「?…っていうか、今…り、凛に…///」

絵里「あ…え、えーと。今のは…///」カァァ

絵里(鍋を取るため?…それだけならほかにもいろいろな方法を試すことができたはず。…でも私は…)

絵里「凛!」ギュ

凛「な、なに?絵里ちゃん…」

絵里「さっき訊いたこと…覚えてる?」

凛「さっき…?」

絵里「ええ。…っていうか、今日…昨日の夜から?今まで凛がどうしてたか、わかる?」

凛「んー?…あれ、確か穂乃果ちゃんちで、お鍋…」

絵里「そこから記憶がないの?」

凛「ラーメン!」

絵里「えっ」

凛「ラーメン食べてないにゃ!お鍋、結局しなかったんだっけー?><」

絵里「あはは…ラーメン…」ガクッ

キーンコーンカーン…

穂乃果「あー、これかぁ…あったね。こんなの」

花陽(古くてサビた鍋に戻ってる…あのときの鍋だ)

真姫「まあ、取れてよかったわね…凛も元に戻ったし」

絵里「どう?…希」

希「やっぱり不思議な感じはするけど…さっきまでとは全然違うよ。これは、ただの古い鍋やと思う」

凛「凛、鍋に呪われてたのー?><」

絵里「さっき一瞬、本物の猫の鳴き声が聞こえた気がするのよ。鍋を取ったとき…」

花陽「私も昨日聞いたよ。凛ちゃんが最初に鍋を触ってたとき…鍋のそばに黒猫が見えたの」

にこ「なにそれ…やばいんじゃないの?その鍋」

希「でも今はそんな悪そうなものは感じないよ。エリちが触っても大丈夫やったやろ?」

絵里「そうね…」

穂乃果「んー。持って帰って、お母さんに訊いてみよっか」
20: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 01:16:04.17 ID:R6hGm5Kd.net
【穂むら】

凛「昨日は、ごめんなさいにゃ><」

ほの母「いいのよ。気にしないで」

雪穂「ちょっとびっくりしたけど…」

穂乃果「それでお母さん、この鍋って何なの?」

ほの母「入ってた箱か何かに書いてなかった?」

花陽「もしかして…あの読めない文字?」

ほの母「これね、穂乃果たちのおばあちゃんが貰った物なの」

穂乃果「おばあちゃん…ってことは」

雪穂「お母さんのお母さん?」

ほの母「そうよ。…確か、大切なお友達がロシアに帰っちゃうときに…」

絵里「ロシア!?」

ガサゴソ

ほの母「ほら、これ」

凛「昨日の、なんか読めない字…」

花陽「江戸時代の物じゃなかったんだ…」

ほの母「ロシア人の女の子…と言っても今はおばあちゃんだと思うけど、その人が書いたのよ」

絵里「これ…おばあさまの名前と同じ」

ほのりんぱな「え!?」

穂乃果「じゃ、じゃあこれ…まさか、絵里ちゃんのおばあちゃんがくれた物!?」

絵里「ど、どうなのかしら…本人に訊いてみないとわからないわ」

ほの母「うちって昔から和菓子屋でしょう。高校生の頃、猫を拾ってきたけど家では飼えないから、こっそりロシア人の友達と一緒に世話してたんですって」

穂乃果「おばあちゃんの高校ってことは、音ノ木坂だね」

花陽「その猫って…ひょっとして黒猫…」

ほの母「そういえば…そう言ってたような気もするわね。とにかく、この鍋に食べ物を入れて猫のところへ持って来て…きれいに食べちゃった後は、いつも猫が鍋に入って寝てたって」クス

凛「その猫さんは、どうなったんですかー?」

ほの母「女の子が卒業してロシアへ帰る頃には、どこかへ行っちゃって居なくなってたみたい。それで、また日本に来るって約束して、この鍋を置いていったんですって」

雪穂「そんなに昔の猫ってことは…」

ほの母「そうね。当時は元気だったとしても、もう生きてはいないと思うわ」

ほのえりりんぱな「…」
21: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/11/07(月) 01:23:55.20 ID:R6hGm5Kd.net
花陽「猫になってた凛ちゃんが、絵里ちゃんになついてたのって…」

穂乃果「絵里ちゃんが、ご主人様に似てたから…?」

絵里「え!?…でもそれなら、穂乃果だって…」

雪穂「お姉ちゃんの場合、見た目はそんなに似てなかったんじゃない?」

凛(…凛にお鍋の猫さんが憑いてたのか、わからないけど…)

【外】

絵里「…結局、凛はどこまで意識があったの?…猫になってるときのこと、全然覚えてない?」

凛「んー。よくわかんないけど、絵里ちゃんがいっぱい可愛がってくれたような気がするにゃ♪」

絵里「そ、そう…」

凛「ねえ、絵里ちゃん」

絵里「なあに?凛」

凛「今度、一緒にお鍋しよっ♪」

絵里「今度って…いつ?」

凛「んー。絵里ちゃんは、いつがいい?」

絵里「そうね…じゃあ、今日うちに来る?」

凛「え、今から?…いいのー?」

絵里「凛さえ良ければ♪」

凛「うん!行きたいにゃ♪」

絵里「決まりね。じゃあ、買い物していきましょうか♪」

【高坂家】

穂乃果「あれ、雪穂?…その鍋、まだしまってなかったの?」

雪穂「にゃーん♪」スリスリ

穂乃果「アハハ、何やってるの雪穂。まるで今日の凛ちゃんみた…い」

雪穂「にゃ?」

穂乃果「…お、お母さーん!><」



おわり
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『凛「十一月七日は」絵里「鍋の日?」』へのコメント

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