希「コトリのアトリエ?」花陽「十一月十七日は」ことり「れんこんの日♪」

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のぞぱな-アイキャッチ1
1: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:04:50.83 ID:cEGusroP.net
【四月】

希「8か9か…それが問題やな」

絵里「希?…何してるの?」

希「この蓮根って、穴が八つあいてるやろ。でも、よく見ると真ん中にも小さな穴が一つあって、これを数えたら穴は九つになるん」

絵里「どっちでもいいんじゃない?…そもそも、穴の数は決まってないんでしょ?」

希「まあね。これより多かったりもするみたいやし…」

【小泉家】

花陽「れんこん…」

凛「面白い形だよねー♪穴の向こうには何が見えるのかにゃ?」

花陽「凛ちゃんが見えるよ」

凛「凛も、かよちんが見えるよー♪」

花陽(眼鏡のレンズ越しに見てる、フレームの内側だけの世界。そして…)カチャ

花陽(眼鏡を外せば見える、ちょっとぼやけた世界。…もし、蓮根の穴の向こうに…)

花陽「ねえ、凛ちゃん?」

凛「なにー?」

花陽「この蓮根の穴って九つあるけど…どの穴を覗いても、全部同じだと思う?」

凛「えっ。…それ、どういうことー?」

花陽「たとえば…この真ん中の穴だけ小さいでしょ?」

凛「うん」

花陽「もしかしたら、この中のどれかの穴だけ…ほかの穴とは違うものが見えるかもしれないって、ちょっと思わない?」

凛「あはは。そんなことあるわけないにゃ」

花陽「本当に…?」

凛「もーっ。なに言ってるの、かよちん」

花陽「んー。どの穴から覗いても、やっぱり凛ちゃんがいるね」

凛「当たり前だよ。凛は、いつでもかよちんと一緒だよ♪」ギュ

花陽「凛ちゃん…えへへ♪」

【翌日・生徒会室】

希「うーん。8…いや、やっぱり9かな」

絵里(またやってる…懲りないわね)クス

絵里(廃校の危機だっていうのに、お弁当のおかずで遊んでるなんて…暢気なものね)ハァ

※ 今日は何の日?として扱っていますが、話としてはこちらとの繋がりの方が強いです(管理人)

にこ「コトリのアトリエ?」絵里「音ノ木坂の錬金術士」

元スレ: 希「コトリのアトリエ?」花陽「十一月十七日は」ことり「れんこんの日♪」

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2: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:07:08.91 ID:cEGusroP.net
希(穴の向こうには、エリち…いつもの金髪に、白い肌…そして青い瞳)

希(不思議やなあ。穴が九つもあって、どの穴から覗いても全部同じ景色が見えるんやから)

希(なーんて…もし違う景色が見える穴があったら、そっちのほうがおかしいんやけどね)

「お姉ちゃん」

希「へ?」

「早くお弁当食べないと、お昼休み終わっちゃうよ?」

希「えーと?…あなたは、だあれ?」

「もう。何言ってるの、お姉ちゃん…妹の顔を見忘れたの?」

希(メガネかけた女の子。一年生やな…生徒会に一年生は居ないはずやし、誰やろ?)

希「妹って…ウチ、一人っ子だけど」

「それって、もう十五年以上前の話だよね?…私は小泉花陽で、お姉ちゃんは小泉希。同じ家に住んでるし、苗字だって同じでしょ」

希「小泉?…いや、ウチは東條希やし」

花陽「変なお姉ちゃん…廃校のショックでおかしくなっちゃったのかなぁ」ハァ

希「っていうか、エリちは…?」

花陽「えりち?」

希「ウチのクラスメイトで生徒会長さんや」

花陽「知らないけど…今の生徒会長は私だよ?」

希「え!?」

希(入学したばかりの一年生が生徒会長になるなんて…あり得ないと思ったけど、いつの間にか本当にそうなってたみたいや)

希(きっとウチは夢を見てるんやろな…妹がいた覚えもないし、東條やなくて小泉とか…)

【放課後】

凛「アイドル部設立の申請書です」

希「って、エリち…何してるん?」

絵里「聞こえなかったの?…アイドル部よ。三人でスクールアイドルをやることにしたの」

花陽「凛ちゃんが、アイドル…?」

凛「うん。矢澤先輩と絢瀬先輩も一緒にやってくれるって♪」

にこ「そういうことよ。希、もちろん承認してくれるわよね?」

花陽「いいえ。部活は同好会でも最低五人は必要です。三人では…」

希「それに、にこっちはアイドル研究部があるやろ?…なんで、わざわざ新しく部を設立しようと思ったん?」

にこ「アイドル研究部?…なにそれ。知らないわよ」
3: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:09:21.79 ID:cEGusroP.net
希「いやいや…部員がにこっち一人だけしか残ってないからって、無かったことにするのはあんまりやんな」

絵里「希は何を言ってるの?…とにかく部員をあと二人集めればいいのよね?」

凛「よーし。頑張るにゃ!行きましょう先輩」

花陽「ちょっと待って。…凛ちゃんはともかく、先輩方は三年生ですよね?」

にこ「それが何だってのよ?」

花陽「どうして今更新しい部活を?」

絵里「決まってるでしょう。音ノ木坂を廃校にしたくないからよ」

にこ「スクールアイドルって、今すごく人気があるの。あんたたちだって知ってるでしょ?」

花陽「だったら…たとえ五人集めてきても、認めるわけにはいきません」

凛「えー!?なんでかよちんがそんなこと言うのー?><」

花陽「部活は生徒を集めるためにやるものじゃないし…入学希望者を増やす手段としてアイドルを利用するなんて邪道です!」

にこ「そんなきれいごと言ってる場合じゃないでしょ!?」

花陽「思いつきで行動したところで、状況は変えられませんよ」

凛「そんなことないにゃ!何もしなければ何も起こらないよ!」

花陽「変なこと考えてないで…特に先輩方は卒業まで一年足らず、もっとほかにやるべきことがあるはずです。凛ちゃんも、ちゃんと考えてあげて」

パタン

希「えっと…花陽ちゃん?」

花陽「なに?お姉ちゃん」

希「五人いないから却下っていうのはわかるけど…五人集めても認めないっていうのは、ちょっと言い過ぎやないかな?」

花陽「だって凛ちゃん以外は三年生なんだよ。受験とか将来のことを考えなきゃいけない時期でしょ?」

希「それはそうやけど…凛ちゃんだけでも、好きなことをさせてあげたらいいんやない?」

花陽「本当に凛ちゃんがそこまでアイドルやりたいと思ってるかどうか…もし私にダメって言われて諦めるんだったら、最初からやらないほうがいいと思う」

希「…なるほど」

希(一年生でも、しっかりしてる…さすが生徒会長さんやね)

【小泉家】

花陽(私が、音ノ木坂の生徒会長…しかも)チラ

希「ん、なに?」

花陽「な、なんでもないよ…お姉ちゃん」

花陽(夢…なのかなぁ?私にお姉ちゃんがいるなんて…)

花陽(私はお母さんに似てるって言われるけど…お姉ちゃんとは似てないよね)
4: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:12:31.03 ID:cEGusroP.net
花陽(姉妹で生徒会長と副会長なんて…普通あり得ないし)クス

希「花陽ちゃん、何かいいことあったん?」

花陽「ううん。別に何も…お姉ちゃんは?」

希「ウチは…可愛い妹がいるだけで幸せやし♪」ナデナデ

花陽「そ、そうなの?…っていうか、私は可愛くないよぉ…」

希「そんなことないよ。花陽ちゃんは可愛い♪」

花陽「お姉ちゃん…私も、素敵なお姉ちゃんがいてくれて嬉しいけど///」

希「ホンマ?…ふふ、ありがと。花陽ちゃん♪」

花陽(夢なら…思いっきり甘えちゃってもいいよね?)

希「でも…花陽ちゃん、生徒会室にいるときはちょっと違うね」

花陽「えっ…そ、そうかな?」

希「うん。生徒会長の花陽ちゃんは、すごくしっかりしてて…お姉さんに見えるくらいや」

花陽「それは…生徒会長だから、しっかりしなきゃって思ってて…」

希「ちょっと無理してるんやない?」

花陽「だ、大丈夫。だって…お姉ちゃんがそばにいてくれるから」

希「そか。…まあ、それが副会長の仕事やし」

花陽「廃校…なんとかして防げないかなぁ…」

希「そやね…二人で考えてみようか」

花陽「うん」

花陽(アイドルになった凛ちゃんも…見てみたい気がするけどね♪)

花陽「ごはん美味しかったね♪…つい食べ過ぎちゃった…えへへ」

希「ひと休みする?…何ならひざ枕してあげようか♪」

花陽「えぇ!?そ、そんな…いいのかなぁ?」

希「いいよ。ふふっ…遠慮しないで。姉妹なんやし」

花陽(お母さんと凛ちゃんのお母さんと凛ちゃん以外で初めて…だよね)ドキドキ

花陽「じゃ、じゃあ…失礼します。…えへへ」ゴロン

花陽(柔らかい…幸せ♪お母さんたちにも負けてないかも…)

希「どない?」

花陽「…」

希「花陽ちゃん…?」
5: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:17:18.64 ID:cEGusroP.net
花陽「…」スー

希(あらら、寝ちゃったんやね。…ふふっ、お疲れさま)ナデナデ

チュン(・8・)チュン

【生徒会室】

花陽「おはよう凛ちゃん…なに?」

凛「講堂の使用許可をもらいに来たの」

希「新入生歓迎会の日の放課後やな」

花陽「何をするつもり?」

凛「先輩たちと三人でライブだよー!」

花陽「新入生歓迎会は遊びじゃないんだよ?」

希「とやかく言う権利はないはずや」

パタン

花陽「…お姉ちゃんも三年生ならわかるよね?」

希「わかるよ。残り少ない高校生活だからこそ、後悔しないようにやりたいことさせてあげたいやん?…それに」バタン

花陽「それに…?」

ビュォォォ

希「カードがウチにそう告げるんや!」パシッ

花陽「な、何の話…っ!?」

パタ

希「大アルカナの19番、太陽のカード…逆位置や」

希(停滞、放棄、挫折…これは今から動き出そうとしてるエリち達のことやないね。となると…)

希「花陽ちゃん。ちょっと来て」

花陽「どこへ…?」

パタン

希「アイドル研究部のことは話したやろ?」

花陽「そんな部は存在しないんじゃないの?…矢澤先輩たちも否定してたよ?」

希「ちゃんと部室もあるんよ。ほら…」

花陽「超常現象研究会」

希「えっ」

花陽「そう書いてあるけど?」
6: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:19:37.61 ID:cEGusroP.net
希「ホンマや…でも、そんなはずは…」ガチャガチャ

花陽「開かないね。鍵かかってる」

ガチャ←鍵借りてきた

希「にこっちー?」パチ

花陽「…物置?」

希(占いグッズにオカルト関連のDVDや雑誌…全部ウチのや)

花陽「お姉ちゃん…自分の部活のこと忘れてたの?」

希「アハハ…(ここ、確かにアイドル研究部の部室だったはず…どういうこと?)」

希(アイドル研究部が何らかの事情で廃部になったのか、それとも最初から存在しないのか…調べる必要がありそうやね)

絵里「衣装のデザインを描いてみたんだけど…どうかしら?」

にこ「へえ。…悪くないわね」

希(にこっちとエリちに訊いても知らないって言われるし…ほかの人に訊くしかないかな)

【二年教室】

ヒデコ「えっ」
フミコ「アイドル」
ミカ「研究部?」

希「うん。過去にスクールアイドルやってた人がいたんやけど」

ヒデコ「私は聞いたことないです」

フミコ「今やってる人たちとは違うんですか?」

ミカ「掲示板にお知らせ貼ってあったよね」

希(やっぱりダメか…あとは辞めた元部員くらいしか…)

【三年教室】

モブ三年A「え?アイドル?」

モブ三年B「矢澤さんと…?」

希「講堂でライブしたやろ?」

モブ三年A「何かの間違いじゃない?私、スクールアイドルなんてやったことないし」

モブ三年B「二年前で忘れてるってこともないだろうから…人違いか、中学のときの記憶と勘違いしてるんじゃないかな」

希(みんなで嘘をついてるとは思えない…アイドル研究部の存在自体が無かったことになってるみたいや)
7: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:22:43.95 ID:cEGusroP.net
【一年教室】

花陽「…ねえ、凛ちゃんは…どうしてアイドルやろうと思ったの?」

凛「えっ」

『A-RISE…』キラキラ
『あんじゅってすごく可愛いよね♪』
『こっちは福岡のスクールアイドルで、それから…』

凛「…かよちんには教えてあげない」

花陽「えー!?」

【放課後】

絵里「西木野さんは?」

凛「音楽室じゃないですかー?」

花陽「あ、あのっ。…先輩」

絵里「なに?」

花陽「頑張ってください…アイドル…」

絵里「…あなたは、反対なんでしょう?認める気はないって…」

花陽「それは…生徒会長としては、そうです…けど、個人的には…絢瀬先輩、すごく可愛いし…」

絵里「…なに言ってるのよ///」

花陽「だから…見てみたいんです。アイドルになった絢瀬先輩の姿…」

絵里「ありがとう…頑張るわ。…私も、あなたに見てもらいたいし///」

凛「…(ぐぬぬぬ)」

【後日・神田明神】

凛「真姫ちゃーん!」

真姫「大声で呼ばないで!」

希(作曲は一年の西木野さんがやってくれたみたいや)

【夕方・音ノ木坂】

花陽「ライブ…見に行きます…」

絵里「小泉さん…ありがとう♪」ニコ

希(エリちと花陽ちゃんはお互い好意をもってる感じやね)
8: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:27:54.84 ID:cEGusroP.net
【夜・小泉家】

トプン ザバー

のぞぱな「ふー」

希「スクールアイドル、認める気になった?」

花陽「まだ、かな。ライブがうまくいくとは限らないし…」

希「でもエリちのこと応援してるやん?」

花陽「そ、それは…個人的に好きだから…絢瀬先輩、すごく可愛いし///」

希(好きな人のことやし、きっと素直に応援できる時が来るはず)

希「それにしても…」

花陽「な、なに?」

希「一年生にしては…なかなか立派やな♪」プニッ

花陽「お、お姉ちゃん…やめてよぉ///」

希「普段はお堅い生徒会長さんも、ここは柔らかいみたいやなー♪」ムギュ

花陽「ピャァ!?…もう。お姉ちゃん変態さんみたいだよ?」ジトー

希「可愛い女の子の体に興味ない人はいないやろ?」

花陽「姉妹でそんなことする人はお姉ちゃんだけじゃないかなぁ…」

希「んー。考えたことなかったけど…エリちも亜里沙ちゃんにしてるんかな!?」

花陽「絵里さんはそんなことしません!」プンプン

希「でも花陽ちゃんはエリちにしてほしいやろ?」ニヤニヤ

花陽「えっと…どっちかっていうと、私がしたい…かも///」

希「花陽ちゃんも立派な変態さんやんな」

花陽「わ、私はいいの。絵里さんとは姉妹じゃないんだから。普通だよ」

希(…最初は、すぐ醒める夢やと思ってた。でも、もうすぐ一ヶ月…今では姉妹として花陽ちゃんと一緒に暮らすのが当たり前になってる)

花陽ママ「これ、園の子のお母さんがくれたのー♪」

希(ちょっと花陽ちゃんに似てる、素敵なお母さん…ウチはいまだに緊張するけど、お母さんはウチのことも本当の娘やと思って接してくれてるみたい)

希(でも…それならウチの本当の両親は、どこでどうしてるんやろ…ウチやない誰かが二人の子供として一緒に暮らしてたりするんかな)

希(まあ…考えても仕方ないか。今は、これが現実なんやから)
9: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:30:03.90 ID:cEGusroP.net
【新入生歓迎会当日・講堂】

花陽「衣装、似合いますね…とっても可愛いです。絢瀬先輩♪」

絵里「小泉さん…ありがとう///」

希(客席はウチら姉妹と西木野さん…あと二年生が何人か来てる)

海未「楽しみですね」

穂乃果「まだかなー?」

ことり「もう始まるみたいだよ♪」

『ちょっといい?』
『はい!』
『…誰?』
『生徒会長ですよ』

希(あのときの三人やな。南さんと…弓道部の園田さんと…名前は忘れたけど、和菓子屋の穂むらちゃん)

♪ガンバラネーバネーバネバギプアプ

希(ちょっと人数は少ないけど…ライブはそこそこ盛り上がった)

花陽「どうするつもり?」

凛「続けるよ!」

花陽「これで本当に廃校を防げると思いますか?」

絵里「わからない…けど、あなたが応援してくれるなら…」

花陽「えっ」

絵里「あなたが見ていてくれたら…私はもっと頑張れると思うの」

花陽「絢瀬先輩…///」

ことほの「素敵♪」

海未「邪魔してはいけませんよ。…もう行きましょう///」

【舞台裏】

凛「にこ先輩!」

にこ「…なによ」

凛「何とも思わないんですか!?」

にこ「だから何の話?」

凛「絵里先輩をかよちんに取られちゃってもいいんですか!?」

にこ「あー。…しょうがないでしょ。あの二人、両想いっぽい感じだし」

凛「じゃあ、絵里先輩のことは諦めちゃうんですか?」

にこ「諦めるっていうか、素直に応援するわよ。いい子じゃない…あの生徒会長。一年生なのに頑張ってるみたいだし」
10: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:33:03.77 ID:cEGusroP.net
凛(凛は絵里先輩みたいに可愛くないし…勝ち目がないのはわかるけど。でも…でも、どうして…かよちんなの?)

『凛ちゃん!』
『凛ちゃんは可愛いよ♪』
『アイドルになりたいんだよねー?』
『凛ちゃんは…?』
『およめさん♪かなぁー♪』

【後日・超常研部室】

にこ「ここは相変わらず…うさんくさいわね」

希「スピリチュアルって言ってよ」

にこ「言わないわよ。それより…なんか引っかかるのよね」

希「ん、何が?」

にこ「私…ここで、もっと長い間過ごしたような気がすんのよ。…なんつーか、ここが私の居場所だったみたいな…」

希「…にこっち」

にこ「ま、そんなわけないんだけどね。私はオバケやUFOとか興味ないし」

希(にこっちには…あるんやろな。ここがアイドル研究部の部室だった記憶が…)

希(ウチが“東條”だったことも、ウチだけが覚えてる…このままやったら、いつか忘れちゃうのかな)

【小泉家】

花陽ママ「おかえりなさい。希、花陽♪」

希(ここは…ホンマにウチが居るべき世界なんかな?…もしかしたら、ウチが東條希で、にこっちがアイドル研究部やってた世界は別に存在してるんやないかな…)

【翌日・一年教室】

花陽(スクールアイドル…私も、やってみたいな…でも私は、生徒会長だし…)

花陽(どうして私なんかが生徒会長なんだろう…変だよね。一年生なのに…)

キーンコーンカーン…

【超常研部室】

コンコン

希「はーい。どなた?」ガチャ

凛「副会長さん…」

希「星空さん?…どうしたん?」

凛「副会長さんは占いが得意なんですよね?」

希「あ、うん。昔、花陽ちゃんの…いや、母に教わったん」

『カードって、すごい!なんでもわかっちゃうんやね』
『ふふふ。すごいでしょ?先生のタロット占い♪』
11: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:38:42.58 ID:cEGusroP.net
凛「かよちんの…?」

希「な、なんでもないよ。占ってほしいの?」

凛「はい。お願いします…」

パラララ シュタタタ

希「えーと…何を占うんやったっけ?」

凛(っていうか…かよちんのお母さんは昔からよく知ってるけど、お姉さん…この人とはほとんど遊んだ記憶がないんだよね。凛のこと苗字で呼んでるくらいだし…)

【中庭】

花陽(たとえば、この蓮根の穴のどれかが…私が生徒会長じゃなかった世界に通じてたりしないかな。…なんてね)

絵里「小泉さん?…何してるの?」キョトン

花陽「い、いえっ。なんでもない、です…えへへ///」

絵里「ふふふ…希と同じ事してる。やっぱり姉妹ね」クス

花陽「え?」

【再び超常研部室】

希「小アルカナ、杯のカード…カップのエースや」

凛「どういう意味のカードなんですかー?」

希「えっと…愛と絆。恋の始まり」

ザァ…

【夜・小泉家】

希「おかえり。どうしたん?ずいぶん遅かったけど…」

花陽「えっとね…西木野さんの家と、高坂先輩の家に行ってきたの」

希「コーサカ?」

花陽「穂むら」

希「ああ、あの子…いつの間にそんな親しくなったん?」

花陽「西木野さん家の帰りに穂むらに寄ったら偶然、高坂先輩が居ただけだよ。ほとんど話したことなかったし…」

希「ふーん…そか」

花陽「…心配した?」

希「えっ。…い、いや…花陽ちゃんは浮気なんてしないやろ?」

花陽「まだ何の心配って言ってないけど…私が浮気すると思ってるんだ?」

希「思ってないよ。ないけど…」
12: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:41:32.94 ID:cEGusroP.net
花陽「じゃあ、私がよそ見しないように…ちゃんと捕まえててくれる?」ギュ

希「…花陽ちゃん///」ドキドキ

チュッ

花陽「好きだよ…お姉ちゃん…」ギュ

希「…ウチはてっきり、花陽ちゃんはエリちと両想いやって思ってたんやけど」

花陽「私、昔からアイドル好きでしょ?…絵里さんのことはファン目線で好きなんだと思う…」

希「…けど、エリちは…」チュッ

花陽「ん…っ、もう。今は、ほかの女の子の名前呼ぶの禁止」

希「う、うん///」

希(花陽ちゃんがこんなに積極的なんて…ウチだけが知ってるんかな?///)

チュン(・8・)チュン

【音ノ木坂】

花陽(…私も、凛ちゃんたちとスクールアイドルやることにしたんだ)

にこ「…で、あんたはどーすんの?」

真姫「は?」

絵里「あなたも私たちと一緒にやらない?スクールアイドル…」

真姫「悪いけど、私は生徒会長だし…曲は頼まれれば作るけど、メンバーにはならないわよ」

凛「そっか。残念だけど仕方ないにゃ」

花陽(そう…今の生徒会長は西木野さん。…ついこの間まで私が生徒会長だったような気がするけど…何かの間違いだよね)

絵里「とりあえず、これで四人になったわね」

にこ「部として認められるには一人足りないわね…希でも誘う?」

花陽「お姉ちゃん!?…でも、副会長だし…」

真姫「なんで生徒会役員を誘おうとするのよ。ほかにいないの?」

凛「んー。あと入ってくれそうな人は…」

【翌日】

フミコ「えっ。…わ、私!?」

凛「はい。スクールアイドル、凛たちと一緒にやりませんか!?」

フミコ「で、でも私はそんな…海未ちゃんのほうが向いてるんじゃないかな?」

海未「私は弓道部がありますから、すみませんが…」

フミコ「じゃ、じゃあ穂乃果ちゃんで…」
14: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:43:56.53 ID:cEGusroP.net
ことり「穂乃果ちゃんは成績がひどいから、勉強しないとダメ」

穂乃果「そんなにひどい!?」

にこ「いいから観念しなさいっ!」ガシッ

フミコ「きゃあ!?」

ズルズル

\ダレカタスケテー!/

絵里「来てくれてありがとう。フミコさん…歓迎するわ♪」

フミコ「は、はあ(…でも絢瀬先輩って美人だよね///)」ドキドキ

【生徒会室】

希(おかしい。ウチの記憶では生徒会長は花陽ちゃんだったはず…最近いつも花陽ちゃんと一緒に生徒会室に居た記憶があるし…)

凛「今度こそ五人でアイドル部!」

真姫「ま、仕方ないわね。規則だし…いいですか?副会長」

希「あ、うん。じゃあアイドル部を部活動として登録するよ。えーと、部室は…」

【?部室】

ことり「んー。悪いけど、そういう物は扱ってないよ」

穂乃果「ことりちゃんでもできないの?」

ことり「頑張れば不可能じゃないかもしれないけど…でもね、穂乃果ちゃん」

穂乃果「なに?」

ことり「そんな物に頼らなくても大丈夫じゃないかなぁ?…きっと、相手も穂乃果ちゃんの」
コンコン

ことり「はーい!ちょっと待っててー」

ガチャ

希「ん!?」
花陽「あ、あれぇ?」
にこ「…ここって」

ことり「いらっしゃい♪…何かお困りですか?」

希「えっと…ここ、超常研の部室やなかったっけ…?」

ことり「ここは私のアトリエです♪」

穂乃果「外に看板があったでしょ?コトリのアトリエって」

にこ「コトリのアトリエ…?」

希「あ…そういえば生徒会が許可出してたような…」

絵里「なぜか私にも覚えがあるわね…どうしてかしら?」
15: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:52:45.49 ID:cEGusroP.net
ことり「お姉ちゃん、去年生徒会長だったでしょ?」

にこ「おねえ…」
希「ちゃん!?」

絵里「あ…そっか。忘れてたわ…」

ことり「えー!?…ひどいなぁ」プクー

絵里「ご、ごめんね。ことりちゃん」ナデナデ

ことり「いいよ。会いに来てくれたから…久しぶりにお姉ちゃん家に遊びに行ってもいい?」

絵里「ええ。もちろん…亜里沙も喜ぶし、いつでも歓迎するわ♪」

花陽「…」モヤモヤ

花陽(なんだろ…私が好きなのはお姉ちゃんなのに、絵里さんがほかの子と仲良さそうなの見てると…)

【アイドル部・部室】

凛「わー♪ここが凛たちの部室?」

絵里「ことりちゃんのアトリエより広いわね」

にこ(アテにしてた旧超常研部室はアトリエになってたけど、かわりに隣の空室を使わせてもらえることになったわ)

花陽「これなら雨の日でも練習できるね」

フミコ「スクールアイドルか…自信ないなぁ」

花陽「わ、私も初心者ですから…頑張りましょう。先輩」

キーンコーンカーン…

【夕方】

にこ「花陽は、どう思う?」

花陽「疲れました…練習、こんなにきついなんて」

にこ「そうじゃなくて。部室の話」

花陽「え?…広くていいと思いますけど…」

にこ「そっちじゃなくて。あんたも見たでしょ?…コトリのアトリエって、この間まで超常研の部室だったじゃない」

花陽「あ…そうですよね。絢瀬先輩は去年許可したみたいなこと言ってたのに…」

にこ「そう。アトリエは去年からあるはずなのに、この間まで超常研の部室だった…明らかにおかしいわ」

花陽「お姉ちゃんも変なこと言ってたし…」

にこ「変なこと?」

花陽「最初に超常研の部室を見せてもらったとき、お姉ちゃんは…アイドル研究部の部室だって言って私を連れて行ったんです」

にこ「…」
16: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:55:23.00 ID:cEGusroP.net
『めんどくさいんだよね。こんなことやるために入部したんじゃないし』
『アイドル研究部っていうから、ただのアイドルヲタクの集まりだと思ったのに…』

にこ(…やっぱり、あの部室は…超常研の前は…)

【翌朝】

絵里「フミコさんと小泉さんはとにかく基礎練習。矢澤さんに負けないくらいの体力と柔軟性を身につけて」

フミぱな「はい」

にこ「ちょっと待って」

絵里「なに?矢澤さん」

にこ「新入りはともかく、私たち四月から一緒にやってんのよ。いつまで苗字で呼ぶつもり?」

絵里「そうね…じゃあ、にこさん?」

にこ「にこでいいわよ。私も絵里って呼ぶから」

絵里「わかったわ。よろしくね。にこ♪」

花陽(いいな…私も、名前で呼んでほしい…)

凛「かよちん。もう疲れちゃったのー?」

花陽「ま、まだ大丈夫…」

キーンコーンカーン…

真姫「部活動紹介?」

希「うん。七月のオープンキャンパスまでに各部でビデオ録ったりして活動内容やアピールポイントをまとめるん」

真姫「部活動か…」

希「どうしたん?」

真姫「いえ、別に…それで私たちは何をすればいいんですか?」

希「基本的には各部に任せて、提出されたものをチェックして時にはダメ出し」

真姫「ふーん…」

希「…ただ、今年は入学希望者が増えないと廃校になっちゃうからね。そういう効果が期待できる部活動は積極的に支援してもいいんやない?」

真姫「生徒会がそんな贔屓していいんですか?」

希「でも会長だってあるやろ?…特別、気になる部活動が♪」

真姫「…」
17: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 19:58:13.71 ID:cEGusroP.net
【弓道場】

海未「特に変わったことはできないと思いますが…」

希「うん。普段どおりでいいんやない?…それが弓道部の本来の姿やし」

真姫「お願いします。園田先輩」

海未(なんだか緊張してしまいますね…)

ヒュッ カラン

真姫「えっ」
希「…ん?」

海未「す、すみません。普段はこんなことはないのですが…」

希(…園田さん、取材を意識しすぎて集中できないみたいや)

希「どない?」

真姫「人気も実力も断トツのエースよ。園田先輩は絶対に撮りたい」

希「そやね」

海未「今日はちょっと調子が…申し訳ないのですが、日をあらためてということで…」

【コトリのアトリエ】

穂乃果「…なるほど」

希「園田さんのことは、二人に訊くのが一番やと思って…」

穂乃果「確かに海未ちゃん、人前だと緊張しちゃうみたいだよね。取材って言わないほうがよかったかも…」

真姫「そんなこと言われても、もう言っちゃったし…」

ことり「そういうことなら、私に任せて♪」

パタン

希「さて…次はお隣やな」

真姫「ええ」

コンコン

希「…留守かな?」

真姫「屋上じゃないですか?」

【階段】

希「会長も園田さんが好みだったりするん?」

真姫「別にそんなんじゃ…副会長こそ」

希「んー。可愛いとは思うけど…ウチには心に決めた人がいるし♪」

真姫「はあ」
18: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:00:28.75 ID:cEGusroP.net
【屋上】

花陽「わわっ…ピャァ!?」バタッ

フミコ「いたたた!む、無理です><」

のぞまき「…」

真姫「これじゃ何の部活動だかわからないんだけど…」

にこ「アイドル研究部よ」

希「歌やダンスの練習は?」

絵里「まだそんな段階ではないわね」

凛「じゃあ凛がかわりに踊ってあげる♪撮っていいよー♪」

真姫「…日をあらためて出直しましょ」

希「そやね」

凛「えー!?><」

【小泉家】

希「お疲れさま。…練習、大変みたいやね」

花陽「うん…まだ全然アイドルって感じじゃないよね」ハァ

希「ふふふ。でも花陽ちゃんはそのままで充分可愛いし、ウチにとってはアイドルや♪」ナデナデ

花陽「お姉ちゃん…えへへ」ギュ

花陽(まだ体力づくりや筋トレ、柔軟とか体育会系みたいな練習ばっかり…もともと運動は苦手だから結構つらくて、心が折れそうになるけど…)

『大丈夫にゃ!』
『これくらい、できて当たり前!』

花陽(凛ちゃんや絵里さんたちと一緒だから楽しいし…同じ初心者仲間のフミコ先輩もいるから心強い。それに…)

希「ん?」

花陽(家ではお姉ちゃんに甘えられるし♪)

花陽「お風呂、一緒に入ろ♪」

【高坂家】

穂乃果(水泳や剣道で廃校を阻止できる自信がなかったから、ことりちゃんの才能を信じてアトリエのお手伝いをしてるけど…)

穂乃果(…このままでいいのかな。もっと何かできることがあったような気もする…)

雪穂「お姉ちゃん。やることないならお風呂でも入ったら?」

穂乃果「んー。雪穂、先に入っていいよ」ゴロン

雪穂「しょうがないなぁ…じゃあ、一緒に入る?」

穂乃果「え」
19: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:03:12.76 ID:cEGusroP.net
【六月】

花陽「ラブライブです!」

真姫「ふーん…ま、いいけど」

希「じゃあ、理事長に確認やね」ポン

理事長「赤点がry」

にこりん「」

絵里「にこ。覚悟はできてる?」

にこ「お、お手柔らかに…」

花陽「凛ちゃんは?」

凛「英語以外は…たぶん、なんとか…」

花陽「ちょっと、この問題解いてみて」

凛「え、英語以外は平気だよ」

花陽「じゃあ、できるよね?」

凛(全然わかんない…四月にスクールアイドル始めて、苦手な早起きして、授業中は寝てて…)プルプル

花陽「これ、凛ちゃんがやらなかった宿題のプリントだよ。数学の」

フミコ「勉強どころか宿題も全然やってなかったの?」

凛(それどころか授業もまともに聞いてないにゃ…)

花陽(思い出してみると…最近は私もスクールアイドルだけど、その前は…やっぱり生徒会で忙しくて、凛ちゃんの宿題まで見てなかったと思う)

花陽(お姉ちゃんと生徒会室にいた記憶がある…やっぱり私は生徒会長だったんだ。どうして今は違うのか、わからないけど…)

凛「うぅ…英語だけじゃなくて数学もわかんなくなってる…」

花陽「私一人で教えられるかなぁ…フミコ先輩、手伝ってくれますか?」

フミコ「うん。私にできる範囲なら…私もそんなに自信はないんだけどね」

花陽(凛ちゃんの数学は私が、英語はフミコ先輩が担当することになったよ)

花陽「両辺に3を足すことで、この-3が0になるから、ここは消しちゃって…」

凛「…」ウトウト

花陽「だからxの範囲は…凛ちゃん?」

凛「…」Zzz

花陽「凛ちゃんが寝てたらダメだよぉ!宿題やってるんじゃないんだから、ちゃんと覚えなきゃ!」

凛「ぅーん…凛眠いよ。まだやるのー?」ファー

花陽「まだ一次不等式の簡単な問題だよ?これくらいは今日できないと全然間に合わないよ」
20: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:12:11.70 ID:cEGusroP.net
凛「うぅ…まだ英語もあるのに、こんなんじゃ無理だよ…」

花陽「無理でもやらなきゃ、ラブライブにエントリーできないよ」

凛(スクールアイドルなんて凛には向いてなかったのかにゃ…それとも練習はほどほどにして勉強してればよかったの…?)

【星空家】

凛「ただいま…」

凛ママ「おかえり凛。どうしたの?今日は元気ないわね?」

凛「やりたいことやるって難しいね…」

凛ママ「?」

凛(かよちんがそばに居てくれるのは嬉しいけど…スクールアイドルじゃなかったら、もっと…)

ジュワー パチパチ

凛「いただきます…」フー フー

パリポリ

凛「あ、これ美味しい…」サクサク

凛ママ「れんこんをスライスして揚げた蓮根チップスよ♪」

凛「へー。見た目も可愛いし美味しいにゃ♪」

凛(お料理かぁ…上手にできたら楽しそうだよね。数学とか英語なんかより…)

『もしかしたら、この中のどれかの穴だけ…ほかの穴とは違うものが見えるかもしれないって、ちょっと思わない?』

凛(そんなことあるわけないけど…もし、どれかの穴の向こうに、今とは違う凛がいるとしたら…)

凛ママ「凛も、たまには花陽ちゃんにお弁当作ってあげたら?」

凛「アハハ。凛じゃ無理だよ…お料理なんて全然…」

凛ママ「なに言ってるの。凛はお料理、昔から得意でしょ?」

凛「え?…いや、凛はラーメンくらいしかできないけど(インスタントの袋めんとカップめん)」

凛ママ「ラーメン好きなのはいいけど、せっかくいろいろ作れるんだから作ったほうがいいわよ」

凛「…?」

凛(お母さん、凛がお料理得意だって勘違いしてるのかにゃ?…そんなわけないのに)

【翌日】

花陽「凛ちゃん。生徒会室行こ」

凛「え?…何しに行くの?」

花陽「生徒会のお仕事に決まってるでしょ。私は副会長、凛ちゃんは生徒会長なんだから」

凛「へ?…凛が、生徒会長!?」
21: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:14:36.56 ID:cEGusroP.net
【屋上】

真姫「いたたた…ちょっと手加減して!」

絵里「まだ全然…っていうか、今まで何やってたのよ?」

真姫「今まで…?いや、私は今日初めてなんだけど」

にこ「なんで急にスクールアイドルやる気になったの?」

真姫「なんで…だっけ?」

希「ウチに訊かれても…(花陽ちゃんと凛ちゃんがいない。かわりにウチらがスクールアイドル…)」

ミカ「よーし。張り切っていこー!」

フミコ「私たちっていつ六人になったんだっけ…?」

のぞえりにこまき「?」

にこ「ま、増えるのはいいんだけど。練習きつくても途中で辞めたりしないでよ?」

真姫「見くびらないでほしいわね。私は、こう見えても…」

真姫(こう見えても…私、生徒会長だったと思うんだけど。東條先輩が副会長で…なんで急に辞めたんだっけ?)

【調理実習】

トトトトン

花陽「凛ちゃん、やっぱり上手だね♪」

凛「えへへ(…あれ、凛こんなにお料理できたっけ?)」

真姫(ふーん。意外…正直ちょっとうらやましい)ザカザカ

花陽「西木野さん!お米はもっとやさしく研いで!」

真姫「は、はい」

【弓道場】

海未「穂乃果。まだ無駄な力が入り過ぎています」

穂乃果「こ、こう…?」

海未(私が手取り足取り教える日が来るなんて…穂乃果の袴姿も中々ですね///)

ことり(理想的な練習風景だね。二人とも夢中みたいだし…今のうちに撮っちゃおう♪)

【小泉家】

希「ただいま…」

花陽「おかえり。お姉ちゃん…練習どうだった?」

希「走り込みに筋トレ、柔軟とか…まだ何もアイドルっぽいことさせてもらえないよ」ハァ

のぞぱな「…ん?」
22: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:17:56.77 ID:cEGusroP.net
花陽「なんか…私も同じようなこと言ってた記憶があるんだけど」

希「そやね…ウチも聞いた気がする。そもそもウチ、なんでスクールアイドル始めたんやったっけ…」

花陽「私も、いつの間にか生徒会長じゃなく副会長になってて…凛ちゃんが会長なの」

希「っていうか花陽ちゃん、スクールアイドルは?」

花陽「やりたいけど、凛ちゃん一人に生徒会を任せるわけにもいかないし…」

希(何か…何か忘れてる気がする。最近いろいろありすぎて…ウチや花陽ちゃんが生徒会に居たり居なかったり、スクールアイドル始めたり辞めたり…なんでこんなに短期間で状況が変わるんやろ?)

【七月】

理事長「廃校」

凛「オープンキャンパスは二週間後の日曜日」

にこ「ライブやるわよ!」

真姫「六人って…バランス悪くない?」

のぞえりにこ「えっ」

にこ「なに言ってんの。今から人数をどうこうなんて…そんなことしてたら間に合わないわ!」

絵里「でも…これ見て」

\ナーナナナーナナーリタイナ♪/

真姫「これ…星空さんがいるけど」

希「そういえばファーストライブの時はそうやったね」

にこ「凛って、いつ辞めたんだっけ…」

絵里「…どうする?」

ミカ「一人増やすんだったら、心当たりはありますけど」

【二年教室】

ヒデコ「え…私!?」

フミコ「うん。ミカと私も入ったんだし…」

ミカ「次はヒデコの番だよ♪」

ヒデコ「そんなこと言われても…経験もないのに二週間後にライブなんて無理だよ!」

希(人数…六人、七人…ずっと引っかかってたんや。なんで忘れてたんやろ…)

『8か9か…それが問題やな』
『うーん。8…いや、やっぱり9かな』

にこ「は?…グループ名?」

希「そう。まだちゃんとしたグループ名がないやろ?」

絵里「そういえば…三人の時以来、ライブもしてないし…」
23: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:28:19.33 ID:cEGusroP.net
真姫「PVどころか曲もまだないわね。最初のしか…」

フミコ(なんで今まで気づかなかったんだろう…?)

ミカ「それで、どうするの?」

希「ふふふ…これ、なーんだ?」

にこ「投票箱?」

絵里「グループ名募集…って書いてあるわね」

ヒデコ「ああ、それ…四月から置いてありますね。南さんが作ったみたいだけど…」

ミカ「ヒデコが置いたの?」

ヒデコ「そう…だったかな?」

フミコ「っていうか、募集してたのに忘れてたんですか…」

にこ「私は聞いてないし…絵里?」

絵里「私も頼んだ覚えは…凛かしら?」

希「まあまあ…とにかく見てみようよ」

ドサ

真姫「ヴェぇ…なんでこんなにあるのよ!?」

フミコ「四月から今まで置いてあったなら、これだけ入ってても不思議じゃないよね…」

ミカ「えーと…絢矢星(あややスター)」

にこ「凛がいた頃のやつね…これは没」

希「ちょっと待って。花陽ちゃんと凛ちゃんにも戻ってもらったらいいんやないかな?」

えりにこまき「え!?」

にこ「…まあ、人数を増やすならそれが手っ取り早いけど」

真姫「でも二人入れたら八人よ。相変わらず偶数じゃない」

フミコ「…エリンギ」

絵里「エリンギ?」

希「エリちのエリに、凛ちゃんのリンやない?」

にこ「なんで私がギなのよ!」

希「にこっち達は三人でスクールアイドル始めたやろ。3といえば?」

真姫「三国志?」

フミコ「ああ、魏ってあるよね」

にこ「いや、なんで私だけ名前じゃなくて三国志の魏なのよ!?」
24: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:31:07.49 ID:cEGusroP.net
希「まあ冗談は置いといて…これなんてどない?」

絵里「マイクロ…ズ?」

にこ「エムズじゃないの?」

希「ミューズや。μ's」

ミカ「石鹸?」

真姫「神話の女神か何かでしょ」

希「そう。九人の歌の女神や」

フミコ「六人しかいないけど…」

にこ「凛と花陽が戻れば八人ね」

ミカ「あと一人は…やっぱりヒデコ!?」

希(最終的にどうするかはともかく…これで少し、前進できた気がする)

絵里(でも…初心者を加えて二週間でライブができる状態にするのは無理がある…)

凛「…いいよ」

にこ「ホント!?」

凛(なんか気づいたら勉強もそこそこできるようになってたし…かよちんと一緒なら♪)

希「力を貸してほしいんや」

花陽「かえって足を引っ張らないか不安だけど…」

絵里「大丈夫よ。あなたならできるわ!」

ミカ(ヒデコが入らなければ…現状一番ヘタなのは私だよね)

フミコ「頑張ろう。ミカ!」

ミカ「う、うん」

ミカ(どうしよう…このままじゃヤバいよ…でも今更辞めるとは言いづらいし…私、なんでスクールアイドル始めたんだっけ?)

【翌日・昼】

凛「ほら、この蓮根…穴が八つあるの。凛たちみたいだよねー♪」

ミカ(一つ減らしてくれないかなぁ…正直、私には荷が重いよ…学校の存続を懸けたライブなんて…)

希(いや、九人や。真ん中の小さな穴を数に入れたら九つ。九人いれば、きっと運命を変えられる)

ザァ…
25: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:33:23.08 ID:cEGusroP.net
【オープンキャンパス】

海未「緊張してきました…」フルフル

穂乃果「海未ちゃんはまだいいよ。私なんて全然練習不足で…大丈夫かなぁ」ハァ

フミコ「まあ私たちはプロじゃないんだから…私たちにできることを精一杯やればいいんじゃない?」

海未「そうですね…穂乃果」ギュ

穂乃果「えへへ。頑張ろっ、海未ちゃん♪」

希(あれから…弓道部の二人がμ'sのメンバーに加わったけど)

花陽(ミカ先輩は結局やめちゃった…かわりにヒデコ先輩や南先輩とライブの準備をいろいろ手伝ってくれた)

絵里「私たちは音ノ木坂学院が大好きです!」

\ダイスキ♪/

海未「それにしても…なぜ私がスクールアイドルをやることになったのかわかりません…」

穂乃果「ホントだね。弓道部で頑張ろうと思ってたのに…なんでかな?」

希「花陽ちゃん。…ちょっと」

花陽「う、うん」

希「やっぱりウチら…いろいろ変わりすぎやと思うんよ」

花陽「そうだね。…生徒会長が私だったり真姫ちゃんだったり、今は凛ちゃん…」

希「それもちゃんと選挙とかあった覚えがない。あったら普通、三人も連続で一年生が会長にはならないよね」

花陽「μ'sのメンバーも…いつの間にか増えたり、入れ替わったり…だけど、いつ入ったかわからない人もいるし」

希「それに南さんのアトリエも…前は確かに超常研の部室だったし、その前はアイドル研究部…」

花陽「それから…やっぱり私と、お姉ちゃん…」

希「うん。ウチは東條希で、一人っ子やったはず。花陽ちゃんやお母さんと全然似てないし」

花陽「いつの間にか変わったこと…全部一度に変わったわけじゃなくて…」

希「いつも何か、きっかけがあったはずなんや。あまりにもシュールで、信じ難い話やけど…」

花陽「これ…かな?」

のぞぱな「れんこん」

希「スピリチュアルなことは、ウチの得意分野だけど…」

花陽「不思議な品物なら…専門家がいるよね」
27: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:38:53.91 ID:cEGusroP.net
【コトリのアトリエ】

ことり「そろそろ来るかなって思ってたの。はい、お茶♪」

のぞぱな「…」ジーッ

ことり「変な物は入れてないよ?…これ、玄米をブレンドした蓮根茶なの♪」

花陽「れんこん…」

希「アトリエだけに…れんこん術!?」

ことり「それを言うなら錬金術だと思うけど…」

希「…やっぱり何か知ってるん?」

ことり「知ってますよ。だって、私が作ったから」

のぞぱな「!」

ことり「名付けて…世界れんこん♪」

花陽「世界…」
希「れんこん?」

ことり「そう。…れんこんの穴ってたくさんあるけど、穴と穴の距離はすごく近いよね。別の穴を覗いてみても、景色はそんなに変わらない」

花陽「っていうか、普通は同じだと思いますけど…」

ことり「みんなが気づかないくらい、ちょっとだけ世界が変わる不思議な蓮根。それが世界れんこんだよ♪」

希「でも、ことりちゃんが作った物がどうして…どうやってウチらに食べさせたん?」

ことり「れんこん自体は普通の蓮根なの。ただ、目に見えないもの…霊魂とでもいうべき不思議なものが宿ってる。それが世界れんこん」

希「れんこんに…霊魂?」

ことり「どこにもないようで、どこにでもある。目に見えなくて無限だから、ごく限られた範囲の蓮根すべてに宿ることができる…もちろん、食べても大丈夫。基本的には普通の蓮根と何も変わらないから」

花陽「でも、穴を覗き込むと不思議なことが起こる…」

ことり「そう。その人の願いが少しだけ叶って、かわりに何かを少しだけ失ったりするの。でもそれはあくまで世界の可能性の一つにすぎない」

希「でも、なんでそんなことを…?」

ことり「何かを変えたいけど、変わりすぎるのは怖い。誰もが思うことなんじゃないかな?」

のぞぱな「…」

ことり「私も音ノ木坂が好きだから、廃校になってほしくない。でも私たちの時間を全部そのために費やすんじゃなくて…穂乃果ちゃんや海未ちゃんと、今までとそんなに変わらない幸せな毎日を過ごしてみたかった」

希「もしかして…μ'sに入る運命を変えるため…?」

花陽「高坂先輩と園田先輩はμ'sに入ってくれたけど…」

ことり「結局、また私だけ残っちゃった…ふふふ」

希「南さん…これからもこんなことが続くん?」

ことり「ごめんなさい。みんなを困らせたかったわけじゃないから…元に戻してほしいことがあれば、そうします」
28: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:42:35.65 ID:cEGusroP.net
花陽「私…お姉ちゃんとは、まだ一緒に居たいけど…」

希「花陽ちゃん…もちろんウチも、花陽ちゃんのこと大好きやし…」

花陽「だったら…!」

希「でもダメ。ウチはやっぱり東條希や」

花陽「お姉ちゃん!」

希「だって、姉妹は一緒に暮らせても…結婚できないやん?」

花陽「そ、それは…」

希「ウチらがお互い本気で好きなら…いつか、また一緒に暮らせるんやないかな?姉妹やなくたって」

花陽「姉妹じゃなくても…?」

希「うん。…ウチだって、花陽ちゃんに…名前、呼んでほしいんよ?」

花陽「!…え、えっと…希、先輩?」

希「ふふふ。そやね…ちょっとずつでいいから…東條希を好きになってください」ギュ

花陽「もう大好きなんだけど…じゃあ、南先輩…」

ことり「うん」

【中庭】

ことり「還ってきて…わたしの、錬魂たち」

ザァ…

希(南さんが杖をかざすと…風が光の粒を運んできたように、どこからともなく中庭の木に集まってきて…)

花陽「えーと…何か変わったのかなぁ?」

ことり「お家に帰ってみればわかると思うよ♪」

希「今日からは別々の帰り道ってことやね」

花陽「希先輩…」

希「ちょっとだけ…デートしてくれる?」

花陽「は、はい。一緒に帰ろう♪」ギュ

希(ウチと花陽ちゃんは姉妹ではなくなり…生徒会も一旦ウチが副会長、エリちが生徒会長に戻った)
29: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2016/11/17(木) 20:44:52.60 ID:cEGusroP.net
【十一月】

希「だいぶ寒くなってきたね…」

花陽「そうだね…でも、こうしてるとあったかいよ♪」ギュ

希「ホンマ、花陽ちゃんはあったかいから大好き♪」ギュー

花陽「えへへ。…もうすぐ冬だね」

希「冬休みは、まだまだ先やけど…」

パタン

花陽「すぐできるから待ってて」

希「ウチも手伝うよ」

花陽「一人でもできるけど…ありがと♪」

希「そういえば、二ヶ月後は花陽ちゃんも十六歳やね」

花陽「うん」トトトン

希「そしたら…また同じ苗字になれるね♪」

花陽「え!?…そ、それって…///」カァァ

希「ふふふ。蓮根の穴から覗いたら二人の新婚生活が見えたりして♪」

花陽「や、やめてよぉ…普通の蓮根だよ」

のぞぱな「…」

希「まさか…ね」

花陽「普通の蓮根…だよね?」

希(ちょっとだけ覗いてみたいような…)

花陽「~♪」ジュー

希「…」

花陽「もう。ダメよ。希ちゃんと向こうで待ってて」

女の子「はーい」パタパタ

希「!?(誰?小さい子がいる…)」

希(花陽ちゃんに似てる?…でも、髪の色とか…まるで小さい頃のウチみたいな…)

女の子「ままー。あそんで♪」ギュ

希「ま…ま?」



おわり
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『希「コトリのアトリエ?」花陽「十一月十七日は」ことり「れんこんの日♪」』へのコメント

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