曜「すれ違った後で」

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曜-アイキャッチ12
1: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:12:37.96 ID:E14fs4VH.net
ラブライブの予選も無事通って、Aqoursは順風満帆。まさに最高の航海になっている。

元スレ: 曜「すれ違った後で」

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2: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:13:34.25 ID:E14fs4VH.net
ずっと抱いていた千歌ちゃんに対するモヤモヤも、予備予選の時に解決した。
3: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:15:26.61 ID:E14fs4VH.net
そう思ってた。
4: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:17:12.48 ID:E14fs4VH.net
千歌「梨子ちゃん。次の曲って、もうできてる?」

梨子「もちろん。千歌ちゃんの歌詞に合わせられるくらいはできてるよ。」

千歌「おお!」
5: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:19:28.68 ID:E14fs4VH.net
千歌「やっぱり、梨子ちゃんは天才だよー!」

梨子「天才って、大げさだよ…。」

千歌「私にもその曲に対する才能を分け与えてほしい!」ギュッ

梨子「だっ!?抱きついても、何も変わらないよ~!///」
6: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:20:50.14 ID:E14fs4VH.net
曜「…。」


私のモヤモヤしている気持ちは、ちっとも治っていなかった。
7: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:23:30.05 ID:E14fs4VH.net
千歌「あっ!曜ちゃん!梨子ちゃんがもう次の曲を作ったんだって!」

曜「そうなんだ。すごいね、梨子ちゃん。」

梨子「そんなに褒められるほどすごくはないよ。」

曜「またまた謙遜して!梨子ちゃんがいるからAqoursがやっていけてるんだから!」
9: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:25:57.82 ID:E14fs4VH.net
梨子「そう…かな…?」

千歌「そうだよ!これなら本予選だってきっと上手くいくよ~。」

梨子「…二人ともありがとう///」
10: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:27:35.95 ID:E14fs4VH.net
梨子ちゃんの笑顔はやっぱり魅力的で、梨子ちゃんが笑えば千歌ちゃんも笑ってる。

それは私にとって幸せなこと。
11: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:28:37.55 ID:E14fs4VH.net
その幸せには私は本当はいらないのではないか?その疑問が頭の中から離れなかった。
12: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:31:19.20 ID:E14fs4VH.net
千歌「…曜ちゃん?」

曜「どうしたの?」

千歌「ううんううん…。やっぱりなんでもない!」

ダイヤ「部室から早く出てきてください。もうすぐ練習を始めますわよ。」

千歌「は、はいっ!行こっ、梨子ちゃん、曜ちゃん!」
13: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:33:08.45 ID:E14fs4VH.net
私はこの笑顔を見ていられるだけで幸せなんだから…。私はこれ以上は求めないよ。



たとえ梨子ちゃんが千歌ちゃんにとっての一番でも。
14: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:35:26.81 ID:E14fs4VH.net
その日の練習後、私は千歌ちゃんと梨子ちゃんと一緒に帰った。

私は二人のちょっと後ろを歩く。

二人はとても楽しげに話していて、なぜかいつも以上に話しかけづらかった。
15: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:40:43.46 ID:E14fs4VH.net
そんな時だった。


「千歌ちゃんの一番になりたいよね?」



という声が海から聞こえた気がした。
16: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:43:32.09 ID:E14fs4VH.net
その言葉で、私の中に眠っている黒い感情が一気にあふれた。

曜『なれるなら…なれるならなりたい!でも、千歌ちゃんの一番は梨子ちゃんだから…。それは…変わらないから…。』


心の中で思ってるだけなのに、自然と涙が出てきそうになって、ギリギリ堪える。私っていつからこんな弱い子になったんだろう?
17: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:46:44.80 ID:E14fs4VH.net
私が前を向いた瞬間だった。


「それなら、その邪魔者を消してしまえば、千歌ちゃんは君のものじゃない?」


一層妖艶に聞こえた言葉とともに、曲がり角からトラックが飛び出してきた。
18: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:48:57.19 ID:E14fs4VH.net
曜「!」

トラックがこっちに向かってくる!!
千歌ちゃんと梨子ちゃん!気づいて!


パニックになった私は声が出なかった。この時に声が出れば状況は変わったんだと思う。


でも、私は出せなかった。
19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 04:51:30.64 ID:E14fs4VH.net
さっき海の甘い囁きに騙されて、私が変なこと考えたからだ…!


梨子ちゃんが消えたら、なんてバカげてるよ!梨子ちゃんがいなくなったら、千歌ちゃんはきっと立ち上がれなくなる。



それはダメだ!!
30: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 10:43:43.83 ID:E14fs4VH.net
声を出せなくても、体は動いた。
二人に駆け寄ってその場から逃げようとする。
31: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 10:55:51.28 ID:E14fs4VH.net
千歌「ん?曜ちゃん?」

梨子「…!千歌ちゃん!前っ!!」

千歌「え、えっ!?」


ようやっと二人とも前からやってくるトラックに気がついた。でも、私よりもパニックになってて、とても動けるように見えなかった。
32: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:26:56.37 ID:E14fs4VH.net
二人をこちら側に引っ張る時間はないし、あとは抱き抱えて飛び出すか、二人を押し出すしかなかった。


抱き抱えて飛び出せば私とどっちか一人は助かる。押し出せば私は轢かれるかもしれないけど、二人は助かると思う。
34: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:29:59.21 ID:E14fs4VH.net
千歌ちゃんは何としても助けたい。私の大事な親友をここで失いたくないから。

じゃあ、千歌ちゃんだけ助けて、梨子ちゃんを見捨てる?
それとも梨子ちゃんを助けて私が轢かれる?

走りながら一瞬のうちにグルグルと思考を巡らせたせいか、頭が痛くなってきた。
35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:31:58.08 ID:E14fs4VH.net
決めなきゃ。もう時間がない。


…梨子ちゃんには申し訳ないけど、やっぱりまだ私は死にたくない。せっかく友達になったのに…


こんな薄情な人でごめんなさい。
36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:34:39.77 ID:E14fs4VH.net
梨子「っ。千歌ちゃん!!」

千歌「っ!?」ドンッ


私が梨子ちゃんを見捨てようと決めた次の瞬間、梨子ちゃんは千歌ちゃんを歩道の脇へ突き飛ばした。
37: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:38:00.19 ID:E14fs4VH.net
曜「…バカだ。」

目の前で友達が自分の命を犠牲にしてまで、誰かの命を守ろうとしたのに、私は自分が助かろうって考えてた…


曜「バカようだ…」


そうだよ。私は千歌ちゃんの笑顔を守るって決めたじゃないか。
38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:43:09.73 ID:E14fs4VH.net
梨子「曜ちゃんは来ないでっ!!」

曜「!?」


うそ…?

私のことも心配してくれて…
39: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 11:45:28.25 ID:E14fs4VH.net
…うん。


私が敵うわけがないはずだよ
42: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:05:25.33 ID:E14fs4VH.net
私は千歌ちゃんにずっと我慢させてた。

私は望んでなかった、なんて言い訳にしか過ぎないし、千歌ちゃんが自分が普通って卑下していたのも、多分私のせい。

だから梨子ちゃんは千歌ちゃんと一緒に、次の新しいステージに進んで。


曜「梨子ちゃん!!」
43: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:12:32.79 ID:E14fs4VH.net
梨子「曜ちゃんっ!?」ドンッ


良かった。ギリギリ間に合ったみたい。


梨子ちゃんが千歌ちゃんの方へと飛んでいく。突き飛ばされた梨子ちゃんを千歌ちゃんが受け止めた。
そうだよ。千歌ちゃんと梨子ちゃんはやっぱり一緒じゃなきゃ。
44: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:15:22.88 ID:E14fs4VH.net
千歌「曜ちゃん!!」

千歌ちゃんが私に向かって手を伸ばしてくれた。


曜「ごめん。千歌ちゃん。」


もう二人についていく力は残ってないみたい。
45: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:18:41.45 ID:E14fs4VH.net
次の瞬間


ガンッ

減速をしていないトラックが私に突っ込んだ。私は跳ね飛ばされた勢いで地面に叩きつけられる。
46: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:22:16.36 ID:E14fs4VH.net
頭がグラグラして、体のあちこちが痛くて意識が朦朧とする。

千歌「よ…ぁん!」

梨子「よ…ちゃ…っ!」


ぼやけた視界から二人が走ってくるのが見える。

二人とも無事ならよかった。
47: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:24:34.32 ID:E14fs4VH.net
千歌「ようちゃん!ようちゃん!!」

千歌ちゃんは倒れてる私を抱き抱えてくれて、必死に声をかけてくれている。

大丈夫だよ。って声をかけてあげたいけど、うまく喋れないや…
48: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:27:20.48 ID:E14fs4VH.net
千歌ちゃんの後ろで泣き崩れる梨子ちゃんを見て、私はなぜかほっとした。


もし梨子ちゃんを見捨てて、梨子ちゃんが今の私と同じことになってたら、私は罪悪感どころじゃ収まらない気持ちになってただろうから。
49: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:32:56.33 ID:E14fs4VH.net
千歌「すぐ救急車を呼ぶから!!
待ってて!絶対だよ!?」

千歌ちゃんの声が聞こえる。千歌ちゃんの声からは、千歌ちゃんが無理をしていたあの時と同じ声がした。

他の人を傷つけないように、自分の気持ちを押し殺してる声。
50: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:34:33.66 ID:E14fs4VH.net
千歌ちゃんは無理をしないでほしい。
もっとみんなに甘えてほしい。

千歌ちゃんの隣には、頼りになる友達がいっぱいできたでしょ?
51: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:38:26.99 ID:E14fs4VH.net
千歌ちゃんはスクールアイドルっていう自分の輝ける場所を見つけたんだ。

我慢しないでいい。自分の大好きなものに全力で走ってほしい。

小さい頃から私が隣にいて、千歌ちゃんは窮屈な思いをたくさんしてきた。でも、それももう終わりにしなきゃ。


もう、私のせいで我慢なんてしないで。
54: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 12:56:48.37 ID:E14fs4VH.net
体の痛みも段々なくなって、眠くなってきた。

もうすぐ死んじゃうのかな…?

あはは…


やだなあ
55: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 13:01:02.01 ID:E14fs4VH.net
もう…Aqoursのみんなといられないのかな…

みんなの笑ってる顔も見れないのかな…

千歌ちゃんにも会えないのかな…



やだ…なぁ…
56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 13:07:52.06 ID:E14fs4VH.net
最後なんて嫌だよ…。まだ一緒にいたいよ…。

曜「…ち…か…ちゃん。」


千歌「曜ちゃん!大丈夫!ずっと一緒だよ!!私がついてるから!!」

ずっと一緒…


それなら私も怖くないかな。
58: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 13:22:07.07 ID:E14fs4VH.net
千歌「私たちはずっと今までもこれからも一緒だよ!」ギュッ

曜「…。」

千歌ちゃんは私の手を握ってくれた。

そっか…。
千歌ちゃんが私のこと、嫌がってないってわかって良かったよ。

梨子「曜ちゃん。」ギュッ

曜「!」

梨子ちゃんも千歌ちゃんと同じように手を握ってくれた。


梨子「…お願い。神様。曜ちゃんを助けて…。」


…ありがとう梨子ちゃん。
59: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 13:38:08.00 ID:E14fs4VH.net
曜「…ふたりとも…」


わかったよ


曜「ありがとう…」


私は一人じゃない。


千歌「曜ちゃん。なんで今…」

梨子「…!ダメだよっ!!曜ちゃん!!諦めちゃダメ!!」

千歌「!?曜ちゃん!曜ちゃん!?」


だって
60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2017/02/11(土) 13:44:56.42 ID:E14fs4VH.net
二人が、こんなに私を思って泣いてくれる友達がいるってことを教えてくれたから。

千歌「よ…ちゃ…ぁ…」


千歌ちゃんの声が遠くなっていく。



私は幸せ者だったよ。

さよなら。


曜「…だいすき…。」
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