希「たまごっち?」にこ「そうよ」

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希-アイキャッチ25
1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:06:33.88 ID:gIm4vFl2.net
にこ「うちのチビたちが遊んでたやつなんだけど、『もういらない』って言うから…
これ、希にあげるわ」

希「え、なんでうちに?」

にこ「毎晩独りで寂しい夜を過ごしてるんでしょ?
そんな希を慰めてくれるトモダチ、それがたまごっちよ」

希「なっ…!うちのことバカにしてるん!?ゲームが友だちになるわけないよ」

にこ「……わかったわ。でも、一晩だけ希が預かっててくれない?」

希「うん。それくらいならお安い御用や。うちに任しとき!」

にこ「それじゃ。明日には返してね」

希「合点!」

元スレ: 希「たまごっち?」にこ「そうよ」

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5: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:11:33.51 ID:gIm4vFl2.net
希「洗濯物取り入れて………」


希「あ、そうや。にこっちからたまごっち預かってたんや」

希「せっかくやし、ちょっと遊んでみよっかな…?」


ピピッ

希「あ。玉子が出てきた!」

希「たまごっちだから、やっぱり最初は玉子から始まるんやね」
6: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:14:18.17 ID:gIm4vFl2.net
希「…………………………………」

希「………これ、いつ産まれるんやろう…?」

希「………」

希「………お腹空いたな……」

希「………ごはん作ろう」
9: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:18:14.94 ID:gIm4vFl2.net
ピーーーッ


希「お湯を注いで3分…」

希「料理完成やー!」


ピピッ

希「おっ。ついに玉子から孵ったみたい!」

希「あれ?この子、結構かわいい…?」



希「ベビちゃんや…。この子の名前は、ベビちゃんやー!」
11: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:24:11.54 ID:gIm4vFl2.net
希「」trtrtrtr…

希「」mgmg…


希「………」

希「ベビちゃんにも、ごはん食べさせてあげた方がええかな?」

希「……うーん。ごはんのレパートリーが多いなぁ」

希「どれにしよう…?」

希「………」

希「ここは、うちと同じでカップ麺やね!」
12: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:28:10.81 ID:gIm4vFl2.net
ピッ

ピピッ


希「あ、美味しそうに食べてる…!」

希「ふふっ…」



希「……………」

希「……あれ?今なんで笑ったの…?」

希「たまごっちは所詮、ゲームなのに…」

希「………」


希「……明日も早いし、お風呂入って寝よーっと」
13: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:33:08.82 ID:gIm4vFl2.net
翌日の朝練後


にこ「ねえ、希」

希「なに?」

にこ「たまごっち、持ってきた?」

希「………あっ」



希「ご、ごめんにこっち!今日返さなあかんのに、家に忘れてきた…!」

にこ「いいわよ。放課後でもいいから」

希「うん。ごめんな?にこっち」

にこ「謝らなくてもいいわよ。………むしろその方がありがたい」

希「ん?何か言った?」

にこ「いや、なにも」

希「そう…?」
14: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:37:13.35 ID:gIm4vFl2.net
放課後 希の家


希「すぐにお茶いれるから、待っててね」

にこ「私はたまごっちを取りに来ただけだから、お茶なんていいわよ」

希「わざわざ来てもらったんやし、お茶ぐらい飲んでいって!」

にこ「………」
16: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:43:13.77 ID:gIm4vFl2.net
希「えーと。たまごっちは確か、この辺に置いてたはず……」

にこ「………」

にこ「希は、たまごっちで遊んでみた?」

希「うん。ちょっとだけね」

にこ「ふーん。感想としてはどうだった?」

希「そうやなぁ。やっぱり、所詮ゲームに過ぎないって思ったよ」

希「画面の中にあるドット絵を育てたって、何の感情も湧かない………」



希「……うわぁ!!!」

にこ「希!?どうしたのよ!」
18: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:46:59.81 ID:gIm4vFl2.net
希「に、にこっち…」

にこ「あー。死んじゃってるわね」

希「ええっ!たまごっちって死ぬん!?」

にこ「死ぬわよ」

希「そんなん聞いてない…」

にこ「死は、生きとし生けるもの、いつか迎える末路よ」

希「うぅ…。結構リアルなゲームなんやね…」
19: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 15:54:27.01 ID:gIm4vFl2.net
希「ベビちゃん、死んじゃった………」

希「……でも、これはにこっちに借りた物やし、返さないと………」

希「……でもでも、もう一回やり直したい………」

にこ「………」



にこ「あー。私、急用を思い出しちゃったわ。もう帰るわね」

希「あ、にこっち!たまごっち忘れてる…!」

にこ「……いいわよ。あと一週間くらい貸してあげるわ」

希「え?でも、昨日は一晩だけ貸すって言ってたやん?」

にこ「……察しなさいよ!」

希「!?」
20: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:02:07.93 ID:gIm4vFl2.net
にこ「たまごっちを育てられなくて、悔しいんでしょ?」

にこ「だったら、まだ返さなくていいわ」

にこ「……思う存分遊びなさい!」

希「に、にこっち…!」



にこ「たまごっちは放置し過ぎると死んじゃうから、次は気をつけるのよ」

希「あー。なるほど。定期的に世話をした方がいいんやね」

にこ「成長していくと最後は成体になるんだけど、育て方によって色んなたまごっちになるから、それを集めてみるのもいいかもしれないわね」

希「………」



希「にこっち。さっき急用を思い出したって言ってたけど、大丈夫なん?」

にこ「……察しなさいよ!」
22: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:08:20.27 ID:gIm4vFl2.net
希「………」ピッ

希「………」ピッ

希「……………」


ピピッ

希「あ、成長した!」

希「………」

希「ごはんあげよ」ピッ


ピピッ

希「ふふっ………」

希「ああ、そろそろ部屋の掃除をしてあげないと……」ピッ


ピピッ

希「ふふ。喜んでる……」

希「かわいいなぁ……」
24: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:13:17.78 ID:gIm4vFl2.net
希「………………………………………」


希「………ん?」

希「あっ!もうこんな時間!?」

希「ミニゲームに熱中し過ぎて、時間忘れてた…!」

希「早く寝ないと、朝起きられなくなる…!」



希「………」ピッ

希「おやすみ。まるっち」


ピピッ
27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:17:22.38 ID:gIm4vFl2.net



希「あ、あかん!ほんとに遅刻しそうや!!」

希「急がなきゃ、急がなきゃ……」



ピピッ

希「ああ!たまごっち、どうしよう!!」

希「とりあえず、ごはんと掃除をして……」

希「………そうや!学校に持って行こう!」

希「ふふふ。うちらはいつでも一緒やね…!」
28: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:24:19.16 ID:gIm4vFl2.net
朝練後


絵里「はい。今日の朝練は終わり!学校までダッシュよー!」



にこ「希。今日は集合に遅れてたけど、どうかしたの?」

希「いや、ちょっとな…。
ミニゲームが楽しすぎて、つい夜更かししちゃって……」

にこ「ミニゲーム?」



にこ「………もしかして、たまごっちのこと…?」

希「……はい」

にこ「バカ希!ゲームで夜更かしなんて言語道断よ!」

希「ご、ごめん…」

にこ「たまごっちのせいで自己管理ができないなら、没収するわよ!」

希「ええっ!?そ、それだけはご勘弁を…!」
29: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:30:26.55 ID:gIm4vFl2.net
穂乃果「ん?何の話してるの?」


にこ「ああ穂乃果。聞いてよ、希がたまごっちで…」

希「うわぁ!言わないでー!」



穂乃果「………あ!これ、たまごっちだ!」

希「……う、うん。そうなんや!」

希「ストラップにしたら、かわいいかなーって思ったんよ!」

穂乃果「うん。かわいいよ!」

希「そ、そうかな…?」

穂乃果「うん!すごくかわいい!………それに」



「すごく、懐かしいね」

希「………え?」
33: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:40:02.35 ID:gIm4vFl2.net
穂乃果「ねえ、ことりちゃん。小学校の頃に流行ったよね?
たまごっちをストラップにして、ランドセルに付けたりとかさ」

ことり「うん、そうだね。懐かしいな~」


希「………………懐かしい……?」


穂乃果「クラスの女の子で、色を組み合わせたりして遊んだよね!」

ことり「うんうん!何種類も持ってる子が、一番偉かったりしたよね!」


希「………………………………」


穂乃果「………あれ?希ちゃん?」

希「ごめん…。うち、先に学校行くね……」

ことり「う、うん…?」

希「それじゃ………」



にこ「…………………………………」
35: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:49:38.97 ID:gIm4vFl2.net
希(懐かしい、か……)

希(そうだ…)

希(私が小学生だった頃も、たまごっちが流行ってたんだ…)


希(どの学校に転校しても、クラスではたまごっちが流行ってて…)

希(『たまごっちがあれば、みんなと仲良くなれる!』
……と思って、親に頼んで買ってもらったっけ……)

希(…………………………………)



希(でも、結局、私は誰とも仲良くなれなかった……)

希(私は、今と何も変わらない…。寂しいままで……)



希(……あー。嫌なこと思い出してもうたなー)

希(……忘れよう)
36: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:50:40.27 ID:gIm4vFl2.net
希「今のうちには………」



「トモダチが、いる…!!!」
37: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:56:43.57 ID:gIm4vFl2.net
それからのダイジェスト


【授業中】

ピッピッ

ピピッ


「え?何この音?」

「機械音みたいだけど…」


希「ふふふ…」


【部活中】

絵里「……というわけで、これからミーティングを始めたいんだけど………」

希「………」ピッピッ

絵里「………ちょっと希。私の話、聞いてる…?」

希「うんうん。聞いてるよ。えりっち」

絵里「たまごっちのキャラみたいに呼ばないで!!」
38: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 16:59:58.36 ID:gIm4vFl2.net
それから数日後 希の家


希「ふふふ…」

希「まめっち…。今日も楽しいね…」


ピピッ

希「そっかそっか…。まめっちも楽しいか…」

希「ふふふ。ふふふふふふ…」
42: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:05:24.27 ID:gIm4vFl2.net
ピピッ…


希「………ん?」


ピッ……ピ……………


希「……あ、あれ?画面が消えた…!」

希「まめっちぃぃぃぃぃ!!!」

希「今助けに行くから、待っててなーーー!!!」
44: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:08:33.92 ID:gIm4vFl2.net
prrrrr…


にこ『もしもし、希?』

希「ま、まめっち!まめっち…!!」

にこ『誰がまめっちよ!』

希「ち、違うよにこっち!」

希「まめっちが、消えちゃった…!」

にこ『はあ?』
47: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:16:28.70 ID:gIm4vFl2.net
かくかくしかじか


にこ『……それはたぶん、電池切れよ』

希「え?電池切れ…?」

にこ『バッテリー交換にはボタン電池が必要だから、どこかの家電量販店で……』

にこ『……そうだ。家に新品の電池がいくつかあるから、今から持って行ってあげるわ』

希「ほんとに!?」

にこ『あと、ドライバーが必要なんだけど……。どうせ希は持ってないでしょうから、私が用意しておくわ』

希「流石にこっち!頼りになるわー!」

にこ『それじゃ、今からそっちに行くから』



にこ『………色々と、話したいこともあるし』
48: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:23:07.75 ID:gIm4vFl2.net
にこin希の家


にこ「………はい。終わったわよ」

希「流石にこっち。仕事が早い!」

希「これでまた、まめっちに会える……!」


ピピッ

希「………あれ?」

希「玉子や…!最初に戻ってる!?」

にこ「一回リセットされたんだから、そうなるでしょ」


希「嗚呼、まめっち………」

希「うちが心を許せる、唯一の友だちが………」


にこ「……………」
49: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:29:55.10 ID:gIm4vFl2.net
にこ「……ねえ。希は私のこと、どう思ってる?」

希「友だち」

にこ「じゃあ、あんたの大好きな、まめっちは?」

希「友だち……。いや、それ以上」

希「親友?いや、もっと上の……。大親友!」

希「まめっちはうちの、大親友なんや…!」

にこ「………」



にこ「はぁ…。希にたまごっちを渡したのは、失敗だったみたいね…」
51: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:39:14.96 ID:gIm4vFl2.net
にこ「あんた、これがゲームであることをちゃんと理解してる?」

希「うん、わかってるよ。たまごっちはゲームやもん」


希「……でも、うちとまめっちを繋ぐ友情は、誰にも断ち切れないよ…!」

にこ「電池切れで断ち切られてたじゃない」

希「そ、それは…!」



希「とにかく!うちとまめっちとの関係はにこっちには関係ないから、これ以上口を挟まんといて!!」

にこ「………」
52: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:45:55.20 ID:gIm4vFl2.net
にこ「………はあ…。わかったわ、もう余計な口出しはしない」

希「うんうん。わかってくれたみたいやね!」

にこ「………」



にこ「でも、明日返してもらうわよ」

希「………え?」

にこ「そのたまごっちも元はと言えば、私が貸した物でしょ?
貸した物を返してもらうのは、当然のことよね?」

希「なっ…!?明日って、そんな………」

にこ「明日、学校が終わった後、すぐに返してもらうわよ。いいわね?」


希「…………………………………」

にこ「……希が嫌がっても、返してもらうから。それじゃ」
53: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:48:40.53 ID:gIm4vFl2.net
希(明日…)

希(明日………)

希(……明日、にこっちにたまごっちを返さないといけない…)

希(そしたらもう、あのまめっちとは、二度と会えない……)

希(……そんなん嫌や!)

希(うち、どうしたらええかな………)
54: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 17:52:45.05 ID:gIm4vFl2.net
希(そうや!駆け落ちしよう!)

希(二人で電車に乗って、遠くまで行こう!)

希(そのために、これから生きていくためのお金を銀行から下ろしておかないと…!)


希(にこっちには悪いと思うけど……)

希(うちとまめっちの絆は、誰にも壊させへんよ…!!!)
55: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:00:58.27 ID:gIm4vFl2.net
翌日


希(よし!準備万端!)

希(お金も持ったし、必要な物も揃えた!)

希(これで、どこか遠くに行こう…!)



希(どこに行こうかな~?)

希(青森とか、上の方の県がいいかな?)

希(……まあ、どこに行くかは、行きながら決めよう!)

希(さあ!これから私たちの、新たな生活が……………………)





絵里「……あっ。希…」

希「…………絵里ち…!?」
58: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:11:32.94 ID:gIm4vFl2.net
希「絵里ち。こんな所で何してるの…?」

絵里「いや、何というか……。偶然、通りかかって………」

希「偶然?うちの家の前に、偶然通りかかったって言うの…?」

絵里「……ええ。そうよ」





「私ね、今朝。とても怖い夢を見たの」

「夢の中で、希は、どこか遠くに行っちゃうの」

「私は一生懸命捜すけれど、結局、一生希は見つからなかったの…」


絵里「……目が覚めたあとも、怖くて怖くて………」

絵里「夢の中みたいに、希が本当に、どこかへ消えちゃうような気がして……」

絵里「私はすぐに、家を出たわ。そして……………」



「気づいたら、ここにいた」

希「っ………」
60: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:18:28.54 ID:gIm4vFl2.net
絵里「……でも、よかったわ…!私の杞憂で済んだみたいで!」

希「……絵里ち。……実は、うち…………」

絵里「………あれ?」

絵里「ねえ、希。どうして制服じゃないの?
私服で、それにキャリーバッグなんかを持って…」

絵里「ま、まさか!本当にどこかへ行こうとして…!?」



希「……あ、そっか。今日は平日か。
うち、今日はてっきり土曜日だと思ってたよ!」

希「ちょっと待っててな!すぐに制服に着替えるから!」

絵里「ええ。待ってるわ」
62: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:22:28.58 ID:gIm4vFl2.net
希「なあ、絵里ち…」

絵里「ん?どうかしたの?」

希「いや、あの、えっと………」





希「……私と、一緒に登校しよう…!」


絵里「………何言ってるのよ希は。
ほら、早く着替えないと置いてくわよー?」

希「ああっ!待ってーや!?絵里ち~!」
64: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:29:28.05 ID:gIm4vFl2.net
部室


穂乃果「希ちゃん、今日はカバンにたまごっち着けてないんだね?」

希「うん…。うちにはちょっと、かわいすぎるからね」

ことり「ええ?希ちゃんに似合ってたと思うよ?」

希「うちはこれでいいの!」





にこ「……今日は、家に忘れてないわよね?」

希「うん。カバンの中に入れてる」

にこ「そう。それならいいわ」



にこ「あー。もしまた誰かの手に渡ることになったら、どうしようかしら……」

希「?」
65: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:35:15.75 ID:gIm4vFl2.net
放課後


希「………」

にこ「さあ、準備はいいわね?」

希「うん…」


希(大事な友だちが、悲しむ姿は見たくないからね…)


希「はい、にこっち!このたまごっちを、返します……!」

にこ「………」





にこ「ああ、言ってなかったわね。
そのたまごっちを返すのは、私じゃないわ」

希「へ…?」

にこ「……付いてきなさい」
66: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:43:22.14 ID:gIm4vFl2.net
正門前


こころ「…」

ここあ「…」


希「あ。こころちゃんにここあちゃん…!」

にこ「希がそのたまごっちを返す相手は、この2人よ」

希「え?この2人に…?」



こころ「はい。私とここあは、そのたまごっちを巡り幾度となく醜い争いを繰り広げ、その挙げ句お姉さまに没収されてしまいました」

ここあ「私たちは、はんせーしました。しまいで仲良く、たまごっちを遊ぼうとやくそくしました」

こころあ「もう二度と喧嘩はしません!だから、たまごっちを返してくださいっ!!」



にこ「……というわけよ。2人も反省したみたいだし、いつまでも没収してるわけにもいかないのよ」

にこ「だから、たまごっちを返してあげて」

希「………」
67: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:49:44.35 ID:gIm4vFl2.net
蘇る思い出


【出生】

ピピッ

希「頑張れ頑張れ!もうちょっと!いける…!」


ピピッ

希「よっしゃー!新たな命が生まれたーーー!!!」


【幼少期】

希「ベビちゃん~。ごはんの時間でちゅよ~?」

ピピッ

希「美味しい?……よかったでちゅね~!」

希「掃除をしたら、一緒にお昼寝しまちょうね~?」

ピピッ
68: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 18:58:10.88 ID:gIm4vFl2.net
【反抗期】

希「ちょっと、まめ男!あんた学校に行ってないんだって?先生から連絡きたよ!」

まめ男『うるせーな!学校なんてどうでもいいんだよ!』

希「うぅ!お母ちゃん悲しいわ…。真面目だったまめ男が、こんなにグレて…」

まめ男「けっ!俺は自分の生き方を貫くって決めたんだ。
もう優等生とは呼ばせねーぞ!!」

希「まめ男……」


【成人】

まめ男「ありがとう、お母さん。僕をここまで育ててくれて」

希「いいのよ、まめ男!立派に育ってくれて、お母ちゃん嬉しいわ!」

まめ男「母さん…!」

希「お母ちゃんは誇らしいわ…!息子が、まめっちに就職してくれて…!」

まめ男「………僕、もっと頑張るよ!頑張って、母さんの期待に応えてみせる…!」

希「まめ男…!」
69: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 19:00:53.96 ID:gIm4vFl2.net
にこ「………ちょっと、希?早くたまごっちを渡しなさい」

希「…………………いやや」

にこ「え?」

希「うちとまめっちとの記憶は、誰にも渡さない!」

希「うわああああああああああ!!!!!」

にこ「逃げた!?こころ、ここあ!追いかけるわよ!」

こころあ「はい!お姉さま!」
75: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 20:57:54.90 ID:gIm4vFl2.net
希「まめっち…。まめっち……」



こころ「やりましたわ!たまごっちを取り返しました!」

ここあ「これでおやじっちを育てられる!」



希「あぁ…。うちのまめっち……」

希「うちの、友だちが……」
76: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:03:44.36 ID:gIm4vFl2.net
にこ「ほんっっっとぉに、バカな希ね」

希「え…?」

にこ「あんたには、こんなにも素敵な友だちがいるでしょ」




穂乃果「どうも!ほのかっちです!」

ことり「ことりっちです!」

海未「うみっちです…。なんか、芸名みたいですね…」

凛「りんっちだよ!」

花陽「ぱなっちです!」

真姫「ま、まきっち…よ」


希「みんな……」
77: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:09:28.79 ID:gIm4vFl2.net
絵里「そして、希の大親友!……えりっち!!」

にこ「同じく希の大親友!……にこっち!!」


希「絵里ち…。にこっち……」



絵里「私たちがいるんだから、もう寂しいなんて言わせないわよ?」

にこ「希を支えられるのは、私たちだけなんだから!」


希「うん……!」





(ああ、そっか…)

(私にも、できたんた……)

(心から頼れる、ともだちが………)
79: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:18:02.08 ID:gIm4vFl2.net
数日後


にこ「ちょっ…?!こんなの貰えないわよ!」

希「いいや、お礼だから受け取って」

希「今回の一件で、うちは大切なことに気づけたんよ」

希「だから、そのお礼!」


こころ「わぁ…!たまごっち+です!」

ここあ「ほんとにもらっていいの…!?」

希「うん。二つあったら、もう喧嘩もしないやんね?」

こころあ「うん!ありがとう希さん!」

希「いえいえ!」
82: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:27:28.14 ID:gIm4vFl2.net
にこ「ありがとう、希…。ほんと、なんて礼を言えばいいのやら……」

希「にこっちは気にせんでええよ」

希「………ほら、友情は、無償やん?」


にこ「あんた…。いつからそんなクサい台詞を吐くようになったのよ」

希「さあ?いつからかな?」

にこ「………ま、それも希が変わったってことなのよね」

希「ふふっ。そういうことで!」
85: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:33:28.19 ID:gIm4vFl2.net
部室


穂乃果「ねえねえ。私たちでお笑いしようよ!」

ことり「面白そう!海未ちゃんもやろう!」

海未「私はいいですよ…。芸もありませんし…」

穂乃果「えー!うみっちは何かできないの?」

ことり「うみっちは謎かけとかできそう!」

海未「できませんよ!」

穂乃果「はい!お題はほむまんね!」

海未「……」



海未「ほむまんとかけまして、私の穂乃果への気持ちと解きます」

ことり「その心は!?」

海未「どちらも『ほ』の字です」

穂乃果「う、海未ちゃん……/////」
87: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:36:43.55 ID:gIm4vFl2.net
ピピッ
ピピッ

希「ふふふふふ………」


絵里「の、希!?どうしてまた、たまごっちを…?」

希「バイト代が入ったから、買ったんよ」

絵里「なっ…」

希「これでまた、たまごっちを育成できるわー!」

絵里「………」
88: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:41:08.36 ID:gIm4vFl2.net
絵里「………希」

希「なに?」

絵里「その、ゲームの友だちもいいけど、現実の友だちも、ちゃんと構ってあげなさいよ」

絵里「私、すぐに拗ねちゃうわよ…?」

希「わかってるわかってる」

絵里「うわ!私のことをぞんざいに扱った!」

絵里「もうエリチカお家帰るー!」

希「じ、冗談やって!冗談!」



希「ああ!待ってーや。絵里ちぃーーー!」
89: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2017/03/08(水) 21:53:47.14 ID:gIm4vFl2.net
ピピッ

ピピピッ





「おーきに!」

「うちの名前は、のぞみっち」

「引っ込み思案で、シャイなたまごっちなんや」

「そんなうちは、いつも独りぼっち」

「友だちもいなくて、寂しい毎日を過ごしてた……」


「そんなある日、えりっちに出会った」

「そして、にこっちに出会った」

「ほのっちやうみっち、まきっちにも出会えた」

「うちを変えてくれた、奇跡のような仲間に、巡り会えた」



「……いや、うちの大親友に言わせれば、これは奇跡なんかじゃない」

「そう。私たちの出会いは………………








おわり
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『希「たまごっち?」にこ「そうよ」』へのコメント

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