希「4月19日は」真姫「飼育の日?」

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のぞまき-アイキャッチ2
1: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:05:35.25 ID:rSQ1LEPD.net
理事長「廃校」

希「…ふむ」パラララ

絵里「希!こんなときに占いなんて…」

希「まあ、まあ。エリち…落ち着いて。ほら、カードも言うてるよ」パタ

絵里「それは…女神?」

希「大アルカナの2番、女教皇。確かに、アルテミスの化身とも言われてるね」

絵里「それが私たちと何か関係あるの?」

希「このカードは知性の象徴や。感情に流されないことが大事やって意味があるんよ」

絵里「そんなこと言われても…じゃあ、どうすればいいっていうのよ?」

希「カードに描かれた、アルテミスの弓…これは楽器でもあるん」

絵里「…楽器?」

希「そう。ヴァイオリンとか弦楽器にも弓ってあるやろ?」

絵里「ああ、そういうこと…」

希「音楽は心を豊かにする。音ノ木坂もかつては音楽学校やったっていうし、古くから音ノ木坂には音楽が…」

絵里「悪いけど、今そんな気分じゃないわ。頭に浮かぶのは絶望的な音楽くらいよ」

希「エドヴァルド・グリーグの“オーゼの死”とか?」

絵里「…そんな感じね」

絵里(ペール・ギュントの母オーゼの死。“母校”を失うという意味では、的確かもね…)

希(死と絶望かぁ…音楽は音を楽しむって書くけど、たぶん海外の作曲家はそんなこと知らんもんなぁ…)

【音楽室】

希「…お?」

\ダイスキダ バンザーイ♪/

希(…そうそう、それでこそ音楽や)

希(ポジティブな歌詞、堂々とした歌声。それを彩る繊細かつ大胆なピアノ…)

希「いい!」ガラッ

真姫「ヴェぇ…な、何!?」

希「キミは…合唱部?」

真姫「違いますけど…」

希「あ、そう」

希(エリちにも聴かせてあげたいなぁ…)

元スレ: 希「4月19日は」真姫「飼育の日?」

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2: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:08:14.23 ID:rSQ1LEPD.net
【廊下】

真姫(ピアノくらい音楽室じゃなくても…ここは何かしら?)

ガラッ

絵里「ふー。あとはこれだけね…」

真姫(生き物の水槽?…生物部?)

絵里「…ん?」

真姫「…」ジーッ

絵里「なに?」

真姫「あ、いえ…それ」

絵里「ああ、これね…生物部が去年の三年生を最後に誰もいなくなって…外来種だから逃がすわけにもいかないでしょう?」

真姫「どうするんですか…?」

絵里「ちゃんと引き取ってくれる人を探すしかないわね…」

真姫「…ふーん」

絵里「興味あるの?…入部希望?」

真姫「い、いえ。違います…」

絵里「そう…とりあえず生徒会で預かるから、何かあれば言って頂戴」

真姫「はあ」

真姫(…私には関係ないわよね)

【一年教室】

花陽「へび」

凛「スネーク」

花陽「とかげ」

凛「リザード。…それくらい簡単だよー」

花陽「じゃあ、カメ」

凛「えっ。カメは…えっと、トースト…じゃなくて、タルト!」

花陽「陸ガメはトータス。海ガメはタートルだよ」

凛「そ、そうそう!凛もそう言おうと思ってたにゃ」

花陽「ホントかなぁ?」

真姫(タルトって…)クス
3: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:10:42.26 ID:rSQ1LEPD.net
【生徒会室】

希「水は毎日換えたほうがいいみたいやね」ザバー

絵里「カメの世話なんかしてる場合じゃないのに…」ハァ

希「まあ、まあ…なかなか可愛いやん?」

絵里「せめて外来種じゃなければ、東京にもカメが住める場所くらいあるのに」

希「そやね…まあ、東京にいるカメはかなりの割合で捨てられて増えた外来種も混じってるけど」

絵里「まったく…飼うなら最後まで責任もってほしいわね」

希「日光浴が必要なんやって。ちょっと陽あたりのいい場所探してくるよ」

絵里「はいはい…」

パタン

のぞまき「あ」

希「…えっと」

真姫「それ…」

希「ミシシッピアカミミガメ」

真姫「知ってるわ」

希「ご主人様募集中なん」

真姫「…それも知ってます」

希「どない?」ニコ

真姫「…」

【西木野邸】

真姫ママ「うふふ。食いしん坊のカメさんねー♪」

真姫「タルト」

真姫ママ「え?」

真姫「名前。タルト」

『トースト…じゃなくて、タルト!』

真姫ママ「あらあら。真姫ちゃんもおなか空いてるの?」

真姫「違うわよ」

真姫(…厳密には、淡水ガメはトータスに含まれる。タートルは普通、ウミガメだけ。でもまあ、タルトとタートルは別だし)
4: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:13:08.33 ID:rSQ1LEPD.net
真姫ママ「タルトちゃん、おなかいっぱいになったかしら?」

真姫「そうみたいね。水が汚れるから、エサのあげすぎは厳禁」

真姫ママ「ふふふ。真姫ちゃんもすっかりお母さんね♪」

真姫「別に…ただの飼育よ」

真姫(医学とは程遠い…生物部が廃部になるような学校。周りと趣味も合わない私は、外来種みたいなものね)

【翌日】

凛「つぶつぶ?」

花陽「生物部。…部員がいなくなって、事実上廃部だって」

凛「生き物を飼ってたりするのー?」

花陽「そうみたい…教材で使うプラナリアとかは先生がお世話するって聞いたけど」

凛「ほかの生き物はー?><」

花陽「飼育委員が担当することになるかもしれないって話だったけど、引き取ってくれる人がいたんだって」

凛「そうなんだ?…どんな生き物がいたのかにゃ?」

真姫(…家にいるけど)

【生徒会室】

カタカタ…カチ

絵里「何してるの?希…」

希「あ…やっぱり。病院の西木野さんやね」

絵里「ああ、あの一年生…調べてどうするつもり?」

希「短い間でもウチらがお世話した子が一緒に住んでるんやし、ちょっとは気にかけてもバチは当たらないやろ?」

絵里「カメ一匹のために?」

希「エリちも気に入ってたんやない?」

絵里「別に…西木野さんが引き取ってくれて助かったわよ」

希「一度くらいは会いに行ってあげたいと思わない?」

絵里「いや、かえって迷惑でしょ?…カメはともかく、西木野さんには」

コンコン

希「はーい。どうぞ」

穂乃果「失礼します」ガチャ

絵里「…これは?」

穂乃果「アイドル部設立の申請書です!」
5: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:16:07.97 ID:rSQ1LEPD.net
【後日】

穂乃果「音楽室?」

凛「あの子、あまりみんなと話さないんです。休み時間はいつも図書館だし、放課後は音楽室だし…」

希(へー)

【翌日】

希「カメ一匹のためじゃなければ、ただ迷惑なだけってことないやろ?」

絵里「うーん…いや、聞いた感じだと喜ぶようなタイプじゃ…」

希「そんなことないよ。あの子を引き取ったのだって、何も解剖してみたいとかそんなんやないはずやし…きっと優しい子やと思うよ♪」

絵里「でも、お家の人には…」

希「友達がいないより居たほうが親御さんも安心やない?」

【屋上】

希「…というわけなん」

ことり「はあ」

海未「生徒会長が…」

絵里「ち、違うわよ。希が言い出したの!」

穂乃果「いいですね!やりましょう♪」

絵里「…本当?」

海未「私たちもお世話になりましたし…」

ことり「何かお礼がしたいと思ってたんです♪」

凛「…ミドリガメ?」

花陽「正確には、ミシシッピアカミミガメ」

凛「へー。西木野さんだったんだねー♪意外だにゃ」

花陽「ちょっと見てみたいよね…」
6: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:18:54.71 ID:rSQ1LEPD.net
【4月19日】

ピンポーン

真姫「ヴェぇ…何事!?」

絵里「ごめんなさい…すぐ済むから」

凛「ついでにカメさんに会いに来たんだー♪」

花陽「め、迷惑じゃなかったら…その」

真姫「…とりあえず上がって」

ことほのうみのぞえりにこりんぱな「お邪魔します」

パタン

真姫「…誰?」

にこ「先輩よ!」ドヤァ

※回想
『ケーキくらいあった方がいいよね?』

『でも誕生日よ?家の人が買うと思うけど…』

『じゃあ手作りならどない?』

『今から材料を揃えるの?』

『んー。…あ、そうだ。料理のことなら…』

にこ「んで、これがケーキよ!」

真姫「…私に?」

にこ「当たり前でしょ。…希がどうしてもって言うから」

希「にこっち。企業秘密をバラしたらアカン」

にこ「どこの企業よ…とにかく作ったんだから食べてよ」

真姫「あ、ありがと…」

にこ(市販のビスケットを砕いて土台にしたチーズケーキよ!)

ことり(美味しそう…)ジーッ

花陽「あ、あの…これ、お花…」

真姫「見ればわかるわよ。…ガーベラね」

穂乃果「へー。こんなにいろんな色があるんだ…」

真姫「まあ、青いのは白のガーベラから人工的に作られた物だけど…」

花陽「お花…西木野さんも好きなの?」
7: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:27:02.87 ID:rSQ1LEPD.net
真姫「いや、知識として仕組みを知ってるだけ…まあ、嫌いじゃないわ。…ありがと」

花陽「よかったぁ…エヘヘ」

穂乃果「和菓子もあるよ!草餅と、いちご大福♪」

真姫「ヨモギとイチゴは…どちらも花粉症の原因になる植物ね」

穂乃果「えぇ!?…か、花粉は入ってない…はずだけど」

にこ「今日くらい医学的な話は置いときなさいよ…」

真姫「冗談ですよ。…ありがとうございます」

穂乃果「じゃあ、気を取り直して…私たちからは西木野さんが作ってくれた歌のプレゼント!」

真姫「ヴェぇ…わ、私じゃないって言ってるでしょ!」

ことり(明らかに西木野さんの声だったけど…)

凛「ハッピーバースデーじゃないのー?」

穂乃果「あ、そっか。じゃあ、まずはそれで!せーのっ」

ことほのうみのぞえりにこりんぱな「はっぴばーすでーとぅーゆー♪」

真姫(…何なのよ、この人たち///)ハァ

花陽「野菜や乾物も食べるみたい。細かく切ってあげるといいかも…」

真姫「へー」

凛「まだ小っちゃくて可愛いにゃー♪」

花陽「順調に育つと、水槽が狭いくらい大きくなるけどね…フタがないと爪を引っかけて脱走するんだって」

絵里「カメって賢いのね…」

希「名前は?」

真姫「…タルト」

穂乃果「タルト…って、お菓子?」

凛「カメはタートルだよー?」

真姫(あなたが言ってたんじゃない)クス

にこ「タルトじゃないけど、美味しいでしょ?」

ことり「すっごく美味しいです♪」

穂乃果「おかわり欲しいです!」

にこ「いや、ちょっとは遠慮しなさいよ。あんたは誕生日じゃないでしょ」
9: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:31:29.07 ID:rSQ1LEPD.net
穂乃果「私の誕生日にも是非!」

絵里「…その前に、ライブは大丈夫?」

海未「まあ、順調に練習はしていますが…」

穂乃果「私の誕生日も知ってるんですか!?」

絵里「い、いや別に自主的に調べたわけじゃ…ただ希が…」

真姫(…騒がしい人たちね)

希「っと、もうこんな時間…そろそろ解散かな?」

にこ「そーよ。とっとと解散しなさい!」

穂乃果「しませんよ!」

希「いや、μ'sの話は置いといて…」

穂乃果「μ'sって覚えてくれてるんですね!?」

希「えっ。…ま、まあね」

真姫「別に急いで帰らなくてもいいわよ。…あなた達が帰りたい時に帰れば」

凛「お泊まりのお誘い!?」

花陽「でも何も準備してないし…」

のぞまき「…」

真姫「そろそろ解散とか言ってなかった?」

希「アハハ…結局ウチだけ残っちゃったね」

真姫「家の人に電話とかしなくていいんですか?」

希「うん。まあ…大丈夫」

真姫「ふーん…」

希「迷惑やなかったら…」

真姫「うちは大丈夫ですよ。無駄に広いし、使ってない部屋もあるから」

希「すごいお屋敷だもんね…探検したくなるくらい」

真姫「別に…そういえば」

希「んー?」

真姫「小泉さんがくれた花。オレンジのガーベラには“冒険心”ピンクは“童心にかえる”って花言葉があるでしょ」

希「そうなん?」

真姫「ええ。…まあ、だから何だって事でもないんだけど」

希「何でも知ってるんやなあ…」
10: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:33:38.59 ID:rSQ1LEPD.net
真姫「副会長にはかなわないわよ。…私の誕生日、わざわざ調べたんでしょ?」

希「まあ、せっかくだからね。カメさん…タルトを引き取ってもらったお礼もあるし」

真姫「今思えば、ちょっと早まった気もするけど…」

希「水槽から脱走しちゃうくらい大きくなるって聞いて?」

真姫「そうそう。カメは長生きって昔から言われてるけど、大きさのことまで考えたことなかったし」

希「確かに…あんまり話題にならないよね」

真姫「まあ、いざとなったらミネソタかウィスコンシンあたりまで行けばミシシッピ川に還せるし」

希「そ、そこまで!?」

真姫「冗談よ。ふふふ…」

希「もし行くときはウチも一緒に行っていい?」

真姫「先輩の分の旅費は出しませんよ?」

希「アハハ…まあ、そこは自分で何とかするよ」

真姫「海外旅行とか好きなんですか?」

希「そう言えるほど経験ないけどね。国内のほうが多いくらいかな?」

真姫「一番遠くてどこまで?」

希「月!」

真姫「…は?」

希「いや、月蝕を見にセントヘレナまで行ったことがあるんよ」

真姫「セントヘレナって…あのナポレオンの流刑地?」

希「そうそう。最果ての島」

真姫「本当かしら…」

希「まあ、ウチの話はいいやん。それより西木野さんのことが知りたいな♪」

真姫「副会長ほど面白い話はありませんよ」

希「西木野さんにとってはそうでも、ウチは興味津々やし♪」

真姫「物好きですね…まあいいけど」

希(世界には…まだまだウチらの知らない場所がたくさんあるん。…エリちには怒られるかもしれないけど、ちっぽけな音ノ木坂の廃校問題で頭がいっぱいなんて勿体ないくらい)

真姫「まあ、でも…どんなに珍しい、すごい場所でも…そこに住んで自分が幸せかどうかは別の話よ」

希「そやね…ウチらが今いる、好きな場所は…何処にも代わりはないのかもね」

真姫「…μ's」

希「うん?」
11: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:36:44.75 ID:rSQ1LEPD.net
真姫「あの人たちに期待してるんでしょ?…いろいろ企んでるみたいだし」

希「企むってわけじゃないけど…まあ、できるだけ助けてあげたいとは思ってるよ」

真姫「入っちゃえばいいんじゃない?」

希「え!?」

真姫「μ's」

希「いやいや、ウチはアイドルってガラじゃないし」

真姫「アイドルとは言うけど部活動でしょ。誰がやってもいいんじゃないですか?」

希「それなら西木野さんのほうが向いてるんやない?…誘われてたみたいやし」

『あなた、アイドルやってみたいと思わない!?』

真姫「苦しまぎれに誰でもいいから声をかけたって感じだったけど…」

希「そんなことないと思うけどなぁ…」

真姫「まあ、自分の目標もあるし…頼まれた分は、ちゃんとやったつもりよ。あとは先輩たち次第」

希「そやね…」

真姫「十六歳か…」

希「結婚できるね♪」

真姫「…」

希「西木野さんは──」

真姫「…」スー

希(…あれ、もう寝ちゃったのか…)

希「誕生日、おめでとう。おやすみ…西木野さん」

真姫(…ありがと///)

のぞまき「…」Zzz
12: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:38:52.66 ID:rSQ1LEPD.net
チュン(・8・)チュン

コツン ガサッ

希「ん…何の音…?」

希「ああ、タルト…早起きやね。おはよ」ファー

希「西木野さん…いないや(もう起きたのかな。今日も学校やし)」

希「じゃあ、ウチはもう行くよ。留守番よろしく」

希(うーん。ミネソタあたりの出身やったら英語やないと通じないかな?)

希「めーあいへるぷゆー?」

カメ「?」

希(まあ、解ったところでカメは喋らないと思うけど…)

パタン

希(ヘタに動くと迷いそうや…おとなしく出口へ直行するべきか)

ヴヴヴ

希「お」

『おはようございます。…朝食は?』

希「どこへ行けば食べられるん?」

『そっちへ持って行ってもいいけど…とりあえず一階に降りて玄関とは逆方向へ進んでくれる?』

希「はーい。了解…ところで」

『何ですか?』

希「いつの間にウチの番号…」

『ああ、副会長が寝てる間にね。悪いかなと思ったけど』

希「いやぁ、おかげで遭難しなくて済んだからいいけどね。全然気づかなかった…」

『よく眠れたみたいでよかったわ。ふふふ…』

希「テレビで見るセレブの食卓って感じやね…」

真姫「ありふれた普通の食卓でしょ?」

希「本気で西木野さん家に嫁ぎたい気分や」

真姫「冗談でしょ?」

希「西木野さんがウチのところへお嫁に来るよりは現実的やと思わない?」

真姫「知らないわよ。どっちも非現実的でしょ」
13: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:41:39.48 ID:rSQ1LEPD.net
希「いい嫁になる自信はあるんやけど…」

真姫「あいにく、それだけで相手を決めるほど切羽詰まってないので」

希「つれないなぁ…」

真姫「バカなこと言ってないで…早く食べて学校行きましょ」

希「そやね…いただきます」

希(…高級すぎて味がよくわからない…いや、美味しいって事だけは確かなんやけど)

希「なんとかのパイ包み…みたいなの、お店以外で初めて食べたわ」

真姫「生地を家で作れば手間はかかるでしょうけど…市販の冷凍パイシートとか使えば簡単じゃない?」

希「西木野さんってお料理するん?」

真姫「いいえ。全然」

希「アハハ…そか」

真姫「…だから私が嫁ぐほうが現実的じゃないって言ったの?」

希「いや、そんなつもりじゃないけど…お嫁に来てくださいって言ったら家事も頑張ってくれるん?」

真姫「どうかしら…料理くらいしてみてもいいけど、嫁ぐかどうかは別の話よ」

希「まあ、そうなるやろな」

真姫「誰にでも言ってるんじゃないですか?」クス

希「そんなことないよ。可愛い子でウチが気に入った子限定!」

真姫「…そ///」

希「でもお母さんも美人やし、やっぱりウチがお嫁に来たいなぁ♪」

真姫「ママは既婚者よ?」

希「いや、わかるけど…」

真姫「副会長のお母さんは?どんな人?」

希「…それは」

真姫「え?…聞いたらマズかった?」

希「いや、そんなことないけど。…ウチが西木野さんとお付き合いするときになったら教えてあげようかな♪」

真姫「本当に?」

希「え。…いいの?」
15: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:49:42.08 ID:rSQ1LEPD.net
真姫「まあ、全く興味がないわけじゃないし…気に入らなければ別れちゃえばいいし」

希「付き合う前からそう言われると身構えちゃうけど…本気で言ってる?」

真姫「っていうか副会長、彼女くらいいるでしょ?」

希「いないよ」

真姫「生徒会長とは?」

希「エリちは親友」

真姫「矢澤先輩」

希「んー。ウチは友達やと思ってるよ」

真姫「高坂先輩」

希「昔ちょっとお世話になったん。ウチの初恋の人は高坂さんのお母さんや」

真姫「へー」

希「って、そんなにウチいろんな子に手を出してるみたいに思われてるん?」ガクッ

真姫「いや、単に仲が良さそうな人の名前を出してみただけ」

希「ま、まあいいけど…とにかく恋人は居ないよ。いたこともないし」

真姫「ふーん…」

希(とりあえず一緒に登校することになった)

希「そういえば…タルトにごはんはあげたん?」

真姫「あげたわよ。副会長が寝てる間に…足りなそうな感じだった?」

希「んー?どうやろ…物音で目が覚めたん。タルトの動く音で」

真姫「もっと食べたいか、あるいは…」

希「脱走しようとしてる…とか?」

真姫「やっぱりミシシッピ川に流すべき?」

希「アハハ…まあ外来種といっても、あの子は日本生まれの可能性が高そうな気がするけど」

真姫「そうね…外来種だから日本の自然の中では暮らせないって、結局人間の都合だし」

希「そやね。どこで暮らすのが幸せなのかは、カメ自身の事やから誰にもわからないはずや」

真姫「できるだけ、脱走したくならないような環境を作ってあげたいわね」

希「西木野さんに可愛がってもらえるのは羨ましいなぁ♪」

真姫「本当は誰に一番可愛がって欲しいのよ?」ジトー

希「い、いや…もちろん西木野さんに決まってるやん?」

真姫「本当かしら…」
16: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:53:45.56 ID:rSQ1LEPD.net
希「ホンマ、ホンマ。もちろんウチも西木野さんを大事にするよ♪」

真姫「じゃあ…とりあえず」

希「うん?」

真姫「名前で呼んでくれない?」

希「えーと…真姫、さん?」

真姫「さんはつけなくていいから」

希「じゃあ…真姫ちゃん?」

真姫(ママと同じ呼び方…まあいいけど)

希「ウチのことも名前で呼んでよ♪」

真姫「…」

希「あ、あれ?…ダメ?」

真姫「いや、名前知らないし…」

希「えぇ…希や。東條希!」

真姫「名前も知らない人と嫁ぐの何のって話してたなんて…」

希「あ、アハハ…家にも泊めてもらって一緒の部屋で寝たけど」

真姫「のぞみ…ってどういう字ですか?ひらがな?」

希「いや、漢字一字。希望の希」

真姫「まれ?」

希「そ」

真姫「…うーん」

希「な、なに?」

真姫「西木野希って言いにくいわ」

希「にしきのの…ホンマや」

真姫「やっぱり副会長は東條が似合うと思いますよ」

希「さっきまで知らなかったくせに…あと、名前で呼んでよ」

真姫「希先輩?」

希「うん」
17: 名無しで叶える物語(王都図書館司書室)@\(^o^)/ 2017/04/19(水) 00:54:43.03 ID:rSQ1LEPD.net
真姫「東條真姫」

希「えっ」

真姫「こっちのほうが言いやすいでしょ」

希「お嫁に来てくれるん?」

真姫「いや、行かないけど」

希「あ、そう…」ガクッ

真姫「まあ、数日前に知り合って昨日初めて家に来た程度だし…しかも大勢で」

希「まずは清い交際からってこと?」

真姫「そうですね。浮気したら別れますけど…」

希「しないよ。そんな勿体無いこと…」

真姫「じゃあ…よろしくお願いします」

希「こちらこそ♪」ギュ

真姫(変な人だけど…一緒にいると結構楽しい。退屈しない事くらいは期待してもいいかもね)

希(西木野真姫…十六歳。家族は両親と…)

真姫(ミシシッピアカミミガメ。それと…恋人は二つ年上で、高校の生徒会の副会長。東京出身のくせに変な方言で喋る、変な人です)



おわり
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