【SS】穂乃果「報われない恋と」真姫「幸せの物語」

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真姫-アイキャッチ30
1: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 16:27:20.93 ID:3GrtLea3.net
「ごめんなさい…やっぱあなたとは付き合えないわ」

これで三回もフラれちゃった…

どうして駄目なの?

「…許嫁がいるの」

許嫁?どこかできいたことあるかも

確か両親が決めた婚約者だっけ、それなら仕方ない

でもまだ諦めたくない

そんなことがつい昨日の出来事

私は部室で四度目の告白の計画を練っていたところだった

部室の扉が開き、私の愛しい人が姿を覗かせる

「…穂乃果、私と駆け落ちしない?」

元スレ: 【SS】穂乃果「報われない恋と」真姫「幸せの物語」

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2: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 16:32:34.67 ID:3GrtLea3.net
私は一番好きになっては行けない人に恋心を抱いてしまった

西木野真姫、真姫ちゃんだ

とっても頭が良くて、顔もスタイルも抜群、でも運動と料理が苦手だったっけ

西木野総合病院院長の娘でお金持ち

そんな彼女とは不釣り合いな私が…彼女に恋をしてしまった

女の子同士でおかしいと思ってた、けれどそんな考えはすぐに消えた

だって好きで、大好きで仕方ないんだもん

そのきっかけはある日の音楽室で…
4: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 16:40:29.89 ID:3GrtLea3.net
~♪
ピアノの音色?もしかして…

ガラッ

真姫「~♪」

やっぱり真姫ちゃんだ

ここでピアノを弾いてるのは彼女くらいしかいないから

真姫ちゃんはピアノを弾いている、私が部屋にじゃ言ってきたのに気づかないくらい集中して

そんな姿にみとれながらも心の中では私のいたづら心が芽生えてきた

抜き足差し足忍び足、背後に周り横腹に手を掛ける

穂乃果「こちょこちょ~♪」

真姫「きゃあ!?」ドサッ

効果抜群、悲鳴をあげて椅子から転げ落ちちゃった

当然私はその後のことなど全く考えておらず…

真姫「穂乃果ぁー!!」

穂乃果「ごめんなさーい!!」
6: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 16:50:37.02 ID:3GrtLea3.net
真姫「どうして集中してる人にくすぐろうとするのかしら…」

穂乃果「うぅ…」

案の定こっぴどく怒られ、正座させられた

真姫「はぁ…もういいわよ、次はないからね」

穂乃果「うん!」

海未ちゃん違ってすぐ許してくれるところが真姫ちゃんの優しさ

もうこの時点で私は真姫ちゃん好意があったのかも

真姫「今度は邪魔しないでよね」

真姫ちゃんが再びピアノの音を響かせようとする

けど無意識のうちに私の手が真姫ちゃんの目の前に出ていた

真姫「…正座だけじゃ足りないみたいね」

穂乃果「ち、違うの!えっと…」

多分かまって欲しかったんだろう

必死に言い訳を考えるいい案が浮かばない…そうだ!

穂乃果「隣、座っていいかな?」

真姫「それ結果的に邪魔になるんだけど…」

穂乃果「いいじゃん!お願い真姫ちゃん♪」

こうなったら高坂穂乃果は一歩も引かない

真姫「はぁ…わかったわよ…」

穂乃果「やった♪」
8: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 16:59:00.40 ID:3GrtLea3.net
真姫「~♪」

綺麗な手…

音も近くで聞いていて迫力があったがそれ以上に真姫ちゃんの手が気になっていた

細くて白くて綺麗で、この手から生まれるのならこの音色も納得がいく

その日私はいつも以上に行動的だったみたいで

知らない内に演奏中の真姫ちゃんの手を触っていた

真姫「…ふ、ふふ」

あ、これ本気で怒ってる

穂乃果「これは!その…!」

真姫「言い訳なんかしなくたっていいわよ!私の邪魔したいんでしょ!」

邪魔したいわけじゃないけど周りから見たらそう思われても仕方ない

穂乃果「ごめん!邪魔したいわけじゃないの!ただ手が綺麗でさわりたいなぁって!」

真姫「それを邪魔って言うのよ!」

言い返す言葉もないや

真姫「次触ったら本気で怒るわよ!」

…真姫ちゃんてなんだかんだ甘いよね
9: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 17:04:49.24 ID:3GrtLea3.net
私はいまじーっと顔を見ている、もちろん真姫ちゃんの顔

不意に横を向いたら…なんて言うんだろう、綺麗ってだけじゃ表せない

とにかく私がとっても綺麗って思うくらい綺麗な顔立ちしてた

そして次に取る行動、してはいけなかった

穂乃果「んっ」チュッ

真姫「…は?」

周りの音が…消えた
11: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 17:18:41.27 ID:3GrtLea3.net
真姫「はあああああ!!?」ガタッ

突然顔真っ赤にして立ち上がる真姫ちゃん

うん、正直死を覚悟した、だって普通

ピアノ弾いてる人のほっぺにキスなんてしないし

真姫「何やってんのよ!!馬鹿!!あ穂乃果!!イミワカンナイ!!」

穂乃果「ごめんなさいごめんなさい!!」

私は謝ることしかできなかった

真姫「い、今…穂乃果、わた、わ 、私にキキ…」カアァァ

みるみる顔が真姫ちゃんの好物の完熟したトマトみたいに赤く染まっていく

穂乃果「キス?」

真姫「なんで言うのよ!ほんっと信じらんない!デリカシーないの!?」

次々と罵倒を浴びせられる私、当然といえば当然だけど

でもこの間私はよからぬことを考えていた

今の私ですらちょっと引いてしまうくらいのとんでもぶりだ

穂乃果「…真姫ちゃん」

真姫「な、何よ」

穂乃果「私と付き合ってください!!」

真姫「」

真姫ちゃん照れてる姿がもっと見たかった
14: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 17:27:24.04 ID:3GrtLea3.net
予想に反して彼女は固まってしまった

真姫ちゃんみたいな頭のいい人でも思考回路が止まってしまうことってあるんだね

…まぁでも、照れてる姿が見たいからって告白はないよね

自分でもそう思う

キーンコーンカーンコーン

あ、チャイムだ

どうしよう…起こそうとすると授業遅れちゃうなぁ…

…海未ちゃんたちがなんと言い訳してくれることを願おう

穂乃果「真姫ちゃん起きてー、授業始まっちゃうよー」

真姫「ん…」

穂乃果「真姫…ちゃん…」ドキドキ

真姫ちゃんの寝ているときの表情

それはピアノを弾いている凛々しい時とは真反対にとても可愛らしいものだった

どうしよう…私…

本当に真姫ちゃんのことが好きになったかもしれない…
15: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 17:38:11.88 ID:3GrtLea3.net
真姫「ほの…か…」

穂乃果「あうぅ…」

どうしよう…まともに顔が見れない…

真姫「ほーのーか」

穂乃果「ひゃい!」

真姫「気を失ってた私が言うのもなんだけど、しゃきっとしなさいよ」

穂乃果「…うん」

真姫ちゃん今どんな顔してるんだろう

見たいけど、見たら自分を抑えきれなさそうでずっと俯く

真姫「ちゃんとこっち向いて!」グイッ

穂乃果「あ!」

顔近い顔近い顔近い!!

心臓がバクバク言ってる…好きになっちゃったんだ…真姫ちゃんのこと

真姫「冗談だって気づくべきだったわ、キスもほっぺだったし今回は許して…」

穂乃果「…嘘じゃないよ」

真姫「え?」

穂乃果「真姫ちゃんのことが大好きです、付き合ってください」
16: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:16:14.65 ID:3GrtLea3.net
真姫「…無理よ」

穂乃果「ど、どうして?」

真姫「女の子で付き合うなんて、おかしいでしょ…」

本当は知っていた

この感情はもってはいけない感情なんだって

穂乃果「でも…穂乃果真姫ちゃんのことが!」

真姫「あなたも知ってるでしょ、日本で同性愛は禁じられてるのよ」

穂乃果「…知ってる」

そんなこと百も承知だよ、それでも

穂乃果「真姫ちゃん大好きだよ…」

真姫「やめて!」
17: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:24:29.32 ID:3GrtLea3.net
真姫「あなたが言ってることはいけないことよ!今すぐ忘れなさい!」

穂乃果「でも…」

無理だよ…忘れろって言われて忘れられるようなら好きになんてなってないもん…

真姫「その感情は決して女性に向けるものじゃないわ、お願いだから忘れて」

穂乃果「真姫ちゃん…」グスッ

どうしてそんなこというの

人は誰しも誰かから好かれたいものなんじゃないの?

真姫「…それが今までの穂乃果が言ってきた大好きだったら嬉しいのに」

穂乃果「…ごめん」

罪悪感が残る、好きになっちゃいけなかったんだ…

真姫「あなたが忘れてくれるなら私も協力してあげる、ね?」

穂乃果「うん…うんっ…」

真姫「…好きになってくれてありがと」
19: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:28:01.08 ID:3GrtLea3.net
授業に遅れ、放課後長時間にわたり説教された

向かいには真姫ちゃんもいて、同じく先生に怒られていた

あなたのような優等生がどうして…

そんなことが聞こえた気がする

先生「聞いてますか高坂さん」

穂乃果「は、はい…」

真姫ちゃん、色々とごめんなさい

後で謝らないと…
20: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:33:05.29 ID:3GrtLea3.net
ことり「お疲れ様、穂乃果ちゃん」

海未「まったく…いったいどこに行ってたのですか!」

穂乃果「ごめんごめん、つい寝ちゃってて…」

二人は私の親友、ことりちゃんと海未ちゃん

私が長い間怒られてても待っててくれたんだ

ことり「それじゃあ帰ろ~♪」

海未「穂乃果が怒られなければこんなことには…」

穂乃果「だから謝ってるじゃん!」

そうだ、この二人なら相談に乗ってくれるかも
21: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:39:52.11 ID:3GrtLea3.net
帰り道、太陽が半分ほど顔を隠した頃

ことり「じゃあね穂乃果ちゃん、海未ちゃん」

海未「さようならことり」

勇気を振り絞って切り出した

穂乃果「待って!」

ことり「穂乃果ちゃん?」

海未「穂乃果?」

穂乃果「二人に相談があるんだけど…いいかな?」

ちょうど別れ際だったため少し気が引けた、でも

ことり「どうしたの?穂乃果ちゃんの悩み事だったら何でも聞くよ」

海未「えぇ、親友の悩みを聞くのは当然ですから」

穂乃果「ありがとう!」

この二人には感謝してもしきれない

そして、一息つきこう言った

穂乃果「穂乃果ね、好きな人が出来たんだ」
22: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:47:13.92 ID:3GrtLea3.net
ことり「穂乃果ちゃんに?」

海未「好きな人?」

最初の反応はこんな感じで困った顔してた

でもすぐに笑顔を浮かべて祝福してくれた

ことり「おめでとう穂乃果ちゃん!」

海未「あの穂乃果に好きな人ができたなんて…」

でもなんだか馬鹿にされてる?

穂乃果「い、いいじゃん!穂乃果にだって好きな人くらいできるよ!」

まだ他の人がいるのに大声で何言ってんだろ…

ことり「それで、好きな人の悩みって何?」

海未「まさか…フラれたのですか?」

穂乃果「…うん」

いきなり核心を突かれて戸惑う

穂乃果「でも諦めてないよ!また告白するつもりだもん!」

海未「穂乃果らしいですね」

ことり「そう言えば相手は誰なの?」

開いてが真姫ちゃんって知ったら真姫ちゃんがなにか言われそうだからここは

穂乃果「名前は言えないんだけど…実は女の子なんだ」

ことうみ「えっ」
24: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 18:57:23.51 ID:3GrtLea3.net
さっきまで温まっていた空気が一気に凍りつく

二人の笑顔もだんだんと笑顔を失っていく

穂乃果「え?穂乃果気に障ることでも言った?」

しどろもどろになりながらも沈黙は嫌だったのでなんとか声を出した

海未「穂乃果…あなたがまさか…」

ことり「女の子が…好きだったんだ…」

穂乃果「え?え?」

海未「悪いこちはいいません、忘れた方がいいですよ」

思い出す真姫ちゃんの言葉

ことり「きっと何かの間違いだったんだよ!」

穂乃果「間違いなんかじゃないよ!穂乃果は真姫ちゃんのこと…」

海未「真姫!?真姫が好きなのですか!?」

言ってしまった…

穂乃果「あ、いや、真姫ちゃんは関係なくて…その…」

ことり「穂乃果ちゃん…」

海未「穂乃果…」

冷めた目で見られてる

何でも聞くっていったじゃん、親友だっていったじゃん

海未「…今のは聞かなかったことにしてあげます」

ことり「…考え直した方がいいよ」

相談しなきゃ良かった…
27: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 19:08:02.76 ID:3GrtLea3.net
真姫「はぁ…」

やっと終わった…

穂乃果のせいで怒られちゃったけど事情話すわけにもいかないし…

帰ったら帰ったでまた説教…嫌になるわ…

花陽「真姫ちゃん大丈夫?」

凛「少しは凛の気持ちもわかったかにゃ?」

真姫「花陽!凛!どうして…」

花陽「真姫ちゃんと一緒に帰りたかったもんねー」

凛「怒られる真姫ちゃんが悪いにゃ」

真姫「まったく、先に帰ってって言ったのに…」

この優しさ、正直嬉しい

でもこの口はひねくれたことしか言えないの

そのひねくれた言葉しか言わない私に接してくれる二人に…

聞いてみようかしら

真姫「実はね、今日告白されたの」

りんぱな「えっ」
29: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 19:15:14.22 ID:3GrtLea3.net
真姫「おかしいわよね…でも」

花陽「おかしいね」

凛「とってもおかしいよ」

真姫「え?」

後に続く言葉を二人に遮られた

花陽「も、もしかして真姫ちゃん…」

真姫「さ、流石に断ったわよ!相手が女の子なら尚更…」

凛「良かった~、真姫ちゃんは変じゃなかったにゃ~」

真姫「変?」

その言い方じゃ穂乃果頭おかしいみたいじゃない

知らないにしても少し気に触ってしまう

花陽「そんな言い方だめだよ凛ちゃん、でもこの学校にはそういう人いるって聞いたけど真姫ちゃんが好きな人がいたなんて…」

凛「凛は即お断りにゃ、同じ目で見られたくないし~」

真姫「り、凛!」
30: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/30(火) 19:22:55.19 ID:3GrtLea3.net
凛「な、何!?」

あまりにも大きな声だったらしく驚かせてしまう

真姫「ご、ごめん…で同じ人間なのにそんな言い方はだめよ」

花陽「病院でもそのことで悩む人いるんだよね、真姫ちゃんなら怒るのも無理ないよ」

凛「う、うん…」

なんか勘違いされたけど、助かったわ

花陽「女の子を好きになるなんて信じられないかも」

真姫「でも凛は花陽のこと好きじゃない」

凛「それは友達としてだよ!同じにしないで!」

花陽「凛ちゃん!」

凛「だってぇ…」

そう、凛が言った通りそれが世間一般の常識

女性が女性を好きになるのはおかしいこと

凛みたいに本気で嫌がってる人もいれば花陽のように理解のある人もいる

だけどそれは決して受け入れられはしない

私だって…未だに信じられないもの

穂乃果が私を好きだなんて…
45: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 16:57:38.67 ID:wO9pHHM6.net
…ただいま

パパが呼んでる?…そう

心配しなくていいわ、慣れてるもの

ただちょっとだけ長くなりそうかも

…失礼します

…はい、すみませんでした

…理由は言えません

…っ!!

…移動教室だとわかりませんでした

…はい、本当に…それだけです…

!! そ、それだけはやめて!お願い!パパ!

やめて…ください…

はい…わかりました…

…失礼しました

…パパのばか
46: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:06:06.81 ID:wO9pHHM6.net
冷たい風が吹いてくるこの季節

今日は珍しく早く起きることができた

穂乃果「おはよう!海未ちゃん!」

海未「あ…穂乃果…」

海未ちゃんは私の顔を見た途端に顔をそらし

穂乃果「え…ど、どうして…」

海未「いえ…その…すみません…」

多分悪気はないんだと思う

昨日のことを思い出してちょっと一歩下がっただけ

そのうちいつもの関係の戻るはずだよね

ことり「お、おはよ、穂乃果ちゃん…」

ことりちゃんにも同様の反応をされ一言も喋らず学校へ

こういう重苦しい雰囲気、私は嫌い

落ち込んでる時は励ますためにいろいろできるけど、今はそういう空気ではない

ただ静かに口を閉じて歩く

私と海未ちゃんたちの関係に引いてしまった一本線に触れないように
48: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:13:40.01 ID:wO9pHHM6.net
授業中はずっと真姫ちゃんのことを考えていた

ただでさえ居眠りばかりしてるのに珍しく起きてると思えば

考えてることは授業のことでなく、自分をフった女のこと

どうしたら彼女と結ばれるのだろう、どうしたら彼女を私のものにできるんだろう

そんなことばかり考え…

海未「穂乃果、授業に集中してください」ヒソヒソ

穂乃果「え…あ、ごめん、ありがとう」

危うく先生にまた怒られるところだった

でも真姫ちゃんのことが頭から離れない

やっぱり誰かに相談しないと…そうだ!
49: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:21:19.42 ID:wO9pHHM6.net
絵里「相談?」

穂乃果「うん、二人にしか聞けないことなんだ」

昼休み、弁当を食べる時間を惜しみながらも私は生徒会室に立ち寄った

絵里ちゃんと希ちゃん、μ'sの頼れる先輩たちだ

生徒会長副会長務めてて、私のもってる悩みにも真剣に答えてくれそう

希「どうしてウチらなん?海未ちゃんとことりちゃんでええやん」

穂乃果「そ、それは…」

いきなり痛いところを突かれた

絵里「希、穂乃果は幼なじみ二人に聞けないことを、勇気出して私たちに相談してくれてるのよ」

希「穂乃果ちゃん、ごめんな」

穂乃果「ううん、大丈夫」

この二人ならきっと、解決策を思いついてくれるはず…

穂乃果「じゃあ言うね…実は穂乃果、最近ある女の子に恋したんだ」

のぞえり「えっ」
50: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:33:03.35 ID:wO9pHHM6.net
昨日の海未ちゃんとことりちゃんと同じ反応

この二人でだめだった…

穂乃果「おかしい…よね…」

絵里「そ、そりゃびっくりしたけど、おかしくはないわ」

希「せ、せやね、世界規模で見たら全然珍しくないし…」

私の心にに希望の光が差し込んだ

穂乃果「ほ、本当に?」

絵里「本当よ、実際私はここの学校の生徒からラブレターもらったことあるし…」

希「エリち、確かロシアでは同性愛が禁じられてるはずやけどエリちはどう思ってるん?」

絵里「だからなんとも思ってないって、むしろそういう迫害はなくなるべきだと思ってるわ」

穂乃果「ありがとう…」グスッ

突然涙が溢れ出てきた

絵里「ちょっと、どうしたのよ穂乃果」

穂乃果「最初海未ちゃんたちに相談したんだけどね、それはおかしいことだからやめた方がいいって言われて…」

希「まぁそれは海未ちゃんたちも悪くないしなぁ、難しいところやね」

穂乃果「うん…」

でも味方がいてくれるだけで今までの暗い気持ちが嘘のように晴れやかになった

絵里「ところで相手は誰なの?もし嫌じゃなかったら教えてくれるかしら」

希「エリちってデリカシーないなぁ」

絵里「ち、違うわよ!今後の相談で重要じゃない!」

昨日は言ってしまい損したけど、この二人になら言っていいのかも

穂乃果「…真姫ちゃん、なんだ」

のぞえり「えっ」
53: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:44:12.53 ID:wO9pHHM6.net
絵里「…そう、音楽室でそんなことが」

希「だから昨日穂乃果ちゃんが先生に呼び出されてたんやね」

昨日の説明も兼ねて全てを打ち明けた

こうなったら最後まで付き合ってもらうよ!

絵里「なんだか…ハラショーね…」

希「穂乃果ちゃん、エリちバカにしとるで」

絵里「違うって!こういう恋バナってワクワクしないかしら」

希「本人が真面目に相談してきてるのにワクワクなんてせんよ」

穂乃果「あはは…」

私求めてた助けがここにあった

疲れたのかその場にへたり込んでしまう

絵里「だ、大丈夫穂乃果?」

希「とりあえずイスに座り」

穂乃果「あ、ありがとう…はぁ…」

二人の優しさについ安堵のため息が…

絵里「それにしても一度フラれたのにまだ諦めてないのね」

穂乃果「うん!穂乃果絶対真姫ちゃんと付き合う!」

希「穂乃果ちゃんらしいなぁ、特別に二人の将来を占ったげる」

そう言うと希ちゃんはタロットカードを出し、一番上をピッとめくった

すると…希ちゃんの顔がどんどん青ざめていくのがわかった

絵里「希?」

希「穂乃果ちゃん…この恋は諦めた方がええ…」
54: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 17:55:13.77 ID:wO9pHHM6.net
穂乃果「え…?」

楽しい雰囲気がまた180度一変する

絵里「の、希!」

希「…エリち、これ見て」

希ちゃんが絵里ちゃんの前にカードをかざす

絵里「これって…!」

共に絵里ちゃんの顔も青く染まった

どうしたんだろう

穂乃果「穂乃果にも見せ…」

希「あかん!!絶対に見ちゃだめや!!」

穂乃果「っ!!」

希ちゃんから聞いたこともない怒声が聞こえた

絵里「…ごめんなさい穂乃果、でもこれはあなたには見せられないわ」

希「協力したげるつもりやったんやけど…ごめんな…」

私の…唯一…助けが…

絵里「…こんなこと言うのも残酷だけど、真姫のことは諦めなさい」

希「ウチが余計なことしなければ…」

二人が申し訳なさそうに謝ってくる

私にとってはその姿を見ることが何より辛かった

穂乃果「…ううん、二人ともありがとう…私教室に戻るね…」

絵里「穂乃果…」

希「穂乃果ちゃん…」

でも…諦めない…諦めたくない!
55: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 18:03:08.56 ID:wO9pHHM6.net
頭の片隅にこびりついて、忘れようにも忘れられない顔があった

穂乃果の顔、告白してきた時とそれを拒んだ直後の顔両方

浮かんでは消え浮かんでは消え、授業にまったく、集中できない

どうしてくれるのよ

早く消しさってしまわないと、今後の将来にも障害になりそう

そのためには誰かの同意が必要だった

私と同じ、穂乃果には諦めて欲しいと思ってる人の同意が

自分だけでは穂乃果の熱意に折れてしまうかもしれないからだ

凛と花陽…穂乃果の名前を出せば問題になりそうだから避けよう

私の相談できる相手で真剣に向き合ってくれる人

…一人だけ心当たりがあった
58: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 18:13:21.82 ID:wO9pHHM6.net
真姫「相変わらず部室で一人で食べてるのね」

にこ「…何よ、ただイヤミを言いに来ただけなら帰ってもらえる?寒いんだけど」

矢澤にこ

普段はおちゃらけてるが、真面目なところでは人一倍真面目な人

そして何より、私にとって一番信頼できる先輩、それがにこちゃん

にこちゃんならきっと…

真姫「一人で寂しく弁当を食べてるにこ先輩の隣で、優しい真姫ちゃんが一緒に食べてあげようと思って」

にこ「別にいらないんだけど…」

とか言っておきながら口元が少し緩んでいるのがわかる

私が言えたことじゃないけど素直じゃないわね

にこ「どうせ花陽たちにハブられたんでしょ」

真姫「違うわよ、誘われたけど断ったの」

にこ「あーあ、友達がいる人は相手が選べて幸せね」

いつもの減らず口を叩きあってる私たち

にこ「…で、本当の用事は何?」

真姫「察しがよくて助かるわ、昨日穂乃果に告白されたの」

にこ「えっ」
59: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 18:52:43.53 ID:wO9pHHM6.net
まぁ驚くよねそりゃ

真姫「驚いたでしょ」

にこ「いや、驚いた…てか、真姫ちゃんがあっさりしすぎなことに驚いた」

真姫「そっち?簡単に説明しただけよ」

にこ「簡略化しすぎてまったくイミワカンナイ」

にこちゃんからしたら私が昨日穂乃果に告白されたことしか伝わってないことになるんだけど

…充分じゃない?

にこ「もしかして先生に呼び出されたのって…」

真姫「…関係あるはあるけどそれはまた別」

にこ「ふーん…それでどうしたの」

真姫「断ったわよ」

にこ「これまたあっさりと…」

にこちゃんが考え過ぎな気が…

真姫「そりゃそうでしょうよ、同性が付き合えるわけないじゃない」

にこ「…そうね」

どうしたのかしら、急に俯いたりして

にこ「ま、まぁもしそ告白を受けてたら私が許さないわよ!アイドルなんだし恋愛は禁止だって!」

真姫「アイドル…」

そう、私たちはアイドルなんだ

例えそれがスクールアイドルだとしてもアイドルはアイドル

スキャンダルは活動生命に多大な影響を与える、恋愛なんてもってのほか

しかもそれが同じメンバー内で女の子同士なんて知れたら…

にこ「ニコもね、告白されたことがあるわ」

真姫「えっ」
60: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:02:57.13 ID:wO9pHHM6.net
突然のカミングアウト困惑

真姫「え、にこちゃん告白されたの?」

にこ「そ、一年の子で私のファンだったみたい」

そんな話一度も聞いたことなかった

真姫「…にこちゃんに告白するようなファンがいたんだ」

にこ「どういう意味よそれぇ!?」

そのままの意味なんだけど…

にこ「…数ヶ月前に屋上に呼び出されて『あなたのファンです、もし良かったら付き合ってください!』って言われたの」

真姫「作り話も程々に…」

にこ「ちゃんと聞いて」

真姫「ご、ごめん…」

軽い冗談のつもりだったのに気圧されてしまう

にこ「もちろん断ったわ『あなたの気持ちは嬉しいけど私には好きな人がいるの、だからごめんなさい』って」

真姫「アイドルだものね」

にこ「アイドルだもん」

…ん?

真姫「にこちゃん断った理由もう一回言ってみて」

にこ「え?『あなたの気持ちは嬉しいけど私には好きな人がいるの、だからごめんなさい』…あ」

真姫「にこちゃんもしかして好きな人が…」
61: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:13:21.91 ID:wO9pHHM6.net
にこ「わああああああ!!!??」

顔を真っ赤にして叫ぶにこちゃん

真姫「ちょ、うるさいわね!いきなり何よ!」

にこ「今のはなし!全部嘘!ニコの作り話!」

そんな顔真っ赤にして否定しなくても…

真姫「誰も蔑んだりなんかしないわよ、ちょっと見えはっただけでしょ?」

にこ「…そういう事にしといて」

おかしなにこちゃん

真姫「ん、でもにこちゃんのおかげで決心がついたわ」

にこ「なんの?」

真姫「また穂乃果が告白してきても断る決心がついたってこと、ありがとうにこちゃん」

にこ「ど、どういたしまして…」

さっきからずっと照れてるわね

けどどこか面白くなさそうな…

キーンコーンカーンコーン

真姫「もう行かなきゃ」

にこ「弁当ほとんど食べられなかったわ」

真姫「そう?私は全部食べたわよ?」

にこ「早っ!」

元々小食だし、にこちゃんが話に夢中だったのもあるかも

真姫「あ、プチトマトが残ってたわ」

にこ「結局残してるじゃない」

お腹いっぱいだし、どうしようかしら…

真姫「はい、あーんして」

にこ「はっ!?」
62: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:21:29.88 ID:wO9pHHM6.net
真姫「私お腹いっぱいだから食べて」

にこ「い、いやニコももう…」

真姫「私が食べてって言ってるんだから食べて!あーん!」

にこ「あ、あーん…」

プチトマトをにこちゃんの口に押し込む

それが思ったより勢いが強かったらしくて

にこ「んぐぅ!?」

真姫「お、お茶早く飲んで!」

ほんと世話が焼ける先輩ね

にこ「…はぁ~」

真姫「まったくもう…」

にこ「真姫ちゃんが押し込むのが悪いんでしょ!」

真姫「喉が小さすぎるのよ!」

にこ「なんですって!」

キーンコーンカーンコーン

にこまき「あ…」

二度目のチャイム、運が悪ければもう授業が始まってる時間だ

真姫「ちょっと、2回も遅刻したら流石に…!」

にこ「ニコも早く行かないと!」

ドタバタしながら部室を出ていき

タッチの差で授業前までに戻ることができた

凛「真姫ちゃんすごい汗だにゃ」

花陽「大丈夫?」

真姫「…喋り、かけない、で…」
63: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:31:15.91 ID:wO9pHHM6.net
6限の授業が終わり、私は一年生の教室に向かっていた

最初はいつもの三人で帰ろうとしたんだけど

海未ちゃんは弓道、ことりちゃんは保健委員の集まりで遅れるらしい

何もすることのない私は少し悩み、そして決心した

穂乃果「すぅ…はぁ…」

教室前で深呼吸をして、いざ扉を開ける

ガラッ

穂乃果「失礼します!西木野真姫さんはいませんか!」

ざわつく教室、放課後もあってか人は少なかったが、数人から憧れの眼差しを向けられた

真姫「ほ、穂乃果?」

声のした方向に目を向けると、そこには帰り支度終えた真姫ちゃんがいた

穂乃果「真姫ちゃん、用があるから来てくれる?」

真姫「でもこれから凛たちと帰…」

穂乃果「すぐ終わるから!」

問答無用で彼女の腕を掴み目的の場所へと連れ去る

真姫「ちょっと!穂乃果!」

練習がない今日しかなかったから

後ろのほうで歓声のようなものが聞こえたけど…気にしない方がいいだろう
64: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:45:20.54 ID:wO9pHHM6.net
真姫「オコトワリシマス!」

穂乃果「お願い!どうしても!」

真姫ちゃんを屋上に連れていきたった一つお願いをするもあえなく断られる

真姫「だいたいそのお願いイミワカンナイんだけど、行きたい場所があるから一緒に行こうって」

穂乃果「うん!だから一緒に」

真姫「一人で行けばいいじゃない」

穂乃果「がーん!」

思わず口から言ってしまうほどのショック

真姫「はぁ…あんな大胆なことしておきながら用事はそれだけ?帰っていいかしら」

穂乃果「待って!まだ続きが…」

真姫「離して!」

穂乃果「あ…」

掴んだ手を強く振りほどかれ、胸に熱いものがこみ上げる

穂乃果「っ…」ウルッ

大好きな人に腕を振りほどかれるのがこんなに辛いとは思わなかった

涙が溜まり、次第にまぶたからこぼれ落ちた

真姫「…」

それは哀れみなのか、または優しさなのか

穂乃果「…ぐすっ」

彼女が私を覆うように抱きしめてくれた
65: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 19:55:24.38 ID:wO9pHHM6.net
真姫「…卑怯よ」

穂乃果「え?」

真姫「泣き落としなんて卑怯じゃない、引っかかる私も私だけど」

穂乃果「…ごめんなさい」

真姫ちゃん腕の中はとても暖かくて、心地よくて

どくん、どくんって、自分の心臓の音かと思ったら真姫ちゃんのだった

それが早まっていくにつれ、私の鼓動も、どくん、どくんと高鳴る

穂乃果「…真姫ちゃん」

真姫「何?」

穂乃果「お願い、聞き入れてもらえる?」

真姫「それとこれとは別、私すぐ帰るから」

やっぱり真姫ちゃんは優しい

すぐ帰るって口では言ってるけどしっかりと私を抱きとめてくれてる

その優しさに私は惹かれたんだと思う

穂乃果「じゃあ、もし一緒に行ってくれたら…」

真姫「行ってくれたら?」

穂乃果「真姫ちゃんのこと諦める」
66: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 20:15:05.28 ID:wO9pHHM6.net
真姫「!!」

穂乃果「一緒に行くだけ、明日からちゃんと友達として…だから」

自分で言ってて思う、これでいいのかって

明日から好きな人を普通の友達として接しなければならないなんて

会わないことよりも…辛い

真姫「…わかったわ、それで諦めてくれるなら一緒に行ってあげる」

穂乃果「…うん」

本当は断って欲しかった

今更だけど一生片想いで過ごす方がよっぽど楽だったと思う

でもそれじゃあ真姫ちゃんが苦しむ

好きな人が苦しむ姿なんて見たくないから

真姫「それで、行きたいところってどこなの?」

穂乃果「それはついてからのお楽しみ!」

声とともに駆け出す

真姫「また走るの!?」

好きな人の手を掴み、引っ張って

どうせ最後なんだし、精一杯頑張ろう

願わくば結ばれたい、けれどそれはかなわぬ願い

なら一瞬でも好きな人の思い出に残ることをしたい

それくらい叶えてくれたっていいよね、神様





凛「あれは穂乃果ちゃんと真姫ちゃん?」

花陽「…」
67: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 20:21:17.99 ID:wO9pHHM6.net
真姫「駅ってことは遠くに行くつもり?」

穂乃果「まぁね、早く乗りたかったから急いできたんだけど…」

遠くに行くにしても県外やらに行くつもりはないだろう

でも急いでる理由がわからない

日の出てるうちに行きたい場所…とか

穂乃果「あ!来た!早く早く!」

真姫「だから引っ張らないでよ!」

…実はさっき見えてた

千円分の切符を二人分買うところ

そこまでして行きたいのかと申し訳なくなる

少しくらいわがままにつきあってあげようと決めた
68: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 20:31:34.45 ID:wO9pHHM6.net
穂乃果「えへへ♡」

真姫「あ、あまりくっつかないでよ」

人は少ないものの下校中の生徒がちらほら見える

こんなところ見られたら大騒ぎになってしまう

真姫「いいから離れなさいよ!」

穂乃果「いいじゃん!向こうに着くまでなんだし!」

…あ、今日は彼女のわがままに付き合うって決めたんだった

諦める振りをしながら大人しく席に着く

真姫「…駅に着くまでだからね」

穂乃果「ありがとう真姫ちゃん!」ギュッ

真姫「だ、誰が手を握っていいなんて言ったのよ!」

穂乃果「駅に着くまで~♪」

…この子駅に着くまでならなんでもしていいって思ってるんじゃないかしら

仕方ない、一度こうなった穂乃果はてこでも動かない

駅までの辛抱だ
69: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/12/31(水) 20:37:02.63 ID:wO9pHHM6.net
穂乃果「着いたー!」

見知らぬ駅にやってきた私たち

薄暗くて、駅のホームには誰もいない

穂乃果「ってもう時間がないよ!真姫ちゃん走って!」

真姫「説明くらいしなさいよ!」

今日は走ってばかりだ

それもこれも全部穂乃果に告白されたせいだ

体も心も振り回され 、正直限界を迎えてきてる

けれど今日この日で全て終わり、明日からはいつもの生活に

戻れると…思っていた…

穂乃果「真姫ちゃん!見て!」

真姫「ここは…海?」
75: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 18:41:30.65 ID:UJMUOdP+.net
穂乃果「うん、最初に見つけたのはお父さんなんだけどね」

水平線から半分ほど顔を出す太陽

日の光が海を照らし、橙色に染めている

幻想的で、不思議と惹かれてしまう

真姫「…綺麗」

穂乃果「でしょ?どうしても真姫ちゃんに見せたくて、間に合ってよかった~」

二人で横に立ち並び、夕日を眺める

なんていうのかしら、ロマンチック?

真姫「見せてくれて嬉しいんだけど、どうして私に?」

こんな綺麗な景色、私なら独り占めするのに

穂乃果「最初にこの景色を見せてもらっとき、お父さんに言われたんだ」

真姫「なんて言われたの?」

穂乃果「『穂乃果に一番大切な人ができたとき、この景色を見せてあげなさい』って」

その言葉に心がどくんっと跳ねた気がした

真姫「それが…私?」

穂乃果「穂乃果にとって一番大切な人、それは真姫ちゃんだよ」
77: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 19:39:01.13 ID:UJMUOdP+.net
どうしよう

胸の鼓動が早くなり、呼吸も荒くなる

穂乃果「真姫ちゃん大丈夫?」

真姫「っ…」

顔が熱い、火が吹いてるみたいだ

冷静になろうと考えれば考えるほど思考が回らなくなる

穂乃果に気づかれたくない、恥ずかしい…

真姫「だ、大丈夫…よ…」

穂乃果「う、うん…」

運良く夕日に照らされたおかげで助かった

けれど別の言い方をすると、私の顔は橙色に染まってるということだ

そのことに気づき容態が悪化する

真姫「うえぇ~…」カアァァ

穂乃果「ま、真姫ちゃん!?」

お願いだから名前を呼ばないで…
79: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 19:52:07.94 ID:UJMUOdP+.net
落ち着きを取り戻して再び夕日を見る

こんなに綺麗な景色でも、もうすぐ日は沈み見ることができなくなってしまう

明日また見に来たらいいとかそういう問題ではない

穂乃果と共に見る景色だからこそ映え、私の目に綺麗に映るのだ

あの太陽のようにすべてを照らすことのできる人と…

そうすると私は海ってことかしら

表面はいくら照らすことはできても、深海の奥深くまでは踏み入れることすら許されない

親と言う名の深海は、穂乃果の光に私のすべてを照らさせてはくれない

私と穂乃果は相容れない関係…

真姫「そろそろ帰りましょ」

穂乃果「待って」
81: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 20:29:48.45 ID:UJMUOdP+.net
…心変わりしないうちに帰ろうとしたのに、やはり彼女は帰らせてくれない

あの時と同じように帰ろうとする私の腕を掴んでくる

穂乃果「真姫ちゃん、聞いて」

どうしても私の深海に入り込みたいみたいだ

穂乃果「穂乃果…やっぱり真姫ちゃんのこと諦められないよ!」

やめてよ

穂乃果「だって真姫ちゃん…優しすぎるんだもん…」

私たちは決して混じりあっては行けない者同士

穂乃果「もう穂乃果は真姫ちゃんの優しさなしじゃ生きていけない」

これ以上

穂乃果「甘えるつもりはないよ、けど真姫ちゃんと一緒に居られるんだったらなんだってする」

私の心を掻き乱すようなら

穂乃果「真姫ちゃん…」

容赦はしない

穂乃果「…愛してる」

パシッ!!
84: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 20:59:06.14 ID:UJMUOdP+.net
穂乃果「いっ…!」

真姫「私はあなたのことが大嫌い!」

真姫「あなたは私がダメって言ってもやめない!」

真姫「干渉してくる!」

真姫「くっついてくる!」

真姫「好きという気持ちを諦めてくれない!」

真姫「もううんざりよ!これ以上私を狂わさないで!!」

真姫「穂乃果なんて大っ嫌い!!!」

穂乃果「…」

俯いてしまった

これで…いいのよ…

一方的に好かれるより嫌われる方がどんなに楽か

私たちは決して混じりあってはいけない者同士

結ばれない恋なんてするだけ辛いのよ

もう…苦しい想いをするのは…嫌…

真姫「…なんとか言いなさいよ」

穂乃果「…真姫ちゃんは優しいね」
85: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 21:14:02.04 ID:UJMUOdP+.net
真姫「優しいって…私は穂乃果のこと叩いたわ!」

真姫「悪口も言った!くっついでこないでとも言った!」

真姫「大嫌いっていったはずよ!」

穂乃果「全部…穂乃果に嫌われるために言ったんでしょ?」

真姫「な…」

全てばれていた

穂乃果の感は鋭く、あの希にも劣らないと思う

穂乃果「ごめんね真姫ちゃん、穂乃果そんなことで真姫ちゃんを嫌いになったりできないの」ギュッ

いつの間にか穂乃果が目の前に近づいており、抱きつくのを防げなかった

いや、気づいてたとしても拒むことなんてできなかったと思う

真姫「どうしてっ…私は穂乃果が大嫌いなのにっ…」

穂乃果「…じゃあなんで真姫ちゃんは泣いてるの?」
86: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 21:34:26.22 ID:UJMUOdP+.net
真姫「あ…」

いつの間にかまた泣いていた

自分の本心を穂乃果にぶつけた筈なのになんで…

穂乃果「…真姫ちゃん自分に嘘ついてるよ」

真姫「嘘?」

穂乃果「穂乃果のこと大嫌いならこうして抱きとめてくれないよ、本当は…」

穂乃果はそれ以上口に出さなかった

穂乃果「…なんて、真姫ちゃんから大嫌いって思われたくないだけなんだけどね」

真姫「なんなのよねもう…」

自分の本心じゃなかった

私は今まで素直になれないのを、世間とか親を言い訳にして穂乃果を受け入れようとしなかっただけだ

本当は…私の本心は…

穂乃果「…真姫ちゃん、キスしてくれる?」
87: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 21:55:22.76 ID:UJMUOdP+.net
真姫「だ、だからそういうのは…」

穂乃果「真姫ちゃんの答えが聞きたいの、穂乃果はしたいよ」

私の答え…

私は穂乃果とキスしたいのか

こんな恥ずかしい質問を我慢しながら自問する

キスしたら…どうなる?

もし近くに人がいたら?噂が広まったら?

周りが…パパが…ママが…

ううん、違う

今出すべき答えは穂乃果とキスしたいかどうかただそれだけ

どうなるかなんて後から考えたらいい

私は…

真姫「穂乃果…」

穂乃果「真姫ちゃん…」

夕日が沈むと同時に

私たちは唇を重ね合わせた
88: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 22:08:04.26 ID:UJMUOdP+.net
真姫「ん…」

穂乃果「んっ…」

今まで感じたことのないやわらかさだった

最初は息継ぎするため、付けては離してを繰り返すぎこちないキス

次第に息継ぎの間隔が短くなっていき、やがて互いの舌が入り乱れるように…

動きがぎこちなせいか音が周りに漏れてるが、波の音にかき消してくれる

お互い求め合うように激しく、時に慰めるように優しく

気づくと日は既に沈んでいた
89: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 22:17:04.80 ID:UJMUOdP+.net
穂乃果「ぷはぁっ…」

真姫「はぁ…はぁ…」

呼吸が苦しくなり、同時に唇を離す

二人のあいだには名残惜しそうに糸が垂れてた

そして穂乃果が私の体を抱き寄せる

穂乃果「…わがままばかりでごめんね」

真姫「…いいのよ、自分で決めたことだし」

自分の意志で決められたのだから後悔はしていない

穂乃果「どうしてもだめ?」

真姫「こればかりは自分勝手に決められることじゃないの」

穂乃果「…そっか、今日はありがとう真姫ちゃん」

真姫「こちらこそ、穂乃果」

明日からは普通の友達に元通り

今まで何も思わなかった、むしろ自分から拒んでたのに

明日が来なければいいのにと思ってしまう自分がいた

穂乃果「…ぐすっ」
90: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 22:28:42.62 ID:UJMUOdP+.net
真姫「穂乃果?」

暗くて良く見えないが、穂乃果の泣き声が聞こえた

穂乃果「…やだよ、真姫ちゃんと普通の友達になんて戻れないよぉ…」

真姫「穂乃果…私だって…」

…これ以上言ってはいけない

どんなに互いが嫌がろうとも帰ったら今日のことはなかったことになる

何もかも元通りに…

穂乃果「ごめんね…好きになっちゃって…ごめんね…!」

私だって…私だって…!

真姫「私こそ…!穂乃果のこと好きになれなくてごめんなさい…!」

ほのまき「うわあああぁぁん…!」
91: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 22:41:24.33 ID:UJMUOdP+.net
穂乃果「すぅ…すぅ…」

帰りの電車はとても静かだった

誰もいない車両で二人きり

穂乃果は疲れ果てたのか寝てしまった、私の右肩で

私も眠かったが二人とも寝てしまうと乗り過ごしてしまいそうなので我慢

穂乃果の寝顔…かわいい

子供のように安心しきった顔で寝ている

私に心を許してくれてるのに、応えることができない

…できないんじゃない、やらないだけ

昔から両親に言いなりのまま育てられてきたせいか、反抗期こそなかったものの

逆らうことができない、人形のような存在になっていた

親の言いなりで自分の事は二の次、周りを気にして意思を持たない

それが彼女のおかげで変わることができた

穂乃果には感謝している、それ以外の感情も併せ持っている

私は穂乃果のことが好き
92: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/01(木) 22:52:50.92 ID:UJMUOdP+.net
穂乃果「じゃあね真姫ちゃん」

真姫「また明日」

別れを告げる前に言いたいことがあった

ほのまき「あ、真姫ちゃん(穂乃果)…」

コントのお約束みたいな流れ

これによって生まれる雰囲気はあまり好きじゃない

真姫「…穂乃果からどうぞ」

急ぎの用事でもないので先に譲った

穂乃果「えっと…これからは普通の友達同士で諦めるつもりだけど、穂乃果はずぅ~っと真姫ちゃんのこと大好きだからね!」

真姫「…ありがと」

その気持ちだけで胸がいっぱいだ

穂乃果「それで、真姫ちゃんの用事は?」

真姫「…明日昼休みに音楽室に来て」

穂乃果「え?」

真姫「じゃ、じゃあまた!」

小さな声で囁いたから聞こえてたかわからないけど

恥ずかしいから全速力で家へと駆けた

チラリと後ろを見ると

俯きながら照れる穂乃果の姿が見えた

…ような気がした
104: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 19:06:01.26 ID:qWcaAV6o.net
ママ、相談があるの

パパは忙しいし、こういう話聞く耳持たなそうだから…

今日帰りが遅くなったのはごめんなさい、練習が長くなったから…

それと…好きな人ができたの

相手は同じ学校の生徒で先輩なんだけど

うん…女の子…

ちょっと前から好かれてて今まで断ってきたんだけど…私も好きになっちゃって…

わかってる、やめたほうがいいなんて

でも…

…やっぱり、駄目よね

明日ちゃんと断ってくるから、大丈夫

…ごめん穂乃果
105: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 19:36:58.11 ID:qWcaAV6o.net
待ち遠しかった昼休み

昼休みのチャイムが鳴り、飛び出すように教室を出た

早く会いたい…

音楽室へ近づいてくとだんだんとピアノの音が大きくなる

そして見えて来たのはピアノを弾いてる人影、真姫ちゃんだ

衝動が抑えきれなくなり力強く扉に手を掛ける

…真姫ちゃん、泣いてる?

そこには弾きながら泣いている真姫ちゃんの姿が…

気が重くなり、ためらいそうになるも勇気を出して扉をあけた
106: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 19:55:19.72 ID:qWcaAV6o.net
穂乃果「真姫ちゃん…」

真姫「穂乃果…」

本人は何も気づいていないみたいだ

教えるべきか、教えないべきか…

真姫「ん?どうして私泣いてたのかしら、演奏してると何も気づかなくなるのよね」

何事もなかったかのように話してるけど、私にはわかる

真姫ちゃん辛い顔してた…

真姫「…それで、用事は何?」

穂乃果「え、昨日真姫ちゃん来てって…」

真姫「あ、あぁそうだったわね」

本当に忘れてたのか

それともとぼけてたのか

どちらにしろ真姫ちゃんらしくないと思った

真姫「呼び出しておいてなんだけど、用事はないの、ごめんなさい」

穂乃果「えぇ!?」

真姫「まぁ…強いていうなら穂乃果に会いたかったから、かしら」

はっきりとしない答え

今日の真姫ちゃんはどうしたんだろう

真姫ちゃんのはずなのに真姫ちゃんっぽくない

真姫「…教室に戻るわ」

ごまかされて釈然としないのは私は好かない

だからはっきりさせないと

穂乃果「真姫ちゃん待って」
108: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 20:11:35.47 ID:qWcaAV6o.net
真姫ちゃんの思考はほぼ読めてる

何か嫌なこととか辛いことがあったら逃げ出そうとする

それが私の前でだけなのか、いつもなのかはわからないけど

でもそれじゃ駄目

真姫「…離して」

穂乃果「真姫ちゃんが本当のことを言ってくれるまで離さない」

掴んだ腕を振り解かれないよう必死に握る

数分して諦めたのか、真姫ちゃんの腕は力なく垂れ下がり、手のひらからすり抜けた

真姫「…」

穂乃果「真姫ちゃん…話して…」

真姫「…」

口を一つの線で結び、開かないようぐっと堪えてる

そこまで言いたくないのなら無理に強要しなければ良かったのかも

慰めてあげよう

穂乃果「ごめんね無理矢理…嫌なら言わなくていいよ?」

穂乃果「真姫ちゃんの言えないこと、穂乃果が予想して言ってあげるから」

穂乃果「真姫ちゃん、私と付き合えないんでしょ?」
109: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 22:46:08.46 ID:qWcaAV6o.net
真姫「っ…」

穂乃果「真姫ちゃんのことならなんでも知ってるから」

本当はなんでも知ってるわけじゃない

その様子でわかってしまうから

真姫ちゃんは優しいから

私に迷惑かけたくないから一人で抱え込んじゃって

けれど抱え込むものが大きすぎてつい表に出てしまう

穂乃果「辛いことがあるなら穂乃果に言って、なんだってするよ」

真姫「…あなたに迷惑かけたくない」

真姫ちゃん優しすぎるよ…

でもその優しさは、自分への厳しさ

真姫ちゃんが自分に厳しくして辛くなるのを見ている私だって辛いんだよ

他人に優しい真姫ちゃんだからこそ私に

助けを求めて欲しい、甘えて欲しい

穂乃果「そんなことないよ、だから…」

真姫「じゃあ自分から言ってあげるわよ」





真姫「ごめんなさい…やっぱりあなたとは付き合えないわ」
111: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:01:14.73 ID:qWcaAV6o.net
真姫「じゃあね穂乃果」

そう言うと真姫ちゃんは音楽室から出ていった

許嫁…かぁ…

勝てるわけないじゃん

それは真姫ちゃん自身の問題ではなく親の問題

いくら真姫ちゃんが嫌でも逆らえない

でも嫌じゃなかったら?

もしその人が穂乃果より真姫ちゃんを愛していて、大事にしてくれるのなら

それでいいのかもしれない…

許嫁がいるのに私はわがままを言ってキスまでしちゃって

真姫ちゃんの優しさに私は甘えすぎたんだ

真姫ちゃん…ごめんなさい…

けれどその人が真姫ちゃんに酷いことするなら

いつだって真姫ちゃん助けになる

それまで私は諦めない
112: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:18:39.94 ID:qWcaAV6o.net
許嫁…?

ちょっと待ってよ、そんなこと聞いてない

昨日決めた!?なんで突然!

そうやって人の行く道行く道勝手に決めて!

従ってればいいって、自分の娘に…言う言葉じゃ…ないでしょ…それ…

だったらスクールアイドルをやめろ…?どれだけ私を虐めれば気が済むのよ!!

パパとママなんか大っ嫌い!!!

バシッ!!

っ……

…明日、ですか

…わかりました
113: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:30:31.86 ID:qWcaAV6o.net
穂乃果「世界が真姫ちゃんの敵でも穂乃果だけは味方だよ…うーん」

穂乃果「好きだ!愛してる!…違うなぁ」

私は部室で4度目のプロポーズの練習をしていた

来るべき時に備え計画を練っていると

真姫「…穂乃果、私と駆け落ちしない?」

後ろの扉が開くのと同時に声が聞こえた

突然の出来事で言葉の主が誰だったかわからない

落ち着いて後ろを振り向くと

真姫ちゃんがいた

真姫「時間がないの、どうする?」

穂乃果「えっと…」

確か今駆け落ちって聞こえたような…

私でもその単語は知っている

要約して一緒に逃げて、暮らそうってことだよね

でもいきなりで決められることじゃ…

真姫「早く!」
114: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:38:24.82 ID:qWcaAV6o.net
穂乃果「駄目だよ真姫ちゃん、駆け落ちなんて考えちゃ」

真姫「…」

穂乃果「学校とかμ'sとか家族とか全部捨てなきゃいけないんだよ?」

穂乃果「穂乃果にはそんな覚悟ないから…でも…」

真姫「…そうよね、私ちょっと変だったかも」

穂乃果「もう~、冗談にしては真面目すぎるよ~」

真姫「疲れてるのね私、今日はもう帰るわ」

穂乃果「え、もう帰っちゃうの?」

真姫「学校には風邪って伝えておくから」

穂乃果「そっか、お大事にね」

真姫「バイバイ…愛してたわ」

穂乃果「え?」

バタン

愛してたってどういうことだろう

それよりもなんだか嫌な予感がする

止めなきゃ…!

穂乃果「真姫ちゃん!!」

廊下には人影が一つもなく

ただ私の声だけが廊下中に響きわたった










真姫「…さよなら穂乃果」
115: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:49:07.58 ID:qWcaAV6o.net
真姫ちゃん行方不明になった

あの日から学校どころか家にも帰っていないらしい

音乃木坂に真姫ちゃん顔写真とともに探してくださいの文字が書かれたポスターが至る所に貼ってある

私たちは8人も1日中探したけれど見つかるわけもなく

結局警察に頼むしかなかった

そして1ヶ月がたったが未だに真姫ちゃんについての情報が出てこない

警察内ではもう死んでしまったのではないかと噂が流れてるようだ

このことで一番悲しんだのはにこちゃん

みんなの前では明るく振舞ってるけど一人になると部室からすすり泣く声が聞こえてくる

私は不思議と悲しまなかった

それはいつか真姫ちゃんが戻ってくると思っていから

たまに後ろから『穂乃果』って呼ばれてる気がして

ふと振り返るけれどそこには誰もいない

もし真姫ちゃんと駆け落ちしていたらどうなってたんだろう

少なくとも今みたいに虚しく日々を過ごすことはなかったんだろうなぁ…

真姫ちゃんのこと、信じてあげられなくてごめんなさい…

END1
117: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/02(金) 23:53:11.46 ID:qWcaAV6o.net
今日はここまで
明日は書けないかもしれませんが明後日分岐>>113から書きます
131: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 20:25:14.36 ID:f+Q72pIV.net
真姫「…やっぱりなんでもない、忘れて」

諦めたかのように肩を落とす真姫ちゃん

心配しないで

穂乃果「…行こう」

真姫「え?」

穂乃果「駆け落ちする!」

私は真姫ちゃんとずっと一緒なら

真姫「無理しなくたっていいのよ?」

穂乃果「無理なんかじゃないよ、穂乃果はただ真姫ちゃんと一緒にいたいだけだから」

なんだっていい

真姫「家族もμ'sのみんなも友達も全部捨てて私についてくる覚悟があるのね?」

穂乃果「…うんっ!」

一瞬みんなの顔が脳裏をよぎるも頭から消しさった

真姫「今夜12時丁度に玄関にいて、いい?冷えるから早めに出ちゃダメよ」

穂乃果「わかrった」

真姫「…ありがとう穂乃果」

私は真姫ちゃんとならどこへだって行ける
132: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 20:32:49.12 ID:f+Q72pIV.net
ただいまー!

あ、お母さん!お風呂先入っていい?練習で汗かいちゃったから…

い、いいじゃん別に!珍しくたって!

…お母さん今までありがとう

え!?なんでもないよ!あはは…

じゃあ先入るね~
133: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 20:38:16.78 ID:f+Q72pIV.net
…ただいま

今日はパパもママいないわね?…よし

ごめんなさい迷惑ばかりかけて、でもこの家じゃあなたしか頼れないの

…今日の夜ここに寄ったあと、あの別荘に連れてって

本当にありがとう、感謝してもしきれないわ

私が居なくなってもちゃんと知らないふりしてね

…うん、ありがとう
136: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 20:48:04.28 ID:f+Q72pIV.net
チャポン

穂乃果「ふぅ…」

無事一番風呂を手に入れ、一息つく

このあと上がったら準備して寝ておかないと…

私…駆け落ちするんだね…

真姫ちゃんから全て失うなんて言われてそれでもいいって言っちゃったけど

実は迷ってた

だって駆け落ちなんて不安にならない方がおかしいもん

でも決めちゃったから後には戻れない

絶対真姫ちゃん幸せになるんだ

穂乃果「真姫ちゃん…」

呼ぶと同時に浮かぶ彼女の顔と声

身体が火照ってきた、刺激を求めてる

穂乃果「あっ…」

私は無意識のうちに自分を両手で慰めていた
137: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 20:58:19.78 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「ふっ…くぅ…!」

少し上からなぞるだけでも身体がが敏感に反応してしまう

それほど彼女を愛しているのだろう

穂乃果「あぅ!」

私の両手と溢れ出る欲は止まる気配がない

それどころかどんどん加速していく

穂乃果「んんっ!あぁっ!」

声をいくら抑えようとしても漏れてしまう

なのに指が止まらない、そして

穂乃果「いっっ!くぅっ!!」

身体がびくんと大きく跳ねて湯船に沈む

穂乃果「はぁ…んぅ…」

長い格闘の末、欲望は治まった

真姫ちゃんもこんなことしてるのかなぁ…

雪穂「お姉ちゃんお風呂長いよー」
138: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 21:06:31.99 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「わあぁ!!?」

余韻に浸っている中突然仕切りが開く

私は風呂場で溺れかけたが助かり、我が妹を睨みつける

雪穂「そ、そんなに睨み付けないでよ、お母さんが様子がおかしいから見に行ってって頼まれただけだよ」

穂乃果「え、あ…」

そばにある時計に目を向けると思ったより時間が経っていた

いつも早く上がってしまうので他の人から変に見えたにだろう

雪穂「確かに珍しいね、お姉ちゃんが一番風呂、しかも長風呂なんて」

穂乃果「あ、あはは…」

さっきの事中が見られてないことだけを祈る

雪穂「そ、それと…」

穂乃果「?」

雪穂「そういうのは聞こえないようにやってよ…」

穂乃果「…ごめん」

祈りは届かなかった
139: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 21:13:38.86 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「…これでいいかな」

大半のものは向こうにあるらしいから多くの荷物は用意していない

不安の中私は楽しみも覚えていた

遠足や修学旅行など、楽しい行事は基本前日に準備するもの

駆け落ちなんて聞こえは良くないが楽しみなのは事実

それと同じ気持ちで鼻歌交じりに準備を進めていった

穂乃果「…少し寝ようかな」

素早く終わり、それなりの時間が取れた

後は寝るだけ…だが

穂乃果「…寝れない」

目がぱっちりと開いたまま降りない
142: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 22:22:27.36 ID:f+Q72pIV.net
気づいたら十一時半になってた

結局眠れず漫画を読んで暇を潰した

後三十分でお別れ…

ううん、泣かない

これから幸せになるのに泣いてなんかいられない

穂乃果「…行かなきゃ」

バッグを背負い、静かに部屋の扉を開ける

物音を立てないようにゆっくりと時間をかけて玄関に向かう

この時間なら誰も起きていないはず…

すると突然キッチンの方の戸が開いた

驚き叫ぶ声をなんとか飲み込み暗い中隠れようとしたが、遅かった

こんな時間に誰だろう…?

雪穂「…お姉ちゃん?」
144: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 22:29:52.68 ID:f+Q72pIV.net
その声で安心とも不安ともとれない微妙な気持ちになった

もしお母さんやお父さんだったら間違いなく止められていただろう

でも雪穂なら…

雪穂「そんな格好してどこ行くの?」

穂乃果「あ、あーこれ?寝ぼけてたみたいで…」

雪穂「…お姉ちゃん自分から寝ぼけてたなんて言わないでしょ」

元からこんな下手な言い訳通じると思っていなかった

雪穂「どこか遠くに行っちゃうの?」

穂乃果「…うん」

暗くて良く分からないけど雪穂が寂しそうな表情を浮かべてたのがわかった

でもすぐ笑顔になり

雪穂「どういう事情か知らないけど、お姉ちゃんのすること私は止めないよ」
150: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 22:56:14.40 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「え…」

嘘か真かわからない

けどその言葉に救われ、今まで心を蝕んでた罪悪感が全て消えた

穂乃果「…止めないの?私当分帰ってこれないかもしれないよ」

雪穂はにこりと笑い言った

雪穂「お姉ちゃんがやることは全部正しいって思ってるから」

困ったなぁ…

罪悪感はなくなったのに、寂しくなっちゃったよ…
151: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 23:06:03.37 ID:f+Q72pIV.net
あの後雪穂は部屋へ戻っていった

さよならくらい言えばよかったかな

雪穂は本当に何も知らなかったらしく

ただ受験勉強の途中水飲みに来たとのこと

でもその偶然で私は心置きなく旅立てる

時間ぴったりにと言われたが十五分ほど早く外に出てしまった

彼女を信用していないわけじゃないが、万が一もありえる

確かに外は寒いがこれくらいなら耐えれる…はず

穂乃果「っくしゅん!」

こたつばかり入ってたせいか私は寒さに弱いらしい

すると後ろの戸が空き、誰かが出てきた

前を向いててた為びっくりしたけど姿を見てまた安心した

そこには毛布を持った雪穂が立っていた
152: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 23:15:23.51 ID:f+Q72pIV.net
雪穂「…寒くないの?」

穂乃果「だだだ大丈夫、だよ…」

私って言い訳下手だなぁ…

雪穂「はい毛布」

穂乃果「あ、ありがとう、あったか~い…」

身体だけでなく心もあったまってゆく

こんなに優しい妹を置いてくなんて心細いというか、惜しいというか

でも決心は揺らがない

雪穂「…じゃあね、お姉ちゃん」

穂乃果「うん、ありがとう雪穂」

雪穂「向こうではあんなことしないでよね」

穂乃果「し、しないよ!」

一生覚えてそうだ…

いつの間にか時間が経ち、一台の黒い車が家の前に止まる

この辺で高そうな車に乗ってるのは真姫ちゃんくらいしかいないよね
154: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 23:25:28.16 ID:f+Q72pIV.net
真姫「お待たせ、穂乃果」

車のドアが開き、彼女が降りてきた

真姫「…雪穂ちゃん、だっけ」

雪穂「真姫さん、お姉ちゃんをよろしくお願いします」

なんだか保護者みたいで嫌だ

これだと雪穂の方が年上みたいじゃん

真姫「ええ、任せて」

穂乃果「…それじゃあ行ってくるね」

雪穂「…行ってらっしゃいお姉ちゃん」

優しく見送られてつい涙がこぼれそうになる

でも雪穂が笑顔なんだから私も笑顔にならないと

そして私たち二人は

黒い車に揺られながら別荘へと向かった
155: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 23:33:08.95 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「へっくしっ!」

真姫「外は冷えるからちょうどに来てって言ったのに…」

その様子からして十分ほど前から外に出ていたのがわかる

車の中は暖かいにしても穂乃果の体は未だ冷えている

穂乃果「大丈夫だってこのくらい!へ、へ、っくしゅ!」

真姫「おかしなくしゃみ…」

今駆け落ちしてるって自覚あるのかしら

真姫「暖房の温度あげてもらえる?」

運転席にいる私の執事に頼むと穂乃果それを拒んだ

穂乃果「今度は真姫ちゃんたちが暑くなっちゃうじゃん」

真姫「でもそのままだと風邪ひいちゃうわよ」

穂乃果さっきから毛布にくるまってるがなかなか体温が上がらない

性格は太陽みたいな子なのに…

穂乃果「こうすれば一石二鳥だよ!」

すると穂乃果は毛布を私にかぶせてきた
157: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/04(日) 23:41:02.33 ID:f+Q72pIV.net
穂乃果「これで穂乃果もあったか、真姫ちゃんあったかだね」

真姫「も、もう…」

穂乃果の体温は徐々に上がっていき、それなりの平穏を保ってきた

気づくと穂乃果…

穂乃果「すぅ…すぅ…」

寝てきてと言った筈なのに寝てしまった

真姫「ほんと、人の言うこと聞かない子ね…わっ」

急に背もたれが倒れ、寝転がる形になる

真姫「…もう、倒すなら倒すって言ってよ」

でも執事としての計らいは間違っていないから怒るに怒れない

それとなりでは穂乃果が寝ている

真姫「…私も寝ちゃおうかしら」

少しだけ穂乃果を抱き寄せ、手をかけるようにして

まるで寄り添う大人と子供のように私たちは眠った

穂乃果「すぅ…すぅ…」

真姫「くぅ…くぅ…」
171: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 19:56:23.45 ID:NLCJbaFi.net
穂乃果「おーい、真姫ちゃん」

真姫「んん…何よもう…」

せっかく気持ちよく寝てたのに…ん?

穂乃果「おはよっ」

真姫「わあぁ!?」

目を開けるとすぐそばににこやか笑顔の穂乃果の顔が迫っていた

穂乃果「そんなに驚かなくたっていいじゃん…」

真姫「普通驚くわよ…」

しかも穂乃果なら尚更驚く

好きな人の顔だし…

って何考えてんのよ…

まだ意識が朦朧としているみたいで、いつものように冷静になれないでいる

真姫「うぅ~…いつから起きてたのよ」

穂乃果「それがね、起きたら三十分しか経ってなかったの」

真姫「え、じゃあそれからはずっと起きてたってこと?」

穂乃果「うん、でも真姫ちゃんの顔眺めてたらいつの間にかこんな時間になってた」

自慢げに穂乃果が掲げた腕時計を見ると針は四時を指していた

3時間弱も見つめられてたってことね…

どうして飽きなかったか不思議なくらいだ

真姫「ってことはもうすぐ着くじゃない」

穂乃果「だから執事の人がね、お嬢様を優しく起こしてあげてくださいって」

…なんか執事として色々間違ってない?それ
173: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 20:29:34.01 ID:NLCJbaFi.net
気がつくと目的地である別荘に到着した

真姫「見て穂乃果、これから私たちが住む家よ…って穂乃果?」

微かな吐息が聞こえると思ったら、穂乃果が毛布をかぶり倒れてた

真姫「…はぁ~」

呆れてため息しか出ない

本当に二人でやっていけるのかしら…

真姫「…いいわ、私が運んで行く」

寝ている穂乃果を静かに抱き、車から出た

真姫「あなたはパパとママが帰ってこないうちに早く戻って、見つかると大変だから…うん、お元気で」

そう告げると少しの間、家内の設備を整えた後

執事ただ一人乗せた黒い車はあさっての方向に去っていった

真姫「う…重い…」

私の腕力がないのかそれとも穂乃果が…これ以上言ってはいけない

力が無いだけ、そうに決まってる

ちゃんとトレーニングしてたのになぁ…

早足で家へ駆け込み、そばにあったベッドに寝かせた

真姫「…やることがないわ、そうだ」

バッグから持ってきた勉強道具をおもむろに出し、机に向かって勉強し出した
174: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 20:40:24.72 ID:NLCJbaFi.net
穂乃果が起きたのは昼過ぎのことだった

穂乃果「ん~!よく寝た!」

真姫「寝すぎよ」

私はずっと勉強をしていた

自分でも学校に行かなくてもいいのにどうしてって思ってたけど

習慣ってものはそう簡単に変えられるものじゃないことを改めて実感した

穂乃果「なんで勉強してるの?」

真姫「暇で落ち着かなくてね」

穂乃果「え~、こっちに来てまで勉強されちゃうと頭が痛くなっちゃうよ~」

穂乃果の言うことも一理ある

わざわざ泊まりに来たというのに現実味のある行動なんかしては気分が削がれてしまう

真姫「…そうね、じゃあ海でも見に行きましょ」

穂乃果「海?」

奥にある窓を覗くとそこには

透き通り、青く光る広大な海が広がっていた
176: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:02:24.41 ID:NLCJbaFi.net
穂乃果「わぁ…」

その光景に魅せられたのか、穂乃果は立ち尽くしていた

真姫「そこからじゃ物足りないでしょ?これから…」

穂乃果「…泳ぐ」

真姫「え?」

今、泳ぐって…

穂乃果「泳ぐぞー!!」

そう叫んだ穂乃果は瞬時に私の腕を掴み家を出た

真姫「うええええ!!?」

あまりの出来事に混乱を隠せない

なすがままに引っ張られ、ついに砂浜まで来てしまった

なのに穂乃果の勢いは止まらず、そのまま海に飛び込みかねない

というか飛び込む気だ

真姫「待って!穂乃果!」

穂乃果「待てない!」

気温が暖かく、陽も照っており海水浴には絶好のように見えるが

真姫「今は10月だから海は寒いのよー!!」

穂乃果「あ、それもそっか」

真姫「えっ」

突如芯が刺さったかのように止まった穂乃果

タイミングよく腕は離され、今までの勢いが乗せられた私は

海に向かって倒れ込んだ…
177: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:17:49.36 ID:NLCJbaFi.net
真姫「…ばか穂乃果」

穂乃果「ごめんなさい!ごめんなさい!」

案の定びしょ濡れになった私は全速力で家に駆け込んだ

早くベトベトを取り除きたかったので軽くシャワーを浴び、着替えた

酷い目にあったわ…

真姫「さ、流石秋の海ね…体が凍りそうだわ…」

穂乃果「すぐ火をつけるね」

幸いにも暖炉があり、穂乃果に火をつけてもらった

穂乃果「…本当にごめんなさい」

そう何度も謝られるとこっちもなんだか申し訳なくなる

真姫「もういいわよ、風邪ひかなかっただけマシよ」

そう言うと穂乃果は責任を感じたのか

穂乃果「…早く暖まりますように」

目を涙で濡らしながら毛布をかけ抱きついてきた

真姫「気にしてないってば…」

穂乃果「真姫ちゃん…ごめんなさい…」

どうしても離れない気だ

少々暑苦しいがそれも穂乃果の優しさゆえにしていること、拒むことなんてできない

むしろ心が満たされてゆく

私以上に優しいのはあなたよ、穂乃果…
178: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:27:56.46 ID:NLCJbaFi.net
数分ほど暖まっていると後ろで大きなお腹の音が鳴った

真姫「…そういえば何も食べてなかったわね」

穂乃果「えへへ…」

照れ隠しのつもりか私の背中に顔を埋める穂乃果

真姫「寝たり飛び出したり食べたりと節操ないわね」

穂乃果「だって最後に食べたの昨日の夜だもん…」

真姫「今用意するわ、待ってて」

立ち上がると同時に私のお腹からも音が鳴った

穂乃果「真姫ちゃんかわいいなぁ」

このへらへらした顔が腹立つ

真姫「…穂乃果だけご飯抜きにするわよ」

穂乃果「酷いよ!」
179: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:40:28.51 ID:NLCJbaFi.net
穂乃果「え、えっと…」

真姫「…ごめん」

私たちの前に並べられたのは二つのカップラーメン

穂乃果「ぜ、贅沢言ってられないもんね!穂乃果カップラーメン好きだよ!」

下手なフォローほど胸に刺さるものはない

真姫「私が料理できていたら…」

穂乃果「穂乃果もあまり上手じゃないし…」

お湯を入れてからできるまでたった三分

それなのにその三分が長く感じてしまうのは誰にだってよくあること

けれど今はもっと長く感じてしまうほどに重苦しい空気が漂っているのだ

そしてやっと3分経ち、それぞれが我先にと麺を口に運んだ

凛が今までに紹介してくれたラーメン屋などの味には劣ってしまうが、空腹は最高調味料という言葉の通り

胃にとても染み渡る、安価なカップラーメンでも充分なご馳走だった

すすることに夢中になっていると穂乃果が

穂乃果「あーん」

とこちらに向かって大きく口を開いてきた
180: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:51:12.96 ID:NLCJbaFi.net
真姫「…何よその口」

穂乃果「え?ラーメンとか一緒に食べてる時って食べあいっこしないの?」

真姫「しないわよ」

前はにこちゃんや凛から提案されたこともあったが受け付けなかった

穂乃果「雪穂といつもしてたのになぁ…」

真姫「仲睦まじいことですね」

そっけなく返事を返し、スープを飲む

穂乃果「もしかして嫉妬してるの?」

真姫「ぶふっ!?」

危うく顔中スープまみれになるところだった

真姫「なっ!なななななんで私が穂乃果なんかに嫉妬しなきゃいけないのよ!!」

穂乃果「違うの?」

真姫「違うわよ!」

ムキになって否定するところがまただめだとつくづく自分でも思う

穂乃果「そっか、あ、麺伸びちゃうよ」

真姫「誰のせいよ誰の…」

再びスープをすする

穂乃果「後で口移ししてもらうからいいけどね」

真姫「ごほっ」

顔中スープまみれになってしまった
181: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 21:59:52.93 ID:NLCJbaFi.net
真姫「…」

私は苛立っていた

穂乃果「ごめんなさい!ごめんなさい!」

あのあと顔をすぐに洗い、臭いも消しさった

散々だ

身体がびしょ濡れになり、顔もびしょ濡れになり

穂乃果に翻弄されっぱなし…

普段も振り回されてるけど誰もいないせいか、今日は特に酷い

こんな時こそ…

穂乃果「ど、どこ行くの?」

その言葉を無視して家を出ていく

穂乃果「待って!」

時間もちょうどいいかしら

砂浜まで歩き、家を背にして座り込む

穂乃果「謝ってるじゃ~ん…あ…」

あの時と同じ

綺麗な夕日が今にも海に沈もうとしていた
182: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 22:29:01.02 ID:NLCJbaFi.net
真姫「穂乃果、座って」

穂乃果「…うん」

…誰も寄り添ってとは言ってないんだけど

穂乃果は私の肩に頭を乗せ、うっとりしながら夕焼けを見ていた

真姫「ちょっと、寝ないでよ」

穂乃果「こういうの恋人みたいで憧れてたんだけど、だめかな?」

妙に甘ったるい声で話しかけられて少し動揺してしまう

真姫「す、好きにしたら」

穂乃果「…真姫ちゃん優しい」

私は優しくなんかない

だって知ってるもの、いつかこの夢みたいな幸せが終わってしまうことを

いくら親の目をごまかしたところでここは我が家の別荘、見つかるのも時間の問題だ

でも穂乃果は永遠に続くと信じきっている

そんな彼女に何も告げることができない私は優しいどころか…

真姫「…前に穂乃果が見せてくれた夕焼けが綺麗だったからここにしたの、遠さもあったし」

穂乃果「…うん」

私は我が儘だった

こんなに純粋な目をしている子を連れ出し、鳥かごの中に閉じ込めてるんだもの

穂乃果なんかよよっぽど優しくなんかなく我が儘だったのは、私

だからせめてもの償い

見つかるまでの残りわずかな時間、私は彼女の我が儘に全て付き合おう

例えそれが無理難題だろうとしても、私は彼女のために尽くす

今はただこの幸せのひと時を過ごすだけだ…
185: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 22:44:07.38 ID:NLCJbaFi.net
真姫「はぁ…」

夕日が沈む前に早々と帰ってきた私たち

何もすることがなく、お風呂に浸かっている

温泉見たく広い構造で、二人だけではもったいないくらいだ

けれど不満がっている人が私の隣にいる

穂乃果「…ねぇ」

真姫「どうしたのよ穂乃果」

穂乃果「タオル巻いて湯船に浸かっちゃいけないんだよ!」

真姫「私の家が所有してるからいいのよ」

その家から逃げ出したわけだけど

穂乃果「穂乃果は裸なのに…」

真姫「私は見ないから気にしなくていいわ」

穂乃果「むしろ見て欲しいのに…」

すると穂乃果は潜ってしまった

真姫「子供ね」

気にしないでくつろいでいると後ろから突然

穂乃果「とうっ!」

真姫「わっ!」

飛び出てきた穂乃果の水滴が目に入り、動けなくなる

穂乃果「ふっふっふ、捕まえたよ」

真姫「は、離して!」

足が絡みつき身動きが取れなくなってしまった

穂乃果「真姫ちゃん、覚悟してね」

い、嫌な予感が…

穂乃果は私の胸へと手を伸ばし、鷲掴みにした
187: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 22:57:01.84 ID:NLCJbaFi.net
真姫「ちょ!穂乃果何やって…!」

穂乃果「真姫ちゃん柔らか~い」

どうやら離す気はないみたいだ

真姫「や、やめなさいっ…よぉ…」

だめだ、力が抜け落ちていく

希に一度触られたことはあるが、服の上だったためか逃れることができ何も感じることはなかった

だが今は直に触られており、逃げることも不可能

真姫「んっ…はぁ…」

一つ一つの動きに身体が反応してしまう

穂乃果「真姫ちゃん胸弱いの?」

真姫「そ、そんなわけ…あっ!」

不意を突かれ甲高い声が響いてしまう

何を血迷ったのか穂乃果は、一度手を離し

穂乃果「…穂乃果ね、真姫ちゃんとしてみたいことがあるんだけどいいかな」

真姫「してみたい…こと?」

普通なら断るところ、自分で我が儘に付き合うと言った手前

断りづらい、何より逃げられない

半ば諦め、穂乃果の言った条件を飲んだ

真姫「…わかったわよ」

穂乃果「…ありがとう」

穂乃果のことだから何をするかわかったものじゃない

したいこととは何か考えてるあいだにそれはやってきた

後ろから手が私の下腹部の辺りに迫っていることに気づけなかったのだ

そして指がそれに触れると気づいた時にはもう遅かった
197: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 02:59:47.19 ID:if/dFWST.net
ちょい書き忘れ

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絵里「穂乃果と真姫が休み?」

海未「えぇ…しかも無断欠席という…」

ことり「お家に電話したら学校に行ったと思われてたらしいよ…」

凛「真姫ちゃんも無断欠席らしいよ、どこにもいないんだって…」

花陽「真姫ちゃんのパパとママかんかんだよぉ…」

希「どうする?ウチらで探そか?」

絵里「そうね、今日は練習をやめて穂乃果たちを探しましょ」

にこ「…」

希「にこっち?行くで」

にこ「え?う、うん…」
198: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 03:11:47.29 ID:if/dFWST.net
ことり「穂乃果ちゃーん!」

凛「真姫ちゃーん!」

海未「やはり見当たりませんね…」

絵里「どこ行ったのかしら…」

希「みんな穂乃果ちゃんと真姫ちゃんについて最近気になることってない?ウチ1つはあるんやけど…」

海未「あ…」

ことり「もしかして…」

花陽「あれは含まれるのかなぁ…」

絵里「…希と同じく」

凛「?」

にこ「…」

希「だとするとまさかあの二人…」

絵里「その可能性が高いわね」

海未「だから諦めなさいとあれほど…!」

ことり「連れ戻されたりでもしたら…」

花陽「大事になったら警察まで…」

にこ「っ…」

凛「ねぇ凛にも教えてよ~!」
202: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 20:39:45.66 ID:if/dFWST.net
駆け落ちまでは知られてませんが、どこか行ってしまったことくらいは察してると思います
210: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/07(水) 20:53:13.23 ID:JOJVCptd.net
真姫「----------っ!!?」

一体何が起こったのかわからない

身体中に電流がほとばしり、意識が軽く飛んでしまう

真姫「うくぅ…!」

穂乃果「ご、ごめんね真姫ちゃん、次からは優しくするから」

そういう意味じゃ…!

抵抗する間もなく穂乃果の指は形に沿ってなぞられていく

真姫「んんっ----------!!」

自分で触るよりも衝撃が強すぎる

このままじゃ身体がおかしく…

穂乃果「気持ちいい?」

真姫「そんな…わけ…あっ!!」

口をあけたところを狙われ、前よりも指を強く押し付けられる

真姫「はっ…んっ…」

穂乃果「我慢しなくてもいいんだよ、ここには穂乃果たちしかいないから」

真姫「んっ!んんーっ!」

自分の腕を噛み必死に抵抗するも穂乃果の手は緩まない

それどころかどんどん上下の動きが早くなっていく

穂乃果「真姫ちゃん感じやすいのかな?」

真姫「そ、そんな言葉どこで…」

息切れしながらもなんとか言葉を紡ぐ

穂乃果「漫画のセリフの一つでね、真姫ちゃんとしたいこともその漫画に描いてあったんだよね」

真姫「…その漫画って薄くなかった?」

穂乃果「うん、通販で絵が可愛かったから買っちゃった」

嫌な予感的中

真姫「!! 穂乃果それ漫画じゃ…!」

穂乃果「指、入れるね」

真姫「ま、待って!ほのっ-----!!」

あっけなく私は穂乃果を体の中に受け入れてしまった
211: 名無しで叶える物語(豚)@\(^o^)/ 2015/01/07(水) 21:36:38.65 ID:JOJVCptd.net
穂乃果「真姫ちゃんの中…きつい」

真姫「言わないで…よっ…」

入れられた、と言うより押し込まれた方が正しい

大して湿ってるわけでもなくこじ開けられたので痛い、苦しい

さっきまでの快感はどこへ行ったのか

真姫「っつぅ…」

穂乃果「痛い…よね、真姫ちゃん力入れすぎだもん」

あくまで私のせいなのね…

穂乃果「すぐ気持ちよくしてあげる」

穂乃果は余った左腕で私の胸を優しく撫でた

真姫「ふわぁ…」

穂乃果「力抜いて、痛くしないから」

真姫「あぁ…はふ…」

抑えてた口から息が漏れる

今までこわばってた身体から力が抜けて行き、中も湿ってきた

穂乃果「うん、少し楽になったね、奥まで入れるよ」

また声が漏れ出さないよう二回こくりと頷く

今度は素直に穂乃果の指を最後までくわえこんだ
213: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/07(水) 22:07:54.78 ID:JOJVCptd.net
穂乃果「流石に2本は無理かぁ…」

真姫「はぁ…はぁ…」

もう果ててしまってもおかしくなかった

それほど穂乃果で感じているのだから

私が声を出したくない理由はただ一つ

穂乃果に私の情けない声を聞かせたくないからだ

しかもそれが穂乃果によって出されるのものならばますます出すわけに行かない

ようやく穂乃果は先端を動かし始めた

漫画で見たとは言ってたものの、慣れない手つきで上下左右に動かすだけ

しかしこれだけでも私に快楽を与えるのには充分だった

真姫「んはぁ…ひうぅ…」

既に私からは甘い声が一定の感覚で漏れれているわけだが

それでも大声で果ててしまうのは我慢しなければ

穂乃果「真姫ちゃんの気持ちよさそうな声聞きたいな~」

話しながらも手は休まず蠢く

真姫「ぜ、絶対に…ふっ…出さないん…んっ!だからぁ…」
214: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/07(水) 22:29:49.99 ID:JOJVCptd.net
穂乃果「真姫ちゃんが我慢してる姿可愛いよ…」

耳元で声を甘くし、囁く

私の身体はそれに反応し、大きく跳ねる

真姫「あぅっ!!」

見透かされたのか穂乃果は悪い笑みを浮かべ

穂乃果「もしかしてこういうのも弱かったりする?」

真姫「何の…ことよ…」

気づかれてないことを信じるも無駄に終わった

穂乃果「真姫ちゃん可愛いなぁ」

真姫「あっ!」

何、今のは…?

穂乃果「真姫ちゃん穂乃果の指気持ちいい?」

真姫「くふっ…!」

変だ、囁かれてるだけなのに

穂乃果「もう楽になっていいんだよ」

身体がこれ以上ないほど火照り

穂乃果「我慢しても辛いだけだよ」

敏感で

穂乃果「穂乃果だけに聞かせて…」

たまらなく気持ち良く

穂乃果「穂乃果の大好きな…真姫ちゃんの声」

そして

真姫「んくっ…!あぁ!いっ…くぅ!!」

とうとう抑えきれなくなり

穂乃果「んっ」

穂乃果の口づけによって私は果てた

真姫「ぅああああっ!!!」

快感という名ののまどろみの中に溺れていった
215: 名無しで叶える物語(豚)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 02:02:17.13 ID:MvzSLgI1.net
目が覚めると穂乃果が私にキスしていた

…は?

なぜ今この状況に至っているのか思考を巡らしている途中

口伝いに何かが注がれた、私の口の中に

真姫「…けほっ、けほっ」

穂乃果「あ、真姫ちゃん大丈夫?」

真姫「大丈夫って誰のせいでのぼせてたと思ってるのよ…」

どうやら私がのぼせてた後湯船から出してくれたのだろう

ご丁寧に冷やしたタオルまで

だが問題はそこじゃない

真姫「ところで穂乃果…どうして口移しなの?」

穂乃果「…バレた?」

むしろどうしたらバレてないと思えるのか聞いてみたい

真姫「ミネラルウォーターでいいじゃない」

穂乃果「沢山入ったら困るから…」

真姫「コップあるでしょ」

穂乃果「入れにくいなぁって…」

真姫「…どうして口移しなの」

穂乃果「真姫ちゃんとキスしたかったからです!」

真姫「穂乃果ぁ!」

穂乃果「ごめんなさーい!!」

キスされるこっちの身にもなってほしい
221: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 05:01:23.98 ID:MvzSLgI1.net
穂乃果「一緒に寝ていい?」

枕を抱えた穂乃果が涙目になりながら寄ってきた

いつもの穂乃果らしくないと思い、何の躊躇もなく招き入れた

真姫「…ん」

実は私も落ち着かなくずっとそわそわしていた

あんなこともあったわけだしそりゃ間違いの一つや二つあっても…いや何期待してるのよ

…穂乃果のせいでどんどん変態になってってる気がする

悶々と考えてると、穂乃果はもうベッドの中へと潜り込んでいた

真姫「…どうしたの」

口では平静を装っているが、内心緊張しっぱなし

するろ穂乃果はまるでコアラのように私に抱きついてきた

心だけでなく体もぴくりと反応してしまう

でも抱きつき方にはいつもの勢いが感じられなかった

それが穂乃果の心情を表してるかのようだ

穂乃果「…少しだけでいいからこうしてていい?」

真姫「少しなんてらしくないわね、長くたって構わないわ」

安心したのか穂乃果は背中に顔をうずめ、声を押し殺し泣いた

どうして泣いているかわからない

幾度となく諦めるということをしてこなかった強い彼女が初めて私に見せた弱い所

慰めて上げることもできるのだろうけど、本人が話す気にならないのな余計なお世話というもの

私はじっと彼女の悲しみを背中で受け止めるだけだ
222: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 05:31:28.97 ID:MvzSLgI1.net
真姫「…落ち着いた?」

穂乃果「…うん」

背中の一部分が微かに湿っているのがわかる

今までの私だったら嫌がってたけど、穂乃果なら構わないという気持ちが強くなってしまうということは

穂乃果のせいで増して酷くなっていく恋の病気

数日前までは大嫌いなんて言ってたのに…ね

穂乃果「…夢」

真姫「え?」

穂乃果「怖い夢…見ちゃったの」

それで私に…

ここにはほかに誰もいないのもあるけど、自分で背負いすぎず真っ先に私を頼ってくれることが素直に嬉しかった

穂乃果「誰にも認められない二人の恋のお話でね、それでも互いに愛がどんどん深まっていっちゃうの」

私たちみたいね…

穂乃果「遂に駆け落ちするんだけど、片方がね…」

真姫「片方が?」

穂乃果「----------死んじゃうの」
223: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 05:42:09.17 ID:MvzSLgI1.net
真姫「っ…」

なんて嫌な夢物語…私が見ていたらとても口に出せない…

穂乃果「ご、ごめんね、気分悪くしちゃって…」

真姫「はっきりと見たのね」

穂乃果「…うん、普段は夢の記憶は忘れちゃうんだけどこれだけは今でも覚えてるんだ…」

私も同じ、覚えてることはあるけれども曖昧で二、三日したら忘れてしまうことが多い

…もしかしたら正夢なのかも

穂乃果「…」

真姫「穂乃果?」

きゅっと寝間着の端を掴まれる

自分で話していて怖くなったのだろう

穂乃果「こっち向いて」

真姫「はいはい」

こんなに沈んだ空気でも穂乃果の顔を見るとどぎまぎしてしまうのはどうなんだろう

ちゃんと落ち着かないと…

穂乃果「真姫ちゃん…キスして…」
226: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 20:49:09.06 ID:MvzSLgI1.net
穂乃果「キスしてくれないと不安でおかしくなっちゃいそう」

穂乃果「真姫ちゃんが欲しいよぉ…」

あぁ、もう落ち着いてなんかいられない

穂乃果は私に獣になれと言っているに決まってる

穂乃果が私を欲するみたいに私も貴方が欲しい

穂乃果…穂乃果…

がさっ

…?

お互いの唇が触れ合う刹那、外の茂みから音がした

位置からしても動くのが見えたのは私しかいない

さっきとは違う緊張が走る、これは危機感で起こる緊張

真姫「…待って」

穂乃果「真姫…ちゃん…?」

そんな泣きそうな顔しないで、私まで悲しくなる

真姫「大丈夫、すぐ戻ってくるわ」

穂乃果「絶対だよ、絶体…」

真姫「絶対よ、そのあと…ね」

穂乃果「…うん」

ベッドを離れ、庭に通じる窓を開ける

少しでも安全を確認できたらすぐ戻ってあげよう

口の中が恋しくなっちゃった
228: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 21:05:15.98 ID:MvzSLgI1.net
静かな波音、月の光が照らす夜に響き幻想的この上ない

だがその美しさを汚そうとしている輩を私は見た

実体はなんなのか、私たちの幸せを脅かす存在かどうか

確かめる義務がこの西木野真姫には課せられている

愛音を消し、いざ茂みの中を除く

見えたのはきらりと光るサングラス

次に目線を下ろすと目に飛び込んできたのは

西木野家に仕えてる者に与えられる黒いタキシード

間違いない、追手だ
229: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 21:41:34.75 ID:MvzSLgI1.net
真姫「っ!!」

叫び声をこらえとっさに茂みの反対側に隠れる

どうして…どうしてこんなに早く…

-----今何か見えなかったか?

-----何も?だが警戒は解くなよ

-----わかってる、いつ逃げられるかわからないからな

聞こえてきたのは若い男性二人組の会話

これではっきりした

私たちを捕まえに来たんだ

でもなぜばれた?

あの人に裏切られた?そんなことありえない

見つかってしまった?あの時間帯なら誰もいないはず

まさか…!

-----にしてもお前よくやったな

-----あぁ、たまたま休みの日にあの車を見かけて追跡していったら…

-----お嬢様が家出してたなんて思わなかっただろ?

-----怪しいとは感づいてたけどな

そんな…そんなことって…
233: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 22:00:22.57 ID:MvzSLgI1.net
-----お嬢様のお父様、ありゃ相当怒ってたぜ

-----だろうな、家出の理由があれだぞ

-----あれって?

-----知らないのか?駆け落ちだってよ

-----マシ!?

-----静かにしろ、しかも相手が女の子って噂だぜ

-----…同情するな、そりゃ両親も怒るだろうよ

-----どっちに同情してんだか

-----どっちも、同性を好きになってしまった哀れな二人とその両親

-----本気でそう思ってるのか信じ難いな

-----まぁ、ちょっとだけな

-----にしてもあの執事は可哀想だったぜ

-----お嬢様に付きっきりだったあの?

-----そう、駆け落ちに手助けしたせいで二人を捕まえてこなかったらクビだってよ

-----うわっ、こえー

-----駆け落ちについていくら問いただしても口を開かなかったらしい

-----執事魂だな、俺も見習わなきゃ

-----見習うのはいいから監視を続けろ

-----はいよ
234: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 22:09:52.18 ID:MvzSLgI1.net
涙が止まらなかった

今にも罪悪感で押しつぶされそう

ただ心の中で穂乃果とあの人に謝ることしか出来なかった

ごめんなさい…ごめんなさい…

私のせいで二人の人生を狂わせてしまって

本当にごめんなさい…

涙目を閉じ、懺悔を幾度となく繰り返す

涙が枯れ果て、目を開けた次の瞬間

トン

真姫「え-----」

-----申し訳ありません、お嬢様

最後に見えたのはあの人の辛そうな顔

嫌、私はすぐに戻ってくるって言ったんだ

怯えているだろう、早くキスしてあげないと

待っててね穂乃果…今すぐ戻---------------
235: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 22:25:17.16 ID:MvzSLgI1.net
大丈夫、すぐ戻ってくるわ

何度も何度もその言葉を繰り返す

時々外を除くが見えるのは暗闇だけ

すぐじゃなくていい、ただ無事に帰ってきて

私にただいまって言ってくれるまで

私はいつまでも待つよ

ガチャ

穂乃果「…!」

玄関の扉が開く、きっと真姫ちゃんだ

ベッドを飛び出し、音のする方に走る

確かにそれは見知った顔であった

けれどそれは信頼に値する存在ではなかった

穂乃果「…執事さん?」
236: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 22:31:55.71 ID:MvzSLgI1.net
-----お迎えに上がりました

穂乃果「お、お迎え?穂乃果帰りたいなんて一言も…」

-----お嬢様が言っておられました

穂乃果「真姫ちゃんがそんなこと言うはずがないよ!」

すると無言で見せてくれたのは

背中ですやすやと眠る真姫ちゃんの姿

穂乃果「そん…な…」

あんまりだよ…

すぐに戻ってくるって言ったじゃん…

こんな戻り方されても困るだけ…

キスしてくれるんでしょ?ねぇ真姫ちゃん…

穂乃果「ははは…は…」

だめだ、逃げ出す気力もないや

その場にへたり込んでしまうと執事さんはもう一人黒服の人を呼び出し

私を抱えて車に乗せられた

最初から実る恋じゃなかったんだ

最初から幸せになることなんてできなかったんだ

最初から諦めていれば…良かったんだ…
239: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 22:51:21.13 ID:MvzSLgI1.net
私たちは学校に引き戻された

西木野家の配慮なのか、警察のお世話にはならなかったらしい

学校にも私たちはただ無断欠席しただけどいう扱い

案の定教務室では長い時間怒られた

向かいには真姫ちゃんもいて、まるであの時と同じだ

一瞬ちらりと真姫ちゃんがこちらに目を向けたが、暗く虚ろな目をしていた

一体真姫ちゃんの家でどんなことがあったのか、それは私の知る由もない

不思議なのは真姫ちゃんがμ'sを辞めさせられなかったこと

絵里ちゃんから聞いた話だと、真姫ちゃんがお願いし続けた結果

三年生が卒業するまでならと言われたようだ

逆に言えば卒業したら真姫ちゃんはスクールアイドルをやめ、医者になるための勉強をするのだろう

寂しくなっちゃうなぁ…
241: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:03:43.84 ID:MvzSLgI1.net
それと…みんなが私たちを見る目が冷たくなったのも感じた

海未ちゃんとことりちゃんは哀れむような目で

花陽ちゃんはどうしたらわからず、戸惑いを隠せない目で

特に凛ちゃん、目どころか口すらも聞いてくれない

それでも三年生の三人は今までと変わらず接してくれる

真姫ちゃんは何も気にしてない様子だったけど私はいろいろと辛かった

そんなの当たり前だよね、私と真姫ちゃんじゃ背負ってるものが違いすぎる

こんな些細なことを気にできないほど追い詰められているんだもの

私は軽くお父さんとお母さんに怒られただけで済んだけど

真姫ちゃんは怒られるだけじゃない、きっと毎日酷い仕打ちを受けている

今すぐ救ってあげたい、けどそんなことできる立場じゃないのは自覚している

私のせいでこうなってしまったんだから助ける権利などない

したくて見て見ぬふりしてるわけじゃない

せざるを得ないのだ

そして何も関わることができないまま

私たちは大人になった
243: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:18:53.50 ID:MvzSLgI1.net
私は穂むらの跡を継ぎ、平凡な毎日を送っている

真姫ちゃんは西木野総合病院に就き、忙しい日々を過ごしているらしい

私だって人間、たまに病気を患い病院に行くこともしばしば

だけど真姫ちゃんに会いたいと言っても合わせてくれない

その理由は忙しい、手術中、出張、急患など多々あるが

答えは一つ、私だから

高坂穂乃果という人物が来たら追い返せとあらかじめ言われてるのだろう

私は大人になって、諦めという言葉を覚えた

性格は常に消極的、保守的になり、経営も安定して平均を維持している

悪いことではないのだけれど、昔からの常連さんにたまに言われるんだよね

穂乃果ちゃん、昔はあんなに元気だったのに随分変わったねって

別に私は至って元気だ、体調が悪い訳でもない

でも来る度に元気がないと言われてしまう

それは私の性格が変わってしまったから

正反対だもんね、昔の私と今の私

だってしょうがないじゃん、間違って後悔なんてしたくないから

そしてある時偶然であってしまった

私が買い物の帰り、病院の前を通りがかろうとした時

仕事を終え、同じく帰宅途中の真姫ちゃんと
244: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:28:51.76 ID:MvzSLgI1.net
穂乃果「あ…」

真姫「…」

この沈黙が全てを表していた

私たちはもう関わり合うべきではないと

穂乃果「お、お久しぶり…」

真姫「…」

真姫ちゃんは俯いたまま私の横を通り過ぎていった

穂乃果「待って!」

そういえば待ってって私、何回言ったことあるんだろう

いつも真姫ちゃんが何処かに行こうとするとき、必ず同じ言葉で呼び止める

待って…待って…

あの時も待ってって言ったらあなたは待ってくれたかな?

少しでも幸せな時間を過ごせたかな?

キスできたのかな?

しかし願いは叶わず、真姫ちゃんはそのまま歩みを止めない

穂乃果「待ってよ!」

おもむろに腕を掴む、すると

真姫「離してっ!!!」
245: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:35:25.83 ID:MvzSLgI1.net
穂乃果「っ!」

私の手はあっけなく振りほどかれた

真姫「…誰ですかあなたは」

穂乃果「…高坂、穂乃果」

真姫「他人なのに私の腕を勝手に掴まないでください、それでは」

同じ学校のスクールアイドルのグループ入っていて友達、もとい恋人同士だったのに

今じゃ他人扱い…か

穂乃果「他人でもいいよ、けど1度謝らせてほしい」

穂乃果「…真姫ちゃん、ごめんなさい」
247: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:51:14.87 ID:MvzSLgI1.net
真姫ちゃんは動きを止めていたが、再び歩き出す

穂乃果「…やっぱり真姫ちゃんは優しいんだね」

どれほど月日が流れようとも

真姫「…どこが優しいんですか、他人に謝らせてる私のどこが優しいというのですか」

あなたの優しさは変わらない

穂乃果「…じゃあなんで他人が謝ってることに対して泣いてるの?」

真姫ちゃんの優しさはたった十年程度じゃ消えない

真姫「…病院で思い出したくないことがあったからです」

穂乃果「それは…他人との思い出?」

昔の諦めることをしなかった頃の私

真姫「いい加減にして!!」

昔の自分ばかりを責め続けていた頃の真姫ちゃん

その二人が大人になって今初めて出会った

でもその出会いはたった一瞬のこと

真姫「…忙しいので私はこれで」

穂乃果「…じゃあね、西木野さん」

これで終わりにしよう

私と真姫ちゃんの中にあった昔の自分は消え

大人になった今の自分で生きていくことを誓う

真姫「さようなら、高坂…さん…」

高坂穂乃果と西木野真姫はすれ違うことはあれども

穂乃果と真姫ちゃんは二度と出会うことはなかった…

END2
248: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/08(木) 23:56:00.77 ID:MvzSLgI1.net
今日はここまで
分岐は>>226の途中から
END3の内容はもっときついものになると思います
258: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/09(金) 21:19:21.79 ID:dsjWDsFR.net
穂乃果「待って!」

真姫「え…」

穂乃果「行かないで…」

真姫ちゃんの事を信頼していないわけじゃない

一人取り残されるのが怖い

真姫「すぐ戻ってくるから…」

穂乃果「行っちゃ…やだよぉ…」

怖い…寂しい…

片時も離れちゃ嫌だ

もし真姫ちゃん帰ってこなかったらこの暗い闇の中独りぼっち

ずっと私のそばにいて…

真姫「…わかったわ、一緒にいてあげる」

真姫ちゃんは軽く私を抱きしめてくれた

暖かい…真姫ちゃんは優しいなぁ…

穂乃果「真姫ちゃんっ…ありがとうっ…好きっ…」

真姫「私も好きよ…穂乃果…」

お互いを見つめ合い、少しの間唇を重ねた

優しさに甘えるように少しだけ…少しだけ…
261: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/10(土) 10:59:19.00 ID:HFXPD/ju.net
穂乃果「これからどうしよう…」

つい真姫ちゃんを止めてしまったけど、あれって…

真姫「確証は持てないけど、多分私たちを捕まえに来た追ってよ」

穂乃果「追手…!」

もし捕まったら私たちの幸せが壊されてしまう

そんなの嫌、絶対嫌

真姫「どうしてこんなに早く見つかったのか知りたいけど、考える暇もなさそうね」

穂乃果「突入してくるのかな…」

真姫「おそらくそうね、ちょうど0時を合図にして一斉に来ると思うわ」

真姫ちゃんはこういう時でも冷静で、頼りになる

0時まであと15分…

穂乃果「隠れたりするの?」

真姫「…逃げましょ、ここから」
262: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/10(土) 11:14:17.58 ID:HFXPD/ju.net
穂乃果「逃げるってどこに?」

真姫「一応他の別荘までの道のりは知ってる…けど…」

穂乃果「けど?」

真姫「…何十日、いや歩きなら1ヶ月以上かかるかもしれない」

穂乃果「そんな…」

あまりにも遠すぎる

それに1ヶ月で着く保証もない

それどころかたどり着けるかどうかすら…

真姫「どうする?ここで大人しく捕まるか、逃げるか」

どうするって…言われても…

真姫「私は穂乃果と幸せになれればいい」

真姫ちゃんは私の手を握りそう言った

そっか、簡単なことだったんだ

捕まるか逃げるかの選択じゃない

ただ私たちが幸せになれる方を決めるだけ

穂乃果「穂乃果は…」
263: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/10(土) 11:28:22.94 ID:HFXPD/ju.net
穂乃果「逃げたい、真姫ちゃんと一緒に」

真姫「…わかったわ、時間もないしこっちに来て」

私は手を引っ張られながら、リビングまで連れて行かれた

0時まであと十分

真姫「このバッグにはいっぱい食料と日用品が入ってるの、重いけどこれを持っていくわ」

穂乃果「わかった、よい…っしょ」

確かに重い、これを背負いながら長距離歩くのはとても辛そうだ

でも真姫ちゃんと一緒なら頑張れる

0時まであと5分

真姫「こっちに裏道があるから、0時を過ぎた瞬間公道まで走って」

穂乃果「うん、あの…真姫ちゃん…」

真姫「…こんな時に何よ」

穂乃果「…頑張ろうね」

真姫「…えぇ」

3…2…1…

0!
264: 名無しで叶える物語(豚)@\(^o^)/ 2015/01/10(土) 11:47:34.13 ID:HFXPD/ju.net
真姫「走って!」

穂乃果「はっ…はっ…」

うぅ…しんどい…

でもこの暗さなら見つからないはず…

家の方ではドタバタと騒がしい剣幕になっている

真姫ちゃんの思惑通り、私たちは脱出することができた

真姫「もう少し…よ…!」

穂乃果「うんっ…!」

私たちは近くにあった草むらに飛び込んだ

真姫「はぁ…はぁ…」

穂乃果「けほっ…」

人生で一番緊張したかも…

-----どこに逃げたんだ!

-----まだこの近くにいるはずだ!

穂乃果「ひっ…!」

まだ難は去っていなかった

身体の震えが止まらない、今にも声が漏れそう

見つかりたくない…見つかりたくな…

真姫「穂乃果…落ち着いて…」

穂乃果「た、助けて真姫ちゃんっ…!」

もう…げんか…

真姫「…んっ」
269: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/11(日) 22:50:47.43 ID:IYaNNiPi.net
穂乃果「んんっ」

横から強引に真姫ちゃんがキスしてきた

もしかして…私の口を塞いでくれてる?

声はなんとか収まったが、それでも震えが止まらない

感づいたのか次に肩を掴む

口を離され、二人の間に糸が引かれた

真姫「落ち着いて…もう少しの辛抱だから…」

そう言うと真姫ちゃんはまた唇を重ねてきた

徐々に震えも止まり、事に無我夢中になる

それでも音は立てずに舌を何度も何度も口の中に入れ合う

心を支配していた恐怖はやがて彼女への愛情に染まってゆく

真姫ちゃん…大好き…愛してる…

-----見当たらない…

-----この先は一本道だ、居ないとなれば後戻りするしかないようだな…

行った…かな?

数十と聞こえていた雑踏と会話も聞こえなくなった
272: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/11(日) 23:27:39.49 ID:IYaNNiPi.net
真姫「…落ち着いた?」

穂乃果「…うん」

内心緊張してるけどさっきよりは大分ましになった

あとこの緊張はキスの緊張だと思う

真姫「それじゃ行きましょ、あまり時間かけてられないし」

穂乃果「そうだね」

一応辺りを確認すると人はいないが、家の周囲には何人か監視が着いていた

真姫「本当は家に戻れたら一番良かったんだけど流石に無理そうね」

穂乃果「あの家ともおさらばか…」

真姫「寂しい?」

穂乃果「…真姫ちゃんは?」

素直に寂しいなんて言えず、真姫ちゃんに答えを求める

真姫「寂しいに決まってるじゃない」

意外、てっきり寂しくないとため息混じりに言われるかと思ったのに

穂乃果「じゃあ穂乃果も寂しい」

真姫「じゃあって何よ」

穂乃果「えへへ、でも真姫ちゃんがいるから大丈夫」

真姫「…私も穂乃果が傍にいてくれるから安心ね」

信頼し合うってとても大切だと思う

そんなの愛し合ってるなら当たり前なんだけど

愛って成就するものと壊れてしまうもの両極端

でも一度築いた信頼はちょっとやそっとじゃ離れない

それが愛情の上にあるものならば尚更

愛だけじゃなんでも乗り越えられるわけではない

お互い信頼、愛してたからこそ私たちは…
273: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/11(日) 23:41:51.05 ID:IYaNNiPi.net
歩いて、歩いて、歩き続けた

どんなに大丈夫だと言い張ってても楽なことより辛いことの方が多いのが世の常

ご飯は一日二食、しかも少量

たった少ししか食べてないのに鞄の中の食料はみるみる減っていく

お腹が減っても満足に食べられない生活が続いた

顔を知られると困るので買い物はできないが飲み物には困らなかった

通りがかりの公園で水を飲み、腹を満たすことができたから

たまに持ってきたお金でジュースを買って軽い贅沢してたっけ

そうそう、その水で体も洗った

寒い中二枚しかないタオルで身体中ごしごし拭いて…ちょっと風邪引いたんだよね

そんな過酷な生活だったけど唯一の楽しみが睡眠だった

一枚の毛布に二人でくるまってとっても暖かかった

あまりにも寒いときは抱き合って寝て、起きたら顔が近くて恥ずかしくて…

たくさん歩いた、どの位歩いたかわからないくらい

そして山道に差し掛かった
275: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/11(日) 23:58:35.37 ID:IYaNNiPi.net
穂乃果「けほっけほっ…うー…」

真姫「風邪?」

穂乃果「…たぶん」

この辺から一段と寒くなってきた

無理して身体を洗ったせいかまた風邪をひいてしまった

これくらいならすぐ治る…はず

真姫「休憩しましょ、少し温まった方がいいわ」

暖房器具などないから温まる手段は食事と毛布くらいしかない

寝るときのように毛布にくるまう私たち

真姫「…冷たいわね」

穂乃果「ご、ごめんね…」

最近は真姫ちゃんの体温を奪ってるようで嫌だ

真姫「気にしないでいいの、ほら食べ物」

食料もカンパン一枚…

穂乃果「真姫ちゃんは食べないの?」

真姫「私はさっき食べたから」

素っ気ない返事をして温めようとしてくれる真姫ちゃん

でも私知ってるんだよ

このカンパンの缶、一週間前から減ってないってこと

真姫ちゃんはその間何食べてたの?

飲んでるところしか見てないよ

やっぱり…真姫ちゃん、は…やさ…し…

穂乃果「はぁ…はぁ…」

真姫「…穂乃果?」

ドサッ

真姫「----------っ!?」
276: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:06:51.07 ID:OzFYLew0.net
真姫「穂乃果っ!!穂乃果ぁ!!」

穂乃果「…まき、ちゃん?」

どうやら私は倒れてしまったみたいだ

真姫「よ、良かった…でもすごい熱…」

熱がどんどん悪化していくのがわかる

顔が熱い…呼吸が苦しい…

突然体が持ち上がる

穂乃果「…どうしたの?」

何が起こったか思考が回らない

背中から伝わる体温、背負われてる…のかな

真姫「どうしたもこうしたもないわ、山を降りるの」

穂乃果「なん、で?」

山を降りたら見つかっちゃうのに

真姫「このままだと穂乃果が死んじゃうからよ!!」
277: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:14:57.07 ID:OzFYLew0.net
死ぬ…私が…?

穂乃果「ほのか…しんじゃうの?」

真姫ちゃんは医者の子供だから間違ってないんだろうなぁ

真姫「絶対に死なせたりなんかしない、必ず助ける」

駆け足で山道を降りていく真姫ちゃん

真姫「はぁ…はぁ…」

私を背負いながらも全速力で

真姫「はぁ…きゃあ!?」

真姫ちゃん危ないよ、倒れたら真姫ちゃんが…

真姫「絶対…死なせないんだから…」

…真姫ちゃんだって知ってるでしょ

もう間に合わないことくらい

これ以上真姫ちゃんに迷惑なんかかけたくない

だから…お別れだね…
278: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:26:18.08 ID:OzFYLew0.net
真姫「-----穂乃果?」

穂乃果「あはは…もう、だめみたい…」

真姫「駄目なんかじゃない!あともう少し頑張って!」

穂乃果「あとすこしって…どのくらい?」

真姫「ほんのちょっとよ!」

穂乃果「ほのか…あきらめるね…」

真姫「どうして!私のことは全然諦めてくれなかったくせに!」

穂乃果「あきらめたくなかったけど…もう、げんかいなんだ…」

真姫「諦めないのが穂乃果でしょ!こんなとこで死んでいいの!?」

穂乃果「さいごにまきちゃんのえがおがみられるならいいかなぁ…」

真姫「…見せてあげるわけないでしょ」

穂乃果「…どうして?」

真姫「あなたは死なないからよ」

穂乃果「ううん、もうしんじゃう…だからまきちゃんのえがおみせて…?」

真姫「嫌!」

穂乃果「さいごの…おねがい…だから…」

真姫「嫌だって言ってるでしょ!!」

穂乃果「まき…ちゃ…」

真姫「……穂乃果、大好き」ニコッ

やっと見ることができた、真姫ちゃんの笑顔

これで思い残すことはないよ

ばいばい…真姫ちゃん…

穂乃果「だい…す…き」
279: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:41:56.75 ID:OzFYLew0.net
私のせいだ…

私が逃げ出そうなんて言わなければ…

ごめんなさい穂乃果…ごめん…なさい…

真姫「穂乃果ぁ…穂乃果ぁ…」

冷たくなった身体を抱きしめ、ただ一人すすり泣く

不意にあの会話を思い出す

遂に駆け落ちするんだけど、片方がね…

片方が?

----------死んじゃうの

真姫「…」

穂乃果、あれは正夢なんかじゃないわ

あなたを寂しい思いになんかさせない

一人で逝かせたりしない

真姫「…ふふっ私ももう限界みたい」

わざと全身の力を抜き、彼女の抜け殻の上に倒れ込む

真姫「安心して穂乃果、私ももうすぐそっちへ行くから」

真姫「でもその前に一つだけ我が儘に付き合ってね」

唇のみをくっつけるだけのキス

何も感じない、何も

穂乃果であったそれはもう私に暖かさを、優しさを与えてはくれない

我が儘にさえも…

でも私は穂乃果以上の我が儘だからまだまだ付き合ってもらう

真姫「おやすみ穂乃果、愛してる…」

彼女が笑顔で死んだように私もまた笑顔で後を追った

私たちは最後まで幸せだったよね、穂乃果…
282: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:52:48.87 ID:OzFYLew0.net
あるところに二人の女の子がいました

一人は素直で明るい普通の子

一人は意地っ張りで暗いお嬢様の子

正反対な二人でも二つだけ共通点があった

我が儘な正確と優しい性格

そんな二人があるとき恋に落ちてしまいました

最初は片思いだったものの、想いが通じたやがて両想いに

しかしその恋は報われるものではなかった

彼女たちは諦めることができず駆け落ちするも力尽き、遂に死んでしまった

二人はただ幸せを求めていたというのに、その恋は夢半ばで儚く散った

だがきっと天国でも二人は幸せであるだろう

二人の死に顔はとても安らかに笑っていたのだから…

END3
283: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/12(月) 00:56:01.82 ID:OzFYLew0.net
後半地の文が雑ですみません
キャラを死なせてしまうのは賛否両論あるので苦手な方には申し訳ないです
次がラストです、長くなります
ではまた明日
299: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 21:23:33.47 ID:WkDVfcZ6.net
真姫「…投降、しましょ」

もうこれしか道はない

穂乃果「と、投降…?」

真姫「無駄な抵抗しないで大人しく捕まるってこと…」

穂乃果「そんなことわかってるよっ!」

真姫「…ごめんなさい」

余計なお世話だったみたい

穂乃果「ねぇどうして?やっと二人っきりでここまで来たんだよ?」

真姫「そうね」

ここでの生活は本当に楽しかった

穂乃果「ずっと一緒に、幸せになるって決めたんだよ」

真姫「…そうね」

とても幸せだった

穂乃果「じゃあなんで!なんとかして見つからなければまた…」

真姫「…」

そんな夢物語も、ここでおしまい
301: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 21:27:42.88 ID:WkDVfcZ6.net
穂乃果「ひぐっ…うぅ…」

胸元で涙をこらえる穂乃果

自分勝手な私で…我が儘な私でごめんなさい…

でも私はそんな彼女を優しく抱きとめながら、こんな言葉しかかけられない

真姫「…穂乃果、夢っていつかは覚めるものよ」

穂乃果「ふぇ…?」

真姫「いい夢だったじゃない、二人だけで暮らしたこのほんの少しの時間」

私はこの夢がいつ覚めるのか知っていた、思ったより早かったけど

真姫「でもそれは夢、私たちは現実という辛い日常に戻らなきゃいけないの」

それを知っていながら最愛の人に教えなかった

真姫「私は穂乃果と暮らせて幸せだったわ、穂乃果は不幸だった?」

夢だなんて教えたくなかった、信じたくなかったから

穂乃果「…幸せ、だよ」

真姫「なら…良かった…」

穂乃果と私のラブストーリーはバッドエンドでおしま…

穂乃果「でもそれは…夢なんかじゃない!」
302: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 21:40:03.61 ID:WkDVfcZ6.net
真姫「穂乃果…?」

穂乃果は突然立ち上がって叫んだ

穂乃果「夢っていうのはなんっにも残らないんだよ!」

穂乃果「幸せな夢なんてない!その幸せは夢と一緒に跡形もなく消えちゃうから!」

穂乃果「でもこれは夢なんかじゃない!」

穂乃果「だって真姫ちゃんが好きっていう気持ち、消えてないもん!」

穂乃果「じゃあこれがもし夢で覚めちゃったら穂乃果のこと好きじゃなくなるの!?そんなの嫌だよ!」

穂乃果「穂乃果はずっと真姫ちゃんを好きでいたい!だから夢なんかにさせない!」

穂乃果「真姫ちゃんのことが大好きだから!!」

穂乃果も気づいてたんだ

いつかこの幸せが壊れてしまうことを

それらを全て甘んじて受け入れようとした私が馬鹿だった

大馬鹿よ、穂乃果なんかよりずっと馬鹿

やすやすと受け入れて不幸になるくらいなら悪あがきしよう

足掻いて二人で掴み取るんだ

最高の幸せを
303: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 22:20:01.56 ID:WkDVfcZ6.net
真姫「…ぷっ、ふふ」

穂乃果「ま、真姫ちゃん?」

真姫「ふふふ、あははははっ!」

どうしよう、笑いが止まらない

穂乃果「え?えぇ?」

穂乃果の戸惑ってる顔を見てまた笑いが込み上げる

真姫「ちょ、ちょっと、その間抜けた顔止めなさいよぉ…ふふっ」

穂乃果「あうぅ~…」

何故か赤面して俯く穂乃果

数十秒ほど笑い、どうにか落ち着かせることができた

真姫「ふぅ…うんそうよね、私が間違ってたわ」

穂乃果「真姫ちゃんが間違えることなんてあるの?」

真姫「もちろんよ」

穂乃果にはできてて私にはできなかったこと

真姫「何事にも諦めなかった穂乃果の前で、諦めようとしてた私が間違ってたのよ」

穂乃果「そ、そうだよ!今度から真姫ちゃんが諦め良いとしたら穂乃果許さないんだから!」

ああ楽しい、こんな素敵な人が今まで身近にいたなんて

真姫「穂乃果、あなたは諦めないことの天才よ」

穂乃果「天才!?真姫ちゃんに言われると嬉しいなぁ~♪」

真姫「言い方を変えれば単なる単細胞だけど」

穂乃果「えぇ!?酷いよ真姫ちゃん!」

楽しい、幸せ

私は簡単にこれを手放そうとしてたのね

本当に馬鹿ね、私

問題を間違えたことなんて滅多にない、しかも小さな間違いしかしてこなかったのに

こんな単純で分かり易いこともわからなかったんだ

私はもう諦めない

絶対に穂乃果と幸せになってみせる!
304: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 22:38:26.70 ID:WkDVfcZ6.net
穂乃果「何か計画でもあるの?」

真姫「ふふっこの真姫ちゃんに任せなさい」

あまりにも楽しくてつい気分が高揚してしまう

穂乃果「…真姫ちゃん性格変わった?」

真姫「そうかしら、変わってないわよ」

穂乃果「どんな真姫ちゃんでも好きだけどね」

真姫「私もどんな穂乃果でも好き」

ほのまき「…ふふっ」

どうしてだろう

ピンチなはずなのに楽しい

穂乃果と一緒ならなんだってできそうなくらい

ううん、なんでもできるんだ

真姫「投降するのは変わらないわ」

穂乃果「で、でも離れ離れに…」

真姫「それは我慢して、いつか必ずまたあえるから

穂乃果「…わかった!」

真姫「それで、捕まるのじゃなくてその後が重要なのよ」

穂乃果「その後?」

私の頭脳から絞り出して考えた完璧な計画

成功するはず…絶対成功する

真姫「それじゃあ説明するわ、まず----------」
306: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2015/01/13(火) 22:47:45.41 ID:WkDVfcZ6.net
私たちは自分から捕まりに行った、それも正面から堂々と

最初はみんな呆気にとられてたがすぐに取り押さえられた

抵抗する気はないと悟ったのか離してくれたけど

その後私と穂乃果は別々の車に乗せられた

穂乃果は穂乃果で自分の家に返されるのだろう

…本音を言えば穂乃果と一緒が良かったけど

私も家に帰ったら…お説教だけで済むかしら

でもそんな戯言に屈する気は毛頭ない

自分たちの幸せのために生きると穂乃果と誓い合った

周りなんて、家族なんて、許嫁なんて

私は我が儘だからそんなの関係ない

私は絶対に諦めない
320: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/17(土) 11:36:03.24 ID:vPddozzD.net
…ただいまー

あ…お母さん…

えっと…ごめんなさいっ!!

心配かけてごめんなさい!

家でみたいなことしてごめんなさい!

いろいろ迷惑かけてごめ…

え?お父さんと雪穂が?

わかった、穂乃果が止めてくるよ

お母さん、本当にごめんなさい
326: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 22:11:13.32 ID:TqCQZw1f.net
ただいま、雪穂、お父さん

うん…お母さんから聞いたよ

雪穂は何も悪くないの、だから許してあげて

ううん、私が悪いんだから謝らなくていいよ

雪穂は自分の部屋で待ってて

…お父さん、ごめんなさい

雪穂に口止めしてたの私だよ

だからもう雪穂には怒らないであげて

私には…どんなに怒ったっていいから…
328: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 22:20:27.51 ID:TqCQZw1f.net
…え?お、お父さん?

どうして私のこと抱きしめて泣いてるの?

私のこと…叱らないの?

良かったって…でも私はみんなに迷惑かけたんだよ!

勝手に家出して!不安にさせて!

それなのにどうして怒らないの!

いつも迷惑かけてばかりでもお父さんは笑って許してくれてた…

だけどお父さんだって本当は怒って…

私が無事に戻ってきてくれて…良かった?

ぐすっ…おとうさぁん…ごめ、なさい…ひぐっ…ごめんなさい…!

うわああああぁん!!
329: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 22:25:52.28 ID:TqCQZw1f.net
---------------

ふぅ…ただいま…

その…いろいろごめんなさい

多分あなたに一番迷惑かけたと思ってるわ

そんな、あなたが謝らなくたっていいじゃない

謝るというか、責任取るべきなのは私なのに…

ママはまだ帰ってきてないの?…そう

パパが呼んでるからそろそろ行ってくるわ

…もう、いくら私だからってそんなに気を使わないで

私はこれから強くならなくちゃならないの

…ひとり立ちってやつかしら
330: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 22:38:59.64 ID:TqCQZw1f.net
失礼します

…迷惑かけてすみませんでした、全て私の責任です

理由はママの言ったことが全て

許嫁の件が無くなった?…良かった、私が望んだことじゃないし

…何よいつも偉そうに

私だってやりたい事たっくさんあるの!!!

なんでもかんでも私の人生を勝手に決めて!!

医者のことも!音楽のことも!学校のことも!

許嫁のことだって何も話してくれなかったじゃない!!

私が思い通りに動く操り人形だと思ったら大間違いよ!!

これからの人生は私が決める!私の人生だから!!

…っ!!殴りたければ殴らせてあげるわよ

それで気が済むならいくらでも殴ればいいじゃない!!

そんなことで私が穂乃果に対する気持ちは絶対に揺るがないんだから!!!
332: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 22:46:52.03 ID:TqCQZw1f.net
…ま、ママ?

えっと…迷惑かけてすみませんでした

違う?じゃあ一体…

パパと話があるから…でもそれじゃあ!

…ごめんなさい、失礼しました

まかせてって何よ、意味わかんない…

あ…また気を使わせちゃったわね

いたた…うん大丈夫よ、あまり痛くないから

言いたいことは全部言ったんだけどね

結局許してもらえなかった、覚悟はしてたわ

また駆け落ちするかもしれないからその時はよろしくね…冗談よ

さっきママがパパと話すって言って私が追い出されたんだど…

…と思ったらもう出てきたみたい

ママ、話って…
334: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 23:18:06.05 ID:TqCQZw1f.net
穂乃果「ふわぁ…んんっ」

私の目に写ったのは見慣れた天井と壁

そっか…帰ってきたんだっけ…

久しぶりの我が家に安心感と虚無感を覚え、冴えない頭をゆっくりと動かす

あのまま寝ちゃったのかな

穂乃果「うぅ~…」

肌寒さを感じ、真っ先にお風呂場へと駆け込んだ

珍しく朝早く起きたので時間はまだあった

穂乃果「ん~気持ちいい~」

あの大浴場は名残惜しいけどやっぱり自分の家のお風呂が一番かも

水が汚れや疲労とともに流されてゆく

しばらく無心でシャワーを浴びていた
335: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/19(月) 23:53:38.63 ID:TqCQZw1f.net
雪穂「お姉ちゃん起きるの早っ!」

風呂から上がると雪穂にそんな反応をされた

こんなやり取り前もしたような気が…

穂乃果「あ、おはよう雪穂」

雪穂「お、おはよう…」

昨日のことでまだ落ち込んでるのか、少しぎこちない

穂乃果「雪穂、まだ気にしてるの?」

雪穂「気にしてなんか…うん」

あ、こういうところ真姫ちゃんにちょっと似てるかも

穂乃果「雪穂は悪くないって、だから気にしなくたっていいんだよ」

雪穂「でも…あの時私が止めてたら…」

穂乃果「止められると思う?」

ちょっとイヤミっぽく笑うように話しかける

雪穂「無理だね」

穂乃果「うっ…そこまで言わなくても…」

予想はしてたけどはっきりと言われ少し傷つく

雪穂「でも無理なら仕方ないか」

穂乃果「うん、仕方ない仕方ない」

雪穂「…ふふっ」

穂乃果「…えへへ~」

これでいつもの姉妹に元通り

ぎこちない間も取り払い、朝ごはんを…

「失礼します」

と、そこに朝早くから来客が

雪穂「はいはい、今出ます」

雪穂が玄関を開けるとそこには…

真姫「おはよ、穂乃果、雪穂ちゃん」

私の大好きな人、真姫ちゃんが立っていた
336: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/20(火) 00:10:17.71 ID:4kBBC0Wr.net
穂乃果「え…あ、え?」

なんだか自分の感情が整理できない

真姫「…えーっと」

雪穂「…ちょっと待ってください、お姉ちゃん!」

穂乃果「はぅ!」

思いきり背中を叩かれ我に返る

穂乃果「あ…真姫ちゃんだ…」

真姫「何よ、私が来たら困ることでもあるの?」

穂乃果「そ、そんなことないよ!むしろうれしいから…驚いちゃって…」

真姫「そ、そう…」

うぅ…何だろうこのむずかゆい感じ

どうして真姫ちゃんがいるのかわからないしもう頭の中がてんやわんやだよ

雪穂「…はぁ、家の中でイチャイチャしないでもらえませんか?」

ほのまき「イチャイチャしてないっ!…あ」

偶然声が重なりまたお互いもやもや

真姫「わ、私外で待ってるから!」

穂乃果「あ!真姫ちゃ----------」

外は寒いから中に入ってたら良かったのに…

すると外からくしゃみが聞こえてきた

雪穂「…あの、中で待っててもらってもいいですか」

真姫「…はい、おじゃまします」
337: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/20(火) 00:27:19.33 ID:4kBBC0Wr.net
成り行きで真姫ちゃんも一緒にご飯を食べてから登校することになった

真姫「…朝食は済ませてきたのに」

穂乃果「朝ごはんいっぱい食べると健康にいいんだよ」

真姫「知ってる、でも穂乃果は朝昼晩いっぱい食べてるでしょ」

穂乃果「あ、あはは…」

なんて他愛もない会話をしながら学校への道を一歩一歩足を進めていた

まだ時間があるし、聞いておこう

穂乃果「どうしてわざわざ迎えに来たの?」

真姫「穂乃果と一緒に登校したいからって理由じゃだめかしら」

穂乃果「えぇ!?」

一瞬で顔が熱くなる

今までの真姫ちゃんだったらそんな恥ずかしい台詞言えないはずなのに…

真姫「…冗談よ、本当は昨日のこと話さないと思って」

穂乃果「な、なんだ冗談か~」

それはそれで少し残念かも

真姫「じゃあこれから一緒に暮らすために穂乃果の生活リズムを変えようとしているっていうのはどうかしら」

穂乃果「う、嬉しいような嬉しくないような…」

真姫「もう、冗談だってば」

穂乃果「真姫ちゃんっ!」

真姫ちゃんいつの間に人をたぶらかすような話術を…

でも真姫ちゃん、たくましくなったような…

真姫「あ、もう時間だわ、少し急がなきゃ」

穂乃果「真姫ちゃん、話って?」

真姫「後で!昼休み屋上!」

穂乃果「ええええぇ!?」

もったいぶってるのか言いにくいのかわからないけど

このもやもやした気持ちで昼まで過ごせなんて酷いよ真姫ちゃん…
346: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/20(火) 21:52:44.18 ID:hHZRhNNk.net
穂乃果「おっはよー!ことりちゃん!海未ちゃん!」

ことり「お、おはよう、穂乃果ちゃん…」

海未「おはようございます…」

あれ?二人ともいつもより元気がない…

ことりちゃんと海未ちゃんはいろいろな感情が入り交じったかのような顔をしていた

海未「その…昨日はどこにいたのですか?」

ことり「みんな心配したんだよ?」

いきなり核心をつく質問

答え方次第では最悪の結果になえりかねない

こういう時は確か…

穂乃果「あはは…ごめんね、昨日は高熱で休んでたんだよ」

ことり「高熱?でも学校には何も…」

穂乃果「みんな大慌てで学校に電話するの忘れててさー、1日で治ったけどね」

って真姫ちゃんからそう言えって言われたんだけど…

海未「…昨日は真姫も休んでたのですが、偶然でしょうか?それも学校に連絡なしで」

…やっぱりバレちゃったか
347: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/20(火) 22:01:24.34 ID:hHZRhNNk.net
いやまだ大丈夫のはず…誤魔化さないと

穂乃果「そ、それはすごい偶然だね!きっと真姫ちゃんも高熱で…」

海未「穂乃果」

穂乃果「うっ…」

鋭い目つき、海未ちゃんは本気で怒ってる

心配したのはわかるけどこっちだってふざけてるわけではない

ことり「う、海未ちゃん落ち着いて、ね?」

海未「ですが----------」

-----皆さん席についてください

ちょうどそこへ先生がやってきた

ことりちゃんのおかげで一時的に難を逃れることができて良かった

-----高坂さん、熱の方は大丈夫ですか?

穂乃果「え?…は、はい!もうすっかり!」

どうやら学校側にもその話で通っているらしい

これからはちゃんと気を付けなきゃ…

海未「…」
348: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 00:26:20.66 ID:4TPXooJV.net
教室での居心地が悪く、勉強どころではなかった

…というのは言い訳で、勉強のことなど頭にはなかった

その間に巡っていたものとは真姫ちゃんの話のこと

幸い、授業中先生に当てられはしなかったけど視線を感じた

まぁことりちゃんと海未ちゃんなんだけど

先生はああ言ったけどきっとあの二人…ううん、μ'sのみんなは気づいているはず

絵里ちゃんと希ちゃんならわかってくれると思うけど問題はことりちゃんと海未ちゃん

どうしたら説得できるんだろうなぁ…

そういえば凛ちゃんと花陽ちゃんはどうなんだろう

真姫ちゃんに任せていいのかな?

大丈夫…真姫ちゃん強いもん…

穂乃果が弱いからことりちゃんと海未ちゃんを説得できないんだよね…

穂乃果も真姫ちゃんみたいに強くなりたい
349: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 00:41:53.39 ID:4TPXooJV.net
待ちに待った昼休み

重苦しい空気に押し出されるように教室を飛び出した

最後まで視線はそれなかったけど、後々考えればいい

今は一刻も早く屋上に!

穂乃果「はぁ…はぁ…」

真姫ちゃんの姿が見当たらない

それもそうだ、チャイムがなった途端にここまで走ってきたのだから

言っちゃ悪いけど真姫ちゃんが穂乃果より先に来るはずがない

だって真姫ちゃんは…

ほのまき「足が遅いから!」

真姫「って考えてたんでしょ?」

…え?

穂乃果「うわぁ!?ま、ままま真姫ちゃん!?」

驚きを隠しきれずつい飛び跳ねてしまう

穂乃果「真姫ちゃん人の心でも読めるの!?」

真姫「あなたの考えてることくらいだいたい想像つくわよ」

穂乃果「そ、そうなの?」

真姫「そうよ」

一心同体みたいだねって言おうとしたら

真姫「思考が単純だから」

穂乃果「またそうやって馬鹿にして…」

なんか期待を裏切られた気分…

真姫「でもそんなあなたに惚れたのよ、穂乃果」

穂乃果「え…真姫ちゃ…んっ」
352: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 01:07:28.58 ID:4TPXooJV.net
唇に柔らかい感触が伝わる

少しの間だったけど私の心を揺り動かすには充分な時間だった

穂乃果「えと…えっと…」

何を話したらいいかわからず、そもそも話す言葉さえも選ばず口を開く

出てくるのは言葉にならない声ばかり

真姫「安心して、今日だけだから」

何に安心したらいいのか

穂乃果「ど、どういうこと?」

しどろもどろになりながらもなんとか答えを求める形にはなった

真姫「単刀直入に話す、しばらく私と穂乃果は会えないことになったわ」
353: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 01:12:39.30 ID:4TPXooJV.net
私と真姫ちゃんが…会えない?

穂乃果「会えないって…一生?」

そんなの嫌だよ、一分一秒でも真姫ちゃんのそばにいたいのに

真姫「…流石に短すぎたわね、正確に言うと私と穂乃果は学校で自主的に会わないようにしようってこと」

穂乃果「どうして?」

ほんの少しの理由なら無茶してでも…

真姫「穂乃果、教室でことりと海未から変な目で見られたでしょ」

穂乃果「そ、それは…うん、昨日のことも聞かれた」

真姫「ごまかせた?」

穂乃果「なんとか…」

あれでごまかせたのかな…

真姫「海未相手に逃げることができたのなら上出来よ」

真姫「私も同じよ、教室に入ったら凛と花陽に問い詰められた」
354: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 01:17:38.67 ID:4TPXooJV.net
穂乃果「てことは…」

その二人には期待しない方がいいのかもしれない

真姫「上手く撒けたけどね、二人は海未と違って素直だったから」

穂乃果「そうなんだ…」

いよいよ頼れるのは三年生だけ…

もしかしたら凛ちゃんと花陽ちゃんは心配してくれただけなのかもしれないけど…

真姫「そこで疑いを晴らすためには言葉じゃ意味ないの、だから協力して」

穂乃果「…」

真姫「大丈夫よ、疑いが晴れたらいつでも付き合ってあげるわ、約束よ」

穂乃果「…約束?」

真姫「約束…んっ」

約束のそれは誓いのキスで示された

誰もいないこの空間の中では、指切りや契約書なんかよりずっといい

互いに抱きしめ合い、激しくぶつかる身体と身体

その時私は体の対面にある扉が少し空いていたのが見えてしまった

花陽…ちゃん?
357: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 01:32:29.91 ID:4TPXooJV.net
花陽「!!」

感づかれたのか奥の階段へと姿を消していく花陽ちゃん

どうしようどうしようどうしよう

真姫「…ほ、穂乃果?」

穂乃果「今花陽ちゃんが!!」

真姫「なっ…」

咄嗟に花陽ちゃんを追いかける、今ならまだ間に合う

迂闊だった、屋上だからといって油断しすぎてた

早く花陽ちゃんを…どうするの…?

捕まえたところでばれるのは時間の問題

できれば脅迫なんて真似はしたくない、けどもばれるのもいやだ

とにかく追いかけることしかできなかった

何か話そう…何か話さなきゃ!

それは余計な心配だった

考える必要などなかった

凛「あれ?かよちん?」

花陽「り、凛ちゃんっ…!」

穂乃果「あ…」

もう既に手遅れだったから
372: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 20:50:13.28 ID:sPPbJ6qm.net
海未「…やはり嘘をついていましたね」

穂乃果「…」

真姫「…」

海未ちゃんからの問いかけも私たちはただ黙ることしかできなかった

沈黙がそのまま答えになっていたから

花陽「ごめんなさいっ!私が悪いんですっ…!」

海未「どうして花陽が謝るのですか?」

花陽ちゃんが気遣ってくれてる

海未ちゃんの言う通り花陽ちゃんは悪くないんだけど…

海未「悪いのはこの二人です」

うぅ…きっぱりと言われるときついなぁ…

ことり「海未ちゃん落ち着こうよ…」

海未「落ち着けるわけ無いでしょう!」

絵里「…」

希「…」

にこ「…」

花陽「ごめんなさい…穂乃果ちゃん…真姫ちゃん…」

空気は最悪、擁護してくれてた絵里ちゃんと希ちゃんも黙り込んでいる

真姫ちゃんが悔しそうに唇を噛み締めてる

私がちゃんとしていたらこんなことには…

凛「…気持ち悪い」
373: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 22:09:55.95 ID:+JleD8Hh.net
穂乃果「え…?」

凛ちゃんからは想像もできないような低く暗い声

ただ一度、『気持ち悪い』と聞こえた

凛「まさか友達にいるなんて思わなかったよ、しかも二人」

花陽「り、凛ちゃん…?」

凛「二人ともおかしくなっちゃったなんて凛は嫌だよ」

凛「真姫ちゃん、穂乃果ちゃん、嘘なんだよね?」

凛ちゃんの表情が曇っていく

怒ってる?でも海未ちゃんとは何か違う…

どちらにしろその問いには簡単にいいえとは言えない

真姫「嘘じゃないわ、本当のこと」

凛「嘘だよ!!」

真姫「本当!!私は穂乃果のことが好きなの!!」

もう後には引けないと知ったのか、真姫ちゃんは正直に答えた

私も覚悟を決め、真姫ちゃんの後に続いた

穂乃果「ごめんね凛ちゃん…穂乃果も真姫ちゃんのことが…」

凛「それ以上言わないで」
374: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 22:26:03.92 ID:+JleD8Hh.net
凛ちゃんの鋭い言葉で遮られてしまった

凛「もういいよ、真姫ちゃんも穂乃果ちゃんも嫌い」

凛「凛の友達なんかじゃない!絶交だ!」

突然突きつけられた絶交という言葉

どうして?何が凛ちゃんをそこまでさせているの?

海未「凛、流石にそこまで…」

凛「海未ちゃんは甘いよ、怒ってばかりで最後には許しちゃうんでしょ?」

海未「そんなこと…」

あの海未ちゃんでさえ止めることができない

凛「みんなだってそうでしょ!女の子同士が愛してるっておかしいと思ってるよね!!」

ことり「そ、それは…」

絵里「…」

希「…」

凛ちゃんの声にみんな気圧されてる

このままだと真姫ちゃんとのことだけじゃない

μ'sが…みんなが…!

凛「にこちゃんはわかってくれるよね?凛たちアイドルなんだし恋愛はダメだよね?」

確かにアイドルとしての意識が高いにこちゃんは考えるまでもなく反対派だろう

しかしにこちゃんから出た答えは誰にも予想できなかった

にこ「別にいいんじゃない?」
381: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 23:01:31.75 ID:+JleD8Hh.net
その場にいるほぼ全員がぽかんと口を開いていた

凛「ど、どうして!」

にこ「どうしてって…自分たちには関係ないじゃない」

凛「関係あるよ!だって真姫ちゃんと穂乃果ちゃんだよ!?」

にこ「直接は関係ないわね、でもニコは人の色恋沙汰になんて興味ないし」

凛「バレたらどうするの!?凛たちまで同じ目で見られるのは嫌だよ!」

にこ「バレなきゃいいのよ」

凛「でももしバレたら!!」

にこ「そんときはそんとき、バレたとしても真姫ちゃんたち以外は実害ないでしょうが」

続くにこちゃんと凛ちゃんの攻防、にこちゃんが有利

考えてみれば私たちが付き合ったところで、みんなに何か起こるわけでもない

起こるとしても凛ちゃんが言った通りそういう目で見られるかもしれないってことくらい

でもそれはいつでも払拭できるもの

にこ「それに今は百合営業って言葉が流行ってるくらいよ」

真姫「ゆ、百合営業?」

にこ「女の子が仲良くし合ってある一定の層を釘付けにするっていう方法」

にこ「それに見立てちゃえば世間の目は気にしないで済むし、あとは卒業したらどうとでもなる」

凛「うぐっ…!」

すごい…にこちゃんがそこまで考えていたなんて…

アイドルのことになると随一かもしれない

にこ「まぁバレないことに越したことはないからいちゃつくのは控えて欲しいけど」

真姫「それは穂乃果次第ね」

穂乃果「えぇ!?」

散々自分から誘っておいてそれはないよね!?

凛「…認めないにゃ」

花陽「凛ちゃん?」

凛「凛は絶対に認めないにゃあああああ!!!」
382: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 23:09:50.13 ID:+JleD8Hh.net
脱兎の如く飛び出していった凛ちゃん

花陽「り、凛ちゃん待ってー!」

後を追いかけるように走り去った花陽ちゃん

真姫「…私も行ってくるわ」

一人焦ることなく歩いていった真姫ちゃん

部室に残ったのは二年生と三年生の六人のみ

海未ちゃんとことりちゃんは未だに納得がいってないような顔をしている

絵里ちゃんと希ちゃんは何やらひそひそと話している

にこちゃんは……満足げにない胸を張っている

私のやるべきことはただ一つ

どんな形でもいいからμ'sの輪をまた元に戻すこと

私も…強くならなくちゃ
383: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 23:23:26.95 ID:+JleD8Hh.net
穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃん」

ことり「何…かな?」

海未「…」

穂乃果「さっき言いそびれちゃったこと…もうわかってると思うけどあえていうね」

緊張する、今にも逃げ出してしまいたいくらい足が震えている

落ち着かせるため深く深呼吸、その間にいろいろなことを考えてた

私は信じてるよ

二人ならきっとわかってくれるって

もしかしたらもう元の関係には戻れないかもしれない

これが受け入れてもらえなくたって私は諦めない

真姫ちゃんのこともみんなのことも

でもこのことは伝えなければならないことだから

それが事実だから…受け止めて欲しい

穂乃果「穂乃果は真姫ちゃんのことが好きです」
384: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 23:38:09.12 ID:+JleD8Hh.net
穂乃果「だから…ごめんなさいっ!」

ことり「え!?」

海未「穂乃果…?」

穂乃果「最初から正直に話していたらこんなことにはならなかった!」

穂乃果「それなのに穂乃果は騙したり隠し通したりしてから…」

穂乃果「だからことりちゃん!海未ちゃん!みんなも迷惑かけてごめんなさい!!」

これが私の伝えたかったこと

深々と顔を下げてるせいかみんなの顔が見えない

けれど逃げてるんだ、私が

脅えてる、怖い

やっぱり親友の二人に見捨てられるのは辛いから

すると…

海未「…穂乃果が迷惑かけているのはいつものことです」

頭にぽんっと手を乗せられた

穂乃果「え…?」

まだ顔を上げられない、上げたくない

ことり「大丈夫だよ穂乃果ちゃん、顔上げて」

言われた通り顔を上げると二人が笑顔でこちらを向いていた

ことり「穂乃果ちゃんだから許したんだよ?だってお友達だもん!」

海未「だいたい最初から話していたとしても許してもらえるわけ無いでしょう…まったく穂乃果は…」

穂乃果「ことりちゃんっ…!海未ちゃん…!」

感極まって涙が溢れる

信じて…良かった…

ことり「せっかく仲直りしたんだからないちゃダメだよ~」

海未「そんな様子では真姫が呆れてしまいますよ」

穂乃果「ごめんね…ごめんねぇ…」

真姫ちゃんに見捨てられること考えたら涙が止まらなく…

ことり「海未ちゃん余計なこと言わないの!」

海未「す、すみません…」

二人が親友で本当に良かった
386: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/21(水) 23:49:58.95 ID:+JleD8Hh.net
穂乃果「絵里ちゃんたちおいてけぼりにしちゃってごめんね」

やっと涙が止まって、絵里ちゃんたちをまたせていたことに気づく

絵里「気にしなくていいのよ、あの間に入れそうもなかったし」

希「それにウチらはウチらで考え事しとったんよ」

ことり「考え事?」

にこ「どうして凛があそこまで怒ったのかってことと、もし和解できなかった時の対策」

静かだと思ったらそんなことまで考えてくれてたんだ

ずっと協力してくれた三人には感謝しきれない

海未「ということはあの時黙っていたことを含め、三人は元から擁護派だったのですね」

絵里「とても言い出せそうになかったから…」

希「でももう穂乃果ちゃんに協力するって約束してたんよ」

穂乃果「にこちゃんは?」

にこちゃんは一度もそういう話を聞いてなかったけど、真姫ちゃんが何か話してくれてたのかなぁ

にこ「私はまぁ…なんとなく?」

つまり気まぐれ…

でもその気まぐれに助けてもらえてんだから感謝はしなくちゃ
389: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/22(木) 00:01:44.76 ID:MFOLcEO9.net
ことり「どうして凛ちゃんは怒ってたんだろうね」

にこ「それも尋常じゃない怒りっぷり、語尾が完全に消え去ってたし」

どうしてだろうと考えてもなかなか頭に浮かんでくるものはない

うぅ…考え事は他の人に任せよう…

希「でも対策の方はできたんや、それはな…」

穂乃果「あ、待って」

海未「穂乃果?」

決して信用していないわけではない、けど

穂乃果「真姫ちゃんと花陽ちゃんならなんとかしてくれると思う、だから信じて待とう」

海未ちゃんたちが私を信じてくれたように、凛ちゃんの身近にいた二人ならきっとなんとかしてくれる

絵里「…そうね、どこに行ったかわからないし下手に動くよりは待った方が良さそうね」

にこ「愛のパワーってやつかしら?」

穂乃果「そ、そんなんじゃないよ!」

これから毎日からかわれるんだろうなぁ…

希「…お」

絵里「どうしたの希?」

希「エリち覚えとる?生徒会室で二人のこと占ったカード占い」

絵里「あれがどうかしたの?たしか最悪だった気がしたんだけど…」

希「見てみ」

絵里「…これって!」

希「ウチの占いの結果さえ変えてしまう二人のパワー、見届けたいって思ってな」

絵里「ふふっ私も気になっちゃったじゃない」
396: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/22(木) 20:23:01.36 ID:ivVRQL+m.net
凛「はっ…はっ…」

花陽「凛ちゃん待ってー!!」

凛「はっ…はっ…」

花陽「り、凛ちゃんっ…!待ってぇ…!」

凛「はっ…はっ…」

花陽「待っ………!」

凛「はっ…?か、かよちん…?かよちんっ!」

花陽「凛ちゃん…足早いよぉ…」

凛「ご、ごめんねかよちん、大丈夫?」

花陽「うん…大丈夫…」

真姫「思ったより早く追いつけたわね」

花陽「真姫ちゃん…!」

凛「近寄らないで!!」
397: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/22(木) 20:53:23.15 ID:ivVRQL+m.net
真姫「ひどいこと言わないでよ、友達じゃない」

平静を装っているが内心かなり傷ついている

凛「真姫ちゃんなんか友達じゃない!」

真姫「っ…」

友達じゃない…か…

凛の心の闇は相当深そうだ

凛「真姫ちゃんはおかしいんだよ!女の子は男の子と恋愛をするのが普通なんだよ!」

真姫「えぇ、それが普通ね」

でもそれは世間一般での常識

凛「わかってるんだったらどうして?穂乃果ちゃんと友達のままで…」

真姫「それは無理、だって好きになってしまったんだから」

真姫「私だって最初告白されたとき、女の子同士なんておかしいって思ってた」

真姫「だけど好きなことに理由なんていらない、それがおかしいのなら私はおかしいままでいい」
398: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/22(木) 21:12:42.15 ID:ivVRQL+m.net
凛「…真姫ちゃんなんか嫌い」

真姫「私が凛の立場だったらちゃん付けしないで、前みたいに苗字呼びにでもするんだけど」

凛「そ、それは…」

凛も悩んでいるみたいだ

流石に絶交だとは勢いで言い過ぎたのだろう

でも凛は

凛「…おかしい人は凛の友達にはいらない!!」

真姫「どうしてあなたはそこまで…」

再び喧騒が始まろうかというその時

花陽「もうやめてっ!!!」
401: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/23(金) 18:40:32.46 ID:9D9g9I0n.net
花陽「友達が喧嘩するところなんて見たくない!!」

花陽「凛ちゃんも真姫ちゃんも仲直りしてよ!!」

花陽から出ているとは思えない叫び

凛「かよちん…」

真姫「花陽…」

私たちはただただ驚いてしまい、黙ることしかできなかった

花陽「凛ちゃん、本当は真姫ちゃんの事嫌いになりたくないはずでしょ?」

凛「…」

花陽「真姫ちゃんだって心の中でとっても傷ついてる…」

真姫「…」

花陽「二人が友達じゃなくなるなんて…考えられないよ…」

悲痛な顔を浮かべながらそう呟く

ああもう、見ていられない
403: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/23(金) 20:44:33.42 ID:9D9g9I0n.net
凛「…真姫ちゃん」

真姫「…何?」

凛が改めてこちらを向き直り、真剣な顔をして頭を下げてきた

凛「友達じゃないって…絶交なんて言って…ごめんなさいっ!!」

顔は見えないけれど、そこからは涙が流れ落ちていた

凛「凛は真姫ちゃんと友達じゃなくなるなんて嫌だ!!」

凛「どんな真姫ちゃんになろうとも真姫ちゃんは凛の友達だから!!」

真姫「凛…」

なんというか…嬉しかった

はたから見たら凛に振り回されただけのように見えるけど、そうじゃない

あれほど嫌っていた女の子同士の恋愛をしている友達とどう接したらいいのか

凛は凛なりに考えていた、心と戦っていた

だから私もそれに応えてあげなければならない

真姫「凛、私もごめんなさい、でも私は一度も凛を友達じゃないと思ったことなんてないわ、これからもずっとよろしくね」

凛「まきちゃああああああん!!」
406: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 05:50:46.94 ID:5yCvMcVD.net
突然抱きつかれて困惑する私

真姫「ちょっと凛!離しなさいよ!」

凛「真姫ちゃんごめんなさいぃ…ぐすっ…」

いつもより強く、でも暖かく抱きしめられ、強引に離そうにも離せない

花陽「仲直りしてよできてよかったよぉ…


隣では花陽が顔を涙で濡らしていた

これでは助けてもらえそうにもないと思ったので話を変える

真姫「それにしても…どうして嫌ってたのよ、尋常じゃなかったわ」

花陽「凛ちゃん、教えて?」

凛「…」

凛は無言のままさらに強く抱きしめる

真姫「凛…話しにくいのかもしれないけど私たちに協力できることならなんでもやるわ」

花陽「友達だもんね!」

凛「…本当?」

まきぱな「本当(よ)!」

凛は歪めていた顔を緩めついに話し出した

凛「かよちん、昔凛たちと特に仲良かった子が一人いたよね?」

花陽「うん…ずっと前のことがだったからもう名前忘れちゃったけどね…」

凛「あるときね、その子にトイレに呼び出されたの、そしたらーーーーーーーーーー」
407: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 06:00:41.12 ID:5yCvMcVD.net
ーーーーーどうしてこんなことするの!!やめて!!

ーーーーー凛ちゃんは私のこと嫌い?

ーーーーーそ、そうじゃないけど…

ーーーーーじゃあ…いいよね?私凛ちゃんのことが好き

ーーーーーだからってこんなことしないでよ!!誰か!!誰かぁ!!!

ーーーーー近くに人はいないよ、だから呼んだんだ
p
ーーーーーそんなぁ…うぅ…酷いよ…

ーーーーー泣かないで凛ちゃん

ーーーーーおかしいよ…好きって友達だから好きってことじゃないの…?

ーーーーー友達以上に、好き

ーーーーー普通女の子は男の子を好きになるんじゃないの…?

ーーーーー凛ちゃんの男の子っぽいところ、大好き

ーーーーーやだ!!来ないで!!近寄らないで!!

ーーーーー凛ちゃん好き、大好きだよ

ーーーーーやめてえええええええええ!!!
408: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 06:14:00.53 ID:5yCvMcVD.net
凛「ーーーーーその後襲われる寸前で先生たちが助けに来てくれたにゃ…」

花陽「その子両親の都合で遠くに行っちゃったって聞いたけどもしかして…」

凛「うん…」

いたたまれない…

小さい頃に密室で襲われれば誰であろうとトラウマになってしまう

その相手が仲良くしていた友達なら尚更

裏切られ、恐怖を植え付けられ、一歩間違えたら凛は今みたいな元気な姿には戻れなくなっていたかもしれない

だから凛は同性愛を恨み、憎んだ

私も世間で言う同性愛者というカテゴリに属し、異端と見られる存在

凛は過去のトラウマを克服し、私と友達であることを選んだ

本当に良かった…本当に…
409: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 06:25:08.73 ID:5yCvMcVD.net
真姫「それじゃあ私は帰るわね」

花陽「もう帰っちゃうの?」

真姫「えぇ、しっかり凛を支えてあげてね」

それに私はまだやるべきことがある

凛「真姫ちゃん…」

真姫「それと、凛」

凛「何?」

真姫「これからもよろしくね」

改めてこんなこと言うのも恥ずかしいけどこれでいいんだ

協力して過去のトラウマを乗り越えた友達同士

私たちはこれからも長い付き合いになりそうだから

凛「うん!よろしくにゃ!」

さてと、この子は気づかれてないとでも思ってるのかしら

真姫「花陽、凛に伝えたいことがあるんでしょ?」

花陽「え、えぇ!?」

凛「かよちん?」

真姫「二人っきりにしてあげるから頑張りなさい」

私はその場を後にし、部室へと帰っていった

後はあの二人の問題だから私は干渉なんてしない

けれど帰り際微かに耳に聞こえたのは

花陽「凛ちゃん、さっきの話したばかりなのにごめんね、けどどうしても言いたくて…」

花陽「私、凛ちゃんのことがーーーーー」
414: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 22:11:00.31 ID:g/qNIeQg.net
海未「駆け落ちとは…真姫も大胆なことを…」

ことり「穂乃果ちゃんもよく断らなかったね」

私は昨日の経緯を簡単に説明していた

穂乃果「だってどうせ海未ちゃんたちは今日みたいに認めてくれないだろうしさー…」

海未「当たり前です!」

絵里「もう終わったことはいいじゃない」

希「ウチらは黙って二人の幸せを見守る、それでええやん」

にこ「結婚式呼びなさいよ、食べ物パックにして帰るんだから」

ことり「あはは…にこちゃんがめついね…」

他愛もない会話を続けていたら部室の扉が開いた

真姫「ふぅ…」

穂乃果「真姫ちゃんおっかえりー!!」

隙をついて真姫ちゃんに飛び掛ろうとする

が、

絵里「お疲れ様、その様子だと上手くいったみたいね」

真姫「えぇ、むしろ進展してしまったわ」

にこ「進展?」

真姫「きっとすぐに分かると思う」

穂乃果「…あれ?」

気がつくと私の腕は空を掻いていた

穂乃果「真姫ちゃん避けるなんて酷いよ!」

真姫「海未、確か明日は休日よね」

私を眼中に入れず淡々と話を続けられる

朝はあんなにデレデレだったのに…

海未「え、えぇ、今日も時間が遅いですし練習はなしにしようかと…」

真姫「ありがと、帰りましょ穂乃果」

穂乃果「え?う、うん」

一声だけかけられ、私たちはそのまま真っ直ぐに退室していった

今日の真姫ちゃん…なんだか変?
416: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 22:29:22.74 ID:g/qNIeQg.net
真姫「穂乃果、遅いわよ」

穂乃果「真姫ちゃんが早いんだよぉ~」

ゆっくり歩いて帰ったらいいのに…疲れてた…

穂乃果「そ、それで話続き…」

真姫「続き…あー、すっかり忘れてたわ」

う…真姫ちゃんとぼけてる…

穂乃果「みんなが認めてくれた事だし、いつも通りでいいんだよね?」

真姫「…穂乃果、そのいつも通りってどこまで含まれるの?」

どこまでってそんなの…

穂乃果「もちろん!キ」

真姫「ダウト」

穂乃果「えぇ~!?」

恋人同士なら普通だよね!?

真姫「にこちゃんも言ってたでしょ、できるだけ世間の目には晒されないようにって」

真姫「抱きつくまでは許してあげる、それ以上したら怒るから」

穂乃果「さっき抱きつかせてくれなかったくせにー」

つい不満を漏らしてしまう

まずい。怒られる…?

真姫「…だって恥ずかしいゃない」

穂乃果「え?」

真姫「何でもない!」

声が小さくて聞こえなかったけど

ほんの少しだけいつもの真姫ちゃんを見ることができた

…ような気がした
417: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 22:38:45.60 ID:g/qNIeQg.net
真姫「じゃあね穂乃果」

あれ?ここでお別れ?

いつもなら私もお別れの返事をするべきなんだけど、今日は違う

話は終わったけど心に残ったのは不安

真姫ちゃんの様子がいつもとは違うことには薄々感づいていた

それに休みのことも気にしていたし

こういうときって恋人である私が支えてあげないといけないよね!

穂乃果「真姫ちゃん!!」

真姫「な、何よ」

穂乃果「きょ、今日ね、うち、誰もいないんだ」

真姫「そ、そう…」

穂乃果「うぅ…だからね!泊まりに…来て欲しいなぁ…って…」

本当はただ寂しいだけなんだけどね
418: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 23:00:26.26 ID:g/qNIeQg.net
真姫「失礼します」

穂乃果「ただいま~…って誰もいないんだよね」

真姫「え」

真姫ちゃんの顔が一瞬にして固まる

まぁ言ってなかったし

真姫「りょ、両親と雪穂ちゃんは?」

穂乃果「温泉旅行だよ?穂乃果は罰としてお留守番」

真姫「…じゃあ穂乃果は一人ってこと?」

穂乃果「ううん、真姫ちゃんもいるから二人っきり」

本当は雪穂もお留守番のはずだったんだけど気を使ってきれたのか私を一人にしてくれた

雪穂グッジョブ!

真姫「なっ!?あなたそれを知ってて!」

穂乃果「まぁまぁ、ただの新婚さんごっこだと思って」

どうせいつか二人暮らしするんだし

真姫「新婚さんごっこって何よ!?意味わかんない!」

ぷいっとそっぽ向かれてしまった

けれどまたいつもの真姫ちゃんが見れた

真姫ちゃんのそばにいて探る、これが狙い

真姫ちゃんとの共同生活リベンジ、楽しみだなぁ~
419: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 23:11:12.09 ID:g/qNIeQg.net
穂乃果「おかえりなさい真姫ちゃん!ご飯にする?お風呂にする?それとも…」

真姫「どれも却下」

むぅ…冷たい…

真姫「私勉強してるから」

穂乃果「うぅ…雰囲気ぶち壊しだぁ…」

新婚なのに勉強はないでしょ普通…

真姫「…はぁ、あのね穂乃果、まだ五時なのにご飯もお風呂も穂乃果も早いと思うんだけど」

穂乃果「あ」

それもそうだ

練習がなくなり早々と帰ってきたから一時間ほどしか時間が進んでない

お腹もあまり減ってないし…ん?

穂乃果「真姫ちゃん、穂乃果お風呂の後に何か言ったっけ?」

真姫「っ!?」
420: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/24(土) 23:20:07.83 ID:g/qNIeQg.net
確かに穂乃果と言おうとはしたが途中で真姫ちゃんに遮られた気が…

真姫「そそそそれは!あれよ!ほ だけが微かに聞こえたのよ!」

穂乃果「ほ だけで穂乃果が出てきたの?」

真姫「そういうこと!まったく穂乃果は分かり易いんだから!」

真姫ちゃんの様子からして嘘だってことが丸分かり

でも…

穂乃果「そっか…ほ で穂乃果が出てきてくれるんだ…」

嬉しさがこみ上げてくる

どうしようどうしよう、顔ニヤけてないかな

恥ずかしいけど嬉しくてたまらない

真姫「…穂乃果?」

穂乃果「穂乃果は真姫ちゃんがその気だったらいつでもいいからね」

真姫「なぁっ!!?」

穂乃果「それじゃ、お風呂容れてくるね~」

楽しいなぁ~、楽しいなぁ~
425: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 07:59:57.90 ID:Xne6uzfd.net
ご飯はお母さんが用意してくれてた…二人分

ラップがかけてあり中身がわからないけどいい匂いがする

そばには置き手紙があった

『ご飯は作って置いたから一緒に食べてください』

『P.S お姉ちゃんファイトだよ!』

気づいたら私は手紙を握りつぶしていた

もし誘えなかったらどうするつもりだったんだろう…

真姫「穂乃果?」

穂乃果「ひゃああ!?」

真姫ちゃんがいつの間にか背後に立ってた

穂乃果「ま、真姫ちゃん驚かさないでよ!」

真姫「そんなつもりじゃなかったんだけど…それよりお腹が空いたわ」

ふと時計を見る短針は7の文字を超えていた

穂乃果「お母さんがご飯作ってくれてたんだ、一緒に食べよ」

真姫「それなら薬の心配はいらなそうね」

穂乃果「うぐっ…」

真姫ちゃんには言われたくなかった

いつか料理上手になって見返してやるんだから

ほのまき「いただきまーす」
427: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 08:21:49.45 ID:Xne6uzfd.net
ほのまき「ごちそうさまでした」

そう言えば真姫ちゃんは朝夕飯二回も穂乃果の家で食べたんだっけ

頬杖をつき淡々と食べている真姫ちゃんを見ながらぽつりと呟いた

穂乃果「本当に新婚さんみたいだね」

真姫「っ!? げほっ!!」

穂乃果「わぁ!?お水お水!」

余計なこと言っちゃったかな

真姫「はぁ…突然何言い出すかと思えば…」

穂乃果「ご、ごめんね…嫌だったよね…」

いきなり新婚なんて言い出したら誰だって嫌がる

真姫「嫌ってわけじゃ…って聞いてる?」

穂乃果「…」

自分で言い出したのに自分が一番落ち込む

真姫ちゃんの嫌そうな顔が頭に浮かんでくる

真姫「…あーもー!めんどくさいお嫁さんね!」

穂乃果「お、お嫁さん?」

真姫「そうお嫁さんよ!あなたは将来この真姫ちゃんのお嫁さんになるんだから!わかった!?」

穂乃果「う、うん!真姫ちゃん大好き!」

真姫ちゃんも嫌じゃなかったんだ

真姫「抱きつくのはいいからお風呂に入らせて!」

穂乃果「はーい!」

これ以上ないくらい幸せかも
428: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 11:19:29.03 ID:DMOZsxUh.net
真姫「はぁ…」

今日は穂乃果に振り回されてばかり

昼までは良かったのに…

真姫「…危ない危ない、のぼせるところだったわ」

シャワーを冷水に変え浴びようとしたそのとき

穂乃果「お邪魔しまーす」

真姫「ヴェエエ!?」

突然入ってきた穂乃果は間髪入れずに湯船に飛び込んだ

穂乃果「はぁ~気持ちいい~」

真姫「なんで入ってきたのよ!もう!」

穂乃果「真姫ちゃん、おいで」

話も聞かず狭い湯船に私を招いている

入れっていうの?この中に?

真姫「…」
429: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 11:33:42.65 ID:DMOZsxUh.net
穂乃果「えへへ…」

真姫「う…うぅ…」

お腹のあたりに手が周り、ぎゅっと抱きしめられた

今の状況を簡単に説明すると

湯船が狭く、仕方ないので穂乃果に私が抱きかかえられてる…それだけ

ただそれだけなのよ、何も動揺する必要なんか…

穂乃果「そういえば真姫ちゃんって」

真姫「?」

穂乃果「穂乃果と同じ大きさなんだよね」

突然何を言い出すと思ったら…

嫌な予感しかしない

真姫「し、知らないわよそんなこと」

あえて知らないふりを決め込む

穂乃果「本当に知らないの?」

真姫「知らない!」

穂乃果「じゃあ教えてあげるね、えいっ」
430: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 11:47:27.43 ID:DMOZsxUh.net
お腹にしがみついてた腕が胸元まで動いてきた

そして…

真姫「ひゃんっ!?」

穂乃果「うーん…真姫ちゃんの方が触り心地がいい…」

真姫「穂乃果っやめっ…うあぁ!」

一つ一つの指の動きに体が耐えられない

希ほど強くはないが直に触られている分感度が増すばかり

更に相手が穂乃果…

穂乃果「柔らかいね…ずっと触っていたい…」

真姫「うぅん!んっ!んん!」

声を出さないように葉を食いしばってはいるが流石に限界

力が抜ける寸前、穂乃果は手の動きを緩めた
433: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 12:23:34.03 ID:DMOZsxUh.net
真姫「はっ…はぁ…ほの、か?」

穂乃果「…穂乃果ばかり触って不公平だよね」

いや不公平とかそういう問題じゃ…

穂乃果「代わりに穂乃果の胸を好きにして、いいよ?」

私を穂乃果の方へと向かせ、そう言ってきた

私はゆっくりと穂乃果のそれに向かって手を伸ばす

穂乃果「んっ…」

真姫「あ…ご、ごめんなさい…」

身体の反応についこっちが驚いてしまう

穂乃果「ううん、気にしないで」

そう言われて安心したのか私は撫でるように穂乃果に触った

穂乃果「ふわぁ…」

形になぞっていきやっと手に収まらせることができた

真姫「穂乃果も充分柔らかいじゃない」

穂乃果「そ、そうかな?…真姫ちゃん」

真姫「何?」

穂乃果「…いい?」

真姫「…だめ」
434: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 12:29:53.60 ID:DMOZsxUh.net
穂乃果が求めてきたが私はそれを拒んだ

穂乃果「えぇ!?ここはいいよって言う流れでしょ!」

真姫「…正直言うと、私こういうのは苦手なのよ」

穂乃果「どうして?」

真姫「私からしたら自分の体が思い通りに動かないで、ただ辱められるなんて恥ずかしいだけなのよ」

気持ちよくないってわけじゃない

私の身体には刺激が強すぎる、ただそれだけ

この前は逃げられなかったから抵抗しなかったけど

またあんな形でのぼせるような真似はしたくないから

穂乃果「…そっか、真姫ちゃんがそう言うならやめておくね」

真姫「…ありがと、お詫びと言ってはなんだけど…」

穂乃果「いいよ、真姫ちゃん…」

お互いの舌を何度も絡ませるようなキスを交わした

私にはこれくらいがちょうどいいのかもしれない

その続きは成長してから、ね?
437: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 17:52:59.07 ID:IJXhwNDY.net
私は一足先に戻って勉強を続けていた

部屋はもちろん…と言うのはおかしいけれど穂乃果の部屋

周りには漫画やゲーム機ばかりで気が散ってしまう

けどそれ以上に…

真姫「穂乃果の…匂い…」

そう、ここは穂乃果の部屋

穂乃果の匂いが充満していて気が散る理由が主にそれ

私は何を思ったのか投げてあったクッションを抱え顔を埋めた

勉強しなきゃいけないのに…何やってんだろ…

…いい匂い

穂乃果「ふー、いいお湯だったね」

真姫「うわあああ!?」

声に反応してとっさにクッションを投げ捨てた

穂乃果「真姫ちゃん何してたの?」

真姫「べ、勉強よ勉強!決してそれ以外のことは何もしてないわ!」

穂乃果「もぅ、匂い嗅ぎたいならいくらでも抱きついてあげるのに」

気づかれてた…

真姫「何よ~何なのよ~何で聞いたのよ~」

恥ずかしくて顔を上げられない

穂乃果「別に怒ったりなんかしないよ?」

真姫「もう…ほっといて…」
438: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 18:05:39.61 ID:IJXhwNDY.net
重い身体を持ち上げ、再び勉強を始める

穂乃果「む~、泊まりに来たときくらい勉強しなくたっていいじゃん」

そうはいかないのよ、だって私は…

穂乃果「真姫ちゃんってば~」

真姫「これは終わったらね」

穂乃果「いーやーだー、構ってよ~」

忘れてたけど穂乃果って相当な我が儘だったっけ

気を遣わせるから言いたくなかったんだけど…仕方ないか

真姫「穂乃果、私ね、勉強しなきゃいけない理由ができたの」

穂乃果「勉強しなきゃいけない…理由?」

まぁ学生はみんな普通勉強するのが普通なんだけど

私は穂乃果のためにもっともっと勉強しなくてはならない

穂乃果「真姫ちゃん頭いいから勉強しなくてもいいのに…」

真姫「そうもいかないの、私が目指す大学は難関で受かるかどうかは五分五分」

穂乃果「そんなところに行くの!?」

穂乃果の驚く表情、けど話にはまだ続きがある

真姫「その大学を合格することが、私と穂乃果が一緒にいることができる条件だから」
439: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 18:36:53.06 ID:IJXhwNDY.net
穂乃果「え…」

真姫「いつものパパならチャンスすら与えってこないけどね、ママのおかげよ」

私が大学に合格さえすれば穂乃果との付き合いを認めてもらえる

パパは惚気けてるお前なんかじゃ無理だって言ってたけど

私は穂乃果のために尽くすって決めたんだから

穂乃果「…そんな、穂乃果のためにそこまで…」

思った通り気を遣わせてしまった、だから言いたくなかったのよ

真姫「勘違いしないで、あくまでこれは私の為にやってること、あなたが気負うことはないわ」

責任感強い穂乃果に言ったって無理なことはわかってるけど

穂乃果「…真姫ちゃん」

真姫「何?」

穂乃果「…穂乃果に勉強を教えて」
440: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 18:50:34.57 ID:IJXhwNDY.net
あまりにも衝撃的な発言でつい持っていたペンを落としてしまう

あの勉強大嫌いな穂乃果が…勉強教えて!?

真姫「穂乃果、あなた疲れてるのよ、先に寝てていいわ」

穂乃果「ひっどーい!!穂乃果真剣なのに!!」

誰だって驚くわよ、あの穂乃果だもの

海未が聞いたら卒倒するんじゃないかしら

真姫「さっき言ったでしょ、あなたが気負う必要はないって」

穂乃果「これは真姫ちゃんのためじゃなく、穂乃果のためにやるんだよ」

…本気、みたいね

穂乃果「あ、でも真姫ちゃんも勉強するんだよね、やっぱり海未ちゃんに…」

真姫「いいわ、教えてあげる」

穂乃果「い、いいの?」

真姫「その代わり、途中で絶対やめたり諦めないこと」

穂乃果「ふふーん、穂乃果が諦めたことなんてある?」

真姫「ふふっ言ってくれるじゃない」

穂乃果がそばに居てくれるだけで私の励みになる

その穂乃果が勉強してくれるなら尚更嬉しい

穂乃果も私が教えるならやる気出してくれそう

この真姫ちゃんがみっちり教えてあげるんだから、覚悟しなさい!
442: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 19:00:18.44 ID:IJXhwNDY.net
真姫「…と思ったけど流石に時間が遅すぎるわ、寝るわよ穂乃果」

気づけば短針は12をあっという間に過ぎており、私の眠気もとっくにピークだった

そして当の穂乃果は…

穂乃果「くぅ…くぅ…」

寝ていた

真姫「…よいしょ」

運よく体育座りで器用に寝ていたので抱きかかえてベッドへと放り込んだ

お姫様だっこ…って言うんだっけ

同じ布団の中、あの時を思い出す

真姫「電気、消すわよ」

明かりが消え、周りはまっ暗闇に

聞こえるのは穂乃果の可愛らしい寝息だけ

顔が見えないのをいいことに、私の想いを安らかに眠っている穂乃果に告げた
444: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 20:55:01.25 ID:IJXhwNDY.net
真姫「…私は今日無理していたのかも」

真姫「なんとかして穂乃果みたいに積極的になろうとしてたけどやっぱりできなかった」

真姫「こうして寝ているあいだに話しているのもそのせいだし…」

真姫「それでも…いいかしら?私は我が儘ばかりね」

真姫「それと、今まで迷惑かけてきてごめんなさい…」

真姫「私も最初から素直になっていたら…駆け落ちなんてしなかったら…もっとうまく行ってたのかもしれない」

真姫「ここまで来れたのは穂乃果、あなたのおかげよ」

真姫「あなたが諦めなかったから、優しかったから私は頑張ることができた」

真姫「もしあなたが私を好きに…ううん、出会ってすらいなかったらこんな幸せは一生訪れなかった」

真姫「だから今度は私の番、我が儘穂乃果のお願いはなんだって聞いてあげる」

真姫「私は穂乃果が好きだから…」

真姫「穂乃果…大好きよ…んっ」

穂乃果「真姫ちゃん…大好き…」

真姫「ありがと、その言葉だけで私はまた頑張れるのよ」

真姫「おやすみ…穂乃果…」

穂乃果「くぅ…くぅ…」

真姫「すぅ…すぅ…」
445: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:09:41.44 ID:IJXhwNDY.net
ことり「…最近の穂乃果ちゃん授業で起きているね」

海未「…どういう風の吹き回しでしょうか」

-----えーっとここを、高坂さん

穂乃果「はい、x=16です」

-----せ、正解です

ことり「す、すごい…ノートもちゃんととってあるし…」

海未「誰かに教えてもらってるのでしょうか?」

穂乃果「ねぇねぇ海未ちゃん、ここ教えて欲しいんだけど…」

海未「は、はい…ってここはまだやってないところでは?」

穂乃果「海未ちゃん、予習は大事だよ」

海未「!? す、すみません…」

ことり「…恋のパワーかな?」
446: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:17:17.30 ID:IJXhwNDY.net
ことり「…それに比べてこっちは日に日に酷くなっていってるけど」

穂乃果「真姫ちゃん会いたかったよ~」

真姫「あまりくっつかないの、他の人に見つかったら困るでしょ」

絵里「私たちにはいいのね…」

にこ「目のやり場がなくてこっちも困るんけど」

希「まぁまぁ、ウチのスピリチュアルパワーも貯まるし部室くらいええやん」

凛「認めてもらった途端イチャイチャし始めたにゃ…」

花陽「私たちもイチャイチャしようよ~」

凛「積極的なかよちんも好きだけど苦手にゃー!」

海未「二人は二人でなにがあったのですか…」
447: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:36:46.51 ID:IJXhwNDY.net
穂乃果「真姫ちゃん!宿題終わったよ!」

真姫「お疲れ様、大分頭良くなってきたんじゃない?」

穂乃果「真姫ちゃんのおかげだよ!だから…」

真姫「そう言ってくれると嬉しいわ、はいこれ来週の課題」

穂乃果「いやその前に…」

真姫「もうこんな時間ね、そろそろ帰るわ」

穂乃果「もう真姫ちゃん!課題が終わったらキスしてくれるんじゃなかったの!」

真姫「あなたが勝手に決めたことでしょ!それに1回してあげたんだから我慢しなさいよ!」

穂乃果「真姫ちゃんのケチ!」

真姫「穂乃果の我が儘!」

穂乃果「ふーんだ!」

真姫「…ねぇ」

穂乃果「…」

真姫「今度デートに行ってあげるからそれで許してもらえる?」

穂乃果「…!」

真姫「あなたが嫌なら…行かなくても…」

穂乃果「行く行く!真姫ちゃん大好き!」

真姫「いちいち抱きつかないの!勉強もあるんだし一回だけなんだから!」

穂乃果「久しぶりのデートだもん、嬉しいよ」

真姫「行きたいところはある?」

穂乃果「えっとね、えっとね----------」
448: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:44:26.17 ID:IJXhwNDY.net
遂に合格発表の日だね…

穂乃果にしてはいいところを選んだじゃない

本当は真姫ちゃんと同じ大学に行きたかったんだけどね

無理…とは言わないけど医学部くらいしかないから仕方ないわ

うぅ…番号あるといいなぁ…

合格してるわよ…頑張ってきたんだから

!! 番号が出たみたい!

私は待ってるわ、人混み苦手だし

うん!行ってくるね!

行ってらっしゃい…大丈夫よねきっと…
449: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:50:44.83 ID:IJXhwNDY.net
うぐぅ…ぐすっ…

ど、どうしたの穂乃果!

真姫ちゃぁん…うわああん…

…あなたは頑張ったわ、お疲れ様、私が面倒見てあげるから…

ち、違うよぉ…合格したんだよぉ…

え!?本当に!?

うん…

紛らわしいのよ!てっきり落ちちゃったのかと思ったじゃない!

でも…でも…今まで頑張ってきたこと思い出しちゃって…涙が…また…

…おめでとう穂乃果、思いっきり泣いていいから

うわあああああん!!!
450: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 21:56:22.78 ID:IJXhwNDY.net
帰ってきてお父さんたちに合格したよって言ったら大騒ぎになっちゃって

その日一日親戚や近所の人と宴会なんか開いちゃってまともに真姫ちゃんと話せなかったっけ

特にお父さんなんて合格の話するだけで泣き出しちゃうんだもん

次の日にはμ'sのみんなが祝ってくれてみんなおめでとうって言ってくれた

そして卒業…
451: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 22:03:57.60 ID:IJXhwNDY.net
これからあまり会えなくなっちゃうね…

そうね…多分私が音乃木坂を卒業するまでずっと

真姫ちゃんが大学に行ったらもっと会えなくなっちゃうね…

もしかしたら大学卒業するまで…かも…

穂乃果、予定が空いたら教えるね

私も教えるわ、長期休暇くらいしか会えないと思うけど

寂しいなぁ…

私だってそうよ、本当は大学なんか行かないで穂乃果との時間を大事にしたい

穂乃果だって大学行きたくない

私が卒業するまで待ってくれる?

もちろん!諦めない女、高坂穂乃果です!

ありがと、穂乃果…
452: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/25(日) 22:18:40.58 ID:IJXhwNDY.net
真姫ちゃんが卒業するまでの時間はとても忙しかった

本当に真姫ちゃんに会うことができないまま過ごした5年間

真姫ちゃんの合格の知らせが来たときは思わず泣いちゃった

真姫ちゃんのところまで行っておめでとうって直接言いにいったけなぁ

でも会えたのはそれっきり

電話やメールでのやりとりはしたけど四年間一度も直接会えなかった

いつの間にか卒業していて、就職先は大手企業のお菓子メーカー

雪穂が穂むらを継いでくれるって聞いたときは嬉しかった反面申し訳ない気持ちでいっぱいだった

昔から雪穂には助けてもらってて、最後の最後ま私の尻拭いさせちゃって

そこからまた一年、遂に真姫ちゃんの卒業の日

休暇をもらい、急いで真姫ちゃんの通ってる学校へ
455: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 00:33:28.77 ID:eyYAjcbm.net
久しぶりね、穂乃果

ふわぁ…

どうしたのよ?

真姫ちゃんすっごく綺麗…大人っぽい…

まぁ大人だし…そういう穂乃果こそ見た目は大人らしくなったんじゃない?

中身も立派な大人ですー!

ふふっ何も変わってないわね

真姫ちゃん綺麗になったけど、まさか告白なんかされてないよね

されたわよ

えぇ!?

9人…いや10…

酷い!裏切り者!私というものがありながら!

どうしてそうなるのよ!全部断ったに決まってるでしょ!

本当…?

穂乃果だって大学や会社の人にアプローチされたでしょ

う…まぁ…そこそこ…

これでおあいこ、お互い5年間我慢してきたんだからそれでいいじゃない

そうだね…真姫ちゃん、改めて卒業おめでとう

ありがとう、穂乃果
457: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 00:47:30.34 ID:eyYAjcbm.net
すっごく寂しかったんだよ!

あなただけじゃないの、私も何度告白を受け入れようか迷って…

真姫ちゃんなんかっ!真姫ちゃんなんかっ!

冗談よ、いちいち泣かないの

真姫ちゃんの意地悪…馬鹿…

誰が勉強を教えたと思ってるのかしら

もー!揚げ足とらない!

はいはい、すみませんでした

…今日は一緒に居てくれるんだよね?

全部用事が終わったら、ね…?

どうしたの真姫ちゃん?

穂乃果、手に持っているその箱は?

あっ!な、なんでもないよ!

怪しいわね…

怪しくなんかないって!

あ!私の卒業祝いのプレゼントね!もったいぶらなくたっていいじゃない

そうなんだけどそうじゃないの!

意味わかんない、ちゃんと説明して

あーもー!えいっ!

…!? こ、これって…指輪…

真姫ちゃん!!穂乃果と結婚してくださいっ!!
458: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 01:19:34.47 ID:eyYAjcbm.net
…あなたねぇ、ここまだ学校の敷地内よ

あ…

ほんっと馬鹿ね!大馬鹿!あほのか!

ごめんなさい!ごめんなさい!

いいからこっち来て!

そんなに怒らないでよー!

はぁ…はぁ…もう…恥ずかしいなんてレベルじゃないわ…

うぅ…ごめんなさぁい…

…じ、実はね、私も、あるの



それくらい察して欲しいんだけど…指輪よ、あなたにあげるための

穂乃果の…指輪…?

そ、先に告白しようと思ってたのにまさかあってすぐなんて思わなかったから…

真姫ちゃん…大好き…んっ

穂乃果…愛してる…んん

…久しぶりだね、キスも

本当に久しぶりね…
459: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 01:21:02.08 ID:eyYAjcbm.net
それで…告白の返事は…?

…聞かなくたってわかるでしょ

いいの!聞かせて!

…もちろんいいわ、よろしくね穂乃果

うん…うんっ…

だからすぐ泣かないの、先が思いやられるわ

よーし!早速両親にご挨拶だ!

えぇ!?今日!?

今日!早く真姫ちゃんと結婚したいし!

結婚式なんて開けないし周りから変な目で見られるかもしれない!

開けなくてもいい!周りから認めてもらえなくてもそれでいい!

了解を得られるかわからない!

なんとかして説得する!説得できるまで諦めない!

女同士で結婚なんてできないのよ!

大丈夫!真姫ちゃんと結婚できなくても幸せならそれでいい!

穂乃果!大好きよ!

穂乃果も真姫ちゃんのこと大好き!
461: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 01:31:21.63 ID:eyYAjcbm.net
…これが私たちの幸せの物語

この後無事お付き合いを認めてもらい、同棲することになった

場所は夕日が見える思い出のあの別荘…とはならなかったけど都内のマンションに

別荘は流石に遠すぎて駄目だったけど、二人一緒だったらどこだって良かった

共働きで夜にしか会えないけど、それでも充実した生活を今でも送っている

互いに支え合い、たまには喧嘩するけど幸せな日々

私たちはこれからも幸せの道を三人で歩んでいきます

END4
462: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 01:34:15.89 ID:eyYAjcbm.net
これで終わりです、見てくださった方々ありがとうございました
明日後日談を書きますので、またよろしくおねがいします
お疲れ様でした
473: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 17:43:43.50 ID:JRYJwW08.net
-----穂乃果、早くしなさいよ

-----おそーい!

-----ごめんごめん!昨日用意するの忘れちゃってて!

-----お母さんいつも会社に遅刻しそうになるじゃん、ママを見習ってよ!

-----ふふっ真穂(まほ)にも言われちゃってるわね

-----ううっ…そういう真穂ちゃんこそ忘れ物してないよね?

-----あ!カメラ忘れてたから取ってくる!

-----しっかりしているところは私に似て、そそっかしいところは穂乃果似ね

-----元気なところは穂乃果そっくりだよ

-----有り余りすぎて困るくらいだわ、どっちも

-----…どっちも?

-----カメラあったよ!早く行こー!

-----はいはい急かさないの

-----楽しみだなぁ…
474: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 17:59:04.76 ID:JRYJwW08.net
-----そういえば今日どこ行くの?

-----穂乃果たちにとっての思い出の場所だよ

-----思い出の場所?

-----そこからすごく綺麗な景色が見れるのよ

-----真穂ちゃんは綺麗なものが好きだからねー

-----うん!楽しみ!

-----本当はあの時と同じ電車で行きたかったんだけど…

-----そ、そんな目で睨まないでよぉ…

-----お母さんたちの思い出って?

-----穂乃果が私のためにってその景色を見せてくれたの、穂乃果はお義父さんから見せてもらったんでしょ?

-----へー、おじいちゃんが…

-----…真穂ちゃん、その呼び方するとお父さん傷ついちゃうからお母さんのお父さんって呼んであげて

-----はーい
475: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:05:49.95 ID:JRYJwW08.net
-----穂乃果がそこで真姫ちゃんに告白したらふられちゃってさー…しかも2回目

-----えぇ!?ママってお母さんのこと2回もふったの!?

-----む、昔の話よ!今こそ私のパパは真穂がいるから甘いけど昔はとっても厳しかったんだから

-----そしたらその次の日に駆け落ちしちゃって…

-----か、駆け落ち?

-----穂乃果、純粋な子どもに汚れた知識を与えないように

-----す、すみません…

-----まぁいろいろ苦労したけどこうして三人で暮らせて本当に良かったわ

-----そうだね、あの頃は大変だったもんね

-----教えてよー!お母さん!ママ!
476: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:16:07.60 ID:JRYJwW08.net
-----…そうだ、穂乃果、この前会社の人から電話があったわよ

-----電話?なんだろう…

-----あなたの上司よ

-----もしかして…昇格!?

-----『真面目に働けば有能なのにいつも寝ていて困るから注意してくれ』って

-----お母さん真面目に働いてないの?

-----働いてる…よ…

-----何簡単に嘘ついてるのよ!これ以上居眠りしたらボーナスはなしらしいじゃない!

-----だって穂乃果の席あったかいからつい眠たく…

-----そんなの移動してもらえばいいでしょ!授業中居眠りせずに頑張っていた穂乃果はどこ行ったのよ!

-----むっ、そういう真姫ちゃんこそ看護師の人と仲が悪いって噂よく聞くよ!

-----あの人たちが穂乃果みたいにちゃんと働かないからよ!

-----むむむむむ…

-----ぐぐぐぐぐ…

-----…お母さんとママって仲が悪いの?

-----え…?
477: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:23:04.88 ID:JRYJwW08.net
-----毎日喧嘩してるんだもん…仲良しのところあまり見たことない…

-----そ、そんなことないわ!でしょ、穂乃果!

-----うんうん!穂乃果と真姫ちゃんは仲良しだよ!

-----いつもママがお母さんを叱ってるから離婚しないか心配だよぉ…

-----…ごめんなさい穂乃果、最近怒りすぎだったかも…

-----穂乃果こそごめんね…今度からきちんとするよ

-----離婚…しない?

-----するわけないじゃない

-----穂乃果たちはずっと一緒だよ

-----良かった!でも夜の喧嘩はお母さんの方が強いんだね!

-----夜の喧嘩?
478: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:32:46.65 ID:JRYJwW08.net
-----よくお母さんがママを泣かせているよ

-----私穂乃果に泣かされたことないんだけど…

-----真穂ちゃん、それって夜中?

-----うん、お母さんがママをベッドに押し倒してママが大声で泣いてるの

-----!?

-----穂乃果ぁ!!するときは真穂をちゃんと寝かせてからっていってるでしょうがぁー!!

-----真穂ちゃんハンドルから手を離しちゃダメだよー!!

-----真穂はちゃんと寝てたんだけどママの声で起きちゃった

-----…

-----ま、真穂ちゃん、少し真穂ちゃんとお話しするから後ろで待っててくれる?

-----はーい

-----その…次からは出来る限り…声を抑えるから…

-----穂乃果も…優しくするね…

-----…

-----…

-----もういい?

-----…いいわよ

-----何話してたの?

-----…真穂ちゃんが大人になったら教えてあげるね
479: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:40:09.90 ID:JRYJwW08.net
-----花凛(かりん)ちゃんとは仲良くしてる?

-----うん!一番の友達だよ!

-----花陽ちゃんと凛ちゃんも元気みたいだね

-----二人の名前で花凛ちゃんなんだね

-----そうよ

-----真穂もお母さんとママの名前を合わせて出来たってこと?

-----正解!一生懸命考えたんだよ~

-----嘘つかないの、悩んだ挙句一文字ずつくっつけようって言ったのは穂乃果でしょ

-----真姫ちゃんもそれでいいって言ってたじゃん!

-----真穂…この名前大事にする!

-----大事にしてもらえると嬉しいわ

-----花凛ちゃんにも教えてあげてね

-----うん!
480: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:46:20.91 ID:JRYJwW08.net
-----んーっ!着いたぁ!

-----話していたからあっという間だったわね

-----ねーねー綺麗な景色はー?

-----今でも充分綺麗な空と海だと思うけど…

-----ちょっと物足りないかもね、もう少し時間がかかるしお弁当食べよっか

-----わーい!お腹ぺこぺこ~

-----じゃーん!サンドイッチ!

-----美味しそうね

-----早く食べようよ~

-----じゃあ食べよっか、せーの

-----いただきます!
481: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 18:58:13.25 ID:JRYJwW08.net
-----ごちそうさまでした!

-----お昼から何も食べてないから全部食べちゃったわ

-----お粗末さまでした

-----ママは料理できないの?

-----できないことも…なくもない…かもしれない…

-----真穂ちゃんはカップラーメン専門だよ

-----穂乃果だって昔は作れなかったでしょ!

-----今は努力して作れるようになったもーん

-----逆にお母さんは運転できない?

-----そんなことないよ!運転免許だってほら!

-----あなたの運転は危なっかしいのよ、なんど死にそうになったことか…

-----ま、真穂ちゃんだって今日危なかったじゃん

-----運転が上手だから大丈夫だったのよ、穂乃果だったら事故確定ね

-----でもお母さんとママ、二人で支えあってるんだね

-----う…そ、そうね

-----改めて言われると照れちゃうなぁ…

-----…あ!夕焼け!
482: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:04:41.93 ID:JRYJwW08.net
-----これが真穂ちゃんに見せたかった景色だよ

-----あの頃から何も変わってないわね…綺麗な夕日…

-----…

-----どうしたの?写真は撮らないの?

-----う、うん…ぼーっとしちゃってて…

-----見とれてたってわけね

-----真姫ちゃんも最初見たときこんな感じだったよ?

-----そ、そうだったかしら

-----写真撮ったよ!次はみんなで撮ろうよ!

-----そうね、自動シャッターに切り替えてっと…

-----真穂ちゃんが真ん中ね

-----え?真穂が真ん中でいいの?

-----見栄えがいいのよ、見栄えが

-----はい、チーズ!
484: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:14:07.13 ID:JRYJwW08.net
-----そろそろ帰りましょ、真穂はカメラ片付けてきて

-----はーい!

-----どうしたの穂乃果?

-----…また来年も見にこれたらいいなぁって

-----そんなの、また来たらいい話じゃない

-----そうだけどさぁ…

-----…日が沈むわね

-----真姫ちゃん覚えてる?

-----覚えてるわ、日が沈む直前にキスしたこと

-----…しよっか

-----…えぇ

-----んっ…
485: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:22:53.68 ID:JRYJwW08.net
-----あー!!お母さんとママがちゅーしてる!!

-----ま、真穂ちゃん!?

-----いつからそこにいたのよ!

-----だってカメラも片付けたのに帰ってこないから呼びに来たんだよ!

-----ご、ごめんね

-----今すぐ帰るわ

-----あ、真穂ちゃん、最後にいい?

-----何?

-----真穂ちゃんにとって一番大事な人ができたとき、一緒にこの景色を見に来るって約束してくれる?

-----真穂にとって…大切な人?良くわかんないけど、約束!

-----いつかきっとわかる日が来るわ

-----ということはお母さんにとっての一番大事な人って…

-----もちろん、真姫ちゃんと真穂ちゃんだよ

-----ママは?

-----穂乃果と真穂に決まってるじゃない

-----うん!わかった!

-----周りも暗くなってきたわ、早く帰りましょ

-----あとで写真見せてね

-----はーい!

私たちの幸せがずっと続きますように…

終わり
489: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:28:09.09 ID:JRYJwW08.net
くぅ疲、今まで読んでくださった方々ありがとうございました
前回の安価SSの流れでほのまきを衝動的に書いたので、文が雑になってしまいすみませんでした
某ほのまきSSに習って視点変更も考えたのですがバラバラにしてしまったのでここで終わらせてもらいます
いつになるかわかりませんが次はうみまきでも書こうかなーと思っています

お疲れ様でした
486: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:24:41.08 ID:XKzP29b/.net
うおおおおおおお乙!!
iPS細胞って凄いね(錯乱)
493: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 19:32:05.98 ID:JRYJwW08.net
>>486
余談ですが真穂ちゃんは養子です
載せませんでしたが真姫ママが跡継ぎのためにと二人に養子を授けました
それにしても似すぎてしまいましたけどね…

他にも質問などあれば遠慮なくどうぞ
495: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 20:00:55.87 ID:XKzP29b/.net
なるほど
ってことは花凛ちゃんも養子か
496: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/01/26(月) 20:18:24.69 ID:JRYJwW08.net
>>494
それはもう仲睦まじく

>>495
そうなりますね
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『【SS】穂乃果「報われない恋と」真姫「幸せの物語」』へのコメント

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