絵里「六月十二日は」穂乃果「ロシアの日!?」

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ほのえり-アイキャッチ6
1: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:14:57.04 ID:6quaxHMn.net
『エリーチカ』

絵里「はい。おばあさま」

『ロシアへ帰ってきなさい』

絵里「五月に五連休があります。そのときに亜里沙を連れて行こうと思っています」

『いいえ。来るのではなく、帰りなさいと言っているのよ』

絵里「そ、それは…どういう」

『音ノ木坂学院は年々、生徒が減っているそうね?』

絵里「はい…でも」

『このままでは亜里沙が高校生になる前に、音ノ木坂がなくなってしまうわ』

絵里「私もそのことは心配しています…ですが」

『だから、そうなる前にロシアへ帰っていらっしゃい。亜里沙にはロシアの高校を受験させるわ』

絵里「そ、そんな…せっかく」

『なあに?』

絵里「亜里沙は日本で、やっと友達ができたんです…日本のことを少しずつ勉強して、日本を好きになって…」

『亜里沙は賢くて優しい子。お友達ならロシアでもできるわ』

絵里「でも…!」

『ロシアには帰りたくない?』

絵里「ロシアが嫌なわけじゃないんです。ただ、私たちは日本が好きで…友達もいるし、まだ日本に居たいと思っています」

『そう…わかったわ。どうしても帰りたくないなら、あなたにひとつ宿題を出しましょう』

絵里「…宿題?」

【四月】

絵里「ねえ。ちょっといい?」

ことほのうみ「はい!」

穂乃果「…誰?」ヒソヒソ

海未「生徒会長ですよ」

絵里(高坂穂乃果。創業三百年という老舗和菓子店の娘。地元愛がとても強い)

絵里(園田海未。日本舞踊の家元の娘。弓道部。和風好みで古風な大和撫子)

絵里(この二人はダメね。…となると)

ことり「?」

元スレ: 絵里「六月十二日は」穂乃果「ロシアの日!?」

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2: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:18:23.24 ID:6quaxHMn.net
絵里「南さん。ちょっと来てくれる?」

ことり「はあ。…わかりました」

スタスタ

穂乃果「ことりちゃんを連れてっちゃった…何だろ?」

海未「さあ…?」

【生徒会室】

ことり「あの…私に用って何ですか?」

絵里「南さん。あなた、海外に興味はある?」

ことり「海外…ですか。…えーと、服飾関係の勉強でちょっと行ってみたいなって思うところはあるんですけど…」

絵里「そう…たとえば、どんな国?」

ことり「エジプトです」

絵里「エジプト?…どうして?」

ことり「服の歴史が最も古いといわれていて…貴重な資料がたくさんあるんです」

絵里「そう…じゃあ、ロシアはどうかしら?」

ことり「あ、はい。確かロシアにも世界最古の木綿の服があるんだったかな」

絵里「そうね」

ことり「生徒会長さんもご存知なんですか?」

絵里「え、ええ。まあ…」

ことり「一度行ってみたいですよね。ロシア♪」

絵里「それなら一緒に行く?」

ことり「え!?」

絵里「私、ロシアへは何度も行ったことがあるの。現地に知り合いもあるわ」

ことり「へー。すごいですね…」

『エリーチカ。あなたのお嫁さんを連れてきなさい』

『よ、嫁!?』

『そうよ。将来あなたとロシアで暮らしてもいいという覚悟があるお嫁さんができたら、しばらく日本で暮らすことを認めるわ。ただし、期限はあなたの十八歳の誕生日まで』

絵里(なんとか南さんをその気にさせなくちゃ…見た目は合格、理事長の娘ということで信用に値する家柄。そしてロシアにも興味がある…)
3: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:20:45.12 ID:6quaxHMn.net
絵里「どうかしら?悪い話じゃないと思うんだけど…」

ことり「そうですね…次にロシアへ行くのはいつの予定なんですか?」

絵里「五月に五連休があるでしょう。そのとき行く予定よ」

ことり「じゃあ、もう一ヶ月もないんだ…どうしようかな」

絵里「南さん。あなた…」

ことり「はい?」

絵里「恋人はいるの?」

ことり「え!?…な、なんでいきなりそんな…」

絵里「いいから正直に答えて。どうなの?」

ことり「恋人はいません…でも」

絵里「でも?」

ことり「好きな人はいる…かな♪」ポ

絵里「それは…恋愛の対象という意味?」

ことり「はい。たぶん…」

絵里「たぶん?」

ことり「相手が私にそういう感情があるかどうか、よくわからなくて。…でも、たとえそうじゃなくても一緒にいたいし、一緒にいられたら幸せだなって思います♪」

絵里(これは…ちょっと難しいかもしれないわね)

絵里「よくわかったわ。…ありがとう」

ことり「は、はい。じゃあ…失礼します」

パタン

絵里(あの三人の中では南さんが適任だと思ったけど…考え直す必要がありそうね)

【穂むら】

雪穂「お姉ちゃんおかえ…り」

穂乃果「ただいまー」

雪穂「えーと…いらっしゃいませ」

穂乃果「え?…わぁ!?」

絵里「お邪魔します」

穂乃果「せ、生徒会長さん…いつの間に!?」

絵里「気にしないで」

穂乃果「は、はあ…」
5: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:23:27.09 ID:6quaxHMn.net
雪穂「チョコいる?」

絵里(仲が良さそうな姉妹…どちらか一人を連れて行くのは難しいかもしれないわね)

穂乃果「もっと飽きたー!」ジタバタ

ガラッ

ほの母「穂乃果!」

絵里「!?」

ほの母「お店に聞こえるじゃない!」

絵里(ハラショー!)ズキューン

絵里(…か、かわいい。誰?)

ピシャ

絵里「あ、あの…今のは、お姉さん?」

穂乃果「アハハ。ご冗談を…母ですよ」

絵里「そう…ハハ。ハハハハ」

穂乃果「あはははっ」

雪穂「わはは…いや、そうじゃなくて私たちの母親です。お母さん」

絵里「…聞かなかったことにするわ」

ほのゆき「えぇ!?」

絵里(なんとか仲良くなる方法はないかしら…老舗和菓子屋の店主?なら信用できるし、日本の良さもアピールできる)

絵里「あのっ!」

ほの母「え?…なあに?」

絵里「あ…え、えーと。おすすめのお菓子ってあります?///」

絵里(なに言ってるのエリーチカ!これじゃ、ただのお客さんじゃない…)ガクッ

ほの母「そうね…今なら、やっぱり春限定商品かしら。桜餅に、いちご大福とか…」

絵里「さくらもち?」

ほの母「ええ。東京では定番の長命寺と、大阪が発祥の地といわれる道明寺♪」

絵里「え、えーと…?(超明治?同苗字?さっぱりわからないわ)」

ほの母「もしかして…食べたことない?」

絵里「は、はい。…すみません」

ほの母「ふふふ…謝ることないわよ。今まで食べたことなかった子が和菓子に興味をもってくれるのは嬉しいし…よかったら試食していって♪」
6: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:25:08.04 ID:6quaxHMn.net
穂乃果「お母さんお母さーん!」

ほの母「なーに?」

絵里(うまくいった…のかしら?)ドキドキ

ほの母「はい、お茶」コト

絵里「ありがとうございます…いただきます」

絵里(いい香り…高級そうなお茶ね)

絵里(お菓子も美味しい)モグモグ

ほの母「はい、これおみやげ」

絵里「え?…あの、私まだ何も買ってないですけど…」

ほの母「いいのよ。これはサービス♪…これからも穂乃果のこと、よろしくね」

絵里「は、はい!…ありがとうございます」

ピシャ

絵里(…結局、何も言えなかった…)ガクッ

絵里(いいえ。これでよかったのよね…大切な娘が二人いて、あたたかい家庭があって…だから、あの人の笑顔は素敵なんだわ)

【翌朝・秋葉原UTX】

穂乃果「おぉー!…す、すごい」ベター

『UTX高校にようこそ!』

絵里「それ、ちょっと見せて」

にこ「ん」

ペラッ

絵里(これだけでは何とも言えないわね…やっぱり直接会ってみないと)

絵里「ありがとう」

にこ(…なんで絢瀬が?A-RISEに興味あるのかしら)

凛「ねぇかよちん!遅刻しちゃうよー?」

絵里「よし。行きましょう!」ガシッ

凛「にゃぁ!?え、なんで凛!?><」

ズルズル ニャー!

花陽「り、凛ちゃん…待って!」

穂乃果「え?…あれっ、どこ行くの?」

にこ「あ、こらっ。待ちなさいよー!」
7: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:31:50.06 ID:6quaxHMn.net
絵里「入ってみたのはいいけど…どこにいるのかしら?」

にこ「バカね。簡単に会えるわけないでしょ?生徒じゃないと奥へは行けないわよ」

凛「そ、そうですよ。こんなことしてる場合じゃ…凛たちも早く学校行かなくちゃ><」

花陽「で、でも…私も、会ってみたい…かも」ドキドキ

穂乃果「なになに?誰に会えるの?」ワクワク

「会えないって言ってなかった?」

にこ「そりゃそうでしょ。私なんて二年前か…ら」

にこぱな「!?」

絵里「あなたは…ここの生徒ね」

「そうよ。ごきげんよう♪」

花陽「あ…あ、あ、あr」プルプル
にこ「優木あんじゅ…!」

あんじゅ「しーっ。あんまり大きな声出しちゃダ・メ♪」

絵里(さっきの映像やパンフレットにも載っていた…UTX高校のスクールアイドル)

絵里「私は絢瀬絵里。国立音ノ木坂学院の生徒会長よ」

あんじゅ「ふーん…音ノ木坂生徒会の皆さんが、私に何かご用?」

絵里「いえ…今日は個人的に話したいことがあって来たの」

あんじゅ「あら。それはダメよ」クス

絵里「えっ」

あんじゅ「そういう話ならちゃんとアポ取ってくれなきゃ…それに今はゆっくりお話してる時間はないんじゃないかしら?」

絵里「そうね…じゃあ、後日あらためてお話する機会をくれる?…できればA-RISE三人と」

あんじゅ「うふふ。欲張りなのね?…三人一緒じゃないとダメかしら?」

絵里「いえ…別々でも構わないわ。あなたたち三人とそれぞれ話せるなら…」

あんじゅ「わかったわ。こちらで調整しておくわね。あなたの連絡先を教えてくれる?」

絵里(ちょっと職権濫用気味だけど…こういうとき、生徒会長ならただの一般生徒より信用されやすいわ)ドヤァ

花陽「ああっ、せめてサイン…いや、握手を…!」グイ

にこ「い、一緒に写真をt」ガシッ

絵里「さ、早く行きましょ。遅刻するわよ」

穂乃果「ほら、あなたも急いで!」

花陽「ああっ…そ、そんな…」シクシク

にこ「ぐぬぬぬぬ…どうして絢瀬だけ…」ガクッ
8: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:34:09.66 ID:6quaxHMn.net
\ダレカタスケテー!/ズルズル

あんじゅ「うふふ。朝から元気ねー♪」

【音ノ木坂】

絵里(さて…UTXの三人は連絡待ちだけど、念のため音ノ木坂でも引き続き候補者を探しましょう)

絵里(今日UTXで一緒に行動した四人の中では…)

『ちょっとだけ待って!』

絵里(メガネのあの子が一番、押しに弱そうな感じがするわね)

希「エリち。理事長のところへ行かなくていいの?」

絵里「そうね…行きましょう」

【理事長室】

理事長「確かに…ですが、そう簡単に生徒が集まらないからこそ、この結果なのです。何かいい方法があるんですか?」

絵里(理事長か…少し、いやかなり年上だけど、美人だし…音ノ木坂の理事長というのはおばあさまにアピールしやすい。一応、候補に入れておくべきかしら)

希「エリち」

絵里「理事長。海外に興味はありますか?」

理事長「そうね…廃校になったら海外旅行にでも」ウキウキ

のぞえり「…は?」

理事長「い、いえ。興味はあるけど…それが何か?」

絵里「たとえばどんなところに注目しているんですか?」

理事長「もちろん一番は何といってもパリよ。花の都!永遠の憧れだわ♪」ウキウキ

希(廃校になったらフランス旅行て。今からそんなこと考えてるん?この人は…)

絵里「ロシアはどうです?」

理事長「ロシア?…行ったことはないけど…楽しいの?」

絵里「楽しいところもありますよ。行きませんか?」

希「エリち。もう行こう」グイ

絵里「ちょっ…希!?」ズルズル

バタン

希「エリち…何考えてるん?」

絵里「何って…何の話?」

希「海外旅行の話なんかしてる場合やないんと違う?ウチら何しに理事長のところへ行ったん?」

絵里「そ、それは…」
9: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:37:48.10 ID:6quaxHMn.net
希「それにロシアって…何なん?まさか、理事長を連れてロシアへ行くつもり?」

絵里「な、なに言ってるの。私がそんなこと…するわけないでしょう?」

希「…」ジトー

絵里(怪しまれてる…やっぱり既婚者を誘うのはマズいわよね。ターゲットを変えましょう…)

【廊下】

海未「そんなことで本当に生徒が集まると思いますか?」

絵里(あれは園田さんに高坂さん…何か、もめてる雰囲気ね)

海未「はっきり言います。アイドルは無しです!」

絵里(あの子たちが意見を違えて別々の道へ進むとしたら…これはチャンスかもしれない)

絵里「園田さん。ちょっといい?」

海未「…生徒会長」

【屋上】

海未「海外…ですか?」

絵里「ええ。興味は無いかしら?」

海未「そうですね…全く無いというほどではありませんが…」

絵里「どこか行ってみたいところはあるの?」

海未「タコマ富士…ですかね」

絵里「た、たこまふじ?…お相撲さん?」

海未「違います」

絵里「じゃあ、たこ飯とひつまぶしみたいな」

海未「生徒会長…お腹が空いてるんですか?」

絵里「い、いえ。…それで何なの?タコマフジって」

海未「ワシントン州タコマにあるマウント・レーニアのことですよ。最高峰は4392メートル。富士山に勝るとも劣らない優雅で美しい山であることから、親しみをこめてタコマ富士と呼ばれているんです」

絵里「へー。じゃあロシアはどうかしら?」

海未「もちろん行きたいですよ。何といってもコーカサス山脈の最高峰、5642メートルのエルブルスがありますからね」

絵里「ああ、Эльбрусは有名ね…さすがに登ったことはないけど」

海未「ご存知でしたか。さすが生徒会長…」

絵里「せっかくだから一緒に行かない?」

海未「一緒に…山頂アタックですか!?」

絵里「いえ、別に登山じゃなくても…ロシアへ行こうって話」
11: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:47:51.86 ID:6quaxHMn.net
海未「行きたいですね。生徒会長はいつ行かれるのです?」

絵里「五月に五連休があるでしょう。そのときに行く予定よ」

海未「だいぶ近いですね…確か、来月の予定は…」

絵里「ちょっと待って。もうひとつ、あなたに訊いておきたいことがあるの」

海未「はい?何でしょう」

絵里「園田さん…恋人はいるの?」

海未「こっ…な、な、何故そのような…それはどういった趣旨の質問ですか!?」

絵里「単にあなたに恋人がいるかどうか訊いてみただけなんだけど…どうなの?」

海未「…居ません、けど…それが何か?」

絵里「ふーん…そう。でも好きな人くらいは居るんじゃない?」

海未「だ、だから何故そんな質問を…」

絵里「いるのね?」

海未「それは…まあ。今に始まった事ではないといいますか…」

絵里「つまり、昔から想い続けている相手がいるってこと?」

海未「こ、恋人とか、そういうものとは違うかもしれませんが…幼い頃から今まで、そして…きっと、これからも変わらず私にとってかけがえのない人です」

絵里「それは…私も知っている人?」

海未「ご想像にお任せします」プイッ

絵里(南さんと同じか、それ以上ね。ロシアには興味あるみたいだけど、たぶん園田さんが海外へ行くなら、隣にはその人がいるんでしょうね…)

【屋上】

穂乃果「あーあ。いい考えだと思うんだけどな…」

絵里「そうね…なかなかうまくいかないものね」ハァ

穂乃果「好奇心だけ!なんて決めつけちゃってさ。私の考えることがわかるんだったら、気持ちだってわかってくれたっていいのに」

絵里「本当はわかってるんじゃないの?…高坂さんだって、園田さんがただ意地悪で言ってるとは思ってないでしょう?」

穂乃果「それはそうだけど…って、生徒会長さん!?…いつからそこに…」

絵里「さっきからいたわよ。…ねえ、高坂さんは海外には興味あるかしら?」

穂乃果「海外、ですか?…正直、今は音ノ木坂のことで頭がいっぱいで…」

絵里「そう…じゃあ、もし廃校を阻止したら。行ってみたい国とかある?」

穂乃果「ポジティブシンキングってやつですか?まあいいけど…やっぱり、フランスやドイツには行ってみたいな♪」

絵里「なぜフランスやドイツなの?」
12: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:50:35.69 ID:6quaxHMn.net
穂乃果「パンです!やっぱりパンが美味しい国じゃないですか。フランスやドイツのパンって今では日本でも普通に食べられるけど、実際に行ってみたらもっとすごいのかなって…」

絵里「なるほどね…じゃあ、ロシアはどう?」

穂乃果「ロシアもいいですね!本物のロシアのパンって、あのロシアパンみたいなのかな?とか…ほかにもピロシキとか、いろいろあるし♪」

絵里「じゃあ、一緒に行ってみない?」

穂乃果「え。ロシアにですか!?」

絵里「ええ。もしかしたら廃校を阻止するアイデアにも繋がるかもしれないじゃない?」

穂乃果「!」

【翌朝】

海未(さて、今日も弓道部の朝練…ん?)ヴヴヴ

海未「ことり。どうしました?」

『た、大変なの!…穂乃果ちゃんが』

海未「ろ、ロシア!?」

雪穂「うん…昨日、突然ロシアへ行くって言い出して…亜里沙のお姉さんと行ったみたいなの」

海未「行ったみたいって…もうロシアに居るってことですか!?」

ことり「穂乃果ちゃんが学校休んで海外へ行っちゃうなんて…海未ちゃん」

海未「な、なんですか?」

ことり「海未ちゃんがあんなこと言うから…」

『穂乃果のように好奇心だけで始めても、うまくいくはずないでしょう!?』

海未「そ、それは…でも、まさか急に海外なんて…」

雪穂「まあ、行っちゃったものは仕方ないし…私たちも学校あるから、帰ってくるのを待つしかないよね」

亜里沙「ご、ごめんね。お姉ちゃんがゴールインに連れ添ったのかも…」

ことり「ゴールイン…連れ添う?」

海未「な、なななな何を…新婚旅行だとでも言うんですかっ!?」

雪穂「いや、強引に連れ去ったって言いたいんじゃない?」

亜里沙「Хорошо」

雪穂「亜里沙は去年までロシアに住んでたから、まだあまり日本語が…」

ことり「あ、アハハ。そうなんだ…」
13: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:52:59.78 ID:6quaxHMn.net
【ロシア・アナパ空港】

『あなたと暮らすのダル過ぎ、暗い?…じゃあ、穂乃果は家にいるのが嫌で出て行ったっていうの?』クスン

穂乃果「ち、違うよ!Краснодарский край(クラスナダールスキー・クラーイ)っていう地方にある、アナパ空港ってところに着いたの」

『あら、そう。聞いたことないけど…何となくロシア語っぽく聞こえるわね』

穂乃果「当たり前だよ。ロシアにいるんだもん」

絵里「すみません。週末には日本へ帰るつもりです…」

『まあ、行っちゃったものはしょうがないわね。穂乃果と二人でゆっくりしてきて』

穂乃果「えへへ。お母さんとお父さんと雪穂にも、おみやげ買って帰るから。楽しみにしててね♪」

『はいはい。気をつけてね?生徒会長さんの言うことをよく聞いて、迷子にならないように』

穂乃果「わかってるよー。ちゃんと離れないように、いつもくっついてるから♪」ギュ

絵里「…///」

穂乃果「えへへ。初めてのロシアだ!楽しみだなぁ♪」

絵里「高坂さん…いえ、穂乃果」

穂乃果「えっ」ドキ

絵里「そう呼んでもいい?」

穂乃果「は、はい。じゃあ…」

絵里「私のことも名前で呼んでくれる?」

穂乃果「はい!絵里さん♪」

絵里「観光もいいけど、まずは祖母に会ってもらいたいの」

穂乃果「絵里さんのおばあちゃんがロシアにいるんですか?」

絵里「そうよ。祖母はロシア人で、音ノ木坂の卒業生なの」

穂乃果「へー。じゃあ、お母さんや私たちの先輩なんだ…」

【クバン河畔】

穂乃果「わあー!素敵なところですね♪緑がいっぱいで…」

絵里「Кубань(クバーニ…クバン川)は、この町のシンボルなの。この辺りには古い建物がたくさん残っているわね」

穂乃果「なんか、私たちの町にちょっと似てるかも…」

絵里「そうかもしれないわね。…だからおばあさまや亜里沙も、もちろん私も…音ノ木坂が好きなのかも」
14: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 01:56:02.30 ID:6quaxHMn.net
【秋葉原】

英玲奈「…繋がらないな」

あんじゅ「もう。せっかく都合がついたのに、忘れてるのかしら…」

ツバサ「まあ、音ノ木坂は今大変みたいだし…生徒会長さんが忙しくなるのは仕方ないわよ」

英玲奈「そうだな…あの音ノ木坂が無くなるというのは残念だ」

【再びクラスナダール】

祖母「おかえり、エリーチカ。…連れて来たのね」

絵里「はい。おばあさま」

穂乃果「は、はじめまして。高坂穂乃果です!」

祖母「いらっしゃい。そう…あなたが…」

穂乃果「はい?」

祖母「ロシア料理はできるの?」

穂乃果「え!?」

絵里「それは、これから私が教えます」

祖母「わかったわ。遠くまで来てくれてありがとう。ゆっくりしていって。コーカサスさん」

穂乃果「コーカサス山脈じゃなくて高坂穂乃果です…穂乃果って呼んでください!」

祖母「ホノカちゃん。よろしくね」ナデナデ

穂乃果(ちょっと厳しそうに見えたけど、優しいおばあちゃんなのかな?)

祖母「ああ、ダメダメ。もっとねかせてから焼くのよ」

穂乃果「ねかせる?」

絵里「блиныは、ただのクレープじゃないのよ。パンみたいに発酵させる時間が必要なの」

穂乃果「そ、そうなんだ…(和菓子より難しいかも)」

絵里「クラスナダールはロシアでも南のほうにあるから暖かいでしょ?こういう物が作りやすい気候なの」

穂乃果「じゃあ、パンも美味しいのかな!?」

祖母「もちろん美味しいわよ。…もっとも、これからの食事が美味しくなるかどうかはホノカちゃん次第だけど」

穂乃果「が、頑張ります」

祖母「ふふふ。期待してるわ♪」
15: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 02:04:21.70 ID:6quaxHMn.net
穂乃果「わあ、このイチゴジャムすっごく美味しい!果肉たっぷりで、イチゴがそのまま入ってるみたいな…」

絵里「それはイチゴのваренье。自家製よ。日本のジャムとはちょっと違うでしょ?」

祖母「いろいろな季節のフルーツで作るの。日本でいう漬物みたいに、家庭ごとの味があるわね」

穂乃果「へー」モグモグ

ゴシゴシ…

穂乃果「ふーっ。やっと終わったぁ…」

祖母「お疲れさま。ありがとうね。私だけだと、なかなかお掃除が行き届かなくて…」

穂乃果「そっかぁ…ほかにもお手伝いできることがあれば、何でも言ってください!」

祖母「ふふふ。頼りにしてるわ♪」

パタン

祖母「エリーチカ。いい子をつかまえたわね」

絵里「は、はい。…それで、例の件ですけど…」

祖母「そうね。あなたが望むなら…東京であの子と一緒に暮らすのが、二人にとっては一番幸せかしら?」

絵里「ま、まだ何も決めてはいないんですけど…」

祖母「ふふふ。そうね。まだ二人とも高校生だし…後悔がないように、音ノ木坂の最後を…」

絵里「音ノ木坂は私たちが守ります!」

祖母「…できるの?」

絵里「できます。穂乃果と一緒なら!」

【後日】

穂乃果「楽しかったです!お世話になりました」ペコ

祖母「こちらこそ。また来てね♪」

穂乃果「はい。えっと…おばあさまは、東京へは…」

祖母「そうね…もし音ノ木坂が廃校にならなかったら。お祝いに駆けつけて、二人のためにごちそうでも作らなくちゃね?」

穂乃果「は、はい!頑張ります!」

絵里「じゃあ、おばあさま。…行ってきます」

祖母「行ってらっしゃい。次は亜里沙も連れてきてね」
17: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 02:11:52.47 ID:6quaxHMn.net
【アナパ空港】

穂乃果(ロシア旅行、楽しかったなぁ…学校、休んじゃったけど。おみやげもいろいろ買ったし…)

絵里「穂乃果。行きましょ」ギュ

穂乃果「はい♪」

絵里「それで、廃校を防ぐ方法は思いついた?」

穂乃果「発酵です!」

絵里「発酵?…パンやблиныの?」

穂乃果「はい。…アイドルの話、海未ちゃんに反対されて不満だったけど…でも、時間と距離を置いて考えてみて、生徒会長さんが言ってたとおりだなって」

絵里「そう…」

穂乃果「だから…気持ちが通じてるなら、海未ちゃんもわかってくれるかもしれないし。まだ諦めるのは早いですよね?」

絵里「おいしく焼けそう?」

穂乃果「そうなるように頑張ります。…だから」ギュ

穂乃果「…見ててくれますか?」

絵里「穂乃果…」

【音ノ木坂】

海未「穂乃果!…まったく、学校をサボって海外旅行だなんて…不良です!」

穂乃果「もう帰ってきたんだからいいでしょ?…はい、これおみやげ♪」

ことり「木彫りの…くまさん?」

海未「なぜロシアのおみやげが木彫りの熊なんですか…」

穂乃果「海未ちゃん知らないの?ロシアにもクマさんがいっぱいいるんだよ。これはクリル湖の名物なんだって!」

海未「クリル湖って…東のカムチャツカの方じゃないですか」

ことり「穂乃果ちゃんが行ってきたのは暖かい南部のクラスノダールだよね?」

穂乃果「うん。おばあさまの家はクバン川の近くにあるの」

ことうみ「おばあさま?」

穂乃果「そうそう、これも貰ってきたんだー♪おばあさま特製、いちごのヴァレニエ!」

海未(おばあさまって…誰なんでしょう?)

穂乃果「またロシアへ行きたいなー♪今度はことりちゃんと海未ちゃんも一緒に行く?」

絵里(…穂乃果には今のところ私の“嫁”という自覚はないみたい…何も言ってないから当たり前だけど)
18: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 02:16:48.92 ID:6quaxHMn.net
穂乃果「アイドル部設立の申請書です!」

絵里「変なこと考えてないで…」

穂乃果「ふーんだ。ちゃんとわかってるもん」

希「えっ」

穂乃果「そんなこと言っても、絵里さんは私のこと、ちゃんと応援してくれるもんね?」

絵里「穂乃果…でも、規則は規則よ。三人では…」

穂乃果「はーい。じゃあ、あと一人探せばいいんだ。副会長さん入ってください!」

希「え!?…いや、あと二人やろ?」

穂乃果「だって絵里さんがいるし…」

絵里「わ、私はやらないわよ。アイドルなんて…」

穂乃果「えー!?…でも、おばあさまだって絵里さんの可愛い姿を見たいと思うんだけどなー」

絵里「ちょっ…ずるいわよ穂乃果!」

絵里(おばあさまが東京へ来るまでに…本当に“嫁”になってればいいわよね?///)

【六月】

雪穂「お姉ちゃん…」グス

亜里沙「おめでとう!お姉ちゃん♪」

ほの母「おめでとう。穂乃果…」ウルウル

ほの父「…」シクシク

祖母「おめでとう。エリーチカ、穂乃果ちゃん♪」

穂乃果「いいのかなぁ…まだ廃校を阻止したわけじゃないのに、音ノ木坂で結婚式なんて…」

絵里「ふふふ。まあいいじゃない。今日くらい…とっても綺麗よ。穂乃果♪」ナデナデ

穂乃果「えへへ。絵里ちゃんのほうがキレイだよー♪」

真姫「もっと二人くっついて。はい、ハラショー」

ほのえり「ハラ」パシャ
19: 名無しで叶える物語 2017/06/12(月) 02:18:41.18 ID:6quaxHMn.net
穂乃果「でも、絵里ちゃんったらひどいんだよ。スクールアイドルを認めてほしければ嫁になれ!なんて…」

ヒデコ「穂乃果だって嫌じゃなかったでしょ?」

ミカ「むしろ、その言葉を待ってたんじゃないのー?」ニヤニヤ

穂乃果「もちろん嬉しいけど…びっくりしたよ。それまで何も言ってなかったのに、いきなりそんな…」

フミコ「でも穂乃果ちゃんをロシアに連れて行ったってことは…」

祖母「そうね。私はてっきり、最初からそのつもりで連れて来たと思ったんだけど?」

絵里「うぐっ…ま、まあいいじゃないですか。結果的にそうなったんだから…」

穂乃果「おばあさまや亜里沙ちゃんとも家族になったんだよね?…エヘヘ。よろしくね♪」

雪穂(絵里さんが二人目のお姉ちゃんかぁ…でも複雑)クスン

ことうみ「」

英玲奈「どうした。目が死んでいるぞ」

海未「あ、あなた方は…」

ツバサ「これからスクールアイドルで廃校を阻止するんでしょ?」

ことり「私たちの夢って、本当にそれだったのかなぁ…」

あんじゅ「目標を見失っているの?…なら、私たちと一緒にやらない?」

ことうみ「えっ」

穂乃果「あーあ。明日からはまた練習の日々かぁ…」

絵里「そうね。音ノ木坂の廃校を阻止するまでは…」

穂乃果「うん!新婚旅行はその後だねっ」

絵里「どこへ行きたい?」

穂乃果「もちろん、ロシア!」



おわり
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『絵里「六月十二日は」穂乃果「ロシアの日!?」』へのコメント

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