曜「好きになっちゃった」

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曜-アイキャッチ12



千歌ちゃんの眩しい笑顔が好きだった。いつも私を照らしてくれる、私にとって千歌ちゃんは太陽だった。

悩みがなくてバカっぽいって言う人もいるし、習い事が続かなかったりお勉強ができなかったりもするけど、辛いとき、苦しいとき、私は千歌ちゃんの笑顔に何度も救われた。

だから、千歌ちゃんに対しての好きが友達以上の意味を持つのにそんなに時間はかからなかった。

千歌ちゃんは自分のことを事あるごとに普通だって言うけど、私はそんなことないと思う。

Aqoursだって、千歌ちゃんがいなきゃ今の9人は集まらなかったよ。みんなを惹きつけて繋ぎとめる、それって絶対普通じゃできないことだ。

私は千歌ちゃんや皆と一緒にスクールアイドルができてとても嬉しかったし、楽しかった。

でも最近はそれ以上に苦しくなるときがある。そしてそれは千歌ちゃんでも取り除けない。

だってそれは、千歌ちゃんが原因だから。千歌ちゃんの目が、自分以外の子へ向いていることに気付いてしまったせいだから。

pixiv: 曜「好きになっちゃった」 by あめのあいまに。

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果南「はい、それじゃ今日はここまで」

ダイヤ「雨が降りそうですから寄り道せず真っ直ぐ帰ること」

鞠莉「カナーン、ダイヤー、ケーキ食べいきましょー?」

ダイヤ「鞠莉さん、あなた私の話聞いてまして?」

果南「まあまあ。というか今日は私も用事あるし無理かな」

鞠莉「オーマイガー」

花丸「三年生はタフずらぁ」

善子「ふ、ふん。堕天使であるこの私に付いてくるなんて、そこそこやるみたいね」

花丸「善子ちゃん。そういうのはせめて起き上がってから言う」

善子「よ、ヨハネ……よ」

ルビィ「あはは」

曜「私たちも帰ろっか」

梨子「そうだね。降られたら嫌だし」

千歌「曜ちゃん、梨子ちゃん、ごめん。今日は果南ちゃんに話があるの。だから先に帰ってて」

曜「そっか。じゃあまた明日」

千歌「うん、ばいばい。梨子ちゃんも」

梨子「また明日」

曜(千歌ちゃん、いったい何の用なんだろう。気になる……)

曜(それに、相談事なら私にもしてほしかった。そりゃ果南ちゃんほど頼りにはならないけどさ)

曜(盗み聞きは良くないけど、もしかしたら私も力になれるかもしれないし)

曜「ごめん、梨子ちゃん。私忘れ物してたみたい。取りに戻るから先帰ってて! じゃあね!」

梨子「え、うん。また明日」



曜「千歌ちゃんたちは……屋上にはいなかったし、部室かな」

曜(声が聞こえる。あってたみたい)

千歌「……! ……!!」

果南「…………」

曜(ほとんど聞こえないな。音を立てないようにドアに耳を当てて)

果南「それが千歌の気持ちなんだ」

千歌「うん。私、梨子ちゃんが好き」

曜「……!」

曜(千歌ちゃん、今なんて……)

千歌「海で悩んでる梨子ちゃんを見たとき、まるでこの世のものじゃないくらいに綺麗だなあって思ったの。とても透きとおってて、触ったら壊れそうで、でも放っておいたら消えちゃいそうで。それが最初」

千歌「それから、梨子ちゃんのピアノを聞くたび、一緒にお話するたび、Aqoursで活動するたび、どんどん梨子ちゃんのことが好きになった」

千歌「女の子同士なんて変なのかもしれないけど」

果南「変なんかじゃないよ。大丈夫、誰がなんと言おうとも、少なくとも私は応援してるから」

千歌「……! ありがとう、果南ちゃん!」

曜(聞きたくなかった。聞かなければ良かった。盗み聞きなんかしようとしたから、きっと罰が当たったんだ)

千歌「うわっ、降ってきた」

果南「待っててもやみそうにないし、時間も時間だから、続きは帰りながらにしようか」

曜(! とにかくここを離れなきゃ)

曜(私は無我夢中で走った。バス停を通り過ぎて、どこへ向かっているのか自分でもわからないまま)

曜(そして気づいたら……千歌ちゃんちの前まで来ていた)

曜「ははっ、どんだけ。報われないって気づいてたのに、そのうえ盗み聞きなんてして勝手に失恋して、それでもここに来ちゃうんだ」

曜「こんな私が、好きになってもらえるはずなかったよね」

曜(そんな独り言に答えてくれる人がいるはずもなく、私の言葉は雨に吸い込まれて消えていった)

曜「……帰ろう」

曜(こんな惨めな気持ちになるくらいなら、好きにならなきゃ良かった。どうして好きになっちゃったんだろう)

梨子「曜ちゃん!?」

曜「……梨子ちゃん?」

曜(そっか。家隣だもんね。見られちゃったか)

梨子「どうしたの。って、びしょ濡れだよ。傘は?」

曜「あー」

曜(そういえば学校に置きっぱなしだった)

曜(あの場から離れることで頭がいっぱいで、傘のことなんて完全に忘れてた)

梨子「何があったの?」

曜「なんでも、ないよ……」

梨子「なんでもないわけない!」

曜「っ!」

梨子「あっ、ごめん」

曜(びっくりした。梨子ちゃんってあんな大きな声出すんだ)

梨子「でも、なんでもないわけないよ。だって、曜ちゃん……泣いてるじゃない」

曜(そっか、私泣いてたんだ。雨に濡れて全然気づかなかった)

梨子「とにかく入って。そのままじゃ風邪ひいちゃう」

曜「でも……」

梨子「でも、じゃない。こんな曜ちゃん、曜ちゃんが良くても私が放っておけないよ。着替え貸すからシャワー浴びて」

曜「うん。ありがとう」

曜(私、駄目だなあ。梨子ちゃんに心配かけて……)


曜(体、冷えてたんだなあ。着替えが温かい。それに、梨子ちゃんの匂いだ)

梨子「良かったら、何があったか聞かせて?」

曜「うん。あの、具体的には言えないんだけど、嫌なことがあったの。いじめとかじゃないんだけどね」

曜「そもそも悪いのは私で、私が勝手に傷ついてるだけなんだけど、でも……」

曜「私の、せいなのに、分かってるのに、辛くて、痛くて……」

曜(泣いちゃダメだ。これ以上梨子ちゃんに迷惑かけられないよ。だから、泣いちゃダメなのに)

梨子「よしよし。辛かったね」

曜(あ……)

梨子「そういう時は思い切り泣いて良いんだよ。曜ちゃんはいつも一人で抱えちゃうから」

曜(そんなに優しく抱きしめないで……私に、優しくされる価値なんてないのに)

曜(全部全部、自業自得で一人空回ってただけなのに)

梨子「それが皆に心配かけないためっていうのはわかってるけど。大丈夫。ここには私しかいないよ。だから思いっきり泣いて良いんだよ」

曜(ずるいよ、梨子ちゃん。今そんなこと言われたら)

曜「うっ、あ゛、あああああぁぁぁ」

曜(我慢、できないよ)



梨子「落ち着いた?」

曜「う、うん。ごめんね。服汚しちゃった」

梨子「大丈夫。気にしないで」

曜(梨子ちゃん、私が泣いてる間、ずっとギュッてしてくれてた)

曜(恥ずかしいところ見せちゃったけど、なんだか安心する。温かくて優しくて)

梨子「雨、やまないね」

曜「うん……」

曜(カーテンは閉まってるけど、しっかりと雨音が聞こえる)

曜(天気予報では、今夜いっぱい降るって言ってたっけ)

曜「ねえ、このまま泊まっても良い? 今日は、梨子ちゃんと離れたくない」

梨子「もちろん。今日はお母さんたち遅いから、気楽にしてて」

曜「ありがとう」

曜(私、さっきは梨子ちゃんが原因で苦しんでたのに、梨子ちゃんさえいなければとすら思いかけたのに、今はその梨子ちゃんに甘えちゃってる。本当自分勝手で最低だ)

曜(でも、今日くらいは、良いよね)



曜(あれから一週間、私は何事も無かったように過ごしていた。何もかも、聞かなかったことにして、忘れてしまおうと思った)

梨子「ねえ曜ちゃん。ここなんだけど」

曜「ここは、タンタタンってリズムを意識しながらだと上手くできるよ。こんな感じ」

梨子「っわ、上手。私なんて自分のパートすら全然なのに」

曜「ヨ―ソロー! 不肖渡辺曜、こんなこともあろうかと梨子ちゃんのパートも密かに練習していたであります!」

曜(ただ、梨子ちゃんとは以前より距離が近くなった気がする)

曜(もともと仲は良かったけど、気安くなったというか、まあ私からしたら大分恥ずかしいところを見せてしまったし、もう怖いものなしの状態だし)

曜(梨子ちゃんの方も、私に積極的に声をかけてくるようになった。表には出さないけど、多分私を気遣ってくれているんだと思う)

曜(私は弱いから、本音を言えば立ち直れることも忘れることもできていなかったし、ずるずるとその優しさに甘えてしまった)

梨子「ええ、それって私が上手くできないって思ってたってこと?」

曜「まあまあ、細かいことは置いといて。梨子ちゃんもリズム感良いからコツさえ掴めばすぐだよ。一緒に練習しよ」

梨子「うん!」

鞠莉「ねえねえ、最近あの二人だーいぶフレンドリーじゃない?」

ダイヤ「仲が良いのは良いことですわ。たるんでしまっては駄目ですが、あのμ'sも……」

果南「あはは……」

善子「ルビィ、あなたのお姉さん相変わらずのようね」

ルビィ「うん。でも確かにμ'sの仲の良さは有名で、ファンの間では友情以上恋人未満の関係に見立てて様々なカップリングも作られて、私の好きな花陽さんも……」

花丸「こっちも大概ずら」

曜「そうそう、上手だよ。やっぱりセンスあるよ梨子ちゃん」

梨子「そ、そうかな。でも曜ちゃんの教え方が良いからだよ」

千歌「……」



曜「ほら、梨子ちゃん。あーんってして」

梨子「ええ、恥ずかしいよ」

梨子「というか曜ちゃんテンションおかしくない?」

曜「そりゃ梨子ちゃんと休日デートだもん! 上がらずにはいられないよ」

曜「それに学校では最近果南さんに止められてばっかりだったからね。鬼の居ぬ間に、だよ」

梨子「も、もう」

曜「んー? もしかして照れてる?」

梨子「知らない!」

曜「あっ、半分も!」

梨子「私をからかった罰です!」



曜「ほらほら、この髪飾り。梨子ちゃんにピッタリだよ!」

梨子「ええ、そうかなあ」

曜「そうだよ。私が保証する」

梨子「じゃ、じゃあ」

曜「?」

梨子「曜ちゃんも同じの買おう。それだったら良いよ」

曜「いや、私にはこういうの似合わないんじゃないかなあ」

梨子「そんなことないよ。曜ちゃんとっても可愛いもの」

梨子「それとも、自分が身につけたくないようなものを私に薦めたの?」

曜「梨子ちゃんには敵わないなあ」



曜「けっこう遅くなっちゃったね」

梨子「うん、でも楽しかった。また来ようね」

曜「そうだね」

千歌「あ……」

梨子「え?」

曜「千歌ちゃん……」

曜「どうして」

千歌「どうして? ルビィちゃんと衣装生地の買い出しだよ。曜ちゃんこそCYaRon!の集まり来ないで梨子ちゃんとデート?」

曜「ち、ちがっ」

千歌「違わないでしょ。そんな仲良さそうにしちゃって、同じ髪飾りまでして……」

千歌「お幸せに!」

曜(言い訳できない。でも、千歌ちゃん……泣いてた)

曜(私のことは良い。でも梨子ちゃんは違うんだって、伝えなきゃ)

曜「待って、千歌ちゃん! ……ごめん、梨子ちゃん。この埋め合わせは絶対するから」

梨子「あ……」

曜「千歌ちゃん、待ってよ」

千歌「離して! 私なんて放っておいて梨子ちゃんと遊んでれば良いじゃん!」

曜「誤解だよ、千歌ちゃん! 確かに最近距離が近かったかもしれないけど、違うの!」

千歌「何が違うの!? 付き合ってるんでしょ!」

曜「違う! だって」

曜「……だって、私が好きなのは千歌ちゃんだから」

曜(最悪の形で告白しちゃった。でも今更後には引けない。どうせ結果も分かってるし、いっか……)

曜(本当は、ロマンチックに夜の海で、とか妄想してたんだけどなあ。これも千歌ちゃんや梨子ちゃんに迷惑かけた罰だよね)

千歌「う、そ……」

曜「嘘じゃないよ。最近梨子ちゃんと一緒だったのは、そのことで相談に乗ってもらったから」

曜(ちょっと違うけど、まるっきり嘘じゃないし良いよね。流石にまだ盗み聞きのことを言う勇気はないや)

千歌「そう……なんだ」

曜「うん。だから千歌ちゃんが思ってるようなことはないの」

曜(とりあえず、梨子ちゃんへの誤解は解けたかな)

千歌「嬉しい。千歌、曜ちゃんのことずっと凄いなって思ってて、だからこそ千歌のこと全然駄目って呆れられてるんじゃないかって、曜ちゃんがそんな人じゃないって分かってても、遠く感じて不安になる日もあって」

曜(有り得ないって分かってるけど、その後に続く言葉が、YESの返事だったらと、思わずにはいられない)

千歌「でも、ごめんね」

千歌「私が好きなのは……梨子ちゃんだから」

曜(ああ、私、好きな子に二回もフラれちゃった……)

梨子「はあ、はあ。二人とも、速いよ……え?」

曜「梨子ちゃん……」

曜(追いかけて、きちゃったんだ)

梨子「今のって、聞き間違い?」

千歌「梨子ちゃん……ううん、曜ちゃんが本当のことを言ったんだもん。次は私の番だよね」

千歌「梨子ちゃん!」

梨子「は、はい!」

千歌「私は、高海千歌は、桜内梨子さんのことが好きです!」

梨子「……ごめんなさい」

梨子「千歌ちゃんのことは大切な友達だと思ってる。今の私がいるのは千歌ちゃんのおかげ。感謝してもしきれないくらい。でも、ごめんなさい」

千歌「そっか……」

千歌「ごめん、私帰るね!」

曜「千歌ちゃん!」

曜(今度は、追いかけられなかった)

曜(千歌ちゃんは私と違って強いから、きっとすぐ立ち直る、よね? 今だって誤魔化せたのに、私と違って流れでなじゃく、勇気を出してちゃんと告白した)

曜(でも、こんな形で終わらせたくなかったな。多分、千歌ちゃんも、もっとちゃんと告白したかったと思う。それもこれも、私がいけないんだ)

曜「ごめんね、梨子ちゃん。私のせいで、変なことになっちゃって」

曜「私が梨子ちゃんに甘え過ぎたから、千歌ちゃんだってこんな形で告白するつもりじゃなかったと思う」

梨子「ううん、曜ちゃんは悪くないよ」

曜「悪いよ! 私は見せつけていたんだ。千歌ちゃんに、千歌ちゃんの好きな人は私とこんなに仲が良いよって。梨子ちゃんの優しさを利用して」

曜(梨子ちゃんは優しいから悪くないって言ってくれるけど、どう考えても私が悪いんだ)

曜(少なくとも、あの日盗み聞きなんてしなければ、私たちはもう少し、あのままでいられた)

梨子「優しくなんてないよ。私は」

梨子「ごめんね、曜ちゃん」

曜「どうして梨子ちゃんが謝るの。悪いのは私だよ。みんな知ってたのに、こうなるって分かってたのに」

梨子「ううん。違うの。悪いのは私」

梨子「だって、曜ちゃんが千歌ちゃんのこと好きなのも、曜ちゃんがフラれたってことも、私は知ってて曜ちゃんにそうしたの」

曜「どうして……」

曜(梨子ちゃんが、みんな知ってたなんて。全然気がつかなかった)

梨子「私が、曜ちゃんを好きだから」

曜「え?」

梨子「千歌ちゃんは、私にとって人生を変えた人よ。内浦に来て私が変われたのは間違いなく千歌ちゃんのおかげ。Aqoursに入って色んな経験ができたのも千歌ちゃんのおかげ」

梨子「さっきも言ったけど、だから千歌ちゃんのことは大切な友達だと思ってる。私にとっては一番かもしれない。でも、好きなのは曜ちゃんなの」

曜「なんで、私なの?」

梨子「ピアノのスランプを抜けられたのも、スクールアイドルを始めたのも、きっかけは千歌ちゃん。でも、その後にどっちも続けられたのは曜ちゃんがいたから。高飛び込みもスクールアイドルも両立して、そんな曜ちゃんに憧れると同時に、シンパシーみたいなものを感じたの。私もこうなりたい、頑張らなきゃって」

梨子「それから曜ちゃんのことがだんだん気になって、気づいたら好きになってた」

曜「そう、だったんだ」

曜(千歌ちゃんに遠いと思わせてしまったものが、梨子ちゃんにとっては近いと感じてもらえる理由になってたなんて)

梨子「でも曜ちゃんが千歌ちゃんを好きなのも知ってた。好きな人のことだもん、見てればわかるよ」

梨子「あの雨の日も、きっと振られたんだってすぐわかった。でも私はその弱みにつけこんだ。チャンスだって思ったくらい」

梨子「千歌ちゃんがこんな私なんかのことを好きだったのは意外だったけど……でも、これで本当の私なの」

曜「でも、梨子ちゃんは優しいよ。梨子ちゃんが思ってるよりずっと」

曜「今だって本当のこと話してくれたし、傷ついた私のことを救ってくれたのも、千歌ちゃんが好きになったのも本当の梨子ちゃん。だから、私なんか、なんて言わないで」

梨子「うん。わかった。でも、曜ちゃんもそうして」

梨子「曜ちゃんだって、私にとってはかけがえのない存在なの。たとえ曜ちゃん自身でも悪く言ってもらいたくない」

曜(私はまだ、自分がそこまで言ってもらえる存在だと思えない。だけど)

曜「そうする。気を付けるよ」

曜「私たち、三人ともとってもすれ違ってたんだね」

曜(私は千歌ちゃんが好きで、梨子ちゃんに甘えてた。梨子ちゃんは、そんな私の気持ちを知って、そのままにしていた。千歌ちゃんは梨子ちゃんが好きだった。私か、梨子ちゃんの気持ちに気づいてたか知らないけど)

曜(千歌ちゃんが、梨子ちゃんばっかり見てるとき、私はいらない子なんじゃないかって不安だった。千歌ちゃんが梨子ちゃんを好きだって知った時、とっても遠くにいってしまったように感じた)

曜(でも、もしかしたら凄く近いところにいたのかもね)

梨子「うん……」

曜「落ち着いたらさ、千歌ちゃんと話し合おう。また、仲良し三人組に戻れるように」

梨子「……戻れるのかな」

曜「戻れるよ。元通りではないけど、私たち三人ともお互いを大好きなんだもん。今まで以上に、親友でいられるよ」

曜(そう、親友だ。三人とも一番の望みは絶対に叶わない。でもそれと同じくらい大切な望みは絶対に叶う)

曜(辛い時も、悲しい時も、三人で一緒になって乗り越えていける)

曜(だって三人とも、今日これ以上ないくらいの秘密を共有したんだから)

梨子「そう、そうだよね」

曜(後日、私たちは千歌ちゃんと話し合った。叶うことのない、でもけして壊れることもないこの奇妙な三角関係を抱えたまま、私たちは改めて友達としてずっと一緒にいることを誓い合った)

曜(これで良かったのかはわからない。辛くならない時がないと言ったら嘘になる。でも、私にとっては三人バラバラになる方がよっぽど嫌だった)

曜(だからきっと、これで良いんだよね)



後日……

千歌「曜ちゃんの顔見てると、最近変な気分になるなあ。今までこんなことなかったのに」

曜「迷惑かけないように気をつけてるけど、梨子ちゃんの優しさや温もりが忘れられない」

梨子「初めて好きって言われた……思い出すと今でも胸がドキドキする」

三人「「「もしかして……」」」

千歌「曜ちゃんのことが」

曜「梨子ちゃんのことが」

梨子「千歌ちゃんのことが」

三人「「「好きになっちゃった!?」」」

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