真姫「西木野総合病院」

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真姫-アイキャッチ10
1: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:20:07.87 ID:cU8aEmiX0

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穂乃果「うぅっ・・・。痛い・・・かゆい・・・じくじくする~・・・」

海未「どうしたんです?」

穂乃果「ちょっと前から唇の近くに変なブツブツができちゃって」

ことり「あっ、本当だ。小さな水ぶくれみたいなのがいくつかできてるね」

穂乃果「うん・・・。触ったりしたら余計に悪くなると思って触らないよう我慢して、それと消毒した方がいいのかなって思って、家の調理場で使ってる消毒用のエタノールをヒリヒリするの我慢して塗ってるんだけど、良くならなくって・・・」

ことり「そうなんだ」

穂乃果「ううっ、今も痛い・・・。なんでこんなのができちゃったんだろう・・・」

海未「パンばかり食べて栄養が偏っているせいでは」

穂乃果「そうなのかな~・・・」

ことり「念のため病院で診てもらったら?」

穂乃果「病院? う~ん・・・。こんな小さいブツブツのために病院に行くのは大げさじゃないかなぁ。放っておけば治ると思うし」

ことり「ううん、早めに病院に行った方がいいと思うよ。もしそのブツブツが大きくなっちゃったらアイドルやりにくくなっちゃうでしょ。そうなる前に、ね?」

穂乃果「そっかぁ・・・。う~ん・・・」

海未「病院に行くのに抵抗があるのなら、先に真姫に相談してみたらどうでしょうか?」

穂乃果「あっそれいいね。真姫ちゃんの所行こう」



元スレ: 真姫「西木野総合病院」

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2: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:24:29.65 ID:cU8aEmiX0

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穂乃果「まっきちゃ~ん。ちょっといい?」

真姫「何?」

穂乃果「ちょっと唇の所に変なブツブツができちゃって・・・。これなにかなあ? 消毒用のエタノールを塗って消毒しても良くならないの。病院に行った方がいい?」

真姫「それはヘルペスね。エタノールなんて塗っちゃダメよ。余計にかぶれちゃう」

穂乃果「ヘルペス?」

真姫「感染性の疾患よ。感染力の高いウィルスが原因なの。感染経路は他人とタオルや肌着の共有をしたり、ほっぺスリスリしたり、ペットボトルの回し飲みをしたり」

穂乃果「あー、それよくやっちゃってるかも」

真姫「一般的な性行為はもちろん、フェラチオやクンニリングスといったいわゆるオーラルセックスと呼ばれる口唇を使っての性行為でも感染するんだけど」

ことほのうみ「「「っ?!////」」」


真姫「そういったことに心当たりはある?」

穂乃果「えっと・・・・/// どうかなぁ・・・? あはは///」モジモジ

ことり「・・・・・/////」ウツムキ

海未「・・・///」プイッ


真姫「・・・・まぁ、深くは追及しないわ。結論を言うと早めに病院に行った方がいいと思う。放っておいてもそのブツブツはなくなるかもしれないけど、もし何かのきっかけで症状が重くなって痕が残ったら大変だもの」

真姫「うちの病院の皮膚科ならそのヘルペスの薬、処方できるわよ」

穂乃果「わ、わかった! 真姫ちゃんの病院に行って治してくる!」


真姫「ちなみに言っておくけど、ヘルペスの原因となるウィルスは体から完全に取り除くことはできないわ。つまり、一度感染したらそのウィルスは一生体内に居続ける事になるの」

穂乃果「えっ?! 一生治らないの?!」

真姫「そうだけど別にそんな驚くことじゃないわよ。人間の体には常に何らかのウィルスがいるんだから」

真姫「とりあえずそのブツブツは薬でなくせるけど、また後日何かの拍子にブツブツができるかもしれないわね。例えば、ストレスがたまった時とか、生活習慣が乱れたり、栄養が偏ったりした時に」

海未「ほら。やっぱりパンばかり食べているのもいけなかったんですよ」

穂乃果「ううっ、ごめんなさ~い・・・」シュン

真姫「とにかくこれからは健康管理に気を付けて。それと、ブツブツの症状が出ている間は他人との接触は避けてね」

穂乃果「うん、ありがとうまきちゃん」

真姫「はいお大事に」




3: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:26:40.59 ID:cU8aEmiX0

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穂乃果「はぁ・・・。これのウィルスって、もう一生穂乃果の体の中に居続けちゃうんだぁ・・・。真姫ちゃんは気にする必要はないって言うけれど、それでもなんか気がまいっちゃうね・・・」

海未「・・・・・」

ことり「・・・・・・」


穂乃果「ごめんね・・・海未ちゃん、ことりちゃん。多分二人の体の中にも・・・」

海未「・・・何故謝るのですか? 真姫の話では、ちょっとしたことで感染するらしいですから、この三人の中で誰が最初にウィルスを持ってきたのかなんて、特定のしようがないじゃないですか」

海未「それに人と言うのは、常に何らかのリスクを負っているものです。例えば車に乗る人が交通事故に遭うかもしれないと言うリスクを承知の上で、車に乗るようにです。それと同じで、あの行為は感染というリスクが起きる可能性があったと、私達はあらかじめ分かっていたはずです」

穂乃果「うん・・・・」

海未「それとも、穂乃果は私達のあの行為そのものが間違いだったと言いたいのですか?」

穂乃果「うううん!」ブンブン


海未「私も間違いなんてなかったと思っています。後悔もありません。私はとても幸せでしたから。ことりはどう思いますか?」

ことり「うん。ことりもとっても幸せだったよ。愛が一杯あって、それ以外は何もない。穂乃果ちゃんは?」

穂乃果「もちろん穂乃果も同じ!」

海未「ならばもうそれでいいじゃないですか。むしろ、もう感染してしまって一生このままだと思ってしまえばふっきれるものです。この三人でする分なら、これからいくらしても、もう新たなリスクはないのですから。気楽なもんです」

ことり「もう、海未ちゃんのえっち♪」

海未「なっ?!/// そういう意味じゃ!////」

穂乃果「そっか・・・そうだよね! だけどね、海未ちゃんことりちゃん。このウィルスってちょっとしたことで感染しちゃうんだから、絶対絶対ぜーったいにっ! 穂乃果以外の人とえっちなことしちゃだめだからね!」

海未「それはこっちのセリフです。穂乃果はただでさえ元からスキンシップが過剰でしたから。穂乃果、ことり。別の人に感染させないように、もう二度と私以外にベタベタ触れてはいけませんからね」

ことり「やぁん/// その言い方、独占欲が強い人みたいでゾクゾクしちゃう////」

穂乃果「よーし! これから私達は仲良しヘルペス三人組だよ!」

ことり「うん!」

海未「ふふっ、そうですね」









4: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:28:17.84 ID:cU8aEmiX0



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アイドル研究部 部室



にこ(痛い痛い痛い痛い・・・今日は特に痛い・・・。ひーっ・・・)


絵里「ミーティング始めるわよ。みんな席に付いて」

にこ(椅子に座るのぉ・・・? うぅ・・・さっき出した時に一緒に出てきちゃったから今座ったら絶対痛い・・・)

にこ(やっぱり学校で出さないで家まで我慢すればよかった・・・)

にこ(後悔しても仕方ない・・・。座らなきゃ、一人だけ立ってるのは不自然だもの・・・)

にこ(ゆっくり・・・ゆっくり・・・)ソーッ

...チョン


にこ「にごぉ?!?!」ガタン


絵里「にこ? どうしたの? 早く座って」

にこ「あっ! ああー・・・ええと・・・。に、にこはー、いまダイエット中なのーっ! だから立ったまま聞くから、気にしないで?」

絵里「そうなの? ダイエットなんて全然必要無いように見えるけど・・・。まあいいわ、ミーティング始めるわね」ストン


にこ(みんな普通に座っててうらやましい・・・)

にこ(はぁ・・・。もう私ばっかりこんなに痛い思いするのやだ・・・。でも病院に行って誰かに見られるのは恥ずかしいし・・・)


真姫「・・・・・」カミノケクルクル


にこ(そうだ、真姫ちゃんに相談しようかな・・・? でもそれでも十分恥ずかしいけど・・・。ううん! もうこの痛みには耐えられない! このままじゃダメ! ちょっとでもいい、一言でも相談して何かを変えなきゃ・・・!)



5: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:30:24.09 ID:cU8aEmiX0

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ミーティング後


にこ「ごめんね、真姫ちゃん。残ってもらって」

真姫「いいけど、どうしたの?」

にこ「ちょっと相談があって・・・。こんなこと言うのすごく申し訳ないんだけど・・・。でも、もう我慢できない程になっちゃったの・・・。ホントに、恥ずかしくて誰にも言えなくて、ずっと悩んでたんだけど、聞いて欲しくて・・・」

真姫「嬉しいわ、結婚しましょう」


にこ「あ、あのね・・・・」

真姫「なんだ、愛の告白じゃなかったの?」


にこ「そのぉ・・・・・・・・」

真姫「?」


にこ「・・・誰にも言わないでね?」

真姫「言わないわ」


にこ「・・・・・・・・」

真姫「・・・・・・・・」


にこ「私・・・・・・・ちょっと・・・・お尻が・・・・」

真姫「お尻?」


にこ「・・・・・う、うん」

真姫「お尻がどうしたの?」

にこ「・・・・・すごく痛いの」

真姫「あらまあ」

にこ「その相談がしたくて・・・・」

真姫「分かったわ。とりあえず見せて」

にこ「んぐっ・・・。やっぱり見なきゃだめ・・・?」

真姫「見せてくれなきゃ判断のしようがないわ」

にこ「そ、そうだよね・・・・。わ、わかった・・・・」モジモジ

真姫「鍵かけて、カーテン閉めておくから」

にこ「ありがとう・・・」


真姫「さあ、脱いで」

にこ「う、うん・・・」 ....スルッ

真姫「・・・・・・・・・」

にこ(恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい・・・・////) スルスルッ

真姫「・・・・・・・・・」

6: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:34:05.94 ID:cU8aEmiX0

シュル ...パサッ

にこ「脱いだよ・・・///」

真姫「ええ、さ、お尻こっちに向けて」

にこ「ううっ・・・///」カァ

にこ(こんなところ人に見せるなんて・・・もうお嫁に行けない・・・。ううんっ、お医者さんだからノーカンっ! でも、見せられる方もいい気分じゃないわよねきっと・・・)

にこ「ほ、本当にごめんね、真姫ちゃん、こんなこと頼んで・・・」

真姫「別に。じゃあ、広げて中を見るわね」ガシッ ムニュ グイッ ガバッ

にこ「はうっ?!」ビクッ

真姫「ふむふむ」ジーッ

にこ(ああああっ//// 見られてる見られてる見られてる見られてうぇぇぇあぅあぅあぅ//////)

真姫「なるほど。ふむ。はぁ、にこぷりけつたまんない」ムニュムニュ

にこ「えっ? 何か言った?」

真姫「何も言ってないわよ。くんくん」

にこ「えっ? えっ? 真姫ちゃん、にこアナルの匂い嗅いでる?」

真姫「嗅いでないわよ。すーっ、はーっ」

にこ「えっ? えっ? 真姫ちゃん、にこ菊花門の前で深呼吸してる?」

真姫「してないわよ。はむっ、んちゅ、ペロッ」

にこ「あひぃ?! ま、真姫ちゃん?! にこに黄門様に何か当ててる?!」

真姫「ペロリンチョ んっ、ええ、医療器具を当ててよく調べている所よ、んっ、ふっ、れろっ」

にこ「ううぅ・・・。生温かくて、柔らかくて、ヌルヌルしてるぅ・・・。変な感じ・・・」モジモジ

真姫「ふぅ。この肛門から出ているビー玉みたいなのが悩みの種なのよね?」

にこ「あっ、うん、そ、そうなの・・・。三つくらいあると思うんだけど・・・。一番大きいのはあんまり痛くなくて、横の小さいのが―――あっ!? イタっ!」

真姫「ぺろっ、ふぅ、これが痛いの?」ツンツン

にこ「うくっ、そ、そう・・・・。座ったりして何かに触れると痛くて痛くて・・・頭がおかしくなりそうな程に痛くて・・・。酷い時は歩くだけでも痛くて、日常生活も苦しくて・・・。これなんなのぉ? 尻子玉?」


7: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:38:46.83 ID:cU8aEmiX0


真姫「これは脱肛ね」

にこ「だっこう?」

真姫「ええ。この玉って、しゃがんだり排便した時に出てくるんでしょ? 便器が真っ赤になるくらいの血便になることもあるんじゃない? どれくらい前からこの症状があった?」

にこ「! う、うんっ、そうなの。症状があったのは、多分小学生くらいの頃から・・・」

真姫「随分長いわね・・・。こうなる原因はトイレが長い習慣があったり、肛門の周りを清潔にしていなかったり、トイレットペーパーでお尻を拭くときに強く何度もこする癖があったり、特に大きな原因は便秘を重ねることね。心当たりはある?」

にこ「えっと・・・。にこはぁ、アイドルだからぁ、おトイレなんて行かないのっ・・・♪」

真姫「・・・・・。これからは根菜やひじきといった食物繊維を多く含む食べ物をしっかり食べて便秘にならないように気を付けて。それとコーヒーとかカフェインを含む飲み物は少し嗜む程度にする事。カフェインは飲んだ水分の多くを尿にして出しちゃう作用があるから便が固くなって便秘の原因になっちゃうの。他に気を付けるのは、デスクワークなどで長時間座らない事。トイレは5分以内に出る事。お尻は毎日石鹸を使って洗って清潔にする事。湯船に浸かってお尻の血行を良くする習慣をつけるのもいいわね」

にこ「う、うん、分かった・・・・。そ、それで、この痛いのはどうしたら治るの?」

真姫「少なくとも放っておいても絶対に治らないわ。時間が経つにつれて悪くなるだけ。それとここまで進行していると飲み薬や座薬だけでは対処できないわ。ハッキリ言うけど、すぐにでも手術を受けないとダメ」

にこ「手術?!!」

真姫「そう。大体2週間くらいの入院が必要になるわね。うちの病院の肛門科なら受け入れ可能よ」

にこ「2週間の入院・・・・・。ね、ねぇ・・・。お金はどれくらいかかる・・・?」

真姫「そうねぇ・・・。個室じゃなくて他の患者さんとの共有病室を使えば一番安くなるけど、それでも3割負担で20万くらいはかかるかしら」

にこ「20万!? ううっ・・・」

真姫「さっきも言ったけど放っておいても絶対に治らないわよ。今入院しなかったら、どんどん症状を悪化させてその苦痛からくる経済損失が膨らむだけだと思うけど」

にこ「そ、そうだよね・・・。ママ、余計な出費になっちゃうけどごめんね・・・。それじゃあ、真姫ちゃん。真姫ちゃんの病院にお世話になってもいい?」

真姫「ええ、もちろん、任せて頂戴。だけどこの事はちゃんとご家族に相談してね。痔なんて誰でもなる病気だから、言うのに恥ずかしがらなくていいから。それに、入院したら家にあるものを持ってきてもらうとかで色々サポートが必要になるしね」

真姫「あっ、それと生命保険に入っていたら保険会社からいくらかお金が出るはずだから、その事もご家族の方に確認してみて」

にこ「うん聞いてみる」



にこ「・・・・2週間の入院かぁ。色々準備しなきゃ・・・。休学届け出して、生活用品を旅行バックに詰めて・・・・・・・。ああ、すっごい不安になってきた・・・」

真姫「よかったら今からでもどういう入院生活をするか見学してみる?」

にこ「えっ? いいの?」




8: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:48:10.58 ID:cU8aEmiX0

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西木野総合病院 肛門科


真姫「入院したら、手術の準備としてまずは胃や腸の中を空っぽにするの」

にこ「どうやって?」

真姫「まずは絶食。体の中に固形物を入れないようにね。体への栄養補給は点滴を使うわ。それから下剤や浣腸で出せる物は全て排泄する」

にこ「うっ、そ、そう・・・」

真姫「その準備ができたらいよいよ手術。腰のあたりから麻酔を打って、しばらくしたら下半身の感覚が無くなるから、それで一気に脱肛を切除する。20分もかからないわね」

にこ「意外と早いんだ」

真姫「ちなみに切除した脱肛は後学のためにうちの病院で保管するけどいいわよね。別に個人的な理由なんてこれっぽちもありはしなくて、医学の発展のために必要なの。分かるわよね?」

にこ「う、うん」

真姫「それより大変なのは術後よ。手術が終わった後も麻酔は残るから、数日間は絶対にベッドから起き上がったらダメ。過去に無理にベッドから出た患者さんがいるんだけど、その人は転んでケガをしたわ」

にこ「えっ、トイレとかお風呂は・・・?」

真姫「もちろん麻酔が完全に抜けるまでお風呂には入れない。便の方は出ないわ。手術前に全部排泄してあるからね。尿は尿道カテーテルを使って外に出す」

にこ「・・・・そのカテーテルって、管みたいなやつだよね? それって自分で入れるの?」

真姫「そんな訳ないじゃない。資格を持ったナースがやるわ」

にこ「そ、そうよね・・・。は、恥ずかしいけど・・・。ま、まあ、ナースさんなら」

真姫「そんなに恥ずかしいの? 仕方ないわね。私が特別に入れてあげるわよ」

にこ「えっ? い、いや、別にナースさんd」
真姫「別に私だったら恥ずかしがる必要ないでしょ。配偶者に見られるようなものなんだから。だからといってホントは特別扱いしちゃいけないんだけどにこちゃんだから仕方ないわよね。仕方ないからにこちゃんのにこにこつるぺた女子道をおっぴろげてカテーテルの一本や二本ズバッと入れてあげるわよ。仕方ないけど仕方ないなら仕方ないでしょ」

にこ「うん。・・・う、うん?」


真姫「はい、ここが病室よ。先にちょっとトイレを見るわね」ガラッ

にこ「広い個室。ナースコールのボタンとかもあるんだ」

真姫「そうね。絶食と寝たきりの後で気分が悪くなったり、手術の傷が広がって多量の血便が出たりすることもあるから、何かあったら押してね。それとこの便器には蛇口が付いてるの。ここをひねればお湯が出るから」ジャー ホカホカ

にこ「? それはなんのため?」

真姫「脱肛を切除した後には傷が残るでしょ。そこに固い便を出したりして負担を掛けたら大変。だから便を出すときはあらかじめ肛門を温めてほぐしておいてあげるの。やり方は便座に器を被せて、そこにお湯を溜めて、しばらくそこにお尻を付ける。温まったら器を取って排便する」

にこ「そ、そう・・・。ちょっと抵抗あるわね・・・」

真姫「そういう感覚を持つ人は多いわね。うっかり器の中に便を出しちゃう事もあるし。まあ、そんなに抵抗があるならにこちゃんがトイレ行く時は私が一緒に入ってサポートしてあげるわ。一緒にトイレ入ったって別に気にする必要は無いでしょ私はにこちゃんの後輩だし女同士だし合宿で一緒に温泉に入った中だしトイレも同じようなもんだし私は実質にこちゃんの身内みたいなもんだし気負いしなくていいんだからちゃんと私がにこぢーの面倒みてあげるわよそれじゃあ次は病室に行くわよ」スタスタ

にこ「えっちょえっ?」

9: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:51:52.38 ID:cU8aEmiX0

真姫「今はあそこのベッドが空いてるから、にこちゃんはこの病室に入ってもらうわ」

にこ「あ、ああ、うん。4人の患者さんと共有なのね。あっ、結構若い人もいるんだ。ちょっと安心」

真姫「ええ、声を掛けてみましょうか」


真姫「桜内さん、こんにちは」

桜内さん「あっ、こんにちは」

真姫「こちら、今度ここに入る矢澤さんです」

にこ「ど、どうも・・・」ペコッ

桜内さん「はい、こんにちは。よろしく」ニコッ

真姫「それで、術後麻酔が切れてから大分痛みがあったとのことですけど」

桜内さん「はい・・・夜は一睡もできない程の痛みがあって・・・出産の時を思い出すくらいでしたよ、あはは・・・。その時は夜中なのに何度もナースコールしてしまってすいません」

真姫「いえ。今は痛みはどうです?」

桜内さん「今は落ち着きました」

真姫「そうですか。では引き続き安静に」

桜内さん「はい、ありがとうございます」



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真姫「あの患者さんはあまりにも強い痛みを訴えたから、痛み止めの注射を打ったの。副作用があるかもだからこれからもちゃんと経過の観察が必要ね」

にこ「そんなに痛いの・・・? 夜に一睡もできない程の痛みって・・・」

真姫「痛みの感じ方は人によるわね。手術から退院までずっと痛みを覚えない人もいれば、あの人みたいに物凄く痛がる人もいるの」

にこ「そ、そう・・・」


真姫「ああ、それと、退院しても完全に社会復帰するには数カ月かかるからね。しばらくは薬を飲み続けないといけないし、手術した所から分泌液が出てくるからお尻に当て物をしないといけないしで」

にこ「そうなんだ・・・。ああ、やっぱり怖くなってきた・・・」

真姫「確かに不安や怖さはあるかもしれない。だから逆に考えましょう。にこちゃんは今まではずっと一人で痛みを抱えて悩んでいたかもしれないけど、ここなら私と私達医療スタッフが全力でにこちゃんの事を支えて治療してみせる。私達を頼って信じてさえしてくれれば、にこちゃんは一人じゃない」

真姫「そうして乗り越えれば、今までずっと抱えていた痛みがきれいさっぱり無くなって、みんなと同じに日常を過ごせるようになるの。そうなればきっと楽しくて嬉しくて世界が広がるんじゃないかしら。そうは思わない?」

にこ「・・・・そっか、うん。うん! そうだよね、ありがとうまきちゃん!」

真姫「ええ、一緒に頑張っていきましょう」









10: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 16:56:15.52 ID:cU8aEmiX0



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学校 一年生教室


凛「かよちん・・・」

真姫「凛・・・。花陽、もう2週間も学校に来てないわね・・・」

凛「うん・・・。かよちんのお部屋に行けば、凛には会ってはくれるんだけど・・・。でも、体がすごく重たいのと頭痛がずっとしているみたいで、外には出られそうになくって・・・」

真姫「そう・・・」

凛「ねえ、真姫ちゃん、かよちんは何の病気なの?」

真姫「学校を休み始める前から度々頭痛を我慢している仕草は見受けられたけど、少なくとも脳卒中とかの重たい病気ではないと思う。でも、念のためうちの脳神経外科に来てもらってMRIとMRAで調べてハッキリさせた方がいいわ」

凛「えむあーるあい・・・?」

真姫「脳組織を画像化する検査装置の事をMRI。脳血管を画像化するのがMRA。腫瘍がないか、血管に異常がないかとかを検査するの。・・・でも、それ以前に花陽は家から出るのも難しいのよね」

凛「うん・・・。すごくやつれてて元気がなくて・・・。あんなに好きだったアイドルだけど、一緒に動画を見ようとするとすごく辛そうにするの・・・。しかも白いご飯もほとんど食べないんだよ・・・。あんなかよちん信じられないよ・・・」

真姫「花陽と話すとき、花陽は自分自身の事を価値が無い人間と思っていたり、強い罪悪感を持っていると感じる事はある?」

凛「あるよぉ・・・・。かよちんね・・・自分は声が小さくて歌ができなくて地味でドジで運動音痴なでぶちんだから、みんなの足を引っ張ってばっかりでごめんなさい、ごめんなさいって・・・」

凛「だから、みんなにこれ以上迷惑かけたくないからμ’sを辞める・・・って言うの・・・・・。凛はね、かよちんは迷惑じゃないよ、μ’s辞めないでって何度も言ってるのに、考えを変えてくれなくて・・・・」


真姫「なるほど。それはやっぱり、うつ病ね」

凛「うつ病・・・? 最近よく聞くやつだ」

真姫「そうね。うつ病は精神疾患の一つ。精神的強いストレスを受け続けると発症する場合があるの。特に花陽みたいに優しくて真面目な人程、人に迷惑を掛けちゃいけないって責任感を持ってしまって、それでストレスを溜めこみやすいからうつ病になりやすい」

真姫「きっと花陽は、周りの人に比べて自分は劣っていると感じつつ、人気の出て来たμ’sを、自分のせいで人気を落としちゃいけないというプレッシャーを抱え続けてしまったことが、うつ病の原因ね」

凛「そうなんだ・・・。小さい頃からかよちんは本当に優しくて真面目だったから・・・。ああ、とにかく早くかよちんを良くしてあげたい・・・。真姫ちゃん、どうしたらいいかなぁ?」

真姫「まずすべきはμ’sを辞めるとか学校を退学するとか、そういう大きな決断をうつ病が治るまでさせない事。うつ病の時には正常な判断ができないからね」

真姫「それと早く治してあげたいのは分かるけど、焦らない事。うつ病の治療はとても時間がかかるの。一カ月程度で良くなる人もいれば数年かかる人もいる。早く治さなきゃって周りの人が焦ってしまうと本人を追い詰めてしまうかもしれない。あまりにもうつ病患者との接し方を間違えすぎると、最悪、患者が自殺に至ることも」

凛「自殺!!?」

真姫「それがうつ病の怖い所。知ってる? 私達の年代の一番多い死因は自殺なの。自殺の原因がうつ病だとしたら、若い人を最も多く殺している病気はガンじゃなくてうつ病なのかもね」

凛「か、かよちんが・・・? や、やだよ、そ、そんなの・・・や、やだ・・・やだぁ・・・」ウルウル

11: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:03:14.31 ID:cU8aEmiX0

真姫「あ、ああ・・・ごめんなさい。最初に不安を煽るような事を言って悪かったわ。自殺はあくまで最悪のケースだから。うつ病を克服して社会復帰したって人も世の中にはたくさんいるから」

凛「ぐすっ・・・うん・・・」

真姫「でも、聞いて凛。うつ病とはなんなのか、どうやったら治せるのかを、凛にちゃんと知って欲しいの。なぜなら、今の花陽に一番必要なのは凛の存在だから」

凛「凛の・・・?」

真姫「うつ病で特に厄介なのは、家族や友人、職場や学校との縁をすべて切って一人になろうとするタイプね。うつ病患者が社会との関わりが無くなった時、自殺に至る可能性が高くなる。だからうつ病患者は極力一人にしちゃいけない」

真姫「それでも一人になってしまっている場合には、1~2ヶ月に一度程度でもいいから、誰かが連絡をしたり直接会うなりするのが大事」

真姫「幸い、今の花陽は実家に住んでいるから、それだけでも自殺の可能性は減るわね」

真姫「そして大事なのが、今言った社会との関わりを切らせないようにする事。花陽にとっての社会とは、学校での生活やμ'sの活動」

真姫「そこで花陽と社会の懸け橋になるような人物を考えてみて。花陽の社会をよく知っていて、かつ花陽の事を誰よりも理解している人。それは誰?」

凛「・・・り、凛?」

真姫「そういうこと。だから今の花陽には凛が必要なの」

凛「わ、わかったっ! うう、凛、責任重大だね・・・」

真姫「いいえ。責任重大なんて、そんな気構えはもたないで。花陽に対して気を使いすぎると、花陽は凛に迷惑を掛けてしまっていると思ってそれがストレスになるかもしれない。それに凛が無理をしたら、凛の方も疲れちゃって、凛がうつ病になっちゃうかもしれない」

凛「えっ。じゃあ、凛はかよちんとはどうやって接すればいいの?」

真姫「いつも通りでいいの。例えば聞くけど、花陽がうつ病になる前、凛は週に何回くらい花陽と会っていた?」

凛「うーん。週に10回くらい?」

真姫「会っていつも何をしている?」

凛「何って、それは・・・。うーん・・・・? なんだろう、色々? かよちんといるだけで楽しいから、いつもなにやってるかなんていちいち覚えてないよ」

真姫「ならそのままでいいわ。いつもと違うことをやると花陽も凛も疲れちゃうだろうから、今まで通り接すればいい」

真姫「ただ、話しをするときに気を付けて欲しいのは、花陽が辛そうに感じる事は言わないように。例えば、花陽が悩んでいる事に対して『そんなくだらないことで悩んでいるの?』みたいな言い方はしないであげて。第三者の目から見たらくだらないことでも、本人にとってはうつ病になるくらいの大きな悩みなの。それを否定したら『くだらないことで悩んでいる自分はダメな人間だ』という具合に、ますます自分を責めちゃうから」

凛「う、うん。それは気を付けないとだね」

凛「だけど・・・・凛、無神経だから、気を付けてても凛の何気ない一言でかよちんを傷つけちゃうかも・・・。凛にちゃんとできるかなあ・・・?」

真姫「話す事は些細な事だけでもいい。例えば、今日のにこちゃんのぱんつの色はピンクだったとか、今日のにこちゃんはノーブラだったとか、今日はにこちゃんが真姫ちゃんに抱き着いて好き好き大好き結婚してって言っていたとか、そんな極々当たり前で些細な事でいいの」

凛「うん、そっか、分かった。とにかく凛はいつも通りにかよちんに会っていればいいんだよね。それだけでかよちんは良くなってくれる?」

真姫「絶対とは言えないけどね。とにかく、うつ病回復に必要なのは休息だから今は学校を休ませてあげましょ」

真姫「ただ、その休んでいる間、休む前に普通にできていたことができなくなっていることが多いの。例えば “朝起きられない” とか、 “読書ができなくなった” とか、 “テレビを見る事すら集中できない” とか」

真姫「できなくなった自分に気が付くと、それでストレスを感じ更にうつ病を悪化させるという、負のループが形成されてしまうことがある」

真姫「負のループから抜け出すには、ほんの小さな事でいいから、何か目標を立ててそれを成功させ自分を褒めてあげればいい。最初の内の目標は、 “起きたらカーテンを開けて日の光を浴びる” だけでもいい」

真姫「花陽が日に日に活力が無くなっていくようであれば、このことをそれとなく実践するよう伝えてくれるかしら」

凛「そうだね。最近は朝起きられなくて寝過ぎちゃう事に悩んでいるみたいから、起きたら日の光を浴びるってのは早速オススメしてみるね」

真姫「お願いね。それと、ある程度回復したらでいいんだけど、うちの心療内科で社会復帰の訓練をやっているから、そういうのもあるんだよって教えてあげてくれるかしら」

凛「それはどんなことをするの?」

真姫「集団認知行動療法とか、コミュニケーションスキル向上の講義とか、ヨガとかやってるわ。うつ病の治療と再発防止に役立てるの」

凛「?? ヨガ? 腕が伸びたり火が吹けるようになるの?」

真姫「ちょっと見学してみる?」



12: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:13:29.08 ID:cU8aEmiX0

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西木野総合病院 心療内科 実習室


真姫「10名程度の人数で平日毎日ここ集まってもらって、6時間色々な社会復帰のための訓練をしているの。3ヶ月間継続できたら修了としているわ」

凛「へえ。・・・・男の人が多いね。かよちんみたいなか弱い女の子が通うにはちょっとハードルが高くないかな・・・?」

真姫「確かに、ここに来るのは頭髪が気になりだす30過ぎのおっさんが多いわ。でも、少ないけど若い人や女性も来るし、そういう人達は少ない人同士で話し合いやすくて、すぐに仲良くなれることが多いわよ。ただ、それを抜きにしてもハードルがちょっと高い方が訓練になるでしょ。アイドルのファンだって社会に疲れ始めて癒しに飢えてる30過ぎのおっさんがほとんどなんだから」

凛「それもそうだね」

真姫「今は患者の方々が雑談している時間ね。雑談も社会で生きていくのに必要なスキルだからこれも訓練の一つなの。ちょっと横で聞いてみたら」




 高海さん「休日は娘たちとソフトボールをしたんですよ。いい運動になったし、特に一番下の子が楽しそうでちょっと元気貰えてよかったですよ」

 小原さん「それはいいですね。実はうちの子もこの前馬に興味をもちましてね。『お馬さん飼いたい!』なんて言うんですよ。いや~、あの期待に満ちた顔で迫られるとどうも弱くて、昨日はどうやったら馬が飼えるかずっと調べてました。とりあえず3頭くらい飼ってみようかなと」

 桜内さん「本当に飼うんですか? さすが小原さんはスケールが大きいですねえ、ははは」




凛「ね、ねえ、真姫ちゃん? この人達って本当にかよちんと同じうつ病なの? すごく活き活きしてて、外に出るのも難しいかよちんとは全然違うように見えるけど・・・」

真姫「同じうつ病患者よ。うつ病にも色々症状があるからね。例えば、夜に眠れなくて昼夜逆転した人とか、部屋の掃除ができなくて不衛生な環境で寝食していた人とか、正常な思考ができなくて賭け事のやりすぎで生活費が無くなってしまった人とか、ここにいる人達は過去にそういう状態にあった人達よ。それを乗り越えてある程度回復してやっとここに来られるようになっているの」

凛「そっか・・・。見た目普通でも苦労をしてきた人達なんだね」

真姫「そうね。それじゃあそろそろ認知行動療法をやるわ。これは自分にとって負の感情が沸いた出来事に対して、その時の物事の捉え方を変える訓練をして、それで気分の落ち込みを防ぐというものなの」




真姫「はい、それでは高海さん。事前にお伝えしていた通り前に出て皆さんに状況提供をして頂けますか」

高海さん「は、はいっ。えーと。私はこのような状態でもありまして、旅館の経営と下の子達の世話を長女にまかせっきりにしてしまっているんです。それがもう本当に申し訳なくて、その罪悪感に日々押しつぶされそうで・・・。それに長女に負担を掛けすぎて、いつか私のようになってしまわないか、それがとても不安です・・・」

真姫「はい、ありがとうございます。それではみなさん、この状況に対する質問、または高海さんが抱えている罪悪感や不安と相反する客観的事実はありますか?」

桜内さん「はい、質問です。長女さんは経営や下の子のお世話をするのが不服だと発言したことはありますか?」

高海さん「えーと、それはなかったです。長女は将来旅館の跡を継ぎたいと言ってくれたこともあって経営はちゃんとやってくれていますし。下の子達はやんちゃですけど、長女は元々面倒見がいいので」


小原さん「質問です。高海さんは先ほど娘さん方と休日にソフトボールを楽しんだとおっしゃいました。ということは高海さんと娘さん方の関係は良好なんだと思います。だから下の子達のお世話は高海さんがやって、経営の方は高海さんが可能な範囲で長女さんのサポートをして、長女さんの負担を減らすやり方はできますか?」

高海さん「そうですねえ・・・。ある程度なら」

小原さん「分かりました。少なくとも今日まで長女さんが経営をこなしていたということは、それだけ高海さんがしっかりとした教育をしてきたおかげでしょう。だから高海さんはこれからも長女さんを伸ばしてあげるつもりで、あえて経営を任せてあげることが、旅館の跡を継ぎたい長女さんの将来のためにも良い事だと思います。そこに罪悪感はありますか?」

高海さん「い、いえ・・・ありません・・・」ウルッ

高海さん「ありがとうございます・・・。わたし、今まで誰にも相談できなかったんですが・・・この場でそのように言って頂いてとても嬉しいです・・・」ポロポロ

小原さん「Prego(どういたしまして)」ニコッ

真姫「はい、高海さんの功績を客観的事実として挙げているのが、罪悪感を打ち消すのにとても効果的ですね。小原さん、とても良いと思います。高海さん、状況提供ありがとうございました。それでは次の方」


真姫「高海さん。早めに終わっていいのでお手洗いに行かれては」コソッ

高海さん「は、はい。そうします」グスグス



13: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:24:20.02 ID:cU8aEmiX0

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凛「あの人泣いてたね・・・。それだけ心が救われたってことなんだ」

真姫「うつ病の時は落涙しやすくなるからそのせいもあるだろうけど、まあ、これが認知行動療法の一部よ」

真姫「これを花陽に当てはめるなら、『実力が無い自分のせいで、μ’sの人気を落としてしまう』という負の感情に対して、『チョコレートガールとフルーツガール投票で一位を取ったμ’sの花陽はアイドルとしての実力をファンに認められていて、とても人気がある』という客観的事実を挙げてあげる。客観的事実を否定することは誰にもできないんだから、それで負の感情を払拭させる、というやり方ね」

凛「おおっ! そう言われると分かりやすい! それならかよちんも元気になってくれる気がする!」

真姫「そんなに簡単じゃないわよ。これは何度も何度も繰り返して、自分自身でできるようするのが目的。だから、3ヶ月もの長い間、訓練のためにうちの病院に通い続けてもらうの」

真姫「・・・ただね、中には『この訓練は私のビジネスには何の役にも立たない。時間の無駄だ』とか言って、途中で辞めちゃう人もたまにいるわ。効果を感じるかどうかは、やっぱり人に寄るわね」

凛「そっかあ。3ヶ月って結構長いもんね」


凛「・・・あっ、ちょっと気になったんだけど、平日毎日3ヶ月通い続けるってことは・・・お金、結構かかる・・・?」

真姫「健康保険が使えるからその3割負担で大体一日2000円くらいね。60日通ったとして合計12万円くらいかしら」

凛「わぁ結構するねぇ・・・」

真姫「自立支援医療っていう制度を使えばもっと安くできるわよ。うちの心療内科で診断書を書くからそれを役所に持って行って申請すると、それ以降うちで精神医療を受診する分には1割負担にできるの」

凛「へえ、そんなのあるんだ。・・・でもそれってさ、安くなった分、保険? とか、税金? を使うんだよね? きっと今のかよちんは自分なんかのためにみんなの税金を使ったらって、余計に罪悪感を持っちゃうような・・・」

真姫「それは考え方が逆よ。保険は今まで払った分を返してもらうような物だし、税金は使った方が経済には好影響だからいい事なの」

凛「えっ? どうして?」

真姫「例えば花陽がうちの病院に掛ってくれればうちの医療スタッフの収入が増えるし、それでいて花陽の医療負担が減ったらその分小泉家の家計に余裕ができるでしょ。その余裕ができた分で、花陽のお母さんがアイドルグッズを買ったとして、そうしたらアイドルの収入が増えるでしょ。収入が増えたアイドルはますます活躍してその分更に収入が増えるの。収入が増えるということは税収も増えたことになる。分かる? つまり、花陽が医者に掛ってくれれば、そのおかげで税金から一般人の所得が生まれ、その所得が使われてお金は社会で循環し、経済には好影響になるの」

凛「ほうほう。なるほど。なるほど・・・?」キョトン

真姫「・・・とにかく、安くなることに罪悪感は持たなくいいって話」


凛「そっか! なんにしても真姫ちゃんの病院に行けばちゃんとお医者さんが診てくれるって分かったから安心したよ。ありがとうまきちゃん!」

真姫「・・・・ここまで医療の観点でたくさん説明してきた私からこんなこと言ったら身も蓋もないんだけど」

真姫「私も花陽の一友人として、花陽には良くなって欲しいと誰よりも強く思っているから言うわね」

凛「?」キョトン


真姫「心の病気は、心を許せる何かに寄り添ってもらうのがとても大事」

真姫「確かに、凛の言う通り病院に掛れば、医療スタッフ達は全員真剣に治療に取り組むわ。それが彼らの仕事だから。逆に言えば仕事である以上、報酬相応の働きしかしないのが普通。仮にいくらお金を積んだとしても、医療スタッフ達は結局は他人だから、患者の心に入り込める距離には限界がある」

真姫「本当に患者の心に寄り添えるのは、損得関係なしに患者が心を許した存在だけ。例えば家族とか友人とか、中には神様という人もいるわね」

真姫「医者に掛るのはいいけれど、花陽に一番必要なのはそういう存在。だから、凛。難しく考えなくてもいい、貴女がこれからも花陽の事を想い続けて傍にいてあげて」

凛「んー・・・。それはつまりっ、こうすればいいってこと?」ギュウ

真姫「ヴェ?!/// ちがっ―――」

凛「ちがうの?」ホッペスリスリ

真姫「・・・わないけど・・・/// 花陽にしてあげなさいって!」

凛「分かった! それじゃ一緒にかよちんの心にスリスリしに行こーっ!」グイッ

真姫「わっ、わたしもっ? 私も花陽に会っていいの?」

凛「もちろん! かよちんは真姫ちゃんにも心を許してるし、来てくれたら絶対喜ぶよ!」

真姫「そ、そう・・・・/// じゃ、じゃあ、行く?」テレテレ

凛「うんっ!」ニコッ








14: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:34:53.33 ID:cU8aEmiX0



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アイドル研究部 部室


絵里「・・・・はぁ」

真姫「どうしたのよ、そんな重たいため息なんかして。あら、顔色悪いわよ。大丈夫?」

絵里「うん、ちょっとね・・・。あっ、そうだ、真姫ならなんとかしてくれるかも」

真姫「?」

絵里「ここのところずっと体の調子が悪くて・・・。相談に乗ってくれるかしら」

真姫「いいわよ。具体的にどんな症状があるの?」

絵里「色々・・・。夜に眠れなかったり、食欲がなかったり、頭痛がしたり、顔が熱くなったり、動悸がしたりを繰り返して、それで体が疲れてだるいの」

真姫「風邪じゃないの? いつぐらいからその症状がある?」

絵里「風邪じゃないと思うわ。もう2年くらい続いているもの。最初の頃は気のせいかなくらいに思っていたけど、徐々に症状が悪くなっていって・・・」

真姫「長いわね・・・。ちょっと目を見せて」

絵里「ええ。はい」

真姫「んー・・・」ジーッ


真姫「ありがとう。次は口を開けて見せて」

絵里「あーん」

真姫「ふむ・・・・」ジーッ


真姫「もういいわよ閉じて。とりあえずは脳卒中のような重い病気ではないと思う」

絵里「それならいいんだけど・・・。でもこの辛いの、無くせるもんなら無くしたいわ」

真姫「一日中辛いのが続いているの?」

絵里「いえ、一日中じゃないわね。家にいるときはそんなでもないかも。学校にいるときとか、休日に出かけるときかしら」

真姫「精神的な要因かしら。学校に来るのがストレスだと感じていることはある? 例えばμ’sの人気にプレッシャーを感じているとか。あるいは勉強についていけないとか、苦手な先生がいるとか。あっ、もしかして生徒会関係じゃない? 生徒会の運営が大変でそれがストレスになっていない?」

絵里「うーん・・・。μ’sの人気にプレッシャーは感じるけど、それはもっと人気にしたいという気持ちであって、ストレスではないわね。勉強は自分で言うのはなんだけど成績はいい方だし、先生もいい人達ばっかりだし、生徒会の運営も好きでやっている事だからストレスではないわ」

真姫「今現在も辛いの?」

絵里「いえ、今は比較的収まっているわね。だけどね、いつもなんか突然来るのよ。いきなり胸が破裂しそうなくらいに苦しくなるの。それがほぼ毎日あって」

真姫「動悸もするって言ってたわよね。心臓に何かあるのかしら。ちょっと胸に耳を当てて心音を聞いていい?」

絵里「ええ、いいわよ。どうぞ」

真姫「それじゃ失礼するわね」ピトッ


  絵里ハート「....トクン ....トクン」


真姫「んんー・・・。特に異常はないと思うんだけど」

絵里「そう? 何が原因なのかもよく分からないし、困ったわ・・・」
15: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:40:02.31 ID:cU8aEmiX0


 ガラッ

希「おーい絵里ち。次のお休みどこに行く? ・・・て、なんで真姫ちゃんにおっぱい枕してあげてんの?」

絵里「あっ、希」


  絵里ハート「トゥンク!!! ドキンッ/// ドキンッ/// ドキンッ///」キュンキュン


真姫「・・・・・・」

絵里「あっ、い、いや、の、希、これは違くてね? ちょっと気分が悪くて真姫に診てもらってただけだから、別に変な事はしてないの」アセアセ

希「ふーん・・・。女子高生同士でお医者さんごっこしてたんだ。えっちやなぁ」

絵里「ごっこじゃないから! えっちじゃないから誤解しないで!」


  絵里ハート「ドキンッ/// ドキンッ/// ノゾミチャン/// スキスキ//////」プワプワ


絵里「あ、あぅ、む、胸がく、苦し・・・ハートブレイクしちゃう・・・顔も熱いぃ・・・。ま、まきぃ・・・。これなんなのぉ・・・?」

真姫「知らない」





おわり

16: ◆LXjZXGUZxjdx 2017/08/13(日) 17:40:41.73 ID:cU8aEmiX0

ありがとうございました。

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真姫「西木野総合病院」
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