雪穂と虎太郎

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虎太郎-アイキャッチ1
和菓子屋『穂むら』にて


穂乃果「やっほーにっこちゃーん! いらっしゃーい!」

にこ「もー・・・少しは音量下げてちょうだいよ・・・」

穂乃果「穂乃果に音量調節機能はありません!」ふんす!

にこ「ミュートにしてやろうか!」

穂乃果「きゃーっ! にこちゃんやめてー!」

にこ「・・・って! バカやってる場合じゃないっての! 今日は新曲のライブパフォーマンスの打ち合わせをしなきゃいけないんだから!」

穂乃果「えっへっへ〜 そうでしたそうでした〜・・・って、あれ?」

虎太郎「おまんじゅうだー」とてとて

穂乃果「あれ! こたろーくんだ♪」

虎太郎「ほのかー」

pixiv: 雪穂と虎太郎 by 矢部野たかひろ

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穂乃果「どうして虎太郎くんが?」

にこ「それが、こころとここあは今日、友達と遊びに行ってるの ママは主張で居ないし」

にこ「虎太郎だけ1人で家に残す訳にはいかないから、連れてきたのよ」

穂乃果「そっかー おいでー♪ それ! たかいたかーい!」ぎゅー!

虎太郎「わー」ぱたぱた

穂乃果「ふぐぉっ・・・思ったより重い・・・」

にこ「そりゃそうでしょ」

穂乃果「ふぅ・・・でも、穂乃果たちも打ち合わせしなきゃいけないから、その間構ってあげられないよ?」

にこ「大丈夫 もぐらたたきもちゃーんと持ってきたわ」

穂乃果「あ! いつも虎太郎くんが遊んでるやつだね」

にこ「これさえあれば、虎太郎は退屈しないわ じゃ、虎太郎 悪いけど、私たちがお話してる間、これやって待っててくれる?」

虎太郎「わかったー」




にこ「じゃ、始めましょ」

穂乃果「OK! えっと、じゃあまずスタートはどうするか・・・」

にこ「ここはまず、穂乃果がドーンと出だしを決めて・・・」

穂乃果「んー、いっつも穂乃果が最初じゃワンパターンじゃない? たまには他のみんながやっても良いじゃん」

にこ「そう? じゃあ・・・」




虎太郎「・・・・・・」

ピコッ ピコッ

虎太郎「・・・ほのかのおうちー」

とてとてとて・・・

虎太郎「ひろーい」




雪穂「・・・・・・」

部屋でファッション雑誌を読む雪穂。

雪穂「・・・ん?」

虎太郎「・・・・・・」じーっ

雪穂「わっ!」

虎太郎「・・・・・・」じーっ

雪穂「こ・・・こんにちは」

虎太郎「こにちはー」

虎太郎「だれー?」

雪穂「え、わ、私? 私は・・・雪穂、だよ?」

虎太郎「ゆきほー」

雪穂「き、君は?」

虎太郎「こたろー」

雪穂「虎太郎くん・・・か」

虎太郎「にこにーが、ほのかと、おはなししてる」

雪穂「え、にこさんが?」

雪穂「あっ もしかして、にこさんの弟?」

虎太郎「そうー」こくこく

雪穂(そっか、道理で見たことある顔だと思った・・・)

虎太郎「・・・・・・」じーーっ

雪穂(わわわ、じっと見てくる・・・な、なんか照れくさいなぁ)あせあせ

虎太郎「なによんでるのー?」

雪穂「え、これ? えっと、ファッション雑誌、だよ」

虎太郎「はっしょん?」

雪穂「あー・・・お洋服の本、だね」

虎太郎「おようふくー」

虎太郎「ゆきほは、おようふく、すきー?」

雪穂「えっ? う、うん・・・好き、だよ?」

虎太郎「そっかー にこにーも、おようふく、すきー」

雪穂「まぁ・・・アイドルだからね」

虎太郎「・・・ねー、ゆきほー」

雪穂「な、何?」

虎太郎「いっしょに、あそんでー」

雪穂「えっ!? えっと・・・」

虎太郎「だめー?」じーーっ

雪穂(あわわわわ! じっと見つめてくる! どうしよう、小さい子の相手なんてどうしたら良いか分かんないよ!)

雪穂(で、でも・・・特に他にすること無いし・・・無下にはできない・・・)

雪穂「い、良い・・・よ」

虎太郎「わーい」ぱたぱた

雪穂(あぁ・・・大丈夫かな・・・)




穂乃果「中盤はこの曲でどう?」

にこ「んー、もうちょいテンポ早めの曲にしましょ」

穂乃果「そうかな?」

雪穂「あのー・・・お姉ちゃん、にこさん・・・」

穂乃果「ん? どしたの雪穂?」

雪穂「このもぐらたたき、ちょっと持っていくね・・・」

にこ「えっ?」

虎太郎「ゆきほとあそぶー」

穂乃果「えっ! 雪穂と?」

雪穂「う、うん・・・」

にこ「ありがとう雪穂ちゃん、ちょっと相手してあげて」

雪穂「は、はい!」

穂乃果「いじめちゃ駄目だよー?」

雪穂「しっ しないよ! そんなこと!」

虎太郎「いこー」

スタスタスタ・・・

穂乃果「・・・という訳で、虎太郎くんは雪穂が見ててくれるっぽいよ」

にこ「助かるわ・・・後日お礼させてもらうわ」

穂乃果「アハハ、そんなに気にしなくてもいいのに・・・じゃ、再開しようか」




虎太郎「・・・・・・」ピコッ

雪穂「・・・・・・」

ピコッ ピコッ ピコッ

雪穂「・・・虎太郎くんは・・・これが好きなの?」

虎太郎「うん」

虎太郎「つぎ、ゆきほやってー」

雪穂「えっ!? 私が?」

虎太郎「これつかうー」

雪穂「うぅ・・・わ、分かった やるよ」

ピョコピョコピョコッ

雪穂「・・・えい!」ピコッ

ピコッ ピコッ ピコッ

虎太郎「・・・・・・」じーーっ

雪穂「こ、虎太郎くんは見てるだけになっちゃったけど、楽しいの?」

虎太郎「うん たのしい」じーーっ

雪穂(うーん・・・この子、全然笑わないなぁ・・・本当につまらなくないのかな・・・?)

虎太郎「・・・・・・」←心の中では楽しんでる

雪穂「・・・あぁ!」スカッ

虎太郎「ゆきほ、へたっぴー」

雪穂「むっ! も、もう1回やらせて!」

虎太郎「いいよー」

雪穂「えいえいえい!」ピコピコピコッ

雪穂「ふふーん♪ どう?」

虎太郎「わー! ゆきほすごーい!」パチパチパチ!

雪穂「・・・・・・ハッ!!」

雪穂(わ、私ったら何熱くなってるの!? こんな小さな子相手に!)

雪穂「ふあぁぁぁ・・・//////」カァァァッ

虎太郎「どうしたー?」




ぐぐぅ〜〜

雪穂「?」

虎太郎「・・・おなかすいた」

雪穂「あ、じゃあちょっと待っててね」

とっとっとっと・・・

雪穂「はい、うちのお饅頭 食べる?」

虎太郎「いいのー?」

雪穂「作りすぎて余ったやつだから大丈夫だよ」

虎太郎「いただきまーす」

ぱくぱくもぐもぐ

虎太郎「おいしー!」

雪穂「・・・えへへ、良かった」

雪穂「まぁお父さんが作ったやつなら当然美味しいよね・・・」

虎太郎「え! ゆきほのおとーさん、おまんじゅー、つくれるの?」

雪穂「そうだよ このお店にあるお菓子は、ほとんどお父さんが作ってるの」

虎太郎「すごい! ゆきほのおとーさん、すごい!」

雪穂「そ、そうかな〜?」

虎太郎「あっ でも・・・」

雪穂「ん?」

虎太郎「にこにーだって、おいしいりょーり、いっぱいつくれる! にこにーも、すごい!」

雪穂「アハハ、そうだね にこさんも凄いよ」




雪穂(今日は良い天気だなー・・・ずっと家の中ってのも・・・)

雪穂「ねぇ虎太郎くん 外に遊びにいってみない?」

虎太郎「うん、いく」

雪穂「よし、行こうか」




雪穂「ねぇお姉ちゃん、にこさん 虎太郎くんと散歩に行ってくるよ」

穂乃果「散歩に? 分かった!」

にこ「車に気を付けてね!」

虎太郎「はーい」




虎太郎「おそとー」

雪穂(んー・・・外に連れ出したはいいものの・・・どうしようかな・・・)

雪穂「えっと、じゃあ虎太郎くん 公園にでも行ってみようか」

虎太郎「うんー」

スタスタスタ・・・

虎太郎「ゆきほー て、つないでー」

雪穂「えっ! う、うん///」

ぎゅっ

雪穂(わぁー! 手、小っちゃーい! わ、私がちゃんと守ってあげなきゃ!)

雪穂(ていうか、誰かと手をつないで歩くなんて久しぶりすぎて・・・なんか照れる〜!///)もんもん・・・

虎太郎「おさんぽおさんぽ〜」




穂乃果「にこちゃんの分からず屋ー! ここはこっちの方が絶対良いってばー!」ムキーッ!

にこ「あんたこそ何も分かってなーい! こうした方が盛り上がるって言ってるでしょー!」ウガーッ!

穂乃果「ハァハァ・・・ちょっと休憩しようか・・・」

にこ「そ、そうね・・・一旦落ち着きましょ・・・」

2人でお茶を一啜り・・・。

穂乃果「ふー・・・そういえばさぁ、虎太郎くんって大人しいよね」

にこ「何? 急に」

穂乃果「いやさぁ、たまに近所のちびっ子たちが店に来るんだけど、小さい男の子のパワーって凄いよー?」

穂乃果「誰も止めなかったらいつまででも走り回ってる ブレーキの無いエンジンだよ」

穂乃果「でも虎太郎くんは、あんまり動き回らないし、聞き分けも良い・・・いい子だよね」

にこ「そう思う? 私はちょっと心配よ・・・」

穂乃果「どうして?」

にこ「確かに、手はかからないわ・・・でも、だからこそ心配なの 男の子なら、元気いっぱい走り回るくらいの方がいいんじゃないかって・・・」

穂乃果「そっか・・・」

にこ「・・・もしパパがいたら・・・今とは何か違ってたのかしら・・・?」

穂乃果「!」

にこ「あっ・・・ごめん あんたにこんな話しても・・・」

穂乃果「ううん、いいんだよ」




虎太郎「ぶらんこー!」

雪穂「私が背中押すからねー それ!」

ギーコ! ギーコ!

虎太郎「わーい」

雪穂「落っこちないようにねー」




虎太郎「しーそー! ゆきほ、そっちのってー」

雪穂「はいはーい よいしょっ!」

ギッコンバッタン

虎太郎「ゆきほー!」

雪穂「はーい」




虎太郎「まるいやつー」

雪穂「『グローブジャングルジム』っていうんだって」

虎太郎「ゆきほ、まわしてー」

雪穂「いくよー・・・うんせ! うんせ!」

ぐるぐるぐる・・・

虎太郎「まわるー」

雪穂「しっかりつかまってね!」




虎太郎「たのしー」

雪穂「はぁ・・・草臥れた・・・」

虎太郎「ゆきほー、だいじょうぶ?」

雪穂「あぁうん・・・ちょっと疲れたけど・・・大丈夫だよ」

2人でベンチに座って一休み・・・。

雪穂「んっ・・・」

公園を見ると、どこかの父親と息子がキャッチボールをしていた。

虎太郎「・・・・・・」

雪穂「親子連れか・・・」

虎太郎「・・・ねー、ゆきほー」

雪穂「なぁに?」

虎太郎「ゆきほのおとーさん・・・どんなひとー?」

雪穂「えっ? お父さん?」

虎太郎「うん」

雪穂「どんな人、かぁ・・・うーんと、頑固親父、というか・・・職人気質、というか・・・」

虎太郎「こわいひとー?」

雪穂「んー、あんまり喋らないし、厳ついからね パッと見は怖いかも」

雪穂「でもね、お姉ちゃんのライブを欠かさず見に行くし、私たちの為に、お店には出さないお菓子も作ってくれるし・・・家族思いの、優しいお父さんだよ」

虎太郎「・・・そっかー」

雪穂「虎太郎くんのお父さんは?」

虎太郎「・・・おとーさん・・・みたことない・・・」

雪穂「えっ!?」

虎太郎「おかーさんにきいたら・・・おとーさんは、とってもとおいところに、いった・・・って」

雪穂「・・・そうなんだ・・・」

虎太郎「でも、さみしくない」

虎太郎「おかーさんも、こころもここあも、にこにーもいる! だからさみしくない!」

雪穂「・・・そっか そうだね」

虎太郎「にこにー、うたったり、おどったりしてる! にこにーは、うちゅーいちの、あいどる、なんだって」

雪穂「アハハ! 虎太郎くんは、にこさんのことが大好きなんだね」

虎太郎「うん、すきー! やさしくて、おりょーりつくってくれて、なでなでしてくれる!」

虎太郎「・・・ゆきほは、ほのかのこと、すきー?」

雪穂「うぇっ!? お、お姉ちゃんを!? そ、それは・・・///」

虎太郎「・・・すきじゃないー?」

雪穂(うぅぅ・・・えーい! お姉ちゃんが聞いてる訳じゃないし! 虎太郎くんに嘘つくのも悪いし! 正直に言っちゃえー!)

雪穂「そ、そうだね・・・好き・・・だよ///」

虎太郎「そっかー!」パァァ

雪穂「お姉ちゃんは・・・にこさんと違ってグータラしてばっかりだし、料理もしないし、勉強出来ないし、どうしようもないんだよ・・・」

雪穂「でも・・・周りの人を引っ張って、笑顔にしてくれる・・・太陽みたいなお姉ちゃんなんだ///」

虎太郎「ほのかって、おひさまー?」

雪穂「・・・ああぁぁっ!////// やっぱり恥ずかしいー!//////」カアアァァァッ

虎太郎「ゆきほ、まっかっかー」




しばらく遊んで、空はすっかり夕焼けに。

虎太郎「ただいまー」

雪穂「お姉ちゃーん、帰ったよー」

穂乃果「おー、おかえりー こっちもやっと打ち合わせが終わったよー」

にこ「雪穂ちゃん、本当にありがとう 虎太郎と遊んでくれて!」

雪穂「いえいえ、そんな・・・」

にこ「さ、虎太郎 帰りましょう」

虎太郎「・・・ちょっとまって」

にこ「ん?」

虎太郎「ゆきほー」

雪穂「なーに?」

虎太郎「ありがと、たのしかった! ゆきほ、すきー!」

虎太郎「・・・えへへ///」にへら

雪穂「!!!」

雪穂(わ、笑った!?//////)

にこ「あらま!」

穂乃果「おやおや〜」

雪穂「ま・・・また遊ぼうね///」あせあせ

虎太郎「うん ばいばい!」




後日 矢澤家


虎太郎「・・・・・・」かきかき

こころ「虎太郎、お絵描きしてるの?」

虎太郎「うん」

ここあ「これ誰ー?」

虎太郎「ゆきほー」

こころあ「ゆきほ?」

虎太郎「うん!」

にこ「今度、また遊びにいきましょうか」

虎太郎「わーい!」



穂むら


穂乃果「よぅし! 今日は穂乃果オリジナルほむまんに挑戦だ!」

雪穂「・・・・・・」

穂乃果「ん、どったの?」

雪穂「わ、私も・・・作るよ」

雪穂(虎太郎くんに、持っていってあげようかなぁ・・・)

穂乃果「おぉ〜〜? もしや誰かにプレゼントですかなぁ〜〜?」

穂乃果「いや〜雪穂にも春が来てしまったか〜」

雪穂「う・・・うるさーーい!!!」



おしまい!
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