穂乃果「穂乃果高坂のゾッとする話」

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穂乃果-アイキャッチ7
穂乃果「穂乃果高坂のぉ! ゾッとする話ぃぃーー!!」

パチパチパチパチ!

穂乃果「・・・どうも皆さんこんばんは・・・高坂穂乃果でございます・・・」

穂乃果「今夜は私たちのゾッとする話を聞いて、存分に楽しんでいってくださいねぇ・・・ヒッヒッヒッヒッヒ!」

にこ「何キャラよあんた・・・」

穂乃果「そしてなんと! 今日はμ'sの9人に加え・・・」

千歌「どうもー沼津から来ましたー!」

穂乃果「Aqoursの9人も来てくれてまーす!」

穂乃果「今日はよろしく頼むよ千歌ちゃん!」

千歌「はいっ! 頑張りまーす!」

穂乃果「では、早速参りましょう!」

pixiv: 穂乃果「穂乃果高坂のゾッとする話」 by 矢部野たかひろ

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◇   ◇   ◇



「ほぉ〜〜のぉ〜〜かぁ〜〜・・・」


穂乃果「おっと! トップバッターは穂乃果か じゃあ始めるよ・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



これは、今から1年くらい前の話だよ

みんな知っての通り、穂乃果の家は和菓子屋さんなんだ

だから、時々厨房でお手伝いしたり、店番してるわけ

で、ある日お母さんから言われた作業が、羊羹を一口大にカットしておいて、っていうものだったんだ

羊羹を包丁でトントントンって切っていく作業を朝からやって・・・お昼になったの

それから、一旦休憩ってことで作業中断して、家族でお昼ご飯を食べて、ちょっと休んで・・・

午後になってから、お昼後だからちょっと眠くてボーっとしてたんだけど、よーし作業再開するかーって思って、包丁持ってちょっと力入れたんだけど・・・

なんか上手く切れないんだよね

穂乃果「あれ? おかしいな」

もう一回、んっ!って力入れたんだけど、やっぱり切れ味が悪い・・・

穂乃果「変だなぁ、さっきは綺麗に切れたのに・・・よし、それなら次は思いっきり切ってやる!」

そう思って、全体重をかけて包丁を押し込もうとしたら・・・

雪穂「おおおおお姉ちゃん何やってんの!?」ズダダダッ!

雪穂が顔を真っ青にして駆けつけてきたんだ

ハッ!っとして包丁を見たら・・・



刃が上向いてた!!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



一同「ひえええぇぇぇぇーーーーっ!!!」

穂乃果「めっちゃ怖かったよぉ!!」

千歌「え、それ大丈夫だったの!?」

穂乃果「手に切り傷がくっきり付きました・・・今はもう綺麗に治ってるんだけどね」

曜「む、むしろなんで手、切れなかったんだろう?」

穂乃果「それはねぇ、多分ビニール手袋をはめてたおかげじゃないかな・・・素手だったらやばかったと思う」

穂乃果「あと、切ってたのが羊羹だったからそんなに強く力入れてなかったからじゃないかなって」

穂乃果「でも雪穂が止めてくれてなかったら思いっきり力入れてたから、もしそうなってたら穂乃果の手は無くなってたかもね」

絵里「ひいぃぃっ!」

ことり「・・・あぁ! 思い出した! だからあの日穂乃果ちゃん、手に包帯巻いてたんだ!」

海未「そうでしたそうでした・・・去年くらいに、朝登校する時に会ったら、手を怪我してたんですよ、穂乃果が」

海未「どうしたんですかって聞いたら、『いやぁ、ちょっと・・・うっかりしちゃってぇ・・・』といった感じで、穂乃果にしては珍しく歯切れが悪い言い方だったんですけど・・・そういう理由だったんですね」

穂乃果「いやぁ・・・刃物を扱う時はしっかり集中しなきゃ駄目だね!」

凛「うん・・・ゾッとした!」

絵里「そうね・・・ゾッとしたわね」

穂乃果「・・・とまぁ、こんな感じの話をみんなにもしてもらうよ!」

にこ「例題!? 今のお手本!?」



◇   ◇   ◇



「りぃ〜〜こぉ〜〜・・・」


梨子「私が二番手・・・うぅぅ、緊張しちゃう・・・」

穂乃果「平気平気! 自分が体験したことを話せば良いだけなんだから!」

千歌「いやぁ・・・穂乃果さんの今の話、かなりゾッとしたから・・・そのすぐ後っていうのはプレッシャーじゃないかな・・・」

穂乃果「そうかなー?」

海未「あなたという人は・・・」

梨子「うう、頑張ります!」

千歌「その意気だ! やったれ梨子ちゃん!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



では・・・私がまだ音ノ木坂学院に通っていた頃の話を

冬休みのある日、向こうの友達の家に何人か集まって、パジャマパーティーをしたことがあるの

みんなでお菓子を食べたり、お話したり、ゲームをしたり、ワイワイ楽しんだ

それでそのうち、友達が『知ってる怖い話をみんなで披露していこう』って言い出したの

でも私は、正直怖いのは得意ではないし、自分から調べることも無かったから、みんなの前で話せる怪談が1個も無かったのよ

でも、そう言って私だけ喋らなかったら、みんなを白けさせちゃう・・・

それはいけないと思って、その場で即興で考えた適当な怪談を話したのね

それがどんな内容かというと

梨子「この近くに、駐車場があるでしょう? あそこで昔、焼身自殺があったらしいの」

梨子「だから、その時に自殺した人の霊が、今でもあの辺に出るらしいよ・・・?」

と、こんな感じ 今思えばありきたりな話よね

でも、その時は思ったよりみんなの反応が良くって・・・

「何それ! 怖ーい!」

「私その場所知ってる!」

「もう夜にあそこ通れないじゃん!」

みたいな感じだったから、ちょっと気を良くしたのよね、私

それから数日後、部活帰りで暗くなった帰り道を歩いてたら、前から女の人がやってきたの

その時は真冬でとっても寒かったのに、その人は薄着にミニスカート姿で・・・

寒くないのかな、なんて考えてたら、その人が私に声をかけてきたの


「すみません、○○っていう場所がどこか知りませんか?」


私、ギョッとしちゃった・・・その場所、この前話した怪談の駐車場がある場所だったの・・・

けど、まぁ偶然かな、と思って、その人に場所を教えたのね

「どうもありがとうございます」

その人はお礼をして、歩いていったわ

梨子(なんだ、普通の人じゃない 良かった・・・)

安心して歩き出したの

けどそしたら、その人が後ろから・・・



「あっ そうだ  この前の話、私のことですよね?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「うわぁっ・・・」ビクッ

絵里「ひえぇ・・・」

梨子「ドキッとして振り返ったら、その女の人はもう居なかった・・・」

花陽「あわわわわ・・・でたらめに言ったはずの怪談が、実在する事件だった・・・ってこと?」

梨子「分かんない・・・気になって調べてみても、そういうことがあったっていう話は特に無かったし・・・」

穂乃果「幽霊だったのかなぁ?」

梨子「かもしれない・・・」

ことり「・・・うーん・・・・・・」

海未「ことり? 何か気になることでも?」

ことり「・・・もし幽霊だったとしたら・・・」

梨子「したら・・・?」

ことり「冬場に薄着で出てこなくても良いのに・・・」

梨子「そこ!?」

曜「だよね! 冬には冬らしい恰好してほしいよね!」

梨子「曜ちゃんも!? 幽霊にファッションの駄目出ししてどうすんの!?」

穂乃果「衣装担当としては、気にしてしまう所なんだろうね」

曜「もっとさぁ、コートにマフラーとか、冬らしいコーディネートを・・・」

ことり「良いね良いねー♪ 更に、可愛いニット帽なんかもあれば・・・」

穂乃果「すいませーん、ファッション談義は後にしてくださーい」



◇   ◇   ◇



「こぉ〜〜とぉ〜〜りぃ〜〜・・・」


ことり「あれっ ことりの番? うぅん、もっと曜ちゃんとお洋服について語り合いたかったけど・・・頑張りますっ♪」

穂乃果「ことりちゃんの怖い話って想像つかないなぁ・・・」

ことり「それじゃ、いくよぉ〜?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



これはことりが自分で体験したことじゃなくて、えっと、バイトしてるメイド喫茶の先輩のお話です

・・・希ちゃん! ミナリンスキーの話は今はいいから! もうっ!

んっん! ・・・その先輩っていうのは、私より年上の人なんだけど、身体が私よりちっちゃくってね、とっても可愛いの///

・・・あ、えっと・・・だから、大人のお客さんから人気が高くて、評判だったの

そんなある日、綺麗な大人のお姉さんがお客さんとしてやってきて・・・

メイド仲間みんなと、わぁー美人なお客さんだー、みたいな感じで話してたら、そのお姉さんが先輩に話しかけたのね

お姉さん「ねぇそこのメイドさん 貴方、彼氏とかいるの?」

先輩「えっ? いませんけど・・・」

先輩が答えたら、お姉さんがメモに電話番号を書いて、先輩に渡したんだよ

お姉さん「それ、私の家の番号 私、貴方と仲良くなりたいの だからもし良かったら、電話ちょうだいね」

そして、その後お姉さんは帰っていきました

ことり「せ、先輩 その電話番号、どうするんですか?」

先輩「んー、ナンパされちゃったな・・・面白いから、電話してみる!」

ことり「えーっ! 大丈夫なんですか!? ちょっと怪しいですよぉ」

先輩「平気平気! あのお姉さん、なんだかお金持ちっぽい見た目してたじゃん? ブランドもののバッグとか持ってたし!」

先輩「もしそんな人と仲良くなれて、お姉さんが常連になってくれたら、この店は大儲けだよ!」

ことり「う〜ん・・・そうですかねぇ・・・」

ことりはちょっと心配だったんだけど、先輩は面白がって、電話しちゃったんだ

プルルルル・・・ガチャッ

『もしもし』

電話に出たのは、男の人だったみたい

先輩「あ、もしもし 実は・・・」

先輩は経緯を説明したの すると・・・

男性『あぁ・・・またですか』

先輩「また? どういうことですか?」

男性『そいつはうちの娘なんですけどね・・・娘は年下の女性が好きで、気に入った人を見つけるとすぐに電話番号を渡すんですよ』

男性『うちの娘のせいで迷惑をかけてしまい、申し訳ありませんでした』

先輩「い、いえいえ! お気になさらず・・・」

男性『直接お詫びがしたいので、今度我が家に来ていただけませんか?』

先輩「えぇっ!?」

こうして、先輩はお姉さんの自宅に行くことになったんだって

次の休日、教えてもらった住所に先輩が向かって、お姉さんの家の最寄駅を降りると、凄い高級車が止まってたんだって!

それに乗ってしばらく走ると、すっごく大きなお屋敷に着いたらしいよ

先輩(わぁ! やっぱりお金持ちの人だったんだ!)

中に入ると、あのお姉さんが居ました

お姉さん「こんにちは お久しぶりね」

男性「この度は娘がご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」ペコリ

先輩「いえいえいえ! 気にしてませんから!」

男性「こちら、迷惑料です お受け取りください」

先輩は分厚い封筒を渡されたんだって

男性「10万入っております」

先輩「えっ!? そ、そんな! こんなに受け取れませんよ!」

男性「そう仰らず受け取ってください 今日は立会人も居ますので」

そう言うと、部屋の奥の襖が開いて、黒いスーツを着た大きな男の人が出てきたそうです

先輩(うわっ・・・これは下手に断ったら怖いなぁ・・・貰っちゃお)

先輩が封筒を受け取ると、男性2人は部屋から出ていって、先輩とお姉さんが残りました

お姉さん「・・・本当にごめんなさいね 私、ただ貴女が可愛くて、仲良くなりたかっただけなの・・・変な意味なんか全然無いのよ」

先輩「大丈夫です 分かってますよ」

お姉さん「最後に、お別れの握手をしてくださらない?」

先輩「えぇ! 良いですよ」

そう言って、先輩とお姉さんは握手をしたの

・・・と、その時


お姉さん「・・・・・・!!」グッ!


お姉さんが突然、握手してた先輩の手をグッと引っ張って・・・

自分の胸元に差し込んだんだって!

先輩「!?!?」

先輩は慌てて手を引き抜きました

何が起こったのか分からずにお姉さんを見たら、


お姉さん「・・・・・・ふふ」


お姉さんは先輩を見て、ニンマリ笑っていたんだって

先輩は怖くなって、すぐさまお屋敷から飛び出しました

そして、偶然近くにいたタクシーに駆け込んで・・・

先輩「う、う、運転手さんっ! 今すぐ駅に向かってくださいっ!」

運転手「おぉ? お客さんどうなさいました?」

先輩「と、とにかく早く! 早く出発してっ!」

何が何でもお屋敷から離れたくて、タクシーを急かしたみたいだよ

走りながら、運転手さんが話しかけてきて・・・

運転手「お客さん、あの屋敷から出てきましたね? あの屋敷ねぇ、たまにお客さんみたいな若い女の子が飛び出してくるんですよ」

先輩「・・・・・・」ガタガタ・・・

先輩は怖くて怖くて震えてたみたい・・・

そして、無事駅に着いてタクシーを降りる時、運転手さんがこんなことを言ったんだって



運転手「それにしてもお客さん、良かったですよ 私、『駅に向かって』って言われたから駅まで運転したけど・・・」

運転手「もし『警察に行って』って言われたら、もう一度あの屋敷に戻らなきゃいけないんですよねー・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「おぉ・・・おぉう・・・・・・」

海未「それは・・・また・・・」

絵里「それはもう、そのタクシーの運転手が、屋敷の人たちと・・・ってこと?」

ことり「そう・・・かもね・・・」

希「わぁー・・・・・・」

凛「・・・ほぇ? どういうこと?」

にこ「分かっとらんのかいっ!」

花丸「お、おらもよく分かんないずら・・・」

鞠莉「まぁつまり、黒澤家がもっと怖くなったみたいな・・・」

ダイヤ「失敬ですねっ! 我が家はそんなではありませんわよっ!」

梨子「その後、先輩さんは無事なの・・・?」

ことり「うん! この話を聞かせてくれた時は震えてたけど、今はもう元気元気! お姉さんも、その一件以降はお店にも来ないし」

穂乃果「んん、不用意に知らない人に電話したりしちゃ危険ってことだね」



◇   ◇   ◇



「るぅ〜〜びぃ〜〜いぃ〜〜・・・」



ルビィ「よ、よろしくお願いしますっ!」

穂乃果「こちらこそ♪」

ダイヤ「さぁルビィ! ファイトですわ!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



私、この前『スクールアイドル合同トークショー』を見に行ってきたんです。

このショーはその名の通り、いくつかのスクールアイドルグループが集まって、お話をするっていう催しなんです

そのショーに、とあるスクールアイドルチームが参加していました

そうですね・・・今日は『チームA』と呼ぶことにしましょう

チームAはトークショーで、こんなお話をしました

「1週間ほど前に、○○で開催された合同ミニライブに参加したんですが、そこでA-RISEの皆さんと共演したんですよ!」

この『合同ミニライブ』というのは、地方で不定期に開催される小さなライブで、都心で活躍するいくつかのスクールアイドルチームが歌や踊りを披露するんです

どうやらそのミニライブで、チームAとA-RISEが一緒になったらしいんです

「やっぱりA-RISEの皆さんは凄いですねー! 何というか、オーラが違う! 堂々とした佇まい、スタイリッシュなパフォーマンス!」

「舞台袖から拝見させていただいたんですが、感激してしまいました!」

やっぱり、A-RISEはみんなの憧れなんですね

「その後、私たちも演目を終えて、控え室に戻ったんですが・・・なんとそこで、A-RISEのツバサさんが話しかけてくれました」

「そして、こう仰ったんです!」

『チームAの皆さん、素晴らしいステージだったわ ねぇ、私たちこれから2曲目を歌うんだけど、良かったら貴方たち、一緒にステージに立たない?』

「私たちのような駆け出しのチームと、デュエットしてくださったんです! 本当に夢のようなステージでした!」

これは凄いことです! A-RISEが、チームAをパフォーマンスに参加させてくれたなんて!

チームAと一緒に歌って、踊ってくれたらしいです トークショーもかなりの盛り上がりでした

そのトークショーの次の日、私はとあるアイドル好きの友達とお話をしました

その友達は、A-RISEとチームAが出たというミニライブを、実際に見に行ったそうです

だから私、その子に話してみました

ルビィ「ねぇ、この前のミニライブで、A-RISEがチームAとデュエットしたんだって? 凄いよねぇ・・・私もそのミニライブ、見に行きたかったなぁ・・・」


でも・・・返ってきたのは、予想外の答えでした

友達「・・・は? 何のこと?」

ルビィ「えっ? 何って?」

友達「その、A-RISEとチームAが・・・って」

ルビィ「えぇ・・・? だから、A-RISEが2曲目で、チームAと一緒に・・・」

友達「???」

ルビィ「???」

何だか話が噛みあわないので、その友達に詳しく聞いてみたら・・・



チームAがトークショーで言っていたこと・・・

全部・・・・・・嘘でした・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



一同「・・・・・・・・・・・・」

穂乃果「・・・え・・・・・・え?」

ルビィ「・・・確かに、ミニライブでA-RISEとチームAは共演しました」

ルビィ「だけど・・・A-RISEがチームAと一緒に歌ったっていうのは・・・チームAの・・・作り話だったんです・・・」

花陽「そ、その話私も知ってます! とんでもない人たちですよね!」ぷんぷん!

凛「か、かよちん落ち着いて!」

にこ「あー・・・そのトークショー、私も見に行ったわ」

ルビィ「えっ! にこさんも!」

にこ「それ聞いた時、変だと思ったのよね ちょっと前にA-RISEの3人と話したんだけど、そんなこと一切言ってなかったし」

ルビィ「そ、そっか・・・μ'sの皆さんはA-RISEと交流があるから・・・」

にこ「少し時間経ってから、チームAのブログを見に行ったら・・・案の定、火の海と化していたわ」

鞠莉「Oh・・・ブログファイヤーしてしまったのね」

花陽「当然です! 大勢の人に嘘をついたんですよ! 悔い改めてほしいですねっ!」ぷんすこ!

にこ「で・・・ブログによると、トークショーに招待されたは良いものの、ショーを沸かせられるような話題が何一つ無かったから、話を作ってしまったそうよ」

にこ「バカな娘たちね・・・そんなの後で絶対にバレるのに・・・」

にこ「よりにもよって、スクールアイドル界のカリスマであるA-RISEを嘘に使ってしまったってのも反感を買った原因よね 『身の程を知れ!』っていう意見が多かったわ」

にこ「まぁこれからしばらく向かい風が続くと思うけど、チームAにはめげずに頑張ってもらいたいわね」



真姫「・・・偉そうに語ってるけど、にこちゃんだって嘘ついてたわよね?」

真姫「・・・バストサイズ」

にこ「っっっ!!!」ビクゥッ!!

穂乃果「・・・あれは・・・予期せぬ事態だったというか・・・」

希「許したってや・・・にこっちのお胸の発育が、本人の予想に反して悪かっただけなんよ・・・」よよよ・・・

にこ「・・・・・・・・・・・・」

にこ「申し訳ございませんでした」ペコリ

穂乃果「偉いっ! 偉いよにこちゃーん!」

ルビィ「・・・やっぱり、嘘は良くないね」

花丸「そうずら 正直が一番一番!」

ダイヤ「その通りですわ」

千歌「・・・ずーっと本当のことを言えずにいたダイヤさんたちに言う資格無いと思います」ジロリ

ダイヤ「うっ・・・はい」



◇   ◇   ◇



「まぁ〜〜きちゃん・・・」


真姫「なんで私だけちゃん付けなのよ」

穂乃果「んー、何となく」

凛「真姫ちゃんってピアノ弾いてるじゃん? 夜中ピアノが勝手に演奏・・・みたいな経験ないの?」

真姫「そんなベタすぎる体験なんかしたことないわよ・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



んーと、ママが研修医だった頃に同期から聞いた話をするわ

この同期のAさんには、親友のBさんがいたんだけど、ある日Bさんが病院の屋上から飛び降りて、自殺をしてしまったの

それで、亡くなる少し前まで一緒にいたのがAさんだった・・・

つまり、Bさんが最後に関わった人物であるAさんが、事情聴取に呼ばれたのよ

ただ、自殺の事情聴取にしては、アリバイがどうかとか、Bさんと何かトラブルは無かったかとか、どうも穏やかじゃない感じがしたんですって

どういうことなのか聞いたら、どうやら自殺にしては不審な点があったそうで・・・

Bさんは病院の屋上まで非常階段を使って登ったんだけど、その階段に血痕があったらしいの

だから、もしかしたら自殺ではなく、他の場所で何者かに殺されて、血が出た状態で屋上まで運ばれて、そして犯人が自殺に見せかける為にBさんの遺体を屋上から落としたんじゃないか・・・

そういう可能性があるから、いろいろと調べているらしいの

けれど、その後司法解剖をした結果、やっぱり自殺だったんだって

じゃあどうして階段に血が垂れていたのか? それは・・・



Bさんは屋上から飛び降りて、転落死したかった

だけど・・・なんと幸か不幸か、落ちても死ぬことが出来なかったらしいわ

だから、ボロボロの身体でもう一度屋上まで上がって、2回目の飛び降りをした・・・という結論が出たのよ



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



真姫「・・・と、こんな話よ」

穂乃果「えぇー・・・」

千歌「うわぁ・・・」

真姫「解剖の結果、同じ衝撃を2度受けてることが分かったらしいわ」

にこ「マジ・・・?」

穂乃果「これは予想外だったね・・・」



◇   ◇   ◇



「まぁ〜〜りぃ〜〜・・・」



鞠莉「OK! 私の番ね」

果南「んー・・・鞠莉のことだから脱線しそうだなぁ」

鞠莉「さて、どうかしら?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



私がアメリカに留学に行っていた時の話ね

当時、私にはAとB、2人の友達がいて、いつも一緒に居たの

それで、当時の私の家の近所に、公園と小高い丘があって、私たちはよく3人でそこに遊んでいたのよ

で、時には夜中にそこに集まって、遅くまでお喋りしていたこともあったわね

・・・あぁ、ダイヤったら怒らないで♪ やんちゃしたかったの

それで・・・今日話すのは、そこでのことなんだけど・・・

ある日、夜の11時くらいに、いつものように丘に集まったんだけど・・・Bがなかなか来なかったの

鞠莉「・・・B、遅くない?」

A「ちょっとBんちまで、呼びに行こうか?」

鞠莉「そうしましょ」

私とAは、走って丘を下ったの

で、麓の公園を通る時、ちらっと公園のブランコの方を見たのよ


そしたら・・・ブランコで、白い服を着た小さな女の子が遊んでたの


鞠莉「う"っ!?」ビクッ!

驚いた私は、前を走るAを引き止めたわ

A「どしたの?」

鞠莉「ね、ねぇ 今ブランコの所に、ちっちゃい女の子が居なかった?」

A「えぇ? 分かんない 見てなかった」

鞠莉「・・・ちょっと、見に行こうよ」

2人で自動販売機の陰からブランコを覗いたの・・・

A「ぎゃっ!」

どうやらAも見たみたい

びっくりして、2人でもう1回丘の上に上がったわ

鞠莉「・・・居たでしょ?」

A「居た・・・こんな時間にあんな小さい子が、なんで・・・?」

鞠莉「・・・まぁ、私たちも人のこと言えないけど・・・」

A「あれ、絶対幽霊よ!」

鞠莉「だよね・・・」

なんていう会話をしてたら、遅れてきたBが、丘の麓から上がってきたの

鞠莉「あれっ?」

B「ごめんねー、遅れちゃった お母さんに見つかりそうになっちゃって・・・」

鞠莉「ね、ねぇB! 今公園を通ってきたわよね? ブランコに小さい女の子が居なかった?」

B「え? 見てないよ」

鞠莉「居るんだって! 見に行こうよ」

今度は3人で公園へ降りていって、また自動販売機に隠れて、ブランコを覗いた

3人「うわあーっ!」

やっぱり女の子は居た

3人で慌てて丘の上に上がって、早速確認

鞠莉「見たでしょ? 女の子がブランコで俯いてたでしょ?」

そしたら、Bはこんなことを言ったわ


B「いや・・・こっち見て笑ってたよ?」


鞠莉「えっ!? いやいや、そんなことなかったわよ!」

A「そうそう! ずっと下見てたよ!」

B「えぇ〜? おかしいなぁ・・・」

鞠莉「Bだけ違う風に見えてたってこと・・・?」

すっかり怖くなっちゃって、その日はもう3人とも帰ったわ

で、朝になって、学校でみんなにこのことを話そうと思ってたら・・・



Bが・・・トラックに撥ねられて、大怪我したの・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



一同「えええぇぇぇーーーー!?!?」

鞠莉「学校中が大騒ぎだった・・・その怪我のせいで、Bは両足を失って・・・車椅子の世話になることに・・・」

果南「マジ・・・?」

鞠莉「Bが車椅子で学校に来るようになって、落ち着いてから、あの女の子は何だったんだろうって、3人で話したの」

鞠莉「で、恐らくなんだけど・・・あの女の子は、これから先に起こるBの不幸を予告してたんじゃないかって・・・」

鞠莉「だから、Bにだけは笑って見えてたんじゃないかって・・・私たち3人の中ではそう結論付けたわ・・・」

穂乃果「うわぁぁ〜・・・怖ぁ〜い・・・」

千歌「もぉー! 鞠莉ちゃんっ!!」

鞠莉「What?」

千歌「まともじゃん!!!」

千歌「鞠莉ちゃんのことだから、もっと面白い話してくれると思ったのに! マジもんの怖い話じゃんっ!」

鞠莉「アハハ、Sorry,sorry・・・」

絵里「Bさんは車椅子生活になっちゃったのね・・・」

鞠莉「Yes・・・でも、それ以外は元気そうで・・・今でも、AとBとは文通しているわ」

果南「・・・そっか」



◇   ◇   ◇



「うぅ〜〜みぃ〜〜・・・」


海未「私ですか では、話させていただきます」

海未「中学生の頃、親戚の家を家族で数日間訪ねたことがあるんです」

海未「その親戚の方の家の周りは、古くからある大きな家が多かったんですが・・・1軒だけ、そういった家とは違うこじんまりとした民家がありまして・・・」

海未「その民家の壁が、いつ見ても、その・・・」


海未「・・・びちょびちょなんですよ」


穂乃果「・・・・・・え?」

希「え・・・が、外壁が?」

海未「はい 晴れてて、前日に雨が降った訳でもなく・・・四六時中びちょびちょなんです」

凛「・・・くふっwww なにそれwww」

海未「いつ通っても、見たら壁も屋根も全部びちょびちょなんですよ」

穂乃果「・・・はぁwww」

千歌「ぷっふふふふふwww」

海未「それを・・・失礼ながら、気持ち悪いなーとか思って見てて・・・」

穂乃果「うん まぁそう思うよね」

海未「家に帰る日に、1人で散歩してる時にふとその民家を見たら、やっぱりびちょびちょなんですよね」

海未「それで・・・うわぁびちょびちょだなぁとか思いながら・・・」

鞠莉「くっひひひひひwwwwww」

海未「帰る前に、この家がどうなってるのかどうしても気になって、門の入り口から中を覗いてみたんです」

穂乃果「うんうん、気になるよね」

海未「そーっと中を見てみたら・・・」

海未「庭で・・・びっちょびちょのおばさんが」

凛「はいっ?www」

海未「びちょびちょの洗濯物を干してたんですよぉ」

希「ぷっははははは!」

凛「なになにwww どういうことwww」

穂乃果「え、何? そのおばさんは服は着てるの?」

海未「服は着てます その服も全部びちょびちょなんです」

希「なんでwww」

海未「服も髪も何から何まで全部びちょびちょのおばさんがぁ・・・」ふるふる(恐怖で震えてる)

穂乃果「うんwwwうんwww」ふるふる(笑いで震えてる)

海未「服やタオルを物干し竿に干してて・・・その洗濯物も全部・・・」ぶるぶるぶる


海未「びぃっちょびちょなんですよぉ!!」


一同「アッハハハハハハハ!」

海未「な、なんで笑うんですか!? 凄く怖かったんですよ私!」

穂乃果「いやぁwww 海未ちゃんがあんまりにも真剣な顔でびちょびちょびちょびちょ言うからwww もう可笑しくってwww」ぷるぷる

千歌「で? で? それから?」

海未「・・・それから? いえ、洗濯物もびちょびちょで・・・それを干してたっていう話です」

一同「ええええぇぇぇぇーーーー!?!?」

にこ「終わり!? なんじゃそりゃ! まだ途中じゃない!」

にこ「下巻を寄越しなさいよ下巻を! まだ上巻じゃないのよ!!」

海未「そんなこと言われても! 私の経験を話しただけなんですからしっかりしたオチなんかありませんよ!」

にこ「なんでびちょびちょなんですかって、そのおばさんに聞いたんでしょ!?」

海未「聞けませんよ! びちょびちょで怖すぎて! 見た瞬間逃げ帰りましたよ!」

穂乃果「はぁー・・・じゃあ結局分からず終いだったんだ?」

海未「はい そのまま実家に帰って・・・それ以降その親戚の家には行ってないので、謎のままですね」

穂乃果「海未ちゃーん・・・穂乃果はねー? 日舞やってる家だから、能面とかに関する怖い話を聞かせてくれるんじゃないかって期待してたんだよぉー?」

穂乃果「なのに始まってみたらずーっとびちょびちょ言ってるし・・・これはもうあれだね、大和撫子キャラは完全にダイヤちゃんに取られたね」

ダイヤ「えっ?」

海未「そ、そんなー!」



◇   ◇   ◇



「ちぃ〜〜かぁ〜〜・・・」


千歌「私の番だねっ! さぁ頑張るよぉ〜!」

真姫「・・・頑張るようなことではないような・・・」

千歌「えーっと・・・私の家は、旅館なんだけどね」

穂乃果「・・・びちょびちょの?」

千歌「違うよっ!!」

海未「穂乃果っ!///」

穂乃果「すんませぇーん」

千歌「もぉ〜」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



夏休みのある日のことだったかなぁ

その日は休館日だったから、家の旅館には私と志満姉、あとしいたけが居たかな 美渡姉は用事で出かけてた

で、旅館がお休みなのを良いことに、私は普段は客室として使っている部屋でテレビを見てたんだよね

お客さん用のテレビって、私が普段見てるテレビよりも大きくて画質が良かったから、チャンスがあれば私はそのテレビを見てた

私が客室でテレビを見てて、しいたけがすぐ側で寝てて・・・志満姉は別の部屋に居たんだっけな

それで、その日は凄い猛暑日だったから、窓は全部開けて、網戸を閉めてた

しばらくテレビを見てたら・・・側で寝てたしいたけがいきなり

しいたけ「ワンワンワンッ!」

って凄い勢いで吠えだしたんだ

千歌「どうしたの!?」

驚いてたらしいたけが走って、客室ではない、私たちが家族で使ってる部屋に行ったんだ

で、しいたけがその部屋のドアをガリガリガリって、開けてほしそうに引っ掻いてた

千歌「あれ? この部屋のドア、開けてたはずなんだけどなぁ」

だから、私、ドアをガチャッて開けて中に入ったの

そしたらその部屋、窓の網戸が開いてたんだよね

千歌「網戸も・・・なんで開いてるんだろ 志満姉が開けたのかな?」

ただ、それ以外は特に何もなくて、私は網戸を閉めて、しいたけを連れて部屋を出たんだ

ドアは開けっ放しにしておいた

で、客室に戻ってテレビを見てたんだけど・・・しばらくしたらまたしいたけが

しいたけ「ワンワンワンワンッ!!」

って、また吠えだした

そして、さっきと同じように走って、また同じ部屋の前まで行ったの

そしたら、またドアが閉まってて・・・

変だなぁってドアを開けて部屋を見たら、閉めたはずの網戸がまた開いてたんだ

しかも今度は、部屋に通帳とかがバラバラと散らばってた

千歌「ど、泥棒だ!」

しいたけは、部屋に忍び込んだ泥棒の気配を察知してたんだ

私は急いで志満姉を呼んで、警察に通報してもらったよ

それから警察が現場検証をしたんだけど、お巡りさんが言うには、私が部屋を見に来た時に、まだ泥棒が部屋に居た可能性があったらしい

そこで私、ハッとしたんだ

その部屋、ドアが部屋の内側に開くんだけど・・・私が1回目に部屋を見に行った時、ドアを開けて死角になった、ドアと壁の間に泥棒が隠れてたんじゃないかって思って・・・


それと、ドアと壁の隙間から、私のこと見てたんじゃないかって・・・思ったんだ・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「うぉう・・・そりゃゾッとするねぇ・・・」

千歌「うん・・・それ以来、人が居ない部屋で窓を開けっ放しにするのは止めたんだ」

梨子「その泥棒は捕まったの・・・?」

千歌「うん! まぁすぐにお縄についたね」

絵里「居直りしなくて良かったわね・・・」

曜「しいたけがいてくれて良かったね!」

千歌「本当だよ・・・ほら梨子ちゃん、しいたけってとってもいい子なんだよ!」

梨子「・・・怖いものは怖いんです」

千歌「やっぱ駄目かぁ・・・」



◇   ◇   ◇



「りぃ〜〜ん〜〜・・・」


凛「凛の番にゃ!」

海未「本当に凛が怖い話など出来るのでしょうか?」

凛「むー! とっても怖い目に遭ったんだからね!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



凛が中学生の頃の話だにゃ

凛はその日、家の近くを散歩してたんだ

かよちんはその日用事があって、他の友達も都合が悪かったから、仕方なく一人でぶらぶらーっとしてたんだよね

・・・え? 宿題すれば良かったでしょうって? い、今はそういう話じゃないからいいでしょ海未ちゃん!

あーあ退屈だなー、もう帰ろうかなー、とか思いながら家に向かって歩いてたら・・・

凛の家の前辺りで、黄色いパーカーを着たお兄さんが、なんかうろうろ歩いてたんだ・・・

え、何してるんだろうこの人・・・って思ってたら、その人と目が合っちゃって・・・そしたらその人


「おはようございますっ!」


って、凄くにこやかな笑顔で挨拶してきたんだにゃ

いきなり何!? って思ったけど、とりあえず

凛「お・・・おはようございます・・・?」

って挨拶を返したよ

そしたらその人、またうろうろ歩き始めて、キョロキョロしたんだ

なんかもう気味が悪くて・・・すぐに家に入ったよ

もちろん知らない人で、近所でも全然見たことないような人だから・・・訳分かんない

それから夕方になって、お母さんが買い物から帰ってきた

そしたらお母さんが

りんママ「聞いてよ凛 なんか、道で黄色いパーカー着た男がぴょんぴょん飛び跳ねてて、私と目が合った途端『おはようございます!』って挨拶してきたのよね」

ってお母さんが言ったから、あの人まだこの辺にいるの? って思ったにゃ

りんママ「あんまり突然だったから、とりあえず返事しちゃったけど、そしたらまたどこかへフラーっと歩いていったわ なんか怪しげだったから、凛も気を付けなさいね」

・・・それから2日後くらい

リビングでお母さんとテレビ見てたんだけど、そしたらニュースやってて、家からちょっと歩いた所にある商店街が映ってた

あれ、近所じゃん、とか思ってたら、そのニュースを聞いて、凛もお母さんもびっくりしたよ


『白昼堂々 商店街で通り魔 多数負傷 男を逮捕』


近所で通り魔事件があったなんてそれだけでも驚いたのに、逮捕されたっていう通り魔を見たら・・・


数日前に会った、あの黄色いパーカーのお兄さんだったんだ


しかも、その時に言ったニュースキャスターの言葉が・・・


『容疑者は取り調べに対し、次のように述べた』


『挨拶をしたのに誰も返事をしてくれなかったから、みんな刺した』



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「えぇーーーっ!?」

凛「だから、もし挨拶を返してなかったら、凛とお母さんもやられてたかもしれないって思って・・・」

凛「・・・ゾッとしたよ」

花陽「わぁぁぁ・・・凛ちゃんがそんな経験をしてたなんて・・・」ぶるぶる

梨子「その事件、私も知ってる ニュース見たもの」

千歌「うっひゃー・・・怖いなぁ・・・」

海未「す、すみません凛、正直舐めてました 凄く怖いです!」

凛「どうにゃ! 海未ちゃん恐れ入った?」

穂乃果「いやぁ・・・挨拶はちゃんとしなきゃいけないねぇー」

千歌「・・やっぱりあいさつは魔法なんだね」

にこ「古っ!」



◇   ◇   ◇



「よぉ〜〜しぃ〜〜こぉ〜〜・・・」


善子「・・・ヨハネよっ!」

穂乃果「はいっ! 善子ちゃんの『ヨハネよ』頂きました!」

善子「まぁいいわ・・・今宵はこの堕天使ヨハネの語りで震え上がらせてあげるわ・・・ははははっ!」

にこ「んん、自らのキャラを貫き通すその姿勢・・・グッドよ!」

善子「あ、ありがとうございます」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



では、始めるわ

これは、私の従姉が経験した話よ

従姉は今大学生で、凄く美人なの

けど、その美しさが祟って、変な男に言い寄られることも多かった

従姉は適当にあしらって断り続けてたんだけど・・・

そんな彼女にある日、携帯に電話がかかってきたのよ

従姉「もしもし?」

『・・・・・・・・・・・・』

従姉「もしもし? どなたですか?」

ブツッ

従姉「な・・・何よもう!」

その日を境に、彼女の携帯に毎日物凄い数の無言電話がかかってきたの

『・・・・・・・・・・・・』

従姉「ねぇ! 誰なの!? 私に何の用!?」

ブツッ

しかも、彼女が家に帰ってきた瞬間に鳴ったり、お風呂から上がった途端に鳴ったり・・・明らかに、彼女の行動をどこかから見ているような・・・

そしてその無言電話は、いつも同じ番号からかかってきていたらしいの

従姉「絶対ストーカーだわ・・・気持ち悪い! 着信拒否設定してやる!」

すっかり嫌になった彼女は、その番号を着信拒否することにした

従姉「名前どうしよう・・・とりあえず・・・」

そこで彼女は、そのストーカーの番号を、


『犯人?』


という名前にして、着信拒否したわ・・・



それから半年

無言電話からは解放されたけど、すっかり男性恐怖症になってしまい、合コンとかに誘われても頑なに断っていた

でも、そうは言っても時間が経つにつれてだんだん寂しさを感じるようになって・・・

従姉(・・・寂しいなぁ・・・彼氏欲しい・・・)

従姉(・・・合コン・・・行ってみようかな・・・)

ある日、長らく避けてきた合コンに参加することにしたらしいわ

そして当日・・・不安を抱えながら合コンが始まった

そしたら、彼女の向かいの席に座っていた人が、かなりの好青年だったらしいわよ

従姉(なんか爽やかな人・・・ちょっと良いかも)

話してみたら、趣味や好きな映画がピッタリ合って、かなり話が合う人だったみたい

従姉(この人、なんだか私と相性が良いみたい・・・もしかして、運命の人?///)

従姉はもう、その人のことを好きになりかけていたそうよ

それで、合コンが終わって帰ろうとしたら、その人が従姉に

男「良かったら家まで送っていくよ」

って言ったから、彼女は喜んで送ってもらった

従姉(ストーカーのせいで男がトラウマになってたけど、こんなに素敵な人に出会えるなんて・・・勇気を出して合コンに参加して良かった!)

この時点で、従姉はもうメロメロ状態・・・

そして家に着いて、彼が去ろうとした時、

従姉(またこの人に会いたい!)

そう思って、彼に連絡先を聞いた

従姉「今日は本当にありがとう! あの・・・良かったら携帯の番号・・・教えてもらえないかな・・・?」

男「えっ! もちろんOKだよ!」

従姉(やったぁ♪/// これからは頑張って、この人と幸せになってやる!)

男「じゃあ、俺の番号を言うから、それにかけてね 俺の番号は、○○○-○○○・・・」

従姉「はーい えっと・・・」ピッピッピッ

従姉(彼の携帯番号ゲットー!)

そして、番号を登録しようとしたら・・・


『この番号は既に登録済みです』


従姉(・・・・・・えっ?)


そして、携帯の画面に映し出された名前は・・・・・・





『犯人?』





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「ひぃっ・・・!」ぞくっ

千歌「うわぁぁぁ・・・」ぶるぶる

善子「それを見て、彼女は全て分かった・・・どうして初めて会ったはずの彼と、あんなにも話が合ったのか・・・?」

善子「そりゃそうよね・・・だって相手は、彼女のことをよーく知っている、ストーカーなんだから・・・」

ルビィ「うゆゆゅゅぅ・・・こ、怖いぃぃ・・・」がたがた

ことり「そっか・・・趣味とか好きな映画とか、全部知ってたから・・・!」

希「ひゃぁ・・・怖・・・」

花丸「ちょ、ちょっと善子ちゃん! らしくないずらっ!! 善子ちゃんのことだから、堕天使とか何だとか、そういう方面の話をしてくると思ってたのに!!」

梨子「そ、そうよ! 本気で怖い話してくれちゃって!」

善子「何なのよそのクレーム・・・」

花陽「そ、それでその従姉さんは大丈夫なの・・・?」

善子「今の所はね その男がストーカーだってことは分かったけど、気付いてないフリをして別れて、それっきりって言ってたわ」

善子「で、次の日急いで携帯の番号を変えて、家も引っ越して・・・それからは、特に何もないそうよ」

にこ「・・・でも、またいつそいつが従姉さんの所へやってくるか分からないから怖いわよね・・・」

にこ「・・・やっぱりこの世で一番怖いのは人間だわ・・・」

千歌「もぉ〜・・・鞠莉ちゃんといい善子ちゃんといい、普段のキャラとはかけ離れたような、怖い話を聞かせてくれちゃってさぁ・・・!」

千歌「・・・今夜おしっこ行けなくなったら2人のせいだからねっ!」

善子「えぇぇぇ〜〜〜」



◇   ◇   ◇



「かぁ〜〜よちん〜〜・・・」


花陽「ピャア! この名前呼ばれるの、ちょっと怖いよぉ・・・」

穂乃果「まぁまぁまぁ、それっぽい演出ということで」

花陽「もう! じゃあ始めるよ・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



これは本当につい最近の出来事です

夏休み、私は凛ちゃんの家に泊まりにいったんです

それで、ある日凛ちゃんが朝早くにこう言いました

凛「ちょっと朝のランニングに行ってくるにゃ 何だか体を動かしたくなっちゃって! かよちんはまだ寝てて良いよ」

花陽「うん・・・分かった・・・いってらっしゃい・・・」うとうと・・・

こんな感じで、凛ちゃんは出かけていき、私は凛ちゃんの部屋で寝ていました

しばらく寝ていたんですが、不意に目が覚めて、起きようとしたんですけど・・・全然身体が動かないんです

花陽(あれっ!? 金縛り!?)

その時、部屋のドアが開いて・・・

凛「ただいまかよちーん!」ガチャッ

凛ちゃんが帰ってきました

花陽(あれ? もう帰ってきたの・・・なんか早くない?)

ランニングをしてきたにしては帰ってくるのが早くて、ちょっと不思議に思いながら、その凛ちゃんを見てたんですけど・・・

凛「ねぇ聞いてよかよちん、走ってたらねー」

いろいろ話しかけてくるんですが・・・その時私は、何となく思いました


花陽(・・・この人、凛ちゃんじゃない)


姿も声も完全に凛ちゃんなんですが、何というか・・・中身が絶対に凛ちゃんじゃないって、何となく感じたんです

だから私は、話しかけてくる凛ちゃんをずっと無視していました

そしたら、その凛ちゃんはいつの間にか、部屋から居なくなっていました

それと同時に、金縛りが解けて、身体が動くようになりました

花陽「わぁ・・・やっぱり偽物だったんだ・・・!」

ホッとしてたら眠くなってきたので、もう一回寝ることにしました

それからしばらく寝てると、また金縛りで動けなくなって・・・


凛「かよちーん、ただいまー!」


また凛ちゃんが帰ってきました

花陽(まさか、また偽物なんじゃ・・・)

するとその凛ちゃんは私に向かって、


凛「ねーねーかよちん、起きてよー! ねぇ起きてよー! あのねー?」


今度はやたらしつこく話しかけてきます

でも時々凛ちゃんの声に混じって、凛ちゃんのものではない声が聞こえてきました

花陽(この凛ちゃんも偽物だ・・・話しかけたら危ない!)

危機感を覚え、いくら話しかけられてもずっと無視していました

そしたらその凛ちゃんが、急に全然違う人の声で、


「あぁ、やっぱりバレたか」


と言い、また消えてしまいました

そして金縛りが解けると、私は飛び起きて・・・

花陽「あぁ〜話しかけなくて良かったー!」

怖くて怖くてお布団に包まっていました

そしたら、またドアが開いて凛ちゃんが入ってきました

凛「ただいまかよちーん! いやぁー走った走った! もう汗だくだにゃー」

花陽「・・・・・・」ぶるぶるぶる

凛「・・・? どうしたの、かよちん? 顔色が悪いよ?」

今度は金縛りが無かったし、何となく、この凛ちゃんは大丈夫なんじゃないかって感じたので、私は凛ちゃんに向かって・・・

花陽「・・・凛ちゃん・・・本物・・・?」

凛「えっ? な、何言ってるにゃ 凛は本物の凛だよー?」

花陽「うぅぅ・・・うわぁーーん! 凛ちゃぁーん!!」

凛「わわわ! どうしたの!? 何があったのかよちん!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「うおぉ・・・偽の凛ちゃんか・・・」

花陽「すっごく怖くて・・・本物の凛ちゃんが来てくれた時、安心してしばらく泣きついちゃいました・・・」

凛「びっくりしたよ 帰ったらかよちんが真っ青になって震えてるんだもん」

にこ「花陽って霊感とかあるの?」

花陽「ううん、全然 そういうのとは今まで縁が無かったはずなんだけど・・・もしかしたら夢だったのかもしれないし・・・」

海未「凛の家が事故物件とか、近くで亡くなった方が過去に・・・といった話は?」

凛「怖いこと言わないでよ! そんなの今まで聞いたことないにゃ!」

花陽「何だったのかなぁ・・・」

穂乃果「あれかな、曇り空凛ちゃんが来ちゃったのかな」

凛「何それ!?」

穂乃果「闇の存在、もう一人のブラック凛ちゃん」

善子「その話詳しく・・・!」

果南「食いつくな食いつくな」



◇   ◇   ◇



「だぁ〜〜いやぁ〜〜・・・」


ダイヤ「ようやく私の番ですのね・・・では、参りますわ」

ダイヤ「私のこれまでの人生で、最大の謎なのですが・・・」

穂乃果「おぉっ・・・なんか凄そう・・・」

ダイヤ「私が幼稚園児の頃・・・まだ果南さん、鞠莉さんとも出会う前・・・」

ダイヤ「私には、ヨシエさんという友達がいましたわ」

花丸「ヨシエ? 善子ちゃんと似てるずら」

善子「ヨハネだっつの!」

ダイヤ「そこ! お静かに! ・・・ヨシエさんはいつも笑っているような朗らかな方で、毎日一緒に遊んでおりましたわ」

ダイヤ「そしてある日、私とヨシエさんは幼稚園で、とても面白い話をしましたわ 話の内容は覚えておりませんが・・・とにかく、2人して大笑いしましたわ」


ダイヤ『あはははははっ! ヨシエちゃんおもしろーい!』

ヨシエ『でしょー! わっはっはっはっはっはっはっ!』


ダイヤ「笑って笑って・・・ヨシエさんが笑って大きく頭を振ったのですが、その拍子に・・・」


ダイヤ「ヨシエさんの目玉が飛び出ましたの!」


穂乃果「・・・・・・はいっ?」

千歌「・・・くっひひひひひwwwwww」

曜「嘘だwww 嘘だぁwww」

ダイヤ「いえ、ちょ、ちょっとお待ちください! 嘘ではありません!」

凛「まさかぁwww 見間違いじゃないのwww」

ダイヤ「断じて見間違いでも夢でもありません! 確かに見ましたわ!」

ダイヤ「しかもその飛び出し方が、おもちゃのような・・・目玉が綺麗に丸くて、その間に線が・・・」

希「何やそれ!? ギャグマンガやあるまいし!」

真姫「ダイヤさん大丈夫!? うち来る!?」

ダイヤ「私は平常ですっ! 確かに記憶していますっ!」あせあせっ

ダイヤ「それで、その時当然私は驚いて・・・」


ダイヤ『えっ・・・ヨシエちゃん今、目が飛び出たよね?』


ダイヤ「そうしたらヨシエさんが・・・」


ヨシエ『え・・・うん・・・うん・・・』もじもじ・・・


ダイヤ「という反応を・・・」

穂乃果「わっははははは!! なんじゃそりゃ!?wwwwww」

ダイヤ「あまり触れてほしくなさそうな顔をして・・・」

凛「やっばいwwwwww 面白いwwwwww」ぷるぷる

ダイヤ「その後いくら聞いても、何かと誤魔化されてしまい・・・目のことは問いただすことが出来ませんでしたわ・・・」

希「どういうことやねんwwwwww」

ダイヤ「そして翌日、幼稚園へ行くと、ヨシエさんは来ていませんでしたわ」

ダイヤ「風邪でも引いたのかと心配になり、先生に聞いてみたら・・・」


ダイヤ『ねーねーせんせー ヨシエちゃんはー? お休みなのー?』



先生『・・・ヨシエちゃん? 誰それ?』



一同「えっ・・・?」

ダイヤ「最初は先生が冗談を仰っているのかと思い、他の方にも尋ねたのですが・・・」


ダイヤ『ね、ねぇ! ヨシエちゃんって知ってるよね?』

友達『へ? ヨシエちゃんって誰?』

友達『そんな子知らないよぉ』

ダイヤ『えぇぇ!?』


ダイヤ「他の先生、友達、両親・・・大勢の方にヨシエさんのことを尋ねましたが・・・ヨシエさんを知っている方は誰一人としていませんでしたわ」

ダイヤ「ヨシエさんの目玉が飛び出した翌日、ヨシエさんの存在がこの世から消えましたの!」

千歌「えぇ・・・どういうこと・・・?」

絵里「・・・イマジナリーフレンド・・・かしら」

ダイヤ「えっ!」

絵里「幼少期にはよくあることらいしいわ 幻の友達と仲良くなって、一緒に遊んだ記憶が残る・・・」

絵里「本人の空想上の存在だから、自分に友好的に接してくれる・・・よって仲良くなれる・・・」

絵里「けど、ある日突然見えなくなってしまうことがあって・・・ダイヤさんが見ていたヨシエちゃんというのは、まさにそれだったんじゃないかしら?」

ダイヤ「さっ 流石はエリーチカっ/// 素晴らしい知識ですわぁ///」デレデレ〜

果南「おーいダイヤー・・・で、実際は?」

ダイヤ「んー・・・かなり小さい頃だったので、その可能性もありますわ・・・」

ダイヤ「ただ、当時私が思ったのは・・・」


ダイヤ『・・・もしかしてヨシエちゃんって・・・ロボットだったの!?』


穂乃果「はっ!? なんで!? なんでそう思ったの!? 何をどう考えてその結論に至ったわけ!?」

千歌「ねぇ意味分かんない意味分かんない! そう考えた経緯を教えて!?」

にこ「あんたトータル何言ってんのよ!?」

ダイヤ「いえその! 当時! 幼少期の私が考えたことですから!」

ことり「えっと、その頃ヨシエちゃん以外にも友達はいたの?」

ダイヤ「いましたわ」

梨子「3人で遊んだ時に撮った写真とか無いんですか?」

ダイヤ「えぇ・・・小学生になってから、探したのですが・・・ヨシエさんが写っている写真が1枚も無いのです・・・一緒に写真を撮った記憶もあるのですが・・・」

鞠莉「やっぱりダイヤが頭の中で作り上げてた子だったんじゃない?」

ダイヤ「そうなのでしょうか・・・?」

穂乃果「んん〜〜・・・それにしてもなんでロボットだと思ったんだろ???」

ダイヤ「そ、それは幼少期の私に聞いてくださいまし!」

千歌「ちなみにその話、果南ちゃん鞠莉ちゃんルビィちゃんは聞いたことあるの?」

ルビィ「いえ・・・今初めて聞きました」

鞠莉「そんな面白い話、今まで黙ってたなんてずるいわよダイヤ!」

ダイヤ「その・・・話しても信じてもらえないと思いまして・・・」

果南「うん 信じない」キッパリ!

ダイヤ「ガーーーーン!!!」



◇   ◇   ◇



「えりぃ〜〜ちかぁ〜〜・・・」


絵里「私の番ね それじゃ、話しましょう」

穂乃果「お願いします」

ダイヤ「ハァ・・・エリーチカ、お話しする姿も麗しい・・・///」うっとり・・・

にこ「そこの絵里厨、ちょっと静かにしてなさい」

絵里「これはー・・・つい1ヶ月ほど前の話なんだけど・・・」

絵里「練習が終わって家に帰ってきてから、ツイッターでつぶやこうと思ったの」

『練習終わってもうクタクタよー』

絵里「みたいなことをつぶやいて・・・部屋で寛いでたら、私のツイッターのアカウントにダイレクトメッセージが届いたのよ」

花丸「だいれ・・・? え、絵里さん ロシア語じゃおらには全然分からないずら」

善子「日本語よ・・・あのね、ツイッターにはダイレクトメッセージっていう機能があって、それは普通のつぶやきと違って、特定の人にしか見られないつぶやきが出来るの」

花丸「う・・・うん・・・?」

絵里「そのダイレクトメッセージが、生徒会の生徒からだったの」

『生徒会長の携帯電話の番号を誤って消してしまったので、もう一度教えてもらえませんか?』

絵里「って言ってきて、良いわよーって使ってる携帯の番号を書き込んで、その子にダイレクトメッセージを送った・・・つもりだったの」

穂乃果「・・・どうなったの?」

絵里「これでよしと思って携帯を置こうと思った瞬間、私の携帯が鳴ったのよ」

にこ「・・・はぁ・・・」

希「くすくすくすwww」

絵里「えっ もうかけてきたの? って思って見てみたら、全然知らない番号からだったの 怖いから放っておいたら、鳴り止んだのね?」

絵里「けど一瞬でまた鳴って、見たらまた違う番号で・・・その後5分くらい鳴っては止んで、鳴っては止んでを繰り返したの」

絵里「何これ? って思って見てたら、今度は家の電話が鳴って・・・亜里沙が取ったんだけど」


亜里沙『お姉ちゃん、にこさんから電話だよー』


絵里「って言って、にこが? どうしたのかしら? と思って受話器を取ったら」


にこ『あ、あんた何考えてんの!? 気でも狂ったわけ!?』


絵里「って、物凄い剣幕で怒鳴ってきたから、何の話? って言ったら」


にこ『何じゃないわよっ!! あんたツイッターで自分の電話番号晒したでしょ!? 拡散しまくってるわよ!?』


絵里「・・・・・・え"っ!? ってなって・・・」

鞠莉「がぁーーっはっはっはっはっはっ!!wwwwww」

凛「え、つまり?」

にこ「つまりぃ、ダイレクトメッセージを送ったつもりが、間違って普通のつぶやきとして送信しちゃったのよ、このバカは!!」

穂乃果「うわぁー! やらかしたね絵里ちゃん!」

絵里「そう そうなの で・・・」



にこ『どうすんの!? 何万人という人間にあんたの携帯番号がバレたのよ!?』

絵里『ちょちょちょちょちょっと待って!? どうしようどうしよう!?』わたわた

にこ『とにかく一刻でも早くそのつぶやきを消しなさい!』



絵里「って、にこと話してたんだけど、その間にも携帯にはどんどん、次々電話がかかってきて!」

穂乃果「そりゃそうだよ! どうすんのそれ?」

絵里「早くさっきのつぶやきを消さなきゃ! って思ってツイッターを開こうとするんだけど、電話がかかりまくってきて画面が電話に邪魔されて、全然つぶやきを消しにいけなくて!」

曜「なるほどwww なるほどねwww」

絵里「もうパニック起こしちゃって、電源を一回切って・・・ちょっとしたら電源入れたんだけど、その瞬間またピリリリリリッ!って」

希「当たり前やんwww」

絵里「もう・・・もう・・・わあああぁぁぁぁーーーーー!!!!」

絵里「・・・って」

一同「アッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」

絵里「本当・・・ゾッとしました」

絵里「で、その後名義変更して・・・番号も変えて・・・」

穂乃果「あっ! だからか! だから絵里ちゃん、急に番号とメアド変えたんだ!」

絵里「いやぁ・・・SNSって怖いわね・・・一瞬の気の緩みが命取りなんだから」

善子「・・・恐ろしいことに、それと同じようなことをやらかしかねない人物が、うちにも居るのよね」

花丸「え? 誰ずら?」

善子「あんたじゃいっ!!」

希「とまぁ、こんな失態を犯してしまったえりちですが、それを踏まえてダイヤっちはどうお思いでしょうか?」

ダイヤ「・・・そんな失敗をしてしまうお茶目な所も・・・好き///」

希「駄目だこりゃ」



◇   ◇   ◇



「よぉ〜〜うぅ〜〜・・・」


曜「えーっとね・・・んー、ダイヤさんの話にしようかなー」

ダイヤ「えっ・・・?」

曜「あのー、ダイヤさんがAqoursに入ってくれたおかげで、Aqoursは9人になりまして」

曜「同じスクールアイドルを始めて、一緒に居る時間が増えたおかげで、初めて見るダイヤさんの一面を見られたりするようになったわけですよ」

穂乃果「なるほどなるほど」

曜「それまでは、怖い生徒会長くらいにしか思ってなかったんだけど・・・」

ダイヤ「それに関してはまぁ・・・否定はしませんわ」

凛「あれ、誰かさんもそんな感じだったよね?」

絵里「・・・・・・」

曜「Aqoursになってから初めて知ったダイヤさんの顔というと・・・やっぱり一番大きいのは・・・」

曜「ダイヤさん、ルビィちゃん超大好きなんですよね」

鞠莉「ぷっふふふふふwwwwww」

ダイヤ「んんん・・・//////」

ルビィ「・・・・・・」

曜「天気が悪かったり、地震とか起こるとさぁ、ダイヤさんがまず口に出すのが」

『ルビィ大丈夫かしら!?』『ルビィが心配ですわ!』

果南「・・・きしししししwww」

曜「本当本当・・・で、あと何か良いことがあると」

『やりましたわルビィ!』

曜「何か失敗しちゃったりすると」

『ごめんなさいルビィ・・・』

曜「・・・ルビィちゃん、そこには居ないんだよ!?」

曜「例えルビィちゃん本人が居なくても、事あるごとにルビィちゃんルビィちゃん言ってて・・・」

穂乃果「マジ・・・?」

希「おもろいなぁwww」

曜「で・・・一番強烈だったのが・・・ある日学校でダイヤさんを見かけて、自動販売機で飲み物買ってたんだよね」

穂乃果「ほうほう」

曜「それ見てたらダイヤさんが・・・!」


ダイヤ『んー・・・どれにしましょうねルビィ?』


鞠莉「ぷっはははははは!wwwwww」

ダイヤ「・・・・・・//////」カアァァッ

曜「私もう・・・ゾッッッッッッとして!!!!」

穂乃果「マジかwwwwww」

曜「ちょっともう・・・声かけられなかったよ・・・」

穂乃果「ヨーソロー出来なかったんだ?」

曜「出来ない出来ない! 沈没しちゃうよ!」

果南「いやいや、曜」

曜「はい?」

果南「そんなん、序の口だよ」

ダイヤ「果南さんっ!?」

鞠莉「そうそうwww もっと凄い時あるからwww」ケラケラ

曜「嘘ぉ!? これ以上があるの!?」

果南「あのー、3人でお泊り会した時なんかさぁ、ダイヤ寝てる時」


ダイヤ『ルビィ・・・あぁルビィ・・・ルビィ・・・』


ダイヤ「嘘でしょう!?!?」

果南「嘘なもんかい 結構ずーっとルビィルビィ言ってたよ」

鞠莉「そうそう! 針飛んだレコードみたいに」

穂乃果「アッハハハハハ!!」

にこ「いや怖い怖い怖い! ほぼ病気じゃない!」

ことり「家族を大切に思うのは良いことだけど、そこまでいくとちょっと・・・」

ダイヤ「いえ違うんです! 聞いてくださいまし!」

ダイヤ「その・・・鞠莉さんや果南さんとの蟠りが解決した後、それまでルビィに辛く当たってしまったことが本当に申し訳無くて・・・」

ダイヤ「これからはもう、思い切り甘やかして、思い切り好きなことをさせて、思い切り幸せにしてあげなければ! ・・・と、二度とルビィに辛い思いはさせまいと心に誓いましたわ」

穂乃果「や、それは分かるけど・・・」

ダイヤ「そうしたら・・・これまで抑制していたルビィへの気持ちが・・・自分でも抑えられなくなってしまいまして・・・寝ても覚めてもルビィのことを考えてしまいまして・・・!」ハァハァ

にこ「ちょ、興奮しないで、落ち着いて」

ダイヤ「・・・そうしたら・・・日常生活の何気ない場面でもルビィの名を呼んでしまうように・・・」

穂乃果「あららら」

果南「・・・と、この様に申しておりますが、ご本人はどのようにお考えでしょうか?」

ルビィ「お姉ちゃんが幸せなら、ルビィも幸せです」キラキラ

ダイヤ「ルビィィィィィーーー!!!//////」

ぎゅーーーーっ

ダイヤ「ルビィルビィルビィ/// 優しくて可愛いルビィ/// もう一生悲しませなどしませんわぁーー!」

ルビィ「えへへ・・・お姉ちゃんったら///」

にこ「・・・どう思う? 絵里」

絵里「素敵な姉妹愛ね・・・」ホロリ

にこ「マジかこいつ」

穂乃果「・・・海未ちゃん」

海未「はい?」

穂乃果「大和撫子キャラの座は取られていなかったようだ」

海未「本当ですかぁ!?」パァァ

ダイヤ「えーーーー!?」



◇   ◇   ◇



「にぃ〜〜こにぃ〜〜・・・」


にこ「にっこにっこにぃー☆ それじゃあこれからにこにーがぁ、お話しちゃうよぉ〜〜☆」キャピキャピッ♪

凛「・・・たった今ゾッとした」

希「ね 次こういう機会があったらこれ話そうかな」

にこ「ぬぁんでよ!」

穂乃果「・・・はい、以上にこちゃんのお話でしたーお疲れ様でしたー」

にこ「ちょちょちょちょ! まだこれからだってば!」

梨子「・・・にこさんっていつもこんな扱いなの・・・?」

真姫「・・・まぁ」

希「愛されてる証拠やんな」

にこ「もう! 話始めるわよ!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



じゃあ、つい最近の話を

私の携帯に、知らないアドレスからメールが来たのよ


『昨日は楽しかったね♪ 昨日撮った写真送って♥』


全然心当たり無かったから、誰かと間違えて送ってるんじゃ? と思って、とりあえず返信したわ

にこ『すみませんが、送信先のアドレスを間違えていませんか?』

そしたら、その人からまたメールが来たのよ


『あれ、人違いでしたか? 私、昨日秋葉原で矢川さんという人と仲良くなったので、矢川さんに送るつもりでメールをしたのですが・・・』


こんな返信が来たわ

私、矢澤っていうでしょ? で、この人が言ってるのは矢川さん・・・なんか似てるわよね

で、私も秋葉原に住んでるから、ちょっと不思議に思って、また返信をしたのよ

にこ『私はヤザワと申します 名前が似ているので驚きましたが、私は矢川さんではありません もう一度アドレスを確認して、改めて矢川さんにメールを送ってください』

そしたら、また返信が


『そんな偶然あるんですね! 何かの縁ですし、良かったらお友達になりませんか♥』


たまたまメールだけで知り合った人と友達ってのも・・・って思って、

にこ『お友達、というのは無理ですが、もしまたどこかで奇跡的に出会えたら、その時仲良くなりましょう』

ってな感じで、やんわりと断ったのよ

それ以降は返信も無く、その日はそれで終わったのよ

それから1週間・・・メールが来たから見てみたら、あの間違いメールの人からだったわ


『すみません 実は私、貴方がμ'sの矢澤にこさんだと知っててメールをしていました♥』


えっ!? ってなったわ

アドレスを間違えたっていうのは嘘で、最初から私に対してメールしてたのよ

怖っ! って思って、それにはもう返信しないで無視したんだけど・・・

それから3日後、学校から家に帰ってきたら、またその人からメールが来たの


『にこさん、部活が終わったらまっすぐ帰らなきゃ駄目ですよ♥』

『あと、クレープ屋さんは○○っていうお店がおすすめですよ♥』


私、そのちょっと前まで、部活後に希と一緒にクレープ屋さんに行ったのよ



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



にこ「・・・っていう、ね」

穂乃果「・・・・・・・・・」

穂乃果「・・・えっ!? 未解決!?」

にこ「うん」

希「嘘やろ!? あの日一緒にクレープ食べに行ったの、どっかから見てたってこと!?」

にこ「そういうこと・・・でしょうね」

穂乃果「えっ 怖っ!!」

にこ「まぁ・・・スクールアイドルっていう、大勢の人間に顔を晒すことをやってる以上、こういうことがあるってことは分かってたわ」

にこ「でもいざ本当に自分がストーカーされる側になると・・・ゾッとしたわね」

善子「まさか・・・私さっきストーカーの話したけど、まさかにこさんが今現在被害に遭ってるなんて・・・」

にこ「まぁ・・・まだ家に侵入されたとか、物を盗まれたとか、そういうことは起こってないから、そこまでする気はないのかなって」

にこ「ただ、人気になればなるほど、そういうことをやられる可能性は高くなるから・・・みんな、ある程度は覚悟しておいた方が良いんじゃないかしら」

にこ「・・・そうなる前からそんな心配してるってのも、自惚れみたいでちょっと嫌だけどね」

にこ「・・・あんたたちも、気を付けなさい」

千歌「は、はいっ!」



◇   ◇   ◇



「はぁ〜〜なぁ〜〜まぁ〜〜るぅ〜〜・・・」


花丸「おらの番だね」

善子「・・・食べようと思ってたのっぽパンが腐ってた、なんていう話じゃないでしょうね?」

花丸「うわぁ! そんなことになったらショックずらぁ・・・」

花丸「じゃなくて! そういう話じゃないよ善子ちゃん!」

善子「なら良いけど」

穂乃果「花丸ちゃん分かるよ〜、穂乃果もとっておいたランチパックが痛んでたら悲しいもん・・・」

にこ「乗らなくていいから」

花丸「穂乃果ちゃん、分かってくれるずら? 今度パンについて語り合いたいな〜」

穂乃果「良いねぇー!」

にこ「早く話を始めなさーーい!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



おらのお家はお寺なんだ

だから仕事の都合上、どうしても人の死に関わることになってしまうずら

そのせいか、おら・・・小さい頃からよく不思議なものを見てきたよ

おらに兄弟はいないはずなのに、お家の中で小さい子供の笑い声が聞こえてきたり、

部屋に居たら、押し入れの隙間からじっとおらを見てる人と目が合ったり、

お手洗いに入ったら、女の人が立ってたと思ったら消えていったこともあったずらね

けど、見えてもただそこに居るだけで、おらに何か呪いをかけたり、襲いかかったりとか、そういうことは一切してこなかったんだよね

幽霊さんたちだって、みんながみんな、見た人を怖がらせようとしている訳ではないんだずら

それで・・・中学1年生頃だったかな・・・?

おらが川沿いの道を歩いてたら、橋の上に女の人が立ってたよ

何してるんだろう?って思って、ちょっと近付いたら、その人身体が透けてた

あ、この人幽霊さんか・・・って分かったんだけど・・・その時、おらの中に好奇心が湧いちゃって・・・

花丸(幽霊さんに話しかけてみよう)

と、思ってしまったんだ

今思うと、とても軽率な行動だったずら・・・

花丸「すみません、何してるんですか?」

おらが幽霊の女の人に話しかけたら・・・その人、ゆっくりおらの方を振り返って、ギロリと睨んできたずら

花丸(あ、しまった この人は話しかけちゃいけなかった)

そう思った瞬間、フッと意識が飛んだんだ

あれ?と思ってたら、誰かに首根っこを掴まれて、後ろに引っ張られて、橋の上に転げちゃった

何が起こったのか分からなくて唖然としてたら、側に男の人が居たずら

この人は普通に生きてる人だったんだけど、その人が

男性「君! 何をしているんだ!」

訳が分からなくて、その人に話を聞いたら・・・



おら、橋から飛び降りようとしてたらしいずら・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



花丸「どうやらおら、幽霊の女の人に取り憑かれちゃったみたい」

花丸「だから、もしその男の人が引っ張ってくれなかったら、おらは川に落ちてたずら」

花丸「その後、そのことをお父さんに話したら、『何故そんな危険なことをした!』ってこっぴどく叱られたよ・・・」

花丸「で、入念にお祓いをしてもらって・・・それからは、幽霊さんが見えても絶対に自分から関わらないようにしてるよ」

一同「・・・・・・・・・・・・」

花丸「あれ? おらの話、やっぱりつまらなかったずら?」

善子「いや・・・あんた・・・霊感あんの・・・?」

花丸「霊感・・・っていう程のものかは分からないけど、ちょっと他の人より見えるものが多いみたい」

穂乃果「えぇっ!? す、凄ーい! 花丸ちゃん、お化け見えるんだ!」

ルビィ「は、花丸ちゃん 今までそんなこと一度も言わなかったのに・・・!」

花丸「ルビィちゃんを怖がらせちゃ悪いと思って・・・」

絵里「幽霊に自分から話しかけるなんて・・・あなた勇者なの・・・?」

希「ほぉぉ・・・オカルト好きとしては、是非もっといろんな話を聞きたいなぁ」

花丸「そ、そんな大層なものじゃないずら・・・」てれてれ



◇   ◇   ◇



「のぉ〜〜ぞぉ〜〜みぃ〜〜・・・」


希「うちやんね」

穂乃果「希ちゃんって、滅多なことじゃ驚かなさそうだけど・・・」

凛「お化けとか見ても平然としてそうだもんね」

希「いやいや・・・めっちゃ怖い体験したことがあるんよ」

ことり「希ちゃんがそんなに・・・聞かせて聞かせて!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



あんなー、これはうちが一人暮らし始めて間もない頃の話なんやけどー・・・

ある日、うちが学校から帰ってマンションのエレベーターに乗ろうと思ったら、中から男の人が出てきたんよ

全体的に黒い服着て、帽子を深く被って顔が見えんかった

でな、その人、そそくさとエレベーターから降りたんやけど、すれ違いざまにうちとちょっとぶつかってしもたんよ

希「あっ すいません」

って言ったんやけど、その人それも無視して走ってマンションから出ていったんよね

希(なんだろあの人・・・急いでたのかな・・・?)

まぁその日は普通に帰ったんよ

で、2日後くらいに家に居たら、ピンポーンってチャイムが鳴ってな、誰かなーって思ってドアスコープから覗いたら、警官が1人立っとった

警官「先日、このマンションで殺人事件が起こったので聞き込みをしています 何かご存じありませんか?」

希(さ、殺人!?)

うち、びっくりしてしもたんやけど、特に心当たり無かったから、

希「すみません、これといって変わったことは思い当たりません」

って言ったんよ そしたら警官が

警官「そうですか ありがとうございました」

そんで去っていったんや

ただ、それから数時間経ってから、ちょっと前にエレベーター前ですれ違った男の人のこと思い出してな

希(あっ・・・もしかしてあの人が・・・?)

言えば良かったなぁって思ったんやけど、もしまたお巡りさんが来たらその時に話そうと決めたんやね

で・・・その翌日

テレビを見てたら、こんなニュースやっとった


『マンションで殺人事件 容疑者の男を逮捕』


そのマンションってのが、うちが住んでる所やったから

希(うわぁ! あのお巡りさんの言う通り、こんなに身近な場所で人殺しがあったんだ!)

希(でも犯人、もう捕まったんだ 良かったぁ・・・)

ホッとしてたら、連行される犯人が映ったんや

・・・その犯人の顔見て、うち・・・震え上がってしもた・・・



その犯人・・・昨日来た警官やった・・・



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



一同「ひえええぇぇぇーーー!」

希「もうホンマに・・・ゾッとしたわ・・・」

絵里「もし男のことを忘れてなくて、話そうとしてドア開けてたら・・・」

希「うちはもう、その場であの世行きやったかもしれんね・・・」

ルビィ「うわぁ・・・怖い・・・」

凛「希ちゃんもそんなことがあったんだ・・・凛たち、生きてて良かったーって思うよね」

希「ホンマになー 怖い人と会ってしまってたって、めっちゃ怖いやん」

曜「ていうか、エレベーター前ですれ違った時、よく何もされなかったよね」

希「それも今思い出したら怖いわ 運が良かったんやなぁ」

穂乃果「流石スピリチュアルガールって感じ 強運だね」

千歌「・・・善子ちゃんだったら死んでたかも」

善子「ちょっと!? 縁起でもないこと言わないで!?」



◇   ◇   ◇



「かぁ〜〜なぁん〜〜・・・」


果南「私で最後かな?」

千歌「果南ちゃんのお話っていうと、やっぱり海に関する話?」

果南「そうだよ」

海未「・・・・・・」

凛「海未は私ですが? って言わないの?」

海未「言いませんよ!」

果南「話し始めて良いかなん・・・?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



2年ちょい前の話

父さんの友達で、ハワイで漁師やってる人がいて、夏休みに家族で遊びに行ったんだよね

海がすっごく青くて綺麗で、海が大好きな私はもうすっかりテンション上がっちゃって、思いっきりシュノーケリングを楽しんだ訳さ

その時は近くの桟橋から爺ちゃんが私を見てた

綺麗な海の中をしばらく泳いで楽しんでたんだけど・・・

突然、バシャッ! って音がして、私のすぐ側に何かが飛び込んできた

えっ!? って思ってそっちを見ると、魚を捕る時に使う銛だったんだ

銛の先には結構大きい魚が1匹、突き刺さってた

慌てて海上に上がると、どうやら銛は爺ちゃんが投げたみたい

当然、私は怒って桟橋に上がって、爺ちゃんに問い詰めたよ

果南「爺ちゃんっ!! なんてことすんの!? もし狙いがちょっとでも外れてたら、私串刺しだったんだよ!? 信じらんない!!」

そしたら、爺ちゃんは冷静な表情で答えた

祖父「落ち着け果南 驚かせたことに関してはすまなかった だがな、これにはちゃんと理由がある」

果南「り、理由って・・・何さ?」



祖父「・・・ダツがお前のことを狙っとった」

果南「えっ!?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



穂乃果「だ、ダツって?」

果南「ダツっていうのは魚の名前で、獲物に向かって凄いスピードで突っ込む魚なんだ ハワイとか、暖かい海に棲息してるんだって」

果南「顔と口が鋭く尖っているから、獲物に突き刺さったら一溜りもない・・・実際、海に潜ってた人にダツが突き刺さって大怪我したり、中には顔面にダツが刺さって死んじゃった人とかもいて・・・」

花陽「ひぃっ!」

果南「漁師の間では『サメより怖い魚』として、昔から恐れられていたんだってさ」

曜「じゃあ、もしお爺さんが銛で仕留めてくれてなかったら・・・」

果南「私の身体に刺さって、もしかしたら私死んでたかもしれないね」

千歌「うわぁ・・・良かったねぇ果南ちゃん」

果南「私は海が大好きだけど、だからこそ海の怖さもしっかり分かってなきゃいけないな、って思った みんなもハワイや沖縄の海に潜る時は気を付けてね」

穂乃果「なるほどね・・・あとさぁ、果南ちゃんが『海が大好き』って言う度に、隣の海未ちゃんがちょっとドキッとしてるんだよね」

海未「してないですよ!///」あせあせっ

穂乃果「どうですか? うちの海未ちゃん」

果南「・・・潜っちゃおうかな?(イケボ)」

海未「いやぁぁーーっ!!/// 破廉恥ですぅーー!!///」

鞠莉「カナーーーン!!!(怒)」

穂乃果「やばっ! 修羅場だこりゃ! 今この瞬間にゾッとしてる!」



◇   ◇   ◇



穂乃果「さて・・・これで18人全員が話したかな?」

海未「そのようですね」

穂乃果「ですがぁ・・・これで終わりではありません! 今日はゲストが来てくれています!」

千歌「おぉ?」

穂乃果「この方ですっ!」

パチパチパチパチ!

理事長「こんばんは」

ことり「お、お母さん!?」

穂乃果「そう! 我らが音ノ木坂学院の理事長にも! ゾッとする話をしてもらいましょう!」

理事長「よろしくね」

絵里「理事長が・・・一体どんな話なの・・・?」

理事長「私がまだ新社会人だった頃に体験した、恐ろしい事件です・・・これはまだ、ことりにも話したことがありません・・・」

ことり「あわわわ・・・」ドキドキ



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



私が新人の教員になってから数か月・・・長めの休暇を貰った私は、大学の頃の友達を誘って、京都へ旅行に行ったの

この友達というのは・・・西木野さん、貴方のお母さんよ

あの頃は、『井上さん』だったわね 私は『日高』だったわ

私と井上さんは、京都のあちこちを回って、観光を楽しんだの

そして2日目の夜、とある居酒屋さんに行ったわね

2人「乾杯ー!」カチン!

日高(後の理事長)「はぁ・・・有休使って良かった! 最高の旅行になったわ!」

井上(後の真姫ママ)「誘ってくれてありがとう! 久しぶりにのびのび出来たし!」

日高「さぁ、まだまだ飲むわよー!」

そうしたら、その店の店員さんが、話しかけてきたの

店員「お客さん、良い飲みっぷりですねぇ」

日高「はい?」

当時の私たちより少し年上の、笑顔が素敵なお姉さんだったわ

店員「旅行ですか?」

日高「えぇ 東京から有給休暇を使って遥々とね」

店員「そうですか! あ、そうだ 今日はこのおつまみがおススメなんですよ!」

店員「どうです? サービスしちゃいますよ?」

日高「本当ですか!」

それからしばらくそのお店で飲み食いをして・・・店員のお姉さんとお話をしたわ

それから夜が更けて、閉店の時間になったんだけど・・・

井上「ふにゃぁぁ〜〜/// もっと飲むのぉ〜〜///」

日高「もぉ〜 飲みすぎだってぇ〜///」

そうしたらお姉さんが・・・

店員「お二人とも、大分出来上がってますねー どうです? 私これから上がるんですけど、私の家に来ませんか?」

日高「へっ?」

店員「ホテルまで帰るの大変でしょう? 私の家に泊まってください ここから近いんです」

店員「少しならお酒とおつまみもありますので、二次会も兼ねて、どうですかぁ?」

井上「おひゃけぇ/// のむのむ〜///」

日高「い、良いんですかぁ/// ありがとごじゃいま〜す///」

お言葉に甘えて、お姉さんのご自宅に泊めてもらったのよ

お姉さんの部屋でまた酒盛り・・・

日高「あっははははは!/// お姉しゃんありがとぉ〜/// ういっく!///」

店員「狭い部屋ですが、寛いでいってください!」

井上「うえ〜〜い///」

一晩中食べて、飲んで、お話して・・・朝まで宴会は続いた・・・

こうして楽しい思い出と共に、私と井上さんは東京へ帰ったの



それからしばらくして・・・

私の元へ、警察官がやってきたのよ

日高「な、何でしょうか?」

警官「つかぬことをお尋ねしますが・・・この女性をご存じですか?」

警官が取り出した写真に写っていたのは・・・京都で出会った、店員のお姉さんだったわ

日高「は、はい 知っています」

居酒屋で出会ったこと、家に招かれて泊まったことを一通り話して・・・

警官「その旅行以降、何かしら連絡は取りましたか?」

日高「い、いえ・・・旅行から帰ってきてからは特に・・・」

日高「あ、あの・・・彼女に何かあったんですか・・・?」

警官「・・・実は・・・この女性は・・・・・・」



警官「殺人事件の容疑者なんです」



日高「・・・ええぇぇっ!?」

信じられなかった・・・見ず知らずの私たちを家に泊めてくれて、仕事の愚痴なんかもじっと聞いてくれて・・・とても優しい人だと思っていたのに・・・

その彼女が、人を殺めていたなんて・・・

日高「そ・・・そんな・・・」

警官「奴は多額の借金を抱えていました・・・数ヶ月前に、居酒屋に客として訪れた男性から、数百万借りていました」

警官「しかし、それが返せなくなり、男性に問い詰められた所を自宅へ誘い込み・・・首を絞めたのです」

日高「・・・・・・」

それだけでもショックを受けたわ・・・だけどその後・・・警官はもっと恐ろしいことを言ったのよ・・・

警官「貴方は、奴の部屋に入ったんですね?」

日高「は・・・はい・・・確かに・・・」

警官「・・・実はその時・・・」




警官「その部屋の押し入れの上に、被害者の遺体を隠していたんです」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



一同「ええええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーー!?!?!?!?!?!?」

理事長「・・・・・・」

穂乃果「こここ怖すぎるっ!!!!」

理事長「・・・驚くわよね・・・私もそれを聞いた時、気を失いそうになったわ・・・」

理事長「つまり私は、人の亡骸のすぐ側で、その元凶である殺人犯と一緒に、一晩中酒盛りをしてしまったのよ・・・」

善子「こっっっっっわ!!!」

理事長「警官の話によると、彼女は私たちと別れた後、お店に姿を見せなくなって・・・逃亡したんですって」

理事長「追跡中だから、もし彼女から連絡があったり見かけたりした時は、すぐに警察に通報するように・・・そう言われたの・・・」

千歌「うわぁぁぁ・・・」ぶるぶる

理事長「それで思い出したの・・・そういえば宴会の時、彼女はずっと部屋の押し入れの近くに座っていたってこと・・・」

海未「き、気付かれないようにしていたんでしょうか・・・?」

理事長「かもしれないわね・・・もし何かの拍子で、隠してあった遺体に気付いてしまってたら、私と井上さんも殺されてたかもしれない、と思うと・・・」

ことり「わあぁぁ・・・お母さんにそんなことがあったなんて・・・」ガタガタ

理事長「それからしばらくの間、私は生きた心地がしなかったわ・・・宴会の時は、『素敵なお姉さんだったから、また会いたいな』なんて思っていたのに・・・」

理事長「彼女の本性が分かった後は、『もし訪ねてきてしまったらどうしよう、どうしよう』って、毎日怯えていたわ・・・」

理事長「更に、素敵だと思っていた笑顔も、その下の凶暴な素顔を隠す為の仮面だったんだと思うと・・・怖いのと同時に、悲しくなったわ・・・」

絵里「そ、それで、その人は捕まったんですか?」

理事長「えぇ もちろん それから数ヶ月ほど経った頃だったかしらね」

曜「うわぁぁー・・・怖・・・」

理事長「私の話は以上よ・・・みんな、知らない人の家に上がり込んじゃ駄目よ くれぐれも気を付けてね」

一同「は、はい!」

理事長「それじゃ、私は失礼するわ」

すたすたすた・・・



一同「・・・・・・・・・・・・」シーン・・・

穂乃果「・・・あれ・・・みんな静かに・・・」

千歌「だ、だって・・・さっきの話が怖すぎて・・・・・・」

穂乃果「うーん・・・この空気のまま終わるのはまずいぞ・・・」

穂乃果「という訳で! もう一人のゲストを呼びましょう!」

穂乃果「この方ですっ!」



◇   ◇   ◇



パチパチパチパチ!

ツバサ「ハーイ! どうもありがとう!」

ことり「あれっ!? ツバサさん!?」

海未「今日来るなんて聞いてないですよ!?」

ツバサ「そりゃそうよ 言ってないんだから」

花陽「・・・あっ! そうだ! ツバサさん、チームAのことについてどう思いますかっ!?」

真姫「花陽ってアイドルのことになるとぐいぐい行くわね・・・」ひそひそ

凛「昔からそうだよ」

ツバサ「ん? あぁ、あの子たちね 知ってる知ってる」

ツバサ「嘘なんかつかなくても、デュエットしたいならそう言ってくれれば、やってあげたのに」

花陽「ツバサさぁぁんっ!///」ドキーン!

にこ「流石はカリスマ・・・器の大きさが違うわ・・・」

ダイヤ「素晴らしいですわ!」キラキラ

ルビィ「憧れちゃいます!」キラキラ

穂乃果「あのー、じゃあツバサさん、話をお願いします」

ツバサ「えぇ じゃ、始めるわ」

曜「ツバサさんは一体どんなことでゾッとするんだろう・・・?」

ツバサ「・・・これはもう、つい昨日のことよ・・・」

ツバサ「レッスンが終わった後、私は教室に忘れ物を取りに行ったの」

穂乃果「ふむふむ」

ツバサ「誰も居ない教室・・・私は忘れ物を回収して・・・ふと床を見たの・・・そしたら・・・」

花丸「・・・そしたら・・・?」ごくり

ツバサ「1冊のノートが落ちていた・・・私はそれを拾って・・・」

ツバサ「誰のだろう? と思い・・・ちょっと魔が差して、中を見てしまったの・・・それがいけなかったわ・・・」

ダイヤ「い、一体中には何が・・・?」

ツバサ「中には・・・ノートの中には・・・!」



ツバサ「恐らくそのノートの所有者の、自作の小説が・・・!」



曜「うわぁ・・・」

穂乃果「・・・ぷっwww」

凛「くふふふふwww」ちらっ

海未「・・・何故私の方を見るんです?」

ツバサ「更にその小説・・・内容が・・・その・・・」

ツバサ「・・・いやらしい文章だった・・・///」

梨子「やだぁ・・・///」

希「・・・くっひひひひひwww」

ツバサ「そして・・・その小説・・・恐ろしいことに・・・」

ツバサ「『翼』という女の子と、『エレナ』という女の子が・・・とってもとっても仲良くしている・・・っていう・・・///」

絵里「ひえっ・・・」

善子「何それ・・・怖・・・」

鞠莉「くすくすくすwww」

ツバサ「それを見て私は、『人を勝手にキャラクターにして、こんな如何わしいものを書いてるのは誰!?』って憤慨して・・・」

果南「そりゃそうだ」

花陽「あわわわわ・・・」

ツバサ「そのノートの裏表紙を見てみたら・・・」

千歌「・・・見てみたら・・・?」

ルビィ「ぅゅぅ・・・?」



ツバサ「・・・『あんじゅ』って書いてあった・・・」



にこ「うひゃあ・・・」

ことり「わぁぁー・・・」

真姫「マジ・・・?」

曜「くふふふふふふwww」


ツバサ「・・・・・・ゾッとしました」


一同「ワッハハハハハハハハ!!」ドッ!


穂乃果「アーッハッハッハッハ! それは確かにゾッとするよぉ!」

千歌「アヒャハハハハッ! 怖い怖い!」

ツバサ「・・・以上です ありがとうございました」

穂乃果「ツバサさん、ありがとーっ! いろんな意味で!」



◇   ◇   ◇



穂乃果「さぁ皆さん! いかがでしたか? 背筋がゾクゾクッとしましたか?」

穂乃果「『怖い』と『面白い』は紙一重! 皆さんが少しでも楽しめたなら幸いです!」

穂乃果「それでは今回はこの辺で! さようならーっ!」

一同「さようならーっ!」

パチパチパチパチパチパチパチ!







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







テレビ『さようならーっ! パチパチパチパチパチパチパチ!』



「・・・ふふふふ・・・にこさん・・・私のこと、話してくれたんですね♥」



「嬉しい! 私、これからもにこさんたちのこと、ずーっと見てます♥」



「キャハハッ♪ にこさん・・・愛してます♥」





おわり
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『穂乃果「穂乃果高坂のゾッとする話」』へのコメント

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