千歌「ねずみの日」

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千歌-アイキャッチ1


千歌「梨子ちゃん梨子ちゃん、こっち向いて」

梨子「なあに?」

千歌「えへへ、ちゅー」チュー

梨子「!?」

曜(ええっ、千歌ちゃんが梨子ちゃんにキ、キスしちゃった……)

梨子「はわわ。千歌ちゃん、どうして……」

千歌「今日はネズミの日だから、チューしちゃった。あ、今のはネズミの鳴き声のチューとキスのチューを」

梨子「解説しなくて良いから」

pixiv: 千歌「ねずみの日」 by あめのあいまに。

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曜「でもなんでネズミの日なの?」

千歌「今日は甲子なんだけど、この子が十二支のネズミのことなんだよ」

千歌「甲子は干支の最初の組み合わせで、何かを始めるのにちょうど良い日なんだって」

曜「なるほど。それでチューを始めようと」

曜(千歌ちゃん、意味が分からないよ……)

千歌「うん。しかも今日は十五夜でダブルチューの日だよ! これはもうやるっきゃないでしょ」

曜「チュー秋の名月だもんね?」

千歌「ああっ、千歌の台詞……」

梨子「うぅ、そんな理由で……ファーストキスだったのに」

千歌「大丈夫! これからAqoursの皆にもチューしに行くから!」

梨子「何が大丈夫なのよ! 千歌ちゃんの馬鹿、もう知らない!」ダッ

曜「あっ」

曜(梨子ちゃん、どっかに行っちゃった)

曜(あれ、今私千歌ちゃんと二人きり……?)

曜(ってことは、次は私の番?)ドキドキ

曜「千歌ちゃん、優しくして」

千歌「それじゃ、私も皆にチューしに行ってくるね。曜ちゃん、またねー」

曜「ね、って……あれー?」



千歌「さあ、次なるターゲットは……」

千歌「おおっ、あれに見えるは堕天使ヨハネちゃん」

善子「こんなところに迷えるリトルデーモンが一人。可哀想に、このヨハネの魔力に引き寄せられてしまったのね」

千歌「んー、善子ちゃんの言ってることは難しいなあ」

善子「だからヨハネよ!」

千歌「その堕天使って何なの?」

善子「はー、仕方ないわね。堕天使とは天界を追われし者。地上に堕ちた天使。そもそもヨハネも元は天使だったの。だけどヨハネに嫉妬した神様に天界を追放されて、綺麗な翼も漆黒に染まってしまった。それ以来ヨハネは不幸に愛された堕天使になってしまったのよ」ペラペラ

千歌「へー」

善子「ちょっと! ちゃんと聞いてた!?」

千歌「うん。でもさー、善子ちゃんって天使じゃん。可愛いし、優しいし、仲間思いだし」

善子「そんなことないと思うけど……」

千歌「いやいや。もっといけないことしないと、堕天使ではいられないんじゃないかな?」

千歌「千歌、良い方法知ってるんだけどなー」

善子「え、本当? 例えばどんなの?」

千歌「例えば、こう」チュー

善子「んんっ!?」

善子「はっ……い、いったい何を」ドキドキ

千歌「ねえ善子ちゃん」ドンッ

善子(あ、これ。リリーの持ってる同人誌で見たやつ……)

千歌「もっと千歌と、堕天しない?」クイッ

善子「は、はい……」



千歌「善子ちゃん、可愛かったなあ。やっぱり善子ちゃんは天使だったね」

千歌「花丸ちゃんは、図書室かなー……あ、いたいた」

千歌「やっほー」

花丸「千歌ちゃん、図書室では静かにするずら」

千歌「ごめん。花丸ちゃんに会えたのが嬉しくって」

花丸「あはは、ありがとうずら。でも毎日のように会ってるのに」

千歌「Aqoursの活動は別! こう、なんでもない時に会えるのが嬉しいんだよ!」

花丸「マルもそう言ってもらえると嬉しいな」

花丸「でも、ほら、図書室だからもうちょっと静かに」シーッ

千歌「あ、ごめんね。ついテンションが上がっちゃって」

千歌「ねえ花丸ちゃん。千歌が騒がないように、この口塞いでくれない?」

花丸「え、こうずら?」

千歌「違う違う。手じゃなくって」

千歌「ここでだよ」チュー

花丸「んむっ」

花丸「ち、千歌ちゃん! いきなり何するずら!」

千歌「花丸ちゃん、図書室では静かに、だよ?」

花丸「あぅ……」

千歌「ふふっ。照れちゃって可愛い」

花丸「可愛いだなんて、そんな。おら、全然可愛くなんて……」

千歌「ううん。可愛いよ。花丸ちゃんがなんと言おうと、千歌が保証する」

花丸「千歌ちゃん……」

千歌「それじゃ、そろそろ行くね。また後でねー」



千歌「ルビィちゃん」

ルビィ「あ、千歌ちゃん。こんにちは」

千歌「ルビィちゃんは何してるの?」

ルビィ「日直なので、授業で使った教材を準備室に戻しに行くんです」

千歌「大変だね。手伝ってあげよっか?」

ルビィ「でも悪いよ」

千歌「いーのいーの。どうせ暇だから。はい、半分持ってあげる」

ルビィ「千歌ちゃん、ありがとう」

千歌「どーいたしまして! それじゃ、ちゃちゃっと片しちゃおっか」





千歌「ふう、意外と重かったね」

ルビィ「ごめんね、手伝ってもらっちゃって」

千歌「もう、気にしなくて良いって。あんな重いの、一人で持たせるわけにいかないって」

千歌「でも、そうだなー。お礼に一つお願い聞いてもらおうかな」

ルビィ「お願い? ルビィにできることなら……」

千歌「簡単簡単。私とチューしよ?」

ルビィ「うん、それなら……って、ええ!?」

ルビィ「チューって、あの?」

千歌「たぶんルビィちゃんの想像通りだよ」

ルビィ「え、ちょっとそれは……」

千歌「大丈夫。沼津の女の子は皆やってるよ」

ルビィ「そんなの聞いたことないよぉ」

千歌「問答無用!」チュー

ルビィ「ピ、ピギィ……」パタリ

千歌「あれ、気絶しちゃった」



ダイヤ「ちょっと、なんなんですの」

千歌「げっ、ダイヤさん」

ダイヤ「なにやら騒がしいと思ったら、千歌さんでしたか。げっ、とはなんですか。げっ、とは」

千歌「いやあ……」アセアセ

ダイヤ「だいたい千歌さんは普段から生活態度を改めるべきです」

ダイヤ「あなたはAqoursのリーダーなのですから、あなたの言動がそのままAqoursの評価に繋がるんですよ」

ダイヤ「成績も、スクールアイドルの練習も大変でしょうけど、学生の本分は勉強なんですから」クドクド

千歌(話長いなあ)

ダイヤ「そもそも……って、あら?」

ダイヤ「ルビィ! どうしてルビィがこんなところで倒れてるんですの!?」

千歌「やばっ」

ダイヤ「千歌さん、あなたがやったんですか?」

千歌「いやあ、そうと言うか、そうでないわけでもないと言うか」

ダイヤ「やっぱり千歌さんがやったんですね」

千歌(やばいよー。ダイヤさん激おこだよ……)

ダイヤ「千歌さん。詳しく話を聞かせてください。事と場合によっては」

千歌「くそう、こうなったら」チュー

ダイヤ「……!」

ダイヤ「……ははは、破廉恥ですわ」ヘナヘナ

千歌(ダイヤさん、へたりこんじゃった)

千歌「よく分からないけど、今のうちに逃げろー」

ダイヤ「あ、千歌さん! 待ちなさい!」

ダイヤ「……腰が抜けて立てませんわ」



千歌「いやあ、一時はどうなるかと思ったけど、なんとか切り抜けられたね」

千歌「……後のことは、考えないでおこう」

果南「あれ、千歌じゃん」

千歌「果南ちゃん。奇遇だね」

果南「言うほど広い学校でもないけどね」

果南「……」

千歌「……」

果南「良い天気だねー」

千歌「そうだねー」

果南「なんか、こうやって千歌と二人で話すのも、久しぶりな気がする」

千歌「そうだっけ?」

果南「実際はそうでもないんだろうけど、Aqoursの皆といることが多くなったからさ」

果南「私も、鞠莉が帰ってきてからしょっちゅう一緒にいるし」

千歌「確かに。そういえば鞠莉ちゃんとは幼馴染なんだよね?」

果南「そうだよー」

千歌「千歌、全然知らなかったよ。千歌も果南ちゃんの幼馴染なのに」

果南「まあ言ってなかったし。幼馴染って言っても知らないこともたくさんあるよ」

果南「千歌のことだって、Aqoursを始めてから知ったことの方が多いんじゃないかな」

果南「それだけAqoursでの経験が特別だって言うのはあるけどね」

千歌「果南ちゃんは、千歌の新しい一面を知れたら嬉しい?」

果南「そうだね。親しい人の知らなかったことを嬉しいよ」

千歌「それなら、新しい千歌、教えてあげるね」チュー

果南「んっ」

千歌「嫌だった?」

果南「ううん。びっくりはしたけど」

果南「昔はほっぺにちゅーとか良くしてたよね。いつの間にかしなくなったけど」

千歌「だって恥ずかしいもん」

果南「今のは、恥ずかしくないの?」

千歌「そう言われると、なんだか恥ずかしくなってきた」カーッ

果南「おおっ、こんな真っ赤な千歌初めて見た。また新たな一面を知れたね」

千歌「も、もう。果南ちゃん!」



千歌「一瞬冷静になりかけたけど、暴走超特急高海号は止まらないよ!」

千歌「気を取り直して、理事長室へ行くよ!」コンコン

鞠莉「はーい、どうぞ」

千歌「鞠莉ちゃん、こんにちは!」

鞠莉「あらー、千歌っちじゃない。どうしたの?」

千歌「特に用はないんだけど、鞠莉ちゃんの顔が見たくなって」

鞠莉「ふーん……」

鞠莉「聞きましたよー。学園中をキスして回ってるんだって?」

千歌「あれ、ばれてるの」

鞠莉「ふふん。この学園でのハプニングについては、全てマリーの耳に入ってくるのでーす」

千歌(鞠莉ちゃん、盗聴器でも仕掛けてるのかな)

千歌「こうなったら先手必勝!」

鞠莉「そうはさせませーん」ガシッ

千歌「!?」

鞠莉「んー」チュー

千歌「んんーっ! んーんー」ジタバタ

鞠莉「ぷはっ……ごちそうさまでした」

千歌「はあ、はあ。まさか鞠莉ちゃんの方から来るなんて」

鞠莉「マリーからのサプライズでーす。どう、反省した?」

千歌「は、はい。しました!」

鞠莉「でも許してあーげない」

鞠莉「悪い子にはしっかりお仕置きしないとねー」

千歌「ひ、ひいっ」

鞠莉「ここなら邪魔者は誰も来ないわ。たーっぷり楽しみましょうね」



曜「はあ」

曜(気づいたらもう夜)

曜(ずっと待ってたけど。結局千歌ちゃん、私のところには来なかったなあ)

曜(そうだよね。私なんかより、素敵な子いっぱいいるもんね)

曜「帰ろう……」

千歌「曜ちゃん!」ガララッ

曜「うわあっ」

曜「ち、千歌ちゃん?」

千歌「お待たせ!」

曜「な、なんで……あ、帰るんだよね。荷物置きっぱだったもんね」

千歌「曜ちゃん、チューしよ」

曜「え?」

曜(千歌ちゃん、私が嫌なわけじゃなかったんだ……)

千歌「待たせちゃってごめんね。曜ちゃんとは、ずっと十五夜の月の下でって決めてたから」

千歌「曜ちゃんが、嫌じゃなければだけど」

曜「千歌ちゃん……」

曜「ううん。嬉しい。ずっと待ってたよ」

千歌「良かった……」チュー

曜「ん……」

曜(千歌ちゃんと、キス、しちゃった)ドキドキ

曜(なんだか夢みたい……)

千歌「えへへ」

曜(照れ笑いする千歌ちゃん、可愛いなあ)

曜「……」

曜(でも千歌ちゃんは、私以外と何回もキスしたんだよね)

千歌「曜ちゃん?」

曜(嫌だ。この可愛い顔も、柔らかい唇も、他の人に盗られるなんて)

曜(上書きしてやる! 他の人のこと忘れるくらい、何度だって!)

千歌「え、よ、曜ちゃ……んっ」

曜「ちゅ、んぅ……んむ」

千歌「ぷぁ、ま、待っ……んん」

曜「……っはあ、はあ」

曜「ねえ千歌ちゃん」

千歌「う、うん」

曜「誰が一番良かった?」

千歌「そんなの……よーちゃん、だよ」

曜「千歌ちゃん!」ドキッ

曜「ねえ、千歌ちゃん。実は私、前から千歌ちゃんのことが」

「「「ちょっと待った―!」」」

梨子「千歌ちゃん、私のファーストキスを奪った責任、ちゃんと取ってよね」

善子「ね、ねえ千歌さん。私あれから変なの。千歌さんのことばかり頭に浮かんで、全然ヨハネになれなくて。だからまた、私を堕天させて?」

花丸「千歌ちゃん。マル、まだ自分が可愛いって信じられないよ。だからもし千歌ちゃんの言ったことが嘘じゃないなら、もっとキスして証明してほしいずら」

ルビィ「千歌ちゃん、ルビィを沼津の女の子にしてください! ルビィにもっと、いろいろ教えてください」

ダイヤ「千歌さん! あなたと言う人は、私だけでなくルビィまで。ルビィには手を出さないでください。そ、その代わり、私のことは好きにして良いですから」

果南「ねえ千歌。私、もっと千歌のことが知りたいな。皆が知らない、私だけの千歌をさ」

鞠莉「千歌っち、今夜はホテルオハラの最高級スイートルームを取ったわ。二人きりで楽しみましょ?」

千歌「わーっ!? やめて。引っ張らないで!」

曜「千歌ちゃん……千歌ちゃーん!」



PiPiPi...

曜「うーん」カチッ

曜「はっ……夢か」

曜「いや、そりゃそうだよね……」





曜「おはヨーソロー」

千歌「おはよー!」

梨子「おはよう、曜ちゃん」

千歌「なんだか顔色悪いよ? 大丈夫?」

曜「平気平気。なんだか長い夢を見て朝から疲れちゃっただけ」

梨子「夢?」

千歌「へー、どんなの?」

曜「……ごめん。もうほとんど覚えてないや」

千歌「そっかー、残念」

梨子「でも確かに、夢って見てるときや起きた瞬間ははっきり覚えてるのに、すぐ思い出せなくなっちゃうよね」

曜「不思議だよねー」

梨子「そういえば曜ちゃん。宿題やってきた?」

曜「あ……忘れてた」

梨子「やっぱり……千歌ちゃんも忘れてたから、もしかしてと思ったんだけど」

曜「ねえ梨子ちゃん」

梨子「見せないよ?」

曜「ですよねー……はあ、これが夢だったら良いのに」

千歌「こんなリアルな夢があったら、どっちが夢でどっちが本当か分からなくなっちゃうね?」

曜「確かに。私は夢を見ているのか、夢のような現実に生きているのか……」

梨子「なんだか胡蝶の夢みたい。ほら、馬鹿なこと言ってないで、現実を直視して今日という日を悔いのないように過ごしましょ」

曜「うう、宿題忘れて初っ端から悔いてるよ……」

千歌「あはは。どんまい、曜ちゃん。それも含めて今日って日だよ」

梨子「千歌ちゃんもだからね?」

千歌「言われてみれば、そうでした……」

千歌「あ、そうだ。今日と言えば」

千歌「梨子ちゃん梨子ちゃん、こっち向いて」

おしまい
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