善子「てんしと」花丸「かみかくし」

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よしまる-アイキャッチ3
善子ママ「本当にひとりで大丈夫? 」

善子ママ「お友達、出来るといいんだけど……」

善子「だいじょうぶ!! 」

善子「いってくるー! 」タッタッタッ

……

善子「バス とおりすぎちゃった……」トコトコ


善子ママ「ふぅ……しょうがないか」

善子ママ「じゃあ今日は自転車で送るわ」ガシャン

善子ママ「さ、早く乗って!! 」チャリーン

善子「はーい! ゴー! 」

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pixiv: 善子「てんしと」花丸「かみかくし」 by 柏丸

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善子ママ「はぁ、はぁ……なんでこう……登り坂ばかりなのかしら……? 」ギギィ

善子「ママ つかれたぁー!! 」バタバタ

善子ママ「はぁ、はぁ……ごめんね善子ちゃん」

善子ママ「時間まだ間に合うわよね……? 」

善子「あと じゅっぷーん! 」

善子ママ「えぇぇ……入園式間に合わないかも……」

善子「えぇー、こまるー…… 」

善子ママ「はは、ごめん……思ってたより坂がキツかったわ」



「うえーん!」


善子ママ「あら、あの子……善子と同じ幼稚園の服ね」

善子ママ「こんな時間にひとりで……だいじょうぶかな……」

善子ママ「善子、ちょっと待っててね」タッタッタッ

善子ママ「あなた大丈夫?お母さんは? 」


「うわーん!びえーん!! 」グスッ


善子ママ「落ち着いて、はい、吸ってー……吐いて……」


「すぅ……はぁ……」


善子ママ「お名前、なんていうの? 」

「いわない」

善子ママ「えぇ、私悪い人じゃないよ? 」

「しんじないずら」

「おかあさんが、しらないひと を しんじちゃダメだよ って いってたもん」

善子ママ「むむ、よく出来た子ね……」


善子「おなまえ、なんていうの? 」

花丸「くにきだ はなまる だよ」

善子ママ「えぇっ、もしかして国木田さんの子!? 」

善子ママ「私、花丸ちゃんのお母さんのお友達だよ! 」

花丸「しんじないずら」

善子ママ「うーむ、手ごわい」


善子「とともだち になろ! 」

善子ママ「善子、とともだちじゃなくて、おともだち」

善子「どっちでもいいの! 」

善子「はい、あくしゅ! 」スッ

花丸「……!! 」ニコッ

花丸「おともだち……ずら! 」ギュ


善子ママ「花丸ちゃん、どうしてここにいたの? 」

花丸「いわないずら」

善子「もしかして まいご? 」

花丸「うん」

善子ママ「あはは、善子が聞くとすぐ答えるのね」

花丸「きづいたら、ここにいたんだ」


善子「あ、そうだ! うちのママがおくってあげるって! 」

善子「あやしいひと じゃないよ」

花丸「うん、わかった」



善子ママ「勝手に決められても困るんだけど……」

善子ママ「残りの距離を、二人も乗せて自転車をこぐってのは厳しいわね、私の足が死んでしまうわ」

善子ママ「とりあえず幼稚園に連絡して事情を説明して、と……」ピピピ

善子ママ「タクシーを呼ぼう」ピッピッピ


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【幼稚園】



先生「お疲れ様です」

善子ママ「いやぁもう タクシーさまさまです」

善子ママ「善子と、花丸ちゃん、よろしくお願いしますね」

先生「えぇ」

善子ママ「ほら、善子、花丸ちゃん、お願いしますって言わなきゃ」


善子「おねがいします」ペコッ

花丸「おねがいします」ペコッ


先生「おー、えらいねー!ちゃんと言えた! 」

先生「入園式はもう終わっちゃったんだけど、2人だけでやりたい? 」

善子「うん、やる!」

花丸「うん」コクッ

善子ママ「ふふっ、じゃあ私は仕事があるので、お先に失礼します」

先生「あ、はいっ」

善子ママ「善子、花丸ちゃん、みんなと仲良くね 」スタスタ

善子「ばいばーい! 」

花丸「ありがとうございます」ペコッ

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先生「じゃあ、花丸ちゃんに善子ちゃん、今日からあなた達は浦の星幼稚園の生徒です! 」

先生「はい、これ名札だから、胸の方につけてねー」

善子「ありがとう」

花丸「よしこちゃん、ありがとう"ございます"ずら」

先生「花丸ちゃん敬語使えるなんて凄いねー、先生なんて今でも敬語が使えなくて怒られちゃうよ、あはは……」

善子「ぴっかぴか の なふだ、これはマナ! 」

先生「真名(まな)って言葉も知ってるなんて、最近の子って色々と凄いわね……」フムフム


先生「よし、じゃあこれで入園式はおしまい! 」

先生「お外にも沢山お友達がいるから、遊んでおいで」

善子「わーい! 」タッタッタッ

花丸「……」タッタッタッ


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花丸「よしこちゃん、もう みんな と あそんじゃった ずら……」


園児達「ワイワイ」

花丸「あのね、マル も いっしょに あそびたいな」


園児達「ワーワー」

花丸「あの……」


園児達「キャッキャッ」

花丸「……」グスッ

花丸「うぅ……」


花丸「おすなば で あそぶ、ずら」


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【砂場】



花丸「フンフフン」ザッザッ



花丸「ふじさん を つくろうかなぁ」サッサッ



花丸「もうちょっと なめらかに」パンパン



花丸「ちょうじょう は たいら に……」サッサッ



花丸「……」チラッ



園児達「ワイワイガヤガヤ」


花丸「やっぱり ちょっと さみしい ずら……」


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【ブランコ】


善子「あー!それ わたし が のりたい!! 」

園児A「さき に のったもん! 」


善子「かわって! 」

園児A「やだ!! 」

園児B「よしこちゃん うるさい! 」

園児A「うるさーい! 」


善子「ふん!うるさいのは そっちでしょ!! 」プイッ


善子「……」チラッ

善子「てんしごっこ するから いいもん! 」


園児A「てんし!? 」

園児B「てんし だなんて、ばっかみたい! 」

園児C「てんし なんて、いないもん! 」


善子「わたし、てんし になるもん! 」


園児C「てんし に なんて なれない! 」

善子「うるさーい!! 」タッタッタッ


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【滑り台】



善子「てんし いるもん……」

善子「あのこたち と、おともだち に なれなかった……」グスッ


善子「あ、ずらまる……」

善子「ひとり で なに してるんだろう」タッタッタッ



【砂場】


善子「ずらまる なに やってるのー? 」

花丸「あ、よしこちゃん! 」


花丸「……ずらまる? 」

善子「うん!あなた の あだな! 」

花丸「あだな、ふふっ」


善子「いっしょ に あそぼう! 」

花丸「……!! 」

花丸「うん! 」

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夕方……


花丸ママ「マルちゃん……!! 」タッタッタッ

花丸「あ、おかあさん! 」

花丸ママ「よかった……よかった……!! 」ギュッ

花丸ママ「また急にいなくなっちゃったから、びっくりしたのよ? 」


花丸ママ「あ、善子ちゃん、こんにちは」

善子「こんにちは! 」

花丸ママ「お母さんから、話は聞いてるよ」

花丸ママ「今日お母さん仕事で忙しいから、もっと遅くまで幼稚園にいるつもりだったんでしょ? 」

善子「うん……」


花丸ママ「車で送ってあげる! 」

花丸ママ「善子ちゃんのお母さんが、お願いしますって言ってたから」

善子「ほんと!? 」

花丸「よしこちゃん、いっしょに かえろ? 」

善子「うん! 」

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夜……

【善子の家】


善子ママ「ただいまー」

善子「ママ、おかえりー!! 」タッタッタッ

善子ママ「花丸ちゃんのお母さんには感謝しなきゃね」

善子「ママ は ずらまるのママ と おともだち なの? 」

善子ママ「えぇ、結構昔からねー 」

善子ママ「さ、ご飯の準備してくるからテレビでも観といて」

善子「うん、わかった」

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『恐怖!マル秘オカルト超常現象XX-File まずはネス湖に潜むネッシーの謎を追う……』

『ポルターガイストは人為的に引き起こせるのか……』

善子「……」ボーッ


善子ママ「あんた、ほんとにそういうの好きよね」トントントントン

善子ママ「幽霊とか、宇宙人とか……ほんと、私より好きになっちゃって」サッサッサッ


善子「ひっ……」バッ

善子「……」チラッ

善子ママ「ふふっ、手で目をおおって指の隙間から見るやつ……ママも昔よくやってたわ」ジューッ

善子ママ「あ、そうだ善子、怖い話あるんだけど……聞く? 」

善子「うん、聞く!! 」

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善子ママ「国木田花丸ちゃん、覚えてるわよね」

善子「うん」

善子ママ「あの子のお家ね、お寺なのよ」

善子ママ「ママと、花丸ちゃんのママは 友達だったから、よくそのお寺に遊びに言ってたのよ」

善子ママ「んで、そのお寺には とある伝説があってね……」


善子ママ「神隠し、があるのよ」

善子「おぉ〜」

善子ママ「近くの森に少しでも足を踏み入れると、消えちゃうのよ、人が。」

善子ママ「朝、花丸ちゃんが1人で居たのは、きっと神隠しにあって、1人であそこまで連れてこられたせいよ」

善子ママ「今日 仕事行く前に花丸ちゃんのママに電話で聞いたらね」

善子ママ「朝、幼稚園まで送ろうと思って準備をしていたら、急に花丸ちゃんがいなくなったそうよ」

善子「ひぃっ」

善子ママ「花丸ちゃんのお寺には、大きな狐の像があるんだけど、狐さんたちが怒って連れ去ったんじゃないかって言われているの」

善子ママ「だから狐さんが怒っちゃったら、ちゃんと謝るのよ? 」

善子「はぁい」


善子ママ「そして善子、三日後は何曜日かな? 」

善子「土曜日……? 」

善子ママ「そう、土曜日。」

善子ママ「久々にママの休日だから、花丸ちゃん家に行きまーす! 」ピース

善子「やったー!」

善子「かみかくし、おもしろそう! 」

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三日後……


【国木田寺】


善子「いえーい!! 」タッタッタッ

善子ママ「善子、この前の話覚えてないわね……!? 」

善子「森に入っちゃ絶対にダメだからね? 」

善子「んー、あんまり おぼえてなーい」タッタッタッ



花丸ママ「あらぁ? 」

花丸ママ「あらまぁー!! 」タッタッタッ

善子ママ「あらまぁー!! 」タッタッタッ


善子「でた、おとな の "あらまぁー" だ」

善子「こうなると ママの おはなし ながいのよね」

善子「ずらまるとあーそぼっ!! 」タッタッタッ


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善子「あ、ずらまるみっけ! 」

花丸「よ、よしこちゃん!? 」

善子「あーそぼ! 」

花丸「いま、おしゅうじ ならってるんだ」

花丸「やすみじかん もうおわるから、ごめんね」スタスタ


善子「ねぇ、たのしい? 」

花丸「えっ」

善子「おしゅうじ、たのしい? 」


花丸「……」


花丸「ううん」


善子「やっぱりね、だって、たのしくなさそうな かおしてたもん」

花丸「でも、やらないと おばぁちゃん に おこられるずら……」

善子「いっかいくらい、だいじょうぶ! 」ガシッ

花丸「でも……」

善子「だいじょうぶだから、ね? 」ガシッ

花丸「いっかいくらい……いっかいなら、だいじょうぶ」ギュッ

花丸「えへへ」ニコッ


善子「レッツゴー!! 」タッタッタッ

花丸「うん!! 」タッタッタッ


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善子「ねぇ、ずらまる」

善子「かみかくし あるって ほんと? 」

花丸「う、うん……」

花丸「このまえの あさも マルが かみかくし されたずら……」

花丸「だから、もりに はいっちゃダメだよ? 」

善子「かみかくし されたーい! 」タッタッタッ

花丸「あっ、よしこちゃん まって! 」タッタッタッ



【森】


善子「もりに はいっても なにもないね」

花丸「はぁ……はぁ……まって、よしこちゃん」

花丸「ほんとうに、あぶないから……」


善子「なにもないよ? 」クルッ


しーん……


善子「あれ、ずらまるー? 」

善子「ずらまる、イタズラはやめてよ」スタスタ


善子「ここに いるんでしょっ! 」ガサガサ



善子「あれ、いない……」

善子「ずらまるー? 」


しーん……

善子「ずらまるー!? 」タッタッタッ


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【国木田寺 正面】


善子「ずらまるが……きえちゃった……」


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善子ママ『花丸ちゃんのお寺には、大きな狐の像が2つあるんだけど、狐さんたちが怒って連れ去ったんじゃないかって言われているの』

善子ママ『だから狐さんが怒っちゃったら、ちゃんと謝るのよ? 』

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善子「きつねさんに あやまらなきゃ……! 」スタスタ


狐の像「……」

善子「ごめんなさい、狐さん」ペコッ

善子「はなまるちゃんを、おかえしください」


狐の像「……」


善子「ごめんなさい……」ペコッ


狐の像「……」


ひゅうー コンっ

善子「いてっ」


善子「きのえだ……? 」



狐の像「……」

善子「これを つかえってこと? 」


善子「どうつかうのかな……」ブンブン



善子「あ、そうだ! 」

善子「これをたてて、たおれたほう に いこう!! 」スッ


パタン

善子「やまのした! 」タッタッタッ


善子「はぁ……はぁ……」


ガッ!

善子「わっ」ズテッ

善子「いてて……」

善子「……っ」タッタッタッ


善子「はっ……はっ……」バシャッ

善子「おようふく よごしちゃった……」

善子「あーあ、あとで ママに おこられるなぁ」


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パタン

善子「つぎは まちのほう! 」タッタッタッ


善子「はぁ……はぁ……つかれたぁ!! 」

善子「でも……でも!! 」

善子「てんしになるんだもん……てんしは こんなところで あきらめないもん! 」


善子「だがしやのおばちゃん! 」

おばちゃん「はいはい、なにかな? 」

善子「ちゃぱつの おんなのこ、みなかった? 」

おばちゃん「うーん、ごめんねぇ 見てないよぉ」

善子「ありがと! 」タッタッタッ


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パタン

善子「ゆうびんきょくの となりのみち!」タッタッタッ



パタン

善子「はぁ……はぁ……あそこの こうえん! 」タッタッタッ


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【ビーチ】


善子「うわぁーん! 」

善子「つかれたぁーー!! 」

善子「ママー!! ずらまるー!! 」

善子「ここどこぉーっ!! 」



「うわぁーん!!」


善子「……? 」


「ずらぁ〜!!」


善子「……!! 」パァッ



善子「ずらまるー!! 」タッタッタッ



花丸「あぁっ!! 」

花丸「よしこちゃーん!! 」タッタッタッ



善子「よかったぁ!! 」ギュッ


花丸「うぅ……ずっと こわかったずらぁ……」ギュッ


善子「いったでしょ! わたしは てんしになるの! 」

善子「だから、ずらまるの ばしょなんて、すぐに わかったんだから! 」


花丸「ずらぁ〜!! 」パァッ



花丸「よしこちゃんは、もう マルのてんしずら!」

善子「まだちがうの!これからなるの! 」


善子「また、きづいたら ここにいたの? 」

花丸「ううん、ちがうよ」


花丸「もりに はいったと おもったら、きづいたら こうえんに いたよ」

善子「じゃあどうしてここに? 」


花丸「こうえんで カラスさんが とんできたんだ」

善子「カラス? 」

花丸「うん」

花丸「なんだかね、カラスさんが こっちへおいで っていってるみたいで」

花丸「カラスさんが とんだのを、おっかけてたら ここにきたんだ」

花丸「はい、よしこちゃん これどうぞ!」スッ

花丸「とんでるときに、カラスさんのはねが おちてきたんだ」

花丸「これがあったから、よしこちゃんと またあえた」

花丸「マルのこと まもってくれた、たいせつな おまもりだよ」

善子「じゃあ、ずらまるが もってたら? 」

花丸「ううん、これは よしこちゃんが もってて」

花丸「じゃーん、ふたつ あるんだ」

善子「なるほどね、じゃあ もらう」

花丸「マルは おうちに かざるずら」


善子「よくみると、かっこいい……」

善子「よいしょ! 」サクッ

善子「どう? あたまに さしてみたんだけど、にあってる? 」

花丸「うん、とっても にあってるずら」

花丸「てんしの よしこちゃんには
ぴったりだよ」


善子「てんしの……」

善子「おとなになったら、この はねも すてなくちゃいけないのかな……」ショボン

花丸「どうして? 」

善子「ママがね、おとなになったら なりたいものになるのはむずかしい っていってたの」

善子「わたしのゆめは てんしになることだから」

善子「おとなになったら、てんしになれないのかなぁって」


花丸「うーん……」

花丸「おとなになるまえに、てんしになったらいいんじゃないかな」

善子「おとなになるまえに? 」

花丸「うん、てんしのまま おとなになったら」

花丸「なりたいものになるのが むずかしい ってのは、かんけいないずら」

善子「ふふっ……そうね」

善子「じゃあ、おとなになるまえに、てんしになるわ! 」

花丸「うん! 」



善子「さぁ、かえろっか! 」

花丸「でも、ここ どこかわかんないよ……」

善子「だいじょうぶ、てんしのぼう があるから! 」サッ

花丸「その きのえだ が? 」

善子「まぁ、みてて」スッ



パタン

善子「よーし、あっちのほう! 」ガシッ

花丸「これで ほんとうに かえれるの? 」

善子「いいから いいから! 」タッタッタッ



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【国木田寺】



善子ママ「こらぁぁぁ!! 」

善子ママ「こんな夜遅くまでっ……どこに行ってたの!! 」

善子「ご、ごめんなさい」

花丸「ごめんなさい……」




善子ママ「……なんて、ウソよ」


花丸ママ「ママ達、ずっと心配してたのよ」

善子ママ「二人がいないことに気づいて、それからずっと探し回ってたんだけど、見つからなくて」

善子ママ「神隠しで、二人とも消えちゃったと思って……グスッ……うぅ」


善子「ママ……ごめん」

善子ママ「よかった、無事でよかった……!! 」


善子「でも、わかったでしょ? 」

善子ママ「ん? 」


善子「おはなしに むちゅうに なっちゃダメ! 」

善子「よしこのことも、ちゃんと みてて! 」

善子ママ「はい……すみません」

善子「ママ、めっ! 」

善子ママ「気をつけます……」


花丸ママ「うふふっ」

花丸「おかあさん、ごめんなさい……」ギュ

花丸ママ「もう近くの森に入っちゃダメだからね? 」

花丸ママ「善子ちゃんと、マルちゃん、あとで説教しますからね」

花丸「はぁい……」


善子ママ「今回は全部 私のせいだわ、本当に本当に、ごめんなさい」ペコッ

善子ママ「謝罪してもしつくせない……本当に、ごめんなさい」

善子ママ「もう、善子はここに連れてこないように……」

花丸「やだ!! 」

花丸ママ「ま、マルちゃん? 」

花丸ママ「マルちゃんがこんな大声出すなんて珍しいわね……」

花丸「マルの、たいせつな おともだち だから……これからも きてほしいずら! 」

善子ママ「……」

善子ママ「ど、どうしましょう……」


善子「もう もりには はいらないから! 」

善子「おねがい、ママ!! 」

花丸「おねがいします、ずら 」ペコッ


善子ママ「……」チラッ

花丸ママ「えぇ、また来て」ニコッ

善子ママ「で、でも……」

花丸ママ「なぁに、次来る時は、ちゃんと二人から目を離さないようにすればいいじゃないの」

善子ママ「そ、それはそうなんだけど……」

花丸ママ「今回のことはもういいわ、二人が無事なんだから」

花丸ママ「それに、せっかく花丸ちゃんに友達が出来たんだもの、もっと遊ばせたいくらいよ」

善子ママ「ごめんなさい、本当に」

善子ママ「次から気をつけます」

花丸ママ「お互い気をつけましょう」

善子ママ「えぇ」


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それからしばらくして……


【善子の家】



善子ママ「ほら善子、早くしないとバス来ちゃうよ!! 」

善子「まって、まだ きがえてない! 」

善子ママ「もうバス来ちゃったわよー? 」


善子「まだ」


善子ママ「えぇ〜! 」

善子ママ「仕方ない、バスの運転手さんと話してちょっと待ってもらうわ……」タッタッタッ


善子ママ「すみませーん! 」タッタッタッ




善子「よし、おきがえ おーわり」


善子「あ、これも」サクッ


善子「えへへ」


善子「さぁ、きょうもげんきに! 」

善子「てんしになるため がんばりますか! 」




おしまい
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2018年5月26日
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