凛「凛がなんでも解決しちゃうにゃ」

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凛-アイキャッチ34
1: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 22:07:13.94 ID:qgmEfQvA
~西木野家別荘~

ドライバー「お客さん、着きましたよ」

凛「ありがとうございました~。料金は?」

ドライバー「先払いで頂いていますから、結構です」

凛「はぇ~流石お金持ちにゃ」

ドライバー「ではお気をつけて」ブゥウン

凛「あぁ、確かに見えてきたにゃ」

凛「でっかいお家…ホントに別荘?」

元スレ: 凛「凛がなんでも解決しちゃうにゃ」

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6: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 22:20:32.38 ID:qgmEfQvA
凛「あれ?入り口どこ?」

凛「うぅ~ん…」

海未「どちら様でしょうか」

凛「あっ探偵の星空です!」

海未「お嬢様から聞いております。どうぞ中へお入りください」ギィイ...

凛「どひゃ~絢爛豪華!」

絵里「ようこそお越しくださいました。真姫お嬢様の秘書、絢瀬と申します。星空様でしたね?この家の事ならまず私にお聞きください」

凛「は、はい。よろしくお願いしま~す」

凛(て、丁寧過ぎるにゃ…)

絵里「お嬢様は今外出中です。ご帰宅されるまでしばらくお待ちください」

凛「了解で~す」

凛「とは言ったものの…)

凛(落ち着かないにゃ!何この面接の直前みたいな異様な緊張感…秘書の方も良い人そうなのになんかだんだん恐れの対象に見えてきたよ)

絵里「お暇でしたらある程度屋敷内を巡回なさっても構いませんよ」

凛「で、ではお言葉に甘えて…」
9: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 22:34:41.05 ID:qgmEfQvA
凛「ここは入っても大丈夫ですか?」

絵里「どうぞ、中に人がございますので」

絵里「希様、お客様です」

希「ほいよー今開けるからな」

ガチャ

希「遠くからわざわざご苦労様。ウチは真姫ちゃんの古い友人で風水占い師の東條希や、よろしく」

凛「探偵の星空凛です。よろしくお願いします」ペコ

希「別にウチに対してはそんなに畏まらんくても、気楽にしていいから」

凛「わかったよ、希ちゃん」

希「対応早いのはいい事やな。運気上がるで」

凛「本当⁉」

希「ウソ」

凛「なぁんだ~」

希「凛ちゃんはこの部屋に何しに?」

凛「なんか…部屋で秘書の絢瀬さんと2人きりが気まずくて…」

希「あ~わかる。ほんじゃこの部屋のわけわからん珍品観て時間潰せばいいよ」

凛「珍品?」
11: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 22:41:46.32 ID:qgmEfQvA
希「これはマザッチオの絵画や。もちろん複製品とか贋作やないで!正真正銘の本物」

凛「へぇ~…マザッチオって誰?」

希「イタリアの初期ルネサンスの画家やな。宗教を題材とした作品が多いから何かと展覧会では見かけるよ」

凛「ふうぅん今度探してみるにゃ」

希「こっちは旧ローマ帝国の甲冑や!あ、これは本物やないから」

凛「それは流石にわかるよ…」

コンコン

絵里「お嬢様がご帰宅されました」

希「おっようやくかぁ。凛ちゃん、行くで」

凛「はーい!」
13: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 23:08:50.51 ID:qgmEfQvA
真姫「ちょっと!まさかこのちんちくりんが探偵だって言うの⁉」

凛「んなっ⁉心外だにゃ!」

絵里「お嬢様、お客様に失礼ですよ」

真姫「だってこんなのがあれを解決出来ると思う?」

凛「や、やってやるにゃ!凛だって挨拶もまずまず、開口一番に不躾な事言われたら黙っちゃいないよ」

真姫「あ、そんなことより絵里、今度にこちゃんが遊びに来るから部屋綺麗にしといて」

絵里「かしこまりました。早急に女給へ伝えます」

凛「そんなことよりって…」

真姫「冗談よ。食事の後部屋に来て。今日読んだ理由を話すから」

凛「よーし探偵星空凛、本気見せてやるにゃー!」

ことり「みなさ~ん!食事のご用意が出来ましたよ~」

凛「食事…!」
14: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 23:25:14.78 ID:qgmEfQvA
ことり「今日はなんとぉ!特別にイタリアンです~」

凛「すご~い!高級ホテルみたいにゃ!」

真姫「別に?普通よこれくらい」

凛「普通じゃないって!探偵業やっててこんなに良い事あったの初めてだよ」

ことり「明日もきっといい事ありますよ!えへへ~」ニコ

絵里「ことり、すぐに掃除よ。お嬢様のご友人が近々来られるわ」

ことり「はーい!」

凛「美味しい~!」

凛「これも!あとこれも!全部にゃ!」


凛「あ!もっもしかして食事中のお喋りはマナー違反…」

真姫「パパは食事の時間の団欒が好きだって言ってたから特にそういうお咎めはないわ。それに、そんなに厳しく言うのは今日日フレンチ以外はあまり見なくなったし」

凛「お父さんは今どうしてるの?」

真姫「…亡くなったわ。もう3年も経った。あっという間ね」

凛「あっ…ごめん…なさい…」

真姫「別にいいわよ。医者の不養生ってやつかしら…心不全だった。ホント、突然よ」

凛(強気な性格に見えるけど…瞳はすごく寂しそうにゃ…)

凛「…ご馳走さまでした。すっごく美味しかった!」

真姫「そう、それならよかった」

真姫「それじゃ来てよ」

凛「わかってまーす」
16: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 23:42:47.18 ID:qgmEfQvA
凛「さてさて、依頼の話を聞きましょうか」

真姫「実はね、私の寝室に邪気を払う力があるからって西洋の甲冑があるんだけど…」

凛「甲冑⁉」

真姫「な、なんでそんな驚くのよ」

凛「さっきも変わった部屋に置いてあるの見たんだよ?」

真姫「あーあれはパパのコレクション部屋ね。珍しい物がいっぱいあったでしょ?」

凛「うん、ちょっとした博物館だったにゃ」

真姫「そう、その甲冑がね…」

真姫「夜になると…動くのよ」

凛「ふ~ん。それで?」

真姫「だからっ動くのよ!」

凛「ちょっと…何を言っているのかわからないにゃ」

真姫「本当なの!そのせいで夜怖くて眠れなくて…」

凛(凛はもしかしたらとんでもない依頼を受けてしまったのかもしれない…)
17: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/16(月) 23:55:17.43 ID:qgmEfQvA
真姫「話したって小馬鹿にするようにみんな笑って信じてくれないし…だからこの家に関係ないあなたに頼んだの!」

凛「そうかぁ…とりあえず現物を確認したいから、甲冑のある寝室へ案内してほしいにゃ」

真姫「寝室は、この部屋のレースのカーテンの向こう側よ」

凛「なんかカリオストロの城のクラリスの部屋みたいだね」

凛「で、これを捲ると…うわぁ怖っ…⁉」

真姫「ほら言ったじゃない」

凛「なんでベッドの向かいに置くのかにゃ…確かに悪い者は入ってこなさそうだけれど」

真姫「パパがまだ生きてる時に希が置こうって提案したのよ。そうしたらパパも乗り気になっちゃって…」

凛「どかさないの?」

真姫「本当は怖いし他の場所へ置いてもいいんだけど…パパが遺したものって感じがするからなんだか動かさなくて…」

凛「なるほど。困ったにゃ…よし」

凛「この甲冑くまなく調べてもいいかにゃ?」

真姫「いいけど、壊さないでよ」

凛「当然!」
18: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 00:19:48.19 ID:IbA87g60
凛「ふむふむ…うーん」

凛「特に変わった所は見当たらないけど…いやこの甲冑そのものが特異な存在過ぎるけども」

凛「動くようには見えないにゃ。鎧や籠手も支柱に引っ掛けるタイプみたいだし」

凛「とりあえず今夜もいつもみたいに寝てみて、動き出したら呼んでほしいにゃ」

真姫「ダメ」

凛「にゃ?」

真姫「怖くて…金縛になっちゃうの。それでいつも怖いのに声が出せなくて…」

凛「ほうほう。じゃあどうしようかにゃ?」

真姫「ねぇ、このベッド広いでしょ?」

凛「そりゃ~たいそうな大きさだと思うけど」

真姫「今日は一緒に寝てくれない?」

凛「えっ…凛が⁉」

真姫「他に誰がいるっていうのよ」

凛「わ、わかりましたですにゃ」
20: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 00:39:12.14 ID:IbA87g60
真姫「じゃあ私お風呂入ってくるから」

凛「あっはははい!」

凛(どうした探偵星空凛!突然の展開に驚き過ぎて、初めて出来た彼女の家に急遽お泊りすることになった冴えない男みたいに無駄なドキドキが止まらないにゃ…)

凛「と、とりあえず風に当たってこよう…にゃっ⁉」

ドシ-ン!

花陽「いったたた…はぁっ!すみませんすみません‼」

凛「いやいや凛が前を向いていなかっただけだし…」

花陽「大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません!私女給の小泉花陽と申します…えと、今日から勤めさせていただいてますっ」ペコ

凛「そうなんだ、おっちょこちょいだね。凛と一緒にゃ」

花陽「そうなんです。私とてもおっちょこちょいで…以前の勤め先でも怒られてばかりで」

凛「凛も同じだよ。なんでこんな性格で探偵になったんだっていっつも言われてもう耳にタコが出来ちゃったにゃ!」

花陽「くすっお互い頑張りましょうね」

凛「うん!お皿割っちゃダメだよ?」

花陽「気をつけます…」
21: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 01:06:00.81 ID:IbA87g60
海未「む、どうされましたか」

凛「ちょっと風に当たりたくて…」

海未「いつ頃戻られますか?」

凛「えっ⁉」

凛(こ、細かいなぁ…)

凛「ちょっと夜空を見るだけです」

凛「こんな綺麗な星空が見れるのはあまりないですから」

海未「そうですか。一時間後にはお戻りください。この家は門限が24時となっております」

凛「はい、わかりました」

凛「もうそんな時間かぁ…」

凛(そういえば、凛が探偵になろうと思った時もこんな静かな夜だったにゃ)

凛(あの日、ただの荷物持ちとして探偵の助手になっていた凛は、現場での師匠のかっこよさに痺れ、憧れ、それまでの安易な考えを持っていた自分に打ちひしがれたにゃ)

凛(全く出掛かりのない事件を解決した後、黒々とした中に銀の煌めく空の下、キセルに火をつける師匠はかっこよかったなぁ…)




海未「中へ入られますか?」

凛「はーい。おまたせしました」

凛(今はただの駄洒落好きな助平親父になっちゃったけど…)
25: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 01:33:19.80 ID:IbA87g60
凛「ふぅ~良いお湯でした」

真姫「その割には早かったわね」

凛「そうかにゃ?だって、そろそろ寝る時間じゃないの?」

真姫「そうね、いつも大体これくらいかしら…」

凛「…!今になって気づいた!この家の違和感…それは」

凛「ねぇ真姫ちゃん、一つ聞きたいことがあるんだけど」

真姫「何?手短にね」

凛「この家の中には一切時計がないよね…どうしてかにゃ?」

真姫「ああ、そんなの決まってるじゃない」

凛「何なに~?」

真姫「もう眠いから考えて…」

凛「えぇ~大事な質問なのに」

凛「明日改めて聞こう」スッ

凛「あっ明日じゃなかった今日だった」
26: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 01:43:48.64 ID:IbA87g60
凛(寝たかな…ふぅ…それにしてもこの状態)

凛(抱き枕みたいに密着されて動けないにゃ…)

真姫「ん…」

真姫(トイレ行きたくなっちゃった…)

真姫(ダメ!我慢しなきゃ…またあの甲冑が…!」

ギュウウウウ

凛(いだだだだだ‼凛が金縛になるにゃ!)

真姫(やっぱ我慢出来ない!嫌だけど起き…)

真姫「きゃぁあああ‼」

凛「わっ!どうしたの?」

真姫「鎧!鎧が…‼」

凛「ぅわぁーっ⁉なんだこれぇ~………へへ」

真姫「へっ?怖く、ないの…?」

凛「うん。それより真姫ちゃんおトイレは大丈夫かにゃ?寝る前に水二杯も飲んでいたけど」

真姫「なっどうしてわかったの?も、漏れそうなのよ…!」

凛「お腹に力を入れるにゃ!」

真姫「この歳で漏らさないわよ…」

凛「成る程ね。謎がわかれば怖くはないにゃ」
27: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 02:00:32.61 ID:IbA87g60
真姫「ただいま」

凛「漏れてない?」

真姫「だから漏れてないって!」

凛「水飲むのは習慣?」

真姫「そうよ。健康の為にね、結構続けているけど今日はちょっと量が多かったわ」

真姫「よく気づいたわね。いつ見てたのよ」

凛「これでも探偵ですから。誰かの動くところとか部屋の変化はなるべく見てるよ。さっきは置いてなかったコップがいつのまにか二つ分増えてたから、ああ、お水を飲んだのかなって思って聞いてみたら当たっただけにゃ」

真姫「でもコップが増えただけじゃ水を飲んだなんてわからないじゃない?」

凛「縁を見てほしいにゃ」

真姫「縁?何よ…あっ!」

凛「口をつけないとそんな風にコップの縁に水滴が付くことはないよね?」

凛「さらに言うと、縁にはまだ秘密があってね、よ~く匂いを嗅ぐと真姫ちゃんが寝ている間に乾燥しない為に塗る用のリップの香りもわずかに残っているんだけど…あっごめん、ちょっと気持ち悪いかにゃ?」

真姫「ううん、ごめんなさい。あなたのこと正直舐めてた」

凛「いえいえ…水飲む習慣ね。貴重な情報ありがとにゃ」

真姫「ねぇ、教えて。甲冑の秘密。あなたがいたら何故か怖くないの」

凛「教えてあげるよ。朝起きたらね」
29: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 02:15:31.80 ID:IbA87g60
真姫「んぅ…」

凛「あっ起きた?おはようございます」

真姫「おはよ…あっ!」

真姫「昨日のアレよ!甲冑の秘密、教えてくれるんじゃないの?」

凛「そうだったね、じゃあ教えてあげるにゃ」

凛「その前に、一つ問題です」

真姫「問題?」

凛「デデン!さぁて問題です!あのこわぁい甲冑、夜になると動くと真姫ちゃんは言っていましたね?」

真姫「え、ええ…そうよ」

凛「実はあの甲冑は動かない日もあります。さて、それはいつでしょうか⁉」

真姫「えっ動かない日?あっ…そういえば前、怖いから1日起きてたってときがあったんだけど、そのときは動いてなかったわね」

凛「それは大体何日頃か覚えていますか?」

真姫「3ヶ月くらい前だったわ」

凛「ふふふ…」

真姫「な、何よ」

凛「その日は…月半ばではありませんか?」

真姫「はっ…そう!そうよ!そうだったわ」

真姫「何で?何の関係があるのよ⁉」

凛「ふふっ実はね、真姫ちゃん。甲冑は動いてないんだにゃ」

真姫「……えっ?」

真姫「意味わかんない…私は動いているの見たのよ?それに、仮に動いてないとしても、月日と関係ある?」

凛「はいっ!今真姫ちゃん答え言った~‼」

真姫「えっうそ⁉何?何⁉」

凛「月日…月…そう!月こそが甲冑の正体にゃ‼」
30: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/17(火) 02:47:56.85 ID:IbA87g60
凛「真姫ちゃんはあの窓から月を眺めたことはあるかにゃ?」

真姫「当然よ。一番綺麗に月の見える場所を寝室にしてもらったんだから」

凛「ロマンチックだね!」

真姫「べっ別にいいでしょ?」

凛「でもその素敵な窓のカーテンをぜーんぶ閉じてもらっていいかにゃ?」

真姫「わかったわ」



真姫「閉めたわよ」

凛「よし、ある程度暗くなったね。それじゃあ再現してみよっか」

真姫「動く甲冑?」

凛「うん!ライトオンっ!」ピカ-ッ

真姫「あっ…‼甲冑の影…!」

凛「わかったかにゃ?これでさらにレースのカーテンを前後に動かすとっ」

真姫「あああ…動いてる…‼」

凛「これが謎の正体だよ。月明かりが甲冑に影を作って、カーテンが揺れると動いているように見えてしまう。これこそが真姫ちゃんの怖がってた夜に動く甲冑の謎なんだにゃ」

凛「人は夜や暗闇で恐怖に敏感になるのは、かつて人間がまだ猿だった頃、敵から身を守るために暗い洞穴に住むようになったことの名残だって言うにゃ」

凛「さらに、人は、無機物の配列の中から象形的なものを探して人に見えるように意識してしまう先天的な癖があるにゃ。コンセントとか空き缶が顔に見えたり、プラスチックの留め具を人の全身に見えたり…」

凛「それら真姫ちゃんのの本能的な人としての癖が、こうして甲冑が動いて見えるという錯覚を生み出したんだにゃ」

真姫「そういえば、さっき月日に関係があるって言ったけど…」

凛「真姫ちゃんは月半ばには甲冑は動いて見えなかったよね。それは何故か…」

凛「月半ばは新月にゃ!黒い羽衣の天女が15人、月を覆い尽くすから見えなくなるだなんて昔は言ったけど、今はちゃんと太陽の光によって説明がつくよね」

凛「月半ばの新月!新月はすっぽり月が隠れて光が見えないよね、だから…」

凛「月明かりのない新月の日には甲冑は動いて見えないんだにゃ」

真姫「探偵さん…!」

凛「明日は安心して寝られそうですか?」

真姫「ええ!もちろん‼」
41: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/18(水) 23:13:54.77 ID:j16kGRfd
真姫「~♪」

絵里「あら、今日はご機嫌なようで」

真姫「ええ、とても気分が晴れやかだわ」

絵里「いつまでも笑顔でいられたらいいのですがね…」

真姫「え?」

絵里「いいえ、なんでもありませんよ。ではこちらにお目を通してください」

真姫「はいはい…」

凛「おっ真姫ちゃん何してるの?」

真姫「仕事よ。当然全部キャンセルするってのに絵里がうるさいのよ」

絵里「これは失礼しました」

凛「あっそうそう!真姫ちゃんに聞きたいことがあったにゃ!」

真姫「何よ?」

凛「どうしてこの家には時計がないのか教えてよ」

真姫「それは…」
42: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/18(水) 23:21:26.57 ID:j16kGRfd
真姫「ここは別荘よ。逆に、どうして時計を置く必要があるのよ?」

凛「んん~?」

凛「あっ時間を気にしないから!」

真姫「そう。日本人はプライベートにまで時間の概念を持ち込むから休めないのよ。のんびりするってことが最も効率のいい休暇なの」

凛「なぁんかお金持ちって感じにゃ」

真姫「んなっ!失礼ね‼」

絵里「お嬢様、星空様、どうぞこちら軽食になります」コト

凛「おお~!ありがとうございます!」

凛「あんなカッコイイ女性になれたらなぁ~」

真姫「一生無理ね」パクッ

凛「むう…カッコイイのは無理でも、せめて女の子らしく可愛い服着てみたいにゃ~」

絵里「それなら、ウェディングドレスがございますが、お試しということでお召しになってはいかがでしょうか?」

凛「えぇーそんなのあるの⁉」

絵里「はい、お嬢様のお父様がいつか自分のデザインしたウェディングドレスを娘に、と生前幾度となくおっしゃっていましたから…必要以上に何着かございますので」

真姫「私は結婚なんて、絶対しないから!」バンッ!

凛「にゃ…真姫ちゃん!」
43: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/18(水) 23:34:17.65 ID:j16kGRfd
真姫「ついてこないで!」

凛「ダメって言ったって聞くまでついてくよ!」

真姫「なんでよ!関係ないでしょ⁉」

凛「関係あるよ」

真姫「はぁ?」

凛「関係あるよ!だって、凛はっ探偵としてここに来たんだから…事件を解決するためにここに来たんだから!」

真姫「意味わかんない…」

凛「わかんなくてもいいよ。でも、なんかモヤっとするにゃ…このモヤモヤを解決するまではこの家に泊まらさせてもらうよ。でも、モヤモヤは真姫ちゃんも感じているはず」

真姫「…っ⁉」

凛「だって依頼は解決したよ?それなのに凛を帰らさないって変じゃない?」

真姫「それは、そうだけど…なんでかしら」

真姫「私自身よくわからないわ…」

凛(昨日はなかった違和感に近い感覚…何かにゃ?何かが違う気がするんだけど…う~ん)

真姫「あっ思い出した」

凛「えっ何ー?」

真姫「動く甲冑のことを解決したって今日来るにこちゃんに言う時にいてほしかったのよ!」

凛「…な~んだそんな理由だったかにゃ!」

凛(違う!そうじゃないんだよ…凛の感じた違和感…何なのかわかんないよ)
44: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/19(木) 00:56:59.69 ID:hW0DUg/l
凛「お友達のにこちゃんってどんな人?」

真姫「そうね、一言で言うならうるさい人よ」

凛「ええ~…」

凛(もう機嫌直ってる…よかったにゃ)

真姫「騒がしい人なんて元来あんまり好きじゃなかったけど、あの人に会ってからは、たまにはうるさくてもいいかなって思えるようになったわ」

凛「ほうほう、そりゃあ大した人だにゃ」

真姫「付き合いもそんなに長くないのにね…不思議な魅力があるわ」

凛「そういう友達は大事にした方がいいよ」

真姫「そうね…」

真姫「ねぇ、なんか暇だし外歩かない?」

凛「賛成!」

真姫「家の周りをちょっと歩くだけよ?」

凛「散歩は大好きにゃ!何気ないことに思いがけない発見があるもんだよ」
45: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/19(木) 01:46:26.13 ID:hW0DUg/l
チョキ...チョキ...

凛「ん?何か切ってるのかにゃ?」

真姫「ああ、あれは多分…

穂乃果「おっ!真姫ちゃん‼おっはよー‼」

凛「この方がにこちゃん?」

真姫「系統は似てけど別よ。こっちは穂乃果」

穂乃果「はじめまして!お話は聞いてるよ、探偵さん!私はここでは庭師をしてる高坂穂乃果‼」

凛「穂乃果さん、『ここでは』という表現はどういうことかにゃ?」

穂乃果「元々アーティストとして色んなもの作ってるんだ!時にはデッサン、時には金工みたいに幅広くやってるよ」

凛「じゃあ凛の似顔絵を描いてもらおうかにゃ~」

穂乃果「お安い御用!」

凛「楽しみにしときま~す!」

真姫「穂乃果、また家の中にいたずらしたでしょ?」

穂乃果「あっ…バレた?」

真姫「壁に掛けてあった絵が偽物にすり替わってたわ。今壁にあるの、あなたが描いたのでしょ⁉」

穂乃果「よく気づいたね~」

真姫「すごいでしょ?何度も何度も目にしたものだから…ってこら!」

凛(妙なとこ天然だにゃ~)

真姫「ほんっと昔からすぐいたずらするのよ!」

穂乃果「ごめんなさ~い」

真姫「次はないわよ!」
46: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/19(木) 03:05:51.30 ID:hW0DUg/l
真姫「ふぅ…全くもう!」

凛「ポップアート好き?」

真姫「パパがね…でも、その影響で私も好きよ。当然あの絵もお気に入りなんだから」

凛「穂乃果さんが描いた絵、どこが間違っていたか言える?」

真姫「えっと…髪型の向きと、唇の色と、あとは全体の色温度?」

凛「ほぼ正解、あとはそれとプラスで影の点が丸から斜線に一部変わっていたね」

真姫「それは気づかなかったわ……⁉な、なんでそこまでわかっているのよ⁉」

凛「えへへ、ちょっとズルかもしれないけど…」スッ

真姫「あの絵の写真じゃない。いつ撮ったのよ」

凛「甲冑調べた時にこっそりね」

真姫「なぁんだ。すごいと思ったのにただのインチキじゃない」

凛「もう~用意周到って言ってほしいにゃ」

ピロ-ン♪

真姫「あ、連絡来たわ。にこちゃんそろそろ着くって」

凛「じゃあそろそろお家に戻ろっか」
47: 真姫ちゃん誕生日おめでとう(たこやき) 2018/04/19(木) 03:45:12.78 ID:hW0DUg/l
にこ「久しぶり~!」

真姫「一年ぶりだからそこまで久しぶりって感じでもないわね」クス

にこ「相変わらずでかいとこ住んでるわねぇ~。これで別荘でしょ?」

真姫「まぁね。大したことないわよ」

にこ「ぐぬぬ…あ、そうだ!あのピアノまだある?」

真姫「当然よ。時々弾いてるわ」

にこ「初めて来た時あんたの演奏に合わせて歌ったわねぇ。あれはこの先もずっと忘れないわ、きっと」

真姫「ふふっ私もよ」

絵里「遠くからわざわざお越しくださいまして、ありがとうございます」

絵里「ランチの用意をさせます、今しばらくお待ちください」

にこ「これまた相変わらずゴージャスね…」

凛「わぁ~いい香り!」

にこ「ん?私の他にもお客さんいたんだ」

真姫「ええ、紹介するわ。探偵の星空凛よ。見た目の割に中々仕事が出来るわ」

にこ「真姫が人褒めるなんて珍しいわね」

真姫「まぁ、結構お世話になったのよ…」
48: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/19(木) 03:50:43.79 ID:hW0DUg/l
花陽「よっとと…」

凛「おっ頑張ってるね!」

花陽「あっ星空さ…

凛「凛でいいにゃ!年も近いと思うし!」

花陽「じゃあ、凛ちゃん」

凛「いいね。じゃあ凛はかよちんって呼ぶにゃー」

花陽「う、嬉しいです!そういう呼ばれ方、あまりされたことなかったので!」

凛「そっか。あ、かよちんもご飯作るんだ?」

花陽「うん、元々コックとして雇われるつもりだったんだけど…色々こなせた方がいいってことりさんが」

凛「あーあの女子力高いメイドさん!」

花陽「ふふっそうそう」

凛「もうすぐ出来そうかにゃ?」

花陽「そうだね、楽しみにしていて!」
57: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/21(土) 01:23:16.34 ID:s/tpbEuH
にこ「ふぅ~満足満足!」

凛「ねぇにこちゃ…あ、いや矢澤さ

真姫「そこまでいったらもうにこちゃんでいいじゃない」

凛「にこちゃんに質問いいかにゃ?」

にこ「なんでもいいわよ」

凛「真姫ちゃんと知り合ったのはいつかにゃ?」

にこ「えーと、6年くらい前だったかしら」

凛「どこで?」

にこ「結構細かく聞くのね。私がレストランでバイトしてた時の客だったのよ、この子」

真姫「今思えばにこちゃん、どうやってそこそこ高級なお店でバイト出来たのよ?」

にこ「偶然よ偶然。色々あんの」

凛「ま、詳しい詮索はしてほしくなさそうだし、これくらいにしとこうかな。ありがとにこちゃん」

にこ「どういたしまして。探偵も大変そうね」

凛「はは…否定は出来ないにゃ。でも依頼された仕事を終えた後に感謝の言葉をかけてもらえた時、力になれてよかったなって思うよ」

にこ「ふぅん。意外に真面目ね」

凛「なっ⁉意外には余計だよ‼」

にこ「冗談冗談、ムキにならなくたっていいじゃない」
58: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/21(土) 01:30:08.20 ID:s/tpbEuH
穂乃果「あっ凛ちゃん!描けたよ~!」

凛「おっ!どれどれ…へぇ~やっぱり上手だね。ありがとう!」

穂乃果「へっへーん!良かったでしょ⁉」

凛「うん!あれ…?穂乃果ちゃん、真姫ちゃんのお部屋に何か用があるのかにゃ?」

穂乃果「うん、あの絵を戻しに…」

凛「高そうだしね」

穂乃果「ホント、すっごい怒られるんだから!」

凛「じゃあ辞めなよ…」

穂乃果「辞めたら辞めたで多分真姫ちゃんは退屈するよ!」

凛「そう、なのかなぁ?」
61: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 01:33:40.94 ID:eHLaswg+
真姫「はぁ…こうも人が多いと時間が経つのはあっという間ね」

希「なぁなぁ真姫ちゃん、久しぶりに占いしてみん?」

真姫「えっ?ああ…そうね、お願いするわ」

希「了解~じゃ張り切ってやるで~」

シャッシャ

希「はい、この中から一枚カード引いてな」

真姫「どれにしようかしら…じゃあ、これ!」

希「よしっどれどれ…ほぉ、馬車に乗る貴族やな。これはなんらかの移動に関する変化を必要としているってことや」

希「これまでざっと同じ場所に置きっ放しにしてあったものを動かしたり、な。あっでも処分はしない方がいいかも」

真姫「なんか具体的なようで抽象的ね…」

希「部屋の模様替えでもしてみよか?ほら、この前騒いでた甲冑とか…」

真姫「そうね。未だに動かないとは言ってもなんか妙に怖いし、せめて対面に置くんじゃなくて、横にでも動かしましょ」

希「えりちに言っとく?」

真姫「ええ、お願い」
62: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:02:15.28 ID:eHLaswg+
にこ「そういえばさ~私どこで寝ればいい?」

真姫「どこでも好きなとこ使ってもいいわ」

にこ「これあんたの部屋…?広い…広すぎる…」

にこ「ふ…ふふ」

にこ「じゃあ~真姫ちゃんの横がいいにこ~!」

真姫「はぁ?」

にこ「ダメ~?」

真姫「べっ別に…ダメなんて言ってない!」

にこ「あははっ照れてるじゃない!」

真姫「ふん!」

コンコン

真姫「誰?何よ」

絵里「お水飲まれますか?」

真姫「もちろん。気がきくじゃない」

絵里「お嬢様の習慣ですから…」

真姫「ありがと」

絵里「失礼しました…」バタン
 
真姫「あっ甲冑動かしたのね…」
63: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:15:46.70 ID:eHLaswg+
にこ「難しそうな本…」

真姫「読む?」

にこ「いや、いいわ」

にこ「私ちょっとトイレ行ってくるから」

真姫「はい、いってらっしゃい…」

真姫「………」



にこ「ふぅ~スッキリ…ってあれ?」

真姫「すぅ…すぅ…」

にこ「すっかり寝ちゃってる…もう!こんなソファの上で…風邪引くわよ」

にこ「うーん移動させるのもなんか可愛そうだし…このまま寝かせてあげましょ」

ファサ...

にこ「これで寒くないかしら?」

にこ「…にしても、デカいベッドねぇ。こんな広いとこで寝られるなんて夢のようだわ…」

にこ「おやすみ、真姫」
64: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:21:37.85 ID:eHLaswg+
ガチャ...

………


カコン

キリキリキリ...





ザンッ!

………  


ギイイ...


バタン...
65: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:27:14.69 ID:eHLaswg+
コンコン

花陽「あれっ?どうして出ないんだろう…いつもならお嬢様はこの時間には起きているはずなのに…」

花陽「昨日お客様と夜更かししちゃったのかな?ふふっ」

花陽「お嬢様~?あっ今日はドアが開いてる…」

花陽「失礼しま~す」ガチャ...

花陽「えっ…え…⁉」


花陽「き、きゃぁぁあああ!!!」



花陽「お嬢様、お嬢様!」
66: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:31:06.60 ID:eHLaswg+
真姫「ん…朝から何よ…」

花陽「お嬢様!大変です‼」

真姫「…⁉どうしたの?」

花陽「お客様が…‼」

真姫「にこちゃんがどうしたの…⁉」

真姫「にこちゃん!にこちゃん‼」

花陽(どうすれば…あっこういう時こそ探偵さんに!)

花陽「私、探偵さん呼んできます‼」

真姫「にこちゃん起きて!にこちゃん‼」
67: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:39:05.83 ID:eHLaswg+
花陽「はぁ…はぁ…!」

花陽「凛ちゃんっ!」

凛「どうしたの~?」モグモグ

花陽「とにかく、ついてきて‼」

凛(動揺と焦燥…ワケありにゃ)

凛「今いくよ!」

凛(もしかして…昨日のモヤッとした胸騒ぎは)

凛(今この状況のことだったのかな…)

凛「来たよ、真姫ちゃん!」

真姫「うっうっにこちゃんが…にこちゃんが!うわぁぁあああ‼」

凛「落ち着いて!にこちゃんはどこに⁉」

花陽「ベッドの上で…」

凛「うっこれは…酷いにゃ…」

絵里「皆様、どうされましたか?」

凛「どうやら事件発生のようだね…」

絵里「…‼お客様が⁉」

凛「うん…斧で脇腹を…」

絵里「すぐに救助の者を手配致します‼」

凛「急いで!助かるかは…わからないけど…」

真姫「いやぁぁあああ!そんなの絶対ダメ‼」

真姫「あっ……」

ドサ...

花陽「お嬢様っ‼」

凛「どこか寝かせてあげて!ショックで失神しちゃったみたいにゃ」
68: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 02:46:45.03 ID:eHLaswg+
絵里「緊急でヘリを手配し病院へ搬送させました」

凛「ありがとうございます。手際が良くて助かります」

希「どうしたどうした⁉なんかあったん?」

凛「うん、ちょっとね…」

希「これ⁉わわっ…だ、誰がこんな目に⁉」

凛「お客さんで来てたにこちゃんだよ」

希「せっかく遊びに来てくれてたんに…こんなん…」

凛「とりあえず、今は事件、事故の両面で調査します!それにあたってこちらの部屋へ関係者を全て集めるように協力お願いします‼」

絵里「かしこまりました。私が直ちに招集をかけます」
69: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 03:04:14.91 ID:eHLaswg+
警察「周辺の指紋を採取しましたが、西木野さん、矢澤さんと見られるものの二つしか見当たりませんでした」

凛「ご苦労様。足跡鑑定もしたかにゃ?」

警察「はい。鑑定の結果ですが、そこそこの人数が直近に出入りしていたと見られ…」

凛「やっぱりね。実は昨日、この甲冑をここで働いてる人達で移動させたみたいだから…多分足跡では判断出来ないね」

警察「と、なりますと?」

凛「現段階ではなんとも言えないにゃ…」
70: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/22(日) 03:12:24.94 ID:eHLaswg+
穂乃果「さ、殺人ーーーっ⁉」

海未「こら!大きな声を出さない‼」

ことり「海未ちゃんもだよ…」

希「占いは悪い結果ではなかったはずなのに…なんでこんな事に…」

花陽「うっ…ぐすっ…」

絵里「これで全員です、星空様」

凛「絢瀬さん、感謝します。」

凛「真姫ちゃん、起きて」

真姫「う…ん…にこちゃんは?」

凛「とりあえず病院へ…」

真姫「にこちゃんは死んじゃったの?」

凛「………」

真姫「黙らないで‼」

絵里「お嬢様、一旦深呼吸なさってください」

真姫「すぅー…はぁー」

真姫「ごめんなさい…私ちょっと…頭の整理がつかなくて…ぐすっ」

凛「ごめんね、真姫ちゃん今から大事なお話するからちょっとだけ聞いてほしいにゃ」

凛「えー皆さん、この事件には非常に不可解な点があります!一つ目は、指紋が一切見当たらないこと!」

凛「犯行に使われたと見られる甲冑の保持していた斧からも指紋は検出されず、現時点では自殺とも他殺とも言えず、果ては事故の可能性も十分に考えられます」

凛「そこで、私は今回の調査の為にこの皆さんの中から1人、助手をお願いすることにしました」

凛「決め方はずばり、今日一日の過ごし方!私が色々な要素を見て決めようと思います」

凛「助手の発表は明日、この部屋で行います。それでは皆さん、今日一日はいつも通り普通に過ごしてください…」
79: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/25(水) 06:49:43.91 ID:cQMQroPA
コンコン

凛「入るね…」ガチャ

真姫「………」

凛「気分はどうかにゃ?」

真姫「ん……」ボ-

凛「…ごめん」

真姫「…!」ガタッ

真姫「なんであなたが謝るのよ!あなたがにこちゃんを殺したっていうの⁉」

凛「真姫ちゃん落ち着いて‼」

真姫「はぁ…はぁ…!」

真姫「…悪かったわ」

凛「でもね、これは探偵としての凛から観ても、誰も信じられない、信じてはいけないという事はよくわかるよ」

真姫「どういうこと?」

凛「極端な話、凛が犯人ってこともあり得るってことだにゃ」

真姫「そうね…でもあなたがにこちゃんを殺す理由はないわ」

凛「ほぉーどうしてかにゃ?」

真姫「だって凛が穂乃果に初めて会った時『この方がにこちゃん?』って言ったわ」

凛「良く覚えてたね!感心感心…」

凛「真姫ちゃん手、出して」

真姫「何…?」

ギュ

凛「ここに誓うよ。凛は絶対事件を解決してみせるにゃ!」

真姫「…ふふふ。お願いします、探偵さん」
80: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/25(水) 07:03:04.38 ID:cQMQroPA
凛「希ちゃ~ん入っていいかにゃ?」

希「ええよ…ってもう入ってるやん」

凛「あははごめん。ねぇ希ちゃん、昨日一日何してた?」

希「ウチな~昨日忙しくて…朝からちょっとした著名人の占いしてそのまま食事に誘われて、結局帰ってきたのは真姫ちゃんをタロットで占った時の1時間くらい前なんよ」

凛「へぇ~大変だったね、お疲れ様」

希「えらい事になったけど、頑張ってな凛ちゃんも」

凛「うん!ありがと!」



凛「ん~1日いなかったのかぁ…」
92: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/29(日) 01:29:11.42 ID:Myzg2EV4
絵里「私は真姫様にお水を運び、消灯を確認した後すぐに就寝しました」

凛「ふぅぅん…」

絵里「お力になることが出来ず申し訳ありません」

凛「あっ!いやいやそんなことはないです!お忙しいところありがとうございました!」

絵里「では失礼します。本当の気持ちを打ち明けさせていただけましたら、ひすがら悲しみにくれていたいのですが立場上そういう訳にもいきません」

絵里「お嬢様を誰よりもそばで支えるのが私絢瀬の仕事ですから…今は山積みになった仕事を片付ける事を優先させていただきます」

凛「やっぱかっこいいねぇ~仕事の出来る女性は…」

凛「なんかついジジくさい事言うようになっちゃったにゃ…師匠のが移っちゃったかな」
93: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/29(日) 01:41:54.11 ID:Myzg2EV4
凛「この部屋って誰の何の部屋だったかな?」

花陽「あ!何か用事があるの?」

凛「おっかよちん!この部屋何~?」

花陽「ここはことりさんが仕事に使うお部屋だったかな…」

キィ...

凛「あ、開いた」

ことり「ん?どうしたの2人とも」

花陽「あ、えと…」

凛「ことりさん、ちょっと質問いいですか?」

ことり「あっはい!何ですか~?」

凛「単刀直入に聞きますと…昨日の夜、何をしていましたか?」

ことり「私はこの部屋でお嬢様のお召し物のデザインを考えるために色々と服を…ふわぁ」

ことり「あ!すみません!私…つい…」

凛「いえいえ気にしなくて大丈夫ですよ!それよりも睡眠不足はお肌の大敵ですから、よ~く寝てくださいね」

ことり「ありがとうございます!そうさせていただきます…」

凛「ご協力ありがとうございました」
94: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/29(日) 01:47:14.48 ID:Myzg2EV4
凛「う~ん…」

花陽「アリバイを聞いて回ってるのかな?」

凛「そうだよ。かよちんは昨日夜何してたかにゃ?」

花陽「今朝のご飯の仕込みだよ。それが終わったら寝ちゃった。ごめんね、ポツポツとこんな少ない情報だけで…」

凛「ううん、その少ない情報が案外鍵を握ってたりするんだよ~」

花陽「じゃあ私もお仕事戻るね。何か協力出来ることがあったらまたいつでも来てね」

凛「ありがと!」



凛「結構聞いたからあと残るのは2人だけ…それも一番気になる2人…」

凛「どうかな…何かあるかな」
95: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/29(日) 02:10:53.42 ID:Myzg2EV4
海未「昨夜ですか?」

凛「うん、何していたのか聞いていまして」

海未「私の仕事は門番です。毎日深夜の日を跨ぐ時間…門限の時間にこの家の扉を閉めるのが使命です。そして何よりこの家を守る為の警備の担当に重きを置いてあります」

凛「そういえば、門限の時間って前後しないのですか?」

海未「ええ、原則変動は致しません。業務内容として決められていることですから」

凛「24時過ぎると門は開けないのですかね?」

海未「ええ、朝になるまでは完全に閉めてしまいます」

凛「そこは厳しいんですか。わかりました、ご協力ありがとうございました」

海未「ええ、こちらこそ」

凛(この前のモヤモヤの感じ…ちょっとわかったかもしれないにゃ)

凛(この門番の園田って人、多分堅気の人間じゃないね…話してるとピリッと異様な張り詰めた空気になる)

凛(そういう人なのに、あの人はちょっとしたミスをした)

凛(この家の決まりを尊重し過ぎてかえって凛に対して必要のない情報を喋ってしまった)

凛(門は24時に閉めて以降朝まで開かない、それなら何故昨夜は25時…午前1時に閉めたのかにゃ?)

凛(この家には時計は置かない、つまり外にいる園田さんだけが正確な時間を知っている…という定義は崩れることもある)

凛(それは…)

凛「家の人間以外が時計を身につけている時…」

凛「へへ…これはまだ誰にも言わないでおこ」
99: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/29(日) 23:38:24.73 ID:Myzg2EV4
凛「ほ~の~か~ちゃ…

穂乃果「がぁぁあああ‼」

凛「んにゃっ⁉」

穂乃果「すぅ…」

凛「い、イビキ…?デカ過ぎるでしょ…」

凛「なんかよくわからないものが机の上にたくさん…」

凛「これすごいにゃ。ぐるぐるってバネになるのかな…」

凛「ん?バネ…?」

凛「もしかして…!」

穂乃果「あれ~凛ちゃんどうした?」

凛「あっあのね、昨日の夜何してたか…」

穂乃果「見ての通り作業だよ…」

穂乃果「また寝るから…ぐぉ~…」

凛「わざとやってるんじゃないかってくらい激しいイビキ…体調悪いのかな…」
102: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/04/30(月) 18:03:47.59 ID:T7XcCyrP
凛「全員、集まりましたね?では、助手を発表します」

ザワ...

凛「えー決まりました。私の助手は…小泉花陽さん、あなたです」

花陽「えっ…ええっ⁉」

希「へぇ~やるやん!花陽ちゃん」

ことり「……」

絵里「ほお…意外ですね、星空様」

絵里「彼女を選んだ理由はなんでしょうか」

凛(いい感じに揺さぶってるにゃ)

凛「理由か…ん~敢えて一番使えなさそうな人を近くに置いといた方が面白そうかな…と」

花陽「ええっ⁉酷いよぉ」

海未「このままふざけたことぬかすというのであれば、私はあなたを信用出来ませんしするつもりもありません」

凛「ふざけてなんていませんよ」

凛「予定通りです…」ニヤ
104: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 03:45:47.73 ID:UluBMbyV
花陽「どうして私なんかに?」

凛「二度も同じことは言わないよ」

花陽「そっかぁ…やっぱりダメダメだ私」

凛「そうやってすぐ冗談を間に受けるとこ嫌いじゃないにゃ」

花陽「えっ?」

花陽「なぁんだよかった~」

凛「かよちん悪い人に騙されないか心配にゃ…」

凛「ま、とりあえず凛の右腕となったからにはバシバシ働いてもらうよ!覚悟するにゃ!」

花陽「は、はいっ!わかりました」
105: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 03:53:52.58 ID:UluBMbyV
凛「真姫ちゃん真姫ちゃん!聞きたいことがあるんだけど、いい?」

真姫「今?別にいいけど」

凛「あのね…」ゴニョゴニョ

真姫「はぁ?なんでそんなこと知りたいのよ」

凛「いいからいいから!」



真姫「仕方ないわね…」

真姫「裏の焼却炉よ、基本はね」

凛「ありがとう!助かるにゃ!」

真姫「全く…なんの必要があるのかしらね」
106: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 03:58:39.12 ID:UluBMbyV
花陽「何を聞いてきたの?」

凛「捜査に必要な情報の在り処!」

花陽「えっ本当なのぉ⁉」

凛「多分何かあるんじゃないかにゃ~」

凛「よーし行こう!すぐ行こう!一応タイムリミットがあるにゃ!」

花陽「わかったよ!でも私、仕事は大丈夫なのかなぁ」

凛「あー確かに…ちょっと待ってて!」

タッタッタ...

凛「まーきちゃんっ‼」

真姫「きゃっ⁉何よ⁉」

凛「ちょっとメイドさんお借りするにゃー!」

真姫「花陽?いいわよ」

凛「よーしGO‼」

花陽「ええーっ⁉展開が早いよ~!」

花陽「申し訳ありませんお嬢様…」

真姫「仕方ないわよ、こうなったら…」
107: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 04:08:28.50 ID:UluBMbyV
~焼却炉~

花陽「何を探せばいいのかな?」

凛「それはね、ズバリ…手袋‼」

花陽「手袋…?」

凛「お仕事する時に使ううす~い手袋あるでしょ?手が汚れないようにする…」

花陽「ああ、これのこと?」スッ

凛「そうそうそれ!あっそうか、かよちんも持ってるはずだったね…」

凛「それと同じものを探してほしいんだけど…」

花陽「けど?」

凛「2つほど問題があって…」

花陽「何?私がわかるものなら頑張るよ」

凛「この中から、どれが昨日一昨日までに出たゴミかわかるかにゃ?」

花陽「うん!えーとね…これだね、これから…ここまでが直近二日間のゴミだよ」

凛「流石!かよちん頼りになる~!」

花陽「えへへ、ありがとうございます」



花陽「そういえば…」

凛「んっ?」

花陽「もう一つの問題って?」

凛「えへへ、それがね。もう解決したんだよね…」

花陽「あったんだ!」

凛「じゃじゃーん‼」

花陽「で、その手袋が何か事件に関係あるの?」

凛「実はこれで犯人がわかるんだよ…」

花陽「ええっ⁉じゃあもう事件解決…」

凛「とはならないんだにゃ~それが」

凛「でもまあ前進はしたよ、おかげさまで!」

凛「どんどんいこっか!」

花陽「うん!」
108: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 04:46:01.93 ID:UluBMbyV
凛「真姫ちゃん真姫ちゃーん」

真姫「もう、何よ…今日はやけに来るわね」

凛「真姫ちゃんのお部屋って普段鍵かけてるんだっけ?」

真姫「寝てる時以外はね。昔、曲を作るときに邪魔が入らないよう集中する為の癖だったのがまだ残ってるだけだから、今はもう特にこれといった意味はないわ」

凛「なるほどねぇ。だからみんなお部屋に入る前にノックしてたんだ」

真姫「ええ。あ、あと鍵はかけていなくても、大抵この家の人間はノックしてから入るわ。まぁ、当たり前かもしれないけど」

凛「そうなんだね。じゃあちょっと違う質問」

凛「いきなり部屋に入ってもいいのは誰かにゃ?」

真姫「いきなり…そうね…基本は秘書の絵里、絵里がいない時の代理でもあることりの2人ね。あとはお客の凛やにこちゃんも…」

凛「わかったよ。大変貴重な情報をありがとう」

真姫「何かわかったの⁉」

凛「うん、ばっちりね」

真姫「何?教えて!」

凛「そう焦っちゃいけませんよ…真姫お嬢様」

真姫「焦らさないでよ」

凛「まだまだ必要な要素は多いからじっくり見て探して考えなきゃいけないにゃ」

真姫「ふぅん…じっくりね」

凛「凶器に何故指紋が見つからなかったか…とかね」
113: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 22:27:51.95 ID:UluBMbyV
凛「あっいた!ことりさ~ん」

ことり「はいー?」

凛「今日は手袋しないんですかー?」

ことり「……⁉」

ことり「あ、あの…失くしてしまいまして…事件の日、物の収拾がつかなくなってしまったんですよ」

凛「ふぅん…」

ことり「まだ、何か?」

凛「これな~んだ?」

ことり「あっ…‼私の…」

凛「ゴミ捨て場の焼却炉にあったよ。どうしてあったのかにゃ~」

ことり「それは…!」

凛「私はよく人から猫だと言われますが…」

凛「泥臭い野良猫は平気でゴミを漁りますから、ご注意を」

凛「だけども、実はこんなもの見つけたくらいじゃ何もわからないっていうのが本当なんだよね…」

凛「さて、怪しいのは誰でしょう…?」

ことり「私は…何も、知りません‼」
115: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 22:44:55.45 ID:UluBMbyV
真姫「何⁉ってことは犯人はことりで決定的じゃない‼」

凛「…なんで?」

真姫「…え?」

凛「なんで決定的なの?」

真姫「そりゃ証拠が見つかったんでしょ?」

凛「なんの?」

真姫「うっ…わからない」

凛「はぁ~真姫ちゃんもまだまだにゃ!」

真姫「う、うるさい!」グギュ-

凛「いだだだ!ほっぺ抓るのダメ!ほっぺダメだって!」

真姫「ふぅ…確かにはっきりはわからないわね。でも、それならなんでそんな手袋わざわざ探してきたのよ」

凛「だって、ことりさんは1日目と2日目には一日中手袋して作業してたのに、事件を境につけなくなってたら気になるじゃん?」

真姫「そうかしら…」

凛「ねぇ、真姫ちゃん知ってる?」

真姫「何よ?」

凛「実はね、手袋をして犯行に及んでも指紋は残ることがあるんだよ」

真姫「…!だ、だから捨てたってワケ⁉」

凛「そこまで知ってたからそうしたんじゃないかなぁ~って凛は思ったんだけどな~考え過ぎかにゃ?」

真姫「い、いえ…あり得るわ…ことりは何かと抜かりのない人だから。あの人見た感じはおっちょこちょいとかトロそうとか思うけど、すごくしっかりしてるし…」

花陽「凛ちゃん、お嬢様、お菓子が出来ましたよ♪」

凛「おお~!さっすがかよちん!」

真姫(捜査に必要な助手ってこのため…?」

真姫「あ、美味しい…」

花陽「すみません、私に出来る事と言ったらこの程度で…」

真姫「そんな事言ったら私だって、あの日この家にいた人間を外に出さないことくらいしか出来ないんだから、お互い様よ」

真姫「事件はこの小さい探偵が必ず解決してくれるって私は信じてるから…」

花陽「ふふ…」

凛「あっ!袖にチョコついちゃった!あ~あ…」

真姫「大丈夫…なはずよ」
116: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 22:48:22.81 ID:UluBMbyV
※指紋が残るという表現に誤りがあったため訂正

正しくは「汗や血等の体液及びDNAは触れた物には残りにくい」ですが、手袋には残ることがあります
117: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/01(火) 23:46:54.53 ID:UluBMbyV
凛(やっぱり、気がつくとここにいるにゃ)

凛(捜査としては当たり前ではあるんだけども…)

凛(事件の現場…今は綺麗なベッド、ソファ、上質な塗装技術によってわざと少し錆びついたような甲冑、それを覆うカーテン…)

凛「下にも横にも何も…あっ上!)

凛「なんで気がつかなかったんだろ…そうにゃ!上はまだ…


希「おーい凛ちゃん」

凛「んー?」

希「ちょっと外出よか」

凛「あ、今はちょっと…」

希「いいからいいから、リフレッシュや」グイッ

凛「もう、強引だにゃ~!」
118: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/02(水) 01:05:44.39 ID:5VR2VZOG
希「なぁ、凛ちゃん。事件はどうなん?」

凛「まぁ、まだまだ必要な要素は多いけど、大体掴めてきてはいるかな」

希「誰⁉誰なん⁉ウチ…もう嫌!こんなん…」

凛「希ちゃん…」

希「凛ちゃん頼むで、はよ犯人見つけてな!そうやないとウチ不安で、眠れない…」

凛「頑張るよ、あとちょっとだけ待ってて!」

希「未だに信じられないよ。あのにこっちが…なぁ」

凛「知り合い?」

希「にこっちからしたらウチなんて、ただ同じ飲み屋で喋って飲むだけの仲だったかもしれんけど…」

希「ウチはそんなんやない。特別な人、憧れ、弄り相手、なんて言ったらいいかわからんくらい大事な人や」

凛「そっか…残念にゃ」

希「ウチは許されへん。にこっちを殺した悪人なんて!」
119: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/02(水) 01:13:42.54 ID:5VR2VZOG
凛「瞬きの回数正常…捜査に協力的…話に間はあまりなく、特に目立つような自身の身体を触る仕草もなし」

凛「ここまではほぼ完璧、流石占い師なだけあるよ」

凛「でもひとつだけ無意識のうちにとっていた不自然な動き、恐らく彼女自身は気づいていない」

凛「怒っているのに一度も目線落とさなかったね…」

凛「みんなの目は誤魔化せても、探偵の目は誤魔化せないにゃ…ふふ」

凛「こういう人が一番怖いんだよね~…」

真姫「何一人でブツブツと…」

凛「整えてるんだよ、パズルのようなヒントをね」

真姫「あのさ、部屋の天井にこんな跡見つけたんだけど…何かしら?」

凛「それは…!」
120: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/02(水) 02:18:56.68 ID:5VR2VZOG
凛「かよちん…真姫ちゃんの部屋は真姫ちゃんが外出してる時なら鍵があれば誰でもはいれるんだよね?」

花陽「うん。ことりさんや絵里さんにお願いすればね…」

凛「その必要はないよ」

花陽「えっどういうこと…?」

凛「すぐにわかるよ…」

凛「ようやくわかったんだよ。この事件の犯人が」

花陽「ほっ本当ですか⁉」

凛「うん、とても悲しいけど…」

凛「これは、事件であり、事故でもあるんだよ」
121: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/02(水) 02:23:54.05 ID:5VR2VZOG
コンコン

凛「失礼しま~す」ガチャ

穂乃果「ぐ~ぐ~…」

凛「やっぱり!これで必要なものは揃ったよ…‼」

真姫「本当⁉」

凛「うん、それじゃこれちょっと借りて…

ガシッ

凛「にゃっ⁉」

穂乃果「持ってかないで!それは大事なものなの‼」

凛「わわっ!ごめんなさい…」

真姫「いいのよ、凛。押収しなさい」

穂乃果「なんで?駄目だよっこれは穂乃果の作品に使うもの…

真姫「生き血を吸った物を世に送り出すなんて…とんだサイコパスね」

穂乃果「や、やめてよ…そんな事言うの」

真姫「はぁ?言い訳するつもり?この…人殺し‼」

穂乃果「やめてっ‼」

ガッ!

真姫「アンタがいなかったら…こんな事にはならなかったんだから…‼」

穂乃果「うぐ…穂乃果じゃない!穂乃果じゃないよぅ…!」

真姫「この…‼」

凛「真姫ちゃん!やめて!」

真姫「凛…」

ドサッ...

穂乃果「げほっげほっ…」

真姫「穂乃果」

穂乃果「な…なに…?」

真姫「許さない」

穂乃果「………」
122: 名無しで叶える物語(たこやき) 2018/05/02(水) 03:44:03.45 ID:5VR2VZOG
凛「ねぇ真姫ちゃん」

真姫「何?」

凛「自分が死ねばよかったみたいなこと…絶対思っちゃダメだよ」

真姫「………」

凛「約束して!」

真姫「わかった」

花陽「凛ちゃん!見つけたよ!例のアレ‼」

凛「そう!まさしくこれにゃ!」

凛「ありがとかよちん。かよちんはなんか…縁の下の力持ちって感じだね」

花陽「えへへ…結構、嬉しいかな」

凛「さてと、解決に必要な材料は全て揃ったし!」

凛「行こうか…探偵星空凛の謎解きショーの始まりにゃ‼」
159: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/07(月) 21:54:17.60 ID:vFlJvFUC
凛「皆さんこんにちは、私は探偵の星空凛…ってもうみんな知ってるよね」

凛「はい!というわけで、ようやく事件の真相を突き止めました」

花陽「すごい唐突に始めるね…」

凛「そ、そんなこと今はいいの!」

凛「じゃあ、一つ一つ追っていきながら犯人を探しましょうか」

真姫「……すーはー」

凛「はい!それじゃ」

真姫「…!」ガタッ

希「なぁ、どうしたん?」

真姫「べ、別に…ちょっと…」

花陽「落ち着いてください」ポン

凛「かよちん…」

花陽「肩に力が入っておりますよ。どうぞリラックスなさって…」

真姫「…ありがと」

凛「この家の主人が冷静でない状態で話を進めるのはナンセンスですね。落ち着いたところで西木野さん、先に犯人を発表するか、出来事を並べた後に最後に犯人を知りたいか、お選びください」

真姫「…先に教えて。今なら冷静でいられると思う」

凛「かしこまりました。ではお望み通りに…」

凛「事件はこの別荘の主人である西木野真姫さんの自室のベッドにて発生、被害者は西木野さんの友人の矢澤にこさん」

凛「その矢澤にこさんを殺害した犯人は…!」



凛「西木野真姫さん…小泉花陽さん…」

凛「2人を除いた、この家の人間全員による組織犯罪です‼」

真姫「なっ……‼」
161: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/07(月) 22:29:09.60 ID:vFlJvFUC
真姫「花陽以外、全員…⁉」

真姫「聞いてないわよ‼私はてっきり…」

凛「はい、追って説明しましょう。もう既に半分程罪を認めている方もいられるようですね…」

穂乃果「………」ガタガタ

絵里「…お待ちください。この事に関しては無礼ながら、私は不服を申し立てたいのですが」

凛「どうぞ、根拠があるなら」

絵里「私は事件当日、早朝の仕事の為にお嬢様へお水を運んだ後、仮眠としてすぐに2時間半程度の睡眠をとらせていただきました。その私がどうしてこのような事件に関連があるというのでしょうか」

凛「そう早まらないでください。後に解説しますから…それに」

凛「絢瀬さん、あなたの運んだ水は『普通の水』でしたか?」

絵里「っ…!」

真姫「そういえばあの時…!」

真姫「妙にすぐ眠くなってそのままソファで寝ちゃったのよ…まさかあなた…‼」

凛「そういうことです西木野さん。あなたにはあの日、睡眠薬を含んだ水を飲ませたんですよ…間違いありませんよね?絢瀬さん」

絵里「お見事です。間違いありません」

凛「弁護をするわけではありませんが敢えて言っておきましょう!」

凛「この事件は…事件であると同時に事故でもあったのです‼」

真姫「は⁉事故…⁉」

花陽(そういえばお嬢様はこの事は聞いていなかったかな)

凛「彼女達は、元々矢澤にこさんを殺害するつもりなどなかったのです」

真姫「はぁ⁉ちょっと!意味わかんないんだけど⁉」

凛「西木野さん、あなたですよ」

真姫「…⁉何よ」

凛「この事件の犯人である5人の殺害予定は、矢澤にこさんではなく!」


凛「西木野真姫さん…あなただったのです」


真姫「…嘘…嘘!嘘よ…‼」フラッ...

花陽「お嬢様っ!」
162: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/07(月) 22:30:25.28 ID:vFlJvFUC
真姫「どうして…今になって全て繋がって…」

凛「ごめんね…ここで言おうって決めてたから」

真姫「探偵のくせに騙すなんて…狡いわよ」

凛「ごめん、凛はそこまで器用じゃないから」

真姫「謝らないで。最後まで教えて」

凛「わかったよ。でもその前に…」

凛「ちょっとだけ電話させてほしいにゃ」

海未「…今この場で出来ない事ですか?」

凛「いいえ、この場で十分ですよ」

海未「早めに済ませてくださいよ…」
163: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/07(月) 22:52:50.90 ID:vFlJvFUC
ツ-ツ-

凛「あーもしもし?凛だよ」

凛「お姉ちゃんにお願いがあるんだけど…」


凛「…わかってるって」

凛「うん…うんうん、うんっそうだよ…」

凛「うん、はーいそれじゃお願いね」

凛「ラーメンは豚骨がいいにゃ~」

凛「じゃあまた後でね…」ピッ



凛「失礼しました。続きを言いますね」

希「全く何の電話や…」

凛「大事な連絡にゃ。気を取り直して…」

凛「まず、この事件を解決する大きな決め手となった物はこれです!」

凛「ババンっピアノ線!」ジャ-ン

凛「この事件を飽くまで事故による西木野真姫さんの死亡として済まそうとする為には、徹底的に家にある物、更に言えば西木野さんの自室にある物のみで犯行を行う必要がありました。その為このピアノ線を利用したのです」

希「ちょっと待って。それならなんでピアノ線なん?そんな物、普通部屋に置く?」

絵里「それに、こちらは所謂ミュージックワイヤーというタイプであり、犯行の手口としてしばしば用いられる工芸用のピアノ線とは別物では?」

凛「お詳しいようで。確かにその二つは別物です。しかし、基本的な構造の違いはあまりありません。用途が違うため、厚さが異なるといった程度のこと」

凛「つまり、金属工作をする方であれば利用することは容易、ですね?穂乃果さん」

穂乃果「うん、そうだよ…」

凛「確かに、一般の人にはミュージックワイヤーは、張り替えに用いるとしても専門の技術が必要な為必要ありません…ところがそれは、飽くまで演奏家や趣味でピアノを触る人たちの話。例外として演奏するが調律も出来る人もいる…ですよね?真姫さん」
164: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/07(月) 23:04:58.44 ID:vFlJvFUC
真姫「ええ、そうよ…そして私はその一般から外れた例外。音大の時代に張り替えを習ったから大学時代はピアノの調律のバイトもしてたわ」

真姫「だから、その名残じゃないけど…私用や学生時代の友達の調律の為に今も家にピアノ線を置いてあるの」

真姫「でも私が自分で調律してるだなんて話はしていなかったはずよ?どこにそんな事がわかる要素があったのよ?」

凛「それこそ部屋にあるピアノですよ」

真姫「あっ…!」

凛「お父様が購入されたものでしょうか、大層歴史があるようですね?」

真姫「ええ、18世紀に製作されたって聞いてるわ。まだピアノが世に出回ったばかりの物ね」

凛「18世紀のピアノともなれば、その価値はヴァイオリンで言うならストラディバリウスやグァルネリといったところでしょうね…」

凛「それはさておき、250年近くも前のピアノですから、当然内部の構造に違いはありましょう…残念ながら細かな違いは私のような素人にはわかりませんが、一つ、素人でもわかる決定的な違いがあるのです!」

凛「それは使われる材質!ピアノ線をご覧ください。当時であれば、使用されるピアノ線は真鍮線でした。この線は炭素鋼であり、現代に張り替えられたという事実が判明します」

凛「これで西木野さんの自室にピアノ線があった事に対する不自然はありませんね?」

希「そ、そうやな…」

真姫「ピアノ線をどう使ったのか、詳しく聞きたいわ」

凛「それはズバリ、仕込んだのですよ…あの、月夜に動く甲冑の中に!」

凛「甲冑に特殊な細工を施し、ある一定の動作を行うと斧を振り下ろすようにしたのです」

真姫「そんな事…どうやって⁉」

凛「スプリングの力を利用するんですよ!そしてその加工をした人物こそ…高坂穂乃果さん、あなたですね?」

穂乃果「はい、間違いありません…!」

真姫「穂乃果…」
165: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 01:11:40.91 ID:skCqVPwC
穂乃果「あの甲冑には、添え木を抜くと支えがなくなって、籠手の部分が飛ぶように加工したんだよ。で、籠手が飛んで斧が落ちるように…」

凛「そしてその添え木を抜いたのは、自由に西木野さんの部屋を出入り出来た人物の南ことりさん、あなたです!」

ことり「ええっ⁉」

凛「証拠としてこの手袋を見つけました…」

ことり「それは…はい、私のモノです」

凛「この手袋をつけた状態で添え木を抜き、念には念をということで、二つの証拠を隠蔽する為に処分しましたね。一つはその手袋を…もう一つは支えていた添え木を」

ことり「……」

凛「しかし、手袋と違い、添え木は処分するにも家の中では違和感が残りやすい。そこで家の外で処分したいものの、添え木を外に捨てる事が出来る人物は1人しかいません。門限がありますからね…園田海未さん、あなたですね?添え木を処分する為に川へ流したのは」

海未「私が?何の理屈も合いませんが…」

凛「あなたは前に、私にこの家の門限を教えてくれましたね。あの夜24時以降に門を開ける音が聞こえてふと疑問に思ったんですよ」

海未「ぶ、物的証拠が無ければ私が捨てたなど、仮定の域を超えませんよ」

凛「ちゃんと用意しましたよ、ほら!」スッ

海未「なっ何故…!」

凛「優秀な私の右腕が見つけてくれましたよ。妙に綺麗な木片をね…」

凛「それと、しっかりあなただという証拠が一緒に落ちていましたよ」

海未「…!警備時の装備のバッジ!」

凛「あなたはこの家には時計がない事から、自分以外は細かい時間を把握出来ないと過信していたでしょう…ですが、『この家の中には』なくとも確かに時計はありました…依頼人として招かれた私の腕にね」

凛「添え木を外へ捨てたのは、深夜の午前1時で間違いないでしょう」

海未「はぁ…ぐぅの音も出ませんよ」
166: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 02:05:05.11 ID:skCqVPwC
凛「さてここで西木野さん、何か疑問はございませんか?」

真姫「希よ!希は…何なの?」

凛「ふふ…よく考えてください。事件直前の夜のこと。彼女とはどんなやりとりを?」

真姫「ええと…占ってもらって、物を移動させるといいって…あ…‼」

真姫「っ~~‼」

凛「環境作りですよ…東條希さんの主な犯行は」

真姫「あの時…甲冑を動かしたから…‼」

希「………」ガク

凛「自分で動かした甲冑による事故なら、事件だと思われにくいですからね」

希「…少しずつ、ミスが重なってしまったんやね」

希「ウチらの負けやな」

凛「簡単にまとめるとこうですね。高坂さんが細工し、東條さんが環境を整え、南さんが実行し、園田さんが隠蔽し、絢瀬さんが全体を抜かりなくサポートし、西木野真姫という人間を事故に見せかけて殺す算段でした…」

凛「複数人による犯行になった理由は恐らくリスクの分散でしょう。裏で動かす者、実際に動く者が同じでは犯行の際リカバリーが効きませんからね」

凛「しかし、ある大きなイレギュラーが発生した事により、作戦は狂い、結果的に違う人間を『事故で』殺してしまうことになってしまった…」

真姫「イレギュラー?」

凛「そう、そのイレギュラーこそ、私と矢澤さんが偶然犯行当日に足を揃えたこと…!」

凛「この事実に動揺したのか、段々とミスが重なってしまいましたね。最初のミスは?」

絵里「確実に予定時刻に実行する為に用意した睡眠薬の量…」

凛「想定より多く投薬してしまった為、事件の夜、西木野さんは定位置のベッドではなく、ソファに寝てしまった」

凛「一人でベッドに寝ることになった矢澤さんは十分な寝返りを打てました。そして、残念ながら、寝返りによって身体がベッドの右側に寄った時、計画実行…」

真姫「……ふん」

凛「この時、二つ目のミスは?」

絵里「殺害対象の確認を怠ったこと…」

凛「いつもは月明かりに照らされてベッド周りは明るかった為、つい確認し忘れてしまったのでしょう。殺すのが西木野さんかどうか…」

凛「しかし、あの日はとても暗く部屋が見渡せなかった…そう、事件の日は新月の夜だからですよ」

凛「そして、最後のミスは?東條さん」

希「…僅かな良心の目覚め」
167: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 02:28:26.12 ID:skCqVPwC
希「ウチは…全てを裏切った。真姫ちゃんも、この事件を協力した仲間も…」

絵里「どういうことですか?」

希「実は…あの時…甲冑は、予定より本当は少しだけ遠めに置いたんや」

希「みんなが心配だからって…大した理由もなく、目の前の光景がこれから血で染まるなんて、耐えられんかった」

希「だから、少しでも助かるようにってなぁ…」

希「でも、それが決め手となって…ウチが余計なことをしたせいで…死んだ」

真姫「うっ…ぐす…」

希「ウチが5人分の罰を受ける!だから!他の4人は…

バシッ!

希「うぐっ!」

花陽「最低です!余計な事をしたから亡くなった?そんなことはどうだっていいんですよ!あなたが、他の方が何もミスをしなかったら誰かが助かったわけではないんです!」

花陽「計画通り進んだ場合でも、お嬢様が亡くなっていたんですよ⁉どんな事情があろうと…一時でも芽生えた殺意を行動に移した人を私は許しません‼」

花陽「全員等しく報いを受けるべきですよ…こんな酷い人達は‼」

真姫「花陽…」

真姫「もう、いいわ」

絵里「計画は失敗、証拠は掴まれやがて世に出る…せめて最期まで足掻きたいものですね」

凛「…⁉」

絵里「全て知られたからには…あなたにも消えていただきます‼」

凛「…ふふっ」

凛「袋の鼠ってやつかにゃ?」

絵里「御名答!」

凛「何言ってるの?」

絵里「はい…?」
168: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 02:30:41.91 ID:skCqVPwC
凛「あなた達のことを言ったんですよ?袋の鼠ってね…」

絵里「な、何を言って…

ことり「絵里さん!警察が大勢!」

絵里「何っ…⁉」

凛「どうしたの?凛達のこと消さなくていいの?」

絵里「くっ…この…‼」

真姫「絵里」

絵里「お嬢様…」

真姫「あなたには失望したわ」

絵里「…!それだけは…それだけは、言われたくなかったのに…‼」

ファンファンファン...
169: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 02:49:46.48 ID:skCqVPwC
コンコン

花陽「誰ですか…?」

凛「凛だよ」

花陽「凛ちゃんかぁ!どうだったの?あの後」

凛「みんなに動機を聞いたんだ。事の結末を見届けたかったからね」

凛「穂乃果ちゃんはお金がないからだって…事故で死んだら保険がおりるからね」

凛「園田さんはやっぱり黒い繋がりがあってそこの命令だって、怖いにゃ~」

凛「ことりさんは…結局よくわからなかった」

凛「希ちゃんは元々何度も真姫ちゃんと衝突してたっぽい…仲よさそうだったのにね」

凛「絢瀬さんは…」

花陽「どうしたの?」

凛「絢瀬さんは…嫉妬」

凛「昔、もっと若い頃に真姫ちゃんのパパの愛人だったけど、結婚の際に捨てられちゃったみたい。それで長いこと何らかの復讐をしようと…」

花陽「…ダメだよ。結果的に関係ない人が犠牲になっちゃった」

凛「結婚の直前、何度も泣きながら真姫ちゃんのパパに捨てないでって懇願したそうにゃ」

花陽「…その時に言われたの?」

凛「当たり!その時にパパがね…」

凛「君には失望した…って言ったんだと。同情する?」

花陽「申し訳ないけど、無理かな…」

凛「だよね…あ、真姫ちゃんはその後別荘は売って医者を目指すんだって。色んなものがめちゃくちゃになったのに、立派だにゃ!」

花陽「めちゃくちゃといえば…私の職場もめちゃくちゃだよぉ!」

凛「なくなっちゃったからね…」

花陽「これからどうしよう…貯金も仕事もないよぉ」

凛「仕事はあるよ?」

花陽「へっ?」

凛「何たって、かよちんは凛の最高の右腕だから!」

花陽「凛ちゃん…‼」

凛「あっでも探偵としては真姫ちゃんの方がずっと優秀かな」

花陽「そんなぁ~」

凛「あははは!」
170: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 02:58:59.17 ID:skCqVPwC
花陽「そういえばね、一つ聞きたいと思ってた事があって」

凛「ん?何~?」

花陽「どうしてあの時電話したの?」

凛「ああ、あれはあらかじめ決めておいた暗号だよ」

花陽「あっ暗号ー⁉」

凛「あれはね、電話で信号を送ってたにゃ。『お姉ちゃんにお願いがあるんだけど』っていうのが緊急時を意味してて、『わかってるって』っていうのが時間指定の予告だよ」

凛「うんを5回言ったのは『50分後』ってこと!『ラーメンは豚骨がいいにゃ』…これは『現場の包囲』なんだよ」

花陽「だから袋の鼠なんだ」

凛「そそ!」

花陽「すごいなぁ…私、そんな力になれるかなぁ」

凛「なれるとも!次もよろしくにゃ!相棒!」

花陽「相棒かぁ…えへへ、よろしくね」
171: 名無しで叶える物語(アメリカ合衆国) 2018/05/08(火) 03:00:06.37 ID:skCqVPwC
おしまい
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