この大地、天に返せ

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千歌-アイキャッチ41
千歌「今日は天皇様から勅が出されたらしいよ」

曜「なんだっけ。こんでんえーねん・・・」

梨子「墾田永年私財法ね」

pixiv: この大地、天に返せ by バッツ

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黒澤天皇より発せられた勅によって、私たちは耕した土地を私有化できることになった。
今までは三世一身法で孫の代でその所有は終わっていた。
正直、それだったら土地を耕す気にならないんだよね。どんなに頑張って耕しても返しちゃうなんて。
税もバカにならないし・・・

でも土地の私有化がようやく認められた。これでたくさん土地を手に入れて、私たち3姉妹仲よく暮らすんだ!

その時、空が闇に覆われた。

ゴゴゴッ

千歌「何あれ!」

曜「空が裂ける!?」

梨子「もしかして末法!?」

花丸「助けて~!」

近所の花丸ちゃんの声が聞こえる。
何か助けを求めている。一体何が・・・

ヨハネ「私の名はヨハネ。愚かな人間どもよ。この世界を何だと思っているの?」

花丸ちゃんが何者かに捕まっている。
よはね?この辺りじゃ聞かない名前だね。

ヨハネ「私は天界からの使者。人間どもが愚かにも土地を自分たちの利益のためだけに運用しようとしているとの情報が入って、ここに来たわ。土地とは本来天界からの賜りもの。神が生み出した大地を私利私欲のために使うことなど許されない!この大地、天に返せ!」

花丸「そんなこといっても、天皇様が・・・」

ヨハネ「天皇、そいつが犯人ね!」

花丸ちゃんを解放しどこかへ飛び去るヨハネ。
もしかして天皇様のところへ?急がないと!

梨子「なんだったの・・・仏様?」

曜「仏様ってのはあんなに可愛い子なんだね」

花丸「怖かったずら・・・」

どこかで、聞いたことがある気がする。
どこだったっけ・・・

千歌「あ!わかった!」

梨子「千歌ちゃん!どこ行くの!」

私が向かったのは自分の家。
家の裏にある農具小屋の奥にしまってたはず。

千歌「あった!」

鞠莉母さんがかつて書いてた日記。
ここには日常のことから、何か予言めいたものまで書いてる。
確かこの辺りのページに・・・

『今より3年後、天の使いが空を裂き現れるであろう。この世は終わりを迎える。仏の加護があらんことを』

これだ・・・どうして知ってたのかな。
今、鞠莉母さんは黒澤天皇の妃として朝廷にいる。
百姓なのに不思議だよね。

千歌「みんな!鞠莉母さんに会いに行こう!」

___

ヨハネ「あなたが天皇ね。人間が神になれるはずもないのに」

ダイヤ「な、なんですの!あなたは!」

果南「天皇様、お下がりください!この近衛兵果南がお守りします!」

ヨハネ「天の使いとでも言えば分かるかしら?ねえ、マリー」

鞠莉「ヨハネ・・・」

ルビィ「こ、怖いよ・・・」

千歌「鞠莉母さん!この日記は!」

私たちが着いたころにはもうヨハネと天皇様は出会っていた。
このままだとこの世が終わりになるかも。まさに末法・・・

ヨハネ「その日記、ちょっと見せなさい。ふふっ、裏切り者のマリー。ここで出会えるなんてね」

鞠莉「ええ、そうね・・・」

ダイヤ「ど、どういうことですの?」

ヨハネ「マリーも私と同じ、天使なのよ」

千歌「なっ!」

曜「母さんが!」

梨子「どういうことなの!?」

ヨハネ「マリーは人間に恋して天界から追放されたのよ。だから、この日記にいずれ天界から罰が下されると知っていたのよ」

母さんが天使?
恋をしたって、亡くなった父さんと?
そして私たちが生まれて、今ここにいるんだ。
日記の予言はこうなると知っていたから・・・

鞠莉「土地を私有化する法を作ろうといったのは私。こうすれば必ずあなたが来ると知っていたから。予言も大当たりよね?」

ヨハネ「なんの目的でそんなことしたのか分からないけど、とにかくそんな法は今すぐ取り消すのね。さもないと・・・」

ダイヤ「くっ・・・」

ルビィ「お姉ちゃん!」

ヨハネ「こいつがどうなっても知らないわよ?」

鞠莉母さんはわざと天使をここに呼んだんだ。
でもどうして?このままだと天皇様も鞠莉母さんも・・・

鞠莉「ふふっ、私が何の考えもなしにあなたを呼ぶと思う?これを喰らいなさい!」

ヨハネ「くっ、この光は!?」

鞠莉母さんが掲げたには金銀山水八卦背八角鏡。
その鏡から反射した光に当たったヨハネは力を奪われたみたい。

ヨハネ「まさかそんなものを持ってるなんてね」

鞠莉「きっと私が呼ばなくて、いずれあなたたちはこの世に侵攻してきたはずよ。だから、試しておきたかったの。この鏡の光が本当にあなたたちに有効かね」

ヨハネ「その実験台って訳ね・・・いいわ、今回は退いてあげる。でも、私たちを本気にさせたみたいね。覚えていなさい、愚かな天使よ」

鞠莉「鏡の光だけが武器じゃないわ。私には・・・」

千歌「えっ」

曜「わっ」

梨子「きゃっ」

鞠莉「こんなに眩しく光ってる子ども達がいるんですもの!」

ヨハネ「ふん、何とでも言いなさい。いずれこの大地は天に還ることになるわ。覚えておきなさい」

天使は空に帰っていった。

墾田永年私財法。
それが発端となって始まった今回の事件。
いずれ天界はこの世に攻め入ってくる。

でも、大丈夫。

私たちの輝きはきっと天界をも超える。
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