- 1: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:25:23.58 ID:/UY7CAre
- にこ「もう歩けないー!」
海未「しっかりしてください!登山をしてみたいと言ったのはにこですよ?」
にこ「海未ちゃんおんぶしてぇ~」
海未「バカ言うんじゃないですよ」
海未「ホラ、後は帰るだけなんですから」
にこ「こんな本格的な登山になるなんて聞いてないわよ・・・」
にこ「てか海未、この道で合ってるの?」
海未「えぇ、もうすぐ通りに出られるはずです」 - 6: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:31:01.34 ID:/UY7CAre
- 海未「・・・」テクテク
にこ「・・・」テクテク
海未「・・・」テクテク
海未「・・・チッ」
にこ(舌打ち!?)ビクッ
にこ「ど、どうしたの?」
海未「すみませんにこ。道を間違えました・・・」
にこ「えぇ・・・」 - 8: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:35:51.47 ID:/UY7CAre
- 海未「どうやらさっきの別れ道を直進するのではなく右に曲がるべきだったようです」
にこ「どうする?戻る?」
海未「・・・いえ、方向的にはそれほどずれていないのでこのまま進みましょう」
海未「少し遠回りになりそうですが」
にこ「わかったわ」 - 10: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:42:31.74 ID:/UY7CAre
- 海未「・・・」テクテク
にこ「・・・」テクテク
海未「にこ、すみません」
にこ「へっ?」
海未「山に慣れているはずの私がこんな初歩的なミスを犯してしまうなんて・・・」
海未「ましてや初心者のにこを連れているのに・・・」
海未「本当にすみません」シュン
にこ「な、何言ってんのよ!別に遭難したわけじゃないんだから!」
にこ「さっさと下山して美味しいものでも食べに行きましょ!」
海未「は、はい!」 - 11: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:50:50.61 ID:/UY7CAre
- しばらく歩いて
にこ「何か開けたとこに出たわね」
海未「これは・・・」
にこ「海未ちゃん見て!これすっごい綺麗じゃない!?」
海未「これはミヤマトリカブトですね」
にこ「花の名前分かるのね!」
海未「まぁ、多少は」
にこ「さすが海未ちゃん!」キャッキャ
海未(花と戯れるにこかわいいです)
にこ「もうすぐで降りられるのかしら」
海未「そろそろだと・・・」
がさっ - 12: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 22:57:32.79 ID:/UY7CAre
- 海未「!」ビクッ
にこ「えっ?」
にこ(誰、この人・・・)
にこ(この人も迷ったのかしらね)
海未「」ブルブル
にこ(・・・海未ちゃん?)
おばさん「・・・・」
おばさん「良かったぁ。助かったわ」
にこ「?」
にこ「もしかして迷ったんですか?」
にこ(この時期にフードなんて被っちゃって)
にこ(暑くないのかな)
おばさん「・・・えぇ」
おばさん「よかったら、連れていってもらえる?」 - 15: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:05:02.18 ID:/UY7CAre
- にこ「いやー実は私達も迷っててー」
にこ「でももうすぐ通りに出れると思うんです!」
にこ「良かったら一緒に・・・」
ガシッ
にこ「え?」
にこ「な、何よ海未ちゃん!?」
海未「・・・私達は後から行きます。先に歩いて下さい」
おばさん「・・・」ペコリ
テクテク…
にこ「ちょ、ちょっと海未ちゃん!案内してあげた方が・・・」
海未「」ブルブル
にこ(どうしちゃったのよ・・・) - 17: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:13:04.89 ID:/UY7CAre
- にこ「・・・」テクテク
海未「・・・」テクテク
にこ「・・・」テクテク
海未「・・・」テクテク
にこ(・・・)
にこ(おっせぇー!!)
にこ(このおばさん超おっせぇー!!)
にこ(何ちんたら歩いてんのよもうすぐ日が暮れそうだっていうのに)イライラ
にこ(やっぱり前行って先に道見てきた方が・・・)スッ
海未「にこ」
にこ「な、何よ」
海未「あの人についてこられるのは嫌ですからね」
海未「絶対見える所がいいです」
にこ「な、なんなのよ・・・」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:1341adc37120578f18dba9451e6c8c3b) - 18: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:17:33.87 ID:/UY7CAre
- にこ(というかこのおばさんの格好随分とラフというか・・・)
にこ(山に登る装備ではないわよね)
にこ(この人はいつからあそこにいたんだろう)
にこ(というかどこから来たんだろう)
にこ「ねぇ!どこから来たんですか?」
おばさん「・・・」
にこ(うわ無視)
おばさん「・・・」
おばさん「ねぇ」
にこ「?」
おばさん「前。代わらない?」 - 19: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:23:28.51 ID:/UY7CAre
- にこ「えっ・・・」
海未「代わりません!行って下さい!!」
にこ「ひっ」ビクッ
おばさん「・・・」テクテク…
おばさん「前。代わらない?」
海未「代わらない!!早く行って!!」
にこ「う、海未ちゃん・・・」ビクビク
海未「大丈夫ですよにこ・・・」
海未「私がついてますから」 - 21: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:27:44.62 ID:/UY7CAre
- うみにこ「!」
おばさん「・・・」
にこ(み、道に出た!)
にこ「見て海未ちゃん!アスファルトよアスファルト!」
海未「そ、そうですね」ホッ
にこ「やっと帰れるわ!良かったぁ!」
にこ「後はここを下っていけば・・・」
ばきっ!! - 23: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:33:41.09 ID:/UY7CAre
- うみにこ「!!」ビクッ
にこ(く、首が直角に・・・!)ガタガタ
にこ(ま、まがっ)
おばさん「けけけけけけけけけけけけ」
海未「逃げますよ!!」ガシッ ダッ
にこ「ひえぇん!!」ダッ - 26: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:49:18.49 ID:/UY7CAre
- それから私と海未ちゃんは信じられない速さで山を降り
町まで戻って一息入れる間もなく電車に飛び乗りました
電車の中はとても快適で
安心しきった私はボロ泣きしてしまいました
最寄りの駅につき私は約束を思い出しました
「・・・海未ちゃん、ご飯食べに行こ?」
「・・・はい、行きましょう」
それが山を降りてから初めての会話でした
お店に向かう途中海未ちゃんがこう言いました
「・・・にこ。あいつのフードの中の顔、見ました?」
見てない、と私が言うと
「そうですか・・・」
そう言って海未ちゃんは口をつぐみました
もうこの話終わりなのかな、と思い始めたころ
「目も鼻も口も、土が一杯に詰まってたんです」
って。
「あんなのにぴったり後ろついて歩かれるのは私は絶対に嫌です」
って。
あれ以来私も海未ちゃんも山には行ってません - 27: 名無しで叶える物語(庭) 2018/07/24(火) 23:50:45.65 ID:/UY7CAre
- 終わり!閉廷!
皆ありがとう!
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『にこ「もう疲れたー!」海未「頑張って下さい」』へのコメント
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2018年5月26日
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