真姫「赤黄色の金木犀」

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真姫-アイキャッチ30
1: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 11:58:43.33 ID:jPP44DON
もし貴女に会って全て伝えられる事ができるのなら今の私は何を言うのだろう
それは叶えられない事だと分かっていても、私は心の中で貴女を思い出していた

真姫「凛…」

元スレ: 真姫「赤黄色の金木犀」

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3: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:01:36.28 ID:jPP44DON
凛と私は付き合っていた。高校を卒業し大学生になりお互いが就職したタイミングで同棲を始めた。
その時の私は研修医として忙しい日々を送っていた。朝は早く家に帰っても遅くまで勉強の毎日だった。凛はそんな私を支えるために苦手だっただろう家事を全てやってくれていた。そんな生活の中でも私は凛との関係に幸せを感じていた。
4: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:06:45.78 ID:jPP44DON
凛と別れて何度目の秋だろう。
『別れた』という表現は正しくないかもしれない。凛はいなくなったのだ。
ある日仕事を終えいつもの様に家に帰るとそこに凛の姿は無く、代わりに机の上に「ごめんね。」と書かれたメモが置いてあった。
最初はなんの事か分からず買い物にでも行っているのだろうと思っていた。それこそ猫のように気が向いたら戻ってくるだろうと。だけど凛が戻ってくることはなかった。
5: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:11:41.52 ID:jPP44DON
気が付けば今年も終わりを迎えようとしている。あんなに悲しいことがあっても時間は止まってはくれない。寧ろ時間が進むのが早く感じるくらいだ。きっと冷夏が続いたせいだろう。
凛がもう二度と戻ってこないだろうと気づいた時私は朝から夜まで毎日泣いた。仕事に行くこともできずただ幸せの残り香を感じながら時を巻き戻したいと願うばかりの日々を送っていた。
7: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:16:08.44 ID:jPP44DON
その時から比べると今はもう完璧に立ち直ったと言えるだろう。全て忘れ何も未練が無いと言えば嘘になるがしっかりと『今』を生きている。あの時の私達が『今』の中で輝いていたように。
私は残り少なくなった月日でやらなければいけない事を考えながら歩くスピードをあげた。
8: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:19:33.03 ID:jPP44DON
真姫「(帰ったら冬服の準備をしないと。)あっ…」


真姫「この香り、キンモクセイ…」


真姫「あの日凛と行ったあの場所でも同じ香りを…」
9: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:21:44.26 ID:jPP44DON
・・・
・・・・
・・・・・

凛「あれ、真姫ちゃんこの辺すごくいい匂いがするよ」

真姫「ホント、キンモクセイの香りがするわね」

凛「これがキンモクセイの香りなんだー。ねぇねぇ、キンモクセイの花言葉ってなんなの?」

真姫「そうね、確か【気高い人】だったかしら?」

凛「気高い人って真姫ちゃんみたいだにゃ」

真姫「べ、別に気高くなんてないわよ!」

・・・・・
・・・・
・・・

真姫「凛、どうしていなくなったの」

真姫「(あんなに毎日幸せだったのに)」
10: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:23:27.28 ID:jPP44DON
後から分かったことだが金木犀の花言葉には【初恋】【真実の愛】【陶酔】といった意味もあるらしい。私の凛への気持ちはまさにこんな感じだったと思う。
11: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:25:19.94 ID:jPP44DON
もうあの時の景色、あの時の凛の笑顔を思い出す事はできない。忘れるには十分な時間が経ってしまった。だけど匂いだけは忘れていなかった。

きっと私はこれから先どんなときもきっとこの赤黄色の花の香りで彼女の事を思い出すのだろう。
そんな思いで胸が騒いでしまう、甘い香漂う秋の帰り道
13: 名無しで叶える物語(庭) 2018/11/06(火) 12:30:10.99 ID:jPP44DON
これにて終わりです。見てくれた方ありがとうございました。まきりんなんて無くてすみません。
顔とか声って結構すぐ忘れちゃうけど匂いってふとした瞬間に思い出す事あるよねって事を書きたかっただけなのに変に重くなってしまった。
元ネタになった曲もあるのでそちらも是非聞いてみてください。
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『真姫「赤黄色の金木犀」』へのコメント

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2018年5月26日
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