真姫「過去と未来と今の私」【SS】

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1: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:21:44.26 ID:NNm+pWoi.net
―――――屋上

真姫「どうしてくれるのよこれ!!」

にこ「何度も謝ってるでしょ!!」

凛「またいつもの喧嘩かにゃ~」

花陽「でもいつもと様子が違うみたい・・・二人とも怖いよ」

真姫「謝って許されるとでも思ってるの!?壊しておいてそれはないでしょ!!」

にこ「だぁ~かぁ~らぁ!にこがあとで買い直してあげるって言ってるじゃない!」

真姫「買い直せばいいってもんじゃないわ!!せっかく大切な人買ってくれた時計!!いつも大事に使っていたのに・・・」

にこ「何が大事よ、そんな安い見え張らなくたっていいわよ」

プチッ

真姫「・・・もういいわ、帰る」

にこ「ちょ、待ちなさい!練習まだ終わってな」パシッ

真姫「触らないで!」バッ

にこ「っ!!・・・じゃあ帰って、当分来なくたっていいわ」

真姫「・・・そうさせてもらうわ」

バタン!

元スレ: 真姫「過去と未来と今の私」【SS】

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3: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:29:11.89 ID:NNm+pWoi.net
絵里「にこ、一体どうしたのよ」

にこ「休憩中、座ったところが運悪く真姫ちゃんの時計だったのよね」

絵里「それは怒るわよ、だってあの時計真姫がすごく大切にしてたもの・・・」

にこ「・・・嘘に決まってるわ」

凛「本当だよにこちゃん、真姫ちゃん授業中でもずっと時計してるんだよ?」

にこ「え?」

凛「いつも寝るときとお風呂入るとき以外はいつもつけているらしいにゃ、それに人からもらったものを大事にしていないなんて真姫ちゃんじゃないにゃ」

にこ「そんなに大切な時計・・・」

希「にこっち、今すぐ謝ってくるんや、まだ間に合う」

にこ「わ、わかったわよ・・・」
4: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:35:19.26 ID:NNm+pWoi.net
真姫「なんであんなことを言ってしまったのよ・・・私」

この時計は昔、ある人がくれた大切な時計

他の人から見たら買い直せばいいって思うかもしれないけど、にこちゃんから言われるなんて思わなかった

だってこの時計は特別な思い入れが・・・

フラッ

え?

う、そ・・・?

体が動かない意識も朦朧としてきた、階段でこれはまずい

嫌、まだにこちゃんに謝っていない、喧嘩したまま死ねない

真姫「に、こ、ちゃ・・・」

ドサッ
7: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:44:18.53 ID:NNm+pWoi.net
ガチャ

にこ「・・・真姫ちゃん?まだいる?」

・・・え?

目の前に、おそらく階段から落ちて倒れているであろう人影がある

にこの目に疑いがなければ・・・それは紛れまなく

いつも冷静で頭脳明晰で容姿端麗、だけど根はやさしくていつもにこと話してくれて・・・

さっきまでにこと喧嘩していた真姫ちゃんだ

にこ「真姫ちゃん!?どうしたの!?真姫ちゃん!!」

傍に駆け寄る、でも意識が全くない

呼吸もしていない、かすかにするのは弱弱しい心音のみ

嫌だ、嫌だ、そんなの絶対嫌だ

にこ「真姫ちゃん!!真姫ちゃん!!」

絵里「どうしたのよにこ!・・・真姫!?」

希「大変や!凛ちゃん!今すぐ救急車呼んで!」

凛「わ、わかったにゃ!」

花陽「真姫、ちゃん・・・」ガクッ
11: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:52:00.66 ID:NNm+pWoi.net
にこ「嫌ぁ!真姫ちゃんを連れて行かないで!」

ガシッ!

希「落ち着くんやにこっち!このままだと真姫ちゃん治らないかもしれないんやで!」

にこ「落ち着けるわけないでしょ!容体が悪いんだったらなおさらよ!」

希「だから落ち着くんや!、今回のことはにこっちのせいやない!不運な事故や!」

にこ「あ、あ、まきちゃ・・・」

絵里「私から生徒会室にいる三人に伝えておくわ。いずれは学校中に広まるかもしれないけど二人とも情報は漏らさないように、いいわね?」

凛「わかったにゃ・・・」

花陽「はい・・・」

絵里「二人とも真姫とは仲良かったから冷静になれとは言わないわ。だけど今日は家に帰って休んでて」

絵里「希!そっちはどう?」

希「・・・・・」フルフル

絵里「そう・・・とりあえず部室に連れて行きましょう、ここだと騒ぎになるわ」

希「せやね・・・」

にこ「うぁ・・・うぅ・・・」グスッ

カチッカチッ

にこ「・・・時計?」ヒョイッ

これはさっきの時計、にこが壊してしまった、真姫ちゃんが大切にしていた・・・

でも壊してしまったら動かないはず、実際さっきは動いていなかった

たとえこの時計が動いても、真姫ちゃんはピクリとも動く気配がなかった

にこ「ごめんね・・・真姫ちゃん・・・」
12: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 00:57:30.23 ID:NNm+pWoi.net
――――――――

ここは、どこ?

目の前に広がるのは真っ暗な闇

私は確か階段から落ちて、気を失ったはず

だとしたらここは夢?

真っ暗なはずなのに私は手や足、体全体を認識できている

むしろ白く発光している?

真姫「!」

目の前に明るい扉が出現した

何かあるかもしれない、ここで待っていても仕方がないし

進むしか、ない

ガチャ
15: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:10:26.46 ID:NNm+pWoi.net
―――生徒会室

絵里「失礼します」

穂乃果「絵里ちゃん!穂乃果たちに何か用?」

ことり「絵里ちゃん様子が変だよ?顔が青ざめてる・・・」

絵里「落ち着いて聞いてほしいの、真姫が・・・」

海未「・・・?真姫がどうかしたのですか?」

絵里「ま、真姫が、階段から落ちて、意識が、戻らないの・・・」

海未「そ、そんなっ・・・!」

ことり「本当なの?絵里ちゃん?」

絵里「・・・・・」コクリ

穂乃果「は、早く病院に!」

絵里「だめよ穂乃果」

穂乃果「絵里ちゃん!?このままだと真姫ちゃん死んじゃうかもしれないのに!!」

絵里「穂乃果たちはまだ生徒会の仕事が残っている、行ったところで会えないと思うわ」

穂乃果「で、でも!」

希「だからうちらも手伝って早く終わらせるんや」

ことり「希ちゃん!」

希「素直にそういえばええのに、絵里ちも動揺してるんやね」

絵里「希・・・」

凛「凛たちもいるにゃー!」

海未「凛!花陽!」

絵里「あなたたち、家で休んでてって・・・」

花陽「真姫ちゃんが倒れているときに家で待ってなんていられないよ!私たちにできることがあるなら言って!」

穂乃果「あ、ありがとう!みんなっ!」グスッ

ことり「泣いちゃだめだよ穂乃果ちゃん」

海未「そうです、仕事が終わったらみんなで真姫のところへ行きましょう!」

穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃん・・・!うん!」

絵里(希、にこの様子はどう?)

希(だめや、ショックで茫然としとるから一人で部室に・・・)

絵里(わかったわ、ありがとう希)
16: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:25:34.06 ID:NNm+pWoi.net
真姫「ん・・・」

目を開けると見知らぬ部屋にいた

ここは・・・病室?

にしては白くて新しい部屋、私一人しかいない

あの後病院に運ばれたのかしら

・・・?

違和感があると思ったら腕に時計がない、落ちた衝撃で外れた?

真姫「っ!」

腕に痛みが走る、よく見ると腕はやせ細っていた

遠くを見ると足も、わずかだが身長が伸びているような

これはいったい・・・?

「ま、まき、さん?」

「はい」

誰かが来た、おそらくこの病院のナースだ

「せ、先生!!ま、真姫さんが!真姫さんが起きました!!」

たかが少し意識がなくなったくらいであの騒ぎっぷり

そこまで重体だったのかしら
17: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:26:55.66 ID:NNm+pWoi.net
「なんなのよもう・・・」

「真姫、真姫か!!本当に真姫なんだな!!」

「パパ?」

そこには貫録のある医師が立っていた

面影がある、私のパパにそっくりだ

でも年を重ねていて、顔にしわがあり白髪だ

でもあれはたしかにパパ・・・

「真姫っ!よかった、本当によかった!!」ギュツ

「い、痛い痛い!パパ痛いって!」

「先生!あまり強く抱かれては・・・」

「そ、そうだった、すまなかった」

死ぬほど痛かった

でもあの抱きしめ方はパパそのものだった

温かく包み込むような・・・にこちゃんも同じ抱きしめ方してくれてたっけ
18: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:40:03.59 ID:NNm+pWoi.net
真姫「な、何よそれ・・・」

ここがあの時、私が意識を失ってからちょうど十年後

未来の音ノ木坂だなんて信じられるはずがない

確かに違和感はあった

体はやせ細っていて、身長も少しだけ伸びていて・・・

何より窓から見る景色がよく本で見た近未来らしくなっていた

真姫パパ「仕方がないことだ、お前はあれからずっと意識を失っていたのだからな」

真姫「そんなに長い時間・・・」

真姫パパ「だがよかった、このまま一生起きないかもしれないと思って毎日が不安だった」

真姫パパ「たまに夢に出てくるんだ、お前が死んでしまう夢をな、そのたび私は・・・私は・・・」

真姫「パパ・・・心配させてごめんなさい」

真姫パパ「いいんだ、お前が生きてさえいればそれでな」

私はその言葉にとても安心した

今までパパはどれほど苦しんだか言葉にしなくてもわかっていた

十年たったとはいえ、パパの顔はとても老けていたから

でも私の目が覚めてよかったと言ってくれた

とてもうれしかった

ナース「先生、そろそろほかの患者の診察が・・・」

パパ「ああすまんな、名残惜しいが話はあとでしよう」

真姫「そうね・・・ママは?」

パパ「すっかり忘れていた、これから連絡して私がいない間真姫の看病をしてもらおう」

真姫「ありがとう、パパ」

パパ「じゃあまたあとでな」

パタン
21: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:57:57.16 ID:NNm+pWoi.net
―――――西木野総合病院

タッタッタッ

穂乃果「真姫ちゃん!」

絵里「真姫!」

ピーッピーッピーッピーッ

花陽「まき、ちゃん・・・」

「ああ、君たちか・・・」

ことり「もしかして、真姫さんのお父さんですか?」

海未「ま、真姫は!真姫の容体は!」

真姫パパ「・・・植物人間状態だ」

!!!!!

真姫パパ「最善は尽くした、しかし大きな腫瘍が脳にめり込んでいる状態でとても手を出せる状態ではない」

希「そ、んな・・・」

絵里「すみませんでした!」

絵里「私が注意を払っていればこんなことにはならなかったのに、真姫さんをこんな目にあわせてしまって・・・」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」

真姫パパ「・・・君たちのせいではないのだろう?」

絵里「え?」

真姫パパ「君たちのせいでないことは十分わかってる、これは事故だ、真姫の運が悪かっただけだ」

絵里「し、しかし!」

真姫パパ「すまないが、今日は帰ってくれ」

希「絵里ち・・・」

絵里「・・・わかりました、後日改めてお伺いします」

真姫パパ「そうしてくれ」

絵里「それでは」

パタン
22: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 01:59:14.75 ID:NNm+pWoi.net
真姫パパ「どうしてだ、どうして真姫なんだ・・・!うちの真姫がこんなことに・・・」

凛「真姫ちゃんのパパ、泣いて」

希「凛ちゃん」フルフル

凛「・・・ごめんにゃ」

タッタッタッ

花陽「あ、真姫ちゃんのお母さん」

ことり「え?」

真姫ママ「・・・・・」ペコリ

ガラッ バタン

海未「・・・帰りましょう」

絵里「・・・ええ」
23: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 02:13:34.49 ID:NNm+pWoi.net
―――――未来の西木野総合病院

真姫ママ「真姫!!」

真姫「! ママ!」

真姫ママ「よかった、本当によかった!!」ウルッ

真姫「もう、泣かないでよ」

真姫ママ「何言ってるの!ふつう娘が十年間寝たきりだったのに突然起きたら泣くに決まってるじゃない!」

それもそうね

やっぱりここは十年後の音ノ木坂らしい

ママもまだ若いけど、ストレスなのか老けてるように見える

もうあきらめて認めるしかないのね、この世界

真姫ママ「パパから言い忘れたことがあるって言われたの」

真姫「何?」

真姫ママ「歩けるにはこの先ずっとかかるかもしれないから、専門の介護福祉士をつけるだそうよ」7

専門の介護士?いったい誰かしら・・・

コンコン

真姫ママ「入ってきていいわ」

「失礼します」
27: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 02:30:52.72 ID:NNm+pWoi.net
真姫「紹介するわ、彼女があなたの介護福祉士」

「エリー・アレクサンドラです、よろしくお願いします」

エリー・・・エリーですって!?

真姫ママ「じゃあ私は帰るから、ちゃんとお話ししておいてね」

バタン

真姫「・・・・・」

エリー「・・・・・」

どどどどどうしよう、エリーって言ったらあのエリーよね!?

で、でも間違えてたらどうしよう、話づらいわ

エリー「初めまして真姫さん、私のことはエリーって呼んでください」

真姫「は、はぁ・・・わかりました」

初めまして、か・・・

やっぱり違うわよね、そんな都合のいい話が・・・

エリー「あ、ちなみに私、ロシア人のクォーターです」

真姫「えええええ!?」

エリー「そ、そんなに驚くことですか?」

真姫「やっぱりエリーじゃない!」

エリー「はい、私はエリーですが・・」

真姫「そうじゃなくて、綾瀬絵里!私がμ'sのいたころの先輩、綾瀬絵里よね?」

エリー「誰ですかその人?私最近日本に来たばかりなのでよく・・・」

真姫「人違いね、悪かったわ・・・」

ここは十年後の音ノ木坂

ロシア人のクォーターなんてそう珍しくもないかもしれない

それにアレクサンドラという名字はロシアでも多いらしいし

そう、ここは音ノ木坂だけど私の知らない世界
28: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 02:35:18.50 ID:NNm+pWoi.net
過去の話はまだ当分先になります
今と未来の世界を平衡して進めていきます
あと、未来の世界のほうが時間の進みが速いです
逆にいえば、現実世界は全くといいほど日が進まないのでご注意ください
30: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 02:43:48.34 ID:NNm+pWoi.net
―――――部室

にこ「んん・・・」

いつのまにか寝ていたみたい

もう日は落ちかけている、急いで帰らないと・・・

ガチャ

希「にこっち」

にこ「希・・・」

こんな時間なのに希が部室に来た

用事の内容は・・・大体わかる

にこ「一人にしてくれて感謝するわ」

希「こっちこそ、一人でずっと待ってたなんて偉いやん」

小ばかにされてる

いつもなら売り言葉に買い言葉、反抗しようとするけど今日は

にこ「ふっ・・・何よそれ」

少しの笑みしかこぼれない

希「にこっち疲れたやろ、一緒に帰ろ?」

にこ「そうね」
31: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:00:21.78 ID:NNm+pWoi.net
希「あのなにこっち、早速本題なんやけど・・・」

にこ「何よ、言ってみなさい」

何よなんて、知ってるくせに

私は受け入れたくないだけ、希の口から聞かされる現実と真実を

希「真姫ちゃんな・・・植物状態なんやて」

にこ「え・・・?」

植物・・・状態・・・?

希「みんなで病院行ったら真姫ちゃんのパパに会ってなぁ・・・」

嘘よ嘘、そんなの絶対嘘

希「真姫ちゃんが植物状態で、ずっと寝たきりなんやて」

本当だとしても、それは私が許さない

にこ「・・・希、にこはバカだから植物状態の意味が分からないの」

希「にこっち・・・」

にこ「だから今日は先に帰らせて」

希「・・・わかった、ほなな、にこっち」

にこ「ん」

希が遠ざかっていく

もう見えなくなると思ったら突然振り向き

希「にこっち!つらいかもしれんけど部活には絶対来るんやで!約束や!」

にこ「・・・約束って、する暇もなく帰って行ったじゃない」

ありがとう、希
32: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:17:28.19 ID:NNm+pWoi.net
にこ「ただいま~」

こころ「おかえりなさい!お姉さま!」

いつも疲れたときに、こころの声が私を迎えてくれる

にこ「ありがとうこころ、二人は?」

こころ「お姉さまを待っていたら寝てしまいました・・・」

にこ「そう、ごめんね遅くて」

こころ「大丈夫です!ご飯は私が作ったので食べてください!」

こころは本当にやさしい子ね

にこ「ありがとう、こころ」ナデナデ

こころ「えへへ~・・・ふわぁ~」

にこ「こころも疲れたわよね、先に寝てて」

こころ「すみませんお姉さま、おやすみなさい」

にこ「おやすみ、こころ」
33: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:18:09.69 ID:NNm+pWoi.net
私は軽く食事をとり、シャワーだけ浴び布団にもぐった

にこ「・・・・・」

嘘をついてしまった

植物状態なんてにこでも知ってる、ニュースでもドラマでも出てたあの・・・

植物状態になった人は植物のように止まったまま、寝たきりになり呼吸だけをし続ける、本当に植物のような状態

そしていつ死ぬかすらわからない難病

にこ「・・・!」ゾクッ

嫌なことを考えてしまった・・・もう寝ないと

・・・寝れない、違う寝たくないんだ

明日起きたら真姫ちゃんが死んでしまってるかもしれない

今後一生目が覚めないかもしれない

そんな嫌なことばかり頭に浮かんで・・・

にこ「う、うぅ・・・」ジワッ

もう耐えきれなかった

にこ「うわあああああああああん!!わあああああああああ!!」

妹たちが寝ているから枕で顔を覆いながら精一杯泣いた、大きな声で

真姫ちゃんが死んじゃうなんて嫌だ、一生起きないなんて嫌だ

そんないやな想像を頭から消し去るため泣き続けていたら

私はいつの間にか

にこ「すぅ・・・すぅ・・・」グスッ

深い眠りにへと落ちていた
34: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:26:58.31 ID:NNm+pWoi.net
―――――未来のとあるアパート

カチッカチッ

「・・・いつまでなり続けるのかしらこの時計」

今日はあの日から十年、長いような短いような十年間

その間この時計はずっと時を刻み続けている

「見るたび見るたび嫌な記憶がよみがえる時計ね、捨ててしまいたいくらいだわ」

でも捨てられない

これを捨てるってことはあの子が植物状態である現実から逃げてしまうことになるから」

私はこの時計をあの子に返すって心に決めた

それがたとえもう十年後だろうと私が死ぬ間際だろうと

時計が動かなくなったとしても・・・

カチッカチッ
35: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:42:15.26 ID:NNm+pWoi.net
―――――過去のとある公園

「あなたはだあれ?」

「ま、ま・・・きー」

「まっきーね、よろしく!」

「え、ち、ちが・・・」

「にこのことはにこってよんでね!あ、にこってゆうのは私のこと!」

「に、にこ、ちゃん?」

「そ!ねぇまっきー、これからにこと遊ばない?」

「い、いいの?」

「うん!みんなに紹介するからこっちにきて!」ギュッ

「あ!にこちゃん!」

「みんな~あのね!・・・」
36: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 03:50:15.56 ID:NNm+pWoi.net
―――――矢澤家

にこ「!!」ガバッ

とても昔の夢を見た、とても鮮明に覚えている

あれはにこが八歳のころ、にこと友達になったシャイな子

名前は・・・だめだ、そこだけうまく思い出せない

こころ「お姉さま!」

にこ「・・・こころ?」

こころ「いつもお姉さまが起こしに来るのに今日は起きるの遅かったですよ!」

にこ「ごめんね、今からご飯作るから二人を待ってて」

こころ「はーい」タッタッタッ

さて、今日も頑張らないと
38: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 05:14:40.67 ID:NNm+pWoi.net
―――――未来

あれから一か月

まだまだ普通の生活にはほど遠いけど、エリーのおかげで何とか外に出ることができた

真姫「・・・久しぶりね、外の空気」

エリー「俗にいうシャバの空気はうまいぜ!ってやつですか?」

真姫「何よそれ」

私とエリーの仲も日を追うごとに仲良くなっていった

元から仲良しみたいな話し方するからついつい軽く話してしまう

呼び方もいつの間にか真姫になってた

エリー「真姫、どこか行きたいところある?」

真姫「行きたいところって・・・私どこに何があるのか知らないのよ」

エリー「それなら私が紹介するわ、車に乗って」

真姫「エリー車運転できるの?」

エリー「もちろんよ、20代後半になっても車持ってない人なんて真姫くらいよ」

真姫「当たり前じゃない!寝たきりでどうやって取りに行けっていうのよ!」

エリー「ふふ、真姫はか~わいいな~」

あれ?この言葉どこかで・・・

エリー「じゃあまずはデパートにレッツゴー!」

真姫「エリーあなたもしかして・・・新米?」

ブウウウウウウン!!!

真姫「ちょっと!病人乗せてるの忘れないでよぉ!」

エリー「ハラショー!!」
50: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 12:25:42.26 ID:NNm+pWoi.net
>>47
今度から気を付ける



―――――未来のデパート

真姫「・・・広い」

まさか音ノ木坂にこんな広いデパートがあるなんて知らなかった

エリー「音ノ木坂もずいぶん変わったのよ」

真姫「・・・エリー最近日本に来たばかりよね?」

エリー「そ、そうだったわね、む、昔一度来たのよ一度だけ」

エリー「あのころの音ノ木坂にあこがれて来てみたはいいもの、すっかり変わってしまったようね」

真姫「そうなの・・・」

今の音ノ木坂はビルなどの建物が多く建ち並んでいる

私がいたころの音ノ木坂の面影はひとかけらもない

みんなが見たらどう思うのだろうか

最初は驚いて楽しそうにふるまうだろうけど、誰もこの音ノ木坂をいいとは思わないだろう

・・・なんだか悲しい気持ちになった

エリー「真姫は何か買いたいものはある?例えば・・・トマトとか?」

真姫「ト、トマトは好きだけど、なんでトマトなのよ」

エリー「私の友達がトマト好きだったから・・・かしら」

エリー「それと無性にトマトが食べたくなったからね」

真姫「じゃあトマト選びましょ」

エリー「今のトマトの種類は多いわよ、どれもおいしいけど」

エリー「えーと、ここよ」

目の前には一面の赤、赤、赤。すべてトマトだ

真姫「ハ、ハラショー・・・」

エリー「クスッ」

真姫「な、何で笑うのよ!もう!」
51: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 12:37:41.77 ID:NNm+pWoi.net
エリー「このトマト酸味が強いわね、試食してみる?」

真姫「甘いトマトのほうがいいわ」

エリー「じゃあ・・・これね、はいあーん」

真姫「ヴェエエ・・・一人で食べれるわよ」

エリー「いいからいいから、あーんして」

真姫「い、いいってば!」

エリー「・・・あ!真姫の上にサンタさんが!」

真姫「え!?」

パクッ

真姫「・・・・・」

エリー「ふふっ」

真姫「嘘ついたわね、しかもトマトを口に中に入れた」

エリー「こんな嘘に引っかかるなんて、かぁ~わいいな~」

真姫「次したら許さないからね!」

エリー「はいはい、素直に口開けてくれたらいいのに」

まったく・・・ん?

真姫「このトマト、おいしい・・・」

エリー「そうでしょう?十数年前の高級トマトなんて比じゃないくらいおいしいのよ」

真姫「エリー、その・・・あ、ありがと・・・」

エリー「どういたしまして、真姫」

そのあともエリーは私にこの世界を教えてくれた

たまにちょっかいもだされるけれど教え方が親切で楽しくて、時間がどんどん過ぎていった

一生この日のことを忘れることはないだろう



「真姫、ちゃん・・・?」
55: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 13:20:40.14 ID:NNm+pWoi.net
―――――音ノ木坂学院、三年教室

にこ「おはよう、希」

希「にこっち、元気なったん?」

やっぱり心配されてたんだ

そりゃあんな別れ方したら心配されるのも仕方ないわよね、自分で言うのもなんだけど

正直にこはもっとショックを受けると思ったけど、昨日泣き寝入りしたおかげかなんとか立ち直れた

それもこれも希やこころたちのおかげね

にこ「・・・なんとか、ね」

希「よかった、その様子やと練習も出れそうやね」

そういえば絵里・・・絵里の姿が見当たらない

絵里が学校休むなんて珍しい、むしろ初めてなんじゃ

にこ「希、絵里は?」

希「絵里ちは、絵里ちはな・・・」

まさか、気負いすぎて熱でも出したんじゃ・・・
56: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 13:41:28.52 ID:NNm+pWoi.net
>>53
今の年齢にそのまま10を足してください
過去編に出てきた人は10引いてください



希「親と喧嘩してるねんて」

にこ「はぁ!?ふつうそんなことで休む!?」

希「そんなこと、ねぇ・・・」

にこ「訂正するわ、あの絵里が喧嘩で休むなんて信じられない」

希「うちも詳しい内容は知らんのや、いくら絵里ちでも午後には来るやろ」

にこ「それもそうね、HR始まるからとりあえず座ろ?」

希「せやね・・・」

・・・・・

―――――昨夜、東條家

希「絵里ち、それ本気なん?」

絵里「ええ本気よ、終わったら話に行く」

希「なにもそこまで・・・絵里ちは何も悪くないんよ?」

絵里「・・・・・」

希「絵里ち自分で言うてたやん、あれは不運な事故だって」

絵里「・・・ええ言ったわ、でもね希」

希「?」

絵里「真姫がいつか起きたとき、少しでも真姫に幸せをあげられたら・・・たとえほんの少しでも」

希「絵里ち・・・」

絵里「それに、将来の夢とか特になかったからこれをきっかけにしてもいいのかなって」

希「・・・わかった、みんなには黙っとく、特ににこっちには」

絵里「いつも希のおかげで助かってるわね」

希「ええんやそれで、はよ両親に相談してき?」

絵里「ありがとう希、明日は来れないかもしれないけどお願いね」

希「うちに任しとき、ほなな」ピッ
58: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 14:29:13.99 ID:NNm+pWoi.net
絵里ちは背負いすぎなんや・・・

でもうちが絵里ちの夢を否定することなんてできん

うちはただ応援するしかないんや

「起立、礼」

「あー、緊急報告だ」

希「・・・え?」

にこ「ま、まさか」

「昨日の放課後、部活中に一人の生徒が階段から落ちて意識不明だそうだ」

ざわざわ・・・

「静かに、学年、名前、所属部活動はある生徒の希望により公表は避けている、むやみやたらに詮索しないように、以上」

希「・・・やっぱり秘密にはできんかったか」

にこ「希、学校側に教えたの!?」

希「教えるも何も救急車呼んだんや、こうなることはわかってたことや」

凛ちゃん、花陽ちゃん頑張った

二人とも説得したんやろうな、どうか名前は伏せてくださいって

あとで慰めてやらんとなぁ

ガラッ

にこ「! 絵里!」

絵里「遅くなったわ、遅刻するなんて生徒会長失格ね」

希「絵里ち・・・」

絵里「さっき先生にこっぴどく怒られたわ、お前が遅刻するなんて言語道断だ!って」

違う、そんなことで怒られるなんて絵里ちやない

たぶん絵里ちは・・・内緒にしていたことで怒られてたんや
60: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 14:45:33.55 ID:NNm+pWoi.net
絵里「それじゃあ私、勉強するから」

にこ「あ、うん・・・」

希「絵里ち・・・」

私は昨日から怒られっぱなしだ

―――――絢瀬家

絵里パパ「だめだ」

絵里「どうして!友人を助けるために頑張ることがなぜだめなの!」

絵里パパ「そんな自己犠牲な将来像などいつか破綻してしまう」

絵里「しない!私は決意したの!」

絵里パパ「ならば率直に言おう、お前には卒業後ロシアへ行き、そこで働いてもらう」

絵里「っ!!」

絵里パパ「お前がどうしてもっていうならその職業だけ認めてやろう、結構じゃないか、このご時世職を失うことなんてない」

絵里パパ「だがやるとしてもロシアでだ、そこは譲らん」

絵里「なんでそんなロシアにこだわるの!私はハーフじゃないのクォーターなのよ!」

絵里パパ「じゃあクォーターなら家族を見殺しにしてもいいっていうのかぁ!!!」ドンッ!

絵里「!!」ビクッ

シーン・・・

絵里ママ「私から言わせてもらうわ、おばあちゃんが病気なの」

絵里「!?」
61: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 15:23:26.28 ID:NNm+pWoi.net
真姫ママ「重い病気で、今は大丈夫らしいんだけど日に日に悪化していって・・・」

真姫パパ「お前がこんなこと言わなければ卒業したその日に言い、有無を言わさず送るつもりだったんだが・・・」

絵里「おばあちゃんが・・・そんな・・・」

真姫パパ「決めるのはお前次第だといいたいが、こっちにも事情がある」

真姫ママ「友達のことはかわいそうだけど、絵里にはあきらめてもらうしか・・・」

絵里「あきらめないわ!」

真姫パパ「まだ聞かないのか!」

絵里「二人とも助けるから!絶対!約束する!」

真姫パパ「なっ!・・・もういい!呆れた!」

絵里「パパの分からずやぁ!」

バタン!

絵里ママ「絵里・・・気持ちはわかるけど二人なんて無理よ」

絵里「・・・ママ、卒業したらロシアに連れて行って」
63: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 15:51:26.00 ID:NNm+pWoi.net
やばいミスった
真姫パパ× 絵里パパ○
真姫ママ× 絵里ママ○

絵里ママ「・・・いいの?」

絵里「だけどそれはおばあちゃんが治るか友達が起きるまで・・・後者はパパが許してくれないと思うけど」

絵里ママ「そう、決心は揺るがないのね」

絵里「もちろんよ」

絵里ママ「わかったわ、ママからパパに伝えておくわ」

絵里「お願いね、ママ」

絵里ママ「そういう頑固なところパパそっくりね」

絵里「何か言った!?」

絵里ママ「なんでもないわ、おやすみ絵里」
65: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 15:57:50.17 ID:NNm+pWoi.net
私は決めたの、二人に少しでも楽に、幸せになってほしいって

きょうから勉強漬けの日々になるわね

ふふ、楽しみだわ

絵里「絵里、まじめな顔して勉強してるのにたまに落ち込んだり笑ったりしてるわ」

希「絵里ちには絵里ちなりの考えがあるんや、見守ってあげよな?」

待っててね、おばあちゃん!真姫!


てか俺疲れてるわ、投下ペースも遅いし誤字多いし
このままだとみんな面白くないと思うから、7時半か8時まで休む
その代りそこからぶっ続けで書くんでよろしくお願いします
69: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 19:49:21.36 ID:NNm+pWoi.net
おはよう
結構見てくれ人多くてうれしい
一発で書いてるからどんどん話は広がっていくが
ラストの構想は自分の中では出来上がっているから
土日を使いゆっくりと投稿していこうと思う



―――――未来のデパート

タッタッタッ

私のほうへ走って近づいてくる人影がある

「あ、あの!あのあの!もしかして、に、西木野真姫さんですか!?」

真姫「え、ええ、そうだけど・・・」

この人はいったい?

でも見覚えはあった、私は数少ない昔の友人の一人を思い浮かべた

その子と比べると、背丈は伸び、体格が大きくなって、何よりむ、胸が・・・

あわてんぼうで、しゃべり方がおぼつかなくて、でもどこか優しい目をしている

彼女は・・・

「り、凛ちゃん!!大変だよぉ!!」
70: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 19:54:01.83 ID:NNm+pWoi.net
「ど、どうしたのかよちん!!」

この声!

声がした方向へ振り向くと、その声の主は猛烈にダッシュして、私の、前に!?

「にゃにゃにゃにゃにゃにゃあ~!!!」

「きゃあ!!」

キキーッ!

「・・・・・」

「・・・?」

「あ、あーっ!!ま、真姫ちゃん!?」

「ま、真姫だけれども」

この人にも見おぼえがある

いつも元気活発で私たちをよく振り回してくれる存在

でも心はいちばん乙女で、何より口癖は「にゃ」

彼女は・・・彼女たちは・・・

「「真姫ちゃん!!」」

私の友達、小泉花陽と星空凛だ
71: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 20:07:02.04 ID:NNm+pWoi.net
花陽「ほ、本当に真姫ちゃんなの!?」

真姫「ええ、そうよ、花陽」

花陽「・・・!!」ウルッ

凛「かよちん泣くことないにゃ~」

真姫「そ、そうよ!凛の言うとおりだわ」

凛「っ!!う、うぅ・・・」ウルッ

真姫「ちょ、ちょっとぉ!デパートの中なのに二人とも泣かないでよ!」

凛「だ、だってぇ・・・」グスッ

花陽「真姫ちゃんに名前呼ばれて、真姫ちゃんが生きてることが本当なんだって思ったら・・・」グスッ

真姫「まったく大げさね、何も変わってないじゃない・・・」

でもかわってないからこそいいものもある

きっと変わり果てたのはこの音ノ木坂だけではないはず

私の望みとしてはμ'sはμ'sのメンバーのままでいてほしい

・・・私自身が変わってしまったけどね
72: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 20:21:43.25 ID:NNm+pWoi.net
凛「あれ?後ろにいるのは?」

真姫「紹介するわ、エリー・アレクサンドラさん、私の介護をしてくれる人なの」

花陽「え?あなたは・・・!」

突然花陽が驚いたような呆れたような顔をした

真姫「ど、どうしたの?」

花陽「な、なんでもないよ、あはは・・・」

凛「そうにゃそうにゃ!なんでもないにゃ!」

エリー「そ、そうよ、何でもないのよ・・・ぷぷ」プルプル

真姫「なんでもなくないでしょ!エリーに至っては震えてるじゃない!」

なんか腹立つわ、力が出せるなら一発入れてたわね・・・

花陽「じゃあ私たちはこれで・・・」

凛「また今度ね!真姫ちゃん!」

真姫「ええ、またね二人とも」

エリー「・・・・・」ヒラヒラ

真姫「まったくもう、あの二人は」

エリー「まったくね」

真姫「あなたも大概よ、ていうか一番ひどい」

エリー「さ、さぁ次はどこ行きますか~?どこでもいいですよ~?」

ごまかされた、しかも話し方が腹立つ

・・・!

真姫「そうね、神社に行けるかしら」

エリー「! いいわね、それじゃあレッツ・・・」

真姫「ま、待って!ゆっくり行ってねゆっくり!」

エリー「ふふ」



30分ほど飯
73: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 21:02:27.57 ID:NNm+pWoi.net
―――――部室

ガチャ

希「みんなちゃんとおる?」

にこ「部活はじめるわよー」

「「「「・・・・・」」」」

四人、か

希「ことりちゃんは?」

穂乃果「ことりちゃんは・・・理事長室に呼ばれたの」

海未「私たちもついていこうとしたのですが、どうしても一人だというので・・・」

穂乃果「絵里ちゃん、は?」

にこ「絵里は・・・少し用事が出来たから遅れるそうよ」

希「・・・・・」



絵里「ごめんなさい、今日の課題がまだ終わってないの、あとから出るから希たちは先に行ってて」

希「絵里ち、何もそこまで・・・」

絵里「後悔、したくないから」

希「・・・・・」

絵里「自分で言った手前、やることすべてに全力を尽くしたいの、もちろんスクールアイドルもちゃんとやるわ」

希「無理せんでね、絵里ち」

絵里「前に言ったと思うけどみんなには内緒ね、特ににこは責任感強いからなおさらね

希「わかった・・・」
74: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 21:16:18.60 ID:NNm+pWoi.net
花陽「う・・・うぅ・・・」グスッ

凛「かよちん・・・」

希「どうしたん?二人とも」

凛「凛たち頑張ったんだにゃ、頑張って先生に言わないでほしいって頼んだんだにゃ・・・」

花陽「でも、事故は事故だからって言われて、せめて名前だけはと思って、それで・・・」

ぎゅ

凛「希、ちゃん?」

希「二人とも頑張ったなぁ、絵里ちも仕方ないって許してくれるはずや」

花陽「ごめんなさい・・・」

希「うちらが背負わせてしまったな、謝ることなんてないんや」

「「うわあああん!!」」

ガチャ

穂乃果「こ、ことりちゃん!」

海未「ど、どうでしたか?」

ことり「・・・みんな落ち着いて聞いてね」
76: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 22:22:54.82 ID:NNm+pWoi.net
穂乃果「そっか・・・」

ことり「うん、何とかお母さんが説得してくれたみたい」

海未「ことりのお母さんには感謝しなければなりませんね」

にこ「何よ、てっきり廃部の話かと思ったじゃない」

希「でも・・・真姫ちゃんがいないのに活動はどうするん?」

そう、μ'sは9人でμ'sなのだ

このまま活動を続けていてもラブライブ出場は絶望的である

穂乃果「・・・休止しよう」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

海未「穂乃果、本気で言ってるのですか」

穂乃果「真姫ちゃんがいないμ'sなんて、一人でもかけたらμ'sはμ'sじゃない」

希「でも穂乃果ちゃん、せっかく廃部を免れたのにそれでいいん?」

穂乃果「理事長には私から言っておく、だけどμ'sじゃないなら活動する意味なんてないと思うの」

ことり「仕方、ないよね」

海未「・・・・・」

それはみんなわかっとることなんや穂乃果ちゃん

みんな本当は続けたいって思ってる

けど一人でもかけたらμ'sじゃない、その言葉が重くのしかかる

誰もがあきらめかけていた



にこ「私は続けるわよ」
77: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 22:50:56.95 ID:NNm+pWoi.net
希「にこっち・・・」

にこ「それができないっていうならμ'sとして活動しないわ」

海未「つまり・・・?」

にこ「μ'sを抜ける」

穂乃果「にこちゃん!?」

にこ「私はスクールアイドル、もといアイドルになるためにμ'sになったの、それなに活動ができない?ばかばかしい、だったら一人でするわよ」

凛「そんなの嫌だにゃ!」

花陽「真姫ちゃんだけじゃなくにこちゃんまで抜けたら私たち、耐えられないよ・・・」

希「凛ちゃん、花陽ちゃん・・・」

にこ「・・・いいから部室開けなさい」

ことり「にこちゃん!」

にこ「うるさいわねぇ!私は部長でここの部室はもともと私が使ってたところ!活動しないならさっさと帰って!」

海未「・・・帰りましょう」

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未「私たちは間違っていません、ですがにこの決意に水を差す権利は私たちにありません、おとなしく帰りましょう」

にこ「そういうことよ、μ'sとして活動するんだったら考えなくもないわ」

穂乃果「・・・にこちゃんの、バカ」

バタン

にこ「あんたに馬鹿なんて言われたくないわよ」
79: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/26(金) 23:34:47.09 ID:NNm+pWoi.net
私は決めたの

あなたが戻ってくるまでアイドルを続けるって

いつか目覚めるそのときまで

私はずっと待っている

そのときは矢澤にことしてじゃなく

トップアイドルにこにーとして

その目がたとえ、永遠に開けられることがないとしても

にこの心がもつ私は待ち続ける

アイドルとして出迎え、この時計を返す

だからね

早く戻ってきてよ

やっぱりずっとなんてたえられないよ

あなたがいたからこそにこの心は強かった

でもいくら心が強いにこでもあなたがいなかったら意味がないの

にこの心は今にも崩れそう

だから早く

帰ってきて

真姫ちゃん
82: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:11:53.47 ID:4NvknlCA.net
訂正
にこの心がもつ私は待ち続ける ×
にこの心がもつまで待ち続ける ○


―――――未来の神社

真姫「ここは全く変わらないのね」

エリー「補強工事はしたらしいわ、でも外装や内装はあのころから変わらないまま」

内心すごくほっとしている

希が知ったら嬉しいでしょうね・・・

海未「真姫、真姫ですか!?」

その声は・・・

真姫「海未!?」

海未「やっと、起きたんですね・・・いつまで待たせてたと思ってるんですか」

真姫「ご、ごめんなさい」

海未「もう・・・本当に心配だったんですから」

みんなにこれだけ心配させてたのね私・・・

ことり「真姫ちゃん?」

真姫「ことり・・・」

ことり「真姫ちゃん・・・よかったね」

真姫「ええ、ことりも元気そうで何よりだわ」

海未とことりも全く変わっていない様子で何より・・・

真姫「ところで二人はなんで神社に?」

海未「週に一回希に頼まれてるんですよ、神社とその周辺の掃除を」

ことり「もうことりへとへと~」

希・・・希!?

真姫「希もここにいるの!?」

海未「いますよ、希~!」

「はいは~い」
86: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 02:02:36.90 ID:4NvknlCA.net
>>85
内心驚いてて何話せばいいかわからない感じがうまく出せなかった



希「なんや海未ちゃん?・・・!」

真姫「希・・・」

希「・・・真姫ちゃん」ポロポロ

真姫「ヴェエエ!?泣かないでよ」

希「うち、毎日神様に祈ってたんや、真姫ちゃんが治るようにって・・・」

私のためにそこまでしてくれたなんて・・・

真姫「心配かけさせてごめん」

希「ええんや、これから真姫ちゃんが幸せになるなら」

それにしても希、凄く大人っぽくなったわね

昔の希をそのまま大きくした感じ・・・

希「・・・ところでいつまでその姿でいるつもりなんや?」
87: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 04:13:14.52 ID:4NvknlCA.net
エリー「な、何のことかしら?」

真姫「エリー?どうしたの?」

希「真姫ちゃんそいつはエリーやない、いや真姫ちゃんにとってはエリーかもしれんけど」

真姫「いったいどういう意味よ」

エリー「・・・希には勝てないわね、私から説明するわ」

希「せやな、真姫ちゃんだましたんやし」

真姫「え?え?」

エリー「私よ私、絢瀬絵里、アレクサンドラなんて真っ赤なウソ」

ヴェ

真姫「ヴぇえええええ!?」

絵里「やっぱり信じ切ってたのね、これだから真姫はいじられやすいのよ」

希「でもさすがに最初は疑われたやろ?」

絵里「当たり前じゃない、でもすっとぼけていたらいつのまにかだまされてたわ」

希「真姫ちゃんはちょろいからな~」

真姫「ナニソレ!イミワカンナイ!」プイッ

ことり「あ、真姫ちゃん拗ねた」

海未「真姫、そんなことでへそを曲げてはいけませんよ」

ことり(さっき陰でこっそり驚いていたのだれっだっけなあ・・・)

絵里「ごめんなさい真姫、真姫をびっくりさせようと思ってね」

真姫「そんなサプライズいらない!」
88: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 04:36:39.63 ID:4NvknlCA.net
海未「それでは私たちはこれで・・・」

ことり「お疲れ様~」

希「またな~」

海未とことりは帰って行った

いつも週末に手伝いに来ているらしい

私もリハビリもかねてここへ来ようかしら

絵里「そろそろ時間だわ、病院へ帰りましょう」

真姫「じゃあね希」

希「ほなな~」

真姫「またあの車に乗るのね・・・」

絵里「帰り道くらい辛抱しなさい」

真姫「・・・本当はどうなの?」

絵里「え?」

真姫「私を騙した理由、今なら話せるんじゃないの?」

絵里「・・・今は、だめ」

真姫「今は?」

絵里「いつか話せる時が来るわ、いつか」

真姫「いつか、ね」

エリーのことだからきっと深い理由があるはず

その時まで私は帰れない

・・・帰る?
92: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 15:22:05.46 ID:4NvknlCA.net
帰るってどこに?

病院・・・?いや、違う

私、今の西木野真姫に入っている人格は本当に十年後の西木野真姫?

意識不明になんてなったことないからわからないけど十年後の世界にたどり着いたのなんてあまりのも早すぎる

今から一か月前はたしか・・・かすかな記憶だけど私が意識を失う日、ちょうどその日だった

1/365・・・それにしてはあまりにも偶然過ぎる

これは推測にすぎないが、私は今から十年前の西木野真姫

意識を失ったその日、何らかの現象が起きて私は精神だけ十年後の西木野真姫の体に乗り移ってしまったのだ

じゃあもともとあった十年後の私はどこに?

空になった本体に私が入り込んだことになると、十年後の私はどこかをさまよっているはず

・・・ばかばかしい

私がこんな空想を真剣に考え始めるなんて思考回路も衰えたようね

絵里「・・・どうしても会わせたい人がいるの」

真姫「え?」

絵里「ついたわ」
93: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 16:33:22.53 ID:4NvknlCA.net
―――――未来のとあるマンション

ピンポーン

絵里「あの子忙しいから会えるかわからないわね」

真姫「合わせたい人って誰よ」

絵里「・・・もうすぐ来るわ」

ガチャ

にこ「はい、矢澤にこです」

絵里「久しぶりね、にこ」

にこ「あんた全然連絡よこさないからどこにいるかわからなかったじゃないのよ!」

絵里「ごめんなさいね、それより前見て」

にこ「ん?」

真姫「・・・に」

思わず言葉が詰まる

エリーの合わせたかった人って・・・

にこ「ま、き、ちゃ・・・」

真姫「・・・・・」
94: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 16:36:19.25 ID:4NvknlCA.net
絵里「固まらないかたまらない、素直に話なさいよ」

にこ「・・・いつ起きたわけ」

真姫「い、一か月前・・・」

にこ「どぉーしてにこに連絡よこさないの!?呼んでくれたらすぐ会いに行ってあげたのに!薄情もの!」

真姫「だ、誰が薄情ものよ!こんな体じゃ電話すらできないのよ!第一連絡先がわかるわけないでっしょー!」

絵里「落ち着いて二人とも、にこ、一か月間は外に出ることすら許されない面会謝絶状態だったの」

にこ「・・・・・」

絵里「だから今日の夜に連絡しようと思ってたの」

にこ「・・・今日は帰って」

真姫「え?」

にこ「にこは忙しいの、また今度来て」

絵里「ちょっとにこ!せっかく会ったのにそんな!」

にこ「いきなり会いに来るなんて知らなかったの、じゃあね」

バタン

真姫「・・・にこちゃん」

絵里「・・・病院に帰りましょう、真姫」

真姫「ええ・・・」

にこちゃんなんであんな冷たい態度を・・・

久しぶりに会えたのに何でこんな悲しい気持ちにならなきゃいけないの

絶対また来てやるんだから
96: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 17:25:51.08 ID:4NvknlCA.net
・・・もう帰ったかしら

にこ「うぅ・・・」

真姫ちゃんが・・・生きてた

車いすに乗り、あんなにやせ細っていても

真姫ちゃんは真姫ちゃんだった

一か月でにこと口げんかできるくらい回復してるなんて思わなかったけどね

・・・なんであんなこと言っちゃったんだろう

別に私だって喧嘩したくて喧嘩したわけじゃない

確かに連絡が来なかったのは少し傷ついたし、絵里も音信不通だった

だからって追い出すことはなかった

私は約束を守れなかったからだ

私はあの時アイドルを続けて出迎えるって決めてたのに

アイドルをあきらめてしまった

続ける意思はあった、だけど世間が私に見向きもしなかった

途中で私の心が折れてしまったのだ

勝手に真姫ちゃんに約束して勝手に約束を破って

私は真姫ちゃんに会う資格なんてないんだ

時計はいつでも返せる

でも真姫ちゃんが見ていた私はアイドルとしての私

アイドルじゃない私なんて私じゃない

一人の人間矢澤にこ、もうアイドルにこにーはこの世にいない

にこ「真姫ちゃんごめんね、真姫ちゃん・・・」グスッ

私は一人、玄関ですすり泣いていた
100: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 19:49:39.87 ID:4NvknlCA.net
―――――未来の西木野総合病院

真姫「絵里、少しいいかしら」

絵里「何かしら?」

真姫「これから話すことを真面目に聞いてほしいの」

絵里「・・・わかったわ、話してみて」

真姫「私は・・・十年前の西木野真姫なの」

絵里「ど、どういうこと?」

真姫「正確にいうと、体は今の私の物だけど中身は十年前意識を失った時の私」

絵里「なるほどね・・・」

真姫「どうしてこうなったかわからないし確証は持てないけど、そんな気がするの」

絵里「・・・じゃあ真姫はどうしたいの?」

真姫「え?」

絵里「もしかして・・・十年前に戻りたいなんて言うんじゃないでしょうね」

真姫「それは・・・」

絵里「もしあなたが十年前の真姫だとする、でも今の・・・あなたからして十年後の真姫はいないことになるわ」

真姫「そう、なるわね」

絵里「ただでさえあなたが来るまで生きるか死ぬかの境界線にいるのに、あなたがいなくなったら今の真姫はどうなるの?」

真姫「!!」

絵里「そもそも戻り方がわからないじゃない、何かヒントがあるわけでもないんだし」

真姫「それは、そうだけど・・・」

絵里「あるとしても私はあなたを手助けすることはできない」

真姫「な、なんで!?」

絵里「あなたが死んだらどれだけの人が悲しむと思ってるの!!」

真姫「!」ビクッ

絵里「あ・・・ごめんなさい・・・」

真姫「ううん、私の方こそ・・・」

絵里「いいじゃない、せっかく私たち再会できたんだから、過去に戻る必要なんかないわ」

真姫「・・・・・」

絵里「そろそろ就寝の時間だわ、おやすみなさい、真姫」

真姫「おやすみ・・・エリー」
101: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 19:53:01.57 ID:4NvknlCA.net
エリーはああいったけど私はあきらめられない

私が過去に戻ったらいまここにいる真姫の魂はどうなってしまうのだろう

消えてしまう、いえもう私が入り込んだ時にはもう・・・

それでも帰獲れるなら帰りたい

十年間の時間を無駄にしたってこともあるけど

何より十年前のみんなに今のみんなみたいに悲しい思いをさせたくないから

ラブライブだって今戻ればきっと出場できるはず

・・・今日はもう寝よう

こんなことばかり考えていたらきりがないわ

明日からまたみんなに会えば応援してくれるはず

私は・・・過去に戻りたい
103: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 21:15:26.90 ID:4NvknlCA.net
―――――過去のとある公園

「みんな聞いて!新しい友達!まっきーっていうの!」

「み、みんな・・・よろ、しくね」

「ねぇねぇ、まっきーはどんな遊びがしたい?」

「私、お外での遊び方あまり知らないの・・・」

「じゃあ、鬼ごっこしよ!追いかける人と逃げる人がいて、タッチしたら入れ替わるの!」

「それならわかる、かも」

「じゃあいっくよー!じゃんけんぽん!」

「あ、負けちゃった・・・」

「まっきーが追いかける人ね!じゃあよーいどん!」

「あ!にこちゃん待ってよー!」

「待つわけないでしょー!こっちおいでー!」
104: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 21:42:56.44 ID:4NvknlCA.net
―――――矢澤家

またあの夢・・・

昔初対面の子と仲良くなった覚えはあるのに名前が思い出せない・・・

こんなもどかしい気持ちは初めてだ

いくら思い出そうとしても名前が出てこない

それどころか日を追うごとに人物像すら消えかかっている

あれ以来会ってはいないが申し訳なくなる

・・・でも確か、一つ約束事をした覚えがある

それすら忘れてしまった

十年も前のことだからと自分を励ます

仕方ないことなのだ、仕方ないこと・・・
105: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 21:59:07.71 ID:4NvknlCA.net
―――――音ノ木坂学院

ガチャ

絵里「あら?誰もいないのね・・・」

勉強が速く終わり、やっと部活に出れると思ったら・・・

しかも部室が前より殺風景だ、鞄すらない

絵里「もうみんな屋上にいるのかしら」

―――――屋上

にこ「はぁ・・・はぁ・・・」

ガチャ

にこ「誰?」

絵里「私よ、誰もいないじゃない、みんなはどうしたの?」

にこ「・・・みんな辞めたわ、ていうか辞めさせた」

絵里「なっ!どうしてよ!」

にこ「μ'sじゃないと活動する気がないって言ってきたからよ、じゃあにこひとりでやるからやめてって言ったのよ」

絵里「どういう意味?」

にこ「真姫がいないとμ'sじゃないって言ったのよ、だから辞めさせた、それだけ」

絵里「・・・・・」

にこ「あんたも辞める?別に止めなんてしないわ」

絵里「辞めるわけないじゃない」
106: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 23:10:22.82 ID:4NvknlCA.net
にこ「え・・・」

絵里「確かに真姫がいなきゃμ'sじゃないけど、辞める理由にはならないじゃない」

にこ「それはそうだけど・・・」

絵里「それとも、私に辞めてほしいのかしら」

にこ「ち、違う!そうじゃない!」

絵里「ならいいじゃない、それにここに残る理由はあなたと同じよ?」

にこ「え?」

絵里「真姫を待ちたいんでしょ?ちゃんとアイドルとしてね」

にこ「な、何のことかしら」

絵里「素直じゃないのね、だからみんなに向かって辞めてなんて言った」

にこ「うぐ・・・」

絵里「真姫を大切に思う気持ちが裏目に出てるのなんて一目でわかったわ」

にこ「で、でももうあの子たちは・・・」

希「おるで」
109: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 00:52:06.14 ID:2w+O39Gl.net
にこ「の、希!?」

希「にこっちだけやない、みんなだって真姫ちゃんをここで迎えたいんや」

凛「にこちゃんだけいいかっこするなんてずるいにゃ!」

海未「そうです、にこひとりだけに任せられるわけないじゃないですか」

ことり「にこちゃん一人で無理しないで!」

花陽「みんなで真姫ちゃんを待ちましょう!」

絵里「みんな・・・」

希「ほら、穂乃果ちゃん」

穂乃果「・・・・・」

にこ「穂乃果・・・」

穂乃果「ごめんねにこちゃん、穂乃果があんなこと言わなきゃよかったのに・・・」

にこ「べ、別に、にここそ追い出したりして悪かったわね」

絵里「本当に素直じゃないのね」クスッ

にこ「う、うるさい!」

海未「さぁ練習しますよ!真姫が戻ってきたらちゃんと追いつけるように!」

希(絵里ち、勉強は終わったん?)

絵里(今週の分はね、来週からまた出られなくなる日が多くなるかもしれないわ)

希(そうなん・・・無理せんでな)
111: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 03:05:41.19 ID:2w+O39Gl.net
―――――未来の西木野総合病院

真姫「・・・はぁ」

朝・・・

ガチャ

絵里「おはよう真姫、ちゃんと考え直したかしら」

真姫「・・・絵里」

私の考えは変わっていない

真姫「私は十年前に帰る、決めたんだから」

絵里「・・・そう、だったら外に出すわけにはいかないわね」

真姫「そ、そんな!」

絵里「私、いえ私たちはどうしても真姫にいてほしいの、だからお願い真姫」

真姫「みんなの気持ちはわかる、けど十年前のみんなの気持ちも考えて・・・!」

絵里「その十年前の私たちも今の私たちよ」

真姫「!!」

絵里「この十年間みんな真姫のことが頭から離れなかった、いつ起きるか死ぬかわからなくてずっと心配してたのよ?」

真姫「・・・・・」

絵里「せっかく真姫が生きてたのに、また真姫がいなくなってしまうなんて耐えられない・・・」

真姫「・・・ごめんなさい」

絵里「朝ごはん取ってくるわ、待っててね」
112: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 03:28:39.77 ID:2w+O39Gl.net
絵里「真姫、朝食もってきたわ・・・!?」

真姫が、いない!?車いすも一緒に・・・まさか!

今すぐ追いかけないと!



真姫「はぁ・・・はぁ・・・」

もうすぐ、もうすぐでつく!

儒年前と変わっていなければ病院から近かったはず

腕がきしむ、今にも折れそうなくらい

でも絵里に見つかってしまうと私は十年前に戻れない!

絵里の車が追いかけてきた・・・

もう・・・だめ・・・げん、かい・・・

ガシャン!

「何!?何!?何事!?」

真姫「はぁ・・・は、あ・・・ほ、のか?」

「ま、まきちゃん、なの?」
113: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 04:34:01.60 ID:2w+O39Gl.net
絵里「・・・遅かったわね」

穂乃果「あ・・・絵里ちゃん」

絵里「久しぶりね穂乃果、真姫を出して」

穂乃果「嫌だよ、真姫ちゃんから事情は聞いたし、怯えてるじゃん」

絵里「穂乃果ならわかってくれるでしょ、だから・・・」

穂乃果「わからないよ!!」

絵里「!!」ビクッ

穂乃果「穂乃果たちに何も言わないでどっかいっちゃう絵里ちゃんの気持ちなんて穂乃果わからない!!」

絵里「穂乃果・・・」

真姫「どういうことなの?穂乃果」

穂乃果「・・・絵里ちゃんね、卒業してすぐにロシアに行ったんだ」

真姫「ええ!?」

穂乃果「それだけならまだいいの、絵里ちゃんなりたい夢があったらしいから」

絵里「穂乃果・・・」

穂乃果「だけどね、絵里ちゃん何も言わずに行っちゃったんだ」

穂乃果「言ってくれたら穂乃果たち応援したのに、絵里ちゃんなんで?」

絵里「・・・もう隠しきれないわね、真姫」

真姫「え?」

絵里「あなたを騙していた理由、それも含まれてるわ」
119: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:02:35.81 ID:2w+O39Gl.net
朝までに完結できるかなあ・・・



絵里「私がロシアに行った理由、それはロシアにいるおばあちゃんの看護をするため」

穂乃果「おばあちゃん?」

絵里「おばあちゃんは十年前からある病気になって、どんどん体調が悪くなっていった」

絵里「日本に来ることもできないから私からロシアに行って看病してあげてと頼まれたの」

真姫「それは・・・絵里のパパとママに?」

絵里「そう、それがロシアに行った理由」

穂乃果「で、でも私たちにそのことを伝えない理由にはならないよ!」

絵里「いつ戻ってこれるかわからなかったから」

絵里「もしかしたら一度も日本に帰れなくなるかもしれなかったから、穂乃果たちに言えなかった」

真姫「・・・・・」

絵里「ただでさえ真姫があの状態だったのに、こんな知らせをして誰が喜ぶと思う?」

穂乃果「それは・・・」

絵里「もちろんロシアに住んでる時はみんなに会えなくて辛かったわ」

絵里「だけど私はいつでも日本に戻ってこれるようにあえて伝えなかったの、心配かけたくなかったから」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」

絵里「と、ここまでがロシアに行かざるを得なかった話ね」
120: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:18:06.43 ID:2w+O39Gl.net
穂乃果「え?」

絵里「そもそも私がロシアに行かなきゃいけない状況を作ったのよ」

絵里「それでも譲れなかったの、かなえたい夢があったから」

真姫「かなえたい、夢?」

絵里「そのきっかけをくれたのは真姫、あなたよ」

真姫「わ、私!?」

絵里「こんな言い方したくないけど、十年前真姫が植物状態になったから私は介護福祉士になるって決めたの」

絵里「結局大きく遠回りしたんだけどね、勉強も大変だったわ」

真姫「私の・・・せい?」

絵里「違うわ、むしろおかげ・・・おかげはおかしいわね、あなたのために頑張れた」

真姫「そんな、私のために、そこまでしなくても」

絵里「私は真姫のためにできることがないか必死に考えたの、そして思いついたのが介護福祉士」

絵里「真姫がいつ起きても大丈夫なように、介護福祉士として迎えられるように、ね」

絵里「真姫を笑顔にできるように・・・」

真姫「絵里・・・ごめんなさい・・・」
122: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:39:14.07 ID:2w+O39Gl.net
絵里「ど、どうして謝るのよ!」

真姫「私のせいで、絵里にこんな、つらい思いをさせたなんて、思わなかったから・・・」グスッ

絵里「・・・だから私だってことを隠してたのよ」

絵里「あのね真姫、私はあなたを笑顔にしたかったから介護福祉士になったの」

絵里「ロシアから戻って病院に就職したのもそのため、だから泣き止んで」

真姫「うぅ・・・エリー・・・」ギュッ

絵里「はいはい、私が悪かったから泣き止みなさい」

穂乃果「日本に戻ってこられたって、絵里ちゃんのおばあちゃんはどうなったの?」

絵里「無事治ったわよ、さすがに十年たてば治療法は見つかるものなのね」

絵里「で、おばあちゃんに真姫のこと話したら快く送ってくれたわ」

穂乃果「よかった、おばあちゃんが無事で」

絵里「日本に帰って速攻病院に行って就職させてもらったわ、真姫のお父さんにこのことを伝えたらすぐにでも来てほしいなんて言われたわ」

絵里「私はとてもうれしかった、真姫と一緒にいられるかもしれないって」

絵里「あとは真姫が起きてくれるだけって思ったけどそう長くはかからなかったわ」

穂乃果「それで真姫ちゃんに心配されるから絵里ちゃんってことを隠してたってこと?」

絵里「その予定だったんだけど・・・」

真姫「うわああああああん!!エリーのばかあああああああ!!」

絵里「・・・案の定泣き止んでくれないし抱きついたまま離してくれないわ」

穂乃果「あはは・・・ごめんね、絵里ちゃん」

絵里「どうせいつかばれることだし、いいわ」
123: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 19:03:23.90 ID:2w+O39Gl.net
真姫「もう・・・こんな無茶しないで・・・」グスッ

絵里「わ、わかったわよ」

穂乃果「そういえば、真姫ちゃん」

真姫「ん?何?」

穂乃果「真姫ちゃんが穂乃果の家に来たのは何か理由があるの?」

真姫「それは・・・もういいの」

穂乃果「え?」

真姫「あったにはあったんだけど、今更話せることじゃないし私のわがままだから気にしなくていいわ」

穂乃果「そうなの?」

真姫「そう、久しぶりに穂乃果に会いたかっただけよ」

穂乃果「えへへ、そういわれるとうれしいなぁ」

絵里「・・・私から話すわ」
125: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 19:12:50.39 ID:2w+O39Gl.net
>>124
絵里は真姫に幸せになってもらいたいんです



真姫「え、絵里!?」

絵里「今の真姫はね、十年前から来た真姫なの」

穂乃果「え!?それってどういう・・・」

真姫「ほ、穂乃果違うの、これは・・・」

絵里「正確にいうと体は今の真姫の物だけど、中身は十年前の真姫が入り込んだものよ」

穂乃果「???」

真姫「ちょっと絵里!それはもういいって言ったじゃない!」

真姫「それに・・・あんなつらい思いをしたエリーを置いて帰れるわけが・・・」

絵里「真姫」

真姫「・・・・・」

絵里「私は真姫の笑顔を見れたからそれでいいの」

真姫「エリー・・・」

絵里「真姫がいなくなったらみんな悲しむ、私だって悲しくなる」

絵里「だけど、真姫が過去に戻ってやり直せるなら私はそれでいいの」

穂乃果「穂乃果もそう思う」

真姫「穂乃果・・・」

穂乃果「詳しいことはわからないけど、真姫ちゃんは過去に戻りたいんでしょ?」

穂乃果「真姫ちゃんが戻りたいなら穂乃果は全力で助けるよ!」

真姫「違うのっ!私はただ十年前のみんなを悲しませたくないだけ!」

真姫「でも私が十年前に戻ったら今のみんなはもっと悲しくなる!」

真姫「私がここにとどまれば、いつか十年前の私も目覚めるはず・・・」

真姫「私はそれで・・・」
128: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 22:34:46.64 ID:2w+O39Gl.net
絵里「真姫!」

真姫「!」ビクッ

絵里「確かに真姫が十年前に帰ったら悲しくなる、でも真姫がつらいなら話は別よ!」

絵里「みんなは真姫が幸せになる方を選ぶ!たとえそうじゃなくてもなんとか説得させる!」

穂乃果「だからね真姫ちゃん、帰りたいって言って?」

穂乃果「本当に帰りたいかどうかは真姫ちゃんの口から言われないとわからないよ」

真姫「絵里、穂乃果・・・」

真姫「わ、私は・・・帰りたい」

真姫「十年前のみんながいる音ノ木坂に帰りたい!」グスッ

絵里「ほらもう泣かないの、こんな姿みんなに見せたらどんな顔するかしら」

真姫「う、うるさいわね!体が衰えて涙腺が弱くなっただけよ!」

穂乃果「じゃあ決まりだね!みんなに電話で穂乃果が説得しておくよ!」

絵里「穂乃果がいると頼もしいわね、あとは・・・」

真姫「にこちゃん、よね」

絵里「・・・そう、にこだけは私たちが説得に行きましょう」

真姫「ええ」

穂乃果「あ!」

絵里「ど、どうしたのよ穂乃果」

穂乃果「二人とも大事なこと忘れてない?」

真姫「大事な、こと?」

穂乃果「帰る方法、手がかりすら見つけてないんじゃ・・・」
137: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 02:49:23.27 ID:VO6rgQ1i.net
絵里「あ」

真姫「あ」

穂乃果「最初に穂乃果が気づいちゃいけないことだと思うんだけど」

絵里「そ、そういえばそうだったわ・・・真姫、何か見覚えはないの?」

真姫「いきなり言われても・・・」

ポーンポーン



穂乃果「あ、穂乃果の家の時計、四時に時報がなるんだ」

絵里「へぇ、珍しいわね」

時計・・・時計!

真姫「そうだ!」

絵里「何か思い出したの?」

真姫「私が記憶喪失になったとき時計をしていたからそれが関係してるかも!」

穂乃果「でもその時計はどこにあるの?」

真姫「それは・・・わからないわ」

絵里「じゃあやっぱり手がかりはもう・・・」

希「うちがしっとる」
138: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 04:04:25.28 ID:VO6rgQ1i.net
絵里「希!?どうしてここに・・・」

希「三人ともここにあるとおもったんや」

穂乃果「希ちゃん、知ってるってそういうこと」

希「時計のありか、それはにこっちがもっとる」

真姫「にこちゃんが?」

希「真姫ちゃんが階段から落ちた後に拾ったんやろ、大事にとっておいてるはずや」

絵里「本当!?」

希「うちが嘘つくはずないやろ、はよ行き」

真姫「エリー!」

絵里「ええ、飛ばすわ!」

真姫「そ、それは勘弁してほしいわ・・・」

穂乃果「それにしても希ちゃん、どうして知ってるの?」

希「それはなぁ・・・」
141: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 21:07:08.40 ID:VO6rgQ1i.net
>>140
正確には消えるかな?
まぁ体も抜け殻になるわけですし、死んだことと同じかもしれませんけどね



―――――屋上

海未「今日の練習は終わりです、お疲れ様でした」

希「にこっち、今日家によってええ?」

にこ「突然ね、別に用事ないからいいけど」

希「決まりやな」

―――――矢澤家

にこ「上がっていいわよ」

希「おじゃましま~す」

にこ「と、トイレ!」タッタッタ

希「・・・忙しいなぁ」

さ~て物色物色♪

ん?何やろこれ?

結構高そうなケースに入れられとる

何かものすごいパワーを感じる・・・でも開けたら怒られそうやなぁ

希「あ」ツルッ

希「あああああ!!!」

パカッ

希「・・・これは、時計やな」

しかも真姫ちゃんがつけていた時計

どうしてにこっちが?

にこ「ど、どうしたのよ希!?あ・・・」

希「・・・すまんなぁ」
143: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 01:19:19.37 ID:ILoeftXT.net
にこ「最低ね」

希「・・・面目ない」

にこ「どうしてこんなことしたの」

希「この時計にスピリチュアルパワーがあったからや」

にこ「嘘ね」

希「う、うそやない!これは本当や!」

にこ「・・・どういうこと?」

希「おそらくこの時計、なにかがあるはずや」

にこ「何かって何よ」

希「にこっち最近、時間に関することで身に覚えない?」

にこ「そんなのわかるわけないじゃない」

希「せやろか・・・階段から落ちた衝撃で壊れたんかなぁ・・・」

にこ「誰も真姫ちゃんの時計だなんて言ってないじゃない」

希「仕方ないやろ、わかってしもうたんやし」

希「それににこっちが持ってる理由、それはなんなん?」

にこ「それは・・・ただ持ってるだけよ」

希「ふ~ん、真姫ちゃんにいつか返すためにねぇ」

にこ「なっ!希!」

希「カマかけたんや、やっぱりそっちが本音か」

にこ「・・・あとで覚えておきなさい」

希「にこっちが嘘つくのが悪いやん?」

にこ「そ、それはそうだけど・・・」

希「それにこんな嫌な思い出の時計真姫ちゃん返してもらいたくないと思うんや」

希「こんな時計持ってるにこっちもつらいと思うで?」
144: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 01:35:05.81 ID:ILoeftXT.net
希「だからその時計をうちにな・・・」

にこ「嫌よ」

希「どうしてや?にこっちにも何か悪いことが起こるかもしれんで」

にこ「・・・別にいいのよ、それに返すかどうかなんて真姫ちゃん次第よ」

にこ「それに、この時計の力を消しちゃうといけない気がするの」

にこ「だからにこはどんな危ない目にあっても時計は自分で持っておく」

希「にこっち・・・しゃーないな」

にこ「希?」

希「協力したげるから思い出してや、何か時間に関すること、例えば未来や過去のこと」

にこ「だからそんなの言われてもわかるわけ・・・」

―――マッキーね!よろしく!
145: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 01:54:34.93 ID:ILoeftXT.net
にこ「っ!!」

希「どうしたん?何か思い出した?」

にこ「・・・最近、夢を見るの」

希「夢?」

にこ「にこが子供のころ初対面の子と友達になった夢」

希「夢、かぁ・・・」

にこ「それも一度じゃない、二度連続、今日もたぶん見ると思う」

希「せやったらにこっちから時計は離さん方がいいみたいやね」

にこ「ええ、だから今日は帰って」

希「そうしとく、ただし絶対時計を身に着けて眠っちゃあかんよ?」

にこ「つけては寝ないけど、どうして?」

希「力が強すぎてタイムスリップしてしまうかもな・・・なんて冗談や」

にこ「笑えない冗談ね」

バタン

にこ「はあ・・・タイムスリップね」

なんの根拠があって言ってるのかしら

でも本当に不思議な力があるなら・・・やってみようかしら

料理だけ作り、こころたちには悪いけどもう寝よう

過去のこと知りたいし、何より真姫ちゃんを助ける手がかりにもなるかもしれない

時計は・・・つけるとまではいかないけど傍に置いておこう

真姫ちゃん、私頑張るから
146: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 02:26:25.02 ID:ILoeftXT.net
―――――未来の穂むら

穂乃果「・・・そんなことが」

希「だから、にこっちは今でももっとると思うんや」

穂乃果「結局あの時計ってどういうパワーがあったの?」

希「それはうちにもわからん、せやけど今回の話から察するにおそらく・・・」

穂乃果「おそらく?」

希「十年の未来や過去を見たり行ったりする、いわばタイムマシンやね」

穂乃果「タ、タイムマシン!?」

希「真姫ちゃんが昔から持ってたってことはその頃はまだ力が宿ってなかったんやろうな」

希「でも十年前、階段から落ちた衝撃で力が加わり簡易型タイムマシンになってしもうたんや」

穂乃果「で、でもそんな夢みたいな話・・・」

希「にこっちや真姫ちゃんという実例が出とるんや、こんな話ほぼ間違いなんやろうけど信じるしかないんよ」

穂乃果「だから、にこちゃんから時計を取り戻さないといけない・・・」

希「だけどそれが一番難しいんや、この時計を使えば真姫ちゃんが過去に戻れるかもしれない」

希「それは真姫ちゃんがこの世界からいなくなるという意味」

穂乃果「!!」

希「うちらがそれを認めたとしてもにこっちは絶対許さんやろなぁ」

穂乃果「ほ、穂乃果も手伝ってくる!」

希「やめとき、あの二人に任せるんや」

穂乃果「希ちゃん・・・」

希(二人とも、なんとかにこっちを説得するんや・・・)
149: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 20:40:01.27 ID:ILoeftXT.net
―――――252号室

にこ「・・・嫌に決まってるじゃない」

絵里「どうして!!」

にこ「あのねぇ、普通に考えればわかるでしょ?」

にこ「十年前の真姫ちゃんが過去に戻る・・・今の真姫ちゃんが死ぬかもしれないことに協力しろですって?にこのこと馬鹿にしすぎ」

絵里「まだ死ぬと決まったわけじゃないわ、それに戻してあげることがそんなにおかしいこと?」

にこ「おかしいことよ、言葉を返すようで悪いけど真姫ちゃんが過去に戻れる保証もないじゃない」

絵里「そ、それは・・・」

真姫「私から言うわ、未来の私も私なんだから断れるはずないわよね」

にこ「うぐ・・・」

真姫「お願いにこちゃん、今の私がこの体に戻れるように早くこの体から出たいの」

にこ「・・・嫌って言ってるでしょ」

真姫「にこちゃん!」

にこ「じゃあはっきり言うわよ!!真姫ちゃんが死ぬなんて嫌なの!!」

真姫「っ!」

にこ「今までいつ死んでもおかしくない状態だった真姫ちゃん、こんなに元気な姿で私たちの前に現れてくれたのよ!?」

にこ「たとえそれが十年前の真姫ちゃんだろうと私は嬉しかったの、救われたと思ったの」

にこ「そんな・・・そんな奇跡をわざわざ壊す必要なんて・・・ないじゃない・・・」

真姫「にこ、ちゃん・・・」
150: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 20:58:56.39 ID:ILoeftXT.net
絵里「・・・それは私も一緒よ、でもみんながそれでいいって言ったのよ」

にこ「みんな?」

絵里「ええ、今穂乃果からメールが来たわ【μ'sのみんなは説得したよ!】って」

にこ「なっ!」

絵里「真姫のお父さんとお母さんには私と真姫で説明する、あとはにこが時計を渡してくれるだけ・・・」

にこ「・・・みんな薄情者なのね」

絵里「にこ!いい加減に」



真姫「・・・もういいわエリー」

絵里「真姫?」

真姫「にこちゃんの言うとおり帰れる保証はないし、私はこの世界でも生きていけるわ、みんながいるもの」

にこ「真姫ちゃん・・・」

真姫「ごめんねにこちゃん、私はここにい続けるから安心して?」

真姫「だから時計は大事にしててね、私がにこちゃんにあげるから」

にこ「ふん!もともと私の時計だからあげる気なんかさらさらないわよ」

真姫「!!!」

バタン!
154: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 21:43:27.87 ID:ILoeftXT.net
>>153
理解力があって助かった


真姫「にこちゃん!いま私の時計って言ったわよね!」

にこ「・・・・・」

真姫「別に怒ってるわけじゃないの!だから出てきて!」

にこ「・・・・・」

真姫「私、にこちゃんが思い出してくれてすごくうれしかったの、あの時計がもともとにこちゃんのことだって思い出してくれて!」

にこ「・・・・・」

真姫「あの時のこと覚えてる?にこちゃんが私に話しかけてくれたときのこと!」

にこ「・・・・・」

真姫「・・・さすがに、覚えてないわよね、私以外にも友達いたもんね」

にこ「・・・・・」

真姫「でも時計のことを思い出してくれてよかったわ、十年前そのことで喧嘩してたから・・・」

にこ「・・・!」

真姫「それじゃあ、ね、にこちゃん」

絵里「・・・本当にいいの?せっかくここまで来たのに」

真姫「ありがとう、にこちゃん・・・」

絵里「真姫?」

真姫「ううん、何でもないわ、帰りましょう」

ガチャ!
156: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 22:38:45.42 ID:ILoeftXT.net
ジー・・・

真姫「にこ、ちゃん?」

にこ「・・・はいこれ」

真姫「これ・・・あの時の時計」

にこ「・・・もう私の前に二度とあらわれないと誓いなさい」

絵里「何言ってるのよ!真姫はにこのこと・・・」

真姫「わかったわ、そうする」

絵里「真姫!?」

にこ「・・・じゃあね」

バタン!

真姫「・・・にこちゃん私と会うたび辛い思いしてたんだと思う」

絵里「え?」

真姫「今でも自分を責めていると思う、時計を壊したこと、私が階段から落ちたこと、十年間も意識不明にさせてしまったこと、こんな体にさせてしまったこと」

真姫「それは十年前にどれだけ楽しいことがあったとしても勝てないくらい大きな自責の想い、私を見るたびに思い出してしまう」

真姫「だから会わなくてもいいの、それに過去に戻っちゃえば会うこともないしね」

絵里「真姫・・・」

真姫「何かしら?」

絵里「・・・泣いてまでそんなこと言わなくてもいいじゃない」

真姫「え?」

ぽた・・・ぽた・・・

真姫「や、ちょ、違うわ!これは泣いてなんかないわ!」

絵里「もういいのよ、無理しなくても」

真姫「違うったら!!」グスッ

絵里「真姫は逆なんでしょう?にこを見るたび楽しい思い出が・・・」

真姫「言わないで!!これ以上言われると本当に・・・うぐ・・・」

絵里「・・・ごめんなさい、病院に戻りましょう」
158: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 23:00:41.84 ID:ILoeftXT.net
―――――未来の西木野西木野総合病院

穂乃果「お帰り~!!」

真姫「・・・何よこれ」

絵里「ふふっサプライズよ」

真姫「あんたずいぶんお茶目になったわね」

絵里「さぁね~ロシアに住んでたせいかしら」

穂乃果「せっかくだからみんな呼んだんだ!!」

海未「穂乃果、病院なんですから騒がないでください」

ことり「そうだよ穂乃果ちゃん、今日は一言ずつ言ったらすぐ帰るんでしょ?」

凛「凛はちゃんと考えてきたにゃー!」

花陽「わ、私はなんていえばいいのか・・・」

希「はよ決めんと病院追い出されるで」

真姫「エリーこれは・・・」

絵里「せっかくだから真姫がいる間にしようと思ってね」

真姫「・・・もう、せっかく決心したのにさびしくなっちゃうじゃないの」
159: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 23:18:20.13 ID:ILoeftXT.net
穂乃果「まずは私から!・・・えーっと・・・なんだっけ」

真姫「わ、私に聞かないでよ」

穂乃果「そうだった!真姫ちゃんが家の前に来たときは何事かと思ったよ!」

真姫「まぁ連絡もなしに突然来ちゃったものね」

穂乃果「たった一日だけだったけど会えてよかった!」

真姫「私も、穂乃果と会えてうれしかったわ」

穂乃果「じゃあ次!海未ちゃん!」

海未「真姫、十年前に戻ってもしっかりとするんですよ」

真姫「わかってるわよ・・・海未はいつまでたってもおせっかいなんだから」

海未「ふふっ、すみません、ではことり」

ことり「真姫ちゃん、もうお別れなんてさびしいよ・・・」

真姫「馬鹿ね、また会えるわよ」

ことり「え?」

真姫「十年後の私が戻ってくる、信じていればね」

ことり「うん!ことり信じる! 花陽ちゃん!」
160: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 23:33:25.24 ID:ILoeftXT.net
花陽「花陽は、正直真姫ちゃんと離れたくありません」

真姫「花陽・・・」

花陽「でも真姫ちゃんが決めたことなら仕方ないですよね、あちらでも元気でいてください!」

真姫「ありがとう」

花陽「凛ちゃん、いいよー」

凛「まきちゃぁ~ん!!」

ぎゅぅ~

真姫「ちょっと凛!痛いってばぁ!」

凛「あ、ごめんね、でも抱きつけるのが最後なんて嫌だったからつい・・・」

真姫「そういう時はこうするの」

ぎゅっ

凛「にゃ!?」

真姫「優しくするのよ、優しく」

凛「・・・ありがとうにゃ、真姫ちゃん」

真姫「どういたしまして」

凛「希ちゃ~ん!」

希「うちから言うことは特に何もないんや」

真姫「そう?一言くらいちょうだいよ」

希「その代りに、これ」

真姫「? お守り?」

希「そうや、うちのパワーがこもったお守りや、昔のうちとは比べ物にならないくらい強いで」

真姫「ありがとう、希・・・大切にするわ」

希「そろそろやね、絵里ち」
162: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/30(火) 23:45:51.05 ID:ILoeftXT.net
絵里「・・・さびしくなるわね」

真姫「・・・そうね」

絵里「辛気臭くならないでよ、録画でもしましょう、希!」

希「ばっちり撮れてるで~」

真姫「嘘!ちょっと!トラナイデ!」

絵里「真姫、みんなに一言」

真姫「ひ、一言?・・・えー、みんな本当にありがとう、みんなと会えて本当にうれしかったし楽しかったわ」

真姫「私はもう帰っちゃうけど、どうか悲しまないでね、私はこのカメラの中にちゃんといるから」

真姫「それともし十年後の私がこれを見てるなら・・・ちゃんとみんなを大事にしなさいよね!」

真姫「あなたがさっさと戻ってこないから私から出向いてやったわ!感謝しなさいよね!」

希「・・・これは最高の思い出やね」

絵里「そうね、聞いてて感動しちゃったわ」

真姫「エリー・・・」

絵里「何かしら?」

真姫「私のせいで辛い思いさせちゃってごめんなさい、しかもその私が帰っちゃうなんて本末転倒よね」

絵里「そのことはもういいって言ったでしょ、それに本当はつらくなんてなかったわ」

真姫「え?」

絵里「誰かのために何かをするってことがこんなにも素晴らしいことだって教えてくれたのは真姫だもの、それだけで十分だわ」

真姫「エリー・・・本当にありがとう」

絵里「こちらこそよ、真姫」
163: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:05:47.60 ID:z9GN2oB4.net
穂乃果「それじゃあみんなかえろっか!」

海未「もうですか、穂乃果にしては早く帰ろうと思いましたね」

穂乃果「だってね、穂乃果、あまりこの部屋にいると、涙が、止まらなく、なって・・・」グスッ

ことり「泣かないで穂乃果ちゃん!ことりも悲しくなっちゃうよぉ・・・」

凛「真姫ちゃんと離れるなんて嫌だにゃー!もっと真姫ちゃんと痛かったにゃー!うわああああん」

花陽「花陽も、真姫ちゃんともっとお話ししたかったです・・・」

絵里「みんなだめよ」

希「せやで、せっかく帰る決心した真姫ちゃんが帰りづらくなってしまうやん」

穂乃果「そう、だね・・・」

海未「わかりました、今日はもう帰りましょう」

穂乃果「また会おうね!真姫ちゃん!」

海未「また今度会いましょう、真姫」

ことり「また来るからね、真姫ちゃん」

凛「またね!真姫ちゃん!」

花陽「真姫ちゃん、また会えるよね?」

絵里「また明日、真姫」

真姫「また、ね・・・みんな」
164: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:09:31.39 ID:z9GN2oB4.net
希「また会おうな、真姫ちゃん」

真姫「あ、希!」

希「まだ何かあるん?」

真姫「その・・・カメラ貸してもらえるかしら」

希「ええけど・・・あーそういうことやね」

真姫「い、いいじゃない、今度病室から持って帰ってくれる?」

希「それくらいええよ、ほなまた」

バタン

また、か・・・

みんなさようならじゃなくまたって言ってくれた

この言葉、十年後の私に聞かせてあげたかったわね

真姫「・・・よし」

ピピッ

真姫「・・・にこちゃん、西木野真姫よ」
167: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:20:03.45 ID:z9GN2oB4.net
―――――過去のとある公園

「あ!もうにこ帰らなきゃ!」

「もう帰えっちゃうの?」

「この時計があるからいつも帰る時間がわかるんだ!」

「きれいな時計・・・」

「それでね、にこのお母さんのおなかに赤ちゃんがいるから帰ってお世話しないといけえないの」

「そうなんだ・・・」

「うん!じゃあね!まっきー!」

「あっ・・・」

(にこちゃんがいないとつまらないし、私も帰ろう)



「うわああああん!」

「誰か泣いてる?あれは・・・にこちゃん!?」

「どうしたのにこちゃん!?」

「マッキー・・・?にこね、時計を落としちゃったの」

「時計って、さっきつけてた時計?」

「うん・・・にこ怒られたくないよぅ・・・」

(にこちゃんかわいそう・・・)

(にこちゃんが私を笑顔にしてくれたから、私が笑顔にしなきゃ!)
168: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:33:05.42 ID:z9GN2oB4.net
「あったぁ!」

「本当!?」

「うん!はい、にこちゃん」

「ありがとう!まっきー!」

「それにしてもきれいな時計ね、私も買ってもらおうかなぁ~」

「・・・これね、にこが大切にしてるものなんだけどね」

「?」

「まっきーにあげる!」

「えぇ!?そういう意味で言ったんじゃ・・・」

「いいの!パパがね、その人が笑顔になれる方法があるなら最優先だって教えてくれたから大丈夫!」

「わ、悪いよ・・・それに私もう公園に来れないし」

「な、なんで?」

「小学生になったからパパとママから勉強しなさいって言われてて、今日くらいしか遊べなかったの」

「そうなんだ・・・じゃあ今度会ったときににこに返して!」

「どういうこと?」

「またまっきーがにこと会うとき、その時に返してね!」

「そ、それでいいの?」

「うん!だからそれまで大事に使ってね!約束!」

「わかった、約束!」

「だから、あれしよう!あれ」

「あれって何?」

「約束するときのお決まりみたいなもの!小指出して」

「こ、こうかな?」

「にこに合わせてね?せーの・・・」
169: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 00:44:55.93 ID:z9GN2oB4.net
―――――矢澤家

にこ「はぁ・・・はぁ・・・」

思い出した、完全に

そう、あの時計はにこがあげたもの

そして必ず返すと約束した

今すぐ謝らないと、真姫ちゃんに

今は何時だ・・・九時!?

学校・・・いやよくよく考えたら休日だ

だからこころたちも寝ている

早く病院に・・・せめて御飯だけは作っていこう



にこ「書置きしてっと・・・行ってきます」

早く、早く、謝らないと

真姫ちゃんが寝ていたとしても

謝らなくちゃいけない

にこ「はぁ・・・はぁ・・・」
178: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 20:11:03.13 ID:z9GN2oB4.net
―――――西木野総合病院

にこ「つい、た・・・・」ハァハァ

ここが彼女が眠っている病院、西木野総合病院

病室は行ったことがないからわからない、受付に聞かなければ

にこ「すみません、西木野真姫さんの病室はどこでしょうか?」

「申し訳ありません、真姫さんへの面会はお断りさせてもらっています」

にこ「な、なんでですか?」

「・・・それは言えません」

にこ「言えない!?理由はありませんと言われてはいそうですかって帰れるわけないじゃない!!」

「しかし・・・」

真姫パパ「・・・矢澤にこ君、かな」

にこ「! あなたは・・・」

真姫パパ「この娘を少し借りるぞ・・・ついてきてくれるな?」

にこ「わかりました」

真姫ちゃんのお父さん、なんて凛々しい姿・・・

私のことを知っていて助かったわ、同じμ'sのメンバーだからかしら

とにかくこれで真姫ちゃんに会える、待っててね
179: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 20:26:25.24 ID:z9GN2oB4.net
真姫パパ「・・・ここならだれにも邪魔されないだろう」

ここは、診察室・・・じゃないわね

おそらく真姫ちゃんのお父さんの個室ともいえる場所

真姫パパ「さて本題だが、君は真姫に会いに来たのだろう?」

にこ「はい、でも先ほど面会がダメと・・・」

真姫パパ「あれは私からそうしろと言ったのだ、しかし君なら話は別だ」

にこ「?」

すると真姫ちゃんのお父さんは突然立った

立ったと思ったら頭を地面につけてこういった

真姫パパ「頼む!真姫を救ってくれ!」

にこ「ど、土下座なんてしなくてもいいですよ!!」

真姫パパ「真姫を救えるのは君しかいない!どうか頼む!!」

にこ「そんな・・・私にできることなんて・・・」

真姫パパ「君が最後の望みなんだ、私にはもうどうすることもできない」

にこ「・・・・・」

真姫パパ「手は尽くしたんだ、しかし一向に起きる気配がない、君が声をかけても目覚めなければそれでおしまいだ」

・・・真姫ちゃんのお父さん、泣いてる

真姫パパ「医者が言ってはいけないことだが君が真姫の傍にいてやれば・・・それが最善の方法だと思う」

にこ「・・・私に手伝えることがあるならやります」

真姫パパ「ありがとう、これから真姫のところへ連れて行く」

真姫パパ「たとえ起きなくても誰も君を責めない、ただただ頑張ってくれ」

にこ「わかりました」
180: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 20:41:54.23 ID:z9GN2oB4.net
―――――病室

真姫パパ「・・・ここが真姫の部屋だ」

目何も変わらないごく普通の病室

しかしそこで眠っているのは・・・真姫ちゃんだ

ああ本当に私が眠らせてしまったんだなと傷ついてしまう

真姫パパ「では頼む、私は席を外しておく」

にこ「ありがとうございます」

バタン

にこ「・・・とりあえずこの時計をつけないと」

私も薄々感づいてはいた、この時計で真姫ちゃんが・・・

希がああいったからには、少しの希望でも信じるしかない

この時計は私が真姫ちゃんにあげたもの

そしていつか返すと約束してくれた

でもこの時計を渡したせいで・・・

にこ「・・・真姫ちゃん」
182: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 20:50:10.52 ID:z9GN2oB4.net
どうして真姫ちゃんなんだろう

真姫ちゃんはごく普通の子

少しお嬢様育ちだけど、普通の学校に通う普通の女子高生

お医者さんの勉強をしながらも一生懸命スクールアイドルに取り組む真面目な子

そんな姿がまぶしくて羨ましくて、時々妬ましくて

こんな完璧な見た目と頭をしているのに心は本当に純粋

私が少しでもちょっかいを出すと向きになって怒ったり顔を赤らめるてくれる

最初は本当にいじったりいじられたりするだけの関係だった

だけど気づいた時には遅く、いつも真姫ちゃんに目が向いてしまう

たまに目があったりしてあっちも少し意識してくれるのかなと期待しちゃう

毎日が楽しかった、今まで辛かった学校生活が色を変えたのだ

でも私のせいでその色がまた失われてしまった

もう・・・あんなつらい日常は味わいたくない

だから真姫ちゃん、戻ってきて

ピクッ

にこ「え?」

今、体が動いた?

真姫「は・・・ぁ・・・」

にこ「真姫ちゃん!?」

今真姫ちゃんがどういう状態なのかわからない

突然のことで頭が真っ白になりそうだった

私は何もすることができない・・・けど

にこ「真姫ちゃん!真姫ちゃん!」

私は真姫ちゃんを励ます

そうすれば戻ってきてくれる、起きてくれる

そんな気がしたんだ
183: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 20:59:16.72 ID:z9GN2oB4.net
――――――――

真姫「ここは・・・」

いや、覚えがある

私が意識を失ったときに来たことがある

でも前と違うのは・・・

真姫「出口が・・・ない」

私は帰れぬままここで一生過ごすのだろうか

真姫「・・・?」

何かうごめくものがある、行ってみよう

真姫「わ、私?」

見間違え?いや周りが真っ暗なのにはっきり見える

「・・・だ、誰?」

真姫「私は西木野真姫、あなたは?」

「私も・・・西木野真姫よ」
184: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 21:12:10.47 ID:z9GN2oB4.net
「「・・・えぇ!?」」

大体予想はついていたけどやはり私だった

「本当に私なの?それにしては幼いわね」

・・・少し癪に障った

私っていつもこんななのかしら

真姫「言い方が悪かったわ、私は十年前の西木野真姫、あなたは十年後の西木野真姫よ」

「そんなこと信じられるわけないじゃない」

真姫「でも私はこうしてあなたの前に立っている、それが証拠よ」

「・・・・・」

考えてる、それもそうだ

私だって突然十年後の私が目の前に現れたら困惑する

「わかったわ、私の言うことだし信じる」

真姫「ありがとう」

「それで、どうしてあなたはここに?そしてここはどこ?」

真姫「私にもわからない、ただ一つ言えることは・・・あなたには帰るべき場所があるってことよ」

「帰るべき、場所?」

真姫「ええ、私が来た道のここをまっすぐ進めば十年後、あなたの世界に戻れる」

「どうしてそれを・・・」

真姫「説明することが多すぎるから省くわ、いいから行きなさい」

「・・・あなたは?」

真姫「私は・・・出口を探すわ」

「何よそれ、私だけ助けてあなたは残るっていうの?」

真姫「ええ、私には戻るべき場所があるもの、たとえそれがいつまでかかったとしてもね」

「・・・わかったわ、ありがとうね」

真姫「あなたは私だもの、手伝うのは当然でしょ?」

「そうね、じゃあ・・・!?」
186: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 21:22:03.31 ID:z9GN2oB4.net
真姫「どうしたの?」

「足が・・・消えてく!!」

真姫「う、嘘・・・」

「あ、体もだんだん透けて・・・消えたく、ない」

この世界にいすぎたんだ、ただでさえ弱い魂だったから

こうなったら

真姫「しょうがないわね、私が連れて行くわ」

「本当に言ってるの?道がわからなくなるわよ」

真姫「良いって言ってるじゃない!時間がないのよ、あなた死にたいの?」

「・・・お願い」

私は彼女を背負い来た道を戻る

幸い体が軽く運びやすい、いや軽すぎる、急がなければ

真姫「一つ・・・聞いていいかしら」

「何?」

真姫「本当に戻りたいと思ってるの?」

「・・・・・」

真姫「その意思がないから消えかかってるんじゃないの?もっと自信を持ちなさい」

「・・・まさか十年前の私に励まされるなんてね」

真姫「あなたが成長しないからよ」

「しょうがないじゃない、十年間寝たきりだったんだから、精神はあなたと同じ年齢よ」

真姫「十年を言い訳にしないの、ていうか一緒にしないで」

「ふふっごめんなさい」

真姫「さあついたわ、ここでお別れね」

「・・・みんな待っていてくれるかしら」

真姫「今更そんな心配・・・大丈夫よ、みんな待ってる」

「本当?」

真姫「本当よ、だから早く帰ってあげなさい」

「・・・ありがとう、また十年後」



「手がかかるわね、私って」
188: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 21:36:39.04 ID:z9GN2oB4.net
―――――未来の西木野総合病院

真姫「・・・・・」

これは・・・私の体?

実体じゃないかもしれない、触ってみる

本物、ね、まさかあれは本当に私の・・・

にこ「ま、まき、ちゃん・・・なの?」

真姫「・・・え?」

私はこの声に聞き覚えがある

十年前に喧嘩したきりで

いや毎日喧嘩していつの間にか仲直りして

いつもなぜか傍にいてくれて

いつの間にか意識していた相手

私と同じスクールアイドル、μ'sのメンバー

私の一番仲が良かった先輩

姿が変わったけれど一目でわかった

矢澤にこ、本人だ

真姫「にこ、ちゃん?」

にこ「あ・・・うぅ・・・まき、ちゃん・・・」

真姫「どうしたの?そんな驚いた顔し」

にこ「まきちゃあああん!!」

真姫「ちょっと!いきなり抱きつかないで!」

にこ「もう絶対離さない、死んでも話してやんないんだからあああ!!」

真姫「イ、イミワカンナイ!!にこちゃん馬鹿なことやってないで早く」

にこ「馬鹿なのはどっちよ!誰のせいでこんな、こんな・・・うわああああああん!!!」

・・・心配させたのね

仕方ない、今日くらいは我慢して抱きつかれてあげる

我慢・・・はおかしいわね、久しぶりにこのぬくもりに触れてうれしいくせに

いつまでたっても素直じゃないのね、お互い
189: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 21:46:57.42 ID:z9GN2oB4.net
――――――――

「・・・強がり言ってみたものの、どうしようかしら」

正直ここからまっすぐ歩けば大丈夫だと思ったがそうでもないらしい

とりあえず、歩こう

・・・

・・



どれくらい歩いたろう

精神だけだからか疲れはしないが一向に出口が見当たらない

もしかして・・・消えた?

もしそうならもう帰る当ては見つからない、このままひっそりと死・・・

真姫「・・・と思ったけどそう長く生きていられないようね」

私の体も薄くなってきた

十年後の私を助けたはいいが、私が帰らなければ意味がない

なぜなら私がここで死ぬと十年後の私は存在しないことになる

確かタイムパラドックス・・・という名前だったかしら

どうなるかはわからないが十中八九、十年後の私も消えてしまう

ガクッ

真姫「!?」

力が入らなくなってきた

もうだめかもしれない

ごめんねにこちゃんと十年後の私、わたしはもう・・・

「真姫ちゃん!!」
190: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 21:55:31.73 ID:z9GN2oB4.net
真姫「に、にこちゃん!?」

にこ「こっちよ!早く来なさい!」

にこちゃんの声・・・だけじゃない

あの姿、にこちゃんがこの世界にいる!!

真姫「どうしてにこちゃんがここにいるの!!」

にこ「あとから説明するから急いで!」

そうだ、今は帰ることが最優先、早く行・・・!

真姫「あ、足が・・・」

さっきも見た、足から消えていく現象

真姫「にこちゃん・・・私は置いて逃げ」

にこ「よいしょっと、ったく手間がかかるわね」

真姫「にこちゃん!?」

にこ「案外軽いのね」

真姫「そうじゃなくて!ここにいると体消えちゃうのよ!!だからにこちゃんだけでも」

にこ「馬鹿言わないで!」

真姫「っ!」

にこ「誰のためにここまで来たと思ってるの!真姫ちゃんが帰らないと嫌なの!私が嫌なの!」

真姫「にこちゃん・・・」

にこ「・・・それに真姫ちゃんと死ぬんだったら別に悪くないわ」

真姫「・・・・・」

にこ「死ぬのはごめんだけどね、さあついたわ」

真姫「・・・にこちゃん」

にこ「何よ」

真姫「・・・ありがとう」
192: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 23:21:32.31 ID:z9GN2oB4.net
ただいま、飯と風呂行ってた



―――――西木野総合病院

真姫「はぁ・・・」

ここは病室・・・見たいね

にこ「すぅ・・・すぅ・・・」

真姫「にこちゃん・・・ってなんで寝てるのよ」

しかも私に重なるように

でも気持ちよさそうに寝てる、少しくらい眠らせておこう

真姫「でもなんでにこちゃんが時計を・・・?」

にこ「・・・ん?」

真姫「あ」

起こしてしまったらしい

まだ眠気が取れていないようでもごもごした声で

にこ「んー、おはよう真姫ちゃん・・・」

真姫「おはようじゃないわよ、しっかりしなさい」ユサユサ

少しゆすってみる

にこ「そうだった、真姫ちゃんのところ来てたんだっけ」

真姫「まったく、お見舞いに来てるくせに寝るなんてどういう神経してるの?」

にこ「違うわよ、むしろ真姫ちゃんを助けに行ったんじゃない」

真姫「私を?」
193: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 23:47:42.70 ID:z9GN2oB4.net
真姫「でもどうやって・・・」

にこ「これよ」

真姫「・・・時計?」

しかも私が使っていた・・・

にこ「この時計は近くで寝るだけで過去か未来の夢を見れる時計で、身につけて寝てしまうと本当にタイムスリップできるらしいの」

真姫「本当に言ってるの?」

にこ「希が言ってたのよ、今回は真姫ちゃんが階段から落ちた衝撃で長い間戻ってこれなくなったらしいけど」

にこ「で、これをつけて寝て真姫ちゃんを偶然見つけたってこと」

真姫「よくそんな危ないことができたわね・・・」

にこ「当然じゃない、真姫ちゃんのためだもの」

真姫「・・・まぁそのとおりね、実際私は十年後の世界に行ってたもの」

にこ「えぇ!?み、未来のにこはどうなってた!?すごく気になる!!」

真姫「お、落ち着きなさいよ!」

にこ「あ、ごめん・・・」

真姫「それに十年後の姿なんて知ったら生きる楽しみがなくなっちゃうじゃない」

本当はアイドルになれなかったって言いづらいだけなんだけどね・・・

にこ「・・・そうよね、じゃあ聞かないでおくわ」

真姫「それに未来は変わるかもしれないわ」

にこ「え?」

真姫「・・・ううん、なんでもない」
194: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/01(水) 23:55:48.41 ID:z9GN2oB4.net
にこ「時計が・・・止まってるわ」

真姫「え?」

にこ「さっきまで動いていたのよ」

真姫「ちょっと待って、その時計は壊れて動かなくなったはずじゃ・・・」

にこ「真姫ちゃんが階段から落ちた後にまた動いていたわ」

真姫「・・・そのまま壊れていたら未来に行かなくて済んだのに」

にこ「でも時計が動いてなければ真姫ちゃん死んでたかもしれなかった・・・」

真姫「それも、そうね」

にこ「それに今まで動いてなければ真姫ちゃん助けられなかったし」

真姫「・・・ありがとうね、にこちゃん」

にこ「も、もういいの!さっき聞いた!」

真姫「ふふっ」
195: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 00:07:15.14 ID:P9PRBN4X.net
にこ「さて、約束通りこの時計は返してもらうわ」

真姫「! にこちゃん、思い出したの」

にこ「・・・うん、忘れちゃって本当にごめん」

真姫「いいの、思い出してくれて本当にうれしい」

にこ「まぁそれもこの時計が思い出させてくれたんだけどね」

にこ「・・・さっき返してって言ったけど、あまりいい思い出じゃなくなったわね」

真姫「そうかしら、私にとっては良い思い出よ」

にこ「あんなつらい目にあったのに?」

真姫「それも一つの思い出、それにいい思い出のほうが多すぎてかすんじゃうもの」

にこ「・・・そっか、じゃあ本当にこの時計あげる」

真姫「いいの?」

にこ「ただし直して動かさないこと!飾り物程度にしておくことね」

真姫「どうして?私使いたいのに」

にこ「・・・また大変な目にあったら困るのよ」

真姫「確かに、二度とごめんだわ」

にこ「あ、そういえば」

真姫「?」

にこ「久しぶりにあれやろう?」

真姫「・・・あれね、本当に思い出したのね」

にこ「何よ、疑ってたの?」

真姫「いいから小指出しなさい」

にこ「いくわよ、せーの・・・」
196: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 00:32:51.41 ID:P9PRBN4X.net
―――――未来の西木野総合病院

にこ「ぐすっ・・・うぐっ・・・」

真姫「やっと泣き止んだわね、もう子供じゃないんだから」

にこ「だってぇ、二度と目覚めないかもしれないなんて言われたのに、真姫ちゃんが・・・うぅ」

真姫「だから泣かないでってばぁ!せっかく戻ってきたのに泣いてたら台無しじゃない」

にこ「うん・・・ごめん、ね」

真姫「だから、その、ね、笑って、にこちゃん」

にこ「え?」

真姫「にこちゃんには笑顔で迎えてほしかったなぁ・・・」

にこ「に、にっこにっこにー!!真姫ちゃんのことを笑顔で迎えるにこにーだよー!!」

真姫「そ、その調子よ!」

にこ「・・・うわああああん!!まきちゃあああああん!!」

真姫「もう、いい加減にしなさい!」

にこ「だ、だってぇ・・・ん?カメラ?」

真姫「本当ね、どうしてカメラがここに?」

にこ「・・・これ希のカメラだわ、見てみましょう」

真姫「えぇ!?」
197: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 00:49:15.90 ID:P9PRBN4X.net
―――・・・感謝しなさいよね!

にこ「ぷーっ!なにこれ!真姫ちゃんこんなことやってたの?」

真姫「ち、違うわよ!これは私じゃない!」

十年前の私ね、なんとことを・・・

にこ「知ってるわよ、だって会ったもの」

真姫「え?会ったの?」

にこ「ええ、まぁ帰ってほしくなかったから冷たくしちゃったけどね」

真姫「私がいるのに」

にこ「いやいなかったじゃない」

にこ「・・・もう一つあるわね」

真姫「もういいじゃない、私は見ないわよ」

にこ「何恥ずかしがってんのよ、あんたも見なさい」

ピッ

「・・・にこちゃん、西木野真姫よ」
198: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 00:58:37.23 ID:P9PRBN4X.net
「西木野真姫・・・といっても今はまだ十年前の西木野真姫よ、ってわかるわよね」

「これから私は十年前に帰ろうと思います、だけどどうか悲しまないでください」

「別に私は死ぬと決まったわけじゃない、でもまた目覚めるとも決まったわけでもないわ」

「まぁ私が死ぬわけないけどね、そこは安心して」

「あとは・・・時計のこと思い出してくれてありがとう」

「そのことで喧嘩して十年間辛かったと思う。ごめんなさい」

「私もショックだった、にこちゃんが本当に忘れちゃったのかなぁって」

「まぁまっきーなんてあだ名だったからそもそも私だとわからなかったのかと思ったわ」

「だから思い出してくれたこと、本当にうれしかったの」

「私とはもう会えないかもしれないけど、どうかお元気で」

「あと最後に、もし隣に十年後の私がいるなら伝えてね」

「にこちゃんの傍にずっといてあげてって・・・それだけ」

「私が言いたいことはこれだけ、じゃあねにこちゃん、お幸せに」

ピッ
200: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 01:11:14.66 ID:P9PRBN4X.net
真姫「・・・」

わざわざ言いたいことを残していって

このカメラ見せてやりたいわ、自分の言ったことで顔真っ赤になりそうね

てか私が言ったわけじゃないのに、少し照れる・・・

にこ「まき、ちゃん・・・」ポロポロ

真姫「にこちゃん?」

にこ「真姫ちゃんがにこのことこんなに想ってくれたなんて知らなかった・・・」

真姫「ちょ、ちょっと」

にこ「それなのににこは冷たく突き放し、て・・・うぐっ」グスッ

真姫(また泣かれたら困るわ!本当に泣き虫ね!)

真姫「・・・もう!」

ぎゅっ!

にこ「!!」

真姫「今は私がいるじゃない!私は生きているの!だから泣かなくていいじゃない!」

にこ「真姫ちゃん・・・」

真姫「ずっと傍にいてあげる!だからもう泣かないで!」

にこ「うん・・・うん・・・」

真姫「にこちゃんのきれいな顔が台無しよ?」

にこ「・・・ふん、良くそんなお世辞が言えたわね」

真姫「何よ、人が下手に出たら・・・」

にこ「真姫ちゃんがきれいな顔が台無しなんて合わないって言ってるの!」

真姫「はぁ!?綺麗なのは顔だけで心はいつまでたっても子供なのね!」

にこ「・・・・・」

真姫「・・・・・」
202: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 01:15:58.74 ID:P9PRBN4X.net
にこ「・・・ねぇ」

真姫「・・・何よ」

にこ「・・・本当に傍にいてくれるの」

真姫「・・・いるわよ」

にこ「本当に?」

真姫「本当よ」

にこ「約束よ?」

真姫「約束ね」

にこ「じゃあ・・・」

真姫「小指?」

にこ「あれよあれ」

真姫「・・・しょうがないわね」

にこ「せーの・・・」

―――――

「「ゆーびきーりげーんまん」」

「「うーそつーいたらはーりせーんぼん」」

「「のーます」



「「ゆびきった!」」



終わり
203: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/02(木) 01:19:37.22 ID:P9PRBN4X.net
これでこのSSは終わりです
正直もっと安定して投稿したかった・・・
この後はたらたらと後日談を書いてく予定、明日になるけど
質問や感想がある人は書いてほしいです
214: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/03(金) 00:32:21.98 ID:npXDArNU.net
後日談

―――――公園

にこ「・・・ここに来るのは久しぶりだわ」

真姫「そうね」

私西木野真姫はたった数日で退院した

にこちゃんとゆびきりをした後パパとママが入ってきて大騒ぎになった

にこちゃんパパは何度もお礼を言ってたしママは抱きついて泣くし・・・

何よりにこちゃんがとても困惑してた

パパを落ち着かせることとママを慰めること、両方をこなしていたからだ

あとμ'sのメンバーがお見舞いに来てくれた

ぞろぞろとメンバーが集まってきたかと思えば穂乃果が

穂乃果「ここでパーティしよう!」

なんて言い始め、みんな穂乃果を止めるのに必死だった

今はこうして落ち着くことができ、ほっとしている

そして私の隣には

「にこちゃん・・・」

「何?」

「・・・いいえ、何でもないわ」

「言いなさいよ」

「いいのよ」

「よくない!人の名前呼んでおいて!」

「・・・いいって言ってるの!」タッタッタ

「あっ!こら!待ちなさい!」タッタッタ

思い出の公園で初めて遊んだ鬼ごっこ、今度はにこちゃんが私を捕まえる番

私を捕まえられるかしら?

キラッ

私の右腕についている壊れて動かない時計が強く光った・・・そんな気がした

私たちが生きている今に応えるように・・・
216: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/03(金) 00:44:25.87 ID:npXDArNU.net
―――――未来の公園

今日は特別ににこちゃんが私の看護係だ

外出許可が出てエリーが

絵里「初日はにこに譲るわ」

と謎の気遣いを受け、今こうして思い出の公園に来ている

・・・はずだったが

にこ「・・・ここ、数年前にマンションが建っちゃって、無くなったのよ」

真姫「そう・・・」

ふと横を見るとにこちゃんのさびしそうな顔が目に入ってきた

この十年間で音ノ木坂は大きく変わってしまったらしい

ビルが立ち並び、今まであったどこか古きよき懐かしい音ノ木坂はどこかへ行ってしまった

真姫「にこちゃんさびしいの?」

にこ「さ、さびしくなんかないわよ」

嘘言っちゃって、にこちゃんは何も変わらないのね」

真姫「にこちゃんは何も変わらないのね」

しまった、つい口に出てしまった」

にこ「なんですって!?あんたの減らず口のほうが変わってないわよ!むしろ成長したんじゃない?」

真姫「なっ!成長してないにこちゃんに言われたくない!」

にこ「ふん!」

真姫「ふん!」

やっぱりこうなってしまうのか

本当ににこちゃん・・・と私は何も成長していない

十年前の高校生のまま変わらず生き続けてきた

でも逆にそれが良くて、いつまでもこのままでいたいなぁって
217: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/03(金) 00:54:23.98 ID:npXDArNU.net
にこ「・・・本当にさびしくはないわ」

真姫「え?」

にこ「真姫ちゃんがいなかった十年間に比べたらこんなのたいしたことないわ」

真姫「よ、よくそんな恥ずかしいセリフを言えたわね・・・」

にこ「恥ずかしくたっていいじゃない」

真姫「え?」

にこ「だって私たちはそうだったじゃない、高校の頃から変わらない

にこ「いつも喧嘩ばかりしてるけどたまに恥ずかしい思いして、でもそれが楽しくてうれしくて・・・」

真姫「・・・そうね」

無理に変わろうとなんてしなくていい

私たちは十年前から時が止まったままだったのだ

しかし十年の時を経てまたゆっくりと二人の時間が動き始めたのだ

だからゆっくりとそのペースに合わせ成長して、変わっていけばいいんだ

それまではこの二人の時間を楽しもう



・・・そういえばこのお守り誰のかしら

あの闇の中で私は深い眠りに落ちてた時にこのお守りから声が聞こえたのだ

「はよ起きて真姫ちゃん、みんな待っとるからな・・・」

その声で私は目覚めた、あのしゃべり方はのぞ・・・

にこ「さて真姫ちゃん帰るわよ」

真姫「え?ええ、わかったわ」

にこ「? 何ボーっとしてるのよ」

真姫「・・・なんでもないわ」

このお守りは大事にしておこう

思い出の時計とともに・・・
218: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/10/03(金) 00:56:57.45 ID:npXDArNU.net
今度こそ本当に終わり
未練たらしく後日談を書いてしまった
綺麗に終わったままが良かった人には申し訳ない
基本真姫ちゃんがメインだけど、またSSを書くことがあるのでその時はよろしく
129: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 23:50:27.08 ID:DVdeMFcF.net
よくわからん10年間寝てたんだから精神が10年前のままって当たり前じゃないの?

※ 補足的なレスを以下に集めました(管理人)

131: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 00:02:20.48 ID:2w+O39Gl.net
>>129
少しネタバレになると思いますが
十年前の精神が吹っ飛ぶ

十年後の体に入り込む、十年後の精神は入っていたが弱弱しく、十年前の精神が入ったことによりどこかに消えてしまう

十年後の精神がどこかにあるはずだけど、どこにあるかわからない

十年前の精神が戻ってしまうと、真姫は死んでしまう

これでだいじょうぶですか?
134: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 00:05:37.70 ID:2w+O39Gl.net
追記
十年後の真姫は体と精神ともに死んでしまう

たとえ十年後だとしてもその世界はパラレルワールドの一つであり
十年前の精神が戻らなければその世界が正史になりますが
戻ってしまうと別の世界線になってしまうわけです

わからないことがあれば聞いてください
133: 名無しで叶える物語(はんぺん)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 00:04:01.85 ID:s3euZhpP.net
あぁ本当にそういうファンタジーな話だったのね
真姫が勝手にそういう妄想してるだけかと思ってた
135: 名無しで叶える物語(おにぎり)@\(^o^)/ 2014/09/29(月) 00:09:17.00 ID:VO6rgQ1i.net
>>133
妄想ってことは、精神はもともとひとつで根拠なしに私は十年前の人だって言ってる
ということですか?
それだと時計の伏線を回収できないので、ファンタジーと考えてください
リアリティのあるファンタジーって書くの難しいですね、わかりづらくてすみません
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