【SS】理事長「今日は新しい先生を紹介します」にこ「みんな、よろしくにこ!」

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1: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:28:34.86 ID:iWTXVp6I.net
理事長「矢澤先生は教育実習で一ヶ月間、この三年のクラスの副担任を務めます。それでは自己紹介お願いします、先生」

にこ「矢澤にこです。教科は国語。母校の音乃木坂で実習ができて嬉しいわ。みんなよろしく!」

モブA「先生!」

にこ「なんでしょう?」

モブA「あれやって!にっこにっこにーを!」

にこ「えっ…まだ覚えてるんだ…ステージでもめったにやったことないのに…あなた、相当のスクールアイドルマニアね」

モブA「違います、伝説のアイドルμ'sだけが好きなんです!お願いします」

にこ「そ、そう…引退しても期待にこたえるのが元アイドルの務めね…に、にっこにっこにー!」

モブたち「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこー!」

にこ「あなたたち、元気ね…こっちが圧倒されるわ…」

花陽「…にこちゃんが学校の先生になるなんて…」

凛「おどろいたにゃー」

真姫「…」

元スレ: 【SS】理事長「今日は新しい先生を紹介します」にこ「みんな、よろしくにこ!」

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2: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:29:02.89 ID:iWTXVp6I.net
―休み時間

モブたち「矢澤せんせー、μ'sではいつもセンターだったんですか?」

にこ「たまにね。でも、にこはどの位置でも最高のパフォーマンスを発揮してたのよ」

モブたち「さすが矢澤せんせー、アイドル研究部の部長だったんですよね」

にこ「部長なんてそんなたいしたことないわよー、今は花陽が部長やってるでしょ」

モブたち「…」

にこ「あれ?みんな、どうしたの」

モブたち「せ、先生、それよりもっとμ'sの話聞かせてください」
3: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:29:39.23 ID:iWTXVp6I.net
花陽「にこちゃん、凄い人気だねー」

真姫「そうね…」

凛「あ、こっち来るにゃ」

にこ「あなたたち、久しぶり!元気してた?」

花陽「は、はい…にこ…じゃなくて、矢澤先生」

にこ「先生禁止!」

花陽「え」

にこ「先生って呼ぶの止めて。先輩禁止した時から、あなたたちとは対等の仲間よ」

花陽「…に、にこちゃん」

にこ「それでいいわ」

真姫「ねえ、にこちゃん、教育実習って普通は大学三年か四年じゃないの?」

にこ「にこの大学は二年でやるのよねーおかげでみんなと顔合わせすることになっちゃった」

凛「変わった大学なんだにゃ」

にこ「そうかも。ね、放課後久しぶりに四人で話しましょうよ」

真姫「そうね…つもる話もあるでしょうし」
4: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:30:10.47 ID:iWTXVp6I.net
―喫茶店

にこ「こうして話すのも久しぶりね。大学が忙しくて一年も会えなくて、ごめんね」

真姫「たまには連絡してくれれば良かったのに」

にこ「にこ達がいなくなっても穂乃果たちと頑張ってたわよね、あなたたち」

凛「三年の穂乃果ちゃんは頼もしかったにゃ」

にこ「ラブライブ東京予選でA-RISEに雪辱を果されたのは残念だったけど…でも雪穂と亜里沙が加わって、パワーあったわよね」

にこ「…それで…今は、どうなの?アイドル研究部に新入生、どのくらい入った?」

真姫「…今は…」

花陽「…今は、活動してないんです。アイドル研究部」
5: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:30:40.22 ID:iWTXVp6I.net
にこ「え…嘘…。ど…どうしてよ…」

凛「…やめたんだにゃ…皆で話し合って」

にこ「話し合い…?嘘よ…どうせ何かあって、みんなが部長の花陽を責めたんでしょ!そうよね?」

花陽「違います!」

にこ「!!」

花陽「…私から、言い出したんです。もう、止めよう、って」

にこ「花陽が!?ど、どうして…」

花陽「穂乃果ちゃんたちが卒業した後も、続けようとはしました。歌詞もみんなで考えて、衣装もみようみまねで…」

花陽「…でも、全然だめでした。海未ちゃんの詩にも、ことりちゃんの衣装にも、遠く及ばないものしか作れなくて…」

凛「凛はリーダーを引き継いだけど…どうしても、穂乃果ちゃんの影を追ってしまうというか…凛らしさをどうしても、出せなかったにゃ」
6: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:31:12.21 ID:iWTXVp6I.net
にこ「で、でも、花陽はにこと同じでアイドルが好きだったでしょ…?」

花陽「ええ、好きです!私はアイドルが大好きです!にこちゃんにも負けないくらい!……だけど…だからこそ…妥協が、出来なかったの」

花陽「μ'sの頃に遠く及ばないパフォーマンスしか出せないのなら…もう、続けたくなかった。だから、やめようって、言ったの。部長として」

にこ「……花陽…花陽!!」ダキッ

花陽「に、にこちゃん!?」
7: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:31:44.49 ID:iWTXVp6I.net
にこ「ごめん…ごめんね…辛かったよね…にこがあなたに、勝手に部長の役目を押し付けて、居なくなって…。全てを終わらせるという一番辛い役目をあなたにさせることになった」

にこ「にこは…ずっと代替わりしながらアイドル研究部を続けなさいって、言ってたけど…結局それが、花陽や、みんなに重荷を背負わせることになったんだね」

花陽「にこちゃん…いいよ、そんなに自分を責めなくても。今はやめてしまったけど、アイドル研究部はとても楽しかったよ」

凛「凛も、かよちんと一緒に頑張れて、楽しかったよ。にこちゃん、そういう場を最初に作ってくれて、ありがとうにゃ」

真姫「私たちは後悔していないわ。私と凛は花陽に巻き込まれる形で始めたけど、あそこまで出来たのは、それだけで奇跡だと思っている」

にこ「みんな……一年たって、みんな成長したね。にこより成長したかも」

凛「そうかなあ。凛はたぶん変わってないにゃー」

真姫「…ところで…にこちゃんの、今は、どうなの。今もアイドルを目指してるの」
8: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:32:25.37 ID:iWTXVp6I.net
にこ「にこは…見ての通りだよ。アイドルはきっぱり諦めて、教員を目指している。アイドル志望とかけもちで出来る仕事じゃない」

真姫「なんで諦めたの、にこちゃん」

にこ「…純粋に、にこの、力不足よ。オーディションをいくつも受けたけど…そこで他の子達を見て、自分じゃダメだと悟ったわ」

花陽「そんな…」

にこ「花陽と同じよ。自分がプロのアイドルになった姿を想像して、それに納得行かなかった。アイドルが好きすぎて、自分の中のハードルを高く上げて…自分でそれを超えられなくなったの」

真姫「にこちゃん…にこちゃんは、それでいいの!?」

にこ「いいのよ。にこは、アイドル活動の道を捨てて、教師になるの。それに全てを賭けるわ。生徒だって中途半端な気持ちの先生に、教わりたくないでしょ」

にこ「教師も笑顔を届けるのは同じとか、学校のアイドルになるとか、そんな未練がましいことは言わない。教師は勉強を教える仕事よ」

凛「にこちゃんは、本当にそれでいいのかにゃ」

にこ「いいわ。今日みんなの前で教壇に立って、とてもやりがいを感じたわ。もちろんアイドルとは違うけど、あそこからの視点で皆と接するということに、ワクワクしたよ」

真姫「本当にそう思ってるのなら、いいけど…」

にこ「嘘偽りは無いわよ…さて、そろそろ行きましょうか。もちろんにこのおごりでいいから」

凛「言われなくてそのつもりだにゃー」

花陽「矢澤先生、ごちそうさま」
9: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:33:01.03 ID:iWTXVp6I.net
にこ「じゃ、また明日ね。明日は初の授業ねー緊張するぅ」

真姫「にこちゃん」

にこ「なに?真姫」

真姫「その紺のスーツ、似合ってるわよ」

にこ「そ、そう?妹からママに似てるって言われたけど…身長はかなわないけどね」

真姫「…じゃ、また明日ね」
12: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:34:01.19 ID:iWTXVp6I.net
―翌日の教室

にこ「えー、それでは国語の授業を始めさせて頂きます。ふー、緊張するな」

モブA「先生、リラックスリラックス!」

にこ「ありがとー。えっと…どこまで進んでるのかな…舞姫?森鴎外のやつね…。これ、雅文体で読みづらいのよねー」

モブB「先生がそんなこと言っちゃだめにこ!」

にこ「そこ、ふざけない!…えーと、じゃあ、にこ…じゃなくて先生が最初のほう読みますね。炭をば早や積み果てつ…」

にこ「…ぶっちゃけさー、みんな受験勉強忙しいよねー。授業聞かないで参考書で勉強、いわゆる『内職』をしてる子多いんでしょ?」

モブA「先生、ぶっちゃけすぎです!」

にこ「国語ってあまり暗記教科じゃないもんねえ。ま、いいけど」

真姫「良くないわ。まじめに授業してよ矢澤先生」

にこ「はーい、すみません。…中等室の卓のほとりはいと靜にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒なり……石炭の灯りって暗そうよね」

真姫「熾熱燈は電灯のことですよ、先生」

凛「真姫ちゃんが教壇に立った方が良さそうだにゃ」
13: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:34:54.43 ID:iWTXVp6I.net
にこ「はい、今日の授業はここまで。それでは明日ー」

凛「にこちゃん、汗かいてるにゃ」

にこ「いやー…にこ、教師としてやっていけるのかなぁ。なんかみんなの反応がびみょー」

真姫「もともと、高校の国語って存在意義が微妙なのよね。まして受験の三年だし」

にこ「そうかもね…でも、ためになる授業をやれるように頑張るわ」

凛「真姫ちゃん、内職しないでちゃんとノートもとってたね、偉いにゃ」

真姫「ノートをとらないあんたのほうがおかしいのよ」

にこ「…ふふっ」

真姫「な、何がおかしいのよ」
14: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:35:22.83 ID:iWTXVp6I.net
にこ「真姫って、あまり凛や花陽とは話さなかったけど、今はずいぶん仲良くなったんだね」

真姫「そ、そんなことないわよ、にこちゃんがいた頃と同じよ」

花陽「…穂乃果ちゃんたちがいなくなって…残りの皆で頑張った時に、絆が深くなったんだと思います」

にこ「そうだよね…あなたたちが中心になって頑張ったんだもんね」

花陽「だから、スクールアイドル活動をやって、良かったと思っています」

にこ「そうね…続けられれば良かったんだけど…あっ、ごめん。お前が言うな、ね。本当にごめん」

真姫「いいわよ、卒業の区切りまで出来なかったのは事実だし。もう行ったら?次の授業に遅れるんじゃないの」

にこ「!あー時間すぎちゃってる、もう行かなきゃ、ごめんね」タタタッ

凛「にこちゃん、謝ってばっかりにゃ」

花陽「大人になるってそういうことなのかな。私達はまだ子供だけど、にこちゃん、ちょっと遠くに行っちゃったのかも」

真姫「…」
15: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:35:52.45 ID:iWTXVp6I.net
―廊下

にこ「えーっと、次の教室は…」

亜里沙「あっ、にこ…矢澤先生!」

にこ「あなた…確か、絵里の妹の子ね」

亜里沙「覚えていてくれてたんですね、嬉しい!」

にこ「そりゃ覚えてるわよ、でも、あまり会えてなくてごめんね」

亜里沙「先生、今もアイドルを目指しているんですよね!」

にこ「ええっと、それは…」

亜里沙「亜里沙は…部は無くなっちゃったけど、ひそかにアイドルの練習してるんですよ!」

にこ「そ、そうなの。偉いわね……。あなた、本当は…アイドル部、続けたかったんじゃないの…」

亜里沙「……」

にこ「亜里沙…」

亜里沙「…そんなこと、ありません。雪穂ちゃんと話して、決めたんです。やめる、って」

亜里沙「一人で練習しているのは、ただの趣味です。それでは失礼します、先生」

にこ「…」
16: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:36:24.84 ID:iWTXVp6I.net
―アイドル研究部の部室

にこ「…何も、無いわね…そりゃそうね、花陽のアイドルグッズも片付けたんだろうし」

にこ「…にこの高校生活は、この部屋が全てだったな…挫折、孤独…」

にこ「でもある日突然、六人の仲間が出来て……そして、奇跡が起きた。あの頃は、最高に輝いていた」

にこ「…今は何もかも、遠い日の夢なのね…」

ガラッ

にこ「!!だ、誰?……あ!あなたは、確か…」
17: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:36:49.97 ID:iWTXVp6I.net
雪穂「お久しぶりです…と言っても、矢澤先生とはほとんどお話ししたことないですが」

にこ「そ、そうね…でも、会ったときは話してたよね?…してないかな…あはは」

雪穂「…先生は私をあまり知らなくても…私は、μ'sの九人を、ずっと見ていましたよ」

にこ「私も知らないってことはないわ、穂乃果の妹なんだし。ラブライブの地区予選でも、ずっと見ていたわよ」

雪穂「…私は…先生に、謝らなければなりません」

にこ「な、何を?」

雪穂「…先生が築き上げたものを、壊したのは、私です。それも…二度、壊しました」

にこ「何の話!?」
18: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:37:21.11 ID:iWTXVp6I.net
雪穂「先生は、自分が卒業してもμ'sを残したがっていたと姉から聞いています」

雪穂「でも、私はあの九人ではないμ'sなんか、μ'sじゃないと思っていました。認めたくなかった」

雪穂「姉にも同じ気持ちはありましたが、まだ気持ちは固まっていませんでした。姉を決心させれば…μ'sを終わらせることができる…」

雪穂「亜里沙がμ'sに入りたいと言った時…私が反対して、亜里沙を姉にけしかければ、リーダーの姉の気持ちが固まることに気づきました」

雪穂「…そして、その後は知ってのとおりです。私の目論見通り、μ'sは矢澤先生たちの卒業でなくなったのです」

にこ「そんな事が…」

雪穂「そして…姉が卒業した後、アイドル研究部を休部にすることを花陽先輩に提言したのも…私です」

雪穂「もうμ'sでは無いとはいえ、今やっていることは音乃木坂のスクールアイドルの名を汚すだけという私の説得に、花陽先輩は折れました」

にこ「全て、あなたが…」
19: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:37:49.47 ID:iWTXVp6I.net
雪穂「そうです。全て、私の仕業なのです」

にこ「…どうして…。何のために…そんなことを、にこに話したの?」

雪穂「私がμ'sだけを認めていて、μ'sだけが好きだったことを、矢澤先生に知って欲しかったからです」

にこ「なぜ、にこに…」

雪穂「姉は…先生のことを、今もよく話します。よく海未ちゃんにおこられたけど、一番怖かったのはにこちゃんだったって」

にこ「にこって…そんな怖かったかな…」

雪穂「姉のことは、この世で私が一番良く知っています。あの台風のような姉に真っ向から立ち向かうことが、それがどれだけ凄いことか、私にはわかります」

雪穂「私は、μ'sだけしか認めてないんです。音乃木坂は、あの九人だけが特別です。その中でもあの姉を導いた矢澤先生を一番尊敬しています」
20: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:38:18.25 ID:iWTXVp6I.net
にこ「…あなたは…にこを、買いかぶりすぎだよ」

にこ「μ'sで一番凄いのは…穂乃果だよ。あなたは家族だから穂乃果のよくない所も見えるかもしれないけど、そんなのは誰にでもある」

にこ「にこは…μ'sで一番のドベだよ。ちっちゃいしグラマーじゃないし、歌もダンスもダメだし…卒業してオーディションを受けて、それがわかった」

にこ「だから、諦めてこういう道に進むしかなかった…にこは…アイドルにはなれなかった…毎日アイドルのことだけを考えて生きていたのに……ぐすっ」

雪穂「矢澤先生…」

にこ「ごめん…先生が、こんなダメな子で…にこ、ここに来てから謝ってばかりだね…高校の頃はいつも強がってたのに…自分が巻き起こしたことが結局、みんなの心には残っても、現実では何も残らなかったと思うと…うっ、ううっ」

雪穂「先生…私のしたことは…間違って」

にこ「間違ってないよ!…μ'sへの思いは…あなたも…にこと同じだから」
21: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:38:45.01 ID:iWTXVp6I.net
にこ「μ'sの頃は何もかも輝いていて…でも、その灯が消えたあとに残ったのは、目の前の現実だけ」

にこ「μ'sのことは絶対に忘れたくない。だけど…μ'sが心にいる限り、それがまぶしくて、アイドルのことは何もできなくなる…あなたも、にこもね」

雪穂「先生…私は、μ'sのことをいつまでも忘れません。そして先生のファンです。それはきっと、ずっと変わりません」

にこ「雪穂ちゃん、ありがとうね…それが聞けただけでも、にこは嬉しい。ここに来てよかったよ」

雪穂「先生…」
22: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:39:26.93 ID:iWTXVp6I.net
にこ「……そろそろ行こう。こんな話ばかり続けても、しょうがないよ」

雪穂「はい…今日は嫌な話をして、すみません」

にこ「いいよ。…ところでこの部屋って今も使ってるの?」

雪穂「元アイドル研究部の生徒がよくここに来て、おしゃべりしたりしています」

にこ「そうなんだ…にこの思い出の場所が、憩いの場所になっているなら、それだけでも良かった」

雪穂「それでは失礼します」

にこ「じゃあね、また今度。穂乃果の裏話でも聞かせてよ」

雪穂「そうですね…ネタはたくさんありますよ、ふふっ」

にこ「にこ、とっても楽しみにしてるにこ~、なんてね…」
23: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:40:05.75 ID:iWTXVp6I.net
理事長「矢澤先生、ここにいらしたんですか。職員会議が始まるので、会議室に来てください」

にこ「え?でも私は教育実習生だし…」

理事長「だからこそ、参加すべきですよ」

にこ「あ…はい、では参ります」
24: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/24(水) 18:40:33.23 ID:iWTXVp6I.net
―会議室

にこ(教育委員会からの通達がどうとか、保護者からのクレームがどうだとか、そんな話ばかり…これが先生の仕事なのね)

理事長「…では最後の議題です。アイドル研究部の部室の廃止の件についてです」

にこ「!!」

先生A「あー、あそこは今使ってないんですよね。さっさと別の部に明け渡してしまえば?」

にこ「そ、そんな…残すわけにはいかないんですか?」

先生A「…まぁ矢澤先生は黙ってられないでしょうねえ。でもね、今は色々な文科系の部活が増えて、部室の利用申請がたくさん来てるんですよ」

にこ「で、でも…」

先生A「μ'sのおかげでこの学校の今があることはわかっています。しかし、今必要なのは、今の生徒達が活動するスペースなんですよ。空き部屋を、伝説のアイドル部のモニュメントとして残す余裕は無いんです」

にこ「そんな…」

理事長「矢澤先生…わかってくれませんか。私もあなたを含め、μ'sの子達には感謝しています。でも、過去だけでなく未来も見てくれませんか」

にこ「……わかりました。アイドル研究部の部室廃止に、賛成します」

理事長「それでは部室を使う新たな部活は抽選で決めましょう。これで本日の会議を終わります」

にこ(これでもう…何もかも、無くなる…)
35: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/25(木) 21:33:16.38 ID:VqJBU3Mm.net
―翌朝の校門前

にこ「うー…気持ち悪い…」

モブたち「にこ先生、おはよー!にっこにっこにー!」

にこ「あ…お、おはよう!みんなを笑顔にするにこスマイルにこー!」

モブたち「にこ先生かわいー、きゃははっ」

にこ「はぁ…」

凛「にこちゃん、おはよ!」

花陽「おはよう、にこちゃん…あれ、なんか、具合悪いの?」

真姫「ただでさえ色白いのに、顔が真っ青よ。大丈夫?」

にこ「昨日ちょっと、飲みすぎちゃってね…」

真姫「にこちゃん、7月22日に二十歳になったばかりよね?そんな飲んじゃだめよ」

にこ「…誕生日、覚えていてくれたんだね」

真姫「えっ…そ、それはμ'sのメンバーなんだし、そのくらい知っててもおかしくないわよ」

凛「でも凛や花陽の誕生日は忘れてたにゃー」

真姫「う、うるさいわねっ!」
36: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/25(木) 21:33:51.47 ID:VqJBU3Mm.net
花陽「わ、私は別に気にしてないから。はやく校舎に入りましょう、遅刻します」

にこ「…ねえ、花陽」

花陽「え?」

にこ「花陽だけを悪者にはしないよ…にこの手で、終わらせたよ」

花陽「な、何のこと?」

にこ「にこのせいで部室はもう使えなくなるよ。にこが悪いんだよ。これからは花陽でなく、にこを責めて…」

真姫「な、何言ってるのにこちゃん…大丈夫?保健室で、休んだら」

にこ「先生が保健室で休んでるわけにもいかないよ。大丈夫、二日酔いは良くあることよ、じゃ、もう行くから」スタスタ

凛「にこちゃん、そんな飲んでばかりいるのかにゃー。ひょっとして、二十歳前から飲んでた?」

花陽「まさか、そんなこと…」

真姫「でも心配だわ…。後でよく話してみないとダメね」
37: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/25(木) 22:39:50.39 ID:VqJBU3Mm.net
―教室

にこ「余とエリスとの交際は、この時までは餘所目に見るより清白なりき。彼は父の貧きがために、充分なる教育を受けず、十五の時舞の師のつのりに應じて、この耻づかしき業を教へられ、「クルズス」果てゝ後、「ヰクトリア」座に出でゝ、今は場中第二の地位を占めたり。」

にこ「エリスは十五でダンスを習いじめて、座中でナンバー2まで上り詰めたってことね」

モブA「スクールアイドルみたいなものですか、先生」

にこ「いやー違うでしょ生活のためだし…。でもナンバー2になれたんだから、エリスは歌ったり踊ったりすること自体は好きだったのかもね…」

モブB「先生はエリスみたいに、好きな男の人とかいないんですか?」

にこ「えっ…に、にこは元スクールアイドルだし」

モブB「そんなの関係ないですよー」

にこ「えーと、それはにこの大事なシークレット事項ってことで…ははは」

真姫「いるの?にこちゃん。好きな人」

にこ「えっ…」

真姫「居るなら、言って」

にこ「…い、いません…」

真姫「そう。ならいいわ」

モブたち「ざわざわ」「ヒソヒソ」

花陽「真姫ちゃん、今のはちょっと…」

凛「大胆すぎるにゃー」

真姫「そう?はっきりさせたほうがいいと思うけど」

にこ「えー、き、今日の授業はここまでです」

花陽「にこちゃん冷や汗かいてるね」

凛「よけい具合悪くなってるみたいだにゃー」
39: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:11:08.57 ID:EinLj3oh.net
―放課後の部室

にこ「誰もいない、か。…にこ…なんでここに来たんだろ。こんな辛いことばかりだとは思わなかった」

にこ「アイドルを目指していた頃は何も怖くなかったのに…あの頃は、何だって出来たのに」

にこ「今は、毎日びくびくして、みんなに謝ってばかり」

にこ「……この部屋だって、もうすぐ使えなくなっちゃう…」

にこ「私が同意しなければ、残ったかもしれないのに…」

ガチャ

真姫「にこちゃんは関係ないでしょ、ただの実習生なんだから」

にこ「真姫。聞こえてたの」

真姫「にこちゃって声大きいのよ。そのクセまだ治ってないんだね」

にこ「一人でよく歌の練習とかしてたからかな、あはは」

真姫「……ねえ、にこちゃん。なんで教師になろうとしたの」

にこ「え……それは…大学で学んでいるうちに、文学の魅力に気づいて、教師として皆にも伝えたいと…」

真姫「何それ?意味わかんない。そんなの建前にしか聞こえない、たった一年で人はそんなに変わらないでしょ」

にこ「そうかな…」

真姫「結局は…未練じゃないの?」

にこ「!!」
40: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:11:30.95 ID:EinLj3oh.net
真姫「アイドルになれないから、アイドルに似た仕事に就こう、そういうことでしょ?」

にこ「に、にこは…」

真姫「にこちゃん、私には嘘はつかないで。お願い」

にこ「…そうよ、ええ、そうよ!にこは、みんなの人気者になりたかったのよ!だから、アイドルになれないなら次善の策として、教師の道を選んだのよ!」

真姫「…やっぱりね」

にこ「あんなにアイドルアイドルと言ってたのに、結局はチャレンジせずに、無難な道を選んだのよ!…にこは…卑怯者だよ」

真姫「…そんなこと、ないわ」

にこ「…え?」
41: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:12:00.23 ID:EinLj3oh.net
真姫「にこちゃんは卑怯なんかじゃない。にこちゃんが教師の道を選んだように、私は今、医師になる道を目指している」

真姫「スクールアイドルをあそこまでやったのに、全うせずにやめてしまった。私も、にこちゃんと同じよ」

にこ「で、でも、真姫は最初から医者になるつもりで…」

真姫「…私、アイドル研究部がなくなって、受験勉強に集中できるようになって良かったと思っているわ。だから、私も同じ卑怯者よ!」

にこ「真姫…」

真姫「自分だけを悪者にしないで。自信を持ってよ、にこちゃん」

にこ「真姫…ありがとう」

真姫「…にこちゃんの授業、面白いよ。にこちゃん、先生の素質あるわ、きっと。ちょっとミスが多いけどね」

にこ「えへへ、まだ新米だからね。…もっともっと、精進します」

真姫「…頑張ってね、矢澤先生…それじゃ」…スタスタ、ガチャ、バタン

にこ「……でも、にこはやっぱり、アイドル研究部の全てが無くなるのは、寂しいよ…」
42: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:12:21.70 ID:EinLj3oh.net
―夜の繁華街

にこ「うぃー、ちょっと飲みすぎちゃいましたよ今日も、このにこ様は!」

ドカッ!

男A「おいこのアマ!ちゃんと前見て歩けよ!」

にこ「なによあんたー、誰に向かってそんな口をきいているのかしら?」

男A「なんだとコラ?」

にこ「聞いて驚かないでよ!私は、あのμ'sのセンターを務めるスーパーアイドル、矢澤にこよっ!」

男A「…はぁ?聞いたことねーよ、どっかの地下アイドルだかなんだか知らんが、売れてから威張れ、このクソアマ!」

にこ「失礼ねーいい加減にしないと、……う、うっぷ…」

男A「あっ、やっべ離れろ!」

にこ「お゛お゛お゛、おげえ゛え゛え゛え゛え゛え、ろろろろ…」ベチャベチャ、ビタビタ

男A「あーあー、こんな道の真ん中で戻して…この女メンヘラっぽいな、関わらないに限るわ、こういうのには」スタスタ
43: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/27(土) 00:12:46.11 ID:EinLj3oh.net
にこ「…げほっ、げほっ……」

にこ「ラブライブで優勝したスクールアイドルの末路がこんなだなんて…にこ、μ'sの面汚しだよ…うっ、ううっ…」

占い師「そこのお方…」

にこ「…あーん?あたし?このにこに何の用よ」

占い師「あなた…進むべき道を見失っていますね。この路傍の占い師が、一つ、占ってあげましょう」

にこ「なによー覆面なんかしちゃって…いいわ、やってみせなさいよ」

占い師「では…」
47: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:30:37.87 ID:R+eCNOcq.net
占い師「あなたは…いつも高い目標を持っていますね。そして周りにもそれを要求する…」

にこ「そうね…でも今は違うけどね、けっ」

占い師「かつては奇跡により仲間を得て事を成し遂げたが…今は孤独になり道を見失っている…そうですよね」

にこ「ええ、そうよ……なんか気持ち悪いわ…あんた、まるで私のことを知っているつもりみたい」

占い師「…ええ、私はあなたのことを何でも知っている…だって、私はあなたの、友達なんだから!」ガバッ!

にこ「!!…あ、あんた、希じゃない!」
48: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:30:59.18 ID:R+eCNOcq.net
希「久しぶりやな、にこっち。うちは占い師なりたい言うてたんだから、気づいてくれてもええのに」

にこ「酔ってるし覆面してたからわからないわよー。あなた、大学は?中退したの?」

希「まさか、大学行きながら夜はこうして街の片隅で占いのバイトしとるだけや。知り合いに会うと気恥ずかしいから、覆面しとるけどな」

にこ「そうなんだ…」

希「にこっち、生活荒れとるみたいやな…また同じ事を繰り返してるんとちゃう?」

にこ「繰り返すって、どういうこと?」

希「にこっちはかつて、アイドル研究部を作ったけど、高い理想を要求して一人ぼっちになってしまった。…今も、そうなんちゃう?」

にこ「…そうね…音ノ木のアイドル研究部が…なくなっちゃったのよ。みんなμ'sの幻影を追い求めて、今のアイドル活動に納得できなくなってしまって」

希「やっぱりそうなんや。…でも、そうなってしまったのは、手を打たなかった、うちにも責任はあるな。あの頃は余裕無くてそこまで読めなかった。うちのミスや」

にこ「希が…?希が悪いわけないじゃない。にこがμ'sの路線で後輩たちにアイドルを続けさせたから悪いんだよ」

希「…あのな、にこっち。かつて、うちがミューズを奇跡と言ったのは、九人の心が一つになれたということだけじゃない」

希「才能、資質、特技…あれだけの人材が一時にそろったことが奇跡という意味もあるんや」
49: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:31:25.30 ID:R+eCNOcq.net
にこ「それは…そうだね。にこも一緒にいて、周りがまぶしかったよ。あの学校にあんな天才たちが埋もれていたなんて。それなのにずっと一人で活動していたにこの目は節穴だったね。それぞれの資質を見抜いて九人を集めた希は、凄いよ」

希「それはいまでもうちの誇りや…でもな、だからこそ、卒業する時に、μ'sと同じレベルでなくてもええって、後輩達のハードル下げてやるべきだったんよ」

にこ「それは…でも、それって…にこは妥協に思えるな」

希「だからそこが、にこっちの良い所でもあり、悪い所でもあるんよ!」

にこ「ひっ」

希「あ、ごめんな…。人にはそれぞれ持って生まれた運命の星というものがあるんよ。うちの占いにもそう出とる。スピリチュアルなパワーは一人一人限度ってもんがある」

希「だから与えられた運命の範囲でベストを尽くせば、それでええんや。にこっちはそこが今でもわかってないようやね」

にこ「にこは…みんなのことを、わかってあげられなかったのかな…」

希「にこっちは教師になるそうやけど、そのままではダメやね。ものの見方を、変えた方がええ。…ま、人はそう簡単には変わらんけどね」

にこ「みんなを理解してあげられないにこは、教師失格ね。もうダメね、きっとやっていけない…」

希「にこっちはまだ実習生なんやろ?ダメでええやん!にこっちは真面目すぎるんよ」

にこ「にこは…ダメな子だよ…うう…う」バタッ

希「にこっち!?大丈夫!?」

にこ「……すー、すー」

希「なんや、おねむか。しょうがないなあ、にこっちは」
50: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:31:48.47 ID:R+eCNOcq.net
―翌日

にこ「うーん…みんな…にこを一人にしないで…」

希「…にこっちは、一人じゃないよ」

にこ「希…むにゃむにゃ……はっ!?…こ、ここ、どこ」

希「うちの部屋や。にこっち寝ちゃったから、つれてきて寝かしといてあげたんよ」

にこ「って…な、なんで希と一緒のベッドで寝てるのよっ!!///」

希「うちのベッド、一つしかないからしょうがないやん」

にこ「こ、こんなの、ダメだよ…」

希「ダメじゃないよ、女の子同士だし…にこっち、久々に、アレしてあげる」

にこ「アレ?…アレって…まさか…!?」

希「そう…そのまさかや…パワーアップしたわしわしMAXを、お見舞いしてあげるよ!」

わしわしっ!

にこ「い、いやあああああああ!!やめてええええええ!!」
51: 名無しで叶える物語(らっかせい)@\(^o^)/ 2014/09/28(日) 18:32:14.37 ID:R+eCNOcq.net
希「ふーむ…ほんのちょっと、成長してるな。でも、まだまだや」

にこ「もー、やめてよー……にこはもう二十歳なんだし、変わらないわよ」

希「まだ諦めてはあかんよ、にこっち」

にこ「いま何時ー?あーこんな時間、学校行く準備しないと…」

にこ「……希に言われて、目が覚めたよ。みんなに、もっと自分なりの目線でアイドルを楽しんでほしいって、言ってみるよ」

希「それがええね。ま、なかなかそう簡単に行かんとは思うけどな、みんなもにこっちに負けず頑固やと思うし」

にこ「そうね…でも、みんながアイドルのことで悩んでいるなら、力になりたいな。だってにこは、アイドルが大好きなんだもん」

希「朝からそんなにみんなのことを考えているんだから、にこっちはきっとええ教師になるよ」

にこ「そうかしら?希も、いい占い師になるわよ。にこを導いてくれたもん」

希「占いだけで食っていけるかはわからんけどなぁ、あはは」

にこ「じゃ、早速着替えて準備するね!…にこは音ノ木坂のみんなを笑顔にさせるために、これからも頑張るよ」

希「…頑張って、にこっち」

終わり
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『【SS】理事長「今日は新しい先生を紹介します」にこ「みんな、よろしくにこ!」』へのコメント

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