絵里「こたつを買うわよ!」

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絵里-アイキャッチ10
1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:18:49.13 ID:z7BJ+UzG0.net
にこ「部室に入ってきたと思えば、唐突になに言ってんのよ」

海未「こたつ……ですか?」

絵里「ええ。ほら、これからの季節、寒くなるでしょう?」

絵里「だから、こたつ。こたつを置きましょう」

真姫「まさか、ここに置くつもり?」

絵里「そう!ここ、部室によ!」

真姫「………………」

絵里「どうかしら?」

ことり「どうかしらって言われても……」

元スレ: 絵里「こたつを買うわよ!」

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4: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:20:11.78 ID:z7BJ+UzG0.net
にこ「別にいらないでしょ。暖房機器だってあるし」

絵里「暖房って、この小さい電気ストーブのこと?」

にこ「そうよ。確かにこれからの季節、部室は寒くなるわ」

にこ「だけどね、このストーブがあれば十分なの」

希「どれどれ……」ポチッ

真姫「…………あ、点いたわね」

穂乃果「おー!あったかいよニコちゃん!」

にこ「当然よ!ニコはこの子で二回も冬を越したんだから!」

凛「さすが経験者、説得力が違うニャ」

にこ「ふふんっ!」
7: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:24:23.74 ID:z7BJ+UzG0.net
穂乃果「まあ電気ストーブがあるなら、こたつはいらないよね」

海未「そもそも置くところも、買うための資金もありませんし……」

真姫「こたつの導入は見送りね」

希「そうやね」

絵里「………………」

にこ「絵里、扉の前でつっ立ってないでイスに座りなさいよ」

絵里「…………電気ストーブはみんなの絆を壊すわ」

にこ「…………?なによそれ」

絵里「例えば――それはそれは、息も白くなる寒い日」

絵里「ニコが一番乗りで部室にきて、ストーブの前で暖をとる」

にこ「ええ。それで?」
8: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:26:21.82 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「そこに穂乃果と凛が部室に入ってくるじゃない?」

にこ「…………続けて」

絵里「すると何が起こるか――」



『あーニコちゃん、ストーブ独り占めしてるニャ!』

『穂乃果もー!穂乃果もストーブに当たるー!』

『もっと詰めないと、凛に当たらない!』

『もう少しちっちゃくなってよ、ニコちゃーん!』

『ああもう!うっとうしいのよあんたたち!』
9: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:28:14.84 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「ね?」

にこ「ありえそうだけど、なんだか腹が立つ」

絵里「そう、電気ストーブだと、陣取り合戦が始まるわ」

絵里「一方、こたつはみんな均等に暖まれるのよ?」

真姫「まあ、確かにそうね」

絵里「でしょう?真姫はもう、こたつ買いたくなったわよね!?」

真姫「……別に」

絵里「あれ?……あれ!?」
11: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:31:25.62 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「こたつはね、とっても優秀なの!」

絵里「あの包まれる感覚、じんわりほぐすような温かさ!」

絵里「寒い寒い雪降る日、こたつに入って寝ころべば――」

海未「………………」

穂乃果「………………」

絵里「ああ、まさに天国!」

穂乃果「まあ、あったかいよね。こたつ」

海未「ええ、私も好きですよ。こたつ」

絵里「そうでしょう、そうでしょう!?」

穂乃果「でも、部室には置かなくてもいいかな……」

海未「私も、部室には必要ないと思います……」

絵里「………………」
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:34:20.69 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「あなたたち、こたつなしで冬が越せるって言うの?」

にこ「だから、ニコが二冬越えてるって言ってるでしょ!」

絵里「それは…………」

真姫「絵里、諦めなさい」

絵里「………………」シュン

にこ「だいたい、あんた幼少期ロシアにいたんでしょ?」

絵里「……ええ、そうよ」

にこ「日本の冬より、もっと厳しい寒さに耐えてたんじゃないの?」

にこ「それに、寒さに強そうなロシアの血も入ってるし……」

絵里「ろ、ロシアの血って……でも私クォーターよ!?」

絵里「ロシアンはロシアンでも、違うの!」
13: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:36:16.47 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「ニコは、ツキノワグマに向ってこう言うの!?」

絵里「あなたもクマだから、ポーラーベアと一緒に氷上で暮らしてね、って!」

にこ「え、ええぇぇ……よ、よくわかんないんだけど……」

絵里「いい?私のいた町、サンクトペテルブルクから少し行った山里は――そう、確かに寒いわ」

絵里「氷点下10度は当たり前の、白銀の世界――」

絵里「空気はまさに刺すような冷たさ」

絵里「アツアツの紅茶にペチカの炎が、その寒さを忘れさせてくれる……」

絵里「そして――――」



ことり「な、なんか……いきなり詩的に語りだしたよ……!?」

真姫「……ほっときましょ」

ことり「う、うん…………」
15: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:39:50.14 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「――それで、私は思っていたの。冬の家族のあたたかさ、それが幸せなんだって」

絵里「だけど――違ったわ。そう、こたつとの出会いが教えてくれた…………」



絵里「はじめてこたつに入ったとき、衝撃を受けたわ」

絵里「感じたのよ。母のぬくもりを……!」

にこ「え、なに言ってんの……」

凛「なんか気持ち悪いニャ」

絵里「気持ち悪い!?こたつに浸かったことがないから言えるのよ!」

絵里「あの、暖かさ……優しさに満ちた感じ――」

絵里「まさに、それは――」

真姫「わかったから!絵里がこたつが大好きなのはわかったから!」
16: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:41:38.87 ID:z7BJ+UzG0.net
穂乃果「ホント、絵里ちゃんこたつが好きなんだね……」

絵里「ええ。一日中でも入っていられるわ」

ことり「ひからびそう……」

希「そうそう。エリちはホントのホントに、こたつにお熱なんよ」

希「昨年の冬はうちの家に、しょっちゅう宿題を持って遊びに来ててね」

希「エリちってば、こたつで勉強しよう。そう言って、こたつに入っては――」

希「寝てた」

真姫「…………………」

海未「絵里…………」
17: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:43:30.56 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「と、とにかくこたつはすごいのよ。だから買いましょう」

にこ「買わないっつてんでしょ!」

絵里「まあまあ、落ち着いて。アイドルらしからぬ顔になってるわよ?」

にこ「………………そ、そんなことないニコ♪」



絵里「――みんな、聞いて。こたつがあればね」

絵里「中でぬくぬくしながら着替えができるわ!」

穂乃果「それ、穂乃果も家でよくやるよ」

絵里「そうでしょう?やるわよね?便利よね?」ズイッ

穂乃果「う、うん…………絵里ちゃん、顔近いよ……」

絵里「寒い部室で、肌をさらすことも無くなるのよ?画期的ね?ね!?」
19: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:44:19.96 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「次に――――凛!」

凛「は、はい……」

絵里「こたつの中で、丸くなれるわよ!」

凛「え…………いやいや、凛はネコじゃないよ!?」

絵里「そして、真姫!」

真姫「な、なに……」

絵里「こたつで食べれば、苦手なみかんだって一発で克服できるわ!」

真姫「べ、別に克服しようと思わないし……」
20: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:45:06.85 ID:z7BJ+UzG0.net
希「エリち、こたつのいいところは、もう大分伝わってるから……」

絵里「うーん……そうかしら……」

穂乃果「うん。もう、それはそれは十分に伝わったよ?」

絵里「だけどみんな、なかなかこたつのイメージができていない様子よね……」

絵里「そこで――――なんと、今日はね…………」ガサゴソ

ことり「急にブレザーのポケット、あさりだしたね……」

真姫「まさか、どこぞの電器屋のチラシか何かじゃないでしょうね……」



絵里「こたつカタログもってきたの!さあ、どれにする?どれにする!?」

真姫「絵里……それ、ぐっしゃぐしゃなんだけど…………」
21: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:46:23.05 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「この丸いやつなんてどうかしら。μ's団らんが演出できるわ」

海未「演出って……なんですか。演出って」

絵里「こっちの座椅子のやつも、カワイイわね!ね、ことり?」

ことり「うえぇ!?え……うん、カワイイと思うなぁ……」

絵里「でもでも、こっちの正方形の伝統的な奴も良いわね?」

絵里「みんな、どうする?」

海未「あの……買う方向には全くもって、いってはいないのですが……」

絵里「んー?」キョトン

穂乃果「絵里ちゃん、なに言ってるかわからないみたいなポーズ、やめよう?」
22: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:48:03.65 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「………………」

絵里「どうして…………どうして、こたつの素晴らしさ、わかってくれないのよ……」

真姫「いや、こたつの素晴らしさはわかったから……」

絵里「それなら、部室におくっていう流れになるじゃない。普通」

穂乃果「それはどうだろう…………」



海未「とりあえず、こたつは無しです」

にこ「そうそう。海未がさっき言ってたとおり、買うお金もないし」

絵里「それは……みんなでバイトすれば――」

にこ「そんなの却下に決まってるでしょ……」

絵里「………………」
23: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:49:47.43 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「耐えられない…………」

海未「……はい?」

絵里「こたつのない部室なんて耐えられない!」

絵里「そんなの、イチゴのないショートケーキ、クリのないモンブランよ!」

海未「なんですかそれ」

絵里「こたつがない部室に来るくらいなら、いっそ死んだ方がましだわ!」

穂乃果「な、なんか、ムチャクチャなこと言いだしたよ!?」
24: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:51:19.22 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「エリチカ、こたつほしい!ほしいほしいぃ!!」

ことり「絵里ちゃんが、ただの駄々っ子に……」

絵里「ほしいほしいぃ!…………」チラッ

真姫「………………」

にこ「いちいちさ……こっちをチラッチラするの、やめなさいよ……」

絵里「ほしい!こたつほしい!」

希「エリち…………駄々こねてどうにかなる歳やないやん?」

絵里「………………そ、そうね」

絵里「………………」シュン



―ガチャ

花陽「アルパカの世話してたら遅くなっちゃった……」
25: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:52:06.03 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「………………」

花陽「あ、あれ?絵里ちゃん?どうしたの?」

絵里「花陽は…………こたつは好き?」

花陽「こたつ?うん、好きだよ?」

絵里「そうよね……こたつ、最高よね……」

花陽「うん!……それでなんで棒立ちしたまま、うつむいてるの?」

真姫「絵里がね、部室にこたつを置きたいなんて言い出したのよ」

真姫「それで、みんながやめさせようと――」

花陽「いい!それいいと思います!」

絵里「…………うん?」
26: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:53:18.96 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「花陽、今なんて?」

花陽「部室にこたつ、私は賛成ですっ!」

絵里「あ…………花陽……花陽ぉ……」グスッ

花陽「え、絵里ちゃん、どうしたの?」

絵里「みんながね、こたつなんていらない、認められないわって……」

絵里「あなたがはじめてよ……こたつを認めてくれたの……」グスッ

花陽「ええっ!?みんなこたつ、欲しくないのぉ!?」

海未「あの、部室に必要かどうかという話で……」
28: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:55:06.29 ID:z7BJ+UzG0.net
花陽「こたつはすごいんだよ!?すぐに暖まるし――」

花陽「あの包まれる安心感に、身体の芯まで届くぽかぽか……」

花陽「寒い日にこたつに飛び込めば……そこは、まさに天国なの!」

にこ「それ、どっかで聞いたフレーズね……」

花陽「さらにね?こたつの中でぬくぬく着替えだってできるし――」

花陽「こたつで食べる、ごはんといったら……あぁ……すごいおいしいんだよ!?」

真姫「それは……ごはんがおいしいんじゃないかしら……」

花陽「とにかく、こたつはすごいの!ね、絵里ちゃん!」

絵里「そう……そうなのよ……花陽……花陽おぉ!!」ギュー

花陽「絵里ちゃん!!」ギュー



絵里(………………ん?この暖かで、やわらかく包まれるこの感じ――)

絵里(これは…………もしや――――)

――――――――
――――――
29: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:55:59.75 ID:z7BJ+UzG0.net
にこ(あー寒い……今日はホント寒いわね……)

にこ(昨日の絵里のこたつ導入、結局却下になったけど)

にこ(こういう寒さを味わうと、ありなのかもしれないって少し思うわね……)



にこ(ふぅ、やっと部室に到着っと)

にこ(たぶん室内はあのストーブでいい感じに――)

―ガチャ

にこ「はぁ、あったか……って、寒!ストーブ入れてないじゃない!」
30: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ (ワッチョイ bec9-ylJJ) 2015/10/24(土) 23:58:02.19 ID:z7BJ+UzG0.net
絵里「…………あらニコ」ギュー

花陽「…………あ、ニコちゃん」ギュー

にこ「……え、二人抱き合ってなにやってんの?」

絵里「……気づいたのよ。花陽はこたつに勝ることに!」ギュー

絵里「こうやってギュッとするとね……もうね、ふわふわでぽかぽかで最高よ!」ギュー

にこ「あ、ああそう…………」

にこ「……花陽はそれでいいの?」

花陽「花陽もあったかいし、いいかなって。えへへ!」ギュー

絵里「……ふふっ!」

絵里「やっぱり寒い日は、花陽よね!」



おわり
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