穂乃果「そして最後のページには――」

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1: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:46:27.34 ID:atgjMBpM.net
…………

……



キーンコーンカーンコーン

海未「……ふぅ、ようやく昼休みですね」

ことり「んーっ、ことり、おなかすいちゃった」

海未「さて、穂乃果の方は……って」

ことり「……あ、あはは……」

元スレ: 穂乃果「そして最後のページには――」

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2: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:47:26.72 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……んん、おまんじゅうに潰される……zzz」

海未「一体どんな夢を見ているのですか……」

ことり「でも、穂乃果ちゃんらしいね」

海未「全く……穂乃果、起きなさい、穂乃果!」

穂乃果「う、んん……」

ことり「穂乃果ちゃん、起きてー、お昼だよー」

穂乃果「お昼!?お昼ごはん!」
4: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:48:42.45 ID:atgjMBpM.net
ことり「きゃぁっ!び、びっくりした……」

海未「……はぁ」

穂乃果「あ、ことりちゃん、海未ちゃん!どうしたの?」

海未「穂乃果……貴方って人は……」

穂乃果「え?な、なに!?」

海未「……あんまりにもお昼寝し過ぎて赤点取っても知りませんからね」
5: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:49:23.00 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「う、赤点……」

ことり「あはは……」

穂乃果「で、でも一応今まで赤点は取ったことないんだよ!?」

海未「いつも赤点ギリギリじゃないですか!」

穂乃果「あ、赤点じゃないからいいんだよ!」

海未「良い訳ありません!」

穂乃果「うぐっ……」
6: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:50:30.45 ID:atgjMBpM.net
海未「全く穂乃果はいつもいつも……」

穂乃果「あぅ……海未ちゃんのお説教が始まった……」

海未「聞いているのですか!?」

穂乃果「は、はいぃ……」

ことり「あ、あはは……って……」

ことり「……あれ?」
9: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:53:08.30 ID:atgjMBpM.net
海未「だからそうならないよう私がいつもいつも……?ことり?」

穂乃果「ことりちゃん、どうしたの?」

ことり「穂乃果ちゃん……そのノートブック」

穂乃果「え?……あ、あぁこれ?」

ことり「随分使い古してるみたいだけど……」

海未「確かに穂乃果がノートを使い古す程授業中ノートを書いてるとは思えませんね」

穂乃果「ちょっとひどくないかな!?」
11: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:55:26.97 ID:atgjMBpM.net
ことり「あぁ、ううん……そうじゃなくて」

海未「……?」

ことり「そのノートに書いてある文字……」

海未「え?……ミューズ……?石鹸ですか?」

穂乃果「ち、違うよ海未ちゃん!」

ことり「……μ's。9人の女神……かな」

穂乃果「そうそっち!」
12: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 08:56:59.60 ID:atgjMBpM.net
海未「あぁ、ギリシア神話の方でしたか」

穂乃果「もう、海未ちゃんってばひどいよ」

海未「すみません、それにしても穂乃果がギリシア神話の事を知っているなんて驚きです」

穂乃果「……さっきから海未ちゃんが私をいじめる……」

穂乃果「……って、ことりちゃん、これがどうしたの?」

ことり「……ううん、ちょっと気になっただけなんだけど……それには何が書いてあるの?」
14: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:00:53.28 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「え?あ、あー……えっと」

海未「何ですか?私も気になります」

穂乃果「そ、その……少し、物語の方を……」

海未「物語……って、小説ですか!?穂乃果が!?」

穂乃果「い、いいじゃん!私だって小説くらい書くよ!」
15: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:01:58.97 ID:atgjMBpM.net
ことり「一体どんなお話なの?」

海未「私も気になります、穂乃果が書いた小説なんて……」

穂乃果「もう!さっきから海未ちゃん私をいじめすぎ!」

海未「すみません、ちょっと調子に乗りすぎました」

穂乃果「……わかってくれたらいいけど」

海未「……それで、どういったお話なんですか?」
16: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:02:50.53 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……言わないとだめ?」

ことり「うーん、できれば聞かせて欲しい……かなあ」

海未「そうですね。無理に、とは言いませんが……」

穂乃果「うっ……わ、わかったよぉ……」

穂乃果「……それじゃあ、お昼ごはんでも食べながらお話しよっか」

…………

……

17: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:04:27.51 ID:atgjMBpM.net
…………

……



穂乃果「……これはね。私が書いた小説……というか……」

穂乃果「……正確には私の見た夢をね、そのまま書いてるの」

海未「夢を……ですか?」

ことり「夢日記ってこと?」

穂乃果「うーん、ちょっと違うかな」
18: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:06:04.17 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「何ていうか、別に今まで見た夢の内容を日記に書いてきたわけじゃなくて」

穂乃果「この夢はずっと続いてるっていうか……物語みたいになってるんだ」

海未「夢が物語に……」

ことり「同じ夢を見て、また別の日にその夢の続きを見てるって事?」

穂乃果「そうだね。このノートに書いてあるのはその夢を私なりにだけど書き始めてできた物語なんだ」

穂乃果「まあ、誰にも読ませてないしこれからも見せる予定もなかったんだけど……」
19: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:07:35.35 ID:atgjMBpM.net
海未「ではどうしてそんなノートを学校に?」

穂乃果「ええとそれは……あれ?」

ことり「??」

海未「どうしたのですか?」

穂乃果「いや……そういえば何でだろう、いつも家に置いてあるんだけど……」

海未「間違えて持ってきたとか?」

穂乃果「うーん、そうなのかな……」
20: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:09:02.96 ID:atgjMBpM.net
ことり「穂乃果ちゃんの事だから授業に関係ない物たくさん持ってきてそうだしね」

穂乃果「あぅ、今度はことりちゃんいじわるだ……」

ことり「ふふっ」

穂乃果「……ええと、話を戻すけど」

穂乃果「その夢は私が高校2年生になった所から始まるんだ」

海未「ふむ。高校2年って言うと、今の私達と同じですね」
21: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:11:06.38 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「うん、そうなんだけどね。ただこの夢、小さいころから見ていたの」

海未「小さい頃から……ですか」

穂乃果「初めて見たのは小学生の頃だったから……何で自分が高校生に?ってあの時は思ったよ」

ことり「まぁ、それもそうだよね」

穂乃果「それで、最初のうちは気にも止めてなかったんだけど、ある時からその夢が続いている事に気付いて」

海未「なるほど、それで日記……もとい小説を」
22: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:13:24.05 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「そういう事だね。まあ私が小説って言ってるだけでほとんど夢日記と変わらないから日記でもいいんだけどね」

穂乃果「……その夢では高校2年生になった日、理事長からこの学校が廃校になる事を伝えられたの」

ことり「廃校……?」

海未「この学校が廃校だなんて……」

穂乃果「勿論夢の中の話だからね。……夢の中の音ノ木坂は生徒数がとても少なくて、廃校にせざるを得ない状況になってたんだ」

ことり「そうなんだ……」
24: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:15:06.01 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「でね、何故か夢の中の私は音ノ木坂が廃校になる事が凄く……凄く凄く嫌だって思って」

海未「まぁ……母校が無くなるという事は寂しい気もありますしその気持ちはわかりますが……まさか穂乃果がですか」

穂乃果「あ、あはは……」

ことり「それで、どうなるの?」

穂乃果「あ、うん。……夢の中の私は廃校を何とかしなきゃー!って思うんだけど、何すればいいのかわからなくて」

海未「そもそも廃校なんてただの一生徒が何とか出来る問題じゃないと思うのですが」

穂乃果「そ、それもそうなんだけど!夢の中の私は絶対に何とかしないとって思って……」
25: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:18:04.35 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……それでね、私は一つの案を思いついたの」

ことり「案?」

穂乃果「うん……とある場所でとある物をみて、
その時に私の中でこれだー!って……何ていうか、直感みたいなのが浮かんできてね」

海未「それは一体何なのですか?」

穂乃果「アイドル」

ことり「……え?」

穂乃果「あ、アイドルだよっ」
26: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:19:38.19 ID:atgjMBpM.net
海未「…………はい?」

ことり「……?」

穂乃果「ああいや待って、正確にはスクールアイドル、かな!」

海未「……ちょ、ちょっと待って下さい!」

穂乃果「な、なに?」

海未「穂乃果は廃校を阻止しようと何か解決策を考えていたのですよね?」

穂乃果「うん、そうだね」

海未「……それが、何故アイドルなのですか?」
27: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:22:47.13 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「あ、あはあ……まあ普通はそう思うよね……」

穂乃果「えっとね……何でも夢の中の世界じゃスクールアイドルっていうのが流行ってるみたいで」

穂乃果「私はそのスクールアイドルになって人気になる事ができればって思ったんだ」

海未「……すみません、訳がわかりません」

穂乃果「それくらいスクールアイドルは今の学生に人気だったんだよ!」
28: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:24:58.26 ID:atgjMBpM.net
ことり「学生の間で人気になっているスクールアイドルっていうジャンルがあって
音ノ木坂は女子高だからアイドルに興味をもつ人も多い……そこで人気になれれば……」

穂乃果「うん、きっと生徒数が確保できるって、夢の中の私はそう思ったんだと思う」

海未「そ、それにしたってアイドルだなんて……考えられません……」

穂乃果「ま、まぁそれで私はスクールアイドルになる事を決意したんだよっ!」

ことり「え、ええと……スクールアイドルになったのは穂乃果ちゃんだけなの?」

穂乃果「あ、ううん。夢の中で私と同じスクールアイドルになったのは、私を含めて9人いるよ」

海未「9人も……ですか」
29: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:27:07.56 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「勿論、その中に海未ちゃんもことりちゃんも入ってたよ」

海未「わ、私がアイドルですか!?」

海未「な、ないです!あり得ません!この私がアイドルなんて!」

穂乃果「う、うん。夢の中の海未ちゃんも最初はそう言って私の勧誘を断ったんだけどね」

海未「と、当然です!」

穂乃果「でも結局は折れて私と一緒にスクールアイドルをやってくれるようになったよ。ことりちゃんもね」

海未「わ、私が折れるんですか……私がアイドルに……アイドル……」

ことり「私も……」
30: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:31:39.59 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……そうして私達3人はさっそく初ライブを持ちかけた。
一年生歓迎会の後に講堂でライブをする事になったの」

海未「ちょ、ちょっと待って下さい!」

穂乃果「……?どうしたの?」

海未「……私達がアイドルをすることになるのはわかりました、ですが……」

海未「少し無謀すぎませんか?アイドルを始めるといっても所詮私達は素人。
昔からアイドルとして活動してきた人たちとは比べ物にならない程の差が……」

海未「それにアイドルというのは踊りや曲作り等やらなければいけない事がたくさんあるというのにいきなりライブだなんて……」
32: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:34:28.49 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……ふふっ、海未ちゃんってば夢の中と似たような事言ってるね」

海未「え?」

穂乃果「……えっとね、踊りや体力作り自体はそれはもう海未ちゃんの考えた地獄の特訓メニューがあったんだけど……」

穂乃果「作曲は真姫ちゃんに手伝ってもらったんだよ」

海未「……なるほど、真姫ですか。確かにそれなら納得できますね」

穂乃果「でしょ?真姫ちゃんはピアノが本当に上手だし……夢の中じゃ作曲も出来るんだよ」

海未「もしかすると現実の真姫も出来るかもしれませんね」

穂乃果「あはは、そうかもね」
34: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:39:37.96 ID:atgjMBpM.net
ことり「……ええと、踊りや作曲はなんとかなるのはわかったけど……作詞は?」

穂乃果「……にひひ」

海未「……な、何ですか穂乃果、こっちみて嫌な笑い方をして」

穂乃果「作詞は海未ちゃんが担当してくれたよ。……ほら、昔海未ちゃんが書いてたポエm」

海未「いいいいいいきなり何を言うんですか穂乃果は!!」

穂乃果「あははっ、とまあこんなかんじで真姫ちゃんはその時に
メンバーに入ることはなかったけど作曲の手伝いを、海未ちゃんは私達に体力作りのメニューや作詞を」

穂乃果「ことりちゃんはライブに向けた衣装作りをしてくれたりと、初ライブに向けて頑張ってたんだよ」
35: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:41:41.53 ID:atgjMBpM.net
ことり「ことりが衣装を……」

穂乃果「うん!ことりちゃんの作る衣装、すっごく可愛いんだよ!皆にも見せてあげたいなあ」

ことり「そうなんだ……ことりも見てみたいかも」

海未「……それでどうなったのですか?ライブは成功したのですか?」

穂乃果「……っ」

海未「……穂乃果?」

穂乃果「……あ、いや……えっとね。初ライブ、失敗しちゃったの」

ことり「失敗……?」
36: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:43:06.30 ID:atgjMBpM.net
海未「振付けを間違えたとか?」

穂乃果「……ううん。そうじゃないの」

穂乃果「初ライブに向けてダンスや歌、人に慣れる練習の為にチラシ配りとか色々やって……」

穂乃果「そんな私達を支援してくれた同じクラスの友達もいて……」

穂乃果「……もうね、凄く楽しかった。夢の中とは言え、それまで頑張ってきた事の集大成をぶつけられる日が来たんだって」

穂乃果「……だけど」
38: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:45:44.98 ID:atgjMBpM.net
海未「だけど……?」


『――そりゃそうだ、世の中そんなに甘くない!』


穂乃果「……」

穂乃果「……お客さんがね、1人も居なかったんだ」

海未「!!」

ことり「っ!」

穂乃果「今まで一生懸命頑張ってたのにね。前日に神田明神でライブ成功のお祈りとかしちゃったり」

穂乃果「本番開始前にだって、最高のライブにしよう!って3人で誓い合ったのにだよ?」
39: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:48:09.14 ID:atgjMBpM.net
海未「穂乃果……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「……誰も居ない講堂を眺めながら夢の中の私はそれまでに3人で頑張ってきた事を思い出していた」

穂乃果「たくさん頑張って、最初は大変だったけど、それが楽しくてしょうがなくて……」

穂乃果「……っ」

穂乃果「……だけど、その全てが水の泡になってしまったって……そう思うと涙が溢れそうになって」
41: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:50:32.14 ID:atgjMBpM.net
海未「…………」

ことり「……」

穂乃果「それでもね!……お客さんは全然来てくれなかったけど……それでも……」

穂乃果「私が諦めかけたその時に……花陽ちゃんがね、来てくれたんだ」

海未「花陽が……?」

ことり「かよちゃん……?」
43: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:52:32.44 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「最初は花陽ちゃんだけだったけど、後から凛ちゃんも来てくれて」

穂乃果「それから……真姫ちゃんも。まああの子は素直じゃないから本人曰くたまたま通りかかっただけらしいけどね」

ことり「……真姫ちゃんらしいね」

穂乃果「……まぁでも、その時に私は気付いたんだ」

穂乃果「ここで辞めてしまったらきっと後悔する。今までの全てを無かった事になんてしたくない」

穂乃果「……きっと夢の中の海未ちゃんもことりちゃんも、同じ気持ちだったと思う」
45: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:56:16.89 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「私達は歌ったよ。お客さんは少ないから、
廃校を阻止するために始めたアイドル活動、正直効果なんて全然無いはずだったんだけど」

穂乃果「……それでも歌った。お客さんが全然居なくても、その先に待ちかまえている物が過酷な道だったとしても」

穂乃果「後悔だけは、したくなかったから」

穂乃果「……多分、いや、きっと私はこの瞬間、スクールアイドルが大好きになったんだと思う」

穂乃果「……というより、好きだという事に気付いたって感じかな?」

海未「……何だかわかります、そういう気持ち」

ことり「うん……そうだね」
46: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 09:59:17.98 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「そして……踊りきった私達を待っていたのは生徒会長……絵里ちゃんだった」

ことり「絵里ちゃんが……?」

穂乃果「夢の中の絵里ちゃんは何ていうか……
すごーく怖い人でね!私達のアイドル活動なんて認めない!って人で」

海未「そ、そうなんですか?」

穂乃果「うんうん、それで……」


『――どうするつもり?』


穂乃果「……そう言われちゃった」

海未「まあ、人が居なければ当然の感想ですね……」

穂乃果「うん……でもね、私の答えはもう決まっていたんだ」
47: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:01:20.61 ID:atgjMBpM.net
『――続けます』

『……何故?これ以上続けても、意味があるとは思えないけど』

『やりたいからです!』

『今……私、もっともっと歌いたい、踊りたいって思っています。きっと海未ちゃんもことりちゃんも……』

『こんな気持ち、初めてなんです!やってよかったって、本気で思えたんです!』

『今はこの気持ちを信じたい。このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない。応援なんて全然貰えないかもしれない』

『でも、一生懸命頑張って、私達がとにかく頑張って届けたい!今私達がここにいる、この想いを!』

『いつか、いつか私達必ず――』


『――ここを満員にしてみせます!』
48: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:08:13.64 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……私ね、この高校に入ってから何だかそれが夢じゃないんだって、そう思うようになったんだ」

ことり「……それは、どうして?」

穂乃果「最初に言ったことを思い出して」

穂乃果「今はこうやって海未ちゃんやことりちゃん、色んな友達が居るけど」

穂乃果「私がこの夢を見始めたのは小さいころ……高校生なんかじゃなかったよ」

穂乃果「なのに私は絵里ちゃん達の事を知っていた」

海未「!」

ことり「……」
50: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:13:04.08 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「私が音ノ木坂に入って上級生に居る絵里ちゃん達を見た時、それはもうびっくりしたよ」

穂乃果「だって、夢の中の登場人物が現実に居たんだよ?」

穂乃果「勿論ことりちゃんや海未ちゃんも当時の小学生の姿じゃなくて高校生の姿をしていたけど、
それは大きくなるとああいう姿になるんだろうなって思っていたからであって……」

穂乃果「でも絵里ちゃん達は違う、それまで全く知らなくて夢の中でしか居なかった人が実際に居て……」

穂乃果「私はその瞬間、今まで見てきた夢はこれから起きる未来予知か何かだったんだって思っちゃった」
51: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:24:21.37 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「1年後に凛ちゃんと花陽ちゃん、真姫ちゃんが入ってきていよいよ私は本当にそうなってしまうのかと思ったりした、けど……」

穂乃果「いざ蓋を開けてみるとスクールアイドルなんて流行っても居ないし、そもそも廃校になる気配さえ無かった」

穂乃果「何だか拍子抜けだよね、だったら今までに見た夢ってなんだったんだろうって」

穂乃果「花陽ちゃんに凛ちゃん、真姫ちゃんににこちゃん、希ちゃんに絵里ちゃん」

穂乃果「夢の中で友達になれた人たちが、現実にもいる。だけど現実は夢とは違って……」

海未「……もしかして、μ'sの残り6人というのは」

穂乃果「うん。その6人だよ」
52: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:27:18.47 ID:atgjMBpM.net
ことり「花陽ちゃん達1年生がμ'sに入るのは何となく予想できてたけど、希ちゃんや絵里ちゃん、にこちゃんまで……」

海未「穂乃果の話を聞く限りでは絵里とは対立していたと言っていましたし、不思議な話ですね」

穂乃果「まぁ、そこは色々あったんだよ、あはは……」

穂乃果「……でも、夢の話以上に私が一番気になっている部分があるんだ」

ことり「気になっている部分?」

海未「こんなに不思議な話をしているのに、さらにそこから気になる事があるのですか?」

穂乃果「うん。気になる……というか、不思議なのは海未ちゃん、ことりちゃんの事」

海未「私達が……ですか?」

ことり「……?」
53: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:29:25.06 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「もっと言えば、今この、現実でのμ'sのメンバーだった9人の関係かな」

穂乃果「……私はさ、夢の中で知っていたから高校生になった後は他の6人と知り合う機会だって作れたし、現に今は友達だよ」

穂乃果「だけど海未ちゃんやことりちゃんは?」

海未「……!」

穂乃果「花陽ちゃん達が海未ちゃん達や絵里ちゃん達と仲良くなれたのはどうしてだろう?」

穂乃果「人見知りの海未ちゃんが、素直になれない真姫ちゃんが……」

穂乃果「接点なんて何も無かったはずなのに……いつの間にか皆は友達になっていた」

穂乃果「同級生ではない、後輩や先輩だよ?」
54: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:32:26.60 ID:atgjMBpM.net
ことり「確かに……」

海未「……そういえば、気付いた時には既に仲良くなっていましたね」

穂乃果「……私は、それは必然だったんだと思う」

海未「必然……ですか?」

穂乃果「んーと、上手く言えないけど……夢だけど夢じゃなかったんだよ、この物語は」
55: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:35:49.05 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「私が見た夢にはたくさんの色々な出来事があった」

穂乃果「色々なトラブルもあったりしたけれど、メンバーが6人になって……」

穂乃果「6人から7人、そして9人になって……初ライブでお客さんが居なかった講堂も満員にする事ができて」

穂乃果「最後には廃校も阻止出来て、全員の心が一つになって……
全国のスクールアイドルの頂点を決めるラブライブ!っていう大会にだって優勝できたんだよ?」

海未「わ、私達がスクールアイドルの頂点ですか!?」

ことり「す、凄い……」
56: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:38:24.85 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……きっとそれは私だけじゃ出来なくて……ううん、私達3人だけでも出来なくて」

穂乃果「その9人だからこそ出来たことだと思うんだ」

穂乃果「そんな、皆で叶えてきた道のりを、私1人だけが知っているわけないんだよ」

穂乃果「この夢はきっと私だけじゃなくて本当はことりちゃんや海未ちゃん、他の皆にも伝わっていて……」

穂乃果「無意識のうちに惹かれ合っていったんだと私は思うな」

穂乃果「だからさ。夢じゃなくても……私達9人が友達になる事はきっと決まっていたんじゃないかな」

穂乃果「何だか運命というか、奇跡みたいな話だけどね、あはは……」
57: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:40:41.18 ID:atgjMBpM.net
海未「……そう、ですね。穂乃果の言う夢の話は所詮夢の話にしかすぎません」

海未「きっと夢に出てきた6人が現実に出てきたことも偶然だと思いますし、
そもそも私はそんな夢を見たこともないですし、恐らくこれからも見る事もないと思います」

穂乃果「だ、だよねー……あはは……」

海未「……ですが、何故でしょうね」

海未「私はその奇跡、信じます……いえ、信じたいです」

穂乃果「……!」

ことり「ことりも……穂乃果ちゃんの夢の話は初めて聞いたしことりだって偶然だと思ってるけど……」

ことり「……なんでだろうね、その奇跡をすんなりと受け入れられる自分がいるんだ」
59: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:43:40.62 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「ことりちゃん、海未ちゃん……」

海未「……ちなみにその夢は今も見るのですか?」

穂乃果「あ、ううん……今はもう見れてないんだ」

海未「そう、なんですか」

ことり「もう見なくなったんだね……」

穂乃果「あ、でもね!」
60: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:45:02.28 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「……私は見れなくなっちゃったけど、その夢の世界はまだまだ続いているんだと、そう思う」

穂乃果「夢の中の私はμ'sがラブライブ!に優勝した後、卒業前にμ'sを解散させて」

穂乃果「そして最後に絵里ちゃん達が卒業しちゃったからもう見なくなったのかなって、そう思ってたけど」

穂乃果「……だけど、きっとまたアイドルを続けていると思う。……あははっ、だって私達だよ?」

海未「……ふふっ、そうですね」

ことり「うんっ」
61: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:46:50.27 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「――だからこの夢は終わらない」

穂乃果「いつまでも続いていく……それはきっと、夢のような本当にあった出来事で……」

穂乃果「このノートは"私"にとっては
夢の中で見た事を書き記した一つの"物語"に過ぎないかもしれないけれど」

穂乃果「"別の私"にとってこのノートは
たくさんの"思い出"が書き記されたノートブックなんだ」


穂乃果「――だから。」

穂乃果「そんな"思い出"に"別の私"ではない"私"が、"物語"として名をつけるとするなら――」

穂乃果「……私1人だけじゃない、9人で……ううん、もっとたくさんの人たちとの――」


穂乃果「――"みんなで叶える物語"」
62: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:55:59.32 ID:atgjMBpM.net
…………

……



穂乃果「……よっし、それじゃあこの話はおしまい!今日は皆でカラオケでも行こう!」

海未「え、ええ!?い、いきなりすぎませんか!」

穂乃果「今日は皆に私が夢の中で皆と作った歌と踊りを披露してあげるよ!」

ことり「あ、それはちょっと楽しみかも!」

穂乃果「ホントは衣装とかも着たかったけどね、あはは」

ことり「あ、それなら穂乃果ちゃんが言ってくれた事をイメージしてことりが作ってみようかな?」
63: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:57:48.35 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「ホントに!?……ならいっそのこと皆でスクールアイドル始める?」

海未「なっ!そ、それはちょっと……」

穂乃果「あはは、まあこの世界にはスクールアイドルなんて流行ってないからダメだけどね」

ことり「でも……何だか凄く楽しそう!」

海未「まぁ……確かにそれは認めざるを得ませんね」
64: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 10:58:27.59 ID:atgjMBpM.net
穂乃果「勿論楽しいよ!私はスクールアイドルになんてなったこともないけど、大好きだもんっ」

海未「……ふふっ、それもまたおかしな話ですね」

ことり「そう、だねっ」

穂乃果「ん、それじゃあ私は他の6人誘ってくるよ!」

海未「え?あ、ちょ、もうすぐ昼休み終わりますよ!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん!……行っちゃった」
65: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 11:00:33.17 ID:atgjMBpM.net
海未「全く……穂乃果はいつも突然なんですから」

ことり「ふふっ、そうだね」


――バサッ


海未「?今の音は?」

ことり「え?……あ、穂乃果ちゃんのノートが落ちて……ふふっ」

海未「ことり……?どうしたのですか?」

ことり「あ、ううん……ほら、このノートの表紙にちっちゃく書いてある言葉……それと、最後のページに……」

海未「?……あっ」

ことり「……それじゃあ、私達も穂乃果ちゃんを追いかけよっか」

海未「えぇ……そうですね」
66: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2014/12/04(木) 11:04:19.87 ID:atgjMBpM.net
…………

……



穂乃果「……どうして、このノートを学校に持って来ちゃったのか、今わかったよ」

穂乃果「聞かせたかったんだよね。このたくさんの思い出を」

穂乃果「私だけの思い出じゃない、皆との思い出を」

穂乃果「もっとも、"私"にとっては夢の中の話だから、ちょっとだけ恥ずかしいけど……
ま、しょうがないよね、せっかくの思い出話なんだから皆と共有しないとね」

穂乃果「……それでいいんだよね?"別の私"」

穂乃果「……さてと、まずは1年生の教室に突撃だー!」



『――ありがとう』


――そして。


『叶え!私達の夢――』



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『穂乃果「そして最後のページには――」』へのコメント

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