海未「唇吐息お化けことり」

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ことり-アイキャッチ7
1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:24:32.31 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「海未ちゃぁん」

海未「なんでしょう」

ことり「ちょっとこっちに顔向けて?」

海未「はあ」

ことり「んーーー」

海未「ちょっ!? どうしていきなり顔を近づけるのです!」

ことり「動かないでよぅ」

海未「こらっ、これでは身動きが……」

ことり「んみちゃんいくよ…………んーっ……」

海未「あっ、あっ」

海未(こっことりの顔が近づいて……これは、キ、キ、キスでしょうか!?)

海未(こんな急に……ああ、いけませんことり、いけませ………………ん……)

ことり「……………………せーの。ふーーーっ」

海未「んふぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっっ」

ことり「…………海未ちゃん大丈夫?」

海未「………………………………んん? ふぉぇ?」

海未(い、今、キスされると待ち構えていたのに……唇に、吐息を、かけられました…………?)

海未(この世のものとは思えない快感で腰が砕けてしまいました…………た、立てません……)

元スレ: 海未「唇吐息お化けことり」

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5: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:28:35.79 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「はい、手貸すよ」

海未「あ、すみません……よいしょ」

ことり「もう、途中で足腰立たなくなるなんて海未ちゃん敏感すぎるよ」

海未「ごめんなさい……あれ? 私が悪いんですか?」

ことり「じゃあもう一回」

海未「いえいえだから! なぜいきなりこのようなことを!」

ことり「んみちゅぁ」

海未「だめですー!」

穂乃果「二人ともなにやってるの?」

海未「あっ穂乃果! 助けてください!」

ことり「いいところで来ちゃったぁ」

穂乃果「なになに? 海未ちゃんなんでことりちゃんに捕まってるの?」

海未「いいから助けてください!」
6: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:31:26.74 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「んー、最初の一回で仕留めきれないと、また繰り返しても本気で抵抗されたら力づくで逃げちゃうよね」

海未「…………わかっているなら、拘束してる手を離してくだ、さいっ! ふん!」

ことり「あっ。……あーあ、逃げちゃった」

海未「まったく、こういうことはですね、きちんと手順を踏んでですね、その……」

ことり「仕方ないなあ。ね、穂乃果ちゃんちょっといい?」

穂乃果「え、うん」

海未「……あ、いけません! 穂乃果逃げてください!」

穂乃果「逃げる? あ、ふぇ? あれ? なんでことりちゃんこんなにくっついてくるの?」

ことり「いくよぉ? ふーーーっ」

穂乃果「へぇあぁあぁあぁあぁあぁあぁっっ」

ことり「まだまだぁ。ふーっ、ふーっ、んふーーーっ」

穂乃果「あっ、あっ、あんっ、ああぁぁぁぁんっっっ」

海未「ああっ、一瞬吹きかけられただけであんなに凄かった吐息を、唇に何度も何度も……穂乃果ぁ……」
8: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:34:16.13 ID:YZXlt3vJ.net
穂乃果「……………………っ…………っ…………」

海未「……あの、大丈夫ですか……?」

ことり「大丈夫だよ、穂乃果ちゃんはそのうち復活するから」

海未「床に転がってビクンビクンしてますけど……え、復活? いえ、ですからことりはいったいなにを……」

ことり「復活したら穂乃果ちゃんにも海未ちゃん捕まえるの手伝ってもらえるからね」

海未「はい?」

ことり「だから先に穂乃果ちゃんを落としたんだよ。二人がかりなら海未ちゃんも抑えられるもん」

海未「あの、ことり?」

ことり「あ、ほらそろそろ」

穂乃果「………………った」

海未「ほ、穂乃果?」

穂乃果「良かった…………気持ち、良かった…………しぁわせ……ぅへへ……」

ことり「ねえ穂乃果ちゃん、今のふーっていうの、良かった?」

穂乃果「凄い、良かった……気持ちよすぎて、頭回らない……死んじゃうかと思った……」

ことり「そんなに良かったなら、海未ちゃんにもしてあげないとね?」

穂乃果「……………………そう、だね……ぅへへ」

ことり「じゃ、海未ちゃん捕まえよっか。海未ちゃん、今度こそちゃんと、全部受け入れてね?」
10: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:37:58.99 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「あーっ、こら海未ちゃん待てー!」

穂乃果「良かった…………良かった…………ぁへぅへ」

ことり「逃げるなー!」



海未「なんなのですかいったい……ことりはなにがしたいのでしょう」

海未「ふう…………ひとまず部室まで逃げれば安全でしょうか」

海未(しかしあの穂乃果の様子…………完全にことりの吐息にヤられていましたね)

海未(実際凄まじかったですし……私は一瞬吹きかけられただけで腰砕けでしたから)

海未(下手をしていたら、あのまま穂乃果と同じ末路を辿っていたのやも……)

海未(だって、あんなに凄い、まさか唇に優しく吐息を吹きかけられるのが、あんなに心地良いものだったなんて)

海未(確かこのあたり……ここに、ことりの吐息が当たったんですよね)

海未「…………………………………………良かった」

海未(!)

海未(いけません! 気をしっかり持つのです! 誘惑に負けては正気を失った穂乃果のようになってしまいます!)

海未(しかしなぜ突然あのようなことを……………………いえ、考えるまでもありませんでした)

海未(昨日の今日なのですから、きっと、私が原因なのでしょう……)
11: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:40:29.37 ID:YZXlt3vJ.net
―――


ことり『ただいまぁ』

海未『おかえりなさい。お弁当、温められましたか?』

ことり『うんっ! 職員室のレンジ使わせてもらえたよ』

穂乃果『やっぱり温かいご飯は温かく食べないと駄目だよねー』

ことり『そうだねぇ。じゃあ早速いただきまぁす』

海未『あ、ことり、もし温めてから時間が経ってないならまだ熱いかもしれませんよ』

ことり『あっつい! ひぃーん! あとぅーい!』

海未『ああほらやっぱり! 冷たいもの……ああ、ちょうど飲料は飲み終えたところでした』

穂乃果『私もだ! ことりちゃんは……持ってないの? ねえ誰か冷たいものちょうだい!』

ことり『あふぁふぁぁぁ……』

海未『ああっ、ことり、唇が真っ赤に腫れ上がって可哀想に……大丈夫ですか?』

ことり『ぅいはぁん…………いはぁぃ……うぅっ……』

海未『…………こうなったら……………………ふっ、ふーっ、ふーっ』

ことり『ふぉぁっ!?』

海未『吐息を吹きかける程度では冷めないかもしれませんが…………ふーーーっ、ふーーーっ』

ことり『んっ…………ふっ……………………んっ…………っ!』

海未『あっ、ことりっ!? ちょ、椅子から落ちそうですよ!? 大丈夫ですか!?』

ことり『………………………………んはぁーっ…………はぁーっ…………』
13: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:43:21.47 ID:YZXlt3vJ.net
海未『……ことり、お昼に火傷した唇はもう平気ですか?』

ことり『うん、一日中痛かったけど、もう平気だよ』

海未『一時はどうなるかと思いましたよ。まさか泣くほど痛がるだなんて、よっぽど刺激が強かったのですね』

ことり『…………ねえ、どうして唇に、息ふーってしたの?』

海未『ああ、すみません、咄嗟にあんなことしか思いつかなくて』

ことり『…………駄目だよ、あんなこと……もう、我慢できなくなっちゃうよ』

海未『我慢、とは……あの、もしかして余計に痛がらせてしまいましたか? だとしたら申し訳ないことを……』

ことり『そうじゃないよ……でも、もう無理かも。抑えられない』

海未『なにがです?』

ことり『……ねえ海未ちゃん。もしも、海未ちゃんに迷惑かけちゃったら、ごめんね』

海未『迷惑? なんの話ですか?』

ことり『きっともう我慢できない…………明日はもう、抑えられないよ』

海未『……』

ことり『……ごめんね。じゃあね、海未ちゃん、また明日』

海未『…………あのっ、私は少しでも、ことりの為になることをしたいと思って、その』

ことり『わかってるよ。…………嬉しかったし、すっごく、良かった。ずっとして欲しかったくらい……』

海未『ことり……』
16: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:52:08.11 ID:YZXlt3vJ.net
―――


海未(昨日、別れ際のことりはどこか様子がおかしかったです……)

海未(そもそもことりの唇に吐息を吹きかけた時の反応もおかしかったですね……あんなに身悶えて)

海未(……唇に、吐息)

海未(火傷したことりの唇、あんなに真っ赤に晴れて、丸みを帯びで、柔らかそうで、ぷるんっとして)

海未(そんな唇に、私は息を吹きかけて…………)

海未(ああ、思い返せばあの時、ことりの唇に触れそうなくらい顔を近づけていたんですね)

海未(あんな大胆なことをしてしまうなんて……ですが、どうしてもことりの為になにかしたくて)

海未(それに……触れるくらいに顔を近づけて、優しく息を吹きかけて、腫れた痛みを和らげてあげる)

海未(あのようなこと、他の誰にもさせたくありません…………するのなら、私がしてあげたい)

海未(しかし、先程は一瞬だけことりから吐息を吹きかけられましたけど、この世のモノとは思えない刺激でした)

海未(あれが世に言う、快楽、というものなのでしょうか)

海未(だとしたら、昨日の私はことりの唇に向かって何度も何度も吐息を吹きかけて、その分だけ快楽を与えていたことに……)

海未(ことりの唇に、私の吐息が触れる度に、腰が砕けて身の震えてしまうような快楽が、ことりの、唇に…………)

海未「……………………先程からことりの唇ことりの唇と。いけません、いけませんよ私!」
17: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:56:44.03 ID:YZXlt3vJ.net
凛「あ、海未ちゃんだー」

花陽「部室来るの早いね海未ちゃん」

海未「ああ、凛と花陽ですか」

海未(そうです……放課後に部室に集まるのは当然のこと……ならばことりたちだってここへ向かってくるのでは?)

海未(ことりがなにをしてるのかわかりませんが、今はことりのアレに捕まってはいけない気がします……場所を変えなければ)

海未「すみません、ちょっと離れますね」

凛「そうなの? もうことりちゃんたちも来てるのに」

海未「はい?」

ことり「…………みぃつけたぁ」

海未「ひいっ!? ことりっ!」

凛「?」

穂乃果「気持ちぃ……気持てぃぃぃ……」

花陽「穂乃果ちゃん? どうしたの? よだれ垂れてるよ?」

海未「いけません花陽! 凛も! 今はその二人に近づかないでください!」
18: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 21:58:35.93 ID:YZXlt3vJ.net
凛「え、なんで? なんでことりちゃんたちに近付いちゃダメなの?」

花陽「……凛ちゃん、なんだか穂乃果ちゃん変だよ」

凛「変?」

ことり「…………どうせ仲間の数を増やすなら、穂乃果ちゃんだけじゃなくて、花陽ちゃんと凛ちゃんにも手伝ってもらおっかな」

海未「……! 二人とも逃げなさい!」

ことり「きゃっ!」

穂乃果「ほゎあっ!」

海未「凛! 窓から外へ逃げて! 花陽も一緒に連れてください!」

凛「え? え? なに?」

花陽「り、凛ちゃん、なんだか穂乃果ちゃんとことりちゃん怖いよ。今は海未ちゃんの言う通りにした方が……」

海未「早く!」
20: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:00:28.45 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「…………まさか海未ちゃんから押し倒しにきてくれるなんてね」

海未「力では私が上ですから。それに、今の穂乃果は気が触れてしまったのか、動作が愚鈍です。すぐには二対一の構図にはならないでしょう」

ことり「そうだね。だけど、そんなに余裕もないはずだよ? そろそろことりの上からどいた方がいいかも」

穂乃果「……ぁぁー、痛いぃ……痛いのぃや……あ、ぅみちゃんだぁ……ぅみちゃぁん……」

海未「……そうしましょう」

ことり「よいしょ、っと。あーあ、凛ちゃんたち逃げちゃった」

海未「ことり、なんのつもりです? 私や穂乃果になにをしました?」

ことり「別に? 唇にふーってしただけだよ。気持ちよくなかった?」

海未「……………………。なぜ私を標的にするのですか?」

ことり「残念、時間切れかも。穂乃果ちゃんがそろそろ海未ちゃん狙っちゃうよ」

穂乃果「……みちゃん……一緒に、気持ちぃしよぅ…………ぅへへ」

海未「……一旦退きますが、後で必ず問い詰めにきます」

ことり「いいよ。私も海未ちゃんを狙ってるから、また抱き着きにきてね」

海未「…………」
21: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:04:53.47 ID:YZXlt3vJ.net
海未(……よし。またことりたちを撒きました)

海未(しかし先程の様子だと、無関係の花陽や凛までも毒牙にかけようとしていましたね)

海未(そもそも穂乃果だって…………穂乃果…………私の目の前で。すみません……)

海未(……いえ、今は後悔してる余裕はありません。打開策を考えなければ)

海未(花陽たちを仲間に引き入れようとしたことを踏まえると、他のメンバーにも危険が迫るのかもしれません)

海未(花陽たちと合流したいところですが、逃げるのに必死なのか連絡がつきませんし、まずは先に……)

海未「絵里、希」

絵里「あら、どうしたの? わざわざ三年の教室にまでくるなんて珍しいわね」

希「部室向かおうと思ってたところだよ」

海未「その前に。お二人にお話があります」

絵里「どうしたのよ改まっちゃって」

海未「……できれば、素直に信じて貰えれば幸いなのですが」
22: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:09:45.29 ID:YZXlt3vJ.net
―――


絵里「…………本気で言ってる?」

海未「はい……疑う気持ちはもっともなので、なんとも言い返せないのですが」

希「まあ海未ちゃんが冗談でこんなこと言うとは思えへんけど」

絵里「海未も含めたみんなでドッキリでもしかけるつもりで、この話はその一端とか、それくらいしか考えられないわよねえ」

海未「普通はそれくらいしか可能性はありませんよね……ですが事実なんです」

希「キスされると思ったら寸止めされて息吹きかけられるねえ……」

絵里「変なこと聞くけど、海未とことりってそういうことするような関係だったの?」

海未「違います! 断じてそのようなことは!」

希「でも、そうだとしてもおかしくないくらいには親しそうやったけど」

海未「…………私たち、そのような仲に見えていたのですか?」

絵里「言われてみれば。私たちは全員仲が良いと思うけど、その中でも海未とことりはちょっと特別かしら」

希「元々幼馴染みとかもあったんやろうけど、最近ぐっと距離が近づいてるような気がしてたよ」

海未「…………自覚は、ありました。近頃ことりに対する心象が変わってきているのも、ことりからの接し方にもより近しいものを感じていたことも」

絵里「へえ? なになにそういう話? 面白そうじゃない」

海未「ですが今は別問題です。今のことりは普通ではありません」
24: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:16:11.97 ID:YZXlt3vJ.net
希「いくつか確認したいんやけど。ウチらが狙われるってのは、あくまで海未ちゃん捕獲要員を増やす為なん?」

海未「穂乃果を懐柔した際の言い分からするとそのように聞こえました」

希「穂乃果ちゃんはもう完全にことりちゃんの仲間になってるんやね?」

海未「はい。どこか正気を逸した様子で、ただ欲望に従う木偶のような言動をしていました」

絵里「それだけ聞いたらことりより穂乃果の方が怖そうね」

希「ネクロマンサーと死霊やん」

海未「仲間を増やす際に手当り次第生徒を狙うのではなく、わざわざ花陽と凛を狙ったことから、絵里や希も危険かと」

絵里「μ'sメンバーは身の危険があるってことかしら。そうは言っても、私たちはどうすればいいの?」

海未「ことりに捕まってはいけません。キスをすると見せかけた寸止め吐息攻撃は尋常ならざる誘惑兵器です」

希「随分な言い方やね、まるで実際に受けたみたい」

海未「…………」

希「え、本当に受けたん? イヤーン」
25: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:20:41.95 ID:YZXlt3vJ.net
絵里「そんなに凄かったの?」

海未「……余りにも刺激が強すぎて、快楽のあまり一瞬で腰を抜かしてしまいました」

希「ほわー凄いわーたまらんわー」

海未「おかげで追撃の吐息攻撃からは逃れられたのでよかったのですが」

絵里「危なく海未も懐柔されるところだったのね」

海未「しかし私が逃れたせいで、穂乃果が餌食となり、他のメンバーにも危険が迫っているのかと思うと……」

希「別に海未ちゃんは悪くないんやから。とにかくことりちゃんを止めるんが先決だよ」

絵里「ことりに捕まらないよう気を付けるとして、ことりと穂乃果を止めるにはどうすればいいのかしら」

海未「解決策までは……穂乃果だって、なぜあそこまで常軌を逸した姿になってしまったのか……」

希「わからずじまいかあ。今のところ逃げ回るしかないんかな」

絵里「普通にことりから事情を聞けばいいんじゃない?」

海未「今のことりは話の通じる様子ではありませんでした。やるのなら、力づくで組み伏せる必要があるかと」

希「物騒な話やわあ」
26: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:23:33.80 ID:YZXlt3vJ.net
絵里「力づくでいくにしても、こっちには海未がいるんだから平気じゃない?」

希「そりゃ海未ちゃんは力強いけどさ。え、本当に力づくでいくん?」

絵里「そうねえ……海未を疑うわけじゃないけど、強硬手段に出るのなら、先にことりと穂乃果の様子を見てみないとね」

希「なんの確認もなしに実力行使に出るってるの気が引けるわあ」

海未「……気持ちはわかります。実際に確認しなければ、納得できませんよね」

希「海未ちゃんの態度からして、話が嘘とは思ってへんよ」

ことり「嘘じゃないよ。海未ちゃんの言うことは本当だよ」

海未「! ことり!」

穂乃果「……見つけた……うぇみちゃん、一緒に気持ちいいしよう……にょむむ」

絵里「…………これは、そうね。本気で海未の話を信じたほうがいいのかも」

希「明らかに様子がおかしいね……穂乃果ちゃん涎垂らしとるし」

ことり「海未ちゃん、次は逃げられないよ? 教室のドアは私と穂乃果ちゃんでガードしてるし、ここは一階じゃないから窓から逃げるのも駄目だね」

海未「…………」
27: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:26:27.56 ID:YZXlt3vJ.net
希「なあことりちゃん、あくまでも目的は海未ちゃんで、ウチらはそのオマケなんよね?」

ことり「そうだよ。海未ちゃんさえことりの好きにさせてくれるなら、希ちゃんたちには手出しはしないよ」

希「そっかー。まあでもほら、ここでわかりましたーって海未ちゃん手放すほど、ウチら薄情やないやん?」

絵里「見た限り海未の側に正当性がありそうだものね。悪いけど、ここは海未サイドにつくわ」

ことり「そっか……じゃあ、しょうがないね。穂乃果ちゃん」

穂乃果「うぇみちゃぁぁぁぁぁぁぁ好きぃぃぃぃぃぃぃふぅふぅしよぉぉぉぉぉぉ!」

希「アカン、完全にクリーチャーの鳴き声や」

絵里「本当に力づくじゃないと手に負えなさそうね。海未、ひとまずここは逃げておきなさい」

海未「え、しかしそれでは」

絵里「私と希であの暴走穂乃果を止めるから。ことり一人なら海未だけでもなんとかなるでしょ?」

海未「ですが……」

絵里「一見して数の優位はあるけど、あの穂乃果怖すぎるじゃない」

希「穂乃果ちゃんがどんだけ脅威なのかわからんうちは、安全性の優先やね」

絵里「もし私たちで穂乃果とことり両方とも抑えられたら後で連絡するから。今は逃げなさい」

海未「…………すみません。よろしくお願いします」
29: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:30:18.96 ID:YZXlt3vJ.net
希「さあて、まさか取っ組み合いするとは思わへんかったから、気合入れんとねえ」

絵里「そうね。行くわよ、希」

穂乃果「うぇみちゃぁぁぁぁぁぁぁ!」



ことり「……いいの? 本当に絵里ちゃんと希ちゃんを置いてくんだ」

海未「……あの二人は頼りになります。ならば指示された通り行動するだけです」

ことり「ふうん。じゃ、今度もまた逃げていいよ。ことり一人じゃ、海未ちゃん止められないもん」

海未「ことり……なぜこのようなことを? まるで他人の人格を掌握したいかのような振る舞いではありませんか」

ことり「…………無自覚」

海未「え?」

ことり「良い線いってるよ、言葉だけは。でも海未ちゃんは鈍感だから、なにも気付いてないよね」

海未「せめて、穂乃果は正気に戻してもらえませんか。私に用があるのなら、きちんと話し合いに応じますから」

ことり「もう遅いよ。それにほら、海未ちゃんがここに残ってると穂乃果ちゃん刺激して、暴れ回ったまま止まらないよ」

海未「……。もしことりが真っ当な話し合いをする気になったのなら、いつでも応じます。連絡をください。では…………」

ことり「…………真っ直ぐだなあ、ホント」
30: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:34:47.51 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「さってと。やっぱり今の穂乃果ちゃんでも、二人がかりじゃ無理だったかな?」

絵里「……はぁ…………ふう。希、平気?」

希「……なんとか、かな。まさかこんなに本気で暴れられるとは思ってなかったわあ」

絵里「体格で勝ってる私たち相手にここまで抵抗するなんて……本当に意識が飛んじゃってるのね」

穂乃果「背中重ぃ……動けなぃ……重いのやだぁ……気持ちぃしたぃ……」

希「えりち、気付いた? 組み合ってる間の穂乃果ちゃん、ウチらにもチューしようとしてたで」

絵里「なによ、見境なしってこと? そういうの人を選んだほうがいいわよ、穂乃果」

穂乃果「……はぁい…………うぇへへ」

ことり「ちゃんと人は選んでるよ。本当に好きな人にしか効かないし、狙わないもん」

絵里「へえ、それってどういうことなの?」

ことり「言った通りだよ。吐息が効くのも好きな人にだけ。暴れて襲いかかるのも好きな人にだけ」

希「好きな人、ってどこまでの範囲なん? 海未ちゃん相手だけ? ことりちゃん、海未ちゃんのこと好きなんやろ?」

ことり「…………私が海未ちゃんのこと好きなの、バレてたんだ」

希「これまでは仲が良すぎるだけやと思っとったけど。今回みたいな騒動起こすんなら、本気ってことやん」
31: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:40:10.11 ID:YZXlt3vJ.net
ことり「私が海未ちゃんのことを好きっていうのはアタリ。でも予想はハズレだよ。吐息攻撃の範囲は海未ちゃんだけじゃなくて、μ'sの九人まで」

絵里「実際に海未以外にも、穂乃果にはことりの吐息? 効いているみたいだものね」

穂乃果「ぅえりちゃぁん……のぞみちゃぁん……しゅきぃ……」

絵里「なんか求愛行動されてるんだけど。私たちμ'sメンバー相手には見境なしなのかしら」

希「いまいち憎めへんクリーチャーやな」

ことり「μ'sはみんながみんなのことを好きだから、その範囲だけに効果があるの」

希「それってなんの効果なん? ことりちゃんの吐息ってそんなに凄いん?」

ことり「希ちゃんにも試してあげよっか?」

希「んー、興味はあるけど遠慮しとこか。また平和なときにでもお願いするよ」

ことり「そっか、残念。じゃあ代わりに……穂乃果ちゃん」

穂乃果「ふぇあぁぁ」

ことり「ねえ穂乃果ちゃん。また、ふーっって、してあげるよ?」

穂乃果「ふぇ……………………っ………っ……」

希「……うん? わっ!」

絵里「きゃっ! こらっ、また暴れだして!」

ことり「二人を振りほどけたら、息ふーってしてあげるね」

穂乃果「ふー! ふー! 気持ちいいしたいぃぃぃぃ!」

絵里「ちょっ……あっ!」

希「抜け出されてもうたなあ」
32: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:44:11.07 ID:YZXlt3vJ.net
穂乃果「ことりちゃんんんんん息いいいいいいいい」

ことり「はいはい、よーしよし、ちょっとだけ待っててね。絵里ちゃん、希ちゃん、今のうちに逃げないと危ないよ?」

希「危ないって? 暴走穂乃果ちゃんにまた息ふーってやったらパワーアップでもするん?」

ことり「うん」

希「……ホンマなん」

絵里「一旦退いたほうがいいのかしら。ああ、でも本当に吐息で人格を掌握されるのか、直接確認しておきたいかも」

希「堅実やけど危険やなあえりちのスタンスは」

ことり「逃げないでいいんだね、勇敢だなあ。じゃあ、穂乃果ちゃん行くよ?」

穂乃果「んー! んー!」

ことり「だぁめ、チュウじゃないよ。はい、ふーっ」

穂乃果「んんんあぁぁぁぁ………………んっ……んっ……!」

ことり「ふーっ…………ふーっ…………」

穂乃果「……んっ…………はぁっ……ぁっ…………っ………………ぁあっ」

希「……なあえりち、穂乃果ちゃんビクビク震えとるんやけど? めっちゃ幸せそうな顔しとるんやけど? アレってトロ顔って言うん?」

絵里「……言っちゃ駄目よ」

希「なんか、エッチくない?」

絵里「…………言っちゃ駄目よ」
33: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/09(火) 22:49:14.73 ID:YZXlt3vJ.net
穂乃果「はっ……………………はっ…………ん…………ん…………」

ことり「ふう。これで穂乃果ちゃんはもっと凄く………っていうか、マシになる……?」

絵里「さっきの状態の穂乃果相手に私たち二人で手一杯だと、これ以上抑えるのは厳しいかしら」

希「やっぱり一旦退いとこか。他のみんなのことも気になるし」

絵里「その方がいいかもね」

希「ことりちゃん、確認やけど、ウチら九人以外にはもう巻き込まないんやね?」

ことり「そうだよ。効果がないもん」

希「ならええんよ。身内のことは、身内で片づけられるんなら」

ことり「……こんなことしてるのに、私のこと、身内って思ってくれるんだね」

希「当たり前やん。言ったやろ、薄情とは違うって」

絵里「穂乃果のわかりやすさとはまた別物けど、今のことりだって十分異常なんだから、なにかしら原因があるんでしょ」

ことり「…………」

希「今は逃げるけど、後でまたちゃあんと戻ってきて、全部話聞いて、解決してあげるから」

絵里「それまで少しの間我慢してなさい」

ことり「…………優しいね、二人とも」

希「知っとる? ウチの知ってることりちゃんはね、ウチらの中でもずっと優しい子なんよ」

穂乃果「……………………ことりちゃん。ふー、気持ちいいね。ふー」

ことり「もう穂乃果ちゃん復活しちゃうよ。早く逃げた方がいいよ」

絵里「じゃあそうしようかしら。忠告してくれるなんて、本当、ことりは優しいわね」

希「ほななー」

ことり「…………」
41: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:37:25.60 ID:6mim9h1E.net
―――


にこ「……………………それ本気で言ってるのよね?」

海未「はい……不本意ながら」

にこ「…………まあ、アンタがそんな馬鹿なこと冗談で言うとは思えないから、信じてあげてもいいけど」

海未「助かります……」

にこ「先に言うけど、ふざけてんだったらどんな理由があっても後で本気で怒るからね。今から信じるつもりで話すんだから」

海未「冗談で済むのならそれこそ万々歳ですよ」

にこ「……いいわ。で、今のところ危ないのはことりと穂乃果なのね?」

海未「はい。最初に花陽と凛と一緒にいる場でその二人に襲撃されて、今は絵里と希に抑えてもらっています」

にこ「真姫ちゃんは?」

海未「連絡がつきません。花陽と凛も同様なので、一年生は最終授業の関係かなにかで携帯の電源を落としたのかもしれません」

にこ「あっそ。で、今は絵里と希からの返事待ち?」

海未「ことりたちを制圧できたら連絡がくるという話でした」

にこ「じゃあ連絡がこなかったら二人がやられたって可能性もあるのね」

海未「……そうなります」
42: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:41:30.63 ID:6mim9h1E.net
にこ「もし絵里たちが敵の手に落ちたなら厄介ね。あの二人、無駄に図体やらなんやらデカい上に頭まで回るんだから」

海未「あ、ですがことりの傀儡となった際には、頭が回らなくなるみたいです」

にこ「そうなの? つまり穂乃果が今そうなってるわけね」

海未「まるで廃人のようでした」

にこ「酷い言い草ね……で、この先私たちどうすんの?」

海未「ベストなのは絵里たちから連絡がきて、ことりたちを制圧できた現場に駆け付けることです。事態は収拾できます」

にこ「じゃあそれができない場合の話ね。まずは、さっき言った最悪なパターン」

海未「絵里と希までことりの手に落ちた場合ですね。その場合、まずは他のメンバーとの合流を優先します」

にこ「一年組か。ったく、早くスマホの電源入れなさいよ」

海未「合流後は、にこを含めた四人には安全な場所に隠れてもらうか、帰宅してもらいます」

にこ「にこたちだけ? 海未はどうするのよ」

海未「恐らく校内に潜伏し続けていれば、ことりは勢力を分散させて捜索すると思います」

にこ「捜索の効率を良くするためね。それで?」

海未「単独行動しているところを各個撃破していきます」
43: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:44:03.27 ID:6mim9h1E.net
にこ「撃破って、急にサバイバルとかアクションみたいになったわね……でもアンタ一人でやる気? みんなで抑えなくていいの?」

海未「元の標的が私であること、にこたちは身を守る術がないこと、私は武道に精通していること、などが理由ですね」

にこ「そう言われたらなにも言い返せないじゃない」

海未「一人の方が動きやすいというものありますから。大人数では、どうしても目立ちます」

にこ「それ、ことりたちにも言えるわよね。もし向こうの勢力が何十人も増えたら、嫌でも目につくっていうか」

海未「それについて一つ推測したことがありまして」

にこ「なに?」

海未「ことりは無作為に学校にいる人を仲間に引き入れはしません。なので狙うのは、私たちμ'sのメンバーに限られるかと」

にこ「そう、だからまず私に連絡したわけね」

海未「はい」
44: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:46:02.92 ID:6mim9h1E.net
にこ「ねえ、そもそもの始まりはことりと海未のいざこざなんでしょ?」

海未「私と言いますか、ことりが一方的に始めたと言いますか、いえしかし私が狙われたのなら私にも責任が……」

にこ「そうじゃなくて原因の話よ。あんたたちがやたら仲良さそうなのは関係ないの?」

海未「…………やはり、そう見えていたのですね」

にこ「バレバレでしょ。で、どこまでいったのよ」

海未「どこにもいってません! そんな、ことりとは別に……」

にこ「なにもないわけ?」

海未「…………はい……」

にこ「へえー……でも残念がるくらいには、ことりのこと意識してるのね?」

海未「そ、そういうわけでは……………………あの…………」

にこ「なに? 別に気にしないわよ、話したいことがあるなら言っちゃいなさい」
45: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:49:48.67 ID:6mim9h1E.net
海未「……ことりと、更に親しくなることは、私の望む通りです。ですが、どこまで親しくしていいのか、わからなくて」

にこ「ふーん。海未はどこまで親しくなりたいの?」

海未「それは……」

にこ「いけるとこまで?」

海未「いけっ!? そんなっ、ですから」

にこ「茶化してるわけじゃないわよ。真面目に聞いてるつもりだけど」

海未「……………………よく、わかりませんが…………あるいは…………そう、かもしれません」

にこ「スクールアイドルで恋愛なんてどぉめどぉめ! なんて思ったけど、仲間内で同性相手ならセーフかしらねー」

海未「そういうものなのですか?」

にこ「あくまで大事なのはイメージだもの。案外需要とかあるかもしれないわ!」

海未「はあ……」
46: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:54:48.26 ID:6mim9h1E.net
にこ「で、勝手な意見だけど。やっぱり二人の関係が騒動の原因なんじゃない?」

海未「どういうことでしょう?」

にこ「海未が自分の感情に自分で狼狽えたり、戸惑ったりするのはわかるわ。だってアンタ初心なんだもの」

海未「初心って…………私、初心なんです?」

にこ「でもことりはそうじゃないでしょ。自分の気持ちをちゃんと自覚して、なにがしたいとかハッキリしてるんじゃない?」

海未「……はい、ことりは私みたいに迷ったりはしないと思います」

にこ「だけどことりも優しいからね、海未のこと思って焦ったり急かしたりはしないでしょ」

海未「そうですね。ことりはいつも私のことを気遣ってくれます」

にこ「それでも、我慢して全部耐えられるわけじゃない。焦れたり、急ぎたくなることだってあるわよ」

海未「私との関係を、ですよね」

にこ「そう。気持ちは同じなのに、態度が違ったりしたら、そういうところで擦れ違いとかあったんじゃない?」

海未「……今、にこに言われて一つ思ついたことがあります」

にこ「なによ」

海未「昨日、ことりがちょっとした火傷を負いまして。その際に私が取った行動と、その日の帰りの会話から、もしかしたら、と」
47: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 22:58:57.27 ID:6mim9h1E.net
にこ「………………………………それ、どー考えてもアンタが戦犯でしょ」

海未「はい、軽率でした…………ですかまさか唇への吐息があそこまで刺激的だったなんて……」

にこ「けど、だからって学校なんかで暴走して、力づくで海未を捕まえようとするのはおかしいわね」

海未「そうでしょうか。それこそ単に我慢が効かなくなっただけでは」

にこ「二人だけの時になにかしらすればいいし、そもそも昨日の帰りとかで何か言うなり暴走するなりしたらいいじゃない」

海未「確かに……」

にこ「なんだっけ、明日にはもう抑えられない、とか言ってたんでしょ?」

海未「昨日はそのようなことを言っていました」

にこ「その言い方、ことりの意思ではもう抑えられなくて、勝手になんかしちゃうって感じじゃない?」

海未「ことりの意思ではない……自分の意思ではないということですか?」

にこ「知らないわよ、思い付きで言ってるんだから。けどあのことりが周囲の目も考えないで好き勝手するのが想像できないのよねえ」

海未「それもそうですね。いつも思慮深いことりがあのようなことをするなんて、余程の理由があるとしか」

にこ「ただ感情が暴走してるだけじゃない気がするわ」

海未「特別な理由があって、こんな騒動に……」

にこ「全部想像だけどね。私は今のことりも穂乃果の様子も知らないし、アンタたちの仲もわからないんだから、アンタが判断しなさいよ」

海未「はい。やはり、私たちの問題かもしれない…………あっ、きました」

にこ「なにが?」

海未「着信が…………絵里からです」
48: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:03:12.92 ID:6mim9h1E.net
海未「もしもし」

絵里『海未? 絵里よ。連絡が遅くなってごめんなさい』

海未「いえ。それで、ことりと穂乃果は?」

絵里『そっちもごめん、取り逃がす形になったわ』

海未「取り逃がす……」

絵里『よくわからないんだけど、なんだか穂乃果の様子がまた違ったおかしさに変化した感じだったわ』

海未「あれ以外にですか? まだおかしくなるとは……それで、希は?」

絵里『希もいるわよ。いわゆることり派に取り込まれてはいないから、そこは安心して』

海未「わかりました。私は、にこと共に昇降口前に居ます」

絵里『にこと昇降口ね。じゃあとりあえず合流しましょうか』

海未「はい。では一度」

絵里『あ、待って』

海未「はい?」

絵里『……ああ、海未、花陽が向こうにいたわ』

海未「花陽ですか、良かったです。……あの、念のためですが、穂乃果の例がありますから、花陽の様子は?」

絵里『平気そうよ、穂乃果みたいにフラフラともボーっともしてないし、こっちに手を振ってる。待ってて、花陽と合流するわ』

海未「はい、わかりました」
49: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:08:26.03 ID:6mim9h1E.net
絵里「……待ってて、花陽と合流するわ」

希「凛ちゃんと逃げたって話やったけど、花陽ちゃん一人で逃げてたんやね」

絵里「ええ、なんにせよ無事でよかった。花陽、こっちよ!」

希「じゃあ凛ちゃんはどうしたんやろ」

絵里「そうねえ。……ああ、なに海未? …………そう、凛はいないの、花陽一人みたい」

花陽「絵里ちゃん、希ちゃん」

希「花陽ちゃん無事でよかったわー」

絵里「…………そうね、まずは花陽も含めて海未たちとも集まって…………ええ、その後に凛の捜索をしましょう」

花陽「絵里ちゃん、希ちゃん」

希「んー? なんやそんなに呼んで、よっぽど怖かったん? 凛ちゃんは?」

花陽「絵里ちゃん、希ちゃん」

希「……ん?」

花陽「絵里ちゃん、希ちゃん。ふー」

希「え?」

花陽「ふーっ、しよ。絵里ちゃん、希ちゃん」

希「! えりちっ!」

絵里「? どうしたのよ大声だっきゃっ!」

花陽「絵里ちゃん、ふー、しよ、ふー、しよ」

絵里「花陽!?」

希「えりち逃げなアカン!」

花陽「ふーーーっ」

絵里「あっ! あっ……んっ……あっ……………………」
50: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:12:21.01 ID:6mim9h1E.net
希「…………えりち……」

絵里「…………っ…………っ……………………のぞ、み」

希「えりちっ! よかった、まだ、」

絵里「来ちゃだっ!」

希「!?」

絵里「……っめ………………だ、め…………もぅ、だ…………っ……」

花陽「ふーっ」

絵里「んーっ! ふっ、ふっ………………」

希「あぁ……」

絵里「にげ、に、にげ、にげ」

花陽「ふーーーっ」

絵里「っっ…………………………………………」

希「…………」

花陽「……希ちゃん、ふー」

絵里「…………っ……っ……」

希「…………えりち。後で、絶対に迎えに来るから」

花陽「希ちゃん、一緒に、気持ちいい、しよ」

希「……花陽ちゃん……またね」
51: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:16:44.09 ID:6mim9h1E.net
海未「絵里っ! 絵里っ!」

にこ「な、なによ、どうしたの」

海未「……絵里の叫び声を最後に会話が途絶えました。それから、希が絵里を呼ぶ声が」

にこ「……それで?」

海未「……………………あくまで推測ですが、声の様子を聞く限り、絵里が花陽に捕えられた可能性が高いです」

にこ「捕えられたって……」

海未「ことりの配下に落ちたということです。そして、花陽も既に落ちていたと」

にこ「なんでよ、凛と一緒に襲われたときは海未が時間稼いで逃がしたんでしょ?」

海未「その後再度襲われ、捕まったのかもしれません。それと絵里たちは、直前まで花陽の様子がおかしいとは感じていないようでした」

にこ「ことりに落とされたら穂乃果みたいにふーって息求める廃人みたいになるんじゃないの?」

海未「まだ私たちにもわからないことがあるとしか…………あ」

にこ「今度はなに?」

海未「……絵里との通話が途切れました」

にこ「……普通だったら、会話の途中でそんなことしないわよね」

海未「はい……おそらく花陽か、ことり側の手に落ちた絵里が切ったのではないかと」

にこ「希は? 希は無事なの?」

海未「わかりません。最悪希も一緒に…………ん。あ、いえ」

にこ「?」

海未「希からの着信です。このタイミングだと、おそらくは無事だったのでしょう」

にこ「よかった……」
52: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:21:21.07 ID:6mim9h1E.net
海未「…………希! こちらです!」

希「海未ちゃん、にこっち……」

にこ「アンタは無事だったのね」

希「うん……あ、しまった」

にこ「なによ?」

希「安心してなんも考えないで二人に近づいたけど、二人ももう落とされていないか、ちゃんと確認せなアカンかったわ」

海未「……花陽は、既にことりに落とされていましたか」

希「うん。でも穂乃果ちゃんみたいにわかりやすくおかしくはなってなかったんよ」

海未「人によって差があるということでしょうか……」

希「それなんやけど、花陽ちゃんは第二段階の状態だったかもしれへん」

海未「第二段階、とは?」

希「穂乃果ちゃんがことりちゃんの吐息ふーっての貰ってパワーアップしたって、えりちが電話で言うたやん?」

海未「それが第二段階ですか。第二段階では、それまでの正気を失った状態ではなくなると?」

希「穂乃果ちゃんの様子変わった直後をちょっとだけ見てたんよ。思い返してみたら、花陽ちゃんの様子と近かったわ」

にこ「見た目じゃ全然区別つかないわけ?」

希「遠目じゃわからんかったし、手ぇ振って意志疎通もできたんやけど、よくよく見たらまだ目の焦点や口調が少しおかしかったかも」

海未「しっかりと確認すれば判別は可能な程度、ということですか」

希「第二段階は、ね。この先第三第四ってあるのかわからんから、決めつけはよくないかもしれへん」
53: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:30:07.84 ID:6mim9h1E.net
にこ「で、これからどうするの? 三人でこのまま昇降口の前に居続けるわけ?」

海未「ここならば逃げ道に困りませんが、しかし同じ場所に居続けるとじきに見つかるでしょう」

希「もし移動するなら提案なんやけど」

海未「どこへ移動します?」

希「部室。最初に海未ちゃんたちが狙われた場所やろ? だったらしばらくはそれ以外のところを捜索するはずやん」

海未「確かに……少なくとも校内を一周するまでは、ですか」

にこ「このまま学校の外に逃げたりしないでいいの?」

希「これ、多分ウチらμ'sの範囲内で収まる話やから。ウチらでなんとかせな」

海未「事の発端は私です。私だけは、逃げることはできません」

にこ「…………あっそ。ふーん。ったく、しょーがないわねえ」

希「にこっちはどうするん? 逃げる?」

にこ「決まってんでしょ。次同じこと聞いたら怒るわよ」

希「……ふふ。わかった」

海未「ではひとまず部室へ向かいましょう。相談はその後で」
54: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:33:55.93 ID:6mim9h1E.net
―――


凛「…………かよちーん」

凛「…………どこー」

凛「…………」

凛(いないよ……)

凛(ずっと探してるのに…………)

凛(あのままことりちゃんたちに捕まっちゃったのかな……はぐれなきゃよかった……)

凛「…………海未ちゃんもいない」

凛(二年生の教室にもいない……どうしよ……他に誰頼ればいいんだろ)

凛(ことりちゃんと穂乃果ちゃんは駄目だし……もしかしたら他のみんなも駄目なのかも)

凛(海未ちゃん…………かよちん…………)

凛(…………大人の人とか、どうかな)

凛(ことりちゃんがおかしくなってる理由、理事長なら知らないかな……)

凛(理事長室…………)

凛「……………………し、失礼しまーす」

凛(…………返事ない……あ、ドア開いてる。入っていいのかな)

凛「すみませーん、理事長…………」

凛(誰もいない……)

凛(この部屋、中から隣の部屋につながってるんだ。応接室? そっちにいないかな……)

凛「……すみませー、わっ! 痛っ! なに!?」
55: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:38:14.24 ID:6mim9h1E.net
真姫「…………」

凛「いっ痛い! 誰っ!? 凛に乗っからないで!」

真姫「抵抗しないで」

凛「えっ誰!? 真姫ちゃん!?」

真姫「抵抗しないで!」

凛「えっ…………え? なんで? なんで凛襲うの? 離して!」

真姫「凛がまともなら抵抗しないで! 黙って私の話を聞いて!」

凛「なに言ってるのかわかんないよ! 凛から降りてよ!」

真姫「本気で抵抗されたら勝てないんだから確認できないのよ! だから今だけ落ち着いて!」

凛「いやー! やめてっ! 離れてっ!」

真姫「きゃっ! あっ……」

凛「はぁ、はぁ……なんなの?」

真姫「くそ…………っ!」

凛「真姫ちゃん? あっ、待って!」

凛(……………………行っちゃった…………なんだったの?)
56: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:42:18.35 ID:6mim9h1E.net
―――


穂乃果「ふーっ! ことりちゃん、ふーって気持ちいいね! 世の中はふーっだよ!」

ことり「うん、そうだね」

花陽「ふー、幸せだね、ことりちゃん、ふー」

ことり「そうだね。とっても幸せだね」

絵里「…………気持ちぃ…………ふーっ、良ぃ…………のぞみ、うみ、みんな……うぇひひ」

ことり「絵里ちゃんも、そろそろいいかな。ね、絵里ちゃん、ふーってしてあげよっか」

絵里「ふーっ! ふーっ! ああぁぁぁぁぁ欲しいぃぃぃぃぃ」

ことり「こらっ、焦っちゃ駄目だよ? じゃあいくね? ふーーーっ」

絵里「……ぁっ…………あっ! あっ! ん…………っ…………っ」

ことり「はい。気持ちよかった?」

絵里「…………っ…………っ……」

ことり「……しばらくは、返事できないかな?」

花陽「ことりちゃん、ふー、私も、ちょうだーい、ふー」

ことり「んー……そうだね、花陽ちゃんも、そろそろ段階上げても平気かな?」

花陽「ふー、ことりちゃん、ふー、ことりちゃん」

ことり「うん、花陽ちゃんも穂乃果ちゃんみたいに、もっと元気にしてあげるね」
57: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:45:39.05 ID:6mim9h1E.net
穂乃果「ことりちゃん穂乃果も! ふーっ! ふーっ! ちょうだいふーって! 気持ちいいしよっ!」

ことり「穂乃果ちゃんはもう最終段階なんだから、あとでしてあげるね」

穂乃果「ヤダ! もっとふーってしてよう! ふーっされたい!」

ことり「もう、しょうがないなぁ……ちょっとだけだよ?」

穂乃果「ちょっとヤダ! いっぱい! ふーっ! いっぱい!」

ことり「でも、段階が上がるとあっという間にやられちゃうんだから…………ほら。ふーっ」

穂乃果「んあぁぁっ! 気持ちいっ! ゾクゾクしちゃうっ! あんっ! だめっ! ことっ、ことりちゃんっだめっ! あっあっ! あーっっっ!」

ことり「……ほら、すぐに限界きちゃったね」

穂乃果「……………………ふっ…………んぁっ……………………こっ、ことりちゃ……」

ことり「大丈夫? 立てる? 足震えてるよ?」

穂乃果「無理ぃ……気持ちいい…………飛んじゃいそう…………」

ことり「うーん、絵里ちゃんも少しお休みしてるし、復活するまで待とっか」

穂乃果「あっあっ余韻が、あーっ、ああーっ!」

ことり「休憩が終わったら、また海未ちゃんのこと、探さないとね」

ことり「…………待っててね、海未ちゃん」
58: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:52:03.27 ID:6mim9h1E.net
―――


海未「…………やはり、部室は誰もいませんね」

希「ここで花陽ちゃんと凛ちゃんと別れたんやっけ」

にこ「花陽はいいとして、凛はどうしたのよ」

海未「凛とは相変わらず連絡が取れないままです。ことり側に落ちた花陽と連絡が取れないことを考えると、最悪凛も既に……」

希「じゃあ残ってるのはうちらと、良くて真姫ちゃんか」

にこ「真姫ちゃんったら、電源は入ってるみたいなんだから、早く電話出なさいよね」

海未「真姫も既に、という可能性も考慮しておくべきでしょうか」

希「ウチらだけでなんとかせなアカンかな……」

海未「先程にこには少し話たのですが、にこと希はこのまま安全なところに隠れていてくれませんか」

にこ「アンタ本気で一人でなんとかする気?」

希「海未ちゃん一人でみんな相手にするなんて無茶やん」

海未「じきにことりたちは勢力を分散させて私たちを探し回るはずです。現に花陽は単独行動みたいでしたし、そこを狙います」

希「……じゃあ、ウチも一緒に行くよ。一対一よりは二対一の方がいいし、穂乃果ちゃん相手の時もなんとかなったからね」

海未「いいんですか?」

希「えりち、助けないかんから。みんなもそう。ことりちゃんと話できるようにして、事態を収拾しないと」
59: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:55:16.21 ID:6mim9h1E.net
海未「にこはどうします?」

にこ「…………アンタたちについてくって格好つける流れなのはわかるんだけどね」

希「無理はせんでええんよ」

にこ「無理するとかじゃなくて、単に足手纏いになるのが嫌なの。あー、ちゃんとわかってるから、訂正しないでいいわ」

海未「……はい。では、動き回るのは私と希で」

希「にこっちはこのまま部室にいればいいやんな」

にこ「更衣室の方に行ってドアの鍵でも閉めとくわ」

希「それなら部室内までことりちゃんたちがきても時間稼げるし、いざとなったら更衣室の窓から外に逃げれるもんね」

海未「襲撃を受けた後のことは?」

にこ「適当に逃げとくわ。私はいいから、海未たちはどうするのよ」

海未「しばらくは身を潜めようかと。時間を置いてから、背後を突けそうな場所を探して、相手が一人でやってきた時を狙います」

希「やっつける言うてもどうするん? ことりちゃんの洗脳みたいなの解けるんかな?」

海未「解決策が思いつかないので、ひとまず事が収まるまで身動きできないよう身柄を拘束するつもりです」

希「ちょうどいいロープでも見つけて亀甲縛りの刑やな」

にこ「えげつな……」

海未「ことり相手に話ができるだけの時間を作るのが目的なので、できればことり本人を狙いたいのですが」

希「自分が大将だってわかってるやろうから、誰か一人はガードについてるやろなあ」

海未「ええ。なのでまずはことりとガード以外を潰してから、本命と対峙したいと思います」
60: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/10(水) 23:56:34.94 ID:6mim9h1E.net
にこ「ねえ、希には騒動の原因の話はしてあるの?」

海未「あ、いえ、まだでしたね」

希「今回のことりちゃんがおかしくなった原因がわかったん?」

海未「はっきりと判明したわけではないのですが……おそらくは、やはり私たちの間の確執なのだろうと」

希「なんやなんやぁ? やっぱり二人ってそういうことやったん? ふふふ」

海未「今そのような話をしている場合では……」

にこ「いいじゃないのよ関係あるんだから、もっとちゃんと話しなさいよ」

海未「にこまで……はあ、わかりました。話しますよ」

希「わくわく」

にこ「早く早く」

海未「……私は、ことりに対して、友人としての親しみ以上の思いを抱きつつありました」

希「きゃー!」

海未「ことりもまた、自惚れでなければ、同等の思いで接してきてくれていたと感じていました」

希「ひゃー!」

にこ「うっさい」

希「ゴメンナサイ」
61: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:01:03.65 ID:tLP75XKw.net
海未「……続けますね。私は現状の関係性を心地良く感じていたので、特に不満はなかったのですが」

海未「私だけが現状で満足していて、実はことりは、私と違って満足できていないのではないか、と」

希「わーわー聞いてるだけでほっぺ赤くなってまうわー」

海未「それで先日、ことりから意味ありげな発言を受けまして」

希「どんなん?」

海未「内容はいまいちわかりませんでしたが、我慢できない、抑えられない、迷惑かけるかも、とかなんとか」

希「言葉だけ聞くと、まんま海未ちゃんへの気持ちが抑えられなくて迷惑かけるってことやん」

にこ「そうよねえ」

海未「そうですか?」

にこ「海未は鈍すぎなのよ」

希「じゃあそれが理由? 海未ちゃんへの欲望が我慢できなくてこの騒動?」

海未「欲望って……」

にこ「動機としてはそうなんじゃないの。でもアンタたちが言ってることりの唇吐息ってのがよくわかんないんだけど」

海未「穂乃果たちを懐柔していたアレですか」

にこ「暴走してるっていう穂乃果も花陽も見てないからいまいち現実味に欠けるのよねえ」
62: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:04:16.96 ID:tLP75XKw.net
希「吐息のことなんやけど、アレってことりちゃんだけじゃなくて、ことりちゃんの手に落ちた子も使えるみたいやったよ」

海未「絵里は花陽に落とされたのでしたね」

希「さっきえりちが落とされたとき、花陽ちゃんに息ふーってされたら、穂乃果ちゃんみたいにビクンビクンしてたからね」

にこ「ビクンビクンて。なんて言い方してんのよ!」

希「いやホンマなんやって。穂乃果ちゃんとかもエラい反応してたんやから。ドエロやったんよ?」

にこ「え……エッチな感じの?」

希「海未ちゃんも一瞬喰らったんやろ?」

海未「……一瞬だけでしたが、足腰が立たなくなるくらいには凄かったです」

にこ「凄かったって、その、エッチな感じに凄かったの?」

海未「いえそんなえっえっエッチだなんてそんなそんな」

希「でもすんごい気持ちよかったんやろ?」

海未「……………………この世のモノとは思えない程の快感でした」
63: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:07:28.14 ID:tLP75XKw.net
にこ「唇に吐息って……そんなに凄いの?」

希「ちょっと、や、やってみよか?」

にこ「えぇー……だって、吐息かかるくらいってことは、凄い顔近いんでしょ?」

希「そらもう完全にキスの寸前やん」

にこ「そういうのは、ほら、駄目よ! 私たちはスクールアイドルなんだから! 簡単にしちゃ駄目なのよ!」

希「どんなときも忘れることのないアイドルマインドは流石やわあ」

にこ「ま、まあよくわからないけど、よっぽど凄いのね、その唇に吐息って」

希「喰らったらもうことりちゃんにメロメロになるんよ」

海未「そして他のメンバーにも吐息を吹きかけたいという欲求に支配され、襲い掛かってきます」

にこ「感染してくゾンビじゃないの」

希「花陽ちゃん見る限りはそんな感じやったね。ことりちゃんの手下も感染源になって、どんどん広がってく」

にこ「バイオハザードだわ」

希「言うなれば唇吐息ハザードやん」
64: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:11:21.36 ID:tLP75XKw.net
にこ「で、その唇吐息お化けのことりは海未を狙ってるのよね」

海未「そのようです。ただことり単独では私を組み伏せられないので、どんどん仲間を増やしているんです」

にこ「じゃあもし私がことりたちに捕まったら、海未を求めて徘徊する妖怪みたいになるの?」

海未「そのようです。少なくとも穂乃果と花陽、そして絵里はそうなっています」

希「無理やり人心掌握するのがよくないわあ」

にこ「そうね。海未をことりに差し出してはい解決、ってするには気分が悪いわ」

希「その後にことりちゃんの手によって蹂躙される海未ちゃんを思うとねえ」

にこ「でも唇吐息は快感なんでしょ? 案外天国だったりして」

希「あーそうやね」

海未「なに言ってるんですか……」

にこ「冗談よ」

希「しっかしことりちゃんの吐息がいくら気持ちいいとして、あんな風になってまうんやから凄いわあ」

海未「さすがに尋常ならざる反応だと思うのですが……」
65: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:15:49.80 ID:tLP75XKw.net
にこ「ことりの吐息ねえ。そりゃ気持ちよさそうだけど、おかしくなるほどなの?」

海未「私は一瞬のことで、ただただ気持ちよかっただけなので……」

希「スピリチュアルな話やね」

にこ「何かしら特別な理由でもあるんじゃないの?」

海未「事態が把握できればいいのですが、どうしたらいいものか」

希「分析とかは海未ちゃんや真姫ちゃんにお任せやわあ」

にこ「ったく、真姫ちゃんはなんで連絡取れないのよ、早く電話出なさいよ……」

海未「今のことりについて調べようにも調べられるものなのでしょうか」

希「ことりちゃんに直接聞くしかないんやない?」

海未「それもそうですね」

希「でもことりちゃんが自分の意思じゃないまま暴走してるんやったら、自分でもわかってなかったりして」

にこ「あ」

希「うん? なにかわかったん」

にこ「繋がった」

希「え?」

にこ「ちょっと真姫ちゃん!? ずっと電話かけてたんだからね!?」

海未「真姫が電話に出ましたか!」
66: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 00:19:51.54 ID:tLP75XKw.net
真姫『…………色々大変だったんだから。ねえ、電話かけてくるってことは、にこちゃんは平気なんでしょ?』

にこ「なによ平気って」

真姫『だから、ことりたちにおかしくされてないっていうか……』

にこ「ああ、それよそれ。そのことで電話してたんだから」

真姫『よかった……みんなおかしくなったわけじゃなかったのね』

にこ「海未と希もいるわよ」

海未「真姫、無事ですか」

希「元気ー?」

真姫『そう、三人もいるの。でも逆に言えば、他のみんなはもう駄目なの?』

にこ「穂乃果と花陽と絵里はおかしくなったみたい。凛はわからないわ」

真姫『凛…………そうよ。私、凛から逃げてて、それで電話出れなかったのよ』

にこ「凛から逃げるって……凛もおかしくなってたの?」

真姫『わからない。穂乃果たちみたいな様子とは違った気がするけど、ちゃんと確認できなかったから』

海未「真姫、ひとまず合流しませんか? その方が安全です」

真姫『そう思うけど……正直これ以上移動するのが怖いのよ。いつどこでことりたちと遭遇するかわからないし』

希「真姫ちゃんどこにいるん?」

真姫『えっと、理科室ね、二階の。それより先に色々と確認とかしたいんだけど』

海未「そうですね。ひとまず、私たちのこれまでの経過を話します」
73: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 21:51:37.44 ID:tLP75XKw.net
―――


真姫『……………………そう、わかったわ。じゃあ、次は私のことを話すわね』

海未「お願いします」

真姫『最初に見たのは廊下を歩いてるときで、遠くの曲がり角から花陽が駆けてくるところだったの』

真姫『なんで走ってるんだろうって思ってたら、すぐ後ろから追いかけてきた穂乃果に押し倒されて』

真姫『余りに乱暴だったからビックリしてたら、穂乃果は花陽を身動きとれないようにして、後からきたことりに差し出すようにしたの』

真姫『そうしたらことりが花陽に顔近づけていって、なにするつもりよって驚いたんだけど、その、そういうことじゃなくて』

にこ「唇に息吹きかけてた感じ?」

真姫『そう。で、そうしたら花陽が体震わせながら倒れちゃったのよ』

真姫『私、ずっとなにも言えないまま見てたら、遠くのことりと目が合っちゃって』

真姫『ことりが、笑ったの。私に。その笑みが、凄く不気味で』

真姫『おかしいって確信したわ。穂乃果の乱暴さも、花陽が倒れたのも、ことりの表情も普通じゃないって』

真姫『よくわからないままとにかく逃げて、気が付いたら理事長室の前にいたの』

真姫『主犯格はことりみたいだったから、ことりがおかしい理由を知ってるかもしれないって思って、理事長室に入った』

真姫『でも誰もいなかったから、理事長に直接電話をしたのよ』

希「理事長の連絡先知ってたん?」

真姫『理事長室なんだからなんとでもなるわよ』
74: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 21:54:29.03 ID:tLP75XKw.net
真姫『…………あの、もしもし。突然すみません。私、ことりさんと一緒にスクールアイドルをしている西木野と言います』

理事長『ああ、西木野真姫さんね。私に電話なんてどうしたの?』

真姫『あの、変なこと言うんですけど、娘さん、ことりがなんだか様子がおかしくて』

理事長『……ことりが、おかしい?』

真姫『私見たんです! ことりが私の仲間に顔近づけて、口付けるみたいにして』

真姫『そうしたらよくわからないけど仲間が倒れちゃったんです!』

真姫『倒れたのもおかしいけど、ことりの雰囲気が変で……なんだか怖くて』

理事長『そう……もう発症しちゃったのね』

真姫『発症? 病気なんですか?』

理事長『病気、そうね。私たちの家系はね、少し特殊なのよ』

真姫『あの、ことりがおかしくなったことに、心当たりがあるんですか?』

理事長『ええ、おそらく間違いないでしょう。ことりは、番いを見つけたの』

真姫『つがい……番いって、動物の夫婦のですか? でもことりは人間でしょ?』

理事長『そう、そこが少しだけ特殊でね……』
75: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 21:56:57.86 ID:tLP75XKw.net
にこ「…………『唇吐息症候群』?」

真姫『そう。理事長が言うにはね』

にこ「海未といい理事長といい、今日は散々な話ばっかり聞かされるわ」

真姫『ことりの家系の女性は成長すると、番いを求めて特殊な求愛行動をとるそうなのよ』

海未「求愛行動……それがあの唇に吐息を吹きかけるものですか?」

真姫『そうらしいわ。唇吐息には相手を無条件で虜にする超常的な効果があるそうよ』

希「ことりちゃんの本命は海未ちゃんとして、穂乃果ちゃんたちにも吐息吹きかけてたやん。あれも求愛行動?」

真姫『吐息には二種類あるみたいで、本来は相手を自分の虜にするものだけど、別の使い方もあるみたい』

にこ「別の使い方っていうのが穂乃果たちを仲間に引き入れるっていうヤツなのね」

真姫『唇吐息のことしか考えられないようにして、ことりの意のままに操る手段って言ってたわ』

海未「本当に人心掌握する力だったんですね」

希「スピリチュアルやね」

真姫『唇吐息の効果は時間が解決するそうだけど、そんな一日や二日じゃ済まないみたい』

にこ「じゃあ効果が切れるまでずっとことりの意のままに操られるってことじゃないの」

真姫『強制的に虜にさせている期間中に本当に虜にして、そのまま生涯の番いにする為の力だから、だそうよ』

希「最終的には合意の仲になったとしても、そこまでの経緯が強引やわあ」

にこ「ていうかこんな話真面目にして馬鹿らしくなってきたんだけど……」

真姫『私だってそうよ。でも理事長が真面目な調子で説明したんだからしょうがないでしょ!』
76: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 21:59:16.29 ID:tLP75XKw.net
理事長『………………ことりの身に起きている異常については、大まかにこんな感じかしら』

真姫『はあ……ちょっと、信じられませんけど……』

理事長『音ノ木坂にいる最中は男性も周囲にいないし、まだ平気だと思っていたけど……そう、ことりは相手を見つけたのね』

真姫『相手……番いになる相手を見つけたから、ことりは……ええと、発情? 発症?』

理事長『そのはずよ。じゃあ、そう、相手はあの子なのね……』

真姫『ことりを正気に戻す方法はないんですか?』

理事長『難しいわ。生態本能のようなものだから、言わばことり当人が唇吐息の魔力に魅せられているようなものなの』

真姫『アレってそんなに凄いんですか? 確かに花陽はイチコロでしたけど……』

理事長『一度虜になると唇吐息のことしか考えられなくなるの。された側も、する側のことりもね』

真姫『じゃあ諦めるしかないんですか!?』

理事長『発症前ならなんとかすることができたんだけど、対策を練る前に発症してしまったから……』

真姫『そんな……ことり……』
77: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:04:32.38 ID:tLP75XKw.net
海未「……ことりにそんな病気みたいなものがあったなんて」

にこ「ねえ、これ本気の話なのよね? やっぱり冗談だったとかじゃないのよね?」

希「あのことりちゃんや穂乃果ちゃんたち見てると冗談とは言えへんわあ」

海未「事態は把握しましたが、結局打つ手なしのままですか」

真姫『でも全く手がないわけじゃないみたい』

希「そうなん?」

真姫『理事長の実体験らしいけど、なんとかできなくもないって』

海未「ことりの家系に連なる病気なら、理事長も以前に発症しているわけですから、経験則があるのですね」

にこ「私たちはどうすればいいのよ」

真姫『誰もが対処できるわけじゃなくて、発症した人物の意中の人、つまりことりの場合海未だけがなんとかできるみたい』

海未「私ですか?」
78: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:07:08.72 ID:tLP75XKw.net
真姫『昔理事長が暴走した時も、ことりのお父さんがなんとか止めてくれたみたいなの』

海未「実際にやりようはあるということですね」

希「海未ちゃんがどうすればことりちゃんが止まるん?」

真姫『……………………』

にこ「……ちょっと? いいところでもったいぶらないでよ」

真姫『待って……なにか、外に……』

にこ「え?」

真姫『あっ、ちょっと切るわ』

にこ「真姫ちゃん? 真姫ちゃん? ……電話切れたわ」

希「外にって、誰かいたんかな……でもウチら以外メンバーで残ってるのって……」

海未「いけません、真姫が危ない!」
79: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:12:23.10 ID:tLP75XKw.net
―――


真姫(まずい……電話中の声が廊下まで漏れたのかも)

真姫(絶対誰か理科室の外にいる……しかも、離れない)

真姫(待ち伏せされてるみたい…………どうしよう……怖い……)

ガラッ

真姫(! 入ってきた!)

真姫(誰…………誰なの?)

花陽「……真姫、ちゃん?」

真姫(花陽……! もうことりの手に落ちて、おかしくなってるはず)

絵里「真姫、ふー、真姫、ふー」

真姫(絵里まで! どうしよう、確実にことりの手に落ちてる二人だわ)

花陽「絵里ちゃん、私がドアのところにいるから、作業台の下とか調べて回ってもらっていい?」

絵里「真姫、探すわ、ふー、するわ、真姫、真姫……」

真姫(花陽の方がまともな思考ができてるみたい……これが海未たちが言ってた段階ってものかしら)

真姫(でもどうしよう、わかったところでこのままじゃ…………誰か…………!)
80: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:15:15.37 ID:tLP75XKw.net
絵里「…………真姫、いた」

真姫「!」

絵里「真姫、ふー、しましょ」

真姫「イヤッ! こないでっ!」

花陽「真姫ちゃん、そんな奥に隠れてたんだ。一緒に私たちとふーっしよう?」

真姫「誰がするもんですか!」

絵里「真姫、ふー。ふー、真姫。真姫、ふー」

真姫「嫌ああああ!」

真姫(どうしよう、このまま作業台をグルグル回り続けても、いつかは絵里に捕まる)

真姫(かと言って出入り口に向かえば、花陽が待ち構えてる)

真姫(どうしよう……!)

花陽「絵里ちゃん、ちょっとお行儀悪いけど、作業台に上って移動すればいいんだよ」

絵里「わかった。真姫、ふー」

真姫「やっ、こないでよっ! こないでっ!」

真姫(駄目だ、作業台に上って追いかけられたらもう逃げられない! 理科室から出ないと!)

花陽「真姫ちゃん、やっとこっちきてくれたね」

真姫(でも花陽が……ああ、だけど後ろからは絵里が!)

花陽「いらっしゃぁい、真姫ちゃん。ふううううっ、ってしよう?」
81: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:19:10.90 ID:tLP75XKw.net
凛「にゃああああ!」

花陽「きゃっ!? いったぁい……」

真姫「!? 凛!」

凛「真姫ちゃん今のうちに急いで!」

真姫(花陽が突き飛ばされて……今なら!)

凛「こっち!」

花陽「あっ、駄目っ、待って」

絵里「真姫、凛、ふー、ふー」

花陽「あーあ、行っちゃった」

絵里「ああ、ふー、したかった、真姫」

花陽「…………絵里ちゃん」

絵里「? ふー?」

花陽「うん。真姫ちゃんとふーってできなかったから、代わりに、私としよう?」

絵里「……ふー。ふー、花陽、ふー」

花陽「じゃあいくよ? 絵里ちゃんもしてね? せーのっ…………ふーーーっ」
82: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:22:58.12 ID:tLP75XKw.net
凛「はっ、はっ、ふう。かよちんと絵里ちゃんついてこないね」

真姫「凛、理事長室じゃ私に抵抗したのに…………どうして」

凛「あの時はビックリしたから暴れたけど、でも落ち着いたら真姫ちゃんは普通だってわかったよ。かよちんの方がずっと変だよ!」

真姫「変って言っても、表面的にはそうおかしくなかったじゃない」

凛「違うよ。見た目が普通でも全然違うかよちんだよ。かよちんはあんなに怖い目しないもん」

真姫「……そうね、同意見だわ」

凛「ねえ真姫ちゃん、かよちんたちどうしちゃったの?」

真姫「凛はまだ事態を把握していないのね」

凛「海未ちゃんは急に逃げろって言うし、その後もことりちゃんたちに襲われるし、わけわかんないよ!」

真姫「ことり……そう。全てはことりが原因みたいなの」

凛「ことりちゃんが?」

ことり「そうだよ」

凛「わっ!?」

真姫「きゃっ! ことり!」

穂乃果「真姫ちゃん凛ちゃん! 一緒にふーっしよう!」

凛「嫌にゃー!」

真姫「凛、逃げるわよ!」

穂乃果「待てー!」

ことり「あっ穂乃果ちゃん……あーあ、勝手に追っていっちゃって。ま、いっか」
84: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:27:33.64 ID:tLP75XKw.net
穂乃果「真姫ちゃふーっ! 凛ちゃふーっ!」

凛「穂乃果ちゃんがトチ狂ったみたいになってるー!」

真姫「あ、待って凛! このまま元の道戻ったらまた理科室に逆戻りよ!」

凛「そっか、じゃあ階段で移動しよう!」

真姫「わかったわ!」

穂乃果「待て待てーい!」



にこ「……なにこれ」

希「理科室来たらえりちと花陽ちゃんが抱き合ったまま床でビクンビクンしとる……」

海未「破廉恥です!」

希「今更やない?」

にこ「真姫ちゃんはどこ行ったのよ? 理科室いるって言ってたのに、いるのはぶっ倒れてる二人だけじゃないの」

海未「二人とも既にことり側に落ちたはずですのに、なぜまた唇吐息を浴びた時のように倒れているのでしょう」

希「あ、起きた」

絵里「……希の声がするわ。希、私とふーっしましょう?」

希「えりち……」

にこ「絵里ったら、なに真顔で変な事言ってんのよ。これが唇吐息の効果ってやつ? 怖っ」

希「えりち、花陽ちゃん、また後で助けにくるからね。さ、復活して追ってこないうちに移動しよ」

海未「そうですね、一度部室に戻りましょう」
85: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:30:42.84 ID:tLP75XKw.net
凛「はぁ、はぁ」

穂乃果「やるったらやるーーーふーーーっ!」

真姫「穂乃果、しつっこい!」

凛「さっきからどこ逃げてるかわかんなくなってきたよー」

真姫「えっと、ここはどこかしら……二階に戻ってきたのね。あ、待って」

凛「どうしたの?」

真姫「二階……この先は……しまった!」

凛「あっ! 真姫ちゃん前見て!」

真姫「……やっぱり。失敗したわ」

花陽「凛ちゃん、真姫ちゃん、みーつけた」

絵里「次は逃がさないわよ?」

凛「わー理科室の方に戻ってた!」

穂乃果「おーいーつーいーたー」

凛「挟まれちゃったよ! どうしよう!?」

真姫「くっ……! 海未に伝えなきゃならないのに!」

凛「伝える?」

真姫「……仕方ない。凛、逃げて。あなたに託すわ」
86: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:33:46.65 ID:tLP75XKw.net
凛「え、逃げるって、どうやって?」

真姫「そこの窓開けて外に飛び降りて。二階でも、凛ならできるでしょ」

凛「そっか、窓……でも凛に託すってなに? 真姫ちゃん逃げないの?」

真姫「私は飛び降りるなんて怖くてできない……だから一人で逃げて」

凛「そんな! 嫌だよ真姫ちゃん置いてくなんて!」

真姫「つべこべ言わないの。あと凛、まだスマホの電源消したままでしょ。ちゃんとつけときなさい」

凛「真姫ちゃん……」

真姫「行きなさい! 早く!」

凛「……ぅええ……真姫ちゃぁん!」

真姫「凛っ!」

凛「うわああああ!」



凛「うぅっ……ぐすっ……」

凛「また一人ぼっちに…………真姫ちゃん……ううっ」

凛「……そうだ、電源入れないと……あれっ?」

凛「電話だ……」
87: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:37:41.27 ID:tLP75XKw.net
真姫『凛、無事に降りられた?』

凛「真姫ちゃん! 無事なの!?」

真姫『穂乃果たちに距離を詰められてる。もう時間がないわ。だからよーく聞きなさい』

凛「真姫ちゃん……わかったよ……」

真姫『いい? ことりはね……あっ、こらっ!』

凛「? わっ!?」

真姫『絵里が窓から飛び降りたわ! 凛、逃げなさい!』

絵里「…………凛、逃がさないわよ?」

凛「わあああ! 怖いよー!」

真姫『凛! 逃げながら聞いて! 海未に伝えて! ことりをなんとかできるかもしれ、きゃっやめなさいっ!』

凛「真姫ちゃん? 真姫ちゃん!?」

真姫『ったく、花陽っ……穂乃果ぁっ! くっ、いい!? ことりに、唇吐息以上の幸せを与えるのよ!』

凛「えっ!? なにそれ、意味わかんないよ!」

真姫『いいから伝えてっ! 唇吐息はとんでもない幸せだけど、それ以上の幸せを受ければ、あっ嫌っ! 正気を取り戻すって、きゃあっ!』

凛「真姫ちゃんっ!」

真姫『あああああああっあっあっあっっっ……………………!』

凛「…………真姫ちゃん……」

絵里「凛! 待ちなさい!」

凛「……ぅわあああああああああああ!」
88: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:41:14.23 ID:tLP75XKw.net
―――


希「……待って。部室前に誰かおる」

海未「……ことり」

ことり「あ、ひょっとして部室に隠れようとしたの? 最初にみんなを襲ったところだから念のためって思ったけど、アタリだね」

にこ「ことり、今アンタの中の変な病気みたいなのが暴走してるんでしょ?」

ことり「あれ、知ってたの? よく調べたね」

希「ことりちゃん、ちょっと話し合いせえへん? 一緒に解決策探してみようよ」

ことり「ううん、無理なの。これはね、もう止められないんだよ」

にこ「そんなこと言ったって、今はアンタ一人じゃない。力づくで話し合いに持ってったっていいのよ」

ことり「そうだね、怖いなあ。じゃあ逃げちゃおっと」

海未「ことり!」

希「部室の中や!」

海未「あっ……更衣室の中から鍵を閉められました」

にこ「こらー! 開けなさい!」

ことり「うふふ、だぁめ。このままみんながくるまで隠れてまーす」
89: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:44:07.61 ID:tLP75XKw.net
希「海未ちゃん、このままことりちゃんと話すにも、もし今部室に追い込まれたら危険かもしれへん」

海未「窓から逃げようにも三人同時には難しいでしょうから、誰かが足止め代わりに犠牲になってしまいます……」

にこ「ったく、ことりにしてやられたわ」

ことり「うふふ、みんなどうするの?」

海未「……希、にこ、部室の入口で外の廊下を見張っていてくれませんか?」

希「外を?」

海未「誰かが見えたら教えてください。それまでここで、ことりの説得を試みます」

にこ「……いいわよ。希、行きましょ」

希「わかった。海未ちゃんよろしくね」

海未「はい。ありがとうございます」
90: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:48:46.53 ID:tLP75XKw.net
海未「……ことり、聞こえますか」

ことり「聞こえてるよ。海未ちゃんがどんな風に説得してくれるのか楽しみだなあ」

海未「確認したいことがあります。今回の騒動のきっかけは、私に責任があるのですか?」

ことり「……私が勝手に暴走しただけだよ」

海未「しかしことりの歯止めが効かなくなった理由があるはずです。私のせいなのですか?」

ことり「違うよ。海未ちゃんのせいじゃないよ」

海未「真姫経由で、理事長からことりの事情を少しだけ聞いたんです」

ことり「そっか、私の事情を知ってるみたいだったのはそういうことだったんだね」

海未「ことりは番いとなる相手を見つけ、その相手を自らの虜にするために、唇吐息という超常的な力を振るうのだと」

ことり「そうだよ」

海未「そうであるなら……責任が私以外だとしたら、むしろ嫌です。ことりが暴走した原因は、私であってほしいです」

ことり「……………………ずるいよ。こんなときだけ。今までずっと、はっきりしない態度だったのに」
92: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:52:24.37 ID:tLP75XKw.net
海未「今までは、ただことりと近しい仲で、ゆったりと過ごすことができれば満足でした」

海未「私の内に生まれたことりへの気持ちの正体を探ることもなく、今をただ受け入れていたんです」

海未「ですがことりが暴走したことで、このままではいけないと気付きました」

海未「ことりはずっと、私を待ってくれていたんですね……なのに私は、そのことに気付けなかった」

ことり「……そうだよ」

ことり「なのに、気付かないくせに、昨日私にあんなことするんだもん!」

海未「火傷したことりの唇に、吐息を吹きかけたことですか」

ことり「ずるいよ…………まるで私のこと全部知ってて、わかってやってるんじゃないかって思った」

ことり「わかってたから、ことりにあんな風に、優しくしてくれたのかと思った……」

ことり「ねえ、海未ちゃん。私が一瞬だけ海未ちゃんの唇にふーってしたとき、気持ちよかった?」

海未「…………はい。天上にも昇るような心地良さでした」

ことり「うふふ、そっか」
93: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 22:56:03.83 ID:tLP75XKw.net
ことり「あれね、ことりのは特別製だけど、ことり以外の人がやっても気持ちいいんだよ?」

海未「そうなのですか?」

ことり「そうだよ。昨日海未ちゃんに何回も吹きかけられて、死んじゃうくらい気持ちよかったもん」

海未「……」

ことり「昨日海未ちゃんにふーってしてもらって、気持ちよくて、震えちゃって、もう我慢できないってわかった」

ことり「私も海未ちゃんにふーふーしたい。そうして、海未ちゃんとずっとふーふーできる仲になりたいって」

ことり「ねえ海未ちゃん、教えて? 海未ちゃんは、私とふーふーする仲になりたいって思ってくれる?」

ことり「最高に気持ちよくて、最高に幸せなこと、私とずっとしてくれる?」

海未「…………」

ことり「教えてよ……」

海未「…………したいです」

ことり「……海未ちゃん…………」

海未「私もことりと、その、ふーふーとか、よくわかりませんけど、大切なことをしあえる仲になりたいです」

ことり「海未ちゃん…………嬉しい……」
94: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:00:14.76 ID:tLP75XKw.net
海未「ですが、今ことりの吐息攻撃を受けることはできません」

ことり「……どうして?」

海未「今、ことりは暴走しています。暴走していることりの吐息を受けると、自我を失い、ただことりに従うだけになります」

ことり「……そうだよ」

海未「それでは駄目です! そこに私の意思はありません……ただ私という人形相手に、ことりの吐息が当たるだけです」

海未「私だって、ちゃんとことりに応えたい。強制的な力なんて必要ありません。私自身の意思で、ことりの虜になりたいのです!」

海未「今更、この気持ちに気付いて、遅いのかもしれませんけど……」

ことり「……本当だよ。海未ちゃん、もう、遅すぎるよ……」

海未「ことり、どうにかならないのですか?」

ことり「わからない……お母さんからは、時間が経てば治るって聞いてるけど、一日くらいじゃ治らないって」

ことり「穂乃果ちゃんたちもそう。ことりの指示は聞いてくれるけど、止めることはできないの」

海未「そうですか……」
95: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:04:18.75 ID:tLP75XKw.net
ことり「我慢したくても、無理なの」

ことり「今はドアを開けたら海未ちゃんたちに捕まるからって閉じこもってるけど」

ことり「そうじゃなかったら、今すぐにでもドアを開けて、海未ちゃんに飛びつきたい」

ことり「ふーっ、ふーっ、ってしたいよ」

海未「……」

ことり「一度始まったら止められない……ねえ、海未ちゃん。もう諦めてことりの虜になって?」

海未「ことり……気をしっかりもってください。一度事態を収めてから、改めて私の気持ちを、私の意思で伝えたいんです」

ことり「もう無理だよ……我慢できないよ……海未ちゃぁん」

海未「ことり……」

希「海未ちゃん、廊下の向こうに誰か見えた!」

海未「…………わかりました。ことり……一度、離れます」

ことり「……」

海未「……次は、離れませんから」
96: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:08:32.13 ID:tLP75XKw.net
海未「お待たせしました。どこですか?」

希「あっちだよ」

にこ「こっちに向かって来てる……二人いるわ」

希「逃げたほうがええかな」

海未「……待ってください……あれは…………」

希「……凛ちゃんと、穂乃果ちゃんや!」

にこ「やっぱり凛もことりたちの手に落ちてたのね」

海未「いえ……様子がおかしいです」

希「凛ちゃん、穂乃果ちゃんに追いかけられてへん?」

にこ「え、凛は穂乃果から逃げてるってこと? じゃあ凛はまだまともなの?」

海未「凛が苦しそうです……あ、捕まる!」

希「助けへんと!」

にこ「あっ待ちなさい!」
97: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:12:36.64 ID:tLP75XKw.net
凛「はぁっ…………はぁっ…………」

穂乃果「まぁぁぁぁぁてぇぇぇぇぇ!」

凛(四人入れ替わりで追いかけてくるのはズルイよ……もう無理……疲れた……)

凛「はぁっ…………はぁ……………あっ」

凛(前に誰かいる……挟み撃ちされたにゃ……もうダメ……)

凛(……あ、違うかも……あれは……)

凛「……海未、ちゃん」

海未「凛!」

希「凛ちゃん!」

にこ「早くこっちきなさい!」

凛(あ、みんな普通だ。おかしくない。よかった……)

凛「……あっ!」

穂乃果「どーん!」

海未「凛!」

にこ「ったくこの馬鹿、凛から離れなさい!」

穂乃果「にこちゃん、んチューっ!」

にこ「わっ! こっちくんな!」

希「今の穂乃果ちゃんは見境なしやから気ぃつけて!」

凛「……み……みんなぁ……」

海未「凛、今のうちに立ってください!」
98: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:16:16.16 ID:tLP75XKw.net
にこ「ぐぬぬぬぬぬ……」

希「やっぱり二人がかりでも抑えるのはキツイわあ……!」

穂乃果「ねぇ誰でもいいからふーふーしようよーっ!」

凛「はぁ、はぁ……凛、もう走れない……」

海未「一旦離れてどこか休める場所へ行きましょう」

希「あっ! 敵の援軍!」

海未「え?」

にこ「ぎゃー! 花陽と絵里と真姫ちゃんが追いかけてきた!」

希「あちゃー、真姫ちゃん完全に目がイっとる……こらアカンわ」

凛「真姫ちゃん…………はぁっ……凛に託すって言って、捕まっちゃったよ……」

海未「真姫……」

凛「凛もう走れないから、みんな逃げて……」

にこ「そんなのできるわけないでしょ!」

凛「代わりに真姫ちゃんの伝言伝えるにゃ……」

海未「伝言?」

凛「凛にも意味わかんないけど……」
99: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:23:22.76 ID:tLP75XKw.net
希「もうえりちたちに追いつかれるよ! はよ逃げな!」

にこ「でも穂乃果どうすんのよ!」

凛「……はぁ…………えーいっ!」

希「わっ!」

凛「凛が抑えるから! 早く逃げて!」

穂乃果「わーい凛ちゃんにギュってされちゃったーえへへー」

凛「真姫ちゃんの伝言にゃ! 海未ちゃん、ことりちゃんを幸せにして!」

海未「え? 幸せ?」

凛「わー穂乃果ちゃん暴れないでー!」

希「海未ちゃんにこっち逃げへんと!」

にこ「くっ!」

凛「唇? 吐息? それも幸せだけど、他にももっと凄い幸せがあるって! そうすれば正気を取り戻すって言ってた!」

海未「唇吐息以上の幸せ……」

凛「もうダメ、抑えられないー早く行って!」

穂乃果「んー、凛ちゃん邪魔だから、先に凛ちゃんとふーってしよっか!」

凛「いやああああああああ!」

にこ「凛!」

絵里「…………のぞみー…………うみー…………」

希「えりちたちがきた…………凛ちゃん、ごめんっ! みんな行くよ!」
100: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:27:55.03 ID:tLP75XKw.net
凛「にゃああああああああああああ!」



海未「……凛……っ!」

にこ「…………ああもうっ!」

希「あっ、にこっち?」

にこ「ゴメン。二人とも先行って」

海未「先にって、にこはどうするのですか?」

希「一人で四人を相手にするなんて無茶やん!」

にこ「わかってるわよ。別になんとかするつもりはないわ。凛と一緒に捕まるだけ」

海未「そんな!」

にこ「凛ったら、あんなに疲れ切って、あんなに怖がってたじゃない。一人になんかできない」

希「にこっち……」

にこ「どうせ私はアンタたちの足手纏いになるし、まだあの唇吐息お化けどもの怖さよくわかってないし、別に平気よ」

にこ「ただ、この後は海未と希を追いかけるゾンビになっちゃうから、それは謝っておくわ」

海未「…………わかりました」

希「にこっち……」

にこ「希、海未のこと頼むわよ。海未、凛の伝言無駄にするんじゃないわよ。じゃ!」

海未「にこ……」

希「……行こう、海未ちゃん。凛ちゃんとにこっちのためにも」
101: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:32:23.59 ID:tLP75XKw.net
凛「うわあああああ嫌あああああ怖いいいいい!」

花陽「凛ちゃん、怖がらないで? 私たちと一緒になれば、とっても気持ちいいんだよ?」

凛「こんなこと言うかよちん変にゃー!」

真姫「凛…………ふーっ、気持ちぃ…………ヴェェェ」

凛「真姫ちゃんはもっと変にゃーさっきまで普通だったのにー!」

絵里「往生際が悪いわね……でも、すぐに良くなるわ」

穂乃果「じゃあ私がふーってするね! 行くよー!」

花陽「あの、凛ちゃんには私がしたいなあ……」

真姫「ヴェェ…………ふーっ…………ヴェェ…………」

絵里「あ、ちょっと待ってみんな、ことりがこっちに来たわ…………え?」

にこ「……ぁによ」

絵里「あら、にこも一緒なの?」

ことり「にこちゃん、凛ちゃんのために戻ってきたんだって」

凛「え……にこちゃん……」

にこ「抵抗するつもりなんてないから、襲いかからないでよ」
102: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:36:47.95 ID:tLP75XKw.net
凛「にこちゃん……どうして……」

にこ「大したことないわ。凛があまりにもビビってたから、来てやったのよ」

凛「だって、捕まったら、にこちゃんまでかよちんたちみたいに変に……」

にこ「凛がどれだけ襲われて怖かったのか知らないけど、私は怖いとかあまりないのよねー。まだ現実味がないっていうの?」

凛「にこちゃん……」

にこ「だから気にしないでいいわよ。私はなにも感じてないんだから」

ことり「そうだよ。それに、そんなに怖いことじゃないよ?」

真姫「ヴェェェェェェェェェ」

にこ「でもこの真姫ちゃんを始めに見てたらもっと怖かったかも」

ことり「大丈夫だよ、すぐにみんなみたいに普通になるから」

にこ「普通に海未たちの唇を狙う怪物もどきになるってこと?」

ことり「……そうだね」
103: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/11(木) 23:40:50.19 ID:tLP75XKw.net
にこ「ったく、じゃーさっさと私たちも仲間に引き入れなさい」

凛「にこちゃん、凛怖いよ……」

にこ「平気よ凛、ことりの唇吐息は天国に感じるくらい気持ちいいらしいわ」

凛「そうなの?」

にこ「海未なんて一瞬で腰ヘロヘロになったらしいわよ。なっさけないわよねえ」

凛「海未ちゃんがヘロヘロ……? ぶふっ……おかしいにゃ」

にこ「そうよ、だから泣いてないで、そうやって笑ってなさい」

ことり「にこちゃん、準備はいい?」

にこ「おまたせ、悪いわね。ちゃんと私たちをとびっきりの気持ち良さで迎えなさいよ?」

ことり「うん、わかった。じゃあ二人とも、いくね?」

凛「ううっ……にこちゃぁん!」

にこ「ほら、手ぇ握っててあげるから」

ことり「すーっ…………ふーーーーーっ!」

にこりん「んふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
112: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:12:23.76 ID:92ddocuK.net
―――


海未「……私たち以外、全員落とされてしまいました」

希「ウチらも時間の問題やろか」

海未「ここまで人数差が出ると、ことりたちを迎え撃つのも難しくなってきましたからね」

希「一人ずつ襲い掛かるつもりやったけど、二人一組とかで行動されたら厄介やなあ」

海未「どうしましょう……」

希「凛ちゃんが言ってた、真姫ちゃんの伝言ってどういうことなん?」

海未「真姫からということは、理事長から伝えられた解決策かなにかでしょうか」

希「ならいいんやけどねえ。言うてたことようわからんし」

海未「私がことりに、唇吐息以上の幸せを与える、といったような内容でしたが」

希「でも唇吐息って天国に昇りそうなくらい幸せなんやろ? それ以上なんてあるん?」

海未「思いつきません……ことりの唇吐息は、本当に凄まじい程の快感だったんです」

希「それ以上のものをことりちゃんにするんやろ? しかも二対七の戦力差で」

海未「いったいどうすればいいのでしょう……」
113: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:15:13.61 ID:92ddocuK.net
希「海未ちゃん、さっき部室でことりちゃんと話してたことなんやけど」

海未「はい」

希「海未ちゃんとことりちゃん、ちゃんと気持ちは確かめ合えたんやね」

海未「はい。今日みんなに話を聞いてもらって、意見を言ってもらって、私の中でようやく気持ちがハッキリしました」

希「そっか。じゃあこの騒動も悪いことばっかりやなかったんかな」

海未「ですがこのまま私がことりの手に落ちて、無自覚なままにことりの虜になっては解決とはなりません」

希「そうなん?」

海未「互いの理解が無く、強制的に虜にするなど、真実の愛の形だなんて言えません」

希「詩人やねえ、さすがウチらの作詞担当」

海未「凛、真姫と伝えられた理事長からの打開策は、実際に理事長が体験したことだと思うんです」

希「理事長も昔ことりちゃんみたいな暴走したんよね。その打開策が、唇吐息以上の幸せ?」

海未「ことりのお父様にあたる方から実際に受けたからこそ、理事長は打開策として伝えたのではないでしょうか」

希「そっか、理事長も唇吐息の暴走の結果やなくて、正気を取り戻してから思いを伝え合ったのかもね」

海未「ならば私も見出してみせます。ことりの暴走を止め、きちんとことりと思いを伝え合うために!」
114: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:17:18.50 ID:92ddocuK.net
―――


絵里「真姫…………ふーーーっ」

真姫「ヴェエェエェエェエェエェエェエッ!」

ことり「あっ、駄目だよ絵里ちゃん勝手にやったら」

真姫「…………っ…………っ……」

ことり「もう、段階が進むと理性は取り戻すけど、唇吐息の欲求が大きくなりすぎるんだもん」

絵里「ことり、私にもふーってしてよ」

穂乃果「ことりちゃん私もっ!」

花陽「私もして欲しいです!」

ことり「うーん、困ったなぁ」

凛「ふーっ……したい……にゃひひっ」

にこ「ふーっ……したい……にここっ」

ことり「むしろこっちの二人みたいに大人しいままの方がよかったかなあ」

穂乃果「絵里ちゃんふーーーっ」

絵里「あっあっ急にされたらっ! んあっ! だめっはげしっっっ!」

ことり「ああー……絵里ちゃん昇天しちゃった」

絵里「……んうっ! んうっ! はぁっ…………あっあんっ!」

ことり「人手が増えると大変だなあ」
115: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:20:08.52 ID:92ddocuK.net
ことり(……私、なにやってるんだろ)

ことり(海未ちゃん捕まえるために関係ないみんなにまで迷惑かけて)

ことり(それに、みんなの唇にふーってしちゃって)

ことり(本当は海未ちゃん以外の人にしたくないのにな……)

ことり(このまま海未ちゃんもこっち側に引き込んだら、海未ちゃんも見境なくふーってするようになるのかな)

ことり(やだなぁ……私以外の人と、ふーってしてほしくないよ……)

ことり(でも、もう止められない……みんなのこともこんな風に虜にしちゃった)

ことり(このまま海未ちゃんを虜にしないままだなんて、絶対に耐えきれない)

ことり(無理やり虜になんてしたくないのに、虜にしないと治まらない)

ことり(なんなんだろ、この気持ち。中毒みたいに止められないよ)

ことり(これが…………好きってことなの?)

ことり(それともことりがおかしくなってるの?)

ことり(切ないよ……助けてよ、海未ちゃん)
116: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:22:24.48 ID:92ddocuK.net
―――


海未「希、こっちです!」

花陽「動けないよ、海未ちゃん……こんなことしないで、一緒にふーってしようよ」

希「ごめん海未ちゃんお待たせ!」

海未「そこの教室に入ってドアを閉める用意を!」

にこ「海未、ふー、希、ふー、するわよ、ふー」

海未「……はっ!」

にこ「にごぉっ!」

希「海未ちゃん早く!」

海未「今です! 閉めてください!」

花陽「……………………海未ちゃん、希ちゃん、開けて? ドアが開けてくれないと、一緒にふーってできないよ?」

にこ「ドア、邪魔、ふー、できないわ、邪魔、ふー、邪魔」

希「……鍵閉めたけど、このままじゃ無理やり壊されかねへんわあ」

海未「幸い一階です、窓から外へ出ましょう」

希「せやね」
117: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:25:25.62 ID:92ddocuK.net
海未「そろそろ陽が落ちる頃合いですか」

希「ずっと学校に残り続けることもできないし、どうにかせんと」

海未「私たちの間で事を収めたいのですが……」

希「ことりちゃんたちの数が増えたし、そのうち先生たちの目に止まってまうかも」

海未「あちらの数が増えたことで私たちも見つかる回数も増えてきましたし、苦しい状況です」

希「ようわからんけどことりちゃんたち全然疲れてへんし、しんどいわあ」

海未「希、大丈夫ですか? 厳しいようなら希だけどこかへ隠れてもらってもいいですよ」

希「頑張りたいんやけどねえ。海未ちゃんじゃないと一対一で勝てないし、ウチもそろそろ足手纏いなんかな」

海未「そんなことはありません。誰も足手纏いでも、敵でもありません」

希「敵じゃないん? ことりちゃんたちも? 海未ちゃんのこと狙ってるのに?」

海未「ことりは今、少しだけ自分を抑えられないだけなんです」

海未「元々は私とことりの騒動に巻き込んでしまっただけですし、ことりの暴走だって私の不甲斐なさがいけなかったんです」

希「相変わらず責任感が強いね。そんなに自分を追い込まんでもいいのに」

海未「ですが……」

希「はいはい、反省は一旦終了。昇降口着いたから、また集中しよ」

海未「……そうですね」
118: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:28:13.55 ID:92ddocuK.net
希「…………とりあえず安全かな」

海未「何度か外に出ているにも関わらず、校舎への入口には誰も待ち構えていないんですよね」

希「ことりちゃんたちは適当にそこらへん探してるってことかな」

海未「そうかもしれません」

穂乃果「海未ちゃん見つけたー!」

海未「……と思いきや、ですよ」

希「海未ちゃん後ろも!」

凛「海未ちゃん、希ちゃん、リリホワふーしよ、リリホワふー」

希「なんやおもろいこと言ってるわあ」

海未「逃げ道がある限り強行突破はしたくないので、ひとまずは逃げましょう」

希「階段上がろっか。いい加減疲れてきたからしんどいわあ」
119: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:30:50.54 ID:92ddocuK.net
にこ「にこおおおお」

花陽「ぱなああああ」

希「わっ二階にもおるやん」

海未「上です!」



絵里「待ってたわ!」

真姫「予想通りね!」

希「アカーン!」



ほのぱなまきえり「待てーーーー!」

にこりん「まてー」

希「大惨事やん!」

海未「完全に動きを読まれていたではありませんか!」
120: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:33:49.70 ID:92ddocuK.net
希「あー……ここにきて最上階まで一気に駆け上がったのはちょっと疲れたかもしれへん」

海未「希! しっかり!」

希「これが狙いかー……はぁっ……やるやんことりちゃん」

海未「希、まだ大丈夫です、頑張ってください」

希「でもここまで迫られたら中々振り切れんよ。曲がり角曲がってもすぐに大行進が追いかけてくるの見えるやん」

海未「そうですが……」

希「逃げ切る前にウチの体力がもたないかなー」

海未「そんな!」

希「……海未ちゃん、答え出たん?」

海未「答え?」

希「ことりちゃんにすること。唇吐息以上の幸せ」

海未「……いえ、まだです」

希「要は、好きな人同志でする幸せなことやん? 案外簡単な答えかもしれんかなって思うん」

海未「簡単ですか? 私にはとても、唇吐息以上のことなんて……」

希「ま、それはこの後ゆっくり考えてもらうとして。海未ちゃん、とりあえず先に一個持ってて」

海未「……? 希、いったいこれは……」

希「これで一気にみんなを撒くんよ。ちゃんと付けるタイミング考えるんやで?」
122: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:38:39.83 ID:92ddocuK.net
真姫「……! 二手に分かれたわ! 一人はそのまま廊下、一人は階段!」

絵里「海未はどっち!?」

花陽「廊下を走ってるのがお下げです!」

穂乃果「じゃあ階段に逃げたのが海未ちゃんだね!」

にこ「海未ー」

凛「希ちゃー」

真姫「……待って、階段を上がる足音がするわ」

絵里「この先は屋上よ。ミスを犯したわね、海未」

花陽「じゃあ上は袋小路だね。ことりちゃん呼ぼっか」

穂乃果「念のため希ちゃん追う?」

絵里「そうね、じゃあ穂乃果お願い」

穂乃果「わかった! 待てー希ちゃーん!」

真姫「私たちは屋上のドアの辺りでことりを待ちましょう」
123: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:41:03.89 ID:92ddocuK.net
―――


ことり(…………もうそろそろ、みんな捕まっちゃったかな)

ことり(もし先に私を見つけられたら、一人でいるから、こっちが捕まっちゃってたのにね)

ことり(別に、もう、それでもよかったのに……捕まっちゃうなら、それでよかったのに)

ことり(これ以上、どうしたらいいのかわからないよ)

ことり(私だって、無理やりしたくないよ…………だけど、止まらないよ)

ことり(それに、止めたくない…………もう、我慢なんてしたくない)

ことり(海未ちゃんと、好きな人同士になりたい)

ことり(海未ちゃん……もう、待てないよ)

ことり(昨日、海未ちゃんがしてくれた唇吐息、人生で一番幸せなことだった)

ことり(これ以上の幸せ、これ以上気持ちいいこと、他にないって思った)

ことり(だったらもう、ずっとしていたい。それしかしたくないよ)

ことり(海未ちゃん……)

ことり「…………? …………もしもし」

ことり「…………そっか。わかった。じゃあ、屋上に行くね」

ことり「…………」

ことり(……海未ちゃん……私が、勝っちゃったね)

ことり(待っててね、海未ちゃん……)
124: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:44:22.30 ID:92ddocuK.net
―――


海未(希……私のために……)

海未(……最後に言っていた、好きな人同士でする幸せなことって、なんですか?)

海未(私は、唇吐息以上の幸せなんて、知らないんです)

海未(あれは本当に凄かった……幸せの絶頂でした)

海未(それ以上のことが、本当にあるのですか?)

海未(好きな人同士でする、幸せなことが…………)

海未(…………)

海未(案外、簡単な答え、なのでしょうか)

海未(けれど、見つけるのは簡単でも、実際にやるには、勇気がいりますよ)

海未(勇気と……覚悟が。私が、本気でことりのことが好きだという、本物の覚悟が)

海未(……………………)

海未(そうです、よね……)

海未(ことりのことが本当に好きかという覚悟なら…………もう…………)

海未(……覚悟を、決めましょう)

海未(ことり…………私は、あなたのことが…………)
125: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:53:48.07 ID:92ddocuK.net
―――


ことり「……みんな、お待たせ」

花陽「ことりちゃん、この先に海未ちゃんがいるよ」

ことり「ありがとう。それで、どうして二人は倒れてるの?」

にこ「…………んっ! …………んっ!」

凛「あっ…………ふあっ……あんっ……」

絵里「ちょっと我慢できなくて、ついふーって……」

真姫「ごめんなさい……」

ことり「うーん、でもこれでちょうどみんな最終段階だし、四人動けるなら屋上から取り逃がすこともないし、別にいいのかな」

絵里「そ、そうよ! 私がいれば安心よ!」

真姫「任せてちょうだい!」

ことり「頼もしいのかなあ……? じゃ、行こっか」
126: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 22:57:36.79 ID:92ddocuK.net
ことり「……海未ちゃん? さすがに諦めちゃった? 背中見せたまま、逃げもしないなんて」

ことり「…………?」

ことり(…………あれ? なんだか髪の量が……)

ことり「……海未、ちゃん?」

希「ふっふっふ……」

ことり「!」

希「いやー、騙されちゃったね、ことりちゃんたち。うふっ」

絵里「どうして希が!?」

花陽「だって、髪下してるし、さっき廊下を走っていったのはお下げしてたのに……あれ?」

希「後ろ姿やからね、海未ちゃんと髪型交換したら入れ替えを騙せるかなーって思ったんよ」

真姫「入れ替え……」

希「大変やったんよ? 曲がり角曲がってみんなから見えなくなったちょっとの間にシュシュ取って、急いで海未ちゃんに付けてあげたの」
127: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:01:09.22 ID:92ddocuK.net
ことり「希ちゃん、さすがだね」

希「せやろ? 見直してもええんよ?」

ことり「でもこれで希ちゃんも私たちの仲間入りだね」

希「それじゃまるで今までが敵みたいな言い方やん」

ことり「そうでしょ? 希ちゃんは海未ちゃんの味方をしてたんだもん」

希「海未ちゃんはね、ことりちゃんたちのことを敵だなんて思ってなかったよ」

ことり「……なにそれ」

希「ま、こんなこと、ちょっとした喧嘩とかいざこざ程度の話ってことやん。恋人同士にはつきものやね」

ことり「恋人って…………私たち、そんなんじゃないもんっ」

希「じゃ、これからそうなるってことやん」

ことり「…………」

希「大丈夫だよことりちゃん。ことりちゃんが好きになった人は、好きになるだけの価値があったってことだよ」
128: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:03:20.34 ID:92ddocuK.net
海未『あー、テステス。校内放送です』



ことり「!?」

希「お。言ったそばから。なんか掴んだかな?」

海未『生徒会よりアイドル部の部員に連絡致します。直ちに講堂に集まってください』

希「これは最終バトルイベントやない? ラスボスじゃなくて、主人公が呼び出すってのが珍しいけど」

海未『繰り返します。生徒会より…………』

希「どうする? 海未ちゃんは正々堂々と待ち構えるつもりだよ?」

ことり「……海未ちゃんのところに行くよ。ずっと追いかけてたんだもん」

希「そやねえ」

ことり「でもその前に、希ちゃんも私たちの仲間になってね」

希「勿論やん。一度は遠慮したけど、ウチだって唇吐息に興味はあるんよ?」

ことり「……やっぱり代わりにやってもらおっかな。絵里ちゃん、お願い」

絵里「私? していいの?」

ことり「うん。お願い」

希「せやね、ことりちゃんはもう海未ちゃん以外にはしない方がええもんね」

ことり「……なんだか希ちゃん、全部わかってるみたい」

希「ことりちゃんが引き起こしたことは、難しいことでも、特別なことでもないんよ。ただのわかりやすい求愛行動。そうやろ?」

ことり「…………そうだね」

希「さ、えりち、お待たせ。ウチをちゃんと天国に連れてってな?」
129: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:11:43.93 ID:92ddocuK.net
―――


海未(ことり……)

海未(私はずっとあなたから逃げていたのですね)

海未(とても近くにいるのに、あと一歩の距離を詰められるのが怖くて、いつも逃げていた)

海未(私が逃げていたことに気付かなかったのは、私が一歩逃げる分、ことりがいつも一歩近づいてきてくれたからなのですね)

海未(にも関わらず、ことりが必死に詰めようとした一歩を詰めさせないまま、私は現状の距離感を維持しようとした)

海未(そればかりか、一歩間の空いた関係性を心地良いなどと、身勝手で気楽な幸福に浸っていたのです)

海未(逃げるのは楽でも、追い続けることがどれだけ辛いか、考えもせずに……)

海未(けれどやっとわかりました。ことりの思い。そして私の思い)

海未(私も覚悟を決めました。もう曖昧なままにはしません。全てをぶつけます)

海未(あなたがそうしてくれたように……そうしようとしてくれたように)

海未「ことり」

ことり「……海未ちゃん」

海未「待っていました。終わらせましょう、ことり」
130: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:13:56.81 ID:92ddocuK.net
ことり「穂乃果ちゃんが追っていったって聞いたけど、無事だったんだね」

海未「穂乃果ならそこの席で眠ってもらっています」

穂乃果「スヤァ……」

ことり「舞台を見る特等席だね。海未ちゃん見放題だ」

海未「そうですね。眠っているままですが、このまま見守ってもらいましょう」

ことり「なにを? 海未ちゃんが私の手に落ちるのを?」

海未「……はい、そうです」

ことり「もう逃げないんだ……逃げ場のない講堂に呼び出したんだもん、もう逃げるつもりはないってことだよね」

海未「ええ。なのでみんなをそうゾロゾロと引き連れなくとも平気ですよ」

ことり「そう。じゃあみんな、念のために入口の方だけ固めて、後は自由にしてていいよ?」

花陽「自由って、ふーってし合ってていいってこと?」

ことり「うん、もういいよ」

真姫「やったわ! ふーっふーっ祭よ!」

絵里「希ーーーーーー!」

希「ぇりち…………ふわっ、わっ、あっ………………………ああーっ!」

ことり「元気だなあみんな」

海未「ことり……」

ことり「……今、そっちに行くね、海未ちゃん」
131: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:17:33.91 ID:92ddocuK.net
ことり「……ねえ、こうして檀上に上がると、初めてのライブを思い出すね」

海未「そうですね。あの時とは違って、そこの席で寝てる穂乃果が壇上にいませんけど」

ことり「あと、みんなが酒池肉林状態だけど」

にこ「ふーーーっ! ふぉぉぉぉぉぉぉ!」

凛「ひゃぅんっ! あんっ! そこはダメにゃあああんっ!」

海未「地獄絵図ではありませんか……」

ことり「海未ちゃんも、ああなるんだよ?」

海未「……本当に、それでいいんですか?」

ことり「……もうどうしようもないんだよ。私、海未ちゃんを虜にしたくて、もう抑えきれないもん」

海未「このまま私がことりの唇吐息を受け、私の自我がないままに、ことりと番いになるのですか」

ことり「それしかないんだよ。もっと早く、海未ちゃんの気持ちを知りたかった……でも、もう私、暴走しちゃったよ」

海未「…………やはり、私が遅すぎたのがいけなかったのですね」

ことり「…………本当は、もっとちゃんと、こうなりたかった。だけど、ゴメンね。もう、遅いんだ」

海未「ことりが謝ることではありません。全て、私の責任です」

ことり「海未ちゃん……」
132: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:19:56.83 ID:92ddocuK.net
ことり「……はあっ…………はあっ…………」

海未「ことり、大丈夫ですか?」

ことり「ごめん……海未ちゃん、もう無理。我慢できない」

海未「あっ!」

ことり「捕まえた…………もう、逃がさないよ」

海未「……ことり。そんなに私と唇吐息をしたいですか?」

ことり「したいよ! したくてしたくてたまらないよ!」

海未「それが一番したいことですか?」

ことり「そうだよ! これ以上に気持ちよくて幸せなことなんてないよ!」

ことり「海未ちゃんもちょっとだったけど唇吐息受けて、凄く気持ちよさそうにしてたでしょ!?」

ことり「唇吐息が私ができる一番気持ちいいことなのっ! 絶対にそうなのっ!」
133: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:22:39.43 ID:92ddocuK.net
海未「…………私はそうは思いません」

ことり「どうしてっ!?」

海未「ことりは唇吐息の虜になっていて、それ以外のことを考えられないだけなんです」

ことり「例えそうだとしても! 唇吐息以上のことなんてあるの!?」

海未「私には、まだ、わかりません。今、この瞬間までに経験してきたことの中で、唇吐息以上の快感を味わったことがありませんから」

ことり「だったら!」

海未「ですが唇吐息では駄目なんです。今のことりには、別の、それ以上の幸せが必要なんです」

ことり「なにそれ…………ことりにはわかんないよ…………」

海未「……希曰く、ことりに必要な幸せとは、好きな人同士の幸せだそうです」

ことり「……?」

海未「唇吐息は凄まじいもので、それこそとんでもない幸せな行為なのかもしれません」

海未「ですが……これだって、凄まじくとんでもない……恋人同士が交わす幸せな行為ではありませんか?」

ことり「んっっっ!? んんっ、んーっ! んっ、んっんんんっ!」

海未「…………んっ! ……んはっ。……ことり。私と、キスをしましょう」
134: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:26:23.12 ID:92ddocuK.net
ことり「ふぇぇ……? んんっ!?」

海未「ん…………んまぅ……れる」

ことり「んーっ!? んーっ!? っん……んぁ……」

海未「はぁっ…………ことり…………んっ」

ことり「んっ…………あっ!? みっ、ぅみちゃっ、んっ!」

海未「逃がしません……んろ…………んはぁっ……」

ことり「…………ぷはっ! ……ゃぁああ、うみちゃぁんっ」

海未「ことり、とっても気持ちいいです、ことりの唇」

ことり「やっ!? そんなことっ、やっ、」

海未「もっと、ください……」

ことり「んっ!」

海未「ちゅっ…………れぉ…………はぅんむ…………」

ことり「…………っ………………っ…………はぁっ! はっ、はっ」

海未「ことり、大丈夫ですか?」

ことり「……苦しいよ、海未ちゃん」

海未「鼻から息を吸うといいそうです」

ことり「そうじゃないよ…………胸が、苦しいよ…………」

海未「私だってそうです……ですが、それ以上に幸せです」

ことり「海未ちゃん…………んむっ…………ぁ……」
135: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:29:27.06 ID:92ddocuK.net
海未「……んふっ……はぁっ……」

ことり「んっ、んっ、んぁう」

海未「……ことり、口を少し開いて下さい」

ことり「え?」

海未「舌を入れます」

ことり「ええっ!? な、なんでっ!?」

海未「ことりの舌も私にください」

ことり「そんなっ、あっ! んっ! んんんんっ!」

ことり(あっあっ……………………入って、きたっ……!)

海未「ん……ちゅっ…………れう…………んむぅ」

海未(ことり……柔らかい…………唇も……舌も…………全部…………)

ことり「んふぅ、んむぅっ」

海未「ぁむ…………はむっ…………」

ことり(食べられちゃう…………ことりのお口、全部海未ちゃんに食べられちゃうよぅ……)

海未(ことり…………美味しい…………)

ことり「……んっ、んっ……ちゅるっ…………れらぅ……んむう」

海未「ん…………ちゅっ……ちゅっ…………んんっ」

ことり(ああっ…………凄い…………溶けちゃいそう…………)

海未(……幸せ……です…………)
136: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:32:58.59 ID:92ddocuK.net
ことり「………………ぷはっ! はっ!」

海未「ちゅるっ……ふっ…………ふう」

ことり「……………………うみちゃぁん……」

海未「ことり……」

ことり「海未ちゃん……」

海未「……ことり。好きです」

ことり「……海未、ちゃん…………」

海未「好きです。ことりのことが好きです」

ことり「……………………海未ちゃぁんっ!」

海未「ことりっ!」

ことり「……遅いよっ…………ばかぁっ……!」

海未「ごめんなさい…………ようやく、ことりの気持ちに追いつきました」

ことり「ふっ、ううぅぅぅぅぅぅ」

海未「ことり、泣かないで……」

ことり「だってぇ……」

海未「……ちゅっ」

ことり「んっ!? んっ……んっ…………んはっ! …………ズルイよ、海未ちゃん」

海未「すみません。私ができる、一番気持ちよくて、一番幸せなことですから」

ことり「…………うん。そうだね。唇吐息より、気持ちよかった。幸せ、だったよ……」

海未「ことり…………もう、大丈夫ですか?」

ことり「……うん。なんだか、平気みたい。唇吐息の暴走……止まったかも」
137: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:36:11.75 ID:92ddocuK.net
穂乃果「………………………………ことり、ちゃん?」

ことり「わっ!? ほ、穂乃果ちゃん!?」

海未「穂乃果、いつの間に起きてたんですか? ……おや?」

7人「……………………」

ことり「な、なんか、みんな舞台の方に来てる……」

海未「…………まさか」

花陽「……ことりちゃん、唇吐息、なくなったの?」

絵里「じゃあ、もう一度、私たちとしましょう?」

海未「やはり!」

ことり「えっ? なに?」

海未「ことり、今はもう唇吐息の暴走が収まったのですね?」

ことり「う、うん…………さっきまでずっと唇吐息のことしか考えられなかったけど、今はもう平気だよ」

海未「だとすれば……」

真姫「ことり、唇吐息、するわよ」

凛「ことりちゃん、ふーっ、しよう?」

海未「ことりは私と同じ、普通の、唇吐息の虜になっていない側に転じたのです。そして同時に、みんなの標的となったのです!」

ことり「ええっ!?」
138: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:40:04.99 ID:92ddocuK.net
にこ「ことり、またこっち側にきなさい」

希「ことりちゃん…………ふーっ…………しょぅゃ…………ぅふふ」

ことり「わっ、舞台上によじ登ってきたよぅ!」

海未「ことり、舞台袖へ!」

穂乃果「待てーっ!」



ことり「はあっ、はあっ」

海未「なんとか舞台裏の更衣室まではきましたが……」

穂乃果「カーーーギーーーあーーーけーーーろーーー!」

海未「……このままでは、無理やり扉の鍵を破壊されるのも時間の問題ですね」

ことり「どうしよう、他にもう出口がないよ」

海未「せっかく理性を保ったままことりと接することができたというのに、このままでは二人とも餌食に……」

ことり「ごめんね、ことりがみんなのことまで巻き込んじゃったから、こんなことに……」

海未「ことりのせいではありません。ことりの気持ちに気付けなかった、私が悪いのです」

ことり「でも、だって……」

穂乃果「ことりちゃーん! 海未ちゃーん! あーけーてー!」

海未「もう責任について言及するのはやめましょう。現状をなんとか打開しなければ」
139: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:42:38.76 ID:92ddocuK.net
ことり「……私、幸せだったよ」

海未「ことり……」

ことり「最後に海未ちゃんの気持ちを聞くことができて…………海未ちゃんに、キス、してもらえて……」

海未「……私も、とても幸せでした。ことりと思いを伝え合えたこと、ことりとキスができたこと」

ことり「海未ちゃん…………最後に、もう一回……して」

海未「……はい。わかりました」

ことり「……海未ちゃん…………」

海未「……ん?」

海未(もしや……)

ことり「…………? 海未ちゃん?」

海未「ことり。諦めるのは早いかもしれません」

ことり「え?」

海未「もしかしたら、打開策が見つかったかもしれません」
140: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:45:28.11 ID:92ddocuK.net
穂乃果「ドア、開けーーーーー!」

ことり「!? もうドアがっ!」

海未「時間がありません……! ことり、私に吐息を下さい!」

ことり「え?」

海未「私の唇に吐息を吹きかけてください! そして私もことりの唇に吐息を吹きかけます!」

ことり「なっなんで? せっかく暴走が止まったのに!」

穂乃果「ドア、開きそうーーーーー!」

海未「もう時間がないです! 私を信じてください!」

ことり「……わかった。海未ちゃんを信じる」

海未「では、用意を」

ことり「……なんか、唇に顔近づけるの、恥ずかしいね」

海未「そうですね。さっきはキスまでしたというのに、こう、改まると……」

ことり「なんでだろ……やっぱり、唇吐息って不思議だね」

穂乃果「ドア、開いたーーーーー!」

海未「! 穂乃果たちがきました!」

ことり「海未ちゃん……!」

海未「いきますよことり……!」

穂乃果「かかれーっ!」

海未「せーのっ、ふーーーっ!」

ことり「ふーーーっ!」

ことうみ「んはあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」
141: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:48:38.54 ID:92ddocuK.net
―――


海未「…………っ…………っ…………」

ことり「…………ぁっ……っ……………………ぅぁっ…………」

海未「…………んっ……………………こ、ことり……」

海未「……! ことりっ!」

ことり「ぁっ…………ぁっ…………」

海未「ことり、しっかり! ああ、こんなにビクンビクンして……」

ことり「…………みちゃん」

海未「ことりっ!」

ことり「…………しゅごかった…………ふーって、やっぱり凄いね……」

海未「……ええ、そうですよ。とんでもなく気持ちいいんです」
142: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:49:58.78 ID:92ddocuK.net
ことり「…………あっ、そうだ。みんなは?」

海未「みんなは……そこにいますよ」

ことり「そこに?」

7人「…………」

ことり「あっ、あっ、海未ちゃん……」

海未「平気ですよ、ことり」

ことり「なんで?」

穂乃果「……そっかーよかったー」

ことり「え?」

穂乃果「これでみんな一緒に唇吐息の虜だねっ!」

ことり「…………え? ……?」
143: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:53:09.91 ID:92ddocuK.net
海未「どうやら、予想通りでしたね」

ことり「海未ちゃん、どうなってるの?」

海未「ことりによって唇吐息の虜になったみんなの目的を考えてみたんです」

ことり「? どういうこと?」

海未「ことりの指示に従い、みんなは私を狙いました。私以外にも、未だ唇吐息の虜になっていないメンバーも同様にです」

ことり「うん」

海未「一度唇吐息の虜となったメンバーは、同じく虜になった者同士は狙わず、未だ虜になっていない者を狙います」

海未「唇吐息の虜になっていないメンバーがいる限り追い続ける……では、もし全員が虜になってしまえば?」

ことり「……あっ」

海未「同士討ちをしないのであれば、私たち9人が全員虜になった時点で、騒動は落ち着くんです」

ことり「唇吐息は、好き合ってるみんなにしか効果がないから、私たち全員に効果が出たらそれで終わりなんだ」

海未「そういうことです。想像の域は出ない推測ではありましたが……」

ことり「そっか……じゃあ、えっと、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「なに? ことりちゃん」

ことり「普通の反応だ……」

海未「これ以上標的がいなくなったので、狂ったように獲物を追いかける必要がなくなり、理性を取り戻したのでしょう」
144: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/12(金) 23:56:27.05 ID:92ddocuK.net
ことり「そっか……よかった……ことりたち、自我を失わないで、見境なしにふーってし合うこともないんだね」

絵里「あ、よく見たら希がまだゾンビ状態よ」

にこ「さっさと息かけて段階上げて理性取り戻させるわよ!」

6人「ふーーーっ」

希「ゃんゃんゃああああああああああああああああん!」

海未「…………例外はあるみたいですけど」

ことり「あれ、でもどうして、私たちは最初から最終段階なんだろ」

海未「最終段階?」

ことり「えっと、段階が上がると性格的には普通に戻って、でも唇吐息への欲求がとても凄くなっちゃうの」

海未「なるほど、段階的に症状が進行するわけですか」

ことり「なんでだろう……」

海未「それはその……気持ちの影響ではありませんか?」

ことり「気持ち?」

海未「唇に吐息をかけるとき、私はことりに、精一杯の愛情を込めました」

ことり「……私も。もしこれで虜になって暴走しちゃっても、最後に海未ちゃんに目一杯気持ちよくなってほしかった」

海未「そうした気持ちが強ければ、段階を飛ばして、一気に最終的なところまで行き着いた、なんて……」

ことり「そうなのかな……でも、唇吐息のことは私でも全部は知らないから、本当にそうなのかも」

海未「きっとそうです。そういうことにしておきましょう」

ことり「……うんっ!」
145: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/13(土) 00:00:46.25 ID:qtHfGrSF.net
―――


ことり「ただいまぁ」

海未「おかえりなさい。お弁当、温められましたか?」

ことり「うんっ! 職員室のレンジ使わせてもらえたよ」

穂乃果「やっぱり温かいご飯は温かく食べないと駄目だよねー」

海未「あ、ことり」

ことり「わかってるよ。ちゃんと熱すぎないか気を付けるね」

海未「なら大丈夫です」

穂乃果「ごちそうさまー。あーお腹いっぱい」

海未「相変わらず食べるのが早いですね……」

穂乃果「まーねー。ちょっと部室行ってくるね!」

ことり「部室? どうして?」

穂乃果「いやー、ほら、ちょっとみんなに会いに」

ことり「? ……あっ」

海未「はあ……まあ、程々にしておいてくださいよ?」

穂乃果「えへへ……はーい」
146: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/13(土) 00:05:00.98 ID:qtHfGrSF.net
ことり「…………穂乃果ちゃんたち、その、まだ……」

海未「ええ。まだもう少しの間、後遺症として、互いの唇に吐息をかけたくなる欲求が残るみたいですね」

ことり「そっか。でも私たちは平気だよね」

海未「ええ、まあ……それ以上に気持ちいい、きっ、きっ、キスを、してますから……もう平気ですよ」

ことり「うん……」



ことり「海未ちゃんお待たせー」

海未「いえ。でも本当に私たちも部室に向かうのですか?」

ことり「どうせ放課後になったらみんなで顔合わせるんだもん、変わらないよ」

海未「そうですけど、放課後は練習のためという目的がありますが、今は完全に、そうするためにみんな集まってるでしょうし……」

ことり「ま、まあほら、ことりのせいだから……」

海未「そう言われたら、ことりを追い込んだ私にも責任がありますし、ついていきますけど」

ことり「うふふ……ありがとう、海未ちゃん」

海未「いえ……」
147: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/13(土) 00:06:53.23 ID:qtHfGrSF.net
ことり「…………」

海未「…………」

ことり「あのっ」

海未「ことりっ、あっいえっどうぞ」

ことり「ううんっ海未ちゃんこそどうぞっ」

海未「私はしょうもないことなので……」

ことり「ことりも……」

海未「…………あの、ひょっとして……?」

ことり「……うん…………ちょっとだけ、その、してみたいなって」

海未「……ちょうど、周りには誰もいませんし…………ことり…………」

ことり「うん……海未ちゃん……………………せーのっ」



ことうみ「ふーーーーーーーっ!」

ことうみ「ぁはんひんぅはああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」





おわり
150: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/13(土) 00:09:25.88 ID:qtHfGrSF.net
終了です
ご覧いただけた方にはお礼申し上げます
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『海未「唇吐息お化けことり」』へのコメント

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