凛「晩秋の流れ星」

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凛-アイキャッチ25
1: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:00:16.57 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「凛、花陽。月末の夜って・・・予定あいてる?」

10月も半ばに差し掛かった頃、練習終わりに真姫ちゃんは凛たちにそう尋ねた。
月末って、31日のことかな?

花陽「月末って31日のこと?それなら私は大丈夫だよ。凛ちゃんはどう?」

かよちんが大丈夫って言うなら、もちろん凛の答えだって決まってる。

凛「うん、凛も多分大丈夫だにゃ!」

真姫「そう、ならよかった」

凛たちの答えを聞いて、真姫ちゃんはどこか照れくさそうに笑った。
可愛いなぁ、凛にはこんな表情できないや。

花陽「でも真姫ちゃん、夜って・・・なにかあるの?」

真姫「寒くなる前に星見をしようかと思ったのよ」

凛「・・・ほしみ?」

・・・何かお肉でも干すのかにゃ?

元スレ: 凛「晩秋の流れ星」

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2: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:07:25.17 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「天体観測みたいなものよ。ほら、最近空気も澄んできて星もきれいに見えるじゃない?」

真姫「冬になったら寒くてあまり外にいられないし、だから今のうちに一緒にって・・・」

真姫「べ、別に嫌だったら私一人で見るからいいけど!」

凛「嫌なんかじゃないにゃ!」

真姫「り、凛?」

凛「凛も三人で星が見たいにゃ!それに真姫ちゃん星に詳しいんでしょ?」

凛「凛、星空って苗字だし、ちょっとくらい星について知っててもいいかなって・・・。だから真姫ちゃんいろいろ教えてよ?」

花陽「ふふ・・・、よかったね真姫ちゃん?」

真姫「うん・・・」

こうして。三人だけの星見会の開催が決まったのでした。
3: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:08:25.94 ID:j7N6mzz2a.net
~~~~~~

凛「うわぁ!すっごいにゃぁ!」

そして月末、31日の夜。
凛たちは真姫ちゃんの別荘から少し歩いたところにある高台に来ていた。
遮るものなど無い、そこには一面の星空が広がっていた。

花陽「ほんと、すごいね!ここなら邪魔になるものもないし、今まで見たこと無いくらいに星も見えるよ」

真姫「でっしょ~。パパにも教えてない、私のとっておきの場所なんだから!」

ふふん!と真姫ちゃんが得意げに胸を張る。

真姫「私は望遠鏡の準備をするから、懐中電灯を消して目を慣らしておくといいわ」ガチャガチャ

凛「え?電気消しちゃうの?」

花陽「そうすると真っ暗なんじゃ・・・」

真姫「星を見に来たんだから当たり前でしょ?せっかく光害の無い場所に来たのに、懐中電灯を点けっぱなしなんてもったいないわ」

真姫ちゃんは望遠鏡を組み立てながら、なんてことない感じでそう言った。
いや、さすがにこの真っ暗な場所で明かりなしは怖いって・・・。
4: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:09:14.13 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「怖いのは最初だけだから大丈夫よ。月明かりもあるし、慣れたら懐中電灯なんていらないわ」

花陽「で、でも・・・」

かよちんが困った顔でこっちを見る。
やっぱり真っ暗は怖いよね。でも・・・。

凛「かよちん、真姫ちゃんがこう言うんだから、きっと大丈夫だにゃ」ぎゅっ

かよちんの手を握って、凛はそう言った。
空気は少し肌寒いけど、かよちんの手はあったかい・・・。

花陽「凛ちゃん・・・」ぎゅっ

真姫「不安だったら、近くで望遠鏡を組み立てるのを見てるといいわ。そのうちに目も慣れるから」

凛「うん!じゃあ、真姫ちゃんのお手伝いするにゃ~!」

花陽「ちょっ!?凛ちゃん!?」

懐中電灯を消して、暗闇の中かよちんを引っ張りながら真姫ちゃんのところに駆け寄ってみる。

真姫「ちょっと!暗いんだから手伝わなくていいわよ!レンズが無くなったら大変じゃない!」

そう言いながら凛を払いのける真姫ちゃんの手も、かよちんの手と同じくらい温かかった・・・。
5: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:10:02.82 ID:j7N6mzz2a.net
~~~~~~

真姫「さ、準備できたわ。何から見ようかしら・・・」

それから十分ほど・・・。
ようやく準備が出来たみたい!
真姫ちゃんいわく反射望遠鏡?だから時間がかかったとか。

凛「凛、輪っかがある星が見たいにゃ!」

真姫「・・・土星のこと?今年の土星は夏だったから今は見えないわ」

凛「え~!真姫ちゃんのケチ!」

花陽「凛ちゃん、真姫ちゃんのせいじゃないよ?」

真姫「土星は無理だけど、他の輪っかなら見られるわよ?」

凛「他の輪っか?」

真姫「ええ、ちょっと待ってて・・・」

そう言いながら真姫ちゃんが望遠鏡を動かす。
真剣な顔で空を見てレンズを覗いて、ツマミをひねって微調整・・・なんだか手術してるお医者さんみたい。

真姫「・・・入った!凛、見てみなさい」

凛「ここを覗けばいいの?」

真姫ちゃんに促されて、望遠鏡のレンズを覗きこむ。
そこに見えたのは、テレビや写真で見たことある宇宙・・・。
6: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:14:24.79 ID:j7N6mzz2a.net
凛「すごいにゃ・・・」

真姫「アンドロメダ大銀河よ」

凛「ほんとに渦巻きみたいな形をしてるんだね・・・」

正直、こんなものが見れると思わなかったからとても驚いていた。
てっきりなんとか銀河とか星雲?を見るには、とっても大きな望遠鏡じゃなきゃダメだと思ってたけど・・・
持ち運びできるような大きさの望遠鏡でも見れたんだね。

真姫「このアンドロメダ大銀河は、地球がある天の川銀河から一番近い位置にある銀河だって言われてるわね」

花陽「天の川って、七夕の天の川?」

真姫「ええ、私たちは銀河の内側にいるから川みたいに見えるのよ。天の川の一番濃い部分が銀河の中心らしいわね」

凛「そうなんだ・・・」

中学校の理科でも星について勉強した気がするけど、こんなことは教えてくれなかったな。

真姫「真っ暗な宇宙にこんなのが浮かんでるなんて、ちょっと面白いでしょ?」

凛「ぽつんとこれだけ浮かんでて・・・なんだか不思議だね。ほら、かよちんも見てみて!」

花陽「うわぁ!すごくきれい・・・」

それから真姫ちゃんはいろんなものを見せてくれた。
宝石箱みたいなプレアデス星団や、望遠鏡で見ると2個に分かれて見えるアルビレオ、V字型のヒアデス星団、それから大きな花みたいなオリオン大星雲・・・。
真姫ちゃんは凛たちにひとつひとつ丁寧に、そしてとても楽しそうに説明してくれた。
こんな先生がいたら、凛も授業中に居眠りしたりしないのになぁ。
7: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:15:16.64 ID:j7N6mzz2a.net
花陽「ねえ、真姫ちゃん。いま昇ってきたあの明るい星って何?」

真姫「・・・ああ、あれはおおいぬ座のシリウスね」

凛「シリウスって名前は聞いたことあるにゃ!」

真姫「全天で最も明るく見える恒星だから、かなり有名な星ね」

花陽「明るく『見える』っていうことは、実際には違うの?」

真姫「ええ、シリウスは地球の近くにある星だから、見た目ではかなり明るく見えるのよ」

真姫「実際にはシリウスの左上に見えるオリオン座の赤い星、ベテルギウスの方が何倍も明るくて大きいの」

凛「オリオン座の左の隅っこの星かにゃ?」

真姫「そうよ。そして、このシリウスとベテルギウス、それからシリウスの左側に見えるこいぬ座のプロキオンを結ぶと冬の大三角形になるわ」

真姫「あとぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、ふたご座のポルックス、それから・・・って、言ってもわからないわよね?」

りんぱな「うん・・・」

真姫「とりあえず、あっちに見える明るい星を全部つなぐと、冬のダイヤモンドになるわ」

凛「さっすが真姫ちゃん!わかりやすいにゃ~」

真姫「でっしょ~」

星のことを語る真姫ちゃんは楽しそうで、ちょっぴり得意げで、なんだか可愛い。
そんな真姫ちゃんが、何かを思い出したような顔をしてなにやら鞄から取り出した。
8: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:16:10.43 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「冬の星座も昇ってきたことだし、星景写真でも撮ってみる?」

りんぱな「せいけい写真?」

真姫ちゃんが取り出したのは、お父さんが運動会のときに使ってたような、ちょっと大き目のカメラだった。
一眼レフってやつかな?

真姫「星と景色を一緒に撮る写真のことよ」

凛「真姫ちゃん星の写真も撮れるの?」

真姫「当たり前でしょ?この私を誰だと思ってるのよ」

カメラを三脚に固定しながら、また真姫ちゃんは得意げに笑った。
好きこそ物の・・・なんだっけ?
とにかくそんな言葉もあるし、真姫ちゃんは相当星が好きなんだね。

真姫「じゃあ凛、星座と景色が上手く入るようにカメラをセットして」

凛「え、えぇ!?凛がやるの!?」

真姫「構図を決めるだけだから、深く考えなくて大丈夫よ」

花陽「凛ちゃん、頑張って!」

凛「えぇと・・・」

多分こういうのって、景色と星がバランスよく入ったほうが良いんだよね?
でも、山が多すぎてもつまらないのかな?
星がメインで、下のほうに少し山が入る感じで・・・。
9: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:17:02.72 ID:j7N6mzz2a.net
凛「こんな感じで・・・どう?」

真姫「・・・」

真姫ちゃんがレンズを覗きこむ。
なかなか返事が無い。・・・やっぱり凛なんかじゃダメだよね。

真姫「・・・なかなかいいセンスしてるじゃない」

凛「ほんとっ!?」

真姫「初めてでこの空と山の比率にするのはたいしたものよ」

やった、真姫ちゃんにほめられちゃったにゃ♪

花陽「よかったね、凛ちゃん」

凛「えへへ・・・」

真姫「あとはタイマー付きのレリーズを使って、そうね・・・」

真姫ちゃんが腕時計を見て少し考える素振りを見せた。

真姫「50分露出で撮ってみるわね」

慣れた手つきで真姫ちゃんが機材を操作する。
10: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:18:01.64 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「待ち時間はのんびりしましょう。凛、花陽、出発するときに渡したリュックの中身を出してみなさい」

凛「そういえば、まだ開けてなかったにゃ」ガサゴソ

花陽「あれ?これって・・・」ゴソゴソ

リュックの中身は寝袋だった。

凛「真姫ちゃん、まさか今日って・・・野宿?」

真姫「ち、ちがうわよ!それに入って、寝転がりながら星を見るの!」

野宿じゃなくてよかった。

真姫「流星を見る時なんかにはよくやるのよ。空全体が見えて、プラネタリウムみたいできれいなんだから!」

凛「流れ星が見れるの!?」

真姫「見れるわよ。ただ今は流星群の時期じゃないから、多くても一時間に5個くらいね」

真姫「出てくる場所や方向もバラバラだから、しっかり見ていないと見逃しちゃうわよ?」

凛「よぉし、絶対見つけてみせるにゃ!流れ星を見つけて、お願いを聞いてもらうんだ!」

花陽「ふふ、・・・私たちも負けてられないね?」

真姫「・・・そうね」

そして、凛たちは三人で寝転がって流れ星を探し始めたのでした。
11: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:18:51.53 ID:j7N6mzz2a.net
~~~~~~

凛「流れ星・・・なかなかこないね」

花陽「そうだね・・・」

真姫「そうね・・・」

あれからしばらく経って、凛たちはただ寝転がりながら空を見つめていた。
最初は真姫ちゃんが星座の解説をしてくれてたけど、さすがにネタ切れみたいだ。

花陽(ねえ、真姫ちゃん。本当に流れ星見られるの?このままじゃ時間になっちゃうよ?)ヒソヒソ

真姫(いつもなら普通に見られるのよ・・・。おかしい、こんなはずじゃ・・・)ヒソヒソ

凛「・・・何コソコソ話してるの?」

花陽「なっ、なんでもないよ!」

真姫「そ、そうよ!なんでもないわ!」

凛「・・・二人とも変なの」

まきぱな(あ、あぶなかった・・・)
12: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:19:51.01 ID:j7N6mzz2a.net
まきりんぱな「・・・・・・」

花陽「なんだか静かだね・・・」

凛「うん・・・なんだかこうしてると星空に吸い込まれちゃいそう」

真姫「その吸い込まれそうな感覚も、星見の醍醐味よ」

凛「そうなの?」

真姫「都会じゃこんなに星は見えないし、そもそも見る機会もないでしょ?」

真姫「だからこうして一面の星空を見ると溺れそうだったり、吸い込まれそうに感じるのよ」

花陽「東京じゃこんなに星は見えないもんね」

真姫「でも、東京でもちゃんと星座は見えるし、たまには空を見上げてみるのもいいと思うわ」

凛「・・・今度、ちゃんと見てみようかな」

星空って苗字だから、無意識に空を見上げることはあったけれど、ちゃんと星座とかを意識してみたことはなかったかもしれない。
13: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:20:50.02 ID:j7N6mzz2a.net
凛「ねえ、真姫ちゃん」

真姫「なに?」

凛「今度、みんなの星座について教えてよ。そしたら凛、その星座探してみるから」

花陽「凛ちゃん、星に興味出てきたの?」

凛「うん、ちょっとだけ」

真姫「その『ちょっと』でも十分よ。みんな最初は小さな興味から始まるんだから」

そんな話をしていた時だった。
ちょうど空の一番高い場所、凛たちの真上にキラリと光るものが・・・。

凛「流れ星!」

花陽「凛ちゃん、お願いしなくちゃ!」

凛「はっ!そうだったにゃ!」

消えないうちに、お願いお願い・・・!
流れ星は一瞬だけスポットライトのように強く輝いて、余韻のような白い痕を残し、そして消えていった。
14: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:22:01.33 ID:j7N6mzz2a.net
花陽「・・・お願い、ちゃんとできた?」

凛「凛はばっちりだよ!かよちんと真姫ちゃんは?」

真姫「できたに決まってるでしょ?」

花陽「私もちゃんとできたよ」

凛「よかったにゃ~♪ねえ、二人はなんてお願いしたの?」

花陽「えへへ、それはね・・・」

かよちんと真姫ちゃんがいたずらっぽく笑いながら起き上がる。
つられて凛も起き上がったんだけど、そしたら二人は笑顔で凛を見ていて・・・。

花陽「私はね、凛ちゃんがこれからも変わらず元気でいてくれますように!ってお願いしたよ」

真姫「私は・・・その・・・私も、凛が凛らしく元気で過ごせますようにって・・・」

凛「へ・・・?」

かよちんはともかく、なんで真姫ちゃんまでそんなのことお願いしてるの?
何か変なものでも食べたのかにゃ?

ピピピッ!

凛が呆気にとられていると、ちょうどカメラの方から音が聞こえた。

真姫「50分経ったみたいね」

花陽「どうなることかと思ったけど、最高のタイミングだったね・・・」

二人が顔を見合わせてニヤリと笑う。
え?何?何なの?
15: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:22:46.67 ID:j7N6mzz2a.net
真姫「凛」

花陽「凛ちゃん」

凛「は、はい!?」

まきぱな「お誕生日、おめでとう!」

凛「えっ・・・?」

誕生日?凛の?
凛の誕生日って明日なんじゃ・・・。

真姫「レリーズのタイマーを日付が変わるタイミングでセットしておいたのよ」

花陽「だから今は11月1日。凛ちゃんの誕生日だよ♪」

凛「え?・・・誕生日、なの?」

戸惑う凛をよそに、二人は「サプライズ成功!」とハイタッチ。
もしかして凛、まんまとハメられた?

花陽「えへへ、凛ちゃんびっくりした?喜んでもらえたかな?」

かよちんがニヤニヤしながら凛の顔を覗きこむ。
嬉しいよ!嬉しいんだけど・・・なんか恥ずかしいし・・・それ以上になんだか悔しい!

凛「べ、別にびっくりなんかしてないし嬉しくもないにゃ!二人してこそこそ隠れながら計画してたんだろうけど、残念だったね!!」

悔しくって、そんなことを言ってしまった。
ほんとはこんなこと言いたいわけじゃないけど、だってなんか悔しいんだもん!
16: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:23:45.66 ID:j7N6mzz2a.net
花陽「ごめんね、凛ちゃんをちょっぴり驚かせたかっただけなんだ。別荘に帰ったらお祝いの準備もしてあるんだよ?」

凛「・・・」プイッ

嬉しそうなかよちんがなんだか憎たらしくて、ついそっぽを向いてしまった。
もうこうなったら意地を張り通してやるんだ!

花陽「ちっちゃいけどケーキもあるよ?」

凛「ケーキ・・・!」

・・・はっ!ダメダメ!
これじゃまるで食べ物で釣られたみたいじゃん!

真姫「・・・ラーメンもあるわよ?」

凛「ラーメン!!」

凛の硬い意思も、ラーメンには勝てなかったにゃ・・・。
17: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:24:30.49 ID:j7N6mzz2a.net
花陽「海未ちゃんにバレたら怒られちゃいそうだけど、今日くらいはいいよね?」

真姫「せっかくの凛の誕生日なんだから、今日くらいはかまわないでしょ?」

花陽「そうだよね、じゃあ早速帰り支度しよ?あ、でもその前に・・・」

真姫「そうね、サプライズとかじゃなく、改めて・・・」

真姫「凛」

花陽「凛ちゃん」

まきぱな「お誕生日おめでとう!」

意地っ張りな凛にも、二人はにっこりと笑いながらそう言ってくれた。
そんな二人を、暗闇の中でもまっすぐ見れなくて・・・。

凛「あ、ありがと・・・」

赤くなった顔を隠すように、俯きながらそう返しました・・・。
18: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:25:28.55 ID:j7N6mzz2a.net
~~~~~~

花陽「ねぇ、凛ちゃんは流れ星になんてお願いしたの?」

片づけを済ませて別荘に戻る帰り道、かよちんがこそっとそんなことを聞いてきた。

凛「・・・かよちんと真姫ちゃんには絶対に教えないにゃ」

花陽「え~、花陽だけにでも教えてよ」

凛「・・・絶対やだ」

花陽「凛ちゃんのケチ・・・」

かよちんがムスッっとむくれてみせる。
そんな顔してもダメなものはダメだにゃ。

あんなお願い、特に今の二人には恥ずかしくて言えるわけない。
でも、あれは自分の本心、お星様にお願いしてでも叶えたいことだった。


『いつまでも二人と仲良しでいられますように』


顔を撫でる冷たい風に冬の気配を感じながら、
晩秋の流れ星に、凛はそう願いを込めたのでした・・・。


おわり
19: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa9d-EdE4) 2015/11/01(日) 00:26:11.41 ID:j7N6mzz2a.net
凛ちゃんお誕生日おめでとう!

短いですが、これで終わりになります。

お目汚し失礼しました。
こんな文章を読んでくださってありがとうございます。
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