にこ「アキバハロウィンフェスタ最終日まで残り十日ね…!」絵里「…」

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絵里-アイキャッチ24
1: 書きだめはないです ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:00:41.75 ID:rfouGll00.net
部室


にこ「まだA-RISEに対抗できるほどのインパクトは見つかっていないわ…」

穂乃果「色々やったけどピンとくるものはないよねー」

凛「真姫ちゃんの希ちゃんの真似は面白かったにゃー!」

ことり「あと、ロックバンドの仮装も楽しかったよね。ハロウィンはアレで出よっか?」

真姫「いや、アレはナシでしょ…。っていうかもう10日前でしょう?今からどうこうできる問題なの…?」

花陽「衣装デザインも曲も出来上がってる状態で今から私たちのできることと言えば…」

海未「抜本的な改革は難しいでしょうが…しかし無策でA-RISEに挑むのも」

希「う~ん、どうしようか…」

にこ「あんたたちねぇ…。そこは考えて考えて考え抜くのが女ってものでしょ!!」

にこ「ほら!絵里を見なさい!さっきから超真剣な眼差しで悩み込んでるわ!」


絵里「…」


花陽「ホントだ…」

穂乃果「すごい真剣…」

にこ「μ'sのことを大事に思ってるなら少しでもアイデア捻出に時間を割くのよ!わかったわね!!」

一同「はーい!」



絵里「…」


絵里(…そういえば)

絵里(今日、私の誕生日なんだけど)

元スレ: にこ「アキバハロウィンフェスタ最終日まで残り十日ね…!」絵里「…」

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2: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:11:05.05 ID:rfouGll00.net
絵里(アキバハロウィンフェスタの最終日10月31日)

絵里(その日に私たちμ'sはライブを行うことになっている)

絵里(でも、ラブライブ!予選でA-RISEを少しでも牽制できるよう、なにかインパクトのある演出を試みよう、ってことになって)

絵里(色々やった挙句特にこれといったものも見つからず)

絵里(ついに最終日の10日前になった)

絵里(そう、10日前。10月31日の10日前と言えば)

絵里(小学生でもわかる。10月21日だわ)

絵里(そしてそれは今日。今日は…)

絵里(私の、誕生日だった)

絵里(誕生日が近づくにつれ私はすごくソワソワしていた)

絵里(あまり、こういった友達関係というものを体験したことはないのだけど…)

絵里(聞くところによると複数のお友達と仲良くなると誕生日に盛大にパーティを開いて祝ってもらえると…!)

絵里(き、きっとアレよね…?家にお、お誘い…!誰の、かしら…!?穂乃果、いえもしくはにこだったり…!真姫ということも…!!)

絵里(ここ数日そんなことを夢想しつつも、ハロウィンに向けてのμ'sの改革や)

絵里(あと期待してるとか思われると恥ずかしいから、なるべく素っ気ない風を装ってきた…のだけど)



絵里(…今日の朝から、誰にも私の誕生日について触れられることはなかった)



絵里(あ、アレぇ…?おかしいわね…)
4: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:18:24.27 ID:rfouGll00.net
海未「そうですね…インパクト、インパクトですか…」

真姫「これ以上のインパクトとなると、ね…」



絵里「…」


絵里(うん、A-RISEへの対抗策に思考を割くのも大事よね)

絵里(でも、誕生日よ?一年に一度の大イベントなのよ?)

絵里(いくら切羽詰まってるとは言え、一日くらい、その、私のために…)

絵里(…やめましょう。これじゃ自己中心的だわ)

絵里(だけど…期待せざるを得ないもの…。生徒会でも仲のいい子はいたけど…誕生日を祝うほどではなかったし)

絵里(今まで家族だけだった誕生日を、友人とともに過ごせるなら…って考えると)


絵里「…」

絵里「…後には引けないわ」


にこ「…確かに、そうね。ここまでやってきたんだもの、後には引けない…!」

凛「もっともっとすごい仮装を考えるにゃ!?」



絵里(…そう、後には引けない。だって…)

絵里(ママに「今日は友人と一緒に過ごすから、晩ご飯はいらないわ」なんて言ってきちゃったんだもの…!!)

絵里(このまま何もなく帰ってしまったら…!!)

絵里(今年は家族にすら祝ってもらえなくなっちゃうじゃないっ!!!!)ガーン
5: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:24:46.29 ID:rfouGll00.net
絵里(だ、だから、そうね…。さりげなーく、さりげなく…)

絵里(今日は私の誕生日ですよー…的な風に話を誘導するのはどうかしら…)

絵里(仮に誰もプレゼントを用意してくれてなかったとしても、それでもいいわ!)

絵里(せめて夕飯を一緒に食べたい!!!)


絵里「まぁ、えっと…仮装もいいんだけど…他にもあるんじゃないかしら?」

ことり「他に…?」

絵里「そうよ。ほら、一年に一度のイベントだもの。喜ばせる方法なんていくらでも…」

絵里「あ、そうそう、一年に一度と言えば…」

穂乃果「そっか!変な格好をすることばかり考えてたけど、そうじゃないよね!!」

海未「確かに…。なるほど、ハロウィンといえば仮装、という概念に囚われていたのかもしれませんね」

花陽「おぉ!流石です!」

絵里「え、えぇ…そうでしょうとも…」


絵里(くっ…言い出すタイミングを失ってしまったわ…!)
6: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:35:04.55 ID:rfouGll00.net
絵里(かと言ってもう直接伝える、なんて…空気読めてなさすぎよね。みんな真剣だもの…)

絵里(私も真剣にA-RISE対策を考えているとみんなに誤解されているみたいだし、話の腰を折るのも…)

絵里(ここは、そうね…。提案をすると見せかけて、『誕生日』や『バースデー』と言った単語に繋がるように話題を誘導する…!)

絵里(もうそれしかないわ!!)


にこ「仮装じゃない…。じゃあ何するって言うの?」

絵里「そ、そうね…!例えばだけど、会場に来ている人をランダムでお祝い、とかは?」

希「お祝い…?」

真姫「って、何を祝うって言うのよ…。ランダムって言うけど、無作為に選ぶの?」

絵里「う、うーんと、なにか条件を付ける、っていうのはどうかしら?その日がその人にとって何か、そう…すごく特別な日、だったら…とか!」

凛「特別な日…あ、それってつまり…」

絵里「っ…!」

絵里(そう、その調子…!!)


にこ「ダメよ!」


絵里「えっ…」

にこ「アイドルはみんなに平等でないといけないの!ランダムであったとしても誰か一人を特別視するようなことは許されないわ!」

ことり「そう、だよね…。選ばれなかった人は羨ましい、とも思うけど、ズルい、ってネガティブな感情も持つかも知れないし…」

海未「A-RISEへの対抗策としては、印象も薄いでしょうしね…」

絵里「そ、そうかしら…」

にこ「でも、行動でアピールする、っていうのは悪くないかもね!みんながみんな幸せになれる感じなら最高なんだけど…」



絵里(うぅ…、にこ…。あなたのアイドルとしての考え方は非常に真っ当だと思うけど…せめて今だけはそんなマジメにならないで欲しかったわ…)
7: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:50:53.69 ID:rfouGll00.net
希「あ!じゃあ提案!クイズってどうかな?」

にこ「クイズぅ…?」

希「会場に来てくれた人に、楽しめるクイズをうちらから出題するんよ!」

希「他愛もないものから始めて、最後はなんか…うちらに繋がるような感じで、ライブを始める!みたいな」

真姫「なんだか抽象的ね…」

花陽「あ、でも…。面白い問題を作って出題すれば、そのことがお客さんの印象に残るかも…」

花陽「それに、大した手間もかからずにみんなが楽しめる策としては、アリじゃないかな?」

希「お、花陽ちゃんナイスフォロー!」

穂乃果「なんだか楽しそう!ちょっと考えてみる?」

にこ「うーん…。そうね、試しにいくつか考えて、演出も入れてみて、いけそうならやってみてもいいかも」

穂乃果「よし、決まり!クイズ、考えてみよう!」

絵里「え、えぇ…」


絵里(なんだか希の提案のせいでクイズを考えることになってしまったわ…)

絵里(って言っても…)


海未「クイズ…ですか。どういった傾向のものがいいのでしょう…」

凛「やっぱり、ハロウィン関係?カボチャ…とか」

ことり「ハロウィンが行われる元々の意味はなんだったでしょう~、とかかな?」

穂乃果「え、なんだろう…?」

真姫「収穫を祝い、悪霊を追い出すためのもの、ね」

ことり「真姫ちゃん正解!」

にこ「でも、それじゃ平凡過ぎない?印象に残る…ってほどじゃないわよね」

ことり「あ、そっか…」

凛「オリジナリティも混ぜないと、かー…う~ん…結構ムズいにゃ…」


絵里(そう、よね…。すんなり何か思いつくわけ無いわよね…)

絵里(…そんな、クイズなんかほとんど考えた事ないのに…)
8: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 00:58:39.30 ID:rfouGll00.net
絵里(…ん?待てよ?)



絵里「…」


花陽「あ、また絵里ちゃん、すごい真剣な顔してる…」

真姫「クイズ考えるのにもホンキってことね…。見習わなくちゃ…」


絵里(…これよ!これなら、私の誕生日に気づいてもらえるかもしれない…!)

絵里(ふふふ…すごい作戦を思いついてしまったわ…!)

絵里(このクイズ…答えを何かしら『誕生日』にまつわるものにするのよ…!)

絵里(そうやって私が出題、誰かに答えを促せば…)

絵里(『あ、そういえば今日って絵里ちゃんの誕生日だっけ!忘れてた~!』的な流れになって…)

絵里(『そうだったのね!絵里の誕生日ならこんなことやってる場合じゃないわ!今すぐ祝わないと!』となり…)

絵里(めでたく私はみんなに誕生日の席を祝ってもらえるという寸法なのよ!)

絵里(っふっふっふ…!私ってなんてかしこいのかしら。かしこいかわいいエリーチカだわ)

絵里(さて、ノルマも達成したところで、誕生日に繋がるクイズを考えましょう…)

絵里(…)

絵里(よし、できた!!)


絵里「…じゃあ、こんなのはどうかしら?」

にこ「お、できたのね!なになに?」



絵里「…12月23日は、何の日でしょう?」
9: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:06:54.73 ID:rfouGll00.net
一同「12月23日…?」



絵里(…ふ、答えは単純。日本人なら大体誰でも知ってるわ。『天皇誕生日』よ)

絵里(これに答えられない子はいないでしょう?さぁ、早く答えなさい!!)


凛「あ!はい!」

絵里「はい凛!!」

凛「クリスマスイブイブ!」

絵里「えっ…」

凛「違う?」

絵里「ち、違わないけど…他!」

海未「では…」

絵里「海未!」

海未「テレホンカードの日、でしょうか」

絵里「え、なにそれ…」

海未「NTTが定めた記念日だそうです。最初のカード式の公衆電話が指導した日、だとか」

穂乃果「え、それホント!?海未ちゃんそんなことまで知ってるんだー」

海未「聞きかじりなので本当にこの日だったかどうかは曖昧ですが、確かそうだったかと」

希「でもえりちはそのこと知らなかったみたいやし…違うっぽいね」

真姫「何かハロウィンに関係したことなの?」

絵里「えっ…あ、その…」



絵里(し、しまった…これは…)

絵里(あまりにも問題がシンプルすぎて、最も簡単な『天皇誕生日』を答えから除外してしまっているパティーンだわ!)

絵里(考えてみればそうよね…。だってこれで答えが天皇誕生日、ならクイズですらないもの…)


にこ「もう、考えてる時間がもったいないわ。絵里、さっさと答え、教えて」

絵里「こ、答え?そうね…答えは…」

絵里(こんな空気で『答えは天皇誕生日でした~』なんて言えるわけがない…ど、どうしよ…)


花陽「あ!アレじゃないかな?えっと…」

花陽「東京タワーの日!」
11: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:17:32.07 ID:rfouGll00.net
ことり「東京タワーの日…?」

花陽「うん!東京タワーができたのが12月23日だから、その日は東京タワーの日なんだって」

真姫「それ、確かなの?」

花陽「間違いないよ!前テレビで東京タワーができたのはその日だって…」

絵里「それよ!正解!!」

花陽「えっ…」

絵里「答えは東京タワーの日なのよ!」

希「えりち…?」

にこ「…で、その日が東京タワーの日だったらどう面白いの?」

絵里「え、あー…えっと、それは…」

絵里「ほ、ほら、ハロウィンって遠方から人も来るじゃない?一大イベントなんだし」

絵里「そんな人達に、東京のシンボルである東京タワーのことをよく知ってもらうためにね…」

凛「わざわざアキバに来てくれた人に東京タワーの話をするのかにゃ…?」

穂乃果「それに、今は東京といえばスカイツリーだよ?悲しいことだけど、東京タワーに興味を持つ人はもう少ないんじゃないかな?」

海未「なによりハロウィンとは全く関係がないじゃないですか。お客さんも戸惑いますよ」

絵里「あ、あう…。そうよね…ごめんなさい。思いついたからつい…」

ことり「ま、まぁでも、いいんじゃないかな!思いついたこと、どんどん言っていこうよ!」

にこ「そうね。何が面白いかは個人で判断するものじゃないわ!みんなで共有してより良いものにしましょう!」

凛「じゃあじゃあ凛の考えたクイズ~!えっとね~…」



絵里(…うぅ、しまった…。詰めが甘かったわ…)

絵里(そ、そうよね…。誰でもわかるような答えじゃ、逆に答えないわよね…)

絵里(もっとひねった答えにしないと…うーんと、うーんと…)
13: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:32:24.02 ID:rfouGll00.net
絵里(よし、バースデー…バースで攻めましょう!)



絵里「問題!4番掛布、5番岡田といえば!?」

真姫「は…?」

ことり「誰?」

凛「6番宮ノ内!」

絵里「それこそ誰…」

花陽「わからないよ…」


絵里(くっ…ジェネレーションギャップだわ…!じゃあ若い人でもわかるような…)


絵里「問題!ゲーム『リトルバスターズ』で『おはようございます』に聞こえる単語と言えば!?」

穂乃果「え、リト…何?」

海未「そもそもそのゲームを知らないのですが…」

にこ「あ、リトルバスターズ知ってるわ!笹瀬川佐々美って子の声が可愛いのよね!!あ、アニメ版だけどね!!」

凛「ほう、さみしげなさざなみとな」

にこ「笹瀬川佐々美ですわ!…っといけないいけない」


絵里(…そもそもバース関連で正解したとしてもダメ…。誕生日に関連付けるには厳しいわ…)

絵里(えっと、もっと誕生日っぽいもの…!)


絵里「問題!仮面ライダーオーズに登場する鴻上ファウンデーション会長の鴻上光生の口癖といえば『素晴らしい!』と何!?」

ことり「さっきから問題がマニアック過ぎないかな!?」

希「むしろなんでえりちがそんなこと知ってるんよ…」

凛「テキトーに答えとこ。おっぱいもみもみ」

花陽「投げやりすぎるよ…」




絵里(結局、私のクイズでみんなに私の誕生日を思い出させることはできなかった…)

絵里(はぁ…どうすれば…)
17: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:45:45.10 ID:rfouGll00.net
数十分後…


にこ「一通り考えたけど…印象に残るクイズは難しいわね…」

希「うーん、そっかぁ…。やっぱり別の方法がいいのかも…」

真姫「じゃあ別の方法…」


絵里(…どうせ、みんな私の誕生日なんか欠片も覚えていないのね…)

絵里(でもそれにしたってひとりくらい覚えていてくれてもいいのに、誰ひとりとして触れてくれないなんて…)

絵里「…っ」

絵里(『触れてくれない』…?)

絵里(いえ、逆に考えるのよ絵里…!『触れてくれない』のではなく、『あえて触れない』のだとしたら?)

絵里(そう、つまり…)


絵里「…サプライズ…」ボソッ

穂乃果「ほぇ?サプライズ?」


絵里(み、みんな…私を驚かそうと直前まで隠しているのでは…!?)

絵里(落胆して帰ろうとした瞬間、私に向かって『ハッピーバースデー!!』)

絵里(ありうる…!!)


ことり「そっか…サプライズ、いいかも!」

花陽「いい、って…?」

ことり「ほら、ハロウィンの時って着ぐるみが街にいっぱいいるじゃない?あれに紛れて…」

ことり「ライブの直前になってもμ'sが出てこない。あれれ?ってなったところを着ぐるみが9体集まって…」

にこ「その中からにこたちが出てくる、ってことね!」

穂乃果「あ、それ面白そう!!」

ことり「でしょでしょ!?」

海未「確かに、印象に残るかもしれませんね。着ぐるみなら貸してもらえばいいだけですし、手間もそうかからないかも…」

希「やってみる価値はあるかも、やね!」



絵里(…ふふふ、いつどのタイミングで驚かせてくれるのかしら…!楽しみだわ…)

絵里(…っと、全然話を聞いてなかったわ…。なんだか盛り上がってるみたいだけど…)

絵里(で、でも今日一番の盛り上がりどころはこれからのはずよね…!ワクワク…!!)
18: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:52:21.40 ID:rfouGll00.net
夕方 校門前


にこ「じゃあ、今日考えた手筈でよろしくね!」

真姫「着ぐるみの業者には私が連絡しておくから、それで!」

凛「じゃ、また明日ねー!」

穂乃果「うん、バイバーイ!!」


絵里「…」


絵里「…」


絵里「…あれ?」

絵里「えっと…うん?」

絵里「えーっと…多分、その…これから…なのよね?」

絵里「そ、そうよね…。家の前とかで待ち伏せして…とかかしら?」

絵里「そうに違いないわ。だ、だから心配せずに帰りましょう」



トボトボ…



絵里の家の前


絵里「…」

絵里「来ちゃった…」

絵里「お、おーい?みんなー…?」

絵里「で、出てきてもいいのよー…?」

絵里「…」

絵里「…」

絵里「…ただいま」ガチャッ
19: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 01:58:58.76 ID:rfouGll00.net
亜里沙「あ、お姉ちゃん!おかえりー!…って、あれ?今日は晩ご飯いらないって…」

絵里「え、えぇ…そのはず、なんだけどね…」

亜里沙「あ、制服を着替えてってこと?そうだよね!制服のままじゃ汚れちゃうかもだもんね!」

絵里「あ…え、えぇ…うん。そうなの…」

亜里沙「そっか!今日はお姉ちゃんが主役だもんね!きっちりおめかししていかなくっちゃ!!」

絵里「そうね…」

亜里沙「だったら亜里沙に任せて!最高にかわいいお洋服、選んであげる!」

絵里「えっ…い、いいわよ。大丈夫だから…」

亜里沙「ダメだよー!μ'sの皆さんがびーっくりするくらい、お姉ちゃんを可愛くしてあげるんだー!えへへへ…」

絵里「…亜里、沙…」

絵里「そう、ね…だったら、お願いしちゃおう…かな」

亜里沙「うんっ!」




数十分後…



亜里沙「よぉし!完璧!」

絵里「ふふ、ありがとう亜里沙。とても…可愛いわ」

亜里沙「でしょ?あ、時間、大丈夫?ゆっくりしすぎたかなー?」

絵里「えぇ、大丈夫…大丈夫よ…」

亜里沙「よかった!じゃ、行ってらっしゃい!!楽しんできてね!」

絵里「…うん。行ってきます…」


ガチャッ…



絵里「…」

絵里「…どう、しよっか、な…」
21: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 02:04:24.78 ID:rfouGll00.net
ファミレス


絵里「…もぐ、もぐ…」

絵里「…」

絵里「…もぐもぐ…」

絵里「…」

絵里「…あまり、お腹…すいてないのかな…」

絵里「全然、食べられない…わね…」



公園


絵里「ちょっと、早く出過ぎちゃった、かな…」

絵里「でも、こんなかわいい格好で…ファミレスでひとりだなんて…」

絵里「目立って、仕方ない、わよね…」

絵里「ふ、ふふ…ちょっと奮発して、いいもの、食べて…」

絵里「懐にも、予想外のダメージだわ…。今月、欲しいものあったのに、な…」

絵里「あはは…」

絵里「は…、はぁ…」

絵里「…まだ、帰るには早い、わよね」

絵里「…」
27: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 02:17:32.80 ID:rfouGll00.net


絵里の家


ガチャッ

絵里「…ただいま」


亜里沙「あ、お姉ちゃん!お帰りなさい!楽しかった?」

絵里「えぇ、とても…とても楽しかったわ」

亜里沙「そっかー!よかった!!あ、あのね、お姉ちゃんが誕生日だからって、ママがとっても美味しい料理、作ってくれたんだよ!」

亜里沙「お姉ちゃんいないけど、毎年この日は豪華な食事だったからって!」

絵里「そう、なんだ…」

亜里沙「っと、こんな玄関で話し込んでても寒いだけだよね。さぁお姉ちゃん、中に入って!ふふふ、とっておきのプレゼントがあるんだー!」

絵里「ふふ、ありがとう…」

亜里沙「…あれ?μ'sの皆さんからプレゼントもらったりは…?」

絵里「それは…っ、その、学生カバンの、中にね…」

亜里沙「あ、そうだったんだ!亜里沙もね、μ'sに負けないプレゼント用意してるからね!」

絵里「…うん。とても、楽しみね…」




絵里(愛するパパと、ママと、そして亜里沙)

絵里(いつもの愛する3人からの、いつもの最高のプレゼント)

絵里(それだけで私は、充分に嬉しい)

絵里(嬉しいはず、なのに)

絵里(なんでかな?こんなにも、満たされなく感じるのは…)

絵里(きっとそれは、私が贅沢だから)

絵里(恵まれた環境にいすぎたせいで、これ以上を望んでいてしまった、から)

絵里(いいじゃない。仲間が、いるだけ。それだけで…何を望むことがあるの?)

絵里(もう、この感情は忘れよう。きっと、明日になれば、大丈夫。全部忘れているはず)

絵里(だって明日はもう、私にとって…何の日でも、ないのだから)
35: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 17:18:03.12 ID:CebuMs6Z0.net
絵里(それから翌日のこと)



絵里の教室


絵里「…ふぅ」

絵里「思ってたより、後引かないわね…。よかった」

絵里(一度寝て、起きれば、昨日の悲しみはそこまで残らなかった)

絵里(まぁそんなものよね、って思えば気も楽になる)

絵里(もう過ぎてしまったことをくよくよ考えていても仕方がない。今はハロウィンライブのことを考えないと!)


希「おはよ、えりち」


絵里「あ、希…。おはよう」

希「うん。あ、宿題やった?数学の」

絵里「宿題?…あぁ、先週のね。えぇもちろん」

希「あはー、やっぱりえりちはかしこいなー。うち、ちょっとサボっちゃって最後までできてないんよ。お願い!」

絵里「写させて、って?ダメよ、ちゃんと自分でやらないと」

希「わ、わかってるけどぉ…」

絵里「…ま、仕方ないわよね。希もライブのこと、一生懸命考えてたんだし。今回だけよ?」

希「ありがとえりち!恩にきる!」

絵里「はいはい。これ、ノート」スッ

絵里(…まぁ、誰かに嫌われている、わけではないんだし。今のままでも、私は…)

希「…そういえばえりち、昨日…」

絵里「うん?」


キーンコーンカーンコーン…


希「あ、チャイム…数学の時間までにはノート返すから!おおきにね!」

絵里「えぇ…」


絵里(…希、何を言おうとしたんだろう)
36: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 17:34:24.72 ID:CebuMs6Z0.net
放課後 部室


にこ「それじゃ、今日もA-RISEに対抗する作戦会議を始めるわよ!」

海未「昨日、着ぐるみのレンタルを真姫が手配することになっていましたが、どうなりました?」

真姫「…ダメ。どこももう貸し出してないって。10月始め頃から予約が殺到してて、数が確保できなかったわ」

穂乃果「ってことは…」

花陽「また降り出し…かぁ…」

希「どうするん?もうこれ以上の話し合いは…」

凛「練習もしないといけないにゃー」

ことり「衣装もまだ最後までできてないし…」

にこ「ぐぬ、ぐぬぬぬぬ…!!」

絵里「このままじゃ本末転倒よ。今はライブのことを最優先に考えましょう」

絵里「とにかく、最高のライブをお客さんに披露する。インパクトは二の次よ!」

穂乃果「うん!考えてもどうしようもないなら、動くしかないよ!歌だ!ダンスだ!練習だー!!」

凛「にゃー!凛、屋上一番乗り~!」タタタタッ…

花陽「あ、凛ちゃん…行動が早い」

にこ「…そうね。練習が疎かになるのもいけないものね。えぇい!モヤモヤするけどやるしかないわ!!」

海未「これからはライブ練習に力を入れて、思いつきと余裕があればインパクトの件を…ということにしましょうか」

花陽「うん、それがいいと思う!」



絵里(こうして、一旦インパクトを出す件は先送りにして、ライブ練習に本腰を入れることにした私たち)

絵里(私も、誕生日から吹っ切れたこともあって、練習に身が入って…)

絵里(21日のモヤモヤも、日が経つにつれて次第に薄れていった)

絵里(そして、ライブ前日。既にアキバはハロウィンの熱気に包まれていた)

絵里(このいつもとは違う街から、何かを掴めないか、ということで)

絵里(10月30日、私は希と一緒に、アキバの街をうろついていた)
38: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 17:46:49.76 ID:CebuMs6Z0.net
アキバ


希「うわ~…、すごいね…」

絵里「ホント、いつものアキバとは全然違うわね。ここまでの人が来るなんて…」

希「せやね~。なんかいい感じのアイデア、掴めるといいね」

絵里「えぇ…」


絵里(…なんて言うけれど、もうみんな、気づいてるのかもしれない)

絵里(私たちの強さがなんなのか、ってことに…)

絵里(だから、こうして前日でもハロウィンを盛大に楽しめるように、数人に分かれて行動している)

絵里(多分、明日はみんなでうろつくことになると思うし)


希「あ!見てみてえりち!でっかいかぼちゃ!」

絵里「ふふ、そうね。大きいわね」

希「何食べたらこんなに大きくなるんやろね…」

絵里「かぼちゃは何も食べないわよ…」

希「あ、そっか」

絵里「ふふっ、変な希…」

希「あはははは…」

絵里「ふふふ…」

希「…でも、変といえば」

絵里「うん?」

希「あの日のえりちも、変、だったよね…」

絵里「えっ…」

希「9日前のあの日」

希「なんか、唐突におかしなクイズばっかり出してたり、それに…12月23日は何の日だ、なんて…」

絵里「そ、それは…言ったでしょう?東京タワーの日、だって…」

希「…うぅん、違う」

絵里「え?」


希「その日は、東京タワーの日、じゃないんよ」
39: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 17:53:21.84 ID:CebuMs6Z0.net
絵里「えっ?え、どういう…だって花陽も…」

希「…確かにね、12月23日に東京タワーは設立されたけど、だからってその日が、毎年東京タワーの日、ってことで制定されたわけじゃない」

希「正確には東京タワー完成の日、であって、その日が祝われたのは1958年だけ、なんよ」

絵里「ぅ…」

希「多分、前の海未ちゃんの言ったテレホンカードの日、と混ざって、毎年の記念日か何かと勘違いしたんやないかな?」

絵里「…」

希「でも、えりちはそれじゃないんと違う?」

希「だって、元々の答えを用意したうえで問題を出したんだし」

希「えりちが始めっからそう勘違いして問題を出した、ってことも考えられるけど、うちは…」

希「もしかしたら、もう一つの答えがあったんじゃないかって、思ってるんよ」

絵里「希…」

絵里(何この鋭さ…。怖いんだけど)

希「12月23日のもう一つの答え…それは誰でも知ってるような、簡単な答えなんじゃない?」

絵里「…っ」

希「…それをうちらの誰かに答えさせることで、それにまつわる話に持って行きたかった、とか」

絵里「それは…」

希「えりち、もしかして…」



希「誕生日のこと、気にしてるん…?」
40: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:06:33.94 ID:CebuMs6Z0.net
絵里「っ…!!」

絵里(ま、まさか希…!私の誕生日のことを…!!)

絵里「覚えて、いたの…!?」

希「…まぁ大切な仲間の誕生日やもん。覚えてるよ」

絵里「そんな…でも、だったらどうして…」

希「えりちの言いたいことはわかる。うちだって…派手に祝ってあげたかったけど…」

希「でも、ハロウィンライブの準備で、忙しいし、…前々からそんなに用意、できないやん」

絵里「だけどっ…!!誰もその話に触れようともしないでっ…」

希「うん…悪かった、かもしれない。もうちょい、みんなと相談して、少しでも余裕を持たせれば…」

絵里「な、なんなら…なんなら今からでもいいじゃない!それでも十分嬉しいから!」

希「今から…?うーん…、今から、かぁ…」

希「あ、でも今からプレゼントを買うくらいなら、祝えるのかも…。ハロウィンのライブが終わった直後の打ち上げとかになるけど…」

絵里「そうよ!何も貰えなくて、誰からも祝ってもらえないより…!」

絵里「質素でも、つまらないものでもいいから、何か貰えた方が百倍嬉しんだから!!」

希「…そう、やね。そっか、ちょうどハロウィンの季節だし…出店で何か買って、それをプレゼントするのもいいのかも」

絵里「うんうん!そういうのでも貰えるとすごく嬉しいわ!」

希「そっかそっか!喜んでもらえると嬉しいなぁ~…!あ、じゃあその話、みんなにも伝えてみる!」

絵里「えぇ、お願い!」

希「じゃ、こっからは別々に行動しよ!うちはとっておきのプレゼント、買ってくるから!えりちも準備しとくんよ!」

絵里「もちろんよ!じゃ、頼んだわよ、希!」

希「うん!」



絵里「…!」

絵里(ま、まさか…希に気づいてもらえるなんて…!)

絵里(今からでも私は十分嬉しい!みんなに祝ってもらえるだけで…!)

絵里(うぅっ…!忘れたはずのワクワクが戻ってきちゃったじゃない…!!はぁぁ…!!)

絵里「きゃっほぅっ!あ、明日が楽しみだわ…!!」
42: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:17:04.35 ID:CebuMs6Z0.net
翌日 アキバ


穂乃果「うー、いよいよライブ…緊張するねー」

絵里「でも楽しんでいきましょ。ほら、みんなも楽しそうよ」

絵里(私は楽しみすぎて胸がはちきれそうなくらい)


凛「わー、おっきいかぼちゃー!初めて見たにゃー!」

花陽「本当だー!昨日はコスプレイヤーさんばっかり撮ってたもんねー!」


穂乃果「…」

絵里「…どうしたの?」

穂乃果「うぅん。…ねぇ絵里ちゃん」

絵里「うん?」

穂乃果「私、このままでいいと思うんだ」

絵里「は?」

穂乃果「A-RISEがすごくて、私たちもなんとか新しくなろうと頑張ってきたけど」

絵里(いや、そもそも今日がライブなんだから今更何かしようとしても遅いのでは)

穂乃果「私たちはきっと今のままが一番いいんだよ!」

絵里(もうみんなその結論に達した上でハロウィンを楽しんでいるものかと思ってたんだけど)

穂乃果「だって!みんな個性的なんだもん!普通の高校生なら似た者同士が集まると思うけど私たちは違う!」

絵里(A-RISEの3人もどう見たって似た者同士じゃないと思うけどね)

穂乃果「時間をかけてお互いの事を知って、お互いの事を受け入れ合ってここまでこられた…。それが一番私たちの特徴じゃないのかな!?」

絵里(穂乃果があまりにも嬉しそうに言うのでツッコミを入れられない)

穂乃果「私は、そんなμ'sが好き!」

絵里(ここはお茶を濁しましょう)

絵里「えぇ、私も!!」

穂乃果「えへへっ…あ、そだ」

穂乃果「…希ちゃんから聞いたよ~。今日の打ち上げで、日付が変わった瞬間にお祝いするからね。ちゃんと絵里ちゃんも準備、お願いね?」ゴニョゴニョ

絵里「穂乃果…!えぇ、わかったわ!」

絵里(もう、わざわざ当事者に言わなくてもいいのに!サプライズでやってくれた方が嬉しいんだけどなー)

絵里(まぁでも…ここまで期待感を高めてくれると、否応無しに胸が高まるわね…!)

絵里(よし!今日のライブ、絶対に成功させて、後腐れなくお誕生日会を楽しむのよ!)
45: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:32:52.95 ID:CebuMs6Z0.net
ライブ中…


絵里「今日だけ魔法使い~♪」

絵里(うおぉぉっ!!お誕生日会楽しみだああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)ブオンッ

にこ(え、絵里めちゃくちゃ気合入ってんじゃない…!キックの高さがいつもの数倍くらい行ってるわ…)




その夜

ちょっぴりお高めなレストラン



「ハロウィンライブ、成功~…」

「おめでとー!!」



花陽「み、みんな盛り上がってくれて良かったぁ~…!」

海未「想像以上にお客さんがノってくれて、これならば意外と…A-RISEにも対抗できるかもしれませんね!」

穂乃果「やっぱり私の言うとおり!そのままでもいけるんだよ!」

絵里「えぇ、そうね」

穂乃果「よぉし!ラブライブ、絶対に優勝するぞー!そのために体力をつけないと…もぐもぐ」

ことり「あ、乾杯まだなのに…」

にこ「気合入れるのはいいけど、あんまり食べ過ぎて太らないようにね!」

穂乃果「へーきへーき!もぐもぐもぐ…」

ことり「乾杯…」

希「まぁ、いいんじゃない?うちらも食べ始めようよ」

真姫「ハロウィン後のゴミ拾いも手伝ってたら結構遅くなっちゃったしね」

凛「凛、もうクタクタにゃ~…。眠たい…」

花陽「ふふふ、凛ちゃん、もう少し起きてようね」

絵里「それじゃ、頂きましょうか」

にこ「えぇ!」


「いただきまーす!!」
48: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:45:47.93 ID:CebuMs6Z0.net
絵里(あぁ…!美味しい!すっごい美味しい!!)

絵里(食事自体が美味なのもそうだけど、みんなと囲んで食事をするのがこれほどまでに料理を美味しくするなんて!!)

絵里(この間のひとりファミレスで食べたステーキの数万倍は今日のご飯は美味しいわ!!)

絵里(それに、それに…!このあと、日付が変わった瞬間…!!)

絵里(十日前には祝ってもらえなかったお誕生日を、ついに、ついに祝ってもらえるのよ!)

絵里(むふふ…なんてコメントしようかしら…!8人分に答えるのは骨が折れるわね…!)

絵里(食事と話に夢中になっていたら、その時間は刻一刻と近づいていた)

絵里(元々食べ始めるのも遅かったけど…ドキドキ…心の準備を、しておかないと)

絵里(周りのみんなもそれぞれ目配せをしている…。も、もぅ…下手っぴね!私にバレないようにしなさいよ!)

絵里(そして11時59分…!あと1分ってところで、心臓の高鳴りはピークを迎えていた…!)

絵里(い、祝われた瞬間に嬉しすぎて死んでしまわないか、本気で心配になるほどの緊張…!)

絵里(一秒一秒がとても長い一分…!手の中が汗でビショビショ…!!)

絵里(指先がチリチリする。口の中はカラカラ。目の奥は熱いのよ!)

絵里(残り30秒…!)

絵里(あの悲しみも、虚しさも、全てがゼロになるくらいの喜びが欲しい!!!)

絵里(まだかつて、家族以外には誰にも祝われたことのない私の誕生日!)

絵里(は、初めて、他人に祝われる、その瞬間を…!)

絵里(残り、15秒…!!)

絵里(もう何も考えられない!周りの風景も目に映らない!)

絵里(ふぉぉぉっ…!ふぉぉおぉぉっ!!ふおおおおおおおおおおおおおおお!!!)

絵里(いよいよ、残り、5秒…)

絵里(4…、3…!2…!!1…!!!!!)

絵里(日付が変わったっ…!!今っ…!!!)
49: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:46:59.71 ID:CebuMs6Z0.net
パンッ!!パパパンッ!!









「ハッピーバースデー!!お誕生日おめでとう~~!!!」



「星空凛ちゃんっ!!!」










絵里「えっ」
53: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 18:56:17.20 ID:CebuMs6Z0.net
凛「にゃっ!!!?な、何!?」


花陽「ほらほら、寝ちゃダメだって!おめでとう凛ちゃん!」

穂乃果「おめでとう凛ちゃん!お誕生日プレゼントだよ~!」

凛「えっ…!?な、なにそれなにそれ!」

海未「11月1日、今日は凛の誕生日なのでしょう?」

凛「そ、そうだけど…」

にこ「ホントはね、ハロウィンライブで忙しいから、こうしてみんなで祝うのは難しいって空気だったのよ。でも…」

ことり「お誕生日はどれだけ質素でもみんなで祝ってあげるのが一番だってことになって!えへへ、プレゼントだけだけど、これ!はい!」

真姫「ライブがなかったら、家に呼んでパーティでも開きたかったけどね。これで我慢してくれる?」

凛「み、み、みんなっ…!!みんなぁぁあぁぁぁぁっ~~~~!!」

凛「我慢なんてものじゃないよぉっ!!ありがとうっ…ありがとうにゃ!!凛すっごく嬉しいよ!!」

穂乃果「良かった!喜んでくれたんだね!」


パチパチパチパチ…!!


花陽「あ…!店員さんも凛ちゃんのお誕生日祝ってくれてる!」

希「うわー!ケーキも運んできてくれるなんて…これは正真正銘のサプライズやね…!」

海未「いいんですか…!?ありがとうございます!!」

真姫「ほら、凛。ロウソクふーってしなさいよ。あなた待ちよ?」

凛「う、うんっ…!!ふー…!」

にこ「凛!16歳のお誕生日おめでとー!!」

凛「うえっ…えへへへへ…ありがどぉぉぉぉ…ありがどにゃぁぁぁ…!!」

海未「もう…涙でメイクがギトギトですよ。ふふっ…」

花陽「最初は個人でひっそり祝うだけのつもりだったけど、希ちゃんがね…」

希「うぅん!うちやなくて、えりちが凛ちゃんの誕生日を気にしてて!10日前から示唆しようとしててんよ!ね?えりち」

絵里「…」

希「…えりち?」


絵里「う、うぅっ…うぅぅぅぅっ…!!!」
54: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:05:04.58 ID:CebuMs6Z0.net
にこ「どうしたのよ絵里~?もしかして泣いてるのぉ?」

ことり「えっ、そ、そんなに…?」

希「まぁ、えりちは忙しい中でも凛ちゃんの誕生日を祝おうって提案してくれた張本人やもん!」

凛「そ、そうだったんだ…!絵里ちゃん…!ありがとうにゃぁぁ…!」

絵里「…ぅぅぅ!!」ブンブン

海未「首振ってますけど…」

穂乃果「お、照れ屋さんですなぁ~?」

花陽「謙遜しなくて大丈夫だよ!おかげで凛ちゃんのこと…」

絵里「ぅぅぅぅぅっ!!!」

絵里「うっわぁああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


一同「!!?」


真姫「え、ちょっ…どうしたのよ」

絵里「な、なっ…」

絵里「なんでぇぇぇっ!!!!」

絵里「なんで凛の誕生日は祝って私の誕生日は祝ってくれないのよおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」

希「えっ…」

絵里「なんなの!?何か私が悪いことをしたって言うの!!!?私だけはのけものなの!?」

絵里「最初は結局こんなもんかって諦めにも半ば近い感情で我慢してたのに!!でも凛の誕生日は祝うのね!!!?」

絵里「凛と私の何が違うって言うのよ!?流れてる血か!ロシアンクォーターだからダメなんか!!おい!!!」

絵里「それとも語尾がにゃ!でないとこの国は誕生日を祝ってくれない風習でもあるのんか!?だったらいくらでもにゃって付けてやるにゃ!!」

絵里「これでどうにゃ!!これで祝ってくれ…くれないんだろうにゃあああああああ!!!クソがああぁぁぁぁっ!!!」

絵里「私すっごい楽しみにしてたのに!!死ぬほど楽しみにして待ってたのに!!その結果がこれかよ!!私じゃなくて凛なのかよ!!!!!」

絵里「う、う、うおおおぉぉぉぉっ!!!恥ずかしいい!!!祝われると期待した私が馬鹿すぎて恥ずかしいわ!!!!!」

絵里「もういい!もういいから!!仲間だと思ってた私が愚かだったわ!!エリチカおうちに帰る!!うわああぁぁぁぁぁんっ!!!」


タッタッタッ…


一同「」ポカーン
58: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:14:31.09 ID:CebuMs6Z0.net
街中


絵里「はぁっ…!はぁっ…!!!」タッタッタッ…


絵里(なんでっ…どうしてよ…!!どうしてこうなるのよ…!)

絵里(まさか、凛の誕生日だったなんて…私のことじゃなかったなんて…)

絵里(一人で勘違いして、浮かれて…、多くの人が見てる前で我を忘れて絶叫して…)

絵里(大切な仲間に、仲間じゃないなんて言っちゃって…逃げ出して…!!)


絵里「はぁっ…!」

ガッ

絵里「あうっ!」


ズテーンッ!!


絵里「う、う、う…」


絵里(…ころんで)

絵里(何、してるんだろう。私…)

絵里(バカ、みたい…。いえ、バカそのものね…)

絵里(どうしよう…。これから私どうしたらいいの…)

絵里(もう、みんなに合わせる顔がない…。こんな泥だらけで、傷だらけで、亜里沙にも見せたくない…)

絵里(このまま私、どこか遠いところに行ってしまおうかしら…)

絵里(もう、それしかない…。だって、あんなことを言ってしまった私に、もう誰も…)



「えりちっ!!」



絵里「っ!」
59: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:22:24.36 ID:CebuMs6Z0.net
絵里「この声…」

絵里「希…?」



希「えりち、どこっ!!?えりちーっ!!!」

希「出てきてっ!!えりち!お願いや!!えりちー!」



絵里「希…」

絵里「…今更出て行って、何を…へ、」

絵里「へくちゅいぉっ!!」



希「あっ…!えりち!おった!!」


絵里「げ、バレた…!逃げ…」

ガッ

絵里「オウッ!」ドサァッ


希「あっ…!」


絵里「い、いたい…こんなのばっかか…」

希「えりち…大丈夫?」

絵里「こ、来ないでっ!もう、こっちに来ないでよ…」

希「えりち…どうして」

絵里「もう、いいのっ…!わかったから…!私が…みんなに祝われるほどの人望すらないんだって…」

絵里「こんな私、いたって意味ないもの…!だから放っておいてよ!」

希「…」

絵里(…何言ってるんだろう私…。ホントは、戻りたくて仕方ないのに)

絵里(悲しさとヤケクソで勝手に口が動いてしまう…)

希「違うよ、えりち…」

絵里「何が違うって言うのよ!!私の誕生日を無視してっ!!凛を祝うのはいいけど、私の誕生日は祝わないなんて!」

絵里「そんなの、そんなのおかしいでしょっ!!私なんてホントはどうだって…」

希「違うっ!!!だって…!!」
60: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:23:34.39 ID:CebuMs6Z0.net
希「だって!!」


希「えりちの誕生日、聞いたことないんやもんっ!!」




絵里「…へ?」
62: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:33:27.22 ID:CebuMs6Z0.net
絵里「…なんて?」

希「だから…えりちね?まだうちも、誰も…えりちから誕生日を聞いたことがないん」

絵里「え…そ、そうだっけ…?」

希「…そうやよ。去年も、この時期は生徒会の予算の件で色々忙しくて…多分それでうやむやになってたんと違うかな」

希「とにかく、うちは一度もえりちからえりちの誕生日を聞いたこと、なくて」

絵里「…」

希「凛ちゃんのことは、花陽ちゃんからね、前々から聞かされてて…ちょうどハロウィンとかぶるけど、どうしようかって」

希「色々準備して、盛大に祝ってあげたいけどスケジュールが厳しい、ってことになってて…」

希「だから、えりちから誕生日の事を聞いたときは…つい、そのことやと思ってた」

希「でも、違うかったんやね。…えりち、誕生日、ついこの間…やってんね」

絵里「…わ、私…今まで…そんな、誕生日を祝われる友達…っていなかったから…!」

絵里「そ、そっか…!誕生日…誰にも教えてなかった…!わ、わ、忘れてたぁ…!!」

絵里「」ボッ

希「うわ、顔真っ赤…」

絵里「くおぉぉぉぉぉ…!!は、恥ずかしい…!!忘れられてたんじゃなくて、し、知らなかっただけなんて…!!」

絵里「私の勘違いで、みんなに、あんなこと…!!なんてことををぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…!!!」

希「…んふ。えりち」

絵里「な、なによっ!笑いなさいよ!滑稽でしょう!?笑えばいいじゃないバカァッ!!」

希「む、おほんっ。…笑わないよ」

絵里「えっ…!」

希「うちは笑わない。きっとみんなも笑わないし、誰もえりちの言ったことなんて気にしてないよ」

希「それより、今は帰ろう?みんな心配してるよ」

絵里「で、でも…」

希「いいからっ!」グイッ

絵里「え、あ、ちょっ…」
63: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:38:16.38 ID:CebuMs6Z0.net
ちょっと豪華なレストラン前


絵里「の、希…まだ、その…心の準備が…」

絵里「やっぱり、誰かに笑われるんじゃないかって…」

希「大丈夫やって!さ、入り!」

絵里「わ、わかった…」


ガチャッ


絵里「…あれ?」

絵里「ねぇ希…店内が真っ暗なんだけど…もしかしてもう閉店…」




「ハッピバースデートゥーユー…」


絵里「へっ…?」



「ハッピバースデートゥーユー…」


「ハッピーバースデーディア…」

「絵里ちゃ~~ん…」


絵里「えっ…」


「ハッピーバースデートゥー…ユー…!」



パパパンッ!!


絵里「ひゃっ!?」




「絵里ちゃん、お誕生日おめでとう!!」
64: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:43:22.19 ID:CebuMs6Z0.net
絵里「えっ…こ、これ…」


ジャックオランタン「やぁ」ヌッ


絵里「おわっ!?」


おばけ「これはキミのケーキだよぉぉぉ~」


絵里「これ…ホールケーキ…の、半分…?」

絵里「それに、ロウソクが…」


ゴーレム「早く火を消さないと、食べちゃうぞ~~」


絵里「えっ…あ、ふ、ふーっ!!」


フッ…



絵里「これ、もしかして…」


パチッ


絵里「きゃっ、ま、まぶしっ…!急に店内が明るく…」


ことり「えへへ、おかえりなさい」

穂乃果「もう、心配したんだから~!」

真姫「急に叫んだときはびっくりしたわよ…」


絵里「あなたたち…」


にこ「お帰りなさい。絵里。そんで、お誕生日おめでとう」

絵里「に、にこっ…」

にこ「とりあえず、席に座りなさい。色々聞きたいことあるから」

絵里「…うん」
67: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 19:56:26.35 ID:CebuMs6Z0.net
海未「…なるほど、10月21日が絵里の誕生日、だったのですね」

花陽「それを言うのを忘れてて、祝ってもらえなくて悲しんでた…と」

にこ「…はぁぁぁぁ」

絵里「う…」

にこ「バッ、カじゃないのっ!!?ちゃんと言いなさいよ!!そういうことは事前に!!」

絵里「…ごめんなさい」

ことり「でも、絵里ちゃんちょっと世間離れしたところあるから…ハンバーガーも食べたことなかったくらいだし」

真姫「誕生日とは仲間から祝われるものだ、って先入観で、つい肝心の誕生日を伝え忘れてた…なんてね」

穂乃果「おっちょこちょいだなぁ~」

海未「あなたが言えたことではありませんがね」

凛「でもでも!凛は嬉しかったよ!」

絵里「え?ど、どうして…?それこそ、誕生日を台無しにされたようなもの、なのに…」

凛「だってさ、自分の誕生日に他の誰かを祝う、なんて今まで体験したことなかったもん!」

凛「なんだか不思議な感じで面白かったにゃ~」

絵里「凛…、ごめんなさい。そして…ありがとうね」

希「でも、えりちは…やり方は不器用やったけど、必死で自分の誕生日を伝えようとしてたんよね?」

希「それに気づいてあげられなかったんは、うちらも悪かったと思う」

絵里「そ、そんなこと…!」

にこ「…まぁ、確かにね。いつもは冷静な絵里があれだけ取り乱すんだもの。よっぽど楽しみだったんでしょ」

穂乃果「だからね、今日はとりあえず…凛ちゃんと絵里ちゃん、二人を同時に祝っちゃおうって!」

凛「これ、凛のケーキの半分!半分は絵里ちゃんのものだにゃ!一個はさすがに食べきれないからね~」

真姫「…さっきのこと、気にしてるのだとしたら、もう忘れていいから。今日を締めくくるイベントとしてはスパイスが効いてて良かったんじゃない?」

絵里「み、みんな…!!」

希「さ、さ!もうすぐお店もしまっちゃうし、食べよ食べよ!」

絵里「う、うん…!」
71: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 20:09:27.91 ID:CebuMs6Z0.net
絵里(友達と一緒に食べたケーキは、ちょっぴりしょっぱくて)

絵里(でも、とても甘くて、美味しかった)

絵里(凛の誕生日をこんなことにしてしまった罪悪感はあったけれど、でも穂乃果が)



穂乃果「あ、そうだ!ねぇ、どうせならさ!明後日って休みじゃない?」

穂乃果「その日に絵里ちゃんと凛ちゃん、一緒に祝ってあげようよ!もう一回!」



絵里(って言ってくれて。そんな穂乃果の気遣いに、とても救われた)

絵里(ケーキを食べきったあとは、希に付き添われて帰って)

絵里(「明後日こそ、準備しててね」って言われちゃった)

絵里(今度は、祝う準備と、祝われる準備を)




絵里(翌日の夜)

絵里(明日は、私と凛の、誕生日を祝う日)

絵里(それは、今までの私にとって、何の日でもなかったけれど)

絵里(今年だけは、話が違ってて)

絵里(どうにも緊張と興奮で、寝ることができなかったのだった)




おしまい
73: ◆Qe7X7xrNvI (おいしい水)@\(^o^)/ (ワッチョイ bea0-l1cv) 2015/11/02(月) 20:12:19.24 ID:CebuMs6Z0.net
アニメ2期6話でえりちの誕生日が祝われた描写がなかったのでもしかしたらこんなことがあったのでは、と思って書きました
誕生日を知らなかった世界線ってことでお願いします そこそこに楽しんでもらえたなら嬉しい
それではまたどこかで ほなな
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『にこ「アキバハロウィンフェスタ最終日まで残り十日ね…!」絵里「…」』へのコメント

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