穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」

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穂乃果-アイキャッチ39
1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:05:18.48 ID:IH5yXvSr.net
ラブライブとドラゴンクエストのクロスSSです
よかったら見てください


下はμ’sのレベル1のステータスです

名前 武器(左)(右) レベル 力 身守 素早 賢さ HP MP 合計
穂乃果 盾 剣 1 19 19 13 6 31 14 102
ことり スティック 1 8 14 17 18 24 26 107
うみ 弓 1 14 17 18 15 30 16 110
真姫 扇 扇 1 13 13 17 19 24 19 105
凛 爪 爪 1 20 17 24 7 26 12 106
花陽 盾 杖 1 9 14 11 17 27 25 103
にこ 短刀 短刀 1 12 12 21 18 25 18 106
のぞみ 杖 杖 1 9 15 13 18 28 24 107
絵里 盾 槍 1 17 16 13 20 30 15 111



初SSなのでいろいろとアドバイスがもらえると嬉しいです

※ 長編カテゴリーを付けていますがその中でもかなり長い部類(937レス)です(管理人)

元スレ: 穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」

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15: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:30:56.33 ID:LiHu0phf.net
ちょっと見やすくなるかな

名前_ 武 器 LV 力 守 早 賢 HP MP 合計

穂乃果 盾 剣 1 19 19 13 _6 31 14 102
ことり ステ 1 _8 14 17 18 24 26 107
うみ_ 弓 _ 1 14 17 18 15 30 16 110
真姫_ 扇 扇 1 13 13 17 19 24 19 105
凛__ 爪 爪 1 20 17 24 _7 26 12 106
花陽_ 盾 杖 1 _9 14 11 17 27 25 103
にこ_ 短 短 1 12 12 21 18 25 18 106
のぞみ 杖 杖 1 _9 15 13 18 28 24 107
絵里_ 盾 槍 1 17 16 13 20 30 15 111
2: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:08:52.98 ID:IH5yXvSr.net
   序章~未来の思い出~

海未「みなさん準備は出来ましたか?」

絵里「いよいよ最終決戦ってわけね……」

花陽「うぅ、大丈夫かなぁ」

真姫「花陽、あなた自身を持ちなさい。私たち三人でやつを倒すのよ」

花陽「うん、そうだね」

希「ウチの……いやウチラのスピリチュアルパワーがあれば大丈夫や!」

にこ「ふん……あんたら絶対ドジなんて踏むんじゃないわよ」

凛「にこちゃんに言われたくないにゃー」

にこ「なんですってー」

ことり「ふふっ、ことりも頑張らなくちゃ!」

穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」
7: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:13:26.49 ID:IH5yXvSr.net
   一章~アステルカの村~

凛「……ーい……ーい…おーい」

花陽「あのー大丈夫ですか?」

穂乃果(……なんだろう、声が聞こえる)

凛「うーん、全然起きないにゃー。どうするかよちん?」

花陽「そうだね、ここだと魔物も出てきて危ないから私のお家に運ぼうか」

穂乃果(あー、体が重いよ)

凛「それがいいにゃ。よーし、じゃあ凛がこの子をおんぶしてあげるにゃ」

花陽「ありがとね凛ちゃん」

穂乃果(それとなんだか寒いなー)

凛「よいしょっと、あれこの子すごい濡れてるよ」

花陽「本当だ。多分海で事故にあってここに流されてきたんじゃないかな?」

穂乃果(……あれ?穂乃果濡れてるの?)

凛「こうしちゃいられない。早くかよちんの家に運ぶにゃ」

穂乃果(……なんだか眠いや……もう少し寝てようかな……お腹空いた)
11: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:19:58.58 ID:IH5yXvSr.net
花陽「凛ちゃん、そろそろ起きたかな?」

穂乃果(……あれ?ここどこだっけ?)

凛「うーん、まだ起きないかなー」

穂乃果(あーそうだった、穂乃果この子達の家に運ばれたのか)

花陽「そうかぁ、じゃあ先にご飯食べちゃおうか。凛ちゃん食器運ぶの手伝って」

凛「はーい、かよちん」

穂乃果(……お腹もすいたし、そろそろ起きますか)

穂乃果「」ガバッ

凛花陽「あっ、起きた」





穂乃果「いやー食った食った。ごちそうさまでした」

花陽「お口にあったかな?」

穂乃果「うんうんとってもおいしかったよ。ありがとうね…えっ…えーと」

花陽「あっ、私の名前は花陽です。そしてこっちにいるのが…」

凛「凛にゃ」

穂乃果「ありがとう凛ちゃん!花陽ちゃん!それと私の名前は穂乃果だよ」
14: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:29:07.88 ID:IH5yXvSr.net
凛「それにしても穂乃果ちゃんすごい食べっぷりだったにゃー」

穂乃果「あははー、なんだかものすごくお腹が空いてて」

花陽「それよりも穂乃果ちゃん、あんなところで何してたの?」

穂乃果「あんなところ?」

花陽「うん、穂乃果ちゃん砂浜に打ち上げられていたんだよ」

凛「そうにゃそうにゃ、穂乃果ちゃんものすごーく濡れてたんだよ」

穂乃果「ほえー、そうだったんだ」

花陽「そういえば穂乃果ちゃんこのあたりで見たことないけどひょっとして漂流してきたとか?」

穂乃果「そんなまっさかー、ここってちゃんとジートパングだよね?」

凛花陽「……」

穂乃果「えっちょっと二人共どうして黙っちゃてるのかなー……」

凛「穂乃果ちゃん……ここはアステルカって村にゃ」

花陽「ジートパングって確かここから西へと海を渡った先にある島国だよね?」
18: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:37:56.71 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「……」ポカーン

凛「穂乃果ちゃん一体なにしてここまで来たのかにゃ?」

穂乃果「えーっと……(あれ?なんだろう、なんか記憶があやふや)」

花陽「昨日は何をしていたのかな?」

穂乃果「……わかりません」

花陽「ど、どういうことかなぁ」

穂乃果「なんだか記憶がもやもやしてて思い出せないんだ」

花陽「これって……記憶喪失?」

凛「多分そうにゃ」

穂乃果「うわぁーん、もう何がなんだかよくわかんないよー」





花陽「穂乃果ちゃん落ち着いた?」

穂乃果「はい、おかげさまで……」

凛「うーん、でも失くなった記憶ってここ最近のものっぽいからとりあえずジートパングに戻ればなんとかなるんじゃないかにゃ」


穂乃果「うん、そうだね!二人共ありがとう」
19: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:45:43.90 ID:IH5yXvSr.net
花陽「そうだ、せっかくだし今日は泊まっていく?」

穂乃果「えっ、いいの?」

花陽「うん、ジートパングについていろいろと教えて欲しいな」

凛「凛たちアステルカから出たことないからいっぱい教えて欲しいにゃ」

穂乃果「ふふん、じゃあいっぱい語っちゃうよー。その代わり二人のこともいっぱい聞いちゃうからねー」

凛「こんな時のためにかよちんのマル秘エピソードをたくさん用意してるにゃ」

花陽「えぇ、凛ちゃーん」

穂乃果「よーし、じゃあ今日は一晩中語り明かすぞー!」





凛「でねー、かよちんってばねー」

花陽「やめてよ凛ちゃん、恥ずかしいよぉ」
20: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:52:56.41 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果(凛ちゃんと花陽ちゃんは小さい頃からずっと一緒なのかぁ、幼馴染ってやつだね!穂乃果の幼馴染も……あれ?穂乃果に幼馴染なんていたっけ?)

凛「?…穂乃果ちゃんどうしたの?」

穂乃果「あっごめんごめん、何でもないよ。それで花陽ちゃんはどうして泣いてたの」

凛「それがなんと白米を二日間食べられなかったからだったんだにゃー」

穂乃果「うわー花陽ちゃん白米が大好きなんだねー」

花陽「もぉー、凛ちゃんってばー」

凛「だってかよちんが可[カアアーーーーン、カアアーーーーン、カアアーーーーン]」

穂乃果「ん?これって何の音?どこかで鐘がなってるのかな」

花陽凛「……」

穂乃果「……二人共どうしたの?」

花陽「……実はね、この村は魔物に支配されているんだ」

穂乃果「……何があったのか教えてくれる」

花陽「うん、でも鐘がなっちゃったから移動しながらね」
22: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 21:59:12.90 ID:IH5yXvSr.net
花陽「実はこのアステルカはね二十年前までは大きな帝国で世界九大帝国にも数えられていたの」

穂乃果「聞いたことあるよ。私が生まれる少し前までは今よりも二つ多くの帝国があったって」

花陽「帝国が滅んじゃった理由は北のラメリカ帝国との戦争に負けっちゃたからなんだ」

凛「でもよくわからないんだけどラメリカはアステルカを支配せずにいきなり干渉してこなくなったんだ」

花陽「だから生き残った人たちでなんとか支え合いながら生きてきたんだ。だけどね…」

凛「十年前にいきなりミラルゴって魔物がやってきたんだにゃ」

穂乃果「ミラルゴ……」

花陽「帝国が滅んでもいくつかの村に分かれて生きてきたんだけど魔物の襲撃でここの村以外は失くなったの」

穂乃果(……?)
23: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:08:25.49 ID:IH5yXvSr.net
凛「でも死んじゃった人はあまりいなかったんだ。だから生き残った人たちはこの村に集まってきたんだ」

花陽「私たちの村ももう終わりだなって思ってたらミラルゴが私たちに提案してきたの」

花陽「『俺がこの村を守ってやろう』ってね」

穂乃果「それってこの村にとっていいことなんじゃない?」

花陽「うん、確かにこの十年間魔物が襲ってくることは一度もなかった……でも見返りが必要なの」

穂乃果(……?)

花陽「若い女の子をミラルゴに捧げなきゃいけないんだ」

花陽「それもミラルゴの気が向いたときに不定期に……」

穂乃果「じゃああの鐘は……」

花陽「そう、今から一人生贄が選ばれるんだ」

凛「穂乃果ちゃん見てあの祭壇にミラルゴがいるの」

 そこにはピラミッドの形をした石の祭壇があった
 扉も階段も支柱も全てが石
 とても巨大で禍々しさが空気を覆っている

花陽「もうついっちゃったね。じゃあ穂乃果ちゃんはここで待っててね」
24: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:14:26.64 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「えっ、私も行くよ」

花陽「ありがとう穂乃果ちゃん、でもアステルカ以外の人があそこに行くと少し面倒なことになるからここで待っててくれないかな」

凛「穂乃果ちゃんまた後でね」

穂乃果「うん、わかったよ」





穂乃果(うーん、何かがおかしいんだよなぁ)

穂乃果(花陽ちゃんの話がなんか引っかかるんだよなぁ)

穂乃(……!祭壇から何か出てきた……多分あれがミラルゴ……)





ミラルゴ「夜分遅くに申し訳ないな。ゲッゲッ、早速次の女を選ばせてもらうぞ」

村長「…………」
25: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:22:49.04 ID:IH5yXvSr.net
ミラルゴ「そうだなぁ、ゲッゲッ、こいつにしようか。、いややはりこいつにしようかぁ」

村人「…………」ブルブル

ミラルゴ「よーし決めた、今回は髪の短いそこのお前だ。ゲッゲッ」

凛「えっ」

花陽「り…んちゃ…ん」

ミラルゴ「わしは紳士だからな、いつもの通り一日猶予をやろう。親しきものに別れでも告げておくんだな」

ミラルゴ「明日のこの時間に迎えに来るから決して逃げるでないぞ。まぁもし逃げたければ逃げても良いぞ、その時はこの村が滅ぶだけじゃ、ゲッゲッ」





村人A「今回は凛ちゃんか……」

村人B「ほんとに気の毒だわ」

村人C「じゃが元はといえばあの子の父親が」

村人D「おいおまえ滅多なこと言うなよ」

村人E「ミラルゴの野郎、人の弱みに付け込みやがった」

村人F「おい早く帰ろうぜ、気分が悪い」
26: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:28:30.84 ID:IH5yXvSr.net
凛「…………」

花陽「……凛ちゃん」

凛「あっごめんねかよちん、そういえば凛用事があるんだった、じゃあね」ダッ

花陽「あっ待って凛ちゃん」

村長「……」





穂乃果(ミラルゴがいなくなったと思ったら凛ちゃんが走ってどこかに行っちゃった)

穂乃果(もう村の人もいないし花陽ちゃんのところに行っても大丈夫だよね)
27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:31:03.21 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「花陽ちゃーん、凛ちゃんがどこかに走っていったけど何があったの?」

花陽「…………」ポロポロ

穂乃果「花陽ちゃん……」

花陽「……凛ちゃんがね……生贄に選ばれたの」

穂乃果「えっ」

花陽「ねぇ穂乃果ちゃん私どうしたらいいんだろう」






穂乃果「……花陽ちゃんはどうしたいの?」
28: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:37:56.80 ID:IH5yXvSr.net
花陽「私は……凛ちゃんがいない世界なんて考えられないや」

花陽「ごめんね取り乱しっちゃって。前から考えてはいたの、もし凛ちゃんが選ばれちゃったらって」

花陽「私も凛ちゃんも家族はみんな死んじゃって、二人で支え合いながら生きてきたの」

花陽「だからさっきも言ったけど凛ちゃんのいない世界はありえないんだ」

穂乃果「……」

花陽「だからね……花陽も一緒に行くんだ」ポロポロ

穂乃果「ちょっと待って花陽ちゃん、それって……」

花陽「うん、一人で生きていても意味がないもん」ポロポロ

穂乃果「だめだよそんなの、花陽ちゃんまで死んでもいいことなんてこれっぽっちもないよ」

花陽「だったらどうすればいいんですか、教えてよ穂乃果ちゃん、私は凛ちゃんとずっと一緒にいたいの」ポロポロ

花陽「でもこんな我儘は通じないの、でないとアステルカが滅ぶから」ポロポロ

花陽「……ごめん熱くなりすぎちゃった、少し一人にしてくれないかな」
29: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:45:25.71 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「……だったらさぁ、ミラルゴを倒せばいいじゃん」

花陽「ごめんね、穂乃果ちゃん少し黙っててくれる」

穂乃果「そしたらもう人質は出さなくて済むもんね」

花陽「ねぇ、黙っててって言ったよね。この土地のことなんて何も知らないくせに……知ったような口きかないでよ」ポロポロ

穂乃果「うん知らないよ。じゃあちょっとミラルゴ倒しに行ってくるね」

花陽「いい加減にしてください。あなたの身勝手でこの村を滅ぼす気ですか」

穂乃果「私はこの村の人間じゃないしどうでもいいや」

花陽「なっ」

村長「そこまでにしてくれませんかお嬢さん」

穂乃果「!?」

花陽「そ、村長……」

穂乃果「いつからそこにいたんですか?」

村長「ミラルゴが来る前からずっといましたが」

穂乃果(……)
30: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:54:18.55 ID:IH5yXvSr.net
村長「なので失礼ながらあなたと花陽さんの話は全て聞いていました」

村長「私も花陽さんの自殺には感心しません。そしてこれからのあなたの行動にも」

花陽「……」

穂乃果「……そうですか」

村長「あなたはこの土地の者じゃないでしょう。無謀な戦いなど避けてお引取り頂きたい」

穂乃果「私は負けないので問題ないです」

村長「あなたがミラルゴを倒せようが倒せまいが我らにはどうでもいいこと、問題なのはミラルゴに対峙すること」

村長「もしあなたが勝ったら日々魔物に怯える生活に戻る、負けたら四年前の悲劇を繰り返す。何も事態は好転しないのです」

穂乃果「四年前?」

村長「えぇ、四年前にもミラルゴに無謀な挑戦を仕掛けた者が二人いました」

村長「一人は村一番の体技を持つ凛さんのお父様、そしてもう一人が村一番の魔力を宿したあなたのお父様」

花陽「……」

穂乃果「えっ……」

村長「お二人はミラルゴに敗れこの世を去りました」
31: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 22:59:14.01 ID:IH5yXvSr.net
村長「そして六年間アステルカを守ってきたミラルゴへの反逆はミラルゴの逆鱗に触れたのです」

穂乃果「……」

村長「このあとミラルゴによる大量虐殺がおきます。狙われた者は村の大人たち」

村長「凛さんと花陽さんのお母様もこの虐殺により亡くなりました」

村長「悲劇はこれで終わらず生贄の数も増やされました」

村長「それまでは一季節に一人、一年に四人で済んだが今では不定期になりました」

村長「酷いときには月で五人の女が生贄となりました」

村長「この話を聞いてもあなたはまだミラルゴに戦いを挑みますか?」

穂乃果「はい、ミラルゴを倒します」

村長「あまり私を困らせないでください。あなたの命も奪うことになりますよ」

穂乃果「村全体のためなら女の子一人の命くらい簡単に切り捨てられるってことですか」

村長「えぇ、村長である私の役目は村を存続させることですから」

穂乃果「違うよ、村長の役目は村人の笑顔を守ることだよ」

村長「あなたの言うことにも一理ありますが残念ながら術がない」
35: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 23:43:00.62 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「術ならあるよ」

花陽「!?」

村長「……」

穂乃果「花陽ちゃんの話を聞いた時から何かおかしいなぁってずっと思ってたんだ」

花陽「私の話?」

穂乃果「本当は村長さんも知っているんじゃないですか?」

村長「なんのことですかな?」

穂乃果「帝国崩壊後から襲撃を続けてきた魔物がミラルゴの手先だってことです」

花陽「えっ!?」

村長「……話がよく見えません」
36: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 23:47:04.87 ID:IH5yXvSr.net
穂乃果「魔物は生まれつき人間より強いです。でも九割以上の魔物は実は人間にとってそれほど脅威じゃないんです」

穂乃果「ある程度訓練した兵士なら一対一では遅れをとりません」

穂乃果「だから魔物は基本的に村や町、国を襲ったりしません。襲う時は人間が集落の外に出た時です」

穂乃果「だけど例外ももちろんあります。ミラルゴのような一定のレベルを超えてる魔物は構わずに人間の集落を襲います」

穂乃果「そして多くの魔物は実力者に対しては忠実な姿勢をとります。だからミラルゴの指示で襲撃を開始したんです」

村長「成程。しかしそれでは不十分ではありませんか?他のミラルゴと同格の魔物が指示を出していたのかもしれない」

穂乃果「それもないです。花陽ちゃんの話ではミラルゴが来た途端、魔物の襲撃がなくなったって言ってました」

穂乃果「普通は最低でも一回は撃退しないと襲撃は終わりません。ミラルゴと魔物たちが結びついてる証拠です」
38: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 23:52:03.20 ID:IH5yXvSr.net
村長「ですがそれだとおかしな点があるのでは?魔物の襲撃の際ミラルゴの姿を見たものは誰もいません」

村長「あなたの話を聞くとミラルゴの指示で魔物たちは襲撃したがミラルゴ抜きでは村を壊滅させるのはかなり難しいはず」

穂乃果「だから多くの人が生き残ることが出来たんです」

穂乃果「おそらく魔物は人ではなく建物の破壊を優先したはず、支配する村に人が少ないのはミラルゴにとっても不都合だから」

穂乃果「……まだ何かありますか?」

村長「……いえ、何も」

花陽「本当なんですか?村長!?だったらなんで村のみんなで力を合わせてミラルゴと戦わないんですか?」

穂乃果「私もそこだけはわかりませんでした」

村長「……簡単な話です。我々に共通の敵をつくるため」

花陽「!?」

穂乃果「……どういうことですか?」
40: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/13(木) 23:56:02.19 ID:IH5yXvSr.net
村長「そうですね、あなたがミラルゴを討つことができればその時お教えしましょう」

村長「では私はこれで失礼させてもらいます」





穂乃果「……そういうことだから、行くね花陽ちゃん」

花陽「待ってください……私も行きます。私もミラルゴと戦います」

穂乃果「ふふっ、待ってたよその言葉」

穂乃果「一緒に戦おう花陽ちゃん、そして凛ちゃんを助けよう!」

花陽「はい!」

穂乃果「よぉ~し、早速突撃だよ」
41: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:00:06.79 ID:45d8/n55.net
花陽「ちょっ、ちょっと待ってください。まだなんの準備もしてないんですよ」

穂乃果「あちゃ~、そういえば武器とかも花陽ちゃんの家に置いてきたまんまだった」

花陽「……一回私の家に戻って準備しようか」

花陽(勢いで決めちゃったけど大丈夫かなぁ。でも凛ちゃんを助けないといけないしやるしかないよね)





穂乃果「ふぅ~、よしじゃあ準備に取り掛かろう」

花陽「そうだね」ガチャッ

凛「…………」

花陽「り、凛ちゃん!?」

穂乃果「えっ」

凛「か、かよちん……」

花陽「どうしてここに?」
42: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:08:12.54 ID:45d8/n55.net
凛「凛ね……ちゃんとお別れを言いに来たの。今までかよち「ちょっと待って」」

凛「……」

花陽「凛ちゃん……実はねその言葉はまだ聞けないんだ」

凛「どういうこと?」

花陽「私ね、決めたの。穂乃果ちゃんと一緒にミラルゴを倒すって」

凛「!?だめにゃ、そんなことしたらだめだよかよちん」

花陽「ごめんね凛ちゃん、でももう決めたことだから」

凛「だめだってばかよちん、かよちんもパパたちみたいに死んじゃうよ」

花陽「うん。でもね凛ちゃん、凛ちゃんのいない世界で生きていくってことは私にとっては死んでいることと同じなんだ」

凛「かよちん…………でももしミラルゴを倒しても村が魔物にやられちゃうにゃ」ポロポロ

花陽「その心配もいらないよ。ミラルゴを倒しても魔物は襲ってこない」

凛「でも……でも……かよちんが……」ポロポロ

花陽「ありがとね凛ちゃん、私を心配してくれて」

花陽「だから提案があるんだけど聞いてくれるかな?」

凛「うん」ポロポロ
43: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:13:15.52 ID:45d8/n55.net
花陽「凛ちゃんも一緒にミラルゴと戦おう。そしてこれからも二人でいっぱい泣いたり笑ったりするの」

凛「…………わかったにゃ。凛もまだかよちんと一緒にいたい。凛も戦うにゃ」

花陽「凛ちゃんありがとう。穂乃果ちゃん準備できたよ」

穂乃果「うん!」





穂乃果「二人共、準備は出来た?」

花陽「うん」

凛「バッチリにゃあ」

穂乃果「よし、じゃあミラルゴを倒しに行くよ」

凛花陽「おぉー!」
44: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:19:31.72 ID:45d8/n55.net
穂乃果「そういえば二人のお父さんがミラルゴに戦いを挑んだとき誰も止めなかったの?」

花陽「うん。最初は止められたけど」

凛「ミラルゴを倒せたら他の魔物も倒せるからいっかぁって感じで結局後押ししてもらったにゃ」

穂乃果「そっかぁ」

花陽「……話していたら祭壇についたね」

穂乃果「よしじゃあ作戦の確認をするよ」

穂乃果「私と凛ちゃんが剣と爪でガンガン攻めて花陽ちゃんが後方から魔法を使う。いい?」

花陽「うん(……)」

凛「はいにゃ(これは作戦なのかにゃ?)」

穂乃果「じゃあ突入するよ」





穂乃果「なにこれ?」
46: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:27:15.50 ID:45d8/n55.net
 祭壇のなかは広々としていた
 窓や吹き抜けがあるわけでもなく空気が淀んでいる
 そして私たちの目を奪ったのは夥しい数の鏡であった
 一つ一つの鏡が私たちを見ているようでとても不気味だ

凛「こんなにたくさんの鏡、一体何に使うんだにゃ?」

ミラルゴ「ゲッゲッ、教えてやろうか」

凛「ミラルゴ!?」

ミラルゴ「この鏡一つ一つには今までに生贄となった女共を閉じ込めているのさ」

凛「!?ってことはみんなまだ生きてるのかにゃ?」

ミラルゴ「あぁもちろんだ、ゲッゲッ。せっかくの女だ、殺すなどもったいない。一人ずつじっくりと可愛がっているぞ」

穂乃果「なんてひどいことを……最低だよ」

ミラルゴ「わしも最初のうちは迷いがあったが気づいたのだ。一人の女に純愛を貫き、何千年もの時を費やす浅はかさを」

ミラルゴ「そして複数の女を短期の間に楽しむ方がずっと有意義なことじゃとな、ゲッゲッ」

凛「ただの変態にゃ」
47: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:33:46.82 ID:45d8/n55.net
ミラルゴ「ゲッゲッ、今のうちに好きなだけ喚くが良い。見たところお前ら、わしを討つつもりじゃな」

花陽「そうです。覚悟してください」

ミラルゴ「四年前にあれだけ絶望を与えたというのに人間は浅はかなものだ」

凛「今度は負けないにゃ」

ミラルゴ「よかろう。おまえらは女じゃ、殺しはせぬ。わしの鏡の中で永遠の時を過ごすが良い」

穂乃果「行くよ二人共」

凛花陽「うん」

ミラルゴ「そうじゃ一つ教えてやろう、ゲッゲッ。この鏡実はまだ半分程しか女を閉じ込めてないんじゃ」

ミラルゴ「では残りの半分はこの場ではどのように使うべきだと思うか、ゲッゲッ」

穂乃果「どういうこと?」

ミラルゴ「ゲッゲッ『ベギラマ』」

 ミラルゴが呪文を唱えると眩い光とともに熱線が現れた
 しかしミラルゴの近くにある鏡に熱線が吸い込まれていった

穂乃果「???」
51: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:53:08.97 ID:45d8/n55.net
花陽「穂乃果ちゃん危ない!後ろから熱線が!」

 振り向くとそこには先程鏡に飲み込まれた熱線が穂乃果に迫っている

穂乃果「うわぁ」

ミラルゴ「ほぉ避けたか。なかなかいい動きをしおる」

穂乃果「ぐっ」

ミラルゴ「今ので気づいたかな?わしの鏡はワープができるのだ、ゲッゲッ」

 ミラルゴのワープ攻撃は想像以上に厄介だった
 穂乃果と凛は不意に出現する『ベギラマ』により間合いを詰められず
 花陽の魔法も鏡に吸収されてそのままカウンターを喰らってしまう
 攻め手を見つけられないまま三人の体力だけが無くなっていく

穂乃果「どうにかしないと、このままじゃ負けちゃう」

穂乃果(それになんだか思うように体が動かないな……)
52: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 00:54:32.89 ID:45d8/n55.net
凛「……」

穂乃果「凛ちゃんどうしたの?」

凛「う~ん、ずっと思ってたんだけどね」パリーン

凛「こうやって鏡を割っちゃえばいいんじゃないかな?」

花陽「あっ」

穂乃果「それだよ凛ちゃん」

ミラルゴ「な、なんだと」

穂乃果「よぉ~しどんどん割ってくよ」パリーンパリーンパリーン

凛「凛も負けないにゃあ」パリーンパリーンパリーン

ミラルゴ「おまえら調子に乗るなぁ、えぇい『ベギラマ』」

穂乃果「よっと」

凛「当たらないにゃー」

ミラルゴ「ぐっ」
53: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:04:33.82 ID:45d8/n55.net
花陽「怒りと焦りで集中が乱れてますよ。隙ありです『イオラ』」

ミラルゴ「ぐわあぁ」

花陽「二人共畳み掛けるなら今だよ」

凛「まっかせるにゃ、『タイガークロー』」

ミラルゴ「げふっ」

穂乃果「これで止めだよ『はやぶさ斬り』」

ミラルゴ「ぬわああああああああああ…………まさかわ……しがこん……な小娘どもに……」バタッ

穂乃果「ふぅー、なんとか勝てたよ」

凛「やったよかよちん!」

花陽「凛ちゃんのおかげだよ」

穂乃果「本当だよ!よくあんな奇策思いついたよね!」

凛「ふっふーん、それほどでもあるにゃ」
56: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:13:37.99 ID:45d8/n55.net
 突如残っていた鏡が全て割れた
 鏡の割れた場所には今までに生贄にされた女たちが現れた

女A「えっ?」

女B「これは?」

女C「鏡の外に出れた!?」

穂乃果「ミラルゴを倒したからみんな鏡の外に出れたんだ!」

女D「えっ、ミラルゴが倒れた?」

 その後三人は説明した
 全てがミラルゴの罠だったこと
 元の生活に戻れること
 生贄がもういらないこと
 魔物の襲撃に怯えなくて済むこと
 そしてミラルゴを自分たちが倒したこと

 女たちは泣いて喜んだ
 中には物寂しい顔をする者もいた
 
 三人は生贄にされていた女を連れて祭壇をでた

 そこには村長をはじめ村の人間が集まっていた
57: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:15:56.66 ID:45d8/n55.net
村長「おやおや、ミラルゴへの詫びとして村中の食料を集めてきたのに無駄に終わったの」

穂乃果「……無駄じゃありませんよ、村長」

村長「確かに有効に使うことが出来るようで……皆の衆、今宵は大いに騒ごうではないか」

 宴がはじまった
 十年間の苦しみを忘れるように人々は騒ぎ狂った





村長「となり、いいですか?」

 疲れて休憩している穂乃果に村長が近づいてきた

村長「約束ですからね、あなたには伝えましょう」

 そう言って村長はほのかの隣に腰掛けた
58: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:21:35.59 ID:45d8/n55.net
村長「村の者にはあなたのお話をそのまま聞かせてやりました。皆目の色を変えてあなた方を応援していましたよ」

村長「皆が気持ちを一つにするということは実に素晴らしい」

村長「……一つお尋ねさせてもらいますよお嬢さん。この世で最も愚かなことは一体なんだと思いますか?」

穂乃果「……とても難しい質問ですね」

村長「えぇ、そしてこの答えは人それぞれで異なる」

穂乃果「……私にはまだわからないです」

村長「そうですか……」

村長「そうですね……私は身内での殺し合いこそが最も愚かなことだと思うんですよ」

村長「二十年前にラメリカとの戦争に敗れたアステルカはどうなったと思います?」

穂乃果「……」

村長「帝国が滅びれば国は大きく貧しくなる。今までのような生活は誰一人送れなくなる」

村長「しかし一度裕福な生活を味わった者は貧しい生活をどうしても受け入れられない。特に王族や貴族が顕著な例です」

村長「そうすると起きてしまうんですよ。食料・金品・資材、あらゆるものを巡って身内同士の激しい争いが……」

穂乃果「……」
59: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:27:36.44 ID:45d8/n55.net
村長「上に立つ者ほど分け合うという言葉を知らない。魔物の襲撃もあり次第に争いは過激なものになりました」

村長「そしてとうとう村同士の戦争が始まりました。およそ十四年前の話です」

村長「それから二年後に私はミラルゴの存在を知りました。ミラルゴの目的と一緒に……」

村長「私はミラルゴを利用することに決めました。ミラルゴという共通の敵を持つことでもう一度アステルカの人々が結束できないかと」

村長「ふぅ、そのためにかなり黒いことをしてきました」

村長「そのかいもあってかミラルゴが姿を現す頃には人々は魔物への恨みで満たされました」

村長「そして人質制により村の負の感情はミラルゴに向けられることになりました」

村長「元々魔物が魔物を退治し人間を守るというおかしな話、不審に思う者もおり容易くミラルゴを共通の敵に仕立てることができました」

村長「不審に思いながらもこの道を選ぶあたり、我々の心の弱さを物語っている」
60: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:33:36.42 ID:45d8/n55.net
穂乃果「でも強い人もいた」

村長「えぇ」

穂乃果「村長は四年前二人を止めなかったんですか?」

村長「一度は止めましたよ、でも私も弱かったんです」

村長「自分でつくった道にも関わらず辛くて逃げたくなった。だから二人に勝手ながら託したのです」

村長「しかしこれがあの悲劇を生んでしまった……だから誓いました、もう逃げないと」

村長「ですが今日また逃げてしまった。あなた方に託してしまった」

穂乃果「……一度逃げたのなら最後まで戦えばいいじゃないですか」

村長「……えぇそうです。だけどできなかった。……出来れば私もあなたのように生きたかった」

穂乃果「……今からでも遅くないんじゃないですか」

村長「今から生き方を変えるのは……年寄りにはきついというもの……」





 宴は夜通し行われた
61: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:35:39.45 ID:45d8/n55.net
 そして夜が明けた





穂乃果「ふわぁ~、昨日は疲れたなぁ」

花陽「あっ穂乃果ちゃん起きたんだね。おはよう」

凛「穂乃果ちゃんおっはよー!」

穂乃果「二人共おっはよー!」

花陽「ねぇ穂乃果ちゃん、この後ってどうするつもり?」

凛「やっぱりジートパングに帰っちゃうの?」

穂乃果「……うん、やっぱりもやもやしている記憶を思い出すためには帰らないといけないと思うから」
62: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:39:59.08 ID:45d8/n55.net
花陽「あのね穂乃果ちゃん、実はお願いがあるんだ」

凛「ジートパングへの旅に凛たちも連れてって欲しいにゃ」

穂乃果「えっ」

花陽「二人で話したんだ。せっかく穂乃果ちゃんとお友達になれたのにもうお別れは寂しいなって」

花陽「だから穂乃果ちゃんの旅について行っちゃえって」

凛「それにアステルカの外にも興味あるし」

花陽「ダメ……かな?」

穂乃果「凛ちゃん……花陽ちゃん……大歓迎だよ!うんうん!二人共これかもよろしくね」

凛「やったにゃー!」

花陽「ありがとね穂乃果ちゃん」
63: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:47:23.86 ID:45d8/n55.net
村長「そうですか、二人もはこの村を旅立つのですか」

花陽「村長」

村長「ミラルゴを倒したお二人にはここに残ってもらいたかったが仕方がありません。これをどうぞ」

穂乃果「これは?」

村長「薬草などの旅のお供ですよ」

穂乃果「ありがとうございます、村長。じゃあまずはどこを目指したらいいかな?」

花陽「ジートパングに行くためには船に乗らなきゃいけないからまずは北のラメリカかな?」

凛「よぉ~しラメリア目指して行っくにゃー」

   一章~アステルカの村~完
64: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 01:49:51.41 ID:45d8/n55.net
一章終了後のステータスです

____左__右__レベル_HP__MP__攻撃__防御__賢さ__素早さ_とくぎ
穂乃果_盾__剣__16__171_106_96__96__45__59__はやぶさ斬り
凛___爪__爪__15__152_83__93__85__55__99__タイガークロー
花陽__盾__杖__14__142_146_38__75__82__47__イオラ・ホイミ
70: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 13:55:52.74 ID:45d8/n55.net
  二章~ラメリカ帝国~

穂乃果「うぅ~、やっと着いたぁ~」

凛「にゃあぁぁ、村の外は魔物ばかりにゃ~」

花陽「あと一歩で到着ってところで機械の魔物に襲われたときはもおダメかと思いました」

穂乃果「うっお腹が空いてもぉ歩けないよ……」

花陽「私もダメです。お米を食べないと……私死んじゃいます……」

 アステルカの村を出た三人はラメリカ帝国南の町ヒュースタンに到着した

穂乃果「穂乃果もお腹がやばいよ……とりあえず何か食べに行こう」

凛「賛成にゃあ……」

 こうして三人は近くのお店に入っていった





穂乃果「ぷはー食った食った」 

花陽「あぁ~お米が美味しかったよぉ。おにぎり買ってこよっと」

凛「にゃー凛も満足にゃー」
71: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 13:56:42.20 ID:45d8/n55.net
花陽「おにぎりも買えたしそろそろ出発する?」

凛「えぇーもうちょっとゆっくりしたいにゃー」

花陽「もぉ凛ちゃん、わがまま言ったら穂乃果ちゃんの迷惑になるよ」

穂乃果「あははー穂乃果も今は動きたくないから全然大丈夫だよー」

花陽「……」

バタン

 ふとその時店の扉が開いた
 そこには鎧で身を固めた兵士が三人立っていた

兵士A「王よりの伝令だ。五年前に終決したアステルカ帝国との戦争の件は誠に大儀であった。帝国民が力を合わせた結果の勝利である」

兵士A「しかし同時に大魔王オルゴデミーラの幹部マシンマスターが我らの帝国に侵略を開始した」

兵士A「そして現在北のシカコが占領されていることは既に周知である」

兵士A「そのため一週間後マシンマスター討伐に向かうこととなった」
72: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 13:57:50.46 ID:45d8/n55.net
兵士A「そしてここからが本題、我らのラメリカ帝国に先程第一王女がお生まれになった」

客「おぉー」

客A「とうとうお生まれになったか」

客C「それでお名前はなんというんじゃ?」

兵士B「真姫様だ」

客B「これはまた立派な名前だ」

兵士C「そして明日から三日間、真姫様誕生祝いと必勝祈願を兼ねて盛大な祭りを行う」

兵士C「ここには王からの日頃の礼として金がある。一人一袋ずつとり祭りを楽しむように」

兵士A「以上で王からの伝令は終わりだ。またこの知らせは後に号外でも報じる。では失礼する」

客B「いやー今日は実にめでたい日じゃ」

客D「おいみんな一袋ずつ頂いたか?」

客E「ふははっ、今日はたらふく飲んでやるぜ」
73: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 13:58:45.12 ID:45d8/n55.net
穂乃果「いやーめでたいねー」

凛「凛たちももらっていいのかにゃー?」

花陽「凛ちゃん、いくらめでたくても私たちはラメリカの人じゃないんだよ」

客D「おっあんたらよそ者か?」

穂乃果「はい」

客D「実はうちの王は気前がいいので有名でね。ほら金が余ってる」

客D「あんたらももらってくれや」

花陽「えっいいんですか?」

客D「そのかわり祭りにはしっかりと参加してもらうぜ」

凛「任せるにゃー」

 三人は金をもらい明日からの祭りに備え宿に泊まることにした





??「いよいよ十六回目……最後のチャンスね」

??「はぁ……疲れた……」
79: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 20:22:40.62 ID:45d8/n55.net
花陽「ねえ二人共気になることがあるんだけど」

穂乃果「どうしたの?」

花陽「この号外見てみて」

穂乃果「?お昼に兵士の人が話してた内容しか書いてないよ」

花陽「うん、私もそのときは気付かなかったんだけどね。ここ読んでみて」

穂乃果「なになに『マシンマスター討伐いよいよ一週間後! 五年前に終決したアステルカ帝国との戦と同時に……』」

凛「あっ!?」

穂乃果「凛ちゃん!何かわかったの?」

凛「五年前じゃなくて二十年前にゃ」

穂乃果「?……あっ!?」

花陽「そうです。二十年前に終わったはずの戦争がこの国では五年前に終わったことになっているんです」

穂乃果「一体どうして?」
80: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 20:29:20.28 ID:45d8/n55.net
花陽「そこはまだなんともわかりませんがこの国には何か裏があると思うんです」

穂乃果「う~ん確かに何かありそうだね」

凛「事件の匂いがするにゃ」

花陽「それでね穂乃果ちゃんさえよかったら私は少し調べてみたいなぁって思うんだ」

穂乃果「えっ私?なんで?」

凛「穂乃果ちゃん……旅の目的忘れたのかにゃ……」

穂乃果「三人で旅行するためでしょ?」

凛花陽「……」

花陽「ジートパングに帰ること忘れたの……」

穂乃果「あっ」

花陽(アステルカで村長を論破していた穂乃果ちゃんはどこにいったんだろう?)

凛(凛よりもおばかさんだにゃー)
81: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 20:36:03.50 ID:45d8/n55.net
穂乃果「えーとまぁ急ぐ旅でもないし調べてみようか」

凛「そうするにゃー」

花陽「じゃあ明日に備えて今日はもう寝ましょうか」

穂乃果「うん。じゃあおやすみー」

凛「おやすみにゃ」

花陽「おやすみなさい」





穂乃果「おっはよー」

凛「おはようにゃー」

花陽「おはよう穂乃果ちゃん凛ちゃん」

穂乃果「よぉーし早速祭りに行こう!」
82: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 21:16:25.11 ID:45d8/n55.net
凛「あーみてみて、とっても賑わってるにゃ」

穂乃果「おっほんとだねー。すごい盛り上がりだよ」

花陽「うぅー朝ごはんまだだからお腹がぁ、早く何か買いに行きましょう」

穂乃果「穂乃果もお腹ペコペコだよ」

凛「あっかよちんあそこに味噌ラーメン風おにぎりがあるよ!」

花陽「お!に!ぎ!り!」

穂乃果「よぉーしまずは腹ごしらえだ」





花陽「あぁ美味しかったです!やっぱりお米はこの世の真理です!」

凛「おぉーかよちんのテンションが上がってるにゃー」

穂乃果「いやー穂乃果も大満足」
83: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 21:17:21.22 ID:45d8/n55.net
花陽「じゃあそろそろ聞き込み開始する?」

穂乃果「うんそうだね。じゃあさっきのおにぎり屋の人に聞こっか」

穂乃果「あっすいませーん、さっきのおにぎりとっても美味しかったのでもう一個くださーい」

花陽「私は二つお願いします」

おにぎり屋「おっ嬉しいこと言ってくれるね。嬢ちゃんたち可愛いしサービスしてやろう」

花陽「えぇっいいんですか?」

おにぎり屋「もちろん男に二言はねぇ」

花陽「あ、ありがとうございます」

穂乃果「そうだおじさん、二十年前のアステルカとの戦争について聞きたいことがあるんですけど」

おにぎり屋「二十年前?二十年前にアステルカと戦争なんかしてねぇぞ」

穂乃果「えっ?」
84: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 21:17:59.15 ID:45d8/n55.net
おにぎり屋「アステルカと戦ったのは五年前に俺らの勝ちで終わった戦争しか覚えがねぇぞ」

花陽「本当ですか?」

おにぎり屋「あぁ嘘なんかわざわざつかねぇよ。それより嬢ちゃんたち二十年前なんて情報どこで聞いてきたんだ?」

穂乃果「えっと、私たちジートパングから来て……ジートパングでは二十年前って伝わっているんですよ」

おにぎり屋「うぅーん、おかしなこともあるもんだな。まぁラメリカにいる俺が言ってるんだから間違いねぇよ」

おにぎり屋「ジートパングに帰ったら五年前だったって伝えてやんな」

穂乃果「うん、おじさんありがとう」





穂乃果「やっぱりここではアステルカとの戦争は五年前になってるね」

花陽「ひょっとして私たちがおかしいのかな?」

凛「はっ!?ひょっとしてミラルゴの仕業かにゃ」

??「あの、ちょっといいですか?」
87: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:04:22.39 ID:45d8/n55.net
穂乃果「ふぇっ、私たち?」

??「えぇ。少しお話がしたいんだけどいいかしら?」

穂乃果「別にいいけど」

??「ありがと、私の名前は真姫」

凛(真姫?どっかで聞いた名前にゃー)

真姫「あなたたちアステルカとの戦争が二十年前に終わったって本当?」

穂乃果「うん、少なくても私はそう聞いてるよ」

真姫「そう、ここだと人が多いから少し移動しましょう」

穂乃果「えっ、なんで?」

真姫「アステルカとの戦争が二十年前に終わってるからよ」
88: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:35:20.43 ID:45d8/n55.net
 三人は真姫に連れられ空き家に入った

真姫「もう一度自己紹介するわ。私はこの国の第一王女の真姫よ」

穂乃果「えっ?」

凛「この国の王女は生まれたばかりのはずにゃ」

花陽「ごめん、どういうこと?」

真姫「えぇ順を追って説明するわ。その前にあなたたちこの国の人間じゃないわよね?国の外でからくり兵に襲われなかった?」

凛「あっあの機械の魔物のこと?それなら襲われたよ。とっても強くてしかもいっぱいいてほんとに焦ったにゃ」

真姫「へぇあなたたちなかなかやるわね。そのからくり兵はマシンマスターの手先なの」

真姫「この国への侵入を許さないために侵入者を襲撃しているのよ」

花陽「マシンマスターって今ラメリカの北の町シカコを支配している魔物だね」

真姫「えぇそういうことになっているわ」

花陽「どういうこと?」
89: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:35:55.08 ID:45d8/n55.net
真姫「そうね、まず結論から言うとこの国は十五年前から時が進んでないの」

真姫「そして大魔王オルゴデミーラの幹部が三体この国で絶賛暗躍中なの」

穂乃果「詳しく教えて」

真姫「そのつもりよ」

真姫「二十年前にアステルカとの戦争が終わるとほぼ同時にマシンマスターが現れた」

真姫「でもその時は少しちょっかいをかける程度で本格的に侵攻してこなかったわ」

穂乃果「どうして?」

真姫「マシンマスターの狙いが他にあったからよ」

真姫「ウルフデビルとタイムマスターがラメリカに潜入するために私たちの注意を自分に向けてたの」

真姫「ウルフデビルは正確な時期はわからないけど大体十六年前に侵入して国の兵士を洗脳したの」

真姫「そしてタイムマスターが十五年前にウルフデビルの手を借りて王宮を襲撃した」

真姫「その時にラメリカは時間を切り取られたの」

穂乃果「時間を?」
90: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:36:31.47 ID:45d8/n55.net
真姫「そう。オルゴデミーラの目的はラメリカを時空ごと切り取ってそこで強力な機械兵を生み出すこと」

真姫「実は私のパパ機械兵の研究をしてたみたいなの。それを横取りして利用するためにここが狙われたのよ」

真姫「そのためにまずタイムマスターを派遣して時間を支配しようとした」

真姫「だけどそれは私のママによって阻止されたの」

真姫「タイムマスターっていう魔物は時を操る魔物なんだけどママがタイムマスターの力を利用してこんなものを作ったの」

穂乃果「これは?」

真姫「『時の砂』って私が勝手に名付けたんだけどこれがオルゴデミーラの野望を止める唯一の希望」

真姫「この『時の砂』はタイムマスターの時間を操る力を奪った物と思ってくれればいいわ」

真姫「ママがタイムマスターの隙をついて『時の砂』を作ったときお腹の中には私がいた」

真姫「ママはその場でタイムマスターの野望を食い止めるように願って『時の砂』を使った」

真姫「そしたらね……十五年後の私が生まれたの」
91: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:37:34.29 ID:45d8/n55.net
真姫「そしてその日からほぼ同じ一年間が繰り返されるようになったの」

凛「話が難しすぎるにゃー」

真姫「そうね……わかりやすく言うなら十五年前から同じような一年間が繰り返されてるってことよ」

穂乃果「これからもこの一年はずっと続くの?」

真姫「いいえ今年で終わり。『時の砂』で無理に生まれた私と本来の私の年齢が重なったらもうコンティニューはできないの」

真姫「そしてちょうど先週、私の本来の年齢も十五になった。だから私があと一回死んじゃったりしたらゲームオーバーってことになるわ」

花陽「ひょっとしてこの十五年の間真姫ちゃんは何回も死んでるの」

真姫「えぇきっちり十五回死んでるわ」

真姫「あぁそれと『時の砂』を奪われても私の負けよ」

真姫「最後にもう一つ付け足すとウルフデビルの洗脳が今ではこの国全土に範囲を広げたわ」

真姫「祭りが終わると国民全員が私の命を狙いにくるわ」

花陽「洗脳されているのに国の人たちは普通な感じだったね」

真姫「ああ、それは私を油断させるためね。あいつら私が記憶を引き継げることに気づいてないのよ」

真姫「おかげでいろいろなことを話してくれたわ」
92: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:38:11.10 ID:45d8/n55.net
真姫「どう、これがこの国の全貌よ。理解できた?」

花陽「うん、なんとなくだけど理解はできたかな」

凛「凛もわかったにゃ(真姫ちゃん説明下手だにゃ)」

穂乃果「ばっちりだよ(全然頭に入ってこなかった……)」

真姫「……(この大人しそうな子はなんとかわかってくれたみたいね)」

真姫「そうね……まとめるとこの国にはオルゴデミーラの幹部が三体いるってこと」

真姫「そして私が殺されるか『時の砂』がタイムマスターの手に渡ったらゲームオーバーってわけ」

穂乃果「うんうん(なるほど)」

凛「うんうん(最初からこういう風に言えばいいにゃ)」

真姫「それで……あなたたちにお願いがあるの……」
93: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:38:46.79 ID:45d8/n55.net
穂乃果「うん!いいよ!」

真姫「えっちょっとまだ何も言ってないわよ」

凛「言わなくてもわかるにゃー」

花陽「うん、私たち三人真姫ちゃんに手を貸すよ」

真姫「ちょっと待って簡単に決めすぎよ。相手はオルゴデミーラの幹部よ。あなたたちそこのところ理解してるの?」

凛「自分から話を持ってきたのに真姫ちゃんは面倒くさいにゃー」

真姫「私はあなたたちの心配をしてあげてるのよ。それを……」

穂乃果「大丈夫だよ真姫ちゃん」

花陽「私たち元々原因を突き止めようって決めてたの。それで原因を突き止めたんだから動くしかないよ」

真姫「……ありがとう」
94: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:39:29.19 ID:45d8/n55.net
花陽「ふふっそういえば自己紹介がまだだったね。私は花陽」

凛「凛にゃ」

穂乃果「穂乃果だよ」

真姫「ありがとう」グスッ





穂乃果「よしじゃあ作戦会議だよ!」

花陽「って言っても私たちは敵についてあまりよく知らないから真姫ちゃんに任せることになっちゃうね」

真姫「問題ないわ。十五回も殺されてるのよ、ある程度対策は考えているわ」
95: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:49:01.55 ID:45d8/n55.net
真姫「まず作戦決行日だけど明後日の祭り最終日に行うわ」

花陽「そっか、祭りが終わると国のみんなに狙われるもんね」

真姫「えぇ一年目は祭りが終わった瞬間国の人に殺されたわ。それに祭りが終わって機を狙っても良いことはなかったわ」

真姫「次に凛と花陽、二人にはマシンマスターとその部下のからくり兵の足止めをお願い」

真姫「からくり兵たちは普段は国の外で侵入者を迎撃してるんだけど私が王宮に侵入したらすぐに戻ってくるの」

凛「任せるにゃ」

真姫「そうね三十分ほどでからくり兵は王宮までたどり着いてしまうからそれまでにマシンマスターを倒せれば理想的ね」

真姫「ちなみにマシンマスターは王宮横の工場にいるわ」

真姫「ただ最低目標はタイムマスターとウルフデビルだから絶対に無茶はしないでね」

花陽「うん」
96: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:49:33.91 ID:45d8/n55.net
真姫「それで私と穂乃果は王宮にいるタイムマスターとウルフデビルを倒す」

真姫「実は三年前に一回だけウルフデビルを倒したことがあるの」

真姫「だから二対二だけどなんとか先にウルフデビルを倒して二対一にもっていきたいわ」

真姫「今日はもう遅いし細かい敵の情報は明日にでも話すわ」

穂乃果「ほんとだ!さっき朝飯を食べたのにもう夕飯の時間だよ」

花陽「確かにお腹が空きました」

真姫「…………」

凛「どうしたの真姫ちゃん?」

真姫「…………本当にありがとう」ポロポロ

穂乃果凛花陽「…………」
97: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/14(金) 22:50:17.39 ID:45d8/n55.net
真姫「……生まれた時にはパパもママも死んでいて……魔物たちに命を狙われる日々」ポロポロ

真姫「……国の人たちもみんな洗脳されて私を狙って……誰一人味方なんていなかった」ポロポロ

真姫「……戦っても一人じゃ歯が立たない……そして殺される」ポロポロ

真姫「……こんな生活が十五年間も繰り返されて正直諦めていた」ポロポロ

真姫「何も希望が見えてこなかった」ポロポロ

真姫「だから……あなたたちには本当に感謝している」ポロポロ

真姫「ありがとう」ポロポロ

凛「あーあ、真姫ちゃんはやっぱり少しずれてるにゃー」

真姫「なっ」

穂乃果「うん、その言葉はまだ早いよ」

花陽「そうだね、この戦いが終わったらもう一回聞かせてね」

真姫「イヤよ……恥ずかしい……」ボソッ
102: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:46:03.69 ID:h8aZzv9Z.net
―王宮―

マシンマスター「おい!少し話がある」

タイムマスター「どうした?」

マシンマスター「昨日何者かがわしのからくり兵たちを撃破してこの国に侵入している」

ウルフデビル「それは本当か?」

マシンマスター「ああ」

ウルフデビル「侵入者と赤髪の小娘がもし出会ってしまったら少々面倒なことになるな」

タイムマスター「予定を変えるか……侵入者との接触を避けるためにも二日目の夜に国民に襲わせるとしよう」

ウルフデビル「なるほど」

タイムマスター「それともしもの時の洗脳は終わっているか」

ウルフデビル「ああもちろん。だが二回もやられたりしねぇ、安心しろ」

タイムマスター「これで忌々しい因縁も終わりだ」
103: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:46:48.80 ID:h8aZzv9Z.net
マシンマスター「わしも早く至高の機械兵作りに没頭したいぜ」

ウルフデビル「結局あの試作品はコントロールできてないのか」

マシンマスター「ああ圧倒的破壊力があるんだが制御できないでいる。やはり他人の作品は思い通りに動かせないな」

ウルフデビル「まあこれでようやくオルゴデミーラ様の役に立てる」

マシンマスター「そうだな。他の幹部に後れを取ってしまったがこれから挽回するとしよう」





―宿―

花陽「それじゃあそろそろ寝ようか」

凛「おやすみにゃ」

穂乃果「あっ!?ちょっとまって!」
104: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:47:21.48 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「どうしたのよ」

穂乃果「大事なこと忘れてたんだ」

花陽「大事なこと?」

穂乃果「うん!枕投げだよ!」

真姫「はぁ?」

穂乃果「いくよお!とりゃああ!」

真姫「ヴェエエ」バフッ

凛「凛もいっくにゃー」

真姫「う」バフッ

真姫「ちょっとあなたたち何するのよ!いい加減にってわっ!」バフッ

花陽「ごめんね真姫ちゃん」

真姫「もぉ~、やってやろうじゃない!覚悟しなさい!」
105: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:47:57.84 ID:h8aZzv9Z.net
穂乃果「小さい頃から枕投げの鍛錬を積んできた穂乃果に挑むとわ百年早いわ!」

穂乃果(あれ?そういえば誰と枕投げしてたんだろ?雪穂かな?)

凛「隙ありにゃ!」

穂乃果「うわっ」バフッ

花陽「凛ちゃんも隙ありだよ」

凛「にゃっ」バフッ

真姫「あなたもよ花陽」

花陽「うぅ」バフッ

真姫(なんで寝る前にこんなばかみたいなことしなきゃいけないのよ!でも……楽しい……)





 そして祭りの一日目が終わった
106: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:48:32.70 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「この後の予定について少しいいかしら」

穂乃果「なになに?」

真姫「朝食を食べ終わったら西の町に行きたいの」

凛「何しに行くの?」

真姫「……ギャンブル」

穂乃果凛花陽「……え!?」





真姫「ここが西の町ラストベガネスよ」

穂乃果「ほぇ~」

凛「でっかいにゃー」

花陽「ここがギャンブルの町ですか」
107: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:50:59.35 ID:h8aZzv9Z.net
凛「でも真姫ちゃんこんな時に遊びに来ていいの」

真姫「実は八年前から戦いに行く前日にここで願掛けするようになったの」

凛「それで今までの成績は?」

真姫「三年前に少しだけ当たったことがあるわ」

穂乃果「おぉウルフデビルを倒した時だね」

花陽「意外とギャンブルと勝敗が結びついてるね」

真姫「そういうこと。だから一発景気よく大当たりを狙おうってわけ」

穂乃果「なるほど名案だね」

花陽(これってギャンブルに負けたら魔物に負けるってことだよね……)

凛(負けフラグがビンビンにゃ)





??「二年前にここに来たけどほんと不思議ね。どうゆう理屈か知らないけど同じ一年が繰り返されてるなんて」

??「ま、おかげで一昨年と去年でルーレットの順番は丸暗記したから今年で荒稼ぎしてやるわ」

??「ふふっ最初は『黒の四』いきなり全賭けしてあげようかしら」スッ
108: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:51:47.36 ID:h8aZzv9Z.net
??(客も去年と全く同じ……左から金持ちそうなおっさん、プライドの高そうなおばさん、そこそこイケメンな男、最後にギャンブル廃人な男が……)

真姫「『赤の十九』に全部」

??(ってあれ!?なんなのあのつり目の赤髪!去年も一昨年も見てないわよ!ちょっともう全賭けしちゃったじゃない)

ギャラリーA「若い女が二人共いきなり全賭けだぞ」

ギャラリーB「若いってのは怖いねぇ」

ギャラリーC「こりゃあ即破産だな」

ディーラー「ではいきます」クルッ

カランカラン

??(やばいやばいやばい)

カランカラン

??(お願いします神様ぁ~)

コロコロ

??(あれ?この感じ去年と一緒だわ。そりゃそうよね客が一人変わったぐらいじゃ変わらないわよ)

コロ

??(ふぅー冷や汗かいたわ。これで一気に三十六倍!)

コロン

??(ってあぁー!?『黒の四』と思いきや隣の『赤の十九』?)

ディーラー「『赤の十九』です」
109: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:52:47.62 ID:h8aZzv9Z.net
ギャラリーC「おぉあおの赤髪の嬢ちゃんすげぇじゃねぇか」

ギャラリーB「あのツインテール終わったな」

??(こんなのって嘘……)ガクッ





穂乃果「やったね真姫ちゃん!」

真姫「このくらい私にかかれば当然でしょ」

凛(ただ運が良かっただけにゃ)

花陽「これで明日の戦い負ける気がしないね」

真姫「えぇ」
110: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 02:53:13.93 ID:h8aZzv9Z.net
??「ちょっとあんたたち」

穂乃果「ん?」

??「一生恨んでやるわ」

真姫「いきなりなんなのよ」

??「うるさいわねぇ、せいぜい魔物の餌にされないよう気をつけるのね」ダッ

穂乃果「行っちゃった」

花陽「今の全賭けしてた子だよね」

真姫「逆恨みもいいところね」

穂乃果「これからどうする?」

真姫「そうね明日に備えて王宮近くの宿に行きましょう」
113: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:31:14.45 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「見えたわ、あれが王宮よ」

穂乃果「ほぇ~おっきい~」

真姫「それじゃあ今日はこの宿に泊まりましょう」

ザワザワ

凛「……?」

ザワザワ

花陽「なんだか騒がしいね」

穂乃果「それになんだかこっちの方見てない?」

真姫「!?」
114: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:32:07.37 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「三人とも急いでこっちに来て!」ダッ

穂乃果「どうしたの?」

真姫「いいから早く!走って!」

国民A「おいやっぱりあいつだ」

国民B「行くぞ!殺せ!」

真姫「っ、油断したわ」

花陽「これって私たち狙われてる?」

穂乃果「えぇ~ん、どおして~?」
115: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:32:34.69 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「ごめんなさい私のミスよ。おそらくやつらあなたたちがこの国に侵入したのを察知して襲撃を早めたようね」

凛「ってことはこれから国中の人と鬼ごっこってこと?そんなの無理にゃー」

真姫「うぅわかってるわよ……」

穂乃果「あぁ穂乃果もう疲れてきた」

花陽「私も……」

凛「ちょっと二人共だらしなさすぎるにゃ」

真姫「ごめん……私もきつい」

凛「もおこうなったらヤケにゃ!このまま王宮に突撃だよ!いい?」

真姫「それしかなさそうね」
116: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:33:21.68 ID:h8aZzv9Z.net
花陽「真姫ちゃん私たち魔物の弱点まだ教えてもらってないんだけど……」

真姫「そうだったわ、早く伝えなきゃ」

凛「ってもお王宮に着いちゃったにゃ!」

真姫「あぁもお、マシンマスターは幹部のくせに強さはたいしたことないわ!だからボコボコにしてきなさい!」

花陽(足止め最優先って言ってなかったっけ?)

凛(もし死んだら一生祟ってやるにゃ)

真姫「凛!花陽!ここで一旦お別れよ。必ず生きてよ!絶対よ!」

花陽「任せて!(がんばらなくちゃ!)」

凛「大丈夫にゃ!(死んだら真姫ちゃんに殺されそうにゃ)」
117: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:34:18.03 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「穂乃果!私たちはこっちよ!」

穂乃果「うん!」

真姫「それとウルフデビルは私が一瞬で葬るから安心して!」

穂乃果「えっ!?」





国民A「あいつら王宮と工場に入ったいったぞ!」

国民B「とりあえず様子を見るか」

国民C「何言ってる!今すぐ追うべきだろ!」

国民D「しかし王宮には国の兵士がいる。彼らに任せとけば大丈夫だろ」
118: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:34:49.97 ID:h8aZzv9Z.net
国民E「それに工場に逃げ込んでも他に逃げ場がない」

国民C「だったらおまえらは黙って見てろ!」

ギャーギャー ワーワー





―工場―

マシンマスター「そうか……お前たちが侵入者だな」

花陽「真姫ちゃんのためにも絶対にあなたを倒します!」

凛「覚悟するにゃ!」
119: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:35:23.25 ID:h8aZzv9Z.net
―王宮―

穂乃果「うぅ~兵士の人たち多すぎるよぉ」

真姫「しかもこっちからまともに攻撃できないからジリ貧ね」

穂乃果「こうなったら……」

真姫「そうね……」

穂乃果「ダッシュで逃げるよ(足が……)」ダッ

真姫「行くわよ(足つりそう……)」ダッ





真姫「ふぅーなんとか撒いたわね」

タイムマスター「そうかそれは良かったな」

穂乃果「えっ!?」

真姫「タイムマスター……」ギリッ
120: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:36:44.44 ID:h8aZzv9Z.net
タイムマスター「なるほど。せっかく予定を早めたのに侵入者と合流してしまったか」

真姫「ウルフデビルは一緒じゃないの」

タイムマスター「あいつはほかの仕事で今席を外している」

真姫「……そう。なら二対一で速攻終わらせてあげるわ」

タイムマスター「そう容易くいくと思うのか」

真姫「ふうー。…………。今日で終わりよ!!こんなふざけた因縁!!」

タイムマスター「それはこちらの台詞だ!忌々しい因縁に終止符を打ってくれるわ!」

真姫「随分自分勝手な思考よね。来なさい!!徹底的に潰してあげるわ!!」

タイムマスター「生意気な……楽に死ねると思うなよ!」

真姫「いくわよ!『花吹雪』」
121: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:37:44.70 ID:h8aZzv9Z.net
ウルフデビル「グハハハッ、隙ありだ!」

タイムマスター「行け!ウルフデビル!」

穂乃果「!?真姫ちゃん後ろから魔物が!」

真姫「大丈夫よ穂乃果」

ウルフデビル「余裕こいてんじゃ……!?なぜだ!?なぜおまえの攻撃が俺に向かってくる?」

タイムマスター「おい!避けろ!」

ウルフデビル「ぐわああああああああああ」

真姫「穂乃果!今よ!」

穂乃果「一気に決めるよ!『はやぶさ斬り』」

真姫「ふふっ何も見えないでしょ。『メラミ』」

タイムマスター「……」

ウルフデビル「くそがあぁ…………ぐふっ」バタッ
122: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:39:14.39 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「同じ手が通じると思ってるのかしら」

真姫「最初にタイムマスター一匹しかいない時点であんたの奇襲なんて丸わかり」

真姫「参謀気取りの低脳野郎なんて私の敵じゃないのよ!」

タイムマスター「フハハハハ」

真姫「……味方の死におかしくなったの」

タイムマスター「なるほどお前も記憶を引き継ぐことができたのだな」

タイムマスター「いや、確かに参謀気取りの人間は滑稽だと思っただけだ」

真姫「どういうことよ」
123: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:40:43.86 ID:h8aZzv9Z.net
タイムマスター「そうだな教えてやろう……外が静かになっていないか?」

真姫「!?」

穂乃果「確かに私たちを狙っていた人たちの声が聞こえなくなってる」

真姫「何をしたのよ」

タイムマスター「簡単な話だ。全員死んだ」

真姫「今なんて……」

タイムマスター「もしもの時に備えて我々は備えをしていた」

タイムマスター「ウルフデビルは一度お前に敗れている。だからこの戦いでももし敗れた時のために国の人間にある命令をしておいた」

タイムマスター「『もし自分が命を失うようなことがあったら自害するように』と」

真姫「……」フルフル
124: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 13:41:26.34 ID:h8aZzv9Z.net
穂乃果「なんてひどいこと!」

タイムマスター「そして侵入者と手を組んだおまえだ。私たちが敗れる可能性も僅かにだがある」

タイムマスター「だがこれでおまえは我らに勝利したところで得るものは何もないということだ」

タイムマスター「良かったな。これで国の者に追われずに済むぞ!さすが参謀気取り殿!敵の幹部と一緒に自分の追手も葬るとは」

タイムマスター「フハハハハ」

真姫「……」

穂乃果「真姫ちゃん!」

タイムマスター「あと十分もすればからくり兵がここに着く。それまでに私が倒せるか?」

タイムマスター「どうする?今なら侵入者と共に楽に殺す程度で許してやる」

真姫「……」
129: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:50:21.43 ID:h8aZzv9Z.net
―工場―

マシンマスター「はあはあ……おのれよくもやってくれたな」

花陽(本当に弱かった……)

凛(からくり兵三体の方が手強かったにゃ)

マシンマスター「まさかわしがこんな小娘どもに……!?まさか……」

マシンマスター「なるほどウルフデビルもやられたか」

花陽「!?ってことは」

マシンマスター「あとはタイムマスターだけだ、ぐふっ」

凛「勝ちが見えてきたにゃ」

マシンマスター「そう思うか?」
130: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:51:11.09 ID:h8aZzv9Z.net
花陽「……?」

マシンマスター「最後に見苦しくもがいてやろうじゃないか!」

マシンマスター「恐怖と共に地獄に落ちろ!お前たちには希望がないことをしるがいい!」

マシンマスター「出て来い!デスマシーン!」

デスマシーン「……スベテヲ……ハカイセヨ」

凛「ここで新手かにゃ」

マシンマスター「ひとつ言い忘れたがこの機械兵……残念ながら制御できない……」

マシンマスター「一足先に地獄で待っているぞ」グシャ

デスマシーン「ハカイカンリョウ……ツギノターゲット……ロックオン」

凛「先手必勝にゃ『タイガークロー』」ガキン
131: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:51:40.36 ID:h8aZzv9Z.net
凛「うぅ硬い……あんまり効いてないにゃ」

花陽「『イオラ』」

凛「おぉ効いてるにゃ」

花陽「でもまだまだ体力が残ってる……多分私のMPが先に底をついちゃう」

デスマシーン「……」ブン

花陽「危ない!凛ちゃん!」

凛「うっ!」

花陽「凛ちゃん!」

凛「うぅ大丈夫にゃ……(ガードしたのに一気に半分くらい体力持っていかれたよ……)」

花陽「『ベホイミ』」

凛「ありがとかよちん!」
132: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:52:20.90 ID:h8aZzv9Z.net
花陽「うん。それよりもどうしよう凛ちゃん」

凛「とりあえず一旦逃げる?」

花陽「でももうすぐ三十分経っちゃうよ!」

凛「うぅ~(やっぱり真姫ちゃん恨むにゃ)」

花陽「せっかくマシンマスターを倒せたのに……!?」サッ

凛(あれ?そういえばマシンマスターに止め刺したのって……!?)

デスマシーン「……」ブン

花陽「あ、危なかった」ブルブル

凛「!?(そうにゃ!これならいけるにゃ!)かよちん大丈夫?」

花陽「うんなんとか」
133: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:53:03.39 ID:h8aZzv9Z.net
凛「よし今すぐ王宮に行くよ!ついてきて!」ダッ

花陽「でもあの魔物は?」ダッ

凛「大丈夫!凛に任せて!」

花陽「でもどうやって?ってついてきてるよ~!」

凛「それでいいんだよ!からくり兵と同士討ちさせるにゃ!」

花陽「そんなこと……あっ!出来るよ確かに!すごいよ凛ちゃん!」

凛「ふふん!かよちんのためなら凛の頭は細胞分裂を繰り返し超常現象を起こすのにゃ!」

花陽「ふふっ、よし工場を出たよ!あとはこのまま王宮まで……ってえっ!?」

凛「人がいっぱい倒れてるにゃ!」

花陽「しかもみんなこれ死んでるよ!?」
134: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:53:38.43 ID:h8aZzv9Z.net
凛「一体何が起こってるの!?」

花陽「よく見たらこれみんな自殺してない?」

凛「確かにみんな自分に武器を向けてる……って後ろからデスマシーンが追いついてきたにゃ!」

花陽(ひょっとして……)

凛「かよちん!一旦これは後回しだよ!急ごう!」

花陽「うん」





凛「王宮の入口に着いたにゃ」

花陽「見て凛ちゃん!向こうからからくり兵がいっぱい来てるよ!」

凛「こっちからもデスマシーンが来てる……かよちん!準備はいい?」
135: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:55:06.73 ID:h8aZzv9Z.net
花陽「うん!デスマシーンの視界から消えてターゲットをからくり兵に上書きする」

凛「今にゃ!」

花陽「『イオラ』」

凛「よしこの爆発に紛れて隠れるにゃ!」





デスマシーン「ターゲットノソンザイガカクニンデキナイタメイチジチュウダン……」

デスマシーン「ターゲットヲヘンコウ……コチラニムカッテクルキカイヲハカイセヨ」

デスマシーン「……」ブン

グシャア ガコン バッコン ドサア
136: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:55:49.95 ID:h8aZzv9Z.net
凛「作戦成功にゃ」

花陽「これでしばらくからくり兵は王宮に近づけないね」

凛「よし、じゃあこのまま王宮に突撃だよ」





―王宮―

真姫「……」

タイムマスター「ショックで話すこともできないか。ならば今のうちに殺してやろう!」ブン

穂乃果「させないよ!」ガキイィン

タイムマスター「邪魔をするなよ侵入者」

穂乃果「邪魔ならするよ『はやぶさ斬り』」
137: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:56:44.11 ID:h8aZzv9Z.net
タイムマスター「ぐっ……おのれ『メラミ』」

真姫「『メラミ』」

タイムマスター「ぐわあ」

穂乃果「真姫ちゃん!」

真姫「……」ゴゴゴ

穂乃果「えっ……」

タイムマスター(なんだ今の魔法は!?同じ『メラミ』なのに私の攻撃を押し返しさらにこのダメージ……)

タイムマスター(どう考えても『メラゾーマ』いやそれ以上の威力……)

真姫「『メラミ』」
138: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:57:10.91 ID:h8aZzv9Z.net
タイムマスター(なるほど……怒りで力が一時的に覚醒したか……)

タイムマスター(どうやら間抜けな参謀気取りは我々のようだな……申し訳ありません……オルゴデミーラ様……)

タイムマスター「ぐわああああああああああ」バタッ





凛「あっ真姫ちゃん!穂乃果ちゃん!」

花陽「勝ったんだね!」

穂乃果「う、うん……」

真姫「……」スッ

凛「って真姫ちゃん何しようとしているの!?」
139: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 20:58:20.72 ID:h8aZzv9Z.net
真姫「三人に会えて……まあそれなりに楽しかったわ……ありがとう」

花陽「真姫ちゃん!?」

穂乃果「だめだよ真姫ちゃん!自殺なんて穂乃果が許さないよ!」ガシッ

真姫「離して!もう嫌なの!ばかみたいに十五回も殺されて……それでもここまできた……」

真姫「なのに……なのに……」ポロポロ

花陽「穂乃果ちゃん……ひょっとして国の人たちは……」

穂乃果「うん……ウルフデビルにやられた……」

花陽「そんな……」

凛「……真姫ちゃん!」

真姫「なによ……」ポロポロ
140: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 21:00:14.83 ID:h8aZzv9Z.net
凛「ちょっと眠ってるにゃ」スタン

花陽「凛ちゃんいきなり手刀なんて……」

凛「でもこのままじゃ真姫ちゃん何するかわかんないよ」

花陽「まあそうだけど……」

穂乃果「……」

花陽「?どうしたの穂乃果ちゃん」

穂乃果「二人共ごめんね……穂乃果決めたんだ……」

穂乃果「ジートパングに帰る道に付き合ってもらってるけど行き先を変えることにしたの」

穂乃果「オルゴデミーラを倒しに行くことにした……でないとこの先真姫ちゃんは笑えなくなる……」

穂乃果「またいつ自殺しようとするかわからない……」

穂乃果「だからこれ以上危険な目に遭わせられない……ここで二人とはお別れだね……」

花陽「馬鹿なんですか穂乃果ちゃんは!!」
141: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 21:01:02.30 ID:h8aZzv9Z.net
穂乃果「えっ!?」

花陽「私も凛ちゃんも友達をこんな目に遭わされて怒りで胸がいっぱいです!!」

花陽「それなのに穂乃果ちゃんは私たちには帰れって?ふざけないでください!!」

花陽「それに穂乃果ちゃん一人で勝てるわけないじゃん!!」

花陽「私たちも行きます!!もし次に私たちに気を使って一人で抱え込もうとしたら絶交です!!」

穂乃果「ふふっごめんね花陽ちゃん」

凛(勝手に決まったにゃ……まあ凛もそのつもりだけど……)

穂乃果「とりあえず外に出ようか」

凛「あっ……そういえばまだ敵がいるにゃ……」

花陽「今からあれを相手にするのは正直しんどいな……」

穂乃果「そうだ!まだマシンマスターがいるんだよね」

凛「いやマシンマスターはもう倒したんだけど新手がとんでもなく強いんだにゃ」
142: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 21:01:29.26 ID:h8aZzv9Z.net
穂乃果「その敵は今どこにいるの?」

凛「表でからくり兵と戦ってるにゃ」

穂乃果「ほえ?」

花陽「説明するより見たほうが早いかな……表に行こうか」

凛「凛が真姫ちゃんをおんぶしてあげるにゃ」





凛「いた!?」

穂乃果「ってすごい!からくり兵が全滅してる!」

花陽「それにデスマシーンももう動かないみたい」

凛「作戦がハマりすぎてちょっとひくにゃ……」
143: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/15(土) 21:02:17.58 ID:h8aZzv9Z.net
デスマシーン「……」ガシャン

凛「ってまだ動いてる!?」

デスマシーン「……マキ」

穂乃果「あれ?今真姫って……」

デスマシーン「マキ……スマナカッタ……」

花陽「これって……」

デスマシーン「フガイナイチチヲ……ユルシテクレ……」

デスマシーン「ソレト……シアワセヲミツケテクレ……」

デスマシーン「ワタシハオマエニ……アタエルコトガデキナカッタガ……」

デスマシーン「コレヲ……シアワセニナッテクレ……」ガタン

花陽「これは……」





 三人は真姫を連れて無人の宿に入った
149: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 14:39:30.95 ID:B8yyetsQ.net
真姫「ん」

真姫「……(ああ、凛に気絶させられたのね)」

花陽「真姫ちゃん大丈夫?」

真姫「ああ花陽いたのね……二人は?」

花陽「隣の部屋でぐっすり寝てるよ」

真姫「そう」

花陽「……」

真姫「……」

花陽「私もね……自殺しようとしたことがあったんだ……」

真姫「……」
150: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 14:48:47.69 ID:B8yyetsQ.net
花陽「村の風習でね……凛ちゃんが生贄に選ばれちゃったの……」

真姫「……」

花陽「凛ちゃんのいない世界で私は生きていけない……だから死のうと思った……」

真姫「……」

花陽「でもね穂乃果ちゃんのおかげで気づいたんだ……何も悪いことをしてないのになんで私が苦しまなきゃいけないんだろって」

真姫「そう」

花陽「自殺をしても私を苦しめる敵に何もダメージはない……そんなの死に損……」

真姫「……」

花陽「だから花陽は自分勝手に生きることにしたの」

花陽「何を敵に回しても凛ちゃんと一緒にいるって」
151: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 14:57:15.75 ID:B8yyetsQ.net
真姫「ばかね」

花陽「ありがとう」

真姫「……」

花陽「でもね凛ちゃん以外にも大切な人が出来ちゃったの……」

真姫「……」

花陽「穂乃果ちゃんと……真姫ちゃんの二人」

花陽「だから花陽の許可なく勝手に死ぬのは禁止なんだ。花陽はわがままだから」

真姫「じゃあどうすればいいのよ」

花陽「『幸せになって』」

真姫「何よ……急に……」
152: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:04:51.70 ID:B8yyetsQ.net
花陽「真姫ちゃんのパパからの伝言だよ」

真姫「はあ?からかうのもいい加減にしなさい!」

花陽「からかってないよ。真姫ちゃんのパパは生きてたの。そして私たちは助けてもらった」

真姫「どういうことよ……」

花陽「マシンマスターの秘密兵器にデスマシーンっていう魔物がいたの。強さは一匹でからくり兵を全滅させるほど」

真姫「そんなのがいたの……」

花陽「詳しい経緯はわからないけどこのデスマシーンに真姫ちゃんのパパがいたの」

真姫「意味がわかんないけど」

花陽「うん。花陽もわからないや」

真姫「なにそれ……」
153: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:11:36.49 ID:B8yyetsQ.net
花陽「真姫ちゃんこれを」

真姫「赤い石のネックレス?」

花陽「贈り物だよ」

真姫「……」スッ

花陽「似合ってるよ」

真姫「……」

真姫(なんだろう……暖かい気持ちが溢れてくる……)

真姫「……」ポロポロ

花陽「真姫ちゃん、私たちオルゴデミーラを倒しに行くんだ」

真姫「えっ!?」
154: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:20:10.54 ID:B8yyetsQ.net
花陽「自殺するくらいなら一緒に行かない?」

真姫「そんな……」

花陽「明日の朝返事を聞かせてね。じゃあおやすみ」

真姫「……」





真姫「……」

真姫(どうすればいいのよ)

真姫(私はもう一人ぼっち……それなのに残りの人生復讐に費やせっていうの?)

真姫(パパとママがいなくても……二人をよく知ってる国の人を助けることが出来れば寂しさも紛れると思ってあいつらに戦いを挑んだ……)

真姫(でもオルゴデミーラを倒したところで私の心に満たされるものはあるの?)
155: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:26:04.02 ID:B8yyetsQ.net
真姫(それともなに?私みたいな不幸な人を出さないために私が戦えって?ばかばかしい……)

真姫(それに相手は魔王……返り討ちに遭うのなんて目に見えてる……)

真姫(どうせ死ぬならさっさと死んだほうが楽だわ)

真姫(……)

真姫(……大切な人か)

真姫(はぁ)

真姫(疲れた……もう寝よ……)





真姫パパ「真姫!真姫!」

真姫ママ「真姫ちゃん!」
156: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:40:39.40 ID:B8yyetsQ.net
真姫「えっ!?パパ?ママ?どうして?死んじゃったはずじゃ……」

真姫パパ「あぁ私たちは魔物の手にかかって死んでしまった」

真姫「じゃあなんでいるのよ!?」

真姫ママ「真姫ちゃん……長い間辛い思いをさせてごめんね」

真姫「それよりこの状況を説明してよ!」

真姫パパ「すまないが時間があまりない。真姫この十五年間辛かっただろ」

真姫「何よ!辛かったわよ!だからなんなのよ!」

真姫パパ「おまえはこの年にして多くのものを失った」

真姫「だからさっきからなんなのよ!」

真姫ママ「でもよく考えて……手に入れたものはないかしら?」

真姫「そんなのあるわけないじゃない!」
157: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:41:41.21 ID:B8yyetsQ.net
真姫パパ「そうか……言い方を変えよう。希望に出会わなかったか?」

真姫「えっ!?」

真姫ママ「あなたの心に明かりを灯してくれた。そんな子たちに出会わなかったの?」

真姫「……会った」

真姫パパ「おまえは一人取り残される恐怖を……愛する者を失う恐怖を知っている……」

真姫パパ「これから死地に向かう彼女たちにお前がしてやれることはなんだ?」

真姫「何よ!私をおいて勝手に死んだくせに偉そうなこと言わないでよ!」

真姫パパ「確かにそうだな……最後に一言言わせてくれ……」

真姫パパ「愛してるぞ真姫。幸せを見つけてくれ」

真姫ママ「大好きよ。体に気をつけてね」





真姫「……」

真姫(夢か……)
158: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:47:55.50 ID:B8yyetsQ.net
真姫(三人は隣の部屋ね……)





ガチャ

真姫(三人ともまだ寝てるわね)

真姫「……」

真姫「この前の仕返しよ。えいっ」

穂乃果「ぐえっ」バフッ

真姫「残りの二人にも……えいっ!えいっ!」

凛「にゃ」バフッ

花陽「う」バフッ
159: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:48:48.53 ID:B8yyetsQ.net
真姫「三人とも起きたかしら」

凛「真姫ちゃん何するにゃ」

花陽「覚悟は出来てるよね?」

真姫「あら?私はあなたたちの顔に枕を当てて起こしてあげただけよ」

穂乃果「穂乃果の睡眠を妨げるものは何者でも許さないよ……いくよ、えいっ!」

真姫「ふふっ残念外れ」

凛「かよちん!凛たちもいくよ!」

花陽「うん」

真姫「朝からうるさい人たちね。まったく……」
160: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:54:57.40 ID:B8yyetsQ.net
ギャーギャー

カクゴー

イックニャー

ヴェエエエ

ワーワー





凛「朝から疲れたにゃ」

真姫「……」

穂乃果「同じく」

真姫「……」

花陽「お腹すいたよぉ」

真姫「……」
161: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 15:56:50.14 ID:B8yyetsQ.net
真姫「もう一度言うけどこの三日間そこそこ楽しかったわ」

花陽「!?……」

真姫「どうやら私にとってあなたたちはかけがえのない存在になったみたい」

真姫「そんなあなたたちがオルゴデミーラとの無謀な戦いに挑もうとしている」

真姫「お願いだから……そんな馬鹿なことはやめて!」

花陽「……」

穂乃果「無理だよ真姫ちゃん」

真姫「でしょうね……言ってみただけ」

真姫「……私はもう一人になりたくないの」

真姫「だからあなたたちをこのまま見殺しにできない」

凛(戦う前から負け認定ってちょっとひどくないかにゃ)
162: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:05:08.62 ID:B8yyetsQ.net
真姫「だから……私も行く事にするわ」

真姫「文句ある?」

花陽「ふふっ」

穂乃果「大歓迎だよ!」

凛「にゃー!」

真姫「……ありがと」

真姫(パパ、ママ。見てて必ず幸せになる)

真姫(辛い道だけど……あなたたちとならきっと乗り越えられる!)





穂乃果「よし早速オルゴデミーラの本拠地に乗り込むよ!」

花陽「そうなるとここから海へ出て東のアトランティス大陸だね」

穂乃果「うん!そこが魔王のアジトだからね」

凛「なんかぞくぞくしてきたにゃ」
163: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:05:53.82 ID:B8yyetsQ.net
真姫「ダメよ!却下!」

穂乃果「えぇなんで?」

真姫「そんなこと勝ち目がないからに決まってるじゃない」

凛「なんでそんなことわかるにゃ!」

真姫「いや……相手が魔王なんだからそもそも勝てる気でいるあなたたちがおかしいのよ」

真姫「それに私たちはあの三幹部にすらギリギリの勝ちだったのよ」

凛(他はわかんないけどマシンマスターは凛一人でも余裕だったにゃ)

真姫「いい?オルゴデミーラは他の魔王と比べると多くの幹部を持っていることが特徴よ」

真姫「そしてオルゴデミーラの幹部になる条件は圧倒的な強さを持っていることか特異な能力を持っているかのどちらかを満たすこと」

真姫「三幹部は後者の理由で幹部に名を連ねている。つまり強さはオルゴデミーラ軍の中では下に位置するの」
164: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:25:08.61 ID:B8yyetsQ.net
穂乃果「真姫ちゃん詳しいねー」

真姫「十五年もあればあいつらからいろいろ聞き出せるわ」

真姫「話を戻すと私たちはもっと強くなる必要がある。今戦いを挑むことはあまりにも無謀ってこと」

花陽「でもじゃあどうするの」

真姫「世界各地を回っていきましょう。その旅の中で出会う敵を片っ端から倒してどんどんレベルを上げていく」

凛「そんなのんびりしてる暇あるのかにゃ?」

真姫「大丈夫よ。オルゴデミーラの敵はなにも人間だけじゃない」

真姫「世界の覇権を握ろうとしているのは他の魔王も同じこと。つまり魔物同士でも戦争は頻繁に起こっている」

真姫「今一番勢力の大きい魔王軍は間違いなくオルゴデミーラ」

真姫「だから私たちはなるべくオルゴデミーラの幹部を倒していって他の二人の魔王と力を拮抗させるの」

真姫「力が拮抗すれば魔物同士の戦いも両軍大きな被害を生むわ。こうやってなるべく敵の数を少しずつ減らしながら私たちは力をつけていくの」
165: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:32:34.31 ID:B8yyetsQ.net
穂乃果「ほえ~」

花陽「確かにその方が良さそうだね」

凛「真姫ちゃん姑息だにゃー」

真姫「凛?」ギロッ

凛「ま、真姫ちゃんはずる賢いにゃー」アセアセ

真姫「褒めてないんだけど……」

真姫「それで次の目的地なんだけどあなたたちどこに向かおうとしてたの?」

花陽「ジートパングだよ」

真姫「ってことは船が必要ね」

穂乃果「あれ?そこでいいの?」
166: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:38:21.13 ID:B8yyetsQ.net
真姫「流石にどこにどんな敵がいるかまでわからないから適当でいいのよ」

凛(いいのかにゃ?)

真姫「それよりジートパングに何しに行くの?」

穂乃果「穂乃果の故郷なんだ!」

真姫「へぇー里帰りってこと」

穂乃果「そうなんだ。実は穂乃果記憶喪失になっちゃったみたいで……記憶を戻すヒントがあるかなって」

真姫「!?……今さらりととんでもないこと言わなかった?本当なの?」

花陽「本当みたいなんだ。それで私たちは付き添いなんだ」

真姫「二人はどこ出身なの?」

花陽「えーっと……アステルカ……」

真姫「うっ、なんかごめんなさい」
167: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:42:56.65 ID:B8yyetsQ.net
花陽「別に私たちの生まれる前の話だし……それに戦争を仕掛けたのは私たちからだし」

花陽「でも不思議だよね。ラメリカとアステルカは戦争をしてたけど私たちは友達になれるって」

真姫「そう言ってくれると嬉しいわ」

穂乃果「それじゃあ早速ジートパングを目指そう」

真姫「っていってもこの国の人はみんな死んじゃったから船は出ないわよ」

穂乃果「自分たちで航海すればいいんじゃない?」

真姫「四人でできるわけないでしょ!」

花陽「この大陸に他に定期船がでてるとこって言えば北西の港町かな?」

真姫「そうね。港町ヴァンクーパーが次の目的地ね」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『二章ラメリカ帝国』完
168: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/16(日) 16:44:31.79 ID:B8yyetsQ.net
二章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣
Lv23・攻129・守130・早79・賢62・HP233・MP147・はやぶさ斬り
真姫・扇・扇
Lv25・攻100・守118・早119・賢139・HP194・MP197・メラミ・花吹雪
凛・爪・爪
Lv23・攻132・守121・早139・賢80・HP219・MP121・タイガークロー
花陽・盾・杖
Lv22・攻55・守109・早67・賢120・HP208・MP215・イオラ・ベホイミ
175: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:12:49.19 ID:pVjHa0w9.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『三章港町ヴァンクーパー』

真姫「ここが港町ヴァンクーパーね」

凛「ここらへんの魔物はあまり強くなかったね」

花陽「うん。私たちも少しずつ強くなってるってことかな」

真姫「とりあえず今日は遅いし宿に行きましょうか」

花陽「そうだね。船もさっき出たのが最終便みたいだしジートパングに行くのは向かうのは明日だね」

穂乃果「よーしじゃあ今日も」

凛「枕投げ大会を」

真姫「やらないわよ!」

穂乃果凛「えぇ!?」
176: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:13:35.32 ID:pVjHa0w9.net
真姫「当たり前じゃない!あんなことやってたら体が持たないわよ」

真姫「それに他の宿泊者の迷惑でしょ。少しは頭を使いなさい」

穂乃果凛「はーーい」

花陽「宿はここでいいかな?」

真姫「そうね。カジノで大儲けしたけど無駄遣いはできないしちょうどいいわね」

花陽「すいませーん。一泊で四人部屋ありますか?」

宿屋「ええあるけど……ここに泊まるんですか?」

花陽「あ、はい」

宿屋「はあそうですか……では一つお願いなんですが夜になったら決して外には出ないでください」

宿屋「それと速やかに寝てください」
177: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:13:57.70 ID:pVjHa0w9.net
真姫「ほら枕投げなんて馬鹿な真似はだめよ」

穂乃果「わかってるよ」

宿屋「では二階の一番奥の部屋を使ってください」





花陽「なんかあの宿屋さん私たちを泊めたくないみたいだったね」

真姫「うるさそうなのが二人もいたからじゃない?まあそれにしても感じ悪かったけど」

花陽「二階の一番奥っとこの部屋だね」

??「!?」

真姫「じゃあご飯食べたらすぐに寝ましょうか」ガチャッ

??「ちょっとあんたたち」ダッ

真姫「な、誰よ」
178: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:15:10.86 ID:pVjHa0w9.net
凛「あっカジノでボロボロに負けてた人にゃ」

穂乃果「ほんとだ!ご愁傷様です」

??「ぐっあの時はよくも……ってその話はもういいのよ」

??「なんでここにいるのよ!っていうかなんで生きてるの!」

穂乃果「なんでって言われても」

真姫「!?そうよ!なんであなた生きているの!?」

花陽「確かに!?みんな死んじゃったはずなのに……」

??「いや……質問しているのはわたしなんだけど……」

??「その様子だとラメリカで不審死が起きたことは知っているようね」

??「ったくなんであんなことが起きたのかまるで意味わからないわ」

穂乃果「穂乃果たち知ってるよ」
179: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:16:04.34 ID:pVjHa0w9.net
??「えっほんとう!?」

穂乃果「うん」

??「ちょっと私にも教えなさいよ!」

穂乃果「う、うん……」

真姫(めんどくさ……)

凛(うるさいにゃ)





??「ふーんなるほど。大体わかったわ」モグモグ

穂乃果凛花陽「」モグモグ

??「それにしてもあんた……えーっと真姫だっけ?」モグモグ

真姫「そうよ。あなたは?」モグモグ
180: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:16:37.99 ID:pVjHa0w9.net
??「にこよ。あんた強いわね。こんなにも悲惨な目に会いながらもあなたの目はまっすぐと前を向いている」モグモグ

にこ「そして復讐のためではなく幸福のためにオルゴデミーラを倒しに行く」モグモグ

にこ「もちろん復讐の心もあるでしょうけどこういった生き方は普通できない」モグモグ

にこ「素直に尊敬するわ」モグモグ

真姫「な、なによいきなり」モグモグ

穂乃果凛花陽「」モグモグ

にこ「他の三人からも強い意思を感じるわ。良いパーティーね。ふぅーごちそうさま」

穂乃果凛花陽「」モグモグ

凛(ものすごい上から目線にゃ)

にこ「それじゃあ私は自分の部屋に戻るわ。お邪魔したわね、おやすみなさい」ガチャッ
181: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 02:17:24.14 ID:pVjHa0w9.net
花陽「はぁ~ごちそうさまです。私たちももう寝ようか」

真姫「そうね。二人共食べ終わった?」

穂乃果「うん!ごちそうさま」

凛「ごちそうさまにゃ」

真姫「じゃあおやすみなさい」





にこ(自分の心に一つ大きな芯を持っている。ああいう子たちがほんとに少ない)

にこ(そしてそういう子たちが馬鹿をみる世界が今の現状……)

にこ「はあ……どこにいるのよ……」

にこ(会いたい……)
185: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:01:37.96 ID:pVjHa0w9.net
ドカーーーーン

ズドーーーン

キャーーー

ワアーーー

凛「にゃにゃ、何事にゃ!?」

花陽「外でものすごい音がしたよ」

穂乃果「雪穂ーお茶ー」スピー

真姫「起きなさい穂乃果」ヒュン

穂乃果「うっ」バフッ

穂乃果「穂乃果の眠りを妨げるものは……」
186: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:02:42.15 ID:pVjHa0w9.net
真姫「それどころじゃないのよ。見て外を」

穂乃果「!?魔物だ!」

真姫「鞭を持った魔物が一匹に取り巻きが三匹ってところね」

凛「でも何かおかしいよ……夫婦っぽい人たちが取り巻きにずっと抱きついたままで鞭の魔物は笑っているだけだよ」

花陽「うん……なんだかとっても奇妙だよ」

穂乃果「とりあえず行ってみよう」

真姫「!?あいつらもう去る気よ!急ぎましょう」ガチャッ

にこ「あっ」

真姫「あなたも起きたのね」

にこ「そりゃああんな大きい音聞いて起きないのは死人くらいでしょ」

穂乃果「……」
187: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:03:31.32 ID:pVjHa0w9.net
真姫「何してんの穂乃果、早く階段降りるわよ」

穂乃果「わかってるよー」

にこ「あれ?宿屋の人」

宿屋「やはり起きてしまいましたか」

真姫「どういうことよ」

にこ「まさかあんたこのこと知ってるんじゃ」

宿屋「えぇ町の者全てが知っています」

にこ「ちょっと説明しなさい」

宿屋「それは広場にいる町長に聞いてください」
188: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:04:02.09 ID:pVjHa0w9.net
にこ「っ、早く行くわよ」





凛「魔物はもう行っちゃったにゃ」

にこ「えらく人が集まってるわね」

真姫「あんな騒ぎがあったんだから当然でしょ」

町民A「うぅっ……たかし……」ポロポロ

町民B「なんでなんだよ……」グスッ

穂乃果「……」

穂乃果「あの私たち旅の者なんですけど町長さんいますか?」

町長「私ですが何か?」
189: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:04:53.17 ID:pVjHa0w9.net
穂乃果「さっきここに魔物がいましたよね。何があったんですか?」

町長「そうですね。簡潔に言うとバリクナジャという魔物が現れて子供を魔物に変えて連れ去りました」

五人「!?」

真姫「なるほど……さっきの奇妙な光景が理解できたわ」

花陽「うん。魔物になっちゃった自分の子供を抱きしめていたんだね」

町長「旅の方お願いがあります。このことは他言無用でお願いします」

町長「この町は貿易による利益で成り立っています。このような話が広まると貿易に影響が出てしまう」

穂乃果「いえ大丈夫です。私たちがその魔物を退治してきます」

町民C「ほんとうか?」

町民D「ありがたいことだ」
190: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:05:31.91 ID:pVjHa0w9.net
真姫「人間を魔物に変えて自分の配下にしてるってことは多分魔王の部下ね」

凛「オルゴデミーラかにゃ?」

真姫「それはわからないけど可能性は高いわね」

町民E「でもあいつらが負けて魔物の怒りを買ったらどうする?」ヒソヒソ

町民F「あいつらが勝手にしたことにするしかないだろ」ヒソヒソ

穂乃果「町長さんバリクナジャがどこにいるかわかりますか?」

町長「町の北にある灯台を住処にしています」

穂乃果「よし行くよみんな!にこちゃんはどうする?」

にこ「……」

にこ「ちょっと待ちなさい穂乃果……まだこの町の人に聞かなくちゃいけないことがあるわ」

穂乃果「ん?」
191: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:08:33.77 ID:pVjHa0w9.net
にこ「町長バリクナジャがこの町を襲うようになったのはいつごろからです」

町長「半年前からです。今日のように満月の夜にやってきます。今日で六回目です」

にこ「今日で何人の子供が攫われたの?」

町長「ちょうど二十人です……」

にこ「そう」

にこ「この町の人でバリクナジャに戦いを挑んだ人はいる?」

町民C「いや誰も……」

にこ「なんで?」

町民C「なんでっていわれても……」

にこ「町の赤ん坊が魔物に変えて連れされたっていうのに呑気な人たちね」
192: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:09:03.82 ID:pVjHa0w9.net
町民D「勝てるかどうかわからないのにいきなり戦える訳無いだろ」

町民E「そうだそうだ!無謀に挑むより様子を見てからの方がいいだろ」

にこ「まあ一理あるわね。それで半年間も指をくわえて待ってて何か成果はあったのかしら?」

町民E「そ、それは……」

にこ「……」

にこ「虫酸が走るのよ!!あんたたちみたいなクズの集団を見ていると!!」

にこ「なんで自分の子供が攫われているのにのうのうと生きてんのよ!!」

にこ「人の親なら何をおいてもまず子供の身を考えるべきなんじゃないの!!」

にこ「それ以外のクズも子供の心配よりも先に貿易の心配……ふざけんじゃないわよ!!」

にこ「なんで誰も剣をとらない!!誰も拳を握らない!!」
193: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:10:03.52 ID:pVjHa0w9.net
にこ「戦わないだけならまだいいわ!!あんたら解決するために頭の一つでも動かしたの!!」

にこ「なんか考えがあったやつは言ってみなさい!!」

町民「……」

にこ「ほらね。あんたたちはいろいろと言い訳を見つけて現実から逃げてるだけよ!!」

にこ「穂乃果!真姫!凛!花陽!」

にこ「残念だけど私の命をこんな腐った人間どものために使うことはできないわ。じゃ」

穂乃果「にこちゃん……」

町民F「あいつも適当な理由をつけて逃げてるだけじゃないか」ボソッ
194: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:10:36.26 ID:pVjHa0w9.net
真姫「そこのあなた……何か言った?」ギロッ

町民F「な、なんも言ってねぇよ」

花陽「穂乃果ちゃんどうする?」

穂乃果「もちろん行くよ」

真姫「そうね。私たちの旅の目的は幹部を倒しながらレベルを上げていくこと。この町の人の人間性は関係ないわ」

穂乃果「よしすぐに灯台に向かおう!」

穂乃果(にこちゃん……なんであんなこと言ったんだろう?)

町民「…………」
195: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:13:57.90 ID:pVjHa0w9.net
―灯台―

真姫「ここね……バリクナジャのいる灯台は……」

花陽「そこそこ高いけどひょっとして一番上まで行かないといけないのかな?」

真姫「まあその可能性が高いわね」

凛「灯台の中も魔物だらけっぽいね」

穂乃果「凛ちゃんわかるの?」

凛「なんとなくだけど気配でわかるにゃ」

真姫「それじゃあ行きましょうか」

町民「待ってくれー」ハアハア

穂乃果「えっ!?」
196: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:14:27.02 ID:pVjHa0w9.net
町民C「我々も戦う」

町民B「自分の息子を取り返す戦いなんだ」

町民F「それにあんなクソガキに好き放題言われたまんまじゃ引き下がれない」

真姫(なるほど……)

穂乃果(にこちゃんはこれを狙ってたのか!)

真姫「わかったわ、それじゃああなたたちは灯台にいる雑魚敵の相手をしてくれないかしら?」

真姫「なるべく私たちが体力を温存してバリクナジャに辿り着けるように援護して欲しいの」

町民D「任せろ!」

凛(にこちゃんは来ないのかにゃ?)

穂乃果「よし行くよ!」
197: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:14:53.57 ID:pVjHa0w9.net
真姫「一階からうじゃうじゃ魔物がいるわね」

町民C「ここの灯台は八階建てだ。おそらく八階にバリクナジャがいるはず」

町民E「俺ら町のものは三十五人。一フロアに五人ずつ残って魔物の足止めをするぞ」

穂乃果「よし私たちは一刻も早くバリクナジャを倒しに行くよ」

魔物A「」グサア

町民E「うわあああ」

花陽「!?『イオラ』」

魔物A「ぐわあああ」バタッ

花陽「大丈夫ですか?」

町民A「すまない……だが君の役目は私の援護ではない」

町民A「私たちのことは放っといて前に進んでくれ!」

花陽「!?……はい!」
198: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:16:13.01 ID:pVjHa0w9.net
真姫「行くわよ花陽、早くしなさい」

花陽「うん!」





穂乃果「ふうーここが八階だね」

凛「バリクナジャはどこにゃ?」

真姫「見当たらないわね」

真姫(それに魔物にされた子供たちも)

ビュビュン

凛「!?三人とも!伏せて!」

三人「!?」サッ
199: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:16:59.80 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「よく避けた。おまえら見ない顔だが……!?」

バリクナジャ「なるほどラメリカの同胞を葬ってくれた一味か」

花陽「もう私たちの情報がオルゴデミーラ軍で共有されてるの?」

真姫「そうみたいね、あんたはオルゴデミーラの幹部ってことでいいわね」

バリクナジャ「ああそうだ。同胞たちの仇ここで討たせてもらおう。ふん」ビュン

凛「当たらないにゃ」サッ

穂乃果「だけどあの鞭は鬱陶しいね」

凛「うん。なかなか間合いが詰められないにゃ」

花陽「ここは私が魔法で隙を作ります」

バリクナジャ「おっと下手な真似はするなよ。おまえらこっちに来い」
200: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:17:35.90 ID:pVjHa0w9.net
穂乃果「!?これって……」

花陽「魔物にされた子供たち……」

バリクナジャ「侵入者だ……処分しろ!」

魔物1「」ザスッ

魔物2「」バン

魔物3「」キイン

穂乃果「うっ」

真姫「くっそ」

花陽「うぅ」

バリクナジャ「ほーら隙ありだ」ビュン

凛「!?うにゃー」
201: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:18:12.78 ID:pVjHa0w9.net
花陽「凛ちゃん!?『ベホイミ』」

凛「うっ、かよちんありがとう」

バリクナジャ「どうした?さっさと攻撃してこないか?」

真姫「言われなくてもボコボコにしてあるから覚悟してなさい」

バリクナジャ「はっはっはっそれは楽しみだ」

真姫(そうはいってもこの魔物は村の子供たち攻撃できないわ)

真姫(でもこのままじゃジリ貧……どうすれば……)

バリクナジャ「ふん。所詮人間などこんな単純なことで手も足もでなくなる」

バリクナジャ「つまらんな。もう終わりにしよう『じひびき』」グラア

四人「うっ!?」
202: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:18:46.67 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「今だ。畳み掛けろ」

魔物1「」ザスッ

魔物18「」ズガッ

魔物20「」ドシャッ

魔物9「」ガアン

魔物5「」ズドン

魔物13「」グシャ





四人「……」フーフー
203: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:19:12.37 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「ほお丈夫だな。ラメリカの三体を倒せたのも納得だ」

バリクナジャ「だがわしはあいつらと違って戦闘に特化した幹部だ。お前たちでは歯がたたん」

凛「ほぼ人質作戦を使っといてよく言うにゃ」

バリクナジャ「ははっ戦闘に特化しているからこそこういった作戦が使えるのだ」

凛「ただの屁理屈にゃ」

真姫「うう『メラミ』」

バリクナジャ「ガードだ」

魔物7「ぐわあ」

真姫「!?盾にするなんて」

バリクナジャ「どうだ。もう一度攻撃してみるか?」
204: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:19:43.57 ID:pVjHa0w9.net
真姫「花陽まだMP残ってる?」

花陽「うん。みんなにベホイミ二回ずつはかけられる」

真姫「じゃあみんなに一回ずつかけといて。ここから反撃に移るわ」

花陽「でもどうやって?」

真姫「子供たちは……見捨てるわ……」

バリクナジャ「はっはっはっとうとう見捨てるか。だが見捨てたところでわしに敵うかな?」

穂乃果「だめだよ真姫ちゃん!」

真姫「わかってるわよそんなこと!でもこのピンチを脱するにはこれしかないでしょ!」

穂乃果「うっだけど……」

バリクナジャ「おもしろいぞお前ら。仲間割れまで見せてくれるとは」

バリクナジャ「だがそろそろ終わりだ。殺してやろう」
205: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:20:14.84 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「いや……ただ殺してもつまらんな。ひとまず捕らえて裸にひん剥いて磔にしてやろう」

バリクナジャ「この町の広場で磔にしてやるか……それともラメリカで磔にし同胞への手向けとするか……いやアトランティスもいいな」

バリクナジャ「ボロボロの体で拘束されて飢えて死んでいく。お前らへの最高の罰ではないか!!」

穂乃果「くっ……」

にこ「たぁ~っく何やってんのよ」

穂乃果「にこちゃん!」

バリクナジャ「新手か……(にこ?)」

にこ「全くしょ~がないから来てあげたわよ」

にこ「穂乃果!さっきは真姫が正しいわ。常に最悪の場合を想定して戦いなさい」

にこ「今ここで子供も助けられずにあんたたちがくたばってもなんの得にもならないでしょ」

穂乃果「うう……はい」
206: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:21:01.11 ID:pVjHa0w9.net
にこ「それに真姫の決断も遅すぎよ。ボロボロになる前に決断しなさい」

真姫「……わかってるわよ」

花陽「やっぱりにこちゃんは優しいね。町の人たちを結局助けに来て」

にこ「……勘違いしないでよ。私はあのクズたちのためにここに来たんじゃないわよ」

にこ「ただ子供たちには何も罪はない。そしてあなたたちみたいな揺るぎない芯を持つ人間を見殺しにできないだけよ」

にこ「まあ町の連中もどうやらガチクズではないみたいだけど……」

花陽「ふふっ」

にこ「それじゃあ反撃と行きましょう」ニコッ

バリクナジャ「ハハッいまさら小娘が一人増えてどうなる?」

にこ「ねえ、私が一番嫌いなタイプって知ってる?」
207: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:21:38.73 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「……いきなりどうした」

にこ「笑わないやつよ……だからこの町にいる気分は最悪だったわ」

バリクナジャ「それがどうした」

にこ「じゃあ一番許せないのはどんなやつだと思う」

バリクナジャ「……」

にこ「人の笑顔を奪うやつよ」

四人「……」

にこ「この町の人たちから笑顔を奪うそんなあんたがどうしようもなく憎い」

にこ「覚悟しなさい!」

バリクナジャ「この状況を覆せるか?おもしろいやってみろ!」
208: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:22:27.84 ID:pVjHa0w9.net
にこ「簡単よ。ちょっと痛いけど手加減するから我慢しなさいよ『スリープダガー』」

魔物1~5「」バタッ

穂乃果「すごい一気に五体も」

真姫「でも流石に容赦なさすぎよにこちゃん」

にこ「あら?あんたらみたいな二流と一緒に一緒にしないでくれる」

魔物1~5「」スースー

凛「真姫ちゃん!魔物たち死んだんじゃなくて寝てるだけだよ」

真姫「ほんと!?」

にこ「足でまといにしかならないんだからこんなの眠らせておけばいいのよ」

バリクナジャ「よくも……これ以上させるか」
209: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:23:47.99 ID:pVjHa0w9.net
にこ「他も眠らせてくるから少しあいつの面倒見ててね」

四人「了解!」

バリクナジャ「邪魔をするな」ビュン

凛「いい加減慣れたにゃ」ガシッ

バリクナジャ「わしの鞭を掴んだだと」

真姫「さっきからストレス溜まってイライラしてるのよね『メラミ』」

花陽「私もかな『イオラ』」

バリクナジャ「ぐっこの程度の魔法でくたばらんわ!」

穂乃果「凛ちゃんのおかげでやっと間合いを詰めれたよ『はやぶさ斬り』」

バリクナジャ「がふっおのれ『じひびき』」

四人「」サッ
210: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:24:21.30 ID:pVjHa0w9.net
凛「よっとそんな単調な攻撃二度目は通用しないにゃ」

バリクナジャ「くそっ」

にこ「あらせっかく全部眠らせたのにもう終わりそうね」

バリクナジャ「おのれ……お前さえ現れなければ……必ず始末してやる」ビュン

にこ「残念外れ」サッ

にこ「お返しよ『カオスエッジ』」

バリクナジャ「ぐはっ……なんだ体が痺れてきたぞ……」

にこ「どうやら麻痺を引いたようね、運がいいわ」

にこ「ほらあんたたちがはじめた戦いなんだからあんたらで止め刺しなさい」

穂乃果「うん」
211: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:25:05.26 ID:pVjHa0w9.net
バリクナジャ「おのれ……きさまら……よくも……よくも……」

バリクナジャ(思い出したぞにこ……ツバサたちとボトクに立ち向かった……)

バリクナジャ「うわああああああああああ」バタッ





 バリクナジャは倒れた
 魔物にされた子供たちは無事に元の姿を取り戻した
 町の人もそれぞれの戦いを終えていた
 五人と町の人は子供を連れ町へと戻っていった
 




穂乃果「もうすっかり朝だね」

真姫「ええ」
212: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:25:39.78 ID:pVjHa0w9.net
凛「眠いにゃ」

花陽「うん宿に行って寝よう」

真姫「あのジートパング行きの船が来たら起こしてもらえませんか」

町長「わかりました。あなた方には感謝しきれません出来れば……」

真姫「ごめんなさい」

穂乃果「今は……」

凛「眠気と疲労で限界にゃ」

町長「そ、そうですか……ではまた後で……」

花陽「にこちゃんはどうする?」

にこ「そうね私も休ませてもらおうかしら」
213: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:27:16.52 ID:pVjHa0w9.net
穂乃果「じゃあみんなおやすみー」

にこ「ええおやすみなさい」





にこ「あんたたち!そろそろ起きなさい」

真姫「うっん」

花陽「ふぁ~おはよう」

凛「にゃ~」

にこ「もう少ししたらジートパング行きの船が出るそうよ。準備しなさい」

穂乃果「」スピー

にこ「って穂乃果はまだ起きないのね」
214: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:27:42.16 ID:pVjHa0w9.net
にこ「私も自分の準備があるから穂乃果起こしてさっさと船に向かいなさいよ」

凛「はーい」





にこ「やっと来たわねあんたたちもうすぐ船出るわよ」

凛「穂乃果ちゃんを起こすのに手間取ってたにゃ」

にこ「まあそんなところだと思ってたわ。ほら町の人があんたらに言いたいことがあるらしいわ」

町長「町の者を代表して言わせてもらう。本当にありがとう」

町長「そしてにこ殿」

にこ「!?わたし?」
215: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:28:37.81 ID:pVjHa0w9.net
町長「あなたの言葉がなかったら我々は立ち上がることが出来なかった。あなたには頭を上げることができない」

にこ「別に私はあんたらへの不満をぶつけただけよ、感謝される覚えはないわ」

花陽「ふふっにこちゃん照れてる」

真姫「まったく素直じゃないわね」

凛(真姫ちゃんには言われたくないにゃー)

町長「少ないですがこれは感謝の気持ちです。あななたたちの旅の無事を祈っています」





にこ「じゃあんたらとはここでお別れね」

にこ「ここからジートパングへの航路だと魔王ムドーの本拠地ムー大陸の近くを通るわね。気をつけなさいよ」

真姫「ええ気をつけるわ」
216: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:29:39.67 ID:pVjHa0w9.net
花陽「魔王ムドー……オルゴデミーラと争っている魔王だね」

穂乃果「うーん」

凛「穂乃果ちゃんどうしたにゃ?」

穂乃果「やっぱりこうだよね。うんうん」

花陽「?」

穂乃果「にこちゃん!私たちと一緒に行こう!」

凛「おっグッドアイデアにゃ!」

にこ「……」

にこ「悪いわね。私は今人探しの途中……だからあんたたちとは行けないわ」

穂乃果「それで旅をしてるんだ」
217: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:30:18.96 ID:pVjHa0w9.net
にこ「残念だけどここでお別れね。またどこかで会ったらよろしくね」

穂乃果「そうか……残念だけどまたねにこちゃん」

凛「そうだ!凛たちも人探しを手伝ってあげるにゃ!」

花陽「名案です!にこちゃんその人の名前は?」

にこ「レブレサックって名前の神父よ。いろいろとすまないわね」

真姫「何よいまさら」

にこ「じゃあもし会うことが出来たら私が会いたがっているから村に戻ってきなさいって伝えておいて」

穂乃果「任せて!」

真姫「穂乃果そろそろ船が出るわよ」

にこ「じゃ縁が会ったらまた会いましょう」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『三章港町ヴァンクーパー』完
220: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/17(月) 21:35:01.51 ID:pVjHa0w9.net
三章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り
Lv26・HP259・MP164・攻撃144・防御144・賢さ70・素早87

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪
Lv27・HP207・MP211・攻撃107・防御127・賢さ149・素早127

凛・爪・爪・タイガークロー
Lv25・HP236・MP130・攻撃14・1防御130・賢さ87・素早150

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv25・HP233・MP241・攻撃61・防御123・賢さ134・素早75

にこ・短剣・短剣・スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ホイミ
Lv37・HP288・MP259・攻撃153・防御140・賢さ188・素早201
229: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:11:59.94 ID:7Y0TXEH0.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『四章ジートパング帝国』

真姫「もうすぐジートパングね」

花陽「穂乃果ちゃんの記憶が戻るといいね」

穂乃果「うん」

真姫「っていっても失った記憶って一部だけなんでしょ?」

穂乃果「多分最近の記憶を中心に少しだけ失っているみたい」

真姫「それなら記憶が戻る可能性は高いわね」

凛「上陸したらどうするにゃ?」

真姫「そうね……穂乃果ジートパングの地理は覚えてる?」

穂乃果「うん覚えてるよ」
230: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:13:00.56 ID:7Y0TXEH0.net
花陽「穂乃果ちゃんの家に行くのはどうかな?」

真姫「確かに名案ね……穂乃果それでいい?」

穂乃果「いやー友達を家に招待なんて久しぶりだよ」

花陽「そっかぁジートパングには穂乃果ちゃんの友達がいるもんね」

穂乃果「うんえーっと……あれ……?すっごく大好きな友達がいたはずなのに思い出せない……」

凛「またもや記憶喪失の弊害にゃ」

真姫「でも穂乃果の家族に聞いて友達に会うことが出来たら思うより早く解決しそうね」

花陽「家族については覚えているよね?」

穂乃果「それは大丈夫!お父さんにお母さん!それに妹の雪穂だよ!」

凛「じゃあジートパングについたら穂乃果ちゃんの家だね」
231: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:13:41.49 ID:7Y0TXEH0.net
船員「嬢ちゃんたちあの大陸を見てみな」

穂乃果「あれって……」

花陽「うっすらとだけど見えるね……」

船員「ああムドーの根城であるムー大陸だ」

船員「嬢ちゃんたちが倒そうとしているオルゴデミーラと争っている魔王の一人ムドー」

船員「実はジートパングにちょっかいをかけてるって噂だ。気をつけな」

真姫「ひょっとしたらかなり面倒なことになるかもね」

船員「そろそろ日が暮れる。部屋に戻って休んできな。明日の昼にはジートパングに着く予定だからそれまでゆっくりしてるといい」

凛「はーい」





 そして無事に船はジートパングに辿り着いた
232: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:14:30.82 ID:7Y0TXEH0.net
凛「初めての船旅だったけどそこそこ楽しかったにゃ」

真姫「じゃあここからの道案内は任せたわよ穂乃果」

穂乃果「うん、私の家は城のすぐ近くだからこれからムサシのクニにあるオトノキって場所を目指すよ」

花陽「そういえばジートパングも帝国だったんだよね」

穂乃果「うん。ジートパングは約七十あるクニの集合体なんだ」

凛「そんなにあるのかにゃー」

穂乃果「まあ一つ一つのクニはそんなに大きくないから、全部合わせてもラメリカには全然敵わないね」

真姫「現在地ってわかる?」

穂乃果「うん。ここはシモウサのクニでムサシの隣だよ」

花陽「じゃあ結構早めにオトノキにつけるのかな?」
234: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:16:38.42 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「そうだねぇ……馬を借りれたら夕飯までには家に帰れるかな」

真姫「なら馬を借りに行きましょう。お金ならあるんだし」

凛「おっちょうどいいところに、あそこに借りれそうなところがあるよ」

穂乃果「すいませーん、馬を借りにきました」

馬屋「えーと女の子四人か。どうする?自分らで乗っていくかそれとも馬車にしとくか?」

穂乃果「じゃあ馬車でお願いします」

馬屋「了解っと。目的地はどこまで?」

穂乃果「ムサシのクニのオトノキまで」

馬屋「じゃあ四人とも後ろに乗って、出発するよ」





穂乃果「これで夕飯までには家につけるね」

花陽「馬車の中って結構揺れるね……」
236: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:17:17.21 ID:7Y0TXEH0.net
凛「かよちんひょっとして酔ったのかにゃ」

花陽「そこまでじゃないから大丈夫だよ」

馬屋「お客さんたちオトノキに何しに行くんですか」

穂乃果「家がオトノキにあるんです」

馬屋「なるほど家には久しぶりに帰るんですか?」

穂乃果「そうです。アステルカやラメリカに行ってて、久しぶりの帰宅なんです」

馬屋「気をつけてくださいよ。最近オトノキに魔王ムドーが出没するなんて噂があるから気をつけてくださいよ」

穂乃果「それってどういうことですか?」

馬屋「いや、ただの根も葉もない噂なんですけど、巷でこの話が流行っているんですよ」

真姫「おかしな話ね」
237: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:17:51.92 ID:7Y0TXEH0.net
馬屋「だけど根も葉もないって言ったら嘘になるな……実は今帝国が二つに分かれてて、それが関係してるかもしれない」

穂乃果「詳しく話してもらえますか?」

馬屋「いいぜ。実は一ヶ月前に女王様がいきなり城をムドーに奪われたと言って、突如イズモのクニに城を造って遷都されたんだ」

馬屋「だがオトノキの城を見てみると全く姿が同じの女王様がおられる」

馬屋「人々はどちらの女王様が本物なのか見分けがつかず、結局東西で分離してるんだ」

真姫「見分けがつかないって……政治のやり方とかで区別できないの」

馬屋「それがどちらも昔と比べて悪政を敷くようになってな。中には両方偽物と疑う者もいる」

馬屋「ただ悪政といっても少し税が増えて軍備が増強されたくらいだけどな」

馬屋「俺から言わせればすぐ近くで自分の偽物が帝国を建てているんだ。ある程度はしょうがないだろ」

馬屋「だからクニを見渡してもそこまで不穏な空気は漂っていない」
238: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:18:23.65 ID:7Y0TXEH0.net
馬屋「だけど東西の境であるミノのクニ近辺はかなり荒れてるらしいぜ」

馬屋「だがまだ一ヶ月しか経ってねえからな……ひょっとしたらここもそのうち荒れるかも知れねえ」

穂乃果「こんなことが起きてたんだ…」

馬屋「ああそれともう一つ、二ヶ月前にムドーに挑んだ人間が三人いたんだ……」

馬屋「この帝国の女王の娘……兵士長の娘……それとそいつらの親友の女の子……」

馬屋「まあ残念ながら三人とも死んでしまったんだけどな……」

馬屋「ひょっとしたらこれも噂に関係があるかもしれないな」

真姫(……)

馬屋「よしオトノキについたぞ」

花陽「ありがとうございます」
239: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:19:09.23 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「それにいろいろとお話ありがとうございます」

馬屋「いいってことよ。じゃあ気をつけて」





穂乃果「うんうん。見慣れた風景だね」

凛「もうかなり近いのかにゃ?」

穂乃果「うん。あと歩いて五分ってところだね」

凛「よーし早く行こう穂乃果ちゃん」

穂乃果「よし穂乃果についてきて」

真姫「穂乃果さっきの話どう思った?」
240: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:20:10.83 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「えーっと私の知らない間にとんでもないことになったなって」

真姫「そう」

花陽「どうしたの真姫ちゃん?」

真姫「穂乃果の記憶を戻すヒントがないかなって思っただけよ」

凛「ひょっとしてムドーに挑んだ女の子って穂乃果ちゃんじゃないの?」

真姫「私も一回それを疑ったわ。でも穂乃果はちゃんと生きてるじゃない」

凛「それもそっかー」

花陽「でも穂乃果ちゃんの性格なら戦いに挑んでも不思議じゃないよね」

穂乃果「あはは」

真姫「ただ関係はしていると思うのよね。穂乃果が記憶を失ったことに気づいたのっていつなの?」
241: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:20:38.41 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「えーっと凛ちゃんと花陽ちゃんに会った時だからいつだろう」

凛「大体一ヶ月前かにゃ」

花陽「もうちょっと後だね。三週間前ぐらいだよ」

真姫「やっぱり、時期的にもなにかしらの関わりがあって不思議じゃないわ」

穂乃果「うぅーでも心当たりが全然ない」

真姫「あくまで私の推測なんだし深く考えなくていいわよ」

穂乃果「はーい……あっ着いたよ!ここが穂乃果の家!」

花陽「あれ!?ここってお店だよ」

穂乃果「そうなんだ。私の家は和菓子屋さんなんだ」

真姫「へえーいい雰囲気じゃない」
242: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:21:03.51 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「じゃあ入ろうか」ガラッ

穂乃果「たっだいまー」

穂乃果母「いらっしゃいま……!?ほ、穂乃果!?」

穂乃果「そうだよお母さんただいまー!」

穂乃果母「な、なんで穂乃果がいるの……」ポロポロ

穂乃果「なんでって言われても……」

穂乃果父「……」ポロポロ

穂乃果「お、お父さんもなんで泣いてるの!」

雪穂「お母さんどうしたのー?ってお姉ちゃん……」

穂乃果「雪穂助けて!お母さんとお父さんが……」
243: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:21:31.03 ID:7Y0TXEH0.net
雪穂「お……お姉ちゃん……」ポロポロ

穂乃果「って雪穂もー!?」

真姫「ちょっとこれどういう状況?」ヒソヒソ

花陽「少し様子を見よう」ヒソヒソ

穂乃果母「本当に穂乃果なの?」ポロポロ

穂乃果「そうだよお母さん!娘の顔を見てそれって流石にひどくない!」

穂乃果母「生きてたのねあんた……本当に良かった……」ポロポロ

穂乃果「!?そっか……長い間家を空けちゃったもんね……」

雪穂「お……お姉ちゃん……」ポロポロ

穂乃果母「それでことりちゃんと海未ちゃんは?二人共無事なの?」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
244: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:22:03.60 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「ことりちゃん……?海未ちゃん……?」ドクンドクン

穂乃果母「なにとぼけてるのあんたの幼馴染でしょ」

穂乃果(ことりちゃん……?海未ちゃん……?)ドクンドクン

真姫「ちょっと待ってください!実は穂乃果は三週間前から一部の記憶を失くしてて……」

穂乃果母「えっ!?」

雪穂「じゃあことりちゃんと海未ちゃんと一緒にムドー討伐に行ったことを覚えてないの?」

三人「えっ!?」

穂乃果(ことりちゃん……海未ちゃん……ムドー討伐……)ドクンドクン

穂乃果「うわああああああああああ」



 (海未「穂乃果……私はあなたの幼馴染でいれたことを誇りに思います」)

 (ことり「えへへ穂乃果ちゃん……ここでお別れだね」)

 (穂乃果「待って!!やだよ二人共!!穂乃果をおいていかないで!!」)

 (海未「さようなら穂乃果」)

 (ことり「ごめんね……」)



穂乃果(そうだ……なんで忘れてたの……二人は大切な幼馴染で……)バタッ
246: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:22:39.65 ID:7Y0TXEH0.net
三人「えっ!?」

穂乃果母「穂乃果!?」

雪穂「お姉ちゃん!?」

穂乃果父「」アタフタ

真姫「急いで穂乃果を運びましょう!二人共手伝って!」

凛花陽「うん」

真姫「お母さん穂乃果の部屋ってどこですか?」

穂乃果母「二階の一番奥よ」アタフタ

真姫「よし二人共丁寧に運ぶのよ」

穂乃果父「」アタフタ
247: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:23:14.78 ID:7Y0TXEH0.net
雪穂「お姉ちゃん……」





穂乃果「うっ……」

真姫「ようやくお目覚めね」

穂乃果(そうか……穂乃果……)

真姫「どう?記憶は戻ったの?」

穂乃果「二人との昔の思い出は思い出せた……ただムドー討伐付近はまだあやふやかな……」

真姫「そう、私もあなたの家族から話を聞いて大体事情は把握したわ」

穂乃果「そっか」
248: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:23:35.66 ID:7Y0TXEH0.net
真姫「下にみんないるわ。行きましょう」

穂乃果「うん」

真姫「とりあえずはジートパングに来て正解ね」

穂乃果「そうだね……」

凛「あっ穂乃果ちゃん!」

雪穂「お姉ちゃんもう大丈夫なの?」

穂乃果「うんもう大丈夫」

真姫「記憶が少し戻ったことで脳がパンクしての気絶だし大丈夫そうね」

花陽「一時はどうなることかと思いました」

穂乃果母「それで二人のことは思い出せたの?」
249: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:24:02.90 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「うん思い出した……二人は穂乃果を庇って……多分もう……」

穂乃果母「そう……」

真姫「……穂乃果このあとどうする?」

穂乃果「城に向かう。ことりちゃんのお母さん……女王様に会ってくる」

花陽「でも偽物かも知れないよ?」

穂乃果「それでもいいよ。私なら本物か偽物か見分けることができる」

穂乃果「まずジートパングの混乱を治めたいんだ」

真姫「わかったわ」

穂乃果「だからごめん……せっかく帰って来れたのにまた家をでることになる……」

穂乃果「でもことりちゃんと海未ちゃんのためにも、生き残った私は進み続けなければいけないから……」
250: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:24:58.53 ID:7Y0TXEH0.net
雪穂「わかってるよお姉ちゃん……私はそんなお姉ちゃんが大好きだから」

穂乃果父「……」コクコク

穂乃果母「ええ……だけど今日はもう遅いから明日にしなさい」

穂乃果「そうだね」





穂乃果(ことりちゃんと海未ちゃんは私と一緒に魔王に挑んで死んじゃった)

穂乃果(このまま旅を続けたら真姫ちゃんも凛ちゃんも花陽ちゃんも死んじゃうのかな……)

 四人は眠りについた
 そして夜が明けた

穂乃果母「穂乃果起きなさい!」

穂乃果「んー」
251: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:25:34.13 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果母「みんなもう起きて朝食食べてるわよ」

穂乃果「はーい」

穂乃果母「穂乃果……あなたが私の娘で本当に嬉しいわ」

穂乃果「……お母さん」

穂乃果母「必ず帰ってきなさいよ」

穂乃果「うん」





凛「ごちそうさまにゃー」

花陽「とてもおいしかったです。ごちそうさまでした」

真姫「ごちそうさまでした(おふくろの味ってやつね……)」

穂乃果父「」スッ
252: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/18(火) 23:25:58.75 ID:7Y0TXEH0.net
穂乃果「お守り?六個も?」

雪穂「お姉ちゃんとことりさんと海未さん……それにみなさんの分です」

穂乃果母「どうかうちの娘をお願いします……それとあなたたちも体に気をつけてください」

花陽「はい、ありがとうございます」

雪穂「じゃあ、待ってるからねお姉ちゃん」

穂乃果「うん……いってきます」





穂乃果母「ううぅ」ポロポロ

穂乃果父「……」ポロポロ

雪穂「大丈夫だよ……どうせまたケロッとした顔で戻ってくるから……」ポロポロ
256: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:50:15.60 ID:vxDdkr24.net
真姫「早速城に向かいましょう」

花陽「そうだね」

穂乃果「……」

凛「どうしたのかにゃ穂乃果ちゃん?」

穂乃果「ねえこのまま旅を続けてもいいのかな?」

凛「どういううこと?」

穂乃果「このまま旅を続けたら三人とも死んじゃうと思うと前へ進みたくないんだ」

真姫「そんなことを言われても私はもうオルゴデミーラを倒さないと幸せは掴めないんだからやるしかないのよ」

真姫「穂乃果がやめたところで私はやめる気はないわよ」

穂乃果「そうだけど……」
257: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:51:44.49 ID:vxDdkr24.net
花陽「幼馴染の二人を失ったのは確かにショックだと思う」

花陽「でもね……ちょっと逆の立場で考えてみて」

花陽「もし死んじゃったのが穂乃果ちゃんだったとして……穂乃果ちゃんは友達を恨む」

穂乃果「恨まない」

花陽「私たちもそうだよ。穂乃果ちゃんと一緒に戦いたいから一緒にいるの」

花陽「もちろん死にたくないよ……でも死んだとしても悔いは残るけど後悔はしないよ」

穂乃果「……」

花陽「アステルカで自殺しかけた私が言っても説得力はないかもしれないけどさ……穂乃果ちゃんとならどこまでも行くよ」

真姫「そうね……グダグダ考えるのは私たちも死んで一人ぼっちになってからにすれば」

凛(真姫ちゃんひどいにゃ……さすが元ぼっち……)
258: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:52:18.06 ID:vxDdkr24.net
穂乃果「うんそうだね……穂乃果馬鹿だから考えるの疲れたよ」

穂乃果「グダグダ考えるのはすることがなくなってからにするよ」

凛「おっ!話してるうちに城についたにゃ」

番兵「お前たちここになんのようだ!」

穂乃果「女王様に会いに来ました」

番兵「このご時世に得体の知れない集団を城に入れるわけなかろう」

番兵「即刻立ち去るがいい。でなければ身の安全は保証できないぞ」

穂乃果「私の名前は穂乃果といいます。この名前を出せば女王様はわかってくれます」

番兵「!?穂乃果だと……本当か?だが穂乃果様は死んだはず……」

番兵「少しここで待て……お前が穂乃果様である確信を得られるまでは城に入れられん」
259: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:52:48.18 ID:vxDdkr24.net
真姫「あなた番兵に様付されるって偉かったの?」

穂乃果「いや全然……ただことりちゃんがここの第一王女だったんだ。それでことりちゃんとよく遊んでたら私も様付されるようになったんだ」

真姫「ふーん」





―城内(王の間)―

番兵「女王様!目通りを願う者がおります」

親鳥「申し訳ないけどお返しして」

番兵「それが……そのもの穂乃果と名乗っています」

親鳥「穂乃果ちゃん!?」
260: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:53:45.13 ID:vxDdkr24.net
番兵「外で待たせてます。そこの窓から見えるはずなのでお確かめください」

親鳥「」ダッ

親鳥「あれは……間違いなく穂乃果ちゃんだわ……良かった生きてたのね……」

親鳥「今すぐ彼女たちを連れてきてください」

番兵「かしこまりました」





番兵「女王様からのお許しが出ました。どうぞ中へ」

穂乃果「ありがとうございます」

真姫「もしこれが罠ならどうする?」
261: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:54:26.51 ID:vxDdkr24.net
花陽「確かにこっちの城はムドーの噂があるもんね」

凛「そうこう言ってるうちにもう着いちゃうにゃ」

真姫「……賭けね」

花陽「ああ……来ちゃった……」

親鳥「久しぶりね……」

穂乃果「女王様……いやことりちゃんのお母さん!」

親鳥「城の兵士からあなたが死んだって聞いてたから本当に驚いてるわ……良かった本当に……」

穂乃果「……ごめんなさい少しだけ質問に答えてくれませんか?」

親鳥「……確かにそのほうがいいわね」

穂乃果「十歳の時に私がことりちゃんにあげた誕生日プレゼントは?」
262: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/19(水) 00:55:01.03 ID:vxDdkr24.net
親鳥「くまのぬいぐるみよ」

穂乃果「次の年は?」

親鳥「かわいい腕飾りね」

穂乃果「その次は?」

親鳥「手作りのショートケーキだったわ。私も手伝ってあげたからよく覚えてるわ」

穂乃果「ふうー良かった。みんな!オトノキの女王様が本物だったよ!」

花陽「なるほど身内でしか知らないことで確認しあったんですね」

凛「意外と頭がいいにゃー」

真姫「良かったわ。ここでムドーと戦うことになるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしてたわ」

ムドー「なんだおまえら私と戦う気でいたのか?」

 振り返るとそこにはムドーがいた
275: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:45:41.16 ID:dCqo3jMS.net
真姫(なんなの!?こいつのとてつもなく禍々しいオーラは……)

花陽(近くにいるだけで息が詰まりそう)

穂乃果「ムドー!?なんでここに?」

ムドー「ほおー生きていたのか……」

ムドー(あの時石化したはずだが……それにかなり弱くなっている……)

穂乃果「よくもことりちゃんと海未ちゃんを……」ギリッ

ムドー「その話は後だ……まずはお前たちに依頼をしよう」

親鳥「ちょっと待ってこの子達には手を出さないで!」

ムドー「安心しろ……私は提案するだけだ。決めるのはこの娘たちだ」

穂乃果「言うことなんて聞くと思う……」
276: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:46:23.12 ID:dCqo3jMS.net
ムドー「おそらく聞くと思うぞ……まずはこれを見てもらおうか」

 ムドーの言葉と同時に隣の部屋の扉が開いた

穂乃果「その部屋はことりちゃんの……!?」

三人「!?」

親鳥「うっ……」

ムドー「おまえの親友だろう……もっとも今は私の力で石化しているがな……」

穂乃果「ことりちゃん……」

ムドー「私の要求は二つ……一つ目は現在帝国の西側を領有している偽物の女王を討伐すること……」

ムドー「もう一つはバベルの塔に赴き私の仕事の手伝いをすること……」

ムドー「見返りとして一つ目の要求を満たせばこの娘の石化を解こう……二つ目の要求を満たせばこの国から手を引こう……」
277: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:47:03.60 ID:dCqo3jMS.net
ムドー「互いに利があるとは思わないか?」

親鳥「お願いだからやめてちょうだい!」

ムドー「何を言う……この話はおまえにもかなり利があるぞ……むしろおまえが一番得すると思うぞ……」

親鳥「だからってこれ以上……」

穂乃果「女王様」スッ

親鳥「穂乃果ちゃん……」

真姫「確かにこの話はこちら側にかなり分があるわ……一体何を企んでいるの?」

ムドー「そうだな……おまえたちが私と手を組むなら教えよう……」

真姫「あんたが約束を守る保証はどこにあるの?」

ムドー「どこにもないな……私自身人間どもとの約束など守る気は元々持ってないしな……」
278: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:47:56.43 ID:dCqo3jMS.net
ムドー「ただ一度結んだ約束を破るとうるさい奴がいるからな……あいつが死ぬまでは約束は守るようにしている……」

花陽(?)

凛(部下にうるさく言われる魔王って……)

真姫「なんか引っかかるわね」

ムドー「まあいい……それでどうする?」

ムドー「一つ忠告するが私にはこの場にいる人間を一瞬のうちに葬る力があることを忘れるなよ……」

真姫(拒否権なんてないようなものね……)

真姫「穂乃果あなたが決めなさい」

穂乃果「うん……その話のったよ……」

穂乃果「だけどもし……約束を破ったら許さないよ」ゴゴゴ
279: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:48:22.54 ID:dCqo3jMS.net
ムドー(捨石のつもりだったが……案外いい働きが期待できるかもな……)

ムドー「そうか……では早速一つ目の要求について詳しく話そう」

ムドー「偽物の女王はただ魔物が姿を変えただけだ……正体はやまたのおろち……」

花陽「!?聞いたことがあります……無数にある首を自在に操る竜の魔物……」

ムドー「よく知っているな……ちなみにそいつは魔王バラモスの部下だ……」

穂乃果「魔王バラモス……」

花陽「三人目の魔王……」

ムドー「私の目的はジートパングを支配して大陸進出への橋頭堡にすること」

ムドー「だが事情が変わってな……すでに大陸に拠点を作れたからここの戦略的価値は下がった……」

ムドー「しかしバラモスにとってジートパングは我らのムー大陸に攻め込むための最前線拠点になる……」
280: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:48:54.92 ID:dCqo3jMS.net
ムドー「そのためにやまたのおろちを派遣したのだ」

ムドー「お前らにこいつを討伐してきてほしい……」

真姫「それで二つ目は?」

ムドー「バベルの塔に『進化の秘宝』という道具がある……簡単にいえば強くなるための薬と思ってくれればいい……」

ムドー「こんな便利な道具だ……他の勢力も狙っている……だからおまえらは他の魔物の邪魔をしてくれればいい……」

真姫「そんな便利な代物今すぐに行かなくていいの?」

ムドー「ああ……『進化の秘宝』はバベルの塔が日蝕に覆われた時に生成される物……」

ムドー「今行ったところですぐに取れるわけではない……むしろ近くに行き日蝕に巻き込まれると『進化の秘宝』の肥やしになってしまう……」

真姫「それでその日蝕はいつなの?」

ムドー「二週間後だな……そのためやまたのおろちは十日以内に倒してもらおう……」
281: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:49:31.16 ID:dCqo3jMS.net
ムドー「では私はここで失礼しよう……」

真姫「女王様もあいつに脅されていたんですか?」

親鳥「ええ……ことりの命と引換えに……」

親鳥「穂乃果ちゃん……海未ちゃんのことでなにか知っていることはない?」

穂乃果「いえ……ただ穂乃果は二人共私を庇って死んだと思っていました」

穂乃果「だけどことりちゃんがまだ生きていた……だから海未ちゃんもまだ生きていると私は信じます」

親鳥「そう……ならば私も信じてみるわ」

親鳥「……本当にやまたのおろちに挑むのね?」

穂乃果「はい」

親鳥「ならもう何も言わないわ。頑張ってきなさい」
282: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:50:03.09 ID:dCqo3jMS.net
穂乃果「必ずことりちゃんは助けます!少しだけ待っててください」

真姫「さて期間は十日。しっかりと準備を整えてから行きましょう」

花陽「そうだね。まずは作戦会議だね」

凛「このあとどうするにゃー?」

穂乃果「うーんとりあえず穂乃果の家に一回帰ろうか」

真姫「そうね。あそこならゆっくりと話ができるわ」

凛(結構シリアスな別れをしたのに数時間で再開にゃー)

穂乃果「じゃあ私たちは家に一回帰ります。もしなにかあったらすぐに呼んでください」

親鳥「わかったわ」

穂乃果「じゃあみんな帰ろうか」
283: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:50:57.79 ID:dCqo3jMS.net
親鳥(穂乃果ちゃん気づいてる?あなたかなり力が落ちてるわよ……)

親鳥(やまたのおろちはともかく今の彼女たちをバベルの塔には行かせられない……)

親鳥(ムドー自ら動くということは他の魔王が出てきても……バラモスやオルゴデミーラが出てきても不思議じゃない……)





穂乃果「たっだいまー」ガラッ

雪穂「えっ!?お姉ちゃん!?」

穂乃果母「あんた……もう帰ってきたの……」

穂乃果「えっ……うん」

穂乃果母「まあいいわ……それでどうだったの……?」
284: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:51:49.81 ID:dCqo3jMS.net
穂乃果「うん、オトノキの女王様は本物のことりちゃんのお母さんだったよ」

穂乃果母「それはよかったわ……じゃあ西の女王様が偽物ってことね」

雪穂「それにムドーの噂も嘘みたいだね」

穂乃果「それも本当だったよ」

雪穂「はあっ!?」

穂乃果母「ちょっとどういうこと!?」

真姫「あほ乃果!そういうこと気軽に話すんじゃないわよ!」

花陽「そ、そうだよ。城に魔王がいるなんてわかったら国中パニックだよ」

穂乃果「ああ確かに……って真姫ちゃんあほ乃果って言った?」

真姫「そんなことはどうでもいいのよ。城でのことは全て私から話します。なので他の人たちに広めないようにお願いします」
285: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:53:13.31 ID:dCqo3jMS.net
穂乃果「あれ?話しちゃうの?」

真姫「当事者の家族なんだから当然じゃない」

穂乃果「じゃあなんであほ乃果なんて言われたの?」

花陽「というかもう穂乃果ちゃんが喋っちゃったよね?」

穂乃果「あっ」

凛(今日も穂乃果ちゃんのギャグは冴えてるにゃー)





真姫「…………ということです」

穂乃果母「つまりことりちゃんはまだ生きてるってことなのね」

真姫「はいそうです。だから私たちは彼女を助けるためにも、女王様に化けてるやまたのおろちを倒しに行きます」
286: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:53:41.47 ID:dCqo3jMS.net
穂乃果母「わかったわ……それにしてもうちの娘はこんな大事なこと……もっと慎重に考えて口を開きなさい」

穂乃果「気をつけまーす」

真姫「期限は十日……なので落ち着いて作戦を練るために一度ここに帰ってきました」

穂乃果母「私からもお願いするわ。ことりちゃんみたいな良い子がこの先ずっと石のままだなんて酷すぎるわ」

真姫「はい!」

穂乃果「じゃあとりあえず穂乃果の部屋に行こっか」

穂乃果母「あとでお菓子とお茶を持って行くわ」

花陽「ありがとうございます」





真姫「それでどうするかだけど……」

花陽「まずはどうやって西側に行くかだね」
287: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:54:44.69 ID:dCqo3jMS.net
真姫「ええ、穂乃果のお母さんの話だとミノ以外にも周辺のオウミ・オワリ・エチゼン・ワカサ・イセも相当荒れてるらしいわ」

穂乃果「うーん」

花陽「地図を見た限り、どこかのクニは絶対通らなきゃ行けないよね……」

凛「だったら正面突破するしかないにゃ!」

真姫「あのねー、それが出来たら……」

穂乃果「!?確かに!」

真姫「あなたたちねぇ……」

凛「穂乃果ちゃんを盾にすればいいんだにゃ!」

真姫「!?……なるほど、いけるかもしれないわ」

花陽「西側にも穂乃果ちゃんを知ってる兵士っているよね?」

穂乃果「うん、いるはずだよ!東から西に移った兵士も結構いるって言ってたから」
288: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:55:11.28 ID:dCqo3jMS.net
真姫「穂乃果がいれば少なくても話は聞いてもらえるはず……ナイスよ凛!」

凛「ふっふーん」

花陽「じゃあ西に侵入してからだけど……」

真姫「ムドーが討伐を依頼する相手……多分かなり手練よね……」

凛「四人で勝てるか微妙だにゃー」

穂乃果「兵士全員に真実を話して味方してもらおう!」

真姫「そんなことして大丈夫なの?

穂乃果「ムドーのことは確かに黙っていたほうがいいかもしれない……でも帝国の兵士はみんな私と同じように本当のジートパングを取り戻したいんだよ」

穂乃果「だから真実を話したら確かに動揺すると思う……でも絶対私に手を貸してくれる」

穂乃果「それにものすごく頼りになる人もいるはずだし」

花陽(……?)
289: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:55:54.65 ID:dCqo3jMS.net
真姫「わかったわ……確かにそれ以外にいけそうな案もなさそうだし」

凛「出発はどうするにゃ?」

真姫「作戦が順調にいく保証はどこにもないわ。不測の事態に備えて早めに出ましょう」

穂乃果「出発は明日の夕方。そしたら明後日の昼にはミノに行ける」

真姫「よりにもよってミノを選ぶのね」

穂乃果「多分、穂乃果のことをよく知る人は最前線にいるはずだから」

凛「よーしじゃあ作戦会議は終わり!明日の夕方まで穂乃果ちゃんの黒歴史探索だよ!」

穂乃果「えっ!?ちょっと凛ちゃん!」

真姫「悪くないわね」

花陽「穂乃果ちゃん覚悟しててね」

凛「穂乃果ちゃんのお母さーん!なにか穂乃果ちゃんの恥ずかしいお話ありませんかー?」ダッ

穂乃果「もおー」
290: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/20(木) 00:56:35.49 ID:dCqo3jMS.net
 そして次の日の夕方

穂乃果「みんな、準備はいい?」

凛「ばっちりにゃ」

雪穂「お姉ちゃん必ずやまたのおろちを倒してきてよ」

穂乃果「うん、任せて!」

穂乃果母「お守りはちゃんと持ってる?」

穂乃果「もちろん!ねっお父さん」

穂乃果父「」コクン

穂乃果「じゃあいってきまーす!」





穂乃果母「ふふっなんだか昨日と違って……安心して送り出せるわ」

穂乃果父「」コクン

雪穂「私も……ファイトだよ!お姉ちゃん!」
302: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:51:09.04 ID:GokrgPnx.net
真姫「それじゃあ馬を借りに行きましょうか」

花陽「そうだね。ただそのままミノには入れないと思うから隣のシナノまでだね」

穂乃果「うん。そこからは歩いてミノに入ろう。シナノは山だらけで疲れると思うけど頑張っていこう」

 四人は馬車に乗りシナノのクニに到着した
 そして徒歩でミノを目指すのであった





真姫「本当に山だらけね……」

花陽「私も足がパンパンだよ~」

穂乃果「みんなもう少しだよ!この山を下りればミノに着くよ」

凛「そういえば穂乃果ちゃん、東軍と西軍の見分けはつくの?」
303: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:51:44.56 ID:GokrgPnx.net
穂乃果「……」

凛「……」

穂乃果「あははー……」

真姫「はあ、そこほもうその場のノリに任せるしかないわね」

凛「真姫ちゃん頭がいいくせに行き当たりばったりが多くない?」

真姫「何よ!頭を使うのが面倒なんだから仕方ないじゃない」

凛「ひょっとして実はお馬鹿さんなのかにゃ?」

真姫「んんー、いいわだったら私が東軍と西軍を見分け方を閃いてあげるわ」

凛「おっ、真姫ちゃんにこの無理難題が解けるのかにゃ」

真姫「んんー」
304: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:52:13.54 ID:GokrgPnx.net
凛「降参は早めにしないとどんどん恥ずかしくなるよ!」

真姫「はっ!?閃いたわ!」

真姫「凛を囮にすればいいのよ。『私東軍です!』って言いながら近づけば相手の反応で見分けることができるわ」

穂乃果「真姫ちゃんすごいよ!ナイスだよ!」

凛「ちょっと待って!全然ナイスじゃないよ!凛の身の安全が確保されていないよ!」

花陽「真姫ちゃんすごいね」

凛「ってかよちんもそっち側!?」

花陽「私は凛ちゃんのこと信じてるよ!」

凛「幼馴染に裏切られた……」

穂乃果「まあまあ、凛ちゃんの足の速さがあれば余裕だって」
305: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:52:48.71 ID:GokrgPnx.net
凛「ていうか凛一人で行く必要なくない?全員で行けばいいじゃん」

真姫「まあそういう見方もできるわね」

凛「むー、真姫ちゃんの意地悪」

花陽「ふふっ、いつの間にか山を下りちゃってるね」

真姫「ほんとだわ……つまりもうミノってわけね」

穂乃果「ほら、前見て!早速休憩中の兵士発見だよ」

花陽「うん……いよいよだね」

凛「よく見たらオトノキの兵と少し装備が違くないかにゃ?」

真姫「ほんとだわ!でかしたわよ凛」

凛「ふふん」
306: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:53:34.44 ID:GokrgPnx.net
穂乃果「いきなり西軍の兵士を見つけられて幸先はよしだね!みんな行くよ!」

花陽「うん!」

穂乃果「すいませーん」

兵士1「なんだおまえらは?」

穂乃果「ここにいる人たちは西軍の人ですか?」

兵士1「そうだが一体何の用だ!?ここは戦場だぞ!関係ないものは今すぐ帰れ!」

穂乃果「ここに園田って名前の兵士はいませんか?」

兵士1「おまえ!?園田兵士長に何の用だ?」

穂乃果「直接話がしたいです。穂乃果という者が会いたがっていると伝えてくれればそれでわかるはずです」

兵士1「何を意味わからんことを……お前たちこいつらを引っ捕えろ!」
307: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:54:05.32 ID:GokrgPnx.net
兵士2「ちょっと待て!おまえ穂乃果という名前に心当たりはないのか?」

兵士1「お前まで何を言い出す……この小娘が一体なんだというのだ!」

兵士2「わからないのか……ならば教えてやる。二ヶ月前……女王様の娘・兵士長の娘と共にムドーに戦いを挑んだ少女こそこの穂乃果様だ」

兵士2「お久しぶりです穂乃果様。よく生きてらっしゃいました」

真姫「ふうー危ないところだったわね」

穂乃果「うん。今すぐ海未ちゃんのお父さんに会いたいんだけど……」

兵士2「わかりました。兵士長は奥の作戦本部にいます、ついて来てください」

穂乃果「はい」





兵士2「兵士長!失礼します!」

海未父「どうした?」
308: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:54:30.06 ID:GokrgPnx.net
兵士2「兵士長に客が来ています」

海未父「こんな時に一体誰だ?私は今他のことに構う余裕はないんだぞ」

兵士2「それが……穂乃果様です!どうぞこちらにお入りください!」

海未父「なんだと!?穂乃果ちゃんが?」

穂乃果「お久しぶりです……海未ちゃんのお父さん!」

海未父「生きていたんだな……よかった……」

凛(このリアクション飽きたにゃー)

穂乃果「海未ちゃんのお父さん……早速だけどお願いがあります!今から私と一緒にイズモに行って女王様討伐を手伝ってください」

兵士「!?」

海未父「……正気か?」
309: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:55:02.38 ID:GokrgPnx.net
穂乃果「はい、西の女王様は偽物です。だから力を貸してください」

兵士3「馬鹿を言うな!我々は皆、オトノキの城がムドーに支配されている現実を知っている」

兵士4「もしイズモの女王様が偽物なら、本物の女王様はムドーの仲間ということになるぞ」

穂乃果「今ので半分合っています」

兵士「!?」

穂乃果「実はことりちゃんも生きています」

兵士「ことし様が……!?」

穂乃果「だけどムドーの力で石化してしまい、女王様は今脅されているんです」

海未父「……イズモの女王は私にこう語った」

 (親鳥「ことりも海未ちゃんも穂乃果ちゃんもみんなムドーに殺された」ポロポロ)
 (親鳥「そのムドーが今度はジートパング全てを己のものにしようとしている」ポロポロ)
 (親鳥「お願い!あなたの力を貸して!もう娘たちのような被害者は出したくないの!」ポロポロ)

海未父「私にはあの言葉と涙が偽りのものだと、どうしても思えない」
310: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:55:31.77 ID:GokrgPnx.net
兵士4「そうだ!おまえこそ穂乃果様の偽物じゃないのか!?」

兵士5「亡くなってしまわれたことり様や穂乃果様の名前を利用しやがって!」

海未父「見たとおりだ……このままでは兵士の誰一人納得ができない。証拠を見せてくれ」

真姫(思ってたよりも悪い展開ね……)

花陽(うう……どうしよう)

穂乃果「……私が女王様が本物だと確信した理由は、ことりちゃんとの思い出を覚えててくれたからです」

穂乃果「だから今度は……海未ちゃんのお父さんが私になんでも質問してください」

穂乃果「私は二人との思い出は……例え何回記憶を失っても絶対に忘れません!」

海未父「なるほど……では君が初めて私の家に泊まりに来たのはいつだったかな?」

穂乃果「海未ちゃんの六歳の誕生日の日です」
311: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:56:23.88 ID:GokrgPnx.net
海未父「ことりちゃんの誕生日の時に海未と君は大喧嘩したな……原因はなんだった?」

穂乃果「うっ……穂乃果と海未ちゃん、どっちの誕生日プレゼントがことりちゃんに喜んでもらえるか議論してたら……」

海未父「海未の部屋に飾られている宝物は?」

穂乃果「私たち三人の似顔絵」

海未父「最後に一つ……私の娘は生きているのか?」ポロ

穂乃果「……死んだと思っていました。でも死んだと思っていたことりちゃんが生きていた……だから私はまだ海未ちゃんも生きていると信じてます!」

海未父「そうか……」

海未父「……全軍に指令だ!今から総力をもってイズモに攻め込む!」

兵士3「ほ、本当ですか?」

海未父「ああ、今私は確信した。この穂乃果ちゃんは間違いなく本物だ」

海未父「そしてその穂乃果ちゃんが、オトノキの女王様が本物だと言うなら私はこれを信じる」

兵士4「し、しかし……」
312: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 01:56:55.80 ID:GokrgPnx.net
海未父「この私を信じることができない者は、その刃で私の心を貫くがよい!私は一切抵抗しない!」

海未父「いいか者共よく聞け!我々は本物の女王様を偽物と蔑み、今日まで刃を向けていた!」

海未父「護国の兵士としてこれ以上の汚名があるだろうか!この汚名を返上など出来ない!」

海未父「皆命を捨てて私について来い!それが私たちに出来る償いだ!」

兵士「「「「「おおー!!」」」」」

海未父「私も修行が足りない……上辺の言葉や涙に騙され、大切な思い出を汚すところだった。ありがとう穂乃果ちゃん」

穂乃果「いえ……」

海未父「君たちへの恩を返すためにも必ず敵を退けよう。敵について知っていることは何かないのか?」

穂乃果「やまたのおろちという魔物で、バラモスの部下ってことしか私たちにもわかりません」

海未父「いや充分だ……皆聞こえたか!敵はバラモスの幹部やまたのおろち!行くぞ!!」

兵士「「「「「おおー!!」」」」」

 全軍がイズモに向かい進軍を開始した
313: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:00:12.74 ID:GokrgPnx.net
 進軍開始から五日後イズモのクニに差し掛かっていた

真姫「東軍の兵士も説得して連れてきた方が良かったんじゃないの?」

海未父「東にムドーがいる事実は変わらないんだ……この戦いに帝国すべての兵力は注げないだろう」

真姫「確かにそうね」

海未父「そろそろイズモのクニだ……みんな準備を!?」

真姫「なにこれ!?」

凛「魔物がいっぱいにゃ!」

海未父「私たちの知らないところでいつの間にかイズモは魔物の巣窟になっていたようだな」

真姫「この数の魔物……相手にしている時間はないわ」

海未父「ムドーに言い渡された期間はあと三日、それに魔物はおそらく増え続けるだろう。悠長に構えている暇はない」

海未父「ならばこの戦いに全てを賭けよう」
314: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:00:47.81 ID:GokrgPnx.net
海未父「全軍よく聞け!これより『穿ち抜け』を行う!全軍で一つの大きな槍になり敵陣の一点に集中し突破する」

海未父「前を行くものが倒れても構わず突き進め!生きて城にたどり着いた者がやまたのおろちの首を刎ねろ!」

兵士「「「「「おおー!!」」」」」

海未父「私たちが必ず君たちを城に連れて行く!君たちは城に入るまで決して戦わず力を温存してくれ」

穂乃果「わかりました!」

海未父「……勝てるのか?」

穂乃果「わかりません!でも絶対に勝ちます!」

海未父(昔の君の方が強かった……だが今それを口に出すのは無粋だな……)

海未父「行くぞ!……全軍懸かれー!!」

 海未の父親の号令と共に全軍が大地を駆けた
315: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:01:22.04 ID:GokrgPnx.net
穂乃果「私たちも続くよ!」

凛「いっくにゃー!」

真姫「この『穿ち抜け』すごいわね!みるみる敵陣を突破していく!」

花陽「でも突破力が高い分、味方の被害も大きいよ……」

真姫「だったらなおさら私たちが頑張らなくちゃいけないわ!」

穂乃果「みんな見て!城への道が開けている!」

凛「今にゃ!全力で突っ込むにゃ!」

 穂乃果たち四人は無事に城に到着した
 そして一匹の魔物が四人を待ち構えていた

真姫「あんたが偽女王を語っているやまたのおろちね」
316: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:02:08.58 ID:GokrgPnx.net
やまたのおろち「もう正体がバレてしまったか……致し方ない。力ずくでこの国を手に入れるとしよう」

穂乃果「それをさせないために私たちがここにいるんだよ!」

やまたのおろち「ムドーの飼い犬が喚いてくれる」

真姫「そこまで情報を把握しているのね……」

やまたのおろち「目障りだ……早々に消してやろう『しゃくねつ』」

 突如燃え盛る炎が広域に展開される

凛「ううっやばいにゃー」

花陽「これで相殺します!『イオラ』」

真姫「ナイスよ花陽!」

穂乃果「いや……」
317: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:02:54.71 ID:GokrgPnx.net
凛「相殺しきれてないにゃ!?」

 四人は炎のダメージを受けてしまう

やまたのおろち「おまえらの攻撃がわしの攻撃と同じ威力のわけがないだろう」

凛「とやかく話す暇があったら目の前の敵に気をつけるにゃ!」

 やなたのおろちの不意をつき凛が懐に入った

やまたのおろち「何!?」

凛「首一本隙ありにゃ!」

穂乃果「こっちもガラ空きだよ!」

真姫「やったわ!これで一気に二本落とせるわ。そしたらあと三本よ!」

やまたのおろち「……甘すぎる」ビュン
318: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:03:33.48 ID:GokrgPnx.net
 やまたのおろちは他の三本の首をしならせて二人に強烈な打撃を浴びせた

凛「がはっ」

穂乃果「うっ」

凛(うっ……もう一人いたらにゃ……)

真姫「自分の首をあえて囮にして他の首で攻撃……厄介ね……」

やまたのおろち「五本の首にそれぞれ目・鼻・口・耳がついている……このわしに対して隙があるなど馬鹿馬鹿しい」

やまとのおろち「妄言は黄泉の国だ吐くのだな」

真姫「それはこっちの台詞よ『メラミ』」

やまたのおろち「いい加減学習しろ……『しゃくねつ』」

 真姫の攻撃はやまたのおろちの攻撃に跳ね返されてしまう

四人「うわあああ」
319: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:04:02.15 ID:GokrgPnx.net
やまたのおろち「なんとも脆い……ムドーのやつめ、こんな小娘がわしを討てると思っているのか」

やまたのおろち「全く腹立たしい……このままムドーを殺しに行ってくれるわ」

四人「」スッ

やまたのおろち「横になっていればいいものを……まだ立つか」

真姫「あら、あんたがくたばってないのにこっちが先にくたばるわけないでしょ」

やまたのおろち「ほう、減らず口を叩けるのか『しゃくねつ』」

真姫(ラメリカの時を思い出すのよ……あの時の魔法を出せればきっとこいつにも通用するはず……)

真姫「『メラミ』」

やまたのおろち「効かないと言ってるだろう!」

四人「うわあああ」
320: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:05:34.99 ID:GokrgPnx.net
 その後も四人は懸命に戦った
 しかしやまたのおろちの五本の首と炎の攻撃が四人を追い詰める
 四人は致命傷を負わないことに精一杯だった

四人「」ハアハア

やまたのおろち「しぶといやつらめ……だがこれで終わりだ『しゃくねつ』」

真姫「くっ……」

穂乃果(ごめん……ことりちゃん……)

??「みんなまだだよ!『フバーハ』」

やまたのおろち「ふうー、やっとごみ掃除が終わった……!?」

真姫(なんで……?まだ生きてる!?)

花陽(ダメージはあるけど……軽減されてる……)
321: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:06:05.11 ID:GokrgPnx.net
??「みんな大丈夫?『ベホマラー』」

凛「おお!体が軽くなったにゃー!」

穂乃果「う、嘘!?ことりちゃん!?」

ことり「久しぶりだね……穂乃果ちゃん!」

穂乃果「なんでことりちゃんが?ムドーはどうしたの?」

ことり「その話は後でね!今はやまたのおろちとの戦い中だよ」

穂乃果「う、うん」

やまたのおろち「いいところで邪魔をしおって……面倒な人間共だ」

やまたのおろち「今度こそ息の根を止めてやる!『しゃくねつ』」

ことり「させないよ!『フバーハ』」
322: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:06:53.24 ID:GokrgPnx.net
凛「それってさっきのダメージを軽くするやつかにゃ?」

ことり「うん」

凛「閃いたにゃ!みんな炎の中に突っ込むにゃ!」

真姫「そんなことしてどうするのよ凛!」

凛「突っ込んだらそのまま首を狙うにゃ!」

花陽「でもまた他の首にガードされるよ!?」

凛「一人一本の首を仕留めることができたら大丈夫にゃ!」

四人「!?」

真姫「あなたの発想には素直に感動するわ凛!」

穂乃果「乗ったよ凛ちゃん!」

花陽「私も!」

ことり「ふふっ」
323: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:07:52.95 ID:GokrgPnx.net
 四人は炎の中に入っていった

やまたのおろち「血迷ったか愚か者ども……」

真姫「残念……至って正常よ『花吹雪』」

やまたのおろち「さっきから何度も……他の首でガードするだけだ……!?」

穂乃果「こっちの首は穂乃果に狩られるところだよ!『はやぶさ斬り』」

やまたのおろち「ならば他の首を……!?」

ことり「ふふっ『バギマ』」

花陽「こっちも『イオラ』」

やまたのおろち「くそおっ」

凛「これで最後の一本にゃ!『タイガークロー』」

やまたのおろち「ぎゃああああああああああ」バタッ

五人「いっえーい!」
325: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:09:18.46 ID:GokrgPnx.net
ムドー「ひとまずご苦労と言っておこう……」スッ

穂乃果「ムドー!?」

ムドー「お前たちは私に深く頭を垂れるべきだ……私の温情がなければ屍になっていたのは間違いなくお前たちだ……」

穂乃果「私たちを助けるためにことりちゃんを石から戻してくれたってこと!」

ムドー「ああそうだ。本来の順序とは逆のことをしてやったので……次も存分に働いてもらうぞ……」

真姫「どうしてこんな真似をしたのよ!?」

ムドー「捨て駒の兵士が一人でも多くいれば便利と思っただけだ……」

真姫「ふん」

ムドー「では早速次の仕事だ……」

凛「休憩は!?」
326: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:10:00.04 ID:GokrgPnx.net
ムドー「これに乗りながらすればいい……」

 ムドーが示す先にへ巨大な竜の魔物がいた

ムドー「どうやら日蝕が聞いてた情報よりも早くきそうだ……あまり時間を無駄にはしていられなくなった……」

ムドー「そういうわけだ……今すぐバベルの塔に向かう……」

海未父「四人とも!無事か!」ダッ

ことり「海未ちゃんのお父さん!?」

海未父「なっ、ことりちゃん!?石化を解かれたのか!?」

海未父「……それにムドー、貴様も一緒か……」

ムドー「この国の兵士長だな……今お前に構う暇はない……」

海未父「おまえの事情は関係ない!今ここで会ったからには逃がすわけにはいかない!」
327: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:10:38.16 ID:GokrgPnx.net
穂乃果「ちょっと待って!外の人たちはまだ戦ってるの?」

海未父「ああ、もちろんだ」

穂乃果「だったらそっちをお願いします!」

海未父「一国の王女様がここにいるんだ……ここより大切な戦場が他にあるのか?」

ことり「お願いです!これ以上犠牲者を出したくないんです!」

海未父「……」

ことり「それに私たちなら大丈夫です!お母さんに伝言をお願いします!必ずただいまを言いに帰ってくるって伝えてください!」

海未父「……承りました」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『四章ジートパング帝国』完
328: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/21(金) 02:11:53.25 ID:GokrgPnx.net
四章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り
Lv28・HP277・MP176・攻撃153・防御154・賢さ75・素早93

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギマ
Lv37・HP267・MP347・攻撃81・防御161・賢さ194・素早176

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪
Lv29・H221P・MP225・攻撃114・防御135・賢さ158・素早135

凛・爪・爪・タイガークロー
Lv28・HP261・MP144・攻撃156・防御143・賢さ96・素早165

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv28・HP257・MP267・攻撃67・防御136・賢さ148・素早83
352: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:09:05.10 ID:vKCjtOr8.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『五章バベルの塔』

 ムドーと五人はバベルの塔から東の高原に着いた

魔物「ムドー様、お疲れ様です」

ムドー「様子はどうだ……」

魔物「ちょうど良い時間です。もうすぐ日蝕が始まります」

ムドー「そうか……私たち以外の勢力は確認したか……」

魔物「南にバラモスの軍勢を確認しています。それと北にいたオルゴデミーラの幹部メディルの使いが何者かの襲撃を受けて退散した模様です」

ムドー「普通に考えればその何者かはバラモスの手下だろうな……」

魔物「我々もそう思い警戒しています」

ムドー「報告ご苦労……引き続き警戒を怠るなよ……」

魔物「かしこまりました!」
353: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:09:29.37 ID:vKCjtOr8.net
ムドー「それではお前たちに命令だ……ここからバベルの塔が見えるだろう……」

真姫「ええ」

凛「とっても高いにゃー」

ムドー「約九十メートルといったところだ……七階建てで最上階に『進化の秘宝』に存在する……」

真姫「あの高さで七階建てなの!?」

ムドー「七階といっても各階ごとに階段や小部屋が無数にあり、中は迷路のようになっている……」

ムドー「各階はそれぞれが星を表しており、七階は月を表している……そのため月が太陽を喰らうこの日に月の七階で秘宝が誕生するのだ……」

真姫「なるほど……それで早く命令を伝えなさい」

ムドー「日蝕が終わったらすぐにそこの光る床に乗るがいい……そうすればバベルの塔に入ることができる」

穂乃果「なんで普通に入らないの?」

ムドー「バベルの塔に入口はない……入る方法は塔の東西南北に設置されているワープパネルに乗る他ない……」
354: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:10:52.30 ID:vKCjtOr8.net
花陽「つまりこの光る床がワープパネルってことだね」

ムドー「この光る床はバベルの塔内にいくつもある……そして塔の中には各階を繋ぐ階段は一切ない……」

ムドー「そのため違う階に行くためにはすべてこの光る床を使うことになる……」

ことり「運が必要になってくるね……」

ムドー「その通りだ……さらに厄介なことにこのワープパネル乗るたびに移動地点が変わっていく……」

ムドー「つまり最初に乗ったやつと次に乗ったやつとでは行き先が変わるということだ……」

真姫「そんなの中でみんなとはぐれるじゃない!?」

ムドー「ああ……しかも一生外に出れずくたばる可能性もある……」

ムドー「しかし運がよければいきなり『進化の秘法』の元に行けるということだ……」

ことり「とんでもないところに来ちゃったね……」

花陽「でもジートパングのために頑張らないと……」
355: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:11:27.71 ID:vKCjtOr8.net
 不意に視界からバベルの塔が姿を消した

ムドー「始まったな……」

真姫「すごいわね……バベルの塔が暗闇に飲み込まれたわ」

凛「凛の目をもってしてもギリギリ見えないにゃ」

 そしてバベルの塔が姿を取り戻した

ことり「あっという間だったね」

花陽「うん」

ムドー「では早速中に入るぞ……まずはお前たちから入れ……」

穂乃果「その前に確認だよ……これが終わったらジートパングは解放するんだよね」

ムドー「ああ……」

穂乃果「わかった……」ブウウーン
356: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:12:06.52 ID:vKCjtOr8.net
 五人はワープパネルに足を踏み入れた

魔物「本当にジートパングから手を引くのですか?」

ムドー「ああ……今一番目障りなのはオルゴデミーラ……」

ムドー「正直な話人間どもに構っている暇はない……ジートパングが他の勢力に狙われない限りは、あそこに構う価値はないからな……」

魔物「確かにおっしゃる通りです」

ムドー「では私たちも行くぞ……」ブウウーン





―火星の三階―

穂乃果「ほんとに一瞬で移動出来ちゃった……でもここ何階なんだろう?」
357: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:12:49.18 ID:vKCjtOr8.net
―土星の一階―

凛「ワープの感覚がなんだか気持ち悪かったにゃー」





―金星の五階―

花陽「やっぱりみんなとはぐれちゃった……うう……」





―月の七階―

ことり「てっきりワープパネルの上に移動するものだと思ったけど、普通の床に着くみたいだね」

ことり「うーん、ここって結構高そうだけど最上階なのかな?」
358: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:13:33.79 ID:vKCjtOr8.net
―太陽の四階―

真姫「……とりあえずここは最上階じゃなさそうね」

真姫「早いところ次のワープパネルを探さなくちゃ……!?」

??「」

真姫(早速やばそうなのを見つけちゃったわ……)

??「」クルッ

真姫(!?やばい……気づかれたわ)





―木星の二階―

ムドー「一番最初に会うのがまさかお前とは……バラモス……」

バラモス「それはこちらも同感だ……ここで会ったからには始末しておこう」
359: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/25(火) 01:13:58.89 ID:vKCjtOr8.net
ムドー「私も同じ意見だ……」

バラモス「やまたのおろちの仇はとらせてもらおう……」

ムドー「そうだな……おまえの亡骸はムー大陸に飾っておいてやろう……」

バラモス「ならば私はおまえの亡骸をレムリア大陸に持ち帰るとしよう……『メラゾーマ』」

ムドー「こちらも……『メラゾーマ』」

ドカアアーン

バラモス「続けて『イオナズン』」

ムドー「『イオナズン』」

ドカアアーン

バラモス「わざわざ同じ呪文を使いやがって……『ネクロゴンドの波動』」

ムドー「それは真似できないな……『ドルモーア』」

ドカアアーン
364: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:34:23.46 ID:yQ8aWdPG.net
―火星の三階―

穂乃果「とりあえずじっとしていても仕方ないし行こうか……」

穂乃果「うーん……ここが何階かせめてわかればなあ……!?」サッ

魔物「よく避けたなあ……だがこれは……!?」ズサッ バタッ

穂乃果「ふうー」スッ

穂乃果「そういえば敵もいるんだよね……気をつけなくちゃ……」

穂乃果「おっ!?ワープパネル発見!」

穂乃果「うーん……迷ってても仕方ないし乗っちゃうか」ブウウーン





―土星の一階―

凛「あっ!?前方に魔物を二体確認……」

凛(どうやら戦ってるみたいだにゃー)

凛「うーん……凛が加勢する意味も特にないし、他の道を探そうっと」

凛(それにしてもみんなといきなり離れるのは結構辛いにゃー……!?)

凛「ってこっちでも魔物が戦ってるよー。もう凛どこに行けばいいのかわかんなーい」
365: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:35:03.26 ID:yQ8aWdPG.net
―金星の五階―

花陽「『イオラ』」

魔物「ぐわああああああああああ」バタッ

花陽「うう……一人で魔物と戦うのはかなり怖いよお……」

花陽(上から音が聞こえるってことはここは最上階じゃないよね……)

花陽(早く次のワープパネルを見つけなくちゃ……)

花陽(ああ、これ以上魔物と遭遇しませんように……)

花陽「……あった!……だけど魔物もいる……」

花陽(でも何とかして通らなくちゃ!)





―月の七階―

ことり(さっきから下でいろいろな音が聞こえる……でも上からは何も聞こえてこない……)

ことり(つまり……おそらくここが七階!この階のどこかに『進化の秘法』がある)

ことり(でも周囲に魔物の気配もある……なんとか私が手に入れてジートパングを守らなくちゃ!)
366: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:36:05.69 ID:yQ8aWdPG.net
―太陽の四階―

??「『メラゾーマ』」

真姫「『メラミ』」サッ

??「なるほど……私の『メラゾーマ』に対してあなたの『メラミ』では相殺できない」

??「しかし威力を弱めることなら可能です。そして威力が弱まれば回避することが出来るということですか」

??「なかなか賢いお嬢さんだ。ぜひ名前を聞いておきましょう」

真姫「人に名前を聞くときはまず自分から名乗るものでしょう」

??「確かにあなたのおっしゃることはごもっとも、私の名前はゲマと言います。以後お見知りおきを」

真姫「バラモスの部下?それともオルゴデミーラの部下?」

ゲマ「その質問に答える前にまずはあなたも名乗るべきでは?不躾なお嬢さんだ」
367: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:36:39.65 ID:yQ8aWdPG.net
真姫「生憎まともな教育が受けられなかったものでね。真姫よ」

ゲマ「真姫ですか、素敵な名前です」

ゲマ「さて、あなたの質問への回答はノーです。私はどちらの部下でもありません」

真姫「!?……ってことはムドーの部下なのね」

ゲマ「それも違います」

真姫「はあ!?一体どういうことよ?」

ゲマ「お話しても良いがバラモスやムドーを魔王と思っている人間に利用価値があるのでしょうか」

真姫「ちょっとどういうことよそれ!?意味わかんない!説明しなさい!」

ゲマ「やれやれ……せっかくですが終わりにしましょう」

真姫「くっ」
368: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:37:15.71 ID:yQ8aWdPG.net
ゲマ「ホッホッホッ、今から楽にしてあげますよ『メラゾーマ』」

真姫「『メラミ』」サッ

ゲマ「また同じことの繰り返しですか……」

ゲマ「あなたもそこそこやるようですが、だからこそ私とあなたでは覆し難い実力差があることはおわかりでしょう」

真姫(そんなこと百も承知よ……小細工で形成が逆転できる実力差じゃない……)

真姫(こいつから感じる威圧感はムドーと同じくらい……でも……)

真姫「だからってこんなところで私は終われないのよ『メラミ』」

ゲマ「同じことを……『メラゾーマ』」

真姫「ううっ」

ゲマ(今少しだけですが威力が上がったような……これは期待できるかもしれませんね)ニッ
369: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:37:55.36 ID:yQ8aWdPG.net
真姫(だめだ……タイムマスターを一撃で倒せたアレが出来ない……)

真姫「くそっ『花吹雪』」

ゲマ「盲ましですか……つまらない真似で私を興ざめさせないでください」

真姫(なんでもいいから!?とにかく考えるのよ……この状況を打開する何かを……)

真姫(私はこんなところで死ぬわけにはいかないんだから!)





穂乃果「とうちゃーく!うーん……どっちに行こうかなー?」

穂乃果「あれ?あっちから大きな音が聞こえる……」

穂乃果「ひょっとして誰かが戦ってる途中かも……行ってみよう!」
370: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:39:16.62 ID:yQ8aWdPG.net
―木星の二階―

バラモス「『ネクロゴンドの波動』」

ムドー「ぐふっ……『ドルモーア』」

バラモス「ぬうう……」

バラモス(私とムドーの実力はほぼ互角)

ムドー(認めたくはないところだが勝率はこのままだと五分だろう……)

バラモス(そして倒せたところで満身創痍になるのはわかりきっている)

ムドー(この塔に来た目的は『進化の秘法』を手に入れること……)

バラモス(今はこいつに構っている暇はない……が野放しにするわけにもいかない)
371: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:39:56.65 ID:yQ8aWdPG.net
ムドー(捨石が欲しいところだが……!?)

花陽「ふうー、なんとかワープに成功しました……って……えっ……」

ムドー「いいところに来た……手を貸せ……」

花陽「ムドー……それにこいつは?」

ムドー「バラモスだ……聞いたことがあるだろう……」

花陽「それって……(つまり花陽は魔王同士の直接対決に巻き込まれるってこと!?誰か助けてー!)」

バラモス「くっ……まとめて葬ってやる『イオナズン』」

ムドー「お前もなにかしろ……『イオナズン』」
372: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:40:20.25 ID:yQ8aWdPG.net
花陽「うう……『イオラ』」

ドカアアーン





―土星の一階―

凛「にゃあー、さっきから魔物をいっぱい倒してるのに全然パネルが見つからないにゃー」

魔物「お前……人間だな。こんなところでなにしている?」

凛「また魔物にゃー……」

魔物「なるほど、無視か……ならば一生口が聞けなくしてやろう」

凛(みんなどこにいるんだろう……)
373: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:42:12.07 ID:yQ8aWdPG.net
―太陽の四階―

真姫「くっ、逃げるしかないわね……『花吹雪』」

ゲマ「無駄ですよ……『ドルモーア』」

ゲマ「さあ止めを刺してあげましょう……!?」

真姫「残念!後ろよ!」

ゲマ「逃げたのではなかったのですね」

真姫「そういうこと『メラミ』」

ゲマ「ぐはあ」

真姫(お願い……倒れて……)

ゲマ「……ほっほっほっ、少しだけですが効きましたよ」

ゲマ「これほどの実力差を見せられても、知恵と勇気を絞り私に一撃を喰らわせるとは出来たお嬢さんだ」

ゲマ「素直に感服いたしました……ですが少々おイタが過ぎるようで……」ゴゴゴ

真姫(やばい……もう一分の隙も与えてくれない……近くにパネルも見当たらない……)
374: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/26(水) 00:43:09.20 ID:yQ8aWdPG.net
ゲマ「『メラゾーマ』」

真姫「『メラミ』」サッ

ゲマ「足掻きますね……ですが無駄です『ドルモーア』」

真姫「うわあああ」バタッ

ゲマ「よく戦いました……あなたの名前は覚えておきましょう」

真姫「……『ホイミ』」ハアハア

ゲマ「……まだ足掻くのですか……」

真姫「……私はこんなところでくたばるわけにはいかないの……絶対オルゴデミーラを倒さなくちゃいけないの」ハアハア

真姫「……だから残念だけどあなたに私は殺せないわ」ハアハア

ゲマ(ここまで強い意思を持っているとは……やはり私の野望のために生かしたほうが得策なのでは……)

ゲマ(しかしそれと同時に恐怖を感じる……先程は実力不足と思い捨てることに決めましたが……)

ゲマ(今はこれからの成長を考えると少し寒気がします……ですが賭けにでないと我々の喰い込む余地がなくなってしまう……)

ゲマ「……!?」

穂乃果「ねえ……穂乃果の友達に何をしているの……」ゴゴゴ
385: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 21:43:22.69 ID:ufLVfJks.net
―月の七階―

ことり「『バギマ』」

魔物「ぐぎゃあああ」

ことり「ふうー」

ことり(今の魔物もだけど、みんなかなり殺気立っているね……)

ことり(多分他の魔物たちもここが七階だってことに薄々気づいているんだ……)

ことり(でも他の魔物に遅れを取るわけにはいかない……絶対私が見つけるから……)

ことり「いくぞー……おー!」
386: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 21:48:58.12 ID:ufLVfJks.net
―木星の二階―

花陽「『イオラ』」

バラモス「効かんわ!『イオナズン』」

花陽「うう」バタッ

ムドー「そうだ……お前はそうやって隙を作ってくれればいい『ドルモーア』」

バラモス「ぐはあ」

バラモス(やはり二体一では分が悪い……幸いあの娘は脅威ではない)

バラモス(手短に葬って戦況を五分にしなければ……)

ムドー(バラモスはこの女を先に始末する気だろう……私はその隙を逃さずにお前を葬ってやる……)

花陽(どうしよう……多分このままだと私は助からない……)

花陽(でも魔王二人をここで釘付けに出来たら……きっとみんななら……)
387: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 21:56:33.79 ID:ufLVfJks.net
―太陽の四階―

ゲマ(生きて私のもとにたどり着くとは……)

真姫「穂乃果……」ハアハア

穂乃果「真姫ちゃん大丈夫!?」

真姫「ええ……」ハアハア

穂乃果「これ以上真姫ちゃんに手出しはさせないよ!」

ゲマ「ええ、そのつもりです『ベホイミ』」

真姫「!?」

穂乃果「!?……どういうこと?」

ゲマ「あなたたちと和睦を結び、協定を結ぶたいと思います」

穂乃果「友達をこんな目に遭わされて……結ぶと思う」

ゲマ「そのことについては申し訳ないと思っています」
388: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:03:09.37 ID:ufLVfJks.net
真姫「それに私たちムドーに今脅されているの……残念ながらあなたとは結べないんじゃないかしら」

ゲマ「なるほど、そうですか……ではムドーをこの場で殺せるかもしれないと言ったらどうします?」

穂乃果「!?そんなこと出来るの?」

ゲマ「ええ、手段は二つ……一つ目は塔中のワープパネルのエネルギーを一点に集中させてムドーの体を消滅させる」

ゲマ「そしてもう一つはあなたが失われた力を取り戻してムドーを倒すのです」

穂乃果「どういうこと……」

ゲマ「そうですね……まずは見たほうが理解が早いでしょう」

 そう言うとゲマは何もないところ突如物体を取り出した

真姫「一体それが……!?」

穂乃果「!?……どういうこと……」

 そこには穂乃果の石像があった

真姫「ちょっと……意味わかんない……」
389: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:09:27.94 ID:ufLVfJks.net
穂乃果「……」

ゲマ「あなたがたが私と協定を結んで下さるのならば私もあなたがたへの協力は惜しみません……どういたしますか?」

真姫「こんなもの見せられたら……断れないわね」

穂乃果「でも……」

真姫「ムドーが約束を守る保証はどこにもない……それに他の魔物と協定を結ぶななんて指示は受けてないわ」

ゲマ「ほっほっほっ、そういう考え方は好きですよ」

真姫「確実な道なんてどこにもないんだから、穂乃果が強くなれるうちに強くなっといた方が私は得策だと思うわ」

穂乃果「うん……わかった」

ゲマ「では今から石化を解きます。穂乃果さんは石像に手を当ててください」

穂乃果「」サッ

ゲマ「では行きますよ……はっ」
390: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:12:37.46 ID:ufLVfJks.net
 突如眩い光が視界を奪った
 視界を取り戻すと石像は消えていた

真姫「穂乃果!?大丈夫!?」

穂乃果「うん……大丈夫だよ」

真姫「よかった」

穂乃果「それになくしていた記憶が全部戻った……」

真姫「ほんとに!?」

穂乃果「だけど理解できないことがいっぱいあるんだ……もちろん教えてくれるよね」

ゲマ「ええ、協力は惜しまないと言ったので……もちろんあとで私の手伝いもしてもらいますよ」

ゲマ「そうですね、一から説明しましょう……といっても私も全てを知っているわけではありません」

ゲマ「多少は私の推測も入っていますが、おおよそはあっているはずです」
391: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:21:17.93 ID:ufLVfJks.net
ゲマ「最初に私の主の名は大魔王ミルドラース……およそ二ヶ月前にデスタムーアとの戦いに敗れ今は地獄で眠っています」

真姫「デスタムーアって何者よ……」

穂乃果「ムドーのさらに上の大魔王だよ」

ゲマ「その通りです。あなたたちが魔王と恐れているムドーはデスタムーアの部下の一人に過ぎません」

真姫「あんな化物よりまだ上がいるってことね……」

ゲマ「二か月前の戦いには私も参加していました……そこでムドーの手により石にされたあなたを含めた三人を見つけたのです」

穂乃果「ってことは海未ちゃんも生きてるの!?」

ゲマ「可能性はありますね……(この前会いましたが……)。それよりもあなたの言い方を推測するともう一人も生きているということですか?」

真姫「ええ、この塔に一緒に来てるわ」

ゲマ「なるほど……石にされた経緯は私にはわかりかねないのであなたから説明をお願いします」
392: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:26:23.84 ID:ufLVfJks.net
穂乃果「……ムドーに三人で戦いを挑みにいった。ジートパングからムー大陸に向かって船を進めていたんだ」

穂乃果「そしたら突然景色が変わったの……まるで違う世界に来たような感じだった……」

穂乃果「そしてムドーに遭遇した……それで負けた……」

穂乃果「だけどことりちゃんと海未ちゃんは私だけを逃がしてくれた……」

穂乃果「逃げた先で私は何者かを打ち負かしていているデスタムーアを見た」

ゲマ「おそらく私の主のミルドラースですね……」

穂乃果「そのあと結局ムドーにまた捕まって……二人の前に運ばれて……私はふたりの前で石になった」

ゲマ「そしてその後、二人も続いて石にされたということですね」

真姫「石化の経緯はわかったけど、じゃあなんで穂乃果は今まで普通に生活をしていたの?」

穂乃果「わかんない!」
393: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:34:32.54 ID:ufLVfJks.net
ゲマ「現在世に蔓延っている大魔王は全部で三人……オルゴデミーラ……デスタムーア……そしてゾーマです」

真姫「また新しい名前ね……今度はバラモスの上司ってところかしら」

ゲマ「その通りです。これらの大魔王は常識を越える強さはもちろん、特異な能力をも持ちます」

ゲマ「オルゴデミーラは『封印』……ゾーマは『再生』……そしてデスタムーアは『創造』」

真姫「オルゴデミーラの『封印』……なるほどね」

ゲマ「オルゴデミーラは時空を切り取り他者の干渉が届かない自分だけの世界に引き込むことができます」

ゲマ「そしてデスタムーアは世界を始め万物を生み出すことができます」

ゲマ「先程あなたが違う世界に来たようだとおっしゃってましたが、あれはデスタムーアがミルドラース様との決戦のために作った世界に紛れ込んだのです」

穂乃果「……」

ゲマ「そしてここからは私の推測ですが……デスタムーアの作った世界にいるということは、『創造』の能力圏にいるということ」

ゲマ「大魔王の力というのは強大過ぎる……故に力を抑えていない時は他者にも影響を与えてしまう」

穂乃果「どういうこと?」
394: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:37:45.73 ID:ufLVfJks.net
ゲマ「結論を言うとあなたのお友達があなたの無事を精一杯願った。その願いが『創造』の力に触れあなたが生まれた」

真姫「つまり穂乃果が一時的に二人いたってこと!?」

ゲマ「少し違います……正確に言うと一人の人間が肉体と精神に分かれたといった感じですね」

ゲマ「もちろんこれも私の推測です……ひょっとしたら二人いたのかもしれませんが、ここ最近思うように力が発揮できないことはありませんでしたか?」

穂乃果「……あった」

ゲマ「ということはおそらく肉体と精神の分離で力が半減していたのでしょう」

真姫「じゃあことりと海未の願いによって穂乃果の精神が分離して具現化してたってこと?」

ゲマ「その通りです」

ゲマ「私はミルドラース様が負けた腹いせにムドーを襲撃し、何かに利用できるかもしれないと思いあなたの石像を持っていました」

ゲマ「これでムドーやバラモスとまともに戦えるのでは?」

穂乃果「うん、それでもう一つの方法は?」
395: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:45:31.66 ID:ufLVfJks.net
ゲマ「少し移動しながら説明しましょう……幸いにもここは太陽の四階です」

真姫「どういうこと?」

ゲマ「太陽というものは星の中心に位置するものです。この塔でも中心の四階に存在しています」

ゲマ「中心にいるということがどのような意味を持つかわかりますか?」

真姫「リーダー的な感じかしら」

ゲマ「ほっほっほっ、ご名答です。ここでの太陽のリーダーとしての役割は統制や管理」

ゲマ「具体的に言わせてもらうと、この太陽の四階にはワープパネルを操作出来る場所が存在します」

穂乃果「ほんとに!?」

ゲマ「はい。さらに塔全体の様子も知ることができます……」

ゲマ「ちょうど着きましたね……ここです」
396: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:47:34.05 ID:ufLVfJks.net
真姫「いかにもって感じの場所ね……」

ゲマ「これからのあなた方の行動についてですがこちらから指示を出させてもらいます」

真姫「ええ」

ゲマ「まずは穂乃果さんですが……木星の二階の映像を見てください」

穂乃果「花陽ちゃん!?それにムドーと……?」

ゲマ「バラモスです」

真姫「ちょっとやばいじゃない!?」

ゲマ「どうやらムドーに捨石にされていますね……」

穂乃果「早く助けに行かなきゃ!」

ゲマ「ええ今すぐ穂乃果さんはそこのワープパネルに乗ってください。行き先はバラモスの背後に設定しておきました」

穂乃果「わかった」
397: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:53:33.08 ID:ufLVfJks.net
穂乃果「わかった」

ゲマ「着いた後の行動はお任せします。ただ一つだけムドーとバラモスを同時に消しておきたいので二人が離れないように注意してください」

真姫「穂乃果!花陽をお願い!」

穂乃果「うん!」ブウウーン

ゲマ(……)





―木星の二階―

穂乃果「着いた……」ヒュン

ムドー「!?」

花陽「えっ!?」

穂乃果「『ギガスラッシュ』」

バラモス「なんだと!?ぐわあああああ」
398: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 22:59:16.29 ID:ufLVfJks.net
穂乃果「花陽ちゃん!大丈夫!?」

花陽「うん……」

ムドー(力が戻っている……それにこいつ意図してここに現れたようだ……まさか……)

ムドー「貴様……一体何をしていた……」

穂乃果「『進化の秘法』をっずっと探していただけだよ」

ムドー「この塔にゲマがいたのか……?」

穂乃果「うっ」

ムドー「裏切るつもりか……ジートパングがどうなってもいいのだな」

穂乃果「ここで倒すから大丈夫!」

ムドー「確かに強くなっているがそれでも私の方が上だぞ……」
399: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:12:19.77 ID:ufLVfJks.net
穂乃果「でもかなりボロボロだよ」

ムドー「黙れ!『ドルモーア』」

穂乃果「『ギガスラッシュ』」

バラモス(仲間割れか?ちょうどいい……)






―太陽の四階―

ゲマ「ずる賢さの足りないお人だ」

真姫「でも戦えてるわ!」

ゲマ「ですがそろそろムドーとバラモスが手を組むかもしれません。早急に次の準備を始めましょう」
400: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:13:57.17 ID:ufLVfJks.net
ゲマ「真姫さんは月の七階に行ってください。そしてことりさんと合流してください」

真姫「いいけどなんで?」

ゲマ「この塔に『進化の秘法』なんて存在しません。他の魔物を誘き出すために私が流したデマです」

ゲマ「だから必死に『進化の秘法』を探している彼女を止めてあげてください」

真姫「あなた本当に腐った性格しているわね」

ゲマ「ほっほっほっ、合流したら近くのワープパネルに乗ってください。ここに戻ってこれるようにしておきますから」

真姫「わかったわ」ブウウーン

ゲマ(これで邪魔者はいなくなりましたね……)ニッ





―月の七階―

ことり「敵が多いよー」

真姫「着いた」ヒュン
401: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:19:10.90 ID:ufLVfJks.net
ことり「真姫ちゃん!?」

真姫「ことり!今すぐワープパネルを探すのよ」

ことり「待って真姫ちゃん!多分ここは七階なの!」

真姫「知ってるわ!でもこの階に……いやこの塔に『進化の秘法』は存在しないの」

ことり「えっ!?」

真姫「詳しいことは後で話すから、今は着いてきて!」

ことり「うん」





―太陽の四階―

ゲマ「準備が整いました……ムドー……バラモス……そして人間共よ……」

ゲマ「地獄への切符は用意しておきました。ミルドラース様によろしくお伝えください」

ゲマ「それと『進化の秘法』は私が頂いていきます」
402: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:24:41.20 ID:ufLVfJks.net
―木星の二階―

バラモス「ここは魔物同士手を組まないか?」ハアハア

ムドー「すでに虫の息のおまえとか……」

バラモス「なら人間と組んでお前から片付けよう」

ムドー「いいだろう……ただしこいつらを始末したら次はお前だぞ……」

バラモス「わかっておるわ」

穂乃果「行くよ!花陽ちゃん!『ギガスラッシュ』」

花陽「『イオラ』」

バラモス「『イオナズン』」

ムドー「『イオナズン』」

ドカアアーン
403: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:28:14.60 ID:ufLVfJks.net
花陽(だめだ……私が足を引っ張っている……)

穂乃果「花陽ちゃん、大丈夫!?」

花陽「うん」

ブワアアアーーーン

バラモス「なんだ!?この光は!?」

穂乃果「あなたたちの体を消滅させる巨大なエネルギーだよ」

花陽「穂乃果ちゃん待って!?この光私たちも覆っているよ!?」

穂乃果「えっ!?……うっ、ゲマに裏切られた!」

ムドー(まずいぞ……このエネルギー量……イチかバチか自分を……)

ズガアアアーーーン
404: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:35:21.37 ID:ufLVfJks.net
―月の七階―

ブワアアアーーーン

ことり「真姫ちゃん……これものすごいエネルギーを感じる……」

真姫「(あいつ……騙したわね)

真姫「ごめんなさいことり……私たちここでおしまいかも……」

ズガアアアーーーン





―土星の一階―

ブワアアアーーーン

凛「もうなんなのこの光は!?意味がわからないにゃ!?」

ズガアアアーーーン

凛「にゃあああああーーーーー」





―太陽の四階―

ゲマ「ほっほっほっ、さらばです」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『五章バベルの塔』完
405: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/27(木) 23:37:17.29 ID:ufLVfJks.net
五章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv39・HP373・MP239・攻撃206・防御207・賢さ102・素早125

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギマ
Lv38・HP273・MP355・攻撃83・防御165・賢さ199・素早181

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪・ホイミ
Lv31・HP234・MP240・攻撃121・防御144・賢さ168・素早143

凛・爪・爪・タイガークロー
Lv30・HP278・MP154・攻撃166・防御152・賢さ103・素早175

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv30・HP274・MP285・攻撃71・防御144・賢さ157・素早88
415: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:23:24.98 ID:h7nFah3h.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『六章ワルシャワーの村』

穂乃果(うっ……体が重い……)

穂乃果(はは……指一つ動かせない……口を開くことも出来ない……)

穂乃果(このまま穂乃果は死んじゃうのかな……あの時ゲマの言いなりになってなかったら……)

穂乃果(ごめんねみんな……)ポロッ

??「お嬢さん方……まだ諦めないでください『ベホマラー』」

穂乃果(なに……?)

??「もう一度『ベホマラー』」

穂乃果「うっ」

??「これでも呻き声をあげるので精一杯ですか……『ベホマラー』」

穂乃果「……ありがとう……ございます」ハアハア
416: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:24:08.69 ID:h7nFah3h.net
??「ある程度回復したようですね」

穂乃果「」パタッ

??「まだ起き上がれませんか……しかしもう一人の方は全く反応なしですね……」

花陽「」

??「間に合えばいいのですが……『ザオリク』」

花陽「…………」

??「お願いです。神のご加護がありますように……」

花陽「……うぅ」

??「ふうー、間に合いましたか」

??「しかしお二人共まだ体を動かせる状況じゃありませんね」

??「近くの村まで距離もあります……今日はこのあたりで野宿をするしかありませんね……」
417: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:24:53.44 ID:h7nFah3h.net
??「しかしこのような開けた場所ではいつ魔物に襲われるかわかりません」

??「それに……このような不気味なところにいれませんね」

??「既に蘇生不可にも関わらず、これほどの禍々しさを残しているとは……恐ろしい魔物です」

??「そしてこちらは生死は判断出来ませんが同様の禍々しさを持つ石像です」

??(ひょっとして彼女たちの重症はこの魔物と関係あるのでしょうか?)

??「そういえばあちらの方にちょうど良い洞穴がありました。急いで運んであげましょう」

 穂乃果と花陽は通りすがりの者に助けられたのであった





 二人は丸二日眠り続けていた

穂乃果「本当にありがとうございました!」
418: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:25:37.95 ID:h7nFah3h.net
??「いえいえ、神父として当然の行いです。お気になさらずに」

花陽「……」

神父「どうしたのですか?」

花陽「いえ……その……私……多分死んでいた気がするんです」

穂乃果「花陽ちゃーん、気のせいだよー。死んじゃってたら今生きてるわけないじゃーん」

神父「いえ、確かにほぼ死んでいましたよ」

穂乃果「えっ!?」

花陽「じゃあ花陽は生き返ったってことですか?」

穂乃果「神父さんすごいよ!」

花陽「蘇生ができるなんて」

穂乃果「だったら誰でも生き返らせ放題だね!」
419: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:26:15.00 ID:h7nFah3h.net
神父「蘇生といってもなんでも生き返らせることができませんよ」

神父「一つ目は即死でないこと」

神父「首を一刀両断なんてされたらもう何もできません」

神父「逆に即死でなければ息絶えてから本当の死まで猶予があります」

神父「二つ目は時間が経ってないこと」

神父「時間が経って腐食を始めたり魂が体から抜けていると手の施しようがありません」

神父「三つ目は生きる上での最低限度の組織が残っていること」

神父「明確な物をあげると脳や心臓ですね。多少の傷なら治せますが残っていても大幅な損傷があれば不可能です」

神父「最後に寿命ではないこと」

神父「寿命が来てしまえば人の営みはそこでおしまいです。これ以上の介入は不可能ということです」
420: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:27:09.56 ID:h7nFah3h.net
神父「あなたの場合は息が途絶えていましたが魂はまだ体に宿っていました」

神父「なのでギリギリ死んではいませんでした……もちろん生きていると言える状況でもなかったのですが……」

花陽「生死の狭間にいた……って感じですか?」

神父「そのような認識で大丈夫です」

花陽「私そんなに危ない状況だったんですね……」

穂乃果「神父さんがいなかったら……」

神父「お二人が無事だったのです。この話はもうやめにしましょう」

花陽「そうですね」

穂乃果「そうだ神父さん!?私たちの他に誰かいませんでしたか!?」

神父「他に……」

花陽「はい!女の子が三人、いませんでしたか!?」
421: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:27:46.82 ID:h7nFah3h.net
神父「申し訳ないですが見ていません……その代わり圧倒的な禍々しさを持つ魔物の死体と石像があなたたちの倒れている隣にありました」

花陽「!?……それって」

穂乃果「ムドーとバラモスだ……」

神父「やはり関係がありましたか……それにしてもまさか魔王とは……」

穂乃果「神父さんごめんなさい……そこに案内してくれませんか?」

神父「……ええ、歩いてすぐです。なんなら洞穴を出てすぐ見ることもできます」





神父「おかしいですね……ここのはずなんですが……」

 そこにはバラモスの死体とムドーの石像は消えていた
422: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:28:28.64 ID:h7nFah3h.net
花陽「丸二日もあったら失くなっていても普通だよね」

神父「しかしあなた方が魔王と戦っていたとは……しかも二人も倒して下さるとは」

花陽「これで残りはオルゴデミーラだけだね」

神父「しかし魔王といいう抑止力がなくなりオルゴデミーラの力が急増するかもしれませんね」

穂乃果「……じつはムドーもバラモスも本当の魔王じゃないんだ」

花陽「えっ!?」

穂乃果「実はね……」

 穂乃果は花陽と神父にバベルの塔での出来事を話した
 自分の過去のこと……
 デスタムーアのこと……
 ゾーマのこと……
 『進化の秘法』のこと……
 そしてゲマのこと……
423: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:29:07.03 ID:h7nFah3h.net
花陽「あれで大魔王の部下の一人なんだね……」

穂乃果「うん」

神父「お二人はこのあとどうするつもりですか?」

穂乃果「とりあえずバベルの塔へ向かいます。それでみんなとの合流が出来たらいいなと思っています」

花陽「それで……ここってどのあたりかわかりますか?」

神父「ロートマリア帝国から北東の地点です。バベルの塔はここから南東ですね」

花陽「かなり遠くまで飛ばされてるね……」

穂乃果「多分ワープパネルのエネルギーが体を滅ぼす以外のもワープの働きもしたんだと思う」

花陽「なるほど……」

神父「私はここから南東のワルシャワーの村に行くつもりです。あなたたちもまだ万全ではない」

神父「お二人も一緒に行き体を休めませんか?」
424: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:29:39.82 ID:h7nFah3h.net
穂乃果「行く方向も同じだし、体もまだボロボロ……」

花陽「連れて行ってもらおうか」

 こうして三人は南東のワルシャワーの村に向かった





穂乃果「道中の魔物との戦い……かなり辛かった……」

花陽「うん、対して強い魔物はいなかったのにね……」

神父「やはりまだ万全ではないようですね。ちょうど村に着いたようです。しばらく安静にしましょう」

花陽「はい」

穂乃果「やっと着いた……けど……」

花陽「村の人がみんな……」
425: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:30:12.57 ID:h7nFah3h.net
神父「石になっていますね……」

 村に着いた三人の目には石となった村人の姿が映った

穂乃果「最近石ばっかりだよ~」

花陽「そんなこと言ってる場合じゃないよ穂乃果ちゃん」

神父「そうですね……事態を把握するためにも生き残っている方がいないか探してきます」

穂乃果「あっ、私たちも行きます!」

神父「お二人はまだ体が万全ではありません……これは魔物の仕業である確率が大いにあります」

神父「ここで待っていてもらえませんか?」

穂乃果「わかりました……でもいざという時は戦います。もしもの時は呼んでください」

神父「はい」
426: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:30:50.06 ID:h7nFah3h.net
神父「……」ガチャ

神父「家の中にいる人も石になっていますね……」

神父(この様子だと村人全員が石にされたと考えるべきですね)

神父「……なんとか原因がわかれば良いのですが……」ガチャ

ドカアーン

神父「!?」

神父(今村の奥の方で微かにですが衝撃音のようなものが……)

神父「行ってみるしかないようですね」





神父「あれは……」
427: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:31:27.90 ID:h7nFah3h.net
??「『ばくれつけん』」

あめふらし「ぐわあああ」

あめふらし「キキキ……俺を倒したところで村人の石化は治らないぞ」

??「後でいろいろ考えるわ……止めよ!『正拳突き』」

あめふらし「うわああああああああああ」

??「ふうー、このあとどうしようかしら……」

神父「お久しぶりです。ツバサさん」

ツバサ「あなた!?キエレフの村の神父さん!?」

神父「ええ、その節はどうもお世話になりました」

ツバサ「ちょうどいいところに来てくれたわ。実はこの石化呪いの類らしいのよ」

ツバサ「張本人も倒して呪いの力も弱まっていることだし神父のあなたなら石化を解除できると思うの」
428: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:31:55.92 ID:h7nFah3h.net
神父「では試しに祈りを捧げてみましょう……」

 神父が祈りを捧げると村全体が優しい光で包まれた
 すると石にされた村人は元の姿を取り戻していた

村人A「……あれ!?」

村人B「体が……」

村人C「元に戻っている!?」





花陽「穂乃果ちゃん見て!?」

穂乃果「!?村の人たちの石化が解けている」

花陽「ひょっとしてあの神父さんが……」
429: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:32:30.58 ID:h7nFah3h.net
穂乃果「すごすぎるでしょ……」






ツバサ「このあめふらしっていうオルゴデミーラの部下が村の人たちを石にしていたみたい」

ツバサ「どうやらこいつが降らせた灰色の雨に触れたら石になるみたいだわ」

神父「しかし家の中にいる人も石になっていましたが……」

ツバサ「それが触れた瞬間石になるわけじゃないのよ。石になるタイミングはこの魔物の自在らしいわ」

神父「つまり一度でも雨に触れていればいいということですね」

ツバサ「その通りよ」

神父「魔物の存在に気づけなかったら逃げ場など無いに等しいですね……」

ツバサ「それよりもあなた……こんなところで何をしているの?」
430: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:33:07.71 ID:h7nFah3h.net
神父「……すみません。待たせている人がいるのでそちらに行ってもよろしいですか?」

ツバサ「……私もついて行くわよ」





穂乃果「あっ!?神父さん」

神父「お待たせしました」

穂乃果「それと……」

ツバサ「初めまして。私の名前はツバサよ」

穂乃果「ツバサさんですね。私は穂乃果です」

花陽「花陽といいます」
431: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:33:48.24 ID:h7nFah3h.net
神父「このツバサさんが石化の元凶となっていたあめふらしという魔物を倒してくれました」

穂乃果「一人で倒しちゃったんですか!?」

ツバサ「ええ」

花陽(すごい……)

ツバサ「ただ石化を解いてくれたのはこの神父さんよ」

穂乃果「神父さんも蘇生ができたり、石化を解いたりですごいよ!」

ツバサ「蘇生?」

花陽「実は私が蘇生してもらって……」

神父「このお嬢さん方……実は先日ムドーやバラモス、それにゲマという者と戦っていたらしいのです」

ツバサ「大魔王の右腕たちと戦っていたのね……」

穂乃果「!?ゾーマやデスタムーアの存在を知っているんですか?」
432: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:34:24.10 ID:h7nFah3h.net
ツバサ「一応ね……それにしてもよく無事でいられたわね」

穂乃果「えへへー」

花陽(私は無事だったのかな?まあ今生きてるからいいのかな……)

ツバサ「それであなたたち……この村にはどういった用事なの?」

穂乃果「私たち他の仲間と合流するためにバベルの塔に向かっているんです」

花陽「ただこの前の戦いの疲れが取れないからこの村で少し休養を取ろうと思っていて」

ツバサ「なるほどね……それで神父さんは」

神父「私はお嬢さん方の付き添いといったところです」

ツバサ「あなた……キエレフの村を飛び出て何をしているの?」

花陽(村を飛び出た……あっ!?)

神父「難しい質問ですね……」
433: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:34:54.79 ID:h7nFah3h.net
花陽「あの!人違いなら申し訳ないんですけど……レブレサックというお名前じゃありませんか!?」

神父「!?その通りです。一体どうして?」

花陽「今すぐ故郷の村に帰ってください!にこちゃんっていう胸のないツインテールの女の子がずっとあなたを探して旅をしてるんです」

神父「にこちゃんが……」

ツバサ「あの子がね……」

穂乃果「そうだ!私たちにこちゃんとヴァンクーパーで会ったんです。しかも命まで助けてもらって……」

花陽「にこちゃんとっても必死でした。何があったのか事情は知りませんが村に帰ってあげてもらえませんか?」

神父「……」

ツバサ「実はここから東にキエレフっていう村があるの……神父さんの故郷はそこ。もちろんにこちゃんもね」

ツバサ「その村は以前魔物に襲われていたの……たまたまその村を訪れた私たちとにこちゃんでそいつを追い払ったの」


ツバサ「私たちはそのまますぐに村を出たから詳しい事情はわからないんだけど……」
434: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:35:58.96 ID:h7nFah3h.net
ツバサ「ここまできたんだし全てを説明してくれるかしら?」

神父「……わかりました」

神父「五年前、私たちの村にボトクというオルゴデミーラの幹部がやってきました」

神父「そこで私も含めた村の精鋭でボトクを退治することにしました」

神父「しかし結果は惨敗。私以外の人はその場で殺されてしまいました」

神父「私も自分の死を覚悟しました……しかしボトクは私を生かしました。姿を魔物に変えて……」

神父「そしてボトクは私に条件をだしました……私が魔物の姿のまま正体をばらさずに村で生きている限りは村には手を出さないと」

神父「そのため私は魔物の姿で生活を始めまし」

神父「しかし村人から見ればボトクを倒しに行った人が帰って来ないで、代わりに魔物が現れ村に居着いている」

神父「数日もしないうちに私は村人に捕らえられました。そして私の処刑が執り行われようとしました」
435: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:36:33.86 ID:h7nFah3h.net
神父「しかしなぜでしょうか……にこちゃんだけは私が魔物ではないとわかっていたのです」

神父「彼女は必死に私の処刑を止めてくれました。しかし集団の心理は動かせません……」

神父「村の外に追放されてしまいました、おそらくそこでツバサさんと出会ったのでしょう」

ツバサ「ええ、彼女から話を聞いた私は半信半疑だったけど……彼女のまっすぐな目を見て確信したわ」

ツバサ「そこからは何もかもがわからないことだらけだったけど、イチかバチかこの騒動の原因をボトクと決めてを倒すことにしたの」

ツバサ「結果倒すことは出来なかったけど、重傷を負わせて追い払うことができたわ」

神父「おかげで私は元の姿を取り戻すことができました」

ツバサ「村人がすぐに処刑をせずにあなたをいたぶっていた事が幸いだったわね」

神父「……ええ」

ツバサ「私たちはあなたの無事を確認したらすぐに出て行ったけどあなたは?」

神父「私もすぐに出て行きました……」
436: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:37:36.26 ID:h7nFah3h.net
穂乃果「なんでですか……?」

神父「私が村にいると村の方たちがやりきれない気持ちになってしまうのです」

神父「『自分たちは神父を魔物と勘違いして殺そうとしてしまった』と」

神父「もちろん致し方ないことですので、村の方を恨んでなんかいません」

神父「むしろ忘れて欲しいと思います。だから私は村を出てきました」

穂乃果「……」

ツバサ「なるほどね」

花陽「……間違っています!」

神父「えっ」
437: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:38:08.00 ID:h7nFah3h.net
穂乃果「花陽ちゃん……?」

花陽「そんなの間違っています!神父さんも被害者なんですよ!」

花陽「それなのにあなたが全てを背負う必要はありません!もっとわがままになってください!」

花陽「それに村の人たちは自分たちのせいで神父さんが出て行ったことで余計に辛いはずです」

神父「……」

花陽「そして一番かわいそうなのはにこちゃんです」

花陽「村で一人だけ神父さんの正体に気づいていたんですよ。きっとものすごく神父さんのことが好きだったはずです」

ツバサ「にこちゃん言ってたわ……『早くにパパを魔物に殺されている私にとって神父さんは父親替わりなんだ』ってね」

花陽「大好きな神父さんのために必死に頑張ったのに……これじゃあにこちゃんが報われないです!」
438: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:38:55.19 ID:h7nFah3h.net
花陽「お願いです!村に戻って……にこちゃんに会ってください!」

神父「……あなた方の言うとおりです……神父にもなってお嬢さん方に諭されなければいけないようでは、まだまだ修行が足りませんね」

花陽「じゃあ……」

神父「はい。今すぐにでも村に戻ろうと思います」

穂乃果「おおー!私たちもついていきます!」

花陽「にこちゃんにもまた会いたいし!」

神父「お気持ちは嬉しいのですが、あなたたちはまだ体が万全ではありません。しっかりと休養をとるべきです」

神父「それにあなたたち自身にも旅の目的があるはずです」

穂乃果「それは……そうです」
439: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:39:25.52 ID:h7nFah3h.net
ツバサ「一人で大丈夫?」

神父「ここからキエレフの村はそう遠くありません。こう見えて蘇生魔法が使える程度には力をつけています」

神父「ツバサさんはお嬢さん方についててあげてください」

ツバサ「わかったわ」

神父「ではみなさんの旅の無事を祈っています」

花陽「神父さんも気をつけてください」

穂乃果「にこちゃんに会えたらよろしく伝えてください」

神父「はい。あななたたちのおかげで村に戻る決心が着きました。ありがとうございます」

神父「縁があったらまたどこかでお会いしましょう」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『六章ワルシャワーの村』完
440: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/30(日) 21:41:18.75 ID:h7nFah3h.net
六章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv40・HP382・MP245・攻撃211・防御211・賢さ104・素早127

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv31・HP282・MP293・攻撃73・防御149・賢さ162・素早90

神父・杖・ベホマ・ベホマラー・ザオリク・ライデイン
Lv48・HP378・MP473・攻撃89・防御235・賢さ262・素早145

ツバサ・素手・かまいたち・ムーンサルト・正拳突き・ばくれつけん
Lv49・HP457・MP258・攻撃250・防御247・賢さ184・素早246
442: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:32:42.92 ID:qDV3P4ZA.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『七章賢者の洞窟』

真姫「うぅ……」

真姫(……ここは?)

ことり「真姫ちゃん!」

真姫「ことり!?あなた無事だっ……うっ」

ことり「だめだよ真姫ちゃん……まだ安静にしてないと……」

??「うふ、それはあなたもよ。ことりさん」

ことり「はーい」

真姫「あなたは?」

??「あんじゅよ。初めまして」
443: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:33:13.16 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「真姫です……」

あんじゅ「ことりさんから何があったのか大体聞いてるわ」

ことり「だけど私真姫ちゃんみたいに塔で何が起きてたのか把握してないんだよね……」

真姫「ああ……それじゃあ説明するわね」

 真姫はことりとあんじゅにバベルの塔での出来事を話した
 穂乃果の過去のこと……
 デスタムーアのこと……
 ゾーマのこと……
 『進化の秘法』のこと……
 そしてゲマのこと……

真姫「ざっとこんな感じね」

ことり(だから穂乃果ちゃん……力が弱っていたんだ……)
444: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:33:46.38 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「それにしても私たち……よく生きているわね……」

ことり「それはあんじゅちゃんがね……私たちを介抱してくれていたの」

あんじゅ「歩いてたらいきなり目の前が光に包まれて……そしたら瀕死のあなたたちが倒れていてびっくりしたわよ」

真姫「介抱とかでどうにかなるダメージじゃなかったはずなんだけど……」

あんじゅ「それはね……これを使ったの……って言ってももうなくなっちゃったけど」

真姫「これは?」

あんじゅ「『せかいじゅのしずく』って言ってね。あらゆる傷や病が一瞬で回復してしまうの」

あんじゅ「ただあなたたちの受けたダメージは相当なものね……『せかいじゅのしずく』でも全回復できないだなんて……」

真姫「こんな貴重なものを……申し訳ないわ」

あんじゅ「いいのよ。こういう時のために持ち歩いていたんだから」
445: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:34:24.86 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「とにかくあなたのおかげで命を拾えたわ。本当にありがとう」

あんじゅ「うふ、どういたしまして」

ことり「それで真姫ちゃん……この後のことなんだけど……」

真姫「ええ……早くみんなと合流しないと……」

あんじゅ「だめよ。あなたたちまだ体がボロボロなのよ。完治するまではおとなしくしてなさい」

ことり「でも……」

あんじゅ「それにどこを目指して合流するのよ?おそらくあなたたち以外の人たちも多分どこかに飛ばさているんでしょ?」

真姫「そういえばここはどこなの?」

あんじゅ「旧モステワ帝国の南西部分よ」

真姫「ってことはバベルの塔はここからかなり南ね」
446: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:34:56.57 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「それに……こういう言い方はしたくないけど……あなたたちに起きたことが他の仲間の身にも起きていたのなら……」

あんじゅ「生きている確率はかなり低いはずよ」

真姫「うっ」

ことり「……大丈夫だよ。みんなきっと生きているから」

あんじゅ「そう……だったらなおさらあなたたちは慎重に動かないとだめよ」

ことり「うぅ……でもぉ……」

あんじゅ「はあ……わかったわ」

ことり「えっ」

あんじゅ「実は私、今は一人だけど他に仲間がいるの。それでもうすぐオストルマン帝国で落ち合う予定なの」

真姫「オストルマン帝国?」
447: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:35:40.52 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「そう、場所はここから南。距離はそこそこあるわね」

あんじゅ「そしてバベルの塔のすぐ北」

ことり「!?」

あんじゅ「しかもそこには東西のあらゆる旅人や冒険者が集うルイーダの酒場があるの」

あんじゅ「私の集合場所もそこなんだけど……ひょっとしたらそこで、あなたたちの仲間の情報が聞けるかも知れないわ」

真姫「確かに」

あんじゅ「それで私があなたたちに同行してオストルマンまで行くわ……それで妥協しなさい」

ことり「ありがと!あんじゅちゃん!」

真姫「何から何まで申し訳ないわ」

あんじゅ「うふ、いいってことよ。ただその前に寄りたいところがあるんだけど……いいかしら」

ことり「もちろん」
448: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:36:07.41 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「構わないわ……どこに行くの?」

あんじゅ「ありがと。っていってもそんなに遠いところじゃないわ。ここから南西方向に二十分くらい歩けば着くわ」

真姫「なら寄り道ってほどでもないわね」

ことり「何しに行くの?」

あんじゅ「それは歩きながら説明するわね」





あんじゅ「実は私がこのあたりに来ていた理由なんだけど……探しているものがあるの」

ことり「探し物?」
449: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:36:32.15 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「そう、名前は『賢者の石』って言ってルイーダの酒場でも大きな話題になっていたわ」

真姫「それで他の人よりも先にいただきに来たってわけね」

あんじゅ「少し違うのよ……実は私よりも前に何人もの人が『賢者の石』を欲してここに来ているはずなの」

あんじゅ「でも……誰も酒場に帰ってこないのよ」

真姫「もう用はなくなったってことじゃないの?」

あんじゅ「それならいいんだけど……でも『賢者の石』の話が広まってもう一年経つのよ」

真姫「そんなに!?」

あんじゅ「だから多分……誰も手に入れられずに亡くなっていると思うのよ」

ことり「それってとてつもなく強い魔物がいるとか……」

あんじゅ「私もそう思っているわ……見て!ここよ……」
450: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:37:03.99 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「なんとも薄気味悪い……」

ことり「洞窟だね……」

あんじゅ「それじゃあ行ってくるから。二人はここで待っててね」

真姫「ちょっと!?一人で行くつもり?」

あんじゅ「えっ!?もちろん」

ことり「でも中にはとっても強い魔物がいるかもしれないんだよ」

あんじゅ「承知の上でここまで来てるんだけど……」

真姫「あなた一人では行かせられないわ!私たちも行く!」

あんじゅ「ちょっと……あなたたちけが人よ……」

ことり「関係ないよ!このままあんじゅちゃんを見殺しにできないよ」

あんじゅ「いや……勝手に殺さないで欲しいんだけど……」
451: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:37:38.43 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「あなたがなんと言おうと私たちも行くからね!」

あんじゅ「えっ……」

ことり「よし!じゃあ三人で突撃だよ!」

あんじゅ(…………)





真姫「さっきからずっと一本道ね……」

あんじゅ(……)

ことり「曲がり道や階段がないって……逆に怖いかも」

あんじゅ(……はあ)
452: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:38:28.39 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「うーん、本当にこんなところに『賢者の石』なんて……って!?」カラン

ことり「どうしたの?」

真姫「何か蹴っちゃったみたい……」

あんじゅ「それ……人の骨じゃない!?」

真姫「えっ……」

ことり「それって……」

あんじゅ(本当はただの石ころだけど……)クスッ

真姫「ってことは……」

ことり「奥にはとんでもなく強い魔物が……」

あんじゅ「やっぱり危ないからあなたたちは……」
453: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:38:52.93 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「こんな危ないところ……やっぱりあんじゅ一人じゃ危険だわ!」

ことり「うん!あんじゅちゃんは私たちが守るから」

あんじゅ(もういいや……)





真姫「結構歩いたわね……」

ことり「未だに分かれ道一つないね」

あんじゅ「そうね……そしてもうゴールよ」

真姫「……そうみたいね」

ことり「……罠?」
454: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:39:19.27 ID:qDV3P4ZA.net
 一本道に終わりが訪れ開けた部屋にでた
 部屋の中央には宝箱が一つ置いてある

真姫「こんなのに引っかかるやついるの……」

あんじゅ「……二人共回復魔法は使える?」

ことり「うん」

真姫「ええ(まだホイミしか使えないけど……)」

あんじゅ「じゃあ二人はそこで見ていて……もし私がピンチになったら回復魔法で援護して」

真姫「ちょっと!一人で戦う気!?」

あんじゅ「はあ……最初からそう言ってるでしょ。ほんとに聞き分けのない人たちね」

ことり「でも……」
455: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:39:50.58 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「……大丈夫よ。あまり私を舐めないでね」

ことり「うん……」

あんじゅ「さあ出てきて。いるんでしょ」

??「やはりこの程度の罠にはかかってくれないか……宝箱に夢中になっている隙に背後を襲いたかったのだが」

あんじゅ「うふ、別にかかってあげても良かったのよ」

??「ほう、口は達者だな。私はオルゴデミーラ様の幹部である洞窟魔人。宝を求める欲深い人間をここで刈り取っている」

真姫「オルゴデミーラ……」ギリッ

洞窟魔人「そこの女!おまえのことは知っているぞ……ラメリカやヴァンクーパーでは私の仲間たちを次々に葬ってくれたらしいな」

真姫「……次はあなたの番よ」

あんじゅ「ちょっと!?勝手に盛り上がらないでよ……あなたは今回は見学よ」
456: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:40:49.79 ID:qDV3P4ZA.net
真姫「うっ……でもやばそうだったらすぐに手を出すわよ」

あんじゅ「ありがと。でもまあ見てなさいって」

洞窟魔人「なんだ……三人同時にかかってこないのか?」

あんじゅ「もちろん。あなた一人くらい私一人でも大袈裟な戦力だわ」

洞窟魔人「舐めた口を……いくぞ!」

あんじゅ「うふ、残念ながらあなたのターンはないわよ?『しばり打ち』」

洞窟魔人「ぐっ……なるほど大口を叩くだけの……!?」

あんじゅ「どうしたの?ひょっとして体が麻痺して動かないのかしら?」

洞窟魔人「くそっ……これしき……」

あんじゅ「じゃあ続いて『スパークショット』」

洞窟魔人「なあああああ」
457: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:41:44.94 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「今度は何も見えなくなったでしょ?そして『らせん打ち』」

洞窟魔人「おおおおおおお」

あんじゅ「今度は混乱!もう私が何を言っているかわからないでしょ?かわいそうに……」

洞窟魔人「うう……」

あんじゅ「麻痺にマヌーサに混乱……完全にフルハウスね♪」

あんじゅ「終わりにしてあげるわ『双龍打ち』」

洞窟魔人「うわああああああああああ」バタッ

真姫(すごい……)

ことり「あんじゅちゃんすごいよ!」
458: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:42:21.85 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「うふ、だから言ってるでしょ。それで肝心の宝箱の中身はっと」ガチャッ

あんじゅ「あった!『賢者の石』よ」

ことり「本当!?」

あんじゅ「うん。じゃあこれ二人とも使って」

ことり「えっ」

あんじゅ「この『賢者の石』を使えば回復魔法を唱えなくても回復できるの。しかも半永久的に何度も使えるの!」

ことり「本当!?」

あんじゅ「これであなたたちの体力もかなり万全に近づくと思うわ」

ことり「ありがとうあんじゅちゃん!」

真姫「あなたには感謝しきれないわね……」
459: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:42:56.05 ID:qDV3P4ZA.net
あんじゅ「気にするこないわ。それじゃあ早速オストルマンに向かいましょう!」

ことり「うん!」

真姫「ここからいきなりオストルマンを目指すの?

あんじゅ「そうねえ……オストルマン帝国に行くには途中、キエレフの村を通る事になるわ」

あんじゅ「実は一度そこの村には行ったことがあるのよ。ひょっとしたら宿くらいタダで泊めてくれるかも」

ことり「へえー」

真姫「じゃあ次の目的地はここから南のキエレフの村ね」

ことり「うん」

あんじゅ(そういえばあの子……にこちゃんは元気かしら?)

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『七章賢者の洞窟』完
460: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/08/31(月) 00:43:45.91 ID:qDV3P4ZA.net
七章終了時のステータスです

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギマ
Lv39・HP280・MP364・攻撃85・防御169・賢さ203・素早185

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪・ホイミ
Lv32・HP241・MP247・攻撃124・防御148・賢さ173・素早148

あんじゅ・盾・ムチ・ベホイミ・らせん打ち・スパークショット・しばり打ち・レディウィップ・双龍打ち
Lv48・HP377・MP367・攻撃203・防御213・賢さ235・素早206
510: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:21:50.17 ID:ivRIMPeW.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『八章カースビ海』

凛「にゃー、本当にありがとうございました。英玲奈さん」

英玲奈「うむ。だいぶ良くなったようだな」

凛「英玲奈さんは命の恩人だにゃー!」

英玲奈「それにしても奇妙な話だな……君はバベルの塔にいたはずなのに気がついたらここ……カースビ湖の湖畔にいるとは」

凛「凛にもさっぱりだにゃ……ムドーに連れられてバベルの塔に行ったら急にあたりが光はじめて……」

凛「そして強力なダメージを受けて……気絶したらここにいたんだから……」

英玲奈「ひとまず今は君の命が繋がったことに安堵をしよう」

凛「はい……」

英玲奈「それにしても大魔王の右腕と接触しているとは……災難だったな」

凛「右腕?ムドーが魔王じゃないの?」
511: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:22:26.38 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「そうか……世間ではまだそうっだたのか……」

英玲奈「実はムドーは大魔王の幹部に過ぎない。真の魔王……大魔王の名はデスタムーア」

凛「にゃっ!?……ムドーよりもさらに上がいるのかにゃ!?」

英玲奈「ああ」

凛「うっ……」

英玲奈「だが今はそれよりも君は仲間との合流が最優先だろ」

凛「はい」

英玲奈「ならばこれも何かの縁だ……私も同行しよう」

凛「いいんですか?」

英玲奈「もちろんだ。私はこれからこのカースビ湖での探し物が終わったら南西のテケランの町に行く」

英玲奈「そこで用事を終わらせたら次はそこから西のオストルマン帝国に行く」
512: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:22:55.86 ID:ivRIMPeW.net
凛「嬉しいけど凛はバベルの塔に行きたいんだにゃ」

英玲奈「ああわかっている。バベルの塔はオストルマン帝国からすぐ南だ」

凛「本当に!?」

英玲奈「それに君がバベルの塔から一瞬のうちにワープしたことを考えると他の仲間もどこか違うところにいるかもしれない」

凛「あっ……」

英玲奈「だがオストルマン帝国には東西のあらゆる旅人や冒険者が集うルイーダの酒場というものがある」

英玲奈「ひょっとしたらなにか仲間たちの情報が掴めるかもしれないぞ」

凛「おー!英玲奈さんすごいにゃー!凛は英玲奈さんについて行くにゃ!」

英玲奈「了解だ……だが私にも用事がある。少し時間がかかるがそこは我慢して欲しい」

凛「もちろんだにゃ!」

英玲奈「ならば共に行こう。よろしくだ、凛」
513: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:23:24.34 ID:ivRIMPeW.net
凛「こちらこそにゃ!」

凛(かよちん……真姫ちゃん……穂乃果ちゃん……ことりちゃん……必ずまた会おうね!)





凛「そういえば英玲奈さんの探し物ってなんですか?」

英玲奈「確かにまだ話していなかったな……私の探し物は『ラーの鏡』といってな……別名真実を映す鏡と言われている」

凛「真実を映す鏡?」

英玲奈「そうだ。例えば人間に化けている魔物がいるとする……そこで『ラーの鏡』を使えば変装を見破れるのだ」

凛「おー、便利にゃー」

英玲奈「他にも用途はあるが簡潔に言うとまやかしへの対抗策といったところか」

凛「それがこのカースビ湖の近くにあるってことだね」
514: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:23:55.91 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「ああ……だが探し始めてから既に二週間は経っている。そう簡単に見つかるものではないようだ」

凛「えぇー、それじゃあいつまでも先に進めないじゃん」

英玲奈「む!?それは盲点だったな……しかしいまさら捜索を中断するわけにもいかないしな……」

凛「もおー、ちゃっちゃっと見つけちゃうよ」

英玲奈「確かにそれが出来たら一番だな……だがそろそろ時間だ」

凛「にゃ?」

英玲奈「実は私以外にもう一人『ラーの鏡』を探している者がいる」

英玲奈「今は手分けをして探しているが定期的に落ち合い成果を報告しているのだ」

凛「なるほど」

英玲奈「なので一旦捜索は中断して落ち合いのポイントに向かうとしよう」

凛「了解にゃ」
515: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:24:29.16 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「落ち合い場所はこのまま南西に湖畔沿いを歩いたところだ。テケランの町もすぐ近くだ」





凛「そういえばさっきからずっと気になっているんだけどにゃ」

英玲奈「どうした?」

凛「この湖……真ん中の方が少し光ってないかにゃ?」

英玲奈「そうか……?」

凛「それと今見つけたんだけどここ……」

英玲奈「これは……」

凛「地下へと続く隠し扉だにゃ」

英玲奈「だがどこへ行くのか見当がつかないな……」
516: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:24:59.79 ID:ivRIMPeW.net
凛「凛の予想だとこの地下通路を進むと湖の中央……あの光っている場所に出られるにゃ」

英玲奈「だから湖の中央に光なんて見えないが……」

凛「うーん……凛は他の人より少し目がいいから英玲奈さんが見えなくても不思議じゃないにゃ」

英玲奈(私も目はいい方なのだが……)

英玲奈「根拠は薄いが正直千日手なところはあった……落ち合う前にここを調査していくとしようか」

凛「いっくにゃー!」

 二人は『ラーの鏡』を求めて地下へと足を進めた

 地下通路はまっすぐとした一本道であり明かりが灯されていた





英玲奈「君の予想が当たっていればそろそろ地上への出口があるころだな……」

凛「うん。でも歩いている方角はあってるよ」
517: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:25:25.42 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「ああ、私も君の予想が合っている気がしてならない」

凛「ふっふーん!前を見てみるにゃ」

英玲奈「どうやら地上へと出る階段のようだな」

凛「早速登ってみるにゃ!」

英玲奈「よし」

 二人は地上に上がってきた

英玲奈「君の予想が的中したようだ……まさか湖の中心に少しだが陸地があったとは……」

英玲奈「そして君が見た光の正体はこれか……」

凛「ひょっとしてこれが探し物の鏡かにゃ?」

英玲奈「ああ、これが『ラーの鏡』に間違いない……礼を言うぞ」

凛「お互い様にゃ!それじゃあ『ラーの鏡』は頂いていくにゃ!」
518: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:26:04.15 ID:ivRIMPeW.net
 『ラーの鏡』を台座から抜いた途端
 周囲に不快な振動が走った

凛「なんにゃ!?」

英玲奈「何が起きている……」

凛「!?……英玲奈さん!前に……」

英玲奈「なるほど……『ラーの鏡』とともにこの地に封印されていた魔物といったところか……」

 振動が止むと魔物が口を開いた

デスアミーゴ「ふー、やっと封印から解かれたってことはオルゴデミーラ様からお許しを得たということだな」

凛「オルゴデミーラの幹部!?」

デスアミーゴ「なんだお前は……そうか……封印を解いたのはオルゴデミーラ様ではなくお前たちといことか」

デスアミーゴ「つまり私はまだお許しを得ていないのだな……」
519: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:26:37.97 ID:ivRIMPeW.net
凛「さっきから一人で何を言ってるにゃ」

デスアミーゴ「ああ、俺は昔オルゴデミーラ様の命令で町を支配していたんだ」

デスアミーゴ「だがそれに気をよくして命令を無視し、町民共を魔物や動物に姿を変えて遊んでいたらオルゴデミーラ様の逆鱗に触れてしまってな」

デスアミーゴ「『ラーの鏡』と一緒にここに封印されてたってわけだ」

凛「ただのバカにゃ」

デスアミーゴ「せっかく封印が解かれたのだ……お前たちを殺してオルゴデミーラ様のお許しを得ることにするか……」

凛「かかってくるにゃ」

英玲奈「待て!君はまだ万全の状態じゃないんだぞ」

デスアミーゴ「おいおい、それは命乞いか?」

英玲奈「いや、私が戦うという意味だが……」
520: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:27:16.11 ID:ivRIMPeW.net
凛「でも相手はオルゴデミーラの幹部だよ。一人じゃ危ないよ」

英玲奈「確かに私はあまり一人で戦うことには慣れていないな……パーティーを組んでいた時もサポートが中心だったしな」

デスアミーゴ「ごちゃごちゃうるさいぞ!おまえらの意思は関係ない、二人共俺に殺されるのだからな」

英玲奈「ふむ……なら君にも一緒に戦ってもらおう。そして私が最大限のサポートをしてやろう」

凛「了解にゃ!」

デスアミーゴ「なんだ……結局二人がかりか。まとめて葬ってやる」

英玲奈「一人でも問題なく勝てるが、二人の方が効率がいいだろ」

デスアミーゴ「ふっ『かまいたち』」

凛「にゃっ!?」サッ

英玲奈「大丈夫か!?」

凛「当たってないにゃ」
521: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:27:49.25 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「そうか……(身のこなしについては天性の才能があるようだな……それなら……)」

英玲奈「次はこちらの番だ……『バイキルト』」

凛「にゃっ!?力が溢れてくるにゃ!」

英玲奈「そのまま確実に相手を攻撃してみろ。きっと想像以上のダメージを与えられるぞ」

凛「わかったにゃ!『必中拳』」

デスアミーゴ「ぐっ……おのれ『かまいたち』」

凛「当たらないにゃ」サッ

凛「もう一度『必中拳』」

デスアミーゴ「ぐわあああ……」ハアハア

英玲奈「いい調子だぞ!」

凛「へっへーん」
522: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:28:41.11 ID:ivRIMPeW.net
デスアミーゴ「調子に乗るな!……『まぶしい光』」

凛「うっ……目が……」

デスアミーゴ「今だ!会心の一撃をくれてやろう」

英玲奈「……『スカラ』」

デスアミーゴ「それ!」ブン

凛「にゃあああ……あれ?あまり効いていないにゃ?」

デスアミーゴ「くっ……面倒くさい魔法で邪魔をしやがる」

英玲奈「私はサポートが中心といっただろう『ベホイミ』」

凛「おおー」

英玲奈「目はもう大丈夫か?」

凛「はい!」フラ
523: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:29:17.67 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「だがやはりまだ万全ではないな……もう疲れが見えてきている」

凛「まだ戦えます!」

英玲奈「ああ、だが君の攻撃のおかげでかなり敵は消耗している。あとは私の一撃で十分に倒せる」

英玲奈「ご苦労だった。あとは私に任せてくれ」

凛「うっ……わかったにゃ」

デスアミーゴ「舐めるな!俺はまだまだいけるぞ」

英玲奈「別に舐めてなどいない……ただお前と私には覆し難い実力差があるということだ」

英玲奈「これで終わりにしよう『マヒャド』」

デスアミーゴ「おい……なんだこの氷塊の量は……ぐわああああああああああ」バタッ

凛(すごいにゃ……)

英玲奈「よし、それでは『ラーの鏡』を持って落ち合いの場所に向かおう」
524: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:30:19.27 ID:ivRIMPeW.net
凛「英玲奈さんの最後の攻撃すごかったにゃ!」

英玲奈「うむ、ありがとう」

凛「凛ももっと強くならないと……」

英玲奈「だが君も素質は十分あるぞ……まず身のこなしについては今後修練を積んでいけば君に敵う人はいなくなるだろう」

凛「本当かにゃ!?」

英玲奈「ああ、嘘は言わない。それに視覚を始め君は感覚が非常に鋭いようだ……これも無二の武器になるだろう」

凛「おおー!じゃあ英玲奈さん凛に稽古をつけてよ!」

英玲奈「興味深い提案だが私は魔法を中心に戦うので、君の稽古をつけることは難しいな……」

凛「そっかぁー」
525: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:30:49.65 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「だが私の仲間に君と似た戦い方をする奴がいる。そいつとはオストルマンで落ち合う予定だから機会があれば頼むといい」

凛「ありがとにゃ!それにしても英玲奈さんいろんな人と落ち合う約束をしているね」

英玲奈「言われてみればそうだな……オストルマンで落ち合う予定の奴らは正規のパーティーだ」

英玲奈「これから落ち合う者と君とは即席パーティーといったところか……」

凛「なるほど」

英玲奈「話をしていたらついたな」

凛「ここ……?あっ、人がいるよ!?」

英玲奈「ああ、あの者がここで落ち合う予定の人物だ」

??「あっ!?」
526: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:31:24.77 ID:ivRIMPeW.net
凛「気づいたみたいだにゃ」

英玲奈「遅くなってしまった。申し訳ない」

??「いえ、私も今来たところです」

??「それよりも申し訳ありません……まだ『ラーの鏡』は見つけられていません……」

英玲奈「いや心配はいらない。先程見つけることができた」

??「本当ですか!?」

英玲奈「ああ。これでやっとテケランの町に行けるぞ」

??「ありがとうございます!この御恩は必ず返させてもらいます」

英玲奈「まだ目的の全てが達成されたわけではない……その言葉は後で聞かせてくれ」

??「はい!……それと後ろにいらっしゃる方は?」
527: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:31:52.59 ID:ivRIMPeW.net
英玲奈「ああ、『ラーの鏡』を探している途中で出会ってな……同行することになった」

??「そうですか。私の名前は海未といいます。以後よろしくお願いします」

凛「私の名前は凛!こちらこそよろしくにゃ!」

英玲奈「実は『ラーの鏡』を見つけられたのは彼女のおかげなんだ」

海未「本当ですか!?なんとお礼を言ったら……」

凛「気にすること無いにゃー。凛だって英玲奈さんに命を助けてもらってるし!」

海未「そういってもらえると助かります」

英玲奈「ではそろそろ行こうか……テケランの町に」

海未「はい!」

凛(あれ?海未って名前聞いたことがあるにゃ……)

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『八章カースビ海』
528: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:32:35.60 ID:ivRIMPeW.net
八章終了時のステータスです

海未・弓・マジックアロー・さみだれうち・ホイミ
Lv32・HP282・MP212・攻撃141・防御165・賢さ139・素早153

凛・爪・爪・タイガークロー・必中拳
Lv31・HP287・MP159・攻撃170・防御157・賢さ106・素早180

英玲奈・スティック・・ベホイミ・ベホマラー・バイキルト・スカラ・マヒャド
Lv48・HP367・MP434・攻撃111・防御218・賢さ240・素早231
530: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/18(金) 00:42:04.74 ID:ivRIMPeW.net
少し補足説明です

気づいている人もいるかもしれませんが
アステルカ→アステカ(メキシコ)
ラメリカ→アメリカ
ヒュースタン→ヒューストン(アメリカ)
シカコ→シカゴ(アメリカ)
ラストベガネス→ラスベガス(アメリカ)
ヴァンクーパー→バンクーバー(カナダ)
ジートパング→ジパング(日本)
ワルシャワー→ワルシャワ(ポーランド)
カースビ海→カスピ海
キエレフ→キエフ(ウクライナ)
ロートマリア→ローマ(イタリア)
オストルマン→オスマン(トルコ)
テケラン→テヘラン(イラン)
って感じで文字ってます

元の地名とSSでの地名の位置はほぼ同じなので
位置関係がわかりにくいという人は現実の世界地図を参照して下さい
535: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:33:32.37 ID:X5K2VUi3.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『九章マケロニア帝国』

ツバサ「二人共すっかり元気になったわね」

花陽「はい!おかげさまです」

穂乃果「神父さんもうキエレフの村に着いたかなー?」

ツバサ「そう遠くないし、そろそろ着いているころね」

花陽「にこちゃんと再会できたかな?」

ツバサ「彼女……神父さんを探して世界中を旅しているんでしょ?」

穂乃果「はい」

ツバサ「だったらすぐには会えないかもね……でも必ず再会できるわよ」

花陽「そうですね!」
536: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:33:57.77 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「それより私たちは今どこを目指しているんですか?」

ツバサ「ワルシャワーの村から南に向かって歩いているわ。そしたらもうすぐだけどマケロニア帝国に着くわ」

穂乃果「マケロニア帝国?」

ツバサ「そう。さらにそこから東に進むと今度はオストルマン帝国に着く」

花陽「オストルマン帝国?」

ツバサ「実は私……そこで他の仲間と合流する予定なの」

穂乃果「なるほど」

ツバサ「最後にそこからまた南に進めばバベルの塔よ」

花陽「じゃあツバサさんとはオストルマン帝国でお別れですね……」

ツバサ「いいえ、これも何かの縁だし最後まで付き合うわよ」

穂乃果「いいんですか!?」
537: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:34:22.78 ID:X5K2VUi3.net
ツバサ「もちろん!」

花陽「あっ!?建物が見えてきました」

ツバサ「着いたようね」

穂乃果「ここがマケロニア帝国か……」

ツバサ「このマケロニア帝国は魔法国家として有名なのよ」

花陽「魔法……国家……」

ツバサ「早速中に入ってみましょう」





ツバサ「どう?国の雰囲気は?」

花陽「なんだか……」

穂乃果「ピリピリしているね……」
538: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:53:10.65 ID:X5K2VUi3.net
ツバサ「ええ、この国はいつも緊張しているわ」

花陽「一体どうして?」

ツバサ「簡単な話よ。マケロニアは東西南の三方向を帝国に囲まれている」

ツバサ「西にはロートマリア帝国、東にはオストルマン帝国、そして海を超えた南にはエジプテラ帝国……」

ツバサ「いつ他の帝国が攻めて来るかわからないからいつもこんな感じなのよね」

穂乃果「なるほど」

ツバサ「それに帝国とまではいかなくてもこの付近には王国もたくさんある。帝国よりも王国の方が領土拡大の意欲が大きい分さらに警戒も必要なのよ」

穂乃果「帝国と王国ってなにが違うの?」

ツバサ「う~ん説明しろと言われると少し難しいわね」

花陽「帝国の方が王国よりも規模が大きいと思っておけば大丈夫だよ」
539: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:53:44.52 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「なるほど」

ツバサ(……)

??「そこのお嬢さんたち!」

穂乃果「私たち?」

??「そう!占いに興味あらへん?」

穂乃果「占いか~」

ツバサ「面白そうじゃない」

穂乃果「うん!お願いします!」

??「それじゃあこのタロットカードから好きなカードを一つ選んで」

ツバサ(……?)

花陽(あれ?)
540: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:54:30.04 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「うーんと……じゃあこれ!」

??「……これは……正位置の世界……」

穂乃果「おっ、それってどんな意味なの?」

??「そうやね……このカードは成功や勝利って意味があるから、きっとあなたの未来は明るいものになるはずや」

穂乃果「そっかー、ありがとうございます」

??「お二人さんはどうする?」

ツバサ「私は遠慮しておくわ」

花陽「私も」

??「それじゃあ気をつけてな」

穂乃果「はーい」
541: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 21:55:11.65 ID:X5K2VUi3.net
??(……初めてや……正位置の世界を引いた人なんて……)

??(確かに正位置の世界には成功や勝利の意味がある……でもうちにとって重要なことはそれじゃない)

??(正位置の世界……この場での意味は運命の出会い!)

??(あの子たちになら……託せるんやないか……)

兵士1「希さんここにいましたか」

希「……なにか用ですか?」

兵士1「王様とメル兵士長がお呼びです」

希「うちはこの国の兵でも何でもないのに、その招集に応じる義務はないはずや」

兵士1「ですが命令ですので……」

希「はあ……これで最後やで……」
542: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:09:50.90 ID:X5K2VUi3.net
兵士1(ちっ……)





花陽「さっきの占い……少し変わっていたね……」

穂乃果「えっ?どうして?」

ツバサ「タロットに限ったことじゃないけど普通占いって何について占うか決めてから占うものよ」

穂乃果「あっ」

ツバサ「でなければ占いの答えは漠然としたものになり、正確に占うことができなくなるからよ」

花陽「まあ元々占いは気休め的な意味も含んでいるから、結構適当な人もいるんだけどね」

穂乃果「そういえば占ってもらったけどお金取られなかったね」

ツバサ「でもあの占い師……そんないい加減な人物に見えなかったわね」

花陽「確かに……オーラはありました」
543: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:11:08.05 ID:X5K2VUi3.net
ツバサ「彼女……穂乃果さんを占ったっていうより穂乃果さんで自分を占ったって感じがしたわ」

穂乃果「占い師が自分を占った?」

ツバサ「まああまり深いことは考えなくてもよさそうね」

穂乃果「はーい」

ツバサ「せっかく帝国に来たことだし酒場にでも行って情報収集でもしましょうか」

花陽「これだけ大きな国の酒場だといろいろな話が聞けそうだね」

ツバサ「ええ」

穂乃果「もうすぐお昼だしご飯も食べようか」

花陽「そうだね」

ツバサ「じゃああの店に入りましょう」

花陽「はい」
544: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:11:44.34 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「おじゃましまーす」

ツバサ「けっこう人が多いわね」

穂乃果「カウンターにちょうど席が三つ空いてるよ」

ツバサ「じゃあそこに座りましょう……!?」

ガッシャーーン

穂乃果「なに!?」

兵士一「くっそ、何をしやがる!」

兵士2「おまえたちみたいな腰抜け野郎と同じ空間で飯が食えねぇんだよ」

兵士一「なんだと!」

兵士2「そうだろ。我らのメル兵士長と違ってそっちのヘル兵士長はとんだ腰抜けだ」

兵士2「他国との戦が怖くてブルブル震えてるだけの兵士長なんてこの国にはいらねえんだよ」
545: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:12:13.60 ID:X5K2VUi3.net
兵士一「今すぐその言葉を取り消せ!でなければおまえの首を即刻切り落とす」

兵士2「取り消さねえよ。ほらかかってこいよ、どうせ腰抜け兵士長の部下であるおまえらも口だけで喧嘩の一つもできないだろ!」

兵士一「なるほど……それが最後の言葉でいいんだな」

ガチャッ

 不意に店の扉が開いた

兵士一「!?……ヘル兵士長!」

ヘル「……何を騒いでる」

兵士一「こいつが……ヘル兵士長を腰抜け呼ばわりしたので思い知らせてやろうと……」

ヘル「くだらない真似をするな!見ろ!他の方々にどれだけの迷惑をかけているか」

ヘル「今すぐ城に戻って頭を冷やせ!」

兵士一「しかし……」
546: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:12:45.75 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「いいか……暴力でしか意思表示をすることが出来ないこんな下等な奴と同じ土俵に立つな!」

兵士一「うっ……申し訳ありませんでした」

兵士2「うまいこと言って……結局はビビっているだけじゃねえか」

ヘル「お前にも一つ忠告しておこう……私にはメルを含めおまえら全員を葬ることが出来る力がある」ゴゴゴ

ヘル「あまり舐めた口をきくなよ……」ゴゴゴ

兵士2「ぐっ……」

ヘル「なんなら今から決闘場でやり合おうか?」

兵士2「けっ」

 兵士2は店を後にした

ヘル「私の部下がご迷惑をおかけしました。店の修理代などはすべて私が負担します。それでは失礼しました」

 ヘルと兵士一も店を後にした
548: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:13:21.39 ID:X5K2VUi3.net
客A「やっぱヘルさんはかっこいいな」

客B「いやまったくだ」

穂乃果「いやー、すごい迫力だったねー」

花陽「ちょっと……恐かった……」

ツバサ「どうやらこの国が緊張に包まれているのはただ周囲を帝国に囲まれてるからってわけではなさそうね……」

店主「そういうことだ、お嬢さんたち」

穂乃果「ん?どういうこと?」

店主「まあ話の前に飯を食いに来たんだろ?先にそっちの準備をしてやるよ」

花陽(この店……白米あるかな……?)





店主「どうだ?腹はいっぱいになったか?」

穂乃果「はい!」
549: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:14:06.41 ID:X5K2VUi3.net
花陽(やっぱり酒場に白米はおいてないよね……)

ツバサ「じゃあ早速だけど教えてくれるかしら?」

店主「ああ」

店主「この国には兵団が二つある……」

店主「一つは国の防衛を主としているヘル兵士長率いる兵団……この兵団は物理攻撃を得意としている者が多い」

店主「もう一つは侵攻を主としているメル兵士長率いる兵団……この兵団はいる者はみな魔法を自在に操れる」

ツバサ「物理と魔法……攻撃と防御で大きく対立しているのね」

店主「ああ、そういうことだ」

穂乃果「でもここって魔法国家として有名だった聞いたよ?」

店主「そう言われている理由は主に二つある」
550: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:14:47.22 ID:X5K2VUi3.net
店主「一つは他国への侵攻は魔法が得意な兵団によって行われているからだろ」

店主「もう一つはマケロニア帝国の南部分にルテノン神殿っつう物がある」

店主「そこは古代から東西南北のあらゆる魔法を研究している場所なんだ」

ツバサ「興味深い場所ね」

店主「ああ……だがさっき言った兵団の対立とも合わさって今厄介な状況なんだ」

穂乃果「ん?」

店主「ルテノン神殿には古代の究極魔法『マナスティス』って魔法が伝わっている」

店主「こいつを唱えた者は大魔王に匹敵する力を得られると言われている」

花陽「すごいですね……」

店主「だが唱えただけで強さを得られるって魔法だ……当然リスクも大きい」

店主「古代には『マナスティス』を唱えた人間は数人いるようだがある者は理性を失い……またある者は姿が魔物になったそうだ……」

ツバサ「酷な話ね……」
551: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:15:24.90 ID:X5K2VUi3.net
店主「それ以来その魔法は禁断の魔法として封印され続けていたんだ」

店主「だがメル兵士長が今この究極魔法に手を出そうとしている……」

店主「それをヘル兵士長とルテノン神殿が阻止していて……逆にメル兵士長はルテノン神殿に嫌がらせをしているらしい」

店主「これが二つの兵団の対立を激化させている一番の原因なんだ」

ツバサ「確かにそんな危ない魔法……簡単に使うべきじゃないわね」

店主「それで国民たちはいつ内戦が起きるんじゃないかって落ち着きを失っているわけよ」

ツバサ「ありがとう。おかげでこの国の情勢がよく理解できたわ」

店主「じゃ、気をつけてな」

ツバサ「ええ」

穂乃果「……」
552: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:15:55.25 ID:X5K2VUi3.net
花陽「どうしたの穂乃果ちゃん?」

穂乃果「うーん、ちょっとお城に行ってみない?」

ツバサ「いいけど……なにか気になることでもあるの?」

穂乃果「直感……なんだけど何か起きそうなんだよね……」

ツバサ「元々この旅はあなたたちがバベルの塔に向かうことが目的だし、あなたたちがそれでいいなら私は構わないわよ」

花陽「私もそれでいいよ」

穂乃果「じゃあちょっとお城に行ってみよう!」

花陽「うん」





兵士1「メル兵士長……希さんをお連れしました」
553: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:16:29.49 ID:X5K2VUi3.net
メル「よく来てくださった。歓迎しますよ」

希「歓迎なんてせんでいいよ……うちはあなたのおつかいはもうしないって言いに来ただけやから」

メル「そんなことを言わずに……ルテノン神殿の長の孫であるあなたの言うことなら少しは耳を傾けてくれるはずです」

希「確かにそうや……でも肝心のうちもやっぱりあなたに『マナスティス』を使う資格はないと思っとる」

メル「ここ最近……憤怒の感情が募りすぎておかしくなりそうだ……」

希「……」

メル「もういい……私のいうことが聞けないのなら無理やり聞いてもらうしかないようだな……」

希「相手になるで……」サッ

ヘル「その必要はないです。希さん」

メル「ヘル……」
554: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:17:03.28 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「ただでさえ危険な魔法というのに短気で短慮なお前に使える訳無いだろ!」

メル「だが王の許しは得ている」

ヘル「ああ、私と希さんのおじいさんの賛同があればの話だがな」

メル「国に引きこもっているお前たちにはわからないんだよ。今この国に迫っている脅威が……」

ヘル「だからといっておまえが横暴を働いていい理由にはならない!」

メル「いずれこの帝国は滅びるだろう……聡明な私を蔑ろにする馬鹿がこの国には多いせいでな」

ヘル「行きましょう希さん……」

希「ええ」





ヘル「このままあいつを野放しにしていたらいずれ国は二つに割る……」

希「だけどメルの暴走は多分……止められへんよ……」

ヘル「……」
555: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:18:02.77 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「あっ!さっきの占い師さんだ!」

希「えっ」

穂乃果「お城の中で何してたんですか?」

ヘル「それはこちらのセリフです……見たところあなた方は旅人のようですがこの城に何か用ですか?」

穂乃果「酒場での兵士長さんもいる!私たちなんかこの国で良くないことが起きそうだなーって思ってとりあえずここに来たんです」

ヘル「心遣い感謝しますが……今は内輪での問題に精一杯です。あまり部外者の介入は避けたいのでお引取り願いたい」

ツバサ「だから手助けが必要なんじゃないの?」

ヘル「通常ならそうですが今は違う……おそらく部外者の介入はメルの火に油を注ぐことになる」

ツバサ「どうして?」

ヘル「やつは自分以外の力ある者を嫌悪している……」

ヘル「他国の問題に簡単に首を突っ込めるあなた方もある程度の力を持っているはずです」
556: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:18:39.99 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「メルって人……自分が一番じゃないと嫌なの?」

希「少し違う……自分が一番強ければ誰も自分に歯向かわないと思っているんや」

花陽「だから究極魔法を求めているの?」

希「そこまで知っているんか……そうや。自分が最強になれば他国はマケロニアに攻めてこない。メルはそう思っている」

希「確かに一理あるけどだからといって究極魔法は危険すぎる……あれは闇の魔法だから……」

ツバサ(闇……)

希「逆にここにいるヘル兵士長は他国と平和条約を結んでこの国を繁栄させようとしている」

希「圧倒的な武力を持たなくてもそもそも他国と戦争をしなければいいだけだからや」

ヘル「希さん……少し喋りすぎです」

希「ええんや」
557: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:19:14.66 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「どういうことですか?」

希「この出会いは運命なんや……私の名前は希!あなたたちは?」

穂乃果「えっと、穂乃果です」

花陽「花陽です」

ツバサ「ツバサよ」

希「あなたが有名なツバサさんなんや……他のお仲間さんは?」

ツバサ「今はいないわ」

希「そお……穂乃果ちゃんはなんで旅をしてるんや?」

穂乃果「えっと……仲間と会うため!」

希「はぐれたん?」
558: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:19:46.25 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「うん。旅の途中ではぐれちゃったの」

希「……えっと、じゃあその後は?お仲間さんと合流したらどうするつもりなん?」

穂乃果「もちろん大魔王を倒しに行く!オルゴデミーラ……デスタムーア……ゾーマ……全部倒すんだ!」

希(やっぱり……これは運命の出会いや……穂乃果ちゃんなら賭ける価値が有る……)

ヘル(オルゴデミーラ……)

希「穂乃果ちゃん……ひとつお願いがあるんや」

穂乃果「なんですか?」

希「うちを……穂乃果ちゃんたちの仲間に入れて欲しい!」

穂乃果「えっ!?」

希「今までいろんな人たちを占ってきた……でも穂乃果ちゃんだけやった……うちの夢を託せそうなのは……」

穂乃果「……こちらこそお願いします!」
559: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:20:13.91 ID:X5K2VUi3.net
希「ええの!?」

穂乃果「はい!いいよね花陽ちゃん?」

花陽「もちろんです」

希「ありがとう」

穂乃果「じゃあこれからよろしく!希ちゃん!」

希「うん」

希「ヘル兵士長……いろいろ喋りすぎたみたいで申し訳ないやん」

ヘル「希さんが信頼されている方なら構いません」

ツバサ「それよりあなたの夢ってなんなの?」

希「簡単に言うと大魔王の討伐かな?」

花陽(なんか……)

ツバサ(ありきたりね……)
560: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:20:52.91 ID:X5K2VUi3.net
希「ルテノン神殿では魔王に対抗するために様々な魔法が研究している……でも究極魔法をはじめ危ない物ばかりなんや」

穂乃果「なんでそんな危ないものばかりなの?」

希「研究っていうことは誰も使ったことがない魔法を編み出すっていうことや……」

希「でもうちら人間が使える魔法なんて研究せんでも、ほとんど出尽くしている」

希「だから研究対象は本来人間が使えない魔物だけの魔法が中心になる……『マナスティス』もそれの一つや」

ツバサ「なるほど」

希「大魔王がいなくなればこんな危ないことをしなくてもよくなるっていうことや」

穂乃果「じゃあまずはメル兵士長の暴走を止めないとね」

ダッダッダッ

兵士二「大変ですヘル兵士長!メル兵士長がルテノン神殿を襲撃しています!」
561: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:21:16.11 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「なんだと!?やつは先程まで我らと共にいたのだぞ!」

希「いや!あいつは確か『ルーラ』が使えたはず……」

ヘル「瞬間移動の魔法か……くそっ、急いで全軍ルテノン神殿に迎え!」

兵士二「はっ!」

ヘル「あの馬鹿が……」

希「ヘル兵士長!うちらも急いで行こう」

ヘル「ああ」

ツバサ「私たちも行くわよ!」

穂乃果「うん!」

花陽「はい!」
562: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:22:19.70 ID:X5K2VUi3.net
―ルテノン神殿―

神官A「うわああああああああああ」

兵士3「メル兵士長に逆らう者は全員始末しろ!」

神官長「くっ……メルめ……」

メル「そろそろ『マナスティス』を教える気になったか?」

神官長「貴様みたいな輩に教えるわけなかろう!」

メル「では致し方ないな……やはり皆殺しにするしかないようだ」

神官長「おのれえ……」

メル「ああご安心を……あんたに死なれたら『マナスティス』を知っている奴がいなくなるんでね。あんたは生かしてやるよ」

ヘル「そこまでだ!メル!」

メル「随分遅かったな……ヘル兵士長に希さん」
563: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:23:26.68 ID:X5K2VUi3.net
神官長「おお、ヘルに希」

希「おじいちゃん……これ相当な怪我やん」

メル「ああ……私が怪我を負わせてしまったんだよ。思ったより手応えがなくて拍子抜けしたが」

希(おじいちゃんはこの神殿の神官長……兵士長の二人に遅れをとらない実力のはずなのに……)

神官長「気をつけろ希……メルの奴今まで実力を隠していたかのような強さだ」

メル「ヘルに希……そして横には部外者が何人かいるな……ヘルの軍もここに集まって来ているし……」

メル「ああ!面倒くさい……もうここまで来てしまったら好きにやらせてもらおう」

メル「私の真の力と姿を見せてやる!」

希「何を言うてるんや!」

メル「まあそこで黙って見てろ!」
564: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:24:39.44 ID:X5K2VUi3.net
 そう言うとメルの姿が変化し始めた
 人間だった彼の姿はどこにも見当たらない

兵士3「おい……」

兵士4「メル兵士長が……」

希「どうなってんや……」

穂乃果「魔物になったよ……」

神官長「元々『マナスティス』は魔物側の魔法……おそらく人よりも魔物の方がリスクはかなり低い……危なかった……」

メディルの使い「これが私の真の姿……オルゴデミーラ様の幹部メディルの使いだ!」

花陽「オルゴデミーラ!?」
565: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:25:08.46 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「メルは魔物だったのか!?おいメルの部下たち!見てわかっただろ!お前たちの上司はとんでもない奴だったんだ!」

ヘル「今すぐ私の指揮下に入れ!なんとしてもこの魔物を討伐するんだ!」

兵士3「わ、わかりました!」

メディルの使い「無駄だ!『バギクロス』」

ヘル「ぐはっ」

希「ほんまに強いやん」

ツバサ「でも私の方が強いわよ『かまいたち』」

メディルの使い「ぐっ……ならば我が下僕たちよ!出てこい!こいつらを殺し尽くせ!」

 メディルの使いの掛け声と同時に無数の魔物が姿を現した

ツバサ「まずいわね……」
566: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:26:49.41 ID:X5K2VUi3.net
穂乃果「『ギガスラッシュ』」

花陽「『イオラ』」

希「『ベギラゴン』」

神官長「すごいが……数が多すぎる」

メディルの使い「『バギクロス』」

ツバサ「!?危ない!」

兵士3「うわああああああああああ」

兵士二「ぐわああああああああああ」

神官B「ねわああああああああああ」

ヘル「くっ……神官長!それとみなさん……頼みがあります!」

神官長「なんだ?」
567: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:27:24.59 ID:X5K2VUi3.net
ヘル「私に『マナスティス』を……教えてください!」

穂乃果「えっ!?」

ヘル「本来こんな魔法に縋るべきではない……だが私はこのマケロニアをなんとしてでも守りたい」

希「やけど……」

ヘル「もし私が暴走を始めたら躊躇なく殺してくれて構わない!だからやらせて欲しい」

希「『マナスティス』を唱えた人間をそんなに簡単に抑えられる訳ないやん」

ヘル「だがこのままだとマケロニアが!」

神官長「あるぞ!」

ヘル「えっ!?」

神官長「実は『マジャスティス』という『マナスティス』を抑える魔法がある」

ヘル「本当ですか!?」
568: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:27:52.39 ID:X5K2VUi3.net
神官長「ああ。容易に『マナスティス』に唱えた者に当てれんがこの人数がいれば誰かしらが当ててくれるだろう」

ヘル「お願いしますみなさん!私の身はどうなってもいい。だから協力してください」

ツバサ「いいんじゃないかしら?」

花陽「私も!」

穂乃果「ヘルさんならやってくれるよ!」

ヘル「希さんは……」

希「いざという時は躊躇なくいかせてもらうやん」

ヘル「ありがとうございます!」

神官長「ではヘルに『マナスティス』を伝授する間の時間稼ぎを頼んだ」

メディルの使い「さっきから何をこそこそしている!」
569: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:28:24.01 ID:X5K2VUi3.net
ツバサ「あなたには関係ないことよ『ばくれつけん』」

穂乃果「ツバサさん倒しにいってるよ!?」

花陽「でもツバサさんならこのままいけそうだよ!」

希「確かにタイマンなら勝てそうやけども……敵が多すぎる……」

穂乃果「ごちゃごちゃ言ってる暇はないね『ギガスラッシュ』」

希「確かにそうや『ベギラゴン』」

花陽「あっちに重傷者がいっぱいいる……『ベホイミ』」

兵士3「うっ……助かった……」

 その後も時間を稼ぐため穂乃果たちは奮闘した

ヘル「みなさんありがとうございます!」

ツバサ「間に合ったようね」
570: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:28:51.78 ID:X5K2VUi3.net
メディルの使い「なんのことだ?」

ツバサ「あなたがやりたくてやりたくてしょうがないことよ」

メディルの使い「ふふっ」

ツバサ(なんで笑っているの?)

ヘル「覚悟しろメディルの使い!『マナスティス』」

穂乃果「来た!」

 呪文を唱えるとヘルの体を闇が包んだ

希「お願い……」

 闇が晴れるとそこには魔物がいた

花陽「えっ……」

神官長「くっ……失敗か……」
571: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:29:22.55 ID:X5K2VUi3.net
メディルの使い「いや……大成功だぞ」

希「どういう意味や……!」

メディルの使い「気分はどうだ?ヘルクラウダー?」

ツバサ「そういうことか……!?」

穂乃果「えっ!?」

ツバサ「ヘル兵士長も魔物だったってことよ」

メディルの使い「そういうことだ」

神官長「急いで『マジャスティス』を!」

メディルの使い「させるか!ヘルクラウダー!おまえの新たな力を見せてやれ!」

ヘルクラウダー「メディルの使い!今すぐ俺から離れろ!」

メディルの使い「えっ!?」
572: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:29:54.59 ID:X5K2VUi3.net
 突如ヘルクラウダーから雷撃と突風が飛び交った
 ヘルクラウダーの暴走により多くの人と魔物が命を失くした

ヘルクラウダー「……」ハアハア

ヘルクラウダー「すまない……メディルの使い……」ハアハア

 メディルの使いは倒れていた

ツバサ「みんな!大丈夫!?」

穂乃果「なんとか」

花陽「はい……」

希「いてて……」

神官長「うう……」

ツバサ「まずいわ……あのヘルクラウダーって魔物……メディルの使いを瞬殺出来るレベルになってるわ……」
573: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:30:33.42 ID:X5K2VUi3.net
ヘルクラウダー「はあ……なんとか落ち着いてきた……やはり魔物でもリスクは大きいな……」

ヘルクラウダー「だが想像以上の力を手に入れることができたてんてんこれより私はヘルミラージュと名乗ろう!」

穂乃果「あなたもオルゴデミーラの幹部なの?」

ヘルミラージュ「そうだ」

希「あんな化物てんてん今すぐ手をうたへんと……」

ヘルミラージュ「今すぐお前たちを葬ってやりたいが、まだ力が馴染まないな……それに『マジャスティス』を使われても困る」

ヘルミラージュ「ここは退かせてもらおう……間抜けな人間どもよ、礼を言おう」

ツバサ「させないわ!『ムーンサルト』」

ヘルミラージュ「ぐっ……下僕たちよ。私の盾となれ!」

ツバサ「!?待ちなさい!」
574: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:31:24.33 ID:X5K2VUi3.net
ヘルミラージュ「次に私がお前たちの前に現れたときは死ぬ時だ。せいぜい残りの余生をたのしむがいい!」





ツバサ「これで全部片付いたわね……」

花陽「結局ヘルミラージュには逃げられちゃったね……」

希「まあ兵士長に化けていた二人を追い出せて……しかもそのうちの一人が結果的に死んだんやからあまり悲観せんでもええやん」

穂乃果「そうだね」

ツバサ「でも失った物も大きいわ」

希「……うん」

ツバサ「まあでもここからはこの国の人たち次第ね。残念ながら部外者に出来ることはもうこの国にはないわ」

神官長「希……お前は今後どうするのだ?」

希「おじいちゃん……穂乃果ちゃんたちと一緒に大魔王を倒す旅に出るんや」

神官長「そうか……」
575: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:31:47.79 ID:X5K2VUi3.net
希「おじいちゃん達は?」

神官長「研究は続ける……ただ『マナスティス』のような危険なものは永遠に封印することにした」

希「でもヘルミラージュに伝わってしまってるんじゃ……」

神官長「心配ない……さっきは時間がなく全てを伝授せずに半分ほどはわしが唱えてサポートしていたからな」

希「そっか……」

神官長「希……行ってきなさい!おまえの信じる道を進むのだぞ」

希「うん」

穂乃果「じゃあ希ちゃん……改めて……これからよろしく!」

花陽「よろしくね。希ちゃん!」

希「よろしくやん!」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『九章マケロニア帝国』完
576: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/20(日) 22:32:37.94 ID:X5K2VUi3.net
九章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv43・HP409・MP263・攻撃225・防御226・賢さ111・素早136

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv33・HP299・MP310・攻撃77・防御157・賢さ171・素早95

希・杖・杖・ベギラゴン・ベホマラー・バイキルト・ぱふぱふ
Lv42・HP345・MP404・攻撃112・防御180・賢さ219・素早116

ツバサ・素手・かまいたち・ムーンサルト・正拳突き・ばくれつけん
Lv51・HP474・MP268・攻撃259・防御257・賢さ192・素早255
584: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:40:48.89 ID:opP6QouU.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十章キエレフの村』

あんじゅ「んんっ……はあー……もうすぐキエレフの村ね」

真姫「わりと近かったわね」

ことり「あっ!もう見えてるよ!」

真姫「本当ね」

あんじゅ「それにしてもあなたたちもすっかり良くなったんじゃないかしら?」

真姫「お陰様でね」

ことり「ありがとう!あんじゅちゃん!」

あんじゅ「ふふっ、どういたしまして」

真姫「そういえばあんじゅはこの村に来たことがあるって言ってたわよね?」

あんじゅ「ええ。前にここに来た時は魔物に支配されていて、かなり込み入った状況だったわ」
585: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:41:29.22 ID:opP6QouU.net
ことり「それでどうなったんですか?」

あんじゅ「魔物には逃げられちゃったけど一応村は元の姿になったわ」

ことり「あんじゅちゃん達から逃げれるなんて……その魔物手強いね」

あんじゅ「まあその時は私もあまり強くなかったからね。それにしても久しぶりに会えるわ!」

ことり「誰と?」

あんじゅ「実は魔物と戦った時にね。村の女の子と一緒に戦ったの……だから私は勝手に彼女のこと戦友だって思っているの」

真姫「あなたたちと共闘するってその子もやりそうね」

あんじゅ「強かったわ。にこちゃんって女の子なんだけど身軽さと短刀捌きが特に輝いていたわね」

真姫「にこちゃん!?」

ことり「どうしたの真姫ちゃん?」

真姫「そのにこちゃんってツインテールでちんちくりんな女の子!?」
586: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:42:01.10 ID:opP6QouU.net
あんじゅ「そうだけど……ひょっとして知り合い?」

真姫「ええ……そうだ!じゃあレブレサックって名前の神父さんも知らないかしら?」

あんじゅ「知ってるわよ。にこちゃんのお父さん代わりの人だもの」

真姫「そうだったのね……」

あんじゅ「あなたもにこちゃんと面識があっただなんて……興奮するわね」

真姫「でも多分村ににこちゃんはいないと思うわ……」

あんじゅ「どうして?」

真姫「にこちゃんは今世界中を旅してるの……神父さんを探すために」

あんじゅ「……どういうことかしら?事情がよくわからないわね。てっきり仲良く暮らしているものだと思ってたわ」

真姫「私も詳しいことはわからないわ。だけど村に行ったら何かわかるかもしれないわね」

あんじゅ「久しぶりににこちゃんに会いたかったなー」
587: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:42:28.71 ID:opP6QouU.net
ことり「私もにこちゃん会ってみたいなー」

真姫「話してたらちょうど着いたわね」

ことり「到着です」

真姫「……なんかおかしくない?」

あんじゅ「ええ……人一人見当たらないわね……」

ことり「もうちょっと探してみよう」

真姫「ええ」

イ・・グナワヲ・・

フザ・・ナ

あんじゅ「待って!声が聞こえるわ」

真姫「私も聞こえたわ……」
588: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:42:57.49 ID:opP6QouU.net
ことり「多分村の奥の方だよ」

あんじゅ「いってみましょう!」





村人A「今すぐこの縄を解きやがれ!」

こころ「うう……」

村人B「おまえら後で覚えてろよ!」

ここあ「うっ……」

村人C「ガキだからって許されると思ってんのか!」

こたろう「こわいー……」

にこ母「あなたたちはもう家の中に入っていなさい……ここには私がいるから……」
589: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:43:33.39 ID:opP6QouU.net
村人D「お前も母親なら子供の躾くらいしっかりしやがれ!」

村人E「このろくでなし一家が!」

村人F「早く縄を解け!」

にこ母「子供一人に縄にかけられる人たちがみっともない……この縄を解くのはあの子の仕事。私は何もしないわ」

村人G「このくそ女……」

真姫「!?なんなのこの状況……」

ことり「村人がみんな捕まっている……」

村人H「おい!そこの女!早くこの縄を解け」

真姫(人に物を頼む態度かしら……)カチン

にこ母「手出し無用でお願いするわ」

あんじゅ「別にいいけど、事情は説明してもらうわよ」
590: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:44:07.68 ID:opP6QouU.net
にこ母「あなた確か……」

あんじゅ「お久しぶりです」

真姫「誰なの?」

あんじゅ「にこちゃんのお母さんよ」

ことり(若い……)

真姫(お姉ちゃんでも通るわね……)

にこ母「あんじゅちゃんなら信頼できるわ。すべて話すわ」

あんじゅ「お願いするわ」

にこ母「あんじゅちゃんたちに一度助けてもらったあと神父さんは責任を感じて村を出て行っちゃたの」

にこ母「だけどうちのにこはそれに納得できなくて神父さんを探すために旅を始めたの」

あんじゅ(そういうことね……)
591: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:44:44.03 ID:opP6QouU.net
にこ母「それで三日前に神父さんが戻ってきたの。ワルシャワーも村であなたの仲間のツバサちゃん、それと確か穂乃果ちゃんと花陽ちゃんに諭されましたって」

ことり「穂乃果ちゃんと……」

真姫「花陽……」

あんじゅ「どうしたの?」

真姫「その二人……私たちの仲間なんです」

あんじゅ「ツバサと一緒にいたのね。じゃあもうすぐ会えるわよ」

ことり「本当ですか?」

あんじゅ「多分彼女たちもオストルマン帝国を目指すはずよ。急げば私たちが彼女たちをオストルマンで待てるわ」

真姫「希望が見えてきたわね」

あんじゅ「それで話の腰を折っちゃったわ。続きをお願いします」

にこ母「ええ……でも昨日ボトクが再び現れたの。今度は他の魔物も連れて」
592: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:45:13.54 ID:opP6QouU.net
あんじゅ「!?」

にこ母「ボトクはまた卑劣な行いを始めた……『村に手を出して欲しくないならレブレサックを差し出せ』と」

あんじゅ「まさか……」

にこ母「神父さんは迷わず自分を犠牲にしたわ……そして村人たちは誰一人止めなかった」

にこ母「むしろ神父さんの背中を進んで押してたわ」

村人I「勝手なことぬかしてんじゃねえ!

にこ母「黙りなさい!神父さん止めようとした私たちを監禁しておいてよくそんな口が聞けるわね」

村人J「それはおまえらが余計なことするからだろ!」

村人K「進んで犠牲になるって言ってんだから神父の邪魔をするのが悪いんだ!」

村人L「大体魔物が再び戻ってきたのだってどうせ神父が戻ってきたからだろ!」

村人M「一度村から出てったんならノコノコ戻ってくるなよ」
593: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:46:09.18 ID:opP6QouU.net
真姫「同じ人間だとは思いたくないくらい……清々しいほどのクズっぷりね」

あんじゅ「そうね。話を続けてください」

にこ母「それで今日……あなたたちが来る少し前ににこが戻ってきたの」

にこ母「私たちを監禁……そして神父さんを魔物に引き渡した……」

にこ母「この二つでにこの怒りが爆発した……村人全員を拘束してにこは今神父さんを助けに行ってる」

真姫「これ……にこちゃん一人で……」

あんじゅ「女の子一人にこんなことされて……間抜けね……」

ことり「この人たちをどうするつもりなんですか?」

にこ母「にこは……皆殺しって言ってたわ……」

ことり「えっ……」
594: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:46:37.37 ID:opP6QouU.net
にこ母「でもいくら村の人がダメな人たちでもにこは手を出さないで欲しい」

にこ母「親バカと思われるかもしれないけど……あの子は本当に笑顔が似合うのよ」

にこ母「だからあの子にこんなくだらないことさせたくないの」

真姫「……わかりました。二人共今すぐにこちゃんのところに行きましょう!」

ことり「うん!」

あんじゅ「にこちゃんは……いや魔物はどこにいるかわかりますか?」

にこ母「村の奥の小さな森よ」

真姫「急ぎましょう!」





にこ「そこをどきなさいって言ってるのよ!」
595: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:47:12.27 ID:opP6QouU.net
りゅうき兵「だったら俺を倒せばいいだろ」

にこ「うっ……ちょろちょろ逃げ回ってるくせに」

りゅうき兵「はははっ、本気で戦ったらおまえは今頃もうこの世にいないぞ」

にこ「やってみなさいよ」

りゅうき兵「悪いがボトクが来るのを待ってるんでな」

にこ「やっぱり一人じゃ私に勝てないってわかってるんじゃない」

りゅうき兵「勘違いしているぞ……村人の虐殺なんて楽しいことは独り占めしちゃいけないってことだ」

にこ「虐殺って……神父さんは……」

りゅうき兵「ああ、あいつはまだ生かしてるぞ。今ボトクのサンドバックになってて五体満足かどうかはしらないがあいつはメインディッシュだ」

りゅうき兵「村人を殺したあとでじっくり殺すことになってんだ」

にこ「あんたたち……楽に死ねると思わないことね……」ゴゴゴ
596: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:47:55.90 ID:opP6QouU.net
りゅうき兵「確かにおまえはそこそこやるが空に逃げちまえばなんにも出来ないだろ」

にこ「くっ……」

真姫「いた!にこちゃん!」

にこ「えっ……あれは真姫?」

真姫「そうよ!」

にこ「それにあんじゅさんも……」

あんじゅ「久しぶりね」

にこ「あと……」

ことり「ことりです」

真姫「それであいつに苦戦してるのね」

にこ「ええ……時間稼ぎばかりでまともに戦えてないよね」
597: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:48:26.85 ID:opP6QouU.net
あんじゅ「神父さんはもう一人の魔物……ボトクのところにいるってこと?」

にこ「そうよ」

あんじゅ「じゃあここは私たちに任せて!あなたはボトクのところに行きなさい」

にこ「恩に着るわ」

真姫「……ことり、あんじゅ。私もにこちゃんについていくわ」

あんじゅ「わかったわ。しっかりにこちゃんを守るのよ」

真姫「ええ」

りゅうき兵「なんだか面倒なことになったな……しょうがない、本気を出してやろう。誰も先には進ませないぞ」

あんじゅ「いかにも三下って発言ね。洞窟魔人みたいだわ」

りゅうき兵「おまえ……まさか……」

あんじゅ「あら知り合いかしら?ごめんなさいね。弱すぎちゃって倒しちゃったわよ」
598: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:49:04.38 ID:opP6QouU.net
りゅうき兵「同胞の仇……とらせてもらおう」

あんじゅ「ごちゃごちゃ喋ってないでかかってきなさい」

にこ「よし。今のうちよ!」

真姫「ええ」

りゅうき兵「待て!」

あんじゅ「よそ見なんて随分余裕ね『双龍打ち』」

りゅうき兵「ぐっ……そうか……先におまえらから殺してやる」

あんじゅ「だからおしゃべりが多いのよ。ことりちゃん!さっさと片付けるわよ」

ことり「うん『バギクロス』」

りゅうき兵「くそっ『バギクロス』」





ボトク「なぜおまえがここにいる?」
599: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:49:34.52 ID:opP6QouU.net
にこ「あんたの仲間を倒したからに決まってるじゃない」

ボトク「おのれ……」

にこ「それで神父さんは……」

ボトク「おまえの位置からでも見えるはずだぞ」

にこ「!?」

神父「うっ……にこちゃん……」

 神父は奥の木に拘束されていた

にこ「絶対に許さないわ」ゴゴゴ

ボトク「私もお前には怒りしか感じない。殺してやる」

にこ「やれるもんならやってみなさい」

ボトク「おっと、こっちには人質がいる……下手なまねするなよ」

にこ「くっ……」
600: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:50:06.81 ID:opP6QouU.net
ボトク「そうだ。これは私の一方的な虐殺ショーだ!おまえは黙って嬲られ続けるがいい」

にこ「……」

ボトク「どうした?恐怖で声もでないか?」

にこ「あんたも馬鹿ね」

ボトク「なに……」

真姫「神父さんは助けたわよ、にこちゃん!」

にこ「ありがと、真姫」

ボトク「なに!?……他に仲間がいたのか……」

神父「ありがとうございます……」ハアハア

真姫「今回復してあげるわ」

ボトク「させるか『マホトーン』」
601: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:50:38.98 ID:opP6QouU.net
真姫「!?呪文が……唱えられない」

にこ「ボトクの仕業よ……」

真姫「そんな……だから神父さんも自分で回復できないのね」

にこ「ええ……だから速攻で終わらせるわよ」

真姫「わかったわ」

にこ「ボトクは攻撃呪文は持っていない……あいつの攻撃手段は打撃と毒の息攻撃だけ」

にこ「もし毒状態になっても状態異常でにこの右に出る者はいない。毒消し草もあるから安心しなさい」

真姫「じゃあ打撃にだけ気をつけてればオッケーってことね」

にこ「ええ」

ボトク「舐めるなよ」ブン

にこ「そんな遅い攻撃当たらないわよ」サッ
602: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:51:02.93 ID:opP6QouU.net
ボトク「なら『猛毒の息』だ」

真姫「『花吹雪』」ビュン

真姫「これであんたの息攻撃も届かないわよ」

にこ「一気に決めるわよ」

真姫「おーけー!もう一回『花吹雪』」

にこ「『カオスエッジ』」

ボトク「ぬわああああああああああ」

真姫「やったの?」

ボトク「ふっ」

にこ「耐久力はついたみたいじゃない……」
603: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:51:31.72 ID:opP6QouU.net
ボトク「ふっ……ははははっ、ははははっ」

真姫「なに……」

ボトク「勘違いとは怖いものだな!あーっ!」

にこ「……」

ボトク「俺はおまえが一人で来ていると思い込みくそ神父を逃がしてしまった」

ボトク「だが次に痛い目を見るのはおまえたちだ『メラゾーマ』」

真姫「えっ……」

にこ(まずい……)サッ

にこ「うわあっ」バタッ

ボトク「相変わらずすばしっこいやつめ……直撃は避けたか……」

ボトク「だがこれでわかっただろ……以前の私とは比べ物にならないくらいの力を得ていると」
604: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:52:10.70 ID:opP6QouU.net
にこ「確かにね……それでもにこの方がまだ上よ」

ボトク「どういうことだ……」

にこ「わからない?私も強くなってるってことよ」

にこ「とっておきを見せてあげるわ!『キラージャグリング』」

ボトク「ぐわああああああああああ」バタッ

真姫「やったわにこちゃん!」

にこ「ええ」

ボトク(だが……このまま終わると思うなよ……最後に一撃……)

ボトク「『メラゾーマ』」ハアハア

にこ「えっ……」

真姫「にこちゃん!?」
605: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:52:47.12 ID:opP6QouU.net
 死んだと思ったボトクから最後の攻撃が出されていた
 炎の塊はにこめがけて一直線に向かってくる
 不意をつかれたにこは一歩も動けなかった

 しかし炎の塊はにこの体を焼き払わなかった

神父「大丈夫ですか……にこちゃん……」ハアハア

ボトク(くそっ……)スゥー

にこ「うそ……」

神父「よかった……無事のようですね……」ハアハア

真姫「神父さん……」

にこ「なにやってんのよ……なんでにこの盾になんかなったのよ!!」

神父「あなたを守るために……決まってるじゃないですか……」ハアハア
606: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:53:25.67 ID:opP6QouU.net
にこ「いつもいつも他人のことばかりで……少しは自分を大切にしてよ……」ポロポロ

にこ「今回もよ……なんであんな自分勝手な村人のためにあんたが犠牲になってんのよ!!」ポロポロ

神父「彼らを恨んではいけませんよ……彼は大きな病に苦しんでいるのです……」ハアハア

にこ「意味分かんないわよ……もっと自分のために生きてよ……」ポロポロ

神父「そういえばあなたの友達……花陽さんに言われたことがあるんです」ハアハア

神父「『もっとわがままになってください』と」ハアハア

神父「なので私のわがまま……聞いてくれませんか?」ハアハア

にこ「聞くわよ!ばか!」ポロポロ

神父「ふふっ、ありがとうございます」

神父「……今世界中の人たちが大きな病に苦しんでいます」

神父「……日々魔物の脅威と隣り合わせで心の底から笑えない」
607: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:53:52.18 ID:opP6QouU.net
神父「そんな……心が病んでいる人たちに笑顔を届けてください」

にこ「そんなの……どうやって……」ポロポロ

神父「ええ、あなたにしか出来ない特別な魔法があるじゃないですか……」

にこ「ないわよ……そんな都合のいい魔法……」ポロポロ

神父「覚えていませんか?私が教えてあげたはずです……」

神父「世界中であなたにしか出来ない……あなたにぴったりの魔法を……」

にこ「……」ポロポロ

神父「あなたが泣いてる時はよく一緒にやったものです」

神父「もう長くありません……最後にもう一つだけわがままを言わせてください」ハアハア

神父「あなたの特別な笑顔で私を送ってくれませんか」ハアハア

にこ「……わかったわよ」ポロポロ
608: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:54:25.30 ID:opP6QouU.net
神父「……」

にこ「…………にっこにっこにー……」ポロポロ

神父(あぁ、ありがとうございます……)スゥー

にこ「うぅ……」ポロポロ

にこ「なによ……なに一人だけ笑ってんのよ……」ポロポロ

にこ「うわああああああああああ」ポロポロ





あんじゅ「思ったよりりゅうき兵に手こずってしまったわ」

ことり「二人共大丈夫かなぁ」

あんじゅ「ああ見えてにこちゃんは実力者よ。多分大丈夫なはずよ」
609: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 00:59:40.38 ID:opP6QouU.net
ことり「見て!真姫ちゃんだ」

あんじゅ「なにか背負ってない?」

ことり「……あれ、にこちゃんと……」

あんじゅ「神父さんじゃない!?」

ことり「真姫ちゃん!?何があったの?」

真姫「ああ、ことりとあんじゅ……ボトクは倒したわ……」

真姫「ただ……神父さんが……にこちゃんを庇って……死んじゃった……」

ことり「そんな……」

真姫「にこちゃんはショックで気絶しているわ……」

あんじゅ「……」
610: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:00:07.48 ID:opP6QouU.net
真姫「とりあえず教会に神父さんのお墓を作りましょう……それでにこちゃんもちゃんとお母さんのところに届けなくちゃ」

あんじゅ「そうね……」

 三人はにこを送り届け神父の墓を作った

にこ母「みなさん……本当にありがとうございました」

真姫「いえ……結局神父さんは助けられませんでしたし……」

あんじゅ「村人はどうするつもりですか……おそらくにこちゃんに任せると……」

にこ母「……うちの娘に任せてくれませんか?」

あんじゅ「……そうですね」

真姫「別に殺されて当然の人たちだし……それにこれはにこちゃんの問題よね……」

ことり「そうだね……」
611: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:00:33.75 ID:opP6QouU.net
にこ母「三人とも……これからもうちのにこをお願いします」

真姫「はい」





 その日の夜……

にこ「……」ムク

にこ(そっか……死んじゃったのか……)

にこ(結局にこをまた置いていって……)

にこ(世界中の人々が大きな病にかかってる?私の病は……どっかの誰かが死んだせいでもう治らないわよ……)

にこ(村の人は……まだみんな縛られたままね……)

にこ(あんなやつら……このまま野垂れ死ぬのが妥当……)
612: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:01:04.77 ID:opP6QouU.net
にこ(だけどバカ神父はきっと……)

にこ(だから自分の身を滅ぼすのよ……)

にこ「はあ……」





村人F「!?……おい起きろ!あいつが来たぞ!」

村人H「おい……いい加減この縄を解いてくれ!」

にこ「あんたらのせいで神父さんは死んだわ……なのに謝罪の言葉もなしにまずは自分のこと……」

にこ「やっぱりあんたたちどうしようもないクズだわ」

村人D「そんなことわざわざ言いに来たのかこのクソガキが!」
613: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:01:36.76 ID:opP6QouU.net
にこ「……私はこれから大魔王を倒しに行く」

村人M「なんだ……?」

にこ「大魔王を倒したら……あんたらの病は癒えるの?」

村人K「何を言ってるんだ?」

ブチッ

にこ「毎日神父さんの墓で土下座すること……それが条件よ」

村人A「えっ……」

にこ(はあー……なにしてんだろ私……)





あんじゅ「見て……」

ことり「にこちゃん……村人を解放したんだ……」

あんじゅ「あの子……本当に強い子ね……」

真姫「……」
614: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:07:31.22 ID:opP6QouU.net
 そして夜が明けた……

真姫「にこちゃん……村人の縄解いちゃってよかったの?」

にこ「あんなやつら一生許さないわよ……ただそれよりも私にとって神父さんの一つ一つの言葉が大事なだけ……」

真姫「ふーん」

にこ「神父さんに頼まれちゃったからね……私もあんたらの大魔王討伐に加えてもらうわよ」

真姫「いいんじゃないかしら」

にこ「なによそのはっきりしない返事は」

真姫「別に……ただヴァンクーパーの時から私はにこちゃんのことずっと仲間だと思っていたから……」

にこ「!?……ふふっ。そういえばあの時に穂乃果から誘われてたわね」

真姫「一度断っといてやっぱり仲間になるって生意気ね」
615: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:07:57.33 ID:opP6QouU.net
にこ「むっ……『ただヴァンクーパーの時から私はにこちゃんのことずっと仲間だと思っていたから……』」

真姫「なっ……」ワナワナ

にこ「真姫ちゃん顔が赤くなってるにこー」

真姫「あなたねぇ~」ワナワナ

にこ「ほら真姫ちゃん、そんな怖い顔しないで。にこと一緒ににっこにっこにー!」

真姫「ふん」

こころ「お姉さま!また行ってしまわれるのですね……」

にこ「ごめんねこころ……ここあ……こたろう……」

ここあ「お姉ちゃーん……」

にこ「でも安心して、すぐに戻ってくるから……次に戻ってきたときは大魔王を倒した超人気勇者様として帰ってくるから」
616: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:08:24.92 ID:opP6QouU.net
こたろう「おおー」

にこ「だから……あんたたちはしっかりとママの言うことを聞いて良い子でいるのよ」

こころ「はい、お姉さま!」

にこ「それじゃ、行ってくるわね!」

にこ(神父さん……正直あなたが言ったこと、理解はできたけど納得はできない……)

にこ(やっぱりあなたが犠牲になるなんて間違ってると思うの……)

にこ(私はあなたみたいには生きていけない……それでもいいなら私なりにあなたのわがままを叶えたいと思う……)

にこ「しっかり見守りなさいよ」ボソッ

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十章キエレフの村』完
617: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/24(木) 01:09:11.11 ID:opP6QouU.net
十章終了時のステータスです

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギクロス
Lv42・HP300・MP390・攻撃91・防御181・賢さ218・素早198

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪・ホイミ
Lv34・HP255・MP261・攻撃131・防御156・賢さ183・素早156

にこ・短刀・短刀・スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ
Lv43・HP331・MP298・攻撃176・防御161・賢さ215・素早230

あんじゅ・盾・ムチ・ベホイミ・メラゾーマ・らせん打ち・スパークショット・しばり打ち・レディウィップ・双龍打ち
Lv50・HP392・MP381・攻撃211・防御221・賢さ244・素早215
625: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 00:57:35.24 ID:8wqU3b1u.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十一章テケランの町』

??「はい!……それと後ろにいらっしゃる方は?」

英玲奈「ああ、『ラーの鏡』を探している途中で出会ってな……同行することになった」

??「そうですか。私の名前は海未といいます。以後よろしくお願いします」

凛「私の名前は凛!こちらこそよろしくにゃ!」

英玲奈「実は『ラーの鏡』を見つけられたのは彼女のおかげなんだ」

海未「本当ですか!?なんとお礼を言ったら……」

凛「気にすること無いにゃー。凛だって英玲奈さんに命を助けてもらってるし!」

海未「そういってもらえると助かります」

英玲奈「ではそろそろ行こうか……テケランの町に」

海未「はい!」
626: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 00:58:07.63 ID:8wqU3b1u.net
凛(あれ?海未って名前聞いたことがあるにゃ……)

海未「どうしたのですか凛?」

凛「うーんとね、なんだか海未ちゃんの名前をどこかで聞いたことがあるんだよね」

海未「?……失礼ですが凛、あなたの出身はどこでしょうか?」

凛「アステルカだよ」

海未「アステルカですか……私はジートパングという国の者で、ついこの前までは国の外に出たことはありません」

凛(ジートパング……!?……)

海未「なので少なくてもアステルカに私の名前が伝わっているなんてことはないと思いますが……」

凛「わかったよ。海未ちゃんは兵士長の娘さんだったんだ」

海未「なぜそれを?」

凛「凛はこの前ジートパングに行ってたんだ。その時海未ちゃんのお父さんと会ったんだ」
627: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 00:58:44.35 ID:8wqU3b1u.net
海未「そうですか……凛、ジートパングの情勢について少しお聞かせ願えませんか?」

凛「いいよ。でもその前に言わなきゃいけないことがあるんだ」

海未「言わなきゃいけないこと?」

凛「凛知ってるよ。海未ちゃんの二人の幼馴染」

海未「えっ……」

凛「穂乃果ちゃんとことりちゃん」

海未「二人を知っているのですか!?あなたは一体……それよりも二人は無事なんですか!?」

凛「二人共大丈夫にゃ!凛は今穂乃果ちゃんとことりちゃん、それにかよちんと真姫ちゃんと一緒に大魔王討伐の旅をしてるの」

海未「本当ですか?」

凛「もちろん!」

海未「よかった……本当によかった……」ポロポロ
628: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 00:59:23.20 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈(事情はよくわからんがめでたしということなのだろうか?)

海未「それで二人は今どこに?」

凛「多分バベルの塔にいるはず……だけど凛みたいにどこかにワープしちゃってるかも……」

海未「そうですか……しかし二人の無事が聞けただけでも十分過ぎるほどです。重ねてありがとうございます」

凛「どういたしましてにゃ!」

海未「これでより一層負けられなくなりましたね……」

凛「そういえば『ラーの鏡』を探してまでなにをするの?」

海未「私の……肉体を取り戻すためです」

凛「意味が……わからないにゃ……?」

海未「そうですね……難しい説明をしても仕方がないので要点だけ説明させてもらいます」
629: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 00:59:59.39 ID:8wqU3b1u.net
海未「ムドーに敗れた私たちは石にされました……しかし私は理屈はよくわかりませんが精神だけを分離させることに成功したようです」

海未「おそらく二人を守れなかった強い自責の念が精神の分離に影響したようです」

海未「そして目を覚ましたらゲマという魔物に出会いました。ゲマはなんでもデスタムーアと敵対している様子……」

海未「呉越同舟といったところでゲマは私の石化された肉体の場所を教えてくれました」

凛「その場所が……」

海未「ここテケランの町です」

凛「それでなんで『ラーの鏡』が必要なの?」

海未「ひとまず移動しましょうか……凛も見ればわかると思います」

英玲奈(途中から完全に空気になってしまったな……ふっ、まあいいだろう)





海未「ここがテケランの町です」

凛「えっ……なにこれ?」
630: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:00:40.67 ID:8wqU3b1u.net
海未「見ての通りです……町が巨大な闇に包まれています」

凛「中はどうなってるの?」

海未「それは私たちでは知ることが出来ませんでした。なにせこの闇が邪魔をして町の中に入ることができないのですから」

凛「それじゃあどうするの?」

英玲奈「そこでこの『ラーの鏡』の出番だ」

英玲奈(やっと話せた)

凛「確か『ラーの鏡』って真実を映すとかだよね?」

英玲奈「そうだ。だからこれを町に向けると……闇に覆われていない真実の姿を見せてくれるかもしれない」

海未「正確に言うと『ラーの鏡』が持つ光の力がこの闇を消し去ってくれるということです」

英玲奈(……)

凛「なるほどー」
632: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:01:45.84 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈「では早速試してみよう」サッ

ブウウーーン

  鏡から放たれた眩い光が闇の中へと消えていった
 そして巨大な闇は内側から崩されていった

凛「すっ……すごいにゃっ」

英玲奈「上手くいったようだな」

海未「まだ少し薄暗いですが、これなら中に入れます」

英玲奈「おそらくこの薄暗さは魔物が中で蠢いている証拠だろう」

凛「じゃあ気を引き締めていかないと!」

海未「その通りです。用心して進みましょう」

英玲奈「それと三人がはぐれないように気を付けよう」

凛「了解にゃ!」
634: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:03:14.44 ID:8wqU3b1u.net
海未(待っててください……穂乃果……ことり……。必ずあなたたちの元にたどりつきますから!)





英玲奈「町の中に入った瞬間、魔物に囲まれてしまったな……」

海未「やはりこの町に人はもういないと考えた方がいいですね」

英玲奈「それにしてもこの魔物の数……少し多すぎやしないか?」

海未「同感です……住み着いているというよりも戦争の準備といった感じがします」

英玲奈「確かに言われてみるとそう思えてくるな」

凛「二人共呑気に話してないで!どうするの?」

英玲奈「この程度の敵なら私一人で片付けられる」

魔物A「なんだと!」

英玲奈「もう我らの襲撃は町中に筒抜けだろう……ここは派手に攻撃して敵の大将に知らしめようじゃないか」
635: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:04:17.42 ID:8wqU3b1u.net
海未「なるほど……うまくいくとかなり手間が省けますね」

英玲奈「よし『マヒャド』」

魔物B「ぐわああああああああああ」バタッ

英玲奈「どうだ?一瞬で氷漬けにされる気分は?」

凛(やっぱりすごいにゃー)

海未「魔物も三下では相手になりません……これを見てここのトップが出てくればいいのですが……」

英玲奈「まだ動かないようだな。証拠にまた魔物が押し寄せてくる」

海未「このままではキリがないですね。奥へ進みながら魔物と戦っていきましょう」

英玲奈「そのほうがよさそうだな」

凛「モタモタしてないで早く行くにゃ!」

海未「後ろからも魔物が来ています。どうやら町の出入り口は塞がれたようですね」
636: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:05:13.52 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈「どうせここのボスを倒すまで町を出る予定はない。あまり問題にはならないだろう」

海未「ええ、その通りです」

凛(二人共落ち着きすぎじゃないかにゃー。英玲奈さんはともかく海未ちゃんも強いのかにゃ?)

魔物C「侵入者を排除しろー!」

海未「では次は私が……『さみだれうち』」

魔物C「ぐっ……まだまだー!」

海未「やはり全力が出せませんね……早く石化を解かないといけません」

凛(力が落ちてる状態で凛とほぼ互角だにゃ……)

英玲奈「心配するな。しっかりとサポートはしてやる『バイキルト』」

海未「ではもう一度『さみだれうち』」
637: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:06:32.87 ID:8wqU3b1u.net
魔物C「なああああああああああ」バタッ

魔物D「うおおおおおおおおおお」バタッ

魔物E「わああああああああああ」バタッ

海未「やはりこの感じです。この調子でいきましょう!」

英玲奈「うむ。君にもかけておこう。『バイキルト』それと『スカラ』」

凛「おおー!前のすごい強くなる奴だにゃ!」

英玲奈「二人共微かにだが前方に大きな建物があるのが見えるか?」

海未「はい。かすかにですが……」

凛「ばっちり見えるよ!」

英玲奈「あの建物……建っている場所いい、ディティールといい、仰々しさといい……いかにもって感じがしないか?」

海未「言われてみれば……」
638: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:07:16.93 ID:8wqU3b1u.net
凛「見えるにゃ」

英玲奈「よし、ではあの建物を目指そう。三人はぐれずに行きたいのだが魔物の数が多すぎる」

海未「だから先に目的地を決めておくということですね」

英玲奈「ああ、だが極力無理な戦闘は避けて仲間を見失わないことに専念しよう」

凛「了解にゃ!」

海未「しかし……目算ですが既に二十体の魔物に囲まれて、さらに奥から三十体くらい魔物げ出てきてますよ」

英玲奈「まあ極力だ。おそらく魔物もどんどん増えていくだろう」

凛「よーし、凛が一番乗りにゃ!『タイガークロー』」ダッ

魔物F「ぎゃああああああああああ」バタッ
639: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:07:58.06 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈「競争じゃなくてなるべくみんなで行こうと言ったつもりなんだが……」

海未「急いで凛を追いかけましょう!」





海未「凛を追ってここまで来たのですが……」

英玲奈「見つける前に建物についてしまったようだな」

海未「ここで凛を待ちましょうか」

英玲奈「ああ。だが待つのは私一人だ。君は先に進み給え」

海未「えっ」

英玲奈「見ろ、その建物の扉を……少し開いている。おそらく向こうも私たちを迎え撃つ準備が整っているのだろう」
640: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:08:24.26 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈「そして建物の中からは多くの魔物の気配はしない。おそらくこの建物の中には実力者以外入れないのだろう」

英玲奈「証拠に先程まで執拗に私たちを狙っていた魔物が、ここまで来たら手を出さずに視線を送るだけになっている」

海未「でしたら余計に三人で挑んだほうが良いのでは?」

英玲奈「確かに通常ならばそうだ……だが今は違う」

英玲奈「これは君が過去を清算し、未来へ歩み始めるための戦いだ!君の手で決着をつけろ!」

海未「……確かにそうですね。ここまでのご協力ありがとうございます」

英玲奈「ふっ」

海未「ここから先はわたしの戦いです……必ず自分を取り戻してきます」

海未「それなのでここで待っていて……退路の確保でもしておいてください」

英玲奈「ああ、心得た」
641: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:08:51.89 ID:8wqU3b1u.net
海未(石化のせいで以前と比べて力が落ちている……そんなことは関係ありません!)

海未(これは私が……もう一度二人と肩を並べて共に笑い合う……そのための試練なのです!)





海未(建物の中は……かなり複雑な造りをしているようですね……)

海未(階段の数もですが、柱や壁も多く、また廊下も狭く頻繁に曲がっています)

海未(これでは弓の射線がなかなか通らないですね……)

ドカアアーーン

海未(何の音でしょうか?とりあえず行ってみましょうか)





デビルパピヨン「本当に素早いやつだな」

ランプの魔王「早く片付けろ。デビルパピヨン」
642: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:09:56.58 ID:8wqU3b1u.net
凛「ぐうっ……」

海未(あれは……)

海未「凛!?」

凛「あっ!?海未ちゃん遅いにゃー」

海未「どうしてここにいるのですか凛!?」

凛「あれ?凛の目印を見て来たんじゃないの?」

海未「目印?」

凛「そう。二人共来るのが遅すぎたから先にここに入っちゃおうと思ったんだ」

凛「それで先に入ってるよって意味でドアを半開きにしておいたんだけど気づかなっかたの?」

海未(あれは凛の仕業だったのですか……)
643: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:10:36.28 ID:8wqU3b1u.net
海未「そうだったのですか凛……そして見たところそこの魔物がここのボスといったところですか……」

ランプの魔王「ああそうだ。ジートパングの娘よ」

海未「なるほど……私の名前を知っているということはここにあるのですね」

ランプの魔王「ああ、ムドー様から預かっているぞ。おまえの間抜けな姿の石像をな」

海未「そうですか……凛!あなたは下がったいてください。ここから先は手出し無用でお願いします」

凛「えっ……でも相手は二体だよ!?」

海未「ええ、ですがこれは私の戦いです。私の手で決着をつけなければならないのです」

凛「……そんなの海未ちゃんのわがままだよ。凛が海未ちゃんの言うことを聞く筋合いはないにゃ」

海未「凛、あなたのお気持ちは嬉しいのですが……」

凛「だから凛は海未ちゃんの言うことは聞かないの。凛は戦いたいから一人で戦うの」

凛「別に海未ちゃんと力を合わせるつもりはないから、お互い勝手に戦えばいいだけだよね」
644: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:11:30.09 ID:8wqU3b1u.net
海未「ですが……」

凛「確かに海未ちゃんの手で決着をつけた方がいいと思う。でもそれは手伝っちゃいけない理由にはならないにゃ」

凛「それにここのボスは二体じゃなくてそこの雲に乗ってる一匹だけにゃ」

凛「手下の相手はさっきから凛や英玲奈さんもしてるし今更問題ないはずだよ」

海未(そうですね……)

海未「わかりました。では凛……手下の相手を引き受けてくれますか?」

凛「もちろん!」

ランプの魔王「一対一か……ゆっくりとお前をいたぶることが出来るということか……」

海未「それはこちらのセリフです」

ランプの魔王「デビルパピヨン、おまえはそこの女を連れて離れたところにいけ!こいつとの戦いに水をさすなよ」

デビルパピヨン「かしこまりました」
645: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:12:37.92 ID:8wqU3b1u.net
デビルパピヨン「ついてこい女」

凛「ふんだ」

海未「凛……また後で……」

凛「もちろん!」

ランプの魔王「それじゃあこちらは一足先に始めようか」

海未「どうぞ」

ランプの魔王「その前にこれを見せておこうか……」

 ランプの魔王は空間から石像を取り出した

海未「……」

ランプの魔王「いい顔になったじゃないか……」

海未「……こちらからいかせてもらいます『さみだれうち』」
646: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:13:25.69 ID:8wqU3b1u.net
ランプの魔王「『バギクロス』」

海未「くっ……」

 海未が放った矢はすべてランプの魔王の魔法により叩き落とされてしまった

ランプの魔王「おいおい、まさかこの程度か?」

海未(まさかことりと同じ風魔法を使うとは……かなり相性が悪いようです)

海未「もう一度です『さみだれうち』」

ランプの魔王「無駄だ『バギクロス』」

 またしても矢は一つもランプの魔王に届かなかった

海未「まだです『さみだれうち』」

ランプの魔王「なるほど……MP切れを狙っているのか」

海未「くっ……」
647: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:14:03.13 ID:8wqU3b1u.net
ランプの魔王「陳腐な作戦だ『バギクロス』」

海未(!?こちらの作戦を看破した上でまたですか……)

ランプの魔王「今度のは矢を受け止めただけでは止まらないぞ」

海未「!?」

ランプの魔王「この狭い廊下でこの攻撃にどう対応する!?」

海未(くっ……何も出来ません……)

ズガアアアーーーン

海未「ああああああああああ」

ランプの魔王「よーし、じっくりいたぶってやるぞ」

海未「うっ……」





凛(あぁー!この素早さは反則だよ!)

凛(それに飛び回るし全然ダメージを与えられないにゃー)
648: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:14:33.08 ID:8wqU3b1u.net
デビルパピヨン(こいつ人間のくせになんて早さだ)

デビルパピヨン(これじゃあ地上に降りた瞬間やられてしまう……)

デビルパピヨン(何か手を打たなければ……)

凛「にゃー!『必中拳』」

デビルパピヨン「ぐふっ……こうなったら『吸血』」

凛「うっ……」

デビルパピヨン(これでダメージを食らっても回復しながら戦える……)

凛「逃がさないにゃ」ガシッ

デビルパピヨン「なっ」

凛「これでもう逃げられないよ」

デビルパピヨン「この……離せ……」
649: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:15:10.60 ID:8wqU3b1u.net
凛「決着がつくまで離れないよ……『タイガークロー』」

デビルパポヨン「がふっ……意地での振り落としてやる……」





ランプの魔王「よく戦ったが……これでおしまいだ」

海未(くそっ……くそくそくそっ……)

海未(このままじゃ終われない……せっかく二人にもう一度会うことができるのに……)

ランプの魔王「さらばだ『バギクロス』」

海未(申し訳ありません……穂乃果……ことり……)

ズガアアアーーーン

海未「」バタッ
650: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:16:11.03 ID:8wqU3b1u.net
ランプの魔王「おまえが弓使いじゃなくて剣士や魔法使いならもう少し戦いを楽しめたかもしれないのにな」

ランプの魔王「俺とおまえじゃ相性が悪すぎたな」

 突如海未の石像が光輝き始めた



 (穂乃果「海未ちゃん大丈夫?」)

 (海未「どうしても動く的に矢を当てられないんです……」ポロポロ)

 (海未「私は強くなって……穂乃果やことり、ジートパングの国民を守れる強さを手に入れなければならないのに……」ポロポロ)

 (穂乃果「……大丈夫じゃないかな?海未ちゃんがダメでも他の誰かが頑張ってくれるよ」)

 (海未「あなたは……人が落ち込んでるところに……最低です!」パチン)

 (穂乃果「いったぁーい……やっと元気出してくれたね海未ちゃん」)

 (海未「えっ……」)
651: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:16:56.63 ID:8wqU3b1u.net
 (穂乃果「海未ちゃんは穂乃果の自慢の幼馴染なんだよ!きっとできるって!」)

 (穂乃果「それに海未ちゃんは弓以外にもいっぱい武器が使えるんだよ!」)

 (穂乃果「海未ちゃんが教えてくれたから穂乃果こんなに剣の扱いが上手くなったんだよ」)

 (穂乃果「だから自信持って!海未ちゃん!」)

 (海未「ふふっ、ありがとうございます。穂乃果!」)



 (ことり「私のお母さんはね、この国の人をみんな守るのが仕事なの」)

 (ことり「だから私がお母さんの跡を継いだら海未ちゃんのこともちゃんと守ってあげるね)

 (海未「逆じゃないですか?私のような兵士が普通あなた方を守るはずですが……)

 (ことり「ふふっ、そうかもしれないね」)

 (海未「ことりもたまにですがおかしなことを言いますね」)
652: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:18:03.12 ID:8wqU3b1u.net
 (ことり「ふふーん、ことりは何もおかしなことは言ってません!)

 (海未「はあ……」)

 (ことり「私が海未ちゃんを守るから海未ちゃんは私を守ってね!」)

 (海未「よくわかりませんが私はことりをお守りしますよ」)



海未(なるほど……石化したにも関わらず私が精神体として活動できていたのはあなたたちのおかげだったのですね)

海未(ずっと二人を守ってきたつもりでした……ですが守られていたのは私のようでしたね……)

ランプの魔王「なぜ生きてる……それよりも石化がなぜ解けた……」

海未「おそらくですが私を支えていたのが自責の念ではなく、二人の暖かい思いやりの心だったからでしょう」

ランプの魔王「なにを意味のわからないことを言っ」

海未「……確かに弓と風では風の方が強いでしょう」

ランプの魔王「人の話を聞きやがれ!」
653: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:18:53.34 ID:8wqU3b1u.net
海未「しかし一流の弓射は万物を貫き通すことが出来ると聞きます。もちろん風もです」

ランプの魔王「それはおまえが一流であるということか?」

海未「いえ……私はまだまだ未熟者です。とうてい無理な話でしょう」

ランプの魔王「ならせっかく復活してもすぐにまた死ぬだけだぞ」

海未「ですがそうも言ってられないのです……今ここで……あなたの風を引き裂いてみせます」

ランプの魔王「その覚悟気に入ったぞ!散るが良い!『バギクロス』」

海未「これで終わりです!『シャイニングボウ』」

ズガアアアーーーン

ランプの魔王「」ハアハア

海未「かろうじてですがまだ息があるとは……」

海未「心臓を狙ったつもりが少し逸れていたようですね……やはり私はまだまだ未熟ということですね」
654: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:20:00.69 ID:8wqU3b1u.net
ランプの魔王「まさか……ここまでとは……」ハアハア

海未「このまま放っておいてもすぐに絶命するでしょうが、瀕死の状態は辛いでしょう……今楽にしてあげます」

ランプの魔王「ハハハ……ハハハハハッ」ゲフッゲフッ

海未「気でも狂いましたか……」

ランプの魔王「そうかもしれない……石化を解いたおまえの強さは凄まじいものだった……」

ランプの魔王「だがそれでもムドー様には遠く及ばなかった……そしてムドー様の上にはデスタムーア様がおられる」

ランプの魔王「一国の兵士長の娘をもってしてもこの程度……」

ランプの魔王「いずれ人間は滅び魔族が繁栄する……この光景が目に浮かぶのだ……笑わずにはいられないだろう……」

海未「……」

ランプの魔王「がふっ……話しすぎたな……せいぜい足掻いてみせろよ……人間共……」バタッ
655: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:20:33.59 ID:8wqU3b1u.net
海未「残念ですがあなたの妄想は現実になりません。そのためにもう一度戦うことを決意したのですから」

海未(目的は達成できました。急いで凛のもとへ向かいましょう)





凛「なんとか……勝てたにゃ……」ハアハア

凛「海未ちゃん大丈夫かにゃー……」

海未「凛!」

凛「海未ちゃん!?」

海未「よかった……凛も無事に勝てたのですね」

凛「ってことは海未ちゃんも……」

海未「おかげさまで……そして肉体も取り戻せました!」

凛「やったにゃー!」
656: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:21:42.92 ID:8wqU3b1u.net
海未「ではここを出ましょう!外で英玲奈が待っているはずです」





海未「英玲奈!」

英玲奈「海未!?それに凛も……いくら探しても見つからないからもしやとは思ったが……」

海未「私よりも先に侵入していましたよ」

英玲奈「そうか……それでその様子を見るにうまくいったのだな」

海未「はい、万事上手く進みました」

英玲奈「それはなによりだ」

凛「ところであそこに氷漬けにされている魔物は?」
657: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:22:06.70 ID:8wqU3b1u.net
英玲奈「ああ、ホロゴーストという魔物らしい。ここのボスの指示で魔物の指揮をとっていたのでとりあえず倒しといたんだ」

凛(とりあえずって……)

海未「英玲奈……そして凛、あなたたちのおかげでこうして自分を取り戻すことができました。本当にありがとうございました」

英玲奈「照れるからやめてくれ……」

凛「凛は当然のことをしただけにゃ!」

海未「ふふっ」

凛「よーし、じゃあオストルマン目指して出発にゃー!」

海未(穂乃果……ことり……ありがとうございます。少し待っててください……今からそちらに向かいますから)

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十一章テケランの町』完
658: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/09/30(水) 01:26:21.45 ID:8wqU3b1u.net
十一章終了時のステータスです

海未・弓・マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ
Lv43・HP369・MP279・攻撃185・防御216・賢さ182・素早199

凛・爪・爪・タイガークロー・必中拳
Lv33・HP304・MP168・攻撃180・防御166・賢さ112・素早190

英玲奈・スティック・・ベホイミ・ベホマラー・バイキルト・スカラ・マヒャド
Lv50・HP381・MP451・攻撃116・防御227・賢さ250・素早240
667: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/03(土) 23:17:47.51 ID:P31g23c9.net
明日は日曜なので十二章更新予定です

大体3分の2が終了したので魔物の参考レベルあげときます

一章
ミラルゴLv20

二章
マシンマスターLv25
ウルフデビルLv25
タイムマスターLv30

三章
バリクナジャLv35

四章
ムドーLv50
やまたのおろちLv40

五章
ムドーLv50
バラモスLv50
ゲマLv50

六章
あめふらしLv30

七章
洞窟魔人Lv35

八章
デスアミーゴLv35

九章
メディルの使いLv35
ヘルクラウダーLv40
→ヘルミラージュLv??

十章
ボトクLv40
りゅうき兵Lv40

十一章
ホロゴーストLv30
デビルパピヨンLv30
ランプの魔王Lv35
669: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:14:33.82 ID:jHOxyIIy.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十二章オストルマン帝国』

ツバサ「三人とも、オストルマン帝国についたわよ」

穂乃果「ものすごく賑わってるねー」

ツバサ「ここは世界各地からいろいろな人が集まってくるんでしもの、当然賑わうわ」

花陽「それでどこに向かうんでしたっけ?」

ツバサ「ルイーダの酒場よ。そこは冒険者御用達の場所で東西南北からいろいろな人が集まるの」

ツバサ「私はそこで仲間たちと待ち合わせをしているんだけど、ひょっとしたらあなたのたちの仲間の情報も得られるかもしれないわ」

希「確かにあそこはいろんな人がおるし何かわかるかもしれんな」

穂乃果「希ちゃんも知ってるの?」

希「うん、何回か来たことあるんや」

ツバサ「……!?あら……、三人とも左前を歩いている人を見てみて」

穂乃果「ん……」

ツバサ「一番後ろを歩いている人が私の仲間の一人よ。それに……前を歩いている人……ひょっとしてにこちゃんじゃない?」

花陽「うん……」ポロポロ

穂乃果「うぅ……」ポロポロ
670: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:15:19.93 ID:jHOxyIIy.net
ツバサ「ど、どうしての二人共……」

穂乃果「みんなー!」ダッ

ツバサ「穂乃果さん!?」

穂乃果「ことりちゃん!真姫ちゃん!それににこちゃん!」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

真姫「穂乃果!?}

花陽「みんなー」ダッ

真姫「花陽もいるのね!」

にこ「なんだ……簡単に再開できたじゃない」

あんじゅ「久しぶりねツバサ」

ツバサまさかあんじゅと穂乃果さんの仲間たちが一緒にいたとは」

あんじゅ「んふっ、それはこっちも同感よ」

ことり「穂乃果ちゃーん、花陽ちゃーん」ポロポロ

真姫「これであとは凛だけね」ポロポロ
671: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:15:49.91 ID:jHOxyIIy.net
花陽「凛ちゃん……会いたいよ……」ポロポロ

穂乃果「大丈夫だよ!こうしてことりちゃんと真姫ちゃん、それににこちゃんとも再開できたんだから!」

花陽「うん……そうだね!そういえばにこちゃん……神父さんには会えた?」

にこ「……ええ。あなたたちのおかげで会えたわ、ありがとう」

花陽「一緒に暮らさなくてよかったの?」

にこ「……まあそういった話は歩きながらじゃなくてどこか落ち着いた場所でしましょう」

真姫「確かにそうね……どうやら新顔さんもいるようだし」

希「おっ気づいた?よろしくやん」

あんじゅ「じゃあ行きましょうか。ツバサたちもルイーダの酒場に行くところでしょ?」

ツバサ「ええ、そうよ」

あんじゅ(なんだか……)

ツバサ(英玲奈と凛って子が一緒にいる気がしてならないわ……)
672: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:16:44.57 ID:jHOxyIIy.net
―ルイーダの酒場―

凛「暇だにゃー」

海未「凛、行儀が悪いですよ」

凛「そんなこと言われたって暇なんだもん。あー、早くみんなに会いたいにゃー」

海未「確かに私も穂乃果やことり、それに新たな仲間たちに会いたいですね」

英玲奈「すまないな……ここに来れば何か情報が掴めるかも知れないと思って連れて来たんだが……」

海未「いえ、恵令奈さんが謝ることはなにもありません。むしろお礼を言い足りないくらいです」

凛「そうにゃそうにゃ」

英玲奈「そう言ってもらえると助かる。……そろそろ来てもいい時間なんだがな……」

カランコロン

ツバサ「ここがルイーダの酒場よ」

穂乃果「おぉー、人がいっぱいいるよ」

あんじゅ「えーっと……いた!」

英玲奈「おっ、あんじゅにツバサか」
673: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:17:24.68 ID:jHOxyIIy.net
あんじゅ「やっほー」

ツバサ「久しぶりね」

英玲奈「後ろにいる人たちは?」

凛「みんなーーー!」

英玲奈「ん?」

花陽「凛ちゃん!」

真姫「凛!良かったわ」

ことり「これでみんな合流できたね!」

凛「ふふっ、凛だけじゃないにゃ。あちらのカウンターをよく見るがいいにゃ」

穂乃果「えっ……」

ことり「うぅ……」ポロポロ

海未「お久しぶりです……穂乃果!ことり!」

穂乃果「海未ちゃーん!」ポロポロ

ことり「海未ちゃん……よかった……」ポロポロ

海未「心配をかけてしまったみたいで……申し訳ありませんでした」
674: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:17:58.26 ID:jHOxyIIy.net
真姫「海未って……幼馴染の……」

花陽「誰も死なないで本当によかったね」

あんじゅ「よかったわね。無事に全員揃うことができて」

ことり「うん、ありがとうあんじゅちゃん!」

海未「英玲奈も……本当にありがとうございました」

英玲奈「照れるからもういいと言っているだろう」

穂乃果「ツバサさんもありがとうございました!」

ツバサ「ふふっ」





 再会を喜びあった八人と三人は今までの出来事を語り合った





真姫「ってことはゲマの謀略でバラモスは死に、ムドーも石になったってことね」

穂乃果「うん、私と花陽ちゃんは意識がなかったけど神父さんが確認してくれてたから」

にこ(……)
675: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:18:31.66 ID:jHOxyIIy.net
真姫「ゲマに裏切られた時はもうダメかと思ったわ」

希「そのゲマって魔物……要注意やな。海未ちゃんには協力的やったんやろ」

海未「はい。ゲマの情報がなければ自分の石像の場所は未だに見つけられてなかったでしょう」

にこ「多分穂乃果たちを殺したのはムドーやバラモスとか言って海未を操るつもりだったんじゃないかしら」

あんじゅ「確かにそう考えるのが普通よね」

英玲奈「しかしそのゲマの上司……大魔王ミルドラースは私たちも初耳だな」

ツバサ「ゾーマ、デスタムーア、オルゴデミーラ……この他にも大魔王がいるなんてあまり想像したくないわね」

花陽「でもミルドラースはデスタムーアにやられちゃってるんだよね?」

真姫「ゲマはそう言ってたわ」

ことり「だったらゲマの目的ってなんなのかな?」

あんじゅ「普通に考えたらミルドラースの復活じゃないかしら?そんな方法があるかわからないけど」

凛「なんだかどんどん倒さなきゃいけない敵が増えていくにゃ」

真姫「確かにね……ラメリカを出たときはオルゴデミーラさえ倒せればって思ってたけど今はそういうわけにもいかないものね」

にこ「ええ、片っ端から全部倒していかないと」
676: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:19:03.27 ID:jHOxyIIy.net
海未「それでこれからの行き先ですけど……」

真姫「今までは何かしら目的地があったけど今はないものね」

海未「はい。先ほどのゲマもですが何か情報があればいいのですが……」

穂乃果「大魔王の本拠地に乗り込んじゃおうよ!」

花陽「穂乃果ちゃん……」

凛「ラメリカでの真姫ちゃんの話忘れちゃったかにゃ?」

穂乃果「あっ……でも穂乃果たちあの時と比べて強くなってるよ」

真姫「確かに穂乃果は強くなってるわ。でも私が……いや、まだゲマの方が強いわ」

穂乃果「否定はできないかも……でも一対一じゃないんだよ」

海未「それは敵も同じです。敵の本拠地に乗り込むということは敵の数の方が多くなるでしょう」

ことり「それに私たちはムー大陸に行こうとして失敗したこともあるし、まだ早いと思うよ」

穂乃果「そうだね……じゃあこのあとどうする?」

海未「それを今から決めるのです!」

にこ「っていっても話し合いじゃどうにもならないし、せっかくルイーダの酒場にいるのよ」

希「そうやね。ここは聞き込みして何かしらの情報を手に入れるべきやな」
677: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:19:39.89 ID:jHOxyIIy.net
ツバサ「だったら打って付けの人を紹介するわ」

穂乃果「本当ですか?教えてください!」

ツバサ「ここの酒場のマスター、ルイーダさんよ。みんなついて来て」





ルイーダ「あら、久しぶりね」

ツバサ「ご無沙汰です、ルイーダさん」

ルイーダ「今日はお仲間がたくさんいるようね」

あんじゅ「旅の途中で出会ったのよ」

英玲奈「彼女たちは大魔王討伐のに旅をしているのだ」

ツバサ「それで何かおもしろそうな話を彼女たちに教えてあげて欲しいのよ」

ルイーダ「なるほどね……ふーん」

ツバサ「彼女たち……ムドーやバラモスと渡り合ってきた実力者よ」

ルイーダ「私の目は節穴じゃないわ。一目見れば彼女たちが実力者だとわかるわ」

穂乃果「おぉー、なんだか私たち高く評価されてるよ」
678: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:20:24.42 ID:jHOxyIIy.net
ルイーダ「そうね……北の帝国、エロシア帝国にバラモスが現れたって噂があるわよ」

穂乃果「バラモス!?」

花陽「バラモスはもう死んだはずじゃ……」

ルイーダ「あら、そうだったの」

花陽「はい……バベルの塔でゲマの策略によってバラモスは死に、ムドーは石化したはずなんですけど……」

海未「真相を確かめるためにもエロシア帝国に行く価値はありそうですね」

にこ「けっこう距離があるわね……しっかりと準備していかないとね」

ルイーダ「そうだ!エロシアに行くならついでにダーマ神殿に寄ってみるといいわ」

希「ダーマ神殿って……ここからロートマリア帝国に行くのは寄り道にしては長すぎない?」

ルイーダ「それがダーマ神殿の出張所が最近出来たのよ」

凛「ダーマ神殿って確か職業を変えてくれるところだよね?」
679: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 16:20:52.52 ID:jHOxyIIy.net
ルイーダ「ええそうよ。場所はオストルマンのすぐ北よ。一時間もかからないんじゃないかしら?」

真姫「本当に近いわね」

穂乃果「じゃあダーマ神殿に寄ってみようか」

ことり「そうだね!」

海未「あなた方はどうされるのですか?」

ツバサ「そうね……おもしろそうだしダーマ神殿まで同行させてもらおうかしら」

あんじゅ「出張版のダーマ神殿も見てみたいしね」

ことり「じゃあもう少し一緒にいられるね」

にこ「じゃあそろそろ行きましょう穂乃果」

穂乃果「うん!ルイーダさんありがとうございました!」

ルイーダ「気をつけていくのよ」
683: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:04:57.34 ID:jHOxyIIy.net
ツバサ「ここがダーマ神殿の出張版ね」

穂乃果「おぉーなんか神秘的な感じがするよ」

あんじゅ「感じ、じゃなくて本当に神秘的な場所なのよ」

英玲奈「ロートマリアのダーマ神殿で転職したことを思い出すな」

海未「英玲奈は元から回復役ではなかったのですね」

英玲奈「ああ、昔は私も鎌を持って最前線で戦っていたんだ」

凛「なんで転職しちゃったの?」

英玲奈「単純に私の性格と会わなかったってことと私たちの中で回復役がいなかったからな」

凛「なるほどー」

にこ「じゃあ早速中に入ってみましょう」

真姫(転職したら強くなれるのかしら?)

穂乃果「おじゃましまーす」

あんじゅ「向こうのダーマと遜色ないつくりね」

希「うん、スピリチュアルパワーで溢れてるやん」
684: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:05:43.39 ID:jHOxyIIy.net
神官「ようこそダーマの神殿へ、どなたが転職を希望されてるのでしょうか?」

穂乃果「えーっと……誰かいる?」

真姫「私……ちょっと転職してみようかなって思ってるの」

神官「そうですか……では大神官様に詳しい話を聞いてみるといいでしょう」

真姫「わかりました」

凛「真姫ちゃん、今の戦い方あってないのかにゃ?」

真姫「そういうわけじゃないんだけど……」

花陽「だったらどうして?」

真姫「今のままじゃ……ダメだと思ったからよ……」

にこ「……」

真姫「とりあえず大神官の話を聞きに行きましょ」





大神官「あなたが転職希望の真姫さんですね」

真姫「はい」
685: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:06:05.76 ID:jHOxyIIy.net
大神官「扇を主体とする万能型ですか……どのような転職を希望ですか?」

真姫「あの……その前に聞きたいことがあるんですけど」

大神官「なんでしょうか?」

真姫「その……転職をしたら今よりも強くなれますか?」

大神官「もちろんです、そのためのダーマ神殿です」

ツバサ「強くって具体的には?」

大神官「一番簡単な例をあげると使える魔法や特技が増えるところでしょうか」

ツバサ「それは転職をしても前の職の魔法や特技は使えるってことかしら?」

大神官「もちろんです」

あんじゅ「……あなた何者?」

大神官「どういう意味でしょうか?」

英玲奈「私はロートマリア帝国のダーマ神殿で転職を経験済みだが、前の技は何一つ使えないぞ」

大神官「!?それは……つい最近技を引き継げる転職が可能になったのです」
686: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:06:36.15 ID:jHOxyIIy.net
ツバサ「おかしいわね。技っていうものはその人の素早さや力、魔力などの能力によって習得できるものは大きく変わる」

ツバサ「転職で能力のつき方を大きく変えるのに技だけ引き継ぐなんて不可能ってロートマリアで言われたんだけど」

大神官「その不可能を可能にしたんですよ」

希「それよりもあなた誰?」

大神官「どういうことですか?」

希「うちはルテノン神殿の人間なんやけどルテノン神殿はダーマ神殿とも繋がりが深いってのは知ってるよな」

大神官「えっ……ええ」

希「うちあなたの顔は見たことないんよ。てっきりここには次期大神官と言われてるフォズ神官あたりがいると思うてたんやけど……本物?」

大神官「さっきから黙って聞いとけば……あまりこのような神聖な場所で戯言を並べないでください」

大神官「論より証拠です!真姫さん、儀式を始めます」

真姫「はっ、はい」

にこ「待ちなさい、真姫!」

真姫「にこちゃん……」

にこ「あんた……自分は足手まといとか思ってんじゃないでしょうね」

真姫「……思ってるわよ」
687: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:07:32.94 ID:jHOxyIIy.net
穂乃果「真姫ちゃん……」

花陽「そんなことないよ真姫ちゃん……それなら私のほうが……」

真姫「花陽……」

にこ「真姫……それにこの際だから言うけど凛と花陽。確かにあなたたちはこの中だとレベルが低いわ」

にこ「だけどそれが足手まといになるってことは決してないのよ」

にこ「それにあんたたちは一番年下なのよ。伸び代もあるんだからこんな如何わしい誘いに軽率にのったらだめ」

真姫「……」

穂乃果「そうだよ!まだまだ旅は続くんだから一緒に少しずつ強くなろうよ」

海未「己を高めるのに楽な方法など決してないのですよ」

真姫「そうね」

あんじゅ「私の見立てだと真姫ちゃんは今の戦い方があってると思うし転職は必要なさそうね」

ツバサ「まあ転職が失敗だと思ったら転職し直せばいいだけなんだけど……」

英玲奈「とりあえず大神官殿の正体を見極める方が先のようだな。この鏡を使って」
688: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:08:40.21 ID:jHOxyIIy.net
 英玲奈は『ラーの鏡』を振りかざした
 そこには大神官の姿はなく一匹の魔物がいるだけだった

あんじゅ「やっぱり魔物の仕業だったようね」

アントリア「はあー、ここが潮時か」

ツバサ「それは降参するってことかしら?」

アントリア「降参?少し違いますね。確かにあなた方を騙すことは出来ませんでしたが私に頭を垂れ許しを請うのはあなた方になるでしょう」

あんじゅ「随分と活きのいいこと言ってくれるじゃない」

アントリア「もうこのダーマ神殿も廃業だ。私がここでなにをしていたか教えてやろう」

アントリア「この地には転職を求めて幾人もの旅人が集まった。そいつらを転職と称して奪ってやったのだ」

真姫「奪った……」

アントリア「そうだ。命ではないぞ……力だ!」

アントリア「見せてやろう!これが私の力だ!」
689: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:09:13.93 ID:jHOxyIIy.net
アントリア「イオグランテ」


 爆発が……


 巨大な爆発が周囲の景色を変えた


 そこには既に神殿の面影もない


ツバサ「なんて威力なの……」


 たった一撃で体の全ての気力を奪っていく


 ツバサ……


 あんじゅ……


 英玲奈……


 パーティーを組んで初めて


 三人は格上との戦いに臨むことになった


英玲奈「ベホマラー」


 回復魔法をすぐに唱え


 パーティーの立て直しを図る
690: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:10:18.48 ID:jHOxyIIy.net
あんじゅ「イオグランテ?聞いたことないわよ」


花陽「名前と技から推測するとイオ系じゃ?」


あんじゅ「イオ系はイオ、イオラ、そしてイオナズンの三種類のはずよ」


希「いや、噂でやけど聞いたことがある……通常の上位呪文よりさらに上……限界を超えた先があるって……」


真姫「それがこれってこと!?」


希「多分……ダーマで他人の力を奪い続けてこいつは限界を超えたんや!」


 全員の顔に恐怖が浮かんだ


アントリア「そういうことだ!今の私は大魔王様にも匹敵する力を得た」


アントリア「これほどの絶望がおまえらにはあるだろうか?続けるぞギラグレイド!」


 雷の熱線が迫って来る


希「ベギラゴン!」


 二つの熱線が激しく激突する


 しかし弾かれた


 アントリアの熱線が十一人を襲う
691: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:10:52.67 ID:jHOxyIIy.net
海未「このままではまずいですね……」


 なんとか耐えて回復をする


 それしか彼女たちに出来ることはなかった


にこ「みんな!一箇所に固まらないで散らばりなさい!」


 にこの掛け声と共に全員が


 アントリアを囲むように布陣した


にこ「全方位から一気に畳むのよ!数の利はこっちにあるんだから」


 皆がそれぞれ……


 自分の使える最大の技を放った


 しかし……


アントリア「イオグランテ」


 先程とは違い


 アントリアを囲む形で爆発が起きた


ツバサ「本格的に詰みかもしれないわよ……」
692: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:11:20.51 ID:jHOxyIIy.net
 しかしにこと真姫


 それに凛が異変に気づいていた


にこ「みんな!このまま行くわよ!」


海未「なぜです!またイオグランテで打尽にされますよ!」


にこ「それはどんな形でも同じでしょ!」


 言葉と同時ににこは単身


 アンントリアに向かっていった


穂乃果「にこちゃん!?」


アントリア「念じボール」


 禍々しく光るボールがにこを目指し唸り飛んでくる


ことり「危ない!?」


 しかしボールはにこに当たらなかった


にこ「危ない賭けだったわカオスエッジ!」


 ついににこの一撃がアントリアを捉えた


あんじゅ「やるわねにこちゃん!」
693: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:12:02.40 ID:jHOxyIIy.net
 しかし……


にこ「全然ダメージが入ってないわね……」


英玲奈「だがそれでもこの一撃は大きいぞ」


ツバサ「希望が見えてきたわね」


真姫「みんな聞いて!今のにこちゃんの攻撃で確信したわ、こいつはまだ自分の力が使いこなせてないのよ」


 アントリアの顔が曇った


真姫「元々こいつはあまり強くない。だから強大な力を使いこなせてない!」


真姫「証拠にイオグランテのダメージが自分にも少し入ってる。それににこちゃんにボールは当たらなかった!」


希「ナイスやん真姫ちゃん!」


真姫「だからなるべくあいつから距離を取らないで!そしたら自滅を誘えるわ!」


アントリア「舐めるな!念じボール!」


 次に狙われたのは真姫だった


 真姫は止まっていたためボールは正確に飛んでくる


 咄嗟に避けようとするが間に合わない
694: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:12:32.24 ID:jHOxyIIy.net
海未「ピオリム!」


 しかし海未の機転により全員の素早が底上げされた


真姫「助かったわ海未!」


 真姫はギリギリのところで回避に成功した


 そして隙を突くように


 ことり、花陽、希、英玲奈、あんじゅの五人が魔法を唱える


ことり「バギクロス!」


花陽「イオラ!」


希「ベギラゴン!」


英玲奈「マヒャド!」


あんじゅ「メラゾーマ!」


 五人の魔法がアントリアに迫る


 かろうじて反応したアントリアも呪文を唱える


アントリア「イオグランテ!」
695: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:14:43.17 ID:jHOxyIIy.net
 しかし五人の魔法があまりにも接近しすぎていた


 アントリアはイオグランテと五人の魔法による


 強い衝撃を受けてしまった


凛「やっぱり戦い慣れてないにゃー」


 戦塵が晴れると真後ろに凛が立っていた


凛「英玲奈さん!」


英玲奈「わかっているバイキルト!」


凛「よーしタイガークロー!」


 英玲奈の補助により凛の一撃は重みを増した


英玲奈「ツバサ、お前もだ。バイキルト!」


 アントリアが飛ばされた先にはツバサが立っている


ツバサ「さすが英玲奈!正拳突き!」


 アントリアは一連の攻防で既に多大なダメージを負っていた
696: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:15:12.70 ID:jHOxyIIy.net
アントリア「うおおおおおおおおおおお!イオグランテ!ギラグレイド!イオグランテ!ギラグレイド!」


 半ば自暴自棄となったアントリアの攻撃が


穂乃果「みんな!ここはなんとしても耐えて!}


 自身を巻き込みながら十一人を飲み込む


海未「……みなさん無事ですか?」


ツバサ「ええ」


英玲奈「だがもうMPは少ないぞ……」


ことり「私も……」


穂乃果「大丈夫!これで決めるよ!」


 穂乃果は一直線にアントリアに向かっていく


アントリア「馬鹿みたいに突っ込んでくれば嫌でもボールを当てれる……喰らえ!」


 アントリアが振りかぶった……


 その時……


真姫「させないわ!花吹雪!」
697: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:15:41.15 ID:jHOxyIIy.net
 真姫の攻撃がアントリアに命中した


アントリア「今更こんな攻撃が効くか!」


 しかし真姫の攻撃はアントリアに止めを刺すものでも


 動きを止めるものでもない


海未「ナイス盲ましです真姫!シャイニングボウ!」


 真姫の花吹雪がアントリアの反応を許さなかった


 そしてボールを掴む右手を打ち抜いた


アントリア(まずい、まずいぞ……)


 穂乃果は既に間合いに入り剣を振りかざしている


希「おまけやん穂乃果ちゃん!バイキルト!」


穂乃果「ギガスラッシュ!!」


 穂乃果の一撃がアントリアを貫き


 アントリアは塵芥となった
698: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:17:26.91 ID:jHOxyIIy.net
ツバサ「なんとか倒せたようね」

花陽「イオグランテにギラグレイド……今でも震えが止まらないよ」

にこ「でも大魔王を倒すための良い指標になったんじゃない?」

フォズ「水を差して申し訳ありませんが、アントリアと大魔王では力の差は歴然です」

にこ「!?……あんただれよ?」

希「フォズ神官!?」

フォズ「お久しぶりです希さん」

あんじゅ「フォズ神官って本物の神官じゃない」

フォズ「はい、先ほどのあなたたちの戦い……拝見させてもらいました」

ツバサ「こんなところにいるってことは今回の騒動についていろいろと知っているってことかしら」

フォズ「いえ、なにもわからないです」

フォズ「私たちも突如オストルマンにダーマが出来たという話を聞き、どういうことなのか調査するために私が代表してここに来たのです」

フォズ「そして着いたと思ったら神殿がいきなり爆発して、あなたたちの戦いが始まりました」

希「ってことはこの件は全部魔物に仕業ってことやな」
699: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:18:01.28 ID:jHOxyIIy.net
フォズ「そうですね。あとあなた方がアントリアを討伐してくれたおかげで力を奪われて地下に幽閉されていた人たちが解放されたようです」

海未「被害者を助けに行く手間が省けたようですね」

フォズ「ところでみなさんは大魔王討伐を目指していらっしゃるのですか?」

穂乃果「もちろん!」

フォズ「でしたらダーマの神官として一つだけ忠告させてください」

にこ「そういえばさっきもそんなことで口を挟んでくれたわよね」

フォズ「はい。これから限界を越えることについて話させてもらいます」

真姫「希も似たようなこと言ってたけどどういうこと?」

フォズ「例えばその人は物理的な能力よりも魔法の才能があるとします」

フォズ「そうですね……例えばメラ系の話をするとどんな人でもメラは習得できます」

フォズ「さらにある程度訓練をすればメラミを習得します。これも大半の人が習得できるはずです」

フォズ「しかし上位魔法のメラゾーマ……ここまで来ると習得率は一気に下がります」

フォズ「上位魔法の習得には運と才能と努力が必要なのです」
700: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:18:35.46 ID:jHOxyIIy.net
フォズ「そしてここからが本題ですね。選ばれた者の中にはこの上位という概念、限界を越えることが出来る者が極稀にですが存在します」

フォズ「メラ系の限界を越えた先の呪文はメラガイアー……低レベルの者に唱えれば骨一つ残さずに葬れると言われています」

フォズ「そして限界を越えることが出来るのは呪文だけではありません。もちろん体技系統も限界を越えることはできます」

穂乃果「その限界を越えた者って今の世界にいるんですか?」

フォズ「私が知る限り三名……ゾーマ……デスタムーア……オルゴデミーラ……」

真姫「それって……」

フォズ「魔物の中ではどうやら限界を越えた者が大魔王を名乗る資格があるようです」

フォズ「そして残念ながら限界を越えた人間はしばらく現れてません」

フォズ「ですから大魔王の討伐を考えていらっしゃるのなら、限界を越えなければ同じ土俵にすら立てません」

フォズ「彼らはアントリアのような未熟者ではありません。一片の隙も見せてもらえず殺し尽くされるでしょう」

海未「確かにアントリアが力を制御できていたら今頃私たちはこの世にいなかったでしょう……」

フォズ「制御したイオグランテやギラグレイドはきっとみなさんが想像している以上のものです」

花陽「あれよりも……」
701: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:19:02.74 ID:jHOxyIIy.net
フォズ「すみません、話が長くなってしまいました。最後にひとつだけ……」

フォズ「私たちに代わりダーマを偽るものを討伐していただきありがとうございました」

フォズ「それではみなさんの旅の無事を祈っています」

 その後体を癒すため一時オストルマンに戻ることにした
 ルイーダにダーマでの事件を伝え終え
 すぐに宿屋に向かうのであった





 そしてその日の夜……

コンコン

ツバサ「どうしたのかしら?」

真姫「お願いがあるの……」

あんじゅ「お願い?」

花陽「はい!」

凛「英玲奈さん、凛が師匠にして欲しいって言ったこと覚えてる?」

英玲奈「覚えているが……」
702: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:19:47.65 ID:jHOxyIIy.net
真姫「……私たちに稽古をつけて欲しいの!」





 次の日の朝

穂乃果「よーし!じゃあ今日こそエロシア帝国にしゅっぱーつ!」

真姫「その前にいいかしら穂乃果?」

穂乃果「どうしたの?」

真姫「私と凛と花陽は……一旦パーティーを抜けさせてもらうわ」

ことり「えっ!?」

穂乃果「どうして!?」

花陽「ごめんねみんな……」

希「昨日にこっちに言われたことを気にしてるん?」

真姫「別に気にしてないわよ」

花陽「にこちゃんに言われなくても自分たちが一番わかってたから……」

にこ「ならいいじゃないこのままで」
703: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:20:27.27 ID:jHOxyIIy.net
凛「確かにそうだけど、でもダメなの!」

真姫「正直な話私たち三人はあなたたちに対して劣等感を抱いてる」

穂乃果「真姫ちゃん……」

真姫「一緒に少しずつって言われたけどそれは私たちがあなたたちと肩を並べてからにしたいの」

にこ「……」

真姫「仲間だと思ってる……だからこそ隣を……堂々と歩きたいの!」

にこ「わかったわ。私たちはエロシアで用事を済ませたらルイーダの酒場に戻ってくる。だからあんたらもそれまでにしっかりと自分を磨いときなさい」

真姫「にこちゃん……」

凛「ありがとにゃ!」

にこ「それでいいでしょ穂乃果」

穂乃果「うん……絶対またここで会おうね!」

真姫「言われなくてもそのつもりよ」
704: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:21:00.92 ID:jHOxyIIy.net
花陽「うん!」

海未「しかし具体的にどのような修行をするのですか?」

希「確かに昨日の真姫ちゃん見てると如何わしいものに手を出しそうで怖いんやけど」

真姫「うっ……」

ツバサ「それは私たちに任せて!」

穂乃果「ツバサさん!?」

あんじゅ「私たちが昔やった修行があるから」

ことり「なら安心できそうだね」

英玲奈「この三人のことなら私らに任せてくれ」

海未「ではここで一旦お別れですね」

真姫「わがまま言ってごめんなさい……その代わり今よりもっと強くなって戻ってくるから!」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十二章オストルマン帝国』完
705: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:22:45.62 ID:jHOxyIIy.net
十二章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv47・HP444・MP286・攻撃244・防御245・賢さ121・素早147

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギクロス
Lv46・HP326・MP425・攻撃99・防御197・賢さ237・素早215

海未・弓・マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ
Lv48・HP409・MP310・攻撃205・防御239・賢さ202・素早221

真姫・扇・扇・メラミ・花吹雪・ホイミ
Lv37・HP275・MP282・攻撃141・防御169・賢さ197・素早168

凛・爪・爪・タイガークロー・必中拳
Lv36・HP329・MP182・攻撃195・防御179・賢さ122・素早205

花陽・盾・杖・イオラ・ベホイミ
Lv37・HP332・MP345・攻撃86・防御175・賢さ190・素早105
706: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/04(日) 23:23:12.57 ID:jHOxyIIy.net
にこ・短刀・短刀・スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ
Lv48・HP367・MP330・攻撃195・防御178・賢さ238・素早255

希・杖・杖・ベギラゴン・ベホマラー・バイキルト・ぱふぱふ
Lv46・HP375・MP440・攻撃122・防御196・賢さ238・素早126

ツバサ・素手・かまいたち・ムーンサルト・正拳突き・ばくれつけん
Lv54・HP500・MP283・攻撃273・防御271・賢さ202・素早269

あんじゅ・盾・ムチ・ベホイミ・メラゾーマ・らせん打ち・スパークショット・しばり打ち・レディウィップ・双龍打ち
Lv53・H414P・MP402・攻撃223・防御233・賢さ258・素早227

英玲奈・スティック・・ベホイミ・ベホマラー・バイキルト・スカラ・マヒャド
Lv53・HP402・MP477・攻撃122・防御239・賢さ263・素早253
726: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 20:26:10.35 ID:lypvJiwv.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十三章エジプテラ帝国』

ツバサ「では早速修行の内容を説明したいと思います」

凛「お願いするにゃ!」

 真姫、凛、花陽それにツバサ、あんじゅ、英玲奈はオストルマン帝国の南……
 エジプテラ帝国を訪れていた

ツバサ「三人にはこれからこのダンジョンに挑戦してもらいます」

 ツバサの示す先には巨大なピラミッドが存在していた

ツバサ「このピラミッドの中でメタル系と呼ばれる不思議な魔物をいっぱい倒してもらうわ」

真姫「それが今回の修行の内容?」

ツバサ「ええ。メタル系の魔物を倒すと通常の十倍近くの早さで成長できるわ」

真姫「つまりメタル系のモンスターを倒せば簡単に能力を上げることができるってこと?」

ツバサ「そうよ」

凛「じゃあ早速メタル系をガンガン倒しに行くにゃー!」
727: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 20:26:46.73 ID:lypvJiwv.net
英玲奈「だけどそれはあまりオススメできない」

花陽「どうして?」

あんじゅ「戦闘の経験やセンスを磨かずに能力を上げたところで実践では使えないからよ」

英玲奈「簡単に言うと『メラゾーマ』や『ギガスラッシュ』などの強力な技を覚えているにも関わらず戦闘経験が乏しく当てることができないといったところか」

ツバサ「身の丈に合わない能力は逆に弱点になるってことよ」

あんじゅ「ダーマ神殿でのアントリアがいい例ね」

花陽「でもメタル系との戦いでも一応経験やセンスを磨けるんじゃないんですか?」

あんじゅ「メタル系との戦闘で磨かれる経験やセンスはとても特殊で他の魔物との戦いで生かせるものではないの」

英玲奈「君は防御と素早さが魔物界でトップクラスに位置しながらHPが最底辺なんていう特殊な魔物の攻略法が他に通用すると思うか?」

真姫「変な癖がつきそうね……」

凛「じゃあどうしたらいいんですか?」

ツバサ「メタル系と同時に強力な他の魔物と戦えばいいわ」

ツバサ「メタル系のモンスターの生息地は私が知っている限りだと二箇所……そのうちの一つがここエジプテラのピラミッド」
728: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 20:27:09.23 ID:lypvJiwv.net
ツバサ「中にはメタル系と一緒にマシン系の魔物がたくさんいるわ」

花陽「そのマシン系の魔物が強力ってことなのね」

凛「なるほど!じゃあ早速突撃するにゃー!」

英玲奈「だからオススメしないと言ってるだろう」

真姫「あなたたちが紹介しといて今更なによ?」

英玲奈「よく考えてみろ!急激な能力の上昇に合わせて戦闘経験を身につけるのだ」

あんじゅ「つまりマシン系の魔物はあなたが思っている以上に危険な存在ってことよ」

真姫「だからと言って今更私たちがやめるって言うと思う?」

ツバサ「確かにそうね。気をつけることね……私たちもここで修行したことがあるの……」

ツバサ「もし一週間ピラミッドの中で生活出来たらムドーやバラモスクラスの相手にも一人で戦えるようになるんじゃないかしら」

花陽「三人はどのくらいいれたの?」

ツバサ「最初は一日で限界だったわね」

あんじゅ「もちろん今ならもっと行けるけど」
729: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 20:27:40.93 ID:lypvJiwv.net
ツバサ「そもそもここ……地元の人の話だと生存率三%以下らしいから頑張ってね」

花陽「三%……」

真姫「短期間で強くなろうとするんだもの……そのくらい覚悟してるわ」

凛「とりあえずめんどくさいからさっさと行くにゃ!」

ツバサ「いってらっしゃい……無事を祈ってるわ」

ツバサ「そうだ!最初の曲がり角は右に曲がるのよ!」

真姫「わかったわ」





―ピラミッド―

真姫「通路は狭くて分かれ道もいっぱい……道に迷わないようにしないとね」

花陽「そうだね。でも前に入った人たちがある程度目印を残してくれているみたいだからあまり心配しなくても大丈夫かな?」

真姫「確かにそうね。入口の方に向けて松明も設置されてるみたいだし凛じゃなきゃ大丈夫そうね」
730: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 20:28:20.62 ID:lypvJiwv.net
凛「また真姫ちゃんが馬鹿にしてきたにゃ!」

真姫「あら、そう聞こえたってことは自覚があるってことかしら?」

凛「凛知ってるよ。真姫ちゃんも意外とお馬鹿さんだってこと」

真姫「なんですって!」

花陽「まあまあ二人共……ってあれ!?メタル系じゃない?」

凛「本当にゃ!?」

真姫「どうやらあれはメタルスライムのようね……早速倒しましょう!」

凛「いっくにゃー!」

メタルスライム「!?」ギン

凛の一撃は確かにメタルスライムに命中した。しかし……

真姫「ナイスよ凛!」

凛「おかしいにゃ……全くダメージが入った気がしないにゃ……」

花陽「でも今攻撃は当たってたよ?」
731: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 21:03:51.15 ID:lypvJiwv.net
真姫「とりあえずもう一回攻撃よ!花陽!そっちにいったわ!」

花陽「うん(メタル系に魔法は効かないんだよね……)」

メタルスライム「!?」

花陽「えい!」ブン

メタルスライム「」サッ

 花陽の攻撃は容易く避けられてしまった。だがめげずに二激目、三激目を放っていく。しかし……

花陽「だめだ……全然当たらないよ」

真姫「私に任せなさい!」

 しかし真姫の攻撃の悉く躱されてしまう……しかし最後の一撃が命中した

メタルスライム「!?」ギン

真姫「やった……でも嘘?まったく手応えがない」

 そしてとうとうメタルスライムに逃げられてしまった

凛「逃げられちゃったにゃー」
732: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 21:04:25.28 ID:lypvJiwv.net
真姫「凛の言うとおりダメージが入った気がしなかったわ……」

花陽「その前に花陽は攻撃を当てれなかったよ……」

真姫「倒すだけで簡単に能力が上がるって言われたけど、これじゃあ倒すのも一苦労ね」

花陽「しかもとっても強いマシン系の魔物とも戦わなきゃいけないんだよね」

真姫「思ったより過酷な修行になりそうね」

 その後も三人はメタル系に挑んでいった……
 しかし攻撃を当てることは難しく、当てることができても手応えを感じることは少なかった
 そして未だに一匹も倒せずに時間ばかりが過ぎていった

真姫「ちょっとどうなってんのよこれ!?一匹も倒せないじゃない!」

凛「ツバサさんたち……選ぶ修行のチョイスがおかしすぎるにゃ!」

真姫「全くそうよ!」

花陽(二人共イライラが溜まってるなぁ……あれ!?)

凛「もう帰りたいにゃー!」

真姫「そうね……一回外に出ましょうか」
733: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 21:05:02.04 ID:lypvJiwv.net
花陽「二人共……」

凛「どうしたのかよちん?」

花陽「ここってメタル系以外にどんな魔物がでるんだっけ?」

凛「メタル系以外になにか出たっけ?」

真姫「そういえばマシン系が出るとか言ってたけど全く見てないわね」

凛「ああ。そういえばそうにゃ」

花陽「二人共後ろ見てみて……」

メタルハンター「」

 真姫と凛。二人の後ろにはメタルハンターが立っていた

凛「にゃー……」

 凛とメタルハンター……
 二人の目が重なったとき、メタルハンターは剣を携えた右腕を大きく振りかぶった

 凛は素早く後ろへステップを踏むとメタルハンターの剣は地面を叩いた
734: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 21:05:38.28 ID:lypvJiwv.net
 そして凛は地面と交わる剣を踏み台に、反撃へと移行した
 これを合図に真姫と花陽もメタルハンターに向かっていく

 凛の一撃がメタルハンターの右肩部を強打すると真姫も足元を扇で攻め立てた
 するとメタルハンターは剣を無造作に振り回し始め、二人を引き剥がしにかかる

 真姫と凛はすぐに距離をとった……
 しかしこれはメタルハンターの剣に危険を感じたからではない

花陽「イオラ」

 花陽のイオラの邪魔をしないためであった

真姫「おまけよ。メラミ」

 爆発と火球の攻撃によりメタルハンターは崩れていった

凛「強敵って言ってたけど弱くないかにゃー?」

真姫「ええ、これで生存率三%以下って話を盛り過ぎじゃないかしら」

花陽「確かにこれだとあまり戦闘の訓練にもならないような……」

あんじゅ「三人とも随分と頼もしいこと言ってくれるじゃない」

花陽「えっ!?」
735: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 21:06:24.15 ID:lypvJiwv.net
真姫「なんでここにいるのよ!?」

あんじゅ「様子を見に来てあげたのよ。どう?メタル系の一匹くらいは倒せたかしら?」

真姫「うっ……」

あんじゅ「やっぱりね……今日はこのくらいにしておきましょう。宿もとってあるから心配しないで」

 あんじゅに連れられ三人はピラミッドを後にした





―宿屋―

ツバサ「とりあえず今日一日お疲れ様。成果はあまりなかったでしょ?」

真姫「ええ。メタル系は一匹も倒せなかったし、出会ったマシン系は大したことなかったし……」

凛「本当にこれが修行になるのかにゃ?」

ツバサ「ふふっ、じゃあ一つずつ説明するわね」

花陽「説明って……なにを?」
737: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 22:12:53.23 ID:lypvJiwv.net
あんじゅ「実は私たち……あえてピラミッドのこと全てを説明せずにあなたたちを送り出したのよ」

凛「何のために?」

英玲奈「深い意味はないが、メタル系を倒すことの難しさを説明するよりも体感してもらった方が早いと思ったからだ」

ツバサ「じゃあまずはメタル系の倒し方から説明しましょうか」

ツバサ「っていっても特別なことをする必要はないわ。ひたすら攻撃を当てる、ただそれだけよ」

凛「でも攻撃しても全然ダメージを与えられなかったにゃ」

あんじゅ「でもたまに手応えを感じなかったかしら?」

凛「うん。感じたよ」

あんじゅ「実はメタル系にダメージを与えるのに攻撃力はあまり関係ないの」

真姫「どういうこと?」

英玲奈「簡潔に言うと運だ。とりあえず攻撃を当てさえすればダメージが入るかどうかは運になってくる」

花陽「運って……」
738: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 22:13:38.52 ID:lypvJiwv.net
ツバサ「だから重要なのは手数ね。あのすばやさに対応しながら逃げ道を塞ぎ、ひたすら攻撃を与える」

ツバサ「これがメタル系の倒し方よ」

あんじゅ「次にマシン系の話をするわ。あなたたちが倒した魔物はメタルハンター」

あんじゅ「ピラミッドの中では弱い部類の魔物ね」

真姫「そんなこと言われても一日中ピラミッドにいたけどあいつにしか会わなかったわよ?」

英玲奈「そうだろう。なにせ上のフロアしか探索してないのだから」

真姫「はあ?」

ツバサ「実はあのピラミッド……全体の一部に過ぎないのよ」

真姫「どういうこと!?」

あんじゅ「地下に広がっているってことよ」

凛「地下?」

英玲奈「ここのピラミッドは本来四十九階建てらしい。だが我々が直接目にしているピラミッドは七階程度しか存在していない」

真姫「つまり残りの四十二階は地下にあるってこと?」
739: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 22:14:13.48 ID:lypvJiwv.net
英玲奈「ああ、最初の曲がり角を左に曲がればすぐに地下への階段がある」

あんじゅ「そして地下へ降りれば降りるほどレアなメタル系や強力なマシン系が出現するってこと」

花陽「じゃあ明日からは地下に降りていけばいいんだね」

ツバサ「ええ。でもいきなり降り過ぎないようにすることよ」

あんじゅ「数階降りたらそこで他を圧倒できるくらいまで修行してからまた下の階に降りる。こうやって地道に進んでいくのよ」

凛「そこのピラミッドにボスはいるのかにゃ?」

英玲奈「ボスというわけではないが一番強いにはキラーマジンガだろう。ピラミッドの最下層に生息している」

凛「じゃあ一番最下層に行ってキラーマジンガを倒すまでピラミッドから出ないってことにしよう!」

あんじゅ「それはさすがに……」

真姫「おもしろそうね!さっさと修行なんて終わらせて穂乃果たちに追いつかなくちゃ!」

英玲奈「正気か……」

花陽「怖いけど……花陽も頑張ります!」

ツバサ(……)
740: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 22:14:55.48 ID:lypvJiwv.net
ツバサ「それじゃあそろそろ寝ましょうか」





 そして次の日の朝

あんじゅ「そんなに食料や道具を買い込んで……本当にキラーマジンガを倒すまで出てこないつもりなの?」

凛「とーぜん!」

英玲奈「お前たち……ここが生存率三%以下ってこと忘れてないか?」

ツバサ「まあそんなこと今更どうでもいいじゃない」

英玲奈「だがな……」

ツバサ「じゃあ三人とも……今度こそ本当にお別れね」

真姫「ええ、お世話になったわ」

花陽「今までありがとうございました!」

あんじゅ「あなたたちといるのは楽しかったわよ!」

英玲奈「縁があればまたどこかで会おうじゃないか!」
741: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 22:15:17.15 ID:lypvJiwv.net
凛「ツバサさん!あんじゅさん!英玲奈さん!ばいばーい!」





 こうして真姫、凛、花陽の三人は感謝と別れの言葉を述べ、もう一度ピラミッドに向かうのであった





ツバサ「ねえ……」

英玲奈「どうした?」

ツバサ「私たち……今までなんとなーく旅をしてきたわよね?」

あんじゅ「確かにそうね」

ツバサ「私たちもやってみない?」

あんじゅ「それって……」

英玲奈「まさか……」

ツバサ「私たちも……大魔王を倒しに行きましょ!」
743: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:06:32.55 ID:lypvJiwv.net
―ピラミッド―

凛「あった!これが地下への階段だね!」

花陽「じゃあ早速降りてみようか」

真姫「いよいよ……ね」





凛「地下一階にとうちゃーく!」

真姫「じゃあ次の階段を探しながら早速修行を始めましょう」

花陽「見て!いきなりメタルスライムがいるよ!」

凛「よし……今度こそ……」

真姫「私と花陽であいつをひきつけるわ!その間に凛は背後に回って退路を断つのよ!」

凛「了解にゃ!」

真姫「喰らいなさい!メタルスライム!」
744: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:07:03.72 ID:lypvJiwv.net
花陽「私も……えぇい!」

メタルスライム「!?」サッ

真姫「うぅ、また躱された……」

メタルスライム「」サッ

花陽「あ!?逃げちゃうよ」

真姫「凛!?」

凛「任せるにゃ!てええい!」

 凛の攻撃はメタルスライムに命中した
 そしてなんとメタルスライムは起き上がることはなかった

凛(……)

花陽「あれ?一発で倒れちゃったよ?」

真姫「他の魔物と戦ってたんじゃないかしら?運が良かったわね」

花陽「でもやっと一匹倒すことができたね」
745: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:07:35.84 ID:lypvJiwv.net
真姫「この調子でどんどん倒していきましょう」





 そして一日目が終わろうとしていた

真姫「なんとか倒せるようになってきたわね」

花陽「うん!一匹だけどはぐれメタルも倒せたしね」

凛「キラーマシンとかそこそこ強い魔物も出てきたけどまだなんとかなるにゃ」

真姫「じゃあそろそろ寝ましょうか」

花陽「今更だけど……ここで寝るんだよね……」

真姫「……聖水でも周りにかけとけば大丈夫じゃないかしら?」

花陽「そう……だね……」



 一日目……地下六階にて終了
747: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:25:53.01 ID:lypvJiwv.net
 その後も三人の修行は順調に進んでいた
 しかし三日目……地下十九階にて



真姫「だめだ……メタルキングが何回やっても倒せない」

凛「HPも多いし、それに地味に強いし……」

花陽「それにマシン系のモンスターが増えすぎじゃない!?」

真姫「キラーマシンに始まってデュランダル、キラーマシンライト、ゴールドキラーマシン、ラストキラーマシンとかどんだけいるのよ!」

真姫「さらに強化版のキラーマシン2とかも現れてきて……もうやだ……」

花陽「でもはぐれメタルなら安定して倒せるようになってきたし、上の階に戻る?」

凛「かよちん!その発言は認められないわぁ!」

花陽(凛ちゃんの口調がおかしくなった……誰の真似?)

真姫「そうね……苦戦続きだけどなんとかマシン系と戦えてる。きっと修行前の私たちならあっけなく殺されてた」

真姫「だから一応修行の成果は出てるはずよ。だったら前に進むしかないじゃない!」
748: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:26:27.50 ID:lypvJiwv.net
花陽「そうだね!(真姫ちゃんが落ち込んでたから一応提案したんだけどな……まあいっか!)」



 そして四日目……地下二十五階にて……



真姫「凛!メタルキングがそっちに行ったわ!」

 何度目だろうか?
 メタルキングと対峙し、逃げられ続けたのは……

凛「今度こそ……絶対倒すにゃ!」

 この時凛は感じていた。ダメージが入るかどうか……それは決して運ではない
 ダメージを与えることの出来る場所と出来ない場所が存在する
 そしてダメージが入る場所……その中により大きなダメージを与えることが出来る場所の存在にも……

凛「見えた!ここにゃ!」

 凛の攻撃はメタルキングに命中した
 凛に続いて真姫と花陽も攻撃を仕掛ける
 しかし凛は既に力を抜いていた

真姫「凛?」
749: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:26:58.95 ID:lypvJiwv.net
 そう……メタルキングは起き上がることはなかったのだ
 凛は一撃で葬ることに成功した

真姫「ちょっと……」

花陽「一撃……」

 会心の一撃……
 通常の攻撃の何倍もの攻撃を相手に喰らわせるこの現象を当たり所が良かった……
 この一言で片付ける者がほとんどである

 しかし凛には見え始めていた
 会心の一撃を出すための敵の弱点が……

凛「凛わかってきたんだ!」

真姫「わかったって……なにが?」

凛「ダメージを与えられる場所と与えられない場所が」

花陽「本当なの凛ちゃん!?」

真姫「でもツバサたちは運だって言ってたわよ!」

凛「うーんと……どうやって説明したらいいんだろ……」
750: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:27:26.98 ID:lypvJiwv.net
凛「例えば凛が真姫ちゃんの顔を殴ろうとしたら当然真姫ちゃんは顔の防御に意識が傾くよね?」

真姫「まあ」

凛「そうなると顔以外の部分に意識がいかなくてそこが一時的に弱点になるんだ」

花陽「なんとなくわかったような……」

凛「他にも呼吸のリズムとか体の重心や筋肉の動きとかをじっくり観察するんだよ!」

真姫「観察って……そんな細かいところ見れるわけないじゃない!」

凛「でも凛は見えたよ」

花陽「凛ちゃんは普通の人よりも五感がかなり鋭敏だからね……花陽たちには無理かな……」

凛「ええー」

真姫「凛は野生児ってことね」

凛「真姫ちゃんのばかー!」

真姫「ただヒントにはなったわ。観察の方は無理でも意識の弱い部分を狙うってのは効果がありそうね」

花陽「お手柄だよ!凛ちゃん!」
751: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/10(土) 23:28:02.69 ID:lypvJiwv.net
凛「そ、そうかにゃ~」



 事実効果はあった
 その後三人はメタルキングを倒すことに成功したのである

 五日目にはメタルキングを五割の確率で倒せるようになっていた

 そして凛は……

凛「きた!また一発にゃ!」

真姫「すごい……」

花陽「本当に敵を観察してこんなことができるなんて……」

凛「どう?すごいでしょ!」

真姫「正直な話、少しだけ尊敬したわ」

花陽「うん……七回に一回くらいは一撃で倒しちゃってるんだもん」

真姫「凛のおかげでここまで順調に来れてるわ!」

花陽「マシン系も順調に倒せてるし、このまま最下層まで一気に行こう!」
753: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:00:50.01 ID:UVtAp1s1.net
凛「だけどここら辺の階にはキラーマシン2にスーパーキラーマシンとかやめてくれにゃ」

真姫「でも全部蹴散らしてここまできたじゃない!」

花陽「でもまだ地下三十二階なんだよね……これ以上強くなるって考えたら欝になってきた」

真姫「凛がなんとかしてくれるからきっと大丈夫よ」

凛(なんか真姫ちゃん……人任せになってないかにゃ!?)



 その後も三人はひたすら下へ下へと進んでいった



真姫「今度はメタルカイザー!?キングの次はカイザーね」



花陽「金色のキラーマシン!?眩しいよ~」



凛「はぐれメタルキングとかもうなんでもありかにゃ?」



花陽「キラークリムゾン!?2の進化系かな?」
754: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:01:38.65 ID:UVtAp1s1.net
凛「プラチナキングって……もうメタルじゃないにゃ……」



真姫「キラーマシン3!?一体何まであるのよ!?」



花陽「今度はダイヤモンドスライムだって!すごい輝きだね!」



 そして……
 地下四十階……六日目が終わろうとしていた

真姫「六日目終了……とうとう地下の四十階。明日はキラーマジンガを倒してこの修行を終わらせるわよ!」

花陽「うん!」

凛「メタル系もいっぱい倒したしマシン系とも嫌ってほど戦った。いろんなことがあったにゃー」

真姫「まだたったの六日よ……」

花陽「ここまで来れたらラメリカのからくり兵やデスマシーンが可愛く見えるね」

真姫「ラメリカか……」
755: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:02:19.44 ID:UVtAp1s1.net
花陽「あっ……ごめんね真姫ちゃん」

真姫「別に気にしてないわよ。ただ……凛と花陽、それに穂乃果たちと出会った時のことを少し思い出しただけよ」

凛「あの時も大変だったにゃー。真姫ちゃんいきなり自殺しようとするんだもん」

真姫「ちょっ!?その話はもうしないでよ!」

花陽「真姫ちゃんの枕投げ……痛かったなー」

真姫「うぅ……私だってやられたからやり返しただけなんだから」

花陽「……楽しかったね」

真姫「……今もそれなりに楽しいわよ」

花陽「そうだね。この先もきっと……」

凛「……そうだ!大魔王を倒したら真姫ちゃんも一緒にアステルカで暮らそうよ!」

花陽「それいい!すごくいいよ凛ちゃん!」

凛「三人だ仲良く暮らしながらたまーにジートパングに行って穂乃果ちゃんたちと遊んだり、にこちゃんや希ちゃんをからかいに行くんだー!」

真姫「……けっこう楽しそうね。楽しみだわ!」
756: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:02:50.56 ID:UVtAp1s1.net
凛「よーし!凛たちはいっぱい強くなったから明日もこの勢いで行くにゃー!それでちゃっちゃと大魔王を倒すにゃー!」

花陽「おー!」



 そして七日目……地下四十二階

 地下四十二階へと降りた三人はそのまま足を進めた
 その先には空間が広がっており、大きな部屋へとでた

 そして三人は部屋の中央に目を向ける
 なぜならそこにいたからだ

真姫「あいつね……」

凛「いかにもってオーラがビンビンにゃ」

 キラーマジンガが三人を見据えて武器を構えた
 これに応じて三人も臨戦態勢に入る

真姫「こっちから行くわよ!メラゾーマ!」

 真姫のメラゾーマがキラーマジンガに向かっていく
 しかしキラーマジンガは左手に持つ剣でメラゾーマを叩き斬ってしまった
757: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:03:27.70 ID:UVtAp1s1.net
真姫「はあ!?」

 しかし真姫が攻撃を開始したとき、すでに凛は動き始めていた
 キラーマジンガがメラゾーマを斬ったとき、凛はキラーマジンガの後ろに身を置いていた

凛「ゴールドフィンガー」

 凛の一撃はキラーマジンガに見事あたり
 キラーマジンガは大きく体を吹っ飛ばされる
 そこに凛と真姫がすかさず追撃にでた

真姫「一気に決めるわよ」

 しかしキラーマジンガはすぐに体を起こすと
 右手のメイスを無造作に振り回した

 真姫と凛は予想外の攻撃に対応しきれず攻撃を食らってしまう

真姫「凛攻撃を受けてすぐ起き上がるなんて相当タフね……」

凛「うっ……」

真姫「凛!?どうしたの……確かに強力な攻撃だったけどそこまで……」

凛「うぅ……」
758: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:04:04.06 ID:UVtAp1s1.net
真姫「あぁごめん。ベホイミ!どう?喋れる?」

凛「助かったにゃ……」

真姫「どうしたの凛?たった一撃で……」

凛「会心の一撃にゃ」

真姫「えっ!?」

凛「あいつも凛と同類。会心の一撃を狙えるやつにゃ」

真姫「そんな!?」

凛「かよちんも気を付け……あれ?」

真姫「花陽は?」

 二人の近くに花陽の姿はなかった

 だが部屋の隅の方で声がする……

花陽「イオナズン!」

凛「いた!?あんなところで何してるのかにゃ?」

 視線を花陽の奥に向けるともう一体……違うマシンがいた
759: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:04:55.06 ID:UVtAp1s1.net
真姫「花陽!そいつは?」

花陽「わからないけどとっても強いよ」

 突如現れたマシンは花陽から距離をとりキラーマジンガに近づいた

キラーマジンガ「ファイナルウェポン……おまえもこいつらと遊んでいくか?」

ファイナルウェポン「ああ、われの存在意義は目の前の敵の殲滅のみ」

キラーマジンガ「ならば共に破壊の限りを尽くそう」

 その言葉と同時に二体は三人に攻撃を仕掛け
 三人もそれに応戦する

 両者の実力は拮抗していた

 互いにHPとMPは溶けるように無くなっていくが
 ついに均衡が崩れた

凛「サイクロンアッパー」

キラーマジンガ「大魔神斬り!」
760: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:06:03.65 ID:UVtAp1s1.net
 凛とキラーマジンガ……
 両者が同時に放った攻撃が互いに命中した

 そして凛の攻撃を受けたキラーマジンガは起き上がれない

真姫「やったわ!凛の会心の一撃よ」

花陽「ちょっと待って!?凛ちゃんも!?」

 そう凛も会心の一撃をもらい起き上がれないでいた

花陽「凛ちゃん!今助ける!」

ファイナルウェポン「そうはさせない!止めを刺してやる」

花陽「お願い間に合って!ベホイミ!」

 しかし花陽のベホイミよりも先にファイナルウェポンの攻撃が早かった
 だがファイナルウェポンの剣は凛に届かなかった

真姫「危なかったわ……」

 凛が倒れ慌てる花陽と追撃を試みるファイナルウェポン
 この二人を冷静に真姫は観察していた

 そしてファイナルウェポンの意識の外から……
 真姫はアゲハ乱舞で攻撃していたのだ
761: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:06:50.13 ID:UVtAp1s1.net
ファイナルウェポン「おのれ……」

真姫「凛のアドバイスが役に立ったわ!」

凛「真姫ちゃんまた助かったにゃー」

 凛も花陽のベホイミにより体力を取り戻した
 そして……

花陽「これで終わりだね……イオナズン!」

 そして三人は無事に修行を終えることができた





真姫「これでもう穂乃果たちの足手まといにはならないわ!」

花陽「じゃあ戻ろうか!ルイーダの酒場に!」

凛「よーし、早くピラミッドを抜けてみんなに会いに行くにゃー!」

 こうして三人はピラミッドを後にした

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十三章エジプテラ帝国』完
762: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 00:08:41.58 ID:UVtAp1s1.net
十三章終了時のステータスです  真姫・扇・扇・メラゾーマ・花吹雪・明鏡止水・扇の舞・アゲハ乱舞・ピンクタイフーン・ベホイミ
Lv52・HP377・MP389・攻撃193・防御232・賢さ269・素早229

凛・爪・爪・タイガークロー・必中拳・ゴールドフィンガー・サイクロンアッパー
Lv53・HP472・MP263・攻撃277・防御256・賢さ176・素早290

花陽・盾・杖・イオナズン・ベホイミ・ベホマラー・スクルト・ピオリム
Lv51・HP447・MP466・攻撃115・防御235・賢さ255・素早142
768: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 21:53:31.66 ID:UVtAp1s1.net
   十四章 エロシア帝国

海未「ここがエロシア帝国のようですね」

穂乃果「うん……」

にこ「あんたまだ真姫たちのことでしょぼくれてんの?」

穂乃果「だってせっかく再開できたのにまたすぐに離れ離れなんて……」

海未「穂乃果もまだまだ子供ということですね」

ことり「今度は待ち合わせもちゃんとしてるんだしすぐに会えるよ!」

穂乃果「それはそうなんだけどさー」

希「穂乃果ちゃんは寂しがり屋さんやなー」

穂乃果「だってー」

にこ「そんなに寂しいなら一回ジートパングに戻って家族にでも会いに行ったらどうよ?」

希「それは名案やにこっち!確かことりちゃんと海未ちゃんは家族にしばらく会えてないんやろ?」

ことり「うん……お母さんに会いたいなあ」

海未「そうですね。しかし現在の状態のままではとても戻りにくいのですよね……」
769: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 21:55:44.03 ID:UVtAp1s1.net
希「まあ、たくさん心配かけちゃってるからなー」

海未「それもそうなのですが、ムドー討伐に向かう際に盛大にやらかしているんですよね」

穂乃果「そういえばそうだったねー」

海未「穂乃果はまだマシですよ。『ムドーを倒すまではジートパングの地に足はつけないからね!!』くらいの啖呵ですんだじゃないですか」

穂乃果「結局戻ったけどね……」

海未「私もそれなりの立場ですが、ことりに至っては一国の王女ですからあの時は……ああ、思い出したくありません」

ことり「あの時は……うん……そうだね……」

穂乃果「今戻ったらことりちゃんは王女だから歓迎されるけど、海未ちゃんはかなり怒られるよね」

海未「大丈夫ですよ穂乃果。あなたも一緒ですから」

穂乃果「うぇ!?」

海未「まあそういうわけで大魔王討伐くらいしないと国には戻れませんね。なにを言われるかわからないですから」
770: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 21:56:34.99 ID:UVtAp1s1.net
希「海未ちゃんもプライド高いなー」

にこ「あんたらも大変なのね……」

国民A「きゃー!でたー!」

 その時町を歩いていた五人の耳に悲鳴が聞こえた

国民A「バラモスが……バラモスがきたわ!」

穂乃果「バラモス!?」

海未「失礼ですがバラモスはどちらに!?」

国民A「えっと……この通りをま……」

ドゴオオオーーーン

 声をかき消すように轟音が鳴り響く

にこ「どうやらあそこのようね」

海未「すみません、ありがとうございました」

国民A「いえ……」

ことり「ルイーダさんの話は本当だったみたいだね」
771: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 21:57:38.62 ID:UVtAp1s1.net
穂乃果「うん、行くよみんな!」





バラモスブロス「イオナズン」

ドカアアアーーーン

国民B「いやー!」

国民C「聖騎士長ー!助けてください!」

聖騎士A「大丈夫ですか?」

聖騎士B「よし!絵里様がくるまで時間を稼ぐぞ!」

穂乃果「そこまでだよバラモス!」

国民B「聖騎士以外にも誰か来たの?」

国民C「誰だろう?」

聖騎士B「君たちは誰だ?危ないからさがっていてくれ」

にこ「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょう。あいつをなんとかしないと」

聖騎士A「だからさがっていてくれと……」
772: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 22:00:54.38 ID:UVtAp1s1.net
バラモスブロス「この国でわしに戦いを挑む者があの女以外にもいるとは」

穂乃果「忘れたとは言わせないよ!」

バラモスブロス「その口ぶりから察するにどこかで会ったことがあるのか?」

穂乃果「とぼけないで!バベルの塔で花陽ちゃんを痛めつけて……穂乃果は忘れないよ!」

バラモスブロス「バベルの塔だと!?そうか……お前らが……お前らがわが兄を殺したのだな!!」

穂乃果「兄?確かにこのバラモス色が少し違う」

バラモスブロス「なるほど……兄がまだ生きていると思ったおまえたちは、ここにトドメを刺しに来たのか……」

穂乃果(バラモスと戦いはしたけど、倒したのはゲマなんだよなあ……)

バラモスブロス「わが名はバラモスブロス!偉大な兄バラモスの弟だ……兄の恨みここで晴らしてくれよう」
773: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 22:01:22.28 ID:UVtAp1s1.net
バラモスブロス「ここに来たことを悔やむがよい。そなたらのハラワタを喰らいつくしてくれるわ!!」

にこ「くるわよ!」

バラモスブロス「さあ果てるがいい!イオナズン!」

希「ならこっちはベギラゴン!」

 バラモスブロスのイオナズンと希のベギラゴン
 二つの呪文は激しくぶつかり、互いに相殺された

 しかし……

海未「まずいですね……」

にこ「私たちだけならまだしも周りへの被害が大きすぎるわ」

 イオナズンとベギラゴン……
 二つの上位呪文の衝突は大きな衝撃を生み、周囲の建物や民衆を破壊してしまう

バラモスブロス「わが兄を葬っただけのことはあるな……もう一度……」

絵里「そこまでよ!バラモスブロス!」
775: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 22:48:48.83 ID:UVtAp1s1.net
聖騎士B「絵里様!」

バラモスブロス「くっ……おまえか……」

絵里「今日こそここであなたの命を奪ってあげるわ!」

バラモスブロス「流石に分が悪いな……今日はここで退いておこう……」

穂乃果「待って!逃がさないよ!」

 しかし穂乃果の行く手を絵里が遮った

絵里「待ちなさい!」

穂乃果「どうしてですか!?バラモスブロスが……ああ、逃げちゃった……」

絵里「部外者がこれ以上調子に乗らないで頂戴!」

にこ「ちょっとなんなのよその言い方は!」

絵里「気に喰わなかったかしら?なら言い直すわ……勇者気取りの旅人風情が首を突っ込むなって言ってるの」

にこ「あんたねえー」

絵里「あなたたちが出しゃばったせいで民衆や建造物に無駄な被害が出た。この事実に対してあなたたちはなにを思うの?」
776: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 22:49:51.33 ID:UVtAp1s1.net
海未「その考えは些か横暴ではありませんか?確かに被害は出てしまいましたが、私たちがいなければ被害は拡大していました」

希「それにうちらが対峙する前から被害は出てたで」

絵里「随分と自分たちに自信があるようね。でもそんなことはどうでもいいの」

絵里「あなたたちが戦いを挑んだ後も被害が出た。その事実だけで十分」

絵里「被害を軽減してくれて感謝を示すか、被害が出たことを非難するかはエロシアの民が決めること」

絵里「そして私はあなたたちを非難します」

にこ「さっきからごちゃごちゃとうるさいわね。私たちが先に来たから嫉妬してるの?」

絵里「嫉妬?笑わせないで。怒りでいっぱいなのよ」

絵里「どうやらあなたたちは勘違いしてるようだからはっきり言っておくわ。私なら被害一つなく追い返せたわ」

にこ「でも間に合ってないじゃない」
777: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/11(日) 22:50:25.37 ID:UVtAp1s1.net
絵里「でも私の部下はいたでしょ?それを邪魔してくれて……」

絵里「わかったらこの国から出ていくことね。もしまた私の邪魔をしたら殺すから」

にこ「やれるもんならやってみなさい」

絵里「あなた弱肉強食って知ってる?弱者は強者の言いなりになるしかないのよ」

にこ「あんたが私よりも上だって言い方ね」

絵里「もちろん、あなたに負ける気がしないわ。ただ強者と弱者はなにも腕っ節だけで決まるわけじゃない」

絵里「世の中にはいろんな力があるわ。財力・戦闘力・権力……時と場合によって必要な力は大きく変わる」

絵里「まあこの国ではあなたたちが私に勝てる要素は一つもないけどね」

聖騎士A「絵里様!被害状況の確認が終わりました」

絵里「ご苦労様、急いで城に戻りましょう。あなたたちも私の話が理解できたらこの国から出て行きなさい!」
778: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 00:07:40.27 ID:QzblXYy8.net
―めし処―

にこ「なんなの絵里とかいう女!本当に腹が立つわ!」

希「でも一国の聖騎士長……相当な実力者やろな」

にこ「確かに人をイライラさせることに関しては超一流ね!」

ことり「立場的には海未ちゃんのお父さんと一緒かー」

海未「そういうことになりますね」

穂乃果「確かに海未ちゃんのお父さんに反抗できる人はジートパングにはいないね」

海未「私の父をあのような無礼な人と同じにしないでください!」

穂乃果「わかってるって」

にこ「ああー!このままじゃ私の気が済まないわ!なんとかして絵里って女のギャフンと言わせるわ!」

穂乃果「にこちゃん荒れてるねー」

ことり「でもどうやって?」
779: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 00:09:06.43 ID:QzblXYy8.net
にこ「そんなの知らないわよ!あんたらも一緒に考えなさい!」

希「あー……にこっちの変なスイッチが入ってしもうた」

海未「ここに来た目的を見失ってませんか?」

にこ「見失ってないわよ!バラモスブロスを倒し……そうよ!さっさとバラモスブロスを倒しちゃいましょ!」

希「賛成やけどどうしたん?」

にこ「よく考えてみなさい!この国を狙う魔物を散々罵倒した私たちに倒されるのよ」

にこ「あの女の悔しさに打ちひしがれる顔が浮かぶわ!それでこう言ってやるのよ!」

にこ「『言われたとおりぃ~、聖騎士様達に任せようと思ったんですけどぉ~、一向に倒せそうになかったのでぇ~、代わりに倒しておきましたぁ~』ってね」

ことり「にこちゃん……相当頭にきてたんだね……」
780: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 00:15:14.56 ID:QzblXYy8.net
海未「にこの妄想はともかく、ここに来た理由はバラモスブロスを倒すことですし……行きましょうか」

希「じゃあ早速敵のアジトとか調べないとなー」





―城―

絵里「以上で報告を終わりにします」

王「今回もご苦労だったな、絵里」

絵里「はい」

王「しかしそろそろバラモスブロスを倒したいところだな……」

絵里「申し訳ありません」

王「いや、お前を責めているわけではないんだ……ただおまえが強すぎるためにあいつはいつもすぐに逃げてしまう」

王「そしておまえは人一倍正義感が強く慈愛に満ち溢れているため町の中で全力で戦えない」

王「だからといって討伐に出向けば南のカーン帝国が攻めてくる……」
785: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 17:35:14.78 ID:QzblXYy8.net
王「どうしたものか……いっそ例の旅人やらに任せてみたらどうだ?」

王「討伐できたらそれで良し、出来なくても我らに被害はない」

絵里「申し訳ありませんが賛同出来ません。まず被害なら出てしまいます」

王「どういうことだ?」

絵里「先程も申しましたがあの者たちは自らの武勇を誇示することに躍起になっています」

絵里「そのためなら手段は選びません。ただの小競り合いであれほどの被害を出したことが何よりの証拠です」

絵里「次は死人が出てもおかしくありません」

絵里「王の役目はこの国の民を守ること、そして私の役目は王の務めを守ること」

絵里「どうかお考え直しください……」
786: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 17:36:03.27 ID:QzblXYy8.net
王「やはりわしは家臣に恵まれているようだ。おまえの言うとおりだ。今の話は忘れてくれ」

王「しかしこのままでは事態は解決に傾かん。なにか良い策はないのか?」

絵里「たった今……王のおかげで思いつきました」

王「本当か!?聞かせてくれ!」

絵里「やはりあの旅人たちを利用したいと思います」

王「おお!どのように?」

絵里「まずあの五人を生け捕りにします。そしてバラモスブロスに引き渡すだけです」

王「それだけか!?一体なんの意味があるのだ?」

絵里「実はバラモスブロスの兄……バラモスはあの旅人たちにより殺されていたのです」

王「なんと!?」

絵里「なので兄の仇をこちらで捕らえて引き渡すことでバラモスブロスを支配します」

王「そんなことが可能なのか?」
787:   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 17:40:10.42 ID:QzblXYy8.net
絵里「はい、奴は私に敵いません。そのため奴もこのエロシアへの侵攻に限界を感じています」

絵里「そこでこちらが妥協点を提示すれば必ず飛びつき、我らに従うでしょう」

王「おまえが言うのなら成功するのだろう……」

王「だが旅人を捕らえ、魔物と手を組むのは些か気が引けるのう……」

絵里「お気持ちはわかりますがここは感情ではなく理屈で判断しましょう」

絵里「旅人共は何の権利も責任もなく町で暴れました。死者こそ出ませんでしたが怪我人は多く出ています」

絵里「そして先代の王は魔物と手を結び、隣国のモステワ帝国を滅ぼしました」

絵里「なので道徳的にも先例的にも問題はありません」
788: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/12(月) 17:40:54.41 ID:QzblXYy8.net
王「そうだったな、では早速準備を始めよう。おまえのことだ……すでに捕らえるための策もあるのだろう?」

絵里「もちろんです」





―めし処―

ことり「私が最後?」

にこ「ええ、もう全員戻ってるわ」

ことり「遅くなってごめんねー!」

海未「いえ、私たちも集まったばかりです。では早速、報告をしましょう」

穂乃果「じゃあ穂乃果から!バラモスブロスのアジトはここから西!」

穂乃果「旧モステワ帝国に城を構えてるんだって!以上!」

海未「……それだけですか?」

穂乃果「うん!」
2: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 21:59:45.70 ID:mbjt1rmC.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十四章エロシア帝国』

海未「ここがエロシア帝国のようですね」

穂乃果「うん……」

にこ「あんたまだ真姫たちのことでしょぼくれてんの?」

穂乃果「だってせっかく再開できたのにまたすぐに離れ離れなんて……」

海未「穂乃果もまだまだ子供ということですね」

ことり「今度は待ち合わせもちゃんとしてるんだしすぐに会えるよ!」

穂乃果「それはそうなんだけどさー」

希「穂乃果ちゃんは寂しがり屋さんやなー」

穂乃果「だってー」

にこ「そんなに寂しいなら一回ジートパングに戻って家族にでも会いに行ったらどうよ?」

※ ここから2スレ目になります(管理人)

元スレ: 穂乃果「じゃあみんな……生きてまた必ず会おう!」Part2

3: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:00:15.57 ID:mbjt1rmC.net
希「それは名案やにこっち!確かことりちゃんと海未ちゃんは家族にしばらく会えてないんやろ?」

ことり「うん……お母さんに会いたいなあ」

海未「そうですね。しかし現在の状態のままではとても戻りにくいのですよね……」

希「まあ、たくさん心配かけちゃってるからなー」

海未「それもそうなのですが、ムドー討伐に向かう際に盛大にやらかしているんですよね」

穂乃果「そういえばそうだったねー」

海未「穂乃果はまだマシですよ。『ムドーを倒すまではジートパングの地に足はつけないからね!!』くらいの啖呵ですんだじゃないですか」

穂乃果「結局戻ったけどね……」

海未「私もそれなりの立場ですが、ことりに至っては一国の王女ですからあの時は……ああ、思い出したくありません」

ことり「あの時は……うん……そうだね……」
4: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:01:32.27 ID:mbjt1rmC.net
穂乃果「今戻ったらことりちゃんは王女だから歓迎されるけど、海未ちゃんはかなり怒られるよね」

海未「大丈夫ですよ穂乃果。あなたも一緒ですから」

穂乃果「うぇ!?」

海未「まあそういうわけで大魔王討伐くらいしないと国には戻れませんね。なにを言われるかわからないですから」

希「海未ちゃんもプライド高いなー」

にこ「あんたらも大変なのね……」

国民A「きゃー!でたー!」

 その時町を歩いていた五人の耳に悲鳴が聞こえた

国民A「バラモスが……バラモスがきたわ!」

穂乃果「バラモス!?」

海未「失礼ですがバラモスはどちらに!?」
5: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:02:04.62 ID:mbjt1rmC.net
国民A「えっと……この通りをま……」

ドゴオオオーーーン

 声をかき消すように轟音が鳴り響く

にこ「どうやらあそこのようね」

海未「すみません、ありがとうございました」

国民A「いえ……」

ことり「ルイーダさんの話は本当だったみたいだね」

穂乃果「うん、行くよみんな!」





バラモスブロス「イオナズン」

ドカアアアーーーン
6: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:02:28.63 ID:mbjt1rmC.net
国民B「いやー!」

国民C「聖騎士長ー!助けてください!」

聖騎士A「大丈夫ですか?」

聖騎士B「よし!絵里様がくるまで時間を稼ぐぞ!」

穂乃果「そこまでだよバラモス!」

国民B「聖騎士以外にも誰か来たの?」

国民C「誰だろう?」

聖騎士B「君たちは誰だ?危ないからさがっていてくれ」

にこ「今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょう。あいつをなんとかしないと」

聖騎士A「だからさがっていてくれと……」

バラモスブロス「この国でわしに戦いを挑む者があの女以外にもいるとは」

穂乃果「忘れたとは言わせないよ!」
7: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(玉音放送)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:04:23.49 ID:mbjt1rmC.net
バラモスブロス「その口ぶりから察するにどこかで会ったことがあるのか?」

穂乃果「とぼけないで!バベルの塔で花陽ちゃんを痛めつけて……穂乃果は忘れないよ!」

バラモスブロス「バベルの塔だと!?そうか……お前らが……お前らがわが兄を殺したのだな!!」

穂乃果「兄?確かにこのバラモス色が少し違う」

バラモスブロス「なるほど……兄がまだ生きていると思ったおまえたちは、ここにトドメを刺しに来たのか……」

穂乃果(バラモスと戦いはしたけど、倒したのはゲマなんだよなあ……)

バラモスブロス「わが名はバラモスブロス!偉大な兄バラモスの弟だ……兄の恨みここで晴らしてくれよう」

バラモスブロス「ここに来たことを悔やむがよい。そなたらのハラワタを喰らいつくしてくれるわ!!」

にこ「くるわよ!」

バラモスブロス「さあ果てるがいい!イオナズン!」
8: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:04:50.93 ID:mbjt1rmC.net
希「ならこっちはベギラゴン!」

 バラモスブロスのイオナズンと希のベギラゴン
 二つの呪文は激しくぶつかり、互いに相殺された

 しかし……

海未「まずいですね……」

にこ「私たちだけならまだしも周りへの被害が大きすぎるわ」

 イオナズンとベギラゴン……
 二つの上位呪文の衝突は大きな衝撃を生み、周囲の建物や民衆を破壊してしまう

バラモスブロス「わが兄を葬っただけのことはあるな……もう一度……」

絵里「そこまでよ!バラモスブロス!」

聖騎士B「絵里様!」

バラモスブロス「くっ……おまえか……」
9: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:05:24.03 ID:mbjt1rmC.net
絵里「今日こそここであなたの命を奪ってあげるわ!」

バラモスブロス「流石に分が悪いな……今日はここで退いておこう……」

穂乃果「待って!逃がさないよ!」

 しかし穂乃果の行く手を絵里が遮った

絵里「待ちなさい!」

穂乃果「どうしてですか!?バラモスブロスが……ああ、逃げちゃった……」

絵里「部外者がこれ以上調子に乗らないで頂戴!」

にこ「ちょっとなんなのよその言い方は!」

絵里「気に喰わなかったかしら?なら言い直すわ……勇者気取りの旅人風情が首を突っ込むなって言ってるの」

にこ「あんたねえー」
10: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:06:03.90 ID:mbjt1rmC.net
絵里「あなたたちが出しゃばったせいで民衆や建造物に無駄な被害が出た。この事実に対してあなたたちはなにを思うの?」

海未「その考えは些か横暴ではありませんか?確かに被害は出てしまいましたが、私たちがいなければ被害は拡大していました」

希「それにうちらが対峙する前から被害は出てたで」

絵里「随分と自分たちに自信があるようね。でもそんなことはどうでもいいの」

絵里「あなたたちが戦いを挑んだ後も被害が出た。その事実だけで十分」

絵里「被害を軽減してくれて感謝を示すか、被害が出たことを非難するかはエロシアの民が決めること」

絵里「そして私はあなたたちを非難します」

にこ「さっきからごちゃごちゃとうるさいわね。私たちが先に来たから嫉妬してるの?」

絵里「嫉妬?笑わせないで。怒りでいっぱいなのよ」

絵里「どうやらあなたたちは勘違いしてるようだからはっきり言っておくわ。私なら被害一つなく追い返せたわ」

にこ「でも間に合ってないじゃない」
11: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:06:34.48 ID:mbjt1rmC.net
絵里「でも私の部下はいたでしょ?それを邪魔してくれて……」

絵里「わかったらこの国から出ていくことね。もしまた私の邪魔をしたら殺すから」

にこ「やれるもんならやってみなさい」

絵里「あなた弱肉強食って知ってる?弱者は強者の言いなりになるしかないのよ」

にこ「あんたが私よりも上だって言い方ね」

絵里「もちろん、あなたに負ける気がしないわ。ただ強者と弱者はなにも腕っ節だけで決まるわけじゃない」

絵里「世の中にはいろんな力があるわ。財力・戦闘力・権力……時と場合によって必要な力は大きく変わる」

絵里「まあこの国ではあなたたちが私に勝てる要素は一つもないけどね」

聖騎士A「絵里様!被害状況の確認が終わりました」

絵里「ご苦労様、急いで城に戻りましょう。あなたたちも私の話が理解できたらこの国から出て行きなさい!」
12: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:07:20.41 ID:mbjt1rmC.net
―めし処―

にこ「なんなの絵里とかいう女!本当に腹が立つわ!」

希「でも一国の聖騎士長……相当な実力者やろな」

にこ「確かに人をイライラさせることに関しては超一流ね!」

ことり「立場的には海未ちゃんのお父さんと一緒かー」

海未「そういうことになりますね」

穂乃果「確かに海未ちゃんのお父さんに反抗できる人はジートパングにはいないね」

海未「私の父をあのような無礼な人と同じにしないでください!」

穂乃果「わかってるって」

にこ「ああー!このままじゃ私の気が済まないわ!なんとかして絵里って女のギャフンと言わせるわ!」

穂乃果「にこちゃん荒れてるねー」

ことり「でもどうやって?」

にこ「そんなの知らないわよ!あんたらも一緒に考えなさい!」
13: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:08:48.40 ID:mbjt1rmC.net
希「あー……にこっちの変なスイッチが入ってしもうた」

海未「ここに来た目的を見失ってませんか?」

にこ「見失ってないわよ!バラモスブロスを倒し……そうよ!さっさとバラモスブロスを倒しちゃいましょ!」

希「賛成やけどどうしたん?」

にこ「よく考えてみなさい!この国を狙う魔物を散々罵倒した私たちに倒されるのよ」

にこ「あの女の悔しさに打ちひしがれる顔が浮かぶわ!それでこう言ってやるのよ!」

にこ「『言われたとおりぃ~、聖騎士様達に任せようと思ったんですけどぉ~、一向に倒せそうになかったのでぇ~、代わりに倒しておきましたぁ~』ってね」

ことり「にこちゃん……相当頭にきてたんだね……」

海未「にこの妄想はともかく、ここに来た理由はバラモスブロスを倒すことですし……行きましょうか」

希「じゃあ早速敵のアジトとか調べないとなー」

海未「では各々で情報を集めてきましょう。バラモスブロス以外の情報も欲しいところですし」

希「そうやね。聖騎士長についても気になることは多いし」

海未「では夕飯前にまたここで落ち合いましょう」
14: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:09:28.29 ID:mbjt1rmC.net
―城―

絵里「以上で報告を終わりにします」

王「今回もご苦労だったな、絵里」

絵里「はい」

王「しかしそろそろバラモスブロスを倒したいところだな……」

絵里「申し訳ありません」

王「いや、お前を責めているわけではないんだ……ただおまえが強すぎるためにあいつはいつもすぐに逃げてしまう」

王「そしておまえは人一倍正義感が強く慈愛に満ち溢れているため町の中で全力で戦えない」

王「だからといって討伐に出向けば南のカーン帝国が攻めてくる……」

王「どうしたものか……いっそ例の旅人やらに任せてみたらどうだ?」

王「討伐できたらそれで良し、出来なくても我らに被害はない」
15: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:10:00.54 ID:mbjt1rmC.net
絵里「申し訳ありませんが賛同出来ません。まず被害なら出てしまいます」

王「どういうことだ?」

絵里「先程も申しましたがあの者たちは自らの武勇を誇示することに躍起になっています」

絵里「そのためなら手段は選びません。ただの小競り合いであれほどの被害を出したことが何よりの証拠です」

絵里「次は死人が出てもおかしくありません」

絵里「王の役目はこの国の民を守ること、そして私の役目は王の務めを守ること」

絵里「どうかお考え直しください……」

王「やはりわしは家臣に恵まれているようだ。おまえの言うとおりだ。今の話は忘れてくれ」

王「しかしこのままでは事態は解決に傾かん。なにか良い策はないのか?」

絵里「たった今……王のおかげで思いつきました」

王「本当か!?聞かせてくれ!」
16: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:10:25.29 ID:mbjt1rmC.net
絵里「やはりあの旅人たちを利用したいと思います」

王「おお!どのように?」

絵里「まずあの五人を生け捕りにします。そしてバラモスブロスに引き渡すだけです」

王「それだけか!?一体なんの意味があるのだ?」

絵里「実はバラモスブロスの兄……バラモスはあの旅人たちにより殺されていたのです」

王「なんと!?」

絵里「なので兄の仇をこちらで捕らえて引き渡すことでバラモスブロスを支配します」

王「そんなことが可能なのか?」

絵里「はい、奴は私に敵いません。そのため奴もこのエロシアへの侵攻に限界を感じています」

絵里「そこでこちらが妥協点を提示すれば必ず飛びつき、我らに従うでしょう」

王「おまえが言うのなら成功するのだろう……」
17: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:11:01.42 ID:mbjt1rmC.net
王「だが旅人を捕らえ、魔物と手を組むのは些か気が引けるのう……」

絵里「お気持ちはわかりますがここは感情ではなく理屈で判断しましょう」

絵里「旅人共は何の権利も責任もなく町で暴れました。死者こそ出ませんでしたが怪我人は多く出ています」

絵里「そして先代の王は魔物と手を結び、隣国のモステワ帝国を滅ぼしました」

絵里「なので道徳的にも先例的にも問題はありません」

王「そうだったな、では早速準備を始めよう。おまえのことだ……すでに捕らえるための策もあるのだろう?」

絵里「もちろんです」





―めし処―

ことり「私が最後?」

にこ「ええ、もう全員戻ってるわ」

ことり「遅くなってごめんねー!」
18: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:12:28.38 ID:mbjt1rmC.net
海未「いえ、私たちも集まったばかりです。では早速、報告をしましょう」

穂乃果「じゃあ穂乃果から!バラモスブロスのアジトはここから西!」

穂乃果「旧モステワ帝国に城を構えてるんだって!以上!」

海未「……それだけですか?」

穂乃果「うん!」

にこ「まああんたにはあまり期待してなかったから……」

穂乃果「ひどーい、にこちゃん!」

希「そういうにこっちはどうなん?」

にこ「ふっふーん、聞いて驚きなさい!私はあの女の情報を調べ尽くしたわ!」

希「やっぱり……」

にこ「まああの女……この国での評判は相当なものね……」

にこ「どいつもこいつも絵里様!絵里様!って吐き気がしたわ」
19: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:12:55.23 ID:mbjt1rmC.net
海未「あなたも……それだけですか?」

にこ「えっ、そうよ」

穂乃果「にこちゃんも穂乃果と変わらないじゃん!」

にこ「なにを~!私はバラモスブロスの居城を調べた上に追加の情報を調べたのよ!あんたとは大違いよ!」

希「五十歩百歩やね……海未ちゃんは?」

海未「そうですね……二人の情報に付け加えるとしたらエロシア周辺の情勢についてですかね……」

海未「まずエロシアの西にゾーマ軍のバラモスブロス、そして南のカーン帝国……この二つが現在エロシアと敵対している様子です」

海未「そして南東のジートパングとは中立関係のようです。最後にデスタムーアの軍団が最近カーン帝国への侵略を開始したようです」

海未「私からは以上です」

にこ「ちゃんと調べてきたじゃない。褒めてあげるわ!」

穂乃果「うんうん。大儀であった!」

海未「あなたたち……」

希「うちも海未ちゃんと同じ感じやしもう出尽くしたかな?ことりちゃんは?」
20: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/13(火) 22:13:34.49 ID:mbjt1rmC.net
ことり「えーっと、ちょっとあるかな?」

ことり「まず聖騎士長についてだけど……どうやら戦災孤児みたい。だから被害が出ることに過敏になってるのかも……」

ことり「それで三年前に入隊したみたいだけど驚異のスピード出世で聖騎士長の座についたみたい」

ことり「次に歴史?関係で約十年前にエロシアは西のモステワ帝国を滅ぼしたんだ。そして五年前から南のカーン帝国と戦争を始めたみたい」

ことり「ただ三年前にバラモスブロスが出現し旧モステワ帝国の領土は全部盗られたみたい」

ことり「ただバラモスブロスに先代の聖騎士長が殺されちゃって……絵里さんが聖騎士長になってからは一回も負けてないみたい」

ことり「だから絵里さんが人気なのは当然だね。これで終わりかな」

希「おぉー」

海未「あまり時間がない中でよくそこまで調べてこれましたね……」

ことり「そうかな?たまたまだよー」

にこ「これで全員話したわね?ならそろそろご飯にしましょう」

穂乃果「お腹ペコペコだよー!」

カランコロン
24: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:44:18.17 ID:Cn99JI7Z.net
聖騎士C「失礼する!今日バラモスブロスと対峙した旅人はここにいないか?」

 店の扉が開くと騎士が店内に入ってきた

穂乃果「私たちのこと?」

海未「おそらくそうでしょう」

聖騎士C「いないのか?いたら返事をしてほしい!」

にこ「私たちよ!」

聖騎士C「ここにいたのか!どれ……五人いるってことは本当らしいな。今すぐ城に来てくれないか?」

にこ「どうして?」

聖騎士C「実は王が大変お怒りになっておいでで……」

にこ「なんなのよ!この国の連中は!」
25: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:44:55.87 ID:Cn99JI7Z.net
聖騎士C「いえ……王は絵里様に対して怒っているのです。『我らの代わりに巨悪と対峙してくれた者たちに無礼な態度をとりよって』と」

聖騎士C「それで皆様に謝罪と感謝を示すため是非とも城に参上してもらえないかと、王より言伝がありました」

にこ「なんだぁ~、この国の王はどうやら名君だったようね」

穂乃果「でももうお腹ペコペコだよー」

聖騎士C「ご安心ください!皆様をもてなすためご馳走を用意してあります!」

穂乃果「本当に!?」

にこ「これは行くしかないわね!」

聖騎士C「では案内させてもらいます」





 聖騎士に連れられ、五人は城に到着した

王「みなさん!よく来てくださいました!食事の用意はできています、こちらにおかけください」
26: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:45:39.20 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「わあー!美味しそう!」

王「今回はうちの絵里がみなさんに大変無礼な真似をしました。申し訳ない」

にこ「それでその張本人は?」

王「本来直接みなさんに謝罪させたいところだがバラモスブロスにまた不穏な動きがあったため現在城を出払っている」

にこ「そう……ならいいわ」

穂乃果「話はおいといてー、早く食べよう!もうペコペコだよ!」

海未「そうですね、頂きましょうか」

 五人は王の好意に応え席に着き食事を始めようとしていた

にこ「やっぱりかなり良いもの使ってるわね。それじゃあ早速……!?」

穂乃果「いっただきまー……」

にこ「待ちなさい穂乃果!!」
27: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:46:32.27 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「わあっ!?どうしたのにこちゃん?」

にこ「あんたらに渡すの忘れてたわ。ほら……これ」

穂乃果「?」

にこ「お昼に変なもの食べてお腹壊しちゃったじゃない。まだお腹は万全じゃないと思うけどそれ飲んだらある程度気にせずごはんが食べられるわ」

海未ことり希(!?)

穂乃果「にこちゃん?」

海未「ほ、穂乃果!いくら薬が苦手だからといってせっかくにこが用意してくれたのですよ。文句を言わず飲みなさい!」

穂乃果「あっ……うん」

ことり「いやー、にこちゃん助かったよ。ありがとう!」

希「さすがにこっちやね」
28: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:47:01.09 ID:Cn99JI7Z.net
にこ「当然よ!これで心置きなく食べられるわ。では王様、ありがたく頂きます!」

王「……ああ、満足いくまで召し上がってくれ」

にこ(……)

王「そうだ……君たちはバラモスを倒したらしいな。是非ともその時のお話を伺いたい」

穂乃果「いいですよ!あれはバベルの塔の……





王「そういうことだったのですか……どうやらここにくるまでいろいろな経験をされたようで……」

王「わしは用があるのでここで席を外させてもらう。皆の衆、この方たちを丁重にもてなすように」

にこ「今日は本当にありがとうございましたぁ~」ニコッ





王「おい!絵里に知らせろ!毒を盛ったのがおそらくバレたと……」

聖騎士C「はっ!」
29: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:48:21.67 ID:Cn99JI7Z.net
―城内 絵里の部屋―

絵里(今頃全身麻痺で指一つ動かせなく無様に囚われている頃かしら……)

コンコン

絵里「どうぞ」

聖騎士C「失礼します」

絵里「旅人たちの件ね……ちゃんと罠にかかってくれたかしら?」

聖騎士C「それが見破られてしまいました」

絵里「!?……へえー」

聖騎士C「それでこの後の指示をお願いします。城内にいるうちに無理やり捕らえましょうか?」

絵里「いや必要ないわ。面倒だけどあとは私が一人で何とかするから、王にはそう伝えてくれるかしら?」

聖騎士C「わかりました。では旅人は?」
30: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:48:56.14 ID:Cn99JI7Z.net
絵里「ええ、一旦返してしまっていいわ。明日全員の手足を拘束した状態で王の前にお連れするから」

聖騎士C「わかりました」

絵里(ほとんど異臭なんてしないはずなのに見破られるなんて想像しなかったわ……)

絵里(こういう時って本来燃えたりするものなのかしら?)

絵里(でも私にそんなものはいらない……私に歯向かっていい奴なんて存在してはいけないのよ……)

亜里沙「お姉ちゃん……」

絵里「!?どうしたの亜里沙?」

亜里沙「いつもより怖い顔してるよ……」

絵里「そう見えたかしら?ごめんなさい、気をつけるわ」

亜里沙(……)





 五人は食事を滞りなく済ませ城を後にした
31: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:49:27.50 ID:Cn99JI7Z.net
穂乃果「いやー、美味しかったね!そういえばにこちゃんがくれた薬ってなんだったの?」

海未「穂乃果……本気で言っているのですか?」

穂乃果「えっと……うん。だって穂乃果お腹壊してないもん!」

にこ「はあ……解毒剤よ」

穂乃果「えっ!?毒ってどういうこと?」

ことり「あの料理に盛られてたってことだよね?」

にこ「ええ、おそらく麻痺系の毒だったわ。致死性はなさそうだったから捕らえることが目的のようね」

海未「よく見抜けましたね、にこ」

にこ「普段から状態異常を狙った戦い方をしてたからね……ある程度体が覚えてるのよ」

にこ「状態異常の怖さを知ってる分、いつも回復アイテムを携帯していて良かったわ」

希「にこっちがいなかったらうちらは一網打尽やったね……」
32: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/15(木) 00:49:58.90 ID:Cn99JI7Z.net
海未「本当に助かりました。ですが一体なにが目的なんでしょうか?」

ことり「お昼のことかな?私たちが首を突っ込んだから……」

希「それでここまで手の込んだことはしないと思うんやけどな」

海未「理由はどうあれこの国に長居はできないようですね」

にこ「ええ……あの女に仕返しとか言ってる場合じゃないわね」

穂乃果「じゃあこのあとどうする?」

希「さっさとバラモスブロスを倒してこの国とはおさらばって感じでええんやない?」

海未「そうですね……今日はもう休んで明日の朝すぐに出発しましょう」

にこ「そうね……気に食わないけどそれが一番ね」

海未「では近くの宿に泊まりましょう。もう夜中ですからあちらも大きな動きはしないと思いますが一応警戒は怠らないでください」

ことり「そうだね。この国から離れるまでは注意しとかないとね」
42: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/16(金) 02:25:56.88 ID:VuU8p1hb.net
―バラモスの城―

魔物A「バラモスブロス様!エロシアの聖騎士が来ています!」

バラモスブロス「絵里か……通せ……」

魔物A「はっ!」





バラモスブロス「今日はなんのようだ?」

絵里「あなたの兄の仇……私が捕らえてあげるわ」

バラモスブロス「ほおー、それで見返りになにをすればいい?」

絵里「適当にカーン帝国を攻めてくれればいいわ」

バラモスブロス「それだけでいいのか?」

絵里「ええ。その代わりエロシアには私の指示があるまでしばらく手を出さないで」

バラモスブロス「ああ、わかった」
43: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/16(金) 02:26:37.82 ID:VuU8p1hb.net
絵里「それでこいつは?見ない顔ね」

キングヒドラ「俺か?」

バラモスブロス「あー、こいつはキングヒドラ。先日この世に戻ってきたばかりなんだ」

絵里「この世に戻ってきたって……蘇生でもしたの?」

バラモスブロス「その通りだ。我が主ゾーマ様はザオリクでも蘇生できなくなった生物を容易に蘇らせることができる、再生の力をお持ちだ」

キングヒドラ「しかもパワーアップしてな」

バラモスブロス「こいつもジートパングで我が兄と同じ敵に殺されてな……」

キングヒドラ「そのときはやまたのおろちと名乗っていたな……」

絵里「ジートパング?」

キングヒドラ「俺は対デスタムーアへの拠点としてジートパングを支配しようとしたんだが……」

キングヒドラ「ムドーとあの女共に邪魔されてあの世に送られたってわけだ」

絵里「ふーん。その中にジートパング出身の奴とかいないの?」
44: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/16(金) 02:27:57.53 ID:VuU8p1hb.net
キングヒドラ「少なくとも一人はいる。それもジートパングの王女だ」

絵里「ふふっ、良いことを聞いたわ」

バラモスブロス「また悪いことを考えてるな……」

絵里「人聞きの悪いことを言わないでくれるかしら」

バラモスブロス「図星だろうが……」

絵里「まあ否定はしないわ。それじゃあ私はもう寝たいから一番良い部屋を用意しなさい」

バラモスブロス「なんだ、ここで寝るのか?」

絵里「だってわざわざエロシアに戻って明日の朝またここに来るなんて面倒くさいもの」

バラモスブロス「明日も来るのか?」

絵里「あー、言ってなかったわね。あなたたちの仇、多分明日ここに乗り込んでくるから」
45: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/16(金) 02:29:28.91 ID:VuU8p1hb.net
バラモスブロス「そうか……ならば想像することが及ばないほどの陵辱の限りを尽くして殺してやらなければな」

絵里「いいけど、いきなり殺さないでよ。一度捕らえて王に引き渡すんだから」

バラモスブロス「おまえも面倒くさい奴だな……」

絵里「エロシア一国を丸々あげるって言ってんだから文句を言わないでよ」

バラモルブロス「わかっておるって」

絵里「じゃあもう寝るわね」

バラモスブロス「……おまえがここに泊まるなんて初めてだな……」

絵里「そうね」

バラモスブロス「せっかくだしもう少し起きて共に……いや共に寝ようじゃないか!」

絵里「は?」
46: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/16(金) 02:30:02.35 ID:VuU8p1hb.net
バラモスブロス「おまえと手を組んで三年……そろそろ今まで以上の関係、もっと親密な体の関係を持ってもいいんじゃないか?」

絵里「……殺すわよ」

バラモスブロス「すまなかった!なら添い寝で我慢する!」

絵里「最後の言葉はそれでいいのね」スッ

バラモスブロス「冗談だ!武器を収めろ!」

絵里「二度とくだらないことを言うんじゃないわよ」

バラモスブロス「おぉー怖い怖い。わしもそろそろ寝るとするか」





キングヒドラ「あの絵里って聖騎士……なかなかおもしろいな」

バラモスブロス「そうだろ?利用価値の高い良い女だ……」





 そして夜が明けた
54: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 20:57:20.38 ID:Wq+opYqE.net
―宿―

海未「おはようございます。それでは早速出発しましょう!」

希「ちょっと外を覗いてきたけど変わった様子はなかったし、今なら問題なく出れそうやで」

にこ「じゃあさっさと行きましょう。みんな準備は出来てる?」

穂乃果「もちろん!」

ことり「大丈夫だよ!」





―バラモスの城―

魔物B「バラモスブロス様!例の旅人たちがこちらに来たようです」

バラモスブロス「そうか、絵里の言う通りだな」

魔物B「迎え撃ちましょうか?」
55: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 20:57:58.42 ID:Wq+opYqE.net
バラモスブロス「いや、我らが直接相手をする。おまえたちは手を出さななくていい」

魔物B「かしこまりました!」





ことり「バラモスの城に着いたけど……」

海未「気味が悪いですね……到る所に魔物がいるにも関わらず、こちらの様子を伺うだけで襲ってこない」

希「これは命令されてるな。おそらくバラモスブロスが直々に相手をしてくれるんとちゃう?」

穂乃果「ならこのまま正面突破だね!」

にこ「舐めた真似してくれるわね。さっさとぶっ倒すわよ」

 バラモスの城に侵入した三人は足を進め、そして……

バラモスブロス「待っていたぞ!さあ、かかってくるがいい!」

 バラモスブロスと対峙した
56: 名無しで叶える物語@10/11名前欄変更投票・詳しくは議論スレへ(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 20:58:52.13 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「一気に行くよ!ギガスラッシュ!」

 穂乃果の一撃がバラモスブロスに襲いかかる
 しかし……

バラモスブロス「邪悪な爪」

 バラモスブロスは指先に魔力を宿し、穂乃果の攻撃をかき消した

バラモスブロス(強いな……一対五で勝つのは難しいか……)

バラモスブロス「次はこちらだ……ネクロゴンドの波動!」

 五人は瞬時に身を屈め、回避することに成功した
 だが……

バラモスブロス「わざと避けやすくしたからな……だが身を屈めた直後を狙われたらどうだ?いけ!キングヒドラ!」

キングヒドラ「かがやくいき!」

 突如五人の後ろから別の魔物が姿を現し、極寒の冷気が五人を襲う
57: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 20:59:28.62 ID:Wq+opYqE.net
ことり「(まずい!)フバーハ!」

 ことりの咄嗟のフバーハが間に合い、ダメージを抑えることに成功した

にこ「助かったわことり!」

キングヒドラ「また邪魔をするか……ジートパングの王女よ」

ことり「また……どういうこと?」

キングヒドラ「覚えてないか?おまえの母に偽ったこの五つの首の竜を!」

ことり「やっぱり、やまたのおろちの関係者?」

キングヒドラ「関係者?違うな。我がやまたのおろちだ!」

穂乃果「そんな!?あの時倒したはずじゃ!?」

キングヒドラ「お前のことも覚えているぞ。あとの三人は人が変わっているようだが……」

ことり「あの時倒したはずなのに、なんで今ここに存在してるの!?」
58: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:00:14.25 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「我が主ゾーマ様が蘇らせてくれたからに決まっているだろう」

ことり「蘇るって……ザオリクでどうにかなるレベルじゃ……」

穂乃果「再生……」

キングヒドラ「よく知ってるじゃないか。蘇った際、私は更なる力を得て今はキングヒドラと名乗っている」

キングヒドラ「さあ!次に死ぬのはおまえたちだ!」

 バラモスブロスとキングヒドラ、そして五人の死闘が始まった





海未(一対一ではおそらく少し劣っていますね……ですが今は二対五、私たちが押しています!)

バラモスブロス(想像以上にやるな……絵里はなにをしているんだ!?)





 その後も戦闘は続き……
59: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:01:00.69 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「火球連弾!」

 巨大な火球がキングヒドラの五つの首からそれぞれ放たれる

穂乃果「ギガスラッシュ!」

希「ベギラゴン!」

 穂乃果は二つの火球を切り裂き
 希は三つの火球を打ち消す

 激突した火球の煙に紛れてにこがキングヒドラの首を狙いに行くが
 しかしキングヒドラの他の四つの首がにこを噛み砕こうと首を伸ばす

海未「さみだれうち!」

 だが海未のさみだれうちが四つの首を牽制
 し思うような動きを許さない

バラモスブロス「邪悪な爪!」
60: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:01:39.56 ID:Wq+opYqE.net
 にこの刃があと一歩で届く……
 その瞬間バラモスブロスの手が伸びてしまう

 にこはかろうじて体を反転させて
 邪悪な爪を両腕の短剣で受け止めるが……

キングヒドラ「喰らえ!」

 上空からキングヒドラの五つ目の首がにこ目掛けて迫って来る

 だがキングヒドラとにこの間にことりが割り込み
 スティックで攻撃を受け流した

希(こっちが押してるけど決め手に欠けるな……)
 
海未(どちらか一体を早めに片付けたいところですね……)

穂乃果「みんな!バラモスブロスと一人で戦う!」

ことり「穂乃果ちゃん!?」
61: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:02:26.75 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「私が引きつけておくから!四人で一気にキングヒドラを倒しちゃって!」

海未(今の穂乃果なら守りに徹すればバラモスブロスにも遅れをとらないはず……)

海未「わかりました。ことり!にこ!希!四人で一気に片付けますよ」

ことり「わかった」

にこ「おーけー」

希「りょーかいやん」

バラモスブロス「そんな大声で作戦を立てて、我らが何もしないと思うか!?」

穂乃果「大丈夫だよ……穂乃果が抑えるから」

バラモスブロス「お前一人などすぐに蹴散らしてくれるわ!邪悪な爪!」

穂乃果「はやぶさ斬り!」

 バラモスブロスの爪を穂乃果は素早く剣で叩く
62: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:03:46.24 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「時間稼ぎで終わらせるつもりはないよ!」

 穂乃果はすぐに追撃に出た

バラモスブロス「はやりすぎだ……イオナズン!」

穂乃果「くぅ……」

 穂乃果がバラモスブロスを斬りつける直前……
 バラモスブロスはイオナズンを唱えた

 穂乃果は咄嗟に盾を構えるも
 近距離からのイオナズンにダメージを受けてしまう

穂乃果「ミラクルソード」

 だが穂乃果は怯まずに距離を保ち
 一撃を加え体力を回復する

バラモスブロス「えぇい、小癪な!」

穂乃果「キングヒドラが倒れるまでは穂乃果一人と遊んでもらうよ」
63: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:04:49.25 ID:Wq+opYqE.net
キングヒドラ「バラモスブロス!小娘一人だ、落ち着いて戦え!」

バラモスブロス「わかってるが……くそっ、いつまで寝てんだあの女は!」

ことり(あの女?)

海未「余所見は禁物ですよ、シャイニングボウ!」

にこ「そうそう、自分の心配しなさい。カオスエッジ!」

キングヒドラ「!?」

 海未とにこの攻撃に反応しきれなかったキングヒドラ……
 直撃は免れたがダメージを喰らってしまう

キングヒドラ「おのれ……!?ふっ、ふはははははっ!そろそろ終わりにしようか……」

ことり(いきなりどうしたの?)

キングヒドラ「火球連弾!」
64: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:05:40.53 ID:Wq+opYqE.net
 だがキングヒドラの火球は四人に届かず手前に着弾した

希(届いてないんやけど……)

にこ(どういうこと?盲まし?)

 四人は不可思議な攻撃の意図に思考を巡らしながら
 炎の先に映るキングヒドラの影を注視する

 しかし四人に襲いかかるものは炎の先にはいなかった……

絵里「さみだれ突き」

 聞き覚えのある声がした……

にこ(!?この声は……)

 そして声の正体に気がついた時には……
 四人の背中に激痛が走っていた
65: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:06:16.73 ID:Wq+opYqE.net
絵里「真打ち登場ってところかしら」

キングヒドラ「随分と遅いじゃないか……」

絵里「しょうがないじゃない、朝は弱いんだから」

海未「くうっ……」

絵里「あらあら、背中でダメージを受けるなんてとんだ恥曝しね。うちの騎士なら逃亡罪で軍法会議にかけるところよ」

にこ「あんた……なんでこんなところに……」

絵里「かわいそうに……何も知らないまま私に捕らわれるのだから」

絵里「せめてなにが起きてるかくらい後で教えてあげるわ!」

穂乃果「どういうこと……あなたは聖騎士長のはずじゃ……」

絵里「ふふっ、だから後で教えてあげるから」
66: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/17(土) 21:06:46.48 ID:Wq+opYqE.net
穂乃果「くっ……みんな!今助けるから!」

絵里「こっちにばかり気を向けてていいのかしら?」

穂乃果「えっ!?」

バラモスブロス「他に目を向けるな、嫉妬してしまうだろ。おまえはわしと遊んでくれるんじゃなかったのか?」

穂乃果(やばい!)

バラモスブロス「邪悪な爪!」

穂乃果「うわあああああーーーーー」





 五人は絵里・バラモスブロス・キングヒドラの手によって
 捕らえられてしまった
71: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 00:11:56.22 ID:sNT5anRm.net
絵里「うん!これでいいわね」

 五人は両腕を後ろで縛られ、さらに首と結ばれた

絵里「危ないから暴れないでね!でないと自分の首を絞めちゃうから」

バラモスブロス「おまえの緊縛術には見惚れるものがあるな……こういうプレイが好きなのか?」

絵里「……」スッ

バラモスブロス「だからすぐに武器を構えるな!」

にこ「いちゃついてるところ悪いんだけど、何がどうなってんのか説明してくれるかしら?」

絵里「あなたは本当に私をイライラさせるのが上手ね」

にこ「あんたも上手いわよ。お互い様ね」

 絵里は右手に持つ槍でにこの体を大きく弾いた

にこ「うっ……」

穂乃果「にこちゃん!?」
72: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 00:12:34.84 ID:sNT5anRm.net
希「にこっち!?」

にこ「随分と余裕のないことしてくれるわね……」

絵里「そう見えたかしら?ただサンドバックを殴っただけのつもりなんだけど」

にこ「ふん」

絵里「随分と生意気な捕虜ね」

海未「それでそろそろ教えていただきたいのですが……」

絵里「あら!こっちの奴は口の聞き方がわかってるじゃない!」

絵里「そうねぇ……気分が良いし教えてあげるわ!」

絵里「実は私……エロシアの人間じゃないのよ」

ことり「でも国の人は戦災孤児だって……」

絵里「そこまで調べてたなんて感心ね!確かに私は戦災孤児よ……モステワ帝国のね」

ことり「!?エロシアじゃなくてモステワの……」
73: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 00:13:22.17 ID:sNT5anRm.net
穂乃果「モステワ帝国の人間がなんでエロシアの聖騎士長になってるの?」

希「モステワはエロシアに滅ぼされた……復讐ってこと?」

絵里「復讐……どちらかといえば違うわね。言ったでしょ?この世の中は弱肉強食」

絵里「弱い奴がいけないのよ。だからあまり恨んだりわしてないの」

海未「ではなぜ?」

絵里「そうね……自分よりも弱い奴らに見下されるのが嫌だ……ってところかしら?」

絵里「私が一番上に立ちたいのよ。だから聖騎士長になった……おかげでエロシアは全てが私の思い通り」

絵里「私に心酔してる国の馬鹿どもがもうすぐ私の手によって魔物に売られるのよ!痛快じゃないかしら?」

ことり「じゃあ全部演技ってことだったの?」

絵里「そういうことね。三年前からこいつら魔物と手を組んでからは本当に楽しかったわ」

絵里「マッチポンプもここまで上手くいくと演技じゃない気がしてきたわ!」

希「ひょっとして前の聖騎士長を殺したのって……」
74: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 00:14:02.10 ID:sNT5anRm.net
絵里「私は手を出してないわよ。誰かに見られたら面倒じゃない」

バラモスブロス「よく言うな……」

絵里「ただこいつに出来れば始末しちゃってとは言ったけど、こいつに負けた前聖騎士長が悪いのよ」

絵里「この世は強い奴が正しくなる。前聖騎士長がこいつに勝ったら良かっただけの話よ」

にこ「想像以上の糞女ね……」

絵里「そんな私に捕らわれちゃった今のあなたに同情するわ!出来たら今の心境を赤裸々に語って欲しいんだけど!」

にこ「さあね……とりあえず不愉快ってところかしら?」

絵里「はあ、つまんない。数日中には殺されるんだからもっと感情剥き出しで喚いてくれてもいいのに……」

穂乃果「結局私たちはなんで捕まったの?」

絵里「なんでだっけ?調子に乗ってて目障りだったから?」

絵里「まあ私に従わない奴なんていらないってことよ。それでこいつらと利害が一致したって訳」

絵里「それじゃあ、そろそろあなたたちを王のもとに連れて行こうかしら」
75: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 00:14:48.18 ID:sNT5anRm.net
海未(まだチャンスはあります……ことりはジートパングの王女)

海未(絵里はともかくエロシアの王もジートパングとカーン帝国、二つの帝国を同時に敵にはしたくないはず……)





キングヒドラ「俺もそろそろここを発つか」

バラモスブロス「例の件か……」

キングヒドラ「ああ、敗残兵が集まってなにか企んでる。ロートマリアでなにかが起きる」

バラモスブロス「気をつけろよ!二度目の再生はないからな」

キングヒドラ「わかってる。ゾーマ様は二度も敗れた者をそばにはおかないからな……」

バラモスブロス「まあ滅多に死んだ部下を蘇らせないゾーマ様だ。一度でも再生してもらえておまえはかなり気に入られてるな」

キングヒドラ「ああ、恩はしっかり返さないとな。そうだ!一つ頼みがある」

バラモスブロス「なんだ?」

キングヒドラ「一人でいい、出来ればあのジートパングの王女は私に殺させてくれないか?」

バラモスブロス「そんなことか……別に構わないぞ」

キングヒドラ「すまないな」
81: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:35:09.85 ID:sNT5anRm.net
―城内 王の間―

王「絵里は一人で片付けると言っていたが大丈夫だろうか?」

王「いくら絵里でも旅人は五人いる……やはり援軍を出したほうがいいのでは……」

聖騎士D「王様!絵里様がお戻りになりました!」

王「本当か!?それで……」

聖騎士D「はい、旅人を捕らえてきています!」

王「さすがは絵里だ!すぐに通せ!」

聖騎士D「はっ!」





王「よく戻った絵里!大儀である!」

絵里「はい」
82: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:35:45.09 ID:sNT5anRm.net
王「いくらおまえと雖も今回は相手が五人……さすがに厳しいのでは心配していたのだが、どうやら杞憂だったな」

王「もう誰も疑わないだろう……おまえがエロシア帝国の歴史上最も偉大な聖騎士であることに」

絵里「身に余る光栄です!この絵里、どこまでもエロシアのためにこの身を捧げたいと思います」

王「おまえのことは頼りにしておる」

穂乃果(王様に聖騎士長がバラモスブロスと繋がってるって言った方がいいんじゃない?)

ことり(言いたいけど……多分信用してもらえないよ?)

にこ(そうね……あの王の絵里に対しての信頼度は通りすがりの私たちが説得できるものじゃないわね……)

希(今は王様の反感は買わないほうが良さそうやね。でないと海未ちゃんの交渉の邪魔をしちゃうから)

王「それで絵里……バラモスブロスとの交渉についてだが……おまえが行ってきてくれぬか?」

絵里「ご心配なく……もう済ませてきました。明日の夜……引き渡す約束をしました」

王「これは驚いた!一晩で交渉も終わらせてくるとは……エロシアの歴史上ではなく人類の歴史上と言った方がいいかもしれないな」
83: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:36:13.58 ID:sNT5anRm.net
王「ではこの者たちを牢に連れて行け!」

聖騎士D「はっ!」

海未「待ってください!」

王「ん?」

海未「私たちはただの旅人ではありません!ジートパングからの使者としてここに来たのです!」

王「どういうことだ?」

海未「私の名前は園田海未と言います。この園田という名に覚えは?」

王「ジートパング……園田……!?ジートパングの兵士長か!?」

海未「正確にはその娘です。そして隣にいるのが女王様の娘……つまり王女です」

王「本当か!?」

海未「もしお疑いになられるのなら今すぐジートパングに使いを出してみてください」

王「むう……どうやら本当のようだな……」
84: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:38:22.86 ID:sNT5anRm.net
海未「これでやっと話し合いができます……私たちは女王と父の使者としてエロシアの王であるあなたに提案をしに来ました」

王「それはどんな?」

海未「共に手を結んでカーン帝国を滅ぼそうと……」

王「なんだと!?それはエロシアにとっては無碍に出来ない話だな」

海未「王様には今二つの選択肢があります……私たちを解放しジートパングと共にカーン帝国を攻めるか」

海未「または私たちを魔物に引渡し……ジートパングとカーン帝国、二つの帝国を相手にするか……」

海未「見たところ王様は聡明な方です。どちらが正しい選択か……ご理解できるはずです」

王「そうだな……どうやらこのままおまえたちをバラモスブロスに引き渡すのは考え直した方がいいようだな……」

海未(よし……)

絵里「お待ちください!ジートパングに伝わらにように工作すればいいだけです。私にお任せください」
85: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:39:23.23 ID:sNT5anRm.net
海未「そうでしょうか?私たちからの連絡が途絶えれば真っ先にあなた方が疑われるでしょう」

海未「そうしたら時間の問題です……いずれ真実は明るみに出るでしょう」

海未「うっかりと王が、聖騎士が、国民が、魔物が口を滑らせるかもしれません。人の口に戸は建てられませんから」

絵里(どこまでも突っかかってくれて……)

王「どうだ絵里?少しだけ考える時間をわしにくれぬか?」

絵里「……わかりました」

王「そうかそうか。では……」

絵里「ただその前に私からも考慮していただきたい点があります」

王「なんだ?」

絵里「この者たちを逃すということはバラモスブロスを敵に回すということです」

王「……そうだったな」
86: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:40:06.21 ID:sNT5anRm.net
絵里「そして先程バラモスの城に交渉に行ったところ敵の戦力は我らの知らないところで増えていました」

絵里「わかりやすく説明するとバラモスブロスに匹敵するキングヒドラなる魔物の姿を確認しました」

絵里「情けない話……バラモスブロス一体なら私は完璧に対応してきましたが……」

絵里「今日見た戦力が相手では……私はエロシアを守ることが出来ません……」

王「本当なのか……」

絵里「はい……」

王「なんてことだ……」

絵里「ですがジートパングなら……私一人で兵士長の娘や王女を含む五人を制圧できます」

絵里「つまりエロシアの敵になろうとあまり脅威ではありません」

王「むぅ……」

絵里「ゾーマ軍とジートパング……どちらを敵にするか、よくお考え下さい」
87: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:40:55.74 ID:sNT5anRm.net
王「いや……それには及ばん。やはりわしはおまえの言うことを信頼しておけば良いのだ」

王「少しでもおまえの意見を蔑ろにしようとしたこと……謝らせてくれ」

絵里「いえ、王はこの国の代表です。悩み逡巡するのも仕事の一つです」

海未「待ってください!王様!この女の言うことは信じてはいけません!」

ことり「海未ちゃん!?」

海未「この女はバラモスブロスと手を組んでいます!共にエロシアを絶望に陥れるために手を組んでるのです!」

絵里「……呆れた。自らの意見が通らないと今度は根も葉もない妄言を叫び出して」

穂乃果「妄言なんかじゃないよ!穂乃果たちは聖騎士長一人に捕まったんじゃない!そこにはバラモスブロスもキングヒドラもいた!」

王「絵里が敵と内通してるだと?これほどの侮辱がはたしてあるだろうか……今すぐ牢にぶち込め!!」

聖騎士D「はっ!」





王「お前には不快な思いをさせたな……申し訳ない」

絵里「王に非は一切ありません。すべてあの者たちが悪いのです」
88: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:41:38.36 ID:sNT5anRm.net
 五人は投獄されてしまった





―城内 牢屋―

海未(父の教えのおかげでなんとか縄は解けましたが鉄格子は厳しいですね……)

海未(明日……バラモスブロスに引き渡される際にイチかバチか……しかなさそうですね……)

海未(しかし武器を回収されてしまいました……徒手での戦いも心得てるのでそこらの聖騎士に遅れを取るとは思いませんが)

海未(聖騎士長には……万全の状態でないと戦えませんね……)

にこ「うわああああああああああ!」

海未「!?にこ!?どうしたのですにこ!?」

ことり「にこちゃん!?」

希「にこっち!?」

穂乃果「どうしちゃったの!?」

 突如四人と見張りの兵の耳ににこの悲鳴が聞こえた
89: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:43:05.99 ID:sNT5anRm.net
にこ「うう……うわあああ!助け……助けて!」

聖騎士E「どうした!?」

にこ「体中が……痛くて……うわあああ!」

聖騎士E「くっ……毒かなんかか?魔物への生贄を今死なせるわけにもいかないし……」

にこ「あああああ!早く……助け……」

聖騎士E「とりあえず医者を呼んでくるか……」

にこ「お願い……あああ!」

 聖騎士は急いで医師を呼びに行った

にこ「うあああ……ってもう行ったみたいね……」

穂乃果「にこちゃん演技だったの!?」

にこ「ええ。今から脱獄するわ!」
90: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:43:59.52 ID:sNT5anRm.net
希「どうやって?」

にこ「強行突破しかないでしょ……私がなんとか牢から出てみせるから」

ことり「でもあれだけ騒ぎになったから他の聖騎士も来るかも……」

にこ「覚悟してるわ」

海未「でしたらにこ!牢から出れたら私を一番最初に出してください!縄ならもう解けましたから!」

にこ「ほんとに!?すごいわねあんた……」

穂乃果「!?声が聞こえる!そろそろ戻ってくるよ!」

にこ「じゃあみんな心の準備をしといて……」





医師「それで問題の囚人は?」

聖騎士D「こいつです」

にこ「うう……痛い痛い痛い!助けて……」
91: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:44:42.44 ID:sNT5anRm.net
医師「この痛がり方は尋常じゃないな……正確に診断するため縄を解いてくれぬか」

聖騎士D「わかった」

 聖騎士は牢の鍵を開けにこの縄を解いた

にこ「悪いわねてんてん」

 一言呟くとにこは聖騎士を投げ飛ばし
 自分は牢から脱出し挿さり放しの牢の鍵を閉め
 聖騎士を閉じ込めてしまった

医師「ひっ……」

 そしてにこは怯える医師に無理やり薬を飲ませた

医師「これは……」

にこ「遅効性の毒よ……大体十二時間で死ねるわ」

医師「なっ……」
92: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:45:34.81 ID:sNT5anRm.net
にこ「もちろんにこは解毒剤を持っている。そしてあんたみたいな善良な人を殺そうとは思っていない」

医師「どうすればいい……」

にこ「話が早くて助かるわ。とりあえず騒ぎを聞いてここに来る聖騎士がいたら止めてくれるかしら?」

にこ「そうね……騒いだ囚人はただの腹痛でしたとか言えばなんとかなるでしょ」

医師「わかった……」

にこ「じゃあ海未から出しますか」

海未「はい、お願いします」

にこ「それにしてもよくこの縄解けたわね……」

海未「コツを掴めば意外と簡単ですよ」

 こうして五人は牢から脱出することに成功した

海未「ですが逃げ切るためには武器が必要ですね」

にこ「ええ、今は医師が時間を作ってくれてるけど牢番の交代もあるしいずれバレるわね」
93: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:46:23.05 ID:sNT5anRm.net
ことり「その前に武器を取り返さないと……また捕まっちゃう」

希「確か聖騎士長の部屋に武器はあるはずや」

穂乃果「いきなりボス戦だね……」





医師「なんで私がこんな目に……」

にこ「お疲れ!」

医師「あなたですか……」

にこ「よくやってくれたわこれが解毒剤よ。最後に聖騎士長の部屋、教えてくれるかしら?」

医師「王の間の下の階の中央です」

にこ「ありがと。いろいろとすまなかったわね」





希「脱獄のためとはいえにこっちも悪いことするなー」

にこ「してないわよ……あの薬どっちもただの栄養剤だから」
94: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/10/18(日) 23:47:03.31 ID:sNT5anRm.net
穂乃果「そうだったの?」

にこ「当たり前でしょ。一般人にあんな無粋な真似できないわよ」

海未「さすがにこですね……っとどうやらここが聖騎士長の部屋のようですね」

ことり「もう夜も遅いからなんとか他の聖騎士に見つからずに来れたね」

にこ「じゃあ開けるわよ……覚悟はいい?」

穂乃果「うん」

にこ「行くわよ!」

 五人は扉を開け一斉に侵入した
 しかし……部屋の中には絵里はいなかった

 代わりに……

亜里沙「あの……」

穂乃果「えっ!?」

 見知らぬ少女が一人いた……
103: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:45:34.11 ID:/+2VCz5O0.net
 その頃絵里は……

絵里「というわけで……カーン帝国以外にジートパング帝国もつけてあげるわ」

??「つい数ヶ月前にカーン帝国を落としてやるから協力しろと言ってきて、次はジートパングもやるか……」

??「おまえ……本当に人間か?」

絵里「失礼するわね……殺してあげようか?」

??「まあ互いに利がある話だ……今回も話に乗ろう」





―エロシア帝国 絵里の部屋―

亜里沙「あなたたちは……?」

にこ「どうやらここは聖騎士長の部屋じゃないみたいね」
104: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:46:11.52 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「!?……いえ、ここは聖騎士長の部屋です!」

穂乃果「本当に!?でもあなたは?」

 その時城内にざわつきが広がり始めた

海未「まずいです……もう脱獄がバレてしまったみたいです」

亜里沙「みなさん……今日捕まった旅人さんですか?」

海未「そうですが……」

コンコンコン

聖騎士E「亜里沙様!いらっしゃいますか?」

ことり「聖騎士がドアの向こうに……」

にこ「武器は……あったわ!これで戦えるわ!」

海未「覚悟はいいですか?」
105: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:47:04.19 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「大丈夫ですみなさん!安心してください!」

穂乃果「えっ?」

聖騎士E「亜里沙様!いたら返事をお願いします!」

亜里沙「はい!なんですか?」

聖騎士E「良かった……おられたのですね。少々失礼します」

亜里沙「あー!?待ってください!」

聖騎士E「?」

亜里沙「その……今まで寝てて……寝起きでひどい顔をしてるから見られたくないなーって……」

聖騎士E(絵里様の魅力は気高さや凛々しさといったものだが、亜里沙様の可憐さもとても魅力的だ!)

聖騎士E「それは失礼しました。ではドア越しで要件をお伝えしたいと思います」

亜里沙「ありがとうございます」
106: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:47:56.33 ID:/+2VCz5O0.net
聖騎士E「お姉さま……いえ、絵里様が捕らえた囚人が先程脱獄しました」

聖騎士E「おそらく奴らは自分の武器を取り戻すためにここに来ると思われるのですが……なにか異変はありませんでしたか?」

亜里沙「特に異変はないですよ」

聖騎士E「そうですか……ではここで見張らせてもらいます」

亜里沙「あの……それよりも城内の捜索をした方がいいと思います」

聖騎士E「なぜでしょうか?」

亜里沙「脱獄犯は今お姉ちゃんがカーン帝国の偵察に行ってることを知らないはずです」

亜里沙「そしてお姉ちゃんに対して強い恐怖心があるはずです。だから武器を諦めて脱出を優先させるはずです」

聖騎士E「確かにおっしゃる通りです。ただ念のため私一人でもここにいた方が?」

亜里沙「大丈夫です!もし賊が来ても亜里沙はお姉ちゃんの修行を受けています。返り討ちにしますから!」

亜里沙「でももし……本当に危なくなったら大声で助けを呼ぶので、そのときは絶対に助けてくださいね!」

聖騎士E「はっ!かしこまりました!」
107: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:48:25.38 ID:/+2VCz5O0.net
にこ「末恐ろしい子ね……」

海未「助かりましたが……一体どういうつもりでしょうか?」

亜里沙「その……こんなこと頼める立場じゃないのはわかってます。でも……お願いです!お姉ちゃんを助けてください!」

にこ「……あんた。あいつが私たちに何をしたか、裏で魔物たちと何をしているか、知ってるの……?」

亜里沙「……はい」

海未「本来なら聞く耳をもつ必要はありませんが、あなたには恩があります。話だけでも聞きましょう」

亜里沙「ありがとうございます。お姉ちゃんも昔は……とても優しかったんです」

亜里沙「とっても明るくて……思いやりもあって……自慢のお姉ちゃんでした」

亜里沙「でも……私たちはモステワの人間だったから……エロシアに滅ぼされちゃって……」

亜里沙「私とお姉ちゃん以外の家族も……友達も……みんな死んじゃって」

亜里沙「それからお姉ちゃんの心は壊れ始めて……」
108: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:49:54.16 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「誰かに自分の人生をめちゃくちゃにされるのが恐くて……」

亜里沙「だから誰かに上に立たれるのが恐くて……」

亜里沙「そんな恐怖から逃れるために必死に強くなって……」

亜里沙「魔物なんかと手を組んで……」

亜里沙「そして今の地位に就いた……だけど満たされるものは何もない……」

亜里沙「何をしたらいいのか……お姉ちゃんは見失ってるんです!」ポロポロ

亜里沙「お姉ちゃん……誰かに助けて欲しいんです!止めて欲しいんです!泣き叫びたいんです!」ポロポロ

亜里沙「お願いです……おねえちゃんの暴走を止めてください。助けてください!」ポロポロ

海未「……あなたの気持ちはわかりました。絵里の暴走は私たちが止めます」

希「止めないとエロシアやカーン、それにジートパングも危ないしな」

亜里沙「ありがとうございます」
109: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:51:17.65 ID:/+2VCz5O0.net
海未「ですが……おそらく助けることはできないと思います」

亜里沙「えっ……」

海未「今の絵里からは……人は自分よりしてにいるべきという強い執念を感じました」

海未「ですから私たちの声が届くとは考えにくいのです」

亜里沙「確かに……私の声も届きませんでした」

穂乃果「大丈夫!何とかしてみせるから!」

海未「穂乃果!無責任なこと言わないでください」

穂乃果「何とかなるから!大丈夫だって!」

ことり「穂乃果ちゃんが言うと大丈夫な気がしてきたね!」

海未「まったく……」

にこ(……)
110: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:51:54.67 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「ありがとう……ございます!」

希「じゃあそろそろ行こっか!」

海未「そうですね……絵里が戻ってくる前に出来ればバラモスブロスたちと決着を着けておきたいですし」

ことり「うん。同時に相手をするのは多分無理だと思うし……」

亜里沙「あっ!?みなさんこれを!」

 亜里沙は五人に薬草などの回復アイテムを手渡した

穂乃果「ボロボロのまま牢に入れられたからねー。助かったよ!」

亜里沙「それと外に行くにはこれを踏んでください」

穂乃果「これ……ワープパネルだね!」

亜里沙「お姉ちゃんがこっそり魔物と会いにいくときに使ってるものです」
111: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:52:30.25 ID:/+2VCz5O0.net
ことり「いろいろとありがとう!亜里沙ちゃん!」

海未「あなたには感謝しています。絵里のことは出来るだけ尽力します」

亜里沙「お願いします!」

ブウウウーーーン





 五人は無事にエロシアを脱出することに成功した

ことり「バベルの塔と違ってみんな同じ場所にワープできたみたいだね」

海未「……いつの間にか夜が明けていますね」

希「急ごっか!聖騎士長がいつ戻ってきてもおかしくない!」

海未「そうですね!急ぎましょう!」

にこ「……」
112: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:53:25.21 ID:/+2VCz5O0.net
穂乃果「にこちゃん!?どうしたの?」

にこ「悪いけど……バラモスブロスとキングヒドラはあんたらだけでやってちょうだい」

海未「どういうことですか……」

にこ「私はここに残る……絵里と差しでやらせてちょうだい」

海未(確かに絵里が今この瞬間戻ってきてもおかしくありません……足止め役が必要かもしれません……)

穂乃果「わかった!にこちゃん……ここは任せたよ!」

海未「……そうですね。絵里をお願いできます、にこ!」

にこ「もちろんよ。いい?あんたらは常に二対一の状況を崩しちゃだめよ!」

にこ「それと打撃系の穂乃果と海未、魔法系のことりと希が一緒にならないように!」

にこ「あんたらが戻ってくる頃には絵里を改心させてるわ……」

希「にこっち……じゃあ任せたよ!」
113: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:54:40.89 ID:/+2VCz5O0.net
―城外 門前―

聖騎士F「絵里様!お戻りなられたところ申し訳ありません!」

絵里「どうしたのかしら?」

聖騎士F「それが……捕らえていて者たちが脱獄しました」

絵里「!?……状況は?」

聖騎士F「城外へ脱出した形跡は見当たりません。それと絵里様の部屋にも侵入されてないと亜里沙様がおっしゃっていました」

聖騎士F「なのでまだ……城内のどこかに身を隠していると思われます」

絵里「わかったわ。あなたたちは引き続き捜索を続けて。私は一度部屋に戻って対策を考えるわ」

聖騎士F「かしこまりました!」

絵里(気に喰わない……本当に腹立たしい連中だわ……)
114: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:55:17.04 ID:/+2VCz5O0.net
―城内 絵里の部屋―

絵里「亜里沙!今戻ったわ」

亜里沙「お姉ちゃん……」

絵里「どうしたの亜里沙?」

亜里沙「私……あの頃の……いつも笑顔が溢れてるお姉ちゃんに会いたい!」

絵里「何を意味のわからないことを言ってるの……」

亜里沙「だから私ね……賭けることにしたんだ。この国で唯一お姉ちゃんと戦える人たちに……」

絵里「どういうこと……!?武器がない……亜里沙……あなたまさか……」

亜里沙「お姉ちゃん……私は信じてるから……」

絵里「とんでもないことをしてくれたわね……まさか妹に裏切られるとは……」

亜里沙「亜里沙はいつでもお姉ちゃんの味方だよ」

絵里「あいつらに唆されたの?それとも脅されてる?」
115: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:55:44.85 ID:/+2VCz5O0.net
亜里沙「違うよ……私の意思」

絵里「いい加減にしなさい!!……すぐに目を覚まさせてあげるわ」

亜里沙(お姉ちゃん……お願いします、みなさん……)

絵里(妹まで私に反抗……全部……あいつらのせいよ……)

ブウウウーーーン





絵里(もうどうでもいいわ……皆殺しにしてやる!)

にこ「遅かったわね」

絵里「!?……一人?」

にこ「そうよ。他のみんなは先にバラモス城に行ったわ」

絵里「随分と人をコケにしてくれるわね……」

にこ「言ったでしょう。お互い様って」
116: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/23(金) 00:56:12.70 ID:/+2VCz5O0.net
絵里「もう捕らわれるだけですむと思わないでちょうだい」

にこ「最初からバラモスブロスに殺させるつもりもくせに、何を今更」

絵里「確かにそうね……この場でただ殺しても私の気は収まらないわ」

にこ「私も相当頭にきてるしお互い様ね」

絵里「そうね……この場では……手足の一本切り落とすくらいで我慢してあげるわ」

にこ「それはどうも……まああんたに負けるつもりは毛頭ないんで」

絵里「後悔しなさい……さみだれ突き!」

にこ「キラージャグリング!」

 絵里の突きはすべてにこに弾かれた

絵里(面倒なやつらだわ……)

にこ「次はこっちからよ……覚悟しなさい!」
125: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 18:39:04.12 ID:VfEAZYr10.net
―バラモスの城―

バラモスブロス「どういうことだ?絵里が裏切ったのか?」

穂乃果「昨日の借りは返させてもらうよ!」

バラモスブロス「一人いないな……絵里が出し抜かれたと見た方がいいかな?」

海未「そういうことです。覚悟してもらいますよ!」

バラモスブロス「絵里め……面倒なことにしよって……」

ことり「キングヒドラの姿が見えないけど……」

バラモスブロス「あいつならゾーマ様の命令でロートマリアに行ってる」

バラモスブロス(一人でこいつらを相手にするのは……)

バラモスブロス「わしの屈強な下僕たちよ!共にこの人間共を討ち滅ぼすぞ!」

魔物「「「「「「「「「「おおーーー!!」」」」」」」」」」
126: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 18:39:30.60 ID:VfEAZYr10.net
海未「どうやら本当にキングヒドラはいないようですね」

穂乃果「おかげで敵の数が多いよー」

希「こういう時はさっさと敵の大将を討ち取るのが定石やん」

海未「そうですね。早々に敵を烏合の衆としてしまいましょう」

希「なるべくバラモスブロス以外は無視で行こ!そんで敵が溜まってきたら全体攻撃で一気に倒していくやん」

ことり「それが一番近道だね」





―エロシア帝国西の大地―

絵里「狼牙突き!」

 絵里が渾身の一撃をにこに対して放つと
 にこは素早く左手に持つ短剣で絵里の槍を受け流した
 そしてすぐに右手の短剣で絵里を狙う

絵里「くっ」
127: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 18:40:17.38 ID:VfEAZYr10.net
 だが絵里も左手の盾でこれをガードする

絵里(気に喰わないわね本当に……まさか私と差しで戦える人間がいたとはね……)

絵里(でもそんな存在は求めてないの。すぐに消してやるわ)

にこ(やっぱ一国の聖騎士長……簡単にはいかないわね……)

にこ(スピードは私が勝ってる……けどパワーは負けてる……)

にこ(なんとかスピードで勝負するようにしないとね……)

絵里「ここまでやれるとは正直思いもしなかったわ……褒めてあげる」

にこ「そりゃどうも」

絵里「敬意を表してって言うのかしら?全力で殺してあげる」

にこ「あんたが敬意なんて言葉を知っててびっくりね。さっさと全力できなさい」

絵里「ふふっ、あなた……スピード勝負でなら負けないとでも思ってるんじゃないかしら?」
128: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 18:40:46.27 ID:VfEAZYr10.net
にこ(……)

絵里「沈黙ってことは図星のようね。見せてあげるわ!疾風突き!」

 絵里の攻撃に対してにこはすぐに回避の姿勢をとった
 しかし回避の姿勢をとったとき……
 すでに絵里の槍はにこを捉えていた

にこ(なんなの……この速さ……)

にこ「くっ!」

 にこは痛みに耐えながら必死に右手を絵里に振りかざした

絵里「おっと!危ないわね……」

 だが絵里は回避に成功し
 にこの刃は頬にかすり傷を与えるので精一杯であった

絵里「どう?パワーは落ちちゃうけどすごい速さだったでしょ?」

にこ(確かに……結構効いたけど思ったよりは入ってないわね……)
129: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 18:41:23.17 ID:VfEAZYr10.net
絵里「わかったかしら?私は戦況に応じてスピードやパワーの配分を瞬間的に変えれるの」

絵里「あなたみたいな自分の身のこなしに自信を持っている奴も私にとってはいいカモなのよ」

にこ「せこいことしてくれるわね……」

絵里「戦いなんて生きるか死ぬかよ?甘いこと言わないでくれる……」

にこ「ああ、そういうつもりで言ったんじゃないのよ。ただ……お互い様ね」

絵里「どういう意味かしら……」

にこ「すぐにわかるわ……ほら、そろそろよ。あんたの頬のかすり傷から体中を蝕んでくれるわ」

絵里「……!?」

絵里(なに!?意識が……薄れていく……)

にこ「奥の手を隠してるのはこっちも同じなの。そのまま眠りなさい」

絵里(今わかったわ……私の麻痺毒を見破ったのはこいつ……)

にこ「安心しなさい……ただの強力な睡眠薬だから」
133: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:40:11.59 ID:VfEAZYr10.net
―バラモスの城―

海未(バラモスブロスを集中して狙いたいのですが……敵が多すぎます……)

穂乃果「囲まれちゃったよ……ギガスラッシュ!」

ことり「バギクロス!」

希「ベギラゴン!」

魔物「「「「「ぎゃーーー!」」」」」

 三人は強力な広範囲攻撃でなんとか周囲の魔物を倒していく

ことり「海未ちゃん!」

海未「はい!こちらの攻撃で魔物が怯み始めています!今が好機です!」

バラモスブロス「お前たち!怯むな!敵を滅ぼせ!」

魔物「「「「「おおーーー!!!」」」」」」

魔物B「いなずま斬り」

ことり「喰らわないよ!」
134: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:40:41.89 ID:VfEAZYr10.net
 ことりは魔物の攻撃をしっかりと受け止めた
 しかし背後から……

バラモスブロス「ネクロゴンドの波動!」

ことり「きゃっ!?」

 バラモスブロスの攻撃がことりを襲う

穂乃果「ことりちゃん!?」

バラモスブロス「邪悪な爪!」

穂乃果「くそっ」

 そして続けて穂乃果にも襲いかかるが
 穂乃果はなんとか受け止めることができた
 しかし……

魔物A「メラミ」

 背後から魔物の攻撃を喰らってしまう
135: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:41:03.58 ID:VfEAZYr10.net
海未(バラモスブロス……多数派の戦い方を心得てますね……)

海未(おかげでこちらはバラモスブロスとまともに対峙すらできていない……)

海未(周りの魔物に手こずらされてる場合じゃありません!)

希「どうする海未ちゃん?」

海未「このままじゃ拉致があかないです……全員が同時に自分の最大の攻撃をバラモスブロス目掛けて放ってください!」

穂乃果「のったよ海未ちゃん!」

バラモスブロス「まずい!なんとしてもやつらを止めろ!」

魔物「「「「「うおおおおおーーーーー!!!」」」」」

海未「周りの魔物の攻撃は死なない程度に無視してください!この一撃にかけましょう!」

ことり「わかった!」

希「任しとき!」
136: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:42:38.04 ID:VfEAZYr10.net
魔物A「メラミ!」

魔物B「いなずま斬り!」

魔物C「ギラ!」

魔物D「かえん斬り!」

魔物E「イオラ!」

海未(ぐっ……かなり効きました……)

海未(三人は……無事なようですね……)

海未「行きますよ!シャイニングボウ!」

穂乃果「ギガスラーッシュ!」

ことり「バギクロス!!」

希「ベギラゴン!!」

バラモスブロス「ぬわああああああああああーーーーー」バタッ
137: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:43:03.53 ID:VfEAZYr10.net
海未(よし!)

魔物F「嘘だ……バラモスブロス様が……」

穂乃果「やった!一気に片付けるよ!」

魔物G「おのれ人間共……敵討ちだー!」

魔物「「「「「「「「「「うおおおおおおおおーーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」

穂乃果「ここからは楽勝だよ!」

海未「気を抜かないでくださいよ、穂乃果!」

希「三人とも!後始末は任していい?」

海未「にこですね……わかりました!希だけでも先に戻ってください!」

希「了解や!」





―エロシア帝国西の大地―

絵里(まずい……意識が……)
138: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:43:31.77 ID:VfEAZYr10.net
にこ「勝負ありね」

絵里(……舐めんじゃないわよ!)

にこ「!?」

 なんと絵里は自らの太ももに槍を突き刺した

にこ(痛みで強引に眠気を飛ばした!?)

絵里「ベホイミ」

 そしてすぐに傷を回復する

絵里「……誰も私に逆らうな!!……誰も私の上に立つな!!」

にこ(……)

絵里「この国に私より強い奴なんていないのよ……全てが私の思い通り……」

絵里「繁栄も滅亡も私の自由なの!誰も私の上になんて立たせない!」
139: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:44:02.83 ID:VfEAZYr10.net
にこ「確かにこの国の中では一番強い。国王もあんたに全幅の信頼を置いてるようだし言っちゃえばなんでも思い通りになるわね」

にこ「弱肉強食ねえー。過去のトラウマに引きずられて頑張って強者になったつもりかも知れないけど……」

にこ「私から見たらあんたはまだまだ弱者よ!それも魔物の掌で踊らされてる滑稽で質の悪いね」

絵里「もういいわ……二度と喋れなくしてあげるから」

にこ(互いにベホイミが使える……そして実力が拮抗してるから簡単に決着はつかないわね……)

にこ(長期戦……先にMPの尽きた方の負けね……)

絵里(迂闊に攻撃できなくなったわね……ああいう小細工を弄する相手には機を狙って決定的な一撃が必要……)

絵里(そして回復の隙を与えず追撃に出て一気に決める……)

にこ(行くわよ……)

 にこが勢いよく絵里に向かっていき
 両腕の刃で絵里に斬りかかった

絵里(かすり傷一つが敗北に繋がる!)
140: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:44:40.48 ID:VfEAZYr10.net
 絵里は槍と盾でにこの短剣をしっかりと抑える

にこ(それなら……)

 にこは体を反転させて宙に浮き、絵里の腹部に蹴りを叩き込んだ
 だが同時ににこも大きく吹き飛ばされていた

にこ(疾風突き……本当に厄介ね……)

 にこが絵里に蹴りを入れた瞬間……
 絵里もにこに攻撃を加えていたのだ

絵里(おかしい……私はただ蹴られただけ。なのになんで?お腹に切り傷があるの……)

にこ「ベホイミ!今度は対処できるかしら?」

絵里「うっ」

 絵里の口から血が溢れ出てきた

絵里(吐血……毒!?いつのまに!?)

にこ「どう?靴の裏にこんなの仕込んでるのよ」
141: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:45:12.26 ID:VfEAZYr10.net
絵里「……ベホイミ」

絵里(あんなところにナイフが……このままじゃまずいわ!!)

にこ「毒の次は脳をグチャグチャにしてあげる。カオスエッジ」

絵里(まずいまずいまずい!こうなったら一気に決める!)

絵里「疾風突き!」

にこ(くっ……すぐに距離をとって回復を……)

絵里「させないわ!疾風突き!」

にこ(連続で!?なんとか逃げないと!)

絵里「逃がさない!疾風突き!」

にこ(三連続……まずい、足が……)

絵里「フラフラのようね……これなら狼牙突き!」

 絵里の本気の一撃がとうとうにこを捉えた
142: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:45:42.88 ID:VfEAZYr10.net
にこ(……やばい!死ぬ……)

絵里「これで終わりよ!狼牙……うっ!?」

 絵里は血を吐き出し、動きが止まってしまった

絵里(あと一歩ってところで……)

にこ「……ベホイミ」

にこ(危ない……助かった……)





 その後も死闘は続いた
 にこは毒のダメージを期待して守りに徹し
 絵里がにこを攻め立てる

 にこは絵里の猛攻に対応しきれないが
 絵里も毒に体の自由を奪われることが多くトドメを刺せないでいた





にこ(あとベホイミ一回ってところね……限界だわ……)

にこ(でも絵里も限界のようね……次の攻防が最後……)
143: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:46:14.70 ID:VfEAZYr10.net
絵里(毒がもう限界……これで終わりにしないと……イチかバチか……)

 絵里が最後の力を振り絞りにこに向かっていく

にこ(来た……この疾風突きを……!?)

絵里「雷光一閃突き!!」

にこ(疾風突きじゃない!?まずい……でも……)

 にこはガードも回避もとらなかった

絵里(どういうこと!?虚をついたはずだから回避はできないはず……でもガードくらいは間に合うはずよ)

絵里(だから一撃に賭けて……会心の一撃を狙ったのにてんてん)

 絵里の槍がにこを貫く

にこ「うわああああああああああ」

絵里(きた!会心の一撃よ!私の勝ち!)

 しかし……
144: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:46:39.64 ID:VfEAZYr10.net
にこ「ベホイミ!」

にこ(危なかった……まさか一撃で死の直前を見ることになるなんて……)

にこ「でも……終わりよ!カオスエッジ!」

絵里(ガードをしなかったのはこの一撃を確実に当てるため……)

絵里「ぐっ、うわあああああ」

絵里(まだよ……最後に道連れに……)

絵里「雷光一閃突き!」

にこ(なんて執念なの!?くそっ……)





絵里(最後の一撃は体を麻痺させるものだったのね……全く体が……口すら動かないわ……)

絵里(MPも尽きて回復もできない……あとは毒に体を蝕まれて人生終了……)

絵里(…………何がしたかったんだろう…………私)
145: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:47:21.77 ID:VfEAZYr10.net
絵里(…………………………………………………………………………………………………………)

絵里(おかしいわね……なかなか死なないわ……)

絵里(ていうか毒……消えてない?)

にこ「そろそろ……気づいたかしら……うっ……」ハアハア

絵里(生きてる……殺し損ねたようね……)

にこ「最後の一撃……麻痺させる以外に……解毒効果もつけといたの……」ハアハア

絵里(情けでもかけたつもり?)

にこ「うっ……本当は殺してやりたかったけど……あんたの妹に頼まれたから……」ハアハア

絵里(亜里沙……)

にこ「特別に……生かしておいてあげたわ……」ハアハア

絵里(逆にあなたは虫の息ね……もう数分で死んじゃうんじゃない?)
146: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:47:54.34 ID:VfEAZYr10.net
にこ「こんな時代だもの……強くないと守りたい人も守れない……」ハアハア

絵里(なんなの……うるさいわね……)

にこ「でもあんたは違う……自分より弱い奴を選んでるだけ……それは弱者のすることよ……」ハアハア

絵里(本当は……わかってるわよ……そんなこと……)

にこ「うっ……」ハアハア

絵里(くたばった?のかしら……)





絵里(だれか来たわね……)

希「にこっち!?」

絵里(爆乳魔法使いか……ってことはバラモスブロスも負けたみたいね……)

希「生きてるん?にこっち!大丈夫!?」

にこ「うっ……」
147: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:48:19.68 ID:VfEAZYr10.net
希「良かった……ベホイミ」

にこ「……はあ。助かったわ希……」

絵里(本当にしぶといわね……)

にこ「さてと……」

 にこは起き上がると絵里を縄で縛り上げた

希「さっきから何も喋らないけどどうしたん?」

にこ「ああ……私が麻痺させたから口が動かせないのよ」

希「なるほど」

にこ「もう縄で縛ったしいいわね」

 そう言うとにこは絵里の麻痺を治した

絵里「……」
148: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:48:56.73 ID:VfEAZYr10.net
にこ「せっかく治したんだからなんか喋りなさいよ」

絵里「どうするつもり……」

にこ「希!こいつに一回だけベホイミをかけて」

希「いいけど……どうするん?」

 希は絵里にベホイミをかけた

にこ「いくわよ……歯食いしばりなさい!」

 そう言うとにこは絵里の顔面を殴りつけた

絵里「……私は敗者。好きにすればいいわ」

にこ「もうしないわよ。これでチャラにしてあげるわ」

にこ「だけど私の言うことには従ってもらうわ」

絵里「勝者が絶対……当然ね……」
149: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:49:23.58 ID:VfEAZYr10.net
にこ「……あんた、私たちと来なさい!更生させてあげるわ!」

絵里「意味がわからないんだけど……」

希「ぱふぱふ」

 希は絵里の顔を自分の胸に沈め挟み込んだ

絵里「何するのよ!?」

希「歓迎の挨拶みたいな?それと絵里ちが物欲しそうな目をしてたから」

絵里「気安く呼ばないでくれるかしら!それにあなたたちの仲間になんか……」

にこ「負け犬に決定権なんてないのよ。黙って従いなさい」

絵里「くっ……」

にこ「さっきも言ったでしょ……あんたの考え方は間違ってない。ただやり方が間違ってる」

にこ「だから一緒に行きましょう。今一番調子に乗ってる奴らを倒しに」

絵里「大魔王……」
150: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:49:49.03 ID:VfEAZYr10.net
にこ「そうよ。あいつらのせいであんたみたいに人生を滅茶苦茶にされてる人たちがいっぱいいる」

絵里「赤の他人を助ける義理はないわね」

にこ「それは個人的には同感ね。でもあんた自分より上に立たれるのが気に食わないんでしょ?」

にこ「だったら大魔王の存在……無視してもいいのかしら?」

絵里「……わかってるんでしょ。私は弱い……」ポロポロ

絵里「強かったら……魔物と手なんか組まずにぶっ殺してるもの」ポロポロ

絵里「自分の弱さを隠すために……卑怯なことをたくさんしてきた」ポロポロ

にこ「人なんてそんなものよ……みんな弱い……」

にこ「だからこうやって群れるのよ……お互いに支えあうの……」

絵里(なんで……)

絵里「なんであなたは……私を見下さないの?」ポロポロ

にこ「そう?見下してるつもりなんだけど……」
151: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:50:19.80 ID:VfEAZYr10.net
絵里「ずっと欲しかった……上とか下とか……そんなものに縛られない関係が……」ポロポロ

絵里「どれだけ自分を偽っても……どれだけ地位を高めても……決して得られなかった」ポロポロ

にこ「そう……見つかった?」

絵里「ええ……一つお願いがあるの」

にこ「いいわよ、なに?」

絵里「あなたたちと大魔王討伐の旅に出てあげる……だから私を仲間にしてくれないかしら?」

にこ「どうする希?」

希「うちは歓迎するよ!」

にこ「良かったわね……絵里」

絵里「そうね」ポロポロ





絵里「というわけでこれからよろしくね」
152: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:51:44.85 ID:VfEAZYr10.net
海未「正気ですか?にこ?希?」

にこ「至って正気よ」

希「ふふっ」

亜里沙「みなさん!お姉ちゃんのことをお願いします!」

海未「うっ……わ、わかりました」

穂乃果「これからよろしくね絵里ちゃん!」

ことり「絵里ちゃんよろしく!」

海未(受け入れるのが早すぎじゃないですか?)

にこ「そうだ……みんなに言い忘れてたわ」

海未「?」

にこ「今回の件でこいつに相当イライラしてると思うから……各自一回こいつをぶん殴る権利があるから」
153: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:52:23.83 ID:VfEAZYr10.net
絵里「えっ……あなたチャラって……」

にこ「それは私限定よ」

海未「にこ!そういう重要なことは先に言ってください!ほら絵里!歯を食いしばって!」

絵里「ちょっと……亜里沙助けて!」

亜里沙「お姉ちゃん!これも償いだよ!」

穂乃果「絵里ちゃんファイトだよ!あっ、次は穂乃果の番だから!」

ことり「ことりは殴るのは苦手だから~。スティックを使おうかな?」

絵里「穂乃果とことりも!?希!助けて!」

希「そういえば絵里ち……うちの胸に顔をうずめてたよな……これはお仕置きが必要やね」

絵里「それはあなたが自分から……だれか助けてー!」





にこ「さーて、オストルマンに戻りますか」
154: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:54:53.52 ID:VfEAZYr10.net
穂乃果「真姫ちゃん!凛ちゃん!花陽ちゃん!早く会いたい!」

絵里「他にも仲間がいるの?」

穂乃果「うん!」

絵里「次の目的地はそこなのね……じゃあ先に行っててくれるかしら?」

にこ「まさか逃げるつもりじゃ……」

絵里「違うわよ……ただけじめをつけに行ってくるの」

穂乃果「どこに?」

絵里「カーン帝国」

にこ「あんた他でも良からぬ事してたんじゃ……」

絵里「ご名答!」

海未「清々しいほどのクズっぷりですね……」
155: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:55:29.73 ID:VfEAZYr10.net
絵里「デスタムーアのとこのアクバーと取引をしててね。けじめをつけてからオストルマンに向かうわ」

希「はあー、じゃあうちらも付き合うか」

海未「そうですね……デスタムーアと聞いて黙ってられません」

穂乃果「でも待ち合わせまであんまり時間ないよ?」

海未「では二手に別れましょう。穂乃果とにこは亜里沙をにこの家に送ってからルイーダの酒場で真姫たちと合流してください」

海未「私たちはカーン帝国に先に潜伏しているので後から来てください」

穂乃果「わかった!」

絵里「助かるわ、亜里沙一人をエロシアに残していくのがどうしても不安だったから」

にこ「うちには妹二人に弟がいるから退屈せずにすむはずよ」

絵里「亜里沙、いい子にしてるのよ?」

亜里沙「お姉ちゃんじゃないんだから大丈夫だよ!」

絵里「」
156: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:58:29.25 ID:VfEAZYr10.net
海未(くっ)プルプル

穂乃果(まずい)プルプル

ことり(やばいよ)プルプル

希(これは)プルプル

にこ(吹き出しそう)プルプル

絵里「……じゃああとはこの手紙をおいてきて終了ね」

海未「王にですか……なんと書いたのですか?」

絵里「見てもいいわよ!」

穂乃果「どれどれ」

一同「…………」

海未「絵里……反省してますか?」

絵里「もちろん!」
157: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/25(日) 23:59:47.88 ID:VfEAZYr10.net
―城内―

聖騎士A「王様!絵里様の部屋に王への手紙が……」

王「なに!?どれどれ……」

『   王へ

 この度旅人共を逃がしてしまったこと、全て私の責任です。責任をとる形として
この国から去ることにしました。最後にご迷惑をおかけして申し訳ありません。
 せめてもの償いとしてバラモスブロスは片付けておきました。これで少しは罪滅
ぼしが出来れば幸いです。
 わずかな時でしたが王に仕えることができたことは、私の人生の誇りです。

   元エロシア帝国聖騎士長 絵里』

王「なんだこれは……今すぐ絵里を連れ戻せ!」

聖騎士「「「「「はっ!」」」」」

王「おまえが責任を感じることなぞなに一つないのに……」

王「頼むから絵里……わしの傍を離れないでくれ……」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十四章エロシア帝国』完
158: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-WO8Q) 2015/10/26(月) 00:04:15.71 ID:9k+CHYPw0.net
十四章終了時のステータスです

穂乃果・盾・剣・はやぶさ斬り・ミラクルソード・ギガスラッシュ
Lv52・HP488・MP315・攻撃268・防御269・賢さ133・素早162

ことり・スティック・ベホイミ・ベホマラー・フバーハ・スクルト・バギクロス
Lv51・HP359・MP468・攻撃109・防御216・賢さ260・素早237

海未・弓・マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ
Lv53・HP448・MP340・攻撃224・防御262・賢さ221・素早242

にこ・短刀・短刀・スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ
Lv53・HP402・MP363・攻撃214・防御195・賢さ261・素早279

希・杖・杖・ベギラゴン・ベホマラー・ベホイミ・バイキルト・ぱふぱふ
Lv51・HP413・MP486・攻撃134・防御216・賢さ262・素早138

絵里・槍・盾・しっぷう突き・なぎ払い・狼牙突き・さみだれ突き・雷光一閃突き・ベホイミ
Lv55・HP555・MP330・攻撃278・防御255・賢さ166・素早203
182: ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ニククエ 8dc3-PPc3) 2015/10/29(木) 21:48:11.98 ID:qOk092Lq0NIKU.net
十二章
アントリアLv30

十三章
キラーマジンガLv55
ファイナルウェポンLv55

十四章
バラモスブロスLv60
キングヒドラLv55

大体こんな感じです!
185: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:29:04.01 ID:OHHxpWyz0.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十五章カーン帝国』

―カーン帝国 めし処―

絵里「海未!あなたのおごりのご飯はおいしいわ!」

海未「それは……良かったです……」ワナワナ

海未(いきなり『一番最後の人おごり!』と言って急に走り出すとは……後で必ず仕返しをしませんと……)

絵里「いやー、美味しかったわね!」

海未(出費が痛いですね……にこからのお小遣いがもう……後で武器代として多く貰いますか……)

絵里「んー……このまま穂乃果たちを待っていても暇だし、アクバーを倒しに行かない?」

希「別に構わんけど?」

ことり「九人そろってなくて大丈夫かな?」
186: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:29:38.63 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「大丈夫よ!敵はアクバーとその取り巻きだけ、四人もいれば十分よ」

海未「そういうものでしょうか?」

絵里「それに急ぎたい理由が一応あるの。カーン帝国は今ギ・ゴ・ショクに分裂しているの」

絵里「アクバーは今ギを中心に攻めてるみたいだけど、最近ショクを狙う魔物も出てきたみたい」

海未「つまり穂乃果たちが戻るまでに片方だけでも処理しておきたいと?」

絵里「そういうこと!」

海未「わかりました。アクバーの元に案内してください」





―オストルマン帝国―

穂乃果「やっと着いたー!」

にこ「亜里沙をうちに預けてきたから遠回りになっちゃったわね」
187: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:30:10.43 ID:OHHxpWyz0.net
穂乃果「でも神父さんのお墓参りも出来たし……神父さん本当に良い人だったなぁ」

にこ「そうね」

穂乃果「私も神父さんと勝手に約束してきたんだ。絶対に大魔王を倒すって」

にこ「きっと……喜んでるわ」

穂乃果「うん!あっ、もうすぐルイーダの酒場だ!」

にこ「さて……ちゃーんと修行を終えて戻ってきてるかしら?」





―ルイーダの酒場―

凛「まさかオルゴデミーラの幹部をあんなにあっさりと倒せるとは思わなかったにゃー」

真姫「セトって言ったっけ?でもピラミッドに入る前なら簡単にやられてたわよ」

花陽「それに私たちの目的は大魔王なんだからもっと強くならないとね!」
188: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:30:42.08 ID:OHHxpWyz0.net
真姫「今戦ったらムドーやバラモス、ゲマとも差しで戦えるかしら?」

ルイーダ「少し見なかっただけで随分とたくましくなったじゃない?」

真姫「そう見える?」

ルイーダ「ええ!」

 カランコロン

凛「にゃー!」

真姫「……ふふっ、久しぶりね」

穂乃果「真姫ちゃーん!凛ちゃーん!花陽ちゃーん!」

花陽「久しぶりだね」

にこ「……」

真姫「どうしたのよ?」
189: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:31:13.77 ID:OHHxpWyz0.net
にこ「いや……あんたら本当に強くなっているわね……」

真姫「でっしょー」

穂乃果「にこちゃんわかるの?」

にこ「なんかオーラというか……佇まいというか……」

花陽「他のみんなは?」

にこ「ああその話をしなきゃね……」





にこ「というわけよ」

真姫「その絵里って女……信用していいの?」

穂乃果「丸くなったから大丈夫だと思うよー」

凛「にこちゃんの家に人質もいるし大丈夫じゃない?」
190: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:31:41.34 ID:OHHxpWyz0.net
花陽「凛ちゃん……人質って……」

にこ「まあいざとなったらまた私が抑えるから」

真姫「そうね……じゃあ行きましょうか」





―カーン帝国―

絵里「さあ着いたわ。……そしてお出迎えご苦労様」

なげきの巨人「お前がエロシアの聖騎士をやめたと聞いたときはもしやと思ったが……」

なげきの巨人「我々を裏切ったな……絵里……」

絵里「そのことについては申し訳ないと思ってるわ。だからけじめをつけに来たの」

なげきの巨人「我々はバラモスブロスのように甘くないぞ……後悔させてやる」

絵里「そう……今楽にしてあげるわ」
191: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:32:10.42 ID:OHHxpWyz0.net
なげきの巨人「ほざけ!」

 なげきの巨人は大きく腕を上げ斧を振り下ろした
 だが絵里はこの攻撃を盾でしのぎ、すぐに反撃に移る

絵里「雷光一閃突き」

なげきの巨人(強い……でもこれでは届かない……デスタムーアには勝てない……)

なげきの巨人「ぐはあっ」バタッ

絵里「ふっ」ドヤア

ことり「すごい……一撃……」

希「さすが絵里ち!」

海未(それよりも絵里とタイマンで戦ったにこは化物か何かですか?)
192: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:32:40.55 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「残る敵はアクバーと取り巻きのドグマとゾゾゲル。一気に行きましょう!」





海未「絵里……なんだか敵の数が多い気がするのですが……」

絵里「大丈夫よ海未!私も何が起きてるかわからないから!」

希「ひょっとしてうちら……また絵里ちにはめられた?」

絵里「さすがにもうそんなことしないわよ!(……多分)」

デュラン「そうだな。自己紹介から始めようか。わが名はデュラン!デスタムーア様の部下の一人だ」

絵里「デュランね……ひょっとしてあなたがショクを襲っている魔物なの?」

デュラン「いかにも。そして残りの二人はズイカクとショウカク、これからロートマリアに向かう予定だ」

アクバー「話しすぎだぞデュラン」

デュラン「よいではないか」
193: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:33:15.93 ID:OHHxpWyz0.net
アクバー「ふん。……絵里、覚悟は出来ているな?」

絵里「ええ、もちろんよ」

デュラン「まあ待ておまえら。元エロシアの聖騎士長」

絵里「なにかしら?」

デュラン「それにジートパング兵士長の娘よ」

海未「なんでしょうか……」

デュラン「お前たち二人は私の相手をしてもらおうか」

アクバー「俺の客だぞ」

デュラン「ショクの将軍とやらと数人戦ったが、どいつも手応えのない軟弱者ばかりで物足りんのだ」

デュラン「手柄は全て譲るから大目に見ろ」

アクバー「全く……」
194: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:33:49.86 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「では場所を変えよう。ここでは狭いし外に出ようか」

絵里「……行くわけないでしょ」

海未「ただでさえこちらが数的不利……わざわざ二手に別れるわけがないでしょう」

デュラン「確かにそうだが……困ったな。私はお前たちとタイマンで血の踊る戦いをしたいのだが……」

デュラン「ならばお前たち二人と私の戦いに決着がつくまでは残りの二人に危害は加えない。これでどうだ?」

アクバー「勝手なことを……」

海未(こちらに条件が良すぎですね……上手くいけば敵を一人減らして乱戦に持ち込めます)

海未(それになぜでしょうか……この魔物は決して嘘をつかないように感じます)

海未「絵里……」

絵里「ええ、わかったわ。要するに先にあなただけを殺す機会をくれるってことよね」
195: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:34:16.01 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「ああ、楽しみだな」





デュラン「では先にどちらから来る?」

絵里「私から……というか私で終わらせてくるわ」

海未「気をつけてください。敵はかなりの手練ですよ」

絵里「そのくらいわかってるわ。安心して海未」

デュラン「用意はいいか?」

絵里「ええ」

デュラン「行くぞ……待ったなしだ!」

 声と同時にデュランは勢いよく地面を蹴った

海未(速いですね……絵里。さすがです)
196: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:34:43.84 ID:OHHxpWyz0.net
絵里「疾風突き!」

デュラン「ぐっ!?」

 絵里の一撃がデュランを突き刺した

デュラン「出鼻をくじかれたようだな……驚異的な速度の突きだ」

絵里「出し惜しみはしないわ。さっさと終わらせてあげる」

デュラン「ここまでやれる人間がいるとは……久しぶりに血が騒ぐな」

絵里「あなたの人生最後の戦いよ。楽しみなさい」





アクバー「暇だな……少し話でもしようか?」

希「どういうつもりやん?」

アクバー「何……ただの雑談だ。いいだろ?ジートパングの女王よ」
197: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:35:51.46 ID:OHHxpWyz0.net
ことり「もうジートパングには手を出してないよね」

アクバー「今のところはな。だがいずれデスタムーア様が世界を支配されれば、われらの干渉を受けることになるだろう」

ことり「そんなことさせないよ」

アクバー「そうだろうな……お前たちのことはよく調べてある。各地で魔物討伐の旅、ご苦労だな」

希「いきなりどうしたん?」

アクバー「お前たちには少し感謝している。敵勢力の魔物を多く葬ってくれたからな」

希「それはどうも」

アクバー「まあ我らにも被害は多少あったが、おかげでオルゴデミーラの戦力はかなり失われた」

アクバー「少し前までは世界中にオルゴデミーラの幹部がいて鬱陶しかったものだ」

アクバー「さて……ここで質問だ。ゾーマ、オルゴデミーラ、そしてデスタムーア様……いったい誰が勝者になると思う?」
198: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:36:36.94 ID:OHHxpWyz0.net
希「みんな敗者や」

ことり「うん!勝つのは私たちだから」

アクバー「ははっ、期待通りの答えだ。だが現実は違う……客観的視点から見てもな」

アクバー「お前たち人間の中には今現在限界を超えた者など一人もいない。その時点で敗北は見えてる」

希(確かにその通り……フォズ神官の言う通りや……)

アクバー「そしてゾーマ軍にはキングヒドラ、オルゴデミーラの軍にはヘルミラージュくらいしか魔王を語れるものがもういない」

希(ヘルミラージュ……)

アクバー「だが我らは五人もいる。まず私とデュラン」

アクバー「次に今ロートマリアに向かっているグラコスとジャミラス」

アクバー「そして最後におまえもよく知っている……ムドーだ」
199: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:37:08.51 ID:OHHxpWyz0.net
ことり「生きてたんだね……」

アクバー「かなり危ないところだったらしいがな……」

希「でもまだ……ゲマとかいるんやない?」

アクバー「確かに今、ゲマを中心に敗残兵がロートマリアに集結しようとしている」

希「それでグラコスとジャミラスがロートマリアに向かってるってこと?」

アクバー「ああ、奴らの企みを潰すためにな……だが我らの敵ではない」

アクバー「もうすぐデスタムーア様が天下をお取りになる。ふっ、心が踊るな!」





アクバー「遅いな……デュランの奴、相当手こずってるみたいだな」

ことり(二人共大丈夫かな……)

希(時間が経ちすぎや……おそらく一人目はもう終わってる。つまりどっちか……多分絵里ちが負けて今は海未ちゃ……!?)
200: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:39:10.22 ID:OHHxpWyz0.net
デュラン「待たせたな」

ことり「うそ……」

 ことりと希の視線に入ったのは体中に傷を残しているデュランと……
 デュランに敗れ拘束されている海未と絵里だった

希(まずい……)

アクバー「ボロボロだな……薬草はないのか?」

デュラン「絵里との戦いが終わった後に回復したら使い切ってしまった」

デュラン「まさか人間相手にこのような至福の時を過ごせるとは思いもしなかった。礼を言おう!」

アクバー(お前にこれだけのダメージと言葉を吐かせるとは……)

デュラン「私は今日はもう動けん。後の二人は頼んだぞ」
201: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:39:39.10 ID:OHHxpWyz0.net
アクバー「何を言う……元々四人ともわしの獲物だぞ」

デュラン「そうだったな……」

アクバー「さて……ドグマとゾゾゲル、それにズイカクとショウカク……始めるぞ!」





 それから一日後……

真姫「よく考えたらオストルマンからカーンって何日かかるのよ……」

にこ「まだ出発して一日よ。文句言わないの!」

凛「そうにゃそうにゃー!?あれ!?」

花陽「どうしたの凛ちゃん!?」

凛「前を!?前からこっちに飛んでくる竜がいるにゃ!?」

穂乃果「本当だ!?」
202: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:40:19.14 ID:OHHxpWyz0.net
花陽「かなり大きいよ……」

真姫「あれって……」

凛「真姫ちゃ……気づいた?」

真姫「ええ。みんな集中して!」

にこ「どういうことか説明しなさいよ!」

真姫「ムドーよ……」

花陽「思い出した!バベルの塔に行く時ムドーが乗っていた!」

穂乃果「ムドー……生きてたんだね……」

にこ「ちょうどいい機会じゃない……ここで倒してやりましょう!」

 五人の目の前に巨大な竜が着地した……
203: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-PPc3) 2015/11/01(日) 21:43:46.63 ID:OHHxpWyz0.net
とりあえずここまで
211: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:08:35.84 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「……ムドーじゃない」

デュラン「お初にお目にかかる。わが名はデュラン!デスタムーア様の部下の一人だ」

にこ「一体何のようかしら?」

デュラン「乗るがいい……仲間の元に案内してやる」

真姫「仲間に……なにかしたの……?」

デュラン「海未、ことり、希、絵里……この四人は我らに敗れ捕らえさせてもらった」

花陽「!?」

デュラン「仲間を救いたければ私と共に来い。そこで決着を着けようじゃないか!」

にこ「ここであんたを潰すって選択肢もあるんだけど?」

デュラン「別に構わないが……おそらく疑い深い同胞が人質に手をかけるだろうからおすすめはしない」

真姫「従うしかないわね……」





 五人はデュランに連れられ、カーン帝国北西部……
 アクバーの城にたどり着いた
212: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:09:11.49 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「さあ、着いたぞ!」

穂乃果「海未ちゃん!?絵里ちゃん!?」

 城内への扉……その扉の横には拘束されている海未と絵里がいた

海未(穂乃果……みんな……)

絵里(うっ……)

真姫「ことりと希はどこ!?」

デュラン「残りの二人は城内にいる。アクバーという私の同僚が捕らえている」

デュラン「さて……本来私が全員と手合わせ願いたいところだが……二人までと言われたからな……」

デュラン「お前たちのことはよく調べている。そうだな……穂乃果と凛、おまえたちは私との一騎討ちに応じてもらおう」

デュラン「残りの三人は城内に行くといい……」

真姫「わざわざばらばらになる必要ないわ!五人で一気に片付けましょう!」
213: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:09:54.70 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「私は今から話す言葉を嫌悪するがあえて言わせてもらうぞ」

デュラン「お前たちは自分たちの置かれている状況を理解するべきだ」

デュラン「ここには二人の人質、そして城の中にも二人の人質……」

デュラン「この場において我らに分があるのは自明にも関わらず、私はお前たちとの正々堂々とした戦いを望むと言った」

デュラン「先程も言ったがこのような真似を私は嫌悪する、だから二度は言わせるな、私との一騎打ちに応じろ!」

穂乃果「……わかった!」

凛「真姫ちゃん大丈夫にゃ!」

真姫「穂乃果……凛……」

デュラン「真姫……こいつらよりも自分の心配をした方がいい」

デュラン「奥には無数の魔物とそれを束ねる五人の魔物がいる。奥の方が明らかに死地だぞ」

花陽(うぅ……)
214: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:10:57.17 ID:whoIGEHJ0.net
にこ「……二手に分かれてそれぞれ魔物を倒して仲間を助ける。難しく考える必要ないわ」

真姫「わかったわ……」

デュラン「一つ警告だ……アクバーは勝利絶対主義者。手段は選ばん、おそらく大軍でひと思いに潰しに来るはずだ」

真姫「どういうつもりよ?」

デュラン「さあな……ただ少しでも戦いをフェアなものにしたいだけだ」

にこ「それはどうも」





真姫(隙を見て二人を解放できないかしら……)

にこ「無駄よ真姫……助けるには私たちが敵を倒すしかないわ」

デュラン「その通りだ……興を削ぐような真似はしてくれるなよ」

真姫「くっ……」




デュラン「さて……始めようか?」
215: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:11:40.05 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「その前に一ついい?あなたの目的って何?」

デュラン「私が求めるものは強者による己の全てをぶつけ合う戦いだ」

デュラン「ここにいる二人との生死を分ける戦いはとても心が踊るものだった」

デュラン「最初に戦った絵里には危うく右腕を持っていかれるところだったな……」

デュラン「それに最後の攻防……絵里の雷光一閃突きと私の大魔人斬り……わずかなズレがあれば私が負けていたかもしれないな……」

デュラン「次に戦った海未には体中に矢を突き立てられた……最後の一撃で心臓を射抜かれるところだったぞ……」

デュラン「そしてこれからのお前たちとの戦いもきっと心躍る物になるだろう。こんな経験は滅多に味わえる物ではない」

デュラン「だからだろうな……気持ちが高ぶってしょうがない!」

デュラン「さあ……どっちから来る?」

穂乃果「私から行く!」

凛「穂乃果ちゃん……」
216: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:12:10.93 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「大丈夫……任せて!」

デュラン「では行くぞ!」

海未(デュランと戦って一つ気づいたことがあります……)

穂乃果(海未ちゃんと絵里ちゃんを倒しちゃう相手……正直……勝つのは難しい……)

穂乃果(でも絶対に負けられない!まずは敵の戦い方を……)

海未(素早さはそれほど高くありませんが攻撃力や守備力は高い……呪文は一切使わずに物理攻撃のみ……)

海未(そして繰り出す体技が……)

デュラン「ジゴスラッシュ!」

穂乃果「!?」

凛(これって穂乃果ちゃんの!?)

穂乃果「ギガスラッシュ!」
217: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:12:39.52 ID:whoIGEHJ0.net
 穂乃果のギガスラッシュとデュランのジゴスラッシュ……
 両者は互いに激しく衝突し、弾けとんだ

デュラン「ほお……良い技じゃないか?」

穂乃果(微妙に色が違ったけど……穂乃果のギガスラッシュとほぼ同じだ……)

海未(穂乃果とデュランは戦い方が似ています……というかほぼ同じです。つまり……)

穂乃果「次はこっちから……はやぶさ斬り!」

 穂乃果の高速の二連斬りがデュランを襲う

デュラン「素晴らしい剣捌きだが……それでは足りないぞ?神速の剣技!」

穂乃果「うわあああ!?」

凛(今の……三連攻撃!?)

海未(実力差は覆せない……)
218: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:14:25.73 ID:whoIGEHJ0.net
―城内―

アクバー「ようこそ……わが城へ……」

真姫「ことり!希!」

ことり(みんな……)

希(うぅ……)

アクバー「お前たちの仲間はこのとおり拘束させてもらってる」

にこ「すぐに助けるわ!」

アクバー(さて……人質を盾に一方的な虐殺を行うか……それとも今後の為に部下に経験を積ませるか……)

アクバー(ここは私は様子を見て、部下に経験を積ませるか……それにいざとなったら人質作戦に切り替えればいい……)

アクバー「さあお前たち!こいつらを叩き潰せ!」

 ドグマとゾゾゲル、ズイカクとショウカク、それに多くの魔物たち……
 一斉に真姫と……花陽と……にこに襲いかかってきた
219: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:15:09.39 ID:whoIGEHJ0.net
アクバー(流石だな……先の二人でわかっていたことだが強い……)

アクバー(多勢に無勢……にも関わらず戦況はほぼ互角……)

アクバー(特ににこという女……状態異常を駆使してこちらの戦力を確実に減らしてきている)

アクバー(そしてこちらの回復役を真姫が集中して狙って、花陽が四体を上手く引きつけて二人の邪魔をさせないでいる……)

アクバー(良い連携だ……おそらくあと少しで戦況はあちらに傾くだろう……)

アクバー(仕方ない……確実な勝利のためにも私が動こう……)

アクバー「ドルモーア!」

ことり「きゃあああ!」

にこ「ことり!?」

アクバー「そろそろ容赦なくイカせてもらおう!ドルモーア!」

希「うあああ!」

 アクバーは不意に動き出すと拘束されている二人に攻撃を加え始めた
220: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:15:37.82 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「あいつ……ことりと希は拘束されてて身動きできないのに……」

ズイカク「そのための人質だろう?岩石落とし!」

真姫「うっ!?」

アクバー「もう十分暴れただろう?人質の命が惜しければ武器を捨てるがいい」

にこ「……キラージャグリング」

ズイカク「ぐはっ!?」

アクバー「どういうつもりだ……?」

にこ「真姫……花陽……私がヴァンクーパーで言ったこと覚えてる?」

真姫「……ええ」

花陽「うん……」

にこ「辛いだろうけど……耐えなさい!一番最悪なシナリオは見えてるでしょう?私たちは戦い続けるわよ……」

アクバー「正気か?人間はこういう手に弱いと思っていたんだが……ならば力尽くでイカせてもらうぞ!」
221: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:17:13.77 ID:whoIGEHJ0.net
―城外―

デュラン「どうした?もう疲れたのか?」

穂乃果「うっ……まだまだぁ!」

 デュランと穂乃果は互いに激しく刃を交えていた

凛(穂乃果ちゃんとデュランだとデュランが上……)

凛(多分金髪や海未ちゃんは戦い方の違いから機を狙って善戦したんだと思うけど……)

凛(戦い方が同じ穂乃果ちゃんだと勝ち目がないにゃ……)

凛(だから……凛がデュランを倒さないと四人ともここで終わり)

凛(凛なら……凛のスピードならデュランに負けない!スピード勝負に持って行って何が何でも勝ってやるにゃ!)

穂乃果「ねえ凛ちゃん?」

凛「にゃ!?」

穂乃果「それに海未ちゃんと絵里ちゃんも……なんかもう私が負けると思ってない?」
222: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:17:49.25 ID:whoIGEHJ0.net
絵里(確かに穂乃果は強いけど……私が勝てない相手に勝てるわけが……)

穂乃果「デュランってさ……デスタムーア軍の中で何番目に強いの?」

デュラン「もちろん一番はデスタムーア様だ。そしてその下にジャミラス、グラコス、ムドー、アクバー、私の五人がいる」

デュラン「我ら五人に明確な序列はない……がそれではおまえの問の答えにならないな……」

デュラン「ただ一つ言えることはデスタムーア様以外のものには負ける気がしないということだ」

穂乃果「ふーん……そっか。さっきの……こんな感じだったかなぁ?」

デュラン「ん?」

穂乃果「神速の剣技!」

デュラン「なに!?」

 デュランは穂乃果の不意の剣技に驚きを見せながらも
 なんとか……対応してみせる

デュラン「驚いたぞ……この短時間で私の技を盗むとは……」
223: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:18:17.72 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「もう少しだったのに……」

デュラン「戦いの最中も進化し続けるか……一体おまえたちはどれほど私を楽しませてくれるのか……」

デュラン「さあ……続けるぞ!」





 穂乃果とデュランの死闘は休みなく続いた
 穂乃果が剣を振るえばデュランが全霊を込めて受け止め
 デュランが剣を振るえば穂乃果が全霊を込めて受け止める

 両者の一進一退の攻防は無限に続くように思われた……
 しかし……決着の時は訪れる……

穂乃果「ギガスラッシュ!」

デュラン「いいぞ!真っ向勝負だ!ジゴスラッシュ!」

 穂乃果とデュランの攻撃がまたしても激しく衝突した
 そして互いに相殺される……はずだった……
224: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:20:34.14 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果「うわあああ」

 デュランの攻撃が……
 穂乃果の攻撃を力尽くで押し返した

デュラン「どうやら終わりが見えてきたな……最初は少し物足りんと思ったが、戦いの中で進化していくおまえと互角の戦いができた」

デュラン「だがそれでも私の方が上だったようだ……良い戦いになった、礼を言おう……」

穂乃果(穂乃果は……また負ける……)

デュラン「あとは私と凛の戦いを見守っていてくれ……せめてもの弔いだ。お前たちの墓は私が立てておこう」

穂乃果(負けるのは嫌!負けたら誰も守れない!)

デュラン「出来ればお前たちを生かして何度でも戦いたいが、デスタムーア様への忠義を蔑ろにできない」

デュラン「それに野暮だな……己の命を賭して戦うから意味があるのだ」

穂乃果(負けたくない……みんなを守りたい!)

デュラン「これで終わりだ……ジゴスラッシュ!」
225: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:26:15.74 ID:whoIGEHJ0.net
―城内―

ゾゾゲル「さすがアクバー様!」

ドグマ「アクバー様の加勢で一気に片がつきましたな!」

アクバー「所詮人間とはこの程度だ。口では人質を見捨てるなど言っても動きに迷いが出ている。呆気ないものだったな」

真姫(当たり前じゃない!みんな大事な仲間なのよ……見捨てることなんて出来るわけないじゃない!)

花陽(ごねんね……ことりちゃん……希ちゃん……。私たちも負けちゃったよ……)

にこ(頭ではわかってんのよ……二人を見捨てないと……でも……)

アクバー「さて……これでこっちの仕事は終了したな。あとはデュランの方か」

ズイカク「こいつらも捕らえますか?」

アクバー「いや……もう用はないしこいつらを殺すとしよう。お前たち……好きにしていいぞ!」
226: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:27:01.19 ID:whoIGEHJ0.net
ショウカク「せっかくだ。一人ずつ殺してじっくり楽しもうじゃないか!」

ドグマ「名案だ!残ったものは仲間が目の前で死んでいく恐怖ををしっかりと顔に浮かべてくれよ」

ズイカク「そいつはこの赤髪が適任だな。いい顔をしてくれよ!」

ゾゾゲル「最初はそうだな……我らを一番手こずらせてくれたこいつから殺すか」

 ゾゾゲルはにこの右腕を掴み体を持ち上げた……

希「にこっち……逃げて……」

ことり「にこちゃん……」

花陽「うぅ……にこ……ちゃん……」

真姫(嫌だ!やだやだやだ!にこちゃん!嫌!やだやだやだ!)

ゾゾゲル「よしドグマ!おまえのギロチンでこいつの首を撥ねてやれ!」
227: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 00:27:37.94 ID:whoIGEHJ0.net
ドグマ「よしきた!うひょひょひょひょー!」

 ドグマは自分のギロチンをにこの首に押し当てる……

ドグマ「うひょひょひょ!」

真姫(お願いにこちゃん!動いてよ!にこちゃん!嫌だ!)

ドグマ「さて……あとは私がギロチンを少し動かすだけだが……抵抗一つないのか?わっはっはっはっは!」

にこ(くっ……もう体が動かない……くそっ……こんな……ところで……)

アクバー「ドグマ!殺ってしまえ!」

ドグマ「さあ!死ね!」

真姫「に……にこちゃーん!!」

 この瞬間……
 一つの命がこの世から消え去った
232: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:48:52.92 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(意味わかんない……わけでもないかも……)

ゾゾゲル「消えた……ドグマ!どこに行った!?」

ズイカク「何が起きたんだ……」

にこ(なんか一瞬ものすごく熱かったんだけど……何が起きたの?てか私……まだ生きてるのね……)

アクバー「そんなまさか……」

ショウカク「アクバー様……何が起きたんですか!?」

アクバー「ドグマは消えたんじゃない……消されたんだ。正確に言うと消し炭にされた」

ショウカク「そんな……誰に!?」

アクバー「おまえだな……真姫!」

真姫「そう……みたいね……」
233: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:49:19.52 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(やっと頭の整理ができた……)

真姫(にこちゃんが殺されそうになった時……私は叫ぶことしかできなかった……)

真姫(でも叫ぶと同時に……無意識のうちに私は炎を纏っていた……)

真姫(そして……私を纏っていた炎は私の元を離れ……ドグマを包み込んでこの世から消した……)

真姫(この感覚……以前にも一度、ラメリカでも感じたことがある)

真姫(タイムマスターと対峙したときと同じ感覚……)

ズイカク「何をしやがった!?今すぐ殺してやる!」

アクバー「待てズイカク!私の予想が正しければ……」

真姫「メラガイアー!」

ズイカク「ぬああああああああああ!」
234: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:49:47.71 ID:whoIGEHJ0.net
 ズイカクも……
 真姫も一撃で燃え尽きてしまった……

アクバー「やはり……こいつ……人間の分際で限界を超えやがった……」

真姫「やっぱりそういうことよね……超えてみれば意外と簡単な話ね……」

にこ「真姫……あんた……」

花陽「すごい……真姫ちゃん!」

真姫「心配しなくてもすぐにみんな超えられるわ。結構簡単よ!」

ことり「そんな簡単にって……」

希「言い過ぎや……」

真姫「だってそうだもん……覚悟次第でどうにでもなるわ」
235: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:50:13.67 ID:whoIGEHJ0.net
真姫(ラメリカで……ウルフデビルに国の人間を皆殺しにされた時、私は恐怖に包まれた)

真姫(でもそれは国の人間が皆殺しにされたからじゃない……もちろんこれも十分怖かったけど……)

真姫(一番怖かったのは……このまま穂乃果も凛も花陽も殺されるんじゃないかって頭の中を過ぎったこと……)

真姫(これが怖くて怖くてしょうがなくて……気づいたら私はメラガイアーを使っていた)

真姫(そして今……目の前でにこちゃんが殺されそうになって……)

真姫(メラガイアーを思い出した……そして今の私はもう使いこなせる)

真姫(証拠に力が溢れてくる……今ならいろんな技が使えそう!)

真姫「仲間を失いたくない……この気持ちが私を高みに押し上げてくれる!」

真姫「百花繚乱!」

アクバー「ぐわあああ!」
236: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:50:53.62 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「さすがね……他のと違って一撃では倒せないか……」

アクバー(まずい……こいつの刃はいつかデスタムーア様に届いてしまうかもしれない……)

アクバー(なんとしてでもここで始末しとかないと……)

アクバー「ゾゾゲル!にこを離すな!こちらには指一つ動かせない人質がいるんだ……大人しくしろ……!?」

真姫「こんな感じかしら?そーれハッスルハッスルー!」

アクバー「何をしてるんだ……!?」

真姫「よし!上手くいったわ!ハッスルダンス!」

ゾゾゲル「がはあ!」

アクバー「どうしたゾゾゲル!?貴様……どうして動けるのだ?」

にこ「さあ?真姫の変な踊りのせい?」

真姫「変って何よ!?」
237: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:51:23.73 ID:whoIGEHJ0.net
花陽「ありがとう真姫ちゃん!少し動けるようになったみたい!」

希(うちらは拘束されたままやけど……)

ことり(体力が少し回復してる!)

アクバー(……どうやら我らの敗北のようだな。だがせめて!拘束してる二人だけでも道ずれにしてやる!)

 アクバーは不意を突きことりと希に向かって駆け出した

アクバー「喰らえ……!?」

にこ「おっとさせないわよ。あんたの考えそうなことはわかってんのよ。あんたの早さじゃ私を撒けないわ」

アクバー「おまえに私が止められるか!?」

にこ「止める必要ないもの。少し時間を稼ぐだけで十分。ほら、もう追いついた。あとは頼んだわよ真姫!」

真姫「オーケー任せて!」

アクバー「くそおおおっ!」
238: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:51:46.09 ID:whoIGEHJ0.net
真姫「メラガイアー!」

アクバー「ぐわああああああああああ」





ゾゾゲル「アクバー様が亡くなった……」

ショウカク「そんな……」

にこ「あった!全く……真姫が燃やしすぎるから鍵が全然見つからなかったじゃない!」

真姫「なによそれ!?」

花陽「ことりちゃん!希ちゃん!もう大丈夫だよ!」

ことり「ありがとう!三人とも!」

希「いやー真姫ちゃんすごいなー」

にこ「じゃあさっさと後片付けをして城外の穂乃果たちと合流するわよ!」
239: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:52:23.10 ID:whoIGEHJ0.net
―城外―

穂乃果(負けたくない……みんなを守りたい!)

デュラン「これで終わりだ……ジゴスラッシュ!」

穂乃果(絶対に!勝つ!)

穂乃果「うおおおおお!いけえええええ!」

 穂乃果は……
 最後の気力を振り絞り渾身の一撃を放った

デュラン「最後まで戦い抜くその姿勢……感服した!だが私の勝利だ!」

 だがデュランの斬撃は穂乃果の斬撃を押し返すことはなかった……
 むしろ逆、押し返されていた

デュラン「どういうことだ……ぬわあああああ!」
240: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:53:01.41 ID:whoIGEHJ0.net
凛(すごい……)

絵里(今のは一体……)

海未(ひょっとして穂乃果……あなたは……)

穂乃果「なんとなくわかっちゃった……理屈じゃないんだね……」

穂乃果「穂乃果……限界を超えたみたい……」

デュラン「そうか……まだ進化し続けるか……」

穂乃果「デュランのおかげで私はさらに強くなれた。ありがとう」

デュラン「まさか敵から礼を言われるとはな……」

穂乃果「私も初めての体験だよ。お互い様だね」

デュラン「さて……私はまだ戦えるぞ。決着をつけよう!」

穂乃果「そうだね……」
241: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:54:55.14 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン「もう一度……おまえの最高のひと振りを見せてくれ!ジゴスラッシュ!」

穂乃果「もちろん……ギガブレイク!」

デュラン(残念だが結果は見えている……まさか私が人間に敗れるとは……)

デュラン「ぐふっ……さすがに限界だな……」

 デュランは徐ろに鍵を取り出し凛に投げつけた

凛「にゃ?」

デュラン「二人の手錠の鍵だ。おまえとも戦ってみたかったのだが仕方ないな……」

デュラン「おまえたち……この後の目的地が決まってないならロートマリアに向かうと良い」

デュラン「今までに味わったことのない戦いに身を投じることができるだろう」

真姫「穂乃果!凛!大丈夫!?」
242: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:55:36.88 ID:whoIGEHJ0.net
凛「あっ!?真姫ちゃんにみんな!?」

にこ「どうやら大丈夫みたいね……」

デュラン「なるほど……アクバーも負けたか……我らの完敗ということか……」

デュラン「……重ねて礼を言おう。わずかな時間だがお前たちと戦えて楽しかった」

デュラン「特に穂乃果……最後におまえと戦えたことは私の誇りとしよう……」

デュラン「もしもう一度この世に生を受けることが出来たら……また戦ってくれるか?」

穂乃果「デュランとなら……何度でも戦ってあげるよ」

デュラン「ありがたいな。地獄でおまえたちの活躍……見守らせてもらおう……」

デュラン「さあ……これで終わりだ!ジゴスラッシュ!」

穂乃果「……ギガブレイク!」
243: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:56:26.95 ID:whoIGEHJ0.net
デュラン(さらばだ穂乃果!それにその仲間たちよ!)





凛「海未ちゃんと……えーっと絵里ちゃんだっけ?拘束は外せたよ!」

絵里「ありがとう。絵里で大丈夫よ!あなたは凛って子で大丈夫よね?」

凛「うん!」

海未「穂乃果……今回はありがとうございました!」

穂乃果「なんか海未ちゃんにお礼を言われるなんて……不思議な気持ちだ」

真姫「本当に良かったわ……誰ひとり欠けずに乗り切れて……」

ことり「うん!」

希「この後はどうする?実は真姫ちゃんが限界を超えたんや」
244: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:57:15.40 ID:whoIGEHJ0.net
海未「本当ですか真姫!?」

真姫「ええ、まあ」

凛「穂乃果ちゃんと一緒だにゃー!」

真姫「穂乃果も!?」

穂乃果「えへへー」

にこ「凛……あんた一人だけ元気ね……」

凛「だって凛はデュランと戦えてないんだもん!」

花陽「じゃあ凛ちゃんもこっちでアクバーと戦って欲しかったな……」

凛「かよちん!?だってデュランの命令だし……」

花陽「あっ!?別に責めてるわけじゃないんだよ!?もちろんわかってるよ!?」
245: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 21:58:59.44 ID:whoIGEHJ0.net
希「これで限界を超えたんが二人うちらにはおる……このまま大魔王に挑めるんちゃう?」

海未「確かにそうですね……ですが私たちが足を引っ張ってしまうかもしれません」

絵里「それに次の目的地は決めてるんでしょ?穂乃果?」

穂乃果「うん……次はロートマリアに行く!」

にこ「確か魔物がそこに集まろうとしてるのよね……いいんじゃないかしら?」

ことり「そこで私たちも頑張らないと!」

花陽「そうだよね!」

穂乃果「じゃあ九人揃ったことだし……行くよみんな!」

凛「いっくにゃー!」

   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十五章カーン帝国』完
246: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 22:00:01.08 ID:whoIGEHJ0.net
穂乃果・盾・剣

神速の剣技・ミラクルソード・ギガブレイク・ビッグバン

Lv62・HP575・MP372・攻撃316・防御317・賢さ158・素早190


ことり・スティック

バギクロス・ベホイム・ベホマラー・フバーハ・スクルト

Lv55・HP385・MP503・攻撃117・防御232・賢さ279・素早254


海未・弓

マジックアロー・さみだれうち・天使の矢・シャイニングボウ・ピオリム・ベホイミ

Lv56・HP472・MP359・攻撃236・防御276・賢さ233・素早254
247: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 22:01:19.06 ID:whoIGEHJ0.net
真姫・扇・扇

メラガイアー・花吹雪・明鏡止水・扇の舞・アゲハ乱舞・ピンクタイフーン・百花繚乱・つるぎの舞・ベホイム・ハッスルダンス

Lv62・HP444・MP460・攻撃228・防御274・賢さ317・素早270


凛・爪・爪

タイガークロー・必中拳・ゴールドフィンガー・サイクロンアッパー

Lv56・HP497・MP277・攻撃292・防御270・賢さ186・素早305


花陽・盾・杖

イオナズン・ベホイム・ベホマラー・スクルト・ピオリム

Lv54・HP471・MP492・攻撃121・防御248・賢さ269・素早149
248: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-2xqX) 2015/11/08(日) 22:01:56.02 ID:whoIGEHJ0.net
にこ・短刀・短刀

スリープダガー・ヴァイパーファング・カオスエッジ・キラージャグリング・ベホイミ・ピオラ

Lv56・HP424・MP383・攻撃225・防御206・賢さ275・素早294


希・杖・杖

ベギラゴン・ベホマラー・ベホイム・バイシオン・スクルト・ぱふぱふ

Lv55・HP443・MP522・攻撃144・防御232・賢さ281・素早148


絵里・盾・槍

しっぷう突き・なぎ払い・狼牙突き・さみだれ突き・雷光一閃突き・ベホイミ

Lv57・HP574・MP342・攻撃288・防御264・賢さ171・素早210
262: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:46:14.56 ID:x8schEoh0.net
   ドラゴンクエスト~九人の女神と魔王の晩餐会~『十六章ロートマリア帝国』

 一行はロートマリア目指して歩みを進めていた

にこ「なによそのふわっとした説明は!?」

真姫「事実なんだからしょうがないじゃない!なんか絶対に譲りたくない覚悟みたいなものを強く思ったら力が溢れてきたんだもん!」

にこ「覚悟ねえー、穂乃果はどんな感じだったの?」

穂乃果「う~ん……穂乃果も絶対に負けたくない!って思ったら力が沸いてきたんだよね!」

ことり「多分それは……みんな思ってると……」

希「まあ二人の話から推測するとなんかしらの気持ちの変化や覚悟が鍵になるってことかな?」

絵里「たまたまかもしれないわよ?」

海未「確かに単純に習熟度が上がっただけかもしれませんね」

凛「考えるより動いたほうが早いにゃー!」
263: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:46:42.10 ID:x8schEoh0.net
海未「そうかもしれませんね。超えるべき者は時が来たら自然と超えるものでしょう」

花陽「うぅー歩くの疲れた」

希「もうすぐオストルマンだからそこで一回休もうか」

穂乃果「さんせー!」





―オストルマン帝国―

花陽「なんだか……」

真姫「雰囲気が……」

凛「変わってないかにゃ?」

穂乃果「言われてみれば!?」

にこ「多分……人じゃない?」

穂乃果「人?」
264: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:47:06.11 ID:x8schEoh0.net
にこ「前に来た時より人口が倍以上になってない?」

真姫「なるほど……言われてみたらそうね」

希「何かあったんやろか?」

ことり「こういう時はあれだね。とりあえずルイーダさんに会いに行ってみよう!」





―ルイーダの酒場―

にこ「酒場内も変わったわね……」

真姫「ええ。人こそ増えてるけど……なんていうのかしら?活気がない?」

ルイーダ「痛いところを指摘してくれるわね」

穂乃果「ルイーダさん!?」

ルイーダ「立ち話もなんだしあっちの席で話しましょう。せっかくだしお代はいらないわ」





真姫「どういうことなの……この状況?」
265: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:47:33.48 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「その前にあなたたち……次の目的地は決まってるの?」

穂乃果「ロートマリアだよ!」

ルイーダ「じゃあある程度の推測はたってるんじゃないかしら?」

九人「……」

ルイーダ「本当に!?なんでロートマリアを目指してるの?」

穂乃果「デュランに行ってみろって言われたから」

ルイーダ「デュラン……デスタムーアの部下ね。じゃあ今ロートマリアで何が起きてるか知らないの?」

花陽「そういえばアクバーが言ってなかった?敗残兵が集まってるって!」

真姫「言ってたわ。それでデスタムーアからは刺客としてジャミラスとグラコスを送るとか言ってたわね」

ルイーダ「ある程度は知ってたようね。今言ってたとおりこれからロートマリアで魔物による大戦争が起ころうとしているの」

ルイーダ「それでロートマリア王は各地の帝国や町に国民の避難を要請したの」
266: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:48:02.98 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「世界最強の帝国であるロートマリアに恩を売るためラメリカ帝国以外はこれを受け入れた」

ルイーダ「だからこのオストルマンにもロートマリアの避難民が大量にいるってことよ」

ことり「なるほど」

真姫「まあラメリカは無理よね」

ルイーダ「どうしてわかるの?不思議に思ってたのよ」

真姫「ラメリカは十五年前に滅んでるのよ。そして私が唯一の生き残り」

ルイーダ「そんな前に滅んでいたのにどうして情報が入ってこなかったのかしら?」

真姫「それはオルゴデミーラが時間的にラメリカを世界から隔離させていたからね」

ルイーダ「う~ん、詳しく話を聞きたいけど今はそれどころじゃないわね」

真姫「そうね。じゃあこの酒場に活気がなくなった理由を教えてもらえるかしら?」

ルイーダ「わかったわ。もう気づいたかも知れないけど、ここのお客さん……冒険家の割合が圧倒的に減ってることに気づかない?」
267: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:48:37.79 ID:x8schEoh0.net
海未「確かに武具を身につけている人がほとんどいませんね」

ルイーダ「理由は簡単……心を折られたのよ」

絵里「どういうこと?」

ルイーダ「この酒場で最も有名で力のある人たちって誰だかわかる?」

凛「この酒場を知ったのもつい最近だしなー」

海未「私たちが会ったことのある人たちでしょうか?」

ルイーダ「ええ、あるわよ」

花陽「……ツバサさんたちじゃ?」

穂乃果「あぁ~」

ルイーダ「正解よ。あの日の出来事は忘れられないわ……ちょうどあなたたち五人がカーン帝国に向かった次の日のことよ」

ルイーダ「ここに……オルゴデミーラが来たの……」
268: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:49:08.26 ID:x8schEoh0.net
九人「!?」

真姫「何が!?何があったの!?」

ルイーダ「ただ来ただけよ……特に何もしなかったわ……」

海未「何もというわけが……」

ルイーダ「本当よ。ただ……ツバサちゃんたちをここに連れてきただけよ」

にこ「ぞれってまさか……」

ルイーダ「いえ……酷い有様だったけど死んではいなかった」

にこ「良かった……けどどうして?」

ルイーダ「オルゴデミーラは一言だけ残してここを去ったわ……」

ルイーダ「『残りの人生を絶望の中で暮らしたい者は歓迎する。私に挑むが良い……』って」

ルイーダ「私たちの心を折るためにあえてツバサちゃんたちは生かされたの」
269: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:49:36.27 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「彼女たちの目を見てみんな悟ったわ……誰も大魔王には勝てないと……」

ルイーダ「みんな武器を捨てて地元に帰っちゃった。だからここに冒険家はもういないのよ……」

希「でもまだちらほら武器を持ってる人が見えるけど……」

ルイーダ「それは故郷に帰れないからよ……ここ数日で多くの町や村、国が滅んだ……」

ルイーダ「特にここから南西のアヒリカ大陸はエジプテラ帝国を含めて全滅……」

ことり「そんな……」

ルイーダ「アヒリカ大陸はオルゴデミーラ一人の手によって……わずか三日で壊滅したわ」

ルイーダ「他にもゾーマの手によってエロシア帝国や周辺の町や村も滅んでる」

にこ「……あんたのせいじゃないの?」

絵里「……そう思う?まあ弱肉強食よ……しょうがないわ」

穂乃果「ジートパングは!?」
270: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:50:06.24 ID:x8schEoh0.net
ルイーダ「ジートパングは今のところ無事よ……でも時間の問題だと思うわ……」

花陽「アステルカは!?」

ルイーダ「アステルカも無事よ……今のところあなたたちに縁がありそうな場所は大丈夫よ」

にこ「ってことは私の村もまだ大丈夫ってことね……」

海未「ですが不思議ですね……なぜいきなり大魔王が動き出したのでしょうか?」

ルイーダ「私たち人間が頑張りすぎたからよ……特にあなたたちも各地で幹部クラスを倒してきたでしょ?」

海未「怒らせてしまった……ということですか」

ルイーダ「さっきのツバサちゃんたちの惨敗と各地の襲撃、それにこれから始まるロートマリアの大戦争に人々は絶望している」

ルイーダ「戦う意思を持っている人はほとんどいない……あなたたちはどう?」

真姫「……決まってるじゃない」

絵里「そうね……私以外に調子に乗ってる奴なんてこの世にいらないわ」
271: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:50:31.93 ID:x8schEoh0.net
にこ「あんた……反省しなさいよ……」

凛「今諦めちゃったら何のために旅をしてきたの?ってなっちゃうにゃー」

ことり「そうだね、ことりも諦めないよ!」

花陽「私も頑張ります!」

海未「というか何も成さずに国に帰れませんから……私の場合……」

希「座してても滅ぶだけ……なら戦うしかないやん!」

穂乃果「こんな感じです!私たちは!」

ルイーダ「強いわね……私が見込んだとおりだわ」

ルイーダ「ロートマリア王はあなたたちみたいな戦う意志を持つ人たち急募している。きっと歓迎されるわよ」

穂乃果「わかりました!それでルイーダさん……ツバサさんたちは今どこに?」

ルイーダ「……ロートマリアにいるわよ」
272: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:51:04.19 ID:x8schEoh0.net
花陽「ツバサさんたち……まだ戦えるんだ!」

ルイーダ「それは違うわ……ロートマリアは彼女たちの故郷なの」

海未「ですがこんな時に国に帰らなくても……戦えないのならなおさら……」

ルイーダ「彼女たち……多分死ぬつもりよ。ロートマリアに着いたら……会ってみるといいわ」

穂乃果「……はい」





 その日は旅を一時中断し宿をとり、旅の疲れを癒した
 翌日……ルイーダから聞いた悲劇を胸に隠しロートマリアへの歩みを再開した





 そして数日後……
 九人はロートマリアに到着した

―ロートマリア帝国―

兵士Ⅰ「君たち……この国が今どういう状況なのか知っててここにいるのか?」
273: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:51:33.80 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「わかってます」

兵士Ⅰ「そうか……ではこの戦いの志願兵ということでいいか?」

穂乃果「はい」

兵士Ⅰ「ならば歓迎しよう。まずはこの道を先に進んで王宮におられる王に挨拶を済ませてくれ」

兵士Ⅰ「そのあとのことは兵士長の指示に従ってくれ」

穂乃果「まずは王様に挨拶だね。わかりました」





―王宮―

王「よく来てくれた……九人の勇者たちよ。国の者を代表して礼を言おう」

王「この戦いを乗り切ることが出来たら、私にできる範囲で君たちの望みをなんでも叶えることを約束しよう」

絵里(相当人手がたりないみたいね……)

王「では後のことはそこにいる兵士長の指示に従ってくれ」
274: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:51:57.61 ID:x8schEoh0.net
兵士長「最初に作戦を練るために君たちの実力を知りたい。訓練場まで来てくれないか?」

穂乃果「その前にひとつお聞きしてもいいですか?」

兵士長「別にかまわないが……」

穂乃果「ツバサさん、あんじゅさん、英玲奈さん……この人たちがどこにいるか知りませんか?」

兵士長「……知り合いか?」

穂乃果「はい」

兵士長「三人はこの宮殿にいる。あの子たちは王からの信頼も厚い人物だからな」

穂乃果「会わせてもらえませんか?」

兵士長「おすすめはしない……会えば心を折られるかも知れないぞ?」

穂乃果「大丈夫です」





―王宮 とある一室―

兵士長「ツバサ、あんじゅ、英玲奈!お前たちにお客さんだ……入るぞ!」
275: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:52:52.06 ID:x8schEoh0.net
ツバサ(誰かしら……)

 兵士長は扉を開け……
 九人を中に招き入れた

ツバサ「穂乃果……さん……」

 そこには生気のない……
 瞳に明かりの灯ってない三人がいた

穂乃果「久しぶりだね……ツバサさん……」

ツバサ「あなたたち……まだ戦うの……?」

穂乃果「うん……」

ツバサ「悪いことは言わないわ……止めときなさい……」

真姫「なんでそんなこと言うの?あなたたちは私たちの目標だったのよ!?」

花陽「そうです……おかげで私たちも強くなれました」

凛「もう一回一緒に戦おうよ!」
276: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:53:16.50 ID:x8schEoh0.net
あんじゅ「少し無神経じゃないかしら……?」

英玲奈「……おまえたちも実際に味わったらわかる」

ツバサ「あいつらには……決して勝てない……」

穂乃果「それはツバサさんがまだ弱いだけです」

ツバサ「……ダメね。そんな安い挑発に乗る気力すら私たちにはないわ……」

穂乃果「挑発じゃないですよ……私と真姫ちゃんは限界を超えました。だからツバサさんより強いって言ったんです」

真姫「そうよ……まだ強くなる見込みはあるんだから。簡単に諦めないでよ!」

ツバサ「……ごめんなさいね」

穂乃果「ツバサさん!」

真姫「それじゃあ……」

ツバサ「私も限界は超えてるの……」
277: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:53:48.46 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「えっ……」

ツバサ「オルゴデミーラに戦いを挑んだ……だけど実力差は歴然。すぐに敗北を悟ったわ」

ツバサ「でもね……やっぱり負けたくなかった。絶対に勝ちたいと思った」

ツバサ「そしたらね……力が溢れてきたの。すぐにわかったわ……限界を超えたんだって」

ツバサ「だけど……オルゴデミーラは私が限界を超えた……さらにその先にいた」

ツバサ「だから……人間じゃ大魔王には勝てない……」

 ツバサの話は九人の心を折るのには十分すぎるほどであった

 ツバサたちの敗北を知ってもなお九人が折れなかったのは穂乃果と真姫……
 二人が限界を超えている事実があったからだ
 限界を超えた者は大魔王と渡り合えると思っていたからだ

 それが今……ツバサの話で否定されたのだ
 皆の心がこの瞬間……折れかけようとしていた
278: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:54:16.75 ID:x8schEoh0.net
 だがこの二人は違った

真姫「多分……あなたは本当の意味でこっち側には来てないわよ」

穂乃果「そうだね……ツバサさんの覚悟はまだまだ足りてないと思う」

ツバサ「どういうことよ」

真姫「限界を超えたとき……私にはなにか譲れないものができた。それはきっと死んでも譲らない」

真姫「だからどんなに巨大な恐怖を押し付けられてもあなたみたいに折れたりは絶対しない」

穂乃果「三人ともさ……私たちの戦いを見ててくれないかな?」

ツバサ「……」

穂乃果「絶対に三人を……このまま終わらせたりしないから」





―王宮 軍議室―

フォズ「みなさん!お久しぶりです」
279: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:54:42.91 ID:x8schEoh0.net
希「おお!……フォズ神官もこの戦いに?」

フォズ「はい……負傷者の手当が主ですけど私も戦います」

兵士長「ではこれからあなたたちの行動を指示させてもらう」

真姫「あれ?私たちの実力を調べるって言ってなかったっけ?」

兵士長「その必要はない……君たちの実力なら先ほどの会話や佇まいから推し量ることができた」

兵士長「まさか二人も限界を超えてる者がいるとは……」

兵士長「ただその前に一つ確認したい……残りの七人は……心を折られてないか?」

海未「正直な話……折れかけました。ですがもう大丈夫です。二人の心が折れてないということはまだ希望はあるということがわかりましたから」

凛「それにまだまだ凛たちも強くなるもん。次に超えるのは凛にゃ!」

兵士長「そうか……では指示を出させてもらうが、おそらく君たちは私たちの誰よりも強いだろう」

兵士長「だから君たちには各集団のボスを倒して欲しい……頼めるか?」
280: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:55:11.53 ID:x8schEoh0.net
穂乃果「はい」

兵士長「ありがとう……恩に着る」

ことり「各集団って……どのくらい敵はいるんですか?」

兵士長「そうだな……先にその話をしよう。今この世に蔓延る大魔王は三体だ……だが一昔前はもっといたそうだ……」

兵士長「破壊神や暗黒神……帝王など呼び方は違えどそういう存在がたくさんいた」

兵士長「そいつらは昔から魔物同士で覇権を争い、戦争を繰り返している。そしていつの世も人間は巻き込まれてきた」

兵士長「今回襲撃を画策してる敗残兵と呼ばれる魔物たちは今の三大魔王に敗れた大魔王の部下たちだ」

兵士長「私たちの調べたところシドー、デスピサロ、ミルドラース、ラプソーンの敗残兵がここを目指している」

花陽「そんなに……」

ことり「でもなんでこの国が狙われているの?」

兵士長「具体的な方法はわからないが……ダーマ神殿に大魔王復活の鍵があるらしい……」
281: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:55:36.14 ID:x8schEoh0.net
フォズ「どうやらダーマ神殿は人が新たな力を得るだけでなく、魔物にもなにか有益な力があるみたいです」

絵里「なるほどね……それで魔物もかつての敵と一時的に手を組んでるのね」

兵士長「そしてこの計画を止めるためにゾーマ、デスタムーア、オルゴデミーラも自分の部下を派遣している」

絵里「そいつらと手を組めないの?」

にこ「またそうやってすぐに魔物と手を組もうと……」

兵士長「それは無理だ……君たちも知っているだろう?ここ数日での大魔王の所業を……」

兵士長「あいつらは人間を根絶やし……あるいはそれに近い形にするだろう」

絵里「じゃあ手は組んでもらえそうにないわね」

兵士長「それで君たちにはダーマ神殿のある南に三人。他の方角に二人ずつ守護に入って欲しい」

海未「どうしますか?とりあえずことりと花陽と希はバラバラになった方がいいですね」

にこ「あと南が最重要地点っぽいしそこに穂乃果か真姫を置いたほうがよさそうね」
282: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:56:02.19 ID:x8schEoh0.net
真姫「問題は全体回復を使える三人とは別の方角を担当する人ね……」

絵里「それなら私が行くわ。一人で戦うのは慣れてるけどパーティーで戦うのがどうも苦手みたいなの」

にこ「いいけどあんたと一緒に組む人が可愛そうだわ」

絵里「だったらお互い勝手に戦える人で組んだほうが良さそうね」

海未「この中で集団戦より個人の方が得意となると……」

凛「にこちゃんかにゃ?」

にこ「なんでよ!?」

海未「いえ、確かににこですね。穂乃果や凛は回復魔法が使えないし、私は遠距離の方が力が出せます」

海未「おそらく汎用性の高さからにこが絵里のパートナーに適しているでしょう」

にこ「真姫はどうなの?」

真姫「私は南でダーマを守るわ」
283: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:56:57.20 ID:x8schEoh0.net
にこ「答えになってないじゃない!」

凛「じゃあ凛とかよちんと真姫ちゃんで南を担当するにゃ」

希「その三人ならバランスは大丈夫やね」

海未「じゃあ私と希が東。穂乃果とことりが西を担当しましょう」

ことり「わかった」

穂乃果「りょーかい!」

絵里「じゃあ私とにこが北ね」

にこ「まあなんだっていいわ……この際」

兵士長「では早速向かってくれ……おそらく今日か明日には敵の準備が整うはずだ」

兵士長「早ければ今夜にも戦いは始まるだろう」





 九人はそれぞれの持ち場に向かった
284: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:57:41.97 ID:x8schEoh0.net
―南の城門―

真姫「もうすぐ夜ね……」

凛「今日はもう来ないのかな?」

真姫「わかんないわ……夜襲をかけてくるかもしれないし」

花陽「可能性は高いね。人より魔物の方が夜目が利くって聞いたことあるし」

凛「へぇ~。……あっ!?」

真姫「どうしたの凛?」

凛「魔物がこっちに向かってきたにゃ!?」

花陽「全く見えないけど……凛ちゃんなら見えるもんね」

凛「みんな~!敵が来るにゃ!準備するにゃ~!」

兵士Ⅱ「本当か!?皆迎撃の準備だ!」





 南の城門に魔物の大軍が押し寄せてくる
 今この瞬間から大戦争が始まった!
285: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:58:07.69 ID:x8schEoh0.net
真姫「とんでもない数ね……」

花陽「凛ちゃん!敵の幹部クラスの魔物はいた?」

凛「うん!一番後ろに九体ほど強そうなのがいる。しかもその中の三体は明らかに別格……デュランと同じ匂いがするにゃ」

真姫「一人三体ってこと!?帰りたくなってきた……」

凛「別に味方はいっぱいいるよ?」

真姫「……そういえばそうね」

花陽「でも一体でも多く私たちが倒してみんなの負担を軽くしないと!」

真姫「その通りね花陽!凛も見習いなさい」

凛「凛だって最初からそのつもりにゃ!」





―北の城門―

ハーゴン「わが破壊神の復活のため……行くぞ!アトラス!バズズ!ベリアル!」

ドルマゲス「ラプソーン様のためにレオパルドとゲモン……共に進むぞ!」

兵士Ⅲ「来た!?あれはハーゴンとドルマゲス!」
286: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:58:51.33 ID:x8schEoh0.net
絵里「にこ?どっちとやりたい?」

にこ「どっちでもいいわよ」





―東の城門―

希「海未ちゃんがうちと組むって言うのは意外やったな」

海未「そうですか?」

希「てっきりことりちゃんと組むと思ってた。だって海未ちゃんはジートパングの兵士長の娘……」

希「立場的にことりちゃんの傍を離れたくないと思ってたから」

海未「確かにそうですね……ですがことりはそんなに弱くありません。それにもしもの時は……」

海未「悔しいですけど私より穂乃果の方が今では頼りになりますから」

希「……それってうちの命が軽く見られてる?」

海未「そういうわけではありませんよ。ただ私がもう一度二人から離れて自分を見つめ直したいだけです」

希「そっか!……それより北と南……」
287: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/15(日) 00:59:24.03 ID:x8schEoh0.net
海未「騒がしいですね……私たちも行きますか?」

希「いや……兵士長の指示を全うしよう。それに今暴れだしたのはおそらく敗残兵……まだ動いてない軍もあると思う」

海未「この騒動を聞いて他の軍が違う方面から襲ってくる……十分ありますね」

兵士Ⅳ「前方からデスタムーア軍のジャミラスとグラコスが来たぞ!」

希「ほ~ら、言ってるそばから来たみたいや!」





―西の城門―

兵士Ⅴ「こちらの幹部クラスは四体か……思ったよりは少ないな……」

穂乃果「ことりちゃん……あいつのこと覚えてるよね」

ことり「うん……キングヒドラの相手は私に任せてくれないかな?」

穂乃果「……わかった!任せたよことりちゃん!」

ことり「ありがとう!行ってくる!」

穂乃果「……あれ?穂乃果を回復してくれる人は?」
292: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:33:04.67 ID:kueVCDGB0.net
―南の城門―

真姫「……敵の士気が高いわね。もう城門が突破されてるわ」

花陽「向こうは大魔王の復活っていう目標があるけどこっちは防衛……それに最近の大魔王の襲撃で落ち込んでるもんね」

凛「こんな時こそ真姫ちゃんがどうにかするにゃ!」

真姫「何とかって……まあ敵の士気を下げて味方の士気をあげる方法ならあるわ」

凛「流石真姫ちゃん!それで?」

真姫「敵の大将を潰せばいいのよ!」

凛「じゃああのやばそうな三体を凛たちでやっつけよ!」

真姫「真ん中にいる奴は私にやらせてもらえないかしら?」

花陽「ひょっとして知ってる敵?」

真姫「ゲマよ……バベルの塔での恨みを晴らしてやるんだから」
293: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:33:33.49 ID:kueVCDGB0.net
花陽「あれがゲマ……」

凛「わかったにゃ!じゃあ残りの二体を凛とかよちんのコンビでやっつけるよ!」





ゲマ「では手筈通りお願いしますよ」

イブール「ラマダ……指揮は一旦預けたぞ!」

ラマダ「はっ!」

エビルプリースト「ヘルバトラー、ギガデーモン、アンドレアル……デスピサロ様のために共に役割を全うするぞ!」

ヘルバトラー「わかってる」

ゲマ「では私はあの赤髪を……イブールさんとエビルプリーストで残りの二人を消してください」

ゲマ「そうすればもはや人間にまともに戦える者はいなくなります」





真姫「見て!敵が動き出した!」

凛「ゲマとその部下が周りを無視して一気にダーマに向かってるよ!」
294: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:34:06.36 ID:kueVCDGB0.net
花陽「それに他のやばい二体がこっちに向かってきてる!」

真姫「凛!花陽!ここは任せたわよ!私はゲマを追う!」

凛花陽「うん!」





ゲマ「お久しぶりですね……真姫さん」

真姫「よくもあの時は裏切ってくれたわね……ぶっ倒してあげるわ」

ゲマ「あの時は本当に申し訳ないことをしましたね……どうやら私も上手く制御できずにエネルギーが暴発してしまったようで……」

真姫「そんな見え透いた嘘はやめなさい!」

ゲマ「ふっ……ならばすぐに消してあげます!ジャミ!ゴンズ!出番ですよ」

ジャミ「覚悟しろよ!」

ゴンズ「よっしゃあー!」

ゲマ「おまえの相手は部下が務めます。では私は用があるので先に行きます」
295: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:34:41.36 ID:kueVCDGB0.net
真姫「待ちなさい!」

ゴンズ「おっと……ゲマ様を追いたかったら俺たちを倒してから行くんだな!」

ジャミ「まあ倒すことができたらの話だが……」

真姫「邪魔してくれて……あんたらなんか瞬殺してあげるんだから!」





イブール「私はミルドラース様の部下イブールだ」

エビルプリースト「そして私はデスピサロ様の部下……エビルプリースト」

凛「アステルカの凛にゃ!」

花陽「えぇっと……同じく花陽です」

エビルプリースト「そうだな……手は組んだが共闘するつもりはないし分断するか……」

イブール「それがいいな」

エビルプリースト「しゃくねつ!」
296: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:35:12.29 ID:kueVCDGB0.net
 エビルプリーストのしゃくねつにより戦いの火蓋が切って落とされた
 しかしこのしゃくねつ……凛と花陽を襲うことはなかった

凛(分断が目的……)

花陽(凛ちゃんを見失わないようにしないと……)

イブール「次はかがやく息!」

 超高温のしゃくねつと超低温のかがやく息が交わることにより
 あたりは目に見える蒸気で覆われていく

花陽(凛ちゃんを見失った!?)

エビルプリースト「イオナズン!」

花陽「来る!?こっちもイオナズン!」

エビルプリースト「ほお……私の技に張り合うか」

花陽「このぐらい問題ありません」
297: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:35:45.39 ID:kueVCDGB0.net
エビルプリースト「これから全魔族の頂点に立つ者に不届きな言葉遣いだ……」

花陽「……どういうこと?デスピサロの部下じゃ?」

エビルプリースト「ふふっ……そんなもの芝居に決まってるだろ!私が絶対の強さを手に入れるための実験台だ……あいつは」

花陽「あなたじゃ無理ですよ……上に立つ器じゃない」

エビルプリースト「挑発のつもりか?それに器など関係ない。我ら魔族が従えさせる方法は強さだけだ」

花陽「もう一つ理由はあります。私がここであなたを倒す!」

エビルプリースト「希望に満ちた良い目だ……今すぐ絶望に書き換えてやろう!」





凛(蒸気が……いた!かよちんだ!)

イブール「おまえはこっちに来い!」

凛「イブール!?おまえの言うことなんか誰が聞くか!」

イブール「そうか……ならいいぞ。私は勝手にダーマに行こうかな?」
298: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:36:10.73 ID:kueVCDGB0.net
凛「くっ……すぐに片付けるにゃ!」

イブール「どうだ?仲間と離れて不安か?もう二度とこの世で会えないんだぞ!」

凛「……なんで?」

イブール「この戦争の規模がわかるか?おまえたち人間に勝ち目はない。だから全員死ぬんだよ」

イブール「もちろんおまえも私の手によってな!」

凛「それはないにゃ!みんな絶対に自分の役目を果たして戻ってくる」

凛「だから凛がおまえに勝ちさえすれば……またみんなが集まるにゃ!」

イブール「好きにほざくがいいさ……出来るだけ楽に殺してやるから安心しろ」





―北の城門―

絵里「あらー、呆気なく城門を突破されちゃったわね」

にこ「これ私たちも手貸した方が良かったんじゃないの?」
299: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:36:40.14 ID:kueVCDGB0.net
絵里「でも私たちは幹部の相手を頼まれてるんだし、他の雑魚の面倒まで見る必要はないでしょ」

にこ「まあそう言われたらそうだけど」

絵里「ほら!そろそろ出番よ……ハーゴンとドルマゲスって奴が取り巻きを連れて中に来たわよ!」

にこ「別格ね……あれを私たちで止めないとこの戦は負けみたいね」





絵里「疾風突き!」

アトラス「ぐわあああ!」

ハーゴン「何者だ!?」

絵里「ふふっ、人に名前を聞くときはまず自分から名乗るものよ」

ハーゴン「そうか……わが名は……」

絵里「まあハーゴンって知ってるから別にいいけど」

ハーゴン「」カチン
300: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:37:45.35 ID:kueVCDGB0.net
絵里「私の名前は絵里。あと少しの人生だけどしっかり覚えておきなさい」

ハーゴン「おまえたち……少し本気で暴れるから先に行ってろ」

ベリアル「わかりました!」

絵里(さすがに一対四は無理だし通してもいいか……)

にこ「絵里……あんたの挑発スキルには誰も勝てないわね……」

絵里「にこ?あなたの敵は?」

にこ「……飛んでて手が出せない」

絵里「ああ~」

にこ「とりあえず追いかけてくるわ……いずれ下りてくるだろうし」





ドルマゲス「わざわざここまで追いかけてくれるとは……くっくっくっ、涙ぐましい頑張りですね」

にこ「うるさいわね!あんたら三体ともプカプカ飛んでくれて」
301: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:38:18.77 ID:kueVCDGB0.net
ドルマゲス「悲しいなあ……悲しいなあ……今すぐ楽にしてあげますからね」

にこ「やっと戦えるってわけね。さっさとかかってきなさい!」

ゲモン「生意気な……俺が一撃で殺してやる!」

 ゲモンは勢いよく低空を飛行し右腕をにこに振りかざした

にこ「そんな単調な突進……にこには当たらないって」

 にこは華麗にゲモンの右腕をいなす
 そして自分の横をゲモンが通過しようとしたとき

にこ「一対三は疲れるし……少し大人しくしときなさい!カオスエッジ!」

ゲモン「ぐはっ」

 ゲモンの体が麻痺により硬直し
 飛行が不可となったゲモンは地面に頭を擦ることになった

ドルマゲス(人間にしては強いな……)
302: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:38:48.79 ID:kueVCDGB0.net
ドルマゲス「レオパルド……ゲモンを連れて先に行きなさい」





―東の城門―

グラコス「ジャミラス……ここはバラバラに戦わないか?」

ジャミラス「別にいいが……じゃあ我が二刀流の杖使いをやろう」

グラコス「ってことは俺が弓使いか……ゲハハハッ」

海未「どうしますか希?向こうに合わせますか?」

希「合わせるしかないんやない?うちらが離れようとしなかったら特にジャミラスなんか簡単に逃げれちゃうで」

海未「そうですね……差しでの戦いになるならあまり作戦会議は意味がなかったですね」

希「海未ちゃんそれ言っちゃう?」

海未「では自分の敵を片付けたらまたここで落ち合いましょう」
303: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:39:47.11 ID:kueVCDGB0.net
希「オーケーやん!」





ジャミラス「お前たちだな?我らの同志……デュランとアクバーを葬ってくれたのは」

希「情報早いなー。うちは負けちゃったけど確かにうちの仲間が倒したよ」

ジャミラス「そうか……おまえら全員皆殺しにしてくれる!」

希「うちもやられっぱなし嫌やから……ここはきっちり勝たせてもらうで!」

ジャミラス「しゃくねつ!」

希「ベギラゴン!」





グラコス「おまえに相談がある」

海未「……何でしょうか?」

グラコス「手を組まないか?」

海未「標的は?」
304: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:40:21.99 ID:kueVCDGB0.net
グラコス「……ジャミラスだ」

海未「!?……どういうつもりですか?」

グラコス「ゲハハハッ!実は俺は本当はオルゴデミーラ様の部下ってわけだ!」

海未「なるほど……」

海未(私と希とこの魔物で戦えばジャミラスをすぐに倒せるでしょう……)

海未(ただその後この魔物はどうするつもりなのでしょう?私たち二人に勝つつもりでいるのでしょうか?)

海未(いや……他の方角から来るオルゴデミーラ軍と合流するはず……)

海未「私たちと争わずに、一緒にジャミラスを相手にする……」

海未「つまり仲間が来るまで時間稼ぎがしたいということですか?」

グラコス「なっ!?なぜわかった!」

海未「浅はかな思慮をお持ちのようで……私ならわざわざ分断しないで二対二の形でジャミラスに戦わせますよ」
305: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:40:52.48 ID:kueVCDGB0.net
グラコス「その手があったか……それで俺と手を組むのか?」

海未「組むわけ無いでしょ……こんなおバカさんと……」

グラコス「なに!?」

海未「それよりもこの事をジャミラスに報告してあちらと手を組みましょうか?」

グラコス「それはまずい!させるか!」

海未「冗談ですよ……私一人で十分と判断しているので」

グラコス「散々コケにしてくれて……部下が来る前に始末してやる」





―西の城門―

キングヒドラ「また会ったな……まさか生きてエロシアを脱出するとは思わなかったぞ」

ことり「あなたが消えて助かったよ……簡単にバラモスブロスを倒せたから」

キングヒドラ「くっ……おまえは必ずここで殺してやる」
306: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:41:27.37 ID:kueVCDGB0.net
キングヒドラ「そしてお前の次は絵里を殺しに行こう。我らを裏切ったこと……後悔させてやる!」

ことり「させないよ……自分の役目はしっかり果たして見せる!」





穂乃果「あ~……逃げられちゃった……」

ボストロール「おまえの相手は俺だ!」

穂乃果「さっきのオルゴデミーラの部下……ものすごいスピードで宮殿の方に行っちゃったじゃん!」

ボストロール「追いたければ私を倒してから行くんだな」

穂乃果「なんでゾーマの部下がオルゴデミーラに部下を庇うの!?」

ボストロール「別に庇う気はないが……バラモス様や弟様の敵をこの手で討ちたいだけだ」

穂乃果「……そういうことか。じゃあ遠慮なく返り討ちにしてあげる!」

ボストロール「いけ!」

 ボストロールな自慢の棍棒を穂乃果目掛けて振り下ろす
307: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/16(月) 00:41:51.64 ID:kueVCDGB0.net
穂乃果「ギガブレイク!」

 しかし穂乃果の一撃によって棍棒は跡形もなく砕け散った
 そしてボストロール自身も大きなダメージを負うのだ

ボストロール(なんだこの強さは……本当に人間か……?)

ボストロール(ダメだ……俺の勝てる相手じゃねえ!なんとか逃げねぇと!)

穂乃果「逃がさないよ!神速の剣技!」

ボストロール「うわああああああああああ!」バタッ





ボルンガ「聞こえたか?ボストロールの断末魔だ!」

ネンガル「やっぱりあの子……ただ者じゃないわね」

ボルンガ「逃げて正解だったぜ……」

ネンガル「早くグラコス様と合流するわよん!」
311: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-ZA1o) 2015/11/17(火) 23:23:17.48 ID:yRqrHtwb0.net
少し補足説明をします

ロートマリア帝国の中心部は平安京みたいな条坊制になってます
東西南北に城門があり、王宮を中心に東西にA~J、南北に1~10に分類され、
合わせて400の区画に分けられています
313: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:09:41.23 ID:gI6/Rl0D0.net
―南西 A3地区―

真姫「着いた……ここがダーマ神殿ね……」

真姫(あの二匹……本当に瞬殺出来ちゃったけど少し弱すぎじゃないかしら?)

真姫「ゲマ!ここにいるんでしょ!?出てきなさい!」

神官「あの……魔物はまだ誰もここに到達できていませんよ」

真姫「えっ……本当に?」

神官「はい……私たちもこうしてダーマを守っていますけどあなたが最初にここに来ました」

真姫「どういうこと?ゲマはとっくに来てていいはずなのに……」

神官「あなたよりも前をゲマは進んでいたのですか?」

真姫「ええ……あいつは何を企んでいるの……」

真姫(敵の目的はダーマのはず……なのにここに来ないってことは他に目的があるってこと?)

真姫(わかんない……けどこういう時こそ落ち着かなきゃ)
314: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:10:06.55 ID:gI6/Rl0D0.net
真姫「私はもう少しここで待機します……まだゲマの思惑がわからないので闇雲に動けません」

神官「こちらからもお願いします!」





―南東 B4地区―

イブール「イオナズン!」

凛(かよちんと同じ技……見慣れてるにゃ!それに攻撃が単調だよ!)サッ

イブール(早いな……面倒臭い敵だ……)

イブール「ちょろちょろしやがって……すぐに消してやる」

凛「無理だよ……凛ね。気づいちゃたんだ」

イブール「いきなりなんだ?」

凛「限界を……今から超える!」

イブール「!?……まさか……いや、そんなわけが」

凛「ミラクルブースト!」
315: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:10:44.59 ID:gI6/Rl0D0.net
イブール(なんだ!?あいつの周りに漂うオーラは!?)

イブール「考えるのは後だ!かがやく息!」

凛「いくよ!」

 凛は自慢のスピードで一気にイブールとの間合いを詰めにいった

イブール「なんだと!?なぜ私の攻撃に突っ込んでくる!?」

凛「この一撃で……回復するから問題ない!」

イブール「一撃で回復!?おまえのオーラはまさか?」

凛「うっ……」

凛(調子に乗ってかがやく息に突っ込むのは失敗だったにゃ……でも……)

凛「ライガークラッシュ!」

イブール「ぐわあああああ!」

凛「やっぱりこのレベルまでいくと一撃では無理だよね……でも勝負は見えたよ」
316: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:11:37.68 ID:gI6/Rl0D0.net
イブール「おのれ……」





凛「にゃー……やっぱり次からは無闇に敵の攻撃に突っ込まないようにしないと。少しだけ回復が追いつかなかったにゃ」

凛「でもこの勝負は凛の勝ち!」

凛「凛の覚悟……それは何が何でも目の前の敵に勝つことにゃ!」

凛「だってそしたらまたみんなに会えるもん!だから凛は絶対に負けない!」

凛「よし……かよちんと合流するにゃ!多分あそこですごい爆発してるとこだよね?」





―北西 C3地区―

にこ(敵の攻撃……多彩で結構厄介ね。それに空を飛べんのも厄介だわ)

ドルマゲス「どうですか?まだ私に勝てるとお思いですか?」

にこ「ええ……確かに手こずりそうだけど負けるとは思ってないわよ」

ドルマゲス「口が達者なお嬢さんだ……悲しいなあ……」
317: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:12:04.91 ID:gI6/Rl0D0.net
にこ(確かにギリギリだけどこいつには勝つことができる……でもそれじゃダメ……)

にこ(大魔王と渡り合うためには……こいつを圧倒する力が必要!)

にこ(穂乃果や真姫と違って限界を超えてないってことは私の覚悟はまだまだ甘いってことね……)

にこ(確かにそうね……ツバサが限界を超えても負けたって聞いて私の心は折れかけた……)

にこ(もう一回……自分が何をしたいのか……しっかりと意志を持つの!)

にこ「飛んでてもこっちは攻撃できるのよ!キラージャグリング!」

 にこは空中にいるドルマゲスに六本の刃を投げつける

ドルマゲス(全ては防げませんね……)

 ドルマゲスは手に持つ杖で可能な限り短剣を弾き落としていく

ドルマゲス「二本……当たってしまいましたね。ですがこの程度だと回復が追いつきダメージは残りませんよ?」

にこ「あんたの言うとおりね……この技は一本あたりの攻撃力も落ちてるし二本じゃほぼ意味ないわ」
318: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:13:20.61 ID:gI6/Rl0D0.net
にこ「だからこの技をもう一つ高みへと昇華させる!」

にこ(私の大恩人……神父さんの夢を受け継ぐこと。それが私のやりたいこと……)

にこ(ねえにこ?私の神父さんに対する思いは見たこともないやつらの脅威で折れていいものなの?)

にこ(……それは絶対違う!私は神父さんの夢……平和な世界を……みんなが笑って暮らせる世界を絶対作る!)

にこ(それに今は……同じ夢を共有できる馬鹿たちもいる。だから……)

にこ「力を貸しなさいレブレサック!ゴッドジャグリング!」

 ゴッドジャグリング……八本の刃がドルマゲスを襲う

ドルマゲス「数が増えただけですか?ということは一本の威力が落ちてるはず……何も解決していませんよ!」

にこ「勘違いしないでちょうだい……数も……威力も……速さも……さっきの攻撃より全部上よ!」

ドルマゲス「なに!?」

 ドルマゲスは一本目の短剣を杖で弾き返した
 しかし短剣と同時に自身の杖も大きく弾いてしまう
319: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:13:56.15 ID:gI6/Rl0D0.net
ドルマゲス(一本でこの威力ですか!?まずい!?あと七本も受けきれない!?)

ドルマゲス「ぐがあああああ!」

にこ「一本弾かれたみたいね……まだまだってことかしら?でもこの戦いは決まりね」

ドルマゲス「くそおおお……私はまだ……」

にこ「止めはしっかり刺してあげる……ナイトメアファング!」





にこ「真姫の言ってたとおり限界を超えると力が溢れてくるわね……」

にこ「さて次は……絵里のところに言った方が良いかしら?でも絵里なら一人で大丈夫だろうし……どうせまた個人行動になるもんね……」

にこ「ってことはゲモンとレオパルドだっけ?あいつらを追いかけた方が良さそうね」





―南西 B1地区―

穂乃果「あの脳筋の魔物とオカマの魔物……どこに行ったんだろ?」
320: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:14:20.65 ID:gI6/Rl0D0.net
穂乃果「王宮近くまで戻ってきたけど……あいつらの狙いはダーマなんだよね……」

穂乃果「ってことはダーマに向かったのかも!?急いで追わないと!」





ゲモン「痺れが取れてきたな……!?あそこに人間が一人でいるぞ!?」

ゲモン「さっきの憂さ晴らしだ……不意打ちで殺してやる!」





穂乃果「ダーマはここから南だよね……ん!?」

ゲモン「死ねえええーーー!」

穂乃果「また新手……もう!穂乃果も怒ったよ!ギガブレイク!」

ゲモン(やべえ!躱さねぇと死ぬ!?)

穂乃果「……躱されちゃったか。しかも飛ぶなんてずるいよ!」

ゲモン(躱した!?冗談じゃねえ……掠っただけでこのダメージ……やばすぎる……)

ゲモン「レオパルド!上空に待機してあいつの間合いに入らないようにするぞ!」
321: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:14:54.50 ID:gI6/Rl0D0.net
穂乃果(う~ん、ギガブレイクでもギリギリ届くけど躱されそうだなー……新技使っちゃおうかな?)





―北東 E3地区―

絵里「くっ……卑怯な真似をしてくれるわね。先に行かせたと思わせた他の仲間に攻撃させるなんて……」

ハーゴン「差しの決闘と戦争を勘違いしているんじゃないか?」

絵里「勘違いしてないわよ……ただ腹が立っただけよ」

ハーゴン「ふふっ、お前の負けだ。さあ止めだ……お前たち、誰が止めを刺したい?」

アトラス「俺に殺らせてください……最初に一発貰ってるんでそのお礼をしたいんですよ」

ハーゴン「いいだろう」

絵里(なんとか逃げないと……)

ベリアル「おっと逃がさねえぞ!イオナズン!」

絵里「うわあああああ」

アトラス「おいおい……殺すなよ?」
322: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/19(木) 00:15:37.38 ID:gI6/Rl0D0.net
絵里(このままじゃ殺されるわね……殺されたくないし降伏しちゃおうかしら?)





―南西 C5地区―

花陽「」

エビルプリースト「はあ……はあ……まさかこの私がここまで手こずるとは……」

エビルプリースト「少し身を隠したほうがいいな……今他の人間と戦うのは非常にまずい……」





凛「多分この辺だと思うだけど……!?」

凛「かよ……ちん……かよちーん!?」

エビルプリースト「くっ……新手か……」

凛「おまえがかよちんを殺ったの!?絶対に許さないにゃ!」

エビルプリースト(なんとかここは逃げたいところだが……イブールの奴は負けたのか……?)

凛「殺してやる!!」
329: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a) 2015/11/20(金) 01:24:53.98 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
―南東 H3地区―

希「いやー、強いやん……これはうちもやばいかもしれへん」

ジャミラス「なるほど……まだ余裕がありそうだな」

希「そんなまさか……いっぱいいっぱいやで」

ジャミラス「ふふっ、すぐにその減らず口を叩けなくしてやろう」

魔物「我らも手伝いますぞ。ジャミラス様!」

希(城門が突破されて魔物たちもかなり王宮に侵入して来たみたいやな……やっぱりこの戦いは魔物側が圧倒的に有利や……)

ジャミラス「多勢に無勢だな……降参するか?」

希「まさか……まだウチは戦えるで?」

希(……口では余裕ぶってるけどまずいやん。正直な話、もうすぐ勝負はつく……)

希(それはウチの負けや……)





ジャミラス「愚かな人間の割にはよく戦ったな……だがおまえもここまでだ」
330: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a) 2015/11/20(金) 01:25:43.98 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希「……」

ジャミラス「デスタムーア様に力を貸すと約束するなら生かすことも考えるぞ?」

希「ウチが……受けると思う……?」

ジャミラス「最後のチャンスを棒に振って……やはり人間は愚かだな……」

ジャミラス「見よ!同胞たちよ……こうしてまた愚かな人間が一人。我らに楯突き滅びの道を辿ろうとしている」

ジャミラス「哀れ……実に哀れだ!!人間が我ら魔族に勝てる道理などあるわけがないというのに……」

ジャミラス「このジャミラスがいる限り魔族の……いや、デスタムーア様の勝利に疑いの余地はない!!」

ジャミラス「おまえたち!!私について来い!!共にデスタムーア様が統べる世界へと歩もうではないか!!」

魔物「「「「「「「「「「 ジャミラス!! ジャミラス!! 」」」」」」」」」」

ジャミラス「よろしい……物語はもうすぐ終曲だ!!我らの決意を再び確固とした物にしよう!!」

ジャミラス「この人間は我らの未来に向けた生贄だ!!皆その目に刻み込むのだ!!頭に思い浮かべるのだ!!」

ジャミラス「我らに楯突く愚か者の末路を!!そして我らの約束された勝利という名の未来を!!」

ジャミラス「さあ……死ね!!」
331: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a) 2015/11/20(金) 01:26:21.88 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希(どうやらここでウチはゲームオーバーみたいやね……)

希(でも……ウチが死んでも穂乃果ちゃんたちなら何とかしてくれるはずや……)

希(……穂乃果ちゃんたちが何とかしてくれる?それでええの?)

希「ベギラゴン!」

ジャミラス「!?……まだ戦うのか?」

 ジャミラスは希の不意打ちに反応し上空に逃げる

希「まだ……負けちゃいけないと思うんや!」

ジャミラス「どういうことだ?」

希(ウチは臆病もんや……自分の夢を自分で語れない……)

希(ウチの夢はルテノン神殿で危険な魔法を研究しなくてもいい……そんな世界を創ること……)

希(でもいつもカードを言い訳に逃げてきた……自分で動くのが怖いから……)

希(だけど逃げ続けているうちに光が差し込んだ……それが穂乃果ちゃんたちだった)
332: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a) 2015/11/20(金) 01:26:48.23 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
希(穂乃果ちゃんたちになら……ウチの夢を託せると思った。だから仲間に加えてもらった……)

希(……加えてもらっただけ……、ウチは穂乃果ちゃんたちに何をしてあげれた?自分の夢を無理やり投影し……押し付けるだけ……)

希「ねえ知ってる?占い師は自分で自分のことを占ったらいかんのよ」

希「どうしても主観が入るからね……ちゃんと占えないんよ」

ジャミラス「だからなんだというのだ!?」

希「今までうちは……他人を利用して自分を占ってた」

希「今からうちは自分で自分を占う……」

ジャミラス「主観が入るから占っちゃいけないんじゃないのか?」

希「そうなんよ……だから占うっていうよりも自分の決意を示すって感じかな?」

希(自分で自分を占えば主観が入る……つまり裏を返せば自分の決意を見ることが出来る……)

希(これで最後……これから先の未来はカードやない!ウチが決める!)

希(……このカードや。……!?)
333: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (HappyBirthday! 8dc3-B01a) 2015/11/20(金) 01:27:14.22 ID:Hulp+ldA0HAPPY.net
ジャミラス「何が引けたのだ?」

希「正位置の世界……ウチの勝ちや!」

ジャミラス「何を引いたかで勝敗が変わるわけがないだろ!?」

希「確かにカードは気休めや……ウチもこれから先は頼らないって決めたからね」

希「でも言ったやろ?これは占いじゃない……ウチの決意を示すものや!」

希(今なら……真姫ちゃんと穂乃果ちゃんが言ってたこと……よくわかる)

希「自分の夢は……自分で語る!ギラグレイド!」

ジャミラス「ベギラゴンじゃない!?まさか……ぐわあああああ!」





魔物「嘘だ!?ジャミラス様が……」

希「これでうちも……限界を超えたっちゅうことやね」

希「さあて……海未ちゃんと合流しないと……でもその前に目の前の掃除が先やな」

魔物「ジャミラス様ああああああああああ!」
341: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:22:11.44 ID:pexrl3Vj0.net
―南東 B1地区―

海未(敵がどんどん増えてきます……魔物たちにかなり侵入されている様ですね……)

海未(早くこいつを倒して私も助太刀に行かなくては……)

グラコス「ゲハハハッ!時間が経つほどおまえたちには不利な状況になるぞ!」

海未「別にこのくらいの雑兵が増えても問題はありません……というかこの魔物はデスタムーア軍ではないのですか?」

グラコス「わしとともに潜入してたスパイだ……皆オルゴデミーラの配下よ」

海未「なるほど」

グラコス「雑兵がいくら増えても同じと言ったが……こいつらはどうかな?後ろを見てみろ!」

海未「言われなくても気配は感じています」

ネンガル「遅くなったわん」

ボルンガ「まずはこいつですか?」
342: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:22:38.33 ID:pexrl3Vj0.net
海未(どうやら雑魚じゃないですね……思うように時間を稼がれてしまったということですか……)

グラコス「さあ、時間稼ぎは終了だ。すぐに殺してやろう!」





―南西 H1地区―

ことり「はあ……はあ……」

キングヒドラ(くっ……やまたのおろちの時から合わせて三回こいつと戦ってるが……)

キングヒドラ(そのせいで互いの動きが手に取るようにわかってしまう……)

キングヒドラ(まさか人間一人にここまで苦戦することになるとは……)

ことり「フバーハ」

キングヒドラ「またそれか……」

ことり「だって……これをしたらあなたの息攻撃はほとんど効かないもん」
343: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:23:09.00 ID:pexrl3Vj0.net
キングヒドラ「確かにそうだ……そしておまえの回復力があれば攻撃を受け続けても一瞬で全快してしまう」

ことり「バギクロス」

キングヒドラ「だが攻撃手段がそれだけじゃ……ジリ貧だぞ?かがやく息!」

 キングヒドラはかがやく息でことりのバギクロスを相殺する

ことり「でもそっちだって決め手はない!」

キングヒドラ「おまえと違って私は物理攻撃も得意だぞ?」

ことり「だったら噛み付いてきなよ?」

キングヒドラ「そしたらおまえは0距離でバギクロスを放つだろ?流石にそれは防げない……」

キングヒドラ(互いに決定打はなし……さて、どうしたものか?)

ことり「……やっぱり私はサポート専門。一人で戦うべきじゃない」

キングヒドラ「何をいまさら……」
344: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:23:35.10 ID:pexrl3Vj0.net
ことり「穂乃果ちゃんと一緒に戦ってたら今頃もう倒してたのかな?」

キングヒドラ「舐めるなよ……決め手こそないもののこのまま戦いが長期化すれば、いずれMPの尽きたおまえが敗北する」

ことり「ってことはことり一人じゃ勝てないってことか……」

ことり(でもね……穂乃果ちゃんや海未ちゃんに守ってもらうだけのことりは嫌なの)

ことり(二人は私の憧れ……いつも前を向き続けて、私を引っ張ってくれる穂乃果ちゃん)

ことり(次の兵士長になるために毎日修行をして……さらに自分のことだけじゃなくて周りのみんなを支えてくれる海未ちゃん)

ことり(私の目には二人が眩しく写る。だって私は王女として何も成そうとしていない……)

ことり(むしろ人質になってお母さんに迷惑かけてたっけ?だから二人に追いつきたい!)

ことり(私はいずれお母さんの跡を継いでジートパングの女王になる。だから私は二人を守れる力が欲しい!)

ことり(だって……国を治める者は民を守る義務があるから)

ことり(いつまでも二人の背中を追いかける……守られ続けることりはもうお仕舞い)
345: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:26:06.90 ID:pexrl3Vj0.net
ことり「確かに私の攻撃手段は一つだけ……だったらそれを極める……」

キングヒドラ「ん?」

ことり「憧れるのはもう止める……バギムーチョ!」

キングヒドラ「無駄だ……かがやく息!」

ことり「それはこっちのセリフ……あなたの息では相殺できない!」

キングヒドラ「そんな馬鹿な……うわあああああ!」





ことり「これは警告だよ……ジートパングには絶対手を出させない!もし手を出したら王女として私が全力で倒しに行く!」

ことり「例え地の底まで逃げ続けようとも……必ず追いかけて制裁を加えるから」

キングヒドラ「では私が……最初の制裁か……」

ことり「そうだね……バイバイ」
346: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:27:10.14 ID:pexrl3Vj0.net
キングヒドラ「くそっ……」

ことり「これでことりも強くなれたかな?城門に戻ってお手伝いしないと!」





―南西 A3地区―

真姫(王宮のほうが騒がしいわね……)

神官「どうやらゲマは襲ってこない様子です……それよりも王宮付近で戦闘音が聞こえます。そちらに手を貸して上げてください」

真姫「ゲマの動きが不安だけど……確かにじっと待ってるよりかは少しでも魔物の相手をした方が良さそうね」

真姫(もう王宮付近まで敵が来てるって……他のみんなは大丈夫かしら?)





真姫「さっきの音はこの辺よね……って何これ!?うわあああああ!」





―北西 B1地区―

にこ「レオパルドとゲモン……どこに行ったの?」
347: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:27:56.52 ID:pexrl3Vj0.net
にこ「すぐそこでおっきな音が聞こえるけど……まさかあいつら?」

にこ「どっちにしても王宮付近であんな騒ぎがあるならほっとくわけにはいかないわね」





にこ「この辺ね……さっきの音は……ってうわあああああ!」





―南西 B1地区―

穂乃果「あちゃー、やっぱりギガブレイクもこの距離だと躱されちゃうかー」

ゲモン(やべえええええええええええ!この距離でも届くのかよ!?)

ゲモン(ぎりで躱せたけど関係ねえ……もう逃げちまったほうがいいんじゃないか?)

穂乃果「じゃあ使っちゃいますかー新技!」

ゲモン「ってレオパルドの奴がいねえええええ!先に逃げたか!?ってえっ!?新技!?」

レオパルド(うまくいった……隙を見て上空から地上に降りてやったぜ)
348: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:28:22.96 ID:pexrl3Vj0.net
レオパルド(このまま建物を利用して隠れながら逃げてやるぜ!)

穂乃果「ふうー……ビッグバン!」

ゲモン「なっ!?ぐわああああああああああ!」

レオパルド「ん?うわああああああああああ!」





真姫(なんなの今の攻撃……こんな技が使える敵がいるの?)

真姫(こんな攻撃……私と同じで限界を超えてるようにしか思えない!)

真姫(でも絶対負けないわ……多分敵はこの奥……ってあれ?)

真姫「魔物……でもボロボロね。とりあえず止めを刺しておこうかしら?」

レオパルド「うぎゃああああああああああ!」

真姫「多分この魔物もさっきの攻撃に殺られたんだわ……きっと近くに……いた!ってあれ?」
349: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:29:08.49 ID:pexrl3Vj0.net
ゲモン「くっ……そが……」

穂乃果「いやー初めてだから上手く決まらなかったよ」

にこ「何が上手く決まらなかったよアホのか!」

真姫「穂乃果とにこちゃん?」

穂乃果「あっ!真姫ちゃーん!」

真姫「……ひょっとしてさっきの巨大な爆発は穂乃果の仕業?」

穂乃果「そうだよ!」

真姫「このアホのかー!巻き込まれて死ぬところだったじゃない!」

にこ「そうよ!周りを確認してから使いなさいよ!にこも死ぬかと思ったわよ!」

穂乃果「うっごめんなさい……でも二人がこんなとこにいると思わないよ!」
350: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:29:37.54 ID:pexrl3Vj0.net
にこ「確かにそうね……あんたなんでこんなとこにいるのよ?」

真姫「ダーマでゲマを待ってたらここら辺だ騒がしかったから。にこちゃんは?」

にこ「わたしはここでくたばってるゲモンとレオパルドって魔物を追いかけて」

真姫「レオパルド……ひょっとして黒い飛んでいる犬みたいな奴?」

にこ「そう!それよ!」

真姫「穂乃果の一撃で瀕死になってたから止めを刺しといたわ」

にこ「そっありがとう。それで穂乃果は?」

穂乃果「脳筋の魔物とオカマの魔物を追いかけて来たんだけど……ダーマに行かなかった?」

真姫「今のところダーマにたどり着いた魔物はいないわよ」

穂乃果「じゃあどこに行ったんだろ?」
351: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:33:09.91 ID:pexrl3Vj0.net
 キラーーーーーーーーーーン

にこ「ねえ……東の方に巨大な氷があるけど」

真姫「私たちの中にヒャド系の魔法が使える人っていた?」

穂乃果「敵だね……しかも主力だと思う。行こう!」





―南東 B1地区―

穂乃果「いた!あいつらだ!」

ボルンガ「まずい!?ここまで追ってきたか!?」

真姫「こんなに魔物が……なんて数なの!?」

にこ「見て!海未よ!この数を一人で相手にしている」

グラコス「くそっ……どうやらお前の仲間が来たみたいだぞ……」
352: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:35:15.82 ID:pexrl3Vj0.net
海未「穂乃果と真姫とにこ?なぜここに?」

真姫「話は後よ。手伝うわ海未!」

穂乃果「待ってて海未ちゃん!」

海未「……申し訳ありませんが三人とも。手出し無用でお願いできませんか?」

にこ「はっ!?何言ってんのよ海未!?」

海未「言葉では表しにくいのですが……このくらいの敵は私一人で制圧できるようにならなくてはいけない気がするのです」

海未「それにすぐ終わらせます。少しだけ待っててください」

穂乃果「……わかった」

海未「ありがとうございます」

真姫「いいの穂乃果!?」
353: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:35:51.02 ID:pexrl3Vj0.net
穂乃果「うん!海未ちゃんが任せてって言ってるんだもん」

にこ「なら黙って見てるしかないわね」

真姫「それもそうね……」

グラコス「馬鹿だな……せっかくお仲間が助けに来たというのに……」

海未「一つ聞きますが……あなたの仲間は全員ここに集まったと見てよろしいのでしょうか?」

グラコス「ああ……全軍でおまえを片付けてやる」

海未「ふふっ……馬鹿はあなたですよ」

グラコス「なに!?」

海未「一箇所に集まったせいで……全滅ですよ?」

グラコス「ゲハハハッ!ほざけ!自分の立場をわからせてやる」
354: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:37:36.29 ID:pexrl3Vj0.net
海未「立場……ですか」

海未(私の立場……それはジートパングの次期兵士長……)

海未(そのためには強くなり守りたい者を守れるようにならなくてはいけない)

海未(ですがこの旅では……守られることの方が多かったように思います)

海未(私もまだまだ未熟……ということでしょう)

海未(穂乃果……あなたがいつでもがむしゃらに前を走り続けられるように……)

海未(ことり……あなたがいずれ女王としてジートパングを治められるように……)

海未(隣で支え続けること……それが私の役目であり望みです!そして私の誓い!)

グラコス「どうした?急に黙りやがって……言い残す言葉が思いつかないならそのまま死ね!マヒャド!」

海未「この誓い……無碍にしていいはずがありません!私の覚悟を見せてあげます!ダークネスショット!」
355: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/22(日) 01:37:56.63 ID:pexrl3Vj0.net
 海未の矢が迫り来る氷塊を粉々に砕いていく
 そして勢いを失わずにグラコスを貫く

グラコス「ゲハアアアアアアアアアア!」





ネンガル「嘘ん……グラコス様が殺られた!?」

ボルンガ「ここは撤退だ!」

海未「誰ひとり逃がしませんよ?さみだれうち!」

ボルンガ「ぎゃあああああ!」

ネンガル「いやあああああん」





穂乃果「どうやら海未ちゃんの勝ちみたいだね」

真姫「もう出てってもいいわよね?」

にこ「後は雑魚だけだし別にいいでしょ……さっさと片付けて他のとこにも行かなきゃだし」
358: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:19:37.11 ID:o117j4AN0.net
―北東 E3地区―

絵里(このままじゃ殺されるわね……殺されたくないし降伏しちゃおうかしら?)

絵里(……って普通なら考えるかもしれないけどそれじゃあ私のプライドが許さない!)

絵里(かといって私は屈しない!って感じで死ぬのもまっぴらだわ……)

絵里(……大体魔物の分際で調子に乗ってるんじゃないわよ!私を見下してんじゃないわよ!)

絵里「本当に腹が立つ……雑魚が粋がるんじゃないわよ!!」

アトラス「なんだ?いまさら喚いても遅いぞ!さあ死ね!」

絵里「本当にむかつくわ……」

 アトラスは自慢の棍棒を絵里に叩きつける
 そして粉々に砕け散ってしまった

 絵里ではなく……アトラスの棍棒が……
359: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:20:02.92 ID:o117j4AN0.net
アトラス「なにがおきた!?」

絵里「ただ私の槍であんたの棍棒を貫いただけよ……」

アトラス「まだそんな力を隠していたか……」

ハーゴン「面倒だな……全員で一気に片付けるぞ!」

バズズ「どんまいだな……アトラス!」

アトラス「しょうがねえさ」

絵里「片付ける?調子に乗るんじゃないわよ!」

絵里「誰も私に逆らうな……逆らうやつは死になさい!」

ハーゴン「死ぬのはおまえだ!自惚れるなよ!」

ベリアル「そうだ……この圧倒的におまえが不利な状況は変わってないんだ」

バズズ「今すぐ殺してやる!」
360: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:20:48.18 ID:o117j4AN0.net
絵里「……うるさいわね。少し黙ってなさい……」ゴゴゴ

ハーゴン(なんだこの寒気は!?私が冷や汗をかいているだと……)

絵里「私に生意気言うやつなんてあいつらだけで足りてるのよ!ジゴスパーク!」

ハーゴン(なんだこの攻撃は!?まずい!)

ハーゴン「ぐわあああああ!」





絵里「咄嗟に部下を盾にするなんて……外道ね」

ハーゴン「はあ……はあ……」

絵里「でも残念、生き延びたせいであなたはさらなる地獄を見ることになる」

ハーゴン「くそっ……」

絵里「地獄に着いたら伝えなさい……私に歯向かうやつは全部殺す。大魔王だって例外じゃない」

絵里「うざったいのよ……私以外の調子に乗ってるやつを見るのは」
361: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:22:35.94 ID:o117j4AN0.net
絵里「やっぱりこの世は私の思い通りにならないとね。だから面倒だけど私が直々に殺しに行くの」

ハーゴン「いかれた女だな……」

絵里「ふふっ、ありがとう。それじゃあ死になさい……グランドネビュラ」





絵里「不思議ね……」

絵里「腹が立ったら勝手に限界を超えちゃった……」

絵里「みんな無事かしら?まあ死んだらその程度よね。ってそんな訳ないわね」

絵里「あの馬鹿たちを殺せるのなんて同じ馬鹿たちだけだわ」

絵里「……全部倒したらにこに再戦を申し込もうかしら?やっぱり負けたままは嫌だし……

絵里「さて、後は雑魚だけね。さっさと片付けて王様から褒美を貰わなくちゃ!」





―南西 C5地区―

エビルプリースト(なんとかここは逃げたいところだが……イブールの奴は負けたのか……?)
362: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:23:04.14 ID:o117j4AN0.net
凛「殺してやる!!」

エビルプリースト(くっ……やるしかないのか?)

花陽「待って……凛……ちゃん……」

凛「かよちん!?良かった……無事だったんだね」

花陽「心配かけちゃって……ごめんね……」

凛「ううん!今すぐあいつを倒すからちょっと待っててね」

花陽「ごめん凛ちゃん……あいつは私に任せてくれないかな?」

凛「でもかよちん……こんなにボロボロだよ……」

花陽「お願い……花陽を信じて!」

凛「……わかった。凛はかよちんを信じるよ!」

花陽「ありがとう……凛ちゃんは城門付近のお手伝いをしてきて……私もすぐに行くから……」
363: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:23:34.21 ID:o117j4AN0.net
凛「うん!絶対だよかよちん!」





エビルプリースト「私としては嬉しい展開だが……おまえは馬鹿なのか?」

花陽「……少し静かにしてもらえませんか?今集中しているんです」ゴゴゴ

エビルプリースト(なんだ!?この威圧感は!?……私が恐怖を感じている?瀕死の小娘相手に?)

花陽(私はいつも……みんなの後ろを付いて行くことしかできなかった……)

花陽(アステルカでは……本当は私が凛ちゃんを助けたいと言い出さなきゃダメだった。でも穂乃果ちゃんに助けてもらっちゃった)

花陽(ヴァンクーパーではにこちゃんに……ジートパングではことりちゃんに助けてもらった)

花陽(バベルの塔でみんなと離れ離れになってからは神父さんとツバサさんに……特に神父さんがいなかったら私はこの世に戻ってこれなかった)

花陽(だから強くなろう!そう決意して戦ってきた……だけどピラミッドでは凛ちゃん。カーンでは真姫ちゃんにまた助けてもらった……)

花陽(……私を助けてくれる。そんなみんなに会えて私は幸せものです……)

花陽(でもそれじゃあ……みんなに甘えるだけの私じゃもうダメなんです!)
364: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:24:10.08 ID:o117j4AN0.net
花陽(私も……みんなに頼られる花陽になりたい!)

エビルプリースト(何が起きてる?こいつの力が増大しているように感じる!)

花陽「ふぅーーー……古い自分を脱ぎ捨てるのはきっと今!!お願いします!!イオグランデ!!」

エビルプリースト(こんな小娘のどこにこんな力が!?くそっ……私は全ての魔族の頂点に立たねば……)

エビルプリースト「げはああああああああああ!」





―王宮―

兵士Ⅹ「兵士長!報告が!」

兵士長「戦況はどうだ……?」

兵士Ⅹ「東西南北……全ての城門は突破され、王宮付近まで侵入を許しています」

兵士長「くっ……やはりこの戦、我らの勝ちは0に近いな……しかし最後まで人間の意地を見せ続けねば……」

兵士Ⅹ「ですが……」

兵士長「どうした?」
365: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:24:42.07 ID:o117j4AN0.net
兵士Ⅹ「敵の主力……敗残兵連合軍のハーゴン、エビルプリースト、イブール、ドルマゲスは死亡。ゲマも逃亡した様子」

兵士Ⅹ「さらにゾーマ軍のキングヒドラ、デスタムーア軍のジャミラス、オルゴデミーラ軍のグラコスも死亡」

兵士長「グラコスがオルゴデミーラ軍?いや……それよりも今のは本当か?」

兵士Ⅹ「もちろんです!現在至急この報を全軍に知らせているところです!」

兵士長「これで味方の士気は格段に上がり、逆に敵の士気は一気に落ちるはずだ……この戦……我らが勝てるぞ!」

兵士Ⅹ「はい!」

兵士長「ところで敵の主力を殺ったのは?」

兵士Ⅹ「例の少女たちです」

兵士長「感嘆に値するな……彼女たちなら……彼女たちの刃なら大魔王に届くかもしれないな……」





ツバサ「……」
366: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/23(月) 00:25:02.24 ID:o117j4AN0.net
あんじゅ「すごいわね……彼女たち」

英玲奈「王宮に引き篭っていてもこの戦いの凄惨はわかる……」

あんじゅ「大魔王と戦う前の私たちなら……乗り越えられたかしら?」

英玲奈「不毛な妄想だ」

ツバサ「確かにすごいわ……でも……大魔王の恐怖はこんなものじゃなかった……」

あんじゅ「……」

英玲奈「……」

ツバサ「……!?」

あんじゅ「これって……」

英玲奈「うっ……やめろ!」

ツバサ「この禍々しさ……もうやだ!」
370: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:09:27.39 ID:2erUOLeK0.net
―南東 B1地区―

にこ「ふうー、これで最後ね」

海未「三人のおかげで早く片付きましたね」

真姫「休んでる暇はないわ!他のところに行かないと!」

穂乃果「よし、私はことりちゃんのところに戻らなくちゃ!」

海未「私も希と合流しないと……!?」

にこ「ちょっと……」

真姫「なにこれ……意味わかんない!」

穂乃果「この禍々しさ……敵?」

海未「おそらく……」

にこ「東、西、北の方角から感じるわよ!」
371: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:09:53.59 ID:2erUOLeK0.net
真姫「こんな遠くからでも感じるなんて……どれだけ強いのよ……」

穂乃果「私は急いで西のことりちゃんと合流する!」

海未「私も……東で希とこの敵に挑みます」

にこ「私は絵里と北ね……真姫は?」

真姫「凛と花陽も敵のやばさを感じているはず……でも二人は南の城門付近にいるはずだからきっと東西に向かうと思う」

真姫「だって南の城門から北の城門は距離がありすぎる。だから私も北に向かうわ!」





―南西 A7地区―

花陽「ごめん凛ちゃん……お待たせ」

凛「かよちん!あいつに勝ったんだね!」

花陽「うん!みんなのおかげだよ!」

凛「?……かよちん一人で戦ったんじゃないの?」
372: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:10:15.41 ID:2erUOLeK0.net
花陽「一人だけどみんなのおかげ……へへ」

凛「よくわかんないけど……まあいっか!」

花陽「それよりも……もう敵がほとんどいないね」

凛「凛たちが敵の大将を倒したからね!みんな士気が上がったみたいにゃ!」

花陽「真姫ちゃんの作戦が上手く……!?」

凛「かよちん……わかる?」

花陽「うん……ここ以外の城門から邪悪な気配を感じる」

凛「よくわかんないけど別格にゃ……今すぐ助けに行かないと!」

花陽「どうする?真姫ちゃんがどの方角に行ったかわかればいいけど……」

凛「確かに九人いるから三人ずつで分かれたいところ……ここ以外は二人ずついるから……」

花陽「真姫ちゃんならどう動く……」
373: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:10:45.80 ID:2erUOLeK0.net
凛「わかった!真姫ちゃんは北に行くはず!だから凛は東、かよちんは西に行くにゃ!」

花陽「うん!でもなんでわかったの?」

凛「勘にゃ!」

花陽「……よし急ごう!」





凛「待っててね、海未ちゃんと希ちゃん……よくよく考えてみたらかよちんは北に行った方が良かったんじゃないかにゃ?」

凛「西にはことりちゃんがいるから回復役がいるもん……真姫ちゃんもそう考えて動いてたら……」

凛「……まあなんとかするよね。にこちゃんと絵里ちゃんなら」





―東の城門―

海未「希!?」

希「海未ちゃん……ナイスタイミングやん!」
374: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:11:08.29 ID:2erUOLeK0.net
ヘルミラージュ「おまえは見たことのない奴だな」

海未「……ということは希は知っている敵ですか?」

希「うん……ヘルクラウダー、いやヘルミラージュっていってルテノン神殿の究極魔法で自身を大幅に強化している」

希「いままでこの究極魔法を使ってまともな状態でいられた者は誰ひとりいない……こいつを除いて」

希「だからはっきりしたことは言えないけどおそらく……大魔王に匹敵する力を持っていると言ってもいい……」

海未「……確かに感じる禍々しい威圧感は今までに経験したことがないものですね」

ヘルミラージュ「ところでグラコスを見なかったか?」

海未「あの魚擬きなら私が倒しました」

ヘルミラージュ「そうか……先に侵入したあいつと後から攻める私でこの東の城門を挟撃する予定だったが……」

希「見て……さっきまで多くの魔物と人が戦ってた。でも……」

海未「全滅じゃないですか……」
375: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:11:40.47 ID:2erUOLeK0.net
ヘルミラージュ「あいつがいないから一人で殺ってしまった……あまりこの作戦は良くなかったな……」

ヘルミラージュ「他の方角でも敵が同じことをしようとしていたようだしな……」

海未「他の方角……北と西ですね?」

ヘルミラージュ「そういうことだ。結末はどこも同じだろ……おまえらに味方を殺され、一人で他の人と魔物を全滅させる」

ヘルミラージュ「この国で戦える者は残りわずかということだ」





―北の城門―

絵里「雷光一閃突き!」

バラモスゾンビ「返り討ちだ!」

 バラモスゾンビは絵里の攻撃ごと右腕を振り上げ殴りつけた

 ドカアアアアアーーーーーン

 絵里はバラモスゾンビの強力な打撃によって背後の建物に叩きつけられてしまった
376: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:12:10.42 ID:2erUOLeK0.net
絵里(会心の一撃は出なかったとはいえ攻撃は当たっている……)

絵里(限界を超えた私の攻撃ごと吹っ飛ばすなんて……こいつは……)

バラモスゾンビ「最初に会えた敵がおまえで良かった」

絵里「会ったことあるかしら?あなたみたいな骨に会った記憶がないんだけど」

バラモスゾンビ「私はないが……弟にはあるだろ?裏切り者が!!」

絵里「!?……なるほど。確かゾーマは蘇生不可の状態でも再生させるんだっけ?」

バラモスゾンビ「察しがいい……おまえを弟の元に送ってやろう」

絵里(あいつの攻撃力はやばい……なら……)

絵里「ジゴスパーク!」

バラモスゾンビ「ぐっ……」

絵里(しっかりと効いてる……でも致命傷にはなってない)
377: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:12:41.04 ID:2erUOLeK0.net
絵里(ってことは考えられることは一つ……こいつも限界を超えている)

絵里(この禍々しい威圧感が何よりの証拠だわ……)

絵里「化物ね……」

バラモスゾンビ「おまえもその仲間だぞ」

絵里「わかってる……だから負ける気はしてない」

バラモスゾンビ「だがおまえには疲れが見える……ハーゴンに苦戦したようだな」

バラモスゾンビ「万全の状態なら可能性はあるが、この状況では無理だ」

絵里「この状況ね……あなたこそこの状況わかってる?」

にこ「おまたせ絵里!こいつね……」

真姫「ちょっと……絵里以外の魔物も人の全滅じゃない!?」

絵里「魔物の半分くらいは私だけど……もう半分と兵士はこいつに殺られたわ」
378: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:13:10.84 ID:2erUOLeK0.net
バラモスゾンビ「限界を超えた疲労困憊の娘三人と……まだまだ元気な私。面白い展開になったじゃないか」





―西の城門―

穂乃果「いた!?ことりちゃん!」

ことり「うっ……穂乃果ちゃん」

穂乃果「酷い怪我……大丈夫!?」

ことり「うん……まだMPはいっぱい残っているから……ベホマ」

穂乃果「良かった……敵は……ムドー!」

ムドー「久しぶりだな……」

穂乃果(この感じ……ことりちゃんも限界を超えれたみたい。そんなことりちゃんにこれだけのダメージを与えている。つまり……)

穂乃果「この禍々しさ……ムドーも限界を超えてる……」

ムドー「その通りだ……」
379: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/24(火) 02:14:02.83 ID:2erUOLeK0.net
ことり「そんな……いつの間に!?」

ムドー「勘違いしていないか?おまえら人間が日々強くなるなら魔物だって強くなるだろう」

ムドー「だが……確かにおまえらの成長速度は驚異的なものだ……」

ムドー「万が一にも……おまえらの刃がデスタムーア様に届かないように今度こそ殺してやろう……」

穂乃果「……もう届いてるよ。だって私ムドーに負ける気がしないもん」

ことり「同じ限界を超えたムドーをここで倒せば……デスタムーアも倒せるはず!」

ムドー「ふっ……ふはははははっ!私とデスタムーア様を同列に語るんじゃない!」

ムドー「確かに私は限界を超えたとき……デスタムーア様と肩を並べることが出来たと思った……」

ムドー「だが思い上がりもいいところだった……デスタムーア様は……限界を超えたさらにその先の住人だ……」

ムドー「我らが追いつくことの出来るようなお方じゃない!!」

穂乃果(今の話……ツバサさんも……)
384: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/25(水) 00:55:20.98 ID:nvR347Vt0.net
―北の城門―

絵里「なんかいかにも仲間がいるから負けないわ!みたいなこと言っちゃったけどどうしましょう?」

真姫「どうしましょう?って連携して戦えばいいだけじゃない!」

にこ「真姫……」

真姫「ん?……あっ!」

絵里「さっきも言ったでしょ。私は一人で戦った経験しかないから難しいって」

真姫「でも今更そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

絵里「まあそれもそうね……にこ!何とかしなさい!」

にこ「あんた誰に指図してんの?私に負けてる分際で調子に乗らないで!」

絵里「……バラモスゾンビの前にあなたを消してあげましょうか?」

にこ「出来るものならね……」

バラモスゾンビ(何だか……蚊帳の外な気がするのはどうしてだ?)
385: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ (ワッチョイ 8dc3-B01a) 2015/11/25(水) 00:55:46.24 ID:nvR347Vt0.net
真姫「ああ!もうわかったから二人は黙ってて!作戦を言うから!」

絵里「情けないにこに代わってどんな名案かな?」

にこ「後でもう一回ボコボコにしてあげるから覚悟しなさい……」

真姫「各々勝手に戦う!以上!」

絵里「……それだけ?」

真姫「そうよ!こんだけ足並みが揃わないのに無理して合わせるのなんて逆効果よ!」

にこ「一理あるわね。いいわよそれで」

真姫「しかもこの作戦はみんな考えていることがバラバラだから敵に的を絞らせないわ!」

絵里「ハラショー真姫!私も乗ったわ」

真姫「ふふん!じゃあいくわよ!」

バラモスゾンビ(やっと出番か……)

バラモスゾンビ「かがやく息!」
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