真姫「絵を描くわ」

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真姫-アイキャッチ3
1: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:21:40.22 ID:Rn8Wcz26.net
真姫「絵描くのが趣味よ」

真姫「最近ね」

真姫「絵を描くことは、楽しいわ」

真姫「とても楽しいことだわ」

真姫「その絵を見た人はどうなのかしら」

真姫「どんな感情なのかしら」

真姫「うん」

彼女は、早速行動に出た

元スレ: 真姫「絵を描くわ」

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5: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:30:59.06 ID:Rn8Wcz26.net
穂乃果「?」

穂乃果「どうしたの、真姫ちゃん」

真姫「あのね、この絵を、見て欲しいんだけど」

彼女が見せたのは、お花畑
色とりどりの花が咲き乱れる、綺麗なお花畑だが、

しかしそこには、格差がある
右半分は、鮮やかで明るくて、楽しげで、ピンと背を張った花たち

左半分には、鈍く暗く、どこか淋しげで俯いた花たち

穂乃果「うーん…悲しい感じだなぁ。なんでこのお花さんは淋しそうなんだろう。暗い色のお花さんだって、私、好きだよ」

真姫「悲しい感じ、ね。ありがとう」

彼女は、他の人の感想を一刻も早く求めたい
と、ばかりに、「穂乃果」に対し素っ気ない態度をり
去って行く

穂乃果「むぅ…折角答えて上げたのにぃ…」
6: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:36:44.58 ID:Rn8Wcz26.net
海未「絵、ですか」

真姫「どう思う?」

真姫「どんな感情を抱く?」

海未「美しい」

海未「ですかね」

「海未」は瞬時に答える
「海未」はその絵を見た瞬間にそう感じたのだ

海未「なんというか、言葉で表すのは難しいですね。見た瞬間の感情を言ったまでです」

「海未」の言葉には、一つの虚もない

真姫「美しい、ね。ありがとう」

海未「いえ」

彼女は早々に去る
7: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:41:41.48 ID:Rn8Wcz26.net
希「絵?どれどれ~」

絵里「私も見るわ」

絵里・希「ふむ」

希「えりち、どんな感じ?」

絵里「多分あなたと一緒よ、希」

絵里・希「愛しさ」

絵里「やっぱりね、そういう顔だったもの」

希「なんやろ、俯いた花たちに元気をあげたいというか、抱きしめてあげたいというか」

絵里「愛おしいのよね、この花たち」

真姫「ほぅ…、ありがとう」

彼女は去る
こういう意見もあるのかと、少し面白みを感じていた
8: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:44:22.41 ID:Rn8Wcz26.net
凛「悲しいにゃー…」

真姫「なるほど」

花陽「うん、悲しいね」

真姫「なるほど」

にこ「美しいじゃない…」

真姫「なるほど」

ことり「助けてあげたいなぁ…」

真姫「なるほど」





真姫「なるほど…」
9: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:49:25.42 ID:Rn8Wcz26.net
彼女は想像した

この絵の中の世界は、悲しく、美しく、愛おしさに溢れている

…なんと風情があることか
とんでもなく綺麗な景色だ
そこに楽しいという感情があったなら、何故かそこまで美しくなくなると
彼女はそう感じた

私の世界は
楽しく、悲しく、美しく、愛おしい
全てが揃っている

故に、求めてしまう

何か一つ、欠落した方がいいんじゃないか

その欠落するものは、皆に聞こう

皆は何て言うだろうか
10: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:52:12.64 ID:Rn8Wcz26.net
穂乃果「また?」

穂乃果「この世界から、一つ感情が無くなるなら?」

穂乃果「無くなるとすれば、悲しみかな」

穂乃果「悲しいのは、辛いんだよ」

真姫「ありがとう」





真姫「ちょっといいかしら、海未」




彼女は全員に聞いた
全員が、悲しみと言った
11: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 17:57:41.34 ID:Rn8Wcz26.net
ならば欠落させてしまおう

彼女はそう思った

そして早速行動に移った


真姫「必要なのは…」

彼女は作り始めた
それは、悲しいという感情を無くす薬

誰も成し遂げたことがない
やろうとしないだけだろうか



真姫「…よし、できたわ」

しかし彼女は作り上げた
執念と、その知性の賜物


真姫「これを全世界に…いやまずは自分からよ」

彼女は、実験台に自分を選んだ
13: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/05(月) 18:09:36.82 ID:Rn8Wcz26.net
数日後



花陽「あ!危ない!!!」

キィィィー‼︎


ドン!

花陽「あ…あ…猫ちゃんが…轢かれた…」

花陽「うぅ…」シクシク

真姫「花陽、なんで泣いてるのよ。動物なんていつか死ぬわ。それがたまたま、花陽の目の前で起きただけじゃない。なんで泣いてるの?」

花陽「真姫…ちゃん?本気で、言ってるの?」シクシク

真姫「え?え?」オロオロ

真姫(ああ、そうだった)

彼女は、気づいた
ああ今自分には、悲しみの感情が無いのだと

そして思った
悲しみのあることが、なんと不便だろうと
目の前で、悲しいと思うことが起こるたび、眼から涙を流し、その場で立ち止まり…

煩わしいことだと


悲しみの無い世界を
みんなに見せてあげたいと
21: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 00:57:24.09 ID:L3MV4A3u.net
真姫「野良猫って、どこにいるのかしら」

彼女は今
猫を探している


真姫「…あっちの方もいってみましょう」


真姫「見つけた!」

真姫「マタタビでおびよせて…はいゲット!」

呆気なく捕らえられた猫は、これから自分の身に起こることなど知る由もない
それ故に、彼女に対して、ゴロゴロと甘えの音を出している
人間に慣れているのだろう


真姫「よーし、学校に行きましょう」

猫をカバンにしまい
学校へ向かう
早朝での出来事だった
22: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 01:09:24.72 ID:L3MV4A3u.net
キーンコーン…

凛「にゃぁぁぁぁぁお昼だにゃぁぁぁあ!!!」

花陽「凛ちゃん、お腹空いてたんだね」

真姫「ふふ、食いしんぼうさんね」

可愛らしい会話だ
一見、何の変哲もないこの会話だが
彼女は感じ取っていた

真姫(花陽、私を軽蔑してる)

真姫(悲しみを持った人間に、昨日の出来事はよっぽどか)

そしてすぐに考えついた

真姫(花陽にも、薬を)

凛「おっ弁当♪」

花陽「今日はおにぎり!美味しそう~」

凛「かよちんいっつもオニギリでしょ!ふふふ」

真姫(おにぎりか。作った薬は凄く小さいから食べても違和感が無いけれど、入れるのが困難ね)

真姫(タイミングを見計らって…)

凛「ねーかよちーん、見て見て!」

花陽「なになに~?」

真姫(今!)ササッ

真姫(…気づかれてないわね)

安堵

そして

花陽「次はこのおにぎり~!いただきまーす」

パクッ

真姫「ふふ」

凛「どうかしたにゃ真姫ちゃん」

真姫「いえ」

真姫「凛は可愛いなって」
27: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 14:43:46.14 ID:Tp0Q7ql9.net
海未「はい、ストレッチをしてください」

1-2-3....

海未「これで終わりです。お疲れ様でした」

海未「気をつけて帰ってくださいね」

凛「真姫ちゃんかよちん帰るにゃー!」

真姫「ええ、行きましょ」

花陽「待ってよ~!」

彼女達は、帰路に着く


凛「いやー疲れたにゃ」

真姫「最近、ハードよね」

花陽「上手くなるためだもん!がんばろ!」

凛「かよちんは偉いにゃ~!」

真姫「あ、そうそう偉いといえば、この間ね…」

普遍的な会話をしながら歩いていく
そして、赤信号の横断歩道で立ち止まる
28: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 14:44:49.63 ID:Tp0Q7ql9.net
彼女は徐に、鞄から猫を出した

真姫「じゃーん!!!!猫ちゃん!!」

凛「…えぇ!?マジック!?ずっとカバンに入ってたの!?ええ!?」

花陽「授業中、音なんてしなかったよ!?」

真姫「ふふん、カバンは防音加工してあるの」

凛「触らせて!」

猫「にゃ~ん♪」

凛「わぁ~かわいい…//」

真姫「凛、猫ちゃん、貸して?」

凛「はい、どーぞ!」

真姫「…」

彼女は、ソフトボールを投げるピッチャーのようなフォームをとった

猫はなにも知らない


真姫「えいっ」





ポイッ






ドン







凛「え」
29: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 14:54:22.90 ID:Tp0Q7ql9.net
真姫「ふぅー…」

真姫「あ、じいや、ちょっといいかしら?」

執事「なんでしょう?お嬢様」

真姫「猫、轢いてくれない?


執事「…え?」


執事「あの…もう一度おっしゃっていただければ…」

真姫「だから、猫を轢いてよって」


執事「…お嬢様、今晩は早く寝てください。疲れているのですよ。何やら、研究のようなものもしていましたし…」

真姫「はぁ…」


彼女は、箪笥から何かを取り出してきた

真姫「これ、飲んで」

執事「お嬢様?それはなんでしょう?」

真姫「飲んで!!!」ガン!!!

急かすように机を叩く

執事「!はい…」


ゴクリ

真姫(…即効性のテストよ)

真姫「じいや、いいかしら」

執事「はい、では詳細をお聞かせください…なぜ、断っていたのか不思議ですな…」

真姫(早い…)

真姫「えっとね…じいやはここで待機していて…それで私が…」


前夜の出来事だった
30: 名無しで叶える物語(きしめん だぎゃー)@\(^o^)/ 2015/01/06(火) 15:01:59.28 ID:Tp0Q7ql9.net
凛「う、うそ…なんで?猫ちゃんが…あ、あ、真姫ちゃんも、なんで?どうして?」

凛「うぅ…」ポロポロ

凛「うううぅ…」シクシク


真姫「花陽、見て」

真姫「あなたは昨日、あんな風だったのよ」

真姫「どう?どう思う?」

花陽「…凛ちゃんが、なんで泣いてるのか」

花陽「悲しんでるのか、わからない」

花陽「私はこれを見て泣いてたの?」

花陽「馬鹿、みたい」

真姫「そうよね、うんそうよ」

真姫「悲しむなんて、馬鹿のすることよ」

彼女は気づいていなかった
気づく術もなかった
あの薬を飲んだことによって、確かに彼女から悲しみが消えた
が、もう一つ、大切なものが消えていたのだ
それは思いやる心

凛「真姫ちゃん…どうして…かよちんもどうして…」シクシク

凛「2人は何も感じないの!?真姫ちゃんは何で投げたの!?分からないよ!!!」

凛「うぇぇ…」シクシク

真姫「…いつまで泣いてるのよ…」

真姫「行きましょう、花陽」

つまるところ、愛情だった
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