>>3「朝起きたら>>5になってた・・・・・・」

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希-アイキャッチ1
1: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 15:48:39.63 ID:tmJY+tOd.net
μ’sメンバーで

元スレ: >>3「朝起きたら>>5になってた・・・・・・」

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3: 名無しで叶える物語(茸)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 15:49:07.85 ID:ce7IUJOu.net
のんちゃん
5: 名無しで叶える物語(たこやき)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 15:49:31.37 ID:La6tk46x.net
真姫
9: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 15:59:29.08 ID:tmJY+tOd.net
「んぅ……もう朝……。起きる時間やん……」

「朝練いかな……」ゴソゴソ

「うー……まだ頭がぼーっとするやん……。っと、顔洗わな……ん?」

「真姫ちゃん!? 何でうちにいるん!?」ガバァッ!

ゴチン!

「痛った……! って、これ洗面所の鏡やん……。 
 あーびっくりした……。そやね。真姫ちゃんがうちにおるわけ……」

「ん? んん?」ナデナデサワサワ

「鏡に映ってる真姫ちゃんが、うちの考えたとおりに動いとる……ってことは」

真姫「これ、うちなん!?」
11: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 16:15:58.22 ID:tmJY+tOd.net
真姫「すぅ……はぁ……。うん、落ち着いた。
   間違いなく、この体は真姫ちゃんや。わしわしした感覚も同じやし。
   夢と思いたいけど、これ、まぎれもない現実やんな……」

真姫「うーん……いったいなんでこうなったんやろ……」

真姫「ん~……昨日は特に変わったことはなかったと思うんやけど……」

~♪ ~♪

真姫「ん? 携帯なっとる」

真姫「はいはい、いま出るよー」ピッ

絵里『もしもし希? もうすぐ朝練始まるけど……どうかしたの?』

真姫「朝練……? あっ、もうこんな時間やん!
   ごめんえりち! ちょっとバタバタしとって! すぐ出る」

絵里『……えっ、真姫? ごめんなさい、掛け間違え……あら? でもそのしゃべり方……」

真姫「うっ!」

絵里「希よね? あれ、じゃあなんで真姫の声が」

真姫(ヤバイヤバイヤバイ)

真姫「あー、ごほんごほん。ウチ、ちょっと起きたばかりで喉がおかしいのかも。
   すぐ行くから気にせんでええんよー。ウチは気にせず先に初めててなー」

絵里『あっちょっとのぞ』プチ   
12: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 16:26:07.77 ID:tmJY+tOd.net
真姫「さて、えりちにはああ言ったけど……」

真姫「朝練、どうしたもんかなあ……」

真姫「真姫ちゃんの姿だと、まずい気がするし……。
   かと言って出なくても、学校あるから誤魔化せんし……」


朝練に出る?
>>13
13: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 16:26:47.73 ID:5/SjbIA1.net
出る
14: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 16:34:03.58 ID:tmJY+tOd.net
真姫「んー……、ここで練習サボっても、またえりち辺りから電話かかりそうやん……」

真姫「いつまでも誤魔化すのは無理そうやし、いっそ朝練行ってみんなに相談する方がよさそうやね」

真姫「とりあえず、出る用意せんとね。練習着のサイズは……しかたなさそうやね」

真姫「……あれ、そういえばうちが真姫ちゃんになってるってことは、
   本当の真姫ちゃんはどうなってるんやろ」
19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 17:02:36.74 ID:tmJY+tOd.net
テクテク

真姫「んー……、身体が違うせいか、同じ道を歩いててもなんか不思議な感じやん」

真姫「あとやっぱり、服のサイズが……」ペタペタ

真姫「真姫ちゃんが悪んやないんけど、どうにも違和感がぬぐえないんよ……」ペタペタ

部室

真姫(ここまで来たけど、さてさて……)

真姫(カードは……うーん……、真姫ちゃんの身体のせいか、引いてもいまいち確信が持てなそうやん……)

真姫(仕方ない、ここは出たとこ勝負やね)

真姫「おはよー、みんな遅れてごめんなー」ガチャ

絵里「おはようのぞ……み……?」

にこ「やっと来たわね。まったく、ちょっとたるんでるんじゃないの……
   って、真姫ちゃんじゃない」

ことり「あれ? 真姫ちゃん先に屋上いったよね?」

海未「忘れ物でもしたんですか?」

真姫(あれ……この反応……もしかして、本当の真姫ちゃんは別にいる?)

にこ「あーもう、穂乃果より遅いとか何やってるのよ希は……」

穂乃果「地味に酷いよにこちゃん!」

にこ「絵里? 希には電話したんでしょ?」

絵里「ええ、何だか様子がおかしかったけれど……」

にこ「二度寝でもしたのかしら? ちょっとたるんでるんじゃないの?」

真姫(そして、代わりにウチの姿になってる人はおらんようやね)
23: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 17:47:18.43 ID:tmJY+tOd.net
海未「真姫?」

真姫(入れ替わりでもなさそう……。うーん……ますます分からなくなってきたやん……)

海未「真姫? どうかしましたか?」

真姫「真姫ちゃん? 海未ちゃんが呼んどるよ?」

絵里「え?」

にこ「真姫ちゃんそれ新手のギャグ? あんまり笑えないわよ?」

絵里「真姫もおかしくなったのかしら……」

真姫「あっ……」

真姫(しまった、ウチはいま真姫ちゃんやん)

ことり「もしかして、具合悪いの? だから戻ってきたとか」

穂乃果「でも、さっきまではいつも通りだったよ?」

真姫(まずい、どんどんぼろが出てきそうやん。誤魔化すにもバラすにもさっさと決めんと)

ダダダダダ

凛「まっきちゃーん!」ガバァ

真姫「ひゃああっ!」
24: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 17:48:00.78 ID:tmJY+tOd.net
真姫「って、凛ちゃんかー。あかんよ、急に後ろから抱き付かれたらびっくりするやん!」

凛「どしたの真姫ちゃん?」

真姫「え?」

凛「その話し方、希ちゃんみたいだにゃー」

真姫「あっ」

花陽「はぁ……はぁ……凛ちゃん速いよぉ……。あれ、真姫ちゃん? いつの間に戻ってたの?」

凛「そういえば、凛のことどこで追い抜いたにゃ?
  凛が部室見てくる!って言ったとき、真姫ちゃんまだ屋上にいたよね」

真姫「あー、えっと、それは……」

花陽「それに、その練習着、希ちゃんのだよね? あれ……? でもさっきはいつもの服だったんじゃ……」

凛「そういえばそうにゃ」

真姫「う」

凛「もしかして、真姫ちゃんは……」

真姫(ま、まさか気付かれる?)

凛「一人じゃ寂しくなって追いかけてきたにゃ?」


「なにそれ、意味わかんない」

凛「とかなんとか言っちゃって、振り返るとちゃっかりついてきてるにゃ」

「なによ。一人で屋上にいても何もできないんだし、いいでしょ?」

花陽「え? ついてきてる……って、それに、この声……」クルリ

「何、花陽? お化けでも見たような顔して」

花陽「り、りりり凛ちゃん……、そ、その、それ……その人……」

凛「にゃ? 凛が抱き付いてるのは、真姫ちゃんだにゃ」

花陽「え、後ろにいるのも、真姫ちゃん……だよね?」

凛「うしろ……って……」

「どうしたの凛まで? 顔が真っ青よ?」

凛「まき、ちゃん……?」

「何言ってるのよ、私に決まってるで……」

真姫「あ……」

真姫「え……誰……?」


にこ「ちょっと、廊下でなに騒いでんの……って、えっ、えっ?」

穂乃果「真姫ちゃん? あれ、こっちにも真姫ちゃんが……」

絵里「ど、どういう……こと?」

海未「真姫が……」

ことり「ふた、り……?」
27: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 18:15:06.38 ID:tmJY+tOd.net
真姫「鏡……? こんなところにあったかしら」ペタペタ

真姫(希)「それは既にウチがうちでやったんよ」

真姫「へ、変な声でしゃべらないで!」

真姫(希)「変な声って……自分の声やん」

凛「あー、自分の声って慣れてないから改めて聞くと違和感あるよね」

花陽「そ、そういう問題なのかなぁ」

真姫「ちょっと! あ、あなた誰よ!! な、なんで私と同じなのよ!!」

真姫(希)「ままままきちゃんおおおおちついててて」ガクガク

凛「ああああいだのりりり凛がつぶされるにゃー」

花陽「だ、ダレカタスケテー」

海未「真姫が二人……ありえません……こんなこと現実にありえません……」

ことり「海未ちゃんしっかりしてぇ! 現実に戻ってきて!

穂乃果「わ、わかった! どっちかの真姫ちゃんはドッペルゲンガーなんだよ!
    なんかの本で読んだことあるもん」

絵里「ど、ドッペルゲンガー?」

海未「自分そっくりの分身が現れるという超常現象のことですね。自己像幻視やダブルとも言われています」

絵里「ち、ちょうじょうげんしょう……」

ことり「あ、わたしも名前は聞いたことあるよ」

花陽「え、えっと……でも……ドッペルゲンガーって、確か」

穂乃果「うん、見た人は死んじゃうんだよ!」

真姫「じょ、冗談やめてよ!! なんで私が死ななきゃいけないのよ!!!」

絵里「」

にこ「ちょっと! 絵里が倒れたわよ!?」

穂乃果「ええっ! 真姫ちゃんじゃなくて絵里ちゃんが死んじゃうの!?」

真姫(希)(収拾つかなくなってきたやん……)
31: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 18:36:39.27 ID:tmJY+tOd.net
にこ「あーもう! みんなちょっと落ち着きなさいよ! そっちの真姫ちゃん二人も!」

真姫「で、でもにこちゃん!」

にこ「いいから! ここで騒いでて他の人に見られたらもっと厄介なことになるわ」

海未「確かに、そうですね」

真姫「わ、わかったわ……」

真姫(希)「た、助かったやん……ありがとな、にこっち……」

にこ「……にこっち、ね……」

真姫(希)「どうかしたん?」

にこ「何でもないわ。結論はちゃんと確かめてからじゃないとね」

凛「し、死ぬかと思ったにゃー……」

花陽「り、凛ちゃん大丈夫?」

真姫「あ、凛も、ごめんなさい」

凛「大丈夫、真姫ちゃんも気にしないでいいにゃー」

にこ「ひとまずみんな部室に入りなさい。穂乃果、そこでのびてる絵里のことも中に入れて」

絵里「うーん……」

穂乃果「わ、わかった」ヨイショ

ことり「穂乃果ちゃん、手伝うよ」ヨイショ

真姫(希)「あ、えっと」

にこ「そっちのあんたも、ぼーっとつっ立ってないで、入りなさいよ。
   今更遠慮するような場所でもないし、そんな性格でもないでしょ」

真姫(希)「あ、うん」

真姫(希)(えりちのセリフやないけど、さすがにこっちやなぁ……)
35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:46:27.50 ID:tmJY+tOd.net
バタン ガチャ
穂乃果「鍵掛けたよ」

海未「これで誰かが入ってくることもありませんね」

にこ「それじゃ、話を聞かせてもらいましょうか。真姫ちゃんのそっくりさん」

真姫(希)「……大体、わかっとるんと違う?」

穂乃果「えっ、そうなの? にこちゃん」

にこ「まあね。でも、さっきも言ったけどちゃんと確かめたいのよ」

真姫「同感ね」

花陽「ま、真姫ちゃんがこわいよぉ」

凛「なんか身体からオーラみたいなのが見えそうだし、視線だけでも人を殺せそうにゃ」

ことり「真姫ちゃんツリ目だしねぇ……睨むとちょっと、こわいかも」

真姫「自分と同じ姿の人が目の前にいるのよ、落ち着けって方が無理。これでも抑えてるの」

にこ「ってことだから、ちゃっちゃと吐いちゃって。正直、にこもこの空気はキツイわ」

真姫「じゃあ、もう言っちゃうけど。見た目は真姫ちゃんやけど……ウチは……東條希なんよ」
36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:51:11.11 ID:tmJY+tOd.net
ミス 最後の真姫は真姫(希)です
38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:18:17.63 ID:tmJY+tOd.net
花陽「えええ! こっちの真姫ちゃんは希ちゃんだったのぉ!?」

穂乃果「真姫ちゃんって希ちゃんだったんだ……知らなかったよ……」

真姫「ちょっと穂乃果、なんでこっち見るのよ! 私は正真正銘の西木野真姫だから!」

穂乃果「え? だって真姫ちゃんが希ちゃんなんでしょ?」

海未「穂乃果。ちゃんと話、聞いていましたか?」

凛「でも見た目じゃ全く分からないにゃー」

海未「確かに、ぱっと見たところでは違いは全くありませんね」

ことり「顔も、背も、身体つきもそっくりそのまま真姫ちゃんだね……」

真姫「にしても、あなたが希ですって……? 冗談言わないでよ。どこからどう見ても希には見えないわ」

真姫(希)「まあ、そうやろなあ……ウチも、最初に鏡見た時真姫ちゃんやと思ったもん」

穂乃果「声も真姫ちゃんそのものだね」

凛「でも確かに、しゃべり方とか、雰囲気は希ちゃんにゃー」

にこ「……ふーん、やっぱりそうか」

ことり「にこちゃんはあんまり驚かないんだね」

凛「それに、何かわかってたみたいだにゃ」

にこ「よーく見てみれば分かるわよ。ま、同じ3年だし、あんたたちより一緒にいる時間が長いからってのもあるんだろうけど」

真姫(希)「……信じてくれるん?」

にこ「当たり前でしょ。そんな真剣な目をしてるんだもの。それにこのにこにーが、μ’sメンバーでもある希のこと、信じないわけにはいかないじゃない」

穂乃果「そうだよね! 希ちゃんは、大事な仲間だもん!」

ことり「ことりも信じるよ。ま……希ちゃん」

花陽「うん、花陽も信じます」

凛「凛もにゃー」

海未「正直、まだ半信半疑なところはありますが……あなたが希だというなら、きっとそうなのでしょう」

真姫(希)「……ありがと、みんな」
41: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:48:04.56 ID:tmJY+tOd.net
真姫「って、意味わかんない! なんでそんなあっさり受け入れてるわけ!」

穂乃果「だってこっちの真姫ちゃんが自分は希ちゃんだって……」

ことり「それに、確かに希ちゃんだけまだ来てないしね」

花陽「ま、真姫ちゃん落ち着いてぇー」

真姫(希)「真姫ちゃんは信じられん?」

真姫「当たり前でしょ!」

にこ「……じゃあ、確かめてみる?」

海未「確かめるって、どうするのですか?」

にこ「二人とも、ひくものといえば?」

真姫「ピアノでしょ?」

真姫(希)「カードやね」

にこ「ここに私のお弁当があるわ。一品だけ選ぶなら?」

真姫「んー……プチトマトかしら」

真姫(希)「あ、このお肉貰ってええん? 朝食べてこなかったからお腹空いて」

にこ「趣味か、特技は何かある? 今出来るならやってもらえる?」

真姫(希)「にこっちそんなこと言ってええん? わしわしさせてもらうよ?」

真姫「朝じゃ星も出てないし、道具も無いから無理よ。カメラも無いし。音楽室まで行けば、ピアノがあるけど……」

ことり「あー、見た目はそっくりだけど、全然違うね」

海未「流石に、私も完全にどっちがどっちかわかりました」

穂乃果「うん、これはもう完璧だね」

花陽「こっちが本物の真姫ちゃんで」

凛「こっちの真姫ちゃんは希ちゃんにゃー」

にこ「どう? 真姫ちゃん」

真姫「……確かに、私じゃないわね。中身が希って言われた方がしっくりくるわ」
43: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:06:43.42 ID:tmJY+tOd.net
絵里「う、ううん……真姫が、真姫がふたり……」

穂乃果「あ、絵里ちゃん。気が付いた?」

絵里「穂乃果……? あれ、真姫は……? 希は……?」

真姫「エリー? 呼んだ?」

真姫(希)「えりち、ウチはここにおるよー」

絵里「」

にこ「あっバカ!」

絵里「ま、真姫が真姫でドッペルゲンガー……生霊……見たら死ぬ……ううん……」

ことり「え、絵里ちゃん!?」

穂乃果「あー、絵里ちゃん話聞いてなかったから……」

海未「元は穂乃果が変なこと言い出すからでしょう」

花陽「え、絵里ちゃんしっかりしてぇー!」

凛「気を確かに! 傷は浅いにゃー!」

真姫「ちょっとエリー、大丈夫?」

絵里「ひいぃ!」

真姫(希)「えりち、その反応はちょっとひどいやん」

にこ「あんたら二人で詰め寄るからじゃないの……」

絵里「そ、そうよ!! 希よ! こんな時こそ希の出番よ!!」

にこ「落ち着きなさいよ絵里。いい? 希はね……」

絵里「どこなの希―!! スピリチュアルパワーとかでこのドッペルゲンガーを何とかしなさい!!」

にこ「だから、こっちの真姫ちゃんがね……」

絵里「希―! なんでいないのよ! 巫女でしょ! やくめでしょ!」

にこ「にこにーチョップ!」ベシ

絵里「いたい!」

にこ「だから落ち着きなさいってば。ちゃんと説明してあげるから」
46: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:28:20.91 ID:tmJY+tOd.net
絵里「ええと、つまり……」

真姫「私が西木野真姫で」

真姫(希)「ウチが、中身は東條希」

絵里「ハラショー……なのかしら。いえ、希風に言うならばスピリチュアル、かしらね」

穂乃果「でも本当、並ぶと瓜二つだねー」

花陽「ふ、不思議な感じです」

ことり「同じ服着て黙ってたら、分からなくなっちゃうかも」

凛「服といえば、こっちの真姫ちゃんは服だぶだぶにゃー」

真姫(希)「慌ててたし、合うサイズ用意する暇もなかったんよ」ペタペタ

真姫「ちょっとあな……希! 私の身体に変なことしないで!」

真姫(希)「って言われても、今はウチの身体やし……」サワサワ

にこ「手つきが完全に希ね」

凛「流石わしわしされ慣れてるにこちゃんの言葉にゃ」

真姫「止めてよ! みんな見てるじゃない!!」

真姫(希)「ええやん減るもんやないし。ちょっとくらい……いいでっしょー」

花陽「ふふっ」

真姫「よくないわよ!! 似てないわよ!!」

穂乃果「ふふっ、真姫ちゃんが自分とけんかしてる」

海未「何やってるんですか……」
48: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 23:01:44.56 ID:tmJY+tOd.net
にこ「はいはい。その辺にしときなさいよ」

凛「真姫ちゃん落ち着くにゃー」

海未「希も、悪ふざけが過ぎますよ」

真姫(希)「ん、そうやね。ごめんな、真姫ちゃん」

真姫「……止めてくれたらそれでいいわよ……謝らないでも……」

花陽「ま、真姫ちゃん大丈夫? なんだかすごく疲れてるけど」

真姫「……なんとかね。ありがと、花陽」

真姫(希)「……本当、ごめん」

真姫「だからいいってば。いくら希だと思っても、自分に謝られてるみたいで、変な感じがするわ」カミノケクルクル

穂乃果「あ、そういえば希ちゃんの真姫ちゃんは髪の毛くるくるしないね」

絵里「身体は真姫でも、中身は完全に希なのね」

海未「記憶とかもそうなんですか?」

真姫(希)「うん、どうもそうみたいやね」

真姫「ちょっとだけ安心したわ。いくら希とはいえ、勝手に人の記憶を見られたらいい気はしないもの」

ことり「でも、このままじゃまずいよね?」

海未「何とかしたいですが……流石にもう時間がありません」

にこ「そうね。もうすぐ授業も始まるし。いくらなんでも真姫ちゃんの姿で教室には行けないでしょうね」

真姫(希)「んー……帰った方がいい? ウチなら誰もいないし」

ことり「でも、帰るにしてもその姿でうろうろしてると、見つかった時面倒なことになりそうだよ」

花陽「どうしたらいいかな……?」

穂乃果「あ、じゃあ! 希ちゃんはこのまま部室に隠れててもらおうよ!」

絵里「あんまり賛成できないけど、授業は休んだ方が良さそうだし、それしかないかも知れないわね。いい? 希」
   
真姫(希)「ん、それでええよー」

真姫「ちゃんと見つからないようにしててよね?」

真姫(希)「大丈夫やって。それとも、ウチが授業に出て、真姫ちゃんが隠れとく?」

穂乃果「あっ、いいなーそれ! あーあ、なんで希ちゃんは穂乃果にならなかったんだろう……」

海未「穂乃果?」ジロリ

穂乃果「じょ、冗談だよぉ……」
50: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 23:13:00.22 ID:tmJY+tOd.net
真姫(希)「さて。ひとまず昼休みにまた集まって相談するとして」

真姫(希)「いざ一人になると暇やん……」

真姫(希)「んー……勉強は、する気にはならんなぁ……」

真姫(希)「なんか暇つぶしになるもんあったかなー」ゴソゴソ

真姫(希)「あっ、これ>>53(曲名)の衣装(衣装は希のでも、真姫のでも可)やん」

真姫(希)「せっかく真姫ちゃんになっとるんやし……ちょっと着てみよか?」
53: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 23:23:52.95 ID:IOJPG00k.net
僕光
55: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 23:36:37.19 ID:tmJY+tOd.net
真姫(希)「これ……。ラストライブに着ようって、作ってた服やね……」

真姫(希)「もう、出来てたんや……」

真姫(希)「改めても見ても、めっちゃかわいいやん……。ことりちゃん、頑張ったんやね……」

真姫(希)「……いろんな衣装、着てきたけど……」

真姫(希)「これを着て……μ’sとして、歌って、踊れるのが……最後のライブなんやね……」

真姫(希)「卒業、かぁ……うちやえりち、にこっちが3年生じゃなかったら、違ったのかな……」

真姫(希)「……これは、遊びで着ていいもんやない気がする……」
56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 23:37:50.81 ID:tmJY+tOd.net
>>53ごめん、資料不足+ネタバレになるし不味いかなってことで……
60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 00:15:02.64 ID:Nd+czXWN.net
真姫(希)「あはは……一人でいるとなんかしんみりしちゃってあかんなあ」

真姫(希)「うーん、こういう時は、なんか別の曲でも! ええっと衣装衣装」ガサゴソ

真姫(希)「おっ! これは水着……っていうか、夏色の時のやん」

真姫(希)「ウチがいうのもなんやけど……真姫ちゃんも結構露出多いの着てたんやね~」

真姫(希)「こっちは……あ、『Music S.T.A.R.T!!』の衣装やん。真姫ちゃんお嬢様やし、お姫さまっぽいティアラはぴったりやね」

真姫(希)「でこれが、『Dancing stars on me!』の。ウチは魔女で、真姫ちゃんが小悪魔やったね……」

真姫(希)「んー、同じ魔女グループ衣装のせいか、服自体は結構似てるなー」

ゴソゴソ

真姫(希)「願いましょう♪ なんちゃって」

真姫(希)「ふふっ、海未ちゃんもやけど、真姫ちゃんもこんな服を着て歌って踊るなんて、以前は考えられなかったやろなー」

真姫(希)「もちろん、ウチも」

真姫(希)「この衣装を着たのはハロウィーンか……もう、ずっと前な気もするし、ついこないだのような気もする……」

真姫(希)「もっともっと、踊らせて」

真姫(希)「あかん……涙が……」

真姫(希)「はは……だめやなぁ……これくらいで……。分かってたことなのに……」

真姫(希)「まだまだ、終わりやないんやから……、まだまだ、みんなで……思い切り、歌うんやから……」
63: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 01:02:17.88 ID:Nd+czXWN.net
キーンコーンカーンコーン

ガチャ
絵里「希~? いる?」

にこ「来たわよー」

真姫(希)「あ、えりち、にこっち。あー、もう昼休みやん」

絵里「悪かったわね、一人にしちゃって」

にこ「寂しくて泣いたりしてなかったでしょうね?」

真姫(希)「に、にこっちやないんやから。泣いたりなんてしてへんよ」

にこ「にこが寂しくて泣いたりするわけないでしょ! 絵里じゃあるまいし」

絵里「なんで私が出てくるのかしら」

真姫(希)「えりちは甘えん坊やからねー」

絵里「ま……じゃなかった希!」

にこ「はいはい。昼休みもそんな長いわけじゃないんだから。その辺にしときなさい」

真姫(希)「元はといえばにこっちのせいやん」

絵里「でもにこの言うことも確かね。いつまでもこのままっていう訳にもいかないし、何か考えないと」

真姫(希)「せやね。真姫ちゃんの体がイヤってことやないけど、ウチもやっぱり元に戻りたいし」

にこ「とはいっても、どうしたものかしらね」

絵里「真姫のところの病院に行って、検査してもらうとか……」

真姫(希)「それはあんまり気が進まんなぁ……」

絵里「確かにね……大騒ぎになる様子が目に浮かぶわ」

真姫(希)(えりちがいうと説得力あるなぁ……)
64: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 01:03:21.12 ID:Nd+czXWN.net
にこ「希? 真姫の姿になった原因とか、思い当たらない?」

真姫(希)「原因?」

にこ「きっと何かあると思うのよ。それが分かれば」

絵里「元に戻る方法も、分かる? ハラショー! さすがにこね!」

にこ「流石にそこまで上手くいくかはわからないけど。でも、手掛かりにはなるはずよ」

真姫(希)「うーん……原因って言われても……」

絵里「うっかり変なものを食べたとか」

にこ「それあんたでしょ」

絵里「ひどい」

真姫(希)「本当に、特に何か変わったことはしてないんよ?」

にこ「ま、そう簡単に思いつくなら苦労はしないわよね。でも考えてみて」

絵里「何かあれば、何でも言ってね。希のためだもの、私も力になるわよ」

真姫(希)「えりち……」

絵里「それに、やっぱりμ’sには希がいないと、ね」

にこ「ま、にこはどうでもいいけどー。でもそうね、希がいないと、μ’sとしてライブも出来ないし?」

真姫(希)「……にこっち、ありがと」

にこ「べ、べつにー? あんたのためじゃないわよ。このにこにーの魅力を伝えるためには、まだまだライブもし足りないんだから!」

絵里「なんて言ってるけど。にこ、みんなと……希と一緒にまだまだライブしたいのよ。もちろん、私もね」

絵里「私たち3年生には、残された時間は多くない。だから、ね」

にこ「ちょっと絵里! 何話してるのよ!?」

絵里「何でもないわよ。穂乃果たちまだかなってだけ」

にこ「絶対うそでしょ! なら何でこっち見て笑ってるのよ!」

真姫(希)「ふふ、にこっち頬赤いよ?」

にこ「うっさい! 真姫ちゃんの顔でにやけるのやめなさいよ! あーもう! 調子狂うから、さっさと元の希に戻りなさいよね!」
68: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 21:14:08.72 ID:Nd+czXWN.net
ダダダダダ ガチャ バン!
凛「希ちゃーん!」ダキィッ

真姫(希)「っとと、ふふ、凛ちゃんはいつも元気やねー」ナデナデ

凛「えへへ、真姫ちゃんの顔でそう言われると、なんかくすぐったいにゃ」

花陽「も、もう。凛ちゃん! いきなり抱き付いたら危ないよぉ!」

真姫(希)「大丈夫やよ花陽ちゃん。心配してくれてありがとね」

花陽「あ、あぅ……確かに、見た目は真姫ちゃんなのに希ちゃんで、何だか変な感じがします……」

真姫(希)「ウチはいつも通りにしとるだけなんやけどね。みんなの反応見てると、これはこれで楽しいもんやね」

凛「凛は真姫ちゃんな希ちゃんも好きにゃー! 本物と違って、抱き付いても優しいし!」

真姫(希)「あかんよ凛ちゃん。そんなこと言って、真姫ちゃんに聞かれたら怒られるやん?」

絵里「そういえば、本物の真姫はどうしたの?」

花陽「あ、あれ? 部室まで一緒に来たんだけど……」

凛「いないにゃ?」

花陽「もしかして、教室に帰っちゃったのかなぁ? 今の希ちゃん、真姫ちゃんそっくりだから……」

真姫(希)「あー……確かに、自分と全く同じ姿の人間がいたら、いい気持ちはしないかもしれへんね……。
      それに、さっきウチがからかって、怒らせちゃったかもしれんし……」

花陽「希ちゃん……」
69: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 21:42:46.68 ID:Nd+czXWN.net
凛「だ、大丈夫だよ希ちゃん!」

絵里「希、凛の言う通りよ。真姫はそんなこと気にするような子じゃないわ」

にこ「そうそう。でしょ? 真姫ちゃん?」

真姫(希)「え……?」

カチャ キィ……

真姫「……もう、めんどくさい人ね」

真姫(希)「真姫ちゃん……」

真姫「……なによ」

真姫(希)「来て、くれたん?」

真姫「ふぅ……そんなの当たり前でしょ。みんなで集まって、希のこと相談しようって言ったんだし。
   それに中身は希って言っても、見た目は私なんだもの。なんか、ほっとけないじゃない……」クルクル

花陽「真姫ちゃん……ふふっ」

絵里「全く……なら早く入ってくればよかったのに」

凛「そうにゃそうにゃ」

真姫「だ、だって……」クルクル

にこ「あれあれ? 真姫ちゃん顔赤いけどー?」

真姫「し、仕方ないじゃない! 自分が抱き付かれてるとこなんて、普通客観的に見ることないんだから! 
   そ、それも……あ、あんな笑顔で、凛のこと、な、撫でたりして! 中身が希ってわかってても、恥ずかしかったのよ!!」

にこ「だ、そうよ?」
70: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 21:44:17.71 ID:Nd+czXWN.net
真姫(希)「あ、えっと……ごめん。つい、いつものウチの感覚でいたから……」

真姫「も、もういいわよ……むしろ私こそ、ごめんなさい……」

凛「まっきちゃーん!」グイッ

真姫「ちょっと凛、何よいきなり! 引っ張らないで!」

凛「希ちゃんも!」ギュウ

真姫(希)「り、凛ちゃん?」

凛「凛は優しい真姫ちゃんも希ちゃんも、二人とも大好きにゃー!!」ギューッ

真姫「……くす」

真姫(希)「……あはは、せやね。ありがと……ウチも、大好きやよ」

凛「おおー! 真姫ちゃんの貴重なデレ発言いただきましたにゃー!」

真姫「ヴェエ!? ちょっと凛!? それ言ったの希! 希だから!」

花陽「ふあぁ……真姫ちゃんがあんな優しい顔と声であのセリフ……破壊力高すぎるよぉ……」

真姫「花陽まで!? いい? あっちの私は希! 私じゃなくて希だから!!」

真姫(希)「ウチ……こんな素敵な友達がおって……とっても幸せやん……」

真姫「あああ! もう、止めてよ希! これ、私だけが恥ずかしいのよ!!」



絵里「μ’sメンバーだけとはいえ、人前であんなこと言うなんて……希にしては、珍しいわね」

にこ「そうね。ま、いろいろあるんでしょ。ところで……止めなくていいの? アレ」

絵里「ふふ、いいんじゃない? 少なくとも、みんな楽しそうよ」

にこ「ま、否定はしないけど……。本物の真姫ちゃんが今にも恥ずかしさで死にそうなこと以外はね」
73: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 22:59:50.47 ID:Nd+czXWN.net
ガチャ

穂乃果「あー! 穂乃果たちがいないところでなんか楽しそうなことやってるー!」

絵里「あら、遅かったわね」

海未「すみません、急に生徒会の仕事が入ってしまいまして」

ことり「大急ぎで片付けてきたんだよぉ」

絵里「お疲れ様。そっちもしっかりやってるみたいね。感心感心」

海未「はい。絵里や希たちの後を継いだわけですからね。手を抜くなんてできません」

ことり「仕事はいっぱいだけど、学院のためだもんね」
   
海未「後は穂乃果が、もうちょっと頑張ってくれれば言うことはないんですが……」

穂乃果「えー? ことりちゃん、穂乃果も頑張ってるよね?」

ことり「う、うーん……どう、かなぁ……あはは……」

穂乃果「ああっ、ことりちゃんひどいよー!」

海未「穂乃果に関しては後でじっくり話し合うこととして……。どうやら私たちが最後ですか。これで全員ですね」

にこ「そうね。ほら希! 凛たちも! いい加減にして、こっち来なさいよ!」

真姫(希)「あ、うん」

真姫「はぁはぁ……ありがと、にこちゃん……。助かったわ……」

花陽「ま、真姫ちゃん大丈夫? はい、お水」

凛「えー、もう終わりなのかにゃー? もっと希ちゃんと遊びたかったのに」

真姫「んく、んく……お願い凛。本気で止めて」

真姫(希)「真姫ちゃんマジ泣き一歩手前やん……」

にこ「元凶はあんたでしょ……」

絵里「じゃあ、希。今度は私と」

真姫「絵里!」キッ

絵里「じょ、冗談よ」
74: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 23:01:55.82 ID:Nd+czXWN.net
海未「それでは、時間もあまりありませんし、早速始めましょうか」

ことり「そうだね。ことりたちが遅れちゃったし」

真姫(希)「みんな、ウチのためにごめんな」

真姫「だから謝らないでってば」

にこ「そそ。これは私たち、μ’sのためでもあるんだからね」

穂乃果「気にすることなんてないんだよ! 穂乃果たちは希ちゃんが好きだから、力になりたいんだもん!」

絵里「ええ、さっきも言ったけど、希のためなら努力は惜しまないわ」

ことり「うん。希ちゃんが元に戻るために、ことりも頑張るからね!」

凛「凛もにゃー!」

花陽「希ちゃんは何にも心配しないでね。きっと元に戻れるから」

真姫(希)「うん……せやね……」ポロ

にこ「ほら、泣くのは元に戻ってからにしなさいよ」

海未「そうですよ。さ、それじゃまずは……希の現状について、整理しましょうか」
75: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/15(月) 23:39:10.65 ID:Nd+czXWN.net
真姫(希)「ウチの現状っていっても……見たままやん?」

海未「ですが、改めて確認することで何かわかるかもしれません」

穂乃果「んと、まずは見た目や声が、真姫ちゃんまんまだよね」

ことり「ちゃんと測らないと分からないけど、スタイル……身体のサイズも真姫ちゃんと同じっぽいねぇ」

真姫(希)「うん。さっき真姫ちゃんの衣装着れたから、多分そうやね」

真姫「ヴェエエ!? ちょっと希! 人の身体で勝手に何やってるのよ!! いったいどの服!?
   いえ、ちょっと待って、着たってことは、脱いだの!? 見たの!?」

真姫(希)「あー、えっと真姫ちゃん? そもそもウチ、パジャマから練習着、練習着から学生服に着替える時に見とるから……」

真姫「あっ、う……言われてみれば……」

真姫(希)「大丈夫やよ。うちでは一人だし、衣装を着たのも部室で一人っきりの時やったし、誰にも見られてないから……」

真姫「そう言う問題じゃないわよ! その体、私と同じなのよ!? 私の身体が着せ替え人形にされてるなんて、知りたくなかったわよ!」

ことり「残念……真姫ちゃんな希ちゃんが真姫ちゃんのステージ衣装着てるの、見たかったよぉ……」

花陽「私も……」

真姫「ことり!? 花陽!?」

海未「にこ。聞きたいんですが、外見が真姫な希が真姫の衣装を着たところで、真姫自身が着るのと変わりないのでは?」

にこ「ちっちっち。分かってないわねー。たとえ外見が同じでも、中身が希な以上、雰囲気や印象は別モノよ。
   正直、私も見逃したのはちょっと惜しいと思うわ」

真姫「にこちゃんまで!?」

絵里「中身と言えば、身体は真姫でも性格やしゃべり方、好み、癖、記憶は希のものなのよね」

真姫(希)「せやね。この話し方もそうやしね。真姫ちゃんの記憶もないからピアノの弾き方とかは分からんし。
      逆に、占いの仕方なんかは覚えてるんよ。ただカードを引いても、元の時ほど確信がもてないんやけど……。
      あ、それから味の好みもウチのままで、トマトを特に好きになったわけでもなさそうやったよ」
      
真姫「ふぅん? 記憶が希のものってことは、脳の神経回路は希のままなのかしら。興味深いわね」

凛「凛にはちんぷんかんぷんにゃー……」
76: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/16(火) 00:38:17.28 ID:o8+cyg3L.net
絵里「まあ、希の状況を改めて確認してみたけど、これだけじゃ手掛かりにはならなそうね」

真姫(希)「せやね」

花陽「あ、あの」

真姫(希)「ん? 花陽ちゃん、どうかしたん?」

花陽「え、えっと……ちょっと気になったんですけど。希ちゃんが真姫ちゃんになっちゃったのは、いつからなんですか?」

穂乃果「あ、それ穂乃果も聞きたい!」

真姫(希)「あれ、言っとらんかったっけ?」

海未「そういえば、聞いてませんでしたね」

にこ「そうね。希、いつからなの?」

真姫(希)「んー……はっきりいつから、ってのは正直分からないんよ。気が付いたときには、もう真姫ちゃんやったもん」

凛「じゃあじゃあ、気が付いた、ってのはいつなのかにゃ?」

真姫(希)「朝起きて、洗面所の鏡見た時やね。寝る前はウチのままだったし……たぶん起きた時には、真姫ちゃんになってたんやと思う」

海未「ということは、昨夜希が床に就いた後から、目が覚める前までに変わった、ということでしょうか」

穂乃果「寝ている間に変身しちゃった!とか、なんか漫画っぽいね」

花陽「もしそうだとしたら……寝る前にしたことか、寝た後に何かあったのかな?」

ことり「普通に考えると、そうなるよね」

絵里「でも、希には思い当たることないんでしょ?」

真姫(希)「うん……別に普通やったし」
77: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/16(火) 00:39:12.21 ID:o8+cyg3L.net
にこ「……必ずしも、意識してやったこととは限らないんじゃない? むしろ、無意識のうちに何か、とかの方が怪しいかもしれないわ」

真姫「私もにこちゃんと同意見ね。心理学はあんまり詳しくないけど、無意識とか、自分じゃ認識してない願い、
   思い込みの影響って、馬鹿にできないらしいし。それこそ、ジンクスやおまじない、とかね」

凛「真姫ちゃんにしては、意外な意見にゃー」

真姫「別に……普通じゃ考えられないことが起こってるんだもの。
   希じゃないけど、スピリチュアルな方向からアプローチするのも一つかもって思っただけよ」

真姫(希)「うーん……」

花陽「……希ちゃん?」

キーンコーンカーンコーン

絵里「あら、時間切れね」

穂乃果「えー、もうお昼休み終わり?」

凛「あっという間だったにゃー」

海未「仕方ありません。続きは放課後ですね」

ことり「そうだねぇ」

にこ「じゃあ、また放課後に部室に集合ってことで」

真姫「ええ、わかったわ」

凛「おっけーにゃ」

花陽「希ちゃんは……」

真姫(希)「ん、ウチはまた部室に隠れとくよ。見つかったら面倒やしね」

にこ「わかったわ。それじゃ、また後でね」

絵里「放課後になったらすぐ来るから」

穂乃果「希ちゃんいいなぁ。ねえ海未ちゃん、希ちゃん一人じゃ寂しいだろうから、穂乃果も」

海未「何か言いましたか?」

穂乃果「いえ、何でもないです……。穂乃果ちゃんと授業受けます……」

真姫(希)「あはは、じゃ、みんな頑張ってなー」

バタン

真姫(希)「無意識……自分じゃ、認識してない願い……」

真姫(希)「ウチは……。ウチの、願い……」
83: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/16(火) 18:56:33.21 ID:o8+cyg3L.net
真姫(希)(ウチはまた、部室に一人残り、頬杖をつく)(

真姫(希)(脳裏に響くのは、さっきの真姫ちゃんの言葉)

真姫(希)「願い……。ううん、ウチの夢は、もう叶ってる……はずやん」

真姫(希)「小さなころに望んでた物は、手に入った。大切な仲間が……えりち、にこっち、μ’sのみんなが、友達ができた」

真姫(希)「廃校も阻止できた。ラブライブに出場して、優勝できた。スクールアイドルだけじゃない、かけがえのない思い出ができた」

真姫(希)「もう、これ以上ないほどに、幸せになれた。幸せを感じられた」

真姫(希)「なのに……」

真姫(希)(顔を上げると、窓にウチ――今は真姫ちゃんやけど――の姿が映った)

真姫(希)「……真姫ちゃん」

真姫(希)(ふんわりながらちょっとカールした髪も、ちょっと強気に見えるツリ目も、薄桃色の唇も、真姫ちゃんのもの)

真姫(希)「改めて見ると、真姫ちゃんは美人さんやなあ……。胸は……まあ発展途上やけど」

真姫(希)「っと、こんなこと聞かれたら、また怒られちゃうやん。でも裏を返せば未来がある、ってことやから、ね」

真姫(希)「未来、か……」

真姫(希)(自分で言った言葉に、知らず、苦笑する)

真姫(希)(ウチは今、三年生用の緑のリボンをしているけど……真姫ちゃんがこれをするのは)

真姫(希)「真姫ちゃんは一年生やし、まだまだ先のことやね」

真姫(希)「そっか。逆にウチがこれを水色に換えれば、真姫ちゃんと全く同じなんやね。
      そうしたら、一目見ただけじゃ、ウチなのか真姫ちゃんなのか、分からないかも」

真姫(希)(水色のリボン、か……。ウチが一年生になって……教室に……そしたら……)

真姫(希)「って、やめやめ。こんなん考えても仕方ないやん」

真姫(希)「やっぱ、ひとりやとあかんなあ……。ウチ、こんなに感傷的やったっけ……」

真姫(希)「部室に閉じこもってるせいかも。授業中だし、こっそりとなら……抜け出しても、たぶん、見つからん……よね?」
84: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 00:33:34.01 ID:Y2ZBrz3w.net
真姫(希)「流石に授業中やし、どこも静かやね。廊下にも誰もいないし、ある意味ウチには好都合やん」

真姫(希)「って、つい出てきちゃったけど、どこ行こかな……」

真姫(希)「誰かに見つかりそうな場所はあかんし……」テクテク

キィ……バタン

真姫(希)「屋上……結局、人がいなくて行けそうな場所っていうと、ここくらいやね」

真姫(希)「んっ……流石に屋上の風は、まだちょっと冷たいかな……」

真姫(希)「誰もいないし、じっとしてても寒いし……ちょっとだけ、練習でもしよっかな」





真姫(希)「……はぁっ……ずいぶん踊ったなぁ……。温まるどころか、暑くなってきたやん」

真姫(希)「でも、何だか踊り足りない気もするんよね」

真姫(希)「まだ、終わりじゃない、って……思いたいんかな……」

真姫(希)「そういえば、真姫ちゃんの姿でウチの振り付けを踊ったから、にこっちやことりちゃんが見たがったかもしれんね」

真姫(希)「ふふ、動画撮っとけばよかったかも」

ガチャ

真姫(希)「っ!?」
86: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 01:00:55.59 ID:Y2ZBrz3w.net
コツコツ……

真姫(希)「だ、誰か来た!? まだ、授業中やのに? 隠れんと!」

真姫(希)「あ、あかん! どこにも隠れられそうにない、見つかる!?」

「……何やってるのよ」

真姫(希)「……え? 真姫、ちゃん? なんで、ここに。授業は……?」

真姫「抜け出してきたわ。だって、ふと外を見たら希が窓から見えたんだもの。はっきり言って慌てたわよ」

真姫(希)「そ、それ……他の人は」

真姫「凛や花陽は気付いてないし、言ってもいないわ。
   なんとかして教室から出ようと思わずおなかが痛い、なんて言ったせいで、むしろ私が心配されちゃったくらいよ」

真姫(希)「確かに、優しいあの二人なら、そうやろうね」

真姫「全く、あんまりにも慌てるものだから、思わず本当のこと言いそうになっちゃったわ」

真姫(希)「あはは……その気持ち、分かるよ」

真姫「ねぇ……誰か見つかったらまずいから、部室に隠れてるんじゃなかったの?」

真姫(希)「う、うん……そのつもりだったんやけどね……」

真姫「何かあったの? ……いえ、そう、何かに気付いた、そんなところでしょ?」

真姫(希)「気付いた……そう、なんかな。分かんないけど……。真姫ちゃんは、なんでそう思ったん?」

真姫「顔よ。今の希の表情を見て何でもない、なんて思う人、そうはいないわよ。というか、私ってそういうとき、こんな顔するのね」

真姫(希)「ウチには分からないけど……そんなにわかりやすかったん?」

真姫「まあ、ね。それで……、何か思うところ、あったんでしょ。じゃなきゃ、わざわざ見つかる危険を冒して、こんなところまで来ないんじゃない?」

真姫(希)「そうかも、ね」

真姫「話してみたら? 気もいくらか楽になるかもしれないし。もっとも、言いにくいことなら、無理にとは言わないけど」

真姫(希)「…………」

真姫「私には、言えない?」

真姫(希)「そんなことは、ないんやけど……」

真姫「……なら、私を鏡とでも思ってなら、どう?」

真姫「ここにいるのは『西木野真姫』じゃなくて、『西木野真姫の姿をした、東條希が映った鏡』。なら、聞いてるのは私じゃなくて、希だし。
   もちろん、他の人に聞かれたくないことなら、私は誰にも言わないし、私も聞いたことを忘れるつもりよ」

真姫(希)「真姫ちゃん……」

真姫「…………」

真姫(希)「もしかしたら、なんやけど……ウチ、三年生でいたくなかったの、かも」
90: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 21:12:00.95 ID:Y2ZBrz3w.net
真姫(希)「いつからかは分からない。でも最近カレンダーを見るたび、練習が終わるたび、みんなと別れるたび、朝が来るたび、思うんよ」

真姫(希)「……終わりのことを」

真姫(希)「ウチに限らない、三年生のえりちもにこっちも、ううん、誰もがいつかは音ノ木を巣立っていく」

真姫(希)「スクールアイドルでいられるのも、音ノ木にいられるのも、限られた時間だけやって分かってた。……いや、分かってるつもりやったんよ」

真姫「…………」

真姫(希)「でも、いつしか一日が過ぎるごとに、その日が見えてくる気がして」

真姫(希)「もうすぐ、ウチはここからいなくなっちゃう。
      スクールアイドルμ’sは、この9人だからこそ。だから、ウチらがいなくなったら、おしまいになる」

真姫(希)「幸せな、夢みたいなこの時間が、終わってしまう。いつからかそれが怖くなって……」

真姫(希)「きっとウチ……心のどこかで、イヤだって、終わりたくないって……、思ってたんよ……」

真姫(希)「時が止まればいいのにって、巻き戻ればいいのにって、そう、思って」

真姫(希)「もしウチが、もっと早く、みんなと出会って……スクールアイドルになってたらって」

真姫(希)「もしもウチが三年生じゃなくて、真姫ちゃんみたいに一年生だったら、って……」

真姫(希)「一年生なら卒業も、終わりも、関係無いって。ずっとずっと踊っていられるって」

真姫(希)「そう考えて、真姫ちゃんたちが羨ましくなってたのかも」
91: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 21:13:23.15 ID:Y2ZBrz3w.net
真姫「…………」

真姫(希)「あはは……ほんと、ダメな先輩やん。真姫ちゃんは、ちゃんと区切り、つけようってしてたのに」

真姫(希)「にこっちもえりちも。みんなで心を決めたのに。ウチだけが、こんな、未練がましくて」グス

真姫(希)「真姫ちゃんの姿になってまで、音ノ木に、μ’sに、今の幸せに、しがみつこうとして……かっこ、わるいやん……」ポロ……

真姫(希)「ごめん……真姫ちゃん……ごめんなさい……。ウチ、真姫ちゃんやみんなと決めたこと、台無しにしようとしてた……」

真姫(希)「スクールアイドルの、限られた時間だけの輝きを、ダメにしようとしてた。
      ウチが、真姫ちゃんの作ったあの曲を、ダメにしちゃおうと……」ポロ……ポロ……

ギュ……

真姫(希)「まき、ちゃん……?」

真姫「バカね。ほんと、バカよ」

真姫「私と同じ姿のくせに、本当、中身は全く似てないんだから」

真姫(希)「しかた、ないやん……。だってウチは、東條希、なんやから……」

真姫「そうよ、あなたは私じゃないわ。あの9人はみんな違う。だからこそ出会った。だからこそμ’sができたの」

真姫「それに私だって、希が言うほど強くはないわ。その日が近づくことに寂しさや、悲しさを感じてる」

真姫「でも、それは決して『終わり』じゃない。μ’sの活動はおしまいになるかもしれないけれど、
   μ’sの輝きは、心に刻まれた思い出は、みんなと結ばれた絆は、そして今、心にあふれる幸せは、決して消えないの」

真姫「だから希、消さないで、笑顔を。なくさないで、希がいた私たちのμ’sを」

真姫「たとえあなたが私になっても、過ぎ去った時間は戻りはしないわ。それに、時を巻き戻してはいけないのよ」

真姫(希)「真姫ちゃん……うん……うん……ごめん、ね……」

真姫「いいのよ。もし私と希の学年や立場が逆だったら、私も希になってたかもしれないもの」クス

真姫(希)「ふふ……そしたらやっぱり、にこっちたちは見たがったかもしれんね」

真姫「くす。そうかもしれないわね」
93: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:29:38.53 ID:Y2ZBrz3w.net




真姫「落ち着いた?」

真姫(希)「ん……。なんか、恥ずかしいとこ、見せちゃったね。先輩の面目丸つぶれやん」

真姫「今更よ。それに、あなたが私の姿になったせいで、散々恥ずかしい思いをさせられたんだから。
   これくらいじゃ全然、釣り合い取れないわ。」

真姫(希)「あー、えっと……それはごめんやって」

真姫「だから、もうちょっとだけ、恥ずかしい思い、してもらうわよ?」

真姫(希)「え?」

にこ「ったく、結局真姫ちゃんが美味しいところ持ってっちゃうんだから」

絵里「何だか私たち、出番なかったわね」

真姫(希)「ににににこっち!? ええええりち!? 何でここに!?」

にこ「何よ希。にこがμ’sの練習場所にいちゃ悪い?」

絵里「それにもう放課後よ。とっくにチャイムも鳴ったわ」

真姫(希)「え、ええ? そ、そもそも、い、いつから見てたん!?」

にこ「さーて? いつからだと思う~?」

真姫(希)「ちょっ!?」

絵里「うふふ、ないしょ」

真姫(希)「え、えりち!?」

にこ「ふぅ、本当調子狂うわね。あの希が、にこたちにこうも簡単にからかわれちゃってさ」

真姫(希)「うぅ……」

にこ「だからさっさと戻りなさいよね。『東條希』に」

真姫(希)「にこっち……」
94: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:31:01.68 ID:Y2ZBrz3w.net
絵里「ごめんね、希。気付いてあげられなくて」

真姫(希)「ええんよ。元々、ウチが未練たらたらなんが原因やったんやし」

絵里「あら、なら私だっておんなじようなものよ? 何せ、一番加入が遅かったんだもの」

にこ「まー、正直言えばにこもちょーっとだけ、ほんのちょーっとだけ、惜しいかなーって思うことも無いけど」

にこ「でも仮に、にこが一年生からやり直しても、きっと今のμ’sにはならなかったと思うし?」

絵里「そうよね。きっと違う道を歩んだはず。それがいいものか、悪いものかは分からないし、それでいいんだと思うわ」

にこ「ま、どんな道だろうと、にこには関係ないけどね~。だってぇ~にこはぁ、みんなのスーパーアイドルだ・か・らぁ~!」

真姫「ふぅ、にこちゃんみたいな人は楽でいいわよね。悩みとは無関係そうで」

にこ「なんですってぇ!? どういう意味よ!!」

真姫「さあ、ね?」

絵里「ハラショー! 悩みがないなんて、さすがにこね」

真姫(希)「いやえりち。今の真姫ちゃんのセリフ、褒め言葉やないからね?」

絵里「え? ……こほん。それにしても、希の姿は元に戻らないのね」

にこ「そうね。希、元に戻れそうな感じとかはないの?」

真姫(希)「うーん……特に何も……」

真姫「原因が分かっても、それが解決したわけじゃないから、かしら」

絵里「希は卒業して、μ’sが終わりになることが嫌だったのよね?」

真姫(希)「んー、まあ、そう……やん」

絵里「希。もしもμ’sを続ければ、原因の悩みはなくなるのかしら。真姫の姿から元に戻れるかしら?」

真姫(希)「……たぶん、それじゃだめだと思うんよ」

にこ「ええ、それにみんなで決めたあの想いは、簡単には変えられない。何より私たちは、『スクールアイドル』が好きだから」

絵里「そうよね。私もそう」

真姫「それに、言ったでしょ? μ’sが活動を終えても、私たちに『終わり』なんてないのよ」

真姫(希)「うん……それは、分かってる。真姫ちゃんのおかげで、気付けたんよ」

絵里「でもそれなら、どうすれば希は元に戻れるのかしら」

にこ「うーん……。そうね……。未練ってことは、想いを残してるってことでしょ?」

絵里「私と希は特に加入遅かったからね。ライブの回数も穂乃果たちより少ないし」

「じゃあさ!」

真姫(希)「えっ?」ビク
96: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:48:54.88 ID:Y2ZBrz3w.net
ガチャ バーン!

穂乃果「ライブをしようよ!! 今、ここで!!」

真姫「穂乃果!?」

海未「すみません。私たちも聞いていました」

ことり「部室に行っても希ちゃんたち居なかったからね」

凛「希ちゃん、元気出すにゃー!」ギュッ

花陽「私も希ちゃんの元気な笑顔が見たいです」

真姫(希)「みんな……」

絵里「ねえ穂乃果、ライブって……?」

にこ「しかも今、ここでぇ!?」

穂乃果「うん!! だって私たちはここから始まったんだもん! ここが一番μ’sらしい場所だよ!!」

にこ「言われてみれば、そうかもね」

絵里「そうね。希が『希』に戻って、あるべきμ’sの姿になるには、どんなステージより、ここ以上にふさわしい場所はないかも」

ことり「えへへ、穂乃果ちゃんがそう言うと思って、もう衣装もいろいろ持ってきちゃったんだぁ」

凛「ものすごい量だったけど、頑張ったにゃー!」

花陽「流石にステージは用意できなかったけど。音楽プレーヤーとスピーカーは持ってきました!」

海未「屋上そのままの舞台というのも、スクールアイドルらしいと思いませんか?」

真姫「物は言いようね。でも、悪くないんじゃない?」
97: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 23:08:13.16 ID:Y2ZBrz3w.net
にこ「やれやれ、先輩想いの後輩たちを持つと、出番が取られて大変よね」

絵里「本当ね」

にこ「ここまでされちゃ、黙ってられないわよね?」コク

絵里「ええ!」コク

真姫(希)「あはは、せやね」




穂乃果「さぁ! 幕を上げようよ!」バッ

海未「未練も寂しさも悲しみも、全部なくせるように」

ことり「希ちゃんが、絵里ちゃんが、にこちゃんが笑顔で音ノ木から旅立てるように!」

凛「思い出を抱きしめて、想いを全部、出し切るくらい!」

花陽「いつまでも幸せが、心の中で消えないように!」

にこ「涙を拭いて!」

絵里「この手を取って、踊りましょう?」スッ

真姫(希)「……うん!」


穂乃果「さあいこう! みんなで一緒に、μ’sのライブをはじめよう!!!」

―― 今だけは、希ちゃんのためのμ’s! μ’sのためだけのライブ!! ――

―― 希ちゃんが、μ’sが、みんなみんな、笑顔になれるような ――

―― 最高のライブを!! ――



――μ’s! Music…… S.T.A.R.T!!
99: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 00:07:29.19 ID:XNuo+Dd5.net
真姫(希)(それから、ウチたちはいっぱい踊って)


真姫(希)「おっ『Dancing stars on me!』 ウチの見せ場やね!」

穂乃果「その次は『るてしキスキしてる』だよ! さあ希ちゃん! 続けて行くよ!」


真姫(希)(いっぱい笑って)


絵里「ほら希! こっちこっち!」

真姫(希)「ちょ、ちょっとえりち!? 引っ張らんといて!?」

にこ「何してんのよ、ほらほら、曲が始まるわよ?」

真姫「私と『真姫な希』で今だけW真姫! BiBi『Cutie Panther』、スペシャルVerよっ!」


真姫(希)(いっぱい歌って)


凛「あーっ! リリホワも負けてられないにゃ!」

海未「ええ、希は私たちのユニットなのですからね!」

真姫(希)「でもウチ、今は真姫ちゃんの声やん?」

海未「問題ありません! 希は希なんですから!」

凛「そうにゃそうにゃ!」

真姫(希)「二人とも……」ジワ

海未「行きましょう! lily white『微熱からMystery』!!」
100: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 00:11:04.57 ID:XNuo+Dd5.net
真姫(希)(鼓動を胸に刻み込むよう、いっぱい抱き合って)


花陽「ぷ、プランタンには今の希ちゃんを引っ張り込む繋がりがないよぉ~」

ことり「BiBiとlily white、羨ましいね~」

穂乃果「負けちゃだめだよふたりとも! ファイトだよ! 何とか希ちゃんをPrintempsにも引き込まないと!」

穂乃果「そ、そうだ希ちゃん!!」

真姫(希)「穂乃果ちゃん、どしたん?」

穂乃果「失敗も、心配も、話してみて!」

ことり「私たちには内緒にしちゃダメだよ!」

花陽「あっ……いっしょうけんめいがんばれ!」

真姫(希)「これって『Pure girls project』……やん?」

花陽「踊ろ!」

ことり「踊ろ!」

穂乃果「一緒に!」

真姫(希)「うん!」


真姫(希)(思い出が決して消え無いよう、一瞬一瞬を瞳に焼き付けて)



穂乃果「よーし、最後いこう!」

にこ「もう? 名残惜しいわね。何行く?」

絵里「そうね……ことり、これは?」

ことり「うん! いいよっ!」

~♪

海未「これは……なるほど」

花陽「そっか……そうだよね」  

凛「ぴったりの曲にゃー!」

真姫「へぇ、なかなか洒落てるじゃない?」

真姫(希)「あ……そう、そうやね……この曲は……」

―― はじまりの歌を、みんなで、未来へと歌おう! 『STRAT:DASH!!』――


真姫(希)(日が暮れるまで……ううん、日が暮れても。ウチらは星々の輝きの下で、ライブし続けた)
106: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 19:06:56.94 ID:XNuo+Dd5.net




真姫(希)(あれ……? ここ、は)

真姫(希)(学院の、廊下……?)

真姫(希)(そうだ、ここ、ウチらの教室……)

真姫(希)(でも、なんで……)

真姫(希)「えりち? にこっち、おるん……?」カラカラ

真姫(希)(あ、誰か……窓辺に……。でも、あの後姿、どこかで見たような)



「おそかったやん。待ちくたびれたよ?」クルッ

真姫(希)「え……? あ……」

「もう、人の顔見てその反応はないやん?」

「まさか、自分の顔を忘れったってことはあるまいし」クスクス

真姫(希)「ウチ……? ウチが……な、なんで……?」

希「なんでって言われれば、それは……これが夢、だからやん」

真姫(希)「ゆ、夢って……。ちょ、ちょい待ち。ねぇ、どこまでが現実で……どこからが夢、だったん?」

希「さあ、ね……? 夢だと思えば、何もかもが夢で。現実と信じれば、すべてそうなのかもしれんよ?」

真姫(希)「もしかして、ウチが、真姫ちゃんになったのも……夢?」

真姫(希)(ウチの問いに、目の前の『ウチ』は答えない。ただ、微笑みを浮かべたまま、こちらを見つめるだけだった)

真姫(希)「……ううん、あれは夢なんかじゃなかった。みんなと一緒に歌って、踊ったあのライブは、決して夢や幻なんかやない」

希「そっか。なら、きっとその思い出は本物のはずやね」

真姫(希)「うん」

真姫(希)(頷くウチを見つめる目の前の『東條希』。その瞳は、どこまでも優しい)

真姫(希)(ウチって、こんなんなんや……。真姫ちゃんになったウチを見る、真姫ちゃんの気持ちがちょっと分かったかも……)
107: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 19:11:39.12 ID:XNuo+Dd5.net
希「……楽しかった?」

真姫(希)「……うん、楽しかった。すごく楽しかったよ」

真姫(希)「すごく幸せで、すごく嬉しくて、すごく……愛しかった」

真姫(希)「みんなの想いを、絆を……出会えた奇跡を、感じた」

希「もっと過ごしたくなったりしたんやない?」

真姫(希)「ん……でも、真姫ちゃんに、他の誰かになってまで、あの場所にずっといるわけにはあかんやん」

真姫(希)「だって、ウチは『東條希』やもん」

希「ふふ、いい顔になったやん。全く、最上級生やのに……みんなに迷惑かけて、あかんよ?」

真姫(希)「ごめん。……分かってる、つもりやったのに」 

希「もう、大丈夫やね?」

「うん……もう、大丈夫」

希「寂しくない? つらくない? 泣いちゃったり、しない?」

「正直、全然寂しくもつらくもない、っては言えんけど……。でも、未練じゃない。みんなと……やり切ったから」

希「よし。なら、もう……いつものウチに……『東條希』に、戻れるね?」

「うん……ごめん、『希』。そして……ありがとう、こんなウチを、待っててくれて」

「ふふっ、ええんよ。だってウチのことなんやもん」

「せやね」

「ほら……もうすぐ目が覚めるよ。そしたら……」

「大丈夫。もう、間違わないから」


―― 残された時間を、みんなと一緒に、精一杯、楽しんで、輝くから……


(光が広がる)

(白一色に染まる視界の中で、ウチが、優しくウチを抱きしめてくれた、そんな気がした)
110: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 20:09:56.86 ID:XNuo+Dd5.net
ピピピピ……ピピピピ……カチ

「んん、んぅ……もう朝……。起きる時間、やん……」

「朝練いかな……」ゴソゴソ

「うー……まだ頭がぼーっとするやん……。なんか、不思議な夢を見てた気が、するけど……」

「ううん、思い出せない……。っと、そんなことより顔洗わな……ん?」

希「うわぁ……髪、ぼっさぼさやん」

希「ま、真姫ちゃんよりウチのが長いんやもん、当然やね」

希「っと、もたもたしてるとえりち辺りが電話してきそうやん。急いで出ないと」

ガチャ バタン

希「行ってくるよー!……って、あ……あれ……?」

希(うちの前に、えりちが、にこっちが、穂乃果ちゃんが、海未ちゃんが、ことりちゃんが、花陽ちゃんが、凛ちゃんが)

希(そして……真姫ちゃんが)

希(μ’sの皆が、勢ぞろいしてウチを待っていた)
111: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 20:14:15.43 ID:XNuo+Dd5.net
絵里「おはよう、希」

にこ「おっそい! まったくぅ、いつまで待たせるのかと思ったわよ」

希「み、みんな……? な、なんで……?」

海未「おはようございます。考えると不思議なのですが……なんとなく、みんな集まってしまったのですよ」

穂乃果「希ちゃーん! はやく練習いこーっ!」

ことり「穂乃果ちゃん、ちょっと声大きいよぉ。おはよう希ちゃん、いい朝だよね」

希「そうやね。きれいな青空で、心まですっきり気持ちよくなりそうやん」

凛「希ちゃーん! 凛待ちきれないにゃー! はやくはやくぅ!」

花陽「おはよう希ちゃん。ちゃんと朝ご飯食べた? もしまだなら、おにぎり持ってきたからね」

希「えっと、じゃああとで貰おうかな。ありがと、花陽ちゃん」

真姫「希」

希「あっ、真姫ちゃん」

真姫「……ふふ、ようやく、いつも通りになったわね。ふぅ、私も一安心、かしら」

希「えっ、それって……?」

穂乃果「のぞみちゃーん! まきちゃーん! みんな行っちゃうよー!」

にこ「ほら、もたもたしないのー!」

絵里「残された時間は有限で、貴重なんだからね。無駄遣いできないわよ」

凛「よーし! 海未ちゃん! 希ちゃん! 学院にはリリホワチームが一番乗りするにゃ!」

海未「ま、待ちなさい凛! いきなり引っ張ったら危ないでしょう!?」

絵里「ふっ、私を舐めてもらっちゃ困るわ。負けないわよ凛」

にこ「なんであんたら朝から無駄に元気なのよ」

花陽「わわっ、みんな足速いよぉ……」

ことり「だよねぇ。ちょっとうらやましいかなぁ」

真姫「ほら希、おいていかれちゃうわよ」

希「あ、うん。今行く」
112: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 20:15:44.58 ID:XNuo+Dd5.net
希(駆け出すみんなが、朝の陽の光で輝く)

希(ううん、違う。みんなが一人一人が輝いてる。一つの光なんや)

希(スクールアイドルっていう、何よりも眩く輝く光)

希「あ……」

真姫「希? どうかしたの?」

希「真姫ちゃん! みんな!」

真姫「きゃっ、いきなり大声出さないでよ! 意味わかんない!」

にこ「なに。どしたの希」

海未「何かあったんですか?」

希「うん、ちょっと思い浮かんだんやけど」




希「あの曲……『僕たちはひとつの光』って名前にしたら、どうかな?」




FIN
113: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2015/06/18(木) 20:17:07.89 ID:XNuo+Dd5.net
これにて完結です

書いてて、ますます希ちゃんと真姫ちゃんが好きになりました
読んで下さった方、お付き合いいただいた方、ありがとうございました
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『>>3「朝起きたら>>5になってた・・・・・・」』へのコメント

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