雪穂「お姉ちゃん!もういい加減にしてよ!!」

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雪穂-アイキャッチ3
1: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:52:17.06 ID:oR50tM07.net
雪穂「家では静かにしててって何度も言ったよね!?」

穂乃果「いや~そんなこと言われてもね、穂乃果だってライブが近いしさあ」

雪穂「私だって今年受験なんだよ!?勉強してるの!」

穂乃果「それはわかってるよ~、勉強はすればいいじゃん」

雪穂「だーかーら!うるさくされると集中できないって言ってるの!」

穂乃果「うるさくなんてしてないじゃん!」

雪穂「音楽鳴らして!大声で歌って!ダンスまでやっておきながらうるさくないわけないでしょ!」

元スレ: 雪穂「お姉ちゃん!もういい加減にしてよ!!」

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3: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:53:34.36 ID:oR50tM07.net
雪穂「それに、練習なら学校でやればいいじゃん!家では大人しく休んでなよ!」

穂乃果「だってライブがもうすぐなんだよ?じっとなんてしてられないよ!」

雪穂「私だって受験までもう時間がないの!本当ならこんな言い争いしてる時間も惜しいくらいなんだから!」

穂乃果「じゃあいちいちそんなこと言ってないで勉強すればいいじゃん」

雪穂「だから!お姉ちゃんが静かにしてくれないと集中できないからこうして文句言いに来てるんでしょ!」

穂乃果「穂乃果だって練習しなくちゃいけないんだから仕方ないじゃん」

雪穂「仕方なくなんかないよ!海未さんがちゃんと考えて練習メニュー作ってくれてるんでしょ?
   学校でそれだけやってれば十分なはずじゃないの!?」

穂乃果「え~、それなら雪穂が学校で勉強すればいいじゃん」
5: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:55:05.13 ID:oR50tM07.net
雪穂「学校でもしてるよ!」

穂乃果「じゃあそれで十分じゃん、家では大人しく休んでればいいよ」

雪穂「もう!受験勉強ってのは授業だけじゃ足りないから十分に自習もしなくちゃいけないの!」

穂乃果「じゃあ穂乃果だってそうだよ、ライブのために自主練してるの。これなら文句ないはずだよね?」

雪穂「それとこれとは話が別でしょ!?」

穂乃果「同じだよ!穂乃果はライブの練習する、雪穂は勉強する、一緒じゃん」

雪穂「全然一緒じゃないよ!お姉ちゃんのはふざけて遊んでるだけでしょ!受験勉強は家でもやらなきゃいけないの!」

穂乃果「酷いよ!μ'sの活動が遊びだって言うの!?穂乃果もみんなも廃校を阻止するために真剣にやってるのに!!」

雪穂「そんなことは言ってないじゃん!」
6: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:56:41.50 ID:oR50tM07.net
穂乃果「雪穂は音ノ木坂が廃校になってもいいって言うの!?」

雪穂「だから言いたいのはそこじゃないってば!」

穂乃果「酷いよ!穂乃果とμ'sのみんな、応援してくれてるみんなに謝ってよ!」

雪穂「だから違うってば!話を逸らさないで!」

穂乃果「話を逸らしてるのは雪穂の方でしょ!穂乃果は今怒ってるんだよ!」

雪穂「μ'sの活動のことに文句は言ってないよ!家で騒ぐのをやめてって言ってるの!」

穂乃果「練習もμ'sの活動の1つだよ!」

雪穂「真面目にやってるならね!家ではふざけてるだけじゃん!」
8: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 20:58:05.95 ID:oR50tM07.net
穂乃果「真面目にやってるよ!どうしてふざけてるってわかるの?」

雪穂「ふざけてるじゃん!μ'sの歌ならまだしも全然関係ないJpopとかも大声で歌っててさ!
   カラオケの練習してるだけでしょ!」

穂乃果「色んな曲を歌うことが歌唱力のアップにつながるんだよ!雪穂もアイドルやってみればわかるよ」

雪穂「もっともらしい言い訳作らないでよ!」

穂乃果「もう、雪穂は本当にワガママだなぁ、仕方ないからこれからはμ'sの曲を中心に歌ってあげるよ」

雪穂「歌うのをやめてって言ってるの!」

穂乃果「歌わなかったらアイドルできないじゃん!音ノ木坂の存続はμ'sにかかってるんだよ!?」

雪穂「だからそんなこと言ってないって話の流れからわかるでしょ!?
   言葉尻だけつかまえて難癖つけるのやめて!」
11: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:00:15.78 ID:oR50tM07.net
雪穂「お姉ちゃんは受験勉強したことないから知らないのかもしれないけど、これは本当に大変なの!」

穂乃果「穂乃果だって受験勉強してたよ!それで音ノ木坂に入れたんだから」

雪穂「勉強なんて全然してなかったじゃん!いっつも海未さんとことりさんに迷惑かけて!
   それに音ノ木坂って定員割れしてて不合格者居なかったじゃん!あんなの誰でも受かるよ!」

穂乃果「それはそうだけど、穂乃果もちゃんと勉強くらいしてたよ~」

雪穂「それなら受験勉強の大切さはわかるでしょ!お願いだから静かにしてて!」

穂乃果「雪穂は心配症なんだってば~、雪穂頭いいから大丈夫だよ~」

雪穂「何にもわかってないじゃん!」
12: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:01:17.80 ID:oR50tM07.net
穂乃果「それにね、μ'sが成果を出さないと音ノ木坂は廃校になっちゃうかもしれないんだよ?
    そうなったら雪穂の勉強も無駄になっちゃうじゃん」

穂乃果「廃校を阻止するために穂乃果はもっと練習しなくちゃいけないの」

穂乃果「雪穂は頭いいから今のままでも十分音ノ木坂に受かるよ。そうだ!雪穂もμ'sに入った時のために一緒に練習しようよ!」

雪穂「前から何度も言ってるけど、私は音ノ木坂じゃなくてUTXに入りたいの!」

穂乃果「まだそんなこと言ってるの!?」
14: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:02:33.06 ID:oR50tM07.net
雪穂「ずっと言ってるよ!先生だって今のままじゃ厳しいけど、努力次第では十分合格圏内だって言ってくれてるし」

穂乃果「酷いよ!雪穂たちが入ってこられるようにうるために穂乃果たちは頑張ってるのに!」

雪穂「いや、前から言ってるしお姉ちゃんも知ってたでしょ?」

穂乃果「嫌だよ!音ノ木坂に入って一緒にスクールアイドルやろうよ!」

雪穂「私がUTX入りたいって言い出した時からこうやって勉強の邪魔するようになったくせに、白々しいこと言わないで」

穂乃果「どうしてそんな酷いこと言うの!穂乃果は雪穂と一緒にスクールアイドルやりたいだけなのに!」

雪穂「私は嫌なの!」
15: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:04:42.63 ID:oR50tM07.net
穂乃果「どうして!そんなの不公平だよ!」

雪穂「不公平って、なんのこと?」

穂乃果「とぼけないでよ!UTXは学費だって音ノ木坂よりずっと高いじゃん!」

雪穂「それについては、お父さんとお母さんにも話はしてあるし、納得してくれてるよ」

穂乃果「穂乃果は納得できないよ!だって何で同じ高校に行くってだけなのに雪穂の方がたくさんお金を使うの!?」

穂乃果「お小遣いだって少ししかもらえてないのに、雪穂にはそんな無駄なお金をかけるなんて変だよ!」

雪穂「変じゃないよ!国立と私立で学費が違うのは仕方ないことだし、何よりお姉ちゃんのお小遣いなんて関係ないでしょ!?」

穂乃果「関係あるよ!それなら学費の差の分だけ穂乃果もお小遣いをもらう権利があるはずだよ!」

雪穂「また無茶苦茶な屁理屈言って……」
16: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:07:06.58 ID:oR50tM07.net
穂乃果「無茶じゃないよ!これは当然の権利だよ!同じ姉妹で使うお金がそんなに違うなんてどう考えても不公平だよ!」

雪穂「それならお母さんにそうやって言えばいいでしょ!」

穂乃果「雪穂が音ノ木坂に行けばそんなこと言わなくてすむんだよ!」

雪穂「無茶苦茶だよ……」

穂乃果「私のお小遣いだって少ないからすぐなくなっちゃうのに!」

雪穂「お姉ちゃんは無駄遣いするからなくなっちゃうんでしょ!」

穂乃果「無駄なんかじゃないよ!高校生にはいろいろ事情があるんだから!」

雪穂「知らないよ……ていうか、お姉ちゃんがたまに私のお金盗んでるのも知ってるんだからね!?」
18: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:09:00.17 ID:oR50tM07.net
穂乃果「そ、そんなことしてないよ!そんな言いがかりつけるなんて酷い!」

雪穂「私はちゃんと自分のお金は帳簿つけて管理してるの」

穂乃果「そんなのすぐ忘れちゃうじゃない!それにいくらでも嘘書けるし参考になんかならないよ!」

雪穂「そんな汚いことしないってば!それにお姉ちゃんいつも私の部屋を勝手に漁って物を持って行ってるじゃん!」

穂乃果「あれはちょっと借りてるだけじゃん!でもお金は盗んでないよ!」

雪穂「じゃあお姉ちゃんの部屋にあるあの大量の服やアクセはどうやって買ったのさ!?」

穂乃果「そ、それは、貯めてたお金で買ったんだよ!」

雪穂「お姉ちゃんが貯金なんてできるわけないでしょ!?バイトもしてないし!」

穂乃果「ほ、穂乃果だってその気になればできるよ!」

雪穂「その気になったことなんて今まで一度もなかったでしょ!
   何より私のお金が不自然に減ったなと思ったら、目に見えてお姉ちゃんの私物が増えてるよね!?」

穂乃果「証拠がないじゃん!言いがかりだよ!」

雪穂「もういい!こんな話をしてても埒が明かないよ!私部屋に戻って勉強するから静かにしててよね!」
20: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:10:44.73 ID:oR50tM07.net
雪穂の部屋

雪穂(はぁ……無駄に疲れた……毎日毎日なんなのよもう!)

雪穂(お姉ちゃんと同じ学校なんて絶対行きたくないもん)

雪穂(今までだってずっと皺寄せを受けて、お姉ちゃんの尻拭いを続ける日々だった……)

雪穂(今度こそそこから解放されて、楽しい高校生活を送ってやるんだ……!)

雪穂(そのためにも、UTXに合格しないと……)

雪穂(……勉強しよ、この問題集どこまでやってたっけ……)


               『さあ~!!ひゅめを~!!か~なえ~る~のは~』>


雪穂「……」イラッ
21: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:12:49.16 ID:oR50tM07.net
穂乃果の部屋


雪穂「お姉ちゃん!静かにしてって言ったよね!」

穂乃果「もう!1曲だけ!あと1曲だけだから!」

雪穂「そう言っていっつも1曲じゃ終わらないじゃん!」

穂乃果「今日は1回で終わるかもしれないじゃん」

雪穂「かもしれないって、自分が決めてやってることでしょ!」

穂乃果「綺麗に決まったら1回で終わるつもりだったのに~」

雪穂「そんなの結局お姉ちゃんのさじ加減じゃん!」

穂乃果「あ~あ~、雪穂がそんなこと言うから傷ついちゃったなあ~。
    最初の感覚取り戻すためには1曲じゃちょっと足りなくなっちゃったなあ~。
    でも仕方ないよね?これは穂乃果の練習を邪魔した雪穂のせいなんだから」

雪穂「またそんなことをぬけぬけと……!」
22: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:15:02.90 ID:oR50tM07.net
雪穂「とってつけたような御託はいいから、静かにしててよね!」

穂乃果「雪穂はさっきからそんなワガママばっかり言って~、お姉ちゃんは悲しいよ?」

雪穂「ワガママなのはお姉ちゃんの方でしょ!」

穂乃果「何で?穂乃果は雪穂が勉強してても邪魔だと思わないし普通に練習できるよ?
    それなのに穂乃果が練習してたら勉強できないとか言って、穂乃果の練習を邪魔してきてるじゃん」

穂乃果「これってどう考えても雪穂がワガママ言ってるよね?穂乃果は雪穂のやることに文句なんて言ってないもん」

雪穂「はあ?何その屁理屈!」

穂乃果「え?穂乃果何にもおかしいこと言ってないよね?」
25: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:17:37.92 ID:oR50tM07.net
雪穂「あのね!お姉ちゃんがうるさくて迷惑だから私は文句を言ってるの!」

雪穂「文句を言ってるかどうかなんて問題じゃないの!
   そもそもお姉ちゃんの方が人に危害を加えてるから非難されてるの!わかる?」

穂乃果「危害なんて加えてないよ!穂乃果はただライブの練習をしてるだけなのに!」

雪穂「それが迷惑だって言ってんの!何回同じこと言わせるつもりなの!?」

穂乃果「何でただの歌くらいでそんなに怒るの?受験で疲れてるのはわかるけど、もっと心にゆとりを持った方がいいよ~」

雪穂「時と場合を考えろってことだよ!」

穂乃果「え?自分の家で歌うことの何がおかしいの?」
28: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:19:37.70 ID:oR50tM07.net
雪穂「私の受験が終わったら、好きなだけ家で歌っていいから!今は静かにしててよ!」

穂乃果「何でそんなこと雪穂が決めるの?ここは雪穂だけの家じゃないんだよ?
    家族といえども、他人の気持ちをちゃんと尊重して、自分勝手なワガママで人のすることに文句つけちゃダメだよ」

雪穂「人の気持ちがわかってないのはお姉ちゃんの方でしょ!」

穂乃果「ああ、雪穂も反抗期で難しいお年頃なんだよね、わかるよ」

雪穂「はあ?急に何言ってんの?」

穂乃果「でもね、姉妹で喧嘩するなんてお姉ちゃん悲しいよ」

雪穂「じゃあもう黙っててよ!原因作ってるくせに被害者面しないで!」

穂乃果「でもこれも後から振り返ればきっといい思い出になるよね、だから雪穂がやんちゃしててもお姉ちゃんは寛大な心で我慢するよ」

雪穂「自己陶酔してるところ悪いけど、うすら寒い小芝居で話逸らすのやめて」
30: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:21:20.16 ID:oR50tM07.net
雪穂「はあ……もういい、疲れたから寝るわ」

穂乃果「うんうん、休むのも大事なことだよ~」

雪穂「もう夜も遅いんだからお姉ちゃんもさっさと寝てよ?」

穂乃果「わかってるよ~、キリのいいところまで練習したらすぐ寝るよ~」

雪穂「だからそれをやめてって……」

雪穂「いや、もういいや、おやすみ……」
31: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:23:25.45 ID:oR50tM07.net
雪穂の部屋

雪穂(疲れた……今日も全然勉強進まなかったな……)

雪穂(もう入試までほとんど時間がのこってないよ……)

雪穂(早めに勉強始めてたから基礎は大丈夫だと思うけど、模試だと合格ラインギリギリだったなあ……)

雪穂(明日こそはしっかり勉強しないと……)

雪穂(図書館で勉強してたらお姉ちゃんが騒ぎ出して追い出されたからもう行き辛いし……)

雪穂(学校の自習室がずっと開いてたらいいのになあ……)


雪穂(はあ……くよくよしても時間は帰ってこないし、もう寝よ)


               『さあ~!!ひゅめを~!!か~なえ~る~のは~』>

雪穂(また始まった……)

雪穂(布団被って、聞こえない聞こえない……)

雪穂(うう……ダメダメ!泣いたりなんかしない!泣いたら本当に心が折れてしまいそう……)
33: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:25:43.71 ID:oR50tM07.net
2時間後


雪穂(まだ音楽が鳴り続けてる……)

雪穂(お姉ちゃんの声はもう聞こえないし、またか……)

雪穂(何で音楽鳴らしながら眠れるんだろう……)

雪穂(はあ、近所迷惑にもなってるし、音楽消しに行こう……)
35: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:27:37.95 ID:oR50tM07.net
穂乃果の部屋


雪穂(うわ!すごい音量!部屋の明かりも点いたままだし……)

穂乃果「zzz……」

雪穂(本当に何でこの状態で眠れるんだろう……)

雪穂(さて、プレーヤーは……あった、あんなところに埋もれてる)

雪穂(もう、床に物が散らかってて歩きづらいなあ……)

雪穂(よいしょっと、スイッチOFF)


穂乃果「んん……?」
38: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:29:30.31 ID:oR50tM07.net
雪穂(ええ?起きた?)

穂乃果「ああ~!雪穂!何で音楽消すの!聞いてたのに!!」

雪穂「えっ!寝てたでしょ!?」

穂乃果「起きてるよ!部屋の電気も点けてるじゃん!」

雪穂「何言ってるの!?いっつもこうやってそのまま寝てるじゃん!」

穂乃果「そんなことないもん!音楽も聞いてたんだからもう1回スイッチ入れてよ!」

雪穂「はあ?もう夜中の2時だよ!?近所迷惑だからやめなさい!」
39: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:31:18.69 ID:oR50tM07.net
穂乃果「そもそも何で雪穂が穂乃果の部屋に入ってきてるの!?」

雪穂「お姉ちゃんが音楽鳴らしたまま寝てるから消しに来ただけだよ!」

穂乃果「だから起きてるってば!」

雪穂「部屋に入ったとき気づかなかったくせに!」

穂乃果「もういいから!出て行ってよ!」

雪穂「ちょっと!出ていくから押さないでよ!」

穂乃果「もう勝手に入ってきちゃダメだよ!」

雪穂「もう音楽鳴らさないでよ!」
42: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:33:25.41 ID:oR50tM07.net
翌日


雪穂(結局あれからまた音楽が鳴りだして朝まで止まらなかった……)

雪穂(ほとんど眠れなかったなあ……)

雪穂(ああ、すごく寝不足で目が重い、頭痛い……)

雪穂「学校、行かなきゃ……」
45: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:35:23.88 ID:oR50tM07.net
雪穂「おはよう……」

母「おはよう、なんだか辛そうね、勉強は大変だろうけどあんまり遅くまで起きてちゃ体に悪いわよ?」

雪穂「うん……わかってる……」

雪穂(昨日のやりとりが聞こえてなかったわけじゃないでしょ、白々しい……)

母「悪いけど、出かける前に穂乃果を起こしてきてね。いっつも寝坊するんだから」

雪穂「うん……」

母「さっさと朝ごはん食べちゃいなさいね」

雪穂「……いただきます」
47: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:38:07.39 ID:oR50tM07.net
数分後

雪穂「ごちそうさま……」

母「お粗末様、それじゃあ悪いけど穂乃果を」


穂乃果「おっはよー!今日はギリギリセーフだね!」

母「遅い!さっさと準備して学校行きなさい!」

穂乃果「わ、わかってるよ~もう、えへへ~」

雪穂「……」

穂乃果「あれ?雪穂どうしたの?朝から元気ないね?」

雪穂「……うるさいなあ」

穂乃果「顔色も悪いなあ、朝は笑顔で元気よくあいさつした方が気持ちいいよ!ほら!ファイトだよ!」

雪穂「っ……!」

雪穂「行ってきます!」

穂乃果「行ってらっしゃ~い」
50: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:39:23.88 ID:oR50tM07.net
中学校

亜里沙「おはよう雪穂!」

雪穂「おはよう……」

亜里沙「今日も元気ないね、昨日も遅くまで勉強してたの?」

雪穂「まあ、うん……そんなとこ」

亜里沙「雪穂はUTX受けるんでしょ?凄いね!」

雪穂「全然凄くなんかないよ、受かるかどうかもわかんないし……」

亜里沙「ううん、雪穂はこんなに勉強頑張ってるんだもん!きっと受かるよ!」

雪穂「ありがとう、亜里沙」
51: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:40:52.39 ID:oR50tM07.net
雪穂「亜里沙はどうなの?音ノ木坂受けるんだよね?」

亜里沙「うん!受験勉強ってやっぱりすごく難しいけど、いつもお姉ちゃんが教えてくれるの!」

雪穂「へぇ、絵里さん自分も受験生なのに凄いね」

亜里沙「そうだよね!私の自慢のお姉ちゃんなの!」

雪穂「う、うらやましいなあ、ははは……」

亜里沙「穂乃果さんだって素敵な人だよ!μ'sのリーダーだもんね!」

雪穂「い、いやまあうちのはそれほどでもないよ、はは……」
53: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:42:20.20 ID:oR50tM07.net
雪穂「ところでさ、絵里さんって家でもμ'sの練習とかしてるの?」

亜里沙「うーん、家ではやってないかなあ……」

亜里沙「私もね、自主練とかしないのって聞いてみたことはあるけど、
    練習は学校で十分やってるから家では勉強とか他のことをするって言ってたよ」

雪穂「そ、そうだよね……絵里さんと海未さんがしっかり考えて練習メニュー作ってるんだもんね」

亜里沙「うん!私も海未さんやお姉ちゃんみたいなかっこいい高校生になりたいの!」

雪穂「亜里沙ならきっとなれるよ」

亜里沙「ありがとう!雪穂も一緒に……」

亜里沙「あっ、そうか、雪穂はUTXに行っちゃうんだよね……」
54: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:43:19.38 ID:oR50tM07.net
雪穂「いやいや、高校が違うからってもう会えなくなるわけじゃないから」

亜里沙「そうだよね、でもやっぱり雪穂と一緒にスクールアイドルやりたいって思ってたから、少し寂しいかな……」

雪穂「一応音ノ木坂も受けるつもりだから、UTXがダメだったらまた一緒にいられるんだけどね……」

亜里沙「ううん、ダメだよ!雪穂がやりたいと思って選んだ道だから、応援するよ!」

雪穂「ありがとう、ちゃんと会いに行くし、亜里沙のライブも見に行くよ」

亜里沙「絶対ね!約束だよ!」

雪穂「うん、約束ね」
55: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:45:16.67 ID:oR50tM07.net
亜里沙「そうだ!雪穂もUTXでスクールアイドルやればいいんだよ!」

雪穂「ええ!?UTXってあのA-RISEに!?無理無理!絶対無理だよ!」

亜里沙「大丈夫だよ!雪穂ならできるよ!だってあの穂乃果さんの妹だもんね!」

雪穂「は、はは……そうかな……」

亜里沙「そうなったら私と雪穂はライバルだね!ラブライブで対決することになるんだよね!ハラショー!ドラマみたい!」

雪穂「うん、そうなったらいいね……」
56: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:46:16.38 ID:oR50tM07.net
UTX入試前日


雪穂(今日は最後の追い込みをかけて早めに寝よう)

雪穂(お父さんとお母さんは出かけてるから明日にならないと帰ってこないし、お姉ちゃんも朝から出て行った)

雪穂(このまま帰って来なければいいんだけど……)

雪穂(まあいいや、さっさと勉強始めちゃおっと)

雪穂(久しぶりに一人で落ち着いて勉強ができる……)
57: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:47:22.41 ID:oR50tM07.net
数時間後

雪穂(そろそろ夕飯の準備しないといけないなあ、冷蔵庫に何が入ってたっけ……)

雪穂(明日の朝の分も考えないといけないから、作りおきできるものにしないとなあ……)

雪穂(あれ?なんだか外から騒がしい声が聞こえるけどまさか……)


穂乃果「たっだいまー!!」

雪穂(うわ……最悪だよ……)

海未「穂乃果!近所迷惑になりますから、もう少し静かにしなさい!」

ことり「まあまあ、穂乃果ちゃんのお店も今日はお休みみたいだし……」


雪穂(えっ?)
58: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:48:28.78 ID:oR50tM07.net
凛「おっじゃまっしまーす!!」

花陽「し、失礼しますっ!」

真姫「そんなに緊張しなくてもいいんじゃない?」


雪穂(なんで?なんでμ'sの人たちが来てるの!?)


穂乃果「ゆーきーほー!居ないのー!?」

海未「それにしても、本当にお邪魔してもよかったんですか?」

穂乃果「へーきへーき、今日はお父さんもお母さんも居ないから、みんな泊まっていってよ!」


雪穂(嘘……でしょ……)
59: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:49:31.38 ID:oR50tM07.net
雪穂「あの……」

穂乃果「あ!居るならちゃんと返事してよ~」

海未「お邪魔してます」

ことり「こんにちは、雪穂ちゃん」

雪穂「こ、こんにちは……」

穂乃果「今日はお父さんもお母さんも居ないでしょ?寂しいからみんなを呼んでお泊り会をすることにしたんだ!」

雪穂「っ……勝手にそんな」

真姫「呆れた、やっぱり黙って計画してたのね……」

穂乃果「えへへ~、雪穂をビックリさせようと思って」

凛「サプライズ大成功だにゃー!」

穂乃果「3年生のみんなは受験が近くて来れなかったから6人だけど、今日はいっぱい楽しもうね!」

凛「おーっ!」

ことり「お~っ」


雪穂「……」
60: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:50:29.88 ID:oR50tM07.net
海未「ごめんなさい雪穂、雪穂も受験生なのに……お邪魔ではなかったですか?」

雪穂「え、えっとその……」

穂乃果「大丈夫!大丈夫だよー、明日は学校も休みなんだしさ!こういう息抜きも大事だよ!」

凛「そうそう!息抜きは大事だよね!」

真姫「あなたたちはいつもそればっかりじゃない……」

花陽「あ、あの……お邪魔でしたら、す、すぐ帰りますから!」

雪穂「い、いやそういうわけでは!」

穂乃果「よし!それじゃあ決まりだね!」
61: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:51:30.84 ID:oR50tM07.net
穂乃果「ことりちゃ~ん、居間にお鍋用意して~」

ことり「は~い」

海未「穂乃果!自分の家なんだからあなたも動きなさい!」

凛「お鍋楽しみだにゃー!」

真姫「もうインスタントラーメンは入れないでよ」

花陽「あはは、大丈夫だよね?凛ちゃん」

凛「ラーメンは最後だよね、わかってるよ!」


雪穂(えっと……なんだろう、これ……)
62: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:52:28.08 ID:oR50tM07.net
海未「雪穂はもう夕食はすませたのですか?」

雪穂「い、いえまだです」

海未「それではご一緒しませんか?」

雪穂「は、はい」

穂乃果「あはは、そんなに緊張しなくていいのに~」

ことり「や~ん、雪穂ちゃんかわいいっ!」

雪穂「は、はは……」
63: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:53:42.64 ID:oR50tM07.net
雪穂「ちょっとお姉ちゃん!何でみんなを集めたの!」

穂乃果「え?ああ、もう卒業式が近いからね、みんなでその計画を立てようと思ったんだ」

雪穂「だからって今日やらなくてもいいでしょ!」

穂乃果「だって明日は休みだし、お父さんもお母さんも居ないし、今日が最高のタイミングじゃん」

雪穂「最悪だよ!」

穂乃果「最悪って何その言い方!?卒業式だよ?先輩たちを気持ちよく見送るための計画を立てることの何がいけないって言うの!?
    雪穂にとっては知らない人かもしれないけど、穂乃果たちの先輩なんだよ?それがどうでもいいって言うの!?」

雪穂「だからそうやって話を逸らそうとするのやめてって言ってるでしょ!」
64: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:55:00.27 ID:oR50tM07.net
海未「……どうかしましたか?」

雪穂「はっ、えっと、いや、なんでもないです……」

穂乃果「海未ちゃーん!雪穂もね、今日の話し合いに参加してくれるって!」

雪穂「……っ!」

海未「すみません、ありがとうございます雪穂」

穂乃果「期待してるよ~、雪穂」

海未「穂乃果はろくでもない案ばかり出しますからね」

穂乃果「えー?そんなことないよ~」


雪穂(なにこれ……どうしよう……)
66: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:56:15.58 ID:oR50tM07.net
数時間後

雪穂(結局あれから抜け出すタイミングを見失ってしまった……)

雪穂(グダグダとまとまらない話し合い、というかただの雑談は続き……)

雪穂(気が付いたら夜中になってた……)

雪穂(みんなが一人、また一人と寝落ちしていく中で、お姉ちゃんがヤケクソのように「みんなで歌おう」とか言ってたな……)

雪穂(そんな小学生みたいなこと、まさか本当にやったりはしないと思うけど……)

雪穂(違う違う、そんなことはどうでもいいの……)

雪穂(もっと大事なことが……)
68: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:57:49.53 ID:oR50tM07.net
翌日

雪穂「う~ん……」

雪穂「朝……?」

雪穂「えっもう朝!?わわっ、今何時!?」

雪穂「もうこんな時間!?急がないと!今すぐ出たらまだギリギリ間に合うはず!」

雪穂「えーっと、受験票と筆記用具と……」

雪穂「ああもう!これだけでいいや!急がないと!!」
72: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 21:59:45.57 ID:oR50tM07.net
夕方 試験終了後

雪穂(試験には滑り込みで間にあったものの……)

雪穂(気が動転した状態で、開始直後は問題文すら頭に入らず……)

雪穂(焦れば焦るほど混乱し連鎖的に次以降の科目も壊滅……)

雪穂(終わった後に読み返してみたらほとんどが十分解けるレベルの問題ばかりだった……)

雪穂(どうして、どうしてこんなことに……)


雪穂「……ただいま」

穂乃果「おっ雪穂~、おかえり!」
73: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:01:10.43 ID:oR50tM07.net
穂乃果「今日試験だったよね?どうだったの?」

雪穂「……」

穂乃果「あれ~顔が怖いよ?どうしたの?」

雪穂「……」

穂乃果「あちゃ~、もしかしてダメだった?」

雪穂「……」

穂乃果「でも落ち込んでちゃダメだよ!次は本命の音ノ木坂の入試があるんだから!」

雪穂「……」

穂乃果「気持ち切り替えていこう?ファイトだよ!」
75: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:03:37.46 ID:oR50tM07.net
雪穂「……うるさい!」

穂乃果「何怒ってんのさ」

雪穂「うるさいうるさい!お姉ちゃんのせいだからね!」

穂乃果「え~、受験がダメだったのは穂乃果のせいじゃないよ、雪穂の実力が足りなかっただけでしょ?」

雪穂「散々邪魔ばっかりしてきたくせに!昨日だって今日が試験本番だって知っててあんなことしたんでしょ!」

穂乃果「前日だからこそ、雪穂にリラックスしてもらおうと思ったんじゃん」

雪穂「またそんな屁理屈を……!」
78: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:05:11.75 ID:oR50tM07.net
雪穂「勉強は足りてたのに……今日だって寝坊しなければ……!」

穂乃果「寝坊しちゃったんだ?案外雪穂もダメダメだね~」

雪穂「なぜか目覚まし時計が鳴らなかったの!ちゃんと余裕のある時間に仕掛けてたのに!」

穂乃果「目覚まし時計?ああ、あれってそういうことだったんだ!」

雪穂「えっ何?まさか……」

穂乃果「いや~、ずいぶん早い時間だったしさあ、間違ってセットしちゃったのかなと思って」

穂乃果「朝あんまり早く起きるのもつらそうだから消しちゃった。ごめんね?」

雪穂「……」
80: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:07:04.64 ID:oR50tM07.net
雪穂「……許さない」

穂乃果「ん?」

雪穂「絶対に許さないから!!」

穂乃果「だから、ごめんって言ってるじゃん」

雪穂「うう……なんで……どうしてこんなことするの!?」

穂乃果「こんなことって、穂乃果なにも悪いことしてないよ?」
83: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:08:19.52 ID:oR50tM07.net
雪穂「うう……うわああああああああああん!!!」

穂乃果「ちょっと、泣かないでよ……」

雪穂「うわああぁぁ!!……グスッ……ぜっだい、ゆるざないがらああぁぁぁ……!!」

穂乃果「もう、しょうがないなあ……ヨシヨシ」

雪穂「っ!!触んないで!!!」

穂乃果「さっきから何でそんなに怒ってるの?」

雪穂「うう……」
85: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/14(日) 22:09:39.56 ID:oR50tM07.net
穂乃果「受験がダメだったのは仕方ないよ、次があるんだし、そこで頑張ればいいじゃん」

穂乃果「むしろこれは雪穂もやっぱり音ノ木坂に行く運命だったってことなんだよ!」

穂乃果「うん!きっとそうだ!そうに違いないよ!」

穂乃果「落ち着いたら今度は音ノ木坂の試験対策頑張ろう!お姉ちゃんにできることはないけど、応援するよ!」

穂乃果「そうしたらみんなで一緒にスクールアイドルやろうね!」

穂乃果「元気出して!ファイトだよ!」


雪穂(誰か……助けて……)


つづく
143: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:12:25.56 ID:4FDEzieG.net
前回のラブライブ!

入試が近いこともあって雪穂がなんだかピリピリしてるよ!


『家では静かにしててって何度も言ったよね!?』

『いや~そんなこと言われてもね、穂乃果だってライブが近いしさあ』


でもそんなすれ違いにも負けず、穂乃果たちはなんとラブライブに優勝!

音ノ木坂を廃校の危機から救ったんだ!

感動的な卒業式で3年生のみんなを見送った後は、雪穂と亜里沙ちゃんが無事に音ノ木坂入学決定!

これから新メンバーを加えて、新しいアイドル研究部が始まるんだよ!

穂乃果もワクワクしてきちゃった!

さあいくよ!ミュージックスタート!
144: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:13:20.64 ID:4FDEzieG.net
雪穂「結局高校でも一緒になっちゃったね」

亜里沙「雪穂……残念だったね……」

雪穂「いいのいいの、もう済んだことだから。それより私は亜里沙とまた一緒に居られて嬉しいよ」

亜里沙「本当?実はね、私も雪穂と一緒に音ノ木坂に通えることがすっごく嬉しいの!」

亜里沙「あのね!雪穂を応援しなくちゃって思ってたんだけどね!それでもやっぱり離れ離れになるのは嫌でね!えっとね!」

雪穂「あははっ、大丈夫だから落ち着いて。変に気を使わなくてもいいよ、私と亜里沙の仲じゃん」

亜里沙「そうだね、ありがとう雪穂!高校生活楽しもうね!」

雪穂「うん、よろしくね亜里沙」
145: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:14:25.48 ID:4FDEzieG.net
亜里沙「うう~、緊張してきた……雪穂と同じクラスになれるかな?」

雪穂「今年の1年生は3クラスあるんだよね、こればっかりはどうなるかわかんないなあ」

亜里沙「えーっと、私は3組だったよ!雪穂は?」

雪穂「私は……げっ、1組だ、違うクラスだね……」

亜里沙「そんなあ……」

雪穂「まあまあ、仕方ないよ」

亜里沙「去年だったら1クラスしかないから絶対同じクラスになれたのに!」

雪穂「あはは、そうなったらまた廃校になっちゃうよ」
146: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:15:07.31 ID:4FDEzieG.net
亜里沙「うーん、それじゃあ来年は同じクラスになろうね!」

雪穂「ふふっ、それはちょっと気が早すぎるよ亜里沙」

亜里沙「そうかな?でも部活は一緒だから寂しくないよね!」

雪穂「ぶ、部活かあ……私は何にしようかな……」

亜里沙「えー!?もちろんアイドル研究部だよ!!」

雪穂「あ、やっぱり?」

亜里沙「うん!そのために音ノ木坂に来たんだから!!」

雪穂「そうだね……」

亜里沙「うわぁ~楽しみだなあ!私たちも遂にアイドルになるんだよ!」

雪穂「だから気が早いって、とりあえず入学式の後に部活見学があるみたいだから、それに行ってみようか」

亜里沙「うん!!」
147: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:16:12.71 ID:4FDEzieG.net
入学式

雪穂(何人か同じ中学だった人も居るけど、ほとんど知らない人たちばっかりだなぁ……)

雪穂(クラスには亜里沙も居ないし、上手く友達ができるといいな)

雪穂(亜里沙と一緒にスクールアイドルをするのはもちろん魅力的なんだけど……)

雪穂(学校でもお姉ちゃんと一緒に居るとなると気が重いなあ……)

雪穂(お姉ちゃんと一緒なのは嫌、でも亜里沙の悲しむ顔は見たくない……)

雪穂(はあ……どうしよう……)

雪穂(クラスでも目立たず、静かに暮らしたいのに)

雪穂(私とお姉ちゃんってあまり似てないし、苗字が同じだけじゃ姉妹ってバレたりしないよね……?)

雪穂(ああ、もうすぐ入学式が始まる)


穂乃果「新入生のみなさ~ん!初めまして!!生徒会長の高坂穂乃果です!!!」
148: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:17:17.75 ID:4FDEzieG.net
穂乃果「みなさん!ご入学!!おっめでとうございま~っす!!!」


雪穂(ええ……何そのテンション……やめてよ、恥ずかしい)


穂乃果「廃校になるかもしれないって言われてた音ノ木坂に、こんなにもたくさんの人が来てくれて本当に嬉しいです!」

穂乃果「私も廃校を阻止しようと立ち上がったけれど、最初はつまずくことも多くて、もうダメかもしれないって思ったこともありました!」

穂乃果「でも!支えてくれたみんなのおかげで、今日のこの日を迎えることができました!」

穂乃果「みんなありがとう!私もとっても嬉しいです!!」


雪穂(えっ?これってもしかして生徒会長としてのあいさつなの?)

雪穂(自分のことしか話してないよね?新入生に何か激励の言葉とかないの?)
150: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:18:14.14 ID:4FDEzieG.net
穂乃果「そしてなんと!私の妹である雪穂も入学してくれました!!」

穂乃果「お~い!ゆ~きほ~!どこ~?あっ!居た!!」


雪穂「ええっ!?」

雪穂(ちょっと待って!なに!?なんなのこれ!??)

雪穂(ああ!やばい!みんなこっち見てるよ!!)

雪穂(やめてよ!お願いだから見ないで!!どうして!?どうして私がこんな目に……)

雪穂(そんな……酷いよ……)


穂乃果「うわぁっ!海未ちゃんごめん!ごめんってば!」


雪穂(消えてなくなりたい……)
151: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:19:47.59 ID:4FDEzieG.net
教室

「ねえねえ!高坂さんってあの穂乃果先輩の妹なの!?」
「すごーい!じゃあμ'sの人たちとも顔見知りなんだよね!?」
「ねえ高坂さん!μ'sの先輩たちのサイン貰ってきてくれない?お願い!!」
「それじゃあやっぱり高坂さんもスクールアイドルになるの!?」


雪穂(ああ……予想してた最悪の状態に……)

雪穂(クラスのほぼ全員が集まってきてるよ……)

雪穂(μ'sの人気ってすごいんだなあ……って、それどころじゃないよ!)

雪穂「い、いや、あの……私は全然そんなんじゃなくって、その……大したことじゃないっていうか」


「大したことないだって!カッコいい~!」
「やっぱりアイドルの妹は違うね~!」
「うんうん!なんかこう余裕があるって感じ?」
「いいなあ~うらやましいなあ~」


雪穂(どうしよう……)
152: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:21:06.14 ID:4FDEzieG.net
「ねえねえ、なんとかしてμ'sみんなのサイン貰えないかな?」
「あ、それ私もほしい~!」
「私も~」
「高坂さん!お姉さんにお願いしてみてくれない?」
「私からもお願い!この通り!ね?いいよね?」


雪穂「え、えっと、あの……そういうのは……」


「できないの?」


雪穂「できないって、あの、そうじゃなくて、私もお姉ちゃん以外の人とはあんまり……」


「でもお姉さんってμ'sのリーダーでしょ?その人が言えばなんとかなるはずじゃん」
「そうそう!それに妹なんだから頼みやすいでしょ?」
「私たちだってファンなんだから、サインぐらい書いてくれるよね?」
153: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:22:17.85 ID:4FDEzieG.net
雪穂「えっと……」


「まあまあ!そんなに大勢で詰め寄ったら高坂さんもびっくりしちゃうよ!ね?そうでしょ?」

雪穂「う、うん……」

「ほらね!入学初日なんだから、そういうのはまた今度にしようよ」

「まあそれもそうかしら」
「急にごめんね?」
「これからよろしくね、高坂さん」
「じゃあサインはまた今度ってことでよろしくね」
「絶対貰ってきてね?約束だからね?」


雪穂(ああ……ダメだ、断りきれなかった……)
154: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:23:14.62 ID:4FDEzieG.net
雪穂(どうしよう……ていうかサインくらい自分で貰いに行けばいいじゃん……!)


亜里沙「おーい!ゆーきほー!部活見学行こうよ!」

雪穂「あっ亜里沙、わざわざ来てくれたの?」

亜里沙「一緒に行くって約束したもんね!」

雪穂「そうだね、それじゃあ行こうか」


雪穂(部活かあ……どこに入ろうかなあ……)
155: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:24:09.60 ID:4FDEzieG.net
アイドル研究部部室前

亜里沙「ハラショー!人がいっぱいだね!」

雪穂「凄い人数……何十人居るんだろう……」

亜里沙「やっぱりμ'sってすごいんだね」

雪穂「そうだね、μ'sにあこがれて音ノ木坂に入って来た人が大多数みたいだし、当然といえば当然かもね」

亜里沙「こんなに大勢でスクールアイドルやるんだね!」

雪穂「いやいや、流石にこの全員は入部しないでしょ」

雪穂「今日は見学だけだから、μ'sを一目見ようと集まった人が大半じゃないかな」

亜里沙「ふうんそうなんだ、でもたくさん居たら楽しそう!」

雪穂「あはは、指導する先輩たちが大変そうだけどね」
156: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:25:13.31 ID:4FDEzieG.net
雪穂「それにしても、部活見学って何やるんだろ?」

亜里沙「私はライブが見たい!」

雪穂「ふふ、それただの願望じゃん、流石にそれは無いと思うよ」

亜里沙「それじゃあいつもの練習風景を見せてくれるのかな?」

雪穂「うーん、普段は走り込みとか筋トレとか地味な練習が中心らしいけど……」


穂乃果「あっ!雪穂だ!!おーい!!」
157: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:26:23.86 ID:4FDEzieG.net
雪穂「えっ?お姉ちゃん!?」

穂乃果「ゆーきーほーっ!!」

雪穂「ちょ、ちょっとやめてよ!抱きつかないで!」

穂乃果「もお~、雪穂ったら照れちゃって~」

雪穂「そうじゃないってば!」

亜里沙「穂乃果さん!こんにちは!」

穂乃果「亜里沙ちゃんも来てくれたんだね!これからよろしくね!!」

亜里沙「はい!!!」
158: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:27:19.74 ID:4FDEzieG.net
「穂乃果先輩だ!」
「キャー!!!」
「穂乃果センパーイ!!」


穂乃果「おっ、これみんな入部希望者なの?すごい!」

穂乃果「アイドル研究部に来てくれてありがとう!」

穂乃果「みんなー!アイドルになりたいかー?」

「「おーっ!」」
「キャーッ!」
「穂乃果先輩素敵ー!!」
159: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:28:24.51 ID:4FDEzieG.net
雪穂「ちょっと何やってんのさ!いい加減放してよ!」

穂乃果「みんな~!うちの雪穂をよろしくね~!!」

雪穂「ちょっと!?」


「雪穂って?」
「あの入学式で呼ばれてた子でしょ」
「穂乃果先輩の妹さんなんだってね」
「やっぱり同じ部活に入るんだ」
「うらやましいなあ」

雪穂(ああどうしようどうしよう!私アイドル研究部なんて入るつもりないのに……)
160: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:29:31.48 ID:4FDEzieG.net
海未「穂乃果!やっぱりここに居ましたね!?」

穂乃果「げっ!海未ちゃん!」

海未「騒がしいと思ったらまたこんなところで遊んでいるのですか!?」

穂乃果「やだなあ、遊んでたわけじゃ……」

海未「言い訳無用です!生徒会長が仕事を投げ出すとは何事ですか!さあ戻りますよ!」

穂乃果「ええ~!」

海未「ええ~じゃありません!それと穂乃果も!集まっているみなさんも!廊下で騒いではいけません!!いいですね!?」

穂乃果「は~い。あっ雪穂!亜里沙ちゃんも!また後でね~!」

亜里沙「はい!」


雪穂(やっと嵐が去った……でも状況はさらに悪くなったよ……)


「うう……人がたくさん居るよぉ……」
「もう!予想してたでしょ!穂乃果ちゃんも行っちゃったから今だよ!」
「早くしなさいよ、部長でしょ?」
161: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:30:41.68 ID:4FDEzieG.net
花陽「あ、あの~……」

「あっ!花陽先輩だ!!」
「ホントだぁ!」
「キャー!カワイイー!!」
「花陽センパーイ!!」
「花陽センパイ!握手してください!」
「ずるい!私もお願いします!!」
「私も!写真お願いします!!」


花陽「あわわわ……」

凛「かよちんしっかりして!」

真姫「やっぱり私が代わった方がいいんじゃない?」

花陽「ううん、大丈夫!部長は私だから」
162: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:32:07.54 ID:4FDEzieG.net
真姫「あなたたち!廊下で騒がないの!静かにしなさい!!」

「真姫先輩だ!」
「すっごい美人!」
「カッコいい!」

真姫「そこ!ちょっと黙ってなさい!部活見学に来たんでしょ、先輩の言うことを聞けないなら帰ってもらえるかしら?」

花陽「真姫ちゃんありがとう、もう大丈夫だよ。ここからは私が話すね」


花陽「新入生のみなさん!初めまして、アイドル研究部部長の小泉花陽です!」

花陽「部活見学に来てくれてありがとうございます!」

花陽「本当は部室で活動内容を説明するつもりだったんだけど、部室に入りきらないほどたくさん来てくれたみたいなので場所を変えようと思います」

花陽「ということで、みなさん屋上に移動してください」
163: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:33:12.30 ID:4FDEzieG.net
数十分後、屋上


花陽「以上で、主な活動内容の説明を終わります」

花陽「華やかなイメージとは裏腹に厳しい基礎トレーニングが主体の、決して楽とは言えない部活です」

花陽「でも、アイドルが好き、アイドルになって輝きたい、みんなを笑顔にしたい、
   そういった熱い思いを持った方でしたら誰でも歓迎します!」

花陽「ぜひ次回は運動着とタオルや飲み物を持って練習も体験してみてください」

花陽「今日はこれでおしまいです。ご清聴ありがとうございました」


亜里沙「ハラショー!先輩たち素敵だね!」

雪穂「うーん、やっぱりなかなかハードな部活みたいだね」

亜里沙「そうだね!でも私はやるよ!ずっと夢だったんだもん!!」


雪穂(夢かぁ……)
164: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:34:03.75 ID:4FDEzieG.net
自宅


雪穂(夢……私のやりたいことってなんだろう……?)

雪穂(まずは何よりもお姉ちゃんから離れたかった……)

雪穂(でもこれは夢って言わないよね……?)

雪穂(亜里沙はスクールアイドルになりたいって、ずっと言っててそれを実現しちゃったんだよね……)

雪穂(私のやりたいこと……)


穂乃果「たっだいま~!」

雪穂(げっ!見つかる前に部屋に戻ろう)
166: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:35:05.78 ID:4FDEzieG.net
穂乃果「ゆ~きほ~!」

雪穂(遅かった……)

穂乃果「何で黙ってるの?まあいいや、これから一緒にスクールアイドル頑張ろうね!」

雪穂「……やだ」

穂乃果「ええ~っ!何で!?」

雪穂「前からずっと言ってるじゃん!!」

穂乃果「一緒にスクールアイドルやろうねって約束したじゃん!」

雪穂「そんな約束してないよ!お姉ちゃんが勝手に言ってただけでしょ!」
167: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:36:18.55 ID:4FDEzieG.net
穂乃果「何で何で!?それじゃあ音ノ木坂に入った意味ないじゃん!」

雪穂「音ノ木坂には仕方なく入ったの知ってるでしょ!?それに勝手に意味とか決めないで!!」

穂乃果「ねえいいじゃん、スクールアイドルやろうよ~」

雪穂「やらない!」

穂乃果「ええ~!もう学校のみんなに雪穂とアイドルやるって言っちゃったのに~」

雪穂「知らないよ!それに私まだお姉ちゃんのこと許してないから!!」

穂乃果「許してないって何が?穂乃果何もしてないよ?」

雪穂「……ッ!いつもいつも!それ本気で言ってんの!?」

穂乃果「本気って何?だって実際穂乃果には何も心当たりないし」

雪穂「なんなのよもう!どこまで人を馬鹿にすれば気が済むの!?」
168: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:37:45.23 ID:4FDEzieG.net
雪穂「だいたい今日だって!あの入学式なんなの!?」

穂乃果「ああ、あれね!いや~あのあと海未ちゃんに怒られちゃったよ~」

雪穂「当たり前でしょ!」

穂乃果「ちゃんとスピーチの原稿は書いてたんだよ?」

穂乃果「でも失くしちゃったから仕方なくアドリブでやったんだ。えへへ……」

雪穂「えへへじゃないよ!あんなのがスピーチって言えるの!?自分語りと自慢話ばっかり!新入生へのコメントも無し!!」

雪穂「挙句の果てには私をいじって終わり!?最悪だよ!これからどんな顔してクラスメイトと付き合っていけばいいの!?」

穂乃果「雪穂は考えすぎなんだよ~、なんとかなるって」
169: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:38:44.52 ID:4FDEzieG.net
雪穂「ならないよ!知らない人ばかりの場所で、好奇の目に晒され続ける気持ち、お姉ちゃんにはわからないでしょ!」

穂乃果「いや~有名人はつらいね~」

雪穂「ふざけないで!こんなんじゃ友達もできないよ!!」

穂乃果「なんで?友達なんて普通にしてたらいっぱいできるじゃん」

雪穂「お姉ちゃんのせいでその"普通"ができないって言ってるの!!」

穂乃果「そんなことないよ~、スクールアイドルはみんなの人気者なんだから、雪穂もきっとモテモテだよ」

雪穂「だからアイドルはやらないって言ってるでしょ!」
170: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:40:14.51 ID:4FDEzieG.net
少し前、アイドル研究部室


穂乃果「みんなお待たせ~!」

凛「あっ!穂乃果ちゃーん!お疲れさま~」

海未「すみません、遅くなってしまいました」

ことり「みんなお疲れ様、部活見学はどうだった?」

真姫「やっと来たのね、待ちくたびれたわ」

花陽「みんなお疲れさま、部活紹介はなんとか成功……かな?」
171: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:41:54.06 ID:4FDEzieG.net
凛「ううん!大成功だよ!さっすがかよちんは凄いにゃー!」

花陽「そ、そんなことないよ凛ちゃん……」

穂乃果「いいなあ~、穂乃果も参加したかったのに~」

海未「だからといって、生徒会の仕事を投げ出してはいけません!」

穂乃果「もう!わかってるよ~」

ことり「あはは……それで、入部希望者はやっぱり多そうなのかな?」

凛「すっごくたくさん居たにゃー!」

真姫「部室に入りきらないほどだったわね」

花陽「今日来てた全員が入部するわけではないと思うけど、それでもたくさん居ると思うなあ」
172: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:43:05.45 ID:4FDEzieG.net
海未「全員が部室に入れないとなると、やっぱり問題ですね……」

真姫「屋上もいくら広いとは言っても、あの人数は厳しいかも……」

ことり「そんなにたくさんだと、衣装も作りきれないかなあ……」

凛「それなら、A-RISEみたいに選抜試験をするとか?」

海未「衣装はそれでいいかもしれませんが、やはり練習場所の問題がありますね」

穂乃果「それだったらさ、入部できる人を抽選で決めたらいいんじゃない?」

花陽「ええっ!?抽選するの!?」

穂乃果「みんなでくじ引きしてさ!誰が当たっても恨みっこなし!」

真姫「それはちょっと……」

穂乃果「いいと思うけどなあ……あっ!もちろん雪穂と亜里沙ちゃんは入部確定ね!」
173: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:44:05.23 ID:4FDEzieG.net
ことり「えっ?穂乃果ちゃん……?」

海未「そんなのダメです!不公平です!!」

穂乃果「ええ~?でもせっかく入ってきてくれたのに、それで外れちゃったら可哀そうだよ~」

海未「それは他の入部希望者だって同じです!」

穂乃果「でも雪穂と亜里沙ちゃんとは約束してたもん!」

海未「でもじゃありません!私もアイドル研究部の一員として、そんなワガママを通すわけにはいきません!!」

穂乃果「ワガママじゃないよ、約束してたもん!」

真姫「それならそもそも、抽選するっていうのをやめにしたら?」

花陽「私もやめた方がいいと思うな。アイドルが好きな子にはみんな頑張ってほしいから……」
174: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:45:20.96 ID:4FDEzieG.net
穂乃果「それじゃあどうするの?」

凛「みんな入部させる!」

ことり「う~ん……」

真姫「でも、そうするしかないんじゃない?」

海未「そうですね、部活である以上は自分の意志で入部する人は拒めませんから」

穂乃果「でもそれだと人が多すぎて困るんでしょ?」

真姫「厳しいことを言うようだけど、基礎練習に耐えかねて辞めていく人が出るんじゃない?」

花陽「そうだよね、楽しいことばかりじゃないもんね……」

凛「なんだかもったいない気がするにゃ~」
175: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:46:12.04 ID:4FDEzieG.net
海未「ですが、まず体力をつけないことにはライブなんてとてもできませんし……」

ことり「笑顔で歌いながら踊るなんて、最初はできなかったもんね」

花陽「でも、きっとやる気のある人はついてきてくれると思います!」

真姫「決まりね」

海未「はい、それでは最初の1か月は走り込みを中心に柔軟・筋トレなどの基礎練習を厳しく行うことにします」

海未「そこで練習をサボる部員が現れた場合は、残念ですが退部を促すということで……」

凛「でもそれって誰がやるの?」

海未「そうですね、やはり練習を指導する立場である私がやろうと思います」

真姫「いや、その役目なら私がやるわ。生徒会で忙しい海未よりは時間に余裕もあるから」

海未「ですが……」

真姫「海未、あなたはもしその雪穂や亜里沙がサボりだしたら、私情に流されずに勧告できるの?」

海未「そ、それは……」

真姫「なら決まりね、これは私が適任よ」


穂乃果「穂乃果は雪穂と亜里沙ちゃんと一緒にライブができたらなんでもいいよ~」
176: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:47:31.60 ID:4FDEzieG.net
翌日


亜里沙「雪穂、一緒にアイドル研究部行こう?」

雪穂「ごめん亜里沙、今日は行けないんだ」

亜里沙「えっどうして?」

雪穂「いやあ、あの、せっかくだから他の部活見学にも行ってみたいなぁと思って……」

亜里沙「アイドル研究部に入るんじゃないの?」

雪穂「え、えっと……ほら、海未さんだって弓道部と掛け持ちしてるし……」

亜里沙「ハラショー!じゃあ雪穂も他の部活と掛け持ちするの!?海未さんみたい!カッコいい!!」

雪穂「い、いや全然そういうのじゃないんだけど……」

亜里沙「それじゃあ今日は私1人で行ってくるね!雪穂も頑張ってね!」

雪穂「う、うん。ありがとう」
177: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:48:29.23 ID:4FDEzieG.net
雪穂(とは言ったものの、どこの部に行けばいいのかな?)

雪穂(生徒数が少ないせいか部活の数も少ないし、適当にいくつか回ってみよう)

雪穂(できるだけお姉ちゃんと縁がなさそうなところで……)

雪穂(3年間真剣に打ち込めるものが見つかるといいなあ……)

雪穂("高坂穂乃果の妹"として変に意識されなければいいんだけど……)

雪穂(目立つのはやっぱり性に合わないし、大人しめの文化部がいいかな……)

雪穂(この近くだと……美術部があるね、とりあえずそこに行ってみようかな)
179: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:49:42.09 ID:4FDEzieG.net
美術室

雪穂「あの~、すみません」

美術部員A「は~い、なんでしょう」

美術部員B「もしかして入部希望?」

雪穂「い、いえとりあえず見学だけでも、と思いまして」

部員A「ふふ、そんなに固くならなくていいよ」

部員B「見学だけでも大歓迎だよ!うちは人数も少ないからね~」

部員A「そうそう、それでついでに入部してくれたらもっと歓迎しちゃうよ!」

雪穂「あ、あはは、とりあえず見学だけでおねがいします」
181: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:50:53.15 ID:4FDEzieG.net
部員A「うちは主にみんな絵を描いてるんだ」

部員B「水彩だったり油彩だったり好きなのを各々が自由にやってる感じかな」

部員A「年に何度かコンクールに出してるくらいで、これといった課題みたいなのは無いよ」

部員B「活動時間も特に決まってないから、美術室も好きに使えるんだ」

雪穂「へえ~、のんびりしてて楽しそうでいいですね!」

部員A「いいでしょ?ところで、あなたは絵を描くのは好き?」

雪穂「えっと、実は絵の具を使うようなのは授業くらいでしか描いたことなくて……」
182: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:52:12.33 ID:4FDEzieG.net
部員A「そうなんだ、まあ大抵の人はそうだから気にしないでいいよ」

部員B「そうそう、私も初心者だったけど先輩や顧問の先生が教えてくれたから」

雪穂「そうなんですか、いいですね」

部員A「あっそうだ!参考に先輩たちの作品見せてあげるよ!私のは恥ずかしいから無しね!」

部員B「いいね!今年で卒業しちゃったけど、すっごく上手い先輩が居たんだ!」

雪穂「へえ~、ぜひ見てみたいです!」

部員A「ちょっと待っててね、隣の倉庫から持ってくるから」

部員B「よろしくね~」
183: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:53:40.39 ID:4FDEzieG.net
雪穂「あの、部員は何人くらい居るんですか?」

部員B「うちは今4人だけしか居ないんだ」

雪穂「意外と少ないんですね……あっ、すみません!」

部員B「いいのいいの、そもそも生徒数も少ないし、うちみたいな弱小部は存続できてるだけでもありがたいよ」

雪穂「先輩はどうして美術部に入ったんですか?」

部員B「私?私はね、丁度あの子が取りに行ってる絵を見たことがきっかけかなあ……」

雪穂「そんなに素敵な絵なんですね」

部員B「うん、美術なんて全然興味なかったんだけどさ、初めて絵を見て感動したっていうのかな?」

部員B「それに惹かれて、気が付いたら入部しちゃってたんだ」

雪穂「な、なんだかドキドキしてきました……」
184: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:55:14.23 ID:4FDEzieG.net
部員B「それでさ、去年音ノ木坂が廃校になるかもって話があったの知ってる?」

雪穂「は、はい」

部員B「へえ、やっぱり有名なんだ」

部員B「それでね、私たち美術部も廃校を阻止するために何かできないかって考えたの」

部員B「そしたらやっぱりあの先輩の絵かなって思ったんだ」

部員B「たくさんの人に先輩の絵を見てもらえたら、私みたいに釣られてくる人も居るんじゃないかって」

部員B「そのためにね、ダメもとで予算を申請して個展を開こうって計画を立てたんだ」

部員B「大急ぎで会場も決めて話もまとめたんだけど、いろいろあって中止になっちゃったんだ」

雪穂「それは残念でしたね……」
185: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:56:13.14 ID:4FDEzieG.net
部員B「それでも結局あのスクールアイドルμ'sのおかげで廃校は免れたわけだけど、これは言わなくても知ってるよね」

雪穂「は、はい……そうですね」

部員B「ちょっと悔しかったけど、それでも学校が続くならいいかなって思うことにしたんだ」

部員B「この部が残ってさえいれば、いつか先輩の絵が日の目を見ることもあるかもしれないし」

雪穂「はい、そうなるといいですね」


雪穂(いい感じの部活だな……落ち着いてて騒がしくもないし)

雪穂(先輩たちもとっても優しそう……)

雪穂(美術なんて全然わからないけど、新しいことに挑戦してみるのもいいかな……?)


部員B「そうだ、ごめんごめん、ところであなた名前はなんていうの?」

雪穂「あ、はい!1年の高坂雪穂といいます!」
186: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:57:37.51 ID:4FDEzieG.net
部員B「高坂……?」

雪穂「は、はい……」

部員B「もしかしてμ'sの高坂穂乃果さんの妹さん……?」

雪穂「そうですけど、あの……やっぱり有名なんですか?」

部員B「悪いけど、帰ってくれない?」

雪穂「えっ?」

部員B「いいから!帰ってよ!!」

雪穂「ど、どうして……」
188: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 22:59:04.74 ID:4FDEzieG.net
部員B「どうして?あなたまさか高坂穂乃果がどんな人間か知らないとは言わないよね?」

雪穂「そ、それは……」

部員B「聞きたいなら教えてあげる、さっき話した先輩の個展、高坂さんのせいで中止になったの」

雪穂「えっ……?」

部員B「あいつが生徒会長になってすぐのことだったわ、予算申請があったのは」

部員B「予算案が承認されて、これでこんな私たちでも学校のために何かができるんだと思ったら!!」

部員B「何の説明もなく、"やっぱり間違いでした"!?それを同調圧力で押し通して!!」

部員B「確かにダメでもともとな話だったわ!でも、どうして無駄に夢を見させるようなことをするの!?」
189: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 23:00:29.21 ID:4FDEzieG.net
部員B「先生たちは気づいていないかもしれないけど、あのワンマン生徒会ができてからμ'sの、
   高坂穂乃果の発言力はどうしようもないくらい強くなっていったわ」

部員B「私たちみたいな地味な生徒からなる弱小部なんて吹けば飛ばされるようなもの」

部員B「高坂穂乃果に逆らったら、この学校では平穏には生きていけないの……」

部員B「あなたは虎の威を借りてればいいからこんな気持ちわからないでしょうけど」

雪穂「っ……そんなこと……!」

部員B「高坂穂乃果のために、慣れない雪かきだってした。しばらく筆も握れなくなってしまったけど」

部員B「高坂穂乃果と、生徒の大多数を占めるそのファンによる卒業式にも唇を噛んで耐えたわ」

部員B「でも卒業式の日、最後に見た先輩の表情は絶対に忘れない」
192: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 23:01:48.86 ID:4FDEzieG.net
雪穂「……」

部員B「ごめんね、あなたに八つ当たりしても仕方ないのはわかってるの」

部員B「でもね、あいつの妹だと知ってしまったらもうまっすぐあなたを見ることはできない」

部員B「それに、あなたがうちに入部したって聞いたら、高坂さんならきっとどんな手を使ってでもあなたを奪いに来るわ」

部員B「そうなったらきっと私たちも、美術部もただじゃ済まないわ」

部員B「だからね、お願いだから私たちの居場所を奪わないで」

雪穂「……」

雪穂「見学させて頂いて、ありがとうございました。失礼します……」
193: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/17(水) 23:03:01.86 ID:4FDEzieG.net
雪穂(あのあと何日か色んな部活を見学してみた……)

雪穂(どの部活も人の良さそうな先輩たちばかりで、本当に楽しそうに部活に打ち込んでた……)

雪穂(そして、どの部活でも私が名乗った瞬間みんなの顔色が変わるのがわかった……)

雪穂(露骨に嫌な顔をされて追い出されることはなかったものの……)

雪穂(腫物に触るように、私の気分を害しないように、他の部へ入ることを勧められた……)

雪穂(この学校はたぶん何でもお姉ちゃんの思い通りになるんだろう……)

雪穂(そうか、私が入れる部活ってもうアイドル研究部しか残ってないんだ……)
394: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:23:56.26 ID:PUFC1MJT.net
数日後、アイドル研究部


亜里沙「雪穂!やっと来てくれたんだね!」

雪穂「ごめんね、お待たせ」

亜里沙「寂しかったよ~」

雪穂「いろいろ回ってたらなかなかこっちに来られる時間がなくって」

亜里沙「それで、雪穂はアイドル研究部の他になにか部活やるの?」

雪穂「う~ん、それが……これっていうのがなくってさあ……」

亜里沙「じゃあアイドル研究部だけ?」

雪穂「うん……そうなるかなぁ……」
395: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:24:29.61 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「ハラショー!それならこれからはずっと雪穂と一緒に居られるんだね!?」

雪穂「う、うん、そうだね……」

亜里沙「ありがとう雪穂!嬉しい!!」

雪穂「うん、私も亜里沙がそう言ってくれて嬉しいよ……」

亜里沙「一緒にラブライブ出ようね!」

雪穂「そ、そうだね……」
396: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:25:11.26 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「ところで思ったより新入部員少ないんだね」

亜里沙「うん……最初はもっとたくさん居たんだけど、練習がつらくて辞めちゃう子が多いみたい」

亜里沙「結局今も練習に参加し続けてるのは最初の半分も居ないと思うよ」

雪穂「へえ、やっぱり厳しかったんだ。私もこれから頑張らなくっちゃ」

亜里沙「練習になると海未さんが別人のように恐いんだよ!?ビックリしちゃったよ!」

雪穂「ああ、厳しそうだもんね」

亜里沙「もうみんな恐がっちゃってさあ、みんな海未さんのこと鬼教官とか言ってて」

海未「へえ、それは素敵な響きですね」
397: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:26:03.81 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「う、海未さん!?ごごごごめんなさい!!えっと、あの……」

海未「いえいえ、いいんですよ亜里沙。その名に恥じぬよう、しっかり指導させて頂きますね」

亜里沙「あわわわ……」

雪穂「あ、あの~……」

海未「おや、雪穂?全然来ませんから心配してたんですよ」

雪穂「えっと……他の部活を見学に行ってたんです。でも今日からアイドル研究部に入部しますので、よろしくお願いします!」

海未「そうだったんですか、こちらこそよろしくお願いします」
399: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:27:03.24 ID:PUFC1MJT.net
海未「それでは雪穂の練習メニューも考えなければいけませんね」

雪穂「あはは、お手柔らかにお願いします……」

海未「ええ、恥ずかしながらここ数日は最初だからと変に張り切ってしまっていて、少し厳しくしすぎたんじゃないかと反省してたんです」

亜里沙「えっ?それじゃああの階段ダッシュももうやらなくていいんですか!?」

海未「いえ、少し回数は減らしますが続行します。体力は大事ですからね」

亜里沙「そんなあ……」

海未「この程度でへこたれているようじゃスクールアイドルにはなれませんよ?」

亜里沙「それは嫌です!わかりました、私もっと頑張ります!」

海未「その意気です!雪穂も頑張りましょうね!」

雪穂「は、はい!」
400: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:27:58.69 ID:PUFC1MJT.net
屋上


穂乃果「あ!雪穂じゃん!やっと来てくれたんだ~!」

ことり「雪穂ちゃんも入部してくれたんだ、嬉しいなぁ」

雪穂「ああ、うん……」

穂乃果「あれ~?元気がないなぁ、せっかくスクールアイドル始めようっていうんだからもっと元気出して!ファイトだよ!」

雪穂「……」

海未「はいはい、それより練習を始めますよ」

「「「はい!」」」

海未「それでは1年生はいつも通り柔軟をしてからランニングです」

穂乃果「え~、毎日そんなのばっかりじゃつまんないよ~」
403: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:29:03.68 ID:PUFC1MJT.net
海未「つまらないって……別に練習は穂乃果を楽しませるためにやっているわけではありません」

穂乃果「でもさ~、せっかく雪穂も来たわけだし、もっと歌やダンスの練習もやろうよ~」

海未「ダメです!最初は基礎練習からってこの前決めたばかりじゃないですか!」

穂乃果「え~、練習がつまんないから新入部員がどんどん減っていっちゃってるんじゃん」

海未「だからそれは……!」

ことり「ま、まあまあ……それはともかく、ことりもそろそろみんなの今の実力を見てみたいかなあ~、なんて」

海未「もう、ことりまでそんな……」

亜里沙「は、はい!私も賛成です!!」
404: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:30:00.89 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「えっ亜里沙?」

亜里沙「雪穂もお願い!私ももうあの基礎トレ地獄はこりごりなの!」

雪穂「そんなにキツかったんだ……」


海未「しょうがないですね、確かに毎日体力作りばかりでは疲れてしまいますから、今日は基本的なステップの練習にします」

穂乃果「さっすが海未ちゃん!じゃあまずは雪穂やってみて!!」

雪穂「えっ?いきなり私からなの?まだ何も練習してないんだけど」

穂乃果「いいからいいから~、早く早く!」
407: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:31:03.51 ID:PUFC1MJT.net
部活終了後


雪穂「はあ……疲れた……」

亜里沙「思ったより……大変だったね……」

雪穂「でも普段のトレーニングはもっと大変だったんだよね?亜里沙は凄いなあ」

亜里沙「全然そんなことないよ、これもアイドルになるためだもん!」

雪穂「そういう真っ直ぐなところも憧れるよ」

亜里沙「恥ずかしいこと言わないで!それよりさ、この後どこか行かない?」

雪穂「いいけど、あんまり遅い時間まではダメだよ」

亜里沙「うん!久しぶりに雪穂と2人だけでお話したいの」
409: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:32:09.67 ID:PUFC1MJT.net
喫茶店


雪穂「綺麗なお店だね」

亜里沙「そうでしょ?高校生は放課後にはカフェでお友達とおしゃべりするんだよ!テレビで言ってたの!」

雪穂「あははっ、そういうもんなのかな」

亜里沙「そうだよ!それじゃあまずは雪穂の入部を祝って乾杯!」

雪穂「う~ん、喫茶店でそれはちょっと違うと思うなあ……」

亜里沙「ハラショー……そうなんだ」

雪穂「ところで、何か相談したいことでもあるの?」

亜里沙「ええっ!何でわかったの!?」

雪穂「いや、なんか露骨にソワソワしてたし……」

亜里沙「ハラショー!雪穂はなんでもわかるんだね!」

雪穂「亜里沙がわかりやす過ぎるだけだと思うなあ。ところで何が相談したいの?何でも聞くよ」

亜里沙「あ、あのね……私ね……す、好きな人が居るの!!」
412: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:33:08.43 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「それって海未さん?」

亜里沙「え!ちょっと何で!?どうして雪穂が知ってるの!?」

雪穂「ごめんごめん、そんなにビックリするとは思わなかったよ。でもバレバレだったと思うよ」

亜里沙「本当に!?海未さんも気づいてる!?」

雪穂「う~ん、海未さんはこういうことには鈍そうだから気づいてないんじゃないかな」

亜里沙「そう、よかった……」

雪穂「でも他のみんなは気づいてると思うよ?今日一日見ただけでもずっと海未さんを目で追ってるのがわかったし」

亜里沙「うう、恥ずかしい……」
415: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:34:01.97 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「ごめんね、でもできる限り力になるよ」

亜里沙「ありがとう雪穂!あのね!海未さんのこと、たくさん教えてほしいの!!」

雪穂「そうだねえ、例えばどんなことが知りたいの?」

亜里沙「何でも!練習のないときは何してるのとか、どんな音楽が好きなのとか!」

雪穂「う~ん、普段はずっと日舞や剣道の稽古を受けてるって言ってたなあ、いつ休んでるんだろ……」

亜里沙「それとね!あ、あの……どんなタイプの人が好きなのかなって……」

雪穂「ごめん、それはさすがにわからないや。お姉ちゃんやことりさんなら知ってるかもしれないけど……」

亜里沙「ダメだよ!」
416: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:34:43.14 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「ダメって……どうして?」

亜里沙「だって!穂乃果さんとことりさんはライバルだもん!!」

雪穂「そうかなあ……?」

亜里沙「そうだよ!だって小さいころからずっと一緒に居るんでしょ!?」

雪穂「ずっと一緒にって……確かにそうだけど、ただの幼馴染だし……」

亜里沙「何年も一緒に居たんだから、海未さんのこと好きになっちゃうに決まってるじゃん!!」

雪穂「う~ん……2人とも普通に男の人が好きだと思うけど……」
417: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:35:43.55 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「……私は普通じゃない?」

雪穂「えっ!?ち、違うよ!そういう意味で言ったんじゃなくて!!」

雪穂「お姉ちゃんもことりさんも、海未さんのことは友達だと思ってるってこと!」

亜里沙「でも私は同じ女の海未さんを好きになっちゃったよ……」

雪穂「え、えっと!海未さんはよく音ノ木坂の後輩からラブレター貰ってるらしいし、亜里沙も普通だよ普通!!」

亜里沙「そうかな……?」

雪穂「そ、そうだよ!他のライバルたちにも負けないように頑張らないと!」

亜里沙「そっか……私ね、こんなに好きな人ができたのって初めてだから、どうしていいかわかんなくって……」

雪穂「私なんかまだそんな経験ないから、猶更わかんないよ……」

亜里沙「でもね!雪穂に相談してよかったと思う!応援してくれるんだよね!?」

雪穂「う、うん!もちろん応援するよ!」

亜里沙「ありがとう!それじゃあまた海未さんのこと教えて!作戦会議しようね!!」

雪穂「うん、いつでも言ってね」
418: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:36:57.56 ID:PUFC1MJT.net
自宅


雪穂(今日はビックリしたなあ……)

雪穂(亜里沙が海未さんのこと好きなのは知ってたけど、ファンとしてだと思ってたよ)

雪穂(恋愛かあ……確かに周りのみんなはそんな話ばっかりしてるけど、どうも実感ないんだよなあ……)

雪穂(今までずっと周りが女の子ばっかりだったからかなあ……)

雪穂(でも亜里沙は海未さんを好きになったんだよね……)

雪穂(音ノ木坂でもそういうことは無くはないらしいけど)

雪穂(でも亜里沙がそう言うのなら協力しよう、音ノ木坂で私がかろうじてやっていけてるのも亜里沙が居てくれるおかげだからね)

雪穂(何より、友達の亜里沙が幸せになるのなら私も嬉しい)
419: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:38:06.51 ID:PUFC1MJT.net
雪穂(海未さん……お姉ちゃんの友達……)

雪穂(何度か話したことはあるから、凄くいい人だってことはわかるけど……)

雪穂(ことりさんもそう、お姉ちゃんと仲がいいってだけで、どうしても好きになれない)

雪穂(小さな頃はよく一緒に遊んで貰ってたなあ)

雪穂(でもお姉ちゃんと仲が悪くなりだしてからは、急に壁を感じるようになってきて……)

雪穂(海未さんは何も悪くないのに……)

雪穂(ああ、私って自分が思ってたよりも嫌な奴だったんだなあ……)

雪穂(ダメダメ、もっと建設的なことを考えよう!)

雪穂(そうだ!明日こそ、クラスの子に話しかけてみよう!きっと誰かは仲良くしてくれるよね……?)
420: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:38:57.79 ID:PUFC1MJT.net
翌日、教室


雪穂(まずい……なんだかんだやってるうちにクラス内ではもうグループができちゃってる……)

雪穂(完全に声かけるタイミング逃してるよねこれ……)

雪穂(最初の方は大勢押しかけてきたけど怖くてまともに返事できなかったのがまずかったのかな……)

雪穂(お姉ちゃんのせいで有名人になっちゃったし、近寄りがたい人とか思われてる?)

雪穂(どうしよう、怖がられちゃったりしてるのかな……)

雪穂(とりあえずできるだけ大人しそうな子たちに話しかけてみよう……)



「ねえ、高坂さん」
421: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:39:45.15 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「は、はい!」

「はい!だって、あはは」

「ねえねえ高坂さんってアイドル研究部なんでしょ?」

雪穂「う、うん。そうだけど」

「この前約束したμ'sのサイン貰ってきてくれたの?」

「私のもね!」

「私も!約束したもんね?」

雪穂「えっ……?」
422: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:40:39.18 ID:PUFC1MJT.net
「なに?まだ貰ってきてないわけ?」

雪穂「えっと、ごめん……ね?」

「え~?なんでまだ貰ってないの?」

「もうあれから何日経ったと思ってんの?」

「待ちくたびれちゃったよ~」

「あ、でも高坂さんってアイドル研究部に昨日入ったばっかりなんだよね?」

雪穂「え、ああ、うん……」

「きつい練習やってる時は来ないでダンスなんかの練習だけ顔出してるんでしょ?アイドル研究部の子が言ってたよ」
423: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:41:40.40 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「えっ、違う……」


「え~何それズルくない?」

「みんな辛い練習してるのに1人だけ楽してるんだ?」

「やっぱり穂乃果先輩の妹は違うね~」

「そうだね、やっぱ妹だから贔屓されてるんだ」

「練習も高坂さん以外を辞めさせるためにわざと厳しくしてたとか?」

「なるほど、そんでそれが済んだら悠々と出てきたんだ」

「さっすが私たちとは住む世界が違うね」
424: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:43:02.80 ID:PUFC1MJT.net
雪穂(違うよ……そんなんじゃ……)


「でもさ、そんだけ贔屓されてんのならサインくらいすぐもらえるんじゃね?」

「あー確かに」

「ていうか姉妹なんだからいつでも頼めるじゃん」

「で、どうなの?」

雪穂「えっと、その……サインとかはやっぱり無理みたいで……その……」

「は?約束破るわけ?」

「ひど~い」

「高坂さんってそういう人だったんだ~」

「最低~」

「どうせ穂乃果先輩の妹なら何やっても許されると思ってるんでしょ?」

「幻滅しちゃったなあ」

「あ~あ、穂乃果先輩の妹がこんな嘘つきだったなんてショックだな~」
425: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:44:09.78 ID:PUFC1MJT.net
雪穂(違う、違うよ……!何て言い訳したら……)

雪穂(誰か……助けて……!)

雪穂(クラスのみんなは……?)


「……」
「……」
「……」


雪穂(みんなこっちに注目してる……)

雪穂(でも誰も私と目を合わせてくれない……)

雪穂(……もう無理か……)
426: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:45:01.70 ID:PUFC1MJT.net
それからまたしばらく経ったけど、私は結局クラスから孤立したままになった。

ただ毎日授業を受けるだけだから今のところ不都合はない。

アイドル研究部は不思議なことにまだ続けられている。

1年生の数はまた少し減ったけれど、亜里沙も今まで通り頑張ってる。

亜里沙以外の部員との間にはやっぱり壁を感じてしまうけど、クラスに比べるとまだマシな方だと思う。

私がハブられてるってこと、亜里沙は気づいてるのかな?

学校では部活の時にしか会わないけれど、いつも天真爛漫な笑顔で私に話しかけてくる。

この笑顔を少しでも疑ってしまう自分が本当に嫌だ。

そして、亜里沙との作戦会議という名のお茶会もいつも通り練習後に2人で続けている。

そんなある日、また1つの転機が訪れた。
427: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:45:50.38 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「雪穂!あのね!私、海未さんに告白しようと思うの!!」

雪穂「おっ、ついに決心できたんだね」

亜里沙「うん!私やるよ!」

雪穂「成功することを祈ってるよ」

亜里沙「雪穂にもいっぱい協力してもらったもんね!」

雪穂「役に立てたかどうかはわからないけどね」

亜里沙「ううん、海未さんのことたくさん教えてもらったし、告白の練習にも付き合ってくれたし感謝してるよ!」

雪穂「どういたしまして、そう言ってくれると嬉しいな」
428: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:46:44.60 ID:PUFC1MJT.net
雪穂「それで、いつ告白するの?」

亜里沙「明日の練習が終わった後にしようと思ってるの」

雪穂「タイミングは合うかな?大丈夫?」

亜里沙「その点は大丈夫!2人だけでお話したいことがありますって言ったら、時間とってくれるって言ってたから」

雪穂「えっ、もうそこまで準備してたんだ?それじゃあもう後には退けないね」

亜里沙「うん!当たって砕ける!!」

雪穂「いや砕けちゃダメでしょ」
429: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:47:31.56 ID:PUFC1MJT.net
翌日


海未「それで、話したいこととは何でしょうか?悩み事なら何でも聞きますよ」

亜里沙「ありがとうございます、でも悩み事というか、その……」

海未「遠慮せずに何でも言ってください、これも可愛い後輩のためですからね」

亜里沙「か、可愛いって!?あ、あう……」

海未「どうしました亜里沙?大丈夫ですか?」

亜里沙「だ、大丈夫!大丈夫です!」
431: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:48:22.72 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「あ、あの!私ずっと海未さんに言いたかったことがあって!」

海未「はい、なんでしょう」

亜里沙「わ、私!海未さんのことが好きです!!」

海未「……?ありがとうございます。私も亜里沙のことは好きですよ?」

亜里沙「あ、えっと、その……」

海未「μ'sができたばかりの時から、亜里沙が私たちを好きでいてくれたおかげで、めげずに頑張ることができましたからね」

亜里沙「えっと!そういうことじゃなくてですね!!」

海未「……と言いますと?」

亜里沙「好きなのは、恋愛対象としてです!海未さん!私と恋人としてお付き合いしてください!!」
432: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:49:04.79 ID:PUFC1MJT.net
海未「えっ……?」

亜里沙「す、すみません!急にこんなこと言われてもビックリしますよね」

海未「あの、亜里沙……」

亜里沙「それに、私も海未さんも女の子だし!」

海未「えっと、はい……」

亜里沙「そんなのおかしいって思うかもしれませんけど、私本気なんです!」

海未「……」

亜里沙「あの、それで……いつでも構いませんので、お返事ください!」
433: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:49:49.77 ID:PUFC1MJT.net
海未「亜里沙……」

亜里沙「は、はい!」

海未「すみません、少し驚いてしまってなかなか気持ちの整理がつかなかったもので……」

亜里沙「こちらこそごめんなさい!やっぱりビックリしますよね、変だと思いますよね……」

海未「あなたの気持ちは本当によくわかりました、ありがとうございます」

亜里沙「そ、それじゃあ!」

海未「でもごめんなさい、亜里沙とお付き合いすることはできません」
434: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:50:33.01 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙「っ……そんな……!」

海未「本当にごめんなさい、亜里沙のことが嫌いなわけではないんです……」

亜里沙「……」

海未「……少し私の話を聞いて頂いてもよろしいでしょうか?」

亜里沙「はい……」
435: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:52:02.92 ID:PUFC1MJT.net
海未「人に恋をするということはとても素晴らしいことだと思います」

海未「ですが、恥ずかしながら私は未だ恋を知りません」

海未「いや、知ろうともしてこなかった、と言った方が正しいですね」

海未「たまに夢想してみることもあるのですが、やはりどうしても私には早いんじゃないかという気がしてしまうのです」

海未「ただただ恥ずかしくて、どうしても真向から見ることができないのです」

海未「要するに私はまだ未熟な子供なんです」

海未「真剣に気持ちを伝えてくれたというのに、こんないい加減な気持ちで答えるのは亜里沙への侮辱だと思うんです」

海未「私の心がこんな状態である以上、誠実なお付き合いなどできっこありません」

海未「自分の気持ちと向き合い、それを私に伝えてくれたあなたの勇気と、何より貴い愛情に心から敬意を示します」

海未「どうか未熟な私を許してくださるのなら、これからもアイドル研究部の仲間として一緒にいてくれませんか?」
436: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 01:53:11.95 ID:PUFC1MJT.net
亜里沙は海未さんに振られてしまったらしい。

泣きじゃくる亜里沙を見てるととても心が痛くて、私も涙が出てきた。

どうしてこんなに優しくて純粋な子が悲しまなければならないんだろう。

少しだけ海未さんを恨む気持ちが芽生えそうになって慌てて振り払う。

そうだ、いけないのは抱きしめるだけで気の利いた言葉の1つもかけてやれない自分だ。

亜里沙はこれからもアイドル研究部は続けるようで、そこは少し安心した。

海未さんとは仲違いしたわけではないみたい……まあこの2人が険悪なところなんて想像できないけど……

ひとしきり泣いた後の亜里沙は晴れやかな顔をしていた。

どうかこの子が幸せに部活を続けられればいいなと思った。

そして同時に学校内で唯一の自分の居場所が無くなりませんように、という思いも含まれてるのかなと考えると、また心の奥がモヤモヤしてきた。
680: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:14:17.92 ID:bGwLsTYV.net
「ねえ高坂さん、ちょっとお願いしてるだけじゃん」

「そうそう、ちゃんと返すからさ」

「そんな大した額じゃないでしょ?」

雪穂「嫌だよ」

「そんな冷たいこと言わずにさあ」

「あたしら友達じゃん?」

「ぷぷっ、そうそうトモダチトモダチ」

雪穂「……」

「ねえいいでしょ?」

雪穂(鬱陶しい……)

「ねえ、何無視してんの?」
681: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:14:52.93 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「嫌だって、さっき言ったでしょ、それじゃ」

「ちょっとどこ行くのよ」

「人が話してる時に何で出ていくわけ?ありえないんですけど」

「ちょっと待ってよ」

雪穂(廊下までいちいちついて来ないでよ……)
682: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:15:31.88 ID:bGwLsTYV.net
「こっちはお願いしてんのにその態度なんなの?」

「お高くとまっちゃってさあ、あたしらとは住む世界が違うとでも言いたいわけ?」

「何とか言ったらどうなんだよ、おい!」

雪穂「痛っ、ちょっとやめてよ!」


海未「あなたたち!いったい何をしているんですか!」
683: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:16:11.05 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「……」

海未「雪穂、大丈夫ですか?」

「全然大丈夫ですよ~」

「園田先輩は心配しなくてもいいですって~」

「そうですそうです、私たちは雪穂ちゃんとお話ししてただけなんで~」

海未「あなたたちには聞いてません!」

「ひっ!」

海未「そもそも見えていましたよ!1人を相手にこんな大勢で!恥を知りなさい!!」
684: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:17:08.66 ID:bGwLsTYV.net
「や、やだなあ~誤解ですって~」

「そ、そうですよ、私たち友達ですから~」

「そうだよね?雪穂ちゃん」

海未「……どうなのですか?」

雪穂「知らない。あと、何と言おうとお金は貸さないから」

「ちょっと!」

海未「やっぱりそうでしたか、担任と生徒指導の先生には私の方からも話を通しておきますので、しっかり反省してきてください」

「「は、はい……」」
685: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:17:34.54 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「……」

海未「雪穂、大丈夫でしたか?」

雪穂「はい、ありがとうございます。それじゃまた部活で」

海未「ちょっと待ってください!」

雪穂「……なんですか?」

海未「いつもこのようなことがあるのですか?」

雪穂「……たまたまですよ」

海未「本当にそうなのですか?穂乃果も心配します」

雪穂「お姉ちゃんには関係ない!!」
686: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:18:10.12 ID:bGwLsTYV.net
海未「え、えっと……はい」

雪穂「あ、あの、すみません大声出しちゃって」

海未「穂乃果と何かあったのですか?」

雪穂「いいえ、昔からずっと変わりませんよ……」

海未「そうですか?でも……」

雪穂「もういいじゃないですか」

海未「よくありません!」
687: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:18:57.32 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「……どうしてですか?」

海未「あなたのことが心配だからです!」

雪穂「優しいんですね、でもどうせならお姉ちゃんを心配してあげてください、今年は受験もありますし」

海未「今はあなたの話をしてるんです!」

雪穂「……」

海未「先輩として、友人としてあなたを心配しているんです」

海未「私は頼りないですか?」

雪穂「……いいえ」
688: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:19:34.98 ID:bGwLsTYV.net
海未「それなら、もっと私を頼ってください!」


雪穂(何でこの人はこんな悲痛な顔をしてるんだろう?)

雪穂(泣きたいのはこっちだってのに……)

雪穂(みじめだなあ……)

雪穂(ダメだ、また涙が出てきそう、学校では大人しくしてようって決めてたのに……)
689: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:20:07.31 ID:bGwLsTYV.net
海未「雪穂……?泣いているのですか……?」

雪穂(学校は私の敵ばっかりだ、誰にも弱みを見せちゃいけない、お願いだから涙よ引っ込んで……)

海未「雪穂!」

雪穂「……えっ?」
690: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:20:34.77 ID:bGwLsTYV.net
気が付くと海未さんに抱きしめられていた。

なんでこんなことになってるわけ?

混乱する頭をなんとか回転させ目の前を見ると、海未さんのワイシャツが少し濡れている。

ああ、結局私は泣いちゃったんだと考えると、悔しさがこみあげてきてまた目頭が熱くなる。
691: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:21:07.73 ID:bGwLsTYV.net
頭には入ってこないけど、耳から通り抜けていく海未さんの声はとても優しくて心地よい……

がっしりとして逞しい体に反して私の頭を撫でる手は穏やかで優しい。

この人はお姉ちゃんの友達、弱みを見せちゃいけない人のはずなのに……

こんな感覚、ずっと忘れちゃってたなあ……

亜里沙も海未さんのこんなところが好きになったのかな……
692: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:21:28.16 ID:bGwLsTYV.net
そんな風に長々と思考していたけれど、やっぱり混乱してたんだろうな……

大事なことに気付かなかった。

自分が今居る場所がどこなのかってことに……
693: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:22:07.86 ID:bGwLsTYV.net
翌日


「高坂さ~ん、なんか3組の絢瀬さんが呼んでるよ」

雪穂「あ、ありがとう」

雪穂(亜里沙が教室に来るなんて珍しいね、何かあったのかな?)

雪穂(昨日は部活にも来てなかったし、心配だな……)


亜里沙「……」

雪穂「おはよう亜里沙、どうしたの?」

亜里沙「……どうしたのじゃないよ!!」
694: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:22:42.92 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「……?えっ何?怒ってるの?」

亜里沙「そりゃ怒るよ!雪穂、あなた昨日海未さんと何してたの!?」

雪穂「昨日って……あっ!」

亜里沙「やっぱりそうだったのね!?」

雪穂「ち、違うよ亜里沙!あれはそういうことじゃなくってね!」
695: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:23:23.19 ID:bGwLsTYV.net
亜里沙「酷いよ雪穂!!私が海未さんのこと好きだって知ってるくせに!!」

雪穂「だから違うんだってば!」

亜里沙「私、この前振られたばっかりなのに……こんなの酷いよ!!」

雪穂「ちょっと待って!ここ教室だから!とりあえず場所変えよう?ねっ?」
696: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:24:02.46 ID:bGwLsTYV.net
「えっなに喧嘩?」
「痴話喧嘩だよ痴話喧嘩」
「なんか、高坂さんが亜里沙ちゃんの好きな人横取りしたらしいよ」
「え~何それ最低」
「うっわビッチじゃん」
「真面目そうな顔してそんなことしてるんだ~」


雪穂(ああもう!外野が好き勝手なこと言いだした!!)
697: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:25:37.54 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「ねえ聞いて、本当に海未さんとは亜里沙が思ってるようなことはなかったの」

亜里沙「言い訳なんて聞きたくないよ!」

雪穂「ごめんね、でも聞いて。あれは私が落ち込んでたから海未さんが慰めてくれてただけなの!」

雪穂「ほら、海未さんってそういう人でしょ?誰にも優しくて、困ってる人を見たら放っておけない人」

亜里沙「……」
698: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:26:24.04 ID:bGwLsTYV.net
「ダメだよ、そんな嘘つきの言うこと信じちゃ」

雪穂「なっ!?」

亜里沙「……嘘?」

「そうそう、そんなのウソに決まってるじゃん」
「きっともっともらしく口からでまかせ並べてるだけでしょ」
「あたしらとの約束も平気で破るような子だからね~」

亜里沙「……そうなの?雪穂は嘘つきだったの?」

雪穂「違うよ!」
700: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:26:56.72 ID:bGwLsTYV.net
亜里沙「私のこと応援してくれるって言ったのも嘘だったの!?」

亜里沙「ずっと相談に乗ってくれてると思ってたのに、心の中では私を嘲笑ってたの!?」

亜里沙「ねえ全部嘘だったの!?あのときの海未さんの言葉も嘘だったの!?」

雪穂「だから違うよ!嘘じゃない、信じて亜里沙……」

亜里沙「わかんないよ……」
701: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:27:34.41 ID:bGwLsTYV.net
「高坂さん言い訳ばっかりして見苦しいね」
「まず亜里沙ちゃんに謝るのが先なんじゃない?」
「友達泣かせておいて自分を守ることばっかり考えてて最低」

雪穂「ちょっとあんたたちは黙っててよ!!」
702: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:28:04.27 ID:bGwLsTYV.net
「えっ何?今度はあたしらに八つ当たり?」
「何それこわ~い」
「私たちただおしゃべりしてただけなのに」
「自分に都合の悪いこと言われたから怒ってるの?」
「全部本当のことなのにね~」

雪穂「はあ!?そっちこそいい加減なことばっかり言わないでよ!!」

雪穂「どうせ昨日のこと逆恨みしてるだけでしょ!!」
703: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:28:45.26 ID:bGwLsTYV.net
「はあ?何それ、高坂さんにあたしらの何がわかるって言うの?」
「急にこっちに噛みついてきたのはあんたの方でしょ」
「うぅ……ぐすっ……」
「あ!ほら~泣いちゃったじゃ~ん」
「うっわ最低!これイジメだよイジメ!」


雪穂「よくもそんなことをぬけぬけと……!」
704: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:29:27.75 ID:bGwLsTYV.net
「え?じゃあクラスにいる他のみんなにも聞いてみる?」

雪穂「えっみんなって……」


「おーい!誰か私たちが間違ってるって人居ますか~?」
「私たちが嘘ついてるから訂正するって人が居たら手挙げて出てきてくださ~い!」


「「「……」」」
706: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:29:59.10 ID:bGwLsTYV.net
「居ないってさ」
「これでどっちが正しいかわかったよね?」

雪穂「なっ、そんなの卑怯だよ!そんな言い方されて出てこられるわけないじゃん!」

「え?何で?間違ってると思うなら出てくればいいのに出てこなかったんだよ?」
「そうそう、これだけたくさんの人が証人なのにまだそんなこと言うの?」
711: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:30:29.59 ID:bGwLsTYV.net
亜里沙「ねえ、本当なの……?やっぱり雪穂は嘘つきだったの!?」

雪穂「違うよ亜里沙!お願い信じて!!」

亜里沙「信じらんないよ!!」

雪穂「ねえ、後でまた落ち着いて話しよう?」

亜里沙「イヤ!!」
716: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:31:01.60 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「ねえ亜里沙ってば!」

亜里沙「嫌だ嫌だ!もう雪穂なんて顔も見たくない!!」

雪穂「あ!亜里沙!」


雪穂(ああ……どうしよう……亜里沙に嫌われた……)

雪穂(もうやだよ……何も考えられない……)
721: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:31:38.11 ID:bGwLsTYV.net
あれから部活には顔を出してない。

私を支えていた唯一のものを失ってしまい、どうしてもやる気が出ない……

亜里沙はまだ泣いてるだろうか、それだけが気がかりだ。

あの後、無責任だけど海未さんにフォローをお願いしてきたけど、大丈夫だったかな。
724: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:32:04.15 ID:bGwLsTYV.net
亜里沙はずいぶん取り乱してたし、海未さんは不器用だし……

ごめんなさい亜里沙、あなたを悲しませたくなんてなかったのに……

ここ最近はずっと頭の中がそのことばっかりだ。

お姉ちゃんが何か言ってるけど、何も頭に入ってこない。
725: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:32:31.93 ID:bGwLsTYV.net
何も考えず機械のように学校へ行き、授業が終わるとまっすぐ家に帰る。

そしてそれからは何もせず部屋の中でただただぼーっとしている。

そんな無為な日々を送っていた私に、その日が訪れるのは遅くはなかった。
1: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:35:58.72 ID:bGwLsTYV.net
放課後

真姫「雪穂、ちょっといいかしら」

花陽「こんにちは、雪穂ちゃん」

雪穂「……あ、真姫さん、花陽さんこんにちは」

真姫「ちょっとこの3人だけで話がしたいのだけど、部室まで来てくれるかしら?」

雪穂「いや、えっと……」

花陽「今日は部室に誰も来ないように言ってあるから、ね?」

雪穂「……はい、わかりました」


前スレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1434282737/

※ ここから別スレになります(管理人)

元スレ: 雪穂「お姉ちゃん!もういい加減にしてよ!」

2: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:36:22.53 ID:bGwLsTYV.net
部室

花陽「真姫ちゃんお茶どうぞ、雪穂ちゃんもお茶でいい?」

雪穂「いえ、私は……」

花陽「ふふ、もう淹れちゃったからどうぞ」

雪穂「すみません……」

真姫「さてと、もういいかしら花陽?」

花陽「うん……」

真姫「雪穂、あなた最近部活に来ていないようだけど、どうかしたの?」
3: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:37:01.80 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「えっと、その、具合が悪くて……」

真姫「本当にそれだけ?穂乃果も、最近あなたがぼうっとしてるって心配してたわよ」

雪穂「あの、なんでもないんです……お騒がせしてすみません……」

真姫「そう、なら最近亜里沙が具合悪そうにしてるけど、何か知ってるかしら?」

雪穂「い、いえ……亜里沙とは部活でしか会わないので……」

真姫「ふうん、練習後に一緒に出かけてたりしてたじゃない」

雪穂「その用事も、もう終わりましたから……」
5: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:37:36.97 ID:bGwLsTYV.net
真姫「まあ話してくれないのならいいわ、本題はここから」

雪穂「……」

真姫「あなたアイドル研究部を続けるつもりはある?」

雪穂「……」

雪穂(そうか、その手があったのか……何でこんな簡単なことに気付かなかったんだろ)

真姫「どうなの?」

雪穂「……いいえ、ありません」
7: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:38:12.82 ID:bGwLsTYV.net
真姫「……本気なの?アイドル研究部辞めたい?」

雪穂「……はい」

真姫「具合が悪くて休んでるだけじゃなかったの?」

雪穂「ごめんなさい」

真姫「練習が辛くて嫌になった?」

雪穂「いえ、そういうわけでは……」

真姫「じゃあ亜里沙のこと?」

雪穂「……」
9: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:38:50.09 ID:bGwLsTYV.net
真姫「そう、それなら個人の問題だし詮索するのはやめておくわ」

雪穂「すみません、ありがとうございます……」

花湯「じゃ、じゃあ亜里沙ちゃんと仲直りできればいいんだよね?」

雪穂「ごめんなさい、確かにそれは出来ればいいんですけど、それだけじゃ無いんです」

真姫「他にもまだ何か?」

雪穂「はい、お二人の前でこんなことを言うのは失礼なんですけど、私スクールアイドルになりたいと思えないんです」

花陽「……」
14: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:39:22.94 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「というのも、本当に自分勝手な私怨みたいなものなんですけどね」

真姫「……」

雪穂「花陽さん、部活の時によくこんなこと言ってましたよね」

雪穂「『アイドルは人に笑顔を見せる仕事じゃない、人を笑顔にさせる仕事だ』って……」

雪穂「凄く良い言葉だと思いますし、実際にアイドルってそういうものなんだなと思います」

雪穂「でも、だからこそ私はアイドルにはなれません」

雪穂「ずっと自分のことばかり考えて生きてきました」

雪穂「どうすれば私は幸せになれるんだろうって……」

雪穂「人を笑顔にさせたいなんて、そんな高尚なこと考えられませんし、今の私では人に笑顔を見せることすらできません」

雪穂「何より、これ以上亜里沙やみなさんの足を引っ張りたくないんです」

雪穂「勝手なことばっかり言ってごめんなさい……」
19: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:39:56.42 ID:bGwLsTYV.net
真姫「あなたの気持ちはよくわかったわ……」

花陽「決心は固いんだよね……?」

雪穂「はい……」

真姫「じゃあ残念だけど、退部ということでいいかしら」

花陽「……」

雪穂「はい、すみません……」

花陽「私もね、こんな嫌なこと考えたくなかったんだけど、なんとなくこうなるんじゃないかって気はしてたの」

雪穂「ごめんなさい……」

花陽「ううん、謝らないで。だからね、私は今日は雪穂ちゃんにこれを渡そうと思って来たの」
24: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:40:35.10 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「これって……ライブの衣装ですか?」

花陽「うん、ことりちゃんがデザインしてくれて、部員のみんな、穂乃果ちゃんたちと作ったの」

雪穂「い、いえ、頂けませんよこんな大事なもの!」

花陽「ううん、それは雪穂ちゃんの分だから雪穂ちゃんが持ってるべきだよ」

雪穂「ごめんなさい、私のせいで時間もお金も無駄にしてしまって……」

花陽「無駄なんかじゃないよ、だって雪穂ちゃんも私たちの仲間だもん」

雪穂「……」

花陽「ねえ雪穂ちゃん、アイドルは好き?」

雪穂「……わかりません」

花陽「そう……もし少しでもアイドルを好きになれたら、いつでもアイドル研究部に戻ってきてね、みんな待ってるから」

雪穂「……今まで、お世話になりました」

雪穂「それと、亜里沙のことをよろしくお願いします」
28: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:41:01.47 ID:bGwLsTYV.net
自宅

穂乃果「ちょっと雪穂!どういうことなの!?」

雪穂「勝手に部屋に入って来ないでよ!」

穂乃果「今はそんなことどうでもいいよ!なんでアイドル研究部辞めちゃったの!?」

雪穂「辞めたいと思ったから!それだけ」

穂乃果「なんで!?一緒にアイドルやるって言ってたじゃん!」

雪穂「だから何度も同じことを言わせないで!!」

穂乃果「やだよ!私は雪穂と一緒にスクールアイドルやりたいのに!!」

雪穂「それはお姉ちゃんの都合でしょ!?私は私のやりたいようにやるの!!」
35: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:41:37.83 ID:bGwLsTYV.net
穂乃果「じゃあ何をやるの!?」

雪穂「それは……そんなこと、いちいちお姉ちゃんに言わなくてもいいでしょ!!」

穂乃果「よくないよ!穂乃果は雪穂のためを思って言ってるんだよ!?」

雪穂「嘘ばっかり!」

穂乃果「嘘じゃないよ!穂乃果は雪穂のためにこんなに頑張ってるのに、なんでわかってくれないの!?」

雪穂「私のためなんて言って!そうやってやること為すこと全部自分がやりたいことだけじゃん!!」

穂乃果「何言ってるのかわかんないよ!穂乃果は雪穂のために!」

雪穂「だからそれが押し付けがましいって言ってるの!」
40: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/21(日) 20:42:12.89 ID:bGwLsTYV.net
雪穂「もういい!これがわからないんならお姉ちゃんとこれ以上話すことなんて何もないよ!!」

穂乃果「わけわかんないこと言ってるのは雪穂の方じゃん!」

雪穂「とにかく!私はもうこれ以上お姉ちゃんに縛られるのはまっぴらなの!!」

雪穂「これからは全部自分で考えて、自分のやりたいことをやるの!」

雪穂「やるったらやる!!」


つづく
1: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:26:10.98 ID:qHg/KkNS.net
前回のラブライブ!


ちょっとしたすれ違いから亜里沙と喧嘩をしてしまった私は自暴自棄になっていた。

亜里沙のいない毎日を何も考えられずに過ごしていたところ、私は真姫さんに声をかけられた。

『あなたアイドル研究部を続けるつもりはある?』

自分が何をやりたいのか、何をしなくちゃいけないのかを見失ってしまった私は退部を決意。

亜里沙のことは気がかりだけど、先輩たちが解決してくれることを勝手に期待してアイドル研究部を去りました。

『とにかく!私はもうこれ以上お姉ちゃんに縛られるのはまっぴらなの!!』

『これからは全部自分で考えて、自分のやりたいことをやるの!やるったらやる!!』

そのためにも、まずは自分と向き合わなくっちゃね……


前スレ
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1434282737/
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1434886558/

※ ここから別スレになります(管理人)

元スレ: 雪穂「お姉ちゃん!もういい加減にしてよ!!!」

2: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:26:55.75 ID:qHg/KkNS.net
神田明神

雪穂(暇だなあ……)

雪穂(部活やってた時はあんなに忙しかったのに……)

雪穂(あれだけ息巻いて退部したはいいものの、こんなに暇だとは思わなかったよ)

雪穂(家に居てもお店の手伝いさせられるだけだし)

雪穂(ぶらぶらと本屋に行くのも飽きちゃったしなあ……)

雪穂(なんとなく神田明神まで来ちゃったけど、やっぱりまだアイドル研究部に未練でもあるのかな……?)

雪穂(う~ん、でもあれ以上続けても状況が良くなるとは思えないし……)

雪穂(せっかく神社に来たんだし神頼み……なんてガラじゃないよね……)


「あら?雪穂ちゃんやね、こんなところでどうしたん?」
3: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:27:28.94 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「あ、希さん……!」

希「こんにちは、久しぶりやね」

雪穂「はい、お久し振りです」

希「いま1人なん?部活はお休み?」

雪穂「あ、はい……そんなところです……」

希「ふうん、本当に~?」

雪穂「えっと……」

希「よ~し、それじゃあ本当かどうか占ってみようか!」

雪穂「……いやいや、占いってそういうもんじゃないですよね」

希「むむむ……うちの占いの結果、友人関係にトラブルありと出とるね!」

雪穂「えっ!?」

希「それと、何やら大きな決別……部活も辞めちゃったん?」

雪穂「な、なんでわかったんですか!?」

希「ふふん!スピリチュアルパワーのおかげやね!」
4: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:27:58.23 ID:qHg/KkNS.net
雪穂(どうしてわかったの?本当に占いで……?)

雪穂(いやいや、そんなわけないよね……)

雪穂(あれから何日か経ってるし、誰かから聞いたに決まってるじゃん!)

希「黙っちゃって、ビックリしちゃった?うちの占いは当たるって評判なんよ」

雪穂「いや、占いじゃないですよねそれ」

希「むむ?」

雪穂「私のこと、アイドル研究部の誰かから聞いたんじゃないんですか?」
5: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:28:28.51 ID:qHg/KkNS.net
希「あちゃ~バレちゃった?いや~穂乃果ちゃんなら絶対信じてくれたのにな~」

雪穂「お姉ちゃんと一緒にしないでください!」

希「でも教えてくれたのはえりちだけどね、穂乃果ちゃんたちからは何も聞いてないよ」

雪穂「そうなんですか?」

希「まあ嫌な言い方をすると、新人が一人辞めたくらいでOGに泣きついたりはしないやん?」

雪穂「……それもそうですね」

希「えりちからね、亜里沙ちゃんのことで相談受けてて、それで雪穂ちゃんからも話を聞こうと思って来たんよ」

雪穂「よく私がここに来るってわかりましたね」

希「それは正真正銘スピリチュアルパワーのおかげやね!」
6: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:29:01.58 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「亜里沙と仲直りさせようとしてくださるのはありがたいですけど、流石におせっかいが過ぎませんか?」

希「ああごめんごめん、そんなつもりじゃないんよ。いや、仲直りはしてくれたら嬉しいけど」

希「うちはただ雪穂ちゃんの話も聞いてみたいな~って思っただけ、つまりただの好奇心!」

雪穂「なお性質が悪いですよ、悪趣味です……」

希「ごめんな、ところでどうして亜里沙ちゃんと喧嘩してしまったん?」

雪穂「べつにそんなこと希さんに関係ないじゃないですか」

希「亜里沙ちゃんずいぶん落ち込んじゃってるみたいで、えりちもそれで取り乱してるんよ」

雪穂「で?どうしたいんですか?私を絵里さんに差し出して怒りを鎮めてもらうんですか?」
7: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:29:36.22 ID:qHg/KkNS.net
希「いや、雪穂ちゃんとえりちを合わせるつもりはないよ。ただ困ってる友達を助けたいだけ」

雪穂「……」

希「だから2人を助けるためだと思って、なにか教えてくれないかな?」

雪穂「……亜里沙が気に病むようなことじゃありません、私の無配慮が原因ですから」

希「亜里沙ちゃんも自分が悪いって言ってたみたいだけど?」

雪穂「いえ、私のせいです。部活を辞めたのも私がワガママ言って癇癪起こしただけです」

希「……本当に?それなら後悔してるんやない?」

雪穂「……この話はもうこれで終わりです」
8: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:30:09.09 ID:qHg/KkNS.net
希「あはは、ごめんな、それじゃあお詫びにお姉さんが暇つぶしに付き合ってあげる」

雪穂「いえ、結構です」

希「雪穂ちゃんはクールやねえ……暇してたんやないの?」

雪穂「そんなことありません」

希「ぼうっと座ってたのに?」

雪穂「別にいいじゃないですか」

希「そりゃ悪くはないけど……そんなのつまらないんやない?」

雪穂「もう放っといてください!嫌いなんですよ!お姉ちゃんも!その仲間もみんな!!
9: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:30:38.84 ID:qHg/KkNS.net
希「……」

雪穂「すみません、急にこんなこと言って……失礼します」

希「うちは雪穂ちゃんのこと好きやけど?」

雪穂「っ……まだそんなこと言うんですか!?」

希「別にうちが雪穂ちゃんを好きでも悪いことなんてないやん?」

雪穂「私の何がわかるんですか!?」

希「なんにも、でも少し話しただけで雪穂ちゃんがとっても優しい子ってことはわかったよ?」

雪穂「そんなおべっかで私を懐柔しようとしてるんですか?」
10: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:31:37.14 ID:qHg/KkNS.net
希「ううん、ただ雪穂ちゃんと仲良くなれたらええなって思っただけ」

雪穂「……なんと言われようと、お姉ちゃんの仲間ってだけで信用できません」

希「う~ん、うちは学校での穂乃果ちゃんしか知らんからなあ……」

希「真面目な雪穂ちゃんからしたら、穂乃果ちゃんはいいお姉ちゃんではなかったのかもしれんね」

希「たしかにちょっとマイペース過ぎるところもあるけど、人を引っ張っていくあのパワフルさが穂乃果ちゃんの魅力だと思うんよ」

雪穂「お姉ちゃんも嫌いだけど、そうやってお姉ちゃんに迎合する人も嫌いです」
11: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:32:12.68 ID:qHg/KkNS.net
希「うちは別に自分を曲げてるつもりはないよ。実際ラブライブで優勝できたのも、穂乃果ちゃんを含むみんなのおかげやし」

雪穂「……」

希「穂乃果ちゃんだけじゃない、μ'sは9人誰が欠けてもダメ、奇跡のようなグループやと思う」

希「だからな、うちは穂乃果ちゃんもμ'sのみんなも好きなんよ」

雪穂「……そうですか、でもその奇跡の影には私のように踏みつけられる人が居るんです」

雪穂「お姉ちゃんは昔から外面だけはいいんですよ、今の音ノ木坂でだってそう、ほんと偶像なんてよく言ったものですよね」

希「辛辣やねぇ……」

雪穂「いえ、ただ捻くれてるだけですよ……」
12: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:32:42.64 ID:qHg/KkNS.net
希「穂乃果ちゃんの友達が嫌いなら亜里沙ちゃんも嫌い?」

雪穂「それは……」

希「もし良かったら、アイドル研究部のみんなのこと"穂乃果ちゃんの仲間"としてだけじゃなくて、1人の人間として見てあげてほしいな」

希「雪穂ちゃんもみんなから"穂乃果ちゃんの妹"としてだけ見られるのは嫌なんじゃない?」

雪穂「それは……そうですね……でももう遅いです、私はアイドル研究部に戻るつもりはありません」

希「そう、それじゃあうちと友達になろ?それならまだ何とかなるんやない?」

雪穂「……考えさせてください」

希「ふふっありがとう、これからよろしくね」
13: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:33:21.14 ID:qHg/KkNS.net
希「さてと、もうそろそろいい時間だし今日は家に帰った方がええんやない?」

雪穂「あっ、もうこんな時間だったんですね、いつの間に……」

希「ふっふっふ、うちのスピリチュアルな話術の前では誰もが時間を忘れるんよ!」

雪穂「はは、なんですかそれ」

雪穂「でも……ありがとうございました。いろいろと勉強になりました」

希「そんな別にいいんよ、うちが雪穂ちゃんと話してみたかっただけやから」

雪穂「でも、自分の悪いところを少しでも見ることができて良かったです」

希「まあまあ、それよりまたうちとお話してくれるかな?」

雪穂「はい、よろしくお願いします」

希「今度はいい暇つぶしも紹介するよ」
14: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:34:01.61 ID:qHg/KkNS.net
希さん、お姉ちゃんの友達……

初めてまともに会話したのに、なぜだか自然と人の心に入り込んでくる不思議な人……

お姉ちゃんと仲良くなるくらいだから、みんなろくでもない人間ばかりだと思ってた……

いや、そう思いたかっただけだよね。

部活では短い付き合いだったけど、海未さんや花陽さんたちがみんな凄くいい人だってことはわかってる。

だからこそ、お姉ちゃんの周りにそんないいばかり人が集まることが信じられないし許せない。

ああ、また落ち込んできた……お姉ちゃんのこと考えるのは止めよう……

それより、今日は高校に入って初めて新しい友達ができた記念すべき日じゃないか。

本音とも嘘ともつかないのらりくらりとした話し方で、よくわからない人だったけど。

希さん、信用してもいいのかな……?
15: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:34:32.48 ID:qHg/KkNS.net
翌日

希「おっ今日も来てくれたんやね」

雪穂「はい、ところで……あの……」

希「なになに?何が聞きたいん?何でも答えるよ!」

雪穂「あの……絵里さんに私のこと話しましたか?」

希「ううん、まだ話してへんよ。これからもそんな告げ口みたいなことするつもりは無いから安心してな?」

雪穂「いや、そういうことじゃなくてですね……」

希「どういうこと?」

雪穂「えっと……」

希「亜里沙ちゃんと仲直りできるように、えりちに根回ししてほしいん?」

雪穂「ちっ違います!!」
16: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:35:03.33 ID:qHg/KkNS.net
希「そう?やってあげてもいいよ?」

雪穂「ごめんなさい……本当は少し期待してました……」

雪穂「でもやっぱりいいです、これは私の問題ですから」

雪穂「今はまだ勇気が出ないけど、いつかまた亜里沙と直接話します」

希「……雪穂ちゃんはいい子やねえ、いじわる言ってごめんな」

雪穂「いえ、そんな!悪いのは楽な道に逃げようとしてた私の方ですから」

希「うふふ、その素直なところをもっと前に出していけばええと思うよ」

雪穂「うう……」
17: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:35:31.06 ID:qHg/KkNS.net
希「それじゃあ、そんないい子の雪穂ちゃんには約束通りおすすめの暇つぶしを教えてあげる!」

雪穂「昨日も言ってましたけど、なんですかそれ?バイトとか?」

希「う~ん、バイトと言えばバイトかな?でもお給料は出ないからボランティア?」

雪穂「……?」

希「まあお金のためっていうより、勉強のためなんかな?いい経験にはなると思うよ」

雪穂「……それで、結局何をすればいいんですか?」

希「それはね……はい、これ!」

雪穂「……ほうき?」

希「そう!神社のお掃除!うちも高校の時からやってるんやけどね、何かを綺麗にすると自分の心も洗われるんよ」

雪穂「……なんか期待して損しました」

希「まあまあ、そう言わずに騙されたと思ってな?」

雪穂「騙された……」

希「しょうがないなあ、終わったらパフェでもおごってあげる」
18: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:36:22.74 ID:qHg/KkNS.net
喫茶店

希「お疲れさま、神社が綺麗になって神様も喜んでるよ。ありがとうな」

雪穂「こんな大変なことをずっとやってたんですか?」

希「まあ慣れればそんなに苦にはならんよ。それよりどうだった?今日の感想は?」

雪穂「疲れました……でも、神社が綺麗になったのは良かったんじゃないですか」

希「そうやなくて、雪穂ちゃんの気持ちは?」

雪穂「そうですね……掃除は目に見えて結果が出るのがいいですね」
19: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:36:56.19 ID:qHg/KkNS.net
希「自分の頑張りに対してわかりやすい結果がほしいん?」

雪穂「……そうですね、考えたこともなかったですけど、きっとそういうことなんだと思います」

希「厳しいことを言えば努力が必ず報われるわけではないから、そのへんは難しいところやね……」

雪穂「……それは痛いほどよくわかってます」

希「結果ばかり追い求めてたら疲れてしまうよ?」

雪穂「結果の出ない努力を続ける方が辛いです」
20: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:37:36.55 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「アイドル研究部を辞めたのだって、いや、そもそも入りたくもなかった理由もそれです」

希「自分にはアイドルなんてできっこないって思うん?」

雪穂「はい、それもあります。でもそれだけじゃありません」

雪穂「ラブライブに優勝できたのは、もっと言えばμ'sというグループが成り立っていたのは、あの9人だったからこそだと思うんです」

雪穂「奇跡とか運命とか、そういう言葉は嫌いなんですけど、希さんの言うようにμ'sは奇跡の産物だったんじゃないでしょうか」

雪穂「お姉ちゃんの突然の思いつきで始めたのに、1年足らずであんな快挙を成し遂げたのも、あのメンバーあってこそです」

雪穂「今はまだ音ノ木坂に6人残っています。でもそのみんなが居なくなったらどうなりますか?」
21: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:38:23.02 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「いったい誰が曲を作り歌詞を書くんですか?誰が全員分の衣装をデザインし縫い上げるんですか?」

雪穂「そりゃ当然引き継ぎは試みるとは思いますよ。でも、希さんもわかりますよね?」

雪穂「あの人たちのそれは、はっきり言って並みの高校生にできるレベルを越えてます」

雪穂「ラブライブ優勝もそれによるところが大きかったんじゃないですか?」

雪穂「希さんたちが卒業してμ'sは終わったんです」

雪穂「そして私たちが後輩を率いる代になると、最初のメンバーは誰も残りません」
22: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:39:11.97 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「ラブライブは去年の予選から本線まで一通り目を通しましたけれど、素人目にもわかりました」

雪穂「出場してるほとんどのグループには、よほどの天才でもない限りは一朝一夕じゃ勝てないって」

雪穂「顧問不在でまともな指導者も居ないのに、これ以上続けても過去の栄光に縋るみじめな集団にしかなりません」

雪穂「私はそんなのごめんです」

雪穂「本気で努力したのに為す術もなく散る、あの気持ちを二度と味わいたくないんです」

雪穂「……自分で言っておいて、なんなんでしょうね、この勝手な言いぐさは」
23: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:39:51.24 ID:qHg/KkNS.net
希「やる前からそうやって諦めちゃうのは感心せんなあ」

雪穂「そうですね、でも私には無理でした」

雪穂「少しでもその考えが頭を過ぎると、何にも手につかなくなるんです」

希「う~ん、まだ若いのになかなか苦労してるんやね……」

雪穂「ですからもう運が悪かったからと諦めようと思ってます」

希「……今は苦しくて何も見えなくなってるのかもしれん、でもいつか雪穂ちゃんも本当にやりたいことが見つかると思う」

希「でもそれすらもやる前から諦めてしまったら、きっと今以上につらい思いをすることになるんとちゃうかな」

希「だからね、自分の可能性は否定したらいかんよ」

希「明日もまた来てくれたら、今度はそれにつながる何かを教えてあげる」

雪穂「はい……」
24: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:40:15.72 ID:qHg/KkNS.net
翌日


希「今日も来てくれたんやね、ありがとう」

雪穂「……はい、私も何とかできることなら何とかしたいですから」

希「前向きに考えてくれてるみたいでよかった、うちが思うに雪穂ちゃんは何かを達成した経験が少ないんとちゃうかなと思うんよ」

希「そこで!勝手な話で悪いけど雪穂ちゃんにはある人のもとで働いてもらおうと思います!」

雪穂「アルバイトでも紹介してくれるんですか?」

希「そんなところかな、まあそんなに固く考えんでもええよ」

雪穂「でも、私なんかにできる仕事なんてあるんですか?」

希「大丈夫、真面目で頭のいい雪穂ちゃんならきっとできるよ」

希「お、そうこうしてるうちに来たね、お~いにこっち~!」

雪穂「えっ?」

にこ「なに?希が言ってた紹介したい子ってこの子のこと?」
26: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:40:56.48 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「えっと、この人って……」

希「あれ?初対面だっけ?うちの友達のにこっちやん」

雪穂「いや、それは知ってるんですけど……」

希「雪穂ちゃんには、にこっちの仕事のお手伝いをしてもらおうと思ったん」

にこ「いやいや、話が見えてこないんだけど?」

希「見たまんまやん?にこっちがこの前誰でもいいから手伝いがほしいって言ってたから、雪穂ちゃんを推薦したんよ」

希「あ、雪穂ちゃんっていうのは穂乃果ちゃんの妹でな」

にこ「知ってるわよ!あのねえ!にこはマネージャーをしてくれる人がほしいって言ったの!」

希「うん」

にこ「にこのスケジュール管理とか、先方とのやりとりなんかを手伝ってくれる人がほしいわけ!」

希「うん、知っとるよ」

にこ「ついこの間まで中学生だった子供に勤まる仕事じゃないの!」

希「それはやってみんとわからんやん?」

にこ「わかるわよ!この子よりにもよってあの穂乃果の妹でしょ!?そんな事務的なことできるわけないじゃない!!」

雪穂(えっ……?)
27: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:41:35.40 ID:qHg/KkNS.net
希「それは偏見やと思うよ?雪穂ちゃんは穂乃果ちゃんとは違う、とっても真面目で頭のいい子なんよ?」

にこ「そりゃ確かにこの子がどんな人間かなんてにこは知らないけど……」

希「ほら!ここは穂乃果ちゃんに免じてお願い!」

にこ「にこはμ'sのリーダーとしての穂乃果は信用してるけど、それ以外の面ではこれっぽっちも信用してないんだけど」

希「にこっちの薄情者ー!一緒にふざけて遊んでたくせにー」

にこ「それとこれとは話が別でしょ!確かに穂乃果は大切な友達だけど、プロは仕事に私情を持ち込まないのよ!!」

希「にこっちはプロどころかアマチュアって言えるかも怪しいレベルやん」

にこ「うるっさいわね!これからプロになるの!!」
28: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:42:12.54 ID:qHg/KkNS.net
雪穂(知らなかった、μ'sってこんな人が希さん以外にも居たんだ……)

雪穂(みんな海未さんやことりさんみたいなお姉ちゃんのイエスマンだと思ってたけど……)

雪穂(そうだよね、あのぐうたらなお姉ちゃんがそれを人に隠しきれるほど器用なわけないもんね……)

雪穂(でもお姉ちゃんのことも大切な友達だって言ってた……)

雪穂(いったいお姉ちゃんの何が人を惹きつけるのか、私にはさっぱりわからない)

雪穂(お姉ちゃんに批判的なことを言ったってだけでシンパシーを感じるっていうのも我ながら酷い話だと思うけど……)

雪穂(それでも、お姉ちゃんの仲間からとはいえ、せっかく貰ったこの機会を逃しちゃダメな気がする!)
29: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:42:47.07 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「あ、あの!お願いします!にこさんのお手伝いをさせてください!!」

希「ほら、雪穂ちゃんもこう言っとるよ?」

にこ「……なんか希の思い通りにばっかり話が進んでるのが気に食わないんだけど……」

雪穂「力が及ばないところもあるかもしれません!でも真面目に働きます!!」

希「ほら、どうするん?にこっち」

にこ「……やる気はあるの?途中で投げ出すなんてごめんよ」

雪穂「やります!」
30: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:43:27.63 ID:qHg/KkNS.net
にこ「……わかったわ、正直猫の手でも借りたい状況だったし」

雪穂「あ、ありがとうございます!」

希「いや~、やっぱりにこっちは優しいなあ」

にこ「希!これはあんたに貸しだからね!」

希「は~い、それじゃああとは2人に任せて、うちは退散するな」

雪穂「あの、お世話になりました!」

希「ふふ、それはまだ早いんやない?にこっち、雪穂ちゃんのことよろしくな」

にこ「言われなくてもわかってるわよ」
31: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:43:54.64 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「あのすみません、それで私は何をすれば良いですか?」

にこ「希のやつ、そんなことも説明してなかったのね……何するのかわからないくせにあんな啖呵切るあんたもあんただけど」

雪穂「すみません……」

にこ「別に謝らなくていいわ、そういう無鉄砲なところは嫌いじゃないし」

雪穂「お姉ちゃんに似てて、ですか?」

にこ「別に穂乃果は関係ないわ、やらない理由を長々と喋る人より、行動力のある人の方が好きなだけよ」

雪穂「……」
32: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:44:17.79 ID:qHg/KkNS.net
にこ「それじゃあまずは今週のスケジュールだけど……」

雪穂「……どうかしましたか?」

にこ「ちょっと待ってなさい、え~っと明後日がレッスンだから明日は……いやその日はバイトね……」

雪穂「……すみません、ちょっとそのスケジュール帳見せてもらってもいいですか?」

にこ「……いいけど」

雪穂「では失礼します」
34: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:45:12.54 ID:qHg/KkNS.net
雪穂(うわ~やっぱり……ぐちゃぐちゃで何が何だかわからないや)

雪穂「……どうしても日付を変えられない用事と、そうでないものがあると思います」

雪穂「内容や重要度によって、カレンダーに書き込む色を変えて、空いた日に時間に余裕のある予定を入れればいいんじゃないでしょうか」

雪穂「他にも事前準備が必要なら逆算してその予定も記入しておいたり、あとはそれから……」

にこ「……」

雪穂「あ、すみません!差し出がましいまねをしちゃって……失礼しました!」

にこ「……あんたもしかして天才なの?」

雪穂「えっ?あ、あはは……ありがとうございます……」

雪穂(穂むらのカレンダーに書いてある通りのことを真似して言ってみただけなんだけど……)
35: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:46:14.28 ID:qHg/KkNS.net
にこさんは地下アイドルというものらしい。

パフォーマンスはすべて自作、その上資金調達のためのアルバイトもやっているというのだから驚いた。

それでパフォーマンスを披露する機会や場所を確保するために奔走する時間が足りないというのだから本末転倒な気もするけど……

私の仕事は少しでもその穴を埋めること。

衣装作りを手伝ったり、ライブができる会場を探して交渉したり。

すごく忙しくて大変だったけど、にこさんと仕事に打ち込んでいる間は他のことを忘れられた。

偉そうなことを言っておきながら、人から与えられたことをやっているだけというのは何とも情けない話だけど……

それでも私には、何かやることがあるということが重要だったんだと思う。

それに、自分のやりたいことをしっかり持ってそのための努力を惜しまず、

思い通りの結果が出なくても、決して挫けずさらに先を目指す……

そんなにこさんを見ていると、自分にもまだできることがあったんじゃないか、そう思えてきた。

そうやって学校に通いながら働くという二重生活をしているうちに、いつのまにか3か月が経過していた。
36: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:46:49.18 ID:qHg/KkNS.net
にこ「お疲れさま、今日も助かったわ」

雪穂「ありがとうございます、最近はイベントに出演することも多くなって、忙しくなりましたね」

にこ「あんたのおかげよ、感謝してるわ」

雪穂「いえ、私なんて全然大したことしてないですよ、実際に舞台に立ってるのはにこさんじゃないですか」

にこ「何言ってんのよ、1人で何もかも全部やろうとしてた時には、新しいパフォーマンスを考える時間さえなかったわ」

にこ「でも今では口コミが広がって、にこのステージをたくさんの人が見てくれるようになった」

にこ「イベントへの出演依頼も来るようになったのよ!?」

にこ「これも細々としたことをあんたが引き受けてくれたおかげよ」
37: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:47:57.79 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「……努力したことの結果が出るって、こんなに嬉しいことだったんですね……」

にこ「そうよ、そんなことも知らなかったの?」

雪穂「今までの短い生涯で一番の努力は徒労に終わっちゃいましたから……」

雪穂「それに、音ノ木坂には偏見なしに私を見てくれる人なんて、亜里沙以外は誰も居ませんでしたし……」

にこ「……あんたは優秀だから、きっと今まで自分が成し遂げたことには気づかないで
   できなかったことばっかり気に病んでたんじゃない?」

にこ「頭のいいあんたのことだもん、もっと小さな努力が報われた経験はたくさんしてるはずよ」

にこ「あなたは十分立派なものを持ってるわ、それは誇っていいのよ。にこが保証する」

にこ「理不尽な目に合って努力が台無しにされることもあるかもしれない」

にこ「でもね、その挫折から立ち直ってまだ前に進もうと思えるのなら、あなたの輝きはさらに増すと思うわ」

にこ「これはあなたのお姉ちゃん、穂乃果も通った道よ」
38: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:48:37.16 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「お姉ちゃんも……?」

にこ「そうよ、あの子もアイドルになるって言って、一度挫折してるの」

にこ「それでも諦めなかったから、μ'sの栄光があるのよ」

にこ「同じことがあなたにもできる?」

雪穂「……」

にこ「あなたと穂乃果の間に何があったのかは知らないし聞かない。許せないのならそれもいいんじゃない?」

にこ「でも悔しかったら、穂乃果にできたことくらいあなたもできるようになりなさい」

にこ「スクールアイドルになれって言ってるわけじゃないのよ。何でもいいの」
39: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:50:02.25 ID:qHg/KkNS.net
にこ「何か自分のやりたいことが見つかれば、それで穂乃果をぎゃふんと言わせてやりなさい」

雪穂「……はい、私きっとお姉ちゃんに打ち勝ってみせます」

にこ「その意気よ!ところでさっきはあんなこと言ったけど、アイドルは好き?」

雪穂「……自分はアイドルには向いてないという考えは変わりません」

にこ「そう、アイドルはね、人に笑顔を見せる仕事じゃなくて人を笑顔にさせる仕事なの」

にこ「これは私の持論よ」

にこ「雪穂、あなたは私を笑顔にさせてくれたわ」

雪穂「……私はアイドルには向いていないけど、好きにはなれたらいいなと思ってます」
41: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:50:54.41 ID:qHg/KkNS.net
それから月日は流れて、ラブライブ最終予選当日


希「雪穂ちゃん、こんにちは。にこっちの仕事はどう?」

雪穂「こんにちは、希さん。すごく順調で、やりがいもあって楽しいです」

希「それは良かったやん、ただそのせいでにこっちが今日来られないんは残念やけど」

雪穂「あはは、まあ仕方がないですよね、でも忙しいのは喜ばしいことですから」

希「それやのに雪穂ちゃんが来られたあたり、やっぱりにこっちは優しいね」

雪穂「いえいえ、にこさんも来年には大手プロダクションへの所属が決まりましたので、いよいよ私もお役御免になりましたから」

雪穂「あんたはもうこんなところで働いてなんかいないで、学生の本分に戻りなさいって」

希「ふふっ、にこっちらしいやん」

雪穂「希さんにも本当に助けられてばっかりで、感謝してもしきれません」

希「ええんよ、うちのはただのお節介やから」
42: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:51:40.54 ID:qHg/KkNS.net
雪穂「採用が決まった日はにこさんの家で妹さんたちと盛大にお祝いしましたよ」

希「へえ~、家にまで招待されたん?うちはそうなるまで3年かかったのに、ちょっぴり嫉妬してしまうなあ」

雪穂「そうなんですか?割と最初から気さくな感じでしたけど……」

希「にこっちは後輩を溺愛するタイプやからね、雪穂ちゃんのことも妹みたいで可愛くて仕方なかったんとちゃう?」

雪穂「……にこさんが本当のお姉ちゃんだったらよかったのに……」

雪穂「妹さんたちも素直で、にこさんのことが大好きなことがよくわかりました」

雪穂「普通の姉妹っていうのはこういうものなのかなって、私も嫉妬しちゃいましたよ」

希「そうやね、うちもあの家族は本当に幸せなんやと思う」
43: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:52:23.79 ID:qHg/KkNS.net
希「ところでな、今日は雪穂ちゃんにどうしても会わせたい人が居るんよ」

雪穂「……その流れはもしかして……」

希「うん、紹介するわ、うちの友達のえりち」

絵里「こんにちは、久しぶりね雪穂」

雪穂「こんにちは、絵里さんお久しぶりです」

絵里「……私が言うのもなんだけど、あまり驚かないのね?」

雪穂「さっきから少し離れたところでソワソワとこっちの様子を窺ってるのが見えてましたから……」

絵里「えっ!?気づいてたの!?恥ずかしい……」
44: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:52:57.22 ID:qHg/KkNS.net
希「ごめんな、お節介なことばっかりして。やっぱりまだ亜里沙ちゃんとは気まずいん?」

雪穂「はい……やっぱりまだ少し……」

絵里「妹の喧嘩に口出しするのも大人げないのだけど、もし良かったら亜里沙とまた仲良くしてあげてくれないかしら」

絵里「最近はもう落ち着いてるけど、やっぱり亜里沙も後悔してるみたいだから」

雪穂「はい、今年中にはもう1度話したいと思ってます」

絵里「あらごめんなさい、私からこんなこと言われたら断りづらいわよね?」

雪穂「いいえ、いいんです、私の意志で決めますから」
45: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:53:33.40 ID:qHg/KkNS.net
希「お、そろそろライブが始まるみたいやね」

絵里「ああ自分の時より緊張してきたわ……亜里沙大丈夫かしら」

雪穂「亜里沙ならきっと大丈夫ですよ。この日のためにずっと努力してきたんですから」

希「ねえ雪穂ちゃん、まだアイドル研究部のみんなの頑張りは無駄だったと思う?」

雪穂「……にこさんと一緒に、プロもアマもいろいろなアイドルを見てきました」

雪穂「その人たちのステージ上での姿も、影での頑張りも……」

雪穂「私は逃げ出しちゃった身だから、今のアイドル研究部がどの程度のレベルなのかは知りません」

雪穂「でも……無駄じゃなかったらいいな、と思ってます」
46: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:54:03.74 ID:qHg/KkNS.net
絵里「あ!亜里沙たちが出てきたわ!ハラショー……」

希「おお~、みんなすっごくかわいいやん」

雪穂「……」


『ありがとう、ちゃんと会いに行くし、亜里沙のライブも見に行くよ』
『絶対ね!約束だよ!』


雪穂(一緒にその舞台に立つことはできなかったけど、あの約束だけは守れてよかった……)
47: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:54:35.55 ID:qHg/KkNS.net
贔屓目ではあるけど、亜里沙たちのパフォーマンスはよくできていたと思う。

やっぱり1年生たちの動きに粗が目立つところはあったけど、この短期間でここまでできたなら上出来なんじゃないかな。

あ~あ、妙に目が肥えた自分に少しうんざりしちゃうな……

最大のライバルになるのはやっぱりUTXだろうなあ……

プロと比べても遜色のない堂々としたライブは流石だった。

どれだけの鍛錬を積んだらあれだけの高みに辿り着けるんだろう?

でも今日は亜里沙の晴れ舞台を見られてよかった。

ちょっと会わないうちに少し背が伸びていた亜里沙は、なんだか自分よりずっと大人っぽくなっていて……

笑顔で歌って踊る姿は本当に綺麗で、少しドキドキした。
48: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:55:03.64 ID:qHg/KkNS.net
ふと、自分の机の脇で畳んだまま置いてある衣装が目に付いた。

私が退部したときに、花陽さんがくれたもの……

広げてみると少し埃っぽいけど、ほんのわずかに輝いているように見えた。

私にとっては嫌な思い出ばかりのアイドル研究部、きっと無意識に見ないようにしてたんだろうな……
49: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:55:51.13 ID:qHg/KkNS.net
袖を通してみると、意外とすんなり着ることができた。

鮮やかな色合いにヒラヒラの装飾、こんなのガラじゃないよなと思いながらも体はくるくると動く。

下手くそな歌を歌い、下手くそなステップで踊ってみる。

みんなー!今日は私のライブに来てくれてありがとー!!

今まで見てきたどんなアイドルたちよりも無様で滑稽だ。

一人きりで観客も居ないステージ、上等じゃないか。

どん底からのスタートだけど、これは私なりのお姉ちゃんへの宣戦布告だ。

そして鏡の中の自分と目が合うと、やっぱり私はアイドルには向いてないなと思い、少しだけ笑みがこぼれた。


おわり
50: 名無しで叶える物語(四国地方)@\(^o^)/ 2015/06/27(土) 09:56:45.09 ID:qHg/KkNS.net
駆け足の上あさっての方向に軟着陸したけど終わりです
読んでくれた人居たらありがとう
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『雪穂「お姉ちゃん!もういい加減にしてよ!!」』へのコメント

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