俺くんが泣きながら羊羹を食べるSS

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1: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:28:28.58 ID:r+2GZqAv.net
俺  「みんな……
    もう会うことはできないの?」

μ’s  「そんなことはないよ。
    また会おう、呼んでくれるかい」

俺  「必ず」

μ’s 「約束だよ。
    それじゃあ、またね」

俺  「……」

元スレ: 俺くんが泣きながら羊羹を食べるSS

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2: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:29:39.80 ID:r+2GZqAv.net
そう言ってμ’sに別れを告げてから、数年の月日が流れた。
俺は、光の射さない薄暗い部屋で、ひとりぼっちで座っていた。
つくりおきの夕食を食べる気にもなれずに、俺は静かにつぶやいた。

俺  「ほのかなカレーの香り。
    きのう作ったときに、しみついちゃったのかな」
3: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:30:02.52 ID:r+2GZqAv.net
穂乃果「呼んだ?」

俺  「?」

穂乃果「?」

俺  「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「呼んでくれたから、会いに来たよ!」

俺  「……カレー食べてく?」
4: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:31:06.37 ID:r+2GZqAv.net
穂乃果「わーい、やったー!
    いただきます!」

俺  「おいしい?」

穂乃果「うん、おいしいよ!」

俺  「よかった」
6: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:31:56.49 ID:r+2GZqAv.net
穂乃果「ねえ、俺くん」

俺  「何かな?」

穂乃果「私たちと会う機会が減っても、ジボージキになったらダメだよ」

俺  「うん」

穂乃果「ちゃんと、ゴハンをいっぱい食べなきゃだめだよ」

俺  「うん」

穂乃果「約束だよ」

俺  「うん、わかった。
    約束するよ。
    それが穂乃果ちゃんの望みだもんね」
8: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:32:30.06 ID:r+2GZqAv.net
希  「あ、いまウチのこと呼んだ?」

俺  「?」

希  「?」

俺  「希ちゃん……」

希  「呼んでくれたから、会いにきたよ!」
9: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:32:56.58 ID:r+2GZqAv.net
俺  「あ……でも、もうカレーは食べ終わっちゃったんだ。
    せっかく来てくれたのに、あげられるものが何もなくてごめんね」

希  「ううん、いいよ。
    ウチは、俺くんの笑顔が見られるなら、いつでも喜んでくるからね」

俺  「希ちゃん……ありがとう。
    わかった。
    この星空にかけて誓うよ。いつも笑っていると」
10: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:33:34.03 ID:r+2GZqAv.net
凛  「星空にゃ!」

俺  「あ、凛ちゃん!
    ごめんね、何だか大勢呼んでしまって。
    せめてみんなを楽しませることができればいいんだけど……
    最近の生活では、なかなか面白い話もなくて」
13: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:34:22.30 ID:r+2GZqAv.net
花陽 「呼んでくれてありがとうございます!
    さっそく来てみちゃいました!」

俺  「花陽ちゃん!
    でもどうして?
    まさか「話」の「はな」がキーワードになって……」

花陽 「えへへ」

俺  「嬉しいけど、さすがにこれは、ちょっと申し訳ない気もするよ」
14: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:34:48.51 ID:r+2GZqAv.net
にこ 「あ、今「さすがにこ」って言ってくれたかしら?」

俺  「わああ、にこちゃん!
    ごめんごめん、もう口を慎むから!」

そういって狼狽する俺の手に当たって、花瓶がコトリと音を立てた。
16: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:35:12.76 ID:r+2GZqAv.net
ことり「やんやん遅れそうですー……
    えへへ、間に合いましたか?」

俺  (あかん、もうこれ以上は申し訳なくて喋られへん)

嬉しいことは嬉しいが、これではあまりに忍びない。
みんなをこんなところまで来させてしまったのが申し訳なくて、俺の顔は海のように青くなった。
17: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:35:37.56 ID:r+2GZqAv.net
海未 「海未は私ですが」

俺  「!?」

海未 「ふふふ、でも暖かい色ですね」

俺  (顔色でも呼べてしまうのか……)

ことり「遠慮することはないよ!」

海未 「そうです。
    私たちは、呼んでもらえて嬉しいのですから。
    さあさあ、遠慮せずに、どんどん話してください」

俺  「え、ホント?」
18: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:36:45.86 ID:r+2GZqAv.net
絵里 「呼んでくれてとってもハラショーよ!」

俺  「えええ!? 一文字でも来てくれるの?」

絵里 「あら、三回も念押ししてくれなくても大丈夫よ。
    ちゃんと聞こえてるのよ、あなたの声」

俺  「ありがたいけど、ちょっとキーワードが多すぎないかな?
    さすがに全員を呼ぶのは憚られるよ。
    キーワードはもう分かっているから、口にするのは控えるけど……」
19: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:37:40.79 ID:r+2GZqAv.net
絵里 「ふふふ、遠慮することなんてないのに」

俺  「でも、やっぱり申し訳ないよ。
    それに不安なんだ。
    少しでも噛んじゃったら、その言葉が出そうで」

患者 「まきちゃん」

俺  「誰だ今の」

真姫 「あら、そんなに私に会いたかった?」

患者 「まきちゃん!」

俺  「真姫ちゃん……」
21: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:38:52.65 ID:r+2GZqAv.net
μ’s 「ねえ、俺くん」

俺  「……」

μ’s 「寂しかった?」

俺  「ううん。みんなのおかげで、今は寂しくないよ。
    でも、ひとりぼっちに戻ったら、また寂しくなるかもしれない。
    かといって、ずっと「えええええ」と言い続けながら生活するわけにもいかないし……」
22: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:39:22.95 ID:r+2GZqAv.net
μ’s 「ひとりじゃないよ。
    いつでも私たちがついてるからね」

俺  「ホントに?」

μ’s 「ホントだよ。
    呼んでくれたらすぐに来るけど、呼ばれなくても、ずっとそばにいるよ」

俺  「そばに?」

(蕎麦あれ、と俺くんが言った。すると蕎麦があった)
24: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:40:25.06 ID:r+2GZqAv.net
μ’s 「うん、そばにいるよ」

俺  「ありがとう。
    どんなことがあっても、その言葉のおかげで前に進める」

(饂飩あれ、と俺くんが言った。すると饂飩があった)
25: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:41:06.15 ID:r+2GZqAv.net
俺  「……食べる?」

μ’s 「いただきます」

蕎麦と饂飩を食べたあとで、一緒に歌をうたってお別れした。
いや、正確に言えば、お別れではないのだ。
今までも、そしてこれからも、ずっと。
26: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:41:38.39 ID:r+2GZqAv.net
「あー、ほのかなー、よーかんからー、はーじまーり」

(羊羹あれ、と俺くんとμ’sが歌った。すると羊羹があった)

μ’sのみんなが見えなくなったあとの部屋は、それでもやはり、今までの部屋とは違う。
だってテーブルの上には羊羹が創造されたし、それに……

「あー、ひかりをー、おいかーけてー、きーたーんだーよー」

(光あれ、と俺くんとμ’sが歌った。すると……)
27: 名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ 2016/04/01(金) 19:42:04.30 ID:r+2GZqAv.net
おわり
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