絵里「戦国エリチ」

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絵里-アイキャッチ29
1: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:22:31.92 ID:9jk7fYR/.net
可愛い女の子が大好きな絵里は妹の亜里沙ちゃんを連れ両親の生まれ故郷である日本を旅していた
その目的は日本中の可愛い子と仲良くなることである!!!

元スレ: 絵里「戦国エリチ」

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2: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:24:39.47 ID:9jk7fYR/.net
〜尾張の山中〜

絵里「ここまで来れば平気かしらね・・・」

亜里沙「まさか日本がこんなに危険なところなんて・・・お姉ちゃん大丈夫?」

絵里「あれくらい楽勝よ!私にはおばあさまに頂いた魔剣カオスがあるもの」

絵里「それにしてもいきなり野盗が襲ってくるなんて・・・この国を治めている領主はロクな人じゃないわね」

亜里沙「そんなこと言ってたら今度は兵士に捕まっちゃうよ・・・あれ?!」

絵里「どうしたの?亜里沙」

亜里沙「こんな山の中にお店がある!!」

絵里「ちょうどいいわ、少し休んで行きましょう」
4: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:28:15.43 ID:9jk7fYR/.net
穂乃果「いらっしゃいませ!」

絵里「・・・!!!???」ガタガタ

穂乃果「え?・・・っと、お客さん・・・だよね?」

絵里「ハラショー!!!!!」ガシッ

絵里「あなたとっても可愛らしいわ!お名前は?歳はいくつなの?お付き合いしている方はいるのかしら?!」

穂乃果「」ポカーン
5: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:31:47.16 ID:9jk7fYR/.net
亜里沙「お姉ちゃん落ち着いて!お店の人困っちゃってるよ・・・」

絵里「ハッ・・・ごめんなさい私ったら・・・自分から名乗りもせずに失礼なことを聞いてしまったわ・・・」

絵里「私の名前は絵里、こっちは妹の亜里沙よ。ふたりで大陸から旅をしてここまで来たの・・・」

穂乃果「あっ!ううん、全然気にしてないよ・・・突然で驚いちゃっただけだから」

穂乃果「私は穂乃果っていうんだ、よろしくね!絵里ちゃん亜里沙ちゃん」ニコッ
6: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:34:40.38 ID:9jk7fYR/.net
絵里「ありがとう穂乃果!・・・それで・・・今付き合ってる人は・・・?」

穂乃果「大陸から姉妹でふたり旅なんてすごいねー、うちのおまんじゅうは絶品なんだ!ぜひ食べて言ってよ」ニコニコ

絵里「え・・・あっ・・・うん、それじゃあお茶とおまんじゅうをふたり分お願いするわね・・・」シュン

亜里沙(お姉ちゃんってば可愛い子を見つけるといつもこれなんだから・・・)ハァ

穂乃果「毎度!じゃあそこで座ってくつろいで居てね、山の中で歩きつかれただろうし」
7: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:36:45.49 ID:9jk7fYR/.net
          −−−−−−−−−−



絵里「う〜ん、ホントにおいしいわね!このおまんじゅう」

亜里沙「そうだね〜、日本に来てから食べたものの中で一番かも」

絵里「どこも戦で大変なのでしょうね・・・よく考えたら甘いものなんてとても貴重なんじゃないかしら?・・・」
25: 回避ありがとう!(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:43:17.78 ID:9jk7fYR/.net
・・・・・・・・・タッタッタッタッタッタッ・・・・・・・・・


???「おねえちゃ〜ん!!!」

絵里「え?」クルッ

絵里「って私の事じゃないわよね・・・亜里沙はここにいるんだし・・・」

???「うわぁ・・・異人さんだ・・・しかもとっても綺麗な人・・・」

絵里「あら・・・ありがとう、あなたもとっても可愛いわよ」ニコッ

???「わっ、わたしはそれほどでも・・・///」テレテレ

絵里(フフフ・・・この子も可愛いわぁ・・・やっぱり日本に来て正解ね!)

絵里(でもどことなく穂乃果ちゃんに似ているような・・・)
26: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:44:56.83 ID:9jk7fYR/.net
穂乃果「雪穂!!!来てくれたんだぁ〜」

雪穂「うん、お姉ちゃん一人じゃやっぱり心配だもん!」

穂乃果「雪穂はやさしいねぇ〜・・・あっ!絵里ちゃん、亜里沙ちゃん、紹介するね。この子は妹の雪穂!」

絵里(やっぱりそういうことよね・・・)
27: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:48:44.28 ID:9jk7fYR/.net
絵里「雪穂ちゃんっていうのね、私は絵里・・・そしてこっちは妹の・・・亜里沙「亜里沙だよっ!雪穂ちゃん!よろしくね!!!」ガシッ

雪穂「うぇえ?!・・・よ、よろしく///」

絵里(亜里沙はこういう子が好みだったのね、本当は可愛い子は独り占めしたいところだけど妹の邪魔はできないわ)クスクス

絵里「・・・それで・・・雪穂ちゃんは穂乃果のお手伝いに来たのよね?」

雪穂「え?は、はい・・・そうですけど・・・?」
28: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:53:34.97 ID:9jk7fYR/.net
絵里「なるほどね・・・じゃあそちらに隠れているあなた達はいったい何者なのかしら?!」バッ

穂乃果雪穂「」ビクッ!!!

???「チッ・・・」


・・・・・・・・・ゾロゾロゾロゾロ・・・・・・・・・
29: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:57:09.99 ID:9jk7fYR/.net
絵里(10人か・・・ただの茶屋を襲うにしてはなかなかの人数ね・・・)

絵里(それに・・・さっき相手をした奴らとはどこか違うような・・・)

野盗の格好をした輩「異人のおふたりさんが消えてから始末をつけるつもりだったが、先に気づかれたなら仕方がない」

野党の格好をした輩「気づいてしまった自分の不幸を呪うんだな」
30: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 02:59:39.36 ID:9jk7fYR/.net
絵里(やはり訓練された動きだわ・・・でも・・・)

絵里「不幸ねぇ・・・むしろ私は幸運だと思うのだけれど・・・」スッ

絵里「だってこうして穂乃果に・・・かっこいい姿を見てもらえるのだもの!!!」チャキ

絵里「エリチあたたーーーっく!!!!!」ドッカーーーン



・・・・・・・・・パラパラパラパラ・・・・・・・・・
31: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:05:40.69 ID:9jk7fYR/.net
吹き飛んだ地面の欠片が落ちてきて私はようやく正気にもどることができた



穂乃果「す・・・すごいよ!!!絵里ちゃんってものすごく強いんだね!!!!!」キラキラ

絵里「フフ・・・まあそれほどでもあるわよ・・・」ドヤ

絵里(と言っても本当にすごいのはこの剣の力なのだけれど)

絵里「・・・それよりも穂乃果、さっきの人達はいったい?」

穂乃果「あっ・・・うん・・・迷惑かけちゃった以上は話さないわけにはいかないよね・・・」

雪穂(お姉ちゃん・・・)

亜里沙(雪穂ちゃん可愛いなぁ・・・雪穂って呼んでも怒られないかな?・・・)
32: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:11:48.98 ID:9jk7fYR/.net
          −−−−−−−−−−





絵里「そう・・・お父様が先日亡くなられて跡をついで・・・・・・・・・穂乃果はこの国の領主・・・大名だったのね」

絵里「だけど生まれつき病弱だったせいで戦に出ることができずに疎まれて・・・」ウルッ

絵里「・・・・・・・・・ほのかぁーーーーーー!!!!!」ダキツキッ

絵里「そんな辛い境遇でありながらあんなに明るく振舞っていたなんて」ナデナデ

穂乃果「」スッ

絵里「えっ?(い、今のは自然に抱きつけていたはずよね・・・?)」
33: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:16:14.68 ID:9jk7fYR/.net
穂乃果「絵里ちゃん!私、絵里ちゃんにお願いがあります!!」ペコリ

絵里「な、なにかしら?」

穂乃果「私の代わりに、この国を治めて貰えませんか?」

穂乃果「そして・・・日本を一つの国に!天下統一を成し遂げて!!!」

雪穂「は?!・・・ちょっとお姉ちゃん!!!!!」

絵里「・・・その言葉の意味は・・・わかっているのよね?」

穂乃果「はい・・・」
34: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:22:05.79 ID:9jk7fYR/.net
絵里「わかったわ、引き受けます」

穂乃果「ほんと?!ほんとにいいんだね?」

絵里「始めはあくまであなたの代理としてね、そうでないと誰も見ず知らずの私の言う事なんて聞かないでしょう?」

穂乃果「うわーい!絵里ちゃんだーい好き!!!」ダキツキッ

絵里「フフ・・・もう穂乃果ったら///」ナデナデ

雪穂亜里沙(何がなんだかさっぱりわからない)
35: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:27:29.43 ID:9jk7fYR/.net
〜尾張のお城〜

亜里沙「お姉ちゃん!本気なの?!!国を治めるなんて、ましてや天下統一なんてできるわけないよ」

絵里「そうね・・・正直この国の事はそれほど詳しいわけではないし、そもそも政治や経済なんて私はちんぷんかんぷんだもの」

亜里沙「だったらなんであんな安請け合いしちゃったの?」

絵里「あんなに可愛い穂乃果の頼みなのよ!断れるわけないじゃない!!!」ドヤ

亜里沙「」
36: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:30:51.35 ID:9jk7fYR/.net
絵里(な〜んてね、穂乃果はああ言っていたけど今の私がこの国の為にできることなんて戦うことくらい)

絵里(互いの妹の前で私の代わりに戦場に出てなんて言えなかったんでしょうね)

絵里(天下統一か・・・穂乃果のお父様も戦で亡くなったんだったわね・・・)

絵里(何十年も戦が続きいくつもの国が乱立するこの日本で、その発想を持てる人間が果たして何人いるのかしら)

絵里(私のおとうさまもおかあさまも、戦火を逃れこの国を後にした・・・)

絵里(天下を統一して本当に平和になるのかはわからないけど・・・やってみるのも悪くはないかもね)
37: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 03:34:19.71 ID:9jk7fYR/.net
絵里「それに・・・」

亜里沙「え?」

絵里「日本中の可愛い子を探すなら、日本を治めてしまうのが一番の近道じゃない?」
49: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:14:51.42 ID:9jk7fYR/.net
『絵里ちゃんが穂乃果の代理として尾張の総大将になる!!!』

織田家の家臣一同を集めた合議での穂乃果の発言は、穂乃果を疎ましく思い亡きものにしようと狙っていた者達にとっては格好のチャンスだった

すぐさま穂乃果の遠縁である信行を筆頭に何人かの武将が謀反を起こし、尾張の南部に陣を構えてしまった



          −−−−−−−−−−
50: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:17:41.10 ID:9jk7fYR/.net
〜尾張南部の平地〜〜



穂乃果「そういうわけだからさっそくよろしくね、絵里ちゃん!」

絵里「アハハ、ハラショーよ!」

絵里(見ず知らずのそれも異人の私がいきなり総大将だなんて、普通だったらとても受け入れられる話じゃない)

絵里(それに・・・反乱軍の動きがはやすぎるもの、どうやら穂乃果は裏切り者の炙り出しと私の実力を知らしめること、その二つを同時に狙ったわけね)

絵里「ひとつだけ聞いておきたいのだけれど・・・相手方の大将はあなたの親類なのよね?」

穂乃果「・・・うん、そうだよ」

絵里「私は戦場で手を抜けるほど器用ではないの・・・本当にいいのね?」

穂乃果「」コクリ

絵里「そう・・・それなら・・・」
51: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:25:58.09 ID:9jk7fYR/.net
絵里「全軍進軍!!!裏切り者に報いを受けさせてあげなくっちゃ」

絵里は号令に従い、織田軍は敵陣に向かって駆け出して行く

しかしその士気は決して高くはなかった

絵里(当たり前よね、突然現れた者の命令で今まで仲間だった人達と戦うのだもの・・・)

絵里(・・・仕方ないわね・・・こういうのは最初が肝心だし)

短いため息を吐いたあと、絵里は軍団の中腹から一気に先頭まで駆け抜け、真っ先に敵陣へと飛び出していった
52: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:30:23.50 ID:9jk7fYR/.net
雪穂「えぇ?!総大将が先頭に立って行っちゃうなんて・・・いきなり討ち取られでもしちゃったら・・・」ソワソワ

穂乃果「まるで噂に聞く『軍神』みたいな戦い方だよね、ああいう無茶をやるようなタイプには見えなかったんだけど」ニコニコ

ふたりの心配?をよそに絵里はそのまま敵陣の前まで突っ込んでいった

本来ならばそれだけでも織田軍の士気向上には十分なのだが、総大将として認められていない絵里の行動は兵達にとっては意味のわからないものでしかなかった

しかし・・・
53: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:35:01.57 ID:9jk7fYR/.net
・・・・・・・・・ドッゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!・・・

強烈な爆発音とともに土煙が舞い上がり、絵里や敵陣前列の兵士達の姿が見えなくなる

織田軍「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」ドドドドドドドドド

その直後、織田軍から歓声にも似た叫び声が上がり、織田の兵達は次々敵陣へと突撃していった

雪穂「いったい何が・・・」

ようやく土煙が晴れ、雪穂達の位置からでも敵陣前列のあった位置が見渡せるようになると・・・そこに敵だったものは一切なくなっていた
54: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:38:10.87 ID:9jk7fYR/.net
穂乃果「やっぱり・・・あの時は全然本気じゃあなかったみたいだね」クスクス

雪穂「え・・・お姉ちゃん?・・・ってそれよりも、あれはやっぱり絵里さんが?!」

穂乃果「こうなったらもう相手方はおしまいだよね・・・帰ろっか」クルッ・・・テクテクテク

雪穂「あっ!ちょっとお姉ちゃん待ってよ・・・具合が悪くなってきちゃったのかな?」

雪穂「それにしても・・・絵里さんっていったい・・・・・・・・・」
55: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:47:32.08 ID:9jk7fYR/.net
前線を守るはずだった兵も柵も失った信行軍は、突撃してくる織田軍に一切なすすべもなく蹂躙されていった

絵里は柵ごと前列を粉砕した後は突撃の指示をしただけで、細かいことはそれぞれ家臣達にまかせて好き勝手に戦っていたようだった




〜尾張のお城〜

絵里「たっだいま〜!総大将のお帰りよ〜♪」

雪穂亜里沙「「おかえりなさい絵里さん(お姉ちゃん)!」」

絵里「お出迎えありがとう雪穂ちゃん、それに亜里沙も・・・あら?」

絵里「穂乃果はどこにいるのかしら?」キョロキョロ
56: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:52:25.79 ID:9jk7fYR/.net
雪穂「ごめんなさい、お姉ちゃんってば戦の最中に具合が悪くなっちゃったみたいで・・・」

雪穂「今は自室で休んでいるみたいです・・・誰にも会いたくないって」

雪穂「せっかく絵里さんが代わりに戦って勝利に導いてくれたのに・・・」

絵里「そういうことなら仕方ないわよ、私の勇姿を最後まで見てもらえなかったのは残念だけれど穂乃果に万が一のことでもあったらその方が悲しいもの」ニコリ

雪穂「あっ・・・」///

亜里沙(むぅ・・・)

亜里沙「でも良かったね雪穂!」
57: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 18:56:39.73 ID:9jk7fYR/.net
雪穂「そっ、そうだ、ありがとうございました!これでもうお姉ちゃんが命を狙われるようなことはなくなったんですよね!!」

絵里「そうね・・・あれだけやったのだから尾張の領内にはもう穂乃果の命を狙うような輩はいなくなったでしょうね」

雪穂「よかったぁ〜これからは安心して暮らせるんですね!」

絵里「えっ?・・・えぇ・・・そうね・・・」

絵里(天下統一を目指す以上他国との戦争はこれからも続いていく・・・いえ、もっと激しくなっていくのだけれど)

絵里(それでも身内に敵が居た時よりは精神的にいくらかマシになっただろうし、今は不安にさせるようなことを言うべきではないわよね)
59: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:02:41.69 ID:9jk7fYR/.net
絵里「そ、それじゃあ私も今日はもう休ませて貰うわね」テクテク

モー、ユキホッテバキュウニアカクナッタリシテ

ソ、ソンナコトナイヨ

オネエチャンミタイナヒトヲカンタンニシンヨウシチャダメダヨ!

ジツノアネニムカッテヒドクナイ?!

絵里「フフ・・・あのふたりはすっかり仲良くなったみたいね」

絵里「私も穂乃果ともっと良い仲になりたいわぁ・・・」
60: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:08:53.43 ID:9jk7fYR/.net
絵里「・・・・・・・・・」

絵里(戦場でカオスの力を全開で使ったとき、こちらの本陣のほうからとても鋭い視線と妙な気配を感じたのだけれど)

絵里(穂乃果の体調が悪くなったことと何か関係があるのかしら・・・)

絵里(でも日本に『魔人』がいるなんて話聞いたことがないし、あんな存在がいるのなら内乱なんてしている場合じゃないはずよ・・・・・・・・・)

絵里「そうだ、後で穂乃果のお見舞いに行かなくっちゃね♪」
61: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:15:28.34 ID:9jk7fYR/.net
          −−−−−−−−−−


〜尾張城下町〜



『尾張平定後しばらくは内政を安定させるために戦はお休みだよ』

そう穂乃果に言われた絵里は領内を暇そうにうろついていた

絵里「政治のことはさっぱりだけど、思う存分戦うためには必要なことよね」

絵里「雪穂ちゃんは最近亜里沙がベッタリだし、穂乃果は内政が忙しい上体調もあまり良くないみたいで構ってくれないし」

絵里「領内にはそれなりに可愛い子もいるのだけれど、私好みのタイプは見つからないのよねぇ〜」

絵里「はぁ〜・・・こうなると暇ねぇ・・・」
62: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:19:47.75 ID:9jk7fYR/.net
???「総大将のなのに兵士の訓練をみてあげたりはしないのかにゃ?」

絵里「そういうのはそれぞれの家臣達がやるものなのよ・・・私には今のところ直属の部隊なんてないのだし、まあ必要ないのだけれどね」

???「ふ〜ん、うちの頭領は毎日みんなの修行を見て回っているけど、武士ってのはそういうものなんだねー」

絵里「頭領?・・・というかあなたいつの間に私の近くに!?」バッ

???「凛は忍だからねー、気配を悟られずに近づくなんてお手のものにゃ」ニヒヒ

絵里「・・・・・・・・・!!!???」ガクガクブルブル
63: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:25:49.12 ID:9jk7fYR/.net
凛「異人の暗殺なんて初めてだったから気になって話しかけてみたけど、こんなに怖がっちゃって・・・たいしたことなさそうだね」

凛「じゃあそろそろ・・・さよならにゃ」

そう言って凛が一気に間合いをつめようとした瞬間

絵里「ハラショー!!!!!」グワシッ

忍である凛ですら反応できないほどの速度で絵里に抱きしめられてしまった

凛「ななななななななな、なにするにゃ〜〜〜〜〜!!!???」ジタバタ
64: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:30:10.49 ID:9jk7fYR/.net
絵里「なんて可愛い子なの!!!こんな子が自分から私に会いに来てくれるなんて!!!その『にゃ』ってつけるのは私を誘惑しているのでしょう?!!!」ギュー

凛「え?・・・い、今なんて?・・・」///

絵里「可愛いって言ったのよ!!!」ギュギュー

凛「り・・・凛は可愛くなんか・・・」///

絵里「ああ!!!もういいわよね!!!今すぐお城に帰って一緒にお風呂に入ってそれからそれから・・・・・・・・・」グイグイ
65: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:35:09.21 ID:9jk7fYR/.net
凛「ちょ・・・ちょっと待つにゃ〜!凛はあなたの事を殺しに来たんだよ!お城になんて入れるわけないにゃ!」ベシッ

凛「そ、それに・・・凛は可愛くなんかないにゃ・・・忍に可愛さなんて必要ないのにゃ!」

絵里「忍?・・・ああだからそんな格好してるのね」

凛「そうだよ!だから大人しく凛に・・・」

絵里「そんな服を着ていたんじゃ自分に自身が持てなくてもしょうがないわよね」

凛「ちょ・・・ちょっとは凛の話をしっかり聞いて、凛はあなたを・・・」
66: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:40:40.71 ID:9jk7fYR/.net
絵里「殺しにきたのでしょう?」

凛「あっ・・・う、うん」

絵里「あなたみたいな可愛い子になら殺されてあげてもいいのだけれど、その格好のままっていうのはやっぱりね・・・」ウーン

絵里「やっぱりあなた、私と一緒にお城へ来なさい!」ニコッ

凛「なんでそうなるにゃ〜!!!」
67: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:44:07.07 ID:9jk7fYR/.net
〜城内、亜里沙の私室〜



絵里「え〜とたしか、亜里沙の着替えはこの辺りにしまっておいたはずよね」ゴソゴソ

凛(う〜、無理矢理連れてこられてしまったにゃ〜)ウロウロ

凛(敵の本拠地の真っ只中で・・・なんで凛はこんな気まずい思いをしなきゃいけないの〜)ウロウロ

絵里「・・・っと、あったわ」ヒョイ

絵里が取り出したのはかわいらしいピンク色のワンピースだった
68: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:50:00.91 ID:9jk7fYR/.net
凛(にゃにゃ?!・・・ちょっと待つにゃ、まさかアレを今から凛に着させるつもりじゃ・・・)

絵里「はい!これを着てみてちょうだい・・・そうしたら私のことを好きにしていいわ」ニコニコ

凛(やっぱりにゃ〜!!!あんな恥ずかしい格好忍である凛にできるわけないにゃ・・・)

凛(でもあの服・・・日本では見たことない・・・とっても可愛いよ・・・・・・・・・)

凛「・・・異人の国ではみんなこういう服を着ているのかな?」ボソッ
71: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:55:27.66 ID:9jk7fYR/.net
絵里「みんなじゃないわ!可愛い女の子だけがこういう服を着ることを許されるのよ!!!そしてあなたは可愛いのよ!!!!!」

凛「可愛い女の子だけ・・・凛は・・・可愛い・・・」ポー

凛(この服を着たら標的の異人を始末して・・・それですぐ着替えて帰ればいいだけだよね・・・)

凛(そうすれば誰にも見られることはないんだし・・・)

凛「」テクテクテク・・・スッ
72: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 19:58:24.73 ID:9jk7fYR/.net
絵里「あら?ようやく素直になったのね・・・じゃあお姉さんが着替えさせてあげるわ♪」ニコッ

凛「な・・・そ・・・そんなのダメじ決まってるにゃ、一人で着替えるからさっさと出て行くのにゃ〜」シャー

絵里「もう、つれないのね・・・着替え終わったらちゃんと声をかけてちょうだいね」

凛「・・・・・・・・・」

凛(これはあの異人は暗殺するためにしかたのないこと・・・決して凛が着てみたくて着るわけじゃないのにゃ)スルスル
73: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:01:32.84 ID:9jk7fYR/.net
          −−−−−−−−−−




凛「お、おわったのにゃ〜」///

絵里「ずいぶん時間がかかったのね・・・あら!」

絵里「やっぱりとってもよく似合ってるし可愛いわ!!!」

凛(うぅ〜・・・恥ずかしい・・・でもこうなったら・・・)///

凛「じゃ、じゃあ約束通り大人しく凛に殺される?」
74: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:06:14.86 ID:9jk7fYR/.net
絵里「いやよ」キリッ

凛「は?」

凛(あ・・・い、いや・・・何言ってるのにゃ・・・よく考えたら服を着替えたくらいで抵抗しなくなるわけない、当たり前のことにゃ)

絵里「だって今死んでしまったら、こんなに可愛いあなたのことを抱きしめられなくなってしまうもの」ギュー

凛「あっ・・・」

凛(・・・な、なんかこの異人に抱きつかれると・・・あったかいし、落ち着いた気分になるっていうか・・・)

凛(なんとなく・・・凛にもしお姉ちゃんがいたら・・・こんな感じなのかな・・・)
75: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:10:52.73 ID:9jk7fYR/.net
・・・・・・・・・テクテクテクテク・・・・・・・・・

凛「ハッ!?」ガバッ

絵里「あら?」

凛(誰か来る!?・・・し、しまった・・・この異人、さっき凛が着替えている間に仲間を呼びに言っていたのにゃ)

凛(なんでこんなことにも気づかなかったんだろう・・・幸い足音は一人分・・・こうなったら二人まとめて片付けるしか)
76: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:14:09.95 ID:9jk7fYR/.net
亜里沙「あれ?誰かいるみたい・・・」スッ

亜里沙「あ〜!?お姉ちゃんってば!こんなに可愛い子を連れ込んでる!!!しかも亜里沙のお洋服まで着せちゃって!!!」

凛(!?)

絵里「あ、あははは〜・・・ごめんね亜里沙、むこうに戻ったらまた買ってあげるから」

亜里沙「そんなことはどうでもいいの!それよりもどこで知り合ったの?」

絵里「散歩をしていたら向こうから声をかけてくれたのよ、日本に来てから始めてナンパされちゃった!」

亜里沙「そんな!?・・・お姉ちゃんがこんなに可愛い子にモテるなんて・・・」
77: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:16:40.62 ID:9jk7fYR/.net
凛(ま、また可愛いって言った・・・てっきり異人は凛が照れてるのを見抜いて時間稼ぎをしてるのかと思ってたけど・・・)

雪穂「亜里沙〜誰か来てるの?」ヒョコ

雪穂「ん?絵里さんと・・・とっても可愛い女の子!?」

雪穂「あ、あなたどうしたの?まさか絵里さんに無理矢理連れてこられて?しかもその服は・・・まさか服も無理矢理剥ぎ取られて・・・」

絵里(雪穂ちゃんの私への印象ってこんなに悪かったのかしら・・・)ションボリ

凛(こ、この子も可愛いって・・・もしかして凛って本当に・・・)
78: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:19:27.70 ID:9jk7fYR/.net
穂乃果「みんなここにいるの〜?あれっ?」

穂乃果「うわぁ〜すっごい可愛い女の子!大陸の方の服を着てるってことは絵里ちゃんの知り合い?」

凛(あ、尾張大名の穂乃果・・・この人まで私のこと///)

絵里「ええ!私ナンパされたのよ!!穂乃果は少し妬いちゃうかしら?」

穂乃果「ふ〜ん、そうなんだ!良かったね絵里ちゃん!!」ニコッ

絵里(ああ・・・やっぱり全然脈なしなのね・・・)ガックシ
79: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:20:56.34 ID:9jk7fYR/.net
凛(なんだろうこの雰囲気・・・みんな偉い人の集まりのはずなのにうちの里とは全然違って・・・)

凛(そういえば頭領は・・・凛に暗殺の依頼をする時くらいしか話しかけてこなかった・・・)

凛(里の人達もみんな・・・汚れ仕事しかできない凛のことを・・・)

凛(それに・・・凛のこと可愛い可愛いって・・・そんな風に言ってくれる人・・・いままでいなかったのに・・・)ウルッ

凛「・・・ウッ・・・ウウ・・・グズッ・・・」ポロポロ
81: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/18(月) 20:23:14.85 ID:9jk7fYR/.net
亜里沙「えっ?どっ、どうしたの?どこか痛むの?」オロオロ

雪穂「や、やっぱり絵里さんに無理矢理・・・」オロオロ

絵里「」スッ

絵里「よしよし・・・」ナデナデ

絵里(一目見たときに思ったのよね、とても可愛くて明るい子なのに・・・悲しそうな目をしているって・・・)

絵里(それに要人の暗殺にこんな子を一人でいかせるなんて、きっと周りはロクでもない人達の集まりに違いないわ)

絵里(失敗すればただでは済まないだろうし・・・ちょっと強引にでもこれからはここに居てもらわないとね♪)
84: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:34:44.46 ID:W8TVQo8f.net
凛が尾張に来てから数日後

穂乃果「絵里ちゃん・・・あのね・・・実は穂乃果・・・最近ずっと悩んでることがあるんだ・・・」///

絵里(か、顔を赤らめて上目遣いでこのセリフ・・・これは間違いなく告白!)

絵里「なにかしら?このかしこいかわいいエリーチカになんでも話してご覧なさい?」キリッ

穂乃果「実はね・・・穂乃果・・・初めて会ったときから絵里ちゃんの事が・・・」///

凛「あー!穂乃果ちゃんずるいにゃ〜!!!抜け駆けはしないって約束したはずにゃ〜!!!!」

絵里(!?なんですって?まさか凛まで・・・出会ってまだそれほど経っていないのに・・・エリチカったら罪な女だわ・・・)
85: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:39:05.81 ID:W8TVQo8f.net
穂乃果「だって!・・・穂乃果にはもう我慢なんてできないんだよ」///

凛「それなら凛だって・・・絵里ちゃん!」

絵里「どうしたのかしら?」ニコリ

凛「あっ・・・あぅ・・・あの、その・・・」///

絵里「落ち着いて・・・ゆっくりでいいから、ね」ニコニコ

凛「・・・凛も・・・あ、いや・・・凛は・・・絵里ちゃんの事・・・」///

絵里(あぁ〜幸せだわ!!!やっぱり日本に来て大正解だったわね・・・)
86: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:43:06.88 ID:W8TVQo8f.net
・・・・・・・・・チャン・・・ェチャン・・・・・・・・・

絵里(うぅん?・・・誰よまったく・・・今は大事なところなのに・・・)

亜里沙「お姉ちゃんってば!!!」ベシッ

絵里「きゃっ!・・・あ、あれ?・・・亜里沙・・・穂乃果は?凛は?」ポケー

亜里沙「なに寝ぼけてるのお姉ちゃん!ふたりともとっくに起きて今頃お昼前のおやつタイムだよ!」

絵里「夢・・・おやつタイム・・・」

絵里(そりゃそうよね・・・だってあの二人ってば・・・・・・・・・)
87: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:49:30.16 ID:W8TVQo8f.net
〜城内の一部屋〜

穂乃果「はいっ!、凛ちゃんあ〜ん」

凛「あ〜ん!・・・ムグムグムグ・・・おいしいにゃ〜」

凛「凛は穂乃果ちゃんの作ったお菓子だ〜いすきにゃ!」

穂乃果「ありがとう凛ちゃん!あっ、ほっぺたにあんこが付いてるよ」

凛「え?どこどこ?」ゴシゴシ

穂乃果「そんなに擦ったら広がっちゃうよ・・・ちょっと動かないでね」フキフキ
88: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:51:51.64 ID:W8TVQo8f.net
凛「あっ///穂乃果ちゃん・・・あ、ありがとう・・・」///

穂乃果「えへへ・・・凛ちゃんはまだまだお子様だね」ニコニコ

凛「む〜、凛は子供じゃないにゃ〜!立派な忍なんだにゃ〜!!」

穂乃果「はいはい、でもしばらくはここでゆっくりしてて良いんだよ」ナデナデ

凛「はぅ・・・わ、わかってるよ・・・」///

絵里「」
89: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 00:56:43.05 ID:W8TVQo8f.net
絵里(やっぱり今日もこんな感じなのね・・・ほんの数日でここまで仲良くなれるなんて・・・)

絵里「もう・・・なによ!私だって可愛い子に『あ〜ん』とか『お口の周りが汚れていてよ』とかしてあげたいわよ!!!」

・・・シーン

凛「絵里ちゃんって可愛い子なら誰でもいいのかにゃ〜」ヒソヒソ

穂乃果「そうなんじゃないかな」ヒソヒソ

凛「だったら凛が・・・」ヒソヒソ

穂乃果「なるほど・・・」ヒソヒソ
90: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:04:44.72 ID:W8TVQo8f.net
絵里(うぅ・・・今度はふたりで内緒話なんて・・・)

凛「絵里ちゃん!凛がいいこと教えてあげるね!」

絵里「ええ?!『いいこと』ですって?」

凛「うん!」

絵里「それならすぐにお風呂に行きましょう!!さあ!はやく!!!」グイグイ

凛「お風呂?・・・何言ってるの絵里ちゃん、まだお昼前だよ」

絵里「時間なんて愛があれば関係ないわ!!!さぁ!さぁ!!!」グイグイ

凛「ちょっとそのセリフは寒くないかにゃー」シラー
91: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:10:26.97 ID:W8TVQo8f.net
穂乃果「絵里ちゃん・・・勘違いしてるみたいだけど、凛ちゃんが周辺国の中でも選りすぐりの可愛い子情報を教えてくれるみたいだよ」

絵里「・・・え?・・・ああ・・・そういうことなの・・・」ガックシ

凛「知りたくないなら別にいいよ」フイッ

絵里「ああ!待って待って!!教えてちょうだいかしこい凛ちゃん!!!」

凛「ふっふ〜ん、そこまで言うなら教えてあげるのにゃ!」
92: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:18:28.62 ID:W8TVQo8f.net
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

絵里「ふむふむ・・・伊勢に美濃に越前のお姫さまたちね・・・」

絵里「でもそれって自国の姫を悪く言うわけにもいかないからそういう噂が広まっているだけなんじゃないかしら?」

凛「そんなことないよ!特に越前の雪姫様は日本一美しい姫なんだってどこの国でも有名なんだよ!!」

絵里「日本一ですって?!」ガタッ

絵里「穂乃果!決めたわ!!最初の目標は越後よ!!!」キリッ

穂乃果「う、うん・・・尾張もそろそろ安定してきたし・・・いいんじゃないかな・・・」
93: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:27:07.69 ID:W8TVQo8f.net
穂乃果「ただ越前に行くには近江か美濃を落とさないと・・・」

絵里「だったらまずは美濃を攻めるわ!!!噂がどれほどのものか確かめてあげましょう」フフフ

凛「絵里ちゃんがいつになく燃えているのにゃ」

穂乃果「あはは・・・でも元気になってくれたみたいで良かったよね!」ニコ

凛「うん!」ニコ
94: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:36:39.57 ID:W8TVQo8f.net
          −−−−−−−−−−



凛からお姫様達の情報を得た絵里はすぐさま戦の準備を整え次の日には美濃へ出発して行った
そしてあっと言う間に美濃の城を占領してしまったのだった

〜美濃の城〜

絵里(事情はよくわからないけれど、この国も内乱やらなにやらで大変だったみたいね)

絵里(こんな時代ですもの・・・家督争いの隙を突いて漁夫の利を得たって卑怯とは言えないはずよ)

絵里「さぁ〜って、噂のお姫様はこの辺かしら?♪」襖サーッ

絵里「あら?見るからに豪華な部屋だけれど・・・誰もいないわね・・・」

絵里「これは・・・手紙かしら?なになに・・・」
95: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:43:10.65 ID:W8TVQo8f.net
手紙『この戦はもはや勝ち目などありません、わらわは京の実家へと帰らせていただきます』

絵里「あらら・・・この国の大名はずいぶん尻にしかれていたみたいね・・・」

絵里「それにしても、国の一大事に夫である大名や城を捨てて逃げるなんて・・・いくら可愛い子でもこの性格はちょっと・・・」

絵里「まあいいわ!とりあえず天下統一への最初の一歩ではあるのだし、真の目的は越前の雪姫ちゃんだものね!!」

絵里「このまま一気に北を目指すわよ!!!!!」
96: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:50:49.54 ID:W8TVQo8f.net
          −−−−−−−−−−



美濃を落とした絵里は勢いそのままに越前へと攻めていく
ここでも絵里率いる織田軍を止められるものはなく、越前の城はもう目の前というところまで来ていたのだが

〜越前の城から少し離れた丘〜

絵里「はぁ〜・・・最近可愛い子成分が不足しているわ・・・」グッタリ

絵里「周りにはむさい兵隊ばかり・・・私って実は戦に向いていないんじゃないかしら・・・」

ゴツイ武将「そのようなことはありませぬぞ!絵里殿の力は我らが一番良くわかっておりまする」

気弱そうな軍師「そ、その通りです・・・ただ強いだけではなく私どもが聞いたこともないような大陸の軍略にも明るく・・・」

絵里「そうかしら?あれくらい普通だと思うのだけれど」

軍師「そ、そうでしたか・・・これは私めが勉強不足でございました・・・」
97: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:54:16.81 ID:W8TVQo8f.net
絵里(少しキツイ言い方だったかしら・・・でもごめんなさい・・・男の人は嫌いなのよ・・・)

絵里(・・・キツイと言えば織田軍にも少しキツそうだけどなかなか美人な武将がいるのよね♪)

絵里(・・・ただ私は嫌われているみたいであまり近づいてきてくれないし・・・どうもあのゴツイ武将とデキてるっぽいのが残念ね・・・)ハァ

伝令「急報〜!急報〜!」ダダダダダダッ

絵里「あら?何かあったのかしら?」

伝令「報告します!東の方角より上杉軍がこちらへ向かって突撃してきております!!!」
98: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 01:57:45.86 ID:W8TVQo8f.net
絵里「上杉?今戦っているのは越前の朝倉って大名じゃなかったかしら?」

ゴツイ武将「ついにきましたか・・・」

絵里「どういう意味かしら?」

武将「説明したいのは山々ですが、今はこうして話している場合では・・・」

絵里「そうだったわね、急いで全軍に防衛体制を・・・」

絵里がそう言いかけた時

・・・・・・・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
99: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 02:03:16.75 ID:W8TVQo8f.net
絵里(?!なによこの音!竜巻?・・・いったい何が!!!)

本陣を囲っている幕を引き裂き現れたのは・・・

???「毘沙門天の加護ぞあります!」

武将「白銀の鎧・・・う、上杉」

軍師「海未」

絵里が自分の思考を超える出来事に一瞬フリーズしている間にも、海未は本陣の護衛達をなぎ倒し猛然を向かって来る

絵里(な、なんなのあの動き・・・まるで踊っているような・・・でもあんな足捌きは大陸では見たことが・・・)
100: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 02:07:48.40 ID:W8TVQo8f.net
武将「絵里殿!!!!!」

絵里「はっ!ご、ごめんなさい私ったら」

絵里(このままじゃここに居る人達はみんなやられてしまうわ・・・武将さんも軍師さんも穂乃果のおとうさまの代からずっと仕えている忠臣)

絵里(こんなところで死なせるわけにはいかない!)

絵里「あなた達は今すぐ全軍に撤退命令を!一旦美濃まで引くわ!!!」

武将「な?なにを・・・」
101: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 02:11:10.83 ID:W8TVQo8f.net
絵里「総大将の命令が聞けないのかしら?」ギロッ

武将(ゾクッ)「はっ、はい!直ちに!!!」

軍師「え、絵里様はいかがなされるので・・・」

絵里「私はアイツを止めないと・・・とにかく急いで!」

軍師「か、かしこまりました!」

武将と軍師が側近達を連れ去っていく間にも海未は猛然と近づいてくる・・・そして
102: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 02:15:04.43 ID:W8TVQo8f.net
ギィィッッン!!!!!!

絵里(クッ・・・太刀筋が全く見えない・・・今のは完全にまぐれで防げただけね・・・)

絵里(しかもこの重さ・・・ごめんね穂乃果・・・あなたとの約束は果たせそうにないわ・・・)グラッ

絵里(そして亜里沙・・・いつもお姉ちゃんのわがままに付き合ってくれてありがとう・・・)ドサッ

海未の一撃のあまりの衝撃に剣を合わせた絵里は体勢を崩し倒れてしまう・・・

絵里(・・・はぁ・・・せめて最後くらいは・・・可愛い女の子に看取って貰いたかったな・・・)
103: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/20(水) 02:22:10.42 ID:W8TVQo8f.net
絵里(せめて私に止めをさす相手の顔くらい・・・しっかり見ておきましょうか・・・)キリッ

絵里「・・・・・・・・・とても綺麗ね・・・そして可愛いわ・・・こんな子になら・・・」スッ

海未「っ・・・・・・!!」

絵里が死を覚悟し目を閉じる・・・だがいつまで経っても次の一撃が来ることはなかった

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

絵里(あら?・・・まさか生け捕りにでもしてくれるのかしら・・・ずいぶん優しいのね・・・)チラッ

絵里が目を開けてみるとそこには

海未「」ジー

絵里のことをジッっと見つめたまま動かない海未の姿があった
112: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:20:33.38 ID:dDyaaoPn.net
しばらく見つめ合ったまま微動だにしないふたり

絵里(ここまで真剣に見つめられると・・・なんだか照れるわね)///

絵里(こ、ここでウインクなんてしてみたらどんな反応が返ってくるのかしら・・・)パチッ

海未「!!!」ビクッ

絵里(あら?予想外なオーバーリアクションね)

海未「・・・・・・・・・うぅ///」ウルッ

絵里「えっ?」

海未「うわーん!!!!!!」ダダダダダダダダダッ
113: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:26:49.14 ID:dDyaaoPn.net
絵里「・・・ハラショー」ポカーン

絵里(泣きながら猛ダッシュで去ってしまったわ・・・まさかウインクが弱点だったなんて)

絵里「って、そんなわけないわよね!・・・いったい何だったのかしら?」スクッ

絵里「なんにせよ命が助かってよかった、はやく撤退中のみんなと合流しましょう」タッタッタッタッタッ

絵里(・・・泣き顔もとっても可愛かったわね)

絵里(勝ち戦を邪魔されたのは悔しいけれど、あんな子と出会えたのだもの・・・悪い気分ではないわ)フフ
114: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:28:28.75 ID:dDyaaoPn.net
          −−−−−−−−−−




織田軍と合流した絵里は美濃の城へと戻ってくることができた
越前からはみすみす撤退するはめになってしまったのだが、海未と戦って無事である絵里を見た兵達は大いに盛り上がっていた

〜美濃の城〜

凛「絵里ちゃ〜ん」手フリフリ

絵里「凛じゃない!どうしてここに?」

凛「絵里ちゃんが上杉海未と一騎討ちをしたって聞いて感想を聞きにきたのにゃ!」

絵里「私のことが心配で来てくれたんじゃあないのね・・・」ションボリ

凛「だってあの『軍神』海未ちゃんだよ!日本最強の武士!!!1対1で戦ってまともに生き残ってる人なんて、日本中探しても見つからないよ!」

絵里「そ、そんなに有名な相手だったのね・・・」
115: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:31:13.05 ID:dDyaaoPn.net
凛「それでそれで、絵里ちゃんはいったいどんな風に戦ったのかにゃ?」

絵里「そうね・・・ハッキリ言って一騎討ちなんて立派なものじゃあなかったわ」

絵里「一撃で体勢を崩されてそのまま殺されそうになったもの・・・」

絵里「というかなんなのよあの動きは!本当に人間なの?!」

絵里「それよりなにより!とてつもない美人!!その上とっても可愛い子だったわね!!!」

凛「死にかけたって言うのに絵里ちゃんは相変わらずだね・・・」ハァ

絵里「当然じゃない!私の生きる目的は可愛い子と仲良くなってイチャイチャすることですもの!!!」
116: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:34:20.51 ID:dDyaaoPn.net
凛「なんにせよ元気そうで良かった〜」

凛(絵里ちゃんには抜け忍になった凛を匿って貰ってる恩があるし、凛の知らないところで勝手に死んで欲しくないよ)

絵里「そういえば私達は越前の朝倉という大名のお城を攻めていたはずなんだけど」

絵里「なぜ上杉軍が急に現れて襲ってきたのかしら・・・」

凛「あー、それはね・・・簡単に言うと海未ちゃんは正義の味方なんだよ」

絵里「正義の味方?」
117: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:37:26.52 ID:dDyaaoPn.net
凛「うん!周辺の国で戦が起こったときには必ず弱い方、侵略されている方の味方としてその戦に乱入するんだにゃ!」

絵里「うーん・・・一見立派なように聞こえるけれど・・・何が目的なのかいまいちわからないわね」

凛「きっと弱い方の味方をして正義を貫くのが海未ちゃんの目的なんだよ!」

絵里「そういうものなのかしら・・・」

絵里(でも・・・戦にはお金や物資が必要よね・・・それにいくら海未が強くたって犠牲になる兵はいるはずよ・・・)

絵里(敵国なのだからおかしなことになってくれた方がよほど都合がいいのだけれど・・・複雑な気分ね・・・)
118: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:40:12.58 ID:dDyaaoPn.net
          −−−−−−−−−−



〜越後の城〜

海未「・・・・・・・・・」

海未(なぜでしょうか・・・)

海未(織田の総大将・・・あの人の顔が、脳裏から消えません・・・)

海未(忘れようとすると、胸の鼓動がはやくなり・・・頭がくらくらします・・・)

海未(私はいったい・・・・・・・・・)
119: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:46:33.86 ID:dDyaaoPn.net
海未の親類「海未さん!」

海未「・・・・・・・・・」

親類「海未さんっ!!!聞いているのですか?」

海未「・・・はい」

親類「先代様の跡を継ぎ、上杉家当主となられたのはあなたですから今までは大人しく従ってきました」

親類「しかしもう黙ってはいられません、先日の出兵ではこれだけの軍費がかかりました!幸い兵達に被害は出ませんでしたが」

親類「勝っても領地が守れるわけでも増えるわけでもない、何の意味もない戦を、いったいいつまで続けるつもりなのですか?」
120: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:48:21.46 ID:dDyaaoPn.net
海未「意味ならばあります・・・」

親類「何も得るもののない戦に何の意味があるというのですか!言って御覧なさい」

海未「平和です」

親類「は?」

海未「今の日本は各地の大名がそれぞれ他国を侵略し合う事で戦乱の世となっています」

海未「しかしその侵攻を防ぎ続けることができれば、いずれ全ての国が諦め、日本は平和な国になるはずなのです!」

親類「っ!・・・そのような事、実現する前に上杉家が潰れてしまいます!」
121: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:50:26.91 ID:dDyaaoPn.net
親類「とにかく、これからは他国の戦への介入はさせません!」

親類「毘沙門天の加護だかなんだか知りませんが、あなた一人で戦えるわけではないことを肝に銘じておくのですね」ピシャッ

親類が去った後も海未はじっとその場から動かず考え事をしていた

海未(幼い頃この国から戦を無くそうと誓ったあの日から、私はずっと弱き者のために戦ってきたつもりでした)

海未(しかし、戦はなくなるどころかますます広がるばかり・・・私のやり方は間違っているのでしょうか?)

海未「・・・あの人は・・・いったい何のために戦っているのでしょう」ボソッ
122: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:52:17.15 ID:dDyaaoPn.net
          −−−−−−−−−−




美濃への撤退から数日後、尾張の援軍と合流した絵里率いる織田軍は再び越前を目指し侵攻していった

絵里(海未も気になるけれど、やっぱりまずは当初の目的どおり雪姫ちゃんからよね)

絵里(日本最強の武士があんなにも可愛いのだから、きっと日本一美しいお姫様はもっとすごいに決まっているわ)

絵里(海未と出会い、凛と再会したことでひさびさに可愛い子成分を補充できたし、今度こそ越前を落とすわよ!)キリッ

やる気を取り戻した絵里と上杉に備えて増強した織田軍の前に、越前の城はあっさりと陥落

海未が来なかったことを疑問に思いつつも、絵里は雪姫を探して城内を進んでいた
123: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:55:06.43 ID:dDyaaoPn.net
絵里「ゆっきひっめちゃ〜んはこっこかっしら♪」

雪姫「!?」

絵里「大当たりね!さあ大人しくこっちへ来なさい」

絵里が声をかけると雪姫がゆっくりと振り返る

絵里(あら?たしかに綺麗なのだけれど・・・日本一ってほどかしら・・・)

雪姫「ひっ・・・あ、あの・・・その・・・私・・・」フルフル

絵里「あー・・・怖がらなくても平気よ、私はただ可愛い子と仲良くなりたいだけだから」

雪姫「い、いえ・・・その・・・そうではなくて・・・」フルフル
124: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/21(木) 08:58:09.73 ID:dDyaaoPn.net
絵里「?」

雪姫「じ、実は私は・・・雪姫様ではないのです!」

絵里「へ?」

雪姫?「雪姫様はあなた方が攻めてこられると言う話を聞いてすぐに、元々親しかった名家の方と駆け落ちをしてしまったのです」

雪姫?「それで私は・・・雪姫様の代わりにと連れてこられて・・・」

絵里「あ、あはは・・・そうだったのね・・・」

絵里(また空振り・・・この子も決して可愛くないわけではないのだけれど、穂乃果や凛や海未と比べると・・・)

絵里(やっぱりこうなったら海未に会いに行くしかないわ、次の目標は越後ね!)
128: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:33:05.10 ID:Rpq90hEy.net
          −−−−−−−−−−






絵里が越前を制圧し上杉との戦の準備を整えている頃、信濃では村上氏が武田軍に追い詰められていた
長年武田から攻め続けられていた村上氏は、これまでは上杉の助けがありなんとか領土を維持していたのだが

〜武田の本陣〜

フミコ「今日もあの忌々しい上杉軍はこないみたい」

ヒデコ「今まで散々邪魔してくれちゃったけど、流石に根をあげたかな?」

ミカ「油断は禁物!だけど、この機会を逃す手はないね」

ミカ「お館様、いかがいたしましょう」
129: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:36:29.71 ID:Rpq90hEy.net
武田信玄「・・・総攻撃だ」

武田信玄、姿を現すときは常に全身を真っ赤な甲冑で覆っており、家臣達ですらその素顔を見たものは少ないという謎多き人物である
武田軍はこの信玄を頂点にそれに仕える4人の家臣が中心となり成り立っていた

ミカ「みんな聞いたね!」

武田の家臣達「はっ!!!」

ヒデコ「よーっし、一気に叩き潰してやる」

フミコ「別行動をとっている『あの子』には、私が伝えてくるよ・・・」シュタッ
130: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:39:12.74 ID:Rpq90hEy.net
ヒデコ「伝えてくる・・・ねぇ・・・」

ミカ「ヒデコ!!」

ヒデコ「あはは、ごめんごめん・・・でもきっと合流する前には片付いてるよね」

ミカ「そうでなきゃ困るの!さぁ、行くよ!!!」

ミカの号令で武田軍は一気に突撃していく
村上軍にはもはやその勢いを止めるすべはなく、瞬く間に敗走し村上氏は滅亡
信濃は甲斐の領土となった
131: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:42:16.46 ID:Rpq90hEy.net
〜甲斐、武田の城〜

信玄「外の様子は?」

フミコ「相当な数が集まっているみたいですね・・・」

ことり「う〜ん・・・戦の勝利を祝っての祭事だから、どうしても顔を見せないわけにはいかないよねっ」

真田ことり、信玄に仕える4人の家臣の中でも筆頭であり、武田一の軍師としても名高い
その甘い声によって、他国との交渉などを有利に進めてきたことも幾度となくあった

ヒデコ「少しくらいなら平気でしょ・・・ささっとすませちゃおう」

ことり「それじゃぁお館様、準備のほうはよろしいですか?」

信玄「うむ・・・」
132: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:46:38.76 ID:Rpq90hEy.net
信玄が城から顔を見せると、集まっていた武田の領民達からは一斉に歓喜の声があがった

武田の民「おおー!信玄様じゃ!!」

武田の民「信玄様ー!!!」

ことり「お館様の言葉を伝えちゃいます」

ことり「此度の戦の勝利は兵だけでなく、そなたら領民全ての力のおかげ、心より礼を申す!」

ことりの言葉に合わせて信玄がゆっくりと右手をあげた

武田の民「うおおおお!信玄様ー!!!」

武田の民「信玄様ばんざーい!!!」

武田の民「あぁ〜ことり様の声はいつ聞いても脳がトロける〜」
133: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:49:39.82 ID:Rpq90hEy.net
民は口々に信玄を褒め称えた、謁見が終わり信玄達の姿が見えなくなった後も武田の民達の興奮は収まらなかった

ことり「それじゃぁそろそろ、次に攻める場所を決めちゃおうかぁ」

ヒデコ「そんなの決まってる!」

フミコ「そうだね・・・」

信玄「これより我ら武田軍は上杉を攻める」

ことり「フフフ・・・上杉さんには今までのお礼をた〜っぷりさせて貰わないとねっ♪」
134: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:53:18.53 ID:Rpq90hEy.net
          −−−−−−−−−−




絵里率いる織田軍と信玄率いる武田軍、双方からの侵攻を受けた上杉軍は、越後領内で敗北を重ねていた
海未が出陣した戦では、大敗することはなかったのだが、海未はなぜか織田軍相手に出ることはなかった

〜上杉の城〜

海未の親類「まさか織田と武田が同時に攻めてくるなんて・・・」

海未「・・・」

親類「今の惨状の原因はあなたがむやみに他国の戦に介入したせいですよ」

親類「朝倉や村上などほおって置けばよかったのに、恩を売ったところで結局滅びてしまって何も残らなかったではありませんか!」

海未「っ・・・」
135: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:56:38.17 ID:Rpq90hEy.net
親類「何か言いたそうな顔をしていますね」

海未「そのどちらも・・・私が助けに行くことができれば・・・」

親類「思い上がりもいい加減にしなさい!」

親類「今は乱世、所詮力のない勢力は倒れていく定めなのです」

親類「上杉家にはこの乱世を生きていくだけの力があったのに、あなたがそれを無駄に使うから」

海未「・・・」
136: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 01:59:15.87 ID:Rpq90hEy.net
親類「こうなっては仕方ありませんね・・・海未さん、お家のためにその命を捧げなさい」

親類「あなたの首を差し出すことで織田か武田、どちらかは手を引いてくれることでしょう」

海未「・・・・・・・・・わかりました」

親類「これより上杉家は私が引き継ぎます、どちらの勢力が停戦に応じてくれるかわかりませんが、交渉が終わるまでは一歩も外に出てはなりませんよ」

海未(これも全て、私の浅い考えが招いた結果なのでしょう・・・)

海未(せめて最期に・・・あの人にもう一度・・・・・・・・・・)
137: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:02:44.75 ID:Rpq90hEy.net
〜越後領内、織田の陣地〜

絵里「上杉の使者が来たですって?」

軍師「ええ、いかがいたしましょうか」

絵里「とりあえず会うわ、この戦で私達の方に海未が一度も出てこないのも気になるし・・・何かあったのかしら」

上杉の使者「お目通りかないまして、大変ありがたき・・・」

絵里「そういうのはいいわ、一体どのような要件なのかしら?」

使者「はい、我ら上杉は今、あなた方織田軍だけでなく武田軍からも攻撃を受けておりまして」

絵里「それくらいわかってるわよ・・・」
138: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:07:26.05 ID:Rpq90hEy.net
使者「そ、それでですね・・・我らが主君海未様が、自らの首と引き換えに、軍を引いて欲しいと・・・」

絵里「なんですって!?」ガバッ

使者「ひぃっ・・・」

絵里「そ、それじゃあ海未は今頃・・・」

絵里(でも何かおかしいわ・・・朝倉との戦にも介入して来なくなったし、この戦でも・・・)

絵里(それに・・・あれだけ信念を持って行動していた海未が自らの命を投げ出すような選択をするなんて)
139: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:09:42.01 ID:Rpq90hEy.net
絵里「ひとつ聞いてもいいかしら?」

使者「は、はい・・・なんなりと」

絵里「あなたにこのことを伝えるよう命令を下したのは誰だかわかる?」

使者「はあ・・・海未様のお側仕えをなさっておいでの親類様でございますが・・・」

絵里(親類・・・やっぱりおかしなことになっていたわけね・・・)

絵里(そしておそらくこの交渉は私達だけでなく、武田とも行われているはず・・・こうなったら)
140: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:13:06.14 ID:Rpq90hEy.net
絵里「いいわ、海未の首を条件に織田は上杉から手を引きます」

使者「なんと!これはありがたい、それではさっそく・・・」

絵里「まって、ひとつだけ条件があるの」

使者「なんでしょうか?」

絵里「海未の処刑は絶対に私の目の前で行うこと、それができないならば停戦は認められないわぁ」キリッ
141: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:16:16.91 ID:Rpq90hEy.net
〜上杉の城〜

海未の親類「そうですか、武田には断られましたか・・・もう下がってよいですよ」

親類「こうなると織田の出してきた条件をのむしかありませんね」

親類(しかし海未さんが処刑されるところを見たがるとは・・・)

親類(織田はやはり、朝倉との戦に介入されたことの報復に上杉を攻めてきていたようですね)

親類(海未さんは確かに戦の天才、しかしそのやり方は上杉家に不幸をもたらすものでした)

親類(やはり上杉家の当主には私こそ相応しかったのです)

親類「さて、こうしてはいられません・・・また織田に使者を出さなくては」
142: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:19:39.70 ID:Rpq90hEy.net
海未の親類の交渉を受け入れて数日後、絵里は少数の護衛だけを連れて上杉の城を訪れていた

護衛「絵里様、われわれは本当に大丈夫なのでしょうか」

護衛「こ、ここは敵軍の本拠地・・・この人数に襲われたのではいくら絵里様と言えど・・・」

絵里「へーきへーき、もし私達が戻らなかったら残った織田軍が攻撃を再開するはずだもの」

絵里「そうなったら、この交渉自体なんの意味もなかったことになるのだし」

護衛「ですが、もし上杉が急に裏切ったりしたら」

護衛「それに・・・もしも武田が上杉の交渉を受け入れていたらやはり・・・」
143: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:24:09.49 ID:Rpq90hEy.net
絵里「それも心配いらないわ」

絵里「武田は停戦の提案をきっぱり断ったもの」

護衛「な、なぜそれを?」

絵里「優秀な忍がいるのよ・・・」

絵里(「情報収集なんて始めてだけど頑張るにゃ〜」なんて言っていたから少し心配だったけど)

海未の親類「なるほど、武田に断られたことをご存知だったからこそ、こちらが提示した場所をすんなり受け入れてくれたのですね」
144: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:26:14.43 ID:Rpq90hEy.net
絵里「ええ、本当なら尾張に連れて帰りたいところだったのだけれど、それは流石に受け入れてもらえないでしょう?」

親類「当然です、海未さんが尾張に行ったとなれば残った上杉軍には動揺が広がりますし」

親類「海未さんにはこの地で、文字通り『軍神』となって貰わなければならないのです」

絵里「・・・あなたはずっと海未の側に仕えて来たのよね?」

親類「ええ、そうですが」

絵里「海未が死ぬことについて何か思うところはないのかしら」
145: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:29:46.07 ID:Rpq90hEy.net
親類「海未さんは上杉家にとっては不幸を呼ぶ存在となってしまいました」

親類「それに、お家のために死ぬことは名誉なことだと思いますよ」

絵里「そう・・・それならいいわ」

親類「それではこちらへ、準備はすでに整っていますので」

親類に案内され、城の中庭へと通されると、真っ白な着物に身を包み御座の上に正座をしたまま微動だにしない海未の姿があった
周囲を見回すと上杉軍の兵達が悲痛な表情で海未を遠巻きに見つめていた
146: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:32:36.34 ID:Rpq90hEy.net
絵里「少しだけ、話をしてもいいかしら?」

親類(恨み言でも言いたいのでしょうか)

親類「かまいませんよ」

絵里「ありがとう」

絵里はゆっくりと海未の方へと近づいていった、その間も海未は目を閉じたままピクリともしなかった

絵里「・・・海未」
147: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:39:04.81 ID:Rpq90hEy.net
海未「あなたは・・・織田の総大将の・・・」

絵里「絵里よ」

海未「絵里・・・名前を知ることができてよかったです」

海未「・・・絵里は私を憎んでいるでしょうね」

絵里「あら、どうして?」

海未「私に戦の邪魔をされ、さらに命まで狙われたのです」

絵里「でもあなたは私を殺さなかったじゃない・・・なぜなのかしら?」
148: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:41:14.72 ID:Rpq90hEy.net
海未「っ・・・!そ、それは・・・」

絵里「海未、私はあなたを憎んでなどいないわ」

絵里「私はね、あなたのように美しくて、そして可愛い女の子のことが大好きなの!」

海未「くっ///・・・でも、だったらなぜ私の処刑など見に来たのですか」

絵里「そうね・・・そもそもなぜあなたは処刑されることになったのかしら?」

海未「わ、私は・・・私の軽率な行動で上杉家とこの越後の地を危機に陥れた責任を・・・」

絵里「それは死んでどうにかなる問題なの?」
150: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:44:34.58 ID:Rpq90hEy.net
絵里「あなたがいなくなったら、いったい誰がこの国を守るのかしら」

絵里「現に今あなたがいないせいで、武田軍はどんどん侵攻しているわ」

絵里(まあそれは私達も一緒だったのだけれど)

絵里「それに・・・軽率な行動と言ったけれど、他国の戦に介入することはあなたにとって大事な意味があることじゃあなかったの?」

海未「それは・・・」

絵里「良かったら聞かせてくれないかしら、あなたの戦う意味を」ニコッ

海未「はぅ・・・うぅ///」
151: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:47:39.58 ID:Rpq90hEy.net
海未「・・・私はこの国を、日本を戦のない平和な国にしたかったのです!」

海未「侵略国の侵攻を防ぎ続けることができれば、いずれ全ての国が他国への侵略など考えなくなるかと・・・」

絵里「そう・・・そのためにあなたは自分の身を犠牲にして戦ってきたのね」ナデナデ

海未「ふぇっ!?・・・///」

絵里「でもね海未・・・こんなことを言っても、信じてもらえないかもしれないのだけれど」ナデナデ

海未「ぅ・・・っぁ・・・///」

絵里「私達もね、平和のために戦っているの」スッ
152: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:50:42.71 ID:Rpq90hEy.net
海未「あっ・・・ぇ、ええと・・・その・・・」

海未(絵里が戦う理由も・・・平和のため?)

絵里「私は見ての通り、この国の人間ではないわ」

絵里(まあ両親はこの国で生まれたし、クォーターだからほぼ日本人なのだけれど・・・細かいことはいいわよね)

海未「ずっと疑問でした、外国の方である絵里がなぜ織田の総大将となり、戦っているのかと」

絵里「この国に来てね、あちこちで戦のせいで荒れた土地や貧しい人達を見てきたわ」

絵里「それでも所詮は他所の国のこと、あまり深く関るつもりはなかったのだけど・・・」

絵里「たまたま知り合った女の子に頼まれちゃったのよ、日本を一つの国に、天下統一をしてくださいってね」
153: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:52:30.55 ID:Rpq90hEy.net
海未「天下・・・統一・・・?」

絵里「その子は直接口に出しては言わなかったけれど・・・天下統一を成し遂げることで戦のない平和な国を作れる、そう思っているんじゃないかしら」

海未「!?そ、それって・・・」

絵里「ええ、方法は全く違うけれど・・・あなたの戦う意味と一緒じゃないかしら」

海未「日本を一つの国に・・・本当にそんなことが可能なのでしょうか」

絵里「はっきり言って厳しいわね、でも・・・」

絵里「あなたが協力してくれたら、なんとかなりそうな気がするわ!」パチッ

海未「うぅ・・・そ、それはズルいです・・・///」
154: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:54:51.27 ID:Rpq90hEy.net
海未「はっ!それよりも、絵里にそのことをお願いした子とはいったい・・・」

絵里「尾張の大名、織田穂乃果よ」

海未「織田・・・穂乃果・・・」

海未(私などでは到底思いつかないような天下統一という発想・・・一体どのような人物なのでしょう・・・)

絵里「それで、あなたはこれからどうするの?」

海未「私の・・・これから・・・」
155: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:57:21.92 ID:Rpq90hEy.net
絵里「まさかまだ責任を取って死ななくちゃならないと思ってる?それとも元から死にたがりなのかしら」

海未「死にたくなんてありません!!!私も・・・あなた達と一緒にこの国を平和に!!!!!」

絵里「ハラショー!!!」

絵里「あなた達の敬愛する海未様はこう言ってるみたいよ!それでもまだ海未を処刑すると言うのかしら?」

絵里が周囲に控えていた上杉軍の兵達を見渡すと、一同は涙ながらに歓喜の声をあげた
海未の処刑に賛成するものなど初めからいなかったのだろう・・・ひとりを除いては
156: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 02:59:41.40 ID:Rpq90hEy.net
親類「処刑はなしなんて・・・ダメに決まってる!!!」

親類「海未さん!あなたは今ここで死ななきゃならないの!!!あなたは上杉家にとっての災い、上杉家に不幸を呼び込むのよ!!!」

親類「ここであなたは死んで、上杉家は私のものになるの!!!!!それが上杉家にとって一番なのよ!!!!!」

親類が叫びながら刀を振り上げふたりに襲い掛かってくる
海未は咄嗟に切腹用の短刀を握り構えたがその手は震えていた

絵里「・・・ハァ・・・あなたちょっとうるさいわね」ザシュ

親類「あっ・・・・・・・・・」バタリ
157: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 03:02:39.02 ID:Rpq90hEy.net
絵里「あ・・・ご、ごめんなさい海未・・・襲われたものだから反射的に斬っちゃったけど、こんなでも一応あなたの親類だったわよね」

海未「・・・幼い頃より、さまざまなことを教えてくれました」

海未「私が地震を怖がって眠れない時などは・・・朝まで側にいてくれました」

海未「ですが私が家の跡を継いだころから・・・いえ、本当はそれよりもずっと前から・・・・・・・・・」

海未「この方には、上杉家の当主というものしか見えていなかったのでしょう」

海未「その野心にうすうす気づいていながら何もできなかったのは私の責任です」
158: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 03:04:15.88 ID:Rpq90hEy.net
海未「申し訳ありません、自分で始末をつけるべきだったのに・・・」

絵里「あ、あはは・・・気にしないで!私は私のやりたいようにやっただけだから」

絵里「そ、それよりも、これからは一緒に戦ってくれるのよね?」

海未「はい!絵里と・・・穂乃果の目指す天下統一、そしてその先の平和のため、私も歩んでいきます!!!」

絵里「だったらまずは・・・一緒に上杉領内にいる武田軍を片付けちゃいましょうか♪」
159: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 03:05:31.05 ID:Rpq90hEy.net
          −−−−−−−−−−




絵里と海未が手を結んだことで、今度は一転して武田軍が窮地に追いやられていた

フミコ「停戦を受け入れたのは知ってたけど、まさかそのまま織田が上杉と手を組むなんて・・・」

ことり「あの海未ちゃんが侵略者とねぇ・・・いったいどんな手品を使ったんだろう、織田の異人さんってば」

ミカ「念のためお館様には後方の陣に控えていて貰って助かったけど、流石にこれはヤバいかもね」

ことり「そうだねっ、これ以上攻めるのは無理みたい・・・今回は大人しく撤退しちゃお」
160: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/22(金) 03:06:32.53 ID:Rpq90hEy.net
ことり「しんがりは・・・武田某さん、おねがぁい!」

武田某「はっ、はいぃぃ!!!」

武田某(ここでしんがりなんて絶対死ぬ・・・けど、断れない!!!)

ミカ「それじゃあ、後はよろしくね!」

フミコ「頑張ってください」

ことり「ばいば〜い」フリフリ

その後武田某は武田の陣地を落としにきた海未にあっさり斬り捨てられたのであった
164: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 02:54:27.84 ID:dfpF+c4I.net
          −−−−−−−−−−

絵里と海未の活躍により、上杉領内にいた武田軍を撃退してから数日後
上杉の城には穂乃果が訪れていた


〜上杉の城〜

穂乃果「ぅ絵里ちゃ〜ん!」ダキッ

絵里「ほのか〜!!」ダキッ

穂乃果「すごいよ絵里ちゃん!あの『軍神』上杉海未ちゃんを仲間にしちゃうなんて!!!」ナデナデ

絵里(えへへ///穂乃果に抱きついてもらいながら頭をなでて貰えるなんて・・・今まで頑張ってきたかいがあったわ)デレー
165: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 02:55:29.16 ID:dfpF+c4I.net
海未「むむむ・・・」

海未「織田穂乃果さん、こうしてお会いするのは初めてですね」

穂乃果「おお、あなたが海未ちゃん!噂どおりの美少女だよ」

海未「美、美少女だなんて・・・そんな・・・///」

穂乃果「でもでも、これからは一緒に戦う仲間なんだから堅苦しいのはなしだよ!私のことは穂乃果って呼んでね」ニコッ

海未「はぅ・・・で、では・・・穂乃果・・・」

穂乃果「はい!海未ちゃん!!!」ニコニコ
166: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 02:56:48.76 ID:dfpF+c4I.net
海未(うぅ・・・///絵里といい穂乃果といい・・・なぜ織田の方々はこんなにも私の心を乱すのでしょうか・・・///)

海未(いけません!今はそれよりも重要なことが・・・)

海未「あなたの姿を見て決心しました!越後はこれより織田領とします」

絵里「えっ?それって・・・」

穂乃果「海未ちゃん、本当にそれでいいの?」

海未「はい、恥ずかしい話なのですが、元々私は政治のこととなるとどうも疎く・・・大抵のことは親類さんに行ってもらっていたのです・・・」

海未「それに、美濃も越前も織田領になってからは民達の暮らしが以前よりもずっと良くなったと聞いています」

海未「なのでむしろ私からお願いしたいのです!越後を織田領として、また私も織田の家臣としていただけないかと」ペコリ
167: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 02:57:22.13 ID:dfpF+c4I.net
穂乃果「海未ちゃん・・・もちろん!私は大歓迎だよ!!!」

穂乃果「絵里ちゃんもそれでいいよね?」

絵里「当然よ・・・ただ、織田の家臣になったからと言って私や穂乃果にかしこまる必要はないってことだけは覚えておいてね♪」

海未「!・・・はいっ!絵里!!!穂乃果!!!」

絵里「あはは、ハラショーよ!海未」

穂乃果「うん!ふたりとも、これからも天下統一に向けて・・・ファイトだよ!」
168: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 02:58:11.21 ID:dfpF+c4I.net
穂乃果と海未が出会ったその日の夜
上杉の城の宝物庫に音もなく忍び寄る影があった

???「・・・・・・・・・」ガサゴソ

???「見つけた・・・」

その影は宝物庫の奥から何枚ものお札が貼られた瓢箪を取り出すとそれを割ってしまった
瓢箪から溢れ出た何かがその影に吸い込まれていく

???「あと3つ・・・」

そう呟くとその影は再び音もなく消え去っていった
169: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:01:18.29 ID:dfpF+c4I.net
絵里「さぁ〜て、天下統一に向けて次なる標的を決めましょうか!」

穂乃果「絵里ちゃん達は越後から武田軍を追い払ったんだよね?」

絵里「ええ、そうよ!海未なんて武田の武将を討ち取ったんだから!!」

海未「あの方は恐らく捨て石だったのでしょう・・・」

絵里「それでもすごいわよ!私達も少しでも武田軍を弱らせようと必死で追いかけたのだけれど、全然追いつけなかったもの」

穂乃果「それじゃあ、思ったより武田軍の被害は大きくないんだね・・・」
170: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:02:52.15 ID:dfpF+c4I.net
絵里「そうかもしれないわね・・・大勢が不利になったと見るや即撤退、武田の軍師はなかなか優秀なようだわ」

海未「武田軍筆頭家臣の真田ことり・・・私も信濃で何度か戦ったことがありますが、こちらの意図を見透かしているかのような軍略に何度も苦しめられました」

穂乃果「うーん・・・撤退戦で弱った武田をそのまま攻めるのもありかな?なんて思っていたんだけど、難しそうだね」

海未「そうですね・・・ことりだけでなく武田の4将はみな大名クラスの実力の持ち主、今のまま攻めても厳しい戦いとなることでしょう」

絵里「何か弱点のようなものはないのかしら?」

穂乃果「弱点かぁ・・・」

海未「ふーむ・・・」
171: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:03:20.65 ID:dfpF+c4I.net
3人が頭を悩ませていると、撤退していった武田軍の様子を探っていた凛が戻ってきた

凛「ただいま戻りましたにゃ〜」

絵里「凛!おかえりなさい、大変だったでしょう?」

凛「全然平気だよ、ただ武田軍は負けて逃げ帰ってる割にはピンピンしてたのにゃ」

海未「やはり力を温存していると見て間違いないですね・・・」

凛「でもね、一つだけ気がかりなことがあるって偉そうな人達が話しているのを聞いちゃったのにゃ」
172: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:04:02.63 ID:dfpF+c4I.net
絵里「気がかりなこと?」

凛「うん、なんでも今度の戦で塩の備蓄がだいぶ減っちゃったから、また今川に交渉を持ちかけるとかなんとか」

穂乃果「!それだよ、武田の弱点!!!」

海未「ええ!武田の領土である甲斐、信濃はどちらも海がありません」

海未「そして武田唯一の同盟国である今川を抑えることができれば」

絵里「塩を得ることができなくなった武田は戦の備えができなくなり、弱体化するってわけね!」
173: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:04:57.50 ID:dfpF+c4I.net
穂乃果「これで次の目標が決まったね」

絵里「ええ、次は三河、そして駿河の今川を攻めるわ!!!」

凛「今川かぁ〜凛はちょっと不安だにゃ〜」

海未「・・・たしかにあそこはなんというか・・・すごく戦いづらい相手ではありますね・・・」

絵里「どういう事かしら・・・」

海未「実は三河と駿河を支配している今川勢力は・・・人間ではないのです」

絵里「えっ?!そ、それってまさか・・・」ブルブル
174: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:05:32.69 ID:dfpF+c4I.net
海未「絵里?急に顔色が悪くなったようですが・・・」

絵里「あっ・・・い、いえ・・・なんでもないわ・・・続けてちょうだい」ブルブル

海未「はい、今川勢力は実は・・・アルパカなのです」

絵里「なぁ〜んだ、そういうことだったの・・・アルパカねぇ・・・アルパカ・・・アルパカ・・・」

絵里「えぇっ!?アルパカってあのアルパカよね?首が長くてモフモフしててつぶらな瞳の・・・」

海未「そのアルパカに間違いありません」

絵里「・・・一体どういうことなのかしら?」
175: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:06:12.36 ID:dfpF+c4I.net
凛「元々三河と駿河は徳川と言う大名の領地だったのにゃ」

凛「でもその徳川と言う大名がある日突然アルパカ達を弾圧し始めて」

凛「アルパカ達は細々と暮らしていたんだにゃ」

凛「ところがある日、ひときわ大きなアルパカが現れてアルパカ達はその大きなアルパカをアルパカキングと呼び、キングの下徳川と戦ったのにゃ」

凛「そして見事アルパカ達は徳川を倒し、アルパカが支配する国を作り上げたのにゃ」

絵里「ハラショー・・・説明されてもさっぱり頭に入ってこないわ・・・」
176: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:06:40.08 ID:dfpF+c4I.net
絵里「でも、相手は所詮アルパカなのでしょう?私達が全力でかかれば・・・」

凛「甘いにゃ絵里ちゃん!」

凛「今川のアルパカ達はキングの下、一糸乱れぬ連携で戦うのにゃ」

凛「その上倒れても倒れても向かって来るアルパカ達の姿を見て、思わず涙してしまい戦意喪失する兵士が後を絶たないのにゃ」

凛「甘く見ていると痛い目をみることは間違いないよ!!!」

絵里「・・・肝に銘じておくわ」
177: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:07:21.05 ID:dfpF+c4I.net
          −−−−−−−−−−




上杉城での話し合いの後、越後の領民達に顔を見せた絵里達は今川との戦の準備のため尾張の城へと戻っていた

〜尾張の城〜

絵里「なんだかここへ戻って来るのは久しぶりね」

絵里「亜里沙は元気にしているかしら」

海未「亜里沙?」

絵里「そういえば海未には話していなかったかしら、私の妹なの」

海未「絵里の妹ですか・・・それはさぞかし・・・」
178: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:07:55.85 ID:dfpF+c4I.net
亜里沙「お姉ちゃ〜ん!!!」タタタ

亜里沙「はっ!?・・・こ、この人は・・・」

絵里「ただいま亜里沙、この子は海未よ・・・ちゃんと挨拶しなさい」

亜里沙「は、はじめまして・・・海未・・・お姉様!!!」キラキラ

海未「は・・・はい、こちらこそです、亜里沙・・・」タジタジ

海未(お姉様って・・・その呼び方だとまるで私と絵里が・・・・・・・・・///)
179: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:08:57.14 ID:dfpF+c4I.net
亜里沙「長旅の疲れを癒して貰うためにお風呂の用意ができていますのでさっそく私と・・・」

絵里「あら、ダメよ亜里沙!海未は私と一緒に入るんだからね!」

亜里沙「むー・・・ずるいよお姉ちゃん!亜里沙だって海未お姉様と仲良くしたい!!!」

絵里「うーん、それなら3人一緒に入りましょうか」

亜里沙「ハラショー!そうしよう!!!」

絵里「海未もそれでいいわよね・・・ってあら?」

海未「いいわけありません!!!!!///」ダダダダダダッ

海未(絵里と一緒に入浴など・・・恥ずかしすぎます!!!)

海未は顔を真っ赤にして何処かへと走り去ってしまうのであった
180: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:11:14.70 ID:dfpF+c4I.net
          −−−−−−−−−−



尾張の城で準備を整えた絵里達はまず三河へと侵攻していった
初めはアルパカ達の動きに戸惑った絵里達織田軍であったが、順調に三河の城を陥落させた

〜三河の城〜

絵里「思っていたよりもあっさりここまで来れたわね」

海未「まあ所詮はアルパカですから・・・」

凛「ちょっとかわいそうな気もするけどね〜」

絵里「そうは言っても実際にこの辺りの人達はアルパカに支配されていたようだし、それを解放してあげたと思えば」

凛「それはそうかもしれないけどにゃ〜」
181: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:12:04.76 ID:dfpF+c4I.net
絵里「でも、なぜ武田軍はこれまで今川を攻めなかったのかしらね」

海未「私も聞いた話でしかないのですが・・・なんでも真田ことりが・・・」

ことり「アルパカさん可愛いよぉ〜アルパカさんを傷つけるなんて絶対ダメですっ」

ことり「塩なら私がキングさんと話合って何とかするからぁ〜」

ことり「・・・ねぇお館様ぁ・・・おねがぁい!」

海未「と言って、今川への侵攻を防いだとかなんとか」

絵里「武田軍の真の支配者が誰なのかわかった気がするわ・・・」
182: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:12:44.73 ID:dfpF+c4I.net
それから数日後、絵里達織田軍の快進撃は止まらず、ついに駿河の城の前まで来ていた

絵里「なんだか拍子抜けね」

海未「でもここまで一度もアルパカキングは姿を現していません・・・」

海未「もしかしたら、一人で織田軍に匹敵するほどの実力の持ち主かもしれませんよ」

絵里「あはは、いくらなんでもそれはないわよ」

絵里達がそんな話をしていると駿河の城から一匹のアルパカが織田軍へ向かって駆けてきた

絵里「単騎駆け!?ってことはないわよね・・・いくらなんでも」
183: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:13:11.52 ID:dfpF+c4I.net
海未「使者かなにかのつもりでしょうか」

よく見るとそのアルパカは手紙のようなものをくわえていた

絵里「まあ一匹くらい大した脅威にはならないでしょう、通していいわよ!」

絵里の命令により通されたアルパカは絵里達の前に手紙を置くとすぐさま城へと戻っていった

凛「返しちゃっていいの?」

絵里「まあアルパカとは言え使者に手荒な真似はできないでしょう?」

絵里「それよりこの手紙だけど・・・」
184: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:13:35.37 ID:dfpF+c4I.net
絵里はアルパカのよだれまみれになった手紙を渋々拾い上げる

絵里「どれどれ・・・」

手紙『これ以上のアルパカさんへの乱暴は許せないです、織田の異人さん、私と一騎討ちで決着を付けましょう』

手紙『その気があるのなら本日の正午まで城門前まで来て下さい』

海未「これは・・・」

凛「絶対に罠だね・・・」

凛「というかこっちが圧倒的に有利なのに一騎討ちなんて受けるわけないにゃ、アルパカキングは何を考えているのかにゃ」
185: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:14:08.22 ID:dfpF+c4I.net
絵里「うふふ・・・アルパカに字が書けるなんて・・・ちょっとおもしろいじゃない」

海未「絵里?まさか!」

絵里「アルパカキングがどんなモノなのか興味がでてきちゃったわ、この誘い・・・受けましょう!」

凛「・・・その選択は間違いなくただのアホなのにゃ」

絵里「いいじゃない!それとも凛は私がアルパカキングに負けると思っているのかしら?」

凛「そうは言ってないけど・・・でもわからないよ・・・」
186: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:14:40.98 ID:dfpF+c4I.net
絵里「フフ・・・心配してくれているのね、ありがとう」ナデナデ

凛「にゃー!そ、そんなんじゃないにゃ、もう勝手にすればいいにゃ!!!」

凛「でも、行くって言うなら凛も付いて行くからね」

海未「当然私も行きます!卑怯な手を使ってきたら、全力で絵里を救いますから」

絵里「ふたりが来てくれるなら頼もしいわ、それじゃあ早速行きましょうか」
187: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:15:25.92 ID:dfpF+c4I.net
絵里達が駿河の城の門の前まで行くと、固く閉ざされていた門が開き、中から数匹のアルパカを連れた一際大きいアルパカが姿を現した

絵里(たったあれだけの数しか連れていないという事は、一騎討ちを挑みたいというのはあながち嘘ではなかったようね)

アルパカキング「お、織田の異人さん・・・に、逃げずによくぞ来てくれました!」

絵里「!!!しゃ・・・しゃべった?・・・しかもなかなか可愛い声で!?」

海未「文字が書けるのだから喋ることができてもおかしくはないと思いますが、アルパカキングはどうやら雌だったようですね・・・」

凛「んー?」

アルパカキング「さ、さあ・・・いざ尋常に勝負!・・・です」
188: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:15:57.19 ID:dfpF+c4I.net
アルパカキングがサッっと姿勢を低く構える
それは戦いに備えての体勢だったが服従のポーズのようにも見えた

絵里「言っちゃ悪いような気がするのだけど・・・なんだか頼りない感じがするわね・・・」

絵里「というかこのまま戦っても弱いものいじめみたいになりそうで気が引けるわ・・・」

海未「キングという名に相応しい威厳というか、そういったものが一切感じられませんね・・・」

凛「ねーねーふたりとも、アレはなにかな?」

凛は低く屈んだアルパカキングの背中の辺りを指差している
よ〜く見るとそこには何か金具のような物が見えた
189: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:16:32.89 ID:dfpF+c4I.net
絵里海未「・・・・・・・・・あっ!」

絵里「ねぇ海未・・・アレってやっぱりアレよね」ヒソヒソ

海未「ええ、絶対にそうです」ヒソヒソ

凛「ふたりとも〜内緒話はずるいよ〜」

絵里「ごめんなさい凛、ちょっとだけお願いがあるのだけどいいかしら?」ヒソヒソ

凛「お願い?」
190: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:17:21.22 ID:dfpF+c4I.net
絵里「私と海未がアルパカキングとその護衛の気を引くから、その隙にアルパカキングの背中のアレを思いっきり引っ張って欲しいのよ」ヒソヒソ

凛「?・・・よくわからないけど、わかったにゃ!」

絵里「ありがとう、それじゃあ」

アルパカキング「な、何をコソコソやっているんですか!一騎討ちを受けてくれるんじゃ・・・」

絵里「フッフッフ・・・甘いわねアルパカキング!」

絵里「ここにいるのは日本最強の武士、上杉海未よ!私と海未のふたりを相手にして、はたして無事で済むかしら」
191: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:18:12.60 ID:dfpF+c4I.net
アルパカキング「そ、そんなぁ・・・騙すなんて酷いよ・・・」

アルパカキング「こうなったら、アルパカさん達!お願いします」

アルパカキングの声に従い、護衛のアルパカ達が絵里と海未に向かって突進してくる
しかしふたりはその突進をなんなく交わすと、少し距離を離してアルパカ達を挑発した

ふたりの挑発に乗ったアルパカ達は、じょじょにアルパカキングから離れて行く
アルパカキングはそんなアルパカ達の様子を不安そうに眺めていた

凛が音もなくアルパカキングの背後に忍び寄っていることも気づかずに・・・
192: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:18:58.09 ID:dfpF+c4I.net
凛(今がチャンス!)キラーン

凛「貰ったにゃああああああああああああ」ジジジジジジー

凛がアルパカキングの背中の金具を思いっきり引っ張ると

???「へ?・・・きゃあああああああああああああああああ!!!」

アルパカキングの中からはとても可愛らしい女の子が現れたのであった
193: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:19:39.52 ID:dfpF+c4I.net
アルパカキングの異変に気づいたアルパカ達は一斉にアルパカキングの元へ駆け寄ってくる
しかしそこには背中が大きく開き抜け殻と貸したアルパカキングと一人の少女がいるだけだった
アルパカ達はどうしたらいいのかわからずにウロウロすることしかできなかった

絵里「ハラショー!可愛いのは声だけじゃなかったのね」

???「う、うう・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

絵里「大丈夫よ、安心しなさい・・・あなたみたいな可愛い子に危害を加えるつもりはないから」

???「えっ・・・」
194: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:20:19.74 ID:dfpF+c4I.net
絵里「とりあえずあなたの名前を聞かせて貰える?」

???「わっ、私は・・・今川花陽といいます・・・」

絵里「そう、素敵な名前ね・・・それで、花陽はなぜアルパカの真似をしていたの?」

花陽「あっ、えと・・・その・・・それは・・・」

花陽「わ、私は小さい頃からずっとアルパカさん達の世話をしていて・・・」

花陽「いつからか、アルパカさん達の言葉がわかるようになっていたんです・・・」

花陽「そんな私を周囲の人達は気味悪がって・・・誰も私の相手をしてくれる人はいませんでした・・・」
195: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:21:05.44 ID:dfpF+c4I.net
花陽「それでいつもアルパカさん達と遊んでいたのですが・・・ある日徳川の大名様が他国との交易の為にアルパカさん達をみんな資源に変えてしまおうとしたんです・・・」

花陽「次々殺されていくアルパカさん達を見て、私は居てもたってもいられなくなって・・・」

花陽「巨大なアルパカさんの着ぐるみを作って、アルパカさん達のリーダーとなり、アルパカさん達の独立を勝ちとったんです」

絵里「・・・・・・・・・」

絵里(全く意味がわからないのだけれど・・・これだけ真剣に語ってくれているし本当のことなのよね・・・)

凛「・・・・・・・・・うぅ」ウルウル

凛「かよちんは、凛と一緒なのにゃ!」ダキツキッ
196: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:21:29.94 ID:dfpF+c4I.net
花陽「えぇ?っていうかかよちんって・・・///」

凛「凛も里にいたころはずっと一人で寂しくて・・・あ、かよちんって言うのは花陽ちゃんのあだ名だよ!」

花陽「今名乗ったばっかりなのに!?モウアダナツケチャッタノォ?」

凛「ご、ごめんね・・・迷惑だった、かな?」ウルウル

花陽「ううん!そんなことない!!!とっても嬉しいよ」

花陽「と、ところであなたのお名前は・・・」
197: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:21:59.77 ID:dfpF+c4I.net
凛「凛は凛だにゃ〜!」ニッコリ

花陽「凛ちゃん・・・」

凛「か〜よちん!」

絵里(あらら?いつの間にか仲良しな雰囲気になってるわ・・・ここは凛にまかせた方がよさそうね)

アルパカ達『フェ〜!フェ〜!フェ〜!』

海未「な、なにごとですか?」

花陽「アルパカさん達も喜んでくれてるみたい・・・花陽に人間のお友達ができたって///」
198: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/23(土) 03:22:50.56 ID:dfpF+c4I.net
凛「友達・・・///」

花陽「り、凛ちゃんと私は、もうお友達だよね?///」

凛「もっちろん!これからよろしくね、か〜よちん」

絵里(なんにせよ一件落着かしら・・・今回は凛のお手柄だったわね)

絵里(そして、これで武田を攻める準備は整った)

絵里(それぞれが大名クラスの力を持つ武田の4将・・・その中でも筆頭家臣の真田ことり・・・)

絵里(名前からしてとっても可愛いのだけど・・・一体どんな子なのかしら♪)
210: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:42:39.89 ID:0bn83QaH.net
          −−−−−−−−−−



駿河を織田に落とされたことで武田軍はいつになく焦っていた

ヒデコ「今川なんてさっさと滅ぼして、海を確保しておくべきだったのに!」

フミコ「まあまあ、ヒデコちゃん・・・」

ミカ「ことりの今川を攻めないって提案にはお館様も賛成したんだから、今更言ってもしょうがない」

ことり「ごめんねぇ・・・こうなっちゃった以上織田と決着を付けるしかないんじゃないかなぁ?」

ヒデコ「敵がアルパカじゃなくなったんだし、今度こそ駿河を攻めるべきだよ!」

ことり「うん!でも長期戦になったらこっちが不利なのは明らかだよねぇ」
211: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:43:10.35 ID:0bn83QaH.net
ミカ「駿河を素早く落として、塩の供給を確保する必要があるわけだね」

ことり「そこでぇ、ことりから提案がありますっ!」

ことり「今度の戦の狙いはあくまで海だよね?だからぁ」

ことり「武田の全軍を私達4人がそれぞれ指揮して、別のルートで突撃するのっ!」

ことり「織田の勢力は侮れないけど、力のある武将はまだそれほど多くないみたいだし」

ことり「異人さんと海未ちゃんだけ抑えることができれば駿河全域を制圧できないまでも、海までの補給路くらい作れるんじゃないかなぁ?」

フミコ「ことりちゃんがそう言うなら私は賛成だけど・・・」
212: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:43:31.05 ID:0bn83QaH.net
ヒデコ「要するに私達のうち誰が海までたどり着けるか競争ってことだね!」

ミカ「作戦の意図は理解できたけど、お館様はどうするの?」

フミコ「たしかに・・・私達4人でそれぞれ別行動となると・・・」

ことり「今回の作戦には、必要ないんじゃないかな?」

ミカ「ことりっ!?」

ことり「あははっ、お館様が出るまでもないって意味だよ」

ことり「お館様も高齢で、最近はお体が優れないみたいだし・・・お屋敷の方でゆっくり療養して貰っちゃおう!」

フミコ「そうだね・・・そういうことにするしか・・・」

ミカ「ふたりとも、今回の合議は私達4人だけだから良いけど・・・」

ことり「だいじょ〜ぶ、ちゃんとわかってるよっ」
213: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:44:01.39 ID:0bn83QaH.net
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武田軍の出陣の知らせが届いた駿河では、それを迎え撃つべく、絵里が頭を悩ませていた

絵里「駿河を落とせば武田は焦って仕掛けてくるだろうとは思っていたけど」

絵里「まさか4将がそれぞれ別々に攻めてくるなんて・・・」

絵里「よほど自信があるみたいね・・・普通だったら戦力を分散させるような真似はしないでしょうし」

海未「4人それぞれが大名クラスの能力の持ち主だからこそできることでしょうね」
214: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:44:35.62 ID:0bn83QaH.net
絵里「真田ことりが軍師だというのは前に聞いたけど、他の3人はどういった人物なの?」

海未「馬場ヒデコは武田一の武人で騎馬戦術を得意とし、自ら突撃し戦況を変えるほどの力の持ち主です」

海未「高坂フミコは武将でありながら凄腕の忍でもあり、武田家に従わない豪族達を何人も暗殺したとか・・・」

海未「そして山県ミカ、彼女もヒデコと同じく騎馬隊を率いる武将なのですがその部隊はすさまじく統率が取れていて付け入る隙が全くありません」

絵里「ことりだけじゃなく彼女達も厄介そうね」

海未「はい、全軍を4つに分けたからといって易々と各個撃破はさせてはくれないでしょう」
215: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:45:04.50 ID:0bn83QaH.net
海未「それに、今回のように4将すべてが積極的に動くような事態は私も始めてですから、何が起こるか・・・」

絵里「長年武田と争っていた海未でも始めてなのね」

海未「ええ、武田軍との戦では毎回信玄公と4将のうち3人までしか確認できていませんでした」

絵里「そういえば越後から武田軍を追い払ったときもことり、ミカ、フミコの3人しかいなかったみたいね」

絵里(いったいどういうことなのかしら・・・)

絵里「ところで総大将の信玄はどうなの?やっぱりものすごく強かったりするのかしら?」

海未「それが・・・信玄公は全くの謎に包まれた人物なのです」

海未「直接部隊を指揮している姿も見たことがありませんし、武田の領民ですらその素顔を見たものがほとんどいないという話で」

絵里「そういえば今回の武田軍の攻撃にも参加していないんだったかしら?」
216: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:45:30.65 ID:0bn83QaH.net
凛「武田信玄は体調が優れないから甲斐のお屋敷でご静養中らしいにゃ〜」

絵里「凛!無事戻ってきてくれたのね?」

凛「前の情報収集の時に一番警戒が薄そうな部隊に目星をつけておいたから今回は楽ちんだったよ」エッヘン

絵里「凛にはいつも助けてもらってるわ、ありがとう・・・」ナデナデ

凛「えへへ・・・それほどでもあるのにゃ!」

海未「しかし信玄公が病気ですか・・・たしかに噂では相当な高齢と聞いていますが」

凛「実はもうポックリ逝っちゃってたりしてね」
217: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:47:11.01 ID:0bn83QaH.net
絵里「・・・・・・・・・」

絵里(武田の4将とまともにやり合える武将は・・・織田では私と海未くらいかしら)

絵里(こちらも全軍を4つに分けたとしても止められるのは2部隊までね)

絵里(・・・こうなったら少し無茶でもやるしかないか)

絵里「凛・・・あなたにもうひとつお願いがあるのだけど・・・いいかしら?」

凛「えっ?絵里ちゃん・・・急に怖い顔してどうしたの」
218: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:47:32.03 ID:0bn83QaH.net
絵里「・・・信玄を・・・暗殺したいの・・・」

凛「っ!?それは・・・でも、絵里ちゃんがどうしてもって言うなら凛は・・・」

絵里「勘違いしないで、凛ひとりにはいかせない・・・信玄は私が殺すわ」

絵里「凛には信玄の屋敷までの案内を頼みたいの、これは凛にしかできないことだから」

凛「絵里ちゃん・・・わかったよ!凛に任せて!!!」

絵里「ありがとう、いつも無茶ばかり言ってごめんね」
219: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:48:36.61 ID:0bn83QaH.net
絵里「海未、あなたには織田の全軍を任せるわ」

絵里「部隊は分けずに全力で真田ことりの部隊を食い止めて」

絵里「ただし、もしも危機に陥ったらすぐに三河まで撤退すること、いいわね?」

海未「わかりました・・・絵里、凛、どうかご無事で」

絵里「海未もね・・・じゃあ凛、さっそく行きましょうか」

凛「はいにゃ〜!」
220: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:49:17.36 ID:0bn83QaH.net
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翌日、海未は織田軍を率いてことりを迎え撃つべく出陣した
両軍は激突し始めこそ乱戦模様となったが、数で圧倒的に勝る織田軍が少しずつ優勢になっていった

ことり「織田の数がいくらなんでも多すぎるよぉ〜」

ことり「他は捨ててことりだけを狙いにきたみたいだねっ」

ことり(でも、織田軍を率いているのが海未ちゃんでよかったぁ〜)

ことり「それじゃあそろそろ、撤退しちゃいます!」

ことりの号令に従い、武田軍は一斉に退却する
221: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:50:17.42 ID:0bn83QaH.net
海未「もう撤退ですか・・・」

海未(いや、武田の狙いはあくまで塩、4つの部隊のうちどれかが海にたどり着けばいいと考えているのでしょう・・・)

海未(しかしこれは・・・真田ことりを討つ絶好のチャンスです)

海未(絵里の言っていたとおり、『全力で』ことりの部隊を食い止めましょう)

海未「これより追撃戦に入ります!」

海未の命令に従い、織田軍は逃げる武田軍を追っていく
その先には森林地帯が広がっていた
222: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:51:26.44 ID:0bn83QaH.net
ヒデコ「うー・・・ことりに貰ったこの地図、ほんとにあってるのかな?」

駿河の海を目指すにあたり、ことり以外の3将はことりに侵攻ルートとその地図を渡されていた
しかしヒデコは途中の森林地帯で迷ってしまったようだった

ヒデコ「やっぱりおかしい、真っ直ぐ南を目指せばいいはずなのに・・・なぜこんなにグルグル遠回りしなきゃいけないんだ」

ヒデコ「ことりの奴、私に先を越されないようにわざと間違った地図を渡したなー」

愚痴るヒデコを部下達がなんとかなだめていると、遠くから大軍の足音が聞こえてきた
223: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:52:10.75 ID:0bn83QaH.net
ヒデコ「おっと、ぐずぐずしてたら織田の部隊がきたみたいだね」

ヒデコ「盛大に出迎えてあげるとするかな」

ヒデコ達の部隊は足音の聞こえる方へと進軍していく
しかしその足音はどうやら自分達の方へ向かっているわけではないようだった

ヒデコ「よくわからないけど、ここまま行けば敵軍の横をつけそうだね」

ヒデコ「よーっし、全軍全速で突撃だ!」

ヒデコの号令に従い、武田の騎馬隊が突撃していく
森の中だというのにその機動力はほとんど衰えることはなかった
224: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:53:16.46 ID:0bn83QaH.net
ことり「う〜ん、そろそろかなぁ?」

ことりの合図で撤退していた武田軍は一気に反転、追ってくる織田軍と再び向かい合う
ことりの部隊の者達はみなこのことを承知していたようで、その動きには戸惑いなどを一切感じさせなかった

海未「ここで迎え撃つつもりですか?観念した様子にも見えませんが・・・」

ことりの部隊を追う海未が違和感を感じた時

織田兵「急報ー!後続の部隊が武田の別働隊に強襲された模様です」

海未「なっ!?それでは私達は分断されて・・・」
225: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:54:09.37 ID:0bn83QaH.net
海未(もしやことりは始めからこれが狙いで?)

海未(いいえ、武田軍は確かに4つの部隊がそれぞれ真っ直ぐ海を目指して進軍していたはずです)

海未(ではいったいなぜ・・・)

海未が考えている間にも、前方のことりの部隊は迫ってくる

海未「くっ・・・こうなったらことりだけでも!」

海未が決死の覚悟でことりの部隊へ単騎駆けをかけようとした時
226: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:55:19.93 ID:0bn83QaH.net
花陽「ピャァァァァァァ!!!!!」

花陽「挟み撃ちにされちゃったら大変だよぉ、早く逃げないと・・・ダレカタスケテー!!!!!」

駿河制圧後、織田軍に協力してくれることになった花陽が大声で叫んだ
その声に海未はハッっとなる

海未(長年争った宿敵である真田ことりをあと少しで討てると思い忘れていました・・・)

海未(絵里に言われたのは『全力で』ことりの部隊を食い止めること)

海未(ただし、もしも危機に陥ったらすぐに三河まで撤退すること・・・でしたね)
227: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:56:00.72 ID:0bn83QaH.net
海未「全軍三河まで撤退します!!!後続の部隊もまだ完全に分断されてはいないはず!」

海未「今のうちに撤退命令を伝えてください」

海未(あとは絵里達の成功を祈るしかありませんね・・・)

海未の号令で今度は織田軍が一斉に撤退を始める
その様子をことりは意外そうに眺めていた

ことり「海未ちゃんの性格なら追い詰められたら相打ち覚悟で特攻してくると思ってたんだけどなぁ」

ことり「せっかく色々用意してたのに、無駄になっちゃいましたっ」

ことり「ふふふっ・・・でもこれで駿河は私達のものだよねぇ♪」

織田軍の撤退後、ヒデコと合流したことりは悠々と駿河の城を目指し進軍していった
228: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:57:16.35 ID:0bn83QaH.net
          −−−−−−−−−−



一方絵里と凛は、無事甲斐の信玄の屋敷へと侵入していた
信玄の屋敷は、外の警備こそ厳重だったものの、内部には人の気配がまるでなかった

絵里(おかしいわね・・・療養中と聞いていたけど世話をする者も一人もいないなんて)

絵里(でも外の護衛の数から言って、ここに信玄がいるのは間違いないはずだわ)

凛「えりちゃん・・・見つけたよ」

絵里「あれが武田信玄・・・」

絵里と凛が天井裏から様子を伺うと、信玄は療養中だというのに全身に鎧を纏ったまま微動だにせず座っていた
229: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:57:46.08 ID:0bn83QaH.net
絵里(まさか本当に死んでるんじゃ・・・)

しばらく様子を窺うふたりだったが信玄は一向に動く気配がない

絵里「凛、あなたはもしもの時のためにいつでも逃げられるようにしていなさい」

絵里はそう言うとサッっと天井裏から信玄の背後に降り立ち剣を構える

絵里「あら?」

絵里「なによこれ・・・中に人がいるように見せかけてあるだけで空っぽじゃない」
230: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:58:41.35 ID:0bn83QaH.net
絵里(でも一体なんのために・・・)

絵里(領民ですらほとんど素顔を見たことがない・・・戦場で4将と信玄が揃うこともない・・・)

絵里(そして今4将は全員駿河にいて信玄の屋敷には空っぽの鎧・・・)

絵里(もしかして・・・うん!やっぱりそうに違いないわ)

信玄の鎧の後でなにやら考え込む絵里を見て、凛も音もなく降りてくる
231: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 06:59:26.85 ID:0bn83QaH.net
凛「絵里ちゃん、どうかしたの?」

絵里「ええ、実はこの鎧空っぽみたいなのよ」

凛「えぇ!?でもこの屋敷には他に人の気配なんてないよ」

凛「それに間違いなく信玄はこの屋敷にいるって話だったはずにゃ」

絵里「うん、その情報は間違ってないはずよ」

絵里「それでね・・・とってもいいことを思いついたのだけど・・・」
232: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:01:13.35 ID:0bn83QaH.net
絵里「とりあえずこの鎧を着るのを手伝って貰えるかしら?」

凛「?なんだかよくわからないけど手伝うにゃ〜」

絵里が凛に手伝ってもらい信玄の鎧を着ると、当然ながらその姿は武田信玄その人にしか見えなかった
絵里はその姿のままで屋敷の外へ出ようとする

凛「絵里ちゃん、ダメだよ!屋敷の外は武田の兵隊達でいっぱいなんだよ!」

絵里「ふふっ、凛・・・今の私は誰に見えるかしら?」

凛「誰ってそれは武田信玄だけど・・・まさか絵里ちゃん!?」

絵里「そのまさかよ、凛は武田が織田に降伏するまでどこかに隠れていてね」

そう言い残し絵里は屋敷の外へと行ってしまった

凛「絵里ちゃん・・・やることが大胆すぎるにゃ〜」
233: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:02:09.40 ID:0bn83QaH.net
武田の城では、駿河攻めに参加しなかった家臣や豪族などが信玄の呼びかけに応じ集まっていた

武田の家臣「お館様が緊急の合議を開きたいとは一体なんだろうか」

豪族「4将や武田軍のほとんどが不在の今、何か話し合うことでもあったかのう」

そこへ信玄の鎧を着た絵里が現れると、一同は一斉に頭を下げて畏まる

絵里「今日集まってもらったのは他でもない、織田に関することだ」

家臣「織田でございますか」
234: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:03:23.67 ID:0bn83QaH.net
豪族「織田とは今ごろ、ことり様達が駿河で一戦交えているところでしょうな」

絵里「うむ、だがどうやら旗色が悪いようなのだ」

絵里「だから思い切って、我が武田は織田の軍門に下る!」

家臣「な、なんと・・・そのような事は!?」

豪族「お館様、それはなりませぬ、ことり様達4将の方々は今も戦っておられるはずでしょう」

絵里「その4将を守るためでもあるのだ、それとも我が命が聞けぬと申すか?」
235: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:04:26.75 ID:0bn83QaH.net
豪族「うぐっ・・・い、いえ決してそのようなことは」

絵里「うむ、ではさっそく駿河の4将に撤退命令を出し、織田には降伏の知らせをして参れ」

家臣「ははっ!」

絵里の命令により家臣達はいそいそと動き出す
だがその顔にはみな困惑と落胆の表情が表れていた
236: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:04:56.67 ID:0bn83QaH.net
          −−−−−−−−−−



駿河の城ではことりとヒデコに続き、それぞれ海までのルートを制圧したフミコとミカも合流していた

フミコ「ことりちゃんってば、狙いはあくまで海・・・なんて言ってたのにお城を落としちゃうなんて」

ことり「本当はもっと時間がかかると思ってたんだけど、海未ちゃんってば思ったよりあっさり逃げちゃってぇ」

ことり「海未ちゃんが率いていた部隊の人数から見ても、お城の方はたいしたことなさそうだなぁって」

ヒデコ「私はまんまとことりの掌の上で踊らされてたけどね」

ミカ「まあまあ、なんにせよこれで武田軍は安泰だね」
237: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:05:37.55 ID:0bn83QaH.net
4人が和やかに話していると、息を切らせた伝令が駆け込んでくる

ことり「伝令さん、おつかれさまぁ・・・何かあったの?」

伝令「はっ・・・はいっ・・・じ、実は・・・信玄様のご命令で・・・武田は織田に降伏すると・・・」

フミコ「え?・・・」

ヒデコ「なに言ってんの?あんた本物の伝令?」

ミカ「落ち着いて、間違いなくうちの部隊の伝令だよ」

ミカ「報告ありがとう、下がって」
238: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:06:27.63 ID:0bn83QaH.net
伝令がいなくなったのを確認してからことりが口を開く

ことり「バレちゃったのかもね、私達の弱点・・・」

フミコ「バレたって・・・じゃあ降伏するって命令を出したのは・・・」

ことり「たぶんね・・・噂に聞いてた異人さんの姿がどこにもないから気にはなってたんだけど、まさかここまで大胆な人だとはねっ」

ヒデコ「そんなこと言ってる場合?今すぐ甲斐に戻って偽のお館様を叩き斬ってやる」

ミカ「やめなよ、今更そんなことをしても遅いよ」

ミカ「それに私達がお館様を斬ったりしたら、武田は、甲斐はまた以前のように内乱だらけの荒れ果てた場所に戻ってしまう」
239: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:07:07.12 ID:0bn83QaH.net
フミコ「武田家の跡取り問題で内乱になり、正当な後継者がみんな死んでしまった時私達は決めたんだよね・・・」

ことり「武田の絶対的な権力者で神様のような存在である信玄様を作り出して、4人で演じようってね」

ことり「でもバレちゃった以上それももうおしまいっ」

ヒデコ「納得できないっ!戦って敗れた結果ならまだしも、こんな終わり方なんて」

フミコ「私も・・・同じ気持ちだよ・・・」

ミカ「そうだね、こんな形じゃあ悔やみきれないね・・・」

落ち込む3人とは対照的にことりはどこか嬉しそうに見えた
240: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/25(月) 07:07:47.97 ID:0bn83QaH.net
ことり「・・・私は大人しく織田の軍門に下ろうかなぁ」

ことり「策が破られたのは軍師として敗北と認めないわけにはいかないし」

ことり(それになにより・・・異人さんが気になっちゃいます!)

ミカ「ことりならそう言うと思った・・・それじゃあここでお別れだね」

ヒデコ「次に会う時は敵同士かもね、遠慮はしないから」

フミコ「ことりちゃん・・・またいつかね・・・」

ことり「うん、それじゃあ3人ともばいば〜い」

ヒデコ、フミコ、ミカの3人は出奔し、ことりと他の家臣達は信玄の命令通り織田の軍門へと下った
これにより甲斐と信濃、そして一旦は奪われた駿河も再び織田の領地となった
250: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:52:08.88 ID:ftgcJHIs.net
信玄の格好で降伏命令を出した後、絵里は信玄の屋敷に戻り、凛と合流してこっそり三河の城へと引き返した
そしてその後、何食わぬ顔で海未達織田軍と共に甲斐の武田の城へとやってきたのだった

そんな絵里達の姿を武田の民は恨めしそうに眺めていたが、偉大なる信玄公の命令には誰も逆らおうとはしなかった
絵里達が入城した数日後には、新たな甲斐の領主として姿を見せるために来た穂乃果と織田へと下るために甲斐へ戻ってきたことりも合流していた


〜甲斐、武田の城〜

絵里(この子が真田ことり・・・なんという可愛らしさ・・・そしてなによりも・・・)

ことり「そういうわけだから、私以外の4将はみんなどこかに行っちゃったんだぁ」

海未「武人としての彼女達の気持ちを思えば仕方のないことかも・・・」

絵里「ハラショー!!!なんなのよその脳がトロけるような声は!?どうにか理性を保っていたけどもう限界よ!!!ことりっ、今すぐ私と寝所に行くわよ!!!!!」
251: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:53:28.59 ID:ftgcJHIs.net
花陽「え、絵里ちゃん・・・おかしくなっちゃったのぉ?」

凛「絵里ちゃんは元からこんな感じだったのにゃ〜」

穂乃果「あはは、相変わらずで安心したよ」

ことり「う〜ん、そういうことならぁ・・・私のお屋敷に来ちゃいますか?」

絵里「い、良いのね?ことり・・・」

ことり「もちろんっ!それじゃあ私は先に行って準備しておくから、ちゃんとみんなも連れてきてねっ」

ことり「ちなみに、絵里ちゃんひとりで来ても入れてあげませんから!」
252: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:56:14.38 ID:ftgcJHIs.net
そう言うとことりは自分の屋敷の場所を教えなにやら楽しそうに行ってしまった

絵里「みんなもって・・・一体どういう・・・」

海未「さあ、行きますよ絵里」

穂乃果「きっとご馳走か何かでもてなしてくれるってことだよ」

花陽「ご馳走!?白米もいっぱいあるかな?」

凛「たしかに白米も庶民にとってはご馳走だけど・・・」
253: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:57:07.96 ID:ftgcJHIs.net
ポカーンとしている絵里を海未が引きずるような形でみんなでことりの屋敷へと向かっていく
ことりの屋敷は信玄のものほど立派ではないが、どことなく可愛らしい造りをしていた
みんなが中に入ると満面の笑みのことりが出迎えてくれた

ことり「ふふふ、みんな揃ってるね・・・それじゃあ早速・・・」

ことり「ことりのお手製着物のファッションショー、開幕しちゃいますっ!!!」

そう言ってことりが奥の襖を開けると色とりどりのさまざまな着物が並んでいた
254: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:58:24.44 ID:ftgcJHIs.net
穂乃果「すっごーい!これ全部ことりちゃんが作ったの?」

ことり「そうだよぉ、みんなみたいな可愛い女の子に着て貰いたくて、時間を見つけてはコツコツ作ってたの」

花陽「とっても綺麗・・・それに見たこともないようなデザインのものまで」

ことり「そっちのは大陸のスカートっていう服を参考に作ったんだぁ」

海未「こ、このような着物・・・破廉恥です・・・」

ことり「えぇ〜、海未ちゃんのことを戦場で見かけるたびにこういう格好させたら似合いそうだなぁって思ってたのに〜」
255: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 08:59:19.97 ID:ftgcJHIs.net
凛「り、凛も・・・こういうのはちょっと恥ずかしいよ・・・」

ことり「凛ちゃんにはこっちの花柄の振袖がとっても似合うと思うんだけどなぁ」

ことり「ねぇふたりとも・・・せっかくここまで来てくれたんだし、おねがぁい!」

海未「仕方ありませんね」

凛「一着だけなら・・・」

ことり「わ〜い、ふたりともありがとっ♪」
256: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:00:10.11 ID:ftgcJHIs.net
絵里「・・・・・・・・・」

絵里(聞いた事があるわ・・・日本の着物はひとりで着ることが難しく、誰かが着付けを手伝ってあげるのが普通だって)

絵里(これは絶好のチャンスよね)

ことり「絵里ちゃんはこれっ」

絵里「えっ?あ、私は・・・」

ことり「異人さんには着物を着るのは難しいと思うから、ことりが手伝ってあげちゃいますっ!」

絵里「!!!」

絵里(ハラショー!これはこれでありだわ)

ことり(絵里ちゃんの髪綺麗だなぁ・・・それにスタイルもすっごくいいよ)
257: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:01:15.93 ID:ftgcJHIs.net
全員が着物に着替え終わると、穂乃果や花陽は嬉しそうに姿見の前でクルクル回ったり裾を何度も振ったり
海未と凛は顔を真っ赤にして恥ずかしがったりしていた
そしてそれを見ている絵里とことりの顔はにやけきっていた

ことり「それじゃあ次はこっちの・・・」

ことり「その次はこれ・・・」

ことり「次は自信作のこれを・・・」

こうして、ことりの屋敷でのおもてなしは夜遅くまで続いたのだった
258: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:04:02.94 ID:ftgcJHIs.net
その日の深夜、武田の城の宝物庫に音もなく影が降り立った

???「・・・あった」

その影は上杉の城にあったものとそっくりの瓢箪を見つけ出すと、すかさず割ってしまう

???「これであと二つ」

そしてその影はどこかへ消えていった




          −−−−−−−−−−
259: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:04:47.85 ID:ftgcJHIs.net
数日後、6人は武田の城に集まり次の目標を話し合っていた

穂乃果「織田より東に位置する勢力では、残りは関東一帯を支配する北条と奥州を支配する独眼流だけだね」

海未「どちらもかなり特殊な勢力ですが、やはり先に攻めるなら北条でしょうね」

絵里「特殊な勢力?」

ことり「うん、私達武田軍は北条さんとも何度も戦ってきたんだけど」

ことり「あそこの陰陽師と呼ばれる術士さん達はとっても厄介なのっ」

ことり「特に北条の大名である希ちゃんは最強の陰陽師で、その術の威力は絶大なんだよねぇ」
260: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:05:37.51 ID:ftgcJHIs.net
海未「それに相模には難攻不落の無敵の城と呼ばれる小田原城がありますからね」

ことり「そうだね、何度包囲してもあのお城だけは落とせなかったよ・・・」

海未「ただし北条には明確な弱点もあります、そこを突くのはあまり気持ちの良いものではありませんが」

花陽「鬼・・・だよね?」

海未「はい、関東地方には古来より鬼と呼ばれる怪物たちが度々現れては人々を襲うのです」

海未「北条の陰陽師達はその鬼を封印する役目を負っていまして・・・」
261: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:06:46.31 ID:ftgcJHIs.net
絵里「鬼相手に戦力が割かれている隙を狙えればってことね」

穂乃果「でもそのやり方で北条を落としたら、陰陽師達は・・・」

ことり「陰陽師さん達の協力が得られないと、その後の統治は難しくなっちゃうね」

絵里「鬼は日本に住む人全ての敵よね・・・結果的にそうなったらのなら仕方ないとしても、陰陽師達が鬼と戦っている隙を突くような真似はやめましょうか」

絵里の一言により合議は終わり、それぞれ次の戦の準備へ向けて解散した
そして翌日には相模へ向けて織田軍は侵攻していくのであった
262: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:08:54.17 ID:ftgcJHIs.net
〜相模、小田原城〜

伝令から織田軍の相模侵攻の知らせを受けた北条家当主は落ち着き払っていた

希「やっぱり今日か・・・占い通りやね」

北条希、北条家では陰陽師の開祖である初代希から代々その名が当主に受け継がれてきた
歴代の当主の中でも現当主である希は初代に最も近い力の持ち主と言われている

希「じゃあみんな、作戦通りに」

家臣の武将や陰陽師達にそう告げると、希はお気に入りの占い道具である大陸製のカードを取り出し、よく混ぜた後1枚引いた

希「う〜ん、鬼の方も変わらずやね・・・先のことがわかっても結果が変えられないのはちょっと残念賞やなぁ〜」

希「まあそれでもうちは、北条希として最善を尽くすだけやん!」
263: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:10:08.30 ID:ftgcJHIs.net
          −−−−−−−−−−




絵里率いる織田軍は相模に入ってからも北条軍の迎撃を受けることなく小田原城の近くまで辿り着いた

絵里「始めから篭城戦とは、よっぽどあの城の守りに自信があるみたいね」

そう呟く絵里だったが幾重にも連なる堀と城壁に表情を強張らせていた

絵里(あれじゃあカオスの力でいくつか城壁を破壊したところで、簡単には侵入できそうにないわね)

絵里「それでも行くしかない!」
264: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:11:17.03 ID:ftgcJHIs.net
そう己を奮い立たせ、絵里は突撃命令を出し、織田軍は小田原城へと突っ込んでいく
海未には周囲の伏兵の警戒と万が一城から敵が出撃してきた場合の備えを
ことりには本陣から全軍の連携と細かい指示などを任せてある

絵里は自らも突撃し、少しでも堅牢な城の城壁を削ることを優先していた
しかし小田原城の守りはやはり固く、北条軍に決定的な損害を与えられないまま時間だけがすぎていった

絵里(思ったよりもこちらの被害も少ないけれど・・・全く前に進めていないわね)

絵里がそう思ったとき、織田の本陣より撤退の合図が鳴り響いた

絵里(ここで撤退?まだやれるはずだけど・・・いえ、ことりを信じましょう)
265: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:13:02.60 ID:ftgcJHIs.net
絵里は周囲の部隊と共に素早くその場を離れる
直後、さきほどまで絵里の部隊が展開していた場所に巨大な雷がいくつも落下してきた

すさまじい威力に地面は抉れ、逃げ遅れ巻き込まれた兵達はことごとく息絶えていた
その巨大な雷は絵里達のいた場所だけでなく、別方面から攻めていた織田の部隊のところにも的確に落ちていたようだった

絵里(ことりの撤退命令がなければ私も今頃は・・・)

絵里(考えるのはやめましょう・・・急いで本陣まで戻り、その後駿河まで退却して態勢を立て直すべきだわ)
266: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:13:45.15 ID:ftgcJHIs.net
希「ありゃりゃ、一番大事な的には外れか〜」

希「むこうには真田ことりちゃんがおるんやもんね、これくらいは読んでくるか」

希「それでも織田軍の被害は甚大、しばらく大人しくしてくれればいいんよ」

希「さて、それじゃあうちらの本来の敵を片付けに行こうか」

織田軍の撤退を確認した希は、側近の陰陽師達に声をかけ小田原城を出発する
辿り着いた場所は北条の領内でも比較的大きな神社であった
希たちはそこで夜になるまでしばしの休息を取った
267: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:14:32.23 ID:ftgcJHIs.net
希(そろそろかな)

辺りが暗くなった頃、神社全体が異様な雰囲気に包まれる

希(さぁ〜て、どのクラスの鬼がお出ましになるんやろ)

希達が神社の境内で待ち構えていると、右手に巨大な爪を持ち、大きなツノが2本生えた異形の生物が姿を現した
その首には今まで殺した人間達のものであろう兜がいくつもぶら下がっていた

希(あれはミナモト?まさか最強クラスの鬼が出るなんて・・・)

希(まあそれでも、うちにかかれば)
268: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:15:39.60 ID:ftgcJHIs.net
希はミナモトの姿を見るやいなや、側近達と連携して式神を展開していく
待ち伏せされていたミナモトは驚いた様子をみせたものの、瞬時に状況を理解したようですぐさま逃げ出そうとする

希「あのクラスの鬼を放っておくわけには・・・みんな!急いで追うんよ」

言いながら駆け出した希に従い、側近達はミナモトを追っていく
しばらく追跡は続き、ミナモトは森の中の洞窟へと逃げ込んだ

希(ここに飛び込んでいくのはちょっと危険やね・・・)

希(でも、次に織田が攻めてくるまでにミナモトはどうにかせんと!)

希が意を決して洞窟へ飛び込んでいくと側近達もその後へ続いていった
269: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:16:32.28 ID:ftgcJHIs.net
          −−−−−−−−−−



敗戦から数日後、駿河で準備を整えた絵里達織田軍は再び小田原城まで来ていた
前回の反省を踏まえ、今度の戦では海未達の部隊も含め全力で城攻めを行い
さらに雷の術への対策として、撤退までの時間を事前に明確にしておいた

たとえ今回の戦で小田原城を攻略できなかったとしても少しずつ被害を与えていけば、いずれは陥落させることができる
それが絵里達の考えだったのだが・・・

絵里が前回破壊した城壁は完全な修復はされておらず、今回は海未が破壊された箇所を守る北条軍を強引に突破することで織田軍の攻めはとても順調だった
もちろん海未の超人的な突破力がなせる業ではあったが、絵里には小田原を守る北条軍に対して違和感があった
270: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:17:15.36 ID:ftgcJHIs.net
絵里(これは・・・ひょっとしたら新しい罠かなにかかしら)

絵里(小田原の守備隊の動きが前回と比べて格段に落ちている)

絵里(城を落とさせてから前より強力な術で城ごと私達を始末するつもりとか?)

絵里(でも、北条の兵達が逃げようとする気配も見られないし・・・雷の術も自軍の兵を巻き込むような使い方はしていなかった)

疑問に思いつつも絵里は部隊を率いて城の内部を進んでいく
そしてついに本丸の手前の門へと到達したのであった
271: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:17:52.66 ID:ftgcJHIs.net
絵里「この先にはおそらく、最強の陰陽師である北条希が・・・」

周囲の北条軍の兵を片付け、絵里がその門を吹き飛ばすと・・・門の内側には白旗を掲げた北条の武将達がいた

北条の武将「希様からのご命令で、この門が破られるようなことがあれば大人しく降伏するようにと・・・」

そう言うと北条の武将達は城の外郭で戦っている兵達にも降伏を知らせる合図を出していく
あっけに取られる絵里だったが、この場に希らしき人物がいないことに気づきすぐに警戒を強めた

絵里「あなた達にその命令を出した北条希は、いったいどこにいるのかしら?」
272: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:18:42.42 ID:ftgcJHIs.net
絵里の態度に萎縮する武将達だったが、その様子はとても策を残しているようには見えなかった
しばらくの沈黙の後、ひとりの武将が口を開く

北条の武将「実は前回あなた方が攻めて来た後、領内に強力な鬼が現れまして・・・」

武将「希様はその鬼の討伐に向かわれたのですが、鬼が洞窟に逃げ込んだためその後を追ってそのまま・・・」

武将「救援に向かわれた陰陽師の方々もみな戻っては来ませんでした・・・」

絵里「そう・・・」

絵里(結果的に鬼を利用して城を落とすことになってしまったのね)

絵里(でもあれだけの術の使い手である最強の陰陽師がそう簡単に死ぬとは思えない)

絵里(ほんの少しでも生きている可能性があるのなら・・・)
273: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:20:11.38 ID:ftgcJHIs.net
武装解除した北条の兵達が投降し、小田原城の本丸には織田の本陣や城内の各所から兵達が集結していく
絵里は主な武将達を集めると希が鬼との戦いで行方不明であることを告げた
海未とことりのふたりは複雑な表情をしていたが、絵里は構わずこう続ける

絵里「でもね、北条希が死んだと決まったわけではないの・・・だから私が助けに行くわ!」

海未「それなら私も行きます、当主が戻ることで再び北条と戦になるかもしれませんが・・・このままにしておくことはできません」

凛「絵里ちゃんが行くなら当然、凛も一緒に行くよ!」

絵里「ふたりともありがとう・・・ことりと花陽には念のため小田原城の守りを任せるわね」
274: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:20:50.70 ID:ftgcJHIs.net
ことり「私と花陽ちゃんは自分で戦うタイプじゃあないもんねっ」

花陽「無事に帰ってきてね・・・」

絵里「だいじょうぶよ、最強の武士に最高の忍がお供してくれるんだもの」

絵里「それじゃあ、行ってくるわね」

絵里はあらかじめ、北条の武将に希がいると言う洞窟への案内を頼んでいたらしく
その武将に一声かけ海未と凛と共に出発して行った
275: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:21:54.71 ID:ftgcJHIs.net
ことり「もしこれが北条の罠だとしたら・・・希ちゃんって相当の策士だよねっ」

ことり「難攻不落のお城を渡してまで、敵の総大将を誘き出しちゃうなんて♪」

花陽「い、いくらなんでもそれは・・・だってだって、総大将自ら助けに来る保障なんてないよぉ・・・」

ことり「普通だったらね、でも希ちゃんには陰陽術じゃない不思議な力があるって聞いたことがあるんだぁ」

花陽「えぇ〜、それって・・・絵里ちゃん達本当にだいじょうぶなの?」

ことり「どうだろうねぇ・・・でも例え罠だったとしても、なんとかしてくれるとことりは思っちゃいますっ!」

花陽「それは・・・うん!そうだねっ」

ことり「それじゃあことり達は、このお城を守るために部隊の編成をいろいろ変えなきゃだね」

花陽「みんなが戻ってきた時のために、頑張るよ」
276: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:23:16.26 ID:ftgcJHIs.net
          −−−−−−−−−−


北条の武将に案内された場所は薄暗い森の中の洞窟だった
人が入るには苦労しないほどの大きさはあるが、多くの兵達を率いて進めるほどではないようだ

絵里「こ、ここはその洞窟なのね・・・わかってはいたけど中はその・・・真っ暗・・・よね?」

凛「なに当たり前のこと言ってるにゃ」

海未「急がないと手遅れになるかもしれません、行きますよ」

落ち着きのない絵里の様子を海未と凛は疑問に思いつつも、用意していた松明を手に洞窟へと入っていく
277: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:25:55.76 ID:ftgcJHIs.net
絵里「ちょ、ちょっと待って・・・置いて行かないでよぉ・・・」

あわてて絵里も松明を付けふたりの後を追った
北条の武将には連絡係として入り口に留まってもらうことになっていた

松明の明かりのみに照らされた薄暗い洞窟の中を3人は寄り添いながら進んでいく
正確には絵里が海未と凛のふたりにぴったりくっついていたのだが

凛「絵里ちゃん、ちょっと歩きづらいよ・・・」

海未「私も・・・決して嫌なわけではないのですがそこまで近づかれるよ」

絵里「な、なに言ってるのよ・・・3人でこうして死角を無くしながら歩かないと!い、いつ鬼がでるかわからないのよ!!」
278: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:26:36.88 ID:ftgcJHIs.net
凛「・・・ひょっとして絵里ちゃん、怖いの?」

絵里「え、ええ〜?な、なんのことかしら?」

凛「やっぱりそうだ!、暗いところが怖いなんて絵里ちゃんも可愛いところがあるにゃ〜」

絵里「わ、私は、怖いなんて・・・ひ、一言も言ってないわよ」

海未「絵里、誰にでも苦手なものはあります・・・恥ずかしがることはありませんよ」

絵里「うぅ・・・海未まで、こんな時にふざけるのはやめなさいよぉ・・・」

そんな会話をしながら洞窟を進んでいく3人だったが、ふいに凛が口元に指を当てて静かにするよう促した
279: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:29:07.42 ID:ftgcJHIs.net
凛「なにか聞こえる・・・こっちだよ!」

凛が先頭に立ち、警戒しながらも足早に進んでいく
しばらくすると少し開けた場所に出た

そこはおそらく希の術の一部と思われる明かりに照らされており、無数の鬼の死骸と北条の陰陽師らしき亡骸が転がっていた
絵里は思わず叫びそうになるのをなんとか涙目で堪え、その奥で戦っている異形の姿の鬼ミナモトと武士の格好をした女性の姿を見つけた
その女性は鬼の腕に掴まれ、今にも潰されそうになっている

絵里が動こうとするよりも早く、海未が瞬時に間合いを詰めミナモトの腕を斬りつけた
ミナモトは突然の乱入者にも動じず、女性を握ったまま飛び退き海未から距離を取る
280: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:30:43.30 ID:ftgcJHIs.net
海未「浅かったですか・・・」

海未が悔しそうに呟きながらも次の一撃を加えるために近づこうとする
しかしその間にミナモトは渾身の力を込め女性を握り潰してしまう
女性はミナモトの腕の中で光の粒になって消えてしまった

絵里(なるほど、あれも式神だったってわけね・・・)

希「くっ・・・」

咄嗟に声のした方を見ると、北条希らしき人物が膝をついて苦しそうにしていた
目立った外傷はないようだが、絵里達が来るまでずっと鬼と戦い続けていたのであろう
その表情は苦悶に満ちていた
281: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:32:52.58 ID:ftgcJHIs.net
絵里「凛っ、あなたは彼女を私の後に下がらせて」

凛「了解にゃ!」

凛が素早く希の下へかけより、その体を支えてこちらへ戻ってくる
その間にも海未はミナモトへ重く鋭い攻撃を仕掛けていたが、鬼であるミナモトには海未の剣術は少々相性が悪いようだった

しかしミナモトの攻撃を海未は的確に避け、あるいは受け流し、海未の体にはかする気配すらなかった
絵里もなんとか海未に加勢しようとするのだが、海未のあまりの動きにかえって邪魔になってしまうことがわかっているため、ただ見守ることしかできなかった

希「あかん・・・あのままじゃ・・・」

凛に体を支えられながらもミナモトと海未の様子を見ていた希が呟く
282: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:34:37.56 ID:ftgcJHIs.net
希「あのクラスの鬼の体力は無尽蔵なんよ、いくら高名な上杉海未ちゃんでも・・・相手が悪い」

希「せめてミナモトの動きを止められたら・・・」

絵里「アイツの動きを止めればいいのね?」

希の言葉を聞き、絵里はカオスを構える

絵里「海未っ!交代よ!!!今すぐ私の後に下がって」

そう叫ぶと絵里はミナモトへ向かって突っ込んでいき
絵里の声に素早く反応した海未とすれ違うと・・・
283: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:35:03.43 ID:ftgcJHIs.net
絵里「エリチあたたーーーっく!!!!!」ドッカーーーン

ミナモトの頭上目掛けてカオスの力を放った
ズズズズズズズズズ・・・
ミナモトの上には無数の瓦礫が降り注ぎ、その姿は完全に埋もれてしまう

凛「相変わらず無茶苦茶にゃ〜、凛たちまで生き埋めになったらどうするつもり?!」

絵里「あはは、ちゃんと計算して撃ったから平気よ・・・たぶんね」

海未「まったく、絵里が言うと真面目なのだか適当なのだかわかりません・・・」
284: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:36:22.08 ID:ftgcJHIs.net
希「・・・・・・・・・来るっ!」

希が声を上げるのと同時に、瓦礫の下からミナモトの腕がにゅっと伸び、その腕を支えに全身を起こした

凛「しぶとい奴にゃ〜」

海未「あれだけやっても大したダメージがあるようには見えませんね・・・」

絵里「ええ、でも・・・時間稼ぎには十分だったでしょ?」

希「そうやね、ミナモト・・・これでお終いやん!」

そう叫びつつ希はそれまで集中して力を込めていたお札を何枚か構え、それをピッっとミナモトの方へ向ける
ミナモトの全身が光に包まれ、異形の者に似つかわしくない安らかな表情で消えていった
285: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:37:46.96 ID:ftgcJHIs.net
希はそれらのお札を、懐から取り出した小さな木箱に貼り付けると何かを唱える
すると箱が一瞬光り、希はそれを確認すると、再び箱を懐にしまった

希「ふぅ・・・いつもやったら式神に時間を稼いで貰うんやけど」

希「まさか鬼の巣に誘き出されるとは、流石のうちもこれだけの数はキツかったんよ」

海未「今のが北条家に伝わる封印の奥義と言うわけですね」

希「うん・・・普通の鬼なら刀や槍でも倒せるんやけど」

希「ミナモト、さっきの鬼クラスになると普通の手段じゃ再生力に追いつけないやん」

希「だから封印!」
286: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:38:22.02 ID:ftgcJHIs.net
希「あ、お礼を言うのが遅くなっちゃった、助けてくれてありがとう」

希「海未ちゃんに、織田の異人さんに・・・にゃ〜にゃ〜言うから猫ちゃんやね!」

凛「凛は猫ちゃんじゃないにゃ〜」

絵里「ふふっ、またにゃ〜って言ってるわよ」

絵里「私の名前は絵里、よろしくね北条希さん♪」

絵里(改めて見ると、とっても可愛い子ね・・・ハラショーだわ!)
287: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:38:57.15 ID:ftgcJHIs.net
希「絵里・・・うん、じゃあうちはエリチって呼ばせて貰うやん」

絵里「あら奇遇ね、私小さい頃はかしこいかわいいエリーチカなんて呼ばれていたの」

凛「かしこい・・・?」

海未「絵里の場合かわいいと言うよりは・・・」

絵里「え?え?・・・」

希「あはは、なんか織田はみんな楽しそうでええなぁ」
288: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:39:38.74 ID:ftgcJHIs.net
希「それにエリチ、最初にここに来たとき怖がってたやろ?」

絵里「な、なんのことかしらぁ?」

希「目がウルウルしてたん、バッチリ見えてたんよね」

希「織田の総大将やってるくせに鬼が怖いなんて・・・エリチはお子様やなぁ」

絵里「初対面なのになんでそんなに苛めてくるのよぉ・・・」グスッ

希(アカン・・・めっちゃ可愛いやん♪)
289: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:40:19.74 ID:ftgcJHIs.net
希「ごめんごめん、エリチが可愛いからつい苛めたくなっちゃうんよ・・・」

そういうと希はそっぽを向いた絵里に後ろから抱きつく

絵里「きゃっ・・・ちょっと希?」

希「いいからいいから・・・」ナデナデ

絵里(あぁ・・・可愛い女の子を可愛がるのも良いけど・・・甘やかして貰うのもありだわ!)

希(ふふふ、すっかり油断しとるね・・・)
290: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:41:26.95 ID:ftgcJHIs.net
希「隙ありー!わしわしするやん」ワシワシワシワシ

絵里「ちょ、ちょっといきなりはダメよ・・・しかもこんなところで・・・」

凛「・・・いきなりじゃなかったらいいのかにゃ〜」

海未「は、は、は、破廉恥です!!!!」

希「あはは、エリチのはかなりのもんやね!」

希「それじゃあそろそろ出よっか、これ以上ここに居たら誰かさんがまた怖がってしまうもんね」

絵里「だ、だから怖くなんかないってば!!!」
291: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:42:08.71 ID:ftgcJHIs.net
希「うちは誰かさんとしか言ってないんやけど〜」

絵里「う〜・・・希といるとペースが崩されっぱなしだわ・・・」

絵里「はっ!?そうだ・・・ねえ希」

希「ん〜?」

絵里「こんなに和気藹々としているけど、地上に出たら私達・・・また戦うことになるのかしら?」

希「・・・エリチ達はなんでここに来てくれたん?」
292: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:43:30.59 ID:ftgcJHIs.net
絵里「それはもちろん、鬼と戦う陰陽師であるあなた達を見捨てることはできないからよ」

絵里「結局助けられたのは希ひとりだったけれど・・・」

希「それはエリチのせいやない、うちの力が足りひんかったから・・・」

絵里「ううん、それも違うわ・・・全ては鬼のせいでしょう?」

希「エリチ・・・」
293: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/27(水) 09:44:37.98 ID:ftgcJHIs.net
希「質問に答えるね・・・戦うことにはならないよ」

希「織田が・・・エリチ達が人々を鬼から守る手助けをしてくれると約束してくれるならね」

絵里「もちろんよ!なんと言っても私達は平和のために戦っているんだから」

希「平和のために戦うって、エリチはやっぱりおもろいこと言うやん」

希「でもそういうことなら、うちもこれからは協力する!」

絵里「希・・・ありがとう」

地上に出た絵里達は小田原城へと向かい、そこで改めて希は織田に降伏することを宣言
相模を始めとする関東一帯は織田の領地となった
304: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:47:11.85 ID:FNHc5kQb.net
数日後、甲斐の内政を安定させた穂乃果も合流
絵里達はいよいよ東日本最後の勢力となった奥州の独眼流家について話し合っていた

〜相模、小田原城〜

絵里「海未は前に北条と独眼流はどちらも特殊な勢力と言っていたわよね?」

海未「はい、実は日本には古くから、妖怪と呼ばれる人に良く似た種族が住んでいるのです」

絵里「よ、妖怪?鬼だけでなくそんなものまでいるなんて・・・」

希「ううん、鬼と妖怪は全然違うんよ」

希「鬼はみんな例外なく人に敵意を持って襲ってくるけど、妖怪は人と共存してた時期もあるん」
305: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:48:13.25 ID:FNHc5kQb.net
海未「その通りです、小さな争いはあれど人と妖怪は長い間平和に暮らしていたのです」

海未「しかし、ある日突然妖怪の王を名乗る存在が現れ、日本中の妖怪を集めて人に対して宣戦布告しました」

海未「当時から日本は今のように様々な大名が覇権を争っており、人は妖怪相手に一丸となって戦うことができず次第に追い込まれていきました」

希「そんな時に、当時奥州を治めていた独眼流家の当主、『独眼流政宗』が妖怪の王に一騎打ちを挑んで見事に討ちとったやん」

希「そして残った妖怪達をみんな奥州に集めて、自分が新たな妖怪の王となることで人と妖怪の争いを治めたんよ」

絵里「つまり独眼流は妖怪の勢力ってことなのね」
306: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:48:49.33 ID:FNHc5kQb.net
絵里「・・・政宗は妖怪の力を使って日本を支配しようとはしなかったのかしら?」

海未「ええ、奥州を平定するまでは身内にも容赦のない残忍な性格だったらしいのですが」

海未「おそらくその際に様々なことがあったのでしょう、奥州平定後は他国への侵攻にはあまり積極的ではなかったようです」

穂乃果「ふわぁー、海未ちゃんって政宗さんの事すっごい詳しいんだね!」

海未「へ?」

希「うんうん、政宗の性格なんてうち全然聞いたこともなかった」
307: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:49:33.48 ID:FNHc5kQb.net
海未「そ、それは、政宗様は剣豪としても有名な方なのです!武士として憧れを持つのは当然の事です!」

絵里「憧れねぇ・・・海未にそこまで言わせるなんて少し妬けるわね」

海未「あくまで武士として、ですからね!!」

穂乃果「でも、今の奥州の当主は謎の人物なんだよね?」

海未「妖怪の国となった後の奥州は、他国との交流もほとんどありませんから」

絵里「妖怪の国と謎の大名・・・とても不気味な感じがするわ・・・」

ことり「だったら奥州を攻める前に、降伏するようにお手紙を書いてみたらどうかなぁ?」
308: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:52:42.52 ID:FNHc5kQb.net
絵里「手紙を?」

ことり「うんっ、素直に応じてくれるとは思えないけど、文面から人となりが読み取れちゃうかも!」

絵里「なるほど、少しでも相手の事を知っておくべきだものね」

絵里「それじゃあ早速書いてみるわ・・・もしかしたら妖怪達と戦わずにすむかもしれないし」

こうしてその日は解散
絵里は自分達が平和のために戦っていること、天下統一を成し遂げるためには独眼流の協力が必要であることなどを丁寧に書いた手紙を使者に持たせ奥州へと送り出した

それからさらに数日後、奥州からの返事を手に使者が戻ってきた
絵里がその手紙を開いてみると、そこにはただ一言だけ書かれていた

手紙『お断りします』
309: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:53:32.07 ID:FNHc5kQb.net
          −−−−−−−−−−




絵里達が奥州へ出陣した日の深夜、小田原城の宝物庫に影が現れる
その影は上杉、武田の城で行ったように瓢箪を見つけ出すと割ってしまった

???「いよいよあと一つ・・・」

その影はまた音もなく消えていく
310: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:55:58.20 ID:FNHc5kQb.net
絵里率いる織田軍の奥州への侵攻はかつてないほど順調だった
なぜなら妖怪達は織田軍への迎撃も砦や陣地の防衛も一切せずに、絵里達人間を見つけると近寄ってきていたずらをしては満足して帰っていくからであった

人と他の生物の特徴が合わさったような見た目の妖怪達に、絵里は最初は驚いていたが他のみんなはそんな妖怪達と次第に仲良くなっていく
そんなわけで両軍の被害は全くないまま、絵里達は奥州の最奥にある独眼流家の城へと到着していた

〜奥州、独眼流の城〜

凛「みてみて絵里ちゃん!この狸みたいな妖怪さん凛が背中に座ってあげると、とっても喜んでくれるんだよ!」

ことり「こっちの蜘蛛っぽい妖怪さんも、とっても可愛いよぉ」

ふたりは特に仲良くなったらしい妖怪達と楽しそうに遊んでいる
311: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:56:50.91 ID:FNHc5kQb.net
少し離れた場所では単眼の可愛らしい妖怪の女の子と海未が政宗について熱く語り合っている様子が見えた
別の場所では花陽が尾が9つある綺麗な狐っぽい女性の妖怪にいろいろアドバイスを貰っている

絵里「ねえ希・・・私達って奥州へ戦をしに来たのよね?」

希「平和にここまで来れたんだしむしろ良いことやん」

絵里「それはそうなのだけれど・・・」

希「きっと妖怪達も長い間人間に会えなくて寂しかったんやない?」
312: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:57:27.59 ID:FNHc5kQb.net
希「うちらが最初にいたずらで驚かされた時の妖怪達のあの楽しそうな顔、悪意があるようには見えなかったんよ」

絵里「でもこのまま進んでいって、はたして独眼流家の現当主は私達に従ってくれるのかしら?」

絵里「今はあんなに親しそうにしているあの子達だって、もし当主が討たれたらどうするか・・・」

希「とりあえず会ってみるしかないんじゃない?」

希「あの手紙の内容だと素直に言う事を聞いてくれるとは思えないけど」

希「会って話せば気持ちも変わるかもしれないやん♪」

絵里「そうね・・・みんな、そろそろ先に進むわよ!」
313: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 22:58:53.95 ID:FNHc5kQb.net
絵里がそう声をかけ、先頭に立って城内を進んでいく
城内の妖怪達も絵里達に敵意はないようだったので、他の兵達には外で待機して貰っていた
しばらく進んでいくと楽器の音色と歌声が聞こえてくる

絵里「あら、この音ってもしかしてピアノかしら・・・」

凛「ピアノ?」

絵里「ええ、大陸の方の楽器なのだけど、とっても高価なものなのよ」

希「奥州では昔、金がたくさん採れたみたいだから、それで大陸の方から取り寄せたんやろね」
314: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:00:11.22 ID:FNHc5kQb.net
絵里「敵軍が攻めてきているって言うのに暢気にピアノを弾いているなんて・・・」

絵里「でも、すごく上手だわ・・・聞いたことのない曲だけど、とっても綺麗な音色ね」

そう言いながらもピアノの音がする方へと進んでいくと、城内の雰囲気とは合わない小さめのホールのような場所に辿り着いた
絵里達がその場所に入ると、ピアノを弾いていた女性がその手を止め立ち上がった

真姫「とうとうここまでやって来たのね」

真姫「私は独眼流真姫、めんどうだけど相手してあげるわ」

真姫は敵に囲まれていると言うのに余裕そうに髪をクルクルもてあそんでいる
315: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:02:25.89 ID:FNHc5kQb.net
絵里「・・・ハラショー」

そんな真姫の姿を見て絵里が思わず呟く

絵里(とっても綺麗な子だわ・・・)

真姫「それで、そっちの代表者は誰なのよ?」

絵里「代表者?」

真姫「一騎打ちするんだから当然でしょ、まさか卑怯にも全員でかかってくるとは言わないでしょうね?」

絵里「なるほどね・・・政宗に倣って最後は一騎打ちで決着を付けようってわけね」
316: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:03:34.98 ID:FNHc5kQb.net
真姫「当然でっしょー、っていうか戦ってそういうものじゃないの?」

絵里「何か勘違いしてるみたいだけど・・・良いわ、私が相手よ!」

真姫「あなた大陸の人でしょ?なんであなたが代表なのよ」

絵里「なぜって、私が織田の総大将だもの!」キリッ

真姫「織田の総大将・・・じゃあ、あのなっがい手紙を寄越したのもあなたなのね」

真姫「日本の平和だか天下統一だか知らないけど私には関係ありませんから、勝手にやっててよね」
317: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:04:12.93 ID:FNHc5kQb.net
絵里「関係ないって・・・そんな言い方・・・」

真姫「とにかく、奥州が欲しいのなら私と一騎打ちよ」

そう言って真姫は傍に置いてあった刀を掴み上げ一気に引き抜く
その場の空気が緊張したものへと変わる

絵里「何を言っても無駄なようね」

絵里はひとり前に出てカオスを構えると真姫と対峙した
318: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:05:07.58 ID:FNHc5kQb.net
真姫「・・・ハッ!」

真姫が素早く間合いを詰め絵里に斬りかかる
その動きはとても美しく、太刀筋に一切の乱れがなかった
初撃を絵里にかわされた後も真姫はすかさず二の太刀、三の太刀と浴びせ続ける

凛「綺麗な剣術だね〜」

海未「ええ、独眼流式なのでしょうがとても完成度の高い型ですね」

花陽「え、絵里ちゃんはだいじょぶなの〜?」

海未「おそらく心配はないかと・・・」
319: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:06:16.43 ID:FNHc5kQb.net
真姫の攻撃に始めは防戦一方の絵里だったが、すぐにあることに気づく

絵里「ねえ真姫、あなた・・・」

真姫の刀を受けながら絵里が口を開いた
しかし真姫はそれに答えることはなく、すかさず次の一撃を繰り出そうとする

絵里「ひょっとして実戦は初めてなんじゃないかしら?」

その言葉に動揺したのか、真姫の斬りつける刀がわずかに鈍った
その隙を見逃さず、絵里はすかさず真姫の刀を横に払うとそのままその腕を掴み刀を落とさせてしまう
320: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:07:02.41 ID:FNHc5kQb.net
絵里「勝負あったわね・・・」

真姫「っ・・・!は、はぁ?イミワカンナイ」

真姫「私はまだ生きてるでしょ、一騎打ちはどちらか一方が死ぬまで決着は付かないんだから!」

絵里に腕を掴まれたまま真姫がジタバタと暴れ始める

絵里「ふーん、そういう事を言うのね・・・」

真姫「さ、さあ!奥州が欲しいなら私を殺してみなさいよ」
321: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:08:07.07 ID:FNHc5kQb.net
絵里「いやよ、私はあなたみたいな綺麗で可愛い子を傷つけたくはないの」

絵里「それよりも・・・」

絵里はいたずらっぽく笑うと

絵里「あんまり暴れるとチュウしちゃうわよ?」

真姫「ヴェエエ!?い、いきなり何言い出すのよ!!!」

ますます暴れる真姫だったが、絵里は構わずどんどん顔を近づけていく
322: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:08:56.75 ID:FNHc5kQb.net
真姫「ヒッ・・・わ、わかった、私の負けでいいわよ!!!」

真姫「だ、だから今すぐ離して・・・」

・・・・・・・・・・チュッ

絵里「ふふっ♪それじゃあ奥州と・・・あなたは頂くわね」

花陽「ふわぁ〜///」

ことり「綺麗なふたりだと絵になるねぇ」

花陽とことり、そしていつの間にか集まっていた妖怪達が一斉に盛り上がる中

真姫「・・・・・・・・・」プシュー

真姫は顔を真っ赤にして気絶してしまった
こうして絵里は真姫との一騎打ちに勝利し、奥州を織田のものとした
323: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:09:40.90 ID:FNHc5kQb.net
          −−−−−−−−−−




絵里達が奥州へ侵攻しているころ、西日本でも動きがあった
本州の西、中国地方の覇権をめぐり対立していた毛利氏と大内氏との間に大きな戦が起こったのだ

毛利にこ「にっこにっこにー♪」

にこ「あなたのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤にこにこ〜♪にこにーって覚えてラブにこ〜☆」

毛利軍『うぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!』

毛利軍『にこにー!!!!!にこちゃーん!!!!!!』
324: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/04/29(金) 23:10:40.49 ID:FNHc5kQb.net
毛利にこ、安芸に本拠地を置く毛利氏の大名である

数年前から始めた領内でのアイドル活動により、領民からの人気が絶大なだけでなく
その活動を見るために他国から移住する者、そして毛利軍に仕官する者が後を絶たず一気にその勢力を伸ばしていた

しかし小柄でかわいらしいその見た目とは裏腹に、毛利軍の作戦は常にシンプルだった

にこ「それじゃあみんな!にこの為に〜、突撃するにこ〜!!」

毛利軍『うぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!』

毛利軍の全軍が大内軍の陣へと突っ込んでいく、無謀にも見えるその作戦だったが結果は毛利の圧勝だった
にこの激励により毛利軍の指揮は最高潮となっており、またそれが大内軍の動揺も誘ったのだろう

この戦の大敗がきっかけとなり大内氏は滅亡、中国地方は毛利氏の支配下に置かれることとなった
330: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:48:53.97 ID:6OsevzCF.net
奥州を手に入れたことにより、東日本全てを勢力下においた絵里達織田軍は、尾張に戻るために行軍していた
その中には凛やことりが仲良くなった狸や蜘蛛を始め、人間に興味があるらしい妖怪達の姿があった

絵里「それじゃあ奥州の妖怪達もみんな、織田の勢力下に入ることを納得してくれたのね?」

真姫「そうね、ただ妖怪の生活は人とはかなり違うものだから」

絵里「直接人が統治するよりは、ある程度自由にしておいた方が良いってことか・・・」

真姫「ええ、私達独眼流家の代々当主も妖怪の王という立場ではあったけど」

真姫「実際に妖怪達をまとめていたのは妖怪の長である九尾の狐さんなのよ」
331: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:49:51.14 ID:6OsevzCF.net
真姫「まあ私が何か命令することがあれば、みんな素直に聞いてくれてたけど」

絵里「ふーん・・・それで妖怪達は私達織田軍を撃退しようとせず、からかって遊んでいただけだったのね?」

真姫「さぁね、どうだっていいでしょそんなこと」

絵里「ふふ・・・真姫は今のままでも十分綺麗だけど、素直になったらもっと可愛くなるのになー」

真姫「もうっ!いちいちそういう反応に困ること言わないでよ・・・」
332: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:50:15.42 ID:6OsevzCF.net
凛「あー!また真姫ちゃんが真っ赤になってるにゃ〜」

海未「絵里、あなたという人は・・・行軍中でも見境なしですか」

希「あはは、エリチは昼間でもお盛んやね」

少し離れたところで楽しそうに話していた三人がいつの間にか傍に来ていた

希「そういえば真姫ちゃん」

真姫「え・・・な、なにかしら?」
333: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:50:44.69 ID:6OsevzCF.net
希「うちらが奥州のお城に行ったときに弾いてた曲ってなんて名前なん?」

海未「私も気になりますね、とても綺麗な曲でしたから」

希「大陸の方の曲かと思ったけど、エリチも知らなかったみたいやん」

真姫「ああ、あれは私が作った曲なのよ」

真姫「名前は・・・特に決めてないわね」

絵里「ええ?!真姫、あなた作曲ができるの?」
334: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:51:25.45 ID:6OsevzCF.net
真姫「当然でしょー、パパに貰ったピアノを子供の頃から毎日弾いてたんだから」

真姫「あれくらいの曲を作るなんて簡単なことよ」

絵里「ハラショー・・・」

希「パパに貰ったピアノかぁ・・・だからあれも尾張に持って行くんやね?」

真姫「大切なものだもの、絶対傍に置いておきたいの」

希「でも真姫ちゃんの荷物の多さ、まるで嫁入りするみたいやなぁ」

真姫「それは!・・・キスなんてされちゃって、もし子供ができちゃってたら責任とって貰わないと///」
335: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:52:01.80 ID:6OsevzCF.net
絵里「えっ?」

凛「はっ?」

海未「おや?」

真姫「ちょっとエリー『えっ?』ってなによ!」

絵里「あ、いや・・・それは・・・その・・・ね・・・」

希(一騎打ちの時みたく、また何か勘違いしてるみたいやね)

希(まあ、おもしろそうだからうちは黙っておくやん♪)
336: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:52:42.55 ID:6OsevzCF.net
          −−−−−−−−−−




〜尾張の城〜

絵里達が尾張へと帰還すると相模から先に戻っていた穂乃果と、雪穂、亜里沙の三人が出迎えてくれた

穂乃果「うわぁー、この子が独眼流の当主の真姫ちゃん?」

穂乃果「とっても綺麗な子だね!」

真姫「あ、ありがと・・・」

雪穂「長旅おつかれさまです!はじめましての方もいますね、私は穂乃果の妹の雪穂といいます」

雪穂「お姉ちゃんと亜里沙と三人でお菓子をたくさん作ったので、良かったらみなさんで食べてくださいね」
337: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:53:19.89 ID:6OsevzCF.net
亜里沙「うわわわわ、お姉ちゃんがこんなに大勢の可愛い子や綺麗な子と一緒だなんて・・・ハラショー・・・」

絵里「まったく・・・まずはみんなに挨拶でしょう?」

絵里「海未と凛はもう知ってるけれど・・・この子は私の妹の亜里沙よ」

亜里沙「亜里沙です!みなさんよろしくお願いします」ペコリ

絵里(あら?てっきり海未にまた『お姉様〜』なんて言い出すかと思ったのに・・・)

絵里(ああ、今日は雪穂ちゃんもいるものね)
338: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:54:41.00 ID:6OsevzCF.net
ことり「雪穂ちゃんと亜里沙ちゃん、ふたりともとっても可愛いねぇ〜」

希「エリチにこんな可愛い妹がおったんやね・・・ハッ!?」

希「ま、まさかエリチ・・・実の妹にまですでに・・・」

絵里「いくら私でもそんなことしないわよ!!!」

花陽「今までの絵里ちゃんの行動を振り返ると、説得力が全然ないような・・・」

絵里「わ、私花陽にまでそんなイメージ持たれてるの?!」

花陽「う、うん・・・」

そんな会話をしながら、一同は穂乃果達の作ってくれたお菓子を食べ、しばらくゆっくりした時間をすごしていた
339: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:55:16.15 ID:6OsevzCF.net
絵里「これで天下統一までは後半分か・・・」

穂乃果「そうだね・・・絵里ちゃん、ここまで本当にありがとう!」

穂乃果「そしてこれからも、よろしくお願いします」

絵里「穂乃果もありがとう、私は戦をするだけで、他の事はみんなあなたに任せっきりだものね」

穂乃果「絵里ちゃんは穂乃果の代わりに戦ってくれてるんだもん、それくらい当然だよ」

絵里「・・・ねえ穂乃果」

穂乃果「なあに?絵里ちゃん」
340: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:56:15.10 ID:6OsevzCF.net
絵里「織田が天下統一を成し遂げて、日本が平和になったら・・・あなたは何がしたい?」

穂乃果「平和になったら・・・やりたいこと?」

絵里「私はね、日本中の可愛い子と仲良くなることが目標なの」

絵里「そのためにはやっぱり平和が一番じゃない?だからあの日あなたのお願いを受け入れた・・・」

穂乃果「あはは、絵里ちゃんらしいね」

絵里「ふふっ・・・穂乃果ならそう言ってくれると思ってたわ」

穂乃果「・・・私のやりたいことかぁ」
341: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:56:55.08 ID:6OsevzCF.net
絵里「いま焦って答えを出さなくても良いのよ・・・」

絵里「でも、日本が平和になったらそれで終わりではないのだから・・・具合が悪くなったらすぐに休むようにしなさい」

穂乃果「絵里ちゃん・・・気づいてたの?」

絵里「なんとなくね・・・最近会うたびに少しずつ、どこか落ち込んでいるような気がするなって」

穂乃果「・・・体の方はむしろ良くなってきてるんだけどね」

穂乃果「昔から時々突然意識がなくなって、自分でも気づかないうちに知らない場所にいることがあったんだけど」

穂乃果「最近はそれが頻繁に起こるようになって・・・」
342: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:57:29.22 ID:6OsevzCF.net
穂乃果「なんだか自分じゃない自分に、体を乗っ取られてるんじゃないかって・・・」

泣き出しそうになる穂乃果を絵里は優しく包み込む

絵里「だいじょうぶよ・・・」

絵里「もしも穂乃果がそんなことになったら、私が必ず元に戻してあげるから」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」

穂乃果「うん、きっと大丈夫だよね!」

絵里の腕の中で涙を拭った穂乃果はいつもの笑顔に戻っていた
343: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:57:58.49 ID:6OsevzCF.net
          −−−−−−−−−−




絵里達が尾張に戻って数日後、織田軍は再び動き始める
まず南の伊勢、そこからさらに大和と紀伊を立て続けに攻め、ことごとく織田の領地へしていった
しかしその間に西の大国である毛利も、播磨や丹波を次々に攻め落とし、織田と毛利は京を挟んで睨み合う形となっていた

〜京、足利の城〜

にこ「にこは〜日本の『センター』、京でライブがしたいだけなのに」

にこ「織田の人達がそれを邪魔しようとしてるにこ」

にこ「だから毛利の兵隊さん達を、護衛のために京に入れさせて欲しいにこ〜」
344: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:58:38.04 ID:6OsevzCF.net
魚人みたいな大名「ほほほ、それは構わんでおじゃるが」

にこ「ほんとにこ〜?足利の大名さんありがとにこ〜」

魚人「しかしその顔でアイドルとは・・・プププ」

にこ「」ピクッ

魚人「朕やこの富柚姫のように美しい者ならわかるのでおじゃるが」

そう言って魚人は隣にいる醜悪な見た目の妹を指差す

魚人「そちのような醜い者では誰も喜ばぬのではないかのう・・・プププ」
345: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:59:06.12 ID:6OsevzCF.net
にこ「ぬぁんですってぇ?!!!」

魚人の言葉に激怒したにこは瞬時に立ち上がり間合いをつめると

にこ「ふんっ!」ドゴーン

魚人を殴って吹き飛ばしてしまった
魚人はそのまま後ろの壁に頭から激突し動かなくなってしまう

にこ「この宇宙ナンバーワンアイドルに向かって醜いだなんて・・・あの世で後悔しても遅いのよ」

あまりの出来事に周囲の者達が呆気に取られていると、にこはすかさず笑顔に戻る
346: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 03:59:32.60 ID:6OsevzCF.net
にこ「いっけな〜い、にこったらついやっちゃったぁ」

にこ「みんなごめんね〜許してにこっ」

足利の家臣「だっ、誰かこの者を捕らえろ!!!」

にこ「はぁ・・・まあこうなったら無理よね〜」

にこ「こんなことなら変に頭使わず、最初から突撃あるのみだったわ」

にこ「さっさと京の近くで待機してる部隊と合流して、こんなとこ制圧しちゃいましょう」

そう呟きながらにこは素手で足利の兵達をなぎ倒し、城を脱出していく
翌日、毛利軍と合流したにこは京へ侵攻、すぐに足利の城を落とし京を毛利の領土としてしまうのであった
347: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:00:30.44 ID:6OsevzCF.net
〜尾張の城〜

絵里「そう・・・京が毛利の手に」

ことり「西日本は九州以外のほとんどが、毛利に取られちゃったってことだねぇ」

凛「でもこれで残りの勢力は毛利と島津だけ、とってもわかりやすくなったよ」

海未「残った勢力が少ないという事は、それだけ相手が強くなっているということです」

海未「これまでのように簡単に決着がつくことはなさそうですね」

穂乃果「でも、長期戦になれば・・・」

希「犠牲者の数も増えるし領民達も困ることになるんよね」
348: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:01:52.37 ID:6OsevzCF.net
花陽「それだけじゃないよ、先日京で行ったにこちゃんのライブの影響は凄まじくて」

花陽「すでに織田領となったはずの、大和や紀伊からも、毛利軍へ仕官する人が後を絶たないとか・・・」

絵里「ライブ?」

花陽「うん、毛利家当主の毛利にこちゃんは、大名でありながらアイドル活動も行っていて」

花陽「その人気は毛利領に留まらず、各地から続々と人が集まるほどなの・・・」

絵里「つまり長期戦になれば、こちらが不利になるのね」
349: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:02:18.84 ID:6OsevzCF.net
ことり「毛利軍の作戦は、いつも突撃あるのみっ!」

ことり「そんなシンプルなものだけど、総大将のにこちゃんは撤退の時期だけは見逃さず」

ことり「危機に陥る前には、いつも軍を引くような戦い方をしてるみたい」

海未「それに毛利にこ本人も、小柄な風貌からは信じられないような、とてつもない怪力の持ち主だと聞いています」

絵里「このまま正面から戦っても厳しそうね・・・何か手はないものかしら」
350: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:02:50.54 ID:6OsevzCF.net
絵里達が連日集まって毛利軍への対策会議を開いているころ
安芸の毛利にこもまた焦っていた

〜安芸、毛利の城〜

にこ「まさか今になって、島津が本州へ動き出す気配があるとはね」

九州では島津氏の統一後、大陸との交易を盛んに行い独自の発展を遂げていた
その技術力や財力などは日本の他の地域を圧倒しており、他国にはない特別な武器などを備えているという
351: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:03:50.88 ID:6OsevzCF.net
普段は自信家のにこであったが、織田と島津両方と争えば長くもたないことは容易に想像できた

にこ「しょうがないわねー」

にこはそう呟くと紙と筆を取り出し、すらすらと何かを書いていった
書き終えたそれを部下に渡すとにっこり笑顔で

にこ「それ、織田の総大将までお願いするにこ」

そう言ってにこは自分の屋敷へと戻っていくのであった
352: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:04:29.55 ID:6OsevzCF.net
          −−−−−−−−−−



数日後、いつものように絵里達が話し合っていると毛利からの使者が来たとの知らせが入る
絵里が直接会い要件を尋ねると使者は一枚の手紙を差し出した

絵里「このタイミングで毛利からの手紙・・・一体なにかしら」

手紙『織田とにこ達毛利で長く争うことは不毛にこ、だから大決戦で一気に決着をつけるにこ』

手紙『日時は10日後、場所は毛利領の平原で行うにこ』

手紙『そ れ か ら 』

手紙『決戦の前の日の夕方には、この宇宙ナンバーワンスーパーアイドルであるにこにーのライブをやるにこ』

手紙『特別に招待してあげるから見に来るにこよ☆』
353: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:04:55.33 ID:6OsevzCF.net
絵里(ハラショー・・・とても一国の主が書く手紙とは思えないわ)

絵里(でも・・・これは願ってもないチャンスよね)

絵里「毛利の使者さん、にこに伝えてくれる?」

絵里「『大決戦もライブも、楽しみに待ってるわ』とね」

使者はその返事を聞くと嬉しそうに帰っていった
354: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:05:20.71 ID:6OsevzCF.net
絵里「さて・・・このことをみんなに伝えて、キッチリ準備をしておかないとね」

絵里(毛利から申し込んできた決戦、もしかしたらなにか罠があるかもしれないけど)

絵里(その時は罠ごと叩き潰してあげる)

絵里(それよりなにより・・・大人気アイドル毛利にこ)

絵里(そのライブに招待客として行けるなんて、本当に楽しみね♪)

絵里「きっとものすっごく可愛い子に違いないわ・・・」
355: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:05:53.04 ID:6OsevzCF.net
9日後、絵里達は織田本軍よりも先行してにこが指定した平原へと来ていた
そこには大きなステージと様々な大陸製の音響装置などが配置されており、ステージの前には大勢のにこファンの姿があった

絵里(ハラショー・・・ここまでの規模だとは思わなかったわ)

こころ「織田軍総大将の絵里様とご一行様ですね?」

絵里(可愛い子だけど・・・いくらなんでも幼すぎるわね・・・)

絵里「ええ、あなたは毛利の方かしら?」

こころ「はい、毛利にこの妹のこころと申します」
356: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:06:22.95 ID:6OsevzCF.net
こころ「絵里様方は招待客ですので、お席の方まで案内させていただきますね」

そう言ってこころは先にたって歩き出す
するとことりがそっと絵里に耳打ちしてきた

ことり「可愛い子だよねぇ、さらっちゃってもいいかなぁ?」

絵里「・・・却下よ」

ことり「えぇ〜・・・絵里ちゃ〜ん、おねがぁい」

絵里「だ〜めっ」
357: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:06:54.92 ID:6OsevzCF.net
絵里達が案内された場所はステージ前広場のちょうど中頃のあたりだった

絵里「あら?てっきり最前列で見られるのかと期待してたのに」

こころ「それはダメです!」

こころ「最前列はいつも応援してくれているファンのみんなのもの」

こころ「たとえ招待客と言えども簡単に譲るわけにはいきません!」

絵里「そう・・・ファンサービスもしっかりしてるのね」

こころ「もちろんです!それでは開演までしばらくお待ちください」

そう言ってこころはペコリと頭を下げるとステージの方へ行ってしまう
その後姿をことりが物欲しそうに見つめていた
358: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:07:32.11 ID:6OsevzCF.net
やがて日が暮れ始め、辺りが薄暗くなってくるとステージがパッっと照らされ音響装置から軽快な曲が鳴り出した
そしてステージ脇から毛利にこが現れると、会場は割れんばかりの大歓声に包まれる

にこ「にっこにっこに〜☆」

観客『にっこにっこに〜!!!!!!!!』

にこ「みんな〜、今日はにこにーのスペシャルプリティーライブに来てくれてありがとにこ〜」

にこ「にこの可愛さた〜っぷりお届けするから、楽しんでいくにこ!」
359: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:08:12.57 ID:6OsevzCF.net
にこ「それじゃあまずは1曲目、いっくにこ〜」

観客『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお』

音響装置から別の曲が流れ出し、にこがそれに合わせて歌いながら踊りだす
周りの観客達も一緒に踊ったり曲に合わせてコールを入れたりと、とても楽しそうだった

絵里も自然に、にこの歌声に合わせて体が動いていた
他のみんなも楽しんでいるようだったが穂乃果だけは真剣に、にこの姿をジッと見つめていた
360: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:08:45.30 ID:6OsevzCF.net
ライブが終わると、再びこころが絵里達の前に現れた

こころ「楽しんでいただけましたか?」

花陽「うん、とっても楽しかったよ!ステージの上のにこちゃん、すっごくキラキラしてて!!」

花陽「私もあんな風にアイドルやってみたいって思ったもん!」

真姫「確かにすごかったわね、私も楽しかったわ・・・ただ曲のセンスはいまいちかもね」

ことり「楽しかったねぇ、でもこころちゃんが歌って踊ってる姿も見てみたかったなぁ」

こころ「わ、私はまだまだ未熟ですから、お姉様と同じステージに立つなんて・・・」
361: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:09:13.46 ID:6OsevzCF.net
ことり「でもでも、いつかはやってみたいって思ってるんだよねぇ?」

こころ「それは、その通りです」

ことり「じゃあこころちゃんがアイドルデビューする時は、このことりお姉ちゃんに衣装を任せてねっ」

ことり「すっご〜く可愛いとびっきりのを作ってあげちゃう!」

こころ「ぅう・・・そ、その時はお願いするかもです」

絵里「ことり・・・こころちゃんが困ってるわよ」

絵里「何か用事があって来てくれたんじゃないかしら?」
362: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:09:47.65 ID:6OsevzCF.net
こころ「そうです!お姉様がぜひみなさんに、ライブの感想を聞きたいと言っておりまして」

こころ「楽屋にお連れしますのでまた着いて来てください」

こころに案内され、絵里達はにこの楽屋へとやって来た
中へ入るとにこが満面の笑みで迎えてくれる

にこ「よく来てくれたにこ」

絵里(ハラショー・・・あの席からじゃあ顔まではよく見えなかったけど)

絵里(小柄な体形にぴったりの満面の笑顔、とびっきりの可愛い子ね)
363: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:10:27.27 ID:6OsevzCF.net
にこ「それで〜、にこのライブがどうだったにこ?」

花陽「はい!すっごく楽しくて、私感動しちゃいました」

真姫「ま、まあ良かったんじゃない」

凛「凛も思わず体が動いちゃったにゃ〜」

海未「あまりこういう文化は馴染みがありませんでしたが、良いものだと思いました」
364: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:10:53.51 ID:6OsevzCF.net
ことり「とってもよかったよぉ、でも次はこころちゃんも一緒に・・・」

希「あれだけ歌って踊って笑顔も崩さず息も切らさないなんて、武将とはいえなかなかできることじゃないやん」

みんなが口々ににこを褒めると、にこはだんだん上機嫌になっているようだった
そんな中絵里と穂乃果だけはジッと黙っていた

にこ「織田の総大将は〜・・・確か大陸の人だったにこね?」

絵里「ええ、私・・・織田軍の総大将絵里よ」
365: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:11:22.14 ID:6OsevzCF.net
にこ「絵里ちゃんは、どうだったにこ?」

絵里「そうね・・・確かに歌は良かったし心に来るものがあったわ」

にこ「うんうん〜」

絵里「でもね、ダンスに関しては・・・素人にしか見えないわ!」

にこ「・・・は?」

希「ちょ、エリチ・・・いきなり何言ってるん?」

海未「そ、そうですよ・・・なにもこんなところで・・・」
366: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:11:48.80 ID:6OsevzCF.net
絵里「私は感想を求められたから正直に答えただけよ・・・」

にこ「・・・今すぐ出て行きなさい」

花陽「に、にこちゃん?・・・」

にこ「あんた達全員いますぐ出て行って!!!」

にこ「決戦は明日と決めた以上、今日は手出ししないであげる」

にこ「一晩じっくり覚悟するのね・・・」

にこの剣幕に圧されて絵里達全員がその場をあとにする
しばらくすると楽屋からはズドン!と何かをぶつける音が響いてきた
367: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/01(日) 04:12:40.50 ID:6OsevzCF.net
花陽「え、絵里ちゃん・・・なんであんなこと、本人の目の前で言っちゃったの?」

希「せやね、いつものエリチらしくないやん」

絵里「ふふ・・・明日になればわかることよ」

ことり「絵里ちゃんは、そっちのパターンで行くんだねぇ」

絵里のはっきりしない答えに、ことりだけは納得がいったようだった
みんなで織田本軍へと合流する途中、穂乃果がポツリと呟く

穂乃果「・・・見つかった、私のやりたいこと」
371: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:17:26.25 ID:n097X/wj.net
翌日、ステージなどが綺麗に撤去された平原には、織田軍と毛利軍が向かい合う形で陣を敷いていた
両軍の総大将である絵里にこ共にそれぞれの陣形の最前線の部隊を率いている

にこ(あの異人、総大将の癖にあんなに前に出て、にこの真似でもしてるつもり?)

にこ(まあなんだっていいわ、あいつだけは必ず私の手で仕留めてやるんだから!)

にこ「にっこにっこにー!」

毛利軍『にっこにっこにー!!!!!』
372: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:18:46.73 ID:n097X/wj.net
にこ「今日は織田との大決戦、にこにーもちょっぴり不安だったけど〜」

にこ「みんなが一緒に戦ってくれるから頑張れちゃうにこ」

にこ「それじゃあそろそろ〜、全軍突撃するにこ〜!」

毛利軍「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

にこは号令と共に真っ先に駆け出し、毛利の大軍も後に続いた
その勢いはすさまじく織田軍の前線はあっという間に壊滅的な被害を受けてしまう
373: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:19:24.35 ID:n097X/wj.net
にこ(今までの相手と変わらないわね、全然たいしたことないじゃない)

にこ(それよりもあの異人は?)

にこが織田の兵達を薙ぎ倒しつつ絵里を探すと、織田軍の後方へと退いていく絵里の姿が見えた

にこ(このにこにーに偉そうなこと言っておいていざ戦が始まったらあわてて逃げ出しちゃって)

にこ(でもその綺麗な金髪が仇になったわね、逃げる時でも目立ちすぎよ)

にこはすぐさま進路を絵里の逃げる先へと向け猛然と進んでいく
それを遮ることのできるものは織田の前線にはすでになかった
374: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:20:29.90 ID:n097X/wj.net
絵里(ふふ・・・見事に追ってきてるわね)

にこの部隊の突撃によって陣形を乱され、前線はすでに壊滅状態にも関らず絵里は微笑んでいた

絵里(ことりの話ではにこは突撃と撤退の天才)

絵里(おそらく本能的に危機を察知する能力が優れているのでしょうね)

絵里(でも、頭に血が上った状態で本能に従って行動することができるかしら?)

絵里(さて・・・そろそろかしらね)
375: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:20:51.54 ID:n097X/wj.net
絵里が周囲より少しだけ小高い場所を通り過ぎた時、ことり達のいる織田軍本陣から合図の音が鳴る
その音を聞いた織田の兵達はにこ達の突撃を防ごうとするのを止め、一目散に逃げていった
そしてにこの部隊が勢いそのままにその場所に差し掛かると、あっという間に透明な壁のようなものに四方を囲まれ動けなくされてしまう

にこ「くっ・・・このっ、なんなのよこれ!」

にこがその手に持った大きな刀で斬りつけるも壁はビクともしなかった

希「時間をかけて張った結界やし、いくらにこっちが怪力でもそれは壊せんと思うよ〜」

希「本来は敵の攻撃を防ぐためのものなんやけどね」

希「エリチが自ら囮になるって言い出した時は驚いたけど」

希「昨日の事といい納得いったわ」
376: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:21:17.49 ID:n097X/wj.net
絵里「本当はもっといろいろ考えていたのよ」

絵里「ただ一言であそこまで怒るとは思っていなかったから私も驚いちゃったけど・・・」

絵里「それだけこの作戦の成功に確信が持てたわね」

にこの部隊が無力化されたことを確認すると絵里と希の陰陽師部隊がにこの元へやってくる

にこ「あんたっ!よくもっ・・・そこで待ってなさい、今すぐ叩き潰してやるからっ!!!」

絵里「ごめんなさい、あなたを素人と言ったことは謝るわ」

絵里「だからこのまま大人しく降伏してくれないかしら?」
377: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:22:09.46 ID:n097X/wj.net
にこ「ふざけないで!そんな上辺だけの言葉っ!」

にこ「それに、にこ達はまだ負けたわけじゃない!!!」

絵里「本気で言ってるの?周りを見てみなさいよ・・・」

絵里はそう言って平原全体を見渡す
にこの部隊は直接指揮を執っているにこが全く諦めていないことでなんとか指揮を保っているようだったが
その他の毛利軍はにこが捕まってしまったことに動揺し、逃げ出すものや織田に投降する者が続出しており
もはやまともな戦にはなっていなかった
378: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:22:35.95 ID:n097X/wj.net
にこ「そんな・・・な、なんで?」

絵里「ここは平原全体を見渡せると同時に周囲からも見える位置だもの・・・」

絵里「あなたが捕まったことはすぐに知れ渡ってしまったのよ」

絵里「毛利軍はアイドル毛利にこと言う存在を全ての支えに戦っていた」

絵里「あなたのカリスマが大きすぎたことが敗因ね」

にこ「それでも私は、絶対に諦めないっ!あんただけは私の手で・・・」

穂乃果「にこちゃん!」

不意に織田本軍と合流した後も尾張へと戻らず、本陣で控えていた穂乃果が現れる
379: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:23:31.43 ID:n097X/wj.net
穂乃果「昨日のライブ、すっごく感動したよ!!!」

にこ「・・・こんな時になによ」

穂乃果「ああいうのを見るのは、私初めてだったんだけど」

穂乃果「お客さんもにこちゃんも、もちろん私達も、みんなすっごい笑顔で」

穂乃果「会場中がひとつになったみたいで、コレだ!って思ったの、だから・・・」

穂乃果「にこちゃん!私のアイドルの師匠になってください!!!」
380: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:24:05.17 ID:n097X/wj.net
にこ「・・・・・・・・・はぁ?」

絵里「穂乃果・・・あなた突然なにを・・・」

穂乃果「絵里ちゃん、前に言ってたよね?天下統一の後にやりたいこと・・・」

絵里「ええ」

穂乃果「穂乃果はね・・・にこちゃんみたいなアイドルになって、日本中を笑顔にしたい!」

穂乃果「みんなが笑顔になって、幸せな気持ちになれば、もう戦が起こることもなくなるでしょ?」

穂乃果「だからにこちゃん!お願いします!!」
381: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:24:33.78 ID:n097X/wj.net
にこ「ダメよ・・・」

にこ「悔しいけど今のにこにはね、まだ日本中の全員を笑顔にするほどの力はない・・・」

にこ「だから・・・師匠になってあげるのはダメ」

穂乃果「そんな、にこちゃんなら今すぐにだって・・・」

にこ「でもね、あんたが・・・いや、あんた達が一緒にやるって言うなら、協力してあげてもいいわ」

穂乃果「にこちゃん!!!」

絵里「・・・あんた達ってもしかして」
382: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:25:31.30 ID:n097X/wj.net
にこ「昨日のライブに来てた8人全員よ!」

にこ「思い返してみれば8人みんなそれぞれ個性があって綺麗だったり可愛い子ばかり」

にこ「私もそろそろソロ活動の限界を感じていたところだし、グループで競い合うのも悪くないんじゃないかしら」

にこ「特にそこの異人!たしか絵里って言ったわよね」

絵里「え、ええ・・・」

にこ「このにこにーのダンスにケチを付けた以上、よっぽど自身があるんでしょうね?」

にこ「いざアイドル活動を始めてみたら、実は踊れませんなんてことになったら本当に承知しないから」ギロッ
383: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:26:10.00 ID:n097X/wj.net
絵里「もう私がアイドルをやることは前提なのね・・・」

にこ「そうと決まったらさっさと出しなさいよ!」

にこ「さっそく今日から特訓開始よ!!!」

希「そんなこと言っておきながら、結界を解いた瞬間エリチに襲い掛かったりせんやろね?」

にこ「なによ、グループの仲間を信用できないっていうの?」

希「うーん・・・エリチ、どうしよっか?」
384: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:26:51.44 ID:n097X/wj.net
絵里「良いんじゃないかしら、とても嘘を言ってるようには見えないし・・・」

絵里「それに他の子達はなんて言うかわからないけど」

絵里「私は穂乃果とにこと一緒にアイドルをやるのも悪くないなって思ってるもの」

希「うちもアイドル・・・やってみたいかも」

絵里「とりあえず私達4人は決まりね」

絵里「凛や海未は説得するのが大変そうだけど・・・まあなんとかなるわよ」
385: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:27:37.73 ID:n097X/wj.net
希「それじゃあ・・・ほいっと!」

希が結界を解くとにこはすかさず絵里の下へ飛び掛っていく

希「ああっ!やっぱり言わんこっちゃない」

そして絵里のおでこに向かってデコピンを一発かますと

にこ「これで勘弁してあげるわ、これからは仲間だから特別よ」

そう言ってにっこり笑うのだった
386: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:28:08.06 ID:n097X/wj.net
          −−−−−−−−−−



毛利にこが降伏したことにより、本州は全て織田の勢力下になった
絵里達はにこによるアイドルレッスンを行いながらも最後の敵である島津との戦の準備を整えていた
その頃穂乃果は新たに織田領となった中国地方の安定のため、安芸にある毛利の城を訪れていた

〜安芸、毛利の城〜

穂乃果「ふぅ・・・これで一通りの仕事は終わりだよね」

穂乃果「言いだしっぺの私がにこちゃんのレッスンに参加できてないけど・・・」

穂乃果「こればっかりは他の人には任せられないし、仕方ないよね」
387: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:28:30.38 ID:n097X/wj.net
数日かけて様々な内政の指示を終えた穂乃果は、部屋へ戻って休むため立ち上がろうとするが・・・

穂乃果(あれ?体が動かない・・・それに声も・・・)

穂乃果(いきなりどうして・・・)

???「ん?・・・どうやら元の人格が目覚めたままみたいだね」

穂乃果(え?私いきなり何言って・・・)

???「まあいいや、パパッと最後の封印を破壊しちゃおう」

そう言って穂乃果は毛利の城の宝物庫へと歩き出す
388: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:29:49.04 ID:n097X/wj.net
穂乃果(そんな・・・私の体・・・本当に・・・)

???「あったあった」

穂乃果は他の城でも見つけた瓢箪を取り出すとそれを叩き割ってしまう

???「これで完全復活!あとはあの剣さえ手に入れれば・・・」

???「ふふふ・・・あの異人は私に気があるみたいだし、利用しない手はないか・・・」

穂乃果(絵里ちゃん・・・助けて・・・)
389: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:30:20.55 ID:n097X/wj.net
〜尾張の城〜

穂乃果「絵里ちゃ〜ん」ダキッ

絵里「穂乃果ぁ!・・・尾張に戻ってたのね」

穂乃果「うん、さっき到着したところ」

絵里「そうなのね、真っ先に会いに来てくれるなんて嬉しいわ・・・」

穂乃果「はやく絵里ちゃんに会いたかったんだもん!」
390: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:30:47.05 ID:n097X/wj.net
穂乃果「それでね・・・今日は絵里ちゃんにお願いがあるの」

絵里「改まってどうしたの?穂乃果のお願いならなんでも聞くわよ」

穂乃果「うん・・・あのね・・・もし良かったら今晩・・・絵里ちゃんのお部屋に行ってもいいかな?」

絵里「・・・・・・・・・へ?」

穂乃果「ねぇ、絵里ちゃん・・・良いよね?」

絵里(こ、これってまさか・・・いつの間にか穂乃果もその気になっていたのね!)
391: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:31:45.67 ID:n097X/wj.net
絵里(今まで全然気づかなかったわ・・・落ち着いて、私はかしこいかわいいエリーチカ・・・ここは冷静に返すのよ)

絵里「えええ・・・ええ、も、もちろん構わないわよ」

穂乃果「うわーいやったー!絵里ちゃんだ〜い好き」

絵里「そ、そ・・・そんなに喜んじゃって・・・わざわざ許可を取らなくっても・・・」

絵里「ほ、穂乃果ならいつでも大歓迎よ・・・」

穂乃果「ふふふ・・・絵里ちゃんありがとー」
392: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:32:32.10 ID:n097X/wj.net
穂乃果「それじゃあまた夜にね!」

穂乃果が去った後も絵里はしばらくその場でボーっとしていた

絵里(・・・・・・・・・ハッ!今のうちにお風呂に・・・いや、いくらなんでも早すぎるわね)

絵里(それよりも部屋をきれいに片付けておかないと)

絵里(それにしても穂乃果がついに・・・えへへ///)

絵里はにやけ顔で自分の部屋へと戻っていった
393: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:33:08.38 ID:n097X/wj.net
その夜、絵里はガチガチに緊張しながら穂乃果が訪れるのを待っている

絵里(そういえば・・・こういうことをするのって初めてなのよね)

絵里(一応何をするかはわかってるつもりだけど・・・)

絵里(ううん、今更不安になってどうするのよ・・・せっかく穂乃果が誘ってくれたのよ)

絵里(私は精一杯やるだけ・・・覚悟は決めたわ!!!)

穂乃果「絵里ちゃ〜ん?入るよ」

絵里「あぅ・・あ、ええ・・・どうぞ・・・」
394: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:33:33.64 ID:n097X/wj.net
穂乃果「おじゃましま〜す」

襖を開け入ってくる穂乃果はいつもと変わらない様子だった

絵里(なによ、私だけ緊張しちゃって・・・)

穂乃果「ふふふ・・・絵里ちゃん、人払いはしてくれた?」

絵里「も、もちろんよ・・・誰かに邪魔されたくはないもの」

穂乃果「ありがとう、絵里ちゃんは優しいんだねぇ」

穂乃果「それじゃあ・・・」
395: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:34:08.72 ID:n097X/wj.net
穂乃果「優しさついでに、いつも大事そうにしてるその剣を私にくれないかな?」

穂乃果「最初の戦の時から気になってたんだ、絵里ちゃんのあの力」

穂乃果「あれはその剣のおかげなんでしょ?」

絵里「あ、あはは・・・気づいてたのね」

絵里「でもこの剣、カオスはおばあさまから頂いた大切なものなの・・・」

絵里「いくら穂乃果の頼みでもコレばっかりは・・・」

穂乃果「そう、じゃあ仕方ないね」

絵里「ごめんなさい・・・」
396: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 03:34:56.63 ID:n097X/wj.net
穂乃果「ううん、いいんだよ!・・・絵里ちゃんを殺して奪うことにするから」

絵里「え?・・・穂乃果?あなた一体何を言って・・・」

???「穂乃果・・・ねえ」

???「私の復活に協力してくれたお礼に教えてあげるね」

絵里「復活?それに協力のお礼っていったい・・・」

???「ふっふっふ・・・今の私は織田穂乃果じゃなくって」

???「織田信長って言うの!」
397: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:42:26.19 ID:n097X/wj.net
信長「私は昔、日本を支配していた魔人だったんだけどね」

信長「ある時人間達に反乱を起こされて、長い戦いの末封印されちゃったんだ」

信長「そしてその封印を守る瓢箪が、織田家を始め当時から有力な家に預けられていたんだけど」

信長「穂乃果ちゃんがまだお母さんのお腹の中にいた頃、うっかり織田の瓢箪が割れちゃってね」

信長「私はすかさず穂乃果ちゃんに取りついたってわけ」

絵里「ま、魔人ですって?・・・やはり日本にもいたのね・・・」

絵里「それに・・・穂乃果が生まれつき病弱だったのも」

信長「うん、私が取りついてたせいかもね」
398: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:43:37.51 ID:n097X/wj.net
信長「それでね、なんとか他の瓢箪を割れるように、他国を攻めるよう穂乃果ちゃんの心に働きかけてたんだけど」

信長「この子ってばそれを変な風に解釈しちゃって、いきなり天下統一なんて夢を見るようになっちゃったんだよねー」

信長「まあ戦に出られないような体だったし、また別の子に取り付けばいっかなーなんて考えてたら」

信長「都合よくあなたが現れてくれて、こうして無事私こと信長は復活できたってわけよ」

絵里「そんな・・・じゃあ穂乃果は?あの子はどこにいったのよ!」

信長「うーん、一応私の中で生きてるんじゃないかな?まあ私がこの体を支配している限り表にでることはないけどね」

絵里「・・・そう、それを聞いて安心したわ」

絵里「つまりあなたを倒せば、穂乃果にまた会えるってことよね!」
399: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:46:31.52 ID:n097X/wj.net
信長「あっはははははは、魔人である私を倒す?そんなの無理に決まってるでしょ?」

信長「さーって、そろそろおしゃべりは十分だし・・・死んでもらうね」

信長が体から衝撃波を放つ、絵里はなんとかカオスでそれを防ごうとするも踏ん張りきれずに弾き飛ばされてしまう

信長「偉そうなこと言ってたわりにあっけなーい」

信長が止めをさすために絵里に近づこうとした時

希「エリチ?!」

希が突然部屋に現れた
400: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:47:08.44 ID:n097X/wj.net
希「占いでエリチに、何か良くない事が起こるって出たから飛んできてみたら・・・」

希「穂乃果ちゃん!いったい何してるん?」

絵里「気をつけて、今の穂乃果は穂乃果じゃないの・・・」

絵里「信長という魔人が穂乃果に取り付いて、体を操っているみたいなのよ!」

希「信長?その名前確か古い書物で見たことがあるような・・・」

信長「北条希・・・かつて私を封印した忌々しいその名を受け継ぐ者・・・」

信長「さきにあなたから片付けてあげる!」
401: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:49:37.57 ID:n097X/wj.net
信長が今度は希へと衝撃波を放つ、希は素早く式神で防御結界を貼りなんとかその攻撃を凌ぐ
すかさず希が反撃に小さな雷をいくつか放つも、信長に届く前に何かに遮られてしまう

信長「ふっふっふ、私達魔人にはあらゆる攻撃が通用しない無敵の結界があるんだよ」

信長「今の希はそんなことも知らないみたいだね」

希「あらゆる攻撃がって・・・そんなんどうしようもないやん・・・」

絵里「いいえ!そんなことないわ!!!」

絵里「結界は私がどうにかするから・・・穂乃果に除霊の術をかけてあげて!」
402: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:51:40.78 ID:n097X/wj.net
希「どうにかって、でもエリチがそう言うんなら・・・」

信長「ふーん、ずいぶん自信があるみたいだけど、どうするのかな?」

信長「興味はあるけど、あんまり時間をかけてもねー」

信長は再び絵里に衝撃波を放つ
しかし一度食らったことでその範囲を悟った絵里はサッとかわすと

絵里「残念だったわね、このカオスはただの破壊兵器じゃなくて・・・魔人と魔王を殺すための武器なのよ!!!」ザシュ

絵里の手に魔人の結界が崩壊する確かな手ごたえが伝わる
403: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:52:18.17 ID:n097X/wj.net
絵里「希っ!いまよっ!!!」

希「準備おっけーやん♪」

希「はらたま〜きよたま〜・・・ハッ!」

希の手からお札が放たれ、信長へと貼り付いていく

信長「そ、そんな馬鹿な・・・魔人である私が・・・無敵の結界が・・・」

信長「せっかく復活したって言うのにー!!!」

信長はそう叫ぶと、床に倒れこんでしまった
絵里と希がすかさず駆け寄る
404: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:52:43.87 ID:n097X/wj.net
穂乃果「う、ううん・・・」

絵里「穂乃果?!穂乃果なのよね?」

希「確かに手ごたえがあった、穂乃果ちゃんはもう大丈夫なはずや」

穂乃果「絵里・・・ちゃん・・・」

絵里「穂乃果!ああっ、良かった」ギュッ

穂乃果「ごめんね絵里ちゃん、私ずっと意識はあったんだけど・・・」

穂乃果「体がどうしてもいう事を聞いてくれなくて、絵里ちゃんに酷いこと・・・」

絵里「そんなこと気にしてないわ・・・あなたが無事でいてくれた、それだけで良いのよ」

穂乃果「絵里ちゃん・・・それとね」

穂乃果「約束・・・守ってくれてありがとう」
405: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:53:48.69 ID:n097X/wj.net
翌日、にこによる朝のアイドルレッスンを待つ絵里の下に穂乃果がやってきた

絵里「こーら、あなたは病み上がりみたいなものなんだから、まだ寝てないとダメじゃない」

穂乃果「それがね、今朝起きたら生まれ変わったみたいに体の調子が良いんだ!」

穂乃果「だからどうしても私も体を動かしたくなっちゃって」

絵里(そういえば信長が言っていたわね)

絵里(穂乃果の体が弱かったのも自分が取りついていたせいだって・・・)
406: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:54:15.88 ID:n097X/wj.net
絵里(というか昨日は無我夢中で気づかなかったけど・・・アレって・・・怨霊?・・・)ガクガクブルブル

穂乃果「ちょ、ちょっと絵里ちゃん?いきなり真っ青になって震えだしてどうしちゃったの・・・」

絵里「ななな、なんでもないのよ・・・なんでも・・・あははー」

穂乃果「変な絵里ちゃん・・・」

穂乃果「あ、それともう一つ!」

絵里「うん?どうしたの?」
407: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/02(月) 04:55:02.68 ID:n097X/wj.net
穂乃果「穂乃果もこれからは、絵里ちゃん達と一緒に戦うよ!!」

絵里「ええ?そんな、無理しなくていいのよ・・・」

穂乃果「ううん、元々剣術には自信があったし」

穂乃果「残るは島津だけだけど体が治った今、私も戦いたい」

穂乃果「やるったらやる!」

そう言って笑う穂乃果の笑顔は今まで以上に輝いていて、絵里はずっとその顔に見惚れていた
414: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:17:33.56 ID:51ImG3od.net
信長騒動のしばらく後、戦の準備を整えた織田軍は九州地方との国境に陣を構えていた
一方の島津軍も、それを迎え撃つ態勢をすでに整えている
今にも戦が始まりそうな空気の中、島津側の丘にひとつの部隊が現れた

あんじゅ「なんとか間に合ったかしら〜?」

英玲奈「ああ、ギリギリセーフと言った所だな」

あんじゅ「それにしても壮観ね〜、完っ全にフルハウス!」

英玲奈「ふっ・・・織田もそれだけ本気で私達を潰す気なのだろう」
415: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:20:02.68 ID:51ImG3od.net
あんじゅ「潰されるのは嫌いよ〜・・・潰してあげるのは大好きだけどね〜」

英玲奈「ではそろそろ、開戦の狼煙をあげるとするか」

英玲奈の指示に従い、島津の兵士達がある兵器を配置していく

英玲奈「よし・・・全砲一斉発射!!!」

丘の上に並べられたその兵器が一斉に火を噴くと、それを合図に島津軍は一気に織田軍へと突撃していった
416: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:20:34.81 ID:51ImG3od.net
〜織田の陣〜

絵里「あれは・・・大砲かしら?」

島津の丘の動きをいち早く察知した絵里は、おそらく大陸から輸入したものであろう敵の兵器に疑問を抱く

絵里(でもなぜこの戦場に?・・・あれは本来城壁なんかを破壊する為のものよ)

絵里(なんにせよ、島津が仕掛けてくるのは間違いないわね・・・)

絵里「全軍防御態勢を!敵が何か仕掛けてくるわ!!」

絵里がそう叫んだ矢先、島津の大砲が一斉に火を噴く
しかし飛んでくるのはただの鉄の弾、大砲の数のそれほど多くはなかったため
織田軍にはいくらか被害は出るがそこまで大した規模ではないはずだった
417: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:23:11.83 ID:51ImG3od.net
だが島津の大砲が放った弾は織田の陣に着弾すると爆発し、その破片を周囲に飛び散らせる
その威力を目の当たりにした恐怖で、織田の兵達は総崩れとなった
そこへ突撃してきた島津軍によって織田軍は一気に敗色濃厚となる

絵里(砲弾が爆発したですって?!)

絵里(そんなの聞いたことないわ!大陸にだってそこまでの兵器はなかったはずよ)

ことり「絵里ちゃん!このままじゃ大変なことになっちゃうよ〜」

絵里「ええ、わかってるわ」

絵里「すぐに撤退よ!!!一旦安芸の城まで退くわ」
418: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:27:24.58 ID:51ImG3od.net
絵里の判断は早かったが、それでも犠牲者の数は少なくなかった
織田軍がいなくなった戦場では、あんじゅと英玲奈のふたりが勝利の余韻に浸っていた

あんじゅ「はぁ〜・・・最っ高の気分ね〜」

英玲奈「この力があれば私達の理想とする日本が実現する日も遠くはないな」

あんじゅ「まだ試作段階の弾だから、そんなにバンバンは撃てないんだけど〜」

あんじゅ「織田の兵隊達に恐怖を植え付けるには十分だったんじゃないかしらぁ」

ツバサ「あんじゅの発明には昔から驚かされたけど、まさかここまでの物を作り出すとはね」

前線で指揮を取っていた島津家当主の島津ツバサもふたりのところへやって来る
419: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:31:58.49 ID:51ImG3od.net
ツバサ「この調子でどんどん勝利して、日本を島津のものにするのよ」

英玲奈「無論、そのつもりだ!」

あんじゅ「いつの間にか織田が日本のほとんどを領地にしちゃってて驚いたけどぉ」

あんじゅ「その間に私達はゆっくり準備ができたし、結果的にはラッキーだったわよね〜」

英玲奈「織田がお膳立てをしてくれた、と言ったところだな」

ツバサ「誰が相手だろうと、私達島津三姉妹の敵じゃないけどね」
420: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:35:46.92 ID:51ImG3od.net
          −−−−−−−−−−



織田軍が安芸まで退いたしばらく後、今度は島津軍の方から織田の領地へと侵攻があった
前回の戦で島津の大砲の恐ろしさを味わってしまった織田の兵達であったが
元毛利軍を中心に領土を守るため奮闘し、なんとか島津軍を撃退するのであった

しかし、その士気の高さはいつまでも続くわけではなかった
防衛線では地の利がこちらにあったため、島津の大砲はそれほど威力を発揮しなかったが
これから先、再び島津の領土を攻めていくならばまたあの砲撃に晒されることになってしまうからだ

その後も何度か島津からの侵攻を防ぎ続けていたが、織田からは一切攻めることができない戦いが続いていた
421: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:38:50.99 ID:51ImG3od.net
絵里「このままだといずれ負けるわね・・・」

穂乃果「そんなっ!たしかに最初の戦いでは負けちゃったけど」

穂乃果「それ以降はずっとこっちの勝ちが続いてるんだよ!」

ことり「でもそれは、ずっと守りの戦いだったから・・・」

絵里「穂乃果も当然わかってると思うけど、守るより攻める方がずっと大変なの・・・」

絵里「それに、もっと長期的に見れば・・・前の時はあれだけしかなかった大砲だけど」

絵里「島津がもしもアレを大量生産できるようになったら、恐らく私達に勝ち目はない・・・」
422: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:43:42.32 ID:51ImG3od.net
絵里「大陸の方でも特別な技術を持った人しか作れないものだから、すぐってことはないでしょうけど」

希「でも、エリチが見たこともないような砲弾を作れる人が、島津にはおるんよね?」

にこ「だったら急がないと大変じゃない!そんな奴がいるんだったら他にも新兵器がいっぱい出てくるかも・・・」

ことり「でも・・・今のまま島津を攻めても、また前回の二の舞だと思うけどなぁ」

真姫「エリーは大陸出身なんだから、こっちもその伝手で何か新兵器を用意すればいいんじゃないの?」

絵里「あはは、私はみんなみたいに由緒正しい家の生まれとかじゃないから・・・」

そこまで言って絵里は考え込む
423: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:47:23.83 ID:51ImG3od.net
絵里(・・・みんな持てる力を全て発揮して戦ってくれている)

絵里(それは穂乃果達だけじゃなく、他の武将達や兵達も・・・)

絵里(私もなりふり構ってる場合じゃないわよね、使える物はなんでも使わなきゃ!)

絵里「みんな!こうなったら全員で薩摩に特攻よぉ!!!」

穂乃果「ぅ絵里ちゃん?!」

海未「ど、どうしたのですかいきなり・・・」

ことり「考えすぎで脳がオーバーヒートしちゃったのかなぁ?」

凛「いつも以上に大胆すぎるにゃ、そんな無謀なことさせるわけないよ!」

花陽「そもそも、島津本軍は今は薩摩には・・・」
424: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:51:21.54 ID:51ImG3od.net
絵里「安心して、別におかしくなったわけじゃないわ」

絵里「それに今すぐ出発しようってわけでもないの・・・」

絵里「さて・・・まずは大陸の方に手紙を書かないとね」

そう言って絵里は紙と筆を取り出し何かを書くと配下の者を呼びそれを渡した

絵里「それをブルーペット商会の人に渡してくれるかしら」

絵里「たしか伊勢の辺りに日本における活動拠点があったはずよね?」
425: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:53:33.91 ID:51ImG3od.net
配下の者が去っていき、周りのみんなが首をかしげていると絵里はこう言った

絵里「本当は日本の争いに、大陸の勢力を加担させるのは良くないって思っていたのだけど」

絵里「今回は相手も相手だし、仕方ないわよね・・・」

絵里「でもむこうの軍隊を招き入れるような真似は決してしないから安心してね!」

それからしばらく後、定期的にあった島津からの攻撃がピタっと止んでしまう
偵察部隊からの報告によると島津軍の大部分は九州へと引き上げたようだった
その報告を聞くと絵里は再びみんなを集める

絵里「それじゃあ出発よぉ!」

絵里「まずはみんなで大陸へ・・・ね」
426: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 08:56:56.79 ID:51ImG3od.net
          −−−−−−−−−−



〜薩摩、島津の城〜



島津ではその国力の大半を大陸との貿易で補っていた
しかし織田との戦の最中、突如最大の取引相手から今後は一切交易を行わないと一方的に宣言されてしまう

そうなれば当然戦どころではない、ツバサ達は急いで薩摩へと戻り、取引相手である商会へと掛け合っていたのだが全く話にならなかった
それから数日後、ようやく大陸から商会関係者らしき一団が島津へとやってくる
427: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:00:02.30 ID:51ImG3od.net
英玲奈「どういうことだ?」

英玲奈「私達はこれまで、そちらの商会とは友好に取引してきた」

英玲奈「それなのに突然もう大陸の物資を渡すわけにはいかないなどと!」

あんじゅ「う〜ん・・・あのタイミングでってことは、やっぱり織田の異人関係なわけ〜?」

ツバサ「あの異人がこの人達のボスの関係者ってことかしら」

英玲奈「くっ・・・!卑怯な手を使う奴だ」

英玲奈「貴様らも黙っていないでなんとか言ったらどうなんだ!!!」
428: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:03:15.94 ID:51ImG3od.net
???「ふふ・・・卑怯じゃなくて、かしこいと言って欲しいわね」

英玲奈「なんだと?」

商会の一人が目深に被っていたフードをバサッっと取る

絵里「わーるかったわね、騙しちゃって!」

英玲奈「なっ!お、お前は織田の・・・」

ツバサ「それじゃあ当然一緒にいるのは」

穂乃果「もちろんっ!」バサッ

希「うちらに決まってるやん♪」バサッ
429: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:08:37.08 ID:51ImG3od.net
英玲奈「ここで私達を始末するつもりか?!」

ことり「うーん、そんなことしたらぁ、私たちも無事じゃすまないよねぇ?」

ツバサ「生きて帰れるとは思わない方がいいわ」

絵里「私たちはね・・・戦を終わらせて天下統一を果たすために来たのよ!」

絵里「このまま戦い続ければどうなるか、あなた達だってもうわかっているのでしょう?」

あんじゅ「そうねぇ〜・・・大陸から物資がこないんじゃ、いずれこっちは息切れしちゃうかしら〜」

ツバサ「私達に勝ち目はないね、まさか織田の異人がここまで大陸に影響のある人物だとは思わなかったわ」
430: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:11:21.24 ID:51ImG3od.net
絵里「私の知り合いが大陸の方で起こった革命で、たまたま大金持ちになっちゃってね・・・」

絵里「まあ、今はこの話はいいわ・・・大人しく降伏してくれないかしら?」

英玲奈「バカにするなっ!私達は最後の一人まで戦うぞ!!」

海未「そんな・・・無意味に犠牲者を増やすことに何の意味があるというのです」

英玲奈「無意味かどうかなど、最後の最後までわからんだろう!!」

英玲奈「それに戦って負けたのならばともかく、こんな終わり方は認められん!!」

絵里「あなたは、あなた達はどうしてそこまでして戦おうとするのかしら?」
431: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:13:55.75 ID:51ImG3od.net
ツバサ「私たちはね、理想の日本を作ろうと思っているの」

英玲奈「人々の暮らしも豊かで大陸の進んだ技術にも決して負けないような日本を!」

絵里「それなら、私達と一緒に協力して・・・」

あんじゅ「それは無理ね〜」

あんじゅ「そんな日本を支配するのは、私達三人じゃなきゃあいけないのよ〜」

英玲奈「その通りだ!日本は私達に支配されることによって進歩する」

ツバサ「薩摩の街を見たでしょ?ここは間違いなく日本で一番発展している」
432: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:17:25.95 ID:51ImG3od.net
ツバサ「私達は日本中をこんな風に変えたいの」

英玲奈「それには全ての民が私達三人に従うことが一番の近道なのだ」

あんじゅ「そういうわけだから〜あなた達と仲良くってのは無理なのよ〜」

ツバサ「でもこのまま戦っても私達が勝てないのもまた事実」

ツバサ「だから今日、ここで決着を付けましょう」

ツバサ「私達三人があなた達の中から一人ずつ指名して戦って」

ツバサ「もしも私達全員が負けるようなことがあれば、島津は降伏するわ」
433: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:23:35.18 ID:51ImG3od.net
にこ「なによそれ!そっちが圧倒的に有利じゃない」

英玲奈「当然だ、ここは私達の本拠地だぞ」

あんじゅ「1対1で戦ってあげるだけでもかなり優しいと思うわよ〜」

ツバサ「ここであなた達を始末しても島津の不利は変わらない、だからそれはしないわ」

ツバサ「どう?この条件受けてもらえるかしら?」

絵里「わかったわ・・・ただし」

絵里「あなた達が指名した三人以外には、決して手を出さないと約束してくれるわよね?」

英玲奈「私達はお前のように卑怯ではないからな、いいだろう」
434: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:30:23.73 ID:51ImG3od.net
ツバサ「それじゃあ私は織田穂乃果さん、あなたを指名するわ」

穂乃果「えっ・・・わ、私?」

ツバサ「当主同士で決着をつけないと、それに一目見たときあなたには何かあるって感じたのよね」

花陽「穂乃果ちゃん・・・最近体調が良くなったばっかりなのに、だいじょうぶかな?」

凛「でも穂乃果ちゃんなら何とかしてくれる、そんな気がするにゃ」

真姫「体だって今は万全の状態なんでしょ?なんとかなるわよ」
435: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:33:36.66 ID:51ImG3od.net
英玲奈「では私は、上杉海未!手合わせ願おうか」

海未「わかりました・・・」

ことり「へぇ〜、意外だねっ」

にこ「そうね、海未は私達の中じゃこのにこにーと並んで最強クラス」

にこ「わざわざその海未を指名するなんて、相当自信があるみたいね」

希「にこっちいつも剣術の試合を海未ちゃんに挑んではボロボロにされてるやん・・・」

にこ「わかってないわね〜、実戦と試合じゃ全然違うのよ」

ことり「実戦でもにこちゃんじゃあ、ちょ〜っと相性が悪いと思っちゃうなぁ」

にこ「ぬぁんでよ!」
436: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:35:51.54 ID:51ImG3od.net
あんじゅ「最後は私ね、選ぶのは当然織田の異人さん!あなたよ〜」

絵里「そういえばまだ名乗っていなかったわね、私は絵里よ」

あんじゅ「絵里ね、まあなんだって良いわ〜」

あんじゅ「ず〜っと叩き潰してあげたいって思ってたのよねぇ」

あんじゅ「あなたみたいな綺麗な人を・・・」

絵里「」ゾクッ

絵里(なんなのこの子・・・)
437: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:39:39.41 ID:51ImG3od.net
あんじゅ「それじゃあ行きましょうか〜」

英玲奈「他の二人の結果がわかってしまうと真剣勝負が興ざめだからな」

英玲奈「それぞれ別の場所で完全な1対1で戦うことにするぞ」

ツバサ「他の子達はここで待っていてね、城内をうろついたりしたら身の安全は保障できないから」

そういうと三人はそれぞれ別の場所へ去っていき
穂乃果、海未、絵里もそれぞれの相手を追っていった
438: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:45:26.21 ID:51ImG3od.net
凛「絵里ちゃん・・・」

にこ「なーに心配そうな顔してんのよ!」

にこ「絵里のことだからまたなんか策でもあるに決まってるわよ」

真姫「当然無事に戻ってくるでっしょー、まだきちんと責任取ってもらってないんだからね」

希「そんなに心配ならうちが占ってみようか?」

ことり「ダメだよ希ちゃん、ちゃんと信じて待っててあげなきゃ」

花陽「それにもし占いの結果が・・・ううん、そんなことないよね」
439: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:47:31.37 ID:51ImG3od.net
穂乃果が連れて来られたのは何もない殺風景な部屋だった

ツバサ「ここね、私の部屋なんだ」

穂乃果「え?でもこの部屋、何にもないよ」

ツバサ「そう、何もないこの部屋でいつもずっと考えてたの」

ツバサ「なぜ日本からは戦がなくならないんだろうって」

穂乃果(それって・・・私と一緒だ)

ツバサ「それで気づいたのよね」

ツバサ「この国の人はみんな戦が好きなんだって」

ツバサ「だから私が・・・私達がこの国を支配して、戦なんてしないように管理してあげないといけないんだってね」
440: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:49:24.31 ID:51ImG3od.net
穂乃果「そんなことない!」

穂乃果「誰だって戦なんて嫌いなはずだよ、でもみんな守りたいものがあるから」

穂乃果「守りたい笑顔があるから必死で戦ってるんだよ!」

穂乃果「だから私は、天下統一を果たしてもみんなを支配しようなんて思わない」

穂乃果「平和になった日本で、みんなが笑顔になれるようなことをするんだもん!!!」

ツバサ「あなたって、おもしろいわね」

穂乃果「えっ?」

ツバサ「でも、これ以上話しても無駄なようだわ」

ツバサ「私達は今ここで、戦わないといけないのだから」
441: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:53:36.29 ID:51ImG3od.net
そう言ってツバサは愛用の刀二本を一気に抜いた
普通の刀より少し短いそれをツバサは構えジッと穂乃果を睨みつける

ツバサ「抜かなくて良いのかしら?」

ツバサ「ここには私達だけ、始まりの合図もなにもないのよ」

ツバサの言葉に覚悟を決めた穂乃果が腰の刀を抜き構えた
それを合図にツバサは素早く間合いをつめると、二本の刀で穂乃果の首と胴を素早く斬りつける

ギリギリのところで首への一撃をかわし、胴への刀を弾き返す穂乃果だったが、弾かれた反動を利用してツバサは回るように斬りつけてくる
今度はどちらの刀も肩口辺りから斜めの軌道を狙ってくる、二本の刀を同時に受け穂乃果は若干後ずさる
442: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:56:07.53 ID:51ImG3od.net
穂乃果(私より少し小柄に見えるけど、刀二本をあんな風に振り回すなんてすごい力)

穂乃果(でも・・・今ので少し見えてきたかも)

すかさず追撃に来るツバサに穂乃果は横薙ぎを繰り出す
ツバサはそれを二本の刀で受けると、反動を利用して胴を斬りにくる

穂乃果はさらに後ろに下がってそれをかわすも、再びツバサは突っ込んでくる
ツバサの攻撃をなんとか凌いでいく穂乃果だったが、徐々に壁際へと追い詰められていく
443: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:57:46.48 ID:51ImG3od.net
穂乃果(もう後が、こうなったら・・・やってみる!)

ツバサが間合いを詰め次の一撃を構えた瞬間、穂乃果は刀を頭上に構えツバサに向けて素早く振り下ろす

ツバサ(くっ・・・これは片手じゃ無理ね)

ツバサが二本の刀を交差させなんとかその一撃を受け止める
次の瞬間、穂乃果はパッっと刀から手を離しそのままの勢いで手だけを振り下ろすと、左手で抜いた鞘を握りツバサのみぞおちに正確な突きを繰り出した

ツバサ「うぐっ・・・」ドサッ

穂乃果「はっ、はぁ〜・・・危なかった〜」
445: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 09:59:58.34 ID:51ImG3od.net
穂乃果の顔のすぐ横にはツバサによって弾かれた刀が壁に突き刺さっていた

穂乃果「これで穂乃果の勝ちだね」

穂乃果「・・・急所とはいえまさか、死んじゃったりしないよね?」

倒れるツバサを心配そうに見つめる穂乃果だったが、ツバサは気を失っているだけで呼吸はしっかりしていた

穂乃果「良かったー、ツバサさんだってこの国を大事に考えてくれてる人だもん」

穂乃果「これからきっと仲良くなれるはずだよね!」

穂乃果(絵里ちゃんと海未ちゃんは、大丈夫かなぁ・・・)
446: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:02:45.27 ID:51ImG3od.net
海未と英玲奈は道場の中でお互いの刀を構え向かい合っていた
海未が刀を両手で握り正面で構えているのに対し、英玲奈は刀を持った右手を自然に上げて左手を添える構えを見せていた

海未(おそらく勝負は最初の一撃でつきますね)

海未は英玲奈の構えを一撃必殺のものであると瞬時に見抜き、その対策といて守りの構えをしていたのだが
その結果ふたりは完全に膠着状態となり、どちらからも仕掛けられなくなっていた
447: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:05:05.61 ID:51ImG3od.net
長い睨みあいが続き、不意に太陽に雲がかかり道場内へ差し込む光りが弱くなる
それを合図に海未が先に動いた

だがしかし、英玲奈の間合いに入った瞬間、最速の刀が海未へ向かって振り下ろされる
当然これをかわしても返しの斬りあげが待っている、そういう技であることを海未は経験と直感から見抜いていた

そこであえてもう一歩前に出て、英玲奈の刀の根元辺りを狙い自分の刀を振り上げる
最も威力を発揮する位置をずらされた英玲奈の一撃は弾かれ、そのまま海未は英玲奈の喉元へ刀を突きつけた

海未「勝負あり・・・です」
449: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:09:26.99 ID:51ImG3od.net
英玲奈「ふっ、完敗だ・・・」

英玲奈は刀を手放すと、自身の負けを受け入れる

英玲奈「流石は日本最強の武士、私では力不足だったようだ」

英玲奈「真剣勝負だと言うのに命まで救われてしまった」

英玲奈「他の二人がどうなろうと、私個人は大人しく降伏するよ・・・」

海未はあえて何も言わず、黙ったままで刀を納める

海未(絵里は・・・そして穂乃果は無事なのでしょうか)
450: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:12:18.88 ID:51ImG3od.net
絵里があんじゅの後を追っていくと、中庭の広い場所に到着する

絵里「ねえ・・・まさか外でやるつもりなの?」

あんじゅ「そうねぇ〜、外じゃないと思う存分戦えないし」

絵里が見たところ、あんじゅは刀や他の武器を持っていないようだった

あんじゅ「この辺でいいかしら〜」

あんじゅ「それじゃあちょっとだけ待っててね」

そう言うとあんじゅは絵里を置いて別の場所へと去ってしまう
451: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:15:31.90 ID:51ImG3od.net
絵里「なんなのかしら、油断させておいて後ろからバッサリ・・・なんていくらなんでもないわよね」

絵里は念のため周囲の警戒を怠らなかったが、あんじゅはなかなか戻ってこない

絵里「ひょっとして私騙された?この隙に穂乃果や海未のところに加勢に行ってるんじゃ・・・」

その時、絵里の耳に聞きなれない音が聞こえてくる
ガションガションと音を立てながら近づいてきたそれは、絵里の視界に入ると途端にスピードを上げ突進してきた

絵里「ちょっと・・・いきなりなんなのよ!!!」

その姿はまるで巨大な人、しかしその体は金属に覆われて鈍く輝いていた
452: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:18:22.77 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『これはねぇ〜大陸から取り寄せた書物に載ってた闘神ってのを』

あんじゅ『私なりに想像して作ってみたのよぉ』

あんじゅ『稼働時間の問題とかで、戦には投入できなかったんだけど〜』

あんじゅ『あなた一人潰すくらいなら大丈夫だと思うわぁ〜』

その巨人、闘神からあんじゅの声が響いてくる

絵里「なっ・・・!そんなのありなわけ?」

あんじゅ『1対1で戦う〜としか言わなかったわよねぇ』
453: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:22:00.84 ID:51ImG3od.net
必死に逃げる絵里とそれを追う闘神あんじゅ
その巨体からは想像もつかない様な速さでみるみる絵里は追い詰められていく

絵里(あんな巨体、一体どんな力で動いてるって言うのかしら・・・)

絵里(その動力源を破壊できればもしかしたら・・・)

絵里「とりあえず、一発撃ってみるしかないわ!」

ひたすら逃げていた絵里だったが、ギリギリの間合いでクルッと振り向きカオスを構える

絵里「エリチあたたーーーっく!!!!!」ドッカーーーン!!!
454: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:25:07.53 ID:51ImG3od.net
絵里(これで終わってくれれば良いのだけれど・・・)

巻き上げられた土煙が晴れると、その中から闘神あんじゅがヌッっと姿を現す

絵里「やっぱりダメか・・・」

城壁程度なら吹き飛ばす威力があるカオスの力だったが
闘神あんじゅは壁よりも硬い上に、壁のように動かずに衝撃を全て受け止めるわけでもない
大したダメージは入っていないようだった

あんじゅ『な〜んだ、あなたもこんな技隠し持ってたじゃない』

あんじゅ『まともに戦ったら木っ端微塵だったわね〜、あ〜恐ろしいわ〜』
455: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:29:04.03 ID:51ImG3od.net
絵里「真剣勝負の決闘なら、こんな力使わないわよっ!」

絵里「あなたがそんなもの持ち出してくるからでしょ!!」

あんじゅ『あら〜?全力を出さないのは相手に失礼だと思うけど〜?』

絵里「これは、私じゃなくてこの剣の・・・」

絵里「いえ、もういいわ・・・あなたには望みどおり、全力でいかせてもらうから!」

あんじゅ『うふふ〜でもさっきの攻撃は通用しないみたいよ〜』
456: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:32:46.55 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『一体どうするのかしら〜?』

絵里「決まってるでしょ・・・ここは」

そう言って絵里は再びクルッと向きを変え

絵里「一旦逃げるのよ!!!」

先ほど闘神あんじゅが現れた方向へと猛ダッシュで逃げ去っていく

あんじゅ『あらら〜それが全力ってわけ?』

あんじゅ『まあいいわ〜ゆっくり探し出して潰してあげちゃうから〜』
457: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:35:00.65 ID:51ImG3od.net
走り続けた絵里はやがて他の建物とは明らかに形が異なる小屋のようなものを発見した
あの闘神がそこから現れたのであろう大きな扉が開けっ放しになっているようだ

絵里(なにかあいつを倒すヒントがあるかも!)

絵里は急いでその小屋へ駆け込み、散乱している資料を読み漁った

絵里「うーん、詳しくはわからないけど・・・あれは雷の力で動いているみたいね」

絵里(雷か・・・そういえばここへ来る途中、大きな池があったような)

絵里(一か八か試してみる価値はありそうだわ!)
458: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:38:07.42 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『どっこ〜にいった〜のか〜し〜ら〜?』

絵里「私はここにいるわ!!!」

あんじゅ『や〜っと観念して出てきたのね』

絵里「ええ、あなたを倒す方法が見つかったからね!」

あんじゅ『それは楽しみだわ〜』

そう言って闘神あんじゅが絵里に近づいていくと、絵里はまたしても逃げ出してしまう
459: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:41:08.10 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『えぇ〜、強がっておいてそれはないんじゃないの?』

あんじゅ『追いかけっこもそろそろ飽きてきたのよね〜』

先ほどと違いあんじゅはすぐに絵里を追いかける

あんじゅ『はっやく、潰れるところが見たいのよ〜♪』

ガションガションと追ってくる音を頼りに、絵里はあんじゅとの距離を測る

絵里「・・・そろそろね」
460: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:43:59.56 ID:51ImG3od.net
絵里はまたしてもクルッっと振り向くと今度は迫る闘神に向かって突っ込んでいく

あんじゅ『あらららら〜?これは予想外だわ!』

あんじゅ『でも良いわよ〜そのままぺしゃんこに潰れちゃって〜』

絵里と闘神あんじゅがぶつかる寸前、絵里は体を滑らせ捻りながら闘神の股の間をすり抜ける
そして素早く立ち上がると

絵里「エリチあたたーーーっく!!!!!」ドッカーーーン!!!

闘神あんじゅの背を押すようにカオスの力を放った
461: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:50:25.42 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『器用なことやるわね〜、でもそれは無駄っぽいのよね〜』

絵里「本当にそうかしら?」

あんじゅ『ん〜?あ、あら〜?』ドッボーーーン!!!

絵里が逃げていた先には大きな池があり、追いかける勢いとカオスの力によって闘神あんじゅはその池に突っ込んでしまった

あんじゅ『ふ〜ん、これが狙いだったの?』

あんじゅ『でもざんね〜ん、防水対策はバッチリなのよね〜』
462: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:53:10.74 ID:51ImG3od.net
あんじゅはすぐさま池から出るために闘神を動かそうとするが・・・

あんじゅ『ん?あれ?・・・おかしいわね〜』

絵里「そっちこそ残念だったわね!」

絵里「最初の一撃でも、今の一撃でも大きなダメージはなかったけど」

絵里「その体には小さいながらも確かに亀裂が入っていたの、私は見逃さなかったわ!」

あんじゅ『あ〜あ、それってつまり』

絵里「ええ・・・あなたの負けよ」
463: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:56:05.81 ID:51ImG3od.net
あんじゅ『はぁ〜、負けちゃった〜』

あんじゅ『悔しいけど仕方ないわね〜』

あんじゅ『それじゃあ、ここから出るのを手伝ってくれないかしら〜?』

絵里「・・・・・・・・・いやよ」

あんじゅ『なんで〜?もう負けを認めたんだからそれくらい良いじゃない〜』

絵里「ツバサと英玲奈、ふたりの前でハッキリあなたが参りましたと言うまでは私はあなたを信用しないわ」

絵里「しばらくそこで待っていなさい・・・」

そう言って絵里は島津の城へと歩いていってしまう

あんじゅ『そこまでお見通しなんて、ますます潰したくなっちゃう』
464: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 10:58:57.21 ID:51ImG3od.net
城内に入るとすでに戦いを終えた穂乃果と海未、ツバサと英玲奈が待っていた

穂乃果「絵里ちゃん!」ダキッ

海未「絵里っ!」ギュッ

絵里「ふたりとも・・・よく無事でいてくれたわ」ナデナデ

絵里「・・・他のみんなは?」

英玲奈「安心しろ、別室で待機してもらっている」

英玲奈「真剣に戦ったもの同士で話したいことがあったのでな」
465: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 11:01:06.26 ID:51ImG3od.net
ツバサ「穂乃果さんに聞いたわ、あなた達、天下統一の後アイドルをやるんですってね」

ツバサ「そしてあなたがここに来たという事は・・・」

絵里「ええ、私が勝ったわ」

英玲奈「それじゃあ、あんじゅは・・・」

絵里「そっちも安心して、たぶん怪我ひとつないと思うから」

絵里「ただ池に嵌っちゃってちょっとばかり、助けが必要みたいだけどね・・・」
466: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 11:04:37.09 ID:51ImG3od.net
ツバサ「そう・・・これで私達の完全敗北ね」

英玲奈「約束通り島津は織田の軍門に下ろう、私たちの事は好きにすると良い」

そう言ってふたりはあんじゅの元へ向かおうとする

絵里「待って!あんじゅにも伝えておいて欲しいんだけど・・・」

ツバサ英玲奈「?」

絵里「あなた達三人とも・・・とっても可愛いわねっ♪」
467: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 11:26:20.97 ID:51ImG3od.net
          −−−−−−−−−−



ことり「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!絵里ちゃん!」

希「三人とも無事やったんやね」

花陽「うぅ〜、良かったよ〜」

凛「凛は信じてたよっ!三人ならきっと大丈夫だって」

にこ「心配で泣きそうな顔してたくせに、何言ってんのよ」

真姫「私は本当にわかってたからね!!」
468: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 11:30:13.54 ID:51ImG3od.net
花陽「なんだか真姫ちゃん、にこちゃんみたいなこと言ってる・・・」

凛「ほんとだにゃ〜」

真姫「えぇ?・・・ちょっとやめてよね」

にこ「ぬぁんでよ!」

穂乃果「あはは・・・みんな心配してくれてありがとう」

海未「私たちは無事三人とも勝つことができました」

絵里「ん〜!これでようやく終わりなのね・・・」
469: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 11:59:55.85 ID:51ImG3od.net
絵里「みんな、今まで本当にありがとう・・・」

にこ「な〜に言ってんのよ!私たちにはまだまだこれからやることがあるでしょう」

希「せやでエリチ、忘れたとは言わせないよ〜」

絵里「ふふっ・・・わかってるわよ」

絵里「それでも一応、区切りとして・・・ねっ」

ことり「はぁ〜これからは衣装作りに専念できるんだぁ」
470: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:03:06.15 ID:51ImG3od.net
花陽「ことりちゃん、みんながアイドル始めてからは、軍師の仕事より衣装作りに力が入ってたもんね・・・」

ことり「だってだって、私の作った衣装をみんなが着て歌って踊ってくれるんだよ?」

ことり「そんな夢みたいな生活、楽しみすぎるよぉ」

真姫「私もいくつか新しいメロディを作ってみたの、それに」チラッ

海未「コホン・・・こ、この中で詩というものに興味があったのは私くらいですし」

海未「まだ試作段階ですが真姫のメロディに合うようなものを、いくつか書かせていただきました」

にこ「にこにーの曲もちゃんとみんなでやるんだからね!忘れるんじゃないわよ」
471: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:05:08.21 ID:51ImG3od.net
凛「あの曲は流石に・・・寒くないかにゃー」

希「ああいうのはにこっち一人で歌ったほうがピッタリ合うんちゃう?」

絵里「みんなもう次の目標に向けて動き出してるのね・・・」

穂乃果「絵里ちゃんも一緒だよ!平和になったこの国を、今度はいっぱいの笑顔にするんだよね!!!」

絵里「そうね・・・よーっし、尾張まで競争ね!最後の人お茶おごり〜」タッタッタッタッタッタ

花陽「えぇ!?ここから尾張までって・・・」

凛「いくらなんでもそれは無謀すぎるよ絵里ちゃん・・・」
472: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:08:42.01 ID:51ImG3od.net
穂乃果「穂乃果達も、まだ薩摩でやらなくちゃいけないことがあるのに!」

海未「まったく、急に子供っぽくなるのだから困った人ですね・・・」

希「そこもエリチの良いところやん♪」

にこ「しょーがないわねー、私が連れ戻してくるから待ってなさい」ダダダダダッ

真姫「とかなんとか言って、張り合って本当に尾張まで行ったりしないでしょうね」

ことり「どうだろうねぇ、絵里ちゃんとにこちゃんだし・・・」

日が暮れてしばらくすると、にこに連れられた絵里が涙目で戻ってくる
473: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:11:01.52 ID:51ImG3od.net
絵里「どぉしてにこ以外誰もついて来ないのよぉ・・・」グズッ

にこ「突然あんなこと言ったって誰も本気だと思わないわよ!」

絵里「私だって本気で尾張まで行くつもりなかったわよ・・・」

絵里「ただみんなと一緒に走りたい気分になっただけで・・・」グズッ

穂乃果「よしよし・・・ごめんね絵里ちゃん、寂しかったね」ナデナデ

絵里「うぅ・・・穂乃果ぁ・・・」
474: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:13:06.51 ID:51ImG3od.net
にこ「あー!こんなことしてる場合じゃないわ!!!」

希「どしたんにこっち?急に大声あげて」

にこ「私たち大変なことを忘れてるのよ!」

花陽「大変なこと?」

海未「天下統一記念ライブなら、まだしばらくは無理ですよ」

海未「島津は降伏しましたが、九州を織田領の一部として安定させてからでなくては・・・」
475: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:15:24.92 ID:51ImG3od.net
にこ「そうじゃなくて、グループ名よ!グループ名!!!」

凛「グループ名?」

にこ「そう、私たちはこれからこの9人でアイドルをやっていくんだから」

にこ「そのアイドルグループの名前が必要でしょ?」

にこ「実はにこには前から思いついてた、とびっきりのがあるんだけど・・・」

穂乃果「それなら私も、なんとなくこれかなぁって」

希「うちもひとつだけ頭に思い浮かんでる」
476: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:20:51.78 ID:51ImG3od.net
花陽「わ、わたしも・・・ずっとこんな名前がいいなぁっていうのが・・・」

凛「凛は今言われて始めて気づいたけど、パッっと思いついたよ!」

ことり「これってひょっとして・・・」

海未「まさか、いくらなんでもそんな偶然は・・・」

真姫「ただの偶然じゃない、奇跡ってやつかもね」

絵里「それじゃあみんな、せーので発表しましょうか」

絵里「いくわよ・・・せーっの!!!」

9人『μ's!!!!!』
477: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:23:28.02 ID:51ImG3od.net
          −−−−−−−−−−



その後、織田が天下統一を果たし平和になった日本ではμ'sの全国ツアーが行われ、各地でその人気が一気に爆発しました
μ'sの人気はそのままアイドルブームへと繋がり、日本はその後新たな戦国時代へと突入するのです
見る人みんなを笑顔にしてくれるアイドルたちによる平和で熱い戦い、アイドル戦国時代へと・・・

亜里沙「雪穂ー!そろそろお姉ちゃん達のライブはじまっちゃうよー」

雪穂「ちょっとまって・・・よしっこれでバッチリ」

雪穂「まさか亜里沙が着物でライブに行きたがるとはね」

亜里沙「今度のμ'sの衣装に合わせてみたんだよ!」
478: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:25:51.66 ID:51ImG3od.net
亜里沙「こっそりお姉ちゃんに新しい衣装を見せて貰っちゃったからね」

雪穂「身内の特権使いまくりだね〜、まあ私も人の事言えないけど・・・」

亜里沙「ねえ雪穂、私たちももう少し大きくなったら・・・やろうね、アイドル!」

雪穂「もちろん!その時はお姉ちゃん達を追い抜くつもりで頑張るぞー!」

亜里沙「おー!!!」

今日はμ'sの凱旋ライブ、ここ尾張のお城はファンのお客さんで溢れんばかりの大賑わいです
新たに増設されたステージの裏にはすでにお姉ちゃん達がスタンバイしていました
479: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:27:24.69 ID:51ImG3od.net
穂乃果「ようやくここまで来れたね」

絵里「ほんとにね・・・」

穂乃果「絵里ちゃん、いままで本当にありがとう!」

穂乃果「絵里ちゃんが居てくれなかったら、今の平和はなかったかも・・・」

絵里「穂乃果も、ありがとうね!」

絵里「私にこんなすばらしい世界を教えてくれたのは、他でもないあなたよ・・・」

穂乃果「絵里ちゃん・・・うん、やっぱりみんなが笑顔になれる」

穂乃果「今が最高!だよねっ」

絵里「あはは、ハラショーよ穂乃果!」




絵里「戦国エリチ」完
480: 名無しで叶える物語(ほうとう)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 12:29:19.72 ID:51ImG3od.net
読んでくれた方、レスくれた方、保守してくれた方
みんなありがとうございました!!!
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『絵里「戦国エリチ」』へのコメント

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