ヨハネ「もうこれ以上、カゼはひかないんだから!」

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1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:11:13.69 ID:20pL7luk.net
ヨハネ「………………」

花丸「どうしたの?渋いお茶を飲んだ後みたいな顔だよ……?」

ヨハネ「そろそろ期末試験の二週間前になるわね……」

ルビィ「う、うん。そうだね……また、点が低いとおねえちゃんに怒られちゃうよぉ……」

ヨハネ「ヨハネも心配だわ…………」

ルビィ「……心配?試験が?でも、ヨハネちゃん、中間はすっごくいい点数で……」

ヨハネ「そう、いい点数。中間はがんばらないといけなかったのよ……保険として!」

花丸「ほ、保険?」

ヨハネ「悪魔のヨハネは天から見放されて――とっても運の悪い薄幸の美少女……」

ヨハネ「だから……だから、期末前は必ずカゼをひくのよ!」

元スレ: ヨハネ「もうこれ以上、カゼはひかないんだから!」

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2: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:13:23.87 ID:20pL7luk.net
ヨハネ「夏はナツカゼ!だんだん気温が上がり、体力を奪われダウン」

ヨハネ「冬はインフル!霜が降りはじめ、空気が冷えて乾燥しだし……間もなくダウン」

ルビィ「その枕草子みたいな説明はなんなの……?」

ヨハネ「……それもいつも試験直前よ?試験直前!」

花丸「大変なんだね……」

ヨハネ「今年もきっと、病に侵される運命なの……だから、中間で出来るだけ点数を稼いで――」

ヨハネ「こうして、期末が万全に受けられない時の保険にしておくわけ」



――ガララララッ

「話は聞かせてもらったのだ!」
3: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:15:48.99 ID:20pL7luk.net
花丸「チカちゃん!」

千歌「大丈夫だよ、よしこちゃん。チカが、ヒケツを教えてあげる!」

ルビィ「ヒケツ?

千歌「うん!なにを隠そう、チカはね――産まれてこの方、病気知らず!」

ヨハネ「病気知らず!?」

ルビィ「すごい……」

千歌「よしこちゃんが病気になりやすくて困ってるみたいだからね」

千歌「チカが、病気にならないためのヒケツを教えてあげる!」

ヨハネ「ホ、ホントに!?……あっ、私はヨハネよ!」

千歌「もちろんだよ、よしこちゃん!」



――ガララララッ

「「話は聞かせてもらったよ!」」
4: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:17:32.53 ID:20pL7luk.net
花丸「曜ちゃん!果南ちゃん!」

曜「病気知らずといえば、この曜ちゃんもだよ!」

果南「そして、私も!」

ヨハネ「二人とも…………」

千歌「よぅし、果南ちゃん、曜ちゃん、そしてチカの三人で――」

千歌「よしこちゃんをカゼに負けない子にするよ!」

ヨハネ「だけど、ヨハネはものすっごく運が悪くて……」

ヨハネ「あっ!でもでも、それがアイデンティティっていうか……」

果南「大丈夫。カゼは運の良し悪しじゃないよ。しっかり対策しよ?」

曜「さぁ!ヨハネちゃん!泥船に乗った気持ちでヨーソロー!」
5: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:19:58.88 ID:20pL7luk.net
――――――――
――――――

千歌「というわけで、今日から放課後に『カゼにさよなら講習会』を実施したいと思います」

ヨハネ(結局流れで、病気にならないためのヒケツを教わることになったけど――)

ヨハネ(悪魔的な勘かしら、なんだか胸騒ぎがするわ……)



千歌「三人の考えたメニューを毎日ローテーションで、こなしてもらうよ」

ヨハネ「……ええ」

千歌「今日はチカの当番!っていうことで、まずはうちに来てね」

ヨハネ「それはいいけど……結局、ヨハネは何をすればいいの?魔法陣でも描く?」

千歌「今日行う、チカの健康優良児のヒケツは――チカんちで教えるね」

ヨハネ「魔法陣が必要になったら言ってね!最近、コンパスなしできれいな円、作れるようになったから!」

千歌「まほーじん?は必要ないよ。カゼ対策はとっても、とーっても簡単なのだ!」



千歌「はいっ!ここがチカのうちです」

ヨハネ「いい感じの旅館ね…………それで、そのヒケツは?」

千歌「まあまあ慌てない慌てない。とりあえずあがって?」
6: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:22:35.99 ID:20pL7luk.net
ヨハネ「………………」ソワソワ

ヨハネ(チカちゃんの部屋に案内されたはいいけど……)

ヨハネ(ヒケツをもってくるから待ってて、って………………)

ヨハネ(もう、30分くらい経ってる……一体全体、何もってくるつもりなの!?)



千歌「よしこちゃん、お待たせ!」

ヨハネ「遅いわ!この悪魔を待たせるなんて……」

千歌「ほらっ!いっぱいもらってきたよ!」

ヨハネ「…………ひっ!……な、なによそれ!」

千歌「なにって――みかんだよ、みかん!健康のヒケツはこれ!みーかーん!」
9: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:25:49.06 ID:20pL7luk.net
千歌「さ、よしこちゃん、一緒に食べよ?」

ヨハネ「い、え、遠慮しておくわ…………」

千歌「遠慮なんてしないでよー!ほうらぁ、おいしそうだよ?」

ヨハネ「ひぃ!近づけなくていいから!みかんいらないから!」

千歌「なんでなんで?みかんおいしいよ?」モグモグ

ヨハネ「なんでって…………そ、その前に、なんでみかんを食べなきゃいけないの?」

ヨハネ「そこを説明しなさいよ!」

千歌「ふっふっふ……チカはね、その言葉を待ってたんだよ!」

千歌「みかんには…………みかんには――――」



「ビタミンがたっぷり含まれているのだ!」
10: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:28:27.29 ID:20pL7luk.net
ヨハネ「………………」

千歌「それでねー、ビタミンが病気の予防にはいいんだって。チカよくわかんないけど」

千歌「だから、たんとお食べ!」

ヨハネ「………………いやいや、それって栄養をとれって言ってるだけじゃない?」

ヨハネ「別にみかんじゃなくても……」

千歌「でも、みかんはおいしいもん」

ヨハネ「悪魔はね、みかんなんて食べないの。悪魔が食べるのは、イチゴって昔から決まってるのよ!」

千歌「それなら、今日から悪魔もみかんを食べよう!はい、みかん!」

ヨハネ「だからいらないって!し、正直に言うから!私は実はみかんが苦手で――」

千歌「みーかーん!みーかーん!」

ヨハネ「ち、ちょっと!口の中に入れようとしないで!やっ…………んんー!!」
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:30:48.73 ID:20pL7luk.net
――――――――
――――――

ヨハネ「………………はぁ」

ルビィ「どうしたの?ため息つくと、幸運が逃げちゃうよ?」

ヨハネ「……昨日チカちゃん家に、カゼをひかないヒケツを聞きに行ったんだけど――」

ヨハネ「ひたすらみかんを口に…………うう、まだ感触が……」

ルビィ「みかんを口に?みかん食べるのがヒケツだったの?」

花丸「いいなぁ……オラも一緒にみかん食べたかったずら」

ヨハネ「食べるぅ?そんな生やさしいものじゃなくて!」

ヨハネ「まるで――フォアグラのために、胃にエサを流し込まれるガチョウのようだったわ……」

花丸「それはそれは……ご愁傷様……」

ヨハネ「今日の曜ちゃんのヒケツも、不安しかないんだけど……」
14: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:33:22.54 ID:20pL7luk.net
曜「――――はいっ!今日は曜ちゃんの当番だよ!」

曜「まずは、番号!いっち!」

ヨハネ「に…………」

曜「…………声が小さい!」

ヨハネ「……にぃ!」

曜「よし!ちゃんといるね!」

ヨハネ「二人しかいないんだから、点呼とる意味ないよね?ないよね!?」
16: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:35:55.04 ID:20pL7luk.net
曜「それで。ちゃんと、水着は持ってきてる?」

ヨハネ「持ってきてるけど…………」

曜「よし、それでは――本日の訓練を始める!」

ヨハネ「は、はい…………」

ヨハネ(訓練……?)

曜「まずは海に移動!ぜんたーい、右へ倣え!」

ヨハネ「だから、二人しかいないんだから、全体も何も……」
17: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:37:18.93 ID:20pL7luk.net
曜「……さてと。海に到着、着替えたところで――」

曜「カゼをひかないヒケツを教えるよ。そのヒケツはなんと……」

ヨハネ「泳ぐ」

曜「おお鋭いね!だけどハズレ」

曜「正解は――――あっちを見て!」

ヨハネ「……?」



ヨハネ「…………って、まさか……?」

曜「そう!健康と言えば、飛び込み!」

曜「あの崖は、いい感じの飛込みスポットだよ!」
18: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:42:43.60 ID:20pL7luk.net
ヨハネ「ムリムリムリ!」

曜「大丈夫。まずは低い、そうだなぁ……あの辺の崖から練習して――」

曜「何十何百飛び込んで慣れれば、息するように飛び込めるようになるから」

ヨハネ「別に息するように飛び込みたくないから!」

ヨハネ「そもそも、飛び込みがカゼにどう効くの!?」

曜「大声を出して海に飛び込めば、気分爽快」

曜「万病の素と呼ばれるストレスを弾き飛ばすよ!」

ヨハネ「それ、早い話がただのストレス発散!」

曜「さあ、ヨハネちゃん!」ガシッ

ヨハネ「ひっ!」

曜「まずは低目のあの岩から、ヨーソロー!」

曜「いや――ヨハネちゃんだから、ヨーハネーだね!!」
19: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:44:22.25 ID:20pL7luk.net
――――――――
――――――

ヨハネ「………………」

ルビィ「どうしたの?死にそうな顔してるよ……?」

ヨハネ「……昨日、曜ちゃんとカゼをひかないヒケツをしたんだけど――」

ヨハネ「ひたすら海で…………ああ、ざっぱーんって音が耳から離れない!」

ルビィ「海で?海で遊ぶのがヒケツだったの?」

花丸「いいなぁ……オラも一緒に海辺で遊びたかったなあ」

ヨハネ「遊ぶぅ?そんな生やさしいものじゃなくて!」

ヨハネ「まるで――幾度もキャッチアンドリリースされる小魚のようだったわ……」

ルビィ「ど、どういうことなの…………?」
20: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:48:13.50 ID:20pL7luk.net
果南「――――今日は私だね」

ヨハネ「…………ええ」

果南「聞いた話だと、チカや曜がいろいろ振り回してたみたいだし……」

果南「軽めにしよっか?」

ヨハネ「……そう!ちょっと、疲れ気味だから猛烈に軽いのでお願い!」

ヨハネ「あ、違うのよ?ヨハネは悪魔だから、人間と違って無尽蔵の体力があるけど、だけど人の世だから――」

果南「そっかそっか!それじゃ、軽くするよ」

ヨハネ「さすが果南ちゃん!」

果南「さて、じゃあまずは練習着に着替えてね」

ヨハネ「えっ……軽め……よね?」

果南「軽めも軽め、天使の羽のように軽いから安心して!」
21: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:50:52.14 ID:20pL7luk.net
果南「というわけで、私が思う病気にならないヒケツ」

果南「それは身体を鍛え、体力をつけること――かな」

ヨハネ「………………」

果南「カンタンでしょ?」

ヨハネ「その……悪魔はムッキムキなのとかは、性に合わないって言うか……」

果南「筋肉つけるのは、少しでで大丈夫だよ?」

果南「それでね。今日は軽めに腹筋背筋、腕たて伏せにランニング。それから――」
22: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:52:06.28 ID:20pL7luk.net
果南「ほらほら!頑張って!全力はこんなもんじゃないはずだよ!」

ヨハネ「はぁ……はぁ……むり……もうむりぃ…………」

果南「いけるいける!私、ヨハネと初めて会ったときから、スゴイなって思ってたんだよ?」

果南「どう見ても人間なのに、あくまでも悪魔だって貫き通すその根性と気合!」

果南「できるできる!ヨハネならまだ走れるって信じてるよ!」

ヨハネ「はぁ……はぁ……あくまでもって……はぁ……あくまでもじゃなくて、ヨハネはホントに悪魔で……」

果南「ほら、やっぱり元気だね!よし、このまま沼津駅まで行くよ!」

ヨハネ「ぬ、沼津駅って……こっから20km近くあるんで……すけ……ど……」
23: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:54:13.10 ID:20pL7luk.net
――――――――
――――――

ヨハネ「………………」

ルビィ「机に突っ伏して動かないよぉ…………」

花丸「きっと毎日のカゼ対策で、ダウンしてるずら……」

ヨハネ「………………」ガバッ

ルビィ「あっ、ヨハネちゃん……だ、大丈夫?」

ヨハネ「…………今日は九時までチカちゃん家で……みかんを……」

ヨハネ「みかんやだ……でもせっかくヒケツを……行かないと……」ブツブツ



ルビィ「………………」

花丸「いやなら行かなければいいのに……」

ルビィ「ヨハネちゃん、いっつも変なこと言ってるけど、根はマジメだから……」
24: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:56:09.36 ID:20pL7luk.net
「つまり、みかんなのだ!みかんなんだよ!」

「みかんをたべれば、あたまもよくなるっておねーちゃんがいってた!」


「はい!次は更に高いところから一回まわって飛び込みだよ!」

「かけ声大きく、おなかからすべてを出し切って!はいっ、ヨーソロー!」


「まだできる、まだまだできるでしょ?私は騙されないぞー!」

「お!いいよ、いいファイト!今日は御殿場まで行っちゃお!」
25: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/03(火) 23:58:48.73 ID:20pL7luk.net
千歌「おつかれさま、よしこちゃん!」

曜「よくぞ、厳しい訓練に耐えきった!毎日毎日夜遅くまでお疲れさま」

果南「成果は出てるはずだよ。ほら、カゼの兆候なんてみじんもないでしょ?」

ヨハネ「ないわ。いまのところ微熱も胸のドキドキも、耳のズキズキもないし」

ヨハネ「喉が痛くなって鼻水が出てきたりだってないんだから!」

千歌「あれだけ頑張ってきたんだから、絶対大丈夫!」

曜「私たちを信じて!」

果南「ヨハネの頑張りを見てれば、運だって味方につけられるよ!」

ヨハネ「ええ!」



―翌日

ヨハネ「ん、んん…………」

ヨハネ「……今何時…………あれ、もう朝じゃない…………あ!」

ヨハネ「今日は試験の日!」

ヨハネ「喉は……痛くない!鼻水もないしだるさもないわ!」

ヨハネ「ふふふっ!やっとこのヨハネにも、運が向いてきたようね!」
28: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2016/05/04(水) 00:03:41.56 ID:0+Y2xWcA.net
――――――――
――――――



ヨハネ「……………………」


数学1 55
漢文  32
生物  45
地理  37
――  ××



ヨハネ「………………テスト勉強……してなかった」

ヨハネ「……………………」

ヨハネ「……あっ……あの三人がカゼをひかない理由って……」



おわり
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