花陽「不思議なアイドルショップ」

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1: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:16:14.43 ID:rmSQ1l0e.net
私が出会った、不思議なアイドルショップのお話。


μ'sのメンバーになる前のこと。

元スレ: 花陽「不思議なアイドルショップ」

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2: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:18:21.73 ID:rmSQ1l0e.net
音ノ木坂学院に入学して数週間。
そろそろ部活をどうするか、決めないといけない。
でも……どうしよう?
鈍くさい私には運動系の部活は無理だし、文化系の部活といっても、音ノ木坂には音楽とか演劇とかばかり。
そういう部活って、ある程度経験がある人ばかりだから、ド素人の私が行っても、すぐに退部することになるだろうし……

私が出来そうなものが、ない。
強いて言えば、飼育委員でアルパカのお世話をする位……

でも……
流石に、動物のお世話だけで高校生活を過ごすのは勿体無い。
それは間違いない。


教室の机に突っ伏して悩んでいると……
「かーよちん!」
「ひゃあっ!り、凛ちゃん……」
「かよちん、部活見学行こうよ。今日は陸上部!」
「え、ええ……私はいいよ……」
「かよちん、高校に上がったら運動しようかなって言ってたじゃん!凛と一緒に走ろうよ!」
「う、うう……」
4: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:20:36.80 ID:rmSQ1l0e.net
小さいころからの幼馴染、凛ちゃん。
花陽と違って、運動もできるしとっても明るい。
きっと陸上部に限らず、どの部活に行っても人気者になると思う。


「ご、ごめんね凛ちゃん、お母さんにお使い頼まれてて、行かなくちゃ」
「えー、つまんないにゃー……でもお使いじゃあ仕方ないね」
「うん、また明日ね」
「じゃーねー、かよちん!」


……逃げるように、凛ちゃんとお別れしちゃった……


別に、お母さんのお使いがあったわけじゃない。
ただ、あまりに楽しそうな凛ちゃんが眩しくって、目を逸したかっただけ。
凛ちゃんと一緒にいるのは好きだし楽しいけれど、時々、凛ちゃんの真っ直ぐさが羨ましく思えることがある。
私は……

私は……このままで、いいんだろうか?
5: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:21:22.59 ID:rmSQ1l0e.net
実を言うと、入りたかった部活がある。
アイドル研究部。
小さい頃からアイドルに憧れていた私には、うってつけの部活だ。
でも、それは叶わなかった。


最近流行りのスクールアイドル。
特に、UTX高校のスクールアイドル・A-RISEは、全国規模の人気を誇る。
もちろん、私も大好き。
学校の行き帰りに寄り道して、UTX高校のオーロラビジョンに流れるPVを眺めたりしている。
音ノ木坂にはスクールアイドルはいないみたいだけど……


新入生向けの書類、部活の一覧に小さく載っていた、アイドル研究部の文字を私は見逃さなかった。


入学式が終わった後、早速部室に足を運んでみたんだけど……
6: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:22:45.57 ID:rmSQ1l0e.net
――――


「……ここ、だよね……」
アイドル研究部・部室前。
初めて先輩に会うことへの緊張を、ありったけの勇気で抑えこんで。
ノックする。

トントン

「……」
反応がない。
誰もいないのかな?

トントン

「………」
全くの無反応。
ドアノブを廻しても、鍵が掛かっている。
そういえば、灯りが点いているようでもない。
ましてや、人がいる気配もない。

「……また、今度来よう……」
無人では仕方がない。
その日は諦めて、帰ることにした。
7: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:24:23.87 ID:rmSQ1l0e.net
――――


「……帰ったみたいね」


「悪いわね新入生……もう、部員は募集してないのよ……」


「あんな思いをするのは、もう二度と御免なのよ……」


――――

それから何度か、アイドル研究部を訪ねてみたけど、結局、部員の人には会えなかった。
聞くところによると、3年生の先輩が部長さんらしいんだけど、誰がその人かまでは分からなかった。

5回訪ねた。
そのいずれも不在。

結局、アイドル研究部への入部は諦めた。

そして、今に至る。
8: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:26:10.76 ID:rmSQ1l0e.net
――――


凛ちゃんと別れて、何をするでもなく。
私の足は、いつの間にか秋葉原に向いていた。

家電とアニメとアイドルの街・秋葉原。
プロのアイドルだけじゃなく、スクールアイドルの聖地にもなっている。
A-RISEを擁するUTX高校が秋葉原駅の目の前にあるっていうのも大きいけれど、
全国のスクールアイドルのグッズが集まった、アイドルショップが沢山あるのが、一番の理由。
インターネット通販でも気軽に買える時代だけど、スクールアイドルのグッズがズラッと並んでいる光景は
凄まじいものがある。
だから、暇があるとこうして、アイドルショップを巡って眺めたり、お宝グッズを漁ったりしている。
私の隠れた趣味。

少しは気が紛れるだろうと、とりあえず眺めてみる。


これは福岡のスクールアイドル。
こっちは大阪。
秋田のスクールアイドルは、秋田美人と言われるだけあって、可愛いなあ。
こっちの沖縄のスクールアイドルは4人組。昔流行ったプロのアイドルのコピーをしているんだって。
10: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:27:31.49 ID:rmSQ1l0e.net
そして、何と言っても、店内で大々的に展開されているA-RISE。
綺羅ツバサ、統堂英玲奈、優木あんじゅ。
プロのアイドルに勝るとも劣らない魅力の彼女たちが、秋葉原アイドルショップの一番の主役だ。


見ているだけでワクワクする。
眺めているだけでドキドキする。


「…………」


もし、ここに。
スクールアイドルとして輝いている私のグッズがあったら、どんな風なんだろう?
11: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:30:56.63 ID:rmSQ1l0e.net
スクールアイドル。
全国の高校を舞台に、アイドルユニットを結成して活動する女の子。
流行りだしたのは10年くらい前から。
そのルーツは、京都にある高校の女の子達が結成した、ガールズバンドだった。
だけど数年後、埼玉のある高校生グループがアイドルユニットを結成し、それがネット上で大ヒット。
雨後の筍のように、全国にスクールアイドルが誕生した。
その人気を決定づけたのがA-RISEと言ってもいい。


本当は、私もスクールアイドルになりたかった。
プロのアイドルになりたいだなんて、贅沢は言わない。
期間限定でもいいから、アイドルになって大きな舞台で歌ってみたかった。
可愛い服を着て、キラキラと輝いてみたかった。
大切な仲間達と一緒に、青春してみたかった。


それは全部、叶わない夢、なのかな……?
12: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:31:47.70 ID:rmSQ1l0e.net
UTX高校にも、受験しようとした。
でも、色々な事情が重なって、音ノ木坂学院に進学することになった。
いま現在、音ノ木坂学院にはスクールアイドルがいない。
かつていたという話も、聞いたことがない。
アイドル研究部が存在するのだから、もしかしたらいたのかもしれないけれど、実際はどうなんだろう?
でも、事実としてスクールアイドルが活動している様子はない。


私が自らスクールアイドルになればいいんだろうか?
いや、そもそもスクールアイドルって、どうやってなるのだろう?
私が勝手にスクールアイドルを名乗っても、いいものなんだろうか?


色々な考えが先に巡ってしまい、結局私は何も出来ないでいた。


「はあ……」
なんだか、溜息をついてばかりだ。
せっかく楽しいアイドルショップ巡りも台無しになってしまう。
でも、足繁く通う内に見慣れたグッズばかりになってしまったし、お宝グッズはそもそも滅多に出回らない。


アイドルショップを何軒か回って、結局家に帰ることにした。
13: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:33:42.88 ID:rmSQ1l0e.net
――――


PCショップが並ぶ裏通りをてくてくと歩いていると。


「……あれ?」


雑居ビルの一階。
こんなところに、アイドルショップがある。
アイドルショップは基本的に人通りが多いところに作られるから、必然的に大通り沿いにある。
こういう裏通りにあるお店は、出来たとしてもすぐに赤字で閉店になるんだけど……

「……」
何故だろう?
私の直感が、この店に入らないといけないと言っている。
初めて見かける、このお店に。

理由は分からない。
でも、何かがここにあるのだと、感覚で理解する。



……意を決して、私は足を踏み入れた。
14: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/24(火) 03:35:51.81 ID:rmSQ1l0e.net
店内はそれなりの広さ。
でも、グッズはあまり多くない。
というか、見慣れないグッズばかりだ。
誰だろう、この人達……
アイドルショップ巡りをしてる私が知らないって、どこのスクールアイドルだろう?


売り場でキョロキョロしていると、声を掛けられた。


「いらっしゃい」


お店の奥から出てきたのは、きっと店長さん。
だけど……


「…………へ?」


店長さんは、60代くらいに見える、おばあちゃんだった。
25: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:05:46.07 ID:2f7uWEQv.net
「………」
あまりの驚きに声が出ない。

何故私が驚いたか?
スクールアイドルショップは、だいたい若い男の人か、20-30代くらいの女性が店長さんを勤めていることが多い。
少なくとも、私が通っているアイドルショップで60代クラスの店長さんに会ったことがない。
ましてや、おばあちゃん店長に会うのはこの人が初めて。


「どうぞ、ゆっくり見ていってね」
「あ、あの……」
「はい?」
「ここって、アイドルショップなんですよね?」
お店に入った時からの疑問を、いきなりぶつけてみた。
ここはアイドルショップであって、アイドルショップではない。
そう思ったからだ。


私が知らないアイドルがいるから、だけではない。
A-RISEを含め、既存のスクールアイドルのグッズが全くないのだ。
26: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:06:29.12 ID:2f7uWEQv.net
そんなお店、聞いたことがない。
人気のあるアイドルのグッズを置かないだなんて、それはアイドルショップとして正しくない。
謎はますます深まるばかり。

だけど、店長さんの答えは、私の予想を遥かに超えるものだった。


「ええ、ここはアイドルショップ。でもね……」


「――――ここは、『あなたのなりたいアイドルを叶えるお店』なの」


「………」
どうしよう。
ダレカタスケテ……
27: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:07:46.57 ID:2f7uWEQv.net
そんなお店、あるわけがない。
それこそ夢に決まってる。
自分のなりたいアイドルを叶えるお店なんて……
子供向けのアニメじゃないんだから。


でも。


そう告げた店長さんの眼差しは、とても優しいものだった。
どこか、うちのおばあちゃまを彷彿とさせるような……
もちろん、この人とは初対面だ。
それなのに、どこか懐かしさを感じるのは何故だろう?

そして。
そこに嘘偽りがあるようには見えなかった。
本当なんじゃないかと、思えてきてしまったのだ。


このおばあちゃん、一体何者なんだろう……?
28: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:08:54.15 ID:2f7uWEQv.net
「こっちのグッズを見てごらん」
店長さんに言われ、視線を言われた方に移す。
そこにあったのは……


「………私!?」


私のアイドルグッズだ。
こんなグッズがあったらいいなあと考えた事まである、私のグッズだ。

稲穂を手に持って、可愛い服を着て。
田んぼのど真ん中に立つ、私のブロマイド。
……お米アイドル?あるいは農ドル?

「他にも、ほら」
店長さんがグッズを並べる。
ブロマイドがずらり。
水着を着た大胆なもの、制服を着たもの。
これはコスプレかな?
ナース服を着た私がいる。
29: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:10:17.73 ID:2f7uWEQv.net
こんなもの、いつ作ったのとか、誰が勝手に作ったんだろうとか。
本当だったら、色々訊かなくてはいけないんだろうけれど。


私は、夢にまで見た自分のアイドルグッズに、とても興奮していた。
舞い上がっちゃったのだ。


缶バッジも様々。
これは和服。これは巫女さんかな?
テニスウェアを着た、活発そうな私もいる。
私がこんな風になるなんて、想像もできない……

システム手帳、ペンケース、ストラップ、マフラータオル。
野球のユニフォームまである。
これが、全部私のグッズだなんて……信じられない!

そして、私が顔を上げると……
壁に掛かっていたのは、大きなタペストリー。
そこには私だけじゃなくて……


「…………凛ちゃん!?」
30: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:11:55.72 ID:2f7uWEQv.net
私だけじゃない、凛ちゃんが一緒に、とびきりの笑顔で並んでる。
そして、私の反対側にいるのは……同じ一年生の……
確か、西木野さん。
上の方には……あれ、この人、生徒会長さん?
真ん中にいるセミロングの人は……先輩なのかな?
でも、どこかで会ったような……


他にも、まだ会ったことのない人たちがいる。
きっと、みんな先輩だろう。
これって、つまりスクールアイドルだよね?
音ノ木坂の先輩たちと一緒に、私がスクールアイドルとして輝いてる。
これも、この店長さんが叶えてくれるのだろうか?


「気に入ったものがあったかい?」
優しい声で、店長さんが話し掛けてくる。
「どれでもいいんだよ?好きなものを選んでごらん」
「好きなもの……」


どうしよう。
31: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:13:01.28 ID:2f7uWEQv.net
正直、このタペストリーに凄く惹かれている。
そこには、私が思い描いたものが沢山詰まってる。


こんな風になりたい。
スクールアイドルになりたい。


でも。
こんな形で、夢を叶えてしまってもいいのだろうか?
それは、本当に自分が望んだ形なの?

もちろん、スクールアイドルにはなりたい。
でも、これはちょっと違うんじゃないのかな?


「…………」
「どうしたんだい?」
「……店長さん」


私は答える。


「私、選ばないことにしました」
32: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:14:57.20 ID:2f7uWEQv.net
「……どうしてだい?」。
穏やかな口調で、店長さんは訊いてきます。
まるで、私が初めからそう答えると知っていたかのように。


「だって、いきなりアイドルになったって、色々上手く行くとは思えないし……
何より、そんな簡単に夢が叶っちゃっても、面白くないです」


「……」
「それに、今の私だとスクールアイドルになってもすぐ倒れちゃいそうです。
歌だってそんなに上手くないし……みんなで、いっぱい練習したいです」
「……ふふっ」

「あなたなら、そう言うと思ってました」

……え?
今、なんて?


店長さんは続ける。
「夢は、中々叶わないからこそ、夢たりえるもの。
そして、そこに手を伸ばそうと挑戦している時こそ、人は一番輝くのよ」
33: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:15:51.30 ID:2f7uWEQv.net
「一番、輝く……」
「あなたは、それを理解している。なら、あなたは大丈夫。
スクールアイドルとして、輝くことができるわ」
店長さんが、優しく私の頭を撫でる。

その仕草が、酷く懐かしく思えてきて――――

「店長さん……どこかでお会いしたこと、ありますか?」
「いいえ、初めてよ?」
やっぱり……でも何故だろう?
私は、この店長さんを知っている、気がする。
でも、分からない。


「……じゃあ、そろそろ行きますね」
「ええ、またいらっしゃい」
別れの挨拶をして、お店を出ようとする。
「……ああ、ひとつ言い忘れてたわ」
「はい?」
店長さんに呼び止められ、また振り返る。
34: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:16:40.70 ID:2f7uWEQv.net
「このタペストリーはね、あなたの未来そのものよ」


私の、未来?


「正確には、可能性の一つね。未来は常に変化するから、本当にこうなるとは限らない。
でも……努力すれば、きっと手が届く未来よ」


努力すれば、きっと……?


「でも、知らない人もいるし……」
「大丈夫、あなたには縁があるわ。出会いの縁が」


「大切な仲間との縁を、あなたは持っている。それを大切にね」
35: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:17:32.21 ID:2f7uWEQv.net
――――


「…………ふぁ」


気付いたら、私は公園のベンチに座っていた。
……寝てた?

あれ?
さっきまで、アイドルショップにいたはず……

アイドルショップ!


場所は覚えている。
この公園からも近いはずだ。
無我夢中で、裏通りを駆け抜ける。
あそこの角を曲がったところにある、雑居ビルの一階……


「…………え?」
36: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:18:40.41 ID:2f7uWEQv.net
雑居ビルの一階には、何もなかった。

入居者募集中。
すなわち、もぬけの殻。

あれは……
夢……だったのかな?
いや、あんなにリアルな夢があるだろうか?
どうしても、実体験したようにしか思えない。


そして、あの店長さん。
あの人が言っていたことは本当なんだろうか?
夢の中の出来事だ、普通なら嘘だと考える。
でも、どうしても嘘だとは思えない。
私ならできる、夢を夢で終わらせないと、そう思えてしまうのだ。
そして、私には縁があるのだと。


不思議な人だったなあ……
店長さん、本当に一体何者なんだろう?
今度会ったら……そもそも、また会えるのかも分からないけれど……
そのとき、また色々お話できたらいいな。
37: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:20:53.09 ID:2f7uWEQv.net
「……うん、帰ろう」

こんな不思議な体験をしたんだもの。
明日は、きっといいことがあるに違いない。
凛ちゃんとも、また仲良くやっていけると思う。

あのタペストリーが本当なら……
本当に実現できたなら。

どんな素敵な未来が待っているのだろう?
どんな新しい自分が待っているのだろう?


……でも、出会いの縁があるって言われても、あんまり実感がないんだけど……


――――


その縁は、すぐに現れた。


次の日、校内の掲示板に、スクールアイドルのユニット名を募集するポスターが貼ってあったのだ。
そのときは色々あって、誰が貼ったのかまでは分からなかった。
あのタペストリーの中の誰か、なのかな……?
38: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:22:10.75 ID:2f7uWEQv.net
数週間後。

夕方、私が家に帰ろうとすると……


「μ's、ファーストライブやりまーす!」
「明日の放課後、講堂にて行いまーす!」
「よろしくお願いしまーす!」


校門前。
リボンの色から2年生と分かる。
先輩達が、何かのビラを配っていた。

その姿を見て確信した。
見覚えがある。
以前、一年の教室で西木野さんを探していた先輩で。


そして、一緒にタペストリーに写っていた人達だ……!


この人達が、スクールアイドルを始めたんだ。
ということは、私も、凛ちゃんも西木野さんも、他の先輩たちも……
みんなで、スクールアイドルになるんだろうか?
39: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:23:12.02 ID:2f7uWEQv.net
いや、違う。
みんなでスクールアイドルになるんだ。
みんなで夢を叶えるんだ。
そのために、私が一歩を踏み出さなくちゃ……!


「……あの……」
「あなたは、この前の!」


先輩に言おう。
私の、この想いを。


「……ライブ、観に行きます……」




……まだ、スクールアイドルやりたいです、までは言えなかったや……
もうちょっと、思い切りがよくなればいいのになあ。
40: 名無しで叶える物語(もんじゃ)@\(^o^)/ 2015/03/27(金) 03:25:25.40 ID:2f7uWEQv.net
ここまでっす。
最初の構想ではここでおしまいだったんだけれど、不思議なもので続きが書きたくなるという……

アニメ本編に無理やり合わせてますけど、ifストーリーと思って読んで下さい。
また頑張ります。
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