穂乃果「魔王が復活する!?」

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穂乃果-アイキャッチ1
1: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:34:50.33 ID:Ep9XvQXs.net
私、高坂穂乃果、16歳!
ここ音ノ木坂王国で兵士をやっているよ!
お父さんとお母さんには、国を守る為の立派な仕事だって言われてるけど、イマイチ実感が湧かないんだよね…。
そんな穂乃果はある日、女王陛下に召還されてこう言われたの!

親鳥「魔王が復活しそうなので阻止してください」

なにそれ!?どういうことっ!?
魔王って何っ!?
そんな重要そうな役目、穂乃果には無理だよぉ〜っ!
私、これからどうなっちゃうのぉ!?

これは、かつて世界を救った「12」人の勇者の伝説をなぞる物語である。

ラブライブ!×ファンタジー×ご都合主義
こっからは地の文無し!台本形式!半角擬音多め!
良かったら俺の妄想を見ていってくださいお願いします

元スレ: 穂乃果「魔王が復活する!?」

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2: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:37:24.56 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「はいはいっ!ことりちゃんのお母さん!魔王ってなんですか!?」

親鳥「穂乃果さん、ここでは女王陛下と呼びなさい?」キリッ

穂乃果「ご、ごめんなさい…女王陛下…」シュン

親鳥「ふふっ、よろしい」ニコッ

親鳥「…穂乃果さんは、聞いたことがありませんか?かつて世界を救った9人の勇者と、世界を滅ぼそうとした魔王の御伽噺を」

穂乃果「ん、んんっ?そういえば、聞いたことがあるような、ないような…」

親鳥「その様子だと、どんな話だったかは覚えていないようですね?」

穂乃果「ごめんなさい…小さい頃、お母さんから『悪い子の所には魔王がやってきて食べられちゃうぞ』って脅されてた事しか覚えてません…」シュンッ

親鳥「ふふっ、高坂さんらしいですね」クスッ
5: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:41:08.07 ID:Ep9XvQXs.net
親鳥「御伽噺の始まりはこうです──かつて世界は、人類と魔物によって二分されていました。人間 対 魔王が率いる魔物たちの大戦争です」

親鳥「魔王はとても強大な力を持っており、普通の人間では到底太刀打ち出来ませんでした。しかし、女神様によって《奇跡の力》を与えられた9人の勇者達が、魔王を討伐しました」

穂乃果「おぉ〜!勇者たち凄い!正義は必ず勝つ!ってね!」

親鳥「9人の勇者たちは、世界を救って戦争を勝利に導いた英雄として祭り上げられ、《人々を照らす偶像》(アイドル)と呼ばれました。そして、世界はアイドル達に見守られ、人間は平和に暮らしましたとさ…」

穂乃果「めでたしめでたし、ですね!それにしてもアイドルか〜、なんだかカッコいいですね!」

親鳥「魔王は死に、世界は救われ、アイドル達という希望の象徴がいた。…これがただの御伽噺であれば、美しい話として終わって良かったのです」

穂乃果「え?どういうことですか?」



親鳥「これは、『一部』…実話を元に作られています」
6: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:43:22.35 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「それじゃあ、アイドルも魔王も、本当にいたってことですか!?」

穂乃果「でも…一部って…?」

親鳥「つまり、嘘が混ざっているということです──」

親鳥「──御伽噺に出てくる魔王は、討伐されていません」

穂乃果「えっ!?ど、どういうことですか!?魔王のこと、倒せなかったんですか!?」

親鳥「はい。勇者たちは魔王を完全に倒す事が出来ず、苦渋の策として封印することにしたのです」

穂乃果「…ということは、魔王は、まだどこかにいる…」

親鳥「その通りです。そして今、封印された魔王を復活させようとしている輩が存在するのです」

穂乃果「そんな!?誰がそんなことを!?」

親鳥(………)

親鳥「──帝国です」

親鳥「私の母の代から続く長きに渡る闘争…泥沼の戦況…」

親鳥「しかし、我が王国には100年に1人の逸材とも言われる『戦争の天才達』が登場しました。それによって拮抗状態が崩れ、我が王国が領土を広げつつあります」
7: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:44:59.11 ID:Ep9XvQXs.net
親鳥「その状況を良しと思わない帝国が、藁をも掴む思いで魔王という異能の力に縋ろうとしているのでしょう」

穂乃果「むむ…帝国軍め、許せないっ!」

穂乃果「わかりましたっ!女王陛下のご命令とあらば、穂乃果がなんとしてでも魔王の復活を阻止してみせますっ!」

穂乃果「それで、穂乃果は王国のために何をすれば良いんですか!?私に、何ができるんですか!?」

親鳥「ありがとうございます。頼もしいですね、穂乃果さんは」ニコッ

親鳥「……人でありながら、かつて勇者達が使った《奇跡の力》の片鱗を扱う者達を、彼らになぞらえて、現代でもアイドルと呼んでいます」

親鳥「穂乃果さんには、出来るだけ、そのアイドル達を集めて欲しいのです。魔王復活には、アイドルの力が必要不可欠ですから。そのため、出来るだけアイドルは王国の監視下に置いておきたいのです」

穂乃果「…?? わ、わかりました!とにかくやってみます!」グッ

穂乃果「でも9人かぁ…そんなに集められるかなぁ〜?」

親鳥「ふふ、いいえ?王国には既にアイドルが4人もいますから、後は5人です」

穂乃果「4人もアイドルがいるんですか!?4人……あ、もしかしてそれって!」

親鳥「えぇ、貴方も良く知っている人物ですよ」ニコッ


穂乃果「──海未ちゃんっ!!」
9: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:46:31.65 ID:Ep9XvQXs.net
辺境の戦場
ザッ! ザッ! ザッ!
帝国兵A「圧せ圧せ!!」
帝国兵B「王国の温室育ち共め!!」スパッ!
帝国兵C「コイツら新兵だ!弱いぞ!」ザシュッ!
帝国兵D「皆殺しにしちまえ!」ザンッ!

タスケテクレェ!
エンゴハマダナノカ!?
イヤダ!シニタクナイ!
カアサン!カアサァァン!!

隊長「くっ、やはり兵士の練度が低い…!使える兵士のほとんどは最前線に送られちまうから…!このままでは…!!」

兵士A「申し上げます!敵の進撃が止まりません、前線は壊滅状態です!」

隊長「ンなもん見りゃわかる!くっ、ここは1度兵を下げさせて弓隊に射撃させるべきか…!」グヌヌ…

兵士A「お言葉ですが隊長!弓隊もまた練度が低く、的確な援護は望めません!」

隊長「だがこの状況よりかはマシになるだろうが!よし、兵を下げ──」



??「──いえ、その必要はありません」
10: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:47:55.48 ID:Ep9XvQXs.net
隊長「!?」


ダッ!


帝国兵A「へっ、ざまぁみやがれってんだ!死ねぇ!」


兵士B「う、うわぁああっ!!」


??「有象無象の区別なく──」スパッ!


帝国兵/A「は…っ?」バタン!


??「我らに仇なす全ての敵を──」スパッ!


帝/国兵B「なん…」バタ


??「王国の剣と成り──」スパッ!


帝国/兵C「速…!」バタ


??「──断罪します」スパスパスパッ!


帝/国/兵/D「がは…」バタ


兵士C「おぉ!!」

兵士B「あ…あれは!?」ハッ!
11: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:49:03.11 ID:Ep9XvQXs.net
帝国兵E「天使の塵…!」

帝国兵F「舞い踊る死…!」

帝国兵G「首切り判事…!」

帝国兵H「蒼き死神…!」

帝国兵I「鮮血の堕天使…!」

帝国兵J「死神の再来…!」




帝国兵ズ「「「王国最強の剣士、園田海未!!!!」」」



海未「はい———」ジロリ


海未「———海未は私ですが?」バァーンッ!



 
12: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:50:24.04 ID:Ep9XvQXs.net
 

兵士ズ「「「うぉおおおおおおっ!!!!」」」

兵士D「海未将軍だ!」

兵士E「海未様が来ている!」

兵士F「やった!この戦勝てるぞ!!」


帝国兵E「王国最強の剣士が何故ここに!?」

帝国兵F「そんなことはどうでもいい!!相手は1人だ!」

帝国兵G「倒して名を上げろ!」

帝国兵ズ「「「うぉおおおおっ!!!」」」


海未「不肖、園田海未。推して参りますッ!」ザンッ!!


帝国兵ズ「」

兵士B「一太刀で5人も…!圧倒的…強過ぎる!」

帝国兵「囲め!全員でかかるんだ!」

 
13: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:51:50.36 ID:Ep9XvQXs.net
 

ズラーーーーーっ!

帝国兵ズ「「」」バンッ!

海未「なるほど…全方位からの一斉攻撃ですか」チラッ

帝国兵K「かかれぇ!!」

海未「まずは5人…!」スパスパッ!

帝国兵ズ「「」」バタン

帝国兵L「は、速…!」

海未「それは違います」スッ!

帝国兵M「喰らえ!!」ブン!

海未「あなた方が遅いだけです」ザンッ!

帝国兵LM「「」」バタッ!

帝国兵N「(刀を振り抜いた後…!)殺(と)った!!」ブンッ!

ズズズ…!
シャキンッ!!

海未「《いいえ》」キンッ!

帝国兵N「なっ…!(いつの間に刀をもう一つ!?)」ハッ!

海未「殺(と)られたんですよ」スパッ!

帝国兵N「つ、強い…!」バタン

 
14: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:53:00.38 ID:Ep9XvQXs.net
 

海未「私に『力』を使わせたんです、貴方も中々でしたよ」

兵士C「あれが噂に聞く海未将軍の《武器召喚》(アーセナル)!」

兵士D「武器を瞬時に作り出し、扱える!」

兵士E「《奇跡の力》…!」

兵士ズ「「「うぉおおっ!!将軍!将軍!将軍!」」」


海未「…声援というモノには未だに慣れませんね」


帝国隊長「くっ…まさか蒼き死神が出てくるとは…!1度体制を立て直す!帝国兵達に合図を送れ!後退だ!」バッ

コウタイノアイズダ!
サガレサガレ!
イソゲ!コロサレルゾ!
ヒィィィッ!

 
15: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:54:14.66 ID:Ep9XvQXs.net
 

兵士A「申し上げます!帝国兵が後退を始めました」

海未「山に集結しているようですね…次の一手を考えるつもりでしょうか?」

海未「──させません。あなた方はここで待機を。私は敵を叩きに行きますので」

隊長「お、お待ちください!将軍もお下がりを!」

海未「心配はいりません。帝国兵に遅れを取るつもりはありませんから」ググッ

隊長「はっ!私も将軍と同意見です」

隊長「しかし、これは真姫将軍の指示であります!」

海未「はい…?真姫もこの場に来ているのですか?」

隊長「はっ。真姫将軍は本陣でお待ちです。どうか、お戻りください」

海未「…わかりました。それでは皆さんは部隊を再編成し、現状待機でお願いします」

兵士ズ「「はっ!!」」

 
16: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:55:29.62 ID:Ep9XvQXs.net
 

本陣
??「まったく、本当に私が出張らないといけないわけ?意味わかんない!」プンスカ

海未「相変わらずですね、真姫」フフッ

真姫「…どういう意味よ?」

海未「元気そうで何より、ということですよ。お久しぶりです」

真姫「あなたも変わりないようね、海未。それで?王国最強の剣士がいながら、なんで敵をあんなところまで後退させてんのよ!」

海未「申し訳ありません。派手に動きすぎました。王国最強の軍師である、あなたの知恵が必要です」

真姫「フン…煽てても何も出ないわよ。それにしても、いつもは物静かなクセに、あなたの戦い方は派手過ぎんのよ!口上もやけに凝っててやたら長いし」

海未「そ、それは関係ないでしょう!?」

真姫「どうだか?それで、現状を詳しく教えてちょうだい」
17: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:56:52.53 ID:Ep9XvQXs.net
 

海未「はい。こちらは新兵が大多数のため、彼我の戦力数も練度も劣勢です。兵士達には部隊の再編成と前線の維持、及び待機を」

海未「敵の隊長は健在で、山に篭られました。我が軍は谷に位置する場所にいるため、敵に高所を取られた形と成ります」


真姫「拮抗状態かと思ってたけど、蓋を開けてみれば全然劣勢じゃない。メンドクサイわね」カミノケクルクル

海未「ここにいる兵士達に山中戦は無理です。私一人ならばなんとかなるでしょうが…」

海未「山頂『強行突破』(アタック)には慣れています」フフン

真姫「…そんなんだから脳筋って言われるのよ」

海未「はっ!?なんですかそれは!?」ガビーン

真姫「なんでもないわ、気にしないで」


海未「いや、どう考えても気になりますよ!どういうことですか!」

海未「私は兵士達の間で脳筋と呼ばれているのですか!?」ネェネェ!

真姫「それにしても、兵士を下げずにそのまま待機させたのは重畳よ。あなたにしては良い判断ね」

海未「あの…無視ですか?私の質問は…」ガッカリ

 
 
18: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:58:38.88 ID:Ep9XvQXs.net
 
真姫「うるさいわね、話が進まないじゃない。とにかく、もう少し情報が欲しいところね」

真姫「メンドクサイけど、私の《奇跡の力》を使うことにするわ」スッ…

海未「ふふっ…見られるのですね、アレを」

海未「この場合、『聴ける』と言ったほうが正しいでしょうか?何にしても久しぶりです」

真姫「別に、どっちでもいいけど」スタスタ…


真姫「…それじゃあ、始めましょうか。兵士のみんな、準備は良い?」


兵士ズ「「はっ!!」」

真姫「」スゥ…
 
19: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 02:59:43.07 ID:Ep9XvQXs.net
 
真姫(《指揮者》(リィーン・コンダクター)、歌唱)

ヒィィー…ンッ!

兵士ズ「「ツカマエチャーウ!!」」

真姫「《どこにいるの?♪》」

真姫「《ムリよムリよ♪》」

真姫「《どこにいたってムリよ♪》」

兵士ズ「「ツカマエチャーウ!!」」


シュンッ!

真姫「──つかまえたわ」

海未「あーいらび…え?もう終わりですか?」

真姫「なんであなたまで歌ってるのよ!?」

海未「す、すいません。真姫の歌声は、とても素敵なので、つい…」

真姫「い、意味わかんない!!//」カァッ
 
20: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:00:58.51 ID:Ep9XvQXs.net
 
海未(これが真姫の《奇跡の力》、《指揮者》(リィーン・コンダクター)。歌うことによって発生した声を物体に当て、反射する音を聞き取る力。それも、常人よりも遥かに広域に)

海未(それによって得た音の情報を頭の中で三次元的に再構成し、空間を俯瞰する)

海未(つまり、伏兵や遮蔽物に隠れている敵、そして敵の数すら、真姫には全てが正確に見えている…戦場の完全把握…)


海未(それを、真姫の天才的な頭脳によって、最適解を導く…。これが、彼女が王国最強の軍師と呼ばれる所以)

海未(まったく、相手からすればやってられなさすぎますよ、こんな《奇跡の力》…)

海未(ちなみに、兵士達が合いの手を入れていますが、まったく意味はありません)

 
21: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:03:11.14 ID:Ep9XvQXs.net
 
真姫「見下ろす敵…見上げる私──気に入らないわね」

真姫「ふーん、帝国のヤツら、誰も山の向こうには行っていないようね。誘い込むつもり?まぁなんでもいいけど」

真姫「数は673。…こんな少人数、やっぱり私が出るまでもないじゃない…ホントメンドクサイわね…」

真姫「伏兵は無し、全員12時方向の山に篭ってる…と」

真姫「幾つか木ではない造形物…簡易的な罠ね。あのまま突っ込んでたら、海未でも足止めされてこっちの兵士はパニックになってたかも」

真姫「…気温、湿度は共に低い、ここ1ヶ月雨も降っていない…落ち葉も多い…向かい風…」

真姫「何よ!?こんな状況で敵は山に篭ったわけ!?作戦も何もないじゃない、ホント馬鹿ね!」プンスカ

海未「決まりましたか?」

真姫「えぇ、兵士を集めて…2列で良いわ、隊列を組ませて」

海未「隊列?一体何を…」

真姫「ふふ、簡単よ───」


…。


海未「──承知しました。ですが…そんなに上手くいくでしょうか…?」

真姫「私の『曲』(シンフォニー)にアドリブは無い。必ず旋律通りになるわ」ニヤリッ

 
22: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:09:30.14 ID:Ep9XvQXs.net
 

海未「……わかりました。真姫を信じましょう」

真姫「それでいいのよ」


バサッ


ザワザワッ…!

王国兵「真姫将軍だ!本陣から出て来たぞ!」



真姫「…さぁ、新人兵士のみんな?指示は全て海未に伝えてあるわ」


真姫「幸せに思いなさい?あなた達を全員まとめて勝たせてあげる」


真姫「そして──私に勝利を届けなさい」ニヤリッ


王国兵ズ「「はっ!!!!」」


海未(…はっきり言いましょう。真姫の方が、よっぽど『クサイ』です)

 
23: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:11:08.43 ID:Ep9XvQXs.net
 

帝国隊長「矢を放ち、敵を挑発しろ」

帝国隊長「木に阻まれて連中からの矢は脅威にはならない。敵は山に進撃するしか無くなる…そこを、高所を陣取った我らが叩くのだ!」



真姫「──とか思ってるんでしょう?」




ガサガサ…

帝国兵1「申し上げます!敵陣から矢が放たれています!」

帝国隊長「何ぃ?馬鹿な、こちらには木があるのだぞ?傘となって阻まれるはずだ」

帝国兵2「ハハッ!見ろよ!俺たちの頭上を矢が飛んでいくぜ!」

帝国兵3「狙う以前の話じゃねぇか。舞い踊る死が出てきたって聞いて驚いたが、兵士の方は大したことねぇな!」



真姫「──なんて、考えてるんでしょうね」カミノケクルクル



帝国兵4「待て!あの矢、なにかおかしいぞ!」

 
24: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:12:35.24 ID:Ep9XvQXs.net
 
ガサガサッ!

帝国兵5「た、隊長!!」

帝国隊長「なんだ騒々しい。お前の持ち場はもっと背後だろう?」

帝国兵5「そ、それが!山が燃えています!」

帝国兵6「あれは火矢だ!火矢を放ってるぞ!!」


真姫「──気づいた時にはもう遅い」


マズイ!ケセケセ!
オチバニインカシタ!
キガモエテルゾ!?
ヤバイゾ!ナントカシロ!

帝国隊長「何だと!?」

帝国兵5「背後から煙が!山の裏側は一面の山火事です!このままではこちらにまで火が!」

帝国隊長「ぐぅ…っ!最初から我々の退路を断つのが狙いか!?」ハッ!

ニゲロ!モエヒロガルゾ!
ケムリデナニモミエネェ!
トニカクニゲロ!ハヤクシロ!
コノママジャヤケシンジマウ!

帝国隊長「行くな!これは敵の罠だ!味方から離れるんじゃない!」

帝国兵1「早く、早くここから離れろ!」

帝国兵2「どこに行くってんだよ!?」

帝国兵3「前進するしかねぇ!ここで焼け死ぬよりゃマシだ!」

 
25: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:14:00.80 ID:Ep9XvQXs.net
 

真姫「──不測の事態は焦りを産む。焦りは正常な判断を鈍らせる」


真姫「今の苦しみから逃れるためにとにかく逃げる、誰も彼も『我が身が大事』」


真姫「するとどうなるかしら?誰も他人の言うことなんか聞かなくなる……前線で『孤立する』」


真姫「白兵戦における敗北の方程式。1対1なら力量差が」

真姫「1対2ならそれに加えて策略が」

真姫「1対3なら奇跡を信じろ。ま、それ以上なら逃げろってことね」


真姫「じゃあ数字が逆なら?求められているのはあなた達よ。狩るのは私の『新人兵士』(キューティーパンサー)」


真姫「ふふ。やっぱり…火は良いわね。情熱の赤色…とても素敵な色──私の大好きな色」カミノケクルクル

真姫「熱と煙、自分に迫り来る目に見える死…わかりやすい逃走の口実」


真姫「あぁ、なんて素敵な色なのかしら。次は、あなた達の体から同じ色を見せて頂戴?」


真姫「そして己が身をもって捧げるのよ」


真姫「あなた達のちっぽけで塵屑に等しい信念と理想と共に…」


真姫「…赤色と同じくらいに大好きな、『勝利』ってヤツをね」フフン



 
26: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:15:31.87 ID:Ep9XvQXs.net
 

王国 謁見の間

親鳥「我が王国最強の剣士、園田海未将軍。そして、王国最強の軍師、西木野真姫将軍。彼女たちは生まれつき《奇跡の力》を持ったアイドルなのです」


穂乃果「海未ちゃんと、真姫将軍…海未ちゃんが使うあの変な能力は、《奇跡の力》だったんだ…」

親鳥「それと、私南家も、アイドルの末裔です。現在はことりに《奇跡の力》が受け継がれています」

穂乃果「ことりちゃんも!?そ、そっか…だから女王陛下はそんなに伝説に詳しいんですね…」

親鳥「まぁ、私が伝説に詳しいのは王族だから、と言うのもありますけどね。勇者たちは真実を秘匿し、人々に不安を与えないよう、自分の一族にすら秘密としたのです」

親鳥「漏れるリスクを最小限とするため、その後王族となった南家のみが伝説を正確に知っています」

穂乃果「…」

穂乃果(海未ちゃん…懐かしいなぁ。しばらく会ってないや…元気にしてるかな?)

穂乃果(穂乃果の幼馴染…幼い頃、ことりちゃんを一緒に守ろうって、いつまでも3人で一緒に居ようって約束して…)
27: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:17:27.21 ID:Ep9XvQXs.net
 

穂乃果(兵士になった頃は、穂乃果の方が強かった。というか、海未ちゃんには剣士としての才能が微塵も無かったんだ)

穂乃果(でも、3ヶ月経つ頃には、完全に海未ちゃんに抜かされてた…)

穂乃果(その後、海未ちゃんは戦場で大活躍。連戦連勝、どんな相手でも海未ちゃんは負けなかった)

穂乃果(そんな海未ちゃんは今や将軍。「王国最強の剣士」って呼ばれてる…音ノ木坂王国の現行最強の戦力…)


穂乃果(そして、西木野真姫将軍…会ったことはないけど、聞いたことはある)

穂乃果(戦場の状況が全て、手に取るようにわかるんだって。多分、これが《奇跡の力》だよね?)


穂乃果(どんな状況でも瞬時に作戦を編み出して、部隊を勝利に導く…「王国最強の軍師」)

穂乃果(生まれながらにして、人の上に立つ事を約束されていたみたいにカリスマ性もあって…口癖は、「私に勝利を届けて」)

穂乃果(あと、ことりちゃん。私と海未ちゃんの幼馴染…そして、王国第一王女…)

穂乃果(《奇跡の力》も持ってたんだって。なんだか、可笑しいよ…)

 
30: 名無しで叶える物語(しうまい)(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:31:05.39 ID:Ep9XvQXs.net
なるほどこれが規制か、たぶんID変わったけど>>1です。続き投稿します行けるところまで行きます。


穂乃果「女王陛下、なんで。どうして、穂乃果なんですか…?」

親鳥「どうして、とは?」ハテ

穂乃果「だって、私は…穂乃果には、何もありませんよ…」

穂乃果「王国1強いわけでもなければ、頭も良いわけじゃありません…まして、王族でも貴族でもありません…」

穂乃果「何の変哲もない、一兵士なんですよ…?」

親鳥「あら、私は関係者でなければ、こんな話はしませんよ?」

穂乃果「関係者…?」

親鳥「我が王国4人目のアイドル…それはあなたですよ、穂乃果さん」

穂乃果「…」

穂乃果「え、えぇえええっ!?穂乃果がアイドル!?」

親鳥「穂乃果さんは、まだ《奇跡の力》に目覚めていない…アイドルという自覚が無いのも当然です」

穂乃果(穂乃果もアイドルになれるっ!《奇跡の力》で、もっと強くなれる!)

穂乃果(もう二等兵の一兵士じゃない…!!だったらっ!)

穂乃果「──海未ちゃんにも追いつけるんですね!!?」



「ふふ、誰が私に追いつくと?」

「何よ、騒がしいわねぇ」
31: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:33:16.80 ID:Ep9XvQXs.net
あ、変わらないんだ…初めて知った…。
支援ありがとうございます。
 
穂乃果「げっ、海未ちゃん?!」

海未「久しぶりですね、穂乃果。あなたは相変わらずお元気そうで…」

親鳥「海未将軍、真姫将軍。無事で何よりです」

海未真姫「「失礼致します、女王陛下」」バッ!

親鳥「顔を上げてください。…いかがでしたか?」

海未「はっ。帝国兵は全て投降しました。我々の勝利です」

真姫「当然よね。だって私が指揮したのよ?」

親鳥「ふふ、頼もしいですね?真姫将軍」

海未「こら、真姫っ!陛下の前でなんて口の利き方を!」

真姫「あ、いえ、今のは海未に対して言ったのであって、決して女王陛下に言ったわけでは…!」

親鳥「ふふ、私はあなたのそんな所、素敵だと思いますよ」スタスタ

親鳥「真姫将軍は自然体の時が一番可愛いのですから」ナデナデ

真姫「あっ…そ、その…//」カァッ

親鳥「とにかく2人とも、本日はお疲れ様でした。王国への献身に感謝します」

海未真姫「「はっ!我らが王よ、勝利を貴方へ!」」

 
32: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:36:10.94 ID:Ep9XvQXs.net
 

穂乃果(あれが真姫将軍…本物を見るのは初めて。あと、ことりちゃんのお母さんが、私と海未ちゃん以外の人の頭を撫でるのも…)

穂乃果(いいなぁ、みんな仲が良さそうで…)


親鳥「さて、揃いましたね。それでは早速、3人にはお使いを頼みます」


穂乃果海未真姫「「?」」ハテ



馬車

真姫「だーから!なんで将軍の私がお使いなんかしなくちゃいけないのよ!」

海未「女王陛下の勅命に何か文句が?」

真姫「そ、そういうわけじゃないけど…」

海未「大体あなたはいつもそうです!先程も女王陛下の前で失礼を…!」

真姫「だからアレはあなたに対して言ったのであってっ!」


ワーワーギャーギャー!


穂乃果(本当に、仲が良さそう。良いなぁ、真姫将軍…あの場所にいたのは、穂乃果だったはずなのに…)

――
――――
――――――

ロリ海未『こら穂乃果!また遅刻ですか!?』
ロリ穂乃果『ご、ごめーん海未ちゃんっ!次から気を付けるから!』エヘヘ
ロリ海未『まったく…穂乃果は私がいないとダメなんですから…』フンスッ!

――――――
――――
――

穂乃果(最近は、全然海未ちゃんに怒られた記憶がないや…)ドヨーン

穂乃果(穂乃果…まだダメダメだよ?海未ちゃんがいないと…)

 
33: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:39:21.81 ID:Ep9XvQXs.net
真姫「…それで?さっきからずっと黙ってるあなたは誰よ?見た所ただの兵卒みたいだけど…」

穂乃果「は!?はい!! 高坂穂乃果、二等兵であります!」

真姫「ふーん、それで?今回のお使いの目的は何?あなた、女王陛下から詳しく聞いてるんでしょ?」

穂乃果「はっ!────というわけであります!」カクカクシカジカ!


真姫「──私たちが伝説の勇者の末裔で、勅命は魔王復活の阻止…ね」

真姫(……この子、違和感に気付かなかったのかしら。どう考えても『おかしい』じゃない)

真姫(まぁ、ここで言うことじゃないわね。あとで女王陛下に聞くしかないか)

真姫「…そして、今からアイドルの保護に向かう、と…。それで?あなたにはどんな《奇跡の力》があるのよ」

穂乃果「うっ…」ギクッ

穂乃果「じ、実は…穂乃果にはまだ無くて…」

真姫「はぁっ!?じゃあただの一般人じゃない!本当に役に立つのかしら!?」

穂乃果「そ、それは…」



海未「いいえ、穂乃果は強いですよ。特に、ある一点に置いては、私よりも」
34: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:40:36.39 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「う、海未ちゃん…っ」

真姫「ある一点?何よそれ」ハテ

海未「誰かを守りたいという想いは、時として最大の武器となります」

海未「見返りは不要、理論も方法も不明。そこにあるのはただ自分を信じ抜くこと──」

海未「──想いの強さだけは、誰にも負けませんよ」ニコッ
35: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:42:27.33 ID:Ep9XvQXs.net
王国領
アミレン市街地
海未「それでは、まずは聞き込みです。私1人と、穂乃果と真姫のチームに別れましょう。不足の自体に備えて戦力の分散を行います」

真姫「わかったわ。太陽が真上に来た所で、またここに合流しましょう。可能であれば保護を」

海未「はい。それでは後ほど」スタスタスタ…

真姫「…さぁ、私たちも行くわよ?着いて来なさい、高坂二等兵」スタスタ…

穂乃果「は…はっ!」スタスタ

真姫(想いの強さは人一倍、ね…)

真姫(海未も何を考えているのかしら。想いだけでは何も守れやしない)

真姫(そんな綺麗事で戦いに勝てるなら、誰も苦労しない。それはあなたが一番、よく知っているでしょうに…あら?アレは…)

穂乃果(真姫将軍…ずっと難しい顔してる。穂乃果と2人だから、怒ってるのかな…)

真姫「………」チラッ

穂乃果(ん?何かを見てる…あれは、トマト?)

真姫「…っ」ゴクリッ
36: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:46:32.20 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「…この町の名産品らしいです。雪穂…妹に聞いた話では、まったく青臭くなくて、果物のように甘くて美味しいそうですよ?」

真姫「は、はぁっ!?別にトマトなんか欲しくないわよ!!」

穂乃果「あはは。穂乃果はトマトなんて言ってませんよ?」

真姫「な、なっ…!//」カァッ

穂乃果「……穂乃果、なんだか小腹が空きました!腹が減っては戦は出来ません!将軍もいかがですか?」

真姫「ま、まったく!しょうがないわね!兵のワガママに従うのも上官の勤めよね!」

穂乃果「そうと決まれば早速買いに行きましょう!ほらほら、行きますよ将軍っ!」ギュッ

真姫「あ、ち、ちょっと!あ…」

真姫(誰かに触れられるのなんて、何年ぶりかしら…)

真姫(この子の手…すごくあったかい)ギュッ


……。


mgmg

穂乃果「あ〜美味しかった!こんなに美味しいトマト、初めて食べました!」
37: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:47:40.50 ID:Ep9XvQXs.net
真姫「そうね…(本当に美味しかった…次からトマトは、この町から仕入れよう)」

穂乃果(食べてる時の真姫将軍、満面の笑みでとっても可愛かったなぁ…」

真姫「な!?なに言ってるのよ!//」

穂乃果(えっ!?声に出てた!?)エェッ

穂乃果「あ、え、えぇっと…とっても美味しそうに食べるなぁって…」エヘヘ

真姫「ナニソレ!?意味わかんない!!//……っ!」ハッ!

穂乃果「真姫将軍にも可愛いところがあr」

真姫「──黙って」

穂乃果(あ…顔つきが変わった。とっても真面目そう…)

真姫「歌が聞こえるわ…普通の歌とは何かが違う…」

穂乃果「歌?そんなのどこからも…」

真姫「《指揮者》(リィーン・コンダクター)、静聴」

真姫「…南南西、距離800m。人数は…わからない?やっぱり、この歌何か変」

真姫「まるで自分の姿を秘匿しているよう…私の《指揮者》(リィーン・コンダクター)をもってしても、姿が見えないだなんて…」
38: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:48:16.30 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「アイドルですか!?」

真姫「その可能性が高いわ。とにかく、普通の人ではないことは確かね」

穂乃果「集合時間にはまだ余裕がありますけど…どうします?」

真姫「もちろん行くわ。海未を連れて行った方が安全だけど、アイドルって確証はないしね。とっとと終わらせて帰りましょ?」

穂乃果「はっ!それじゃ、帰りにまたトマト買いましょうよ!」

真姫「…まったく、しょうがないわね」フフ

穂乃果(この時は、気楽に考えてたんだ。簡単に終わる任務だって…海未ちゃんを、連れて来れば良かったって後悔するなんて。考えもしなかったんだ)

スタスタ…
39: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:53:18.49 ID:Ep9XvQXs.net

??「《孤独なヘブン♪》」

??「《気付いてと言えないよ♪》」

??「《あつく…あつく………♪》」

??「かよちん、やっぱり歌うまーいっ!」

??「ふふっ、ありがとう凛ちゃん」ニコッ

「わぁ〜っ!綺麗で素敵な声ーっ!」

??「え!?だ、誰!?」ビクッ

真姫「驚かせて悪かったわ。私は音ノ木坂王国騎士団、将軍の西木野真姫」

穂乃果「同じく高坂穂乃果、二等兵だよ!」

凛「オトノキザカ王国騎士団の兵隊…?」

??「ど、どうしてこの場所が…?」ビクビク

真姫「何らかの方法で姿を秘匿してたんでしょう?ここだけよく見えなければ、『何かを隠している』って言ってるのと同じよ」

??「あっ…」ビク

真姫「そして、あなたにはそれが可能な妙な力がある…《奇跡の力》を持ってるわね?女王陛下がお呼びよ。私たちと一緒に来てもらうわ」
40: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:54:15.81 ID:Ep9XvQXs.net
凛「っ! かよちんを連れて行く気!?」

真姫「別にあなたは呼んでないけど。そっちの子よ」

真姫「残念ながら拒否権はないわ。断るなら、強制的にでも連れて行くけど」

凛「断るにゃ!!」

真姫「なっ…」

凛「かよちん!従うことないよ!こいつらきっと、前に来た奴らの仲間だよ!」

??「わ、私は…っ」ビクビク

穂乃果「え?穂乃果たち、今日初めて来たよ?」

真姫「なんのことかはわからないけど、そう。女王陛下に逆らうのね?」ギロッ

??「ひっ…!」

穂乃果「将軍!そんな言い方…っ!」

真姫「黙って。これは勅命なの。あなたたちをこの町にいれなくすることも出来るけど、どうするの?」

??「や、やだ…私、行きたくない…っ!」ジワッ

凛「っ!!かよちんを、イジメるなぁーっ!!」シャキンッ!

穂乃果「は、速いっ!」

タッタッタッ!
真姫「っ!」キンッ!

真姫「この私に剣を向けたわね!どうなるかわかってるんでしょうね!?」
41: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:55:10.45 ID:Ep9XvQXs.net
凛「知らないっ!凛は何も知らない!!でも、かよちんを悲しませる奴は、凛の敵だ!」ブンッ!

真姫「手荒な真似はしないわ!ただあの子を保護するだけっ!」キンッ!

凛「嘘だっ!お前はかよちんを泣かせた!凛達の前から消えろっ!」シュッ!

真姫「この分からず屋っ!!」スッ!

穂乃果「そ、そんな!?まず話し合おうよ!」


真姫凛「「馬鹿にかける言葉はないッ!!」」キィンッ!

真姫凛「「!?」」


凛「り、凛をバカって言ったな!」

真姫「あなたこそっ!王国最強の軍師である私に馬鹿と言ったわね!?」

凛「うるさい!バカって言う方がバカなんだにゃ!絶対倒す!」

真姫「この…ッ!正規訓練を受けた私に敵うとでも!?」ブンッ!

凛「にゃーっ!!」ドサッ!

真姫「ふん、勝負ありね。さぁ、あの子を説得するのを手伝って…」

凛「…っ」ボソッ

真姫(ん?何か言ってる…?)
42: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:56:17.79 ID:Ep9XvQXs.net
凛「《空間掌握》(トリックスター)…瞬間移動っ!」シュンッ

真姫「なっ!?(倒れてる体勢から突然目の前に!)」ハッ!

凛「行っくにゃーっ!!」ブンッ!

真姫「ちぃっ!あなた、《奇跡の力》を持ってたのね!?」キィンッ!

凛「何も持ってないとは──」シュンッ

真姫(消え…っ!?)

凛「──言ってないよっ!」シュンッ!

真姫「後ろねっ!」キィンッ!

凛「むむ…喋らなきゃ良かった…」シュンッ

真姫(この子の《奇跡の力》は瞬間移動…厄介ね…姿を消した途端、どこにでも現れられる…瞬間的な強襲も、離脱も可能…)

真姫(私の《奇跡の力》は、広域索敵…1対1には向かないし、そもそも戦闘用じゃない)

真姫(戦略的優位性(タクティカル・アドバンテージ)は完全に向こうにあ…ん?いや、何言ってるのよ、私)

凛「さて、そろそろ行くよっ!」

真姫(そうよ、そうだわ…『だから何』よ)

真姫「残念だけど、もう見切ったわ。さぁ、私に勝利を届けて頂戴?《〜♪》」

凛「デタラメを、言うなっ!」シュンッ!


ドカッ!!!!
43: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:57:30.11 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果サイド
穂乃果「そ、そんな…君も2人を止めてよ!」

??「い、いや…やめて…来ないで…っ」

穂乃果「穂乃果は丸腰!ほら、何もしないってっ!」

??「《いやぁあああっ!!!》」ゴゥッ!!

ドカッ!
穂乃果「痛っ!な、なんて風圧…これがあなたの《奇跡の力》なの!?」ビュゥッ!

穂乃果(全てを拒絶する《奇跡の力》…風に声をのせて操ってる。本当にすごい、魔法みたいだよ!でも…)

穂乃果(なんでそんな、悲しい使い方をしちゃうの…っ?)

穂乃果「や、やめて…話し合おう!穂乃果も戦いたくないのっ!」ザッ

??「《やだ…もう来ないで…私に関わらないでっ!》」ゴゥッ!

穂乃果(あの子は、恐れてる…自分と、凛って呼ばれてる子以外の存在を…)

穂乃果「待っててっ!今そっちに行くからっ!」ザッ!

??「《だから、来ないでくださいっ!》」ゴゥッ!

穂乃果「やだっ!絶対離れてやるもんかっ!」ザッ!

??(!?)
44: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:58:43.28 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「穂乃果は…あなたの歌声が、とても素敵だと思ったからっ!」ザッ!

??「《え…?》」ゴゥッ!

小石「」ヒュッ!

穂乃果「くっ!?(痛っ…)」

穂乃果「もっと声を聞きたいと思ったから!」ザッ!

穂乃果「近くで聞いてみたいって、思ったからっ!」ザッ!

枝「」ヒュッ!

ビシッ!
穂乃果「(痛っ…何か刺さった…)悲しい歌じゃなくて、明るい歌だって聞きたいと思ったから!!」ザッ!

??「《っ…!》」ゴゥッ

??「《…だ、だめ。だめですっ!私の力は人を傷付けちゃう!》」ゴウッ!

穂乃果「そんなことないっ!」ザッ!

??「《人を拒絶するだけの力、それ以外には何にもできないからっ!みんなを悲しい気持ちにさせちゃうからっ!》」ゴウッ!

穂乃果(そっか…。この子は、人を恐れてるんじゃない。人を傷付けちゃうことを恐れてるんだ)

ビシバシッ!
穂乃果(痛い…けどっ!!教えてあげなきゃっ!『違う』って)

穂乃果「絶対違うっ!だって、凛ちゃんって子は、あなたの隣に笑顔でいたから!」

??「っ!」ゴゥウッ!

ビュゥッ!!
ビシッ!バシッ!

穂乃果「ぅあっ!」ザッ!
45: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 03:59:59.09 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「くっ!…約束、だよ!絶対、穂乃果はそっちに辿り着いてみせるから!」ニコッ

ザッ!

??(あんなに傷だらけ、なのに…っ)グスッ

??「《…どうしてそんなになってまで、私に構うんですか!?》」ゴゥウッ!!

??「《もう、放っておいて下さいっ!》」ゴゥッ!

穂乃果「そんなの簡単だよっ!!」ザッ!

穂乃果「あなたと、友達になりたいからッ!!」ザッ!

??「《とも…だち…っ?》」ゴゥッ!

穂乃果「友達になるのに理由がいるかな!?ごめんねっ!穂乃果、バカだからわかんないやっ!」ザッ

??「《うぅ…や、やめて、ください…これ以上、傷つかないで…っ!》」グスッ

ゴウゥッ!

穂乃果「全っ然!!痛くなんかないもんっ!!」ザッ!!


穂乃果「うぉぉわァァああああああっ!!」ダッ…ダッ…ダッ!

スタッ!

??「《あ…っ』」キョトン

穂乃果「──約束通り、着いたよっ!!」
46: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:02:01.65 ID:Ep9XvQXs.net
??(あの強風の中で、私の前に立った…)ゴゥ…

穂乃果「えへへっ!」ニコッ

穂乃果「ほら、穂乃果は大丈夫だよっ?」ギュッ

??「《あっ…》暖かい…」シュン…

穂乃果「人は、君が思ってるほど弱くないんだよ。さぁ、あなたの名前を教えて?」

??「花陽…」

花陽「小泉、花陽です…っ」ギュッ

穂乃果「花陽ちゃんかぁ〜っ!あなたにぴったりな、素敵な名前だね」ニコッ

花陽「あっ/// ありがとう、ございますっ」ニコッ
47: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:02:56.61 ID:Ep9XvQXs.net
真姫サイド
真姫「へぇ、やるじゃない高坂二等兵。まさか説得しちゃうなんてね。満身創痍だけど」

凛「うぅ…なんで、凛の居場所が…今回は声も出さなかったのに」

真姫「言ってなかったわね。私の《奇跡の力》は《指揮者》(リィーン・コンダクター)。私の歌を当てて返ってきた音を感知する《奇跡の力》。あなたがどこに移動するのか、すぐにわかったわ」

凛「変な力持ってるなんて聞いてないにゃ…」

真姫「変な力じゃない、《奇跡の力》よ。あなたの力もそういう名前。素敵な名前でしょう?」

凛「でも、凛のは全然素敵じゃないよ。かよちんの《風音結界》(アストラルメイガス)の方が、よっぽどだよ」

真姫「風に自分の声をのせて届ける《奇跡の力》、ね。確かにとっても素敵だわ」

真姫「でも、あなたの瞬間移動だってそうでしょ?誰の下にでも、すぐに駆けつけられる」

真姫「風にのせたあの子の声を聞いて、誰よりも速くあなたが駆けつける。あの子だけのナイトになった気分は、どう?」

凛「うん…うんっ!それって、とっても素敵だにゃー!」
48: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:03:33.84 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「真姫将ぐーん!」ギューッ

花陽「ほ、穂乃果ちゃん//恥ずかしいよ…//」ギュッ

真姫「高坂二等兵、よくやったわ。…それにしても、なんで手なんか繋いでるのよ」

凛「あー!ずるいずるい!凛もかよちんと手つなぎたいにゃー!」

穂乃果「じゃあ凛ちゃんは反対側ね!一緒にお城に帰ろう!」

凛「うんっ!よろしくね、穂乃果ちゃんっ!」

凛「かよちんの友達は凛の友達だよ!」ギュッ

花陽「凛ちゃんまで…うぅ//」ギュッ



バチ…



真姫「まったく、あんたたちはもう……ん?」

バチィッ…!
49: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:04:56.53 ID:Ep9XvQXs.net
バチィッ…!


真姫(何、この音?雨の日に、聞いた覚えがある…)


『ト音記号、信号途絶ッ!!』

『誰か…っ誰か生き残りは…っ!?』



バチ…バチッ…



『フォルテっ!?旗を揚げろ!!何故一つも上がらないんだっ!?』


真姫(雨の日…?いや、違う……これ…は…っ)ゴクリッ


バチッ…バチィッ!!


『真姫将軍っ!?真姫将軍っ!!早くっ、早く指示をっ!!』


真姫(この、音って…まさかっ!?)ゾクッ



バチバチッ!



『撤退っ!!撤退だっ!!早く逃げろ!作戦は失敗ッ!作戦は失敗だっ!!』





『へぇ、あなたが音ノ木坂最強の軍師──』

『──存外、大したことないのね』ニヤリ



『アッハッハッハッハッ!!!!』




真姫「みんなぁ!!!!伏せなさいッ!!!!」

 
50: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:08:39.11 ID:Ep9XvQXs.net
 
穂乃果凛花陽「「「へっ?」」」

バチッ!バチッ!バチッ!

バッ!

花陽「きゃっ!」

凛「目の前で跳ねてるの何!?こんな魚見たことないよ!?」

穂乃果「こ、これ…雷!?雷だよっ!」



ドォォオオオオンッ!!!!!



??「…花陽と凛に返事を貰いに来たのだけれど──」

??「──王国最強の軍師様がむき身でいるなんて、思わぬ収穫ね」

シュー……


真姫「あなたは…帝国軍遊撃隊…っ!『蒼雷の閃光』………ッ!!?」



絵里「──絢瀬絵里大佐よ。久しぶりね、西木野真姫将軍?」ファサッ

 
 
51: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:10:18.76 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「帝国軍遊撃隊…大佐!?なんでこんなところにっ!?」

絵里「あら。花陽と凛の前にいるってことは、事情は分かっているんでしょう?」

絵里「出来るだけ穏便に事を片付けたかったのだけれど、王国軍がいるってことで、そうも行かなくなった」

絵里「そして、ここにはアイドルが3人もいる…その『回収』に来たのよ、私は」ギロリッ

花陽「ひっ」ビクッ

凛「だ、大丈夫、凛が、守るからっ」ブルッ

真姫「…」ゴクリッ

真姫(やばい…)

真姫(ヤバイ)

真姫(ヤバすぎる!ここで帝国軍のアイドル…それも遊撃隊の絢瀬大佐は物凄くマズイッ!)

真姫(こちらは3対1。通常戦力なら私たちの勝ちは揺るぎないところだけど、アレが相手なら話は別っ!)

真姫(そもそもの前提が間違ってる…アレの前では、『アイドルすら戦力にならない』!)
52: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:11:06.23 ID:Ep9XvQXs.net
真姫(全員投降して、高坂二等兵だけでも見逃してもらうしかない…幸い、向うに彼女がアイドルってことはバレてない)

真姫「…わ、わかったわ。あなたに従いましょ──」

穂乃果「──そんなの知らないっ!」

真姫「はっ…?(目立つなこの馬鹿っ!)」

穂乃果「こっちは4人だよっ!4対1だっ!」

絵里「そう…それは、頼もしいわね。震えちゃいそうだわ」ニヤッ

真姫「馬鹿!余計なこと言わないでっ!私達が何人束になってもアレには敵わないわ!」

穂乃果「それは違いますよ、将軍」

花陽「穂乃果…ちゃん?」ビクビク

穂乃果「私たちは仲間。チームは、足し算じゃなくて掛け算です。全員でかかればなんとかなる!」

凛「…凛も戦うよ。かよちんを守らないとっ!!」

花陽「怖い…怖いけど、みんなが傷つくのはもっとイヤ!守られるだけの私では、いたくないっ!」

穂乃果「ほら、ね?」フフン

真姫「──」
53: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:11:54.10 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「──ご命令を、将軍。ここにいる全員、あなたの指揮下に入ります!」

真姫「ち、違う…っ!」

真姫「そんな、気合いでなんとかなる相手じゃないの!王国の一個師団が、絢瀬大佐たった一人に撃退させられた!正真正銘の化け物なのよ!?」

真姫「その時は私が指揮していた…相手がどれだけ強いか知ってるの…この私が、唯一負けた相手で──」

穂乃果「」スゥッ…


穂乃果「しっかりしろぉっ!!西木野真姫ッ!!!!」キィーンッ

真姫(っ!?)

真姫「う、るさいわねっ…何すんのよっ!?」キィーン



穂乃果「一回負けただけじゃん!その時の相手にもう一度会えたんですよ!やり返せるんですよ!?」

穂乃果「穂乃果は聞いたことがあるだけだけど、真姫将軍のことはよく耳に入るから知ってるっ!あなたの口癖もっ!」

穂乃果「──『私に勝利を届けろ』!それがあなたじゃないですか!」


真姫「っ!」ハッ


 
54: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:13:11.90 ID:Ep9XvQXs.net
真姫(…馬鹿ね、私。こんな安っぽい言葉に充てられて、奮い立ってしまった)

真姫(『戦おうとしちゃってる』。勝機はゼロと言っても過言ではないのに、私らしくもない……でも、負けっぱなしの方が──)


真姫(──全然私らしくないじゃないっ!!)


真姫「誰に向かって言ってるのよ、『穂乃果』?私は、王国最強の軍師、西木野真姫よ!」

穂乃果「真姫将軍…っ!」パァァ

真姫(想いの強さは誰にも負けない、ね)

真姫「作戦を伝えるわ──」





海未サイド

海未「む?雲行きが怪しい」

海未「間もなく太陽が見えなくなってしまいますね…」

海未(…なぜでしょう、胸騒ぎがします)

海未「大丈夫、ですよ。あちらには穂乃果と真姫がいます。例え何かあったとしても、あの二人ならば…」

海未(例え何が相手でも、あなた達なら勝てますよ)


 
55: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:17:14.38 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果&真姫サイド

ポツ…ポツ…っ

真姫「──以上!勝利を我が手に!必ず届けなさいッ!!」

穂乃果凛花陽「「「はいっ!!」」」

ザーッ…

絵里「雨、ね──」ニヤリ

絵里「そういえば、あなたの軍を粉砕した時も雨だったわね」

絵里「ふふっ。今回も…あの時と同じようにしてあげるわぁッ!!」バチィッ!!

シュンッ!!

真姫「…やってみなさいよぉッ!花陽、風を展開!」

花陽「は、はい!《風音結界》(アストラルメイガス)、私達を守って!」バジィィィイッ!!

花陽「くっ!?」バジィィィッ!!

花陽(なんて電撃の威力っ!?)

真姫「全方位に展開する必要はないわ!前だけで良い、集中して!」

花陽「《はいいぃぃ〜っ!》」バジィィィッ!!

真姫「大丈夫よ花陽、貴方なら出来るわ…!」
56: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:19:43.13 ID:Ep9XvQXs.net
絵里「風と声で編み上げた壁を、前方だけに展開することで強度を高める…なるほど、それで私の雷と拮抗してるのね」バジィィィッ!

絵里「じゃあこれはどうかしら?──ローレンツ力って、知ってる?」


真姫(っ!池に落ちていた剣が、殺人的な速度で飛んだという出来事が書いてある文献を見たことがある…)

真姫(その池には雷が落ちた。汚れた水は伝導体…それに囲まれた剣を射出したのは間違いなく電気による力!)

真姫(そして、絢瀬大佐の《奇跡の力》は雷の精製!伝導体も落雷も必要としない!自分の身体、空気、あらゆる物が彼女にとって伝導体だから!)

真姫(まっすぐこちらに向かって伸ばした腕には何がある?籠手よ!金属でできた!佐官用の上質で硬質な金属!!《風音結界》(アストラルメイガス)を破るのには十分すぎる破壊力!)

絵里「私はこれに…レールガンと名付けたの」ニヤリ

真姫「りぃぃぃいんッ!!全力で止めなさい!!」

凛「合点、にゃーっ!!」シュンッ!

凛「はァっ!」ヒュッ!

絵里「あら、すっかり忘れてたわ」キィンッ!

絵里「あなた、瞬間移動を持っていたんだったわね」バチバチィッ!
57: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:21:39.98 ID:Ep9XvQXs.net
凛(完全にナめられてる…凛なんか、よそ見しながら片手で十分ってこと!?)

凛(だったらっ!!)ヒュゥンッ!

絵里「食らいなさい?世界でたった1つの…私だけのレールガンよ?」ヒュ―
ドゴォォオオンッ!!

バキィィィッ!!!!
花陽「あ、くっ!?私の結界が…っ!」ブォォ!

真姫「なんて…威力…っ!でも──」ゴォォ…!






真姫「──よくやったわ、凛」ニヤッ

絵里「あら?なんで当たっていないのかしら…?すり抜けた?」

凛「絢瀬大佐が見ていたのは幻だよ」ニヤッ



凛「凛が空間を湾曲させたから。実際のかよちん達と『ズレ』て見えていたの」

凛(まぁ、さっき、凛の力の本質を見抜いた真姫ちゃんに教えてもらったんだけどにゃ…)

絵里「《空間掌握》(トリックスター)の名は伊達ではないようね」
59: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:27:33.40 ID:Ep9XvQXs.net
絵里(私が一杯食わされるとはね)フフッ



凛「さぁ…一緒に踊ろうよ──」

凛「──凛についてこれる?」シュンッ

絵里「あっはははっ…面白いじゃない!」

絵里「いいわぁ!私を愉しませてっ!」バチィッ! キンッ!



シュン  ブンッ!  カキンッ!

 キン! カッ!バチィッ!

スパッ キン!カンッ!   シュンッ!

バチィ!   キンッ!

凛「はァッ!!」ブンッ!

絵里「フッ!!」キィィンッ!

花陽「凛ちゃん…すごい、互角に戦ってるっ!負けるな、凛ちゃん!」

真姫(いや、違う…むしろあれは…)

絵里「あははっ!すごいわ!私のスピードについてくるなんて!」
60: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:28:44.00 ID:Ep9XvQXs.net
絵里「こんなに打ち合って立っていられるのは、貴方が初めてよ!」

凛「凛は絢瀬大佐がどれだけ凄いか知らない。だから、嬉しくなんかない!」

絵里「えー?挑発のつもりかしら?」

真姫(あれは愉しんでる。剣戟で遊んでいる。本当に、イヤな女…!)ギリッ

真姫(でも、だからこそ…足元を救われるのよ!!)

真姫「今よ!行っけぇえええっ!!穂乃果ぁっ!!!!」

シュッ
穂乃果「捕まえたよ!絢瀬大佐っ!」ガシィッ!!

絵里「なっ!?(後ろから羽交い絞めに!?)」ハッ

凛「ナイスだにゃー!」ヨシッ!

絵里「私の電波レーダーを潜り抜けた!?」

絵里(この子、どこにいたの!?全方位に微弱な電波を発してたのに引っかからなかった…!)

真姫「凛の《空間掌握》(トリックスター)と花陽の《風音結界》(アストラルメイガス)…その2つでもって、穂乃果を隠し続けた!」


真姫「気配も…存在すらも錯覚させる!狙い通りね。あなたのレーダーにも引っかからなかった!」

穂乃果「やっちゃえ!凛ちゃんっ!」
61: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:30:33.66 ID:Ep9XvQXs.net
凛「トドメだにゃぁあああッ!!」ブンッ!

絵里「くっ…そ、そんなっ…!!」




絵里「──なーんて、勝ち誇ったあなた達は滑稽ね」ニヤッ

絵里「《認められないわっ!!》」ヒィーーン…ッ



穂乃果「えっ──」
凛「何──」
花陽「危ない真姫ちゃ──」ダッ!

ドォォォオオオンーーーー…ッ!!


………。
62: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:34:50.84 ID:cKLs2IwE.net
真姫(何が…起こったの?)ググ…

真姫(穂乃果が絢瀬大佐を捕まえたのよ、その後。何が、起こったの?)

真姫「凛…?」グググッ

凛「」

真姫「花陽…?」グッ

花陽「」

真姫「ほ、のか…?」ブラン…ッ

穂乃果「」


絵里「残念、だったわね。これが現実よ」


真姫(なんで私は…絢瀬大佐に、首を掴んで持ち上げられてるの…?)

絵里「あの子たちに合わせて踊ってあげてたのに。少し私のペースに引き込んだだけでこのザマよ。失望しちゃったわ」クスッ

真姫「ぐっ…何を、したのよ…!」

絵里「落雷を降らせたの、避雷針を私にしてね。懐かしい光景だったでしょう?あなたの軍が壊滅したとき、同じことをしたものね?」ニコッ

真姫「ちくしょう…っ!この、化け物…っ!」ポロポロ…

絵里「敗北って滑稽よね。敗者に言葉はいらない、力の無い者は死ぬしかない」

絵里「さて、どうしてほしい?アイドルの回収、生死は問わないって言われてるのよ」

真姫「好きに、しなさいよっ!敗者に言葉はいらないんでしょ!?」

絵里「はぁ?」ヒュッ!

パンッ!


真姫「痛…っ!」ヒリヒリ…

絵里「粋がるなよ『小娘』…お前は苦しめてから殺す。泣き喚け、処女のように」ギロリッ

真姫「っ…」ビクッ
63: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:36:01.36 ID:cKLs2IwE.net
>>1 です

???
穂乃果「あれ?なんで穂乃果…倒れてるの?ここ真っ暗だ…」

??(───────────)

穂乃果「負けちゃったって、ことなのかな…?」

??(───────か───)

穂乃果「そっかぁ…でも、頑張ったよね、穂乃果達」

??(───け───か───)

穂乃果「なんかよくわかんないけど、絢瀬大佐って凄い強い人だったんだよね?」

??(───ける──か───)

穂乃果「それを後一歩まで追い詰めたんだよ!十分すごいことだよ!」ウンウン

??(───けるも─か───)

ホロリ…

穂乃果「あれ?なんで、泣いてるんだろう?」グスッ

??(───けるも─か──!)ゴォォ…!

穂乃果「そっか…本音を隠すのって、こんなに辛いことだったんだね」ポロポロッ

??(───けるもんか──!)ゴォォッ!!

穂乃果「うぁっ…!悔しいなぁ…っ!勝ちたかったなぁ…」グッ!

??(───けるもんかぁッ─!)ゴォォッ!!

穂乃果「──そうだよ!違う、違うんだよ!穂乃果は、自分に嘘を憑きたくないっ!諦めるわけにはいかないんだっ!」





穂乃果(──負けるもんかぁッ!!)

穂乃果「──負けるもんかぁッ!!」
64: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:38:21.31 ID:cKLs2IwE.net
キラーーンッ!パァァ!

穂乃果(光が、射してる)

穂乃果(綺麗…それに暖かい)

穂乃果(あの太陽みたいな光、掴みたいっ!)グッ

穂乃果(あの先にみんなが待ってる気がするから!)

穂乃果(花陽ちゃんの歌、もっと聞きたい!)

穂乃果(もちろん、凛ちゃんも隣でね!)

穂乃果(そして、真姫ちゃんに──)

穂乃果「──勝利を届けるんだっ!」
グワァンッ!!



ズル…ズル…っ!

ガシィッ!!



絵里「はっ?」

穂乃果「真姫ちゃんから、手を離して」

真姫「え…?穂乃果…?」ポロポロ…
65: ID:Ep9XvQXs(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:40:06.67 ID:cKLs2IwE.net
絵里「あら、まだ動けたのね。でも地面を這いずって足を掴むしかないなんて、無様ね」

穂乃果「離せ…離せっ!さもないと、穂乃果が…!」

真姫「もういい、もうやめて穂乃果…っ!もうこれ以上傷つかないで…あなたが死んじゃうっ!」ポロポロ

絵里「仲間想いの良い将軍…ん?」ハテ

穂乃果「真姫ちゃんは、いつもはかっこよくて…でも、トマトを食べてるときは凄く可愛くて…!」

穂乃果「頭がとっても良くって…!穂乃果たちの将軍でっ!」

絵里「足首が…熱い…?」

穂乃果「穂乃果の、大切な仲間なんだッ!!」ゴォッ!!

ジュゥゥッ!!

絵里「(鎧が融けてる!?)なっ!まさかあなたも…!」パッ


真姫「うっ!」ドサッ

絵里「《奇跡の力》をっ!?」

絵里(なんだかよくわからないけどこのままじゃヤバイ!とっとと始末する!)

絵里「《認めるわけにはいかない!》落雷を喰らいなさいッ!」ヒィーン…ッ

穂乃果「あなたなんかに…穂乃果は負けないからッ!!」ゴォォッ!!

ドオォォォー…ンッ!!

絵里「何!?落雷が頭上で消え…!?」



「よく言いました。それでこそ穂乃果です──」
66: ID:Ep9XvQXs(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:41:44.08 ID:cKLs2IwE.net
穂乃果「あ、あぁっ!」パァァ

ザンッ! 
海未「──私の自慢の幼馴染」
バァァーンッ!!

穂乃果「海未ちゃんっ!!」

真姫「遅い、遅いのよ、本当に…っ!」ポロポロ

海未「申し訳ありません、到着が遅くなりました」



絵里「園田、海未…っ!」ギリィッ!

海未「ダメ元であなたの落雷の下に刀を投げてみましたが、アレでも避雷針になるのですね」

海未「それではこういうのはどうでしょうか。《千の刀を作ってご覧に入れましょう》」ズズズ…シャキィィインッ!!
ヒュッ!
ザクッ ザクッザクッ ザクッ
 ザクッ ザクザクッ ザクッザクッ!
ザクザク ザクッ ザクッ!
 ザクッ  ザクッ!

真姫(地面に突き立てた大量の剣と刀…避雷針の代わり…)


海未「有象無象の区別なく。我らに仇なす全ての敵を…」

海未「王国の剣と成り、断罪します」

海未「よくも私の親友を、傷付けましたねッ?」ゴォ…ッ!


絵里(《奇跡の力》に目覚めたオレンジ色の髪の子…それに加えて五体満足の『首切り判事』園田海未…地面に突き立てられた無数の剣、避雷針…さすがに不利か)

絵里「…この勝負、預けるわ。今日は下がってあげる」

絵里「王国最強の剣士、園田海未。それと…」

穂乃果「穂乃果…高坂、穂乃果!二等兵だよ!!」

絵里「そう。高坂穂乃果、ね。あなたに会えるのも楽しみにしているわ」

絵里「ダスビダーニャ。また今度ね」バチッ バチッ バチッ!!
バチィィイー…ンッ!!


海未「消えましたか……。穂乃果!真姫!大丈夫ですか!?」
67: ID:Ep9XvQXs(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:43:00.11 ID:cKLs2IwE.net
真姫「えぇ、私は大丈夫。それより、穂乃果が…」

海未「穂乃果!しっかりしてください!」

穂乃果「え、えへへ。やった、海未ちゃんだ…」ハァハァ

海未「本当に、あなたは…私がいないと、ダメなんですから…っ」グスッ

穂乃果(あっ…昔言ってくれた言葉…だっ!)

穂乃果「えへへっ!」ニコッ

海未「? 何を笑っているのですか?」

穂乃果「なんでも、ないよ。はぁ……ごめんね、海未ちゃん、ちょっと、休むね…」

海未「え、ちょっと、穂乃果!?しっかりしてください!」

穂乃果「はぁ…いい匂いだなぁ…海未ちゃんは…」ギュ Zzz…

海未「えっ!?ちょ、やめてください、穂乃果!//」アタフタ

真姫「今だけは、その子の好きにさせてあげなさい」

海未「で、ですが…」

真姫「私も疲れたから少し休むわ…あ、言い忘れたけど、あっちで転がってる2人がアイドルだから」Zzz…

海未「え、あ、はっ!?真姫!寝ないでください!私が全員運ばなきゃいけないんですか!?ちょっと、起きてください!」

海未「真姫〜!穂乃果ぁっ!」
68: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:46:50.18 ID:Ep9XvQXs.net
ここで第一部(?)が終わりです。以下、ここまでの後書き等殴り書き。

キャラクターしょ〜かいーーばばぁーん

ほのか
・笑顔が可愛い
・太陽の微笑み
・ほのかちゃんかわいい
・どんなに負けてても主人公補正で巻き返しちゃうジャイアントキリング系主人公
・敵からしたら相手してらんねぇレベルのド級チートなのでたぶん次回死にます

うみみ
・トレースオン!!
・王国最強の剣士
・最強ったら最強
・最強のラブアローシュート
・噛ませ犬臭ぷんぷん
・ファンタジー世界なので能力パッとしないね
・生きる厨2病、個人的に書いててものすごく楽しい
・物語において最強キャラは終盤解説役に成り下がってしまう宿命から逃れられないので多分次回死にます


ことりちゃん
・未登場
・ふわふわぷわぷわ
・手からマカロンが出せる能力
・そんなエロゲーかギャルゲーあったような気がする
・たぶん舐めたら全身甘い。身体は砂糖で出来ている。ぺろぺろ
・みんなが舐めてみゅーずの非常食になるので次回しにます
69: Ep9XvQXs(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 04:51:20.64 ID:cKLs2IwE.net
まっきー
・イミワカンナイ!
・ナニイッテルノヨ!
・まきちゃんかわいいかきくけこ
・一番セリフ多い気がする。もうまきちゃんが主人公でよくね?
・スラッシュ多用はツンデレキャラの宿命
・王国最強の頭脳を持ってる天才
・だが俺の頭がめちゃくちゃ悪いため天才っぷりをこれ以上発揮できそうにないのでたぶん次回しにます

りん
・にゃー
・にゃーにゃー
・にゃー!?
・出来るだけにゃーにゃー書かないように気を付けた
・でもにゃーって言わないと誰かわかんない可能性。猛省
・世界の全てからはなよ絶対守るマンを地でいく殺人兵器
・俺の努力も空しくにゃーにゃー言い始めるのでたぶん次回しにます

ぱなよ
・あんまり動かせなかった、猛省
・孤独なヘヴンいつも聴いてます!
・突然ですがここで歌を歌いまs(ry
・能力が一番いみわかんない、俺もイミワカってない
・このまま空気になってしまうのか
・はなよファンの人本当にごめんなさい
・でも使いにくいキャラなので俺の独断と偏見でたぶんじかいしにます

えりーちか
・若い頃のバラライカ
・フライフェイスじゃないけど
・ハラショー言えなかった、猛省
・ヴィソトニキだけど階級は大佐
・ブラクラそんな覚えてないごめんなさい
・序盤に登場する早すぎたチート枠
・正直オンリーマイレールガンって言わせたかっただけ
・終盤のインフレについていけなくなるのが目に見えているのでうみみと一緒にたぶんじかいしにます
70: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 05:04:36.71 ID:cKLs2IwE.net
読まなくても良い世界観とか設定の殴り書き
・時代は…あれ、ベルセルクとかアーサー王物語とかその辺。
馬と剣と弓と鎧で戦争してる感じ。
もちろん通信機なんてもんは無いから、法螺貝とか狼煙で本陣からサイン送ってる感じで。
あとミューズのみんな?っていうか女性兵士は臍だしルックな「それどこ守ってんの?」みたいなエロ防具で。
ビジュアル重視で紳士の皆さんを愉しませている。

・音ノ木坂王国も帝国も一族の世襲制を採用してる絶対王権。
音ノ木は女王である親鳥がトップ。
理由は旦那が一般人出身で、その人と結婚したからって感じで。逆超玉の輿。
南家は大天使だから貴族とか一般人とか農民とかそういうの気にしないのだ。
逆に皇帝は絵に描いたような悪人で。
超恐怖政治国家って感じで。女2万人くらい侍らせてる。精子枯れるわ。
・兵隊は、一等兵以上は帯剣を許可されているから常に剣を持ち歩いてるイメージで。だから二等兵の穂乃果は常に丸腰。
本当は女王陛下の命令で動いてるから武器持ってても勿論良いんだけど、穂乃果は壊滅的に剣の腕が無いから、完全に自分の判断で帯剣してないって設定で。
でも剣は町で結構簡単に手に入っちゃう、だから凛ちゃんは一般人だけど帯剣してる。花陽絶対守るマンだから。

・海未ちゃんは能力で武器作れるから普段は丸腰。
よく刀を使ってるけど、剣も使えるし、二刀流も実はお茶の子さいさいでって設定でよろしく。
あと弓の腕も凄い。

・王国最大勢力の部隊は真姫ちゃんのシンフォニー師団。
次点で海未ちゃんの蒼海騎士団、これは旅団クラスで。
人数は厳密に決めてない、ごめん。
でもシンフォニー師団の方が大人数。
けど兵の質は蒼海騎士団の方が高い。だから王国最強部隊は実質的に蒼海騎士団ね。

今日はここまでにします。
またスムーズに書き込めるようになったら戻ってきます、ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございました
81: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:44:42.23 ID:Ep9XvQXs.net
城内

花陽「凄いよ凛ちゃん!!お米がたってる!!」mgmg!

凛「このラーメンって食べ物、すっごく美味しいっ!」zrzr!

穂乃果「いやーっ!相変わらずパンが美味い!お城の食事なら、毎日でも飽きない気がするよ!!」pkpk!


真姫「まったく、落雷喰らった次の日とは思えないわね…どんな身体の作りしてるのよ」

海未「アイドルは常人よりも身体が丈夫ですからね。普通は致命傷のダメージでも、我々はある程度耐えられます」

真姫「まぁ、確かにそうね…。ところで、あの、穂乃果?」

穂乃果「ん?」mgmg

真姫「あの時、私のことを助けてくれてありがとね…」

穂乃果「え!?あ、当然のことをしたまでですよ、将軍っ!」バッ

真姫(将軍…ね…)

真姫「ねぇ、穂乃果?ここにいるのはあなたを除いて誰も、私のことを『将軍』なんて呼んでないわ」

穂乃果「む…確かに…でも海未ちゃんは同じ将軍だし、花陽ちゃんと凛ちゃんはそもそも軍人じゃないし…」

真姫(…あなただって将軍の海未のこと、愛称で呼んでるじゃない)ムスッ
82: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:45:24.95 ID:Ep9XvQXs.net
真姫「だから、ね?その。これから、私達も同じ隊になって働くことが多くなると思うのよ」

真姫「だから、特別よ?特別。特別に…あなたも私にタメ口を使うことを許可するわ!//」カァッ

穂乃果「え、えぇー!?無理、無理ですよっ!」

海未(ふふっ…)

海未「……真姫は、あなたに孤立してほしくないから気を使って言っているのですよ」

真姫「(海未…)そ、そうよ!その通り!あなただけ敬語なんて、それって仲間外れみたいじゃない!?」

穂乃果「それも、そうですね…うん、わかった!」

穂乃果「これからよろしくね、真姫ちゃんっ!」ニコッ

真姫「〜〜っ!////」ドキッ

真姫「うぅ…お礼なんて言わないわよ、海未」ボソッ

海未「…はて?何のことでしょうか。私は思ったことを言っただけですよ」ボソッ

真姫「…ありがと、ぅみ…」ボソソッ

海未「はい、どういたしまして」ニコッ
83: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:46:23.17 ID:Ep9XvQXs.net
親鳥「ふふ、こちらこそ、よろしくお願いします」

親鳥「これより、あなた方の身柄は王国が保護します。しばらく故郷には戻れませんが、安心して過ごしてくださいね」

花陽凛「「は、はいっ!」」


親鳥「真姫将軍、並びに海未将軍。話は聞いています。今回の任務、大変お疲れ様でした」

海未真姫「「はっ!」」

親鳥「そして、穂乃果さん」

穂乃果「?」mgmg

親鳥「おめでとうございます。《奇跡の力》が手に入ったそうですね?」

穂乃果「あ、はい!そうです!すごく熱くなれます!」

親鳥「良かったです。これで、我が王国にはアイドルが5人になりました」

穂乃果「おぉー!もう5人かぁ!……5人?」

真姫「…そのことなのですが、女王陛下。ことり王女はどこへ?」

海未「っ!!」

花陽凛「?」ハテ

親鳥「…っ」
84: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:46:49.98 ID:Ep9XvQXs.net
真姫「もしかして、魔王が復活するということが、陛下にとって『わかっている』ことと何か関係があるのでしょうか」

穂乃果「穂乃果にー、海未ちゃん、真姫ちゃんでしょ?あとは、凛ちゃんと花陽ちゃんでー…そうだよ!5人だったら、ことりちゃんが『いない』ことになっちゃう!」ガビーン!

海未「ことり王女の身に何かあったのですか…?」オソルオソル


親鳥「…これは極秘事項です」

親鳥「先日、私の娘…ことりが攫われてしまいました」

アイドルズ「「!?」」

親鳥「既に帝国側から犯行声明が届いています」

海未「なんて、卑劣な!帝国軍め…ッ!」ギリッ

真姫「…それで、要求はなんでしょう?音ノ木坂王国の全面降伏ですか?」

親鳥「それは違います。彼らの要求は1つだけ。王国内にいるアイドルの身柄を差し出せ、と」

凛「アイドルの…」

花陽「引き渡し?」

穂乃果「私達、《奇跡の力》を持った人間のことだよ…っ。ちなみに、ことりちゃんもアイドルなの」
85: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:47:20.69 ID:Ep9XvQXs.net
海未「帝国の目的は、『王族であることり』ではなく、『アイドルとしてのことり』にある、と」

真姫「…つまり、ことり王女の《奇跡の力》は、何かしら…魔王を復活させるための鍵なのですね?」

親鳥「その通りです。南家の…《加護の中の鳥》(チェーンラバーズ)は、封印の力を持っています」

親鳥「しかし…私達王族ですら、魔王を復活させるための方法はわかりません。そもそも、人間がそれを知る必要はありませんからね」

真姫「帝国がアイドルという単語を使い、知っていること…そして、魔王を封印できる者を手中に収めたこと…そして、アイドル9人を揃えようとしていること…」

真姫「帝国はこちらよりも多くの情報を持っている可能性が高いわね。厄介だわ」



穂乃果「それで、女王陛下…ことりちゃんは、どうするんですか?」

海未「穂乃果…」

親鳥「…これは戦争です。しかも、人類だけではなく、世界を賭けたものです」

親鳥「私情を挟むわけにはいきません。私は、全面的に反撃することを選択しました。帝国の要求を呑むわけにはいきません」
86: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:47:55.41 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「そんなっ!?でも、このままじゃことりちゃんは!」


海未「穂乃果っ!…一番辛いのは、女王陛下です。人の痛みがわからないあなたではないでしょう?」

穂乃果「あっ…」ハッ

真姫「…現状では、魔王の復活には9人のアイドルとことり王女の《奇跡の力》が必要と推測できる。アイドルが全員、連中の手中に収まるまで、殺されることはないでしょう。確証はないけどね」

親鳥「…その通りです。あなた方がここにいるということは、ことりはまだ生きているということです。今はその僅かな希望に、縋るしかありません」

穂乃果「…っ!でも、ことりちゃんはっ!私の大事な友達だから!!私が兵士になったのは、ことりちゃんを守るためだから!」

穂乃果「誰が何と言おうと、私はことりちゃんを助け出しますっ!」

親鳥「穂乃果さん…」

海未「待ちなさい、穂乃果!」

穂乃果「止めても無駄だよ海未ちゃんっ!今、穂乃果は怒ってるんだ!」

海未「…これは放っておけない問題です、そうですね?」

穂乃果「あ、あれ?海未ちゃん?」

海未「我が王国の王女を攫うなど…許せるはずがありません」ゴゴゴ…
87: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:48:57.65 ID:Ep9XvQXs.net
海未「私も行きます。共にことり王女を救い出しましょう」ニコッ

穂乃果「ぅみちゃんっ!!」

真姫「…止めても無駄ね。わかったわ、好きにしなさい」

花陽「えっと…私達も行きますっ!」

凛「凛も行くにゃー!!穂乃果ちゃんの友達は、凛の友達だからね!」


真姫「だめよ。凛と花陽は私と一緒にいて。なるべくアイドルが固まることは避けないと」

凛「えぇーっ!?」

真姫「それに、戦いになるかもしれないわ。何の準備もないまま戦場へ行くつもりかしら?」

花陽「戦場…っ」

真姫(奪われないために殺す、奪うために殺す。命を奪われる覚悟、そして…人の命を奪う覚悟…相手の人生を全て否定する覚悟)

真姫(人が死ぬことで一体何人の人間が涙を流す?相手を殺すとはそういうこと。それが、たったの一撃で達成できてしまう。数えきれない憎悪を背負うことになる)

真姫(それが闘争の本質。殺される前に殺す。大事な者が殺されたから殺し返す…)

凛「怖い、すごく怖いよ。殺されるのも、殺すのも。でも、凛はかよちんを守るって決めたから。例え何が相手でも、凛は戦える!」
88: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:49:19.57 ID:Ep9XvQXs.net
真姫「そう…」

真姫(花陽を守ることに関して、この子は盲信にも似た危うい覚悟を持っている…少し不安だけれど、これは強大な武器になると、穂乃果が教えてくれた)

真姫(今はそれで良い。ギリギリ合格ラインね。でも、問題は…)

真姫「…花陽、あなたは優しすぎる。戦場にあるのは暴力と死と略奪だけ、それでもあなたは来るかしら?」ジロリ

花陽「っ!」ビクッ

花陽「いやです、すっごくいやです…っ!痛いのも怖いのもっ!」

真姫「…」

凛「かよちん…そうだよ!無理しなくてもいいんだよ…?」

花陽「でもっ!守られるだけの私でいたくないからっ!私の《奇跡の力》(ちから)が、誰かを守れるってことを証明したいから!前を歩く凛ちゃんの隣に並びたいからっ!」ドンッ

真姫(2人とも、すごくいい目ね。…どんな風に歪むのかしら)

真姫(何の抵抗も迷いもなく、戦いに巻き込んだ私を許してほしいとは言わない。その代り、この子たちは、私が守ってみせる)

真姫「…良いわ。ようこそ、音ノ木坂王国騎士団へ。私はシンフォニー師団将軍、西木野真姫。あなた達を歓迎します。私の指揮下に入りなさい」

花陽「は、はいっ!」テヲウエニ ビシッ
凛「はぁーいっ!」テヲウエニ ビシッ

真姫(まずは敬礼と返答から教えなきゃね)ハァッ
89: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 12:50:04.28 ID:Ep9XvQXs.net
城外

穂乃果「まさか、海未ちゃんがついて来てくれるなんて思わなかったよ!」

海未「ふふっ。真姫に言わせれば、私は『脳筋』らしいので。考えることは苦手なのです」

穂乃果「あはは!昔は穂乃果にもっと考えて行動しなさいって叱っていたのに!」

海未「世の中には変わってしまうこともあるのですよ、穂乃果」フフン

海未(いいえ、変わらないあなたに、私が充てられてしまったのでしょうね)

海未「ところで穂乃果、ことりの行方について、何か考えがあるのですか?」

穂乃果「え、何もないよ?」

海未「はい?」

穂乃果「帝国領土に行けば、何かわかるかなってっ!」ドヤァッ

海未「訂正させてください、あなたはもう少し考えて行動するべきです」ハァッ

穂乃果「えぇーっ!?さっきと言ってることが違うよぉ!」

海未「お黙りなさい。たった2人で帝国領に殴りこんで暴れるつもりですか?」

穂乃果「わかんないよぉ!じゃあどうすればいいのさぁ!?」プンスカッ

海未「…そうですね、こういう時は帝国市民に聞き込みするのが一番です。それも、ただの一般人ではありません」

穂乃果「一般人ではない帝国市民…?」

海未「帝国民ならではの情報に加え、敵対している立場だからこそ手に入る情報を持つ者たち…そして、『敵の敵は味方』」

海未「『抵抗勢力』(レジスタンス)、ですよ。穂乃果」
91: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 13:01:18.19 ID:Ep9XvQXs.net
帝国領アドイート 城内
??「どうするのぉ英玲奈?王国側にはもう5人も『μ’s』がいるみたいだけど」ヌイグルミモフモフ

英玲奈「想定の範囲内だ。何も問題はない」

??「そうやでーあんじゅちゃん。アイドルを探す手間が省けたうえに5人も『固まってる』ってことやん?むしろ喜ぶべき状況や」

あんじゅ「まぁ?リーダーがそう言うならいいんだけどぉ」

英玲奈「当面の問題は獅子身中の虫共だ。善良な市民ヅラをしたゴミ共とでも言おうか」

あんじゅ「いやねぇ、汚い言葉を使っちゃだめよぉ。頑張って立ち向かってくるとっても可愛くて愛おしい子たちじゃなぁい?」

英玲奈「連中は侮れん。帝国兵の話では、頭領は妙な力を使うらしい」

??「『μ’s』の可能性が高いってことやね」ニコッ

英玲奈「…警戒を強化し、包囲網を張るべきだ。レジスタンスを一網打尽にし、頭領を捕まえる」
92: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 13:02:02.17 ID:Ep9XvQXs.net
??「まぁ英玲奈ちゃん、ちょっと待ちぃ。帝国は賢くやらなきゃあかん」サッサッサッ…

あんじゅ「あらぁ♪ それは好き、大好きよぉ、リーダーの占い。よぉく当たるんですものっ!」ルンルン

??「月のカード…意味は『隠れた敵』」ペラッ

??「誰かが帝国領に紛れ込んでいるみたいやね。レジスタンスとは別に…」

英玲奈「何…王国兵かっ!?検問は何をやっているっ!」

あんじゅ「問題なく検問を潜り抜けたってことはぁ…少人数ってことかしら?」

??「しかも本国じゃなく『ここ』に来たってとこがミソやね。目的は帝国への攻撃だけではなく、情報収集とみるのが正解、かな?」

英玲奈「レジスタンスとの接触か…」

??「ただのスパイかもしれんけどね。そして、王女の居場所を探りに来た…ってとこやね」

あんじゅ「ふふ。王国兵の交渉、上手くいくと思う?」

英玲奈「無理だな。ここのレジスタンスは頭がイカれている。本気で自分達だけで勝利と自由を掴むつもりなのだ。余所者は徹底的に排斥する」
93: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 13:02:23.91 ID:Ep9XvQXs.net
??「そんで、イザコザが起きて弱ったところを、『横合いから思い切り殴りつける』」ニコッ

あんじゅ「あら素敵ぃ。漁夫の利ねぇ?」ニヤァ

??「そんじゃ、『帝国軍遊撃隊A-RISE』のお披露目や。派手に行ってきてね、英玲奈ちゃん」

英玲奈「任せてくれ…反逆者もドブネズミも、全て始末する」

??「それじゃ、あとは任せるで?ウチらは王女様の身をA-RISE本部に運ばなきゃいけないしね」

ドアの外
黒髪の幼子「…っ」タッタッタッ…
94: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 14:04:16.06 ID:Ep9XvQXs.net
帝国領 アドイートの酒場

穂乃果「なんとかここまで入って来れたね」

海未「しかし、油断は禁物です。まだ検問を突破出来たに過ぎませんから」

穂乃果(海未ちゃんが偽造の通行許可証を持ってて助かったよ…穂乃果だけだったら、今頃はお尋ね者として町を駆け回ってたね…)

穂乃果「じゃあ、情報収集だけど…どうするの?どうやってレジスタンスを見つける?」

海未「それについては考えがあります」

穂乃果「おぉっ、さすが海未ちゃんだ!で、その方法って!?」パァッ

海未「ここで待っていれば良いんです」

穂乃果「…えっ?」

海未「派手に動けば、帝国兵に怪しまれます。ここでじっと、石のように待ち続ければ良い」

穂乃果「えぇー!?そんなのでことりちゃんの情報が手に入るワケないじゃんっ!」

穂乃果「穂乃果は一秒でも早くここから出てきたいのにっ!」ウズウズ

海未「まぁ、穂乃果はじっとしているのが苦手ですからね」クスッ

穂乃果「そういう問題じゃ──」


黒髪の幼子「お待たせいたしました!紅茶と緑茶になりますっ」ニコニコ


海未「ふふっ、ほら、注文した物が来ましたよ。とりあえずこれでも飲んで落ち着いてください」

穂乃果「むぅー…」

海未(…)チラッ

海未「それにしても、随分と小さい子が働いているのですね」
95: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 14:10:15.73 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「ん?」チラッ




黒髪の幼子「どうぞ、お待たせいたしました!」ニコッ

男「おう嬢ちゃん、いつもすまねぇな」

黒髪の幼子「こちらこそ、いつもご利用ありがとうございますっ!」オジギ

男「ほらよ、これ、お小遣いだ。店主には内緒だぜ?」チャリン

黒髪の幼子「わぁ、ありがとうございますっ!」パァッ



穂乃果「たしかにそうだねぇ」

穂乃果「10歳くらいかな?そんな時から働いてるなんてすごいねぇっ!」カンシン!

海未「働かざるを得ないのでしょう…今は戦時中、本国から離れれば離れるほど、人々の生活は困窮しますから。戦火が産む甘い汁を吸えるのは、軍に属する者たちだけです」

穂乃果「そっか…仕方なく、働いてる子もいるよね…」
96: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 14:25:56.45 ID:Ep9XvQXs.net
帝国兵A「なぁ、聞いたか。今この町に『A-RISE』が来ているらしい」

海未「…?」

帝国兵B「あぁ、遊撃隊のエリート部隊か?」

海未「っ!」

海未(きた…!狙い通りです)ニヤッ



帝国兵A「そうだ。それも、絢瀬大佐以外が全員集結してるんだと」

帝国兵B「中佐以外もいんのかよ!ついにレジスタンス狩に、本国も重い腰をあげたってことかぁ?連中、どれだけ殺しても沸いてくるからなぁ。ゴキブリと変わらねぇよ。巣を叩かねぇと…」

帝国兵A「どうだろうなぁ。まぁ末端の俺たちには関係ねぇさ」

帝国兵B「馬鹿、大ありだっつーの!連中が来たってことは、俺たちは指揮下に入るってことだぞ!?」

帝国兵A「えぇ〜?勘弁してくれよぉ。泣く子も黙る遊撃隊にねぇ…」

帝国兵B「まぁ、ゴキブリが完全に駆除されるのには賛成だけどな?」ハハハ



海未(酒場とは…お酒を飲みながら日々のストレスを清算する場です)

海未(当然、酔っぱらってしまえば口も軽くなり、自分だけの世界に入りやすい)

海未(『誰も自分達の話なんか聞いていないだろう』、なんて決めつけて)

海未(時には軍の機密でさえ、軽々しく口にしてしまう)


海未(…そして今回の情報は、一見大した事ないように見えます)

海未(判明したのは、遊撃隊がこの町に来ているという事実のみ)

海未(ですが、注目すべきはそこではない。重要なのは、『軍属の者が噂程度にしか話を聞いていない』ということ)

海未(つまり遊撃隊の目的は、ここで動きを起こすことではないんです)

海未(では、それが意味することは何か?)
97: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 14:41:09.95 ID:Ep9XvQXs.net
海未「穂乃果。ビンゴかもしれませんよ」

穂乃果「なにがぁ?」

海未「ここに、ことり王女がいるかもしれません」ボソッ

穂乃果「えっ?うそっ!?海未ちゃん、いつの間に!?」ボソッ

海未「…貴方はもっと周りに目を向けた方が良いです」ヤレヤレ

穂乃果「???」


海未(さて、なんにしても、もう少し情報が欲しいところですね)

海未(レジスタンスとの接触を急ぎたい所ですが…この酒場では判別できそうにありません)

海未(…よく訓練されていますね。感心しました)


海未「穂乃果、もうここを出ましょう。これ以上引き出せる情報はなさそうです」

穂乃果「うん、わかった!あ、キミキミ!紅茶美味しかったよ、ありがとねっ!」カランコロン


黒髪の幼子「はいっ、またお越しくださいませ!」


黒髪の幼子「…」スタスタスタ…

黒髪の幼子「…お姉ちゃん?あの人達、出て行ったよ」

??「そう、どんな様子だった?」

黒髪の幼子「んー…オレンジ髪の方は普通に紅茶飲んでたけど、黒髪の方は帝国兵をチラチラ見てたって感じかなぁ?」

??「黒髪の方、飲み物は減ってた?」

黒髪の幼子「んーん、全然。口もつけてないんじゃないかな?」

??「何か探りに来たの丸わかりじゃないの…素人ねぇ」

??「ま、あたしの街で好き勝手なことはさせないわよ。王国兵さん?」ニヤリ
99: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 14:51:58.53 ID:Ep9XvQXs.net
夜 アドイート 路地裏
黒髪の双子「「にっこにっこにー!」」

黒髪の幼子「久しぶり!こころ!」

こころ「久しぶり、ここあ!」

ここあ「それで、どんな情報手に入れたのっ?」

こころ「今回のは凄いよっ!それがね───」ボソボソッ

ここあ「わぁっ!すっごい情報だよそれ!やっぱりこころはすごーい!」

こころ「そうだよねっ!きっとお姉様も喜んでくださるっ!」

ここあ「それじゃ、次はここあが潜入する番だね?」

こころ「うんっ、よろしくね!絶対にバレちゃだめだよ?」

ここあ「だいじょーぶだよ。ここあ達は双子なんだから!」

こころ「そうだけど…怪しまれないでね?立派な召使いになるんだよっ?」

ここあ「もうっ!こころは心配性だなぁ。それじゃあ、行ってくるからね!」

こころあ「「すべては『笑顔の魔法』のためにっ!」」



英玲奈「…」ニヤッ バサッ
100: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:18:35.28 ID:Ep9XvQXs.net
路地裏
こころ(うーんっ、町に帰ってきたのも久しぶりだなぁ!)

こころ(えへへ、お姉さまにも久しぶりに会える!)

こころ「早く帰ってお姉さまに褒めてもらおっと!」

スタスタ…

帝国兵A「ふわぁ、眠ぃ。夜勤なんてついてねーぜ」

帝国兵B「文句言うなって。レジスタンスがいるかもしれないんだ」

帝国兵A「そうは言ってもよぉ。潜んでる連中をどうやって見分けろって──」

ドンッ!

こころ「痛っ!」ドサッ

帝国兵A「うぉっ!?」ビクッ

帝国兵B「おぉ、悪かったな。コイツがよそ見してたお蔭で…って、子供?」

こころ「あっ…」ビクッ

帝国兵A「…なんで子供がこんなところにいる?」

こころ「えっと、あの…道に迷っちゃって…」

帝国兵B「待て。この子、報告にあったレジスタンスの頭領にそっくりじゃないか?」

こころ「えっ、あっ…」ビクッ

帝国兵B「怪しいな。とりあえず連れてくぞ」グィッ

こころ「痛っ!離してください!いやぁっ!」ズルズル…
101: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:20:15.47 ID:Ep9XvQXs.net
物陰

海未(あれは昼間、酒場にいた女の子ですね…)

海未(本当なら、今すぐにでもここから飛び出して助けたい)

海未(ですが、私たちは騒ぎを起こすべきではない…)

海未(…申し訳ありません…何もできない私を許してください)ギュッ



穂乃果「──その子から手を離してっ!!」



海未(!?)

こころ「ふぇ…?」

帝国兵A「誰だ!?」シャキン!


穂乃果「その子嫌がってるじゃないですかっ!離してあげてください!」

帝国兵B「誰だと聞いているっ!!」チャキッ

穂乃果「う、わ、私が誰かはどうでもいいでしょ!?」


海未(ヤバイですマズイです!何をやっているんですか、このあほのか…っ!)

帝国兵A「貴様…さてはレジスタンスだな!?」

帝国兵B「仲間を助けに来たってところか?」

穂乃果「ち、違うよっ!穂乃果はレジスタンスなんかじゃ…」

帝国兵A「はぁ?」

穂乃果「ただ、困ってる子を放っておけなくって…」

帝国兵B「もういい、この女も連れてくぞ」


穂乃果「っ!」

海未(くっ!仕方ありません…《武器召か…》)ザッ!!






??「にっこにっこにーっ!」



 
102: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:24:49.01 ID:Ep9XvQXs.net
海未「!?」
穂乃果「にっこにこ…?」

こころ「あ、あーっ!」パァッ

シュッ
帝国兵/A「今度は何も…ぐはっ!」ブシュゥ!

??「笑顔届ける矢澤にこにこー──」スパッ

帝国兵/B「攻撃されてい…るッ!?」バタン

??「にこにーって呼んで──」シュッ


にこ「───ラブにこ?」ズザザザッ!

こころ「お姉さまっ!」

にこ「こころ!怪我はない?大丈夫?」ギュッ

こころ「こ、怖かったです、お姉さまぁっ!」ビェーン

にこ「よしよし、よく頑張ったわねー」ナデナデ



穂乃果「助けてくれた…のかな?」

海未「どうでしょうね」
103: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:28:05.48 ID:Ep9XvQXs.net
海未(あの身のこなし…帝国兵だけを正確に『躊躇なく殺し切る』覚悟…ただの一般人とは思えない)

にこ「あんたたちを殺さなかったのには理由があるの」

にこ「にこは町の人全員の顔を覚えてるけど、あんたたちのことは見たことないわ」

にこ「昼間からずっと見張ってたけど、商売してるようにも見えなかったし…それがどういう意味なのか、わかるわよね──」

にこ「──王国兵」ギロッ

海未(…ひょっとしてこの少女は…)

男A「ちょ…速いっす、にこさん…」ハァハァ

男B「もう俺へとへとっす…」ハァハァ

にこ「もうっ!なっさけないわねー!あんた達それでも男なわけ!?」プンスカ

男A「うぐっ…」

にこ「あたしの妹がピンチだったのよ!?あんた達に合わせてなんからんないわよっ!?」

男B「そんなこと言ってもぉ!」

にこ「問答無用!帰ったら『にっこにっこにー』1000回!!」

男ズ「「そ、そんなぁ〜っ!」」


にこ「あと、死体は片付けておいて。こんなところに野晒にするのは避けたいから」
104: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:29:08.65 ID:Ep9XvQXs.net
海未「殿方の上司…何の抵抗もなく帝国兵だけを殺害する覚悟。そして、私たちの正体を見破ったこと…」

海未「それらから察するに、あなたはレジスタンスとお見受けしますが…違いますか?」

にこ「…そうよ、王国兵。にこたちに何か用?」

海未「単刀直入に言います。あなたたちに協力を仰ぎたいのです」

にこ「はぁ?何言ってんの。にこたちを駒にするつもり?」ジロリ

にこ「お断りよ。あたしたちはあたしたちだけで勝利を掴む」

にこ「闘争の先にある笑顔を掴みとる」

にこ「それがにこ達、『笑顔の魔法』よ」


穂乃果「──その笑顔って、穂乃果たちは含まれてないのかな」

にこ「は?」

海未「穂乃果?」
105: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:51:15.08 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「…一般人の抵抗勢力…精々出来るのは夜襲とかのゲリラ戦くらいだよね。武器もお金も足りない、『後ろ盾がないから』」

穂乃果「穂乃果たちの目的は帝国を倒すことっ!『敵の敵は味方』…目的は同じなんだよ?」

穂乃果「穂乃果たちはにこちゃんたちの協力がもらえてハッピー。にこちゃんたちは王国の後ろ盾が手に入ってハッピー…みんなが『笑顔になれる』」

穂乃果「悪い話じゃないと思うんだけど…どうかな?」

にこ「へぇ?にこと取引しようっての?」ニヤ

穂乃果「取引なんて、そんな大それたものじゃないよ。ただ、話を聞いてほしいんだ」ニコッ


にこ(…わからないわね。黒髪の方はどこまでも合理主義者みたいだけど…この子は何を考えているのかしら…)


にこ「…ま、あんたは妹を助けようとしてくれたみたいだし。話くらいなら聞いてやってもいいわ」

にこ「あんたたち、名前は?」

穂乃果「穂乃果だよ。高坂穂乃果二等兵!こっちは海未ちゃん!」

にこ(王国最強の剣士である将軍の海未。そして、穂乃果ね…こっちは聞いたことないけど)

にこ(ある程度王国上層部に顔が効くであろう将軍…でも、問題はそこじゃない)

にこ(思想も戦力も不明な相手に、取引を持ちかける度胸とハッタリ。しかも、それに『海未』という名前を出すだけで取引に信憑性を持たせる…)

にこ(…もしかして、穂乃果って中々の策士?)ハテ

にこ「いいわ、ついて来なさい。あたしはアドイート解放戦線『笑顔の魔法』リーダー、矢澤にこよ──」

にこ「──にこにーって呼んでラブにこ?」ニコ
106: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:52:43.10 ID:Ep9XvQXs.net
城内
あんじゅ「ふぁ〜…すっごく眠い…紅茶はまだかしらぁ?」

??「もう我慢しぃや、あんじゅちゃん?今頃とっくにここ出てなきゃあかん時間なんよ?」

あんじゅ「野暮なこと言わないでよリーダぁ。馬車じゃ紅茶は飲めないのよぉ?」

??「まったく…しゃーないなぁ…」フゥ

ガチャッ
あんじゅ「あら?」

英玲奈「…」

あんじゅ「おかえりなさい、随分早かったわね?」

??「何かあったん?」

英玲奈「リーダー、作戦の変更を進言する」

??「…話してみて?」

英玲奈「王国とレジスタンスが接触した。連中はそのままアジトまで戻っていったよ」

あんじゅ「戦いにならなかった…リーダーの狙いが外れた?」

??「王国は交渉上手なんやね」
107: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:55:56.04 ID:Ep9XvQXs.net
??「王国は交渉上手なんやね」

英玲奈(いや…あれは交渉上手と言うよりも…話が上手く噛みあったと言うべきだろうな)

英玲奈「だがアジトの場所はわかった。これは良い傾向だ」

??「ふむ…協力関係を結んだとしたら厄介やね。うちとあんじゅちゃんはもう王女様連れて本国行かなあかんし…」

英玲奈「『たかが』『μ’s』が3人。私は遅れは取らない。…だが、そのまま敵の思い通りにされるのも面白くない」

英玲奈「ここにいる帝国兵を全員、アジトに嗾ける。そうして敵の戦力を『分散』させる」

あんじゅ「分散?向こうが攻撃隊と守備隊に別れるかしら?」

英玲奈「『獅子身中の虫』は、市街地にいるレジスタンスだけではないということさ」

??あんじゅ「「?」」ハテ
108: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:57:32.52 ID:Ep9XvQXs.net
トントン
??「失礼します、あんじゅ様。紅茶を届けにきました!」

あんじゅ「あぁっ!やっときたわぁ♪」パァ

あんじゅ「ありがとぉっ。小さいのにお利口さんねぇ。でもぉ、次からはもっと早く届けに来てねぇ?」ナデナデ

??「はい、ごめんなさぁい…」シュン

英玲奈「…ところで、その子の名前は何だったか、あんじゅ」

あんじゅ「名前?英玲奈が、召使いの名前が気になるなんて珍しいわねぇ」

英玲奈「まぁな。確か…こころと言ったかな?」


??「え?はい、私はこころで──」







英玲奈「──それとも、ここあだったかな?」ニヤッ


ここあ「っ!?」
109: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 15:58:21.91 ID:Ep9XvQXs.net
??「…どういうこと、英玲奈ちゃん?」

英玲奈「さぁな。まぁ、私がしっかりと聞いておくさ──」

英玲奈「──その綺麗な身体にな」

ここあ「ひっ…」ビクビク

あんじゅ「そっかぁ、ざんねんねー。可愛い子だったし、結構お気に入りだったんだけど」コウチャコトン

あんじゅ「それじゃ、私たちはもう出るわね?」ガチャ…

??「手荒なことはやめとき…って言いたいところやけど、その子は『敵』やからね」

??「明確な敵意を持ってウチらの前に立った。ジョーカーとなって『色んなモンに』成りすまして、勝ち続けた」

??「でも負けた。自分をベットした『賭け』に、その子は間違いなく敗北した」

ここあ「あっ…!?」ビクゥッ!

??「どう『使って』もええよ。『始末』は任せるで、英玲奈ちゃん。ほなね」ガチャ…

バタン

英玲奈「承知した。さて、来てもらうぞ?今宵はレジスタンス最後の日…『笑顔が絶望に変わる』記念すべき日」スタスタ…

ここあ「ひっ…あっ…!?」ガクガクッ

英玲奈「喜べ、特等席で地獄を見せてやる」クククッ…
115: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:29:13.20 ID:Ep9XvQXs.net
アドイート解放戦線「笑顔の魔法」

アジト

海未「それにしても穂乃果…驚きました。まさかあのように交渉する術を、あなたが持っているとは」

穂乃果「交渉なんて…穂乃果はただ思ったことを口にしただけだよ?」

海未(…そうですね。穂乃果は、本当にそれだけでした。こころちゃんを助けた時だって、何も打算的なことは考えていなかった)

海未(ですが、それが結果的に正解を導いた。レジスタンスとの繋がりを作った)

海未(……だから、私がその素直さを利用します。悪く思わないでくださいね、穂乃果)

ガチャ
にこ「待たせたわね。いいわ、座りなさい」

海未「失礼いたします」

穂乃果「よろしくね、にこちゃんっ!」

にこ「余計な挨拶は不要よ。早速本題に入ってくれるかしら」

穂乃果「うん…実は帝国に、穂乃果と海未ちゃんの大親友が…王女が攫われちゃったの!」

海未(それを言うのは早すぎますっ!?抑えなさい穂乃果…っ!)ピクッ

にこ(…あぁ、なるほど。今、穂乃果のことがわかったわ)

 
116: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:31:45.12 ID:Ep9XvQXs.net
にこ「王国の王女が、ねぇ…」ニヤッ

海未「…単刀直入に言いましょう。何か、王女に関する情報はありませんか?」

にこ「…さっき敵城に潜入してたこころから話は聞いてるわ」

穂乃果「ほんとっ!?じゃあ知ってるんだね!?」

にこ「えぇ、知ってるわ。死んでいるのかも、居場所も、これからどうするのかも、ね」ニヤッ

海未「なるほど。では──」

穂乃果「お願いにこちゃん!その情報頂戴!もう、にこちゃんたちしか頼れないの!」ドンッ!


にこ(やっぱりこの子。どこまでも真っ直ぐな──)


海未(まずい…。穂乃果、やめてください。それ以上は…!)


海未「…王国として、協力できることはしましょう。私が説得してみせます」


にこ「ふぅーん。確かにコレ、にこたちにとっては不要な情報だしぃ、あげちゃっても良いんだけど…」


穂乃果「え!?それじゃ教えてくれるの!?本当に助かるよっ!ありがとうにこちゃ──」


海未(っ!)


にこ(──ただのアホみたいね)


にこ「ダメよ。タダではあげられないわ?」ニヤッ

海未(クッ…!!)



海未(失敗、したっ!)

 
117: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:37:05.50 ID:Ep9XvQXs.net
海未(要求があるのはまだ良い。当然のことです…しかし、ここで相手が要求するのは、恐らく…っ!)


にこ「──300億ゴールド。それで売るわ」ドォーン


海未(…足元を、見られた…っ!)


穂乃果「」ガクゼン

海未(こちらがどうしても欲しいという『態度』を示してしまった!)

穂乃果「300…億…?」フラッ

海未(穂乃果の素直さ…真っ直ぐな想い。だが、それは時として弱点にもなる…私から話を切り出すべきでした…!)

海未(とにかく、今は軌道修正を…!!)

海未「…わかりました、考えておきましょ──」

にこ「考える?はぁ?あんたの答えはイエスかノーか。『考える』も『待って』も無いの。さて、どうするの?」

海未(王国としては、払えない額ではない…だが、問題は払う価値が『ある』のかということ)

海未(それが正確な情報なのか?…私達の手が出せる範囲に、ことりがいるのか?…そもそも、生きているのか)
118: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:38:55.31 ID:Ep9XvQXs.net
海未(にこは確かに『死んでいるのか』と言いました…っ!これが何を意味するのか!?………いけません、私は完全に相手の術中にハマっている…)ギリッ

にこ「で、どうすんの?にこは気が長くないの。払うの?払わないの?」ツクエトントン

穂乃果「そんな大金…払えるわけないよ…」ガックシ

にこ「はい。そっちのあんたは?」ジロリ


海未「我々王国としては、その額を用意することが出来ません。ですが譲歩して──」

にこ「はいはいストップ。違うでしょ?きちんと言いなさいよ」

海未「はい?」

にこ「『王国』なんて言葉を使わずに言いなさいよ」

にこ「そんな言葉に言い換えないでよ。『私』が王女を諦めますって言いなさいよ」ニヤッ

海未「っ!」キッ

にこ「きゃーっ!どうしたのぉ?怖い顔ぉっ!震えあがっちゃうにこ♪」フフッ

にこ「ほらほらぁ、さっきまでのポーカーフェイスが消えちゃってるわよー?」

海未「ッ!!」ブチィッ
119: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:42:31.18 ID:Ep9XvQXs.net
にこ(──ほら、怒った)

海未「こちらが下手に出ていれば調子にノってッ!!」バンッ!

にこ(まぁ、ノったのはあんたなんだけどね♪)

にこ「にこはねッ!!あんたたちみたいに、大義を掲げて戦ってる『つもり』の兵隊が大ッ嫌いなのよッ!」バンッ!

にこ「民のため?平和のため?嘘を憑くなッ!戦争の皺寄せを受けるのは何時だってあたし達だ!」

海未「戯言をッ!まさか自分達が正義の味方だなんて思ってないでしょうね!?」クワッ

海未「貴方の信念と理想に乗せられて、何人が死んだと思ってるんですかッ!?」

にこ「黙れッ!仲間は家族よ!血を分けた兄弟ッ!仲間のために死んでみせ、仲間のために生きてみせるッ!仲間と共に笑ってみせる!それが『笑顔の魔法』!」

にこ「あんたに出来る!?情報を、王国の利益と天秤にかけることしか考えてないあんたにッ!」

にこ「王国って言葉を隠れ蓑にしているあんたなんかにッ!!」

海未「人の気も知らないでぇッ!!」ムナグラガシッ




穂乃果「もうやめてよっ!!」バンッ!
120: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:44:24.76 ID:Ep9XvQXs.net
にこ「…っ!」

海未「穂乃果…っ」

穂乃果「もう、やめてよ…穂乃果たちは、王国の利益がどうとか、そんなこと考えてここに来てないよ…っ」グスッ

にこ「ふぅ…。大丈夫よ、あんたには聞いてないから」

穂乃果「ふぇ…?」グスッ

にこ「こっちの石頭に本音を聞きたかった、ただそれだけよ」

にこ「『人の気も知らないで』、ね。何を言おうとしたのかしら?」

海未「な、にを…」

にこ「一国の王女だもん、密偵が居場所を探りに来るのは至極当然よ」

にこ「でも、穂乃果は明らかに様子が違った。『王女としてのことり』ではなく、『大事な友達としてのことり』の居場所を探しに来た」

にこ「じゃああんたは?」

にこ「このヘンテコな二等兵に、わざわざ追従してきた将軍のあんたは何?」

海未「たった…それだけの理由、を…?」

にこ「そう、知りたかったの。単純バカと生真面目な堅物、この2人は何者なのか?量りかねてたのよ」

海未「…ならば、言います、言いましょう…ことり、王女は…っ!」




海未「私の大事な幼馴染!大親友なんですっ!心の通じ合った穂乃果に並ぶ一番の友達です!」

 
121: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:45:54.05 ID:Ep9XvQXs.net
にこ「…そう。だったら王女なんて言うのをやめなさいよ。その子が喜ぶのかしら?隣に立てるのかしら?ちゃんと、名前で呼んでやんなさいよ」フンッ

海未「っ!」ハッ

海未「こ、とり…」

海未「ことりぃ…」グスッ

海未「守ってあげられなくて、ごめんなさいっ!絶対に救いますから…だから、また3人で笑い合いましょう…っ!」ウルッ

穂乃果「海未ちゃん…っ!」ギュッ

にこ「ふん!あーもう、湿っぽいわねぇ。にこはまだ情報をあげるとは言ってないのよ。交渉は決裂したまんま」

にこ「今日のところは帰りなさい。この話の続きは、また日を改めて──」


ドォォオオーンッ!!!!

にこ「っ!?何、敵襲!?」

男「大変です、にこさん!アジトが帝国にバレましたっ!」

にこ「なんですってッ!?着けられてた…ッ!?」グッ

海未穂乃果「「!?」」
122: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:52:25.94 ID:Ep9XvQXs.net
男「わかりませんっ!!とにかく外は帝国兵だらけですっ!」


にこ「迎え撃つわっ!退路の確保は!?」

男「地上からは無理です!」

にこ「ちっ…だったら作戦ブ ラボーで行く!漸次後退して!私も屋上に出る!」

男「はいっ!」

にこ「邪魔が入ったわね。あんたたちは部下の指示に従って離脱して!」タッタッタ

海未「お待ちください」タッタッタ

穂乃果「穂乃果たちも戦うよっ!」タッタッタ

にこ「な、なんで…」タッタッタ

海未「まだ取引が終わっていないからです。あなたに死なれては困ります」タッタッタ

にこ「ふん、言ってくれるじゃない。足を引っ張らないでよ──」ガチャ




屋上

にこ「──なんて言ったけど、訂正するわ。正直なところ……今は猫の手も借りたい気分よ」




   ズラーーーーーーーーーーッ!!!!
帝国兵……
帝国兵帝国兵……
帝国兵帝国兵帝国兵……
帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵……
帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵……
帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵帝国兵……

 
123: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:53:41.69 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「なんて数…っ!」ギリッ

海未「数えきれないほどとは。本気で『笑顔の魔法』を潰しに…」ギリッ


にこ「まぁ、よくあることよ」タラリ

にこ「気にすることない──」


「では首筋を流れている滴はなんだ?」ククク…


にこ「なっ、誰よっ!?」バッ


「ふっ、精いっぱいの強がり…とでも言うのだろうか。ドブネズミらしいな」


海未「あ、れは──ッ!?」ハッ

穂乃果「知ってるの、海未ちゃんっ!?」

にこ「っ!!」ハッ



「帝国軍遊撃隊A-RISE、中佐──」


英玲奈「統堂英玲奈だ」ドォー…ンッ!!
124: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:55:14.38 ID:Ep9XvQXs.net
海未「戦場にふらりと現れては両軍に致命的なダメージを与えて去る…」

海未「かつてはどこの軍にも属さず、たった1人で数多の大人を相手にし、一太刀の下に沈める…」

海未「熾烈な戦法、ただ目の前にいる敵を残忍に切り捨てる…」

海未「現在もトップの賞金首として指名手配されている彼女の2つ名は──」



海未「──『世界最強の剣士』」ギリッ



英玲奈「…随分と懐かしい話だな」フフッ

海未「帝国の兵士になっていたとは…」

にこ「『世界最強の剣士』…?どうでもいい、どうでもいいのよ」ユラリ

にこ「そのあんたが…片手に抱いてるのは誰よ…ッ!?」


ここあ「…」スッ…

穂乃果「あれ…こころちゃんっ!?」


英玲奈「どっちでもいい。問題は、私達の城内に潜り込んでいたことだ」


英玲奈「宣戦布告だ、『笑顔の魔法』矢澤にこ」

英玲奈「私はこの幼子(おさなご)を連れて城へ戻る」

英玲奈「今宵の満月が完全に雲に隠れるまでに貴様が一人で来い」

英玲奈「さもなければ、この幼子を処刑する」ナイフチャキッ

にこ「やッてみなさいッ!?手をかけたら許さないわ、絶対に許さないッ!」
125: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 17:57:55.03 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「人質は我が手の中に…どうするのか、決めるのはお前だ」バサッ

英玲奈「果たして、窮鼠は猫を噛めるかな…?」ダッ!


にこ「待て…待ちなさいッ!ここあを…妹を返して、返せっ!!」ブチッ

穂乃果「落ち着いてにこちゃん!敵の罠だよっ!」

にこ「そんなことわかってる!でも乗るしかないッ!ここあを、あの子を取り戻さなきゃ…っ!!」

海未「…あなたは言いましたね、仲間は家族であると」

穂乃果「ここにいる人たちは、にこちゃんがいなくなったらどうなるの?」

穂乃果「ちゃんと戦えるの?生きて逃げられるの?」

にこ「わかってる…わかってるっ!ここには、リーダーであるにこがいなきゃいけないっ!でも…私には、ここあも大事。選ぶなんてできない!」

海未「──選ばなきゃいいのですよ。どっちも選ぶと言ってしまえば良い」

穂乃果「──丁度ここに、暇を持て余した王国兵が2人もいるよっ!」

にこ「はぁ…?あんた、たち…」キョトン
126: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:04:49.13 ID:Ep9XvQXs.net
にこ「…本当に?見ず知らずの私の妹のために…?行くつもりなの…?」

穂乃果「『敵の敵は味方』…穂乃果にとってにこちゃんは、もうとっくに『味方』だよっ!」

海未「この場合、『家族』と言い換えましょうか?」フフッ

にこ「──」

にこ(あき…れた…!)

にこ「──ダメ、ダメよ!あんたたちじゃダメ。アイツはにこを指名した。にこには魔法の力があるからよっ!」

穂乃果「魔法の力?」ハテ

にこ「にこが持ってる不思議な力、超能力みたいなもんよっ!これがあるから、にこたちはここまで戦ってこれた、レジスタンスでいれたの!きっとアイツは、魔法の力が使える私にすら勝てるから私を指名した」

にこ「一般人のあんた達じゃ…勝負にならないわよっ!!」

ズズズ…シャキンッ!
海未「《武器召喚》(アーセナル)──誰が、一般人だと?」ザンッ!

ゴゴゴ…ボゥッ!
穂乃果「穂乃果も持ってるよ、《奇跡の力》!」ゴォッ!


にこ「は?あんた達…え?」キョトン

海未「私達はアイドル。《奇跡の力》を持つ者」

穂乃果「にこちゃんも持ってたってのは驚きだったねっ!帰ってきたら話を聞かせてねっ?」
127: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:05:55.43 ID:Ep9XvQXs.net
海未「……もういいでしょう?さぁ、次はあなたの番ですよ」

にこ「え…っ?」

海未「穂乃果はずーっと『そう』。そして先程、私もことりへの想いを吐露したのです。あなたも本音を話してください」フフッ

にこ「…っ」ググッ!

にこ「お願いよっ!!海未!穂乃果っ!私の大事な妹を助けてっ!!」

穂乃果「うん!わかった!」

海未「ふふ、それで良いのです」クスッ


穂乃果「よぉーし、じゃあ、とっとと行ってきますかっ!」

海未「不埒な輩を成敗しますっ!」ダッ!

穂乃果「この場は任せたよ、にこちゃんっ!」ダンッ!


にこ(にこには、輝いて見えたんだ。月に煌めく刀も、あの子の身体も)

にこ(今日初めて会った2人だったけど、なんとなくわかったの)

にこ(あの子たちなら───にこの願いを叶えてくれるって)
128: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:07:11.78 ID:Ep9XvQXs.net
にこ「…よしッ!反撃に出るわよ、『笑顔の魔法』ッ!」ドンッ


男ズ「「「「応ッ!!」」」」


にこ「全ては!?」


男ズ「「「「『笑顔の魔法』のためにッ!!」」」」


にこ「合言葉はッ!?」



男ズ「「「「 に っ こ に っ こ に ー ♪ 」」」」


にこ「上出来よ!状況開始っ!!」ニコ



にこ(妹を頼んだわよ…穂乃果、海未っ!)
129: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:08:14.89 ID:Ep9XvQXs.net
市街地
帝国兵A「見つけたぞ!王国のアイドルだ!」

帝国兵B「ち、バッタめ!屋根を跳んで移動してやがるっ!」

帝国兵A「弓隊、撃ち落とせ!城に行かせるな!」
ヒュン ヒュンッ シュパッ!!

ヒュー…
海未「ふっ!はァっ!」キンッ!カキンッ!

穂乃果「わっ!とと…危ないっ!(頬を掠ったよっ!!)」サッ!シュッ

海未「穂乃果っ!」キンッ、カンッ!

穂乃果「こっちは地上から行くよっ!海未ちゃんは先に行ってて!」

海未「…御無事で」ダッ クンッ!!

帝国兵A「よし、1匹落とした!」

帝国兵B「ざまぁみろ!物陰に隠れたぞ!各員追い詰めろ!」

穂乃果(咄嗟に地上に降りちゃったけど、どうしよう…)ダラダラ…


穂乃果(ただ身体が熱くなれるって『だけ』で、どうやって戦えばいいの!?)ガビーンッ

穂乃果(穂乃果は剣も持ってないっ!白兵戦は不利っ!)
130: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:10:13.86 ID:Ep9XvQXs.net
>>114
支援ありがとうございます。感謝いたします。

穂乃果(考えろ、考えろ高坂穂乃果っ!熱で出来ることって何!?)

穂乃果(『何か』を熱すること!以上っ!)

穂乃果(…って、何の解決にもなってないよ!?結局敵に触れなきゃいけないって前提は変わってないよ!…ん?)

帝国兵A「いたぞっ!覚悟しろ王国兵!」

穂乃果(水たまり…それも結構おっきな…)

穂乃果(必ずしも触れるのは敵でなきゃいけないわけじゃない?…だったらっ!)バシャッ!

穂乃果「これが穂乃果の《奇跡の力》だっ!!」ジュゥゥウウッ!!

帝国兵A「なんだ、煙が…っ!」

帝国兵B「霧だ!くそっ、目暗ましのつもりか!」
131: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:17:51.94 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「はァァァアッ!!!」ダッダッダッ!

ガシッ!!

穂乃果「捕まえたよっ!!」

帝国兵A「は、離せ!」

帝国兵B「なんのつもりだ!?」


穂乃果(穂乃果の熱は、絢瀬大佐の鎧を溶かすほどの、熱量なんだよね…)

穂乃果「…ごめんね」ボソッ

ゴォオオオッ!!

帝国兵A/B「「ぐぁああああああっ!!!??」」ジュゥウウッ!!

バタ…

穂乃果(…これが、敵を倒すってこと…)ゾクッ…

首フリフリ

穂乃果(…立ち止まるな!!悩むな!!謝るなっ!!海未ちゃんとここあちゃんの元に…今はそれだけ考えろっ!!)グッ
133: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:20:18.65 ID:Ep9XvQXs.net
帝国兵C「見つけたぞっ!!」

穂乃果「くっ…!?酒瓶を熱して…投げつければっ!」ヒュッ!

帝国兵C「ぐぁあっ!!」バリィンッ!

穂乃果「即席爆弾の完成だよっ!!」

穂乃果(アルコールの熱と、硝子の破片でズタズタにする!)スッ スッ

帝国兵ズ「「くっ!」」

穂乃果「穂乃果だって、戦えるんだっ!!」ダッダッダッ

穂乃果(待ってて海未ちゃん…!すぐに追いつくから!!)
134: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 18:22:05.67 ID:Ep9XvQXs.net
城内 庭

ここあ「…」グッタリ

英玲奈「今宵は本当に…良い夜だ」クク…



海未「有象無象の区別なく。我らに仇なす全ての敵を──」



英玲奈「ふっ…やはり来たのはお前か」

英玲奈「当然だな。レジスタンスの指揮は矢澤にこでなくてはならない」

英玲奈「それが『笑顔の魔法』」

英玲奈「追えるのは…拠点を離れられるのは余所者だけ」

英玲奈「ククク…そうだ、それでいい。そうでなくてはならない」



海未「──王国の剣となり、断罪します」ザンッ!

英玲奈「待ちくたびれたぞ!《武器召喚》(アーセナル)ッ!」ザンッ!
135: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:43:14.22 ID:Ep9XvQXs.net
海未「あなたは純粋なる剣士だと思っていましたが…どうやら違うようですね」

英玲奈「私は剣士だよ。だが戦争屋でもある。…幻滅したか?」ニヤ

海未「いいえ、勝つ為には手段を選ばない……指揮者としては当然です」

英玲奈「ほう…感心したぞ」

英玲奈「貴様達王国のアイドルは『仲良しこよし』が大好きな甘い考えの連中なのかと思っていたが…少なくとも貴様はそうではないらしいな」クク…

海未「おや、随分と王国のアイドルの事について詳しいのですね。私達のファンか何かですか?」ニコリ

英玲奈(…つまらんヤツめ)

英玲奈「随分と余裕だな。策でもあるのか?」

海未「策?そんな物はありませんよ。あるのは勝機だけです」

英玲奈「勝機だと?」

海未「そうですね…こう言い換えましょうか」

海未「ここにいるのは『私と貴方だけ』なんですよ」

英玲奈「…そうだな。私は罠を用意していない。兵も置いていない。人質も、私の近くには居ない」

英玲奈「となれば……この場において優劣を決めるのは技量だけだ。…まさかとは思うが、貴様…」

海未「」ニヤリ



海未「『世界最強の剣士』…貴方がその名で呼ばれている時…私はいなかったでしょう?」フフ…
136: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:45:31.39 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「ククク……フハハハハッ!!」

英玲奈(なんだコイツ……面白い、面白いぞ!)

英玲奈「そうか、そういう事か!私を超えるつもりなのか!己の技量だけで!」



海未「そう…今宵私は、『王国最強の剣士』ではなくなり──」

海未「──『世界最強の剣士』と成るのです」



英玲奈「ならば証明して見せろ!!高いぞ、世界最強の壁は!!」バッ!

海未「不肖、園田海未…推して参るッ!」バッ


海未「ハァッ!!」スラッ!

英玲奈「フッ…!」キンッ!バッ!

海未「っ!」キン!スパッ!ザンッ!

キン!カンッ!ガキンッ!

英玲奈「ククク…」キンッ!スッ!バッ!

海未(おかしい…)カキッ!キンッ!

海未(私はアイドルで、彼女は一般人です。能力には絶対的な差があります)

海未(《奇跡の力》は当然抜きにして、『身体能力』にも凄まじい差が…)

海未(だが…『それすら抜き』にしても……)


ヒュッ…


海未「──いくらなんでも弱すぎますッ!!」ガキンッ!!

 
137: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:48:15.15 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈の剣「」バキャッ!

英玲奈「…」ズザザザ…ッ

海未「今の剣戟で、貴方を3回は殺(と)れました…」

海未「これが世界最強!?ナメているのですか、私の事を!?」ギロッ


英玲奈「ククッ…怖い怖い…」

英玲奈「『剣』が折られてしまったか」


海未「…それです」

海未「貴方の斬り方はどう見ても歪…『引いて』斬ろうとしている…」

海未「ですが、剣は引く物ではありません。叩き斬る物です」

海未「つまり……貴方の得物は剣ではありませんね?」ジロリ

英玲奈「お見通しと言うわけか」


ズズズ…!

シャキンッ!!

海未「貴方に差し上げます」ヒュッ

刀「」ドサ…

英玲奈「…何のマネだ」

海未「使いなさい、その『刀』を」

英玲奈「──」

海未「本気の貴方を超えなければ、私が挑む意味がありませんので」

 
138: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:51:03.26 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「…」ヒロイ

英玲奈「…お前は2つ勘違いをしている」

英玲奈「1つ目、私の得物は刀だが、剣戟は得意ではない」チャキッ…

海未(脇構え…?)

英玲奈「そして2つ目──」


英玲奈「──ナメ過ぎだろう、私を」ギロリ


海未「っ!」ゾクッ

海未(明らかに…『何かが』変わった…!?)ブルッ…!

海未「…侮らないでくださいっ!」

海未「私は王国最強の剣士、園田海未!」

海未「あなたを倒す者の名ですッ!」バッ


英玲奈「そうか。だが──」チキ…ッ

海未「──」ズバァ!


ス…ッ!!





英玲奈「──頂点は私だ」



海未「」ズルッ…ドサッ

 
139: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:57:25.43 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「…やはりダメか」



海未「──あ」

英玲奈「詫びよう、仕留め『損なった』」

海未(なにが、起こったのですか…?)ダラダラ…

海未(…最速で、最短距離で、彼女に駆けました)

海未(速さには自信がありました、袈裟切りも私の方が速かったはず…)

海未(ですが…『何も見えませんでした』)ズルッ…

海未「鎧が…」パラッ…ガランッ

海未(私の全身が告げたのです。『何だかよくわからない』が『これより踏み込めば死ぬ』と)


英玲奈「鞘が無ければ、やはり『居合術』は出来ないか」ヤレヤレ


海未(居合術……それが彼女の本気ですか…)

海未(鞘無しでこのザマ。つまり…)

海未(ナメられていたのは、私の方…?)



英玲奈「さぁ、続きと行こうか。まだ鎧が無くなっただけだぞ?」ククク…

英玲奈「超えるんだろ?この私を。倒すんだろ?世界最強の剣士を」

英玲奈「早く立て。そして名乗りを上げろ。私の首を刎ねる者の名を叫べ」


海未「──我が名は『武器庫』(アーセナル)!!」

海未「攻撃こそが最大の防御也ッ!私には武器(これ)さえあれば良いのです!」
140: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 19:58:09.35 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「クク…そうだ、それでいいんだ《武器召喚》(アーセナル)──」チキッ

海未「私は絶対に…あなたを超えてみせるッ!」シュパッ!

海未(鎧の無い今…私は先ほどよりも速──)

ス……ッ!!

海未(──え?)

英玲奈「──2つ、借りを返した」

海未「がハっ!」ドゴ…

ズザァァァァア!

ドサァ…ッ

海未「ケホ…けほっ…っ!ぐふっ!」ビシャァッ

海未「また……視えなかった…っ!?」ギリィッ

海未(い、いえ…それよりも……)

海未(何故私は、生きて…っ?)

英玲奈「1つ目、刀をくれた礼だ。峰打ちにしてやったよ」

英玲奈「まぁ、骨の数本はもらったがな」ニヤッ

海未(…ぐぅっ…!!『情け』を、かけられた…!?)

英玲奈「2つ目、私を『ナメてくれた礼』だ──」

英玲奈「──お前は殺す価値もない、哀れな剣士め」ククク…

海未「ちっくしょう…っ!」ギリィッ
141: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:00:43.56 ID:Ep9XvQXs.net
英玲奈「だが、死ねば終わりだ。人生の悦びも、自らが積み上げた物も」

英玲奈「足掻いて生き続ければ…やがて光は差し込むだろう」

英玲奈「希望と言う名の光だ」

英玲奈「──そして『あれ』は、お前にとっての光か?」

海未「っ…?」ハァ…ハァ…

ヒュ…

2人に割り込む何者か「──っ!!」ドゴォッ!!

英玲奈「ククッ」ガンッ!

鞘と拳「」ガガガガガッ!!

英玲奈「遅かったじゃないか」ズザザザッ!!



「──遅れてごめんね、海未ちゃん」

穂乃果「後は、穂乃果が倒すからっ!」バァンッ!

海未「穂、乃果…っ!」

英玲奈「高坂穂乃果…『太陽の戦士』…丸腰で私に挑むか」

穂乃果「フッ!!」ダッ!

穂乃果「はぁっ!!」シュッ!

英玲奈「ふんっ」ガッ!

ガン!シュッ!ドガッ、バキッ!


英玲奈(面白い女だな。私が峰打ちで相手をしなければどうするつもりだったのか)
142: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:02:16.33 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「──許せないっ!」

穂乃果「よくもやったなっ!」

穂乃果「私の、大事な親友を傷付けたあなたを!」

穂乃果「許さないからっ!!」ガンッ!!

英玲奈「そいつは結構だ。だが、そんなボロボロの拳で、どうするつもりだ?」ブンッ!

穂乃果「っ!」バッ!

ガガガッ…!

拳「」ボロボロ…

穂乃果「何が、できるのか、って?」

英玲奈「…もういい、お前も、園田海未と同じにしてやる」

英玲奈「せめてもの情けだ」チキッ

海未「っ!いけません、穂乃果っ!突っ込んでは、ダメですっ!!」


英玲奈「──さよならだ、高坂穂乃果」スッ…

 
143: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:03:46.66 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果(穂乃果の《奇跡の力》が全てを燃やす力なら…!)

ズバ…ッ


穂乃果「はァァッ!!」ゴゥッ!!

英玲奈「っ!?」

英玲奈(私の刀が、融け──)

穂乃果「そんな、金属なんてっ!!」ジュッ…

穂乃果(どんなものだって、燃やしてみせるっ!!)

英玲奈の刀「」ドロッ…バシャッ!!

刀だったもの「」
144: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:04:45.48 ID:Ep9XvQXs.net
ガシッ

穂乃果「言ったよね、そんな拳で何が出来るのかって!?」


英玲奈「ま、ずっ…!!」


穂乃果「──あなたを捕まえられるっ!」


英玲奈「離せっ!くそっ!」ドガッ!バキッ!


穂乃果「──あなたに、やり返せるっ!!」ググッ…!ゴォッ!!



英玲奈「待っ───」ブルッ…



穂乃果「───あなたを、ぶん殴れるんだからァァアッ!!!!」ドッゴォッ!!




英玲奈「へぶッ!?」ゴッ!!


ドガァアアアンッ!!



英玲奈「」ドサッ…





海未「」

海未「…倒して、しまった?世界最強の剣士を…?」ハハッ…
145: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:07:09.57 ID:Ep9XvQXs.net
 
穂乃果「参ったかっ!!正義は必ず勝つんだっ!」フンスッ



穂乃果「はっ、大丈夫?海未ちゃん!」タタタッ…

ギュッ

海未「骨は何本か折られましたが、大丈夫です」

穂乃果「骨折してるの!?絶対大丈夫じゃないよっ!」アワワッ

海未「いえ、良いんです。それより穂乃果──」


海未「──やり返してくれて、ありがとうございます」ニコッ


穂乃果「…うんっ!」ニコッ



穂乃果「あっ、ここあちゃん!」タタ…

ここあ「スー…スー…」Zzz…

穂乃果「あ、良かった…ここあちゃん、無事みたい」エヘヘ



帝国兵A「見つけたぞ!王国兵!」

穂乃果「追いつかれた!?」



帝国兵B「な…統堂中佐がやられた!?」

帝国兵C「よくもやりやがったな!」


穂乃果「に、逃げなきゃ…行こう海未ちゃん!」

海未「…いえ、私は動けません。置いて行ってください」

穂乃果「何言ってるの!?」

海未「《武器召喚》(アーセナル)…ナイフを生成…ふっ!」シュパパパッ!

帝国兵ズ「「がはっ!」」バタッ

海未「ここで敵を引き付けます…ここあちゃんを連れて、あなたはにこの元へ」

 
146: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:08:20.97 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「そんな…やだ、絶対やだよっ!」

海未「2人も担いで動けないでしょう?さぁ、早く」

穂乃果「担げるもんっ!」

海未「わがままを言わないでください!…嬉しかったのですよ」

穂乃果「え…?」

海未「あなたは、統堂英玲奈を倒した。私が負けた、あれを倒したのです」



海未「おめでとうございます──」

海未「──あなたは、私を超えたのですよ」ホロリ…


穂乃果「海未ちゃ…っ!」グスッ

海未「さぁ、行きなさい、穂乃果」

海未「もう、私がいなくても大丈夫です」

海未「あなたは、いつだって私を引っ張ってくれていた。私とことりは、いつもあなたについて行っていました」


帝国兵D「こっちだ、見つけたぞ!」

帝国兵E「手負いの死神の再来…さすがは統堂中佐だ」

帝国兵F「その死神の元だから当然さ。何にせよ──」

帝国兵G「──今宵、帝国の悪夢は終わる」フフッ


海未「くっ!?さぁ、早く!行くのです穂乃果!」

穂乃果「違うもん!!私は、穂乃果はっ!海未ちゃんの前になんかいたくない!」

穂乃果「後ろにもいたくない!だって、隣に立ちたかったんだもんっ!」

穂乃果「ことりちゃんと、3人で!また3人で笑い合いたいからっ!!」
147: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:09:26.13 ID:Ep9XvQXs.net
 
 
 
 
 
 
 
「よく言ったわ、穂乃果」
 
 
 
 
 
 
穂乃果「えっ!?」
 
 
海未「この声は…!」 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
148: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:10:39.60 ID:Ep9XvQXs.net
 
「《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)…飛翔」バサァッ!
 

神に仕える者の背に──天から舞い降りた証。


福音を報せる者の背に──希望の象徴。


信じる者には救いを。邪悪な者には裁きを。


それは人々を笑顔に変える《奇跡の力》。



「泣き顔のあんたたちに──」キラキラ…!


にこ「──笑顔を届けに来たわ」バァーンッ!!


──その力の本質は、『翼』。

 
149: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:13:32.48 ID:Ep9XvQXs.net
穂乃果「にこちゃんっ!!」パァッ

海未「あれが…にこの《奇跡の力》ですか…!」

穂乃果「凄く綺麗…!まるで、天使みたいだよっ!」ニコッ

海未「…えぇ。私達の救いです」ニコッ


帝国兵D「なんだあれは…!天使か…ッ!?」

帝国兵E「違う、良く見ろッ!!『笑顔の魔法』のリーダーだ!」

帝国兵F「狼狽えるな!相手は1人だ!」チャキッ!



帝国兵ズ「「「」」」」ズラーッ!!!


にこ「…しっかりと見届けなさい」

にこ「にこ達がどうしてレジスタンスで居られたのか」

にこ「今から証明してあげるわ…」





にこ「あたしには──人を『笑顔』に変える力があるって事を」ギロリ



 
150: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:26:13.67 ID:Ep9XvQXs.net
アドイート解放戦線「笑顔の魔法」
地下アジト 病室

にこ「改めて礼を言うわ。ここあを助けてくれてありがとう」

海未「いいえ、礼を言うのはこちらです。本当にありがとうございました」

穂乃果「いやー、助かったよ!絶体絶命だったもん!」

海未「それよりも…他の方々は?」

にこ「──死んだわ。半分以上がね」

海未(戦力消耗率50%以上…はっきり言って、とんでもない数字です…)

にこ「…もう、にこたちは終わりよ」

にこ「物語はいつか終わるの。魔法は解けるし…夢も覚めるわ」

にこ「潮時ね。『笑顔の魔法』は、もうここまでよ…」

にこ「気持ちだけじゃどうにもならないのよ。にこはリーダーだからよくわかってる」

海未「…そうですか」ズズズッ…シャキンッ!

にこ「…!?」

穂乃果「えっ!?突然刃物出して何!?海未ちゃん!?」

海未「にこは敵国の民間人」

海未「されど、敵国は敵国です」チャキッ

にこ「…っ!」

海未「アドイート解放戦線『笑顔の魔法』リーダー矢澤にこ──」ジロリッ

海未「──降参なさい」

にこ(…ふっ、まったく、あんたは…)ハァッ


にこ「…はぁい、降参します!にこ達『笑顔の魔法』は、音ノ木坂王国に全面降伏しまぁす!」
152: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 20:33:10.74 ID:Ep9XvQXs.net
海未「よろしい。──それではこれより、あなた方の身柄は王国が預かります」

穂乃果「海未ちゃん…っ!」

海未「あなた方の人権は守られ、王国の法律が適用されます。我が王国の捕虜の扱いに従い──」

にこ「もう、そういうのいいから」ハァッ


にこ「あんたたちー!?聞いてるんでしょ!?」

物陰にいる男ズ「!」ビックゥ

にこ「…いいわね?あたしたちの魔法は『ここ』でおしまい」

にこ「でもこれからは、『あっち』で始まるわ」


にこ「世界を笑顔にするための魔法がね」ニコッ

男ズ「「うぉおおおおっ!!」」


にこ「ここにいる全員、従うわ。──海未将軍」


海未「かしこまりました。それでは、にこ。まず最初の命令です」

海未「──帰りましょう、『私達の』王国へ」ニコッ


にこ「捕虜じゃなかったのかしら、あたしたち」フフッ…

にこ「聞いたわね!?なんとしてでも、みんなで帰るわよ!」

にこ「新生『笑顔の魔法』っ!出陣よっ!!」


男ズ「「「うぉおおおおおおっ!!!!」」」


にこ(そう、にこ達の魔法は終わらない)

モー!ビックリシタヨ、ウミチャン!
イチドコウイウノ、ヤッテミタカッタノデス
ナカナカカッコヨカッタヨ!
フフン、ソウデショウ?

にこ(この素敵な幼馴染組と一緒に…)

にこ(──見ててね、パパ)




にこ(絶対に、世界を笑顔にしてみせるっ!)
154: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 21:13:40.46 ID:Ep9XvQXs.net
第2部(?)はここで終わりです。とくびーこんてぃにゅー。

以下、不評だったあとがきを懲りずに殴り書きます。

ほのか
・かわいい
・案の定チートだった
・白兵戦・物理攻撃全無効のチートオブチート

うみみ
・ステータスカンスト
・王国最強の剣士
・最強とは破られるためにあるもの
・カンストしてんのに修行してなんとかなんのか?

りんとはなよ
・あんまり登場させられませんでした
・ほんとうにごめんなさい


にこにー
・レジスタンスのリーダーだよ!
・なんか泥臭いのが似合うんだよな、なんでだろう
・盗人キャラが似合うかと思うけどやっぱりパイセンは崇拝されてないと
・パイセンまじ天使、ばさ、ばさ
・羽キャラはことりちゃんじゃねぇのかよ
・ラブライブ!本編のにこにー回の衣装に着いてた羽がとっても可愛いかったので能力もあんなことになった
161: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:09:57.90 ID:Ep9XvQXs.net
ぼちぼち再開します


王国 謁見の間

穂乃果「…報告は以上です!」

親鳥「そうですか、ことりは遊撃隊の本部へ…」

海未「殺害するのはアドイートでも可能でした。ということは、まだ帝国はことりに手を出すつもりはないということです」

親鳥「…そうですね。何にせよ、ご苦労様でした。海未将軍、穂乃果さん」

親鳥「王国への献身に感謝します」

穂乃果海未「「はっ!!」」


親鳥「そして、そちらにいるのは?」

にこ「は、はいっ!アドイート解放戦線を指揮していた矢澤にこです!」

にこ(王国に辿り着いたと思ったら早速女王の元へ案内するとか!何考えてんのよ!?)

親鳥「今までご苦労様でした。そんなに小さいのに、よく今まで戦ってきましたね」スタスタ

にこ「だ、大丈夫です!にこは今年18歳なのでっ!」

穂乃果(えっ、と、年上…?)

海未(年下なのかと、思っていました…)
162: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:15:58.88 ID:AtOxHU9l.net
親鳥「たった1人で、よくここまで戦ってきましたね」ギュッ

にこ(えっ!?だ、抱きしめられてる!?)

にこ「あ…」

にこ(誰かに抱きしめらるのなんて、いつ以来かしら…)

にこ(とても、暖かいわ…っ)

親鳥「大丈夫です、あなた方の身柄は我々がしっかりと保護します」

親鳥「空いている、王国の集合住宅を皆様に貸出します。しばらくはそこへ住んでください」

にこ「…感謝いたします、女王陛下」


親鳥「それでは海未将軍、穂乃果さん。しばしの休養を与えます。しっかりと身体を休めてくださいね」

穂乃果海未「「はっ!それでは、失礼いたします!」」


親鳥「そして、にこさんはこちらへ残ってください。少し話があります。あなたと王国を取り巻く環境を話しておきたいのです」

にこ「…わかりました、女王陛下」

ガチャ…バタン




穂乃果「いや〜、海未ちゃん!休養だって!何する?何する!?」

海未「…私は女王陛下の言葉通り、休養します。骨が折れていますからね」
163: Ep9XvQXs(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:17:44.77 ID:AtOxHU9l.net
>>1です

穂乃果「あっ…そっか…」シュン

海未「ふふっ、そんな顔をしないでください、穂乃果」

海未「私はまだ生きています。それは、にこだけでなく、あなたのお蔭でもあるのですよ?」

穂乃果「そ、そうだけど…」

海未「私のことは気にせずに、ゆっくりと羽根を伸ばしてきてください。しばらくは任務続きでしたからね」

穂乃果「…うんっ!わかったよ!じゃあ、この休日に何をしたか、今度いっぱい聞かせてあげるね!」

海未「はい、楽しみにしていますね。それでは」スタスタスタ…

穂乃果「うん!じゃあねっ!」テフリフリ

穂乃果「…海未ちゃん。本当に、お疲れ様…ゆっくり、休んでね…」



??「見つけたぞ!高坂二等兵!!」

穂乃果「えっ?あっ…!教官!?」
164: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:19:16.49 ID:AtOxHU9l.net
教官「貴様ぁ今までどこに行っていた!?何日訓練を休んだと思っている!?」

穂乃果「あ、あはは…実は女王陛下から勅命を…」

教官「何ぃ〜!?嘘を憑くな!お前なんかが女王陛下からそんなことを言われるわけがなかろう!」

穂乃果「本当なんですよ!それに、《奇跡の力》にも目覚めたんですよ!?」

教官「…ほう。そうか…そんな《奇跡の力》に目覚めたお前ならばどんなことだってできるよなぁー?」

穂乃果「えっ」

教官「無断で訓練を休んだバツだ!俺のお使いに付き合ってもらおう!」

穂乃果「えぇ〜!?さっき、せっかくお休みをもらえたんですよ!?」

教官「問答無用っ!上官の命令は!?」

穂乃果「ぜっ…絶対、です…」

教官「よろしい!ついてこいっ!」ズルズル…

穂乃果「いやぁーっ!誰か助けてぇ〜!」ズルズル…


…。

 
165: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:19:53.21 ID:AtOxHU9l.net
王国領 アユビス市街地

穂乃果(教官に引きずられた私はあの後、とあるお使いを頼まれました)

穂乃果(内容は手紙をある人に届けること)

穂乃果「──自分でやんなよっ!!」ドンッ

町民「!?」ビクッ

穂乃果(でもその後教官はこうも言ってくれた)

教官『アユビスは王国でも随一の大都市だ。今日は祭りもやるようだし…お前のような若いのが遊ぶにはもってこいかもしれないな』


穂乃果(訓練休んだ罰は与えなきゃいけない。でも、ああいう風に言ってくれたのは)

穂乃果(羽を広げて遊んで来いってことなのかな?)


穂乃果「なんだ!教官も結構いいところあるじゃんっ!」ニコッ

穂乃果「よしっ!今日は久しぶりに、いっぱい遊ぶぞーっ!」タッタッタッ…


町民「…」

町?「…」

??「──ふふっ」
166: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:24:09.73 ID:AtOxHU9l.net
数時間後
穂乃果「いやー!屋台の食べ物ってなんでこんなに美味しそうなのかな!」

両手いっぱいの荷物「」デン

穂乃果「たこやき!イカ焼き!焼きそば!りんご飴!もー最高だよっ!」

穂乃果「…一人じゃ、なかったら、だけど…」トボトボ

穂乃果「そうだ!海未ちゃんのためにお土産買ってこうかな!ん〜、どれにしよう!」

穂乃果「……え!?なにあれ!?ふわふわな白い物に木の棒が刺さってる!?」

穂乃果「おじさーん!それなんですか!?」ワクワク

おじさん「お、これかい?これは…雲だよ。…おじさんが空から取って来たのさ」ニヤッ

穂乃果「えぇ!?雲っ!?ど、どうやって!?」ビクッ

おじさん「そいつは企業秘密だなぁ。教えらんないよ」ニヤニヤ

穂乃果「う、うぅ…おじさんのいじわる!」

おじさん「はっはっはっ!お嬢ちゃん面白いなぁ」ニコニコ


??「もー、いじわる言っちゃあかんよー?」


穂乃果「へっ?」
167: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:24:51.73 ID:AtOxHU9l.net
??「それはわたあめ。お砂糖で作ったお菓子や。ふわふわでとっても甘いんよ?」

穂乃果「えぇー!?そうなのっ!?」ガビーン

おじさん「おいおい、ネタをバラさないでくれよー」フヘヘ

??「ふふっ、ウチは可愛い子の味方なんやで。…どう、食べる?奢ったげるよ?」

穂乃果「え、いやいやっ!自分で買うよ!おじさん、いくらですか!?」

おじさん「3000ゴールドだね」

穂乃果「えっ!?高いっ!!?」ガビーン

??「作るのが大変なんよー。おじさん、一個ちょーだい」

おじさん「はいよ!毎度あり!」チャリンチャリンッ

穂乃果「わ、わたあめ…っ」ウルウルッ

??「……じゃ、一緒に食べよっか?それならえぇやろ?」ニコッ

穂乃果「えっ!ほんとっ!?」パァッ

??「コロコロ表情が変わって面白い子やなぁ」フフ

穂乃果「ありがとっ!私は穂乃果だよ!高坂穂乃果!穂乃果って呼んでね」

??「…よろしくなぁ、穂乃果ちゃん」



希「──ウチは東條希。希って呼んでや?」ニコッ



 
168: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:36:35.93 ID:AtOxHU9l.net
>>1です。トリップ試し。

穂乃果(それからは希ちゃんと一緒に屋台を周ったんだ!)

穂乃果(希ちゃんはとっても良い人で、面白い人。それに凄く可愛い!)

穂乃果「今日はありがとう、希ちゃん!1人だったから結構寂しかったんだけど、希ちゃんが一緒にいてくれたお蔭でとっても楽しかった」

希「うん!ウチも穂乃果ちゃんがいてくれたお蔭で、凄く良い一日だったで」

希「…でも、まだお別れには早いかなぁ?もうすぐ日も落ちるしね」

穂乃果「え?」

希「ふふ、秘密や。ついて来て!」グィッ

穂乃果「わわっ!ちょっと、希ちゃんっ!?」タッタッタ…



希「よし、着いたでっ!」

穂乃果「も、もうっ!突然走ってどうしたの!?」ハァハァ

希「しーっ。もうすぐ始まるで?」

穂乃果「?」ハァ…ハァッ

ヒュー…ン…

ドンッ!

希「ふふ、間に合って良かった。お祭りの締めくくり、やっぱりこれがないとな?」ニコッ

穂乃果「花火だーっ!!」パァッ
169: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:38:18.71 ID:AtOxHU9l.net
ヒュー…パン…ッ!

希「夜空にだけ咲く綺麗な花…ふふ、ここは誰もおらんし、花火がよく見える特等席なんや!」

穂乃果「わぁー…本当に凄い、きれーい…」

ヒュー…ドンッ…!

パン…ッ!

穂乃果「…今日は、本当にありがとう。こんな素敵な場所まで教えてくれて」

希「気にすることないんよ?さっきも言ったけど、ウチも穂乃果ちゃんと一緒に遊べて楽しかったしね!」

穂乃果「うん…あの、ね?穂乃果、花火が好き」

穂乃果「夜って暗いし、いつもは静かなだけ。でも、今日だけは──花火が上がる日だけは人が夜空を見上げて笑ってる」

穂乃果「暗闇を照らす光…穂乃果の大好きなもの」

穂乃果(なんでこんな話をしているのか、自分でもわからない)

穂乃果(でも…なんでか、希ちゃんなら全部受け入れてくれるような気がしたんだ。穂乃果の話を、きちんと聞いてくれるような気がしたんだ)

希「ふふ。そう考えると、花火って穂乃果ちゃんにそっくりやな♪」ニコ

穂乃果「えっ!?」

希「…今日一日、穂乃果ちゃんと一緒にいてわかったんよ」

希「穂乃果ちゃんの笑顔はとっても素敵やって」

穂乃果「うっ…//」カァッ
170: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:40:01.87 ID:AtOxHU9l.net
希「もっと笑わせたい、この人に笑顔でいてほしい。ウチも笑顔になれるような気がするから」

希「そんで、それは本当だった。穂乃果ちゃんは希望の光そのものやね」

穂乃果「の、希ちゃんっ!そんなに褒めないでよっ////」

希「──そう、花火なんかじゃ足りひん。『太陽の戦士』みたいやなって」


穂乃果「太陽…えへへ…っ」ニコッ

穂乃果(あれ…?)

穂乃果(どこかで、言われたな。『太陽の戦士』って──)ハッ!


英玲奈『高坂穂乃果…太陽の戦士…丸腰で私に挑むか』


穂乃果(──ちがう、違うよ。絶対、違う。だって、希…ちゃんは…っ!)フルフル


希「…全てを燃やす情熱。信念を貫き通す強い想い」

穂乃果「…っ!」

希「そんでもって、初めにえりちを撃退した」

希「自分でも使い方のわからん《奇跡の力》を使って帝国兵を退けた」

穂乃果「ちがう…希ちゃんは、そんなことないもん…っ!」グスッ

希「そして決定的やったんは、英玲奈ちゃんを倒してみせたこと」

希「もう番狂わせなんかじゃ済まへん。全て必然やった──」





希「──アンタはやりすぎたんや」ジロ




 
171: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:46:34.10 ID:AtOxHU9l.net
 
穂乃果「…もうやめてよっ!違う、違うもんっ!だって希ちゃんはっ!」グスッ

穂乃果「アユビスの街の人でっ!優しくて!面白くて!」

穂乃果「…穂乃果の友達でっ!!」ポロポロッ…



希「…ちゃんとした自己紹介がまだやったね」クスッ



希「帝国軍遊撃隊『A-RISE』のリーダー。…そして」



希「──『μ’s』最後の9人目。東條希や」



穂乃果「うぁ…っ!そ、そんな…ことって…っ!!」グスッ


希「信じちゃったん?騙されたん?」

希「悪党は笑顔の作り方も上手いんやで」ニコッ


穂乃果「やだ…っ!やだよっ!せっかく仲良くなれたんだよ!?」

穂乃果「友達になれたのにっ!」

穂乃果「戦いたくなんかないよっ!!」グスッ


希「戦い?」ハテ


希「穂乃果ちゃん、なんか勘違いしてるんとちゃう?」クスッ


希「──今から始まるのは、ただただ一方的な虐殺」パンッ

穂乃果(拍手…──っ!?)

 
172: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:48:06.92 ID:AtOxHU9l.net
スッ…


ゴァッ!!


穂乃果「きゃっ!?」ブワァッ!

ドサッ

ズザザザ…ッ

穂乃果「痛っ…!」ズシャ…

穂乃果(見えない力が飛んできた…まるで花陽ちゃんの《風音結界》(アストラルメイガス)みたいな…っ!)

穂乃果「ねぇ…こんなことやめよう?やめようよ…」ググッ


希「まだそんなこと言うてるん?ほんなら戦う理由を与えたるよ」ハァッ


穂乃果「…いやなんだもんっ!穂乃果はっ!!だって!」









希「──ことり王女。攫ったのはウチやん?」ニコッ

穂乃果「はっ…?」
173: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:50:50.25 ID:AtOxHU9l.net
穂乃果「…どういう…こと……?」ゾクッ


希「あの子、言うとったで?『穂乃果ちゃんと海未ちゃんに会いたい』て」



希「鳥みたいにピーチクパーチク…うるさかったわぁ」





穂乃果「っ!?」ギロッ











希「今は『静かにしちゃった』んやけどね」ニヤッ




 
174: ここから少しだけ地の文入りますorz ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/06(金) 23:57:37.70 ID:AtOxHU9l.net
 戦うつもりなんてなかった。
 だが、希の言うとおりだった。その言葉は、穂乃果の怒りが頂点に達するのに十分なものだった。

穂乃果「ことりちゃんに何をしたァッ!?」ドヒャァッ!

希(体に溜まった熱を背後に『排熱』し、瞬間的に加速したんか)

 穂乃果は急加速し、希に迫った。
 だが彼女は動じない。それどころか、穂乃果が何をしたのかを冷静に理解していた。


希(戦いながら成長しとる。ほんまに凄い子や──)

希「──せやけど、それじゃあウチには届かない。防御、《教皇》(オシリス)」ブンッ…!

パァァッ!!

穂乃果と希の接触を阻む一枚の板が出現した。
紫色に光り輝くたった一枚のそれのせいで、穂乃果の拳は届かなかった。

穂乃果「うわァァァあッ!!」ドゴォッ!!

バキベキゴキ…ッ!!

板に直撃した穂乃果の手の骨が砕ける。指はあらぬ方向へ曲がり、手首からは血が噴出した。常人は耐えられないほどの痛みだろう。
だが、彼女には関係ない。今頭にあるのは、目の前の敵を倒すことだけだった。
175: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 00:09:43.74 ID:GyqvZhIn.net
穂乃果「割れろ割れろ割れろ割れろォッ!!!!」ドカバキドゴォガンッ!


 穂乃果の身体は、かつて絵里の鎧と英玲奈の刀を溶かした時にまで発熱している。
そして、自分の両手が崩れていくのも気にせず、排熱によって得たブースト力を全て拳にのせ、板を破壊するために連打する。

希「言うたやん、届かへんて。穂乃果ちゃんの熱はウチの《奇跡の力》──《二十二の支配》(アルカーナム・アイオーン)には効かへんよ」ゴァアアッ!!

 初めに希が放った不可視の力は、ただの「波動」。
 目に見える板となって力が形成された今、それを突破することは出来なかった。
 希は目の前の哀れな少女を楽にするために《二十二の支配》(アルカーナム・アイオーン)の力を編んだ。

希「貫け、《塔》(バベル)」ドシューンッ!

穂乃果「いやぁッ!!?」ズザザ…

 希の振りかざした手から3つの光条が伸び、穂乃果の身体を貫く。
 衝撃にやられ、穂乃果の身体は後方へ飛ばされた。風穴を空けられた3か所から、彼女の軌跡を描くように血が零れて後を残す。
176: 名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 00:13:07.52 ID:GyqvZhIn.net
穂乃果(左肩…右足……やられたっ、動かせない。でもッ!!)ググッ

希「展開、《星》(シリウス)」ブゥンッ

 4つの光球が希の周囲を周るように展開される。そのまま、倒れている穂乃果に迫るために駆け出した。

穂乃果「──許さない、絶対…っ!」ドンッ!

ドシャァ!

穂乃果「吹き飛ばしてやるっ!」

倒れた体勢のまま拳で地面を叩き、排熱した。それは爆発と成り、砂と石が殺人的な速度で希に迫る。

希「──防御、《皇帝》(オシリス)」バッ!

 球状の防御魔法を展開して石の弾丸を防いだ希が、穂乃果の前に躍り出た。
両手を横に広げると、4つの光球が頭上に整列し、形状を弾丸のように尖った物へ変える。

希「《流星》(シリウス・スターダスト)」ヒュッ
ドンドンドンドンッ!!

穂乃果「きゃあァァアぁあッ!?」ビシャッ

 4つの光は弾丸となって、穂乃果の身体に突き刺さった。
少女にそれを避ける術は無く、苦痛の叫び声が響いた。


希「終わりにしよか」クッ


 
177: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 00:15:32.79 ID:GyqvZhIn.net
穂乃果「あ…あっ……」ウツロ


希「撃滅、《力》(ヘラクレス)」コゥ…ッ!

 穂乃果にはぼんやりと見えていた。希の手に収束されていく光。
 それが、ただ目の前を破壊するためだけに編まれている力だと、ぼんやりと理解した。

穂乃果「こ、とり…ちゃっ──」ボソッ

希「ふふ。そうや、言い忘れとった。安心せぇ、王女はまだ生きとるよ?」

希「死ぬ寸前まで友達のこと想って…ほんまに、穂乃果ちゃんは友達想いやなぁ」


穂乃果「そ、っかぁ。…よかったぁ……」フフッ


 穂乃果は朦朧とした意識の中で安堵した。最愛の親友が、まだ生きていることを知ったから。彼女にとってこの戦いは、それが全てだったのだ。
 それ故に、希の言葉の皮肉を理解できない。
 自らに迫ろうとしている死を理解できない。


希「かつて世界を救った9人の勇者…『μ’s』──」

希「──そう呼ばれていた。でも呼ばれなくなってもうた。『帰ってこぉへんかったから』」ヒィィィン…ッ



穂乃果(みゅー……ず………っ?)ウツロ



希「ほな、さいなら──」


希「──『μ’s』の太陽」クッ…




穂乃果(ミュー…ズ…?)

 
178: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 00:25:33.02 ID:GyqvZhIn.net
ゴァアアアアアッ!!

 放たれたのは破壊の奔流。説明すら不要である圧倒的な暴力。
 あれが直撃したら死ぬ。身体は跡形もなく消し飛んでしまうだろう。
 だが今の穂乃果に、それを避ける術はなかった。



シュタッ!!


??「──何よこれ」


だが、穂乃果の前に割り込む影があった。聞いた覚えのない女性の声だ。




穂乃果(え、あっ…誰?危ないよ、そこに立っちゃっ──)


希「!?」ハッ



フードの女「はァァァッ!!」シュパッ!



穂乃果(う、そ…っ)


 突然、穂乃果の前に現れたフードの女は、破壊の光に手のひらを充て、「触れた」。
そして、光条の横を「押した」。すると光条は…「反れ」出したのである。
 正体不明の女は、穂乃果のことを守って見せたのだ。
 
179: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 00:59:40.96 ID:GyqvZhIn.net
フードの女「…ふぅ」

 女と希の直線状の草は燃え尽き、硝子状になった地面が顔を覗かせていた。それほどの破壊力を持つ光線を素手で押し退けた女は、何事も無かったかのように自分の足元に目を向けていた。

フードの女「えーっと…あ、見っけ」ヒョイ

 そして、探していた物を拾い上げる。

フードの女「えいっ」シュンッ!

 腕の力だけで乱暴に投げたのは石。希にとっては何の脅威にもならない…ただし、それが絵里のレールガンを超える速度でなければ。
 
希「っ!!《皇帝》(オシリス)!」ガァッ!!

 これは《奇跡の力》でもって防ぐしかない。それを瞬間的に理解した希が、全力で光の壁を張った。
 驚くことに、石は今なお運動エネルギーを失っていなかった。光の壁を打ち破らんと、直進し続けている。

フードの女「ふっ!」クンッ!

 しかし、希が全力を以て防いでいる投石攻撃であるが、フードの女にとっては牽制攻撃に過ぎない。己の真打をぶつける為、拳を構えて希に迫る。


希「速いっ!?《皇帝》(オシリス)、3重防御ッ!!」

ドガァッ!

フードの女「流石に破れないかー」ガッカリ


希(たったパンチ1発で2枚も破ったくせにっ!)ギリィ!
180: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 01:08:36.65 ID:GyqvZhIn.net
希「大鎌っ!!《死神》(デスサイズ)っ!」シュパッ!!

フードの女「へぇ?」クンッ

 希の背後から現れた大鎌が、目の前を凪ぐ。だが、フードの女はあっという間にその場を離脱していた。
 だが、引き離すことこそが希の狙い。中距離こそが、自分の距離。

希「展開、《星》(シリウス)!」ブゥンッ!

希「貫け、《塔》(バベル)!」コゥ…ッ!

希「斉射っ!!」ドォーンッ!!ヒュッ!

 フードの女に迫る1本の光条と3つの光球。

フードの女「よっと」フワッ

 まず光条を容易く跳んで避けてみせる。
宙に浮いた身体のまま一回転し、1つの光球を回避。
続いて迫る2つ目を蹴飛ばし、3つ目に当てた。

希「きゃっ!」バリィンッ!

 希の身を守っていた最後の光の壁が、自身の放った光球によって破壊された。

フードの女「2つ、返したわ」ヒュッ…クンッ!

 フードの女が追撃を開始する。
自分の下を通っている光条に着地したと同時に、たったの1歩の跳躍で希に迫った。
 そしてフードの女は、何の躊躇もなく希の首を掴んで持ち上げた。

希「あぐっ!?」ガッ!ジタバタ

フードの女「可愛い女の子虐めて、何してるのよ」グググッ

希「ぐ…がはっ!」ゲホッ

 
181: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 01:10:14.23 ID:GyqvZhIn.net
フードの女「あぁ、首絞められてたら喋れないわね」パッ

希「うっ…」ドサッ

フードの女「…別に怒ってないから、消えなさい」

希「い…《女教皇》(イブ)…っ!」シュンッ

フードの女「はぁ、帰ったのかしら…」ヤレヤレ


穂乃果(す、すご…い…希ちゃんを、撃退しちゃった…)

穂乃果「あ、がは…ごほっ!」ビシャッ

フードの女「…この出血量、ちょっとヤバイわね」

穂乃果「あ…あぁ…っ!」ガタガタ

フードの女「喋らないで。…ちょっとだけ、揺れるわよ」ヒョイッ

穂乃果(かかえ、られてる?お姫様だっこだ…)ハラリ…

手紙「」パサリ

穂乃果(まさか女性にされる、なんて…)

穂乃果(でも、ごめんなさい。もう、あんまり考えられないんだ…)

フードの女「…行くわよっ!」タッ!


 翌日、王国に高坂穂乃果二等兵が行方不明となったことが知らされた。
現場には大量の血痕と、戦いの形跡。
 そして、彼女が教官から頼まれていたという手紙が落ちていた。

 
182: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 01:53:00.15 ID:sX+2Qxnq.net
王国 謁見の間

海未「…」

真姫「…」

花陽「…」

にこ「…」

親鳥「──由々しき事態です」



真姫「私が王国を離れてる間、とんでもないことになってしまったわね」

海未「…私があの時、穂乃果についていけば…こんなことにはっ!」ギリッ

にこ「いやいや、あんた何か所か骨折れてんじゃない」ハァッ

花陽「そうです、海未ちゃんがいたとしてもどうなったかわかりません」

花陽「それに今は、仮定の話よりこれからのことを決めるべきです」

海未「それは…確かに、そうですが…」グッ

海未(この子は…しばらく見ないうちに随分逞しくなりましたね)

にこ「現場には血痕…そして教官?って人に渡された『穴が空いた』手紙…」

にこ「穂乃果は何者かの襲われ、姿を消した…そんでもって『生死は不明』、ね」


親鳥「帝国の手に渡ったと考えるのが自然でしょうか?」


にこ「…にこは現場を見てきたわ。そこには穂乃果の他に『2種類』の足跡があった」
183: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 01:57:32.21 ID:sX+2Qxnq.net
花陽「足跡が2つ?」

真姫「『2人の敵』に襲われたってこと?」

真姫(『蒼雷の閃光』と、まだ見ぬ最後のアイドル、かしら)

にこ「まだ話には続きがあるわ」

真姫「え?」ムッ

にこ「仮に1人を襲撃者Aとするわ。もう1人はBね。現場にはAと穂乃果の足跡が多数。でも、Bの足跡はそれほど残されていなかったの」

海未「少ないと?……穂乃果ははっきり言って強いです。1対1ではそうそう負けないでしょう…それがやられたとなると、伏兵がいたのでしょうか」

にこ「…その可能性は捨てきれないわ。でもね、海未」

にこ「穂乃果がやられた、後…と言うべきでしょうね。たぶん、きっと。仮定ばっかりの話で申し訳ないんだけどさ」

にこ「とにかく現場での戦闘が全部終わった後ね」

にこ「Aの足跡は『パッタリ無くなってる』のに対して、Bは『足で』その場を離脱しているのよ」

真姫「…AとBは仲間ではないってことね」

にこ(…にこが言おうとしたのに)ムッ
184: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 01:59:30.22 ID:sX+2Qxnq.net
にこ「…それを裏付ける物として、たくさんの血痕があった場所のすぐ近く…ここにはBの足跡があったのだけれど」

にこ「『かなり強い力で踏ん張った』形跡があったわ。他よりも明らかに地面が抉れてた」

花陽「そんな所で踏ん張らなければならない理由…」

真姫「『誰かの攻撃から、血痕の主を守るため』、なんてどうかしら?」フフン

海未「!?」

にこ(…だからにこが言おうとしたのに)ムッ

にこ「…血痕と、抉れたBの足跡の平行線上にあった砂は、硝子状になっていたわ。そして、『それ』は、『Bの足跡を境に』横へ逸れている」


にこ「これが意味する本質…」

真姫「…決まりね」


にこ真姫「「──第3勢力の存在」」バンッ!

にこ真姫(……)ハァッ?
185: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:00:15.20 ID:sX+2Qxnq.net
親鳥「Aが帝国なのか、Bが帝国なのか。とにかく、王国と帝国以外の何者かが存在しており、双方が穂乃果さんを『狙った』…」


親鳥「海未さんは負傷中。ことりも攫われている現状、これ以上の戦力低下は避けねばなりません」

親鳥「──命じます。西木野真姫将軍、及び、矢澤にこ少尉。両名は、可能な限り穂乃果さんの足取りを追ってください」

にこ真姫「「はっ!」」バッ

親鳥「帝国の手に渡ってしまったのか、それとも違う者の手の内にいるのか…それがわかった時点で離脱してくださって結構です」

親鳥「奪還は、可能な限りで構いません。何度も言いますが、これ以上の戦力低下は避けねばなりません」

親鳥「必ず『生きて戻ること』。これが今回の作戦の最重要事項と成ります」

親鳥「…よろしいですか?」

にこ「もちろんです、女王陛下。あなたに戴いた恩は忘れません」

真姫「私も構いません。必ず穂乃果についての情報を手に入れてみせます」



真姫「…じゃあ、花陽?そういうことだから。東方戦線は引き続きあなたと凛に任せるわ」

花陽「はっ!それでは私はここを離れた後、秒速で凛ちゃんと合流します!真姫ちゃんに勝利をっ!」バッ

海未「…本当に花陽は立派になりましたね。最初に会った時とはえらい違いです」

花陽「あ、えへへっ…こってり真姫ちゃんに絞られましたからっ!」ニガワライ

真姫「ふんっ、当然よ。この私が育てたんだからね」フンスッ


親鳥「それでは、よろしくお願いします」

にこ真姫「「はっ!我らが王の名の下に、勝利を届けますっ!」」バッ!


真姫(というかこのちんちくりんは…)

にこ(こっちのツリ目は…)

にこ真姫(誰よ)ハテ
186: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:02:37.90 ID:sX+2Qxnq.net
アユビス 戦闘跡地
真姫「着いたわね」

にこ「そうね」


真姫(『そうね』ぇ?)ムカッ

にこ「っていうか、なんでもう一度現場に来る必要があんのよ。ここはもう全部にこが調べたっての」

真姫「……言ってなかったわね。私の《奇跡の力》でBの足跡を追うのよ。あなたじゃ調べようがないことまで、私なら出来るってわけ」

にこ(『調べようがない』〜?)ムカッ

にこ「あら、そう。じゃあとっととやってもらおうじゃないの」

真姫「」プツン

真姫「……あなた、階級は?」

にこ「…何よ、少尉だけど」

真姫「ふーん?私は将軍なの。あなたより6つも階級が上なの。私の方がね」

にこ「は?」ムカッ

真姫「海未は許してるみたいだからまだ『良い』。でも私は『許した』覚えがない。……口の聞き方に気をつけなさい」

にこ「…ごっめんなさぁいっ。にこぉ、最近兵士になったばっかりだからぁ、わかんなかったにこー♪」ニヤァッ
187: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:03:21.52 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「はぁっ!?女王陛下にはきちんとした口上使ってたくせに、何が『わっかんないにこぉ』よっ!?」ムカッ!!

にこ「やぁ〜んっ!真姫ちゃん怖い顔ー!怒っちゃいやーん♪」


真姫「この…っ!!大体あんた誰なのよ!?あの場にいたってことは、『関係者』なんでしょ?」

にこ「ふん。にこは元アドイート解放戦線『笑顔の魔法』、リーダーの矢澤にこでアイドルよ」フンッ

真姫(…アドイート解放戦線?へぇ…だから足跡からあんなに色んな推測ができたのね)

真姫「何よ。あんた、レジスタンス出身なの?」

にこ「そうよ。あんたみたいに、王国で呑気に暮らしてたヤツとは違うんだから」

にこ「成金の臭いもぷんぷんするし…どうせお飾りの将軍様なんでしょう?」フンッ

真姫(呑気に…?お飾り、だって?)プツン

真姫「…ふふっ、レジスタンスね。雑多な武器で健気にも頑張ってるあいつらのことよね?」

にこ「──は?」

真姫「崇高な理念と信念を掲げてるけど、連中に出来ることと言えば精々ゲリラ戦くらいなもの。私から言わせればお笑い草だわ」フフン
188: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:04:20.76 ID:sX+2Qxnq.net
にこ「あんた、それ本気で言ってんの…?」


真姫「あなたは『戦ってる気になってた』のかもしれないけど、それは帝国が敵国である私達王国と戦ってたから」

真姫「だからこそレジスタンスは戦えるのよ。戦争に『横やり』を入れるだけだから。帝国が本気で牙を剥いたらどうなると思う?」

にこ「──」




にこ『──死んだわ、半分以上がね』




真姫「──無力って本当に罪よね。綺麗事並べても、結局やってることは犬死にと変わらないもの」クスッ

にこ「アンッッタねェッ!?」バサァッ!!

真姫(羽根?)

グワァッ!

木にドガッ!
真姫「痛っ!」ググッ…

にこ「小奇麗な恰好してるくせに…!」ギリギリッ!

真姫「ぐっ…、けほッ!」

にこ「全然身体に傷がないくせにッ!」グッ!!

にこ「飢えたこともないくせに!雑草とか砂利の味も知らないくせにッ!!」

にこ「──目の前で大事な人が…殺されたこともないくせにッ!」グスッ

真姫「あぐッ…っ!?」
189: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:05:35.41 ID:sX+2Qxnq.net
にこ「にこのことを言われるのはまだ良い!でも、死んでいった仲間のことをバカにするのは絶対に許さないッ!!」ギロッ

真姫「…そう…ッ!じゃああなたも…私のこと何も知らないくせに…ッ!」ゲホッ

真姫「戦場で命かけてないみたいな言い方、するんじゃないわよ…っ!!」ケホッ

にこ「…っ!」パッ

真姫「うっ!?」ドサッ

にこ「…女王陛下には拾ってもらった恩がある」

真姫「はぁはぁ…けほ、ごほっ…っ!」

にこ「穂乃果と海未には、妹を助けてもらった恩がある」

にこ「──でもあんたには何もないッ!あんたのことなんか知らないッ!」ギロリ

真姫「奇遇ね、私もよ…っ!」ギロリッ


にこ「…早く《奇跡の力》を使って『ください』よ将軍」

真姫「…言われずとも使うわよ、矢澤少尉」


にこ「…」
190: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 02:06:10.37 ID:sX+2Qxnq.net
ヒィィン…ッ

真姫「……《昨日に手を振って♪》」

真姫「《さぁ、前向いて♪》…」

シュンッ



にこ「…」


真姫「…痕跡を見つけた。行くわよ」



にこ「……にこは、あんたのことなんか大っ嫌いですから」


真姫「…そう、それは『お互い様』ね」スタスタスタ…



にこ(こんな綺麗な歌声だって持ってるくせに…)



にこ「…本当に、嫌な女」スタスタ…


 
191: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:02:26.00 ID:sX+2Qxnq.net
???

穂乃果(ここ…どこ?)

女性「本当にごめんね」

??「だい…丈夫ですっ!」グスッ

穂乃果(女の子が、泣いてる…?)

女1「…」

女2「…」


穂乃果(他にもいっぱい人がいる…)

穂乃果(でも誰も顔が見れないや…なんだろう、これ?)

女性「私達は余りにも無力だった」

??「違う…無力なのは私だけ…っ!」グスッ


女性「全てを貴方に背負わせる事…私達にはそれしかできない」

??「それで良いんです。だから、笑顔でいてください」ポロポロ…

女性「本当にごめんね…」ツー…ポロポロ…


パァァァッ


穂乃果『あ!?待って、みんな!置いてかないで!ここどこなの!?』

パァァァッ!


穂乃果『ちょ、待ってってばっ!』ブンブンッ!



穂乃果「待ってよっ!」ガバッ!!

女「うわぁっ!?」ビクッ


 
192: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:08:39.26 ID:sX+2Qxnq.net
穂乃果「んん?あ、あれ?」キョロキョロ

女「…良かった、目を覚ましたのね」

穂乃果「こ、ここは…」

女「私の家よ?」

穂乃果「は、はぁ…あっ!?」ズキッ

穂乃果「いったぁぁぁ〜っ!!」ズキズキ

女「こら、暴れるからー。身体に風穴空いてるんだからおとなしくしてなきゃ」

穂乃果「ぁぁぁあああ………へっ?風穴」キョトン


女「覚えてないの?変な女に襲われてたのよ」

穂乃果「あ」


希『ほな、さいなら──』

希『──μ’sの太陽』クッ…


穂乃果「!!」ヒシッ

穂乃果「あ、あぁっ…!?」ガタガタ

女「…」ギュッ

穂乃果「え、あ…」

女「もう大丈夫。ここにあの女はいないわ。あなたは助かったのよ」

穂乃果「う…うあぁぁぁっ…」グスッ


穂乃果「わあああああんっ!!」ギュッ ポロポロッ…

女「…いいのよ。今は、好きなだけ泣いて。随分、怖い想いをしたんだものね」


…。
193: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:09:47.97 ID:sX+2Qxnq.net
女「──なるほど、友達になったと思ったら本当は敵だったと…」

穂乃果「うん…。裏切られたって、思った」

女「あの敵の女が使ってたのが《奇跡の力》ってやつなのね?」

穂乃果「うん…そうなんです………って、ちょっと待って!?」

穂乃果「あれを手で弾いたり蹴っ飛ばしたりしてましたよね!?」ガビーン

女「え、あぁ。最初にあなたを守るときに逸らしたビームは、ちょっとヤバイかもって思ったけど、後は存外大したことなかったわ!」

女「私、鍛えてるからっ!」

穂乃果「」キョトン

穂乃果(え?鍛えるだけでなんとかなる力だったの?アレ)

穂乃果(《奇跡の力》って一体…奇跡て…)ガックシ

女「あははっ。まぁ、昔からちょっと丈夫なのよ私」ドヤァ

穂乃果「丈夫でなんとかなるレベルじゃないよ…」
194: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:10:23.32 ID:sX+2Qxnq.net
穂乃果(でも、それが本当だとしたら…)

穂乃果「…あのね、穂乃果。弱いんです」

女「え?」

穂乃果「もっと強くなりたい。ならなきゃいけないんだ!」

穂乃果「世界を守るには、もっと、もーーっと強くならなきゃいけないんだ!」

女「!」

穂乃果「だから、お願いっ!!穂乃果を弟子にしてください!」バッ

女「え、で、弟子っ!?」ビクッ

穂乃果「お願いしますっ!!どんなことでもします!だから、穂乃果を強くしてください!!」

女「ふ、ははははっ!」ケラケラ

穂乃果「な、なんですかっ!」

女「私のこと、怪しいと思わないの?友達に裏切られた後なのに」ニヤ

穂乃果「!」


穂乃果「──で、でも!穂乃果はこれ以上人を疑って生きていきたくない!」

穂乃果「それに、はっきり覚えてるよ?助けてもらった後に抱えられた時…」

穂乃果「すごく暖かかったからっ!」

女「!」

穂乃果「──穂乃果は、あの温もりを信じたいと思ったから」ジッ

女(…)

女「…わかった、私の負け。いいわ、弟子にしてあげる」
195: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:11:04.78 ID:sX+2Qxnq.net
 
穂乃果「ほんとっ!?やったぁ!!」

女「ふふ…そんなに嬉しいことかしら?」

穂乃果「嬉しいですよ!穂乃果を助けてくれた、すっごい強い人の弟子に成れるんですよっ!」

穂乃果「あ、そうだ!なんで、穂乃果のこと助けてくれたんですか?」

女(私がコロコロ変わる子ね)ニガワライ

女「うん、その質問に答える前に…包帯、変えなきゃね?」

穂乃果「え、あっ!大丈夫です!それくらい自分でできますよ!」

穂乃果「って、あ…」

手「」包帯グルグルマキ

女「両手、使えないでしょ?」スルスル…

穂乃果「え!?わっ!ちょっとっ///」カァッ

女「なーんで朱くなってるのよ。女同士じゃない」

穂乃果「そ、そうだけど…っ///」上裸

女「──ひどい傷」

穂乃果「え?あ、あはは…でも穂乃果は、元から音ノ木坂王国の兵士だから!気にしてないよっ!」

女「気にしてよ」

穂乃果「へっ?」キョトン

 
196: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:12:07.64 ID:sX+2Qxnq.net
スッ

女「…」ペロッ


穂乃果「ひゃっ!?(傷口舐められた!?)////」

女「ちゅ…レロ…っ」


穂乃果「え、あっ…はぅっ…///」


穂乃果「な、何やって…っ!//」


女「──おいしっ♪」ペロッ


穂乃果「!?////////」カァァッ

女「驚いた?ごめんなさい」フフン

穂乃果「お、驚くよっ!?何してるの!?//」

女「ふふ。そうそう、質問の答えね?」

ギシ…ッ



女「──私、可愛い女の子に目が無いのよ」アゴクイッ



穂乃果「え…?//」

女「好きな子を守りたいって思うのって、変かしら?」フフッ

穂乃果「ぅあ…っ//」カァァ!

女「どうかした?顔、真っ赤よ?」クスッ
197: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 03:13:48.22 ID:sX+2Qxnq.net
バッ!

穂乃果「もうっ!やめてよっ!///」

女「ふふ、本当に可愛いわね」

穂乃果「…//」ポー…ッ

穂乃果「………名前…っ」

女「え?」

穂乃果「名前、知りたいです…っ//」



女「あぁ…そういえば教えてなかったわね」

穂乃果「ちなみに…私は、高坂…穂乃果です……っ//」

女「ふふ、さっきから散々自分のこと穂乃果って言ってたじゃない」

穂乃果「うぅ…//」

女「でも、わかったわ。高坂さんね?私の名前は──」





ツバサ「──ツバサよ。綺羅ツバサ。よろしくね」ニコッ





穂乃果(…名前で呼んでほしかったのに)シュンッ

穂乃果(まぁ、今はいっかっ!)

穂乃果「……はいっ!よろしくお願いします!師匠っ!」

穂乃果(いつか名前で呼んでくれればっ!)ニコッ
198: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:42:14.03 ID:sX+2Qxnq.net
東方戦線
凛「はっ!!」スパァッ!!

帝国兵A「ぐァッ!」バタン

凛(戦いながらじゃ、凛は横目に戦場を見るのが限界…全体は見通せない)

凛「西の動き、どうなってるかわかる人いる!?」

王国兵A「はっ!安定しております!」

凛(…ん?返答が『早い』。王国兵の動きが良くなった…?それに…)

ヒュゥ…

凛(向かい風が、追い風に変わった)

凛「…一度凛は下がるっ!ここの維持、お願いできる!?」

王国兵B「はっ!お任せを、凛少尉っ!」

凛「頼もしいにゃ」ニヤッ

シュンッ
パッ
凛「…たぶん、戻ってきた」

シュンッ
199: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:42:42.71 ID:sX+2Qxnq.net
フワ……ッ
花陽「西北西にいた伏兵は片付いたみたいです、後はバリを張って固めてください。…これでようやく本丸を攻められる」

王国兵C「はっ!サインを送ります!」

シュンッ!
凛「かよちんっ!」パッ

花陽「あっ!ただいま、凛ちゃん!」

凛「うん、おかえり!」ニコッ

花陽「私が離れてる間、大丈夫だった?」

凛「かよちん白々しいにゃー。どうせ全部能力でわかってるんでしょ?」ニヤ

花陽「う…私は真姫ちゃんの見よう見まねだから、戦場全部は瞬時にわからないよぉ…」

凛(かよちんの《風音結界》(アストラルメイガス)は今、風を操って戦場の空気を『読ん』でる)

凛(真姫ちゃんほどじゃないけど、かよちんは《風音結界》(アストラルメイガス)を応用することで、『空気の流れ』を把握できるまでになった)

凛「…あれ?そういえば真姫ちゃんは?」

花陽「今、別の任務で出かけてる。だから、東方戦線は私達だけで突破しろって命令されたんだ」

凛「えー、メンドくさい…でも今までアイドルが3人もいたんだもんね。ちょっと過剰戦力だったかな?」

花陽「今でも『十分過剰』戦力だけどね」アセッ

凛「真姫ちゃんは、1人で任務に当たってるの?」

花陽「んーん、矢澤にこ少尉っていうアイドルと2人だよ」

凛「え!?凛の知らないうちにアイドルが増えてる!…ん?ってことは、真姫ちゃん、今初対面の人と2人きりって…こと?」アセッ
200: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:43:22.03 ID:sX+2Qxnq.net
花陽「あ、あはは…そうだね…」

凛「…あー。絶対喧嘩になるにゃー」ウシシ

花陽「うん…そうかも。さっきもちょっと一触即発?っていうか。2人して知恵の比べ合い、みたいな…そんな『空気』だったよ」

凛「にこちゃんって子、真姫ちゃんと頭で張り合うって凄いね」ホエー

花陽(まぁ、聞いてた限り……現場検証してきたにこちゃんの方がたくさん情報持ってるのは当然なんだけどね)

凛「でも、そんな調子で大丈夫なのかなー?」ハテ

花陽「うん…たぶん。だって、真姫ちゃんって根は凄く優しいでしょ?」

凛「そう、だよね。最初はちょっと怖いし、ぶっきらぼうだけど…でも、慣れちゃえばそれも可愛く感じるよっ!凛がそうだもん!」エヘッ

花陽(うん。だから、きっと…あの2人も仲良くなれると思うんだ)

花陽「さ、凛ちゃん。そろそろ仕事始めよっか?」

凛「…はっ!花陽中尉、命令をっ!」

花陽「『いつも通り』。勝利を届けて!」

凛「はっ!!…って、それじゃわかんないよー!もっと具体的に!好きに暴れていいのー!?」

花陽「あははっ、冗談だよぉ。一度言ってみたくて」テヘヘ

花陽(うん、私達も頑張るから。真姫ちゃんも、にこちゃんと友達になってね)
201: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:47:02.35 ID:sX+2Qxnq.net
王国領外れの森林
真姫「…」スタスタスタ

にこ「…」スタスタスタ

真姫(あれから私達は一言も喋ってない)

真姫(《指揮者》(リィーン・コンダクター)で把握できた領域内の痕跡から外れたら、私が立ち止まって歌う)

にこ「ねぇ」

真姫(『アレ』は一定の距離を保って着いてくる。そうやって歩き続けた今…もう辺りはすっかり暗くなった)


にこ『──目の前で大事な人が…殺されたこともないくせにッ!』グスッ


真姫(っ!)ドキッ

真姫(間違いなく、言える。言い過ぎたのは『私』)

真姫(わかってたことじゃない。たくさん仲間が死んだだろうってことは)

にこ「ねぇってば」

真姫(──こんな少女が、無謀な戦いに身を投じてリーダーになったってことは…『どういうこと』なのか)

真姫(はぁ。サイアクね私。…だからこそ…)

真姫(──謝らなきゃ)

にこ「ねぇっ!!」

真姫「ひゃっ!?」ビックッ

にこ「え?」
202: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:48:03.59 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「…っ//(びっくりした…)」

真姫「な、何よ?何か用?」アセッ

にこ「…もうすっかり夜よ。次のポイントまではどれくらいですか?」

真姫「…あと10?ってところね」

にこ「ふぅん。にこはレジスタンスだったから暗闇は慣れてますが」

真姫(う…っ)グサッ

にこ「夜の森林は夜行性の獣が活発になる。はっきり言って危険だと思います」

真姫「…そうね、あなたの言うとおりだわ。今日はここで野宿しましょう」


にこ「…」

真姫(私のことを心配した?…いいえ、違うわね。ここで格の違いを見せつけようとしている…そんなところかしら?)

真姫(嫌味ってやつよね。──そりゃ、まだ怒ってるわよね)

にこ「《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)、発動」バサァッ

真姫「あ…」

にこ「…」バサッ…キラキラ…フワリ…
アミアミアミアミ……

真姫(あの時の羽根、ね。凄い輝いてる…しっかりと見るのは初めてだわ)

真姫(そういえば、どんな《奇跡の力》なのかしら。跳んで、私の首を絞めたことしかされてないから、結局わからな──)

にこ「はい、どうぞ」ヒョイ

真姫「…なによ、これ?」

にこ「にこの《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)で作った特製の寝袋です」

真姫「ね、寝袋?」

にこ「夜は冷えます。眠るとなると猶更…いつも使ってる布団よりは素材が悪いかもしれないけど、無いよりはマシなはずです」

真姫「あっ…」ウケトル

真姫(ふわふわで…とても暖かい…)
203: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:48:33.54 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「あ……ぁりがと…っ」ボソッ

にこ「……いえ、お気になさらず。にこはあっちで寝るんで」スタスタ…

真姫「ま、待って!」

にこ「…まだ何か?」

真姫「夜の森林。碌に整備もされてない獣道。それに光り輝く羽根。何が寄ってくるかわからないわ」

にこ「っ!」

真姫「あっ、ち、違うの!あなたの羽根が悪いって言ってるんじゃないのよ?《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)はとても綺麗で暖かい、素敵な羽根よ?」

真姫「で、でも、振り掛かるリスクは考えておくべきだわ!だ、だから…」

にこ「…だから?」

真姫「…隣で寝ましょ?」

にこ「は?…本気?」キョトン

真姫「私の《指揮者》(リィーン・コンダクター)はどんな小さな音でも聞き取るわ」

真姫「眠ってるときでも例外じゃない。危険が迫ればすぐに知らせられる」

にこ「…」
204: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 04:49:07.85 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「どうかしら、あなたにとっても悪い話じゃないと思うのよ…」

にこ「…お気遣い、感謝します。ですが結構です」

真姫「っ!」

にこ「それでは将軍、おやすみなさい」スタスタ…

真姫「あっ…」

真姫(なによそれ。私…『やられっぱなし』じゃない…っ)



真姫「──はぁ」

真姫(これが私に与えられた罰なのかしら。…あの子に言ったことがこれで帳消しになるのなら、それも受け入れるわ…)


真姫(謝るタイミングも、逃しちゃったし…)


真姫「私も寝ましょう」バサァ…



真姫「…とっても暖かい。すぐに眠れそう──でも」

真姫(すごく、寒く感じるわ)グスッ
208: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 15:18:16.18 ID:sX+2Qxnq.net
ぼちぼち投下再開します

>>205
もっと甘々なので目の保養してください、俺もしてくる

>>206
>>207
ありがとうございます。長いんでまったり見てってください




にこサイド

にこ「ここまで来れば十分よね。だいぶ離れたわ」

にこ(ざまぁ、みろっての)

にこ(何よあの悔しそうな顔…そう、これで良い、これで良いのよ)

にこ(仲間のことを犬死にだって言ったのは、やっぱり許せないわ)

にこ(当たり前じゃない。じゃあ、ここあと穂乃果と海未を助けるために死んだアイツらの死が、無駄になっちゃうじゃない)

にこ(無駄に──)ハッ

にこ「何よ、それ」





にこ『仲間は家族よ!血を分けた兄弟ッ!仲間のために死んでみせ、仲間のために生きてみせるッ!仲間と共に笑ってみせる!それが『笑顔の魔法』!』





にこ(まるで私たち『笑顔の魔法』が、人の見返りのために動いてるみたいじゃない)ギリッ
209: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 15:20:16.11 ID:sX+2Qxnq.net
 
にこ(何かを『してもらうために』命をかけてるんじゃない。相手と『笑っていられるために』、命をかけてでも守りたいと思うから戦ってたんだ)

にこ(だから『笑顔の魔法』のみんなは着いて来てくれたのよ…)

にこ(そうよ。なんで真姫が言うことを戯言だって『笑い飛ばせなかった』の?)


にこ(『あんた、何にもわかっていないわねぇ』って。何故そんな風に言い返せなかったの?)

にこ(それは、にこが心のどこかで──仲間たちが『犬死にしたんじゃないか』って、『思っちゃってた』からじゃないの?)

にこ「は、ははっ…なによそれっ…!」

にこ(つまりそれって…にこが図星を突かれてブチギレたってことじゃないっ!)ギリィッ!

にこ「何よ…仲間に、アイツらに頭下げなきゃいけないのはにこの方じゃないっ!!」

にこ(そもそも、真姫があんなこと言った原因は何?)

にこ(………人は生まれた時に、『持っているカード』を切って勝負するしかない)

にこ(『たくさんカードを持ってるヤツに勝つ』には、『手持ちのカード』をどんな風に『上手く使うか』しかない)

にこ(だからにこは自分の生まれの不幸を悔やんだことなんて一度もないッ!)

にこ(──そうだった、はずだったのに)ギリッ


 
210: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 15:21:30.98 ID:sX+2Qxnq.net
にこ(あの子は『たくさん持ってたカード』を『めちゃくちゃ上手く使って』あの若さで今の地位まで上り詰めたに過ぎない)

にこ(なんだ──にこは結局)



にこ「あの子──真姫ちゃんに嫉妬してただけなんだ…」グスッ



にこ「──謝らなきゃ。許してくれるかわからないけど、にこが悪かったって、きちんと言わなきゃ」


ガサッ…


にこ「っ!? 何!?」


??「」ゴォ…


にこ(何、アレ…?黒い人間…?)


黒い人間「」ダッ!


にこ(っ!)


ザクッ!!


バサァッ!


にこ「──いきなり、何すんのよっ!」シャキンッ


ズバァッ!!


黒い/人間(剣)「」シュー…


にこ「倒した…?随分あっけな──」ヒュッ


 
211: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 17:29:01.93 ID:sX+2Qxnq.net
ダンッ!

にこ(矢が…ッ!)ダラ…


ズラーーーーーッ!


黒い人間ズ(弓)「「」」ゴォ…


にこ「囲まれてた!?いつの間に…っ!」


ヒュッ ヒュッ!


にこ「ちィッ!《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)、飛翔!」バサァッ!
ヒュゥ…ッ!

にこ「悪いわねッ!にこは今虫の居所が悪いのよッ!」ブワァッ!!

にこ「──羽根の散弾を喰らえッ!」バサァッ!



ヒュッ!

ガガガガガガガガガッ!!


黒い人間ズ「「」」ハチノス
シュー…ッ

にこ(黒いオーラ…そして倒した端から消えていく…)

にこ(コイツら絶対に普通の人間じゃない…っ!)

 
212: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 17:29:43.83 ID:sX+2Qxnq.net
黒い人間ズ「「」」ゴォ…

シャキンッ!



にこ「ちっ、後から後から湧いてくる…っ」ギリッ


にこ(でも、こんなにいるってことは…)ハッ!


にこ「真姫ちゃんが危ないっ!!」バサァッ!

ズバァッ!

スパッ!

黒い/人間B「」シュー…

黒い/人間C「」シュー…

にこ「真姫ちゃんっ!!どこ!?」バサァッ!

黒い人間D「」ゴォー…

黒い人間E「」ゴォ…

にこ「くっ…相手してる暇はないのに…!」ググッ



にこ(お願い、無事でいてっ!)


 
213: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 17:30:38.86 ID:sX+2Qxnq.net
真姫サイド

タッタッタッタ…!
真姫「さっきから10人近く倒した…けど数が衰えた気がしない」ハァハァ

黒い人間ズ「「」」ゴォ…

真姫「どうなってるのよ…?」


真姫(コイツら…一体どこから現れたの?)

真姫(私の《指揮者》(リィーン・コンダクター)に反応はなかった)

真姫(つまり、私達の近くに突然現れた。『まるでそこに生えてきた』みたいに)

真姫(…そして倒した敵は消える…《奇跡の力》ね、これは…)

真姫(これで『9人目』…最後のアイドルがここにいるッ!)

黒い人間1(弓)「」ヒュッ!

黒い人間2(弓)「」ヒュッ!

真姫「くぅっ!」

木「」ガッガッ

真姫(2人でまったく同じ場所を狙った…?矢は確かに私に近いけど、『2人同時に違う場所を狙う』ものかしら…?)

黒い人間1(弓)「」ヒュッ!

黒い人間2(弓)「」ヒュッ!

真姫「っ!」シャガミ

真姫(次は正確に私を射ぬいてきた…どういうこと?)
214: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 17:31:47.30 ID:sX+2Qxnq.net
真姫(さっきと今で違うのは何…考えるのよ西木野真姫っ!)

黒い人間1(弓)「」ヒュッ!

黒い人間2(弓)「」ヒュッ!

真姫「…!」シャガンダママ

真姫(私の頭上を跳んでいった…?もしかして…)


小石「」ヒロイ


真姫「…っ」ヒョイっ



木「」カンッ


黒い人間1(弓)「!」アッチか

黒い人間2(弓)「!」ソウカ


真姫(間違いない…コイツら音を頼りに私を探している)

真姫(そして、コイツらが《奇跡の力》の産物だとすれば…)

真姫(──術者がどこかにいる)

真姫(たぶん、にこちゃんの方にもこの黒い奴らはいる…)

真姫(私とにこちゃんの寝る場所は離れてた…ということはこいつらは広域に展開している…)


真姫(………駄目だ、森の雑音だらけ。あと色んなところにいるコイツらの影響もあるわね。厄介だわ)
215: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 18:29:35.52 ID:sX+2Qxnq.net
真姫(こうなったら私が歌って術者の場所を探るしかないッ!)


真姫「──面白いじゃないの!」


黒い人間1(弓)「」コッチか

黒い人間2(弓)「」ソッチか

ググ…ッ

ヒュッ!
ヒュッ!

真姫「ふっ!…っ!(腕を掠った…)」キン! シュッ



真姫「…しっかりと聴きなさい?あなたたちの滅びの歌よッ!」



真姫「《指揮者》(リィーン・コンダクター)、発動っ!」



ヒィィィーンッ!!

真姫「《開いて!隠して!開いて!♪》」


真姫「《覚悟決めて追いーかけて…♪》」


真姫「《始まりたい──♪》」


真姫「《──ワイルド スターズ…♪》」



真姫(私が『あなた』を見つけるのが先か)

真姫(『あなた』が私を殺すのが先か)



真姫(チキンレースよっ!)


 
219: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:29:46.21 ID:sX+2Qxnq.net
>>216
>>217
ありがとうございます。ダラダラと続けていきます。

>>218
ドリフターズの新刊まだですかね…


にこサイド

にこ「くっ…どこにもいないし、コイツら尽きないし、どうなってんのよっ!?」

黒い人間F(弓)「」ヒュッ!

にこ「邪魔よっ!」バサァァッ!!

ドシュッ

黒い人間F(弓)「」シュー…

??「《にこちゃん、にこちゃん》」

にこ「え…?誰、この声!?」

真姫「《私。西木野真姫よ》」

にこ「あ…あんた!何やってんのこれ!?」

真姫「《私の《奇跡の力》よ。広域に届けてる歌に声を織り交ぜて、あなたに届けてるのよ》」

にこ「何よそれ、デタラメじゃない…っていうか!今どこにいるの!?」ズバァ!

真姫「《お願い、絶対にこっちに来ちゃだめよ。私のことを探そうとしないで》」

にこ「はぁ…?なんで…」バサァ!

真姫「《良い?にこちゃんはオフェンス。私はディフェンスなの。わかった!?》」

にこ「まぁ…にこの方が《奇跡の力》は戦闘向きだろうけど…」
220: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:31:37.46 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「《そうよ、それでいいの。とにかくにこちゃんは高く飛び上がって。出来るだけ高く!》」

にこ「はぁ!?なんで!」ヒュッ!スパッ!

真姫「《良いから言うとおりにして!…あぁ、もうしつこいわね!!》」バジジ…

にこ「しょうがないわね、わかったわよ!」バサァッ!!

ヒュゥゥウウッ!!

にこ「っていうかアンタ、今戦ってるんじゃないの!?」

真姫「《…落ち着いて聞いて。私は今《指揮者》(リィーン・コンダクター)をフル活用して、この黒いヤツを生み出してる術者を探してるわ》」

にこ「術者!なるほど…だから倒してもキリがないのね」

真姫「《術者はまだ何か奥の手を隠してるかもしれない。だから空で体力を温存してて!にこちゃんには、そいつを倒してほしいのよ!》」

にこ「わかったわ!でも…」


にこ(なんで空にいることが体力温存につながるのかしら…ここにいた方が弓の良い的に──)ハッ

にこ「矢が飛んでこない…?」

真姫「《ふん、狙い通りね…痛っ!くぅっ!!邪魔よっ!》」バジジ…



にこ「ねぇ、もしかして、この黒い人間って…っ!!」






にこ「──音を頼りにこっちを探してるのっ!?」


 
221: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:32:52.49 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「《……そうよ》」バジッ!



にこ「…ねぇ、アンタの《奇跡の力》って確か…『歌うことで発動する』のよね…?」



真姫「《……》」バジジ…



にこ「あんたっ!!なんて、バカなことを…っ!それこそ犬死によっ!ねぇ!歌うのをやめて!!」


真姫「《…良いのよ。これでいいの。ねぇ、にこちゃん?》」



真姫「《──さっきは、ごめんなさい》」



にこ「っ!!」

真姫「《あなたが今までしてきたことを全部否定するような、とんでもなく酷いことを言ったわ》」バジッ!

真姫「《あと…寝袋。私が今まで使ったどんなベッドより暖かったわ》」バジジ…



真姫「《──本当に、ありがとう》」バジジジッ!


にこ「……ふざけんなっ!!あたしだってね!言いたいことがたくさんあんのよ!」



真姫「《………》」バジッ…バジジッ…!


にこ「直接会って言ってやるんだからっ!だから…!絶対に死なないでよっ!」

真姫「《…》」ジジッ…シーーン……


にこ「返事…しなさいよ…っ!ねぇ!」グスッ



にこ「言い逃げなんて許さないんだからっ!絶対に生きてなさいよっ!」ウルッ


 
222: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:36:15.54 ID:sX+2Qxnq.net
真姫サイド

真姫「《孤独の空をはなれたい♪》」ハァハァ


真姫(集中…集中しろっ!)タッタッタッタ…

真姫(安全な場所で…力を編み続けているヤツを…っ!)


黒い人間3(弓)「」ヒュッ!

グサッ!


真姫「《〜♪》あグッ!」ドサッ…


真姫(足を…くっ!)


黒い人間ズ(剣)「「」」ザッザッザッ…



真姫(囲まれたっ…!)

真姫「《囁いたら……!どうするッ!?♪》」ズル…ズルッ…


黒い人間ズ(剣)「「」」スラァ…

ヒィィィーン…ッ!

真姫(でも──)



真姫「《ワイルド・スターズ…♪》」ピンッ!






あんじゅ「ふふ♪」シュィインッ!

 
223: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:37:34.38 ID:sX+2Qxnq.net
真姫(見つけたッ!!)



黒い人間ズ「「」」キラーン…ッ!




真姫「《にこちゃんッ!!南南西7?地点ッ!!》」





にこ「…っ!!」ヒュ…ガッ!!



ゴァァァンッ!!!!


あんじゅ「あらっ。見つかっちゃった♪」ウフフ



真姫「さぁ…私に───」



黒い人間ズ「「」」ブンッ!



真姫「──勝利を届けてッ!!」

にこ「うぉおおおアアアっ!!!!」






あんじゅ「流石は『μ’s』───」


ドガァアアアアッ!!!!

 
224: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:38:59.68 ID:sX+2Qxnq.net
にこ「はぁ…はぁ……っ!」



にこ「真姫ちゃん!真姫ちゃんっ!?返事して!?」



真姫「《────えぇ、無事よ》」



黒い人間ズ「「」」シュー……



真姫「《敵は…?》」


にこ「…逃げられたわ。『消えちゃった』」


真姫「《そう…敵前逃亡は…》」

にこ「私達の勝ち…ね?」


真姫「《…えぇ、そうよ》」フフフ


にこ「今そっちに行くわ、ちょっとだけ、じっとしてて」ニコッ



真姫「《えぇ…待ってるわ》」ニコッ

 
225: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:40:11.75 ID:sX+2Qxnq.net
A-RISE本部

希「お疲れさん、あんじゅちゃん」

あんじゅ「あーもう、すっごい怖かったんだからぁ。リーダーが早く回収してくれないからぁ」

希「ごめんなぁ、あんじゅちゃん♪」

あんじゅ「まったくぅ。それにしても『μ’s』。随分と強くなってるわね」

希「ほんまやね。この調子で頑張ってもらいたいもんや」

あんじゅ「えぇー?これ以上強くなられたら、私困るわぁ」

希「ふふん。ウチはね?頑張ってる子の味方なんよ」ニコッ

 
227: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:42:24.79 ID:sX+2Qxnq.net
あんじゅ「やだー。リーダーってほんとドS。まぁ私はぁ、そっちのリーダーの方が好きかも?」

希「ウチは頑張るあんじゅちゃんが好きやで」

あんじゅ「やーん、両想いーっ!…ところで、英玲奈は?」キョロキョロ

希「あぁ、ずっと外で刀振り回しとるよ」

あんじゅ「へぇ。あの子が鍛錬してるって珍しいわねぇ」

希「負けたことが相当悔しかったんやないかな?」



希「今、『触れずに物を切る』やり方練習しとるよ」




英玲奈「…(目標15m)」チキッ…


捲藁「」


スッ…!

英玲奈「…」キンッ!

捲/藁「」ズバァッ!



英玲奈「…秘儀・空間切り…ここに極めた」



英玲奈「私に弱点を教えてくれたこと──礼を言う」ニヤッ



 
228: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:44:32.32 ID:sX+2Qxnq.net
王国領外れの森林

にこ「真姫ちゃんっ!」バサッ…バサッ…

スタッ

真姫「あぁ…お疲れ様、おかげで助かったわ」

にこ「ばか!本当にバカよ、あんた…!」

真姫「将軍に向かってなんてこと言うのよ?」フフン


にこ「うるさいっ!」ギュッ

にこ「二度と、自分の命を使った賭けなんてやめて!」

真姫「…苦しいわ、にこちゃん」ギュッ

にこ「…っていうか、なんでそんな名前で呼んでるのよ」

真姫「あなたが凄い人だからよ」

真姫「わかってたはずだったのに。あなたが『戦わなきゃいけなかったこと』」

真姫「あなたの尊厳を踏みにじったこと…反省してるわ。本当にごめんなさい」




にこ「…わかってないわねぇ!」
229: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:45:45.17 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「え?」

にこ「謝らなきゃいけないのはにこの方よ」

にこ「正直に言う。あんたに嫉妬してたわ」

にこ「にこにない物は全部持ってると思ってたから」

にこ「そんなあんたに、図星を突かれた。それで、つい熱くなっちゃったの」

にこ「だから、謝るわ。ごめんなさい」

真姫「…ふふ、似た者同士なのかもね、私達」

にこ「えぇー?そうかしら?」

真姫「えぇ、きっとそうよ。…これからもよろしくね、にこちゃん」

にこ「…ねぇ、ちょっと。そのにこちゃんってのやめない?年下に見られてるみたいなんだけど」ジト

真姫「…え?あなた、14歳くらいじゃないの?」キョトン

にこ「…にこはっ!18歳よっ!!」


真姫「え。……えぇぇっ!?」


真姫「と、年上だったの!?」


にこ「むっかー!確かに、私は人より小さいけどっ!!」

真姫「あ、えっと…その…」アセアセ


にこ「──まぁ、良いわ。特別ににこちゃんって呼ぶことを許可してあげる!」


 
230: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:46:47.36 ID:sX+2Qxnq.net
真姫「にこちゃん…っ!」パァッ

にこ「代わりにあたしはあんたのこと真姫ちゃんって呼ぶからね!」

真姫「ち、ちょっと待ちなさいよ!私が年下みたいじゃない!?」


にこ「年下なんでしょ!?実際に!!」


真姫「で、でも!にこちゃんは年上に見えないって言うか…」


にこ「まだ言うかっ!このー──」



真姫(この後私はにこちゃんと眠ったわ。『寄り添って』ね)


真姫(にこちゃんが編んでくれた羽根の寝袋も暖かかったけど──)






真姫(──やっぱり人の温もりが一番暖かいわ)ニコッ



 
231: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 21:48:34.21 ID:sX+2Qxnq.net
1週間後

スタスタ…

にこ「だから私は言ってやったのよ!あんたのお尻蹴りあげるわよってね!」フンス

真姫「いいわねそれ、今度私も言ってみようかしら」

にこ「真姫ちゃんに言われたら、男はご褒美に感じちゃうかも」クスクス

真姫「ど、どういう意味よそれっ!?//」カァッ

にこ「男はバカって意味よ」ニヤニヤ


ホラ!ハジメナサイ!
ムリニキマッテルヨ!



真姫「…ん、この声って…」

にこ「…穂乃果よね!?」




ツバサ「なんで出来ないのよ!?」

穂乃果「師匠おかしいですよ!どうやったらパンチで岩が壊せるの!?」

ツバサ「そこは、あれよ。気合いよ!!」

穂乃果「気合い!?もっとやり方ないんですか!?」






にこ真姫「「穂乃果ーっ!!」」手ブンブン


 
238: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 23:54:07.40 ID:sX+2Qxnq.net
では再開いたします。

穂乃果「ん?──あー!!真姫ちゃん!にこちゃん!!」手ブンブン

ツバサ「あら、知り合いかしら?」

にこ「もー!探したのよ!こんなところまで来てたのね!?」

真姫「…バカッ!」ギュッ!

穂乃果「えっ?えっ!?真姫ちゃんっ!?//」アタフタ

にこ「えっ?」

ツバサ「わぁーお♪」ヒュー

真姫「…あなたがいなくなって…現場にたくさん血があって!」

穂乃果「…うん」ギュッ

真姫「心配したんだからっ!死んじゃったのかもってっ!」グスッ

穂乃果「…ごめんね」ウルッ

真姫「でも…会えて良かった」ニコッ

穂乃果「うんっ!」


ツバサ「──で、高坂さん?そろそろ紹介してほしいんだけど?」ニヤニヤ


真姫「えぇえっ!?いたの!?あなた誰よ!?///」

にこ「真姫ちゃん気づくのが遅いにこー…」
240: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 23:55:42.37 ID:sX+2Qxnq.net
穂乃果「あはは…。この人はツバサさん!私を助けてくれたんだ!」

真姫「音ノ木坂王国所属、西木野真姫将軍よ」

にこ「同じく、矢澤にこ少尉よ」

にこ(これが例の『B』ね…)

真姫(見たところ、ただの一般人っぽいけど…)

ツバサ「ふふ、よろしくね。ここまで疲れたでしょう?私の家がすぐ近くにあるから、案内するわ」

穂乃果「そこで…これまで穂乃果に何があったのか、全部教えるね」






ツバサの家

にこ「9人目…最後のアイドルは東條希って言うのね」

真姫(私達を襲ったアイツのことね)

にこ「それにしても…アイドルに格闘術で対抗しちゃうって、あんた何者なの?」

ツバサ「あはは、よく言われるわ」ニコニコ

穂乃果「それで希ちゃんは、穂乃果に向かってこうも言ったの。『μ’sの太陽』って」

にこ「ミューズ?」

真姫「…なんだったかしら、何かの本で読んだ気がするわ…」

シャッシャ

ツバサ「こう書いて『μ’s』ね」


ツバサ「神話に登場する9柱の女神のことよ」

にこ「9柱の…」

真姫「女神…?」
241: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 23:56:33.53 ID:sX+2Qxnq.net
ツバサ「高坂さんに聞いたわ。《奇跡の力》っていう超能力みたいのが使える人が世界には9人いるんでしょう?」

ツバサ「それに準えて、あなた達を『μ’s』って呼んだんじゃないかしら?」

真姫「なるほどね…」



穂乃果「──んーん。穂乃果はそうは思わない」



ツバサ「高坂さん…?」

穂乃果「希ちゃんはこうも言ってたんだ、『かつて世界を救った9人の勇者をμ’sって呼んだ』って」

ツバサ「…」

真姫「でも、それはおかしいわ。あの伝説には、一言もμ’sなんて出て来ないもの」

穂乃果「そうなんだよ。それは、『呼ばれなくなった』からだって言ってた」

にこ「呼ばれなくなった…?」

穂乃果「……『帰ってこなかった』から、だって」

にこ真姫「「…?」」ハテ

穂乃果「詳しくはわからないけど…でも、μ’sっていうのは、伝説に出てくる世界を救った9人の勇者のことなんだよ!」
242: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 23:58:09.52 ID:sX+2Qxnq.net
穂乃果「──それで、どうかな?」グッ

穂乃果「穂乃果達王国のアイドルのこと、こっちでもμ’sって呼ぼうよ!」

真姫「私達、9人もいないんだけど…」ハァ

穂乃果「うん、そうだよっ!」

にこ「『そうだよ!』、じゃないわよっ!そこんとこ重要でしょうが!」

穂乃果「『今は』ね。μ’sは9人揃ってμ’sだもんね」ニコ

にこ「……もしかしてだけど、あんた…っ!」

穂乃果「えへへ。帝国にいる残り2人、μ’sに引き込む!」

真姫「はぁっ!?」

にこ「」ボーゼン

ツバサ「…」


穂乃果「だってっ!勇者達9人は、みんな仲間だったんだよ?穂乃果達にも出来るよっ!」


にこ「だから東條?ってやつのこと、愛称で呼んでたのね…」

穂乃果「希ちゃんもだけど…絵里ちゃんもねっ!」

真姫「…今から凄い頭悪いこと言うけど、それってまさか絢瀬大佐のことじゃないわよね?」

穂乃果「えー?真姫ちゃん頭悪いよー」


真姫「はぁ…っ」アタマカカエ

 
244: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/07(土) 23:59:03.37 ID:sX+2Qxnq.net
穂乃果「大丈夫だよっ!一回真姫ちゃんがコテンパンにすれば、絵里ちゃんもわかってくれるよっ!」

真姫「凄く簡単に言ってくれるわね……」ハァ

ツバサ「ぷっ…あっはっははっ!」ゲラゲラ

真姫「ちょっと、そこのあなた!?笑い事じゃないのよ!」

ツバサ「はぁー…ごめんなさい、高坂さんがすっごく面白くて」ヒィー




ツバサ「…良いんじゃないかしら?『音ノ木坂王国アイドル特務部隊μ’s』」




穂乃果「だよね!だよねっ!」

にこ「…どうすんのよ、決まっちゃいそうだけど?」ジロ

真姫「……あーっ!もうっ!!わかったわよっ!」ドンッ

真姫「今この瞬間を持って、『音ノ木坂王国アイドル特務部隊μ’s』の設立を宣言するわっ!!」ヤケクソ

真姫「目的は、アイドルを9人とも王国に揃えることっ!!これで良いんでしょっ!?」ヤッケクソ

ツバサ「ひゅー♪カッコいいわっ!」ニヤ


にこ(真姫ちゃんが壊れたにこぉ……)グスン

 
245: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:00:06.28 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「さっすが真姫ちゃんっ!」ギューッ!

真姫「抱きつかないでっ!///」カァ

真姫「でも、その代り!あなたにも協力してもらうわよ?」

穂乃果「え、何が?」

真姫「絢瀬大佐を倒すことに決まってるでしょ」

穂乃果「うん、もちろんだよっ!でも真姫ちゃん?これから仲間になる人のこと、ちゃんと呼ばなきゃダメだよ?」

真姫「…はぁ?何がよ」

穂乃果「絵里ちゃんって」ニコ

真姫「はぁっ!?絶対イヤよ!?」

穂乃果「いいからいいからぁ。一回呼んでみなってー!」



真姫「──1794人。何の数字かわかる?」



穂乃果「へっ?」



真姫「あいつに殺された私の部下の数よ」



穂乃果「!?」

ツバサ「とんでもない数ね…」

にこ(戦場の状況が全てわかるってのも、考え物ね…)


 
247: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:01:49.38 ID:DrgnnHzt.net
真姫「瞬く間だったわ。しかも、たったの1撃の出来事よ」

真姫「あなたにわかるかしら?戦場の音が失われるの」

真姫「確かに『そこにいた』兵士達の音が、『消えて無くなって』いくの」

真姫「…残ったのは、あいつの高笑いだけ。大勢の命を奪って、悦ぶあいつの声だけ…」

にこ「真姫ちゃん…」

真姫「絢瀬大佐を手元に置くことには賛成よ。でも、手放しに仲間とは…友達とは呼べないわね」

穂乃果「そう、だったんだ…ごめん。穂乃果、無神経だった…」

真姫「…いえ、いいのよ。これは私の問題だから」

穂乃果「んーん。そう思うのも、当然だよ…」


穂乃果(穂乃果だって…ことりちゃんが殺されたと思って──本気で希ちゃんのこと殺そうとしたもん…)


穂乃果「でも、自分だけの問題って言うのはやめてよ」

穂乃果「…絶対協力する。真姫ちゃんは、穂乃果の大切な友達だからっ!」

真姫「穂乃果……」

にこ「もちろん、私も協力するわよ。何でも言って?」

真姫「にこちゃん…」

真姫「……ありがとう、2人とも」

真姫「絶対に勝ってみせましょう?『蒼雷の閃光』に」

穂乃果「うんっ!」

ツバサ「…きっと勝てるわ。あなた達ならね」



にこ「それで?あんたはこれからどうするのよ?」

穂乃果「え?なにが?」

にこ「あたしたちと一緒に帰るのかってことよ」

 
248: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:02:49.40 ID:DrgnnHzt.net
真姫「えぇ!?何言ってるのよ!帰るわよね!?」

穂乃果「……ごめんね、穂乃果はまだ帰れない。もっと強くならなきゃいけないから!」

穂乃果「希ちゃんに負けて思ったんだ。すごく悔しいって!」

穂乃果「だからお願いっ!ツバサ師匠の所にもう少しだけ居させて!!」

にこ「…やっぱりね。歩けるならすぐに帰ってくれば良かったのに。元気でここにいるってことは、そういうことよね」

真姫「……2ヵ月よ。それ以上は待てない」

穂乃果「真姫ちゃんっ!」パァッ

真姫「ツバサは敵のアイドルを撃退してみせた。それも話を信じる限り『容易く』ね」

真姫「もしかしたら、王国にいるよりもここにいた方が安全かもしれないしね」フゥッ

ツバサ「任せて。高坂さんは私が必ず守るわ」ニコッ

真姫「…っていうか、あなた。私たちと一緒に来なさいよ。アイドルを撃退できるくらい強いんだから、はっきり言って即戦力よ?」

穂乃果「そうだよ!師匠が王国兵に成ってくれれば、100人力だよっ!」

ツバサ「ふふ、ごめんなさい?軍には興味がないのよ。もちろん、お金にもね」

穂乃果「えー?そうなんですかー…?」

真姫「本当かしら?」

ツバサ「えぇ。闘うのは好きだけどねっ!」

真姫(…嘘をついているようには見えない)
249: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:03:44.93 ID:DrgnnHzt.net
真姫(帝国のアイドルから穂乃果を助けたってことは、少なくとも帝国ではない)

真姫(軍って概念自体が嫌いってことは、『世界最強の剣士』みたいに気紛れで軍属になることもない…少なくとも『敵ではない』と考えてもいい)

真姫(でも、怪し過ぎる…ただの強過ぎる人ってだけなの?)

ツバサ「…私のこと、疑ってる?」

真姫「っ!」

穂乃果「えっ!真姫ちゃん!?」

ツバサ「高坂さんを倒したアイドルを倒しちゃったからね。そう思うのも当然よ。むしろ、高坂さんに1ミリも疑われなかったから、拍子抜けしてたところなの」

ツバサ「でも、私は敵じゃないわ。信じて」

穂乃果「そうだよ真姫ちゃん!師匠は悪い人じゃないよ!」

真姫「…」

ツバサ「ふふふ。じゃあ、こうしましょう?あなたは私を利用していると考えれば良いのよ」

ツバサ「あなたがくれた2ヶ月。私の持つ技術の全てを、高坂さんに学ばせてみせるわ」

真姫「……わかったわ。信じるから、あなたの事。穂乃果のこと、よろしくね」

ツバサ「ありがとね」

 
250: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:04:42.68 ID:DrgnnHzt.net
にこ「さ、話もまとまったことだし、そろそろ帰りましょ?」

穂乃果「え、もう帰っちゃうの?」

にこ「あんたの修行の邪魔をするわけにいかないでしょ?」

真姫「それに一週間以上も王国を空けちゃったからね。一刻も早く報告に戻らないと」

穂乃果「そっかぁ…」

ツバサ「…そんな顔しないで、高坂さん。必ず戻るんでしょ?それまでの辛抱よ」

真姫「…そういうことよ。それじゃ、世話になったわ」

にこ「ありがとう、穂乃果に…ツバサ?」

ツバサ「えぇ。何かあれば手紙をよこしてちょうだいね」

穂乃果「…みんなまたね!必ず、戻るから!」

ガチャ
真姫「えぇ、またね」手フリフリ

バタン

真姫「……穂乃果、大丈夫かしら」
252: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 00:05:18.12 ID:DrgnnHzt.net
にこ「心配なの?」

真姫「やっぱり…ツバサっていうイレギュラーがネックだからね」

にこ「…本当は寂しいんでしょ?」

真姫「はぁ!?そんなことないわよっ!//…にこちゃんこそ、寂しいんじゃないの?」

にこ「にこはそんなことないわ、また会えるもの。それに──」

にこ「──今は隣に真姫ちゃんがいるしね」ニコッ

真姫「え!?あ…うぅ…///」カァ

真姫「ゎ…わたっ…し、も…///」

にこ「えー、聞こえないわよ!なんて言ったの?」

真姫「も、もう言わないんだからっ!」

スタスタ…
それから3日後、真姫とにこは無事に王国へ帰還した。
257: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:21:04.87 ID:DrgnnHzt.net
 
2か月後 北方戦線


西木野真姫将軍配下 『シンフォニー師団』

音楽兵A「各員配置に着いたか?」

音楽兵B「はっ、準備完了です」

音楽兵A「了解…真姫将軍に合図を送れ──」

音楽兵A「──勝利を届けます、とな」


園田海未将軍配下 『蒼海騎士団』

蒼海兵A「総員に告ぐ、誰も彼も生かして返すな」

蒼海兵A「王国に仇なす全ての敵を──」

蒼海兵ズ「「──断罪せよ」」



矢澤にこ少佐配下 『笑顔の魔法大隊』

笑顔兵「にこさん、準備完了です」

にこ「わかったわ。…それじゃ行くわよ〜?新生『笑顔の魔法』…戦場に笑顔を届けるにこっ♪」コソッ

笑顔兵ズ(元レジスタンス)「「にっこにっこにー♪」」コソッ



 
258: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:22:39.13 ID:DrgnnHzt.net
本陣

真姫「……」

海未「『蒼海騎士団』、及び『笑顔の魔法大隊』…準備完了です」

真姫「了解。…花陽、凛?」


凛「凛はいつでもオッケーだよ」ヒィィン…ッ

花陽「……はい。手筈は整っています」フワ…ッ


真姫「了解……全ての準備は整ったってわけね。もう、後戻りはできないわ」

海未「…大丈夫です。私達『μ’s』ならば、できます」

凛「そうだよ、凛達が力を合わせれば、なんだってね」

花陽「それに彼我の戦力差は圧倒的にこちらが上ですっ」


真姫「えぇ……始めるわ。もう私から言えることはたったの一つだけ…」




真姫「──いつも通りよ。私に勝利を届けて」



海未凛花陽「「はっ!」」



真姫「『オペレーション・ライトニングコンダクター(避雷針作戦)』」



真姫「───状況開始ッ!!」



凛「かよちん、いくよ!」

花陽「うん、合わせて!」


シュンッ!!

 
259: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:24:42.40 ID:DrgnnHzt.net
『シンフォニー師団』

音符マークの朱い旗「」バサバサッ…
音楽兵A「《奇跡の力》が解けた…!作戦開始ッ!」

音楽兵ズ(弓隊)「「はっ!!」」ググッ…シュパッ!!



『蒼海騎士団』

刀と弓マークの青い旗「」バサバサッ…
蒼海兵C「往くぞ!!我々の力を思い知らせろッ!」

蒼海兵ズ(剣士隊)「「応ッ!!」」



『笑顔の魔法大隊』

にこ「これで丸見えになった…深追いはしないで、私はここを離れる!」

笑顔兵ズ(元レジスタンス)「「はっ!!」」

にこ「《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)、飛翔!!」バサァ!




にこ「さぁ…どっからでも来なさい!『蒼雷の閃光』!!」



 
260: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:25:27.85 ID:DrgnnHzt.net
帝国サイド
カン!カン!カン!
第1戦線
テキシュー!テキシュウッ!!
帝国兵A「何の騒ぎだっ!?」

帝国兵B「突然、領内に敵の大部隊が現れやがったぞっ!」

帝国兵C「すげぇ敵の数だ!?何故気づかなかった!」

帝国兵A「と、とにかく迎撃だっ!!大佐に連絡を──」


蒼海兵A(剣)「──呑気な物だな、帝国共」ズバァッ!

帝国兵/A「ぐはっ!?」バタン

帝国兵/B「何──?」バタン


音楽兵A(弓)「…っ!」ヒュッ!

ブスッ
帝国兵C「う…っ!」バタン


蒼海兵A「周辺掃討完了。このまま突っ切るッ!」

音楽兵A「進撃の歩みを止めるなッ!行け!行け!」
ウォォォオオオッ!!




本陣
海未「始まりましたね…」

真姫「えぇ…そうね」

花陽「それでは、私達も実行に移りますっ!」

真姫「ここまでありがとう、花陽、凛。この作戦の是非はあなた達にかかってる」

真姫「早馬を用意したわ──行きなさい」

花陽凛「「はっ!」」バッ!
イクヨ!リンチャン!
マカセタニャー!
タッタッタッタ……
261: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:26:34.89 ID:DrgnnHzt.net
真姫「…行ったわね。とりあえず作戦の第1段階は完了、と」

海未「油断は禁物です。まずは第1戦線を突破しなければ。なるべく戦線を押し上げるのです」

真姫「本当はあなたを前線に送りたいのだけど…ごめんなさい」

海未「謝ることはありませんよ、真姫。私も、再び『彼女に』相見えることを愉しみにしているのです」

真姫「…いいえ、謝りたいのはそれだけじゃないわ」

海未「真姫っ!」キッ

真姫「っ!」

海未「…良いのです。私はただの剣(つるぎ)…純粋なる貴方の剣です」

海未「好きに『使って』ください。この私を」ニコッ

真姫「……そうさせて、もらうわ。ありがとう……」
262: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:28:21.45 ID:DrgnnHzt.net
真姫(ここは北方戦線。帝国の本部…帝都に近づくための要所)

真姫(王国は長らくここを突破できていない。私も攻めたことがあるけどね)

真姫(でも勝てなかった。この私が負けたの。…どうして負けたのか?)

真姫(後にも先にも理由はたったの一つきり。それは……)



真姫(──絢瀬絵里が守っているから)ギリッ



真姫(あまりの鉄壁っぷりに、いつしかここは要塞と呼ばれるようになった)

真姫(…王国としてはもう何度目の進撃になるのかわからないわ)

真姫(でも今回は出来る。突破してみせる。『勝機がある』から)

真姫(私のシンフォニー師団。海未の蒼海騎士団。にこちゃんの笑顔の魔法大隊。その他大勢の王国兵…合計すると王国兵1/5以上の人員…)

真姫(それに加えて……私と海未、花陽に凛、そしてにこちゃん…合計5人のアイドルを投入した、文字通りの総力戦)


真姫(ここには王国の総力、そして、私達『μ’s』がいる)
263: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:29:37.31 ID:DrgnnHzt.net
真姫(作戦の第一段階としてまず、花陽と凛の《奇跡の力》で王国兵を『隠し』、要塞の目前まで進軍した、所謂電撃戦よ)



真姫「目には目を、歯には歯を……雷には雷を…!」


真姫「私は『全てを賭けて』この場に立った。絢瀬絵里……次はあなたの番よ」




真姫「もらうわ。あなたの全て。…『賭け損なった物』も全てッ!!」


 
264: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:44:17.62 ID:DrgnnHzt.net
■音ノ木坂王国 布陣
・本陣
 総大将:西木野真姫
  副将:園田海未

・前衛
 蒼海騎士団
 
・本体
 シンフォニー師団
 音ノ木坂王国騎士団
 
・後衛
 笑顔の魔法大隊
 
 
・その他
  遊撃:矢澤にこ
 別働隊:小泉花陽/星空凛
265: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 01:55:25.75 ID:DrgnnHzt.net
2ヵ月前 
穂乃果奪還作戦から数日後
西木野家

執事&メイドズ「「「おかえりなさいませ、お嬢様」」」ズラァァァアッ!

真姫「えぇ、ただいま」シレ

にこ「」チーン

にこ(…え、なによこの豪邸。真姫ちゃん、お金持ちだとは思ってたけど…こんなに凄いところに住んでたの?)

にこ(家に召使いいるなんて…どこの貴族よ…まぁ、貴族なんだけどさ…)

赤毛の女性「あら、おかえりなさい真姫」

にこ(真姫ちゃんそっくりの女性…えらい美人ね。お姉ちゃんとか?)

真姫「ママっ!」パァーッ!

にこ(ママ!?…なるほど、道理で真姫ちゃん…16歳に見えないくらい美人なはずよ…)ガビーン!

タッタッタ…

ギュッ

赤毛の女性「うふふ、久しぶりね?元気そうで良かったわ」ナデナデ

真姫「うん、私もっ!会いたかったわ…ママ…」ギューッ

にこ(…何よ。歳相応に、結構可愛いところもあるんじゃない)

真姫ママン「ん?そっちの子は…?」

にこ「はっ!音ノ木坂王国騎士団、少尉!矢澤にこであります!」バッ!

真姫「そう、なんだけど……ここに連れてきたのは…友達だから、よ//」テレ

真姫ママン「あらっ♪真姫がお友達連れてくるなんてっ!今夜の夕飯は豪華にしないとね?」フフン

真姫「か、からかわないでっ!////」

にこ「ふふっ」ニコッ

 
266: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:01:25.24 ID:DrgnnHzt.net
真姫「じゃあ、私たちは部屋に行くから。執事A?にこちゃんの荷物を持ってあげて頂戴」

執事A「かしこまりました。矢澤様?」スッ

にこ「あ、い、いえっ!?大丈夫です!自分で出来ますからっ!」バッ!

にこ「真姫ちゃんっ!?早く行くわよ!?」グィッ

真姫「あ、ちょっとっ!引っ張らないでよ!にこちゃん、私の部屋わかんないでしょ!?」タッタッ…

にこ「じゃあ早く案内しなさいよっ!」タッタ…

真姫「何テンパってるのよ…」ヤレヤレ


にこ「普通はテンパるわよっ!?」ガーンッ!

ワーワーギャーギャー

執事A「……本当に明るくなりましたね、お嬢様」

真姫ママン「しばらく会わないうちに、本当に変わったわ。友達を連れてくるなんて、今までなかったもの」

執事A「お嬢様を取り巻く環境が、変わったのでしょうか?」

真姫ママン「真姫にも、掛け替えのない大事な仲間が出来ったってことだと思うけれど…でも、重要なのはそこじゃないわ」キリッ

執事A「どういうことです?…差支えなければ教えて頂けませんか?」オソルオソル

真姫ママン「あなたにはわからないの!?真姫に友達が出来たってことは…っ!」

執事A「…っ」ゴクリ



 
267: 名無しで叶える物語(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:02:00.08 ID:DrgnnHzt.net
真姫ママン「私に構ってくれる時間が減るってことよっ!?」ガーンッ!



執事A「」


真姫ママン「勿論、あの子に友達が出来たのはすっごく喜ばしいことだわっ!真姫ちゃん、よく頑張ったって褒めてあげたいっ!でもねっ!」グスッ


真姫ママン「真姫はただでさえ忙しくて中々家に帰って来ないのよ!?これ以上帰って来ない日が続いたら…私、う、うぅ〜…」ブワッ



執事A(この親バカは本当に…)ハァ


真姫ママン「あぁっ、ジレンマってやつよね、これ!?もう、どうすれば良いのかしら…っ!そうだわ!!あのにこちゃんって子をうちの養子に迎えれば…っ!!」



執事A(落ち着いてください、ご主人様)
執事A「おい落ち着け」




 
268: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:07:59.88 ID:DrgnnHzt.net
真姫の部屋
真姫「適当にくつろいでちょうだい」

にこ「あぁ…なんで家に入るだけなのにこんなに疲れてるのかしら…」ドヨーン

真姫「そんなに大変なとこあった?別に普通じゃないかしら」ハテ

にこ「普通の家には召使いなんていないのよっ!!」

真姫「そういえばツバサの家にもいなかったわね…」ハッ!

にこ「本当に誰の家にもあーいうお手伝いさんがいると思ってたの…?」

にこ(世間とズレ過ぎよこの子……意外にそういうの疎いのね…)


にこ「…ん?この大きくて黒いの何?」

ピアノ「」デンッ!

真姫「あぁ、それはピアノよ。所謂楽器ね」スチャッ

真姫「この白と黒の…鍵盤って言うんだけど。これを押すと」ポーン…ッ

真姫「音が鳴るのよ」

にこ「へぇ…初めて見たわ。これ、いくらするの?」

真姫「たぶん1000万ゴールドくらいだと思うけれど…忘れちゃったわ」シレッ

にこ「」

にこ(家が買えちゃうにこぉ…)

真姫「最近は家に帰って来ないから…全然弾いてないわね」スッ

にこ「…じゃあ、何か引いて見せてよ」

真姫「別にいいけれど…何がいい?」
269: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:08:47.59 ID:DrgnnHzt.net
にこ「うーん。そうは言ったものの、あんまり音楽って知らないのよね」

にこ「そうだ!穂乃果を探したときに歌った曲、アレが聴きたいわ!愛してるばんざーい!ってやつ」

真姫「うっ…////」カァッ

にこ「ん?茹蛸みたいに朱くなって…どうしたのよ?」

真姫「あれ、私が作った曲なのよ…ちょっと恥ずかしいわね//」

にこ「えっ!そうだったの!?素敵な歌詞だったし、てっきり有名な曲なのかと思ってたわ」

真姫「うぅっ…ほんと…?//」


にこ「えぇ。だから、もう一度ちゃんと聞いてみたいにこ♪」

真姫「じ、じゃあ…隣に来て?」スッ

にこ「へっ?」

真姫「は、早くしなさいよっ////」

にこ「うっ…」スッ

にこ(近い近い近いっ!//)

スッ…

真姫「一緒に歌いましょう?」

にこ「何回も聞いたから、たぶん覚えてるけど…にこ、音痴だし…」
270: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:09:18.51 ID:DrgnnHzt.net
真姫「関係ないわよ。私はにこちゃんの歌が聴きたいの」

にこ(この子はシレっとこういうことを…//)

にこ「もう、しょうがないわね!特別にあたしの歌を聞かせてあげるわっ!」

真姫「ふふ…嬉しいわ、にこちゃん…」〜♪

〜♪

真姫「あいしてるーばんざーい!♪」

にこ「ここでーよかったーっ♪」

真姫「わたしたちの今がー♪」

にこ真姫「「こーこーにーあるー♪」」ニコッ

〜♪

にこ(やっぱり素敵な歌声だな…真姫ちゃんって。横顔もすごく美人だし…あ、睫毛、結構長いのね…)〜♪
チラッ

真姫(何よ、音痴なんて言って…すごく良いじゃない。こんなに楽しそうに歌う子、初めて見たわ。元気がもらえるわね)〜♪
チラッ

にこ真姫(ヤバっ!目が合ったっ!?/////)プイッ

にこ真姫(う、うぅ…っ//)

……。
271: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:16:24.81 ID:DrgnnHzt.net
真姫「ふぅ…。一緒に歌えて良かったわ」

にこ「にこも。隣で歌えて、楽しかったわ//」

にこ(…////)

にこ(な、何よ、この空気…っ//)

真姫「…ねぇ、にこちゃん?」

にこ「えっ!?な、なに!?」ハッ




真姫「…私ね。穂乃果とあんな約束しちゃったけど、本当は不安なのよ」グッ


にこ「……『蒼雷の閃光』、ね」


真姫「一度目は大敗、文字通りのね。二度目は、相手が逃げたけれど、本当は違うわ。あれは、相手が私達を見逃してくれたのよ。勝ったとは言えない」

真姫「それに、私はいつだって全身全霊で戦ってた。でも、絢瀬大佐は一度だって本気を出したことが無い…そもそも《奇跡の力》のスペックで勝負になってない」

真姫「そんな相手に真っ向から闘って勝てるのか?稲妻っていう超常現象に、私の《指揮者》(リィーン・コンダクター)なんかで通用するのか…どうしようもなく、不安なの…」


にこ「真姫ちゃん…」
272: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:34:05.51 ID:DrgnnHzt.net
真姫「…嵐が来たら、私は震えるわ。強風と雨に連れられて訪れる落雷…それが、私の首を狙っているんじゃないかってっ!!」ヒシッ

真姫「今にも絢瀬大佐が私のことを殺しに現れるんじゃないかって…っ!!」ガクガク…

にこ「真姫ちゃんっ!」ギュッ…

真姫「ぐす…っ!うぅ…っ!」ウルッ



にこ「………真っ向から闘う必要なんて、ないんじゃないかしら」



真姫「にこちゃん…?」


にこ「これは戦争…いくら卑怯と言われようとも、勝てば良いのよ」

真姫「で、でもっ!アレの弱点なんて…!《指揮者》(リィーン・コンダクター)で『何をするのかわかって』も、『防ぎようがない』のよ…っ!」



にこ「あたしは持ってるわ、『蒼雷の閃光』の情報…」



真姫「!?」


にこ「弱点かどうかはわからないし、仮に弱点だったとしたら、『とてつもなく卑怯』な戦法よ。それでも…聞く?」

真姫「…当然よ、当然じゃないっ!!あいつに勝てるなら、聞くに決まってるわっ!!」


真姫「どんなことだってしてみせるわっ!それが悪魔に魂を売ることだったとしても、私は喜んで売るっ!!全てを投げ出してでもッ!!」



にこ「……わかったわ。これはにこがね────」

真姫「────っ!!」


─────

───

──

273: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:40:27.90 ID:DrgnnHzt.net
時は戻って北方戦線
真姫「《今から挑戦者?〜♪》」ヒィーン…ッ!

真姫(開戦から2時間…まだ大佐は姿を現さない)

真姫(王国アルファ大隊の損害が想定以上に激しい…)

真姫「海未、蒼海騎士団を借りるわっ!」

海未「何なりとご命令を。軟な鍛え方はしていませんので!」

真姫「ありがとうっ!」

真姫「シンフォニー弓隊は北北東を曲射で援護っ!」

真姫「蒼海騎士団のAチームを現場に向かわせて!到着と同時にアルファ大隊は退避をっ!」

真姫「Aチームの穴は矢澤少尉一人で十分よっ!彼女を北西のポイント11へ向かわせてっ!」

兵士A「はっ!」

法螺貝隊「」ブォーッ
274: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:44:15.52 ID:DrgnnHzt.net
北北東

蒼海兵A「蒼海騎士団、見参!よくここまで持ちこたえた、アルファチームッ!」

アルファ兵A「すまん、助かった…っ!!」

アルファ兵B「後は頼むっ!!」

蒼海兵A「応ッ!!総員巻き返せっ!全ての敵をッ!」

蒼海兵ズ「「断罪せよッ!!」」

ウォォオオオッ!!

帝国兵A「青いマント…ッ!蒼海騎士団が来たぞっ!」

帝国兵B「クソッ!なんとか持ち応えろッ!!」

キンッ! カンッ!ザシュッ!
ズバッ!
グァアアアアッ!!
ヨクモォッ!スパッ!
グゥッ!

帝国兵A「く…やはり強いッ!」

蒼海兵A「フッ!!」スパッ!

帝国兵A「ぐあぁっ!」バタン

蒼海兵B「よし、ここはある程度巻き返したな」


バチッ……



蒼海兵A「指示があるまで進撃を続けろ、前線を押し上げるぞッ!」







バチッ…バチィッ…





 
275: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:46:08.83 ID:DrgnnHzt.net
蒼海兵A「?」

蒼海兵A(…なんだ、この音は?)


バチ…バチィッ…!!


蒼海兵A「ッ!! 総員退避っ!!」


蒼海兵B「なんだとっ!?」


蒼海兵A「来るぞッ!『稲妻』が!『蒼雷の閃光』がやってくるぞッ!」


蒼海兵B「っ!?総員退避ーッ!!総員退避ッ!急げッ!皆逃げ───」



バチバチッ…!!



「《蒼雷の閃光》(ビビット・エトワール)…開演」

戦場に死を運ぶ青白い光。駆け抜ける死。

後に聞こえる轟音も、嗤い声も、聴く者はいない。

一度それを目にして、生き残れる者はいないから。

人が相手をするには余りにも無謀な《奇跡の力》。



ヒィィィー…ンッ!!



「逃げる?《認められないわ》──」ニヤッ

「──さようなら」



 ──その力の本質は、『稲妻』。




ドォオオオオオンッ!!!
276: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 02:48:29.10 ID:DrgnnHzt.net
北西 ポイント11

にこ「!?何、あの光っ…!?」


本陣

海未「あの、輝きは…ッ!!」ハッ

真姫「来た…ッ!『アイツ』が来たッ!戦況をひっくり返しに来た…ッ!!」ググッ!

海未「クッ…私の…兵士達が…っ!」コブシギュッ

真姫「よくもやったわねっ!?絢瀬絵里ぃぃいッ!!」ギロッ!!





北北東

……。


蒼海兵ズ「「」」シュー…

アルファ兵ズ「「」」プスプス…


「アッハッハッハ!懲りないわねぇ、王国軍も──」



絵里「──いいえ?西木野真姫将軍?」ニヤァッ




蒼海騎士団Aチーム、総員368名、
王国アルファチーム、総員652名、

──全滅。


 
278: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:02:45.53 ID:DrgnnHzt.net
スタスタスタ…

戦場を闊歩するのは1人の少女。

絵里「……」

優雅に両腕を広げ、自分に釘付けとなっている兵隊達に向かって歩み続ける。

音楽兵A(弓)「来た…来たぞッ!《蒼雷の閃光》だッ!総員構えろッ!」

音楽兵A(弓)「──放てッ!!」
シュッ…
ヒュンヒュンヒュンッ!
ヒュンヒュンヒュンッ!
ヒュンヒュンヒュンッ!!

絵里「神を愛さない愚か者は残らず亡びよ──」バチィッ!ドォーンッ!!

矢「」ジュ…
ボゥ…!メラメラ…

少女の歩みは止まらない。
数多の殺意を、雷光の一薙ぎで片付け、次に狙いを定める。

絵里「──主よ、来たり給え」ヒュッ…バチィッ!

バチバチバチィッ!!

グァアアアッ!!
ヒ、ヒィィイッ!
ヌワァアッ!!

音楽兵ズ「「」」シュー…



絵里「ハラッショー…っ!」ウットリ



 
279: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:14:52.60 ID:DrgnnHzt.net
絵里「ん?レーダーに反応…?」
…-ン…ッ

ィィイー…ンッ!

ヒィィイィィイーンッ!!

にこ「吹っ飛びなさいッ!!」バサァッ!!

ドォォオオオンッ!!!

絵里「ふふっ…」ガキィンッ!

ガガガガッ!!

にこ(全身全霊を込めて、体当たりしたのに…ビクともしないッ!)

絵里「あなたが噂の新しいアイドル?」ヒュッ!

にこ「ッ!」ガキンッ!

にこ「矢澤にこよッ!初めましてね、『蒼雷の閃光』っ!」ギロッ

バサァッ!

絵里「素敵な羽根ね」ニコッ

にこ「そう?じゃああんたにあげるわっ!」バサァッ!


羽根の散弾「」ヒュ…ッ
ガガガガガガガガガッ!!

バチィッ!

地面「」クシザシ

絵里「──いらないわ、羽根が無くても跳べるもの」ヒュッ!

にこ(いつの間に背後を…っ!)バサァッ!
280: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:15:54.28 ID:DrgnnHzt.net
翼「」ヒュッ!キンッ!


絵里「あら、意外に固いのねその羽根」バチバチ…


にこ「そう…でしょっ!」バサァッ!


羽根「」ヒュッ

ガガガガガガガガッ!


絵里「またその散弾?芸が無いのね。焼き尽くしてあげる」バチィッ!



にこ「──今度のはちょっと違うわ」ニコッ



バチィ…

羽根「」ヒィーン…!


絵里「えっ?」


ドォォォーンッ!!


にこ「起爆するにこ♪」


シュゥ……


にこ「…ふぅ。さすがにやったでしょ…っ」






バチィッ!!


絵里「…ッ!!」ブワッ!

にこ「なっ──!?」
281: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:17:27.00 ID:DrgnnHzt.net
絵里「なんだ、あなた結構やるじゃないの」ヒュ…ッ!


ガシッ!!


爆風の中から飛び出た絵里が、にこの頭を掴んだ。その勢いのまま、彼女を地面に叩きつける。


ズガッ!!


にこ「ぐぅっ…っ!?」


絵里「でもね、飛び道具でトドメをさしちゃ駄目よ?」



絵里「──この手から命が失われていく感覚が、愉しいんじゃない」ニコッ




にこ「ひっ」ゾクッ…


バチィッ!!


にこ「──きゃあああああっ!!?」ビリビリィッ!!

絵里「ふふ、予想通りね!やっぱり素敵な喘ぎ声だわっ♪」バチバチィ!!

にこ「ああああっ!!?うっっ!!ぐあぁあっ!!?」ジタバタ

絵里「もう、大袈裟ね。そんなに暴れなくても良いじゃないの──」



??「にこさんを離せぇええっ!!!!」タッタッタ!!



絵里「ん?」ピタ

男1「はァっ!!」ズバッ!!

絵里「」バチィッ!
282: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:25:20.18 ID:DrgnnHzt.net
男1「くっ、逃げ足の速い奴め!」

にこ「は…っ!?」ビクッ


絵里「…女の花園に土足で入ってくるなんて…なんて無粋な人達」


絵里「誰よ!あなた達!?」



男1「俺たち…俺たちはッ!!」


男ズ「「『笑顔の魔法』を使う者也ッ!!」」


男ズ「「仲間の為に死んでみせ、仲間の為に生きてみせッ!!」」


男ズ「「世界に笑顔を届ける者也ッ!!」」


男ズ「「全てはッ!!」」


男ズ「「『笑顔の魔法』の為にッ!!」」


男ズ「「合言葉はッ!!」」





笑顔兵「「「に っ こ に っ こ に ー !!!!!」」」バンッ!!


 
284: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:30:31.56 ID:DrgnnHzt.net
絵里「──は?」キョトン

笑顔兵「畳み掛けろ!!行くぞォッ!!」ダッ!!


笑顔兵ズ「「「うぉおおおおおっ!!!!!」」」ダッ!!



にこ「…あ、あんた達…どうしてこんなところに…っ」


絵里「…あぁ、なるほど。貴方の兵隊ね」

バチィッ!!


スパッ!ザン!!

笑顔兵1「ガハッ!!」バタン

笑顔兵2「ぬぁあっ!!」バタ…


絵里「…なんなのよ、コイツら」バチィッ!!


スパスパッッ!!


笑顔兵10「」バタン


笑顔兵15「にこさんを助けろぉっ!!」


笑顔兵16「誰でも良いから辿り着けっ!!」



にこ「やめ…やめってっ…お願い、だから…っ!」ウルッ


にこ「逃げなさい…逃げなさいよあんた達…っ!なにしてるのよっ…!?」


笑顔兵ズ「ぐぁああああっ!!!?」バチバイッ!!


笑顔兵59「うぉぉおおお怯むなぁっ!!走れぇっ!!」スパッ



絵里「…っ」ズバ!!


にこ「あっ…ぅぁっっ…!!」ポロポロ…
285: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:32:07.15 ID:DrgnnHzt.net
>>283
やばいバレた

絵里「わからないわね」ズバァッ!

絵里「どうしてあなた達は」バチバチッ!!

絵里「──そこまで頑張れるのかしら」スパッ!!


笑顔兵99「…後は頼む…!」バタン


絵里「…もう、残ったのは貴方だけよ」

笑顔兵100「…」チキッ…!

絵里「たった1人だけよ。目の前にいるのは絶対的な強敵。とても敵いそうにない相手よ」

絵里「なのに、なんでまだ戦おうとしてるの?」

笑顔兵100「…誰かの為に戦うのは、そんなに悪いことなのか?」


絵里「…えぇ。くだらないわ」

笑顔兵100「一つの命を想う…それを、アンタは愚かと呼ぶのか?他でもない『アンタ』が?」


絵里「何を──」

絵里「──知ったような事を…っ!!」


にこ「…やめっ…っ!!?」

ズバァッ!!!


 
286: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:35:12.97 ID:DrgnnHzt.net
笑顔兵100「…にこさん」


にこ「あ、あぁあ…っ」ガクッ…


笑顔兵100「──俺たちは、あなたを笑顔に出来たでしょうか?」バタン



にこ「うわぁああああっ!!」


絵里「…」


にこ「くぅっ…!!よくも、よくも…!!やってくれたわね…!!」ギリィ


絵里「…」ジロリ…


にこ「私の、大事な仲間たちを…よくも──」


絵里「」パチン


ドォォオオン!!


にこ「──」シュゥ……


にこ「」バタン…


絵里「…終わらせてあげる。せめて貴方も、同じところへ送ってあげるわ」


絵里「それが、私の出来る精いっぱいの……」

絵里「…手向けよ…」ボソッ…

 
287: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 03:36:08.01 ID:DrgnnHzt.net
ゾクッ…





絵里「何!?」ビクッッ

絵里(物凄い殺気を感じた…っ!なんなの、これ…!?)

絵里「一体、どこから…っ!!」ハッ!

高台の上…王国軍の本陣が設営してある場所。
黒髪の少女が弓を構えているのがハッキリと見えた。



海未「」キリキリッ…!





絵里「…なるほど、お待ちかねというワケね」


絵里「だったら付き合ってあげるわ」バチィッ!!




絵里(あんな場所から、この私にプレッシャーを与えるなんて…)

絵里(園田海未…貴方は一体…?)



絵里「──ふふっ。行けば、わかるわよね」ニヤリ
295: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:35:01.13 ID:DrgnnHzt.net
本陣

海未「…」

真姫「…」

スタ…スタ…スタ…

「これは驚いたわ。音ノ木坂の最強将軍が2人も揃って…」

「纏めて死にたいワケ?」


絵里「真姫将軍」バチ…バチ…



真姫「勘違いしないで」ジロリ

真姫「私は、あなたに『勝ちに来た』のよ」

真姫「そして戦争に──『終止符を打ちに』来たわ」


絵里「ぷっ…あっはっはっはっ!!」


真姫「何がおかしいの?」

絵里「私に勝ちに来た?戦争に終止符を打ちに来た!?何言ってるのよ、あなた。正気かしら?」フフッ

絵里「どうやって!?2回も私から生き残れたから調子に乗っちゃった感じ!?」


真姫「何も問題ないわ。私はあなたに勝ち……王国と帝国の戦争を、『あなた』が終わらせる」


絵里「…益々意味がわからないわね」


真姫「…王国には和平交渉の準備がある。でも帝国には無い。強欲な皇帝は音ノ木坂王国を完全に滅ぼすつもりだから」

真姫「じゃなきゃ、『魔王』なんていう人外の力まで自分の物にしようと思わないわよね。ことり王女を攫った時点で、音ノ木に全面降伏を要求すれば良かったのよ」

絵里「…それで?皇帝陛下が戦争大好きだから何なのよ」ヤレヤレ






真姫「簡単よ。だからあなたが殺して?」



 
297: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:37:45.28 ID:DrgnnHzt.net
絵里「────は?」キョトン

真姫「あなたが皇帝になって。『絵里皇帝』となって、戦争を終わらせて」

絵里「ちょ…ま、待ちなさいよ……」プルプル……

絵里「むり、もう、無理…ひ、ひひ…っ!」プルプル…

絵里「あっはっはっはっはっ!!」ヒィーヒィーッ!


真姫「…」


絵里「はぁー…面白かったわぁ。でも、もういい。時間の無駄よ」


真姫「…あなたは従わざるを得なくなる。何故なら私に『負けるから』」


絵里「…もう死んで良いわよ、あなた」バチィッ!


シュンッ!

ヒュッ!

ガキンッ!!

海未「──交渉は決裂、ですね」ギギ…ッ!

絵里「残念だったかしら?」ギギッ…!

海未「いいえ。私の兵士とにこの仇が取れる…こんなに喜ばしいことはありません」ギロリッ

絵里「ふふ…そうこなくっちゃ」ニヤリ

海未「…今日は『蒼雷の閃光』最後の日…」シュッ!

バッ!





海未「──μ’sという名の避雷針が、貴方を始末する日ですッ!!」スパッ!!

絵里「──そんなちっぽけな避雷針じゃ、私は止まらないわッ!!」ガキンッ!!



真姫(……許してほしい、なんて…私は言っちゃ駄目よ。言って良い立場にないわ)

真姫(それでも言わせてほしい。ごめんなさい、海未……)



 
298: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:39:27.90 ID:DrgnnHzt.net
北方戦線から離れた丘
希「えりち……」

英玲奈「やはり、心配か?」

希「……」

あんじゅ「助けに行かなくていいの?」

希「…ええんや。えりちがそれを望んだんやから」

英玲奈「まったく…絢瀬のやつ…」ヤレヤレ

あんじゅ「ふーん…意地っ張りよねぇ、あの子も」

希「え?」

あんじゅ「遊撃隊はリーダーと絢瀬さんの2人のチームだったじゃない?そこに私たちが割り込んだ…」

あんじゅ「大親友、私と英玲奈に取られちゃったんだもの。ジェラシー感じて一人で全部背負おうとするのも、まぁわからなくもないかなぁって」ニコッ

希「あんじゅちゃん…気づいてたん?」キョトン

英玲奈「当たり前だ。わかりやすすぎる、アイツは」


 
299: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:41:23.43 ID:DrgnnHzt.net
あんじゅ「そのとぉり。本当は、リーダーをあの子に返してあげたいところなんだけど…」


あんじゅ「これは『私達の戦争』。私情に流されちゃ、ダメよね」


希「…それでええんや。えりちがアホなんがいけないんやから、あんじゅちゃんと英玲奈ちゃんが気にすることじゃないんよ」

英玲奈「ふっ。リーダーも中々嘘が下手だな?」ククッ


希「…そないなこと、あらへんよ」


あんじゅ「でも、それももうすぐ終わり。μ’sのお蔭で、中々ストレートに事が進んでるしぃ♪」


英玲奈「…もう機会もないかもしれないから、先に言わせてもらおう。……礼を言う、リーダー」


あんじゅ「そうねぇ。リーダーがいなかったらぁ、ここまで来れなかったかも?」



希「…最初から私には、リーダーなんて向いてなかったのに…っ」ウルッ



英玲奈「いいや?『希』は立派に役目を果たしてくれたさ。本音を隠してな」ククッ

あんじゅ「そうよぉ。全部『希ちゃん』のお蔭よ?たっくさん、我慢してくれたじゃないっ!」フフッ



希「…もう、ばか」グスッ

希「でも、二人とも…ありがとっ」ニコッ

英玲奈「ふっ…さぁ、しっかり見届けてやろう」

あんじゅ「リーダーの大親友がぁ、半べそになっちゃうところ?」ウフフ

希「…っ」グシグシ

希「…せやねっ!!ウチらが迎え行ってあげんとな!」ニコッ
300: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:45:30.38 ID:DrgnnHzt.net
??

「それじゃ、お世話になりました」ペコッ

「えぇ。私から教えることはもうないわ。あとは、貴方の役割」ニコッ

「全部師匠のお蔭です。ありがとうございました」

「いいのよ。ほら、現地までは遠いんでしょ?遅れるわけにはいかないわ」フフッ

「あぁっ!遅刻しちゃマズイよねっ!また怒られちゃう」ハハッ

「えぇ、頑張って。私も応援しているから」

「…また、会えますよね?」

「きっと、ね。そう遠くないうちに…」

「うんっ!そうですよね、絶対会えますよね!…それじゃ、行ってきますっ!ツバサ師匠っ!!」


ツバサ「えぇっ!行きなさい、高坂穂乃果っ!!」


穂乃果「はいっ!!」ヒュッ…


ドヒャアッ!!


ファァーン……ッ!!




ツバサ(もう見えなくなっちゃったかー)フフッ

ツバサ(…また、会えるわ。近いうちにね)


 
301: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:49:35.97 ID:DrgnnHzt.net
北方戦線 本陣

 二人の強者が立っている。本陣は跡形も無くなり、代わりに海未の力によって生み出された武器の残骸だけがあった。地面に無数に刺さっており、剣山のようになっていた。

海未「──」スラァ…!

絵里「──っ!」ヒィィーン…!

 そして、戦いも佳境…刀が絵里の顔の目前まで迫っていた。あとは海未が力を込め、最後の一撃を与えるだけだ。彼女は『蒼雷の閃光』を、ここまで追い詰めてみせたのだ。
 だが、海未は動かない。いや、正確には…身体を動かせないでいる。


海未「──…申し訳、ありません、真姫」シュー…ッ

海未「力、及ばず───!」バタンッ…

真姫「海未っ!!?」グッ!

絵里「はぁ…はぁ……っ!クッ、はぁ…っ!」ゼェゼェ…

絵里「何発電撃喰らえば気が済むわけっ!?どんだけタフなのよ、本当に…化け物めっ!!」

絵里「でも、残念だったわね…私には、届かなかったッ!」ゼェゼェ…

真姫「…っ」ゴクリッ

絵里「…さぁ。もう、残ったのは、貴方だけよ」ハァハァ…

絵里「真姫将軍…やっぱりまた勝てなかったわね?」

 
302: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:50:38.94 ID:DrgnnHzt.net
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
真姫「……《きっと知らずに…いた方が良かった…♪》」
 
 
 
 
 
 
 
 
  👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
303: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:52:30.85 ID:DrgnnHzt.net
ヒィィィー…ンッ!


絵里「…死ぬ前に、歌いたかったのかしら。鎮魂歌にはまだ早いわよ?」

真姫「……いいえ、違うわ。あなたにとって『知らない方が良かった』ことを、『知った』だけ」

絵里「はぁ?」

真姫「そして、改めて言うわ」





真姫「──私達の『勝ち』よ」




絵里「ッ!」ブチッ


ムナグラガシッ!


真姫「うっ!?」グィッ


絵里「何なの…何なのよ!イラつくわね!?言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ、えぇ!?」ググッ!

絵里「もう王国最強の剣士は倒れた!あなたを守る兵士もいない!ここにいるのは、私と貴方!それだけよ!!」

絵里「さぁ、どうやって巻き返すのよ!?やってみなさいよ『戦争処女』(アマチュア)!」

絵里「何もないっ!あなたにはもう何もないのよっ!だと言うのにッ!どうやって勝つつもり──」





真姫「──…っ」ボソッ



絵里「…!」ビクッ


 
305: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:57:57.96 ID:DrgnnHzt.net
 不意に真姫が呟いた「言葉」に、絵里は驚愕する。

真姫「───ふふっ…」

 「それ」を言って笑みを浮かべる彼女の姿は、不気味でさえあった。
 どんな軍事機密よりも大事に…コワレモノを扱うように、秘匿してきたある事実。
 それを何故目の前の女が知っているのか。


絵里「……ねぇ、あなた。今……なんて、言ったの?」ヒキッ


絵里「なんであなたが…っ!!」







絵里「その『名前』を、知ってるのよ…っ!?」グッ!


 
306: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 15:59:30.99 ID:DrgnnHzt.net
数分前、とある古屋

トントン

??「あれ?お姉ちゃん?今日は早かったね!」ガチャッ

女2人「「……」」

??「──え?あ、だ、誰…ですか?」ビクッ

女1「…こんにちは♪」ニコッ

女2「初めましてだにゃー!」ニコッ

女1「突然ごめんね?私たちはお姉ちゃんのお友達なの。お姉ちゃんが呼んでるから、一緒に来てくれないかな?」

??「あ、そうだったんですね!わかりました!準備してきますねっ!」ニコッ
バタン

女2「」ニヤァ

女1「『まだ嗤っちゃ』だめだよ。仕事が終わってないんだから」

女2「…えへへ、ごめんごめん」ニコッ

ガチャ!

??「お待たせしました!準備完了ですっ♪」

女1「とんでもないよぉ!突然来た私達が悪いんだし……じゃ、そろそろ行こっか!」

??「はいっ!」


女2「…綺麗な金髪だね。羨ましいなぁ…」

女2「──すっごく、『女の子』らしい…」サラ…ッ

ヒュッ

??「えっ──」
307: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:02:23.69 ID:DrgnnHzt.net
真姫&絵里サイド

真姫「うふふ」ニヤァッ

絵里「あ、なた…もしかして…っ!?」ゾクッ

真姫「…素敵な名前よねぇ──」




にこ『これは…にこがまだレジスタンスだった頃。妹たちに聞いた話よ?ある森林の奥で、あの子たちが遊んでたの』

にこ『そこに、一軒の古屋があったらしいわ。妹達が不思議そうに眺めてたら、1人の女の子が出てきたそうよ』

にこ『その子は小奇麗な恰好をしている金髪の女の子で、歳は14歳前後。とにかく世間知らずだった。世界で戦争が起きてるってことも、よく知らなかったみたいだし』

にこ『でも、その子が本来住んでる場所で……『カンカンカン』って音が鳴ると、その古屋に来るらしいわ。『お姉ちゃん』って人に連れられてね』

にこ『…そして、その女の子との別れ際…妹達が名前を訪ねたのよ』

にこ『そしたら、こう答えたらしいわ──』









真姫「───『絢瀬』亜里沙ちゃん」



 
308: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:11:49.13 ID:DrgnnHzt.net
絵里「ッ!!」ブチッ


絵里「お前ぇぇえッ!!!」グィッ!


絵里「亜里沙にっ!あの子に何をしたのッ!?」グッ!



真姫「さぁ?わからないわ」フフッ

真姫「……覚えてるかしら?『あなたが』感電させた、花陽と凛が『迎えに行ってくれた』のよ」

真姫「『まだ殺さないで』とは言ってあるわ。けれど……『手を出すな』とは伝えてないの」ニヤリッ



絵里「…こっの…っ!!?プライドは無いのッ!!?」


絵里「あの、子は…っ!私の『妹』は!!関係ないじゃないのッ!!」クワッ!



 
309: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:13:05.42 ID:DrgnnHzt.net
絵里「…プライドは無いのかクソ売女ッ!!」

絵里「あの、子は…っ!私の『妹』は!!関係ないじゃないのッ!!」クワッ!


真姫「プライド?あなた何言ってるのよ」ハァッ

真姫「私達、戦争をしているんでしょ?」

真姫「『全てを賭けた』戦いをしているのよ、『戦争処女』(アマチュア)さん」


絵里「…ッ!!」キッ


真姫「失いたくないからこそ、あなたは妹を戦地から遠い場所に隠したんじゃないの?」


絵里「…だから、何なのよっ!それの何が悪いっていうの!?」

真姫「いいえ、家族を守るために安全な所へ置くのは至極当然よ。何も間違っていないわ」

真姫「けどね、あなたの場合は少し違うのよ──」










真姫「──どうして、妹を自分の要塞に匿わないのかしら?」

絵里「なっ…!」ドキッ



 
310: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:15:40.20 ID:DrgnnHzt.net
真姫「たった1人で数千の敵を滅ぼせる『蒼雷の閃光』…」


真姫「戦は常に全勝。百戦錬磨の絢瀬大佐…」



絵里(…っ!!)


真姫「どう考えても、自分の目の届くところに置いておいた方が安全じゃない」


絵里「黙りなさい…っ!」



真姫「そう」

真姫「あなたが真に隠したかったのは──」







真姫「──『妹に対して』よね?」


 
311: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:21:06.44 ID:DrgnnHzt.net
絵里「うるさい…っ!」ギリィッ


真姫「絢瀬絵里が人殺しであるってこと…」

真姫「絢瀬亜里沙の生活が、人の死の上に成り立っているってこと…」

真姫「…『姉のせいで』、妹に命の危険が迫るだろうってことも──」

絵里「黙れぇ…っ!!」



真姫「──つまるところは…」



真姫「全部、あなたのエゴよね?」



絵里「うるさい黙れぇっ!それ以上言うなぁ!!」ウルッ







真姫「──そんなことは私が許さないわ」ギロリッ


ムナグラガシッ

絵里「うぐっ!?」グイッ


 
312: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:25:17.21 ID:DrgnnHzt.net
真姫「シンフォニー師団、蒼海騎士団、笑顔の魔法大隊、その他大勢の王国兵」


真姫「加えて、音ノ木坂王国アイドル特務部隊μ’s…」


真姫「小泉花陽大尉」


真姫「星空凛中尉」


真姫「矢澤にこ少佐」


真姫「王国最強の剣士、園田海未将軍」


真姫「そして、王国最強の軍師──『この私』」


真姫「考えうる限り全ての物を『賭けて』やったわ」


真姫「そして私は手に入れた。あなたが『賭け』損ねた、あなたにとっての『全て』を手に入れてやったわ」


絵里「…っ!」ゾクッ






真姫「──みんなが私に届けてくれたのよ。勝利ってヤツをねッ!」ドォーンッ!!


 
313: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 16:35:33.12 ID:DrgnnHzt.net
絵里「…まだ勝負はついてない!!勝った気になるんじゃないわよッ!」ブンッ!

真姫「そして──」

??「」ドヒャアッ!

ズザザザッ!

シュバッ!!!!

2人の間に割って入った人影。
それに触れた絵里の剣は一瞬で──。

絵里「な!?」

ジュッ…バシャァッ!!

──解けてなくなってしまった。






真姫「──王国が誇る最後のアイドル」


??「…」ゴゥッ…


真姫「μ’sの太陽、高坂穂乃果二等兵よ」ニヤッ


穂乃果「ただいま、真姫ちゃんっ!」バァーンッ!!


真姫「おかえりなさい。ナイスタイミングだったわ」

 
319: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 20:45:51.09 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「えへへっ!」ニコッ


絵里「高坂…穂乃果……っ!!」ギリィッ


穂乃果「…久しぶりだね、絵里ちゃん」

絵里「」ビクッ

絵里「…何よその呼び方。ふざけてるの?」バチッ…

穂乃果「うぅん、違うよ。穂乃果は、いつでも真剣だよ」

絵里「私も今は真剣よ。…だから、そこを退きなさい」

穂乃果「いい加減認めなよっ!もう、絵里ちゃんは負けたんだよ」

絵里「私は負けてない…っ!まだ、終わってなんかいないっ!」

絵里「貴方たちを全員倒して!亜里沙を取り戻す!!」グッ

穂乃果「…真姫ちゃんに聞かなかったの?戦争を終わらせてくれって」

穂乃果「こんなこと、もうやめようよ」

絵里「私の妹を攫ったくせに…どの口がそれを言うのよッ!」ギロッ

穂乃果「だから、交換条件だよ。戦争を終わらせてくれたら、亜里沙ちゃんを五体満足で返す」

真姫「…」

絵里「…退きなさい、今の私は手加減できない」バチッ…バチッ…

絵里「邪魔をしないで。……もう一度言ってあげる、そこを退きなさい」

穂乃果「絵里ちゃん…っ」グッ

 
320: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 20:47:01.99 ID:DrgnnHzt.net
両腕ヒロゲ

バッ!

穂乃果「…やだ、絶対退かない」


絵里「わかったわ。貴方がそんなに死にたいとは思わなかった」バチバチッ!!


穂乃果「──仕方、ないんだよね」ゴォ……ッ


絵里「そうよ。私は今怒っているの。いつでも来なさい」



穂乃果「…いつでも良いんだね……?」ゴォッ…!



絵里「《蒼雷の閃光》(ビビットエトワール)の全力を以て…」


絵里「一方的に殺してあげ──」



ヒュッ…パッ!!



人が瞬きする時ほどの刹那……穂乃果の指は絵里の眉間の前にあった。



絵里「…ッ!?」ゾクッ












穂乃果「──喋ってると、舌噛むよ」ピッ



 
321: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 20:51:17.59 ID:DrgnnHzt.net
絵里(この私が…捉えられなかった…っ!?)

絵里「…上ッ等じゃないのッ!私に舌鼓を打たせてみせなさい!」バチィッ!

シュンッ!

穂乃果「!」


絵里(上空からの…一撃でっ!)


絵里「焼き尽くしてあげるッ!!」バチィッ!!


バジジィッ!!


穂乃果「」シュー…


絵里「やった…?」

絵里(…いや、様子がおかしいわ…)



穂乃果「──気づいた?さすが絵里ちゃんだね」パッ

絵里「!?(いつの間に背後に──)」

穂乃果「ハッ!!」ヒュッ

絵里「グふっ!?」ドッ


ゴァァアアアアンッ!!!

ズザァァァ……



穂乃果「……海未ちゃんに相当絞られたみたいだね。『遅かった』し」
322: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 20:58:55.92 ID:DrgnnHzt.net
絵里「げほ…ゴホ……っ!」ビシャッ

絵里(最初のは…残像か。熱で作った自分の分身…っ!)

拉げた鎧「」ガラン…ッ

絵里(それに、何あのパンチ…鎧がまるで意味を成していない…っ!)

穂乃果「もう諦めてよ。今の絵里ちゃんじゃ、勝てないから」


絵里「まだ…私は…っ!」



真姫「…絢瀬大佐、アレを見なさい」ユビサシ


絵里「……ッ!?」ハッ


絵里(う、そ…)




絵里の視線の先…自城の上には3つの旗が立っていた。
青色、赤色、そしてピンク色。
どれも、帝国のパーソナルカラーではない。

それが意味する本質とは──。




蒼海兵「作戦終了。勝利也」

音楽兵「アイーダを流せ。これより凱旋の準備に入るぞ」


にこ「──ふん、ざまぁみなさいっての」ニヤリ

 
324: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:01:27.53 ID:DrgnnHzt.net
絵里「嘘よ…そんなっ…!」

真姫「意味…わかるわよね?」



真姫「あなたの要塞は、陥落したのよ」



絵里(敗北…した?この私が、負けたの…?)



真姫「もう、この要塞も私達の物よ」


真姫「正真正銘…これで、あなたの全部は私の物」


絵里「く…うぅ…っ!」グスッ


真姫「どうしたの?いつものニヤケ面が消えてるわよ」


真姫「ほら、いつもみたいに笑いなさいよ。私を嘲笑ってみせなさいよ」


絵里「くぅ…っ!!」ギリィッ


真姫「笑い方、忘れちゃった?」

真姫「じゃあ、しょうがないから教えてあげるわ」



真姫「ほら──こうやんのよ」ニヤァ



絵里「ッ!!」ギリィッ



穂乃果「真姫ちゃん、言いすぎだよ」ジロリ






穂乃果「こんなの、弱い者虐めみたいじゃん」


絵里「!?」
325: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:04:42.32 ID:DrgnnHzt.net
真姫「ふふ…」


真姫(無意識なんだろうけど、穂乃果も随分酷いこと言うわね…)

真姫(でも、便乗させてもらうわ)


真姫「…そうね、弱い者虐めはよくないわ」


絵里(弱い者虐め…!?)


絵里「どういう意味よ…高坂穂乃果!?」


穂乃果「…絵里ちゃんは、弱いよ」


絵里「私が弱いって!!?もう一回言ってみなさい!!アンタなんて、私が全快だったら──」



穂乃果「──ほら、自分でわかってるじゃん」


絵里「何を…!?」





穂乃果「なんで、絵里ちゃんは1人なの?」


 
326: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:05:59.97 ID:DrgnnHzt.net
絵里「あ──」


穂乃果「王国の総力がやってきたのにさ」


穂乃果「他のA-RISEの人達は?希ちゃんは?英玲奈ちゃんは?」


穂乃果「なんで絵里ちゃんには、仲間が1人もいないの?」


絵里「そ…それは……!」


穂乃果「たぶん、その差じゃないかな。絵里ちゃんが負けたのは。絵里ちゃんの弱いところは」



絵里「そんな…そんなの……」

絵里(私が今更、言えるわけ、ないじゃないの…っ!!)ギリッ

絵里(『助けて』、なんて)ハハ…









シュゥン……ッ!

「ウチの大親友をイジめてんのはどこの誰かなー♪」



 
327: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:09:01.97 ID:DrgnnHzt.net
ズズズッ…!

真姫「!?」

穂乃果「っ!」ビクッ

絵里「え…?」


「ふふ…迎えに来たで、えりちっ!」ザンッ!


絵里「どうして…っ!?」



「東條希大佐…」



希「ただいま参上やん?♪」


英玲奈「まったく、満身創痍だな?」


絵里「統堂中佐…」


あんじゅ「ちなみに私もいるわよぉ?」


絵里「優木少佐…」


希「帝国軍遊撃隊A-RISE…勢揃いやで!」バァーンッ!



真姫「…驚いたわ、これは想定外。あなたたち、そんなに仲間意識高かったのね?」

希「まぁえりちにフラれてばっかりなんやけどな?ウチらの恋は常に片思い…」オヨヨ



真姫(食えないやつね…苦手なタイプだわ)タラッ

 
328: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:10:57.40 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「…久しぶりだね、希ちゃん」

あんじゅ「あらぁ?会ったことあったの?」

希「…さぁな。誰かと勘違いしてるんとちゃう?」フフン


穂乃果「っ!」キッ


英玲奈「おっと」チキッ

ス……ッ!!

穂乃果「っ!?(なんかくるっ!)」スパッ

前髪「」ハラリ…


穂乃果「見えない斬撃……っ」


英玲奈「ほぅ、あれを避けるか」



英玲奈「まぁなんにせよ、こちらには近付くな。今の私はお前を『斬れる』ぞ」


穂乃果「くっ…!」


あんじゅ「そうよぉ?それに私達、別に戦いに来たわけじゃないんだから」


穂乃果「えっ!そうだったの!?」ガビーンッ


 
329: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:13:20.51 ID:DrgnnHzt.net
希「そうやでー。…なぁ真姫ちゃん、どうしたら亜里沙ちゃん返してくれるん?」

絵里「っ!」

真姫「我が王国と講和条約を結びなさい。戦争を終わらせるのよ」

英玲奈「…王国の将軍は随分面白いことを言うのだな」ククッ

真姫「私は全面降伏しろとは言ってない。絢瀬大佐を皇帝に立てた帝国と講和を結びたいの」

希「なんでえりちなん?」

真姫「は?一番簡単に口説けそうだったからに決まってるでしょ」

希「…どういう意味かな?」

真姫「……言う必要はないわ」

希「ふぅん。…まぁ、えぇかな。えりちを『軽視してる』発言やったら殺してたけどね」ジロッ


真姫「っ!」ゾクッ


真姫(怯むな、私…ッ!!)


真姫「あなた聞いてなかったの?軽視してるのよ、私は!!」


希「へぇー。言うてもいいんかな?真姫ちゃんの『真意』」



真姫「…っ」

希「ふふんっ♪」



真姫(こいつ…っ!!)
330: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:14:59.58 ID:DrgnnHzt.net
 

希「うーん…まぁ、正直のところ、それには賛成。もう戦争は懲り懲り、ウチらも疲れちゃったんよね」


絵里「の、希っ!?」ハッ!


真姫「は、はぁっ?」


あんじゅ「あーあ、言っちゃった♪」キャッ


希「だから、講和条約には賛成や。けれど…真姫ちゃんの狙いは終戦だけやないんやろ?」


真姫「あなた達…まさか、まだ魔王の復活を諦めてないの?」


希「そうやで。帝国とA-RISE、魔王を復活させるための目的が別やからね。戦争に勝利するのが、ウチらの目的じゃないんよ」


穂乃果「じゃあ一体何のために…」


あんじゅ「それはまだ内緒ー♪」キャッ


希「だからな──」









希「──ことり王女、まだ返すわけにはいかんのや」


 
331: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:18:08.33 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「な!?」

真姫(やはり、魔王の復活にはことり王女の力が必要ってこと…!?)

真姫「なら教えなさい。……ことり王女はまだ遊撃隊の本部にいる?」

希「こころちゃんに聞いたんかな?……おるで」ニヤリッ

穂乃果「真姫ちゃん。だったらやることは一つだよ…っ!」ゴォッ


穂乃果「後悔させなきゃ。私から親友を奪った人たちを…っ!!」ゴォオッ!!

真姫「待ちなさい穂乃果。…もう一つ、あなたに聞くことがあるわ」

真姫「魔王復活のカギは、アイドルが9人揃うこと?」

希「そうやで」ニヤリ

真姫(くそっ…それじゃあやっぱり…私達が全員そろうべきじゃない…!)


希「正確には『そうやった』、と言うべきかな」


真姫「…は?」


希「今となってはもう、9人全員が揃う必要はない」


真姫「どういうことよ」


希「ウチらに必要なんは、6人のアイドルやん?」

希「…これが何を意味するかわかる?」


真姫(9人の内、こちら側に居ないのは絢瀬大佐、東條中佐…)


真姫(そして…っ!!?)ハッ!



真姫「もしかして…ことり王女…?」ゾクッ






希「──正解や」ニヤリッ


希「もう『いなくても困らない』んや。…それって、どういうことだと思う?」


穂乃果「の、ぞみちゃ…っ!!?」ゾクッ
332: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:22:20.33 ID:DrgnnHzt.net
希「もう王女はエサとしての役割しかない。…でもその生餌が使えないんやったら…別の方法を考えるだけや」


希「そんじゃあ使えないエサは…処分するしか、ないやんなぁ?」ニヤァッ


穂乃果「希ちゃん…ッ!!それをやったら…絶対に許さない…許さないよッ!!」ゴァアッ!!


あんじゅ(ふふっ♪怒ってる怒ってる…まるで本当に『太陽』みたい)


希「どうするんか…決めるのはあんた達やで。穂乃果ちゃん?」


穂乃果「…決まってるよ」

穂乃果「罠だってわかってても…」

穂乃果「全部希ちゃんのお思い通りだとしても…」



穂乃果「穂乃果は、それに乗るしかないんだッ!!」



真姫「穂乃果…まったく、あなたって人は…」フフッ



希「ふふん、面白くなってきたなあ。場所はA-RISEの本部にしたる──」

穂乃果「…日付は2週間後──」








穂乃果・希「「──総力を以て、A-RISE(μ’s)を叩き潰すッ!!」」


 
333: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:25:15.77 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「覚悟しててよ…友達を助けるためなら、穂乃果は何だってするから」ギロッ

希「…楽しみしといたる」ニヤッ

あんじゅ「それじゃあ、私達はこれで帰るわね?」ニヤリ

英玲奈「あぁ、そうだな」ククッ


希「転移…」シュゥン


絵里「真姫将軍…私は、必ず全てを取り戻すわ。待っていなさい」

真姫「だったらまたゼロにしてやるわ。何度だってね」


希「《女教皇》(イヴ)ッ!!」シュンッ!!




 
334: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:26:50.31 ID:DrgnnHzt.net
真姫「ふふ…勝った」


真姫「勝ったのよ、私っ!!」


真姫「完全勝利よっ!!」


真姫「ははは…っ!」ウルッ


穂乃果「真姫ちゃん…?」


真姫「あははははぁぁっ!!!」ポロッ…

真姫「ついにやったのよ!!あははっ!!ザマァみなさい!!あはははっ!!」ポロポロッ…


穂乃果「真姫ちゃんっ!!」ギュッ


真姫「触らないで!!やめてっ!優しくしないでっ!!」ブワッ!


真姫「私は悪党なのっ!!」ポロポロッ…


真姫「悪党は独りで笑ってなきゃいけないのよっ!!」


真姫「人質を取ってっ!みんなを犠牲にしてっ!!部下をたくさん殺してっ!!」


真姫「他力本願でしか何もできない女なのっ!!」ポロポロッ…



真姫「だからぁ…優しくしないで…」



真姫「私に、そんな価値ないのよ…っ!!」ポロポロッ…


 
335: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/08(日) 21:28:07.34 ID:DrgnnHzt.net
穂乃果「…たくさん、無理したね。真姫ちゃんは凄いよ、本当に、凄いよ」

ギュ…ッ


穂乃果「これは、穂乃果達みんなの罪だよ。真姫ちゃん1人になんか、絶対背負わせてあげないから」


真姫「穂乃果ぁ…うわああああんっ!!」ギュウッ


穂乃果「今は喜ぼうよ。もう、真姫ちゃんが泣かなくても済むようになるんだよ?」


穂乃果「たくさん人が死ぬことも、もう無くなるんだ」


穂乃果「勝つとか負けるとか……次で全部終わりにしよう」



オペレーション・ライトニングコンダクター(避雷針作戦)、成功。

要塞は陥落し、絢瀬絵里は撤退。王国の勝利に終わる。

帝国、帝都を守る要を失い、敗色が濃厚となる。



 
374: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:39:54.96 ID:O+hoGynx.net
2週間後

大陸西側の沿岸

ザザー…


穂乃果「みんな、今日は集まってくれてありがとう」


穂乃果「戦争を終わらせる前に」


穂乃果「まずはμ’sの因縁を終わらせよう」


穂乃果「敵は強大だ!」


穂乃果「相手にとって不足無しッ!!」


穂乃果「全身全霊を出すに相応しい相手だ!!」



穂乃果「 立 て よ 私 達 ッ ! ! 」



穂乃果「ここが最後の戦いだと決着すッ!!」



μ’s「はっ!!」


穂乃果「だから私は希望を名付けた!!『日はまた昇る作戦』(オペレーション・ライジングサン)ッ!」




穂乃果「音ノ木坂王国アイドル特務部隊μ’s──」




穂乃果「──出撃ッ!!」





μ’s「はっ!!」
375: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:41:39.98 ID:O+hoGynx.net
2週間前

王国、倉庫
凛「」グデー

花陽「り、凛ちゃん…起きて?」アセ

花陽(花陽です…。今、私達は要塞からの押収品や、捕虜の扱い…その他諸々の資料整理をやってます…)

花陽(まぁ、戦後の後処理なんだけど…凛ちゃんは頭使うことがちょーっとだけ苦手だから、疲れちゃったみたい…)

凛「…凛はもういやにゃ。これ以上頭使いたくないよ!!」

花陽「仕方ないよー。花陽達は今回、戦闘には参加していないんだから…」

凛「でもさぁーっ!」

にこ「こら、凛!つべこべ言わずに働きなさい!」

凛「うぅー…」

花陽「にこちゃんも、ごめんね?戦闘で疲れてるだろうに、手伝ってくれて…」

にこ「いいのよ。あたしもほとんど疲れてないし、怪我もないから」

花陽(そんなこと言ってるけど…王国兵を率いて敵城を占領したのって、にこちゃんなんだよね…)

凛「じゃあにこちゃん!凛の分もやって!!」

にこ「調子に乗らない!ほら、アンタはあっち見てきて!!」ビシッ!

凛「うぅ…わかったにゃー…」テクテク…
376: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:45:44.11 ID:O+hoGynx.net
花陽「は、ははは…」

にこ「…花陽も、少しは厳しくしないとだめよ?」

花陽「うん、ごめんね。わかってるんだけど、どうしても…」

にこ「まったく…」




ガサゴソ…
凛「もー、ちょっと適当に置き過ぎだにゃー。整理する人たちの事も考えてほしいよ!」プンプン

凛「んー…これはこっち。で、これはあっちかな?」ポイッ ポイッ

凛「これはなんだかよくわかんないから見なかったフリにゃ」ポーイッ

凛「…ん?これ、なんにゃ?」ヒョイ

凛(紙だけど…しっかり蝋封されてる…)

凛(凛知ってるよ。これって、機密が書いてあるんだよね?)

凛「早速開けるにゃ!!」バッ!


凛「んー…何々ー…『地図』…?」

凛「…なんだ、ただの地図かにゃ。つまんないのー」ポーイッ
377: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:46:24.40 ID:O+hoGynx.net
ヒュー…

パサッ

にこ(ん?なんか当たった?)ヒョイッ

凛「これはあっち。これはいらないやつ」ポーイッ ←押収品を投げまくってる

にこ「」

にこ「こらーっ!!りんっ!!」

凛「にゃっ!?」ビクッ

にこ「あんたねぇ!?大事な押収品を投げる奴があるかっ!」

凛「ち、違うにゃ!それはただのゴミだよぉ!大事そうなやつは、もっとしっかり投げてるから…」

にこ「だから投げるなっての!!」クワッ

凛「ご、ごめんなさいだにゃーっ!」

にこ「まったく…しかも何よこれ…」バサッ

にこ「地図…いや、違う…これってっ!?」ビクッ

凛「…にゃ?」

にこ「花陽!こっち来て!!」

花陽「ん?何か見つけたの?」ヒョイッ
378: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:47:15.90 ID:O+hoGynx.net
にこ「見なさいよ、これ!」


机「」バンッ!


花陽「えーっと…え?嘘…なんで『こんな物』がここに!?」ピクッ



にこ「…北方戦線は、帝国にとって最重要防衛拠点よ。ここにあったって不思議じゃないわ」



凛「2人してテンション上がってるけど、どうしたの?」ヒョイッ



にこ「お手柄よ、凛」ニヤッ


凛「…ひょっとして凛、すごい物見つけちゃった?」


花陽「うん、とんでもないお宝だよ…」ゴクリッ



凛「凛にはただの地図にしか見えないけど…一体何なの、それ?」






花陽「──全帝国領の保有戦力図、だよ」


 
379: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:48:15.05 ID:O+hoGynx.net
真姫の執務室

コンコン

真姫「入っていいわ」

ガチャッ

花陽「失礼します、真姫将軍っ!」ビシッ

真姫「もう、あなた達なら普通に入ってきても良いのよ?」クスッ

真姫「それより…3人揃ってどうかした?」

凛「お宝を見つけたんだにゃー♪」

にこ「真姫ちゃん、これ見て」バサッ

真姫「一体なんだって言うのよ……えっ!?」ビクッ

真姫(帝国軍の各拠点の位置…そして、そこが保有する戦力が事細かに書いてある…領主や隊長の名前まで…っ!!?)

真姫「…マジ?」

花陽「マジです」

凛「凛が見つけたんだよー?」エッヘン

にこ「『ゴミだ』って投げてたくせに、よく言うわ…」

凛「にこちゃあん!?それは言わない約束だにゃ!!」

花陽「…一か月前に花陽が攻めた城が、王国領になってるの。つまり、その地図が作られたのは最近なんだよ」

真姫「なるほど…ね」ゴクリッ

真姫(この子達、とんでもない物を見つけてくれたわね…でも、これでA-RISEの拠点の位置がわかった)
380: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:48:59.28 ID:O+hoGynx.net
真姫(大陸から西へ5キロほど行った島…こんなところに連中の根城があったのね)


真姫(島…島か。厄介ね…どうやって攻めようかしら)


花陽「真姫ちゃん?」


真姫「あ、あぁ。ごめん。よく見つけてくれたわね。ありがとう、3人共」


凛「ふふん、もっと凛に感謝するんだね!」


にこ「なんであんたが得意げなのよ…」





真姫(穂乃果、貴方ならどうやって動く?)


 
381: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:59:02.14 ID:O+hoGynx.net
王国、医務室
穂乃果「海未ちゃんっ!」ギュッ!

海未「私は怪我人です!抱きつかないでください!」

穂乃果「ごめんねぇーっ!でも久しぶりの海未ちゃんだからっ!」スリスリ

海未「しょうがないですね…まったく、こんな子が、絢瀬絵里を倒したとは思えません」ギュッ

穂乃果「えへへっ!でも、海未ちゃんが弱らせてくれたからだよ?」

海未「時間を稼ぐための戦いがあんなに大変だとは思いませんでした。何ですか稲妻って、卑怯ですよあんなの」プンスカ

穂乃果「あ、あはは…」タジッ


真姫「──具合はどう?」


海未「良好です、真姫」

海未「勝利したそうですね、おめでとうございます」ニコッ

真姫「っ!」バッ

ギュッ!

海未「え、ど、どうしました!?」オロオロ
382: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 00:59:44.34 ID:O+hoGynx.net
真姫「全部、あなたのお蔭よ…たくさん傷付けて、本当にごめんなさい」ウルッ

海未「……謝るのは間違っていますよ、真姫」

海未「感謝をください」ニコッ

真姫「……ありがとう、海未」ニコッ

真姫「ところで、立てるかしら?紹介したい子がいるのよ」

海未「?」ハテ



金髪の少女「ハラショー!!」mgmg

金髪の少女「これ、なんていう食べ物ですか!?」キラキラ

花陽「それはおでんだよ。練り物を煮てるの」

金髪の少女「すっごく美味しいですっ!」キラキラ

凛「可愛いにゃー♪」ギュッ

金髪の少女「わっ!?」

凛「んーっ!髪もサラサラで綺麗だし!」スリスリ

金髪の少女「ちょ、あの!?」アタフタ

凛「いいなぁーいいなぁー!」

金髪の少女「凛さんも伸ばせば良いじゃないですか?」

凛「えー。凛は似合わないよー。女の子らしくないし…」

金髪の少女「へっ?そんな…凛さんすっごく可愛いのに…」

凛「えっ?」キョトン
383: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:02:08.63 ID:O+hoGynx.net
金髪の少女「どう見ても可愛い女の子ですよ?もっと自信持ってください!」

凛「そ、そうかな…//」カァッ

にこ「…まったく、あんな子が絵里大佐の妹とは思えないわね…」

花陽(姉妹、か。…もしかして、絢瀬大佐も、本当は──)

にこ「花陽?」

花陽「あ、んーん、なんでもないよ?」アハハ




ガチャ
「おや?あなたがお客様ですか?」

金髪の少女「え?」

海未「初めまして。私は園田海未と申します」キリッ

金髪の少女「あ…私は、絢瀬亜里沙です…」ドキッ

亜里沙「よ、よろしくお願いします…」

海未「ふふっ…ようこそ王国へ。ずいぶんと可愛いお姫様が来てくれましたね」ナデナデ

亜里沙「あ…//」カァッ

海未「ゆっくりくつろいで行ってくださいね?」

亜里沙「はい…//」

海未「おや?顔色が優れませんね。大丈夫ですか?」ヒョイ

亜里沙「っ!?(顔、近い…っ!/////)」
384: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:02:54.11 ID:O+hoGynx.net
真姫「出たわね。海未の天然タラシ」ボソッ

穂乃果「は、はーい!海未ちゃんはこっちこようねー!」グィッ

海未「えっ?何故ですか?ちょっと、引っ張らないでください!」ズルズル…

真姫「さて、顔合わせも済んだところで…μ’sのみんな?話があるから会議室に集合して」

にこ「ちなみに女王陛下への報告は?」

真姫「…えぇ、洗い浚い全部伝えたわ。そこで決まったことも含めて、話があるの」

……

会議室
真姫「改めて…まずはお疲れ様。避雷針作戦は無事に成功したわ」

真姫「今回の作戦の成功は、花陽と凛のお蔭と言っても過言ではないわ」

真姫「よって、花陽を少佐に、凛を大尉に任命するわ」

花陽凛「「はっ!」」

真姫「同時に、2人はシンフォニー師団からは脱退。花陽は独立大隊を持つことが許可されたわ。凛は、花陽の指揮下に入って頂戴」

にこ「並ばれたわね、花陽?」

花陽「次は抜かしてみせますっ!」

凛「…もう、真姫ちゃんとはお別れなの?」

真姫「…えぇ。もう私が教えることは何もないわ。よくここまで成長してくれた、嬉しい限りよ」
385: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:04:13.40 ID:O+hoGynx.net
花陽「必要なときはいつでも呼んでください!」

凛「そうだよ!いつでも駆けつけるよ!」

真姫「…ふふ、ありがとう。期待してるからね?」

りんぱな「「うんっ!」」ニコッ



真姫「次に、穂乃果」

穂乃果「はっ!」

真姫「絢瀬絵里大佐を単独で撃退したことを称え、あなたを少尉に任命するわ」

穂乃果「はっ!ありがとうございます!」

真姫「さて、昇格と辞令については以上よ。本題はここから」


真姫「避雷針作戦によって、王国が帝国の喉元に剣を突きつけた構図が出来上がったわ」


真姫「でも…帝国とは別の問題がまだ残ってる。魔王の復活よ」


凛「あぁ…そういえばそんなのいたにゃ…」


花陽「忘れてたのぉっ!?」ガビーン


真姫「…昇進取り消してやろうかしら?」


凛「にゃっ!?うそうそ!!しっかり覚えてたって!!」



にこ(あたしも忘れてたなんて言えない)ダラダラ
386: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:05:07.75 ID:O+hoGynx.net
真姫「これは極めて重要な問題なの。厄介なことに、A-RISEが独自に動いているわ」

海未「帝国とは無関係に…ですか?」

にこ「帝国をどうこうしたところで、あまり意味はないってことね…」

真姫「そういうこと。だから対策として、少数精鋭の特務隊が動くことにするわ」

穂乃果「っ」ゴクリッ

真姫「2週間後…A-RISEの本部に襲撃を仕掛ける。目的は敵勢力の全滅…難しいことは一切抜き。いわゆる殲滅戦よ」

にこ「ヒュー♪ずいぶんシンプルね」

真姫「でっしょー?」

花陽「でも、真姫ちゃんらしくないような…アイドルが全員揃うのって、確か物凄くマズイんじゃ…?」

真姫「えぇ。だって、向こうからの喧嘩を買ったのは穂乃果だもの」ニコッ

花陽「ケンカカッチャッタノォーッ!?」ビクッ!

穂乃果「あ、あははっ…ごめんね、みんな」

穂乃果「…でもね。希ちゃんは言ったんだ。『エサの価値が無くなったことりちゃんは処分するしかない』って」

海未「っ!」

凛「えー…敵さん、すっごい三流の悪党だにゃー…」

にこ(まぁ、亜里沙ちゃん攫ってるあたし達が言えたことじゃないけどね)アセ
387: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:06:41.72 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「穂乃果は、そんなの許せなかったから…ことりちゃんを、取り戻したいから!!」

穂乃果「みんなには、関係ないことかもしれないけど…」

海未「愚問ですね、穂乃果」

穂乃果「え…?」

海未「私達の大親友を奪ったこと…連中に後悔させてやりましょう!」グッ

穂乃果「海未ちゃん…」



海未「…あなたの『情熱』に影響されたのでしょうね。この熱さ、悪くありません」ニコッ



花陽「そうです。私に居場所を…《奇跡の力》(ちから)の使い方を教えてくれたのは穂乃果ちゃんだよ」


穂乃果「花陽ちゃん…」
388: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:07:41.19 ID:O+hoGynx.net
 


花陽「友達が困っていたら助ける…花陽は、そんな当たり前の『勇気』を教えてもらったんだ」ニコッ



凛「一人だけじゃどうにもならない事も、みんなでなら乗り越えられる」

穂乃果「凛ちゃん…」



凛「みんなとの『絆』って、こんなに心地よかったんだって」ニコッ



にこ「そうよ。ここにいる全員、あんたに充てられて集まったの。それがμ’s」

穂乃果「にこちゃん…」




にこ「『笑顔』でいることの素晴らしさ…ここで独占しちゃ、もったいないと思わない?」ニコッ




真姫「だから、私達も連れて行きなさいよ。一人で全部背負うなんて、私は許さないわ」

穂乃果「真姫ちゃん…」




真姫「あなたが私に教えてくれたんでしょ?『信じる』事の大切さ。だから、あなたも私達を最後まで信じなさいよ」プイッ




穂乃果「みんな…っ!」


アイドルズ「「」」ニコッ


穂乃果「本当に、ありがとうっ!!」ニコッ
389: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:08:53.31 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「…それじゃあ、作戦は私に任せて!!良い考えがあるんだっ!!」ダッ!

扉「」バァン!

にこ「え、はっ?ちょ、穂乃果!?」

凛「どこ行くにゃー!?」


穂乃果「ちょっと待ってて〜!!」タッタッタッタ…

にこ「…ちょっと、大丈夫なの?我らが『リーダー』は」ハァ…

花陽「さ、さすがに作戦は、真姫ちゃんが考えた方が…」

真姫「…ふふっ。これで良いのよ。最後くらい、私たちの『リーダー』の好きにさせてあげましょ?」

海未「ずーっとあの子の好きにさせていたような気がするのですが…」

真姫「あら?気に入らなかった?」フフン

海未「…真姫はいじわるです…」プィ






海未「そんなの…心地よかったに決まっているじゃないですか」ニコッ
390: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:11:28.20 ID:O+hoGynx.net
時は戻って、2週間後

大陸西側の沿岸


穂乃果「花陽ちゃん!『足場』を作って!!」


花陽「了解っ!《風音結界》(アストラルメイガス)!《空気を固めて!》」


ヒュー…

パァーッ!!



穂乃果「穂乃果が殿を務めるっ!行くよっ!!」ドヒャァッ!

にこ「フォローするわ、行くわよ凛っ!!《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)、飛翔!」バサァッ!

凛「合点にゃー!!《空間掌握》(トリックスター)、発動!」シュンッ


真姫「私達も行くわよ!」

海未「はっ!せいっ!」グィ

花陽「安定してます、乗れるはずですっ!」

馬「ヒヒーンッ!!」パカラパカラ…




真姫(疑似的に飛べる穂乃果と凛、そして飛べるにこちゃんが殿を務める)

真姫(花陽が空気を固めて形成した空中を、私と海未と花陽が馬で移動する)

真姫(まったく…ビックリ人間のオンパレードね…)ニガワライ
391: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:28:52.78 ID:O+hoGynx.net
殿サイド

シュンッ パッ

凛「…っ!くるっ!敵の狙撃!!」

キラーン…

ゴァアアアッ!!

にこ「穂乃果っ!!」バサァッ!

穂乃果(あのビーム…希ちゃんの《二十二の支配》(アルカーナム・アイオーン)だ…ッ!)ドヒャアッ!

穂乃果(師匠は『出来た』。穂乃果にも出来ない道理はないッ!!)

穂乃果「そのまま直進ッ!アレは穂乃果が…っ!!」ドヒャァッ!



穂乃果「──ぶっ飛ばすッ!!」ヒュッ…ドッ

 紫の光線の前に躍り出た穂乃果が、力いっぱいにそれを殴った。

ゴォォオオオッ!!
穂乃果「はぁあああああッ!!」

 光線が穂乃果を境に二つに裂け、その間を彼女達が直進していく。

凛「頑張って穂乃果ちゃんっ!!」

にこ「踏ん張りなさい、穂乃果っ!」
392: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:30:15.12 ID:O+hoGynx.net
 やがて西の島が見えた。同時に、光線を放っていた少女の姿も。
 少女は不気味な微笑みを浮かべていた。穂乃果達が島に上陸したことを確認し、光線を放つのを停止した。

穂乃果「…そんなものじゃあ、穂乃果は止まらないよ」

穂乃果「μ’sは止められないんだよ」



穂乃果「──希ちゃァあんッ!!」ゴォッ!!


希「ようこそ、A-RISEへ!歓迎したる、盛大になっ!」


希「《星》(シリウス)!」パッ!


希「《流星》(スターダスト)!!」ドシューンッ!!


凛「遅いっ!」シュン!


にこ「はぁっ!」バサァッ!


穂乃果「ふっ!」ドヒャア!


クン…ドヒャアッ!



希「《皇帝》(オシリス)!!」パァア!


穂乃果「そんな薄壁っ!」ドガァッ!!


パリィーンッ…!!


希「破っちゃうかー。強くなったね、穂乃果ちゃん」ニコッ


穂乃果「ふふん、そうでしょ?」ニコッ



凛「ふっ!」ヒュ!


ズバァ!!


希?「」シュー…
393: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:31:19.25 ID:O+hoGynx.net
凛「っ!偽物っ!!」



希「身代わり…《愚者》(ジプシー)」



希「終わりや。貫け!《塔》(バベル)」ドシューン!!

凛「あっ──」ハッ

にこ「っ!」バッ!

ドォーンッ!

穂乃果「にこちゃんっ!凛ちゃんっ!!」

にこ「無事よ!…あたしの翼は頑丈なの!」バァーン

凛「ありがとー、助かったにゃー」エヘヘ


バッ!


タッタッタッ


真姫「みんな無事っ!?」



希「ほぉー、これで勢揃いやな」
394: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:32:27.41 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「……希ちゃんは穂乃果に任せて。みんなは、作戦通りに動いてっ!」

μ’s「はっ!!」

真姫「…大丈夫なの?穂乃果」

穂乃果「任せてよ。もう負けないからっ!」ニコッ

海未「…御無事で!」バッ!

真姫「…気をつけてね。にこちゃん、行くわよっ!」タッタッタッ…

にこ「わかったわ!」タッタッタッ…


花陽「凛ちゃん、行くよ!」タッタッタッ…

凛「うん、先を急ごうっ!」タッタッタッ…




希「ええん?全員でかかれば勝てたかもしれへんのに」


穂乃果「まるで穂乃果じゃ勝てないみたいな言い方だね?」


希「事実やん。また一方的に倒したるからな」


ドヒャッ!


穂乃果「──やってみてよ」ヒュッ…

希「!?」バッ!


ドゴッ!!
395: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:33:09.83 ID:O+hoGynx.net
穂乃果(えっ…防がれた…?)


シュゥ……


希「暴力…《悪魔》(バフォメット)…」ゴゴゴ…


希「別に殴り合いが出来ないわけじゃないんよ。《二十二の支配》(アルカーナム・アイオーン)使えば肉体の強化も可能なんやで」


希「さぁ、始めようや…μ’sの太陽!」



穂乃果「…うん、やろう!目いっぱいやり合おうっ!」


希「穂乃果ちゃんッ!!」バッ!


穂乃果「希ちゃぁあんッ!!」ドヒャアッ!


ドォンッ!!
396: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:34:40.51 ID:O+hoGynx.net
りんぱなサイド

あんじゅ「ふふ、ようこそ♪」


凛「あー!ハズレだにゃーっ!!」


花陽「ことり王女はどこですかっ!?」


あんじゅ「まぁまぁ、私と遊んでいきましょうよ?」


凛「興味ないよ!アイドル2人に勝てると思ってる!?」プンスカ



あんじゅ「うふふ…愚かな子たち…」シュゥンッ!



ズズズッ…


凛「え、なに…あれ…!?」



黒い人間ズ「「「」」」ゴォ…



花陽「ま、まさか…」





あんじゅ「《観客》(オーディエンス)」

あんじゅ「私の可愛い可愛いお人形よ?」クス
397: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:36:21.76 ID:O+hoGynx.net
凛「な、なんで…《奇跡の力》を…アイドルは全員で9人のはずだよ!!」


あんじゅ「なんでかしらねぇ?私は『10人目』のアイドルのぉ…」


あんじゅ「優木あんじゅ少佐よ?よろしくねぇ」フフン



花陽(これで野放しに出来なくなった…伝説と違う、人数が合わない…どういうことなの?)

花陽(『何か恐ろしいこと』が隠されている気がする…なんにせよ…)



花陽「…聞かせてもらいます!なんであなたが《奇跡の力》を持っているのか!」

あんじゅ「力付くで?いやねぇ、暴力的なんだからぁ」


黒い人間ズ「「」」ズズ…


あんじゅ「まぁ、まずは突破してみて?私の親衛隊たちを!」

凛「く…っ!かよちん!」


花陽「うん、行くよ、凛ちゃん!!」



りんぱな「「はぁぁぁっ!!」」バッ!!


シュバッ!ザンッ!

スパッ!





あんじゅ(そうよ、私に見せて。μ’sの底力を。証明して、あなた達の力を)
398: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 01:47:40.21 ID:O+hoGynx.net
海未サイド

海未「お久しぶりです…統堂英玲奈」


英玲奈「私の相手は貴様か…少し残念だ」


海未「はい…?」


英玲奈「私は高坂穂乃果と戦いたかった。悪いが、もう貴様に興味はない」


海未「…当然ですね。勝者は敗者に興味が無くなり…敗者は勝者に夢中になる」


海未「ですが、貴方が穂乃果と戦いたいように、私は貴方と戦いたいのです」


海未「振り向かせて見せます。必ず」


英玲奈「ふっ…今回はお前に付き合ってやろう」



英玲奈「──来い」チキッ…




海未「有象無象の区別なく──」ズズズ…

海未「我らに仇なす全ての敵を──」シャキンッ!

海未「王国の剣と成り──」ダッダッ!



海未「──断罪しますッ!!」ダッ!!



英玲奈「散れ…っ!」


スッ…!!


キンッ!!


英玲奈「なっ!?」ギギッ…





海未「──見切りましたよ、あなたの居合…」ヂキヂキッ…
399: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:10:10.70 ID:O+hoGynx.net
海未「いいえ、はっきりと『聴こえました』…と、言い換えましょうか」



───
─────
真姫『見ようとするからいけないのよ』

真姫『光と音はどっちが速いのか…当然、前者よね』

真姫『でも至近距離ならば?…実は波を伝うのは音の方が速いのよ』

真姫『おそらく相手は脳が認識するよりも速く刀を抜刀している…だから見逃すのよ』

真姫『私が特訓に付き合ってあげるわ。聞き取りなさい、相手の抜刀を』
─────
───



海未「神速の抜刀術…もう私には通用しませんよ」

海未「絶対強者よ、さぁ──」

海未「──超えさせてください」バァーンッ!



英玲奈(この短時間で、私に対応してきたのか)


英玲奈(園田海未──やはりただ者じゃない)
400: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:13:06.37 ID:O+hoGynx.net
 

英玲奈「…良いだろう。手を抜くのはもうやめだ」


英玲奈「貴様に対して失礼だったな。これまでの非礼を詫びよう」



海未(まさか…まだ何か隠しているというのですか!?)





英玲奈「全身全霊を以て、貴様の相手をしてやる」


耳を澄ませば良い。2秒後には悲鳴が聞こえる。


目を凝らせば良い。1秒後には鮮血に染まる。


死線は答えを教えてくれる。それが未来だと。


だが、それだけで十分だ。後は我が《奇跡》を起こす。




英玲奈「《危険理解》(アレス)…発動」バッ!




 
401: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:15:18.14 ID:O+hoGynx.net
 
海未「何をしたところで…っ!」スパッ!


英玲奈「左上段からの袈裟切り…」


海未「っ!」シャキンッ


スッ!


カキンッ!


英玲奈「片手で武器を召喚し奇襲」


海未「…っ!?」ギギッ…


ヒュッ…!


英玲奈「右回転で3回斬った後」キン!カン!ガキン!!


ズズズ…!!シャキン!!


スッ!!


ガシッ!!





英玲奈「──槍を召喚し、最速の突き」ニヤリ


海未(掴まれた!?)




海未「全て…読んだと…!?」



英玲奈「まぁな。…簡単なことさ。私の《奇跡の力》だ」ニヤッ


海未「《奇跡の力》!?何故あなたがっ!?」スッ!
402: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:18:13.23 ID:O+hoGynx.net
英玲奈「アイドルは全部で9人…大嘘だ、そんなのは」キンッ



英玲奈「紹介を改めよう。私は『11人目』のアイドル…」


英玲奈「はっきり言って私の《奇跡の力》はアイドルの中では弱い…だが、使い手は『私』だ」


英玲奈「自身の技量との相乗効果で、私は世界最強の剣士と成った」


英玲奈「何をしようが、奇襲だろうが…もう私には全てが『視える』ぞ」


英玲奈「さぁ、この絶対防御、どう突破する?」



海未「くっ…!」



英玲奈(見せてくれ、私に。お前たちが絶対的な壁を超える瞬間をな…)



 
403: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:22:15.39 ID:O+hoGynx.net
にこまきサイド

にこ「城に誰もいない…どういうこと?」

真姫「通常戦力じゃ死体を増やすだけ。連中なりに考えたのよ」

真姫「とにかく、ここにあるであろう牢獄を探しましょう。ことり王女を──」


カツ…カツ…カツ…


にこ(…階段から誰か降りてくる…?)

真姫「…あ、れは…」


カツ…カツ…

「久しぶりだね、真姫ちゃん」


真姫「ことり王女っ!!?」ビクッ


にこ「はぁっ!?」




ことり「…」
404: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:23:00.90 ID:O+hoGynx.net
にこ「えっ、野放しなの!?嘘でしょ!?」


真姫「迎えに上がりました。怪我はありませんか?」


ことり「うん、私は大丈夫だよ。助けに来てくれてありがとうっ!」ニコッ



ことり「そっちの子は…?」


にこ「はっ!新たに音ノ木坂王国騎士団に入隊しました!矢澤にこ少佐であります!」


ことり「そっか、初めましてだね。私は王国第1王女の南ことりです!にこちゃんも、ここまで来てくれて本当にありがとう♪」



真姫「さぁ、我々の目的は果たしました。王国に帰りましょう」


ことり「うん…そうだね。ことりも、これ以上こんなところにいたくないし…」


ことり「でも、その前に2人に聞いておきたいことがあるの」


にこまき「?」






ことり「──2人は、何のために戦ってるの?」
405: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:24:07.16 ID:O+hoGynx.net
にこまき「は、はい…?」


真姫(突然何事よ…?)


ことり「あ、変な意味じゃないよ!?」アセアセ


ことり「ただ、ここまで来てくれた2人が…王国のために尽力してくれたであろう2人が…何を支えにここまで来たのか、それが知りたいだけなの」


真姫(…)



真姫「…当然、王国に貢献するためです。勝利を、あなたのお母様に届けるためです」


ことり「むぅっ!そういうことじゃないもんっ!」プクッ


ことり「ここにいるのは『ただの』ことり。あと『ただの』真姫ちゃんと『ただの』にこちゃんだけだよ」


ことり「お母さんもいないし、王国も関係ない。真姫ちゃんの真意を、聞かせてほしいな」





にこ(…確かに、真姫ちゃんって、何のために戦ってるんだろう?将軍になって、王国最強の軍師になったんだろう…?)


 
406: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:25:26.60 ID:O+hoGynx.net
真姫「…わ、たしの……戦う理由は…」



真姫「──世界を一つに紡ぐためです」



真姫「平和の実現……世界は血を流し過ぎています」


真姫「私が、人を殺すための知恵を使わずに済む世界を」


真姫「そんな世界を、作るためです」ジィッ…




にこ「真姫ちゃん…」


ことり(…)


にこ「…にこも、同じです。世界中の人を笑顔にするために」

にこ「もう誰も、にこみたいに大事な人が殺されて泣かないように」

にこ「みんなで笑い合えるような、そんな魔法を世界にかけるために、ここまできました」ジィッ…





ことり「──うん」

ことり「凄いよ、二人とも。眼を見ればわかる、本気で言ってるんだね」
407: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:26:38.02 ID:O+hoGynx.net
 

ことり「そして…あと一歩のところまできたんだね」



ことり「ことりは、2人にお礼を言いたい。ここまで本気で頑張ってくれてありがとうって」



にこまき「…」




ことり「…でもね?このままじゃ、平和な世の中を楽しめない人がいるの」



ことり「暗黒の中にいて、一生そこを歩んでいる人がいるの」


ことり「笑顔になれない人が…いるの」



真姫「一生…暗黒の中にいる人…?」



ことり「ことりは、その人も救いたいんだ」



ことり「犠牲の上に成り立つ正義…そんなのすっごく嫌だから」



ことり「だから、ごめんなさい」









ことり「──2人の夢、まだ達成させるわけにはいかないの」ヒュッ!
408: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:28:56.04 ID:O+hoGynx.net
 

 

真姫(コイツッ!!)



真姫「にこちゃんっ!!」バッ!


にこ「えっ──」ドガッ



ガシャンッ!!



にこ「痛た…何するのよっ!…えっ!?」




真姫「…どういうことですか、ことり王女」


 頭上から降ってきた牢屋に囚われる真姫。すんでのところで気づいた彼女が、にこだけは囚われさせまいと、身体を押したのだ。


ことり「…あー、1人逃しちゃったー…」


ことり「まぁ、いっかっ!真姫ちゃんは捕まえられたし♪」
409: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:35:18.55 ID:O+hoGynx.net
真姫「くっ!」ガンガンッ!


にこ「真姫ちゃん、下がって!今出すからっ!!《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)!!」バサァッ!


にこ「はぁッ!」ガンッ!!


にこ(な…翼でもビクともしない…!!)


ことり「壊せないよ、ことりの《加護の中の鳥》(チェーンラバーズ)で作った特製の檻だから」


にこ「くっ…あんた、まさか…っ!」


にこ「魔王を復活させる気なのっ!?」


ことり「…そう、なるのかな。本当にごめんね」



ことり「でも、じっとしてて欲しいの。悪いようにはしないから」


にこ「お断りよっ!!真姫ちゃんを返しなさいっ!」バサァッ!
410: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:36:17.74 ID:O+hoGynx.net
ヒュンッ!

にこ「羽根の散弾っ!!」ドガガガガッ!



ことり「……」コツ…コツ…コツッ…



にこ(なっ…散弾の雨の中を普通に歩いてきた!?)



ことり「ことり、《運が良いから》。当たらないんだ、そんなの」



にこ(飛び道具が無効なの…?)ギリッ





ことり「さぁ、物語を始めよっか──」



ことり「…果たして騎士様は、囚われのお姫様を救い出せるかな?」



にこ「ふざけんなっ!…白兵戦ならっ!」バサァ!
411: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 02:37:14.46 ID:O+hoGynx.net
スパッ!


ことり「無駄だよ」ヒラリ


にこ「くっ!」スパッ!



ことり「言ったよね──」ヒラッ



ザンッ!



ガシッ!



ことり「──《運が良い》って♪」



にこ「なっ……!」ググッ…




真姫「白羽取り…嘘でしょ!?」



ことり「…《偶然》、掴めちゃった♪」ニコッ





真姫(何よ…)



にこ(コイツ…)



にこ真姫(めちゃくちゃ強いっ!)ギリッ




 
423: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:42:16.73 ID:O+hoGynx.net
続き投下します。



穂乃果&希サイド

希「ふっ!!」ヒュ──ッ

ドガァッ!!!

穂乃果「くぅっ!!?」ザッ!

希「どしたん?ウチを倒すんじゃなかったんかな?」

穂乃果(さっきから防戦一方だよ…)

穂乃果(やっぱり、希ちゃんは物凄く強い…っ!)

ドシューンッ!!

穂乃果「あぶな…っ!」ドヒャァ!

希「距離離しちゃダメやん。穂乃果ちゃんに出来ることはインファイトだけなんやから!!」ダッ!!

穂乃果「そんなこと、穂乃果が一番わかってるよ!!」ゴォッ!

スカッ

穂乃果?「」シュー…

希「へっ?」

穂乃果「熱のレンズで作った分身だっ!!」ドヒャア!!

希「一本取られたなぁ──」ハハッ

ドゴォッ!!

希?「──穂乃果ちゃんが」シュー

穂乃果「偽物…!?」ゾクッ

 
424: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:43:32.65 ID:O+hoGynx.net
希「身代わり返しや…フッ!!」ガッ


ドガァッ!!


穂乃果「きゃあああっ!!?」ズザザァ!


希「確かに穂乃果ちゃんは強くなった」スタ…スタ…



希「それでも、アイドル最強のウチには敵わなかったなぁ?」ニヤリ


穂乃果「…希ちゃんは、アイドル最強なんだ…?」


希「せやでー。うちの《二十二の支配》は変幻自在。『何にでもなれるし、どうにでもできる』」


穂乃果「そういうの、器用貧乏って言うんだよ」


希「はん?負け惜しみ?」ニヤッ


穂乃果「だって希ちゃんは最強じゃないもん。最強は、穂乃果の師匠だよ」


希「…師匠?」



穂乃果「希ちゃんをコテンパンにやっつけた人だよ?」ニコッ


希「…なるほど。穂乃果ちゃんは、その人に鍛えられたんやね」


 
425: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:45:00.59 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「そうだよ。だから、穂乃果が弱いなんて道理はないんだ」


穂乃果「だから──」


穂乃果「希ちゃんがアイドル最強を自称するんだったら」



穂乃果「──穂乃果がその座を奪ってやる」




穂乃果(──思い出すんだ)


希(──知らないやろ)


穂乃果(ツバサ師匠は、強かった。それも、ハンパじゃなく強かった)

希(ウチがここに来るまで、一体どれだけの人間を相手にしたかなんて)


穂乃果(そんな師匠が言ったんだ。『殴る方も痛い』って)

希(相対した敵の思考、性質、価値観…etc)


穂乃果(あれは比喩なんかじゃなかった。心が痛いとか、そんなんじゃなかった)



希(だからウチには──)

穂乃果(今の穂乃果なら──)






穂乃果 希((──『わかる』))
426: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:46:27.24 ID:O+hoGynx.net
 


穂乃果(希ちゃんは強い。とっても強い。だから痛いはずだ)



希(穂乃果ちゃんは真っ直ぐや。愚直だと思えるほどに)




穂乃果(だから穂乃果の出来ることはたった一つ──)



希(そんな穂乃果ちゃんが打つべき手は一つしかない──)








穂乃果 希((──『クロスカウンター』))




希(ウチの破壊力を真正面から受け止め、返しつつ…)



穂乃果(穂乃果の全身全霊を拳にのせて、放つ)


 
427: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:48:12.07 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「一緒に遊ぼうよ、希ちゃん」


穂乃果(我ながら安い挑発だとは思う)



穂乃果(でも穂乃果は…『これしか知らないから』)



希(…別に、乗ってあげる必要なんかこれっぽっちもない)


希(でも、ウチの中の『もう一人』が言う)


希(いつも仮面を被っているアナタが仮面を外しても──)

希(誰も気付きやしないよって)





希「…うん、『行くよ』、穂乃果ちゃん」ニコッ

穂乃果「!」

穂乃果「…うんっ!」ニコッ



 
428: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:51:59.50 ID:O+hoGynx.net
ヒュッ──!



ドヒャ──!



 刹那、ミドルレンジからインファイトへ。
 振りかぶったお互いの拳が──。



穂乃果「──ッ!!」


希「──ッ!!」



 お互いの顔に直撃した。


 
429: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:53:42.83 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「…」

希「…」

穂乃果「…」

希「…」

穂乃果「…」

希「…」


 永遠にも等しい程の時間が流れた。少なくとも、そう「感じていた」。
 「感じている者」がいる以上、決着は着いたのだ。




穂乃果「」



希「…ウチの勝ちや」



 お互いの全身全霊。どちらも一歩も引かなかった。
 果たして、クロスカウンター対決の勝者は、希だった



希(なんて威力や)


希(立っとるのがやっとって、この事を言うんやね)


希(膝は笑っとるし、左目からは涙が止まらへん。あと鼻血も止まらん)

  👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
430: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:56:03.82 ID:O+hoGynx.net
 まだ穂乃果は動かない。
 立ったまま気絶しているのか?まるで弁慶みたいだと、希は苦笑した
 しかし、いつまでもこうしてはいられない。別れ際の恋人が、繋いだ手を離すように、名残惜しそうに、拳を穂乃果の頬から離す。


 その瞬間──。



ドヒャ──


希「えっ──」



ドッゴァアアアアンッ!!!



穂乃果「…いいや、穂乃果の勝ちだよ」ニヤリ








───
─────
ツバサ『高坂さんって、排熱の力で常に最大出力のパンチが出せるのよね?』

ツバサ『それこそ、どんな体勢からでも』

ツバサ『それってもう──』

ツバサ『振りかぶる必要、ないんじゃない?』
─────
───
431: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:57:46.09 ID:O+hoGynx.net
穂乃果(穂乃果が狙ってたのはクロスカウンターの『後』)


穂乃果(全身全霊の一撃を放った後の相手…つまり、勝利を確信した時)


穂乃果(その時が…人間が最も緩む…弱くなる瞬間なんだ)




希「き、聞いてない…2発目なんて…っ!?」ズル…ズル…っ


希「そんなんズルいやんっ!!」キッ


穂乃果「…えっ!?1発勝負だったの!?」ガビーン!



希「はっ…!?」


希(素かいなっ!!?)

希(確かに…言ってない、言ってないんや。穂乃果ちゃんは一言もそんなことは言ってへん!!)

希(ウチが勝手に決めつけただけや!!)

希(勝手に穂乃果ちゃんを理解した気になって、勝手に穂乃果ちゃんの心を決めつけて…)

希(全部ウチが原因やん……)

希(嗚呼、なんだ、結局のところ)





希「ウチの敗けかぁー」ドサッ…

 
432: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 18:59:01.21 ID:O+hoGynx.net
穂乃果「希ちゃん…」

希「穂乃果ちゃん…」




希「…楽しかったねっ」ニコッ


穂乃果「…うんっ!」ニコッ



希「さ、早く行き。ウチはもう動けんから」


穂乃果「えっ!?やりすぎたっ!?大丈夫希ちゃん!?」


希「なんで敵の心配しとんねん」ヘラヘラ


穂乃果「…希ちゃんは、もう敵じゃないからだよ」


希「うん?」






穂乃果「やり直そうよ、友達っ!」ニコッ



希「──」


 
433: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:00:05.71 ID:O+hoGynx.net
希(本当に、この子は…どこまでも──)



希「…『次に会った時』…」



希「その時は、友達って呼んでほしいな」グスッ



穂乃果「…うんっ!約束だよっ!」



希「うん、約束や」ニコッ


ドヒャアッ!!





穂乃果VS希。

勝者…穂乃果。


 
434: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:09:11.37 ID:O+hoGynx.net
 
2週間前、A-RISE本部


談話室

絵里「…まず、あなた達に礼を言うわ。ありがとう」

希「…」

英玲奈「…」

あんじゅ「…」



絵里「でも、もう結構よ。次は負けないから、私1人でμ’sを潰す」スタスタスタ…

絵里「あなた達は本国へ戻って頂戴。いい加減、『いつまで遊んでいるんだ』と皇帝陛下もお怒りよ。これで遊撃隊も終わりね」

絵里「だから──」




英玲奈「──ふざけるなよ」




絵里「」ピクッ


英玲奈「『いつまで遊んでいた』か?遊んでいたのは貴様だろうが」ギロリ


希「英玲奈ちゃん…」


絵里「…」



英玲奈「1人で守れるというから、要塞の持ち場は貴様1人だった」


英玲奈「だが、実際はどうだ?要塞を失い、兵の多くを死なせ、貴様は妹を人質に取られ、高坂穂乃果に完全敗北した」


英玲奈「全て貴様が蒔いた種だろうが、あぁ?」


英玲奈「──ちっぽけなんだよ、貴様1人の力なんか」


 
435: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:11:04.85 ID:O+hoGynx.net
 
絵里「……」


あんじゅ「もうよしなさい、英玲奈」



英玲奈「…」



あんじゅ「…あんまり図星を突いちゃ可哀そうよ?」フフン



英玲奈「クク…それもそうだな」ニヤリッ



絵里「ッ!」バチィッ!



ヒュパッ!!


シャキンッ!!




 絵里が後ろを向いたまま稲妻に姿を変え、剣を抜刀して英玲奈に迫った。対する英玲奈も神速で刀を抜刀する。互いに喉元へ剣と刀を突きつけ合い、同時に激しく睨み合う。








絵里「図に乗らないで、『無能力者』(ポンコツ)のクセに」スラァッ…



英玲奈「『敗残兵』(ポンコツ)が随分な口を利くじゃないか、えぇ?」スラァ…ッ!



 
436: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:22:51.61 ID:O+hoGynx.net
希「」スタスタスタ!

絵里(…希?)

希「──…っ!!」ヒラテ

パンッ!


絵里「痛…っ!」ジンジン…


希「っ…」


絵里「希…」



希「ええ加減にしぃ!!えりちのバカ!」

希「なんでウチに何も言ってくれんの!?」

希「なんで頼ってくれへんのっ!?」



絵里「…うるさいわね。あなたに言うことなんて、何もないのよ」


希「っ!」ズキッ


希「…本気で、言うてるん…?」ウルッ


絵里「っ」ズキ…ッ



絵里「当たり前じゃない。貴方たちなんか、『私には必要ない』の!!」
 
437: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:23:53.40 ID:O+hoGynx.net
希「あ…」ジワッ…


希「…っ!!」タッタッタッ…



ガチャッ…バタン!!



絵里「…」





あんじゅ「ねぇ」


絵里「…何よ」






あんじゅ「何も言ってあげないからね、私」

絵里「っ!?」ビクッ
 
438: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:27:47.30 ID:O+hoGynx.net
あんじゅ「ごめんなさい?私は英玲奈と違うから。『赤の他人』に興味が無いのよ」


あんじゅ「『怒って』もあげないしぃ、『悩みを聞く』事もしてあげないわぁ」


あんじゅ「何故なら私と貴方は『お友達じゃない』から」


あんじゅ「…あらぁ?そういえばここに、貴方の唯一のお友達がいたような気がするけれど」


あんじゅ「気のせいだったかしら」フフッ



あんじゅ「…こういう時、『私の』リーダーは、よく月を見に行くんだけどぉ…」


あんじゅ「『絢瀬さんのお友達』は、どこへ行くのかしらねぇ?」



絵里「ぐっ!!」バッ!

タッタッタッ……


 
440: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:31:54.95 ID:O+hoGynx.net
英玲奈「…何も言わないんじゃなかったのか?」ククッ


あんじゅ「絢瀬さんには、ね。希ちゃんのために成ることは言うわよ?」


英玲奈「なんて屁理屈だ。まぁ、お前らしくていいがな」ニコッ


あんじゅ「英玲奈こそー。本気でお説教してくれたじゃない?」ニコッ


英玲奈「…黙れ。私はあいつにイライラしていただけだ」プイッ


あんじゅ「もー、素直じゃないんだから♪」


英玲奈「私はいつも素直だ!大体お前は──!」クドクド


あんじゅ「それなら英玲奈だって──!」クドクド



……。


 
441: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:41:22.60 ID:O+hoGynx.net
本部、屋上

希「く、うぅ…っ!」グスグス

ことり「希ちゃん…」ナデナデ


希「もういや、全部いやっ!なんで私がこんなことしなくちゃいけないの!?」ブワッ!


希「私もμ’sに成りたかった!A-RISEのリーダーになんか成りたくなかった!」


希「えりちの泣き顔なんて見たくなかった!悲しんでほしくなかった!」



希「なのに…えりちに嫌われちゃった…!嫌われちゃったよぉ…」ポロポロ…


ことり「…希ちゃんは、お月様なんだよ」


ことり「暗闇の中で一番に光り輝くの。でも、決して世界は照らせない」


希「うぁあ…っ」グスグス


ことり「…でも、だからこそ…周りに何があるかが見える。全体を見渡してくれるんだ!」


ことり「ことり達には『太陽』が無い。だからわかるの!暗闇で輝いてくれる希ちゃんがどれだけ大事かがね」


ことり「希ちゃんしかいないんだよ、A-RISEのリーダーはっ!」ニコッ


希「でも、でもぉっ!…悔しいよ、悔しい…っ」グスッ




ことり「──良いんじゃないかな?嫉妬しても」

希「え…?」

ことり「だから希ちゃんは、穂乃果ちゃんを痛めつけたんでしょ?」シレッ

 
442: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:46:19.71 ID:O+hoGynx.net
希「…怒って、ないの?私、ことりちゃんの大親友を傷付けたんだよ…?」

ことり「もう謝ってくれたから、ことりは怒ってなんかないよ♪」

ことり「それに英玲奈ちゃんとあんじゅちゃんにも伝えてないんだよね?…相当後ろめたく思ってるんでしょ?」

ことり「でもね。穂乃果ちゃんは、そんなことじゃ怒らないの」

ことり「激昂するのは大事な友達を傷付けられたときだけ」

ことり「いつだってそう。どれだけボロボロになっても、傷ついても、自分のことでは人を憎んだりしないんだ」


──
────
──────
穂乃果『ことりちゃんに何をしたァッ!?』ドヒャァッ!


希『死ぬ寸前まで友達のこと想って…ほんまに、穂乃果ちゃんは友達想いやなぁ』

穂乃果『そ、っかぁ。…よかったぁ……』フフッ
──────
────
──




希「あ…」ウルッ


ことり「ねっ?そうだったでしょ?」ニコッ
443: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:47:40.59 ID:O+hoGynx.net
 
希「…羨ましい、全部羨ましいよ穂乃果ちゃん…」ポロポロ…


希「私も、あんな風になりたかったよぉ…っ!」グスッ



ことり「…」


ことり「…ごめんね、ことりは、希ちゃんを抱きしめてあげられないんだ」


ことり「だって──」


バンッ!


絵里「──希っ!!」

希「え、りち…」ウルッ


ダッダッダッ!


絵里「希っ!」ギュッ


希「あ…えりちぃ…」ギュゥッ







ことり「──泣いている子を抱きしめるのは、親友の特権だから♪」ニコッ

 
444: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:48:43.55 ID:O+hoGynx.net
絵里「ごめんなさいっ!!」

絵里「あんなこと、本当は思ってないのっ!」ウルッ


希「ほんまに…?」ウルッ


絵里「あなたを取られたと思ったから…もう、あなたに私は必要ないんじゃないかって思ったから…っ!」ポロポロッ…


希「そんなことない…あらへんよ…っ!」ポロポロッ…



絵里「意地張ってごめんなさいっ!私には、貴方が必要なのっ!!」グスッ


希「…良かった、良かったよぉ…えりちぃ…っ!」グスッ


希「嫌われたって、思ったんやからぁっ!」ブワッ


絵里「そんなことなぃっ!大好き、親友のあなたが大好きよっ!」ブワワッ!


希「ウチも…ウチも好きやぁっ!大好きやでっ!」ブワワッ!


のぞえり「「うわああああんっ!!」」ポロポロッ…


ことり「ふふ。仲直りできて良かったー♪」ニコリッ


………。
445: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:50:38.88 ID:O+hoGynx.net
 
約2時間後、談話室

絵里「──本当に申し訳ございませんでした」ドゲザッ

英玲奈あんじゅ「「!?」」


英玲奈(絢瀬が…!?)ガビーン!

あんじゅ(土下座した…!?)ガビーン!


絵里「この度私、絢瀬絵里は……南方戦線(王国にとっての北方戦線)から敗走し、遊撃隊の存亡に関わる事態に発展させてしまったばかりか…」


英玲奈「」ボーゼン


絵里「帝国の敗色を濃厚なものにしてしまいました。というかもう、濃厚どころではなく決定的です。取り返しつかないと思います、はい」


あんじゅ「」ボーゼン



絵里「それもこれも全て……え、ちょっと、希!?これ本当に言わなきゃダメ!?」チラッ


希「当たり前やん?」ニヤァ



英玲奈(何かを見ている…?)


あんじゅ(カンペ…よねぇ?)


英玲奈(ほとんどが絢瀬の字だが、違うのもあるな)


あんじゅ(希ちゃんが添削したのね♪)フフッ
 
447: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:53:05.41 ID:O+hoGynx.net
絵里「い、イヤよ!?これだけは本当に、その…//」

希「言 う ん や」ニコッ



絵里「ああああああもう!!わかったわよっ!!」ヤケクソ



絵里「どうしようもなくっ!!// 大好きな親友である希を!////」カァァッ


絵里「あなたたち2人に…」


希「はぁーいダメー。ちゃんと名前で言うんや」ニヤリッ


絵里「え、あ、うぅぅう…///」



絵里「クールでチョーカッコイイ英玲奈とぉっ!//」


絵里「ゆるふわ愛されガールあんじゅにぃっ!!//」


絵里「盗られちゃったって勘違いしてぇ!///」


絵里「メチャクチャ嫉妬してましたぁっ!//////」


絵里「だから!冷たい態度を取って本当にごめんなさいっ!!」



英玲奈「──クク…」

あんじゅ「──ふふ…」




英玲奈あんじゅ「「はっはっはっはっ!!」」ケラケラ


絵里「う、うぅ……誰か私を殺して…っ///」
448: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:55:31.97 ID:O+hoGynx.net
 
英玲奈「こんなに笑ったのは久方ぶりだ。…顔をあげろ、『絵里』」


絵里「え…?」クィッ


あんじゅ「あらぁ。『絵里ちゃん』の照れ顔、中々可愛いじゃない♪」


絵里「あ…//」カァッ


あんじゅ「うふふ、さらに赤くなったわねー?」ニヤリ


絵里「も、もうっ!からかわないでよっ!」プィッ




英玲奈「だが……良い顔になったな」


絵里「……そうかも。殻を破った気分だわ。とっても清々しいのよ、今」フフ…ッ



希(良かった…えりちに仲間が…友達が増えて)ホッ


 
 
449: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:57:28.71 ID:O+hoGynx.net
あんじゅ「それで?絵里ちゃんは何を望むの?」


絵里「へっ?」


英玲奈「お前のやりたいことは何だ?私達は何に協力すれば良い?」


絵里「あ…っ」



あんじゅ「なんでもしてあげるわぁ。出来る範囲で、だけどね?」


絵里「…私の…願い…っ!」


絵里「お願い……っ」


絵里「私の妹を助けてっ!私一人では、きっとμ’sに勝てないわ…」



絵里「他には何もいらない…!地位もお金も、あげられるものならなんでもあげるっ!!」



絵里「でも、あの子の代わりはいないの…!私には、亜里沙が必要なのっ!!」



絵里「だからお願いっ!私と一緒に戦ってっ!!」






英玲奈「──了解した、我が戦友」


あんじゅ「──それなら簡単♪お安い御用よぉ?」


 
450: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 19:59:37.41 ID:O+hoGynx.net
絵里「え…?」


あんじゅ「どうしたのぉー?」


絵里「え、だって、そんなすんなり…」


英玲奈「こういう時…友というのは無償で働くものらしいぞ」


あんじゅ「だから、絵里ちゃんが気にする必要は何にもないの♪」




絵里「…2人とも」


絵里「本当に、ありがとう…っ!」グスッ



希「ふふふ…っ」





「仲直りの後はぁ、もちろんパーティだよね♪ だからぁ──」



バァーンッ!




ことり「──お菓子をお持ちしましたーっ!」


 
451: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 20:03:42.25 ID:O+hoGynx.net
絵里「えっ」キョドッ


希「待ってましたやん♪ 」


あんじゅ「ナイスよぉ!ことりちゃんのお菓子、とっても美味しくて、私大好きなのよぉ♪」パァーッ!



英玲奈「おい、ことりっ!お前は王女なんだから、そんな雑用はしなくていいんだ!」


ことり「いいのいいの!ことりはここでは王女じゃないし、好きでやってることだからっ!」


英玲奈「まったく…お前は…」ハァ…


あんじゅ「そんなこと言ってぇ、前にことりちゃんが作ってくれたお菓子を1人で全部食べちゃったのは誰だったかなー?」


英玲奈「…覚えがないな//」プィッ


絵里「英玲奈って、そんなにスイーツ好きだったのね」クスクス


英玲奈「だから覚えがないと…っ!」
452: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/14(土) 20:05:28.98 ID:O+hoGynx.net
希「まぁまぁ。とにかく食べよ?せっかくことりちゃんが作ってくれたんやし」


ことり「そうだよぉ。冷めないうちに食べてほしいな?」


英玲奈「…ふ、それもそうだな」ニコッ


あんじゅ「じゃあみんな席についてー?」


ことり「スイーツパーティを始めよう!」


パクッ


絵里「とってもハラショーね…なんていうの、これ?」mgmg


ことり「マカロンだよー?」


英玲奈「おい絵里っ!先に食うやつがあるか!私だって我慢しているのだぞ!?」


絵里「あらぁー?やっぱり大好きなんじゃない♪」


英玲奈「く、クソ…口が滑った…っ」


A-RISE「「あははっ!」」




希(とっても楽しい)


希(やっぱり私、A-RISEにいて良かった)


絵里「…?どうしたの、希?」


希「なーんでも♪ウチも食ーべよっと!」


希(μ’sとA-RISE…最後もこうやって、大団円で済んだら良いな♪)
459: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 08:54:22.14 ID:O9MaY31C.net
では続き投下します。

時は戻って現在、A-RISE本部

大広間


絵里「全能なる父よ」

絵里「御名が称えられますように」

絵里「御国が来りますように」

絵里「我らに日々の御糧をお与えください」

絵里「『ならば私はこう答えよう』──」

絵里「──『求めよ、さらば与えられん』」



絵里「…自ら積極的に行動すれば良い結果になるって意味ね。けれど、私はこういう解釈が好きなの」


絵里「『力づくで奪ってみろ』」


絵里「そうは思わない?──」



絵里「──高坂穂乃果」


穂乃果「……」


絵里「希は?」


穂乃果「…希ちゃんはここには来ないよ」


絵里「…そう」

 
460: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 08:55:40.97 ID:O9MaY31C.net
絵里(傷だらけじゃない。…勝者がこれなら、きっと希は…)



絵里「…よくも私の親友を…」

穂乃果「!」


絵里「許さないわ、絶対に」


絵里「返してもらうわよ。あなた達が私から奪ったもの全て」


穂乃果「…絵里ちゃん、こちら側に来てよ」

絵里「…はぁ?」


穂乃果「μ’sに入るのは…無理かもしれないけど」


穂乃果「でも、穂乃果たち、友達にはなれると思うんだ」


穂乃果「…どうかな?」



絵里「ごめんなさい」



絵里「私は『A-RISE』の絢瀬絵里」


絵里「こんな私にも…帰る場所があるのよ」


絵里「だからこの場所を守る。そして、亜里沙に紹介するのよ」


絵里「お姉ちゃんにはこんなに素晴らしい『友人』がいるってね」


絵里「そして…A-RISEの目的を果たす。最愛の友人達との約束を果たす」
461: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 08:57:14.10 ID:O9MaY31C.net
穂乃果(そっか…絵里ちゃんは)

穂乃果(もう、一人ぼっちじゃないんだね)ニコ…



穂乃果「……わかったよ。でもそんな場所に、絵里ちゃんにとっての悪魔がやってきたよ」


穂乃果「妹を攫っただけで満足せず、絵里ちゃんの居場所まで奪おうとしてる悪魔がきたよ」


穂乃果「絵里ちゃんは…どうする?どうするの?」




絵里「語るに及ばず。全力で叩き潰すわ」バチ…バチィ…


絵里「貴方はどうするの?」


絵里「目の前の悪魔は、魔王を復活させようとしているわ」


絵里「そして、最後には…王国を焦土に変えて、全てを奪おうとしている」


絵里「そんな悪魔を前にして…野放しにできる?」




穂乃果「…穂乃果にも意地があるんだ。魔王を復活させるわけにはいかない」


穂乃果「穂乃果にとっての悪魔の野望を、止めないと」


穂乃果「だから、全力で打ち砕く」ゴォ……
462: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 08:58:15.06 ID:O9MaY31C.net
絵里「《蒼雷の閃光》(ビビットエトワール)…開演」バチィッ


穂乃果「…」ゴォォ…!


絵里「あなたの《奇跡の力》に名前はないの?」バチ…


穂乃果「なかなかいい名前が思いつかなくて…」エヘヘ


絵里「そう。見つかるといいわね?」ニコッ


穂乃果「…うんっ!」ゴォ…!!


絵里「さぁ、始めましょう」バチバチ…!


穂乃果「そうだね、始めよう」ゴォォ!!


バチィイ!!


ドヒャアッ!!





穂乃果「絵里ちゃああんっ!!」ヒュッ!


絵里「穂乃果ぁぁああっ!!」ヒュパッ!



 
463: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 08:59:27.29 ID:O9MaY31C.net
ドゴォッ!


穂乃果「ぐっ…っ!」ドゴッ

穂乃果(…やっぱり全力の絵里ちゃんは速いッ!!海未ちゃんが反則って言うのも頷けるよ…っ!)


絵里「ぐふっ…!」ドゴォ!

絵里(くっ…やっぱり凄い威力のパンチね。熱によるダメージと、排熱による衝撃力…)



穂乃果絵里(でも──!)



穂乃果絵里「「負けられないッ!!」」


バチィッ!  ヒュッ!   バチィッ!

ドッ! ガッ!ヒュパッ!バチバチッ!

ドヒャァッ!  バキッ!  ドガァッ!



絵里「…そろそろ奥の手を見せてあげるっ!」


穂乃果「何をしようが、全て焼き尽くすっ!!」



絵里「やってみなさいよぉぉおっ!!」バチバチィ!!


ピキ…ピキピキ…ッ!



穂乃果「な、なにっ!?」


穂乃果(周囲の温度が急激に下がった…っ!?)


 
464: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:01:13.35 ID:O9MaY31C.net
ピキーンッ……



絵里「《雪が報せる福音》(スノーハレーション)…」




絵里「…あなたの熱、封じさせてもらったわ」



穂乃果「すごく…寒い…っ!」ガチガチ…



絵里「ペルティエ冷却現象って、知っているかしら?」


 現在彼女たちがいる広間は氷の世界となっていた。
 A-RISEの本部は多種多様な金属を合わせて建造されている。
 2つの異なった金属を合わせて電流を流した時、キャリアに近い部分の接合面は熱を吸収し、反対側では熱の放出が起こる。
 絵里は《蒼雷の閃光》を部屋一面に流すことによって、ペルティエ冷却現象を発生させているのである。


絵里「もうこの空間では熱は生まれない」


穂乃果「くぅ…っ!?」ゴォッ…!…シュンッ…


ピキピキッ…



穂乃果(だめだ…上手く《奇跡の力》が編めない…っ!)

 
465: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:01:57.31 ID:O9MaY31C.net
絵里「さぁ、貴方の情熱で溶かしてみせなさいッ!」



絵里「私を超えてみせなさいよッ!!」バチバチィ!



穂乃果(やっぱり、絵里ちゃんは強いなあ…)



穂乃果(でも──)


穂乃果「──絶対超えてやる。覚悟してよ、絵里ちゃんッ!!」


 
466: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:03:43.62 ID:O9MaY31C.net
りんぱなサイド

凛花陽「「はぁ…はぁ…」」



黒い人間ズ「「」」ゴゴォ…



あんじゅ「どうしたの?もう終わり?」


あんじゅ「まだまだ尽きないわよ、私のお人形さんたちは…♪」




凛「…くっ!」


花陽「…凛ちゃん、私の傍から離れないで」


凛「かよちん…?」



花陽「『アレ』、やるよ」



凛「っ!」シュンッ!




あんじゅ「2人で固まってどうかした?背中を守り合うつもりかしら?」
467: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:07:25.42 ID:O9MaY31C.net
花陽「…《風音結界》(アストラルメイガス)…」ヒュゥ…


 人には領域がある。


 誰も立ち入ることが許されない、絶対的な不可侵領域が存在する。
 

 しかし、しばしば人はそれを破ろうとする。


 領域への侵入は恐怖そのものである。己が身はそれを敵だと認識する。


 いかなる者の侵入さえ阻み、接近を許さぬ《奇跡の力》。



花陽「《もうこれ以上、こっちに来ないで》」



──その力の本質は、『拒絶』。



黒い人間ズ「「「!?」」」ピキーン…ッ


あんじゅ「な、何…っ!?」アセッ

あんじゅ(身体が…まったく動かない…っ!?)


あんじゅ「《観客》(オーディエンス)!?」


黒い人間ズ「「「……」」」ピキーン…



花陽「《風に声を織り交ぜてるんです。そうすることで、風は質量を持つ》」


花陽「《周囲に展開した力は、私達の身体を隙間なく埋めます》」


花陽「《もう誰も動けない。誰も近づけないし、逃げられない》」
468: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:09:57.17 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「くっ…それなら、あなただって…っ!」


花陽「《そうですね、確かに花陽も何もできません。でも、ここから先は凛ちゃんの仕事だから》」

あんじゅ「!?」



凛「…《空間掌握》(トリックスター)……」ヒィーン…ッ


 それは本来恐ろしい力だった。


 万物は必ず空間の中にある。例外は一切ない。


 それを、掴む術があるのなら。世界の理を操る術があるのなら。


 世界の全てを手中に収めることが出来る《奇跡の力》。


凛「《潰れろッ》」シュ…ッ!



──その力の本質は、『掌握』。



黒い人間ズ「「「」」」グシャッ!!


ドッゴォォオオオオッ!!


あんじゅ「何っ!?きゃっ!!」


ベキバキボキッ!!!!


あんじゅ(…何が、何が起こってるの…っ!?)
470: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:12:37.42 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「あ…」


黒い人間ズ「」シュー……


あんじゅ(私とあの子たち以外の地面が全て…『無くなってる』…!?)



凛「空間を潰した、ただそれだけだよ」ハァハァ…


あんじゅ「っ!?」ビクッ



凛「すごい力使うし、座標っていうの?とにかくそれの特定も大変だから、相手が動いてるときは使えないんだ」



凛「でも、かよちんが全ての動きを止めてくれたから」



凛「だから使ったんだにゃー」ニコッ






あんじゅ(あー、やっぱり私じゃ相手に成らなかったかー…)シュンッ
471: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:13:23.21 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「…わかったわ、降参。私の負けよ」


花陽「よしっ!勝ったよ、凛ちゃんっ!」ギュッ!


凛「やったにゃーっ!!」ギュ


ワーイワーイ!






あんじゅ「──そう、降参よ。『私』はね」ニヤリ


シュッ


「」スッ…



花陽「えっ──」


凛「何──」




ドンッ!


 
472: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:14:38.74 ID:O9MaY31C.net
海未サイド

キンッ! スパッ! シッ!


海未「はァッ!!」ガンッ!


英玲奈「無駄だァッ!」ガキンッ!


ダッ…!


海未「ならば…《数多の剣を作ってご覧にいれましょう…!》」ズズズッ…


シャキィィイン!!


ヒュパッ!


ザクザクザクッ!!


 海未が《武器召喚》(アーセナル)の力を解放し、数十の剣を、雨のように英玲奈の頭上から降らせる。



英玲奈「数を撃てば当たるとでも?《全て見通せるぞ》」


 だが、英玲奈は自らに当たる物だけを選別し、最小の動きで避け、避け切れない物だけを叩き落とす。
473: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:15:47.51 ID:O9MaY31C.net
海未(くっ!どんな策を講じようが、悉く躱される…っ!)ハァハァ…


英玲奈「どうした、そんなものか?」チキッ…


英玲奈「次はこちらから行くぞッ!」スッ


海未「くっ!?」バッ


ズバァッ!!


海未(おまけに距離を離せば見えない斬撃が飛んでくる…っ!)



英玲奈「貴様用に作った技ではなかったのだが」ニヤリ



海未(…これのどこがアイドルの中では弱いというのですか!)




英玲奈「お前と私はよく似ている」



海未「…どういう意味ですか?」



英玲奈「お前の《奇跡の力》も大したことないという意味さ」

 
474: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:17:05.14 ID:O9MaY31C.net
海未「何っ!?」


英玲奈「能力としては『既存の』武器を作れるだけだ」


英玲奈「それが何を意味するのか。…強さは、武器の使用者の腕に依存するということだ」


海未「私を愚弄しているのですか!?」


英玲奈「いいや、お前は強いさ。『一般人』の中ではな」


英玲奈「だがアイドルとしては欠陥品だ」


海未「馬鹿にしないでくださいッ!!」ダッ!



英玲奈「…私に『どうやって』危険が視えているのか」ヒィーンッ…


チキッ…


海未(あっ)


英玲奈「初めにヒントをやったはずだ」スッ

 
475: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:25:24.27 ID:O9MaY31C.net
海未(まずっ──)スッ…


キンッ!


英玲奈「そんな体勢で防いだところで、もう遅いな」ガッ



ドガァアァアッ!!



海未「ぐふっ!?」


ズザザァァッ!!



英玲奈「学ばないな、お前は。脳筋と呼ばれたことはないか?」ククッ…


海未「う…」ヨロヨロ…


英玲奈「…なぜ私が挑発を繰り返してお前に攻撃させていると思う?」


 《危険理解》(アレス)は自らに迫る危険を予測する力。
 どんな風に脅威が来るのか、それだけを正確に読み取る力。
 言い換えれば、どういう軌跡を描いて攻撃が来るのかわかるということだ。
 後はそれに合わせて相手より速く居合斬りをすれば良い。
 海未は完全に英玲奈の術中に嵌まっていたのだ。


 
476: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:47:11.71 ID:O9MaY31C.net
海未(…いいえ、そちらから仕掛けて来たとしても…同じ未来になっていたでしょう)


海未(私と貴方の実力差は、私が思っている以上に開いていた)



海未(剣の実力では『絶対に』勝てない。ただ、それだけのこと…)


海未(剣の腕でさえ、勝てない。ならば《奇跡の力》で差を埋めるしかない…)


海未(ですが私は『それ』を…良しとしなかった。《奇跡の力》という異能の力に頼って、貴方に勝ちたくなかったんです)




海未「…っ」ウルッ



海未(悔しい…悔しいですよ、こんなの)


スクッ…


英玲奈「ほう、まだ立ち上がるか」


海未「…っ」ポロ…


英玲奈「…情けないぞ。王国最強の剣士が泣くな」
477: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:49:30.51 ID:O9MaY31C.net
英玲奈「…情けないぞ。王国最強の剣士が泣くな」


海未「申し訳ありません」ボロボロ…


英玲奈(妙だな)

英玲奈「何故謝る?」


海未「私は今日でその名を捨てます」ポロッ…


英玲奈「…?」


海未「私は、剣士としてはもう、貴方に勝てない」


海未「本当は、『こんな事』をしたくなどなかった…でも、私は引くわけにはいかないんです…!」グスッ…



海未「だから…っ!お見せします。我が《奇跡の力》は『既存の武器を作る力ではない』という事を」



英玲奈「何?」


 
478: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 09:58:51.89 ID:O9MaY31C.net
ズズズッ…バッ!


英玲奈「弓、か?それは?」
 
海未「…《武器召喚》(アーセナル)…」パァァ!!


 汝、何を望む。=最強の剣士の座を。


 汝、身の程を弁えよ。=怖がりで弱虫な癖に。


 汝、己が身を省みよ。=剣士としての才能は。


 汝、何者にも成れず。=微塵も無かった。


 己が身を受け入れよ。《奇跡》はそこから始まる。


海未「《臓腑を射ぬく必中の弓矢(きゅうし)》(ラブアローシュート)」ギリギリッ…



 ──その力の本質は、『必中』。



パッ…


英玲奈「今更何をした」ドス


英玲奈「と こ ろ で──」ジワッ…


英玲奈「──」バタ…


 
480: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:30:16.36 ID:O9MaY31C.net
海未「…急所は外しました」


英玲奈「はっ……」ハァハァ


英玲奈(何が、起こった)


英玲奈(私の《危険理解》(アレス)が告げた。右肩に矢が刺さると)


英玲奈(だが…その肝心の弾道を)


英玲奈(教えてはくれなかった)




海未「私の《武器召喚》(アーセナル)は、武器を作る力ではありません」


海未「武器に自分自身を投影する力なのです」


海未「『必勝必中の弓矢こそが私』」


海未「そして具現化したのは『必ず当たる弓矢』。どこへいようと、何をしようと」




海未「次は心臓(ハート)を射ぬきます」


海未「降伏してください」ジロリッ
482: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:32:07.56 ID:O9MaY31C.net
英玲奈「は、はは…」


英玲奈「なんだ、お前」


英玲奈「ちゃんとアイドルなんじゃないか」ククッ



海未「その通りです」



海未「私は──アイドルなのですよ?」





英玲奈「そうか、超えられなかったのは私の方なのだな」フッ



英玲奈「ククク…なるほど。これが、敗北か」


英玲奈「全身全霊を以て戦った時の敗北か」



英玲奈「負けるとは、こんなにも悔しいものなのだな──」



「──そうでしょ?」


ヒュッ!


海未「かは…!?」ドスッ…


海未(な、に者…っ!?)バタン

 
483: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:33:34.29 ID:O9MaY31C.net
海未「」シーンッ…


あんじゅ「あらぁ、英玲奈。随分地味にやられてるわね?」


英玲奈「黙れ…随分遅かったじゃないか」


「………」


「うっ!」ビシャッ!


あんじゅ「えっ?」


英玲奈「吐血!?おいっ!」


「けほ…ごほ…」ポタポタ…


「大丈夫…平気よ…」ハァハァ…



英玲奈「…」


「急ぎましょう。…もうあまり、時間が無いのよ」


あんじゅ「歩ける?」



英玲奈「私は平気だ。それよりも…あいつの方が…」


あんじゅ「…今は目的を優先しましょう。『鍵』の奪取を」


英玲奈「…わかった」



 
484: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:38:46.44 ID:O9MaY31C.net
にこまきサイド

にこ「はぁ…はぁ…っ!くそっ!!」


にこ(結局、何にも当たらない…通用しないっ!)ギリィッ



ことり「もう、いいよね」



ヒュッ!


にこ(やばっ…!?)


真姫「にこちゃんっ!!」ガンッ!


ことり「えいっ♪」


ズブッ…


にこ「…あ」


ことり「捕まえた♪」ニコッ



真姫(ことり王女の手…にこちゃんの胸を貫いて…)



真姫「うそ、うそ…嘘よ、こんなのって…!?」


ズズズッ…


にこ「あぁぁああっ!!?」



ことり「痛い?痛いよね…ごめんね、にこちゃん」


真姫「いやぁぁああああっ!!?」
485: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:40:49.30 ID:O9MaY31C.net
真姫「やだっ!やめてっ!!これ以上やめてっ!!」ウルッ


真姫「にこちゃんが死んじゃう!やめて!やめてくださいっ!!」ガンガンッ!!


真姫「お願い…ですからぁ…っ!!」ズシャ…!



ことり「すぐ…終わるよ」


ガチャリッ…


ことり「…はい、おしまい」ズブッ


にこ「あっ…!」


にこ「げほっ…かはっ…!!」


にこ「ふざけんな…っ!くそっ!」



にこ(《笑顔の魔法》(チャーミング・ウィング)で……っ!?)ハッ!



ことり「…もう、出せないよ」
486: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:42:29.83 ID:O9MaY31C.net
ことり「にこちゃんの《奇跡の力》は、ことりが鍵をかけちゃいました♪」


にこ「は…?」


ことり「だからじっとしててよ。もうすぐ終わるから」


ことり「魔王復活の鍵も、そろそろ揃うから」



にこ「くそ…出なさい!どうしたの《笑顔の魔法》!?私に応えなさいっ!!」


ことり「だからさ…もう、諦めてよ」ズブッ


にこ「ガっは…っ!?」ゲホ…ッ


ズズズッ…!


ことり「次はどこに鍵かけちゃおっかな?…心臓とかでも、良いんだよ?」


にこ「っ!」ゾクッ



真姫「」プツン







「《やめろって言ってんでしょおおおおおおおッ!!!》」ヒィーン…






ガチャッ…
487: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:43:59.19 ID:O9MaY31C.net
 

スタスタスタ…


ことり「え…?」


真姫「…にこちゃんから、手を離しなさいよ…!」


ことり「え、え!?なんで!?どうして檻から出られたのっ!?」



真姫「……《シグナル受け止めて》」スタスタスタ…



ことり(…ことりには《加護》がある。近づいてきたところで、何も──)


ムナグラガシッ


ことり「えっ、えっ!!?」グィッ


真姫「《勝つのよ必ず》」ギロッ



ことり「あ…っ!?」ゾクッ


真姫「にこちゃんを離せって言ってんのよ、聴こえないの?」


ことり「あっ…あっ…!?」ビクビクッ



ことり(《指揮者》(リィーン・コンダクター)に目覚めた…?)
488: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:45:35.89 ID:O9MaY31C.net
ことり「ご、ごめんっ!」バッ


ドサッ…


にこ「うっ…」バタリ


真姫「それでいいのよ」ジロリッ


ことり「…苦しかったと思うけど、傷はつけてないから…っ」


ことり(…いや、違う。まだ片鱗。ただの片鱗だ…)

ことり(ことりの《加護の中の鳥》に干渉しただけ…『まだそれだけ』)

ことり(…ことりが詰んでることには変わりないけど…)



真姫「ことり王女の…いいえ、あなた達の目的は何?」


真姫「どうせあなたもA-RISEなんでしょう?」



ことり「…ことりはどっちつかずだよ」


ことり「A-RISEの側にいるけど…ことりはμ’sだよ」


真姫「ッ!!」グィッ!


ことり「うぐっ!?」


真姫「あなたがμ’s!?ふざけないでっ!!」ガシッ!


ことり「ひぅっ…!?」


 
489: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:48:43.06 ID:O9MaY31C.net
ことり「ひぅっ…!?」

真姫「にこちゃんに酷いことして!」


真姫「王国を裏切ってっ!!」


真姫「そんなあなたがμ’sだって!?どのツラ下げて言ってんのよっ!!」


ことり「こ、ことりは…っ!」ビクビクッ


真姫「……穂乃果と海未はあなたを助けに帝国に乗り込んだわ」


真姫「たった2人だけで。傷だらけになって帰って来たわ」


真姫「そうやって2人は大親友のあなたのために動いたのよっ!?」



ことり「…っ!」ウルッ



真姫「わかるっ!?あなたはそんな2人の気持ちを裏切ったの!!」


ことり「違うっ…」ツー…ポロポロッ


ことり「ことりは、裏切ってなんかないっ…!」グスグスッ



真姫「黙りなさいッ!裏切り者め!これ以上何も言うなッ!!」ギロッ

 
490: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:50:14.18 ID:O9MaY31C.net
ことり「…誰にも、わかってもらえない」


ことり「ごめんね…っ!」




ことり「…苦しいよ──ちゃん…っ」ボソリッ




真姫「…あなた、今、なんて…」



真姫「どうしてあなたが、『その人』の名前を──」




ことり「うわあああんっ!!あぁあああんっ!!」






英玲奈「まったく、世話が焼ける」ヒュッ!


ドンッ!


 
492: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:51:40.19 ID:O9MaY31C.net
真姫「な…あぅっ!?」ドサリッ…


真姫「あ、あ…」


あんじゅ「はぁーい♪」


あんじゅの腕に抱かれるにこ「……」



真姫「にこ、ちゃ…っ」ポー…ッ




「…」




真姫「あ、なた…っ!?」ハッ



真姫「やっぱり…信じるべきじゃ…なかった…!!」ギリィ!



??「…英玲奈」


英玲奈「」ヒュッ!


真姫「ぐっ!…」



真姫(だめ…もう、意識が…っ)



真姫(逃げなさい…穂乃果……っ!)バタッ……


……。
493: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:54:23.59 ID:O9MaY31C.net
英玲奈「…終わったか?」


「…えぇ」


ことり「ぐす…うぅっ…!」グスグス


あんじゅ「ことりちゃんは…だめね。もう…」



ことり「あんじゅ、ちゃっ…!戦える、ことりも戦えるよ…っ!」



「…」


あんじゅ「ここに残していきましょう」


英玲奈「…私も賛成だ。心を折られた者は、これより先に来るべきではない」


ことり「っ!」ビクッ


ことり「ごめん、ごめんね…っ!」ウルッ…



「良いのよ。あなたが謝ることじゃない」
494: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:55:22.98 ID:O9MaY31C.net
ドサリッ


凛「…」

花陽「…」

海未「…」

にこ「…」

真姫「…」




「…代わりにこの子たちのこと、よろしくね」




ことり「やだっ!ことり…ことりも、連れて…っ!」グシグシッ




「……二人とも、行くわよ」



英玲奈「……」



あんじゅ「…えぇ」








(全てを終わらせる。今度こそ、必ず)

 
495: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:57:29.40 ID:O9MaY31C.net
穂乃果&絵里サイド

ヒュゥッ…パキパキ…


絵里「ふっ!」バチィッ


穂乃果「きゃっ!」バチ!


絵里「…もう諦めなさい」バチバチ…


絵里「熱を出せないあなたなんて、私にとっては取るに足らない存在よ」


絵里「認めなさい。あなたの負けよ」



穂乃果「諦めろ…穂乃果の負け…か、ふふっ…」



絵里「…何が可笑しいの?」




穂乃果「負けるもんか」ゴォ…





穂乃果「絶対諦めない。言ったはずだよ?──」



穂乃果「──穂乃果は全てを焼き尽くすって」ゴォオオッ!!



 
496: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 10:59:03.94 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「はぁああああっ!!!!」ドォオオオッ!!


ゴゴゴッ…!!


絵里「な、なにっ!?」


絵里(本部が、揺れてるっ!?)



穂乃果「吸収できるものなら、してみてよ!!」


穂乃果「穂乃果の想いっ!」


穂乃果「穂乃果の情熱っ!」





穂乃果「私は──μ’sの『太陽』なんだっ!!」ゴォオッ!!





ドゴォオ!!ズズズッ!!


絵里「壁が…崩れて…っ!?」


 本部の大広間が瓦解していく。壁と天井が崩れ、空が顔を覗かせる。
 もはやここは、閉鎖空間ではなかった。


絵里(この子の熱に…建物が耐えられなかった…ッ!)ギリッ



穂乃果「こんなちっぽけな檻で、穂乃果の想いを──」


穂乃果「──閉じ込めておけるもんかッ!!」ゴォオオッ!!

 
497: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:00:20.94 ID:O9MaY31C.net
絵里「くっ…!」




穂乃果「さぁ、反撃だよっ!」ドヒャアッ!!


絵里「迎え撃つッ!!」バチバチッ!


ドガァッ!!


穂乃果絵里「「くっ!」」フラッ…

バチィッ!

絵里「…何なのよ、あなたはっ!」バキィッ!

ドヒャアッ!

穂乃果「穂乃果は穂乃果だっ!」ドゴッ!

バチィッ!

絵里「友達になろうとか言って!」ドガッ!

ドヒャアッ!

穂乃果「だって、なりたいんだもんっ!」バキィッ!
498: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:01:33.26 ID:O9MaY31C.net
バチィッ!


絵里「言ってることとやってることがめちゃくちゃなのよっ!」ドガッ!


穂乃果「優しい絵里ちゃんをもっと知りたいだけっ!」ドゴッ!


絵里「私のどこが優しいってのよ!?」バキッ!


穂乃果「優しいよ!じゃなきゃ、妹に全部隠したりしないっ!」ドガッ!


絵里「あれは私が臆病だっただけ!あの子に知ってほしくなかっただけっ!」ドガッ!



絵里「っ!」ハッ



絵里(私…今、何を言った…?)


穂乃果「違うよ!優しい絵里ちゃんは、亜里沙ちゃんに悲しい顔してほしくなかったんでしょ!?」バキッ!


絵里「知った風なことを言うなっ!!」バキィッ!



絵里(…ムカツク…っ!)
499: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:02:46.95 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「はあ…はあ…」ボロボロ…



絵里「く…はぁ…はぁ…」ボロボロ…






穂乃果絵里「「もう、これ以上…っ!!」」








絵里「私の心に入ってくるなぁッ!!」ヒュッ!


穂乃果「自分の心を隠すなぁッ!!」ヒュッ!





ドッゴォッ!!!!





絵里「…」フラッ…


穂乃果「…」フラッ…


ドサリッ…




穂乃果絵里「「…痛い」」バタッ
500: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:07:07.07 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「あの作戦はね」



穂乃果「絵里ちゃんが、亜里沙ちゃんのことをどれだけ大事に想っているのかに掛かってたんだ」



絵里「…え?」



穂乃果「で、それは大当たりだった」


穂乃果「確信したんだよ、真姫ちゃんは。絵里ちゃんはとっても優しい人なんだって」



絵里「な…っ!」

穂乃果「この優しい人なら、戦争を終わらせてくれるって」ニコッ


絵里「………!」


──
────
──────

希「へぇー。言うてもいいんかな?真姫ちゃんの『真意』」

──────
────
──



穂乃果「だから、こんなこともうやめようよ」



穂乃果「みんなで、笑っていられる世界を、作ろうよ」
501: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:08:37.29 ID:O9MaY31C.net
絵里「…敵を全て滅ぼせば、亜里沙が危険な目に合わないと思った」


絵里「私の家族が、安全に過ごせると思った」


絵里「だから、私は鬼になった。嗤いながら人を殺してきた」


絵里「何人殺したのかも覚えてない。本当に数えきれないくらい殺したわ…」




絵里「…ねぇ、いいの?」ウルッ



絵里「私、もう人を殺さなくてもいいの?」ツー…



絵里「私も、妹と笑い合っていいの?」ポロポロ…ッ




穂乃果「…絵里ちゃんの罪は消えないよ」

穂乃果「でも、それはお互い様なんだ」

穂乃果「穂乃果だって、人を殺した…」

穂乃果「海未ちゃんだって、真姫ちゃんだって、μ’sのみんなだって…」

穂乃果「これは戦争に参加した人みんなの罪なんだよ」
502: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:10:20.71 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「でも、誰も殺し合わなくて済む世界が作れるんだ」


穂乃果「もう、誰も悲しまない世界が作れるんだよ」


穂乃果「他にはない、絵里ちゃんの手で」



穂乃果「──それって、絶対すごいことだよね」ニコッ



絵里「穂、乃果…っ!」ウルッ…


絵里「…うん。すごいことねっ」ニコッ



スクッ


穂乃果「でしょでしょっ!?絵里ちゃんも、私達と一緒に行こうよ!」


穂乃果「魔王の復活なんてやめちゃおうよっ!」





絵里「……えぇ、そうね。それが良────」ドスッ


絵里「」バタ…

 
503: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 11:13:06.44 ID:O9MaY31C.net
 

「余計なこと言わないでよ、高坂さん」






穂乃果「え…」






「せっかく魔王復活が目前まで迫ってるのに」ニコッ







穂乃果「え、え…?」





「はー!長かったー!これで遂に、私の悲願が叶うのよっ!!」





穂乃果「ど、どうして…何、言ってるの…?」ヒキッ


「何って…『私』の目的の話よ。当然でしょ?」


穂乃果「何言ってるのかわかんない…」ボーゼン


穂乃果「わからないよ…」


穂乃果「ツバサ師匠」









ツバサ「………ふふっ」
 
506: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:04:59.96 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「…嘘、だよね?師匠が魔王を復活させるって…」


あんじゅ「本当よー?」


穂乃果「っ」ビクッ



英玲奈「ちゃんとした自己紹介をしてやったらどうだ、ツバサ?」


ツバサ「それもそうね」クスッ



穂乃果「っ!! やだっ!やだよっ!聴きたくないっ!!」



ツバサ「しっかりと聴きなさい」


穂乃果「っ!」ウルッ



ツバサ「私は帝国軍アイドル遊撃隊A-RISEの将軍、綺羅ツバサ」


ツバサ「そして…『0人目』のアイドルよ」
507: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:08:23.20 ID:O9MaY31C.net
少し前

希サイド

ザッ!!


ツバサ「あら、来るのが少し遅かったかしら」


希「…ホンマ、遅すぎやで」


ツバサ「えぇー…すごいハデにやられてるじゃない。貴方らしくもない」


希「何考えてるんや、穂乃果ちゃんあんなに強くしてもうて…」


ツバサ「嘘憑きなさいよ。貴方の本気には敵わないはずよ?」


希「ところがー。ウチは本気だったんやで。全身全霊だったんや」


希「でも負けちゃった。侮ったつもりは、なかったんやけどね」


ツバサ「ふーん…じゃあ悪いことしちゃったわね」


ツバサ「一人で立てる?」手スッ


希「大丈夫、平気や」スック


ツバサ「そ。じゃ、早く行きましょ?」


ツバサ「残りの『鍵』を回収しに──」


ドシューンッ!!


 ツバサが言い終わるより速く、希が放った光条が、彼女の頬を掠った。






希「…貫け《塔》(バベル)」


ツバサ「…ついにやっちゃったわね」フゥ…
508: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:09:41.22 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「ここまでシナリオ通りに事を進めてくれたのは、本当に感謝してる」


ツバサ「あなたがいなければ、きっとここまで来れなかったもの」


希「…」ジロリ


ツバサ「…だから、多少のことには目を瞑ってたのよ」


ツバサ「私の与り知らぬところで、プランに無いことを何かコソコソ進めていたのも黙ってたし」


ツバサ「高坂さんを『やりすきじゃない?』ってくらい痛め付けてたことについても追及しなかった」


希「へぇ、気付いてたんやね。飼い主は犬の気持ちなんてわからないとばかり思ってたワン?」ニヤ



ツバサ「……ここで大事なのはね。せっかく私が曖昧に終わらせてあげようかなー?って思ってた事を──」






ツバサ「──蒸し返したことなのよ、東條さん」ギロリ






希(相変わらずおっかな過ぎるやん…ツバサちゃんの眼光…)タハハ
509: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:11:06.31 ID:O9MaY31C.net
希「…ウチだってね、自由になりたかったんよ」


希「μ’sに、なりたかったんよ」


ツバサ「……」



希「でも、これはウチの選択やから、今更どうしようとも思わん」


希「けどな」


希「仮面を被り続けてた『私』を」


希「『友達』と呼んでくれた子がいるんだ」



希「そんなの、もう、あれだよね」


ツバサ「……」




希「守ってあげたくなるに決まってるよね」ギロリ
510: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:12:25.71 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「…それで?」


希「羨ましい?羨ましいやろぉー」ニヤニヤ


希「でもあげへん」




希「だって──」



希「──穂乃果ちゃんはウチの友達やからね♪」フフン





ツバサ「…いいわ」


ツバサ「けど、もうあまり時間がないのよ」


ツバサ「だから本気で潰すわ」


ツバサ「μ’sの『月光』」ギロリッ




希(これでええんや。後の事は全部…!)












希「ウチに、任しときぃいいいいッ!!!!!」ゴォ…ッ!!
511: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:17:16.78 ID:O9MaY31C.net
現在

ツバサ「ま、多少のトラブルはあったけど…なんとか計画通りよ」

穂乃果「そんな…っ!」ゾクッ

ツバサ「…本当に、私がただの気まぐれで貴方を守ったと思った?」

ツバサ「戦い方を教えたと思った?」

ツバサ「そんなわけないじゃない」クスッ


穂乃果「…裏切ったんだ、穂乃果のこと…っ!」

穂乃果「優しくしてくれたのも、全部嘘だったんだ…っ!!」ギリッ

ツバサ「フフフ。残念だったわね。これで、あなたの味方はもう誰もいないわ」


穂乃果「誰も…?みんなは!?みんなに何かしたの!!?」キッ!


ツバサ「えぇ──」





ツバサ「──貴方を除いたμ’sは全員…私が食べちゃった♪」





穂乃果「──」サー…ッ


 その言葉を聞いた穂乃果は、あまりの絶望に膝から崩れ落ちた。
512: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:27:49.42 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果(穂乃果が…ツバサ師匠に手紙を出したから…)

 穂乃果の考えた作戦…その切り札。それが綺羅ツバサ。
 μ’sの勝利を確実なものにする為に、ツバサをここへ呼んだ。

穂乃果「私が…私のせいで…っ!!」グスッ




ツバサ「ずっとこの瞬間を待っていたのよ」


ツバサ「私はアイドル最強とはいえ、μ’s全員と戦うのは正直キツイわ」


ツバサ「だからまず、あなた達を二つに分けた。…東條さんと、絢瀬さんは帝国にいたから、それほど苦でも無かったわ」


ツバサ「後は南さんをこちら側に引き込み、王国のアイドルにとっての『エサ』を作り上げる」


ツバサ「そして…お互いに戦わせて弱らせ…私がμ’sの持つ『鍵』を盗む」


ツバサ「そうして残された鍵は…あと一つだけ…」



穂乃果「っ」ゾクッ…!

穂乃果(逃げ、なきゃ)

穂乃果(私に残された最後の抵抗…逃げなきゃ…っ!!)

穂乃果(穂乃果の持ってる『鍵』が何かわからないけど…逃げなきゃ…っ)



ツバサ「──ひょっとして、逃げなきゃーとか、考えてる?」
513: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:29:19.12 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「っ!!」ビクッ


英玲奈「ツバサ、準備が出来たぞ」


絵里の首「」タラー…


ツバサ「えぇ、ありがとう英玲奈」スタスタ…


穂乃果「…絵里ちゃんに、何をしてるの?」


ツバサ「どうもしないわ」


ツバサ「ただ…封印の『鍵』をもらうだけ」


穂乃果「鍵…?最後の鍵って、穂乃果じゃ…っ!?」


ツバサ「あら、東條さんに聞かなかったの?」


ツバサ「残されたのは6人分の『鍵』だって」



穂乃果「だから…それが、私達μ’s…」



ツバサ「もうあなたからはもらったわよ?」ニコリ


穂乃果「はっ…?」
514: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:30:33.48 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「園田さん」

ツバサ「西木野さん」

ツバサ「小泉さん」

ツバサ「星空さん」

ツバサ「矢澤さん」


ツバサ「そして、最後の1人は──」



ツバサ「──絢瀬さん」ニヤリ



穂乃果「なん…っ!!?」


ツバサ「絢瀬さんは何も知らないの。ただ帝国の為に戦っていただけ。正確には、妹の為かしら」


ツバサ「しかも、《蒼雷の閃光》(ビビット・エトワール)を持つ者。本質は稲妻…自然現象そのもの。はっきり言って東條さん並みに強いわ」


ツバサ「私があなたに課した役割は、絢瀬さんの無力化」


ツバサ「そしてあなたは、それを見事に成し遂げてくれたわ」


ツバサ「感謝してる♪」ニコッ



穂乃果「そんな…っ」
515: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:32:31.02 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「そろそろ気になるわよね。『鍵』の正体」


ツバサ「《加護の中の鳥》(チェーンラバーズ)に捧げた鍵の正体…それはね」




ツバサ「あなた達μ’sの末裔9人全員の──」




ツバサ「──『血』よ」アーン




穂乃果(あの、時…っ!)ハッ!


──
────
────────

ツバサ『──おいしっ♪』ペロッ

────────
────
──



穂乃果(穂乃果の傷口を舐めたのは…『鍵』を取る為…っ!?)



カプッ



絵里「…っ」ビクッ



ツバサ「」ズズッ…

 
516: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:34:24.29 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「──やった…」


ツバサ「やったわ…っ!」グッ


ツバサ「ようやく揃った!揃ったのよっ!!あははっ!!」



穂乃果「ツバサ、さん…っ!」ゴクリッ



ゴォオオアアアアアアッ!!!!



ツバサ「さぁっ!!目覚めなさい、魔王っ!!」


ツバサ「『私の身に眠る』魔王よっ!!」


ツバサ「姿を見せよっ!顕現せよッ!!」


英玲奈「…ようやく、ここまで来たな」


あんじゅ「…そうね」




ツバサ「私の声に応え!!長きに渡る眠りから目覚めよッ!!!!」



バァアアアアアッ!!!



穂乃果「きゃっ…!!うわぁっ!」ズザァアッ!


穂乃果「う……」ドサリ…







「──その声、応じたぞ」
517: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:35:59.37 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「…っ!」ハァハァ…



ゴァア……



ツバサ「」ニヤリ


英玲奈(これが…魔王…っ!)ゴクリッ

あんじゅ(とんでもない魔力を感じるわ…)ゴクリッ



ツバサ「待っていたわ、あなたをね」


魔王「久方ぶりだな、綺羅ツバサ。何百年ぶりだ?」


ツバサ「ざっと800年ってところかしらね…」


魔王「そうか。復活に随分と時をかけてしまったな」


ツバサ「待たせて申し訳なかったわ。ごめんね?」


魔王「ククク、かつて勇者たちは無謀にも俺に挑み、そして敗北した」


魔王「苦肉の策として…南コトリの封印の力を施し…」


魔王「俺を封印した…」



魔王「随分と滑稽だったと思わないか?綺羅ツバサよ」クク…
518: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:38:10.70 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「…そうね、確かに、その通りだわ」



ツバサ「身の程を知らなかった、愚かなアイドル…」



ツバサ「だから私はね──」







ツバサ「──800年前の自分の『ツケ』を清算しに来たのよ」







ツバサ「もう、私は『最弱』じゃない」



ツバサ「だから『殺せる』。完全に息の根を止めてみせる」

 
519: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 17:40:41.60 ID:4r5CsnjL.net
魔王「ククク…フハハハハッ!!」



魔王「優木の末裔!統堂の末裔!そして綺羅ツバサ!」



魔王「よりにもよってアイドル『最弱の3人』が?」



魔王「俺に挑むだと?酷く愉快だ!クハハハハッ!!」




ツバサ「…これはA-RISEの『個人的な戦い』(プライベートウォーズ)」


ツバサ「μ’sの9人を巻き込むわけにはいかない…今度は私達の番なの」


ツバサ「さぁ、始めましょう」


ツバサ「800年のハーフタイムはもうおしまい」




ツバサ「今度こそ必ず倒す、行くわよッ!!」



魔王「──来い」ニヤリ
522: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:00:27.28 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「あんじゅっ!!」

あんじゅ「任せてっ!《観客》(オーディエンス)!」

ズズッ!!

黒い人間ズ「「「」」」ゴゴ…

魔王「優木アンジュの傀儡か」

黒い人間ズ「「」」ダッ!!

ガキンッ!

魔王「目障りだ、消えろ」ドッ─

バァアアアンッ!!

あんじゅ「くっ…!2000の兵隊が一撃で全滅…っ!?」

魔王「今度はこちらからだ」ドシューンッ!!

ブシュッ!

あんじゅ「きゃっ!」ドサッ
523: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:01:30.86 ID:O9MaY31C.net
スッ…

ズバァッ!!

魔王「…?」キンッ

英玲奈「一撃では無傷か。ならば…!」チキッ…


ザンザンザンッ!!


魔王「ほう、空間を切断しているのか!統堂エレナ!」キンッカキンッ!


魔王「お前はなかなかやるようになった!褒めてやっても良い」


英玲奈「そいつは光栄だ」ダッ!


チキッ…


スッ!


バキャッ!!

英玲奈の刀「」パラパラ…



英玲奈「クソ…」



魔王「…惜しいな、貴様には人の作った武器しかないのが本当に残念だ」パッ…


ドッ!!


英玲奈「ぐっ!?」ズザァァアッ!!


魔王「そして、予知できても守る術がなければ防げまい」ククッ
524: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:04:08.06 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「はァァアアアッ!!」ドガァッ!!


バキィッ!!


魔王「ほうッ!」


シュッ!ドッ!ガァッ!!



魔王「無限の成長が可能な強靭な魂…!《立ち上がる魂》(アライズ)!ここまで練り上げたか!」



ツバサ「私が!あんたを倒す為に準備した膨大な時間だっ!!」ガッ!

パシッ…

ツバサ「…!?」

魔王「だが…800年では足りなかったな」ドガッ!

ツバサ「うぅっ!!?」

ズザァ…

ツバサ「くっ!?まだまだっ!!」ダッ!


 
525: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:05:04.13 ID:O9MaY31C.net
??

「──イタタ…大人げないなぁもうっ!おもっくそ本気やん!あほんだらー!」


「まぁ、ちょっとはスッキリしたから良しとするで!」ツヤツヤ


「そんでもって今…敗色は濃厚…みたいやね」


「相手は世界を滅ぼしかけた魔王」


「たった3人じゃ勝てっこないんや」


「『11人』でも勝てなかったんやから」


「だから、ウチは種を蒔いてたんやで」


「勝機ってのは、こうやって作るもんなんやで」





希「ツバサちゃん」ニコッ
526: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:05:57.73 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「ツ…バサ……」バタン…


英玲奈「ここまでか…すまない」バタン…


ツバサ「はぁ…はぁ……」フラフラ…




魔王「諦めろ」




ツバサ「…まだ、まだよ。私は、倒れてなんか…っ!」


魔王「…もう、良い。貴様に興味が失せた」


魔王「深淵に飲まれよ」


魔王「世界と共に」ズァァァ…ッ


ツバサ「!?」



バァアアッ!!
527: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:06:44.47 ID:O9MaY31C.net
 魔王の身体から黒い煙が現れた。それはA-RISEの本部を包み込み、あっという間に空を漆黒に変えた。同時に、帝国を、王国を…大陸全てが黒い煙に覆われた。


ツバサ「まだ…私は、負けて…っ!」ズズッ…


ツバサの身体が闇に飲まれていく。身体は漆黒に埋まり、残ったのは頭と右手だけだった。その右手を魔王に向かって精いっぱい伸ばすが、彼は憐れむ目で彼女を見るだけだった。



魔王「さらばだ、綺羅ツバサ」




ツバサ「ちく…しょ、う…っ!!」




 この日、世界の全てが漆黒に染まった。
528: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:07:48.80 ID:O9MaY31C.net
王国

ズズズ…

親鳥「この漆黒…もう、自分の手を見る事すら、やっとという状況ね」


親鳥「つまりそういうことね。負けたのは、綺羅さん…」


親鳥「私とことりは全面的に協力した。あなたの指示通りにアイドル達を動かした」


親鳥「でもね?指示通り動いてるだけな人を、大人とは言わないのよ」


親鳥「ここから先は……私の子たちの出番よ。帰ってきたら、私の事を好きなだけ恨んでいい」


親鳥「だからもう少しだけ付き合ってください」






親鳥「今こそ世界を救うのです──」


親鳥「──μ’sの皆さん」ニコッ


シュン…

 
529: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:14:11.57 ID:O9MaY31C.net
??

海未「ここは、どこでしょうか…」ボー…


シクシク…


凛「っ!海未ちゃんが目を覚ましたにゃ!」


にこ「…随分遅いお目覚めじゃない」パァッ…


クライチカァ…


海未「ここは…?城内は、こんなに暗かったでしょうか…?」


花陽「…わかりません。にこちゃんの輝く羽根でギリギリここだけが見えてますけど…」


クライノハイヤァ…


凛「《空間掌握》で行けるところまで行ったんだけど、どこまで行っても真っ暗なんだよ」
530: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:15:01.83 ID:O9MaY31C.net
凛「それに、にこちゃんから離れたら『二度とここに帰って来られそうになかった』から…」


海未「それは、不気味ですね…。あっ!」ハッ!


海未「そんなことよりA-RISEは!?魔王はどうなったのです!?」


ウゥ…ロウソクガホシイチカァ…


海未「私は統堂英玲奈を倒した所で、何者かに襲撃を…って」


海未「うるさんですよさっきからっ!!誰ですかっ!!?」クワッ




絵里「ひゃっ!!」ビックゥ!!




海未「…はい?」
531: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:16:02.67 ID:O9MaY31C.net
海未「えぇ…はっ!?絢瀬大佐!!?」


絵里「暗いのはイヤ…怖い、怖いちかぁ…っ」グスグスッ


花陽「よ、よしよし…絵里ちゃん、大丈夫だよ?」ナデナデ


絵里「うぅぅ…えりちか、おうちに帰るぅ…」シクシク



海未「……何がどうなっているというのですか…?」



凛「ははは…」


にこ「…知らないわよ。向こうで泣いてたから連れて来ただけ」


海未「意味が分かりません…私はこんなのに負けたのでしょうか…」ガックシ





真姫「──全ての真相はアレが握っているはずよ」ユビサシ
532: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:17:08.27 ID:O9MaY31C.net
海未「はい?……っ!?」




ことり「…海未ちゃん」




海未「ことり!?」


ことり「久しぶりだね」


海未「無事だったのですね…安心しました」ホッ



真姫「騙されないで。そいつは敵よ」


ことり「っ!」ビクッ


海未「真姫っ!?貴方は何を言っているのですか!?」


にこ「…悪いけど、事実よ。私と真姫ちゃんは、その子に襲われたんだもの」


海未「嘘ですっ!!ことりがそんなこと、するはずがありません!…ですよね、ことり…」


ことり「……ごめん、ごめんね、海未ちゃん。二人の言っていることは、本当だよ…っ」
533: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:18:07.72 ID:O9MaY31C.net
海未「そんな…何故ですっ!?」



ことり「…言えない。ごめんね…?」



真姫「もう、殺しましょう。あっちで泣いてる絢瀬大佐も」


海未「なっ…!?」


真姫「私達は、明らかに危険の中にいるわ」


真姫「不安定要素は一つでも取り除くべきよ」





花陽「──不安定要素…それは必ずしも敵と言えるでしょうか?」





真姫「花陽?」


花陽「花陽の《風音結界》で辺りを調査しました」


花陽「『何も無い』んです。私達がいるここ以外には、何もかもが無くなっています」


凛「…うん。そもそも、ここはA-RISEの城内だよ。凛がちょっと瞬間移動したら、すぐ壁にぶつかるはずなんだにゃ」
534: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:19:34.83 ID:O9MaY31C.net
海未「文字通り、全てが無くなってしまった?」


花陽「そうなの」


花陽「でも、それだとおかしくないですか?」


にこ「?」

真姫「一体何がおかしいって…」


花陽「──何故、花陽達は存在しているのでしょう?」


にこ「あっ…」


花陽「何もかもが無くなってしまった」


花陽「全ての人が消えてしまった」


花陽「ではなんで都合よく、私達だけが残ったのでしょう?」



真姫「…そんなの、私たちがアイドルだからじゃないの?」



花陽「それですよ真姫ちゃんっ!これは紛れもなくアイドルの力が関わっている。ならばっ!」ビシッ!






花陽「誰かが──『花陽達を《奇跡の力》で守っている』」






花陽「…そうやって考えるべきじゃないかな?」ニコッ
535: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:20:39.37 ID:O9MaY31C.net
真姫「…待ちなさいよ。私達に、そんな芸当が出来るアイドルなんて…」


花陽「そうです。私達には出来ない。だけど…」


花陽「2人のアイドルを圧倒出来るほど、強大な《奇跡の力》なら…」


にこ「それって…」


真姫「なっ!?」


花陽「魔王を封印することが出来るほど、強大な《奇跡の力》ならば、或いは」


花陽「守れるんじゃないですか?──」




花陽「──ことり王女」バァーン!!




ことり「……」


真姫「…私達を得体の知れない力から守っているのは、あなたなの?」


ことり「全部、バレちゃったね…」エヘヘ


海未「…ことり。話してください。何か、理由があるんですよね?」


ことり「ごめん…ね…っ」フラッ…


凛「へっ?」


バタン…
536: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:22:10.66 ID:O9MaY31C.net
にこまき「「!?」」

海未「なっ!?ことりっ!!」タッタッタ!

ガシッ!

海未「どうしたのです!?しっかりしてくださいっ!!」

ことり「はぁ…はぁ……っ!」



「──魔力の使い過ぎによる、体力の枯渇…やね」



海未「誰です!!?」バッ!


真姫「あ、あんたは…」


絵里「…希…?」グスグス…


希「東條希、9人目のアイドルや。ま、今はそんなことどうでも良くて…」


絵里「希ーっ!!」バッ


ギュッ!


絵里「怖かった…怖かったちかぁ…っ」グスグス


希「よしよし。えりちは暗いところ苦手やもんね?」




海未「…夜に襲撃仕掛ければ、簡単に勝てたんじゃないですか?」ガックシ


真姫「奇遇ね。私もそう考えてたところ…」ガックシ
537: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:23:43.67 ID:O9MaY31C.net
希「さ、えりち。今から大事な話するから、ちょっと黙ってような?」


絵里「うん…えりちか、お利口にする…っ」ギュッ


凛(まるで母親だにゃ)




希「…もうええんや、ことりちゃん。休んでも、誰も怒らないよ」


ことり「ダメ…ことりの《加護》が無きゃ…みんな、闇に飲まれていなくなっちゃう…っ!」


真姫「もうっ!!意味わかんないっ!!どういうことなの!?全部説明しなさいよ!!」


絵里「っ!」ビックゥ



希「まぁまぁ、そう怒らんといて。えりちも怖がっとるし…」ハハ…ッ


にこ「じゃあまず、今花陽が言ったことは本当なのか、そこから教えなさい」


にこ「ことり王女は敵なの?味方なの!?」グッ
538: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:24:44.03 ID:O9MaY31C.net
希「《加護の中の鳥》…これは本来、相手を閉じ込める《奇跡の力》やない。何かを守るための力なんや」


希「それでもって、魔王の《深淵》からウチら全員を守ってくれてるんよ」


花陽「魔王っ!?」


希「うん。みんな、薄々気づいてたんやろ?魔王は復活してしまったって」


海未「…そ、それは…」


希「ことりちゃんがおらんかったら、今頃ウチらは《深淵》に完全に飲み込まれて自分を認識できなくなってる」



ことり「はぁ…はぁ…」


海未「ことり…」


凛「じゃあ、かよちんの言うとおり…ことりちゃんは、凛達のことを守ってくれてたんだね」


にこ「…ことり王女についてはわかったわ。じゃあ、次はあんた達の事を教えなさいよ」


にこ「A-RISEって何?何が目的なのよ?」
 
539: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:26:08.14 ID:O9MaY31C.net
希「A-RISEは元々ツバサちゃんが、自分の目的を果たす為に作った帝国軍アイドル遊撃隊の事や」


希「その目的はたったの一つ。自分自身の力で魔王を倒すことや」


海未「…せっかく復活させた魔王を、倒す?」


希「ウチとことりちゃんは、それに協力していたんや」


希「でも、ウチの目的はツバサちゃんとはちょっとだけ違う」


凛「どういうことかにゃ?」


希「ツバサちゃんの目的は、A-RISEだけで魔王を倒すことや」


希「もう一回言うで。『μ’s抜きで魔王を倒そうとしてる』んや」


希「そんな美味しい役目…たった3人だけで担うなんて、ズルイと思わん?」ニヤリ


真姫「つまり…あなた達の目的は…」



希「」ニヤリ


希「映せ!《正義》(ジャスティス)!!」パァッ!

花陽「これは…?」


希「魔王と穂乃果ちゃんのライブ映像や」
541: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:27:05.61 ID:O9MaY31C.net
海未「!?」


真姫「穂乃果は、魔王の元にいるの!?」


凛「そんな…すぐ行かなきゃっ!」


希「まぁ、ちょい待ち」



希「せっかくμ’sの太陽が宣戦を布告してくれてるんや」



希「最高のタイミングで、横合いから思い切り殴りつけてやろう!」


希「μ’sとA-RISE。12人揃って《人々を照らす偶像》(アイドル)なんや!」



希「明けない夜なんかない」



希「夜明けは必ず訪れるってこと──」



希「──教えてもらおうや」ニヤリ
542: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:29:34.87 ID:O9MaY31C.net
魔王サイド

魔王「…良い静寂だ」


スタ…スタ…スタ…


魔王「貴様の足音さえなければな。そうは思わないか?」


魔王「…高坂ホノカよ」


ポーッ…


穂乃果「……」


魔王「この闇の中で、よくぞここまで来た…だが、儚い灯りだな」


穂乃果「…返して。みんなを、返してよぉ…っ!」


魔王「不可能だ。人間は、お前を除いて一人残らず闇に飲まれた」


魔王「完全な漆黒だ…自分が今上を向いているのか、下を向いているのか、立っているのかすらわからんだろう」


穂乃果「もうやめてよ…みんなに会いたいよ…っ!」






魔王「もうお前には誰もいない。弱き者よ…汝の名は女なり」
543: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:30:43.30 ID:O9MaY31C.net
魔王「まるで同じだ、800年前と。初代勇者共とまるで何も変わっておらん」



魔王「高坂ホノカ」

魔王「園田ウミ」

魔王「南コトリ」

魔王「西木野マキ」

魔王「小泉ハナヨ」

魔王「星空リン」

魔王「矢澤ニコ」

魔王「東條ノゾミ」

魔王「絢瀬エリ」

魔王「優木アンジュ」

魔王「統堂エレナ」


魔王「そして、綺羅ツバサ」




魔王「12人揃って俺に挑んだが、完膚なきまでに叩きのめしてやった」
544: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:33:16.55 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「みんな…同じ名前…?」



魔王「お前たちは『偶然』同じ名だ。だから《奇跡の力》に目覚めた」



魔王「だが、綺羅ツバサだけはオリジナルだ。──アイツは、初代アイドルのメンバーなのだ」



穂乃果「嘘…ツバサさんが…っ!?」


魔王「あの女は最弱のアイドルだったが…俺の魂を封印できるほどの、強大な魂と器を持っている。それが《立ち上がる魂》(アライズ)」


魔王「そうして俺を体内に宿したお蔭で、アイツは不老不死になったのだ」ククッ


穂乃果「死ねない身体…っ!?」
545: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:34:17.96 ID:O9MaY31C.net
穂乃果(ツバサさんは…ずっと1人っきりで生きてきたの…?)


穂乃果(例え友達が出来ても…みんなを見送りながら、永遠に生きてきたの…?)



穂乃果「そんな、そんなことって!!…酷過ぎるよ…。全部、あなたのせいじゃ──!」グッ!





魔王「──勘違いをするな」ククッ


魔王「綺羅ツバサの身体に俺を封印したのはμ’sだろう?」



穂乃果「え…」ドキッ
546: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:35:04.32 ID:O9MaY31C.net
魔王「当然だろう?連中は勝てないと悟るや……《加護の中の鳥》を使い、9人の魂を『鍵』として、綺羅ツバサの身体へ封印した」



魔王「たった一人に……敵を体内に宿し、永遠の時を生き続けるという地獄を与えたのだ」



穂乃果「」ガクゼン




魔王「果たして酷いのは俺か?それともμ’sか?答えてみせろよ高坂ホノカ」ニヤッ




穂乃果「そ、れ…は……っ!」グスッ

 
547: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:37:38.87 ID:4r5CsnjL.net
??

ツバサ(私にとって、この時代は絶好のチャンスだった)


ツバサ(女神が、《奇跡の力》を与えたのは初代アイドルの名を持つ者たち12人)


ツバサ(逆に言えば…『初代アイドルと同じ名を持つ12人が、一つの時代に揃えば』…)


ツバサ(《奇跡の力》に目覚めることが出来た…そんな事、何千年経とうがあるはずないのにね)



ツバサ(でも、揃った。揃ってしまった。しかも、たったの800年で)



ツバサ(そして…《加護の中の鳥》に設けられた鍵は…《奇跡の力》を持ったμ’sの魂…あるいはその血)


ツバサ(私が魔王と戦えるチャンス…この機を逃せば永遠に来ないと思った)


ツバサ(まさにこの時代は…私にとって『奇跡』だったってわけ)

 
548: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:39:47.13 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ(それでも…敵わなかった。また、勝てなかった…)




ホノカ『本当にごめんね…ツバサちゃん』




ツバサ(…懐かしい夢ね…)


ホノカ『私達は余りにも無力だった』


ツバサ(違う…無力だったのは私。何も出来なかったのは、私)


ホノカ『全てを貴方に背負わせる事…私達μ’sには、それしかできない』


ツバサ(それで良いんです。だから、笑顔でいてくださいよ)


ホノカ『本当にごめんね』ツー…ポロポロ…


ツバサ「…行かなきゃ。ホノカさんが泣いてる」


ツバサ「儚い光が、揺れている…」




「本当に……ごめんね…」




ツバサ「っ!!」グッ!
549: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:40:51.04 ID:4r5CsnjL.net
 
「うおォォおおおッ!!」



ズァッ!!



魔王「ククク…驚いたぞ」


シュタ…!


ツバサ「はぁ…はぁ…っ!!」


穂乃果「ごめんなさい…ツバサさん…っ!」グスッポロポロ…


ツバサ「高坂さんが謝ることじゃないわっ!だから泣かないで」



魔王「クハハ…人とは実に面白い。複雑怪奇、酷く愉快だ」




ツバサ「余計なことをベラベラと…っ!本当にイヤなヤツね、アンタ!」ギロッ


魔王「事実であろう?だから俺の封印を解いたのだろう?」


魔王「もう永遠の時を刻みたくないから、呪縛から逃れたいから俺を顕現させたのであろう?」


ツバサ「…そんなわけないでしょう、ふざけるのも大概にしなさい」
550: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:43:43.46 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「800年前、その選択をしたのは私よ」


ツバサ「μ’sは命を賭して私に封印を施した」


ツバサ「感謝こそすれど……恨んでなんかいないわっ!」


穂乃果「ツバサさん…っ」グスッ



ツバサ「…何度も言っているでしょう。あなた達のせいじゃないわ」


穂乃果「だって…ツバサさんはμ’sのせいでっ!」ツー…ッ









ツバサ「──それ以上あの人たちの事を悪く言ったら、いくら貴方でも許さないわ」ギロッ
551: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:45:21.61 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「…っ」ポロポロ…



ツバサ「…全ての戦いが終わって戻った私は…ただ驚いたわ」



ツバサ「だって魔王討伐の手柄が、全部『私の物になっている』んですもの」


魔王「結構なことではないか」ククッ




ツバサ「『冗談じゃない』!!」


ツバサ「私は『何もしてない』!命を『賭けて』人類を救ったのはμ’sよ!!」


魔王「……守られているだけだったな、お前は。ただ戦いを静観していただけだった」

魔王「その場にいただけ……ただそれだけだ」


ツバサ「そうよっ!!」
552: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:46:24.59 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「私はアンタに対して余りにも無力だった。だからμ’sが『死ぬ羽目』になった!!」


ツバサ「全部私が悪いのに……っ!あの人たちは申し訳なさそうに私に謝罪したっ!」ウルッ


穂乃果「うっ…うっ…!」グスッ


ツバサ「だからツケの清算をしに来た…っ!私の大好きだったあの人達に顔向けする為に…っ!!」



魔王「──そして、失敗した、か」



ツバサ「…うっさいわね。まだ私は負けたと認めてないのよ」


ツバサ「だから続きをしましょう?今度こそ──」



穂乃果「──もうやめてよっ!!」ギュッ


ツバサ「…離しなさい」
553: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:47:33.97 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「どうしてそうやって全部一人で背負いこむのっ!?」グスッ


穂乃果「初代μ’sの人達が、それを望んだのっ!?」ポロポロッ…


穂乃果「命を賭してμ’sのみんなが託したのは…ツバサさんと…この世界の未来だよっ!」


ツバサ「っ!」


ツバサ「……わかってるわよっ!!そんなことっ!」


ツバサ「でも、しょうがないじゃない…!もうあの人達は居ない!」



ツバサ「私の大好きだったっ!μ’sはもうここに──!」





穂乃果「──それが、ツバサさんの願いなんだね?」
554: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:48:28.89 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「…は?」キョトン



穂乃果「確かにみんな遅れてるね。朝が来ないから、まだみんな寝てるのかな」


ツバサ「高坂…さん…?」



穂乃果「起こさないと、いけないよね」ニコッ



魔王「…何をするつもりだ、高坂の末裔よ」




穂乃果「あなたのせいで光が無くなっちゃった」



穂乃果「世界から太陽が消えちゃった」



穂乃果「光が無いから、みんな寝坊しちゃってるんだ」


魔王「貴様…まさか…っ!」


 
556: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:50:19.34 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「この世界に太陽がないんなら──」



穂乃果「皆を照らす光が無いんなら──」





穂乃果「──穂乃果が『太陽』に成るしかないんだよ」





パァァアアッ!!!



ツバサ「こ、これは…っ!?」ハッ!


魔王「この…光は…っ!?」ゴクリッ


ツバサ(ホノカさんの…光…いいえ、それよりも…っ!)

魔王(『あの女』の輝きよりも…っ!?)
558: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:53:21.92 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「気付いてッ!!」パァアアッ!!



穂乃果「みんなの力が必要なんだっ!」パァァアアッ!!!



穂乃果「穂乃果一人じゃ何にもできないから!」



穂乃果「だから私は……みんなを照らす、《道標》(ヒカリ)に成るからっ!!」


 原初、太陽は神だった。


 地平線から姿を現す光を、恐れ戦き、崇拝した。


 人々は祈りを捧げ、暗闇を打ち払う光に感謝した。


 まるで永遠に燃え続ける火。それは全ての始まり。それは《奇跡の力》。



穂乃果「──《皆で叶える物語》(ミューズ)」パァッ!!




 ──その力の本質は『無限の光』。



 
559: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:57:52.41 ID:4r5CsnjL.net
ツバサ「…っ!」ハッ


ツバサ(嘘…でしょ…っ!?)



海未「まったく…いつも寝坊するのは穂乃果でしょう?」ニコッ


穂乃果「海未ちゃんっ!!」パァッ


真姫「しっかりと見えたわ。暗闇でなお輝く貴方が」ニコッ


穂乃果「真姫ちゃんっ!」



魔王「馬鹿なッ!?何故だ!!貴様らは闇に飲まれたはずだ…っ!」



凛「こんだけ眩しいんだもん、そりゃあ目も覚めるにゃー」


花陽「美味しいお米が育ちそうですっ!」



穂乃果「凛ちゃん!花陽ちゃんっ!」パァッ!



にこ「にっこにっこにー♪笑顔届けるやざ──」


穂乃果「にこちゃんっ!!」パァッ


にこ「ちょっと!?最後まで言わせなさいよっ!」プンプン
560: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 18:59:23.83 ID:4r5CsnjL.net
 

「奥の手ってのは、最後まで取っておくもんやん?」



穂乃果「あぁ…っ!」ハッ



「これが穂乃果の光…私にとっての救いの光…!」


穂乃果「希ちゃん!絵里ちゃんっ!!」パァッ!



希「スピリチュアルやね♪」


絵里「ハラショーよ穂乃果っ!!」

 
561: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 19:00:50.71 ID:4r5CsnjL.net
海未「おや、一人足りませんね」

真姫「…だ、そうよ。ほら、いつまで私の後ろに隠れてんのよっ!」グィッ

「ひぅっ!」


穂乃果「あ、あぁ…っ!!」


「ひ、久しぶり…穂乃果ちゃん…っ」



穂乃果「ことりちゃんっ!」パァッ



ことり「…」


穂乃果「無事だったんだねっ!?」


ことり「うんっ…」ウルッ

穂乃果「また、会えたね…っ!」ウルッ

ことり「うんっ…」ニコッ




穂乃果「うわぁぁんっ!!会いたかったよぉ!ことりちゃんっ!!」ギュッ


ことり「ことりも…ことりも…っ!寂しかったよぉっ!」ギュッ!



ほのこと「「うわぁあぁあんっ!!」」
562: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 19:07:29.11 ID:4r5CsnjL.net
真姫「…ふん」


海未「おや、真姫…ヤキモチですか?」


真姫「…そんなんじゃないわ」


海未「後ろめたく思う必要はありませんよ」


真姫「…っ」


海未「いくら天才の貴方でも…全てを知るのは不可能です」


海未「何も言わなかった相手も悪い。今は、それで良いではありませんか」


真姫「…ふん」


海未「…まぁ、何はともあれ…今は目の前の敵に集中しましょうか」ニヤッ


真姫「…そうね。そうするわ」ニヤッ
563: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 19:11:38.12 ID:4r5CsnjL.net
海未「さぁ、往生しなさい」


真姫「私達9人が」


花陽「《人々を照らす偶像》です」


凛「真っ暗闇で寒い世界に」


にこ「笑顔を引っ提げて来てやったわ」


絵里「手を貸してあげる♪」


希「魔王フルボッコタイムやん?」


ことり「ことり達は伝説の勇者の末裔…」


穂乃果「これが…μ’sだッ!!」バァーンッ




魔王「……なんだ、この茶番は」ギリッ
567: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:48:24.71 ID:O9MaY31C.net
にこ「あら、いたの?あんた」


凛「影薄くて気付かなかったよ…」


花陽「いますよね…あーやって黒い服ばっかり来てる人……」


にこ「ホントよ。しかも紫のワンポイント…趣味悪すぎでしょ」


凛「まるで魔王のコスプレみたいだにゃー」


希「いや、あれが魔王なんやけど…」




ツバサ(これが、現代のμ’s…)


ツバサ(高坂さんの光に…皆が引き寄せられた…)


ツバサ(人を引っ張っていく存在…悔しいけど、少し羨ましい…)


ツバサ(…ホノカさんに、そっくりだから)
568: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:49:17.42 ID:O9MaY31C.net
魔王「…たかが手負いのアイドルが9人…!」

魔王「今更何をするつもりだっ!?貴様らなぞに、何が出来るッ!?」



「…世界が救えるぞ」

ツバサ「え…!?」

「…救うのはぁ…μ’sとA-RISEよ♪」

ツバサ「英玲奈…!あんじゅっ!」


希「おー、こっちも揃ったやん」

あんじゅ「はぁい、『希リーダー』♪」

英玲奈「遅れてすまなかった、『希リーダー』」

希「ええんよ。これで、12人全員が揃ったんや♪」

ツバサ「…」

ツバサ「……あなたたち…いつから?」

ツバサ「いつから東條さんの方についてたの?」ジト
569: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:50:26.53 ID:O9MaY31C.net
英玲奈「クク…こっちの方が面白そうだったのでな」


あんじゅ「そーそー。熱いじゃない!A-RISEがμ’sを苦しめて、鍛えて!最後には共闘して魔王を倒すっ!」


英玲奈「…それに、誰よりも優しく、孤独を好む誰かには…言葉で何か言っても無駄だと思ったのでな」



ツバサ「……」



希「そういうことやん♪」


ツバサ「まったく、あなた…。わかった、わかったわよ。私の負けね」フゥッ


ツバサ「……ありがとう、東條さん」


希「のぞみ」


希「希って、呼んだって」ニコッ


ツバサ「…うん、ありがとう、希」ニコッ





魔王「これで勢揃いか…」


アイドルズ「っ!」
570: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:51:59.52 ID:O9MaY31C.net
魔王「だが、どうする?」


魔王「全力の時の初代アイドルでも俺には敵わなかった」


魔王「貴様らは互いに戦ったまま、傷だらけだ」


魔王「気合いだけではどうにもならんだろう?」クク…




希「…全員が揃うのを待ってたんや」


魔王「…何?」


希「《二十二の支配》(アルカーナム・アイオーン)」ヒュゥンッ…


 彼女の力は異質だ。思い通りに魔力を扱う事が出来る。


 どのような形状にも、どのような性質にも、変幻自在だ。


 そして示すのは『21』。この世の全て。約束された成功。


 文字通りの支配者を示す《奇跡の力》。


希「来たれ、《世界》(ソフィア)」パァアッ!



 ──その力の本質は、『完成』。
571: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:52:36.95 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「え、えっ?」パァッ!


にこ「何、これ…っ!?」パァッ!


海未「傷が…治っていく…!?」シュゥ…!





希「これで《完成》や。全てを全快の状態にしただけやで」ニコッ


魔王「ッ!!」ギリィッ
572: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:54:52.30 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「そして…歴史を変える戦いには必要よね、『目撃者』が…」ヒュィーンッ!!


ツバサ「あんじゅ?」


希「そうやねぇ…『応援』があった方が、盛り上がるってもんや」ニヤリ



英玲奈「『演者』には必要だな、『観客』が」ニヤリ



 あんじゅが力を編むと、その場にはコロシアムが出現した。数万を超える観客席は、黒い人間たちでびっしりと埋め尽くされている。
 だが、彼らは微動だにしない。各々が驚きの声をあげても、誰一人として反応しない。


にこ「闘技場っ!?」


花陽「な、なんですかこれ!?」


真姫「あの時の黒い人間…?」
573: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:55:41.75 ID:O9MaY31C.net
あんじゅ「行くわよ、《観客》(オーディエンス)」



 声援には不思議な力がある。



 演者は通常以上の力を発揮し、そのパフォーマンスにまた、観客が沸く。



 互いが産み出す相乗効果、そうして生まれるのは最高の時間。



 ステージが幕を上げる。暗闇に光が灯り、開演を告げるのは《奇跡の力》。



あんじゅ「完全に《満員ね》(フルハウス)」ニコッ



──その力の本質は、『増幅』。


 
574: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 20:57:24.68 ID:O9MaY31C.net
パッ!


黒い人間ズ「「「「うぉおおおおおおおおあああああっ!!!」」」」


穂乃果「わっ!?何、これっ!?」


海未「…観客…ですかっ…!?」


あんじゅ「はぁーい、みんなぁ!!こんにちはー♪」


観客「「「「うぉおおおおおおおおあああああっ!!!」」」」


観客「「「「あんじゅちゃああああんっ!!!!!」」」」


ツバサ「え!?何、これっ!?」ビクッ


英玲奈「あんじゅの力の本質だ。あいつの力は兵士を作り出すことではない」




英玲奈「──ファンを作り出す力なのさ」ニヤリ
575: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:03:20.07 ID:O9MaY31C.net
英玲奈「お前たちッ!今日は来てくれて感謝するぞッ!!」


観客「「「えれなさまああああああああっ!!」」」


英玲奈「そうだ、私はここにいる。では私達の名を叫べ。私達は何者かッ!?」


観客「「「A-RISE!!A-RISE!!A-RISE!!」」」


ツバサ(なにこれ)


ツバサ(──すっごく楽しそうっ!!)ワクワク



タッタッタ!!バクテン!!



観客「「「うぉおあああああツバサちゃあああああああんっ!!」」」

 
576: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:03:41.28 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「…勝つのは、誰かしら?」



観客「「「A-RISE!!A-RISE!!A-RISE!!」」」



ツバサ「負けるのは、誰かしら?」



観客「「「魔王!!魔王!!魔王!!」」」


ツバサ(あ、やばい超楽しいこれ)ニヤリ
577: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:05:04.48 ID:O9MaY31C.net
凛「…あの人ノリノリだにゃー」


花陽「…」ウズウズ…


海未「おや?落ち着きがないようですね。どうしました?」


花陽「あ、な、なんでも…っ!!」ウズウズ…



英玲奈「その辺にしておけ、ツバサ」ヤレヤレ


ツバサ「あははー、ごめん。つい、ね?」エヘヘ


観客「「「「ははははー!!」」」」ドッ!



ツバサ「……今日はゲストが来ているのよ」


観客「「「「!!!!」」」」


ザワザワ…!
578: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:06:08.42 ID:O9MaY31C.net
ツバサ「その子たちのことも、しっかり応援してね?」


あんじゅ「じゃあ、登場してもらいましょうか?」


英玲奈「9人の歌の女神……伝説のアイドルの再来!」


バッ!!


μ’s「「」」


ツバサ「──その名はμ’sよ」



観客「「「「うぉおおおおおおあああああ!!!!」」」」


観客「「「「μ’s!!μ’s!!μ’s!!」」」」


ホノカチャアアアン!!リンチャンマジエンジャー!!

マッキィィー!!!コトリチャン!!!

ウミチャンナゲキッスクダサイ!!ハナヨチャアアアン!!

ニコニー!!ノンタンノンタン!!エリチカァアア!!!
580: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:08:35.85 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「」ボーゼン


ツバサ「待たせたわね、μ’s」


にこ「あんた…絶対途中からノリノリだったでしょ?」


ツバサ「あははー♪バレた?」アセ


にこ「ったく………」



ことり「ことりのおやつにしてやるぞー♪」



観客「「「「ちゅんちゅん!!!!」」」」



ことり「えへへー♪」


にこ「あぁっ!?ズルイわよアンタ!!にっこにっこにー♪」



観客「「「「にっこにっこにーっ!!!!」」」」



にこ(何これめっちゃ楽しいじゃない)ツヤツヤ
581: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:10:00.66 ID:O9MaY31C.net
真姫「あなたもノリノリじゃないの…」ヤレヤレ


にこ「何よ!いいじゃない、楽しいんだからっ!」



観客「「「「はははは!!!!」」」」ドッ!



真姫(……)


真姫「……まきちゃん可愛い…?」



観客「「「「か!き!く!け!こぉおおおお!!!!」」」」



真姫「」ニヤニヤ


花陽「…真姫ちゃん…」ジトッ


真姫「っ!?////」


真姫「何よっ!だって楽しいのよ!?あなたもやってみなさいよ!」


花陽「え、あ、私…は…//」オドオド
582: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:11:01.50 ID:O9MaY31C.net
真姫「ほら!早く!なんか言ってみなさいって!」ズカズカズカ!


花陽「あ、あぁ…うぅぅ…///」


花陽「ぅぅう…誰か助けてー!!」



観客「「「「ちょっと待っててぇええええ!!!!」」」」



花陽「」


花陽「…っ」ニヤニヤ


凛「ノリノリのかよちんも好きにゃー♪」ギュッ!


花陽「凛ちゃんっ!///」



観客「「「「りんぱなきたあああああああああ!!!!」」」」




絵里「わ、私もやってみたいんだけど、いいかしら!?」ウズウズ…


真姫「え…?」

 
583: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:12:35.00 ID:O9MaY31C.net
真姫(何を言う気かしら…物騒なこと言わなきゃいいけど…)


真姫「…えぇ、ここの観客は、あなたのファンでもあるんだからね」


絵里「っしっ!!」グッ



にこ(…確かに、あいつが何を言うのか気になるわね…)



絵里「みんなっ!行くわよ!?すぅ…」



希(えりち……)



絵里「かしこい!可愛い!」



観客「「「「えりーちかああああああああああ!!!!」」」」




真姫「」


にこ「」


希(あぁ、やっぱり)


にこ(何、今の?)


真姫(『蒼雷の閃光』のイメージが音を立てて崩れたわ…)
584: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:15:00.06 ID:O9MaY31C.net
絵里「ハラショー!!」


観客「「「ハラショォオオおおお!!」」」


絵里「ハラッショー!!」


観客「「「ハラッショォオオおおおおお!!」」」


絵里「ハァァルァッッショォオオ!!」


観客「「「ハァアアルァショォオオおおおおお!!」」」



絵里(何これメチャクチャ楽しいわぁああっ!!)ツヤツヤ


にこ「」

真姫「」
585: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:15:18.67 ID:O9MaY31C.net
凛「…亜里沙ちゃんのお姉さん…」


花陽「…怖いイメージだったけど、なんかちょっと残念だね…」エヘヘ



穂乃果「絵里ちゃんうるさいっ!」ピシャリ


絵里「っ!」ビクッ


絵里「あ、え?ご、ごめんなさい…//」←我に返った


穂乃果「よろしいっ!」ビシッ!
586: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:16:21.21 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「みんな!私達はμ’sだよ!!知ってるよね!?」



観客「「「「うぉおぉおあああああああああ!!!!」」」」



穂乃果「今日はみんなにお願いがあるんだっ!」



観客「「「「何々ー!?」」」」



穂乃果「…みんなっ!穂乃果達に力をかして!!」


穂乃果「みんなの応援が、必要なんだっ!!」



モチロンイイヨ!ホノカチャンサイコウ!

カワイイイイ!!μ’sサイコウ!!

オレキョウキテヨカッタ…!
587: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:19:05.10 ID:O9MaY31C.net
穂乃果「みんな…ありがとうっ!」ニコッ


穂乃果「それじゃいくよ!?せーのっ!」



観客「「「「ファイトだよっ!!」」」」




 瞬間、観客が持っていた透明な棒が光り始める。それぞれが12色に発光し、棒を振って歓声を上げる。
 どの色が多いのか、そもそも光の意味は何か…それはここで語るべきことではないだろう。




観客「「「「はいっ!!はいっ!!はいっ!!」」」」



海未「凄いです…この、声援…っ!」


凛「力が…湧いてくる…っ!」


真姫「不思議ね……今の私達…っ!」






μ’s「「「「「負ける気がしないッ!!」」」」」
590: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:30:24.15 ID:4r5CsnjL.net
魔王「……終わったか?」イライラ

ことり「んーん、まだかな?♪」

魔王「あァンっ!!?」ブチィ


ことり「ことりの『加護』」

ことり「穂乃果ちゃんの『無限』」

ことり「海未ちゃんの『必中』」

ことり「凛ちゃんの『掌握』」

ことり「花陽ちゃんの『拒絶』」

ことり「にこちゃんの『翼』」

ことり「希ちゃんの『完成』」

ことり「絵里ちゃんの『稲妻』」

ことり「英玲奈ちゃんの『理解』」

ことり「あんじゅちゃんの『増幅』」

ことり「ツバサちゃんの『魂』…」

ことり「このままじゃ1人足りないんだ」
591: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:31:32.62 ID:4r5CsnjL.net
真姫「…私?」


ことり「そうだよ。ことりの《加護の中の鳥》に干渉した時みたいに、やってみて」





魔王「…付き合いきれんな」


魔王「目障りだ…耳障りだ…ッ!!」


魔王「貴様ら全員──」


魔王「──奈落に堕ちろォッ!!」グワァッ!!



スカッ



海未「足場が…!?」ヒュッ

花陽「ぴゃあああああ!!?」ヒュッ

穂乃果「落ちる!!?」



アイドルズ「「うわぁあああ!!?」」ヒュン!!


バサァッ!!


にこ「みんな!?」バサァッ!
592: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:33:31.01 ID:4r5CsnjL.net
ことり「真姫ちゃん急いでっ!」ヒュー!!


ことり「《指揮者》の力はそんなものじゃないからっ!」ヒュー!


ことり「このままじゃみんなバラバラなの…『音を紡いで』っ!」



真姫(…っ!)ヒィン…!


真姫(そういう…ことだったのね…っ!)


真姫「しょうがないわね!しっかり聞いてなさいっ!」
593: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:34:04.90 ID:4r5CsnjL.net
真姫「《指揮者》(リィーン・コンダクター)」ヒィインッ!!


 天才の持つセンスとは、酷く曖昧で残酷なものだ。


 感じるものであり、教わるものではないからだ。


 そこで必要なのは指揮者だ。役割はバラバラな音を1つに紡ぐこと。


 数多の旋律を1つにし、音楽を作り出す《奇跡の力》。


真姫「生まれろ、《音楽》(シンフォニー)」パァーンッ!!


 ──その力の本質は、『調律』。
594: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:36:48.89 ID:4r5CsnjL.net
アイドルズ「「!」」バサァッ!!


観客「「「「リアル天使キタコレ!!!!」」」」


海未「なっ、これは…!」バサァッ!


にこ「え、みんなに羽根が生えた…!?」バサッ!


穂乃果「これ……にこちゃんの《笑顔の魔法》…!?」バサァッ!


ツバサ「いや、それも驚きなんだけど…」バサッ


ツバサ(内から湧きあがるこの力は何…っ!?)ゴォオオッ!!


希「──穂乃果ちゃんの《皆で叶える物語》…これでウチら、魔力も無限やん?」ニコッ
595: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:38:57.90 ID:4r5CsnjL.net
ことり「…これで全て揃った」



ことり「これからことり達は共同体。『全員が全員の《奇跡の力》を扱えるようになった』んだよ」ニコッ


凛「うっひゃーっ!反則染みてるにゃー♪」バサッ!


真姫「アイドルには翼がよく似合う…ってね」バサッ…バサッ…


真姫「さぁ、行きなさい。みんな」


真姫「王国最強の軍師が、全員の力を束ねてみせるわッ!!」


真姫「そして、全員で掴みましょう──」


真姫「──勝利をッ!!」



アイドルズ「「はっ!!」」
596: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/15(日) 21:39:43.31 ID:4r5CsnjL.net
穂乃果「……やろう、ツバサさん!」


ツバサ「…っ」


穂乃果「最強のツバサさんと、最強の私達っ!」


穂乃果「一緒に戦えば、無敵だよっ!」



ツバサ「…えぇ、協力してっ!みんなっ!!」



アイドルズ「「はいっ!!」」
59: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:31:13.61 ID:im1cGWhq.net
■投下前に現状のまとめ
・ツバサは初代アイドルのメンバーの1人
・ツバサの身体に封印されていた魔王が復活。深淵の力を使い、世界が闇に染まる
・μ'sとA-RISEが共闘関係を結ぶ
・希の持つ《二十二の支配》によってアイドル全員が全回復
・あんじゅの持つ《観客》の力によってアイドル全員の《奇跡の力》がパワーアップ
・真姫の持つ《指揮者》の力によってアイドル全員が《奇跡の力》を共有出来る
・にこの持つ《笑顔の魔法》によってアイドル全員が飛行能力を得る
・穂乃果の持つ《皆で叶える物語》によってアイドル全員の魔力が無限
・ことりの持つ《加護の中の鳥》によってアイドル全員に攻撃が当たらない
・英玲奈の持つ《危険理解》によってアイドル全員が、自分と仲間に迫る危険を予知できる


自分で書いてて思ったけど強すぎワロタ。
僕の考えた最強の設定かよ。小学生でもここまで強設定にしねぇよ。
どう考えても魔王が勝つビジョンが思い浮かばねぇ。

ここから2スレ目です(管理人)

元スレ: 穂乃果「魔王が復活する!?」2

60: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:34:09.77 ID:im1cGWhq.net
真姫「さぁ、行きなさい。みんな」


真姫「王国最強の軍師が、全員の力を束ねてみせるわッ!!」


真姫「そして、全員で掴みましょう──」


真姫「──勝利をッ!!」


アイドルズ「「はっ!!」」



穂乃果「……やろう、ツバサさん!」


ツバサ「…っ」


穂乃果「最強のツバサさんと、最強の私達っ!」


穂乃果「一緒に戦えば、無敵だよっ!」






ツバサ「…えぇ、協力してっ!みんなっ!!」



アイドルズ「「はいっ!!」」
62: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:38:15.41 ID:im1cGWhq.net
魔王「小癪なことを…ふざけやがってッ!!」


 魔王が力を編む。莫大な魔力が腕に集まり、光芒が溢れ出す。漏れ出した魔力は散弾のようになり、アイドル達を襲う。


英玲奈「《武器召喚》…居合刀」ズズズ…シャキンッ!

英玲奈「…便利だな、これ」ニヤリ



海未「英玲奈っ!」チキッ


英玲奈「合わせろ、海未っ!」チキッ


海未「はい!お借りします、あなたの力!」


海未「《危険理解》…全て視えますよ」


スッ…!!


ザンザンザンッ!!!!



《武器召喚》×《危険理解》



海未英玲奈「「《秘儀・空間切り》」」チキッ…




観客「「「「えれうみッ!!こういうのもあるのかっっっ!!!!」」」」
64: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:40:36.82 ID:im1cGWhq.net
 2人で同時に繰り出した無数の斬撃が、魔力の散弾をかき消す。


魔王「いくら足掻こうが今更ッ!!」ゴアアアアッ!!


 だが散弾はただの余波だ。魔王は、十分に溜め込んだ破壊的な魔力を発射する。


絵里「希!私の力を使って!」


希「おっけー、合わせてね、えりち」パァッ…


希「撃滅、《力》(ヘラクレス)!」ドォンッ!!


希が放ったのは、かつて瀕死の穂乃果にぶつけようとした破壊的な暴力の塊。だが、今回編んだのは少し様子が違う。光線のようなものだったそれが、今回は球のような形状をしている。


絵里「……喰らいなさい。私達で作り上げた技を!!」バチバチィッ!!


希が絵里の《蒼雷の閃光》の力を使って、《力》の性質を変化、伝導体としたのである。あとは絵里が、《力》をローレンツ力で飛ばすだけ…こうして生まれたのは、破壊的な速度で迫る、全てを焼き尽くす暴力。



《二十二の支配》×《蒼雷の閃光》



絵里希「「《これが私のレールガンだッ!!》」」ドォオオーンッ!!




観客「「「「のぞえりは王道ッッッ!!!!」」」」
65: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:43:33.00 ID:im1cGWhq.net
魔王「ぐ、ぬぅっ!!」スガァッ!!


 特製のレールガンは魔王の魔力を容易く打ち破り、《力》を魔王に直撃させることに成功した。
 効いてはいるようだが、魔王はまだ立ったまま健在だ。


魔王「そんな、もので──」


魔王「!?」





穂乃果「絵里ちゃん、次、穂乃果ね」ゴォオオッ!!バチ…バチッ!


絵里「ふふ。速さにビビらないでね?」バチバチッ!!
66: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:44:58.50 ID:im1cGWhq.net
 
 魔王に向けて伸ばしている絵里の足に、穂乃果が着地する。そして、着地したと同時に、彼女を射出する。



《皆で叶える物語》×《蒼雷の閃光》



絵里「《穂乃果砲っ!》」ドォーンッ!!




観客「「「「新旧会長カプ・ほのえりッッッ!!!!!!!」」」」




穂乃果「その名前どうなひゃあぁぁぁ!!ぁぁぁ…」




海未(穂乃果がドップラー効果を散らしながら飛んでいきます)



英玲奈(楽しそうだな、アレ)




穂乃果「ぁぁぁああああ!!!」ヒュッ!


魔王「ま、待て──ぬわあっ!?」ドガァッ!!


ガクッ!
67: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:48:57.82 ID:im1cGWhq.net
魔王「く、くそう…コケにしやがって…っ!」ギリィッ!


急加速し、弾丸のようになった穂乃果が、魔王の顔を蹴った。それによって、ようやく魔王が膝をついたのである。



穂乃果「わ、わぁあっ!?誰か止めてぇっ!!」


希「転移、《女教皇》(イブ)!」シュウンッ


希「よっと」パシッ


穂乃果「わ!?ありがとう!希ちゃん!」



希「ええんよ♪代わりに次はウチに付き合ってや!」ニコッ



穂乃果「うんっ!楽しもう!」ニコッ


ダッ!!
68: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:51:05.28 ID:im1cGWhq.net
飛び上がった2人は魔王の頭上を陣取った。同時に、穂乃果の身体が光り輝き、背中合わせの希が躍り出る。


魔王「な、なんだっ!?」



穂乃果「輝けぇっ!!《太陽》(アポロン)!」パァッ!



希「覆い隠せっ!!《月》(ヘカテ)!」シュゥッ




絵里「ふふ、2人とも凄く綺麗…」


絵里「あれはまるで──」



《皆で叶える物語》×《二十二の支配》




穂乃果希「《日食》」バァァンッ!!



観客「「「「ほののぞキタァァァァアアアッッ!!!!」」」」
69: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:52:11.09 ID:im1cGWhq.net
希「アイドルのみんな、絶対ウチの影から出ちゃダメやで♪」シュンッ!!


穂乃果「反対側で見えてるのは太陽だけだからね♪」パァッ!!



魔王「っ!?」ジュ…!


魔王「ぐあああああッ!?」ジュゥウ!!



魔王(身体が…焼かれていく…ッ!?)


魔王(この光…光だ!俺がこの世で最も嫌う物…ッ!)ギリィッ!



魔王「速くここから出ねば…っ!」ジュゥウ…!




魔王「!?」ピキーンッ



魔王(身体が…動かない!?)
70: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:53:39.62 ID:im1cGWhq.net
凛「かよちん…」


花陽「凛ちゃん…」



《風音結界》×《風音結界》



凛花陽「「《それ以上動くな(動かないで)》」」ヒィーンッ




観客「「「「ぱなりんこそ至高ッッッッ!!!!!」」」」




魔王「な、め、るなぁーっ!!」グァンッ!


花陽(う…2人で止めてるのに動けるのっ!?)


花陽「凛ちゃんっ!!」ヒィーンッ!


凛「わかった!」ヒィーンッ!




《空間掌握》×《空間掌握》



凛花陽「《潰れろ(て)ッ》」グシャァ!!




観客「「「「巻き返せりんぱなァァァアアアッッッ!!!!」」」」

 
72: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:55:20.32 ID:im1cGWhq.net
ズンッ!



魔王「ぬわああああっ!?」ガガガッ!!


海未「穂乃果が焼いて、花陽と凛が動きを止めて、その2人が潰してるんですか…」



絵里「エゲつないことするわね、μ’s」アハハ



ことり「希ちゃん、穂乃果ちゃん」


にこ「凛、花陽」



にこことり「「力を解いて」」


シュウ…


魔王「くぅっ…!!」


ガシャンッ!!



魔王「今度は何だっ!?」
73: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:56:54.84 ID:im1cGWhq.net
 圧縮される力から解放された魔王だったが、次の瞬間、ことりの《加護の中の鳥》によって作られた檻に閉じ込められる。


 に こ と 共 に 。



魔王「クソッ!出せッ!」



ことり「にこちゃん、おもいっきりやっちゃって♪」



にこ「おっけー、ことり。──問題でぇーす」



魔王「!?」バッ


にこ「閉鎖空間で爆弾が爆発したらどうなるでしょーか」ニヤァッ



魔王「よせっ!貴様まで死ぬぞッ!?」



《加護の中の鳥》×《笑顔の魔法》




観客「「「「ことにこだとォォォオオオオオッ!!!!??」」」
74: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/21(土) 23:58:49.77 ID:im1cGWhq.net
ことり「にこちゃんには《加護》があるから大丈夫なんだなぁー♪」


魔王「な…っ!」ハッ!


にこ「そういうことにこ♪──気になる答えは身を以て知りなさいッ!!」ヒィンッ!


カッ!


ドォオオオーンッ!!



 にこが檻の中で、自分の背後に着いている翼を爆破させる。かつて絵里に、羽根を放って爆発させたときとは比に成らない、翼本体の爆発である。しかも、あんじゅの《観客》の効果によって力は何倍にも増幅されている。
 あまりの破壊力に、《加護の中の鳥》までもが壊れ、粉微塵となった。



魔王「がハ…」


にこ「──にこっ♪」



 閉鎖空間、しかも爆心地にいたにこだったが、彼女は無傷で立っていた。




にこ「まったく。自分でやってて思うけど、デタラメよ…あんたの《奇跡の力》」



ことり「あはは…」アセッ

 
76: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:13:14.33 ID:+jhH24HL.net
魔王「なんだこのザマは…っ!?」


魔王「ちくしょう…畜生ッ!!」


魔王「いい気になるなよ小娘共!?このままで済むと思うなァ!!」ゴォッ!



にこ「まったく、みっともなく喚くんじゃないわよ」ヤレヤレ


花陽「とは言え…決定打に欠けているのも事実です」


絵里「魔王のタフさ、尋常じゃないわね。あれをなんとかする手段があれば良いんだけど…」





海未「ふふふ…私とことりの出番のようですね」


ことり「へっ?」
77: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:14:47.46 ID:+jhH24HL.net
海未「親友パワーをお見せしましょう、行きますよことりっ!」


ことり「それは良いけど…何する気なの?」


海未「決まっているではないですか、ことり」ギュッ



ことり「う、海未ちゃんっ!?////」



観客「「「「ふぉおぉおおおおおおおおっ!!!!!!!」」」」バンザーイ



 海未がことりを後ろから抱きしめる。普段の彼女が絶対やらない行動に、ことりはどぎまぎする。


穂乃果「あー!!海未ちゃんズルイ!」

希「アツアツやね♪」ニコッ
78: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:16:10.66 ID:+jhH24HL.net
真姫(私もにこちゃんと…)チラッ


にこ(私も真姫ちゃんと…)チラッ



真姫にこ「っ!?///////////」



真姫(目が!?)
にこ(合った!?)




観客「「「はいはいにこまきにこまき……」」」




観客「「「「ありがとうございますッ!!!!!!!!」」」」
80: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:24:42.15 ID:+jhH24HL.net
海未「ことり、私の力を使ってください」パァッ!


 海未が後ろからことりの手を取り、その手に弓を召喚した。


ことり「え、で、でも…ことり、弓矢の使い方わからないし…///」


ことり(っていうか、こんな体勢じゃ落ち着いて弓なんか引けないよっ//)


海未「なんのために私が後ろにいると思っているのですか」


海未「私がお教えしますよ」ニコッ



ことり(あ、なんだ…そういうことか…)ガッカリ



ことり(まぁ、わかってたことだけど…)


 海未がことりを後ろから抱きしめたのは、弓矢の射方を教える為。ただそれだけだった。別の可能性を思い浮かべてしまったことりは、恥ずかしくなったと同時に落ち込む。
81: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:25:43.03 ID:+jhH24HL.net
海未「そう、そうです。そのまま矢を後ろに引くのです」


ことり「こ、こう?」キリキリ


海未「えぇ、上手いですよことり」ニコッ



ことり(海未ちゃんの声が耳元で聞こえる…うぅ、ちょっと幸せかも//)


キリキリ…!!



海未「…ことり、一度しか言わないからよく聞いてください」

ことり「ん、なぁに?」




海未「貴方がにこと組んでいるとき──」


海未「──私は嫉妬していました」




ことり(!?//////)
83: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:35:57.67 ID:+jhH24HL.net
海未「私も、見せつけてやりたいんです」


海未「私と貴方の仲を」ニコッ



ことり「う、海未ちゃん…っ//」ドキドキ…



魔王「何をやろうが…俺には効かぬぞッ!!」ゴァッ!!


 魔王が力を編み、魔力で作り上げた壁を形成する。長い時を生きてきた強大な力を持つ魔王が、初めて魔力を防御に回した瞬間でもあった。


魔王(まずは敵の一撃を防ぎ、凌ぐ…それから次の一手を考えるのだ)


魔王(まだ俺にも勝機はある)


魔王(…なんだ、この違和感は…勝機はある?)



魔王(待て、今俺は)





魔王(──こいつらに負けるかもしれないと思っているのか?)ゾクッ…
84: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:47:35.22 ID:+jhH24HL.net
海未「さぁ、やりますよことり!!」

ことり「うんっ!!」



《武器召喚》×《加護の中の鳥》



ことうみ「「《臓腑を射抜く必中の弓矢・小夜啼鳥恋詩》(ラブアローシュート・ナイチンゲールレクイエム)」」




観客「「「「引き延ばし過ぎだぞっ!!ことうみぃいいいいいいっ!!!!」」」」



ヒュパッ…!!!!




魔王「俺のシールドを突破できるわけが──」ドスッ


魔王(射られた…だと!?)



 海未の持つ《武器召喚》の力により、魔王の構築した魔力障壁は当然無効となった。どれだけ強度を高めようが、どこへ逃げようが…《臓腑を射抜く必中の弓矢》を避けることは不可能なのだ。
 だが、所詮はただの矢である。物理的な威力は望めない。では何のために矢を射ったのか
85: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:55:52.19 ID:+jhH24HL.net
魔王「──は」


魔王「た、ただのハッタリではないか…ビビらせやがって!!」


魔王「そんなもの、俺には効かぬぞ!!」



海未「──いいえ、貴方はもう終わりです」


魔王「何?」


 矢はただの布石。本命は、ことりの《加護の中の鳥》にある。




ことり「ごめんね、魔王さん。あなたの頑丈さ──」



ことり「──ことりが鍵を掛けちゃいました♪」



魔王「なん…だと…ッ!!?」
86: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:57:20.71 ID:+jhH24HL.net
凛「…つまり、どういうこと?」


花陽「ことりちゃんの力によって、もう魔王に『防御力は存在しない』んだよ」



花陽「えっと、もっと簡単に言うとね…」




花陽「──もう、魔王は《奇跡の力》の攻撃に、『ただの一発すら』耐えられないってことかな」





海未「さぁ、あとはお願いしますね」


ことり「穂乃果ちゃん♪」



魔王「」ゾクッ…
87: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 00:58:42.05 ID:+jhH24HL.net
魔王(ま、まずい…マズイ!!!?)


魔王「何故…何故だ…!?何故俺がここまで追い詰められているっ!?」



魔王「なんなのだ貴様らはっ!?これでは初代のアイドルよりも──!!?」






ツバサ「──チームとは…足し算じゃなく、掛け算」


魔王「!?」


穂乃果「──掛け合わさったみんなの力は、何倍にもなるんだ」



ツバサ「真姫さんが全員を紡いで…」


穂乃果「あんじゅちゃんが増幅する…」



ツバサ「μ’sと──」


穂乃果「A-RISEが──」









穂乃果ツバサ「「──1つに成ったからだッ!!」」ゴォオオッ!!
88: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:03:20.76 ID:+jhH24HL.net
魔王「ま、待て…っ!やめろ…っ!!」




真姫「行っけぇえ!穂乃果ァッ!!」



あんじゅ「ぶつけなさい、ツバサの想いを!」



海未「穂乃果ッ!!」



英玲奈「ツバサッ!!」



りんぱな「「穂乃果ちゃんっ!」」



にこ「穂乃果ぁッ!!」



希「ツバサちゃんッ!!」



絵里「穂乃果っ!」



ことり「ツバサちゃん!穂乃果ちゃんっ!」
89: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:04:13.85 ID:+jhH24HL.net
 
穂乃果(ツバサさんが隣にいる…こんなに頼もしいことってないよ…!)ワクワク



ツバサ(内から溢れ出す熱い想い…そう、これが穂乃果さんの温もりなのね…!)ワクワク





穂乃果「…行こう、ツバサちゃん!!」


ツバサ「…終わらせましょう、穂乃果さん!!」



 
90: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:05:35.32 ID:+jhH24HL.net
 
 
 
 



アイドルズ「「「行っけえええええええッ!!!!」」」






観客「「「「うぉぉおおおお!!ツバほのぉぉおおおおおッ!!!!」」」」




 
91: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:06:45.73 ID:+jhH24HL.net
ダッ!!



魔王「やめろ…よせ、くるなぁっ!!」




穂乃果「これが、《立ち上がる魂》を持つ私達が──」



ツバサ「──《皆で叶える物語》よッ!!」






穂乃果ツバサ「「うぉおおおおおっ!!!!」」ヒュッ─




魔王「やぁああめろぉおおおおおっ!!!」





《皆で叶える物語》×《立ち上がる魂》





穂乃果ツバサ「「《吹っ飛べぇええええ》ッ!!」」バッキィッ!!





魔王「へぶっ!!?」ドッ─



ッガァアアアアアアアンッ!!!!



 
92: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:08:02.45 ID:+jhH24HL.net
魔王(身体が…崩れていく…っ!?)ボロッ…



魔王(光、光の中へ…消えていく…っ!?)パラパラ…!



魔王(眩しいな…そうか、コイツらが……)





魔王「……『人々を照らす偶像』(アイドル)……っ!」シュー……




魔王「…」…



魔王「」…



魔王…



魔…



シュン
94: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:11:27.02 ID:+jhH24HL.net
観客「「「「…」」」」




ツバサ「…勝った……っ!」ウルッ




穂乃果「そうだよ……私達、勝ったんだよっ!!!!」パァッ!




観客「「「「うぉおおおおおおおああああああっ!!!!!!」」」」



ヨッシャアアザマァミナサイッ!

オワッタニャー!ヤリマシタ!

ヤッタチュン! ハラショー!!

スピリチュアルヤネ!




穂乃果(そっか、穂乃果たち)


穂乃果「やり遂げたよ、最後まで」ニコッ





 この日、魔王が滅び、世界に光が戻った。

 世界を救った12人のアイドルたちは…ようやく訪れた平穏に涙し、安堵し、笑顔を取り戻したという。


 
95: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:16:46.64 ID:+jhH24HL.net
数日後、とある荒野

真姫「…」


絵里「…」


希「…」


亜里沙「お姉ちゃんっ!」タッタッタ!


絵里「亜里沙…っ」ギュッ


亜里沙「お姉ちゃん…?どうして、泣いてるの?」


絵里「ごめんなさい、亜里沙…」


絵里「私、あなたに謝らなきゃいけないことが…」


亜里沙「戦争のこと?」キョトン


絵里「っ!」ビクッ



絵里(…そうよね、言わないはずがないわ…)



亜里沙「お姉ちゃん──」



亜里沙「──凄いよっ!」パァッ!
96: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:17:45.46 ID:+jhH24HL.net
絵里「…へっ?」キョトン


亜里沙「真姫さんに聞いたよっ!お姉ちゃんが、戦争を終わらせるんでしょ?」


亜里沙「これで私も皇帝の妹っ!ハラショー!」



絵里「え、あ、ち、ちょっと…っ!?」


絵里(どういうこと…!?)


クルッ


真姫「…約束、守りなさいよ。『エリー』」スタスタスタ…


絵里「!?」



絵里(……くっ、あの子…最後までやってくれるじゃないの…!)ニヤ
97: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:20:32.51 ID:+jhH24HL.net
絵里「2日、私によこしなさい」


絵里「…終わらせてあげるわ、戦争をね。…『真姫』」


希「ふふっ♪」




真姫「…ふん。期待しないで待っていてあげるわ」




 2日後、たった2人のアイドルによって反乱が起こされ、帝国軍皇帝は捕縛される。しかし、希の策略によって軍部も議会も絢瀬派が大多数を占めていたため、絵里が皇帝に即位する。
 絵里皇帝は民衆に向けて戦争の収束を宣言。同じく、退位した南女王の代わりに、女王へ即位した南ことりと講和条約を締結した。
 魔王討伐からわずか数日の出来事だった。
 この日、100年に及ぶかと思われた戦争は終わったのである。

 
98: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:24:24.67 ID:+jhH24HL.net
エピローグ

帝国 皇帝執務室

カキカキ…


絵里「…しんどい」


海未「疲れていますね、絵里」


絵里「当然じゃない…デスクワークなんてガラじゃないのに…」


海未「戦場でバチバチいってるよりかは、お似合いですよ」ニコッ


絵里「もうそれは謝ったじゃないの…」ジトー…


ガチャ!


希「えりち!町中の商人から、王国との貿易についての許可証が届いてるんやけど…」


希の両手いっぱいの紙「」デンッ


絵里「……もしかして、それ…」


希「うん、全部目通しといてね?皇帝のサインが必要なんや」


絵里「…もういやああああっ!!」チカー!!


のぞうみ「「あはははっ!」」


 
99: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:27:45.31 ID:+jhH24HL.net
絢瀬絵里
最終役職:皇帝
魔王討伐戦後、帝国の皇帝に即位。王国との戦争を終結させ、世界を平和に導いた。
戦争終結後は、民衆に職の自由と教育の義務を与え、王国との間に自由貿易・関税の撤廃を結び、経済活動と王国との友好に尽力した。


東條希
最終役職:皇帝専属側近
魔王討伐後、皇帝となった絵里を陰で支える。彼女の存在は、後世に「秘書」という概念を残した。
また、絵里が打ち立てた政策の半分以上が、「これ以上書類にサインするのが面倒くさいから」という理由で出来たという衝撃の事実を、唯一知っている人物。


園田海未
最終役職:治安維持実行部隊「蒼海騎士団」将軍
終戦に辺り、蒼海騎士団は解体。治安維持の実行部隊として再結成され、そこの部隊長に就任する。主に、2国間の治安の維持の傍ら、帝国と王国の架け橋の役割を担った。
100: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:29:26.60 ID:+jhH24HL.net
にこぱな「「にっこにっこにーっ!!」」


観客「「「うぉぉおおおにっこにっこにーっ!!」」」


…。


にこ「いやー、今日のステージも大成功だったわね!」


花陽「はいっ!とっても楽しかったですっ!」


にこ「…本当に良かったわ、世界が平和になって」


花陽「少し前だったら、娯楽なんて考えられなかったもんね」


にこ「……実感、まだ沸かないわ」


花陽「何言ってるんですかっ!花陽達が世界を救ったんです。そして、世界に笑顔を届けるんですっ!」


花陽「だから、伝えましょう。μ’sとA-RISEのこと」ニコッ


にこ「…えぇ、そうね」ニコッ



にこ(パパ、見てる?)


にこ(今世界は…希望と言う名の笑顔で満ち溢れているわ)ニコッ

 
101: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:30:16.22 ID:+jhH24HL.net
矢澤にこ
最終役職:音ノ木坂王国広報部隊「笑顔の魔法」中佐
終戦後、笑顔の魔法大隊は解体され、伝説を正確に後世に伝えるための広報部として生まれ変わった。しかし、魔王戦で、観客の前に立つことが忘れられず、専ら歌と踊りでパフォーマンスを行って人々に笑顔を与えている。




小泉花陽
最終役職:音ノ木坂王国広報部隊「笑顔の魔法」少佐
にこと共に広報部隊に所属する。長きに渡って連れ添った凛とは離れたが、たまに連絡を取り合って遊んでいる模様。
彼女もまた、魔王戦でのパフォーマンスが忘れられず、にこと共に人々を笑顔にしている。後に彼女たちは、偶像とは少し違う、現代における「アイドル」という概念を確立した立役者となった。
103: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:50:09.01 ID:+jhH24HL.net
音ノ木坂王国広場

凛「素振り、始めッ!!」


新人兵士ズ「「はっ!!」」ブン!ブン!


凛「腕で振らない!肩を使って!!」

凛「頭の上までしっかり上げなさい!!」

凛「手首を曲げてッ!!相手にトドメを刺す!!」

凛「声が聞こえない!!私を舐めてるの!?5000回追加ッ!!」



…。



新人兵士ズ「「」」グッタリ



凛「もー、たかが10000回素振りでバテ過ぎだよ。そんなんじゃ立派な兵士になれないよ!?」


新人兵士ズ「「は、ハッ!!」」バッ!



凛「それじゃ後2セット、行っくにゃー!!」



凛「っ!?//////」ボッ!




新人兵士A「…にゃ?」ボソッ


新人兵士B「今、絶対にゃって言ったよな…?」ボソッ


新人兵士ズ「「ククク…」」
104: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 01:51:07.15 ID:+jhH24HL.net
凛「い、今笑った人!!表に出ろぉ!!」


凛「凛が相手になってやるにゃー!!」


凛「あぁまた言っちゃった!!?//」




新人兵士ズ((あぁ、くそ。教官がくっそ可愛い、しかも自分の事凛て、くっそ可愛いマジエンジャー))



星空凛
最終役職:教官
 魔王討伐戦後、現役兵士を引退し、新人兵士の教育係に就任する。見た目からは想像できないほど怖く、新人兵士の間で鬼教官として有名。しかしそれは、前線で数多の仲間を失った経験から来る彼女の優しさである。
 また、一人称を「私」、特徴的だった語尾を修正したが、よく素が出て言い間違える。普段とのギャップが産み出すあまりの破壊力に、悶え死にそうになる新人兵士が多数存在するという。
105: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 02:18:43.98 ID:+jhH24HL.net
王国 謁見の間

町長「女王陛下、お助け下さい」


ことり「…」


町長「川が干上がり、作物が育ちません」


町長「飲み水はなんとか井戸でやり繰りしておりますが、これもいつ枯れるともしれません…」


町長「お願い致します!納税の延期をっ!」


町長「女王陛下、どうか、我々にご慈悲を…!」




ことり「──ふざけないでよ」




町長「ひっ」ビクッ


町長「お、お願いいたします…!このままでは、餓死者すら出てしまいます…!」
106: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 02:20:08.94 ID:+jhH24HL.net
ことり「そうじゃない、そうじゃないんだよ…!!」



ことり「──どうして早く言ってくれなかったのっ!!?」グスッ




ことり「ことりは、ことりは…悲しいよ」ウルウル…


町長「じ、女王陛下…?」ビクビク



ことり「」グシグシ


ことり「騎士団長」キリ


騎士団長「はっ!」


ことり「城内の備蓄はどれだけある?可能な限り保存食はそっちに回してあげて」


ことり「それから、王国アルファ大隊全員に通達」


ことり「アワカラ川を引いて、水の確保を」


騎士団長「はっ!すぐに」タッタッタ…



町長「女王陛下…!」パァッ


ことり「もう、ことりは怒ってるよ!?」


ことり「なんでそんなコトになってるのに、何も言ってくれなかったの!?」


ことり「ことり、そんなに頼りない…?」ウルッ
107: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 02:26:48.78 ID:+jhH24HL.net
町長「そ、そのようなことは…!これは私の町の問題です、私に責任があります…」


町長「ですから、女王陛下の手を煩わせるわけには…!」


ことり「…ことり、すごいわがままで欲張りなんだ」


ことり「ことりの音ノ木坂王国民が悲しい気持ちになってるのは、許せない!」


ことり「あなたも、あなたの町民も、ことりにとっては大事な人達なの」


ことり「…だから、これからはちゃんと、ことりを頼ってほしいな」ニコッ



町長「有難き…幸せにございます…っ!!」ガクッ




南ことり
最終役職:音ノ木坂王国 女王
魔王討伐戦後、女王に即位。帝国と終戦協定を結び、帝国との友好に尽力した。
また、国民をこよなく愛し、彼らを自城に招いては不安や悩みを解決した。
彼女は後に、「最も国民との距離が近かった優しい指導者」として歴史に名を残し、その功績は音ノ木坂王国で語り継がれることになる。
 
109: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 03:14:30.76 ID:+jhH24HL.net
コンサート会場


〜♪


真姫「いつも会いたいけど」


真姫「会えない夜」


真姫「もう壊れちゃいそう…」



観客「「」」ウットリ…



 小さなコンサート会場に少女の歌が響く。彼女の美声に、その場にいた全ての観客が魅了されていた。



真姫「…ふぅ」


真姫「みんな、今日は来てくれてありがとう」


真姫「また来てくれると嬉しいわ」ニコッ


観客「「「」」」ザッ


観客「「「」」」パチパチパチ…


 しばらく真姫の歌の余韻に浸っていた観客であったが、彼女が礼の言葉を述べると、立ち上がって拍手を始めた。
110: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 03:15:20.71 ID:+jhH24HL.net
真姫(これまで私のコンサート会場は戦場だった)


真姫(人を殺す為に歌った)


真姫(より多くが殺されない為に、より多くを殺す為に)


真姫(それしかやり方を知らなかったから)


真姫(でも、そうね)


真姫「こんなやり方も、悪くないわ」ニコッ




西木野真姫
最終役職:なし(退役)
魔王討伐戦後、シンフォニー師団は解体となった。それに伴い、真姫は将軍職を退き、戦術アドバイザーとして講師の役を務める。
また、自分の時間が出来たことで、空いた時間は歌手としても活動。歌うことの楽しさを再認識した。
現在では人々を魅了し、着々と人気を集めている。彼女は後に、世界的に有名なトップアーティストとして名を馳せることになる。
111: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 04:07:48.03 ID:+jhH24HL.net
便利屋 A-RISE

英玲奈「…マズイぞ」

ツバサ「どうかしたの?」


英玲奈「仕事の依頼がまったくないからな」

英玲奈「今月もピンチなのだ」

英玲奈「どう捻出しても食費が足りん。パンすら買えんぞ」

ツバサ「えー、なんとかしてよ英玲奈」

英玲奈「」プツン

英玲奈「なんで貴様はそんなに呑気なんだ!?」バンッ!

ツバサ「だって私、これまで働く必要無かったし。よくわからないわ」

英玲奈「本気で言っているのか?」イラッ

ツバサ「ほら、私って不老不死だったでしょ?お腹空かないし、何も食べる必要なかったのよ♪」
112: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 04:09:02.58 ID:+jhH24HL.net
英玲奈「ほう。この帳簿を見ればわかるが、ほぼお前の食費で家計が圧迫されている…それについて意見を聞こうか?」


ツバサ「しょうがないじゃない!800年ぶりにお腹空いてるのよ!?食べ物ってこんなに美味しかったのね!」


英玲奈「…当たり前のことが幸せに感じる、大いに結構。だがそうじゃない、そうじゃないんだ。お前の人としての喜びを聞いているんじゃないんだ」


ツバサ「ねぇ、そんなことよりお腹空いたんだけど。早くご飯にしましょ?」


英玲奈「オーケーわかった。お前に論は通用しないんだな。だったら相手になってやる」チキッ…!


ツバサ「お!?私とやろうっての!?良いわ、かかってきなさい!負けた方はおかず一品あげるってことで♪」


英玲奈「吠え面かかせてやるっ!」


エレナァァァ!!
サンヲツケロヨデコスケヤロォ!!


客「ご、ごめんくださ──ひっ!?」
113: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 04:10:51.14 ID:+jhH24HL.net
サンマイニオロシテヤル!
ヤッテミナサイ!

あんじゅ「あ、いらっしゃいませー♪」


あんじゅ「ごめんなさいね、騒がしくて」ニコッ


ヒュッ!ドガッ!
ザン!ザン!ザン!!
バキィ!


客「あ、いいえ…便利屋って聞いたんですけど…ひぃッ!?」


ドガッ!


あんじゅ「えぇ、その通りよ」


スパッ!


ブキナンテステテカカッテキナサイ!
ヤロウオブクラッシャアアア!!



あんじゅ「あ、ちょっと待ってね」ニコッ



ツバサ「腕を上げたわね、英玲奈!」ニヤリ

英玲奈「私は日々進化しているんだよ、ツバサ」ニヤリ



あんじゅ「ツバサと英玲奈」



ツバサ「何、あんj──」
英玲奈「今忙しんだg──」





あんじゅ「これ以上煩くしたら殺すわよ?」ニコッ
114: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 04:12:28.63 ID:+jhH24HL.net
英玲奈(な、なんだこのプレッシャー…!?)
ツバサ(ま、魔王以上だわ…!?)



あんじゅ「返事」ニコッ



ツバサ「…」ガクブル
英玲奈「…」ガクブル



あんじゅ「返事って言ってんのが聞こえないの?」ギロリ



つばえれ「「は、はい!」」



あんじゅ「よろしい。やれば出来るじゃないの」ニコ




あんじゅ「さ、待たせたわね」


あんじゅ「依頼成功率は100%」



ツバサ「私達は『おちゃめな女神』(Charming Venus)」ニヤリ


英玲奈「世界を掴み取る」ニヤリ


あんじゅ「さぁ、見て。今を見て?」ニヤリ



ツバサ「『刺激的に楽しみましょ』(ショッキングパーティ)。A-RISEへようこそ」
115: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 04:34:47.15 ID:+jhH24HL.net
綺羅ツバサ
最終役職:なし
魔王を倒す目標を成し遂げたため、帝国軍遊撃隊A-RISEから脱退。
不老不死の呪縛から解放され、人らしい生活に喜びを感じている。
現在は、英玲奈とあんじゅと共に便利屋を営んでいる。
日頃から英玲奈をからかい、よく喧嘩しているが、あんじゅには頭が上がらないもよう。


統堂英玲奈
最終役職:なし
ツバサとあんじゅと同じく、帝国軍を脱退。
便利屋を営んでいるが、いつも赤字に頭を悩ませている。
基本的に常識人だが、ツバサが絡むと頭に血が上り、周りが見えなくなる。
しかし、こんな「なんでもない日常」を楽しんでおり、昔よりも笑顔が増えた。


優木あんじゅ
最終役職:なし
二人と同じく、帝国軍を脱退。
便利屋A-RISEの受付を担当している。
実は常識人であり、2人の喧嘩をいつも止めている。
その際は、ツバサと英玲奈が恐怖で凍り付くほどの冷笑を浮かべる。
しかし、心の中では彼女たちのやり取りを微笑ましく思っており、いつまでも一緒に居たいと考えているようだ。
116: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:23:23.11 ID:+jhH24HL.net
穂乃果サイド

 ここは戦場となり、破壊され尽くした町の跡。音ノ木坂の兵士達が瓦礫の撤去を行っていた。

「大丈夫?手を貸すよ!」

兵士A「ほ、穂乃果少尉!?」

兵士B「どうしてここへ!?」

穂乃果「もう、他人行儀すぎだよ〜!呼び捨てで良いって」ニコ

兵士A「し、しかしですね…」

兵士B「穂乃果さんは本来、佐官どころか将軍であってもおかしくない立場なのですが…」

穂乃果「えー。だって、穂乃果そういうのよくわからないもん」

穂乃果「穂乃果はね、変わらない今が一番良いんだ」ニコッ

オーイ!ダレカテヲカシテクレ!

穂乃果「あっ!私が行くよ!」タッタッタ…


兵士C「おぉ助かる──って少尉殿っ!?」ビクッ


穂乃果「ふむふむ…あ、わかった。この大きな瓦礫をなんとかすればいいんだね!?」
117: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:24:27.31 ID:+jhH24HL.net
兵士C「え、えぇ…まぁ、そうなのですが…」


穂乃果「よーしっ!穂乃果に任せて!!」


穂乃果「ハァー…!」ゴォッ!!



兵士A(ヤ、ヤバイ!?)


兵士C「ち、ちょっと待って穂乃果少──」




穂乃果「せやぁああッ!!」ドヒャッ─!



ドゴォォォオン!!



粉々になった瓦礫「」チーン



兵士A「あ、あぁ…」ガッカリ


穂乃果「よし、これでもう大丈夫だね!」手パンパン




穂乃果「あ、おーい!穂乃果も手伝うよー!」ドヒャァ!!




兵士A「あぁ…瓦礫が『増えた』」ガックシ


兵士B「穂乃果少尉、ぶっ壊して細かくしちまうからなぁ…」
118: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:25:36.61 ID:+jhH24HL.net
セヤァアアア!!!!ドゴォッ!!

ヒ、ヒィ!?

ゴ、ゴカンベンヲ!




穂乃果「えっへんっ!」ニコッ




兵士B「あぁ、また瓦礫が増えたみたいだ…」


兵士C「まぁ、しょうがないさ…良いから運ぶぞ!」





兵士ズ((でも、まぁ))


兵士ズ((本当のこと言ってあの笑顔が曇るのは、もっと嫌だしな))デヘヘ…





高坂穂乃果
最終役職:少尉
変わらず、音ノ木坂王国の兵士をしている。
ただし、音ノ木坂王国アイドル特務部隊μ’sを率いて魔王を倒した世界の英雄として認知されており、生ける伝説となっている。
本来、その功績を称えられて将軍となってもおかしくない立場であるが、彼女は今までと変わらない日常を望んだ為、少尉のままとなっている。
119: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:26:42.13 ID:+jhH24HL.net
穂乃果(お久しぶりです)


穂乃果(世界の英雄だ、なんて言われてますけど、私は私です)


穂乃果(今と変わらない日常を、前とは変わった世界で)


穂乃果(最高の仲間たちと一緒に)


穂乃果(これからも歩んでいきたいと思います)


穂乃果(今はちょっぴり大変で、まだ真の平和とはほど遠いかもしれない)


穂乃果(だから私は、これからも頑張り続けます)


穂乃果(『そんな大変な時もあったなぁ』って、後になって笑えるように)


穂乃果(悲しいって気持ちが過去になるように)



穂乃果(また近いうちに顔を出したいと思います)


穂乃果(お父さん、お母さん。それから雪穂)



穂乃果(それまで、どうかお元気で)



穂乃果「穂乃果より」ニコッ




120: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:37:17.28 ID:+jhH24HL.net
これにて 穂乃果「魔王が復活する!?」は終わりとなります。

ようやく、終わりました…。
3週間くらいかかってしまいました、申し訳ありません。

ラブライブでやる意味なかったんじゃね?
完全に私のオナニーです、超妄想です。

また、ここまで読んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
SSの執筆どころか、掲示板への投稿も初めてだったので、色々と不便をかけてしまったかと思います。


以下、気が向いたら私の中だけで完結していた設定等を殴り書いていこうかと思います。
矛盾等、大いにあると思います。質問あれば書き込んでいただければ幸いです。
ラブライブに幸あれ。ラブライブよ、永遠なれ。
121: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:39:34.02 ID:+jhH24HL.net
専門用語
○奇跡の力
 かつて女神が、勇者に与えた異能の力。いわゆる魔法の事。
 魔力を《奇跡の力》に変換することで、外界に様々な影響を及ぼす。
 アイドルが魔力を有する事は共通しているが、「魔力の変換方法」が違う為、《奇跡の力》には個性が存在している。
 また、《奇跡の力》を持つアイドルは世界に9人いるとされる。

○人々を照らす偶像(アイドル)
 《奇跡の力》を持つ者。または、魔力を有する者。
 アイドルは、《奇跡の力》という魔法が扱えるだけではなく、常人よりも遥かに身体が丈夫であり、たった1人でも戦場をひっくり返せるほどの強さを持つ。
122: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:41:24.86 ID:+jhH24HL.net
能力一覧
○皆で叶える物語(ミューズ)
 穂乃果の持つ《奇跡の力》。《奇跡の力》の核であり、本質は「無限のエネルギー」。
 この《奇跡の力》を持つ者の魔力は永遠に尽きず、《奇跡の力》を放出し続けることが出来る。
 ただし、《皆で叶える物語》単体では、魔力を《奇跡の力》に変換することが出来ない。その為、体内で膨大な魔力を暴走させ『熱』という形で放出するだけに留まってしまう。
 ただし、発する熱量は超高温であり、自分の身体に触れた金属程度であれば一瞬で融解させることが出来る。また、熱を一点に集中して放出することによって(通称「排熱」)、瞬間移動に近いほどの超高速で移動することも可能である。

○武器召喚(アーセナル)
 海未の持つ《奇跡の力》。自分が最も得意とする武器を作り出し、世界の理すら捻じ曲げる「本質」を武器に与える。海未の得物は弓の為、本質は「必中」。
 狙った相手に必ず当たる矢、《臓腑を射抜く必中の弓矢(ラブアローシュート)》を射ることが出来る。
 ただし、海未は、あえて苦手な剣術に意味を見出し、剣士として高みを目指そうと試みている為、弓矢を召喚すること自体が無い。
 無論、武器召喚は自分の望む武器を作り出すことが出来るが、それが自分の得物ではない場合、「本質」は与えられない。
 その為、彼女が剣を召喚し続ける間は弱体化されている。
123: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:44:11.16 ID:+jhH24HL.net
○指揮者(リィーン・コンダクター)
 真姫の持つ《奇跡の力》。歌うことで発生した音で相手を知り、相手しか知りえない《感覚》を共有する能力。本質は「調律」。
 アイドルの持つ《奇跡の力》を解析し、魔力の変換論理を、その場にいる全員に共有させることが出来る。つまり、アイドル同士で他人の《奇跡の力》を扱うことが出来るようになる。
 真姫は当初、この《奇跡の力》は物体に当たった音を感知する力だと勘違いしており、広域索敵レーダーとして《指揮者》を扱っていた。


○風音結界(アストラルメイガス)
 花陽の持つ《奇跡の力》。空気に自分の声を織り交ぜることで質量を与え、操ることが出来る。本質は「拒絶」。
 風を巻き起こして相手や物を吹き飛ばしたり、広域の空気の流れを読んで戦場の状況を把握したり、他人からの認識を薄くさせて隠密行動を取る事が出来る。
 また、成長するにつれ、声を発さなくても、風を起こすことはできるようになった。
 この力の最も恐ろしいのは、空気を操っているという点である。
 人体を取り囲むようにして存在する空気に質量を与えれば、その場にいる者は誰一人として動くことが出来なくなる。
 この《奇跡の力》が「結界」と呼称される理由であり、《風音結界》に捕えられた者は、攻め入る事も逃走も許されず、その後の運命は花陽に委ねられることになる。
124: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:46:12.82 ID:+jhH24HL.net
○笑顔の魔法(チャーミング・ウィング)
 にこの持つ《奇跡の力》。自身の背中から光り輝く翼を生やし、それを自在に操ることが出来る。本質は「翼」。
 飛行能力を有する為、空からの3次元的な攻撃を可能とする。
 翼を自在に操ることが出来る為、翼の強度や性質を変化させることが出来る。具体的には、強度を高めることで、翼そのものを刃としたり、羽根を飛ばして遠距離攻撃を行うことが出来る。
 また、翼は魔力の塊の為、分離させた羽根の魔力を暴走させることで大爆発を引き起こすことも可能。




○蒼雷の閃光(ビビット・エトワール)
 絵里の持つ《奇跡の力》。電気を放出し、操ることが出来る。本質は「稲妻」。
 アイドルの中でも1、2を争うほど強大な《奇跡の力》である。
 電気を放出して相手を一瞬で焼いたり、自身を避雷針として落雷を降らせることで広域の敵を瞬く間に殲滅することができる。
 また、稲妻に身を任せることで亜光速での移動も可能。
 魔力消費も平凡であり、欠点らしい欠点も存在しない為、正に万能にしてトップクラスの《奇跡の力》である。
125: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:48:00.07 ID:+jhH24HL.net
○二十二の支配(アルカーナム・アイオーン)
 希の持つ《奇跡の力》。魔力を思い通りの形に変換する事が出来る。本質は「完成」。
 決まった魔力変換論理を持たない《奇跡の力》であり、自分の思い通りの形に魔力を放つ事が出来る。希はその性質をタロット占いに登場する大アルカナに例え、22種類の魔法として操っている。
 理論上は真姫の《指揮者》を使用することなく、他のアイドルの《奇跡の力》を再現することが出来るが、本質の理解は出来ない為、本人の操る《奇跡の力》には劣ってしまう。
 しかし、既存の《奇跡の力》を使用せずとも十分に強大な力を持つ為、希はμ’s最強のアイドルとして君臨している。




○加護の中の鳥(チェーンラバーズ)
 ことりの持つ《奇跡の力》。加護によって危険を封印する事が出来る。本質は「加護」。
 かつて魔王をツバサの身に封印した《奇跡の力》。「危険」と判断したものは、存在だろうが概念だろうが問答無用で封印する事が出来る。
 その際、鍵を設定することでオリの強度を高めることが出来る。ツバサの身体に封印された魔王は、アイドル9人分の命を鍵と設定した為、半永久的に封印が解けることは無かった。
 攻撃的な《奇跡の力》ではない為、勝つことは難しいが、魔力が無くなるまで攻撃が当たらないため、負けることも無い。
126: ◆VVbOxJXfxY (しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 05:57:09.94 ID:+jhH24HL.net
○危険理解(アレス)
 英玲奈の持つ《奇跡の力》。本質は「理解」。
 自分にどのような形で攻撃が来るのか、直近の未来を視る事が出来る。
 ただし、攻撃を防ぐ方法は自分で考えなければならず、未来が読めても反応出来なければ意味がない。
 しかし、英玲奈は、《危険理解》を抜刀居合術に組み入れることによって、「回避の手段」ではなく、「反撃の手段」とした。
元々抜刀居合の天才であった彼女は、世界最強の剣士と成った。


○観客(オーディエンス)
 あんじゅの持つ《奇跡の力》。本質は「増幅」。
 剣、弓、またはラブライブレードを持つ黒い人間を複数召喚することが出来る。この黒い人間は音に反応し、対象へ設定した動作を行う。
 「剣で切り付ける」、「弓を射る」等、単純な動作しか設定できない為、黒い人間1体の戦闘力は非常に弱い。その為、最弱の《奇跡の力》の一つとされる。
 ただし、この《奇跡の力》は本来攻撃用ではなく、黒い人間の動作に「アイドルを応援する」と設定することで、飛躍的に対象の持つ《奇跡の力》の強度を高めることが出来る。
127: シマリス(しうまい)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 06:06:56.93 ID:+jhH24HL.net
○立ち上がる魂(アライズ)
 ツバサの持つ最弱の《奇跡の力》。本質は「魂」。
 無限に成長する事が可能な強靭な肉体と魂を持つ。
ただし、人の身は寿命という縛りがある為、本来この《奇跡の力》は昇華することなく、終わる力だった。
 しかし、800年前の当時、ツバサは無限の容量がある自分の身体へ魔王を封印することを提案し、実行した。
 結果、魔王が持つ禍々しく、強大で膨大な魔力の影響を受け、不老不死となってしまった。
 そして800年という膨大な時間を鍛錬に費やした彼女は、果たして最強のアイドルとなった。
131: ◆VVbOxJXfxY (SB-iPhone)@\(^o^)/ 2016/05/22(日) 06:49:24.79 ID:02C96tNQ.net
>>1 です。
凛ちゃんの能力記載忘れ。おかしいな、書いたと思ってたんだが…


○空間掌握(トリックスター)
 凛の持つ《奇跡の力》。空間を操ることが出来る。本質は「掌握」。
 空間を圧縮し、元に戻る力を利用することによって瞬間移動を行うことが可能になる。また、空間を操り、相手と自分の位置関係をズラすことによって、錯覚を起こすことも可能。
 実は超攻撃的な《奇跡の力》であり、空間と共に対象を押し潰すことも可能である。ただし、圧縮座標の特定が困難である為、瞬時に使用が出来ないという点と、魔力消費が莫大な為、ただ一度の使用で魔力切れを起こしてしまうという欠点がある。>>>>>>
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