ことり「告白日和、です!」

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1: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:48:15.41 ID:nYhehbYB.net
人の気持ちや考えは本人にしか分からない

私にはどうしても知りたい気持ちがある

人間は知らないことを知ろうとすると本かなにかで読んだことがある

そうして無知への恐怖を和らげようとするのだそうだ

私はなぜあなたの気持ちが知りたいのか

知らないから知りたいのかそれとも……


本人から聞いて確かめたいその想い……

あなたはいったいどう思っているの?

私のこと…

元スレ: ことり「告白日和、です!」

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3: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:50:18.12 ID:nYhehbYB.net
ことり「♪」


特別何かあるわけではないのに朝からとっても気分がいい

あの人に会えると思うと心が騒ぎ出す

毎日会えるのだけれどそんなことは関係無くて

今日も会える、それだけでスキップでもしたくなるようだ

あの人のことを考えるだけで心がときめき踊りだすようで

そんな気持ちが私は大好きで


ことり「行ってきまーす」


そう言っていつも二人の幼馴染と待ち合わせをしている場所に向かう

今日ももうすぐ会えると思うとうれしくてつい鼻歌交じりになってしまう

こんな気持ちになるなんて

私はあの幼馴染のことを完全に好きになってしまったのだろう
4: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:51:19.20 ID:nYhehbYB.net
でも、と思うことがある

私も相手も女の子、つまり同性同士

それは世間一般では普通ではない

そう思うと


ことり「私のことなんて……」


私の気持ちとあの人の気持ちはきっと違う

私にとてもよくしてくれるけど

たぶん私のことはただの仲の良い幼馴染としか思っていないんだろう

女の子同士だし私に対して恋愛感情があるとは思えない

ふとそう思うと心が締め付けられるようになる

だけど…それでも私の気持ちは確かにここにある

私の気持ちに気付いてほしい……んだろう

でも自分からは言い出せない

今の関係を壊したくないなんて理由で
5: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:52:10.66 ID:nYhehbYB.net
…そんなことを考えているうちに待ち合わせ場所に着くと


穂乃果「穂乃果だってたまには早起きぐらいできるもん!」

海未「たまにでは意味がありません。日頃から時間に余裕をもって行動してください!」

穂乃果「もー、またお母さんみたいなこと言う~」

海未「なっ、私は穂乃果のために言っているんですよ!」

穂乃果「はいはい、分かってますよ~」

海未「私だって好きで口うるさく言いたくて言っている訳ではないんですからね」


珍しく穂乃果ちゃんが先に来てたみたい

二人とも朝から元気だなぁ

私も朝からウキウキなんだけど
7: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:53:15.00 ID:nYhehbYB.net
それにしても

穂乃果ちゃんと海未ちゃん、とっても仲が良さそう

実際に仲は良いんだけどあの二人を見ていると自信がなくなりそう

嫌われてないかな?

恐らくそこまでは思っていないはず……私の慢心でなければ

でも二人と比べると私なんかって

最近はそんなこと考えなくなってきたけどやっぱり二人はすごく魅力的でつい卑屈になっちゃう

だから私は


ことり「二人とも!」


そう言ってあいさつ代わりに背中を叩く

何事も勢いだよね
8: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:54:03.53 ID:nYhehbYB.net
海未「ことり、おはようございます」

穂乃果「あっ、ことりちゃん。おはよー!」


二人が私を見て笑顔で挨拶を返してくれる

それだけで心が晴れ渡るような気分になる

決して私のことを嫌っているわけではないし私のこともそれぞれ同じぐらい大切に思ってくれているってことがそれだけで分かる


ことり「ほら、早く学校行こう?」

海未「そうですね。せっかく穂乃果が早く来たんですし」

穂乃果「穂乃果だってやればできるんだから!」

海未「はいはい」

穂乃果「も~、ことりちゃん聞いてよ~。海未ちゃんがさ……」
9: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:54:51.83 ID:nYhehbYB.net
二人を見ていると本当に元気が湧いてくる。心がぱーっと晴れ渡るようなそんな気持ち

自然と笑顔がこぼれているのが自分でもわかる

でもそれと同時に私の抱いているこの気持ちに切なくなる

やっぱり私の気持ちとあなたの気持ちは違うだろうから

私の気持ちは伝えられないんだ
10: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:56:00.63 ID:nYhehbYB.net
─授業中


ことり「はぁ~」


つい溜息が出てしまう

授業も完全に上の空

黒板を見るわけでも教科書を見るわけでもなくただボーっと窓から遠くを眺める

私のこの気持ち……

恋なんて今までしたことがなかったからもっといいものだと思ってた

甘いとかほんのり酸っぱいとかって、少女漫画や映画なんかでよく見るけど

実際は違うかも

当然そんな気持ちもあるけどつらさが半分以上を占めている

ほんのりどころではなくかなり酸っぱいみたい

伝えたくても伝えられないモヤモヤ

相手がどう思っているか分からないモヤモヤ

いろんなモヤモヤが積もってつらくなる
11: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:57:00.78 ID:nYhehbYB.net
穂乃果「ことりちゃん最近元気なさそうだけど何かあったの?」


いつの間にか授業が終わっていたらしく穂乃果ちゃんがそんなことを聞いてくる


ことり「ううん、別に何にもないよ」

穂乃果「そう?」

ことり「うん、ことりはいつも通りだよ」


そういったものの穂乃果ちゃんは納得いかないような顔をしている

そんな穂乃果ちゃんを見て少し不安になって


ことり「……そんなに元気なさそうに見える?」


と聞いてみる
12: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:58:03.84 ID:nYhehbYB.net
穂乃果「う~んそういうわけじゃないんだけど……」

穂乃果「なんかいつもと違うような?って気がして」

ことり「そう、かな?」

穂乃果「自分でもよく分かんないけど、ずっと一緒だったからかな?何かピンときて」

穂乃果「ほら、前に私周りが見えなくなっちゃってことりちゃんが悩んでるのに気付いてあげられなかったことがあったじゃん?」


前っていうのは私の留学の件のことだよね


ことり「あの時は言い出せなかった私も悪かったから…」

穂乃果「でもずっと一緒にいたはずのことりちゃんの気持ちに気づいてあげられなかったから」

穂乃果「だから最近はこれでも結構周りを見てるつもりでね、そしたらことりちゃんの様子がなんか変だなーって」

穂乃果「別に何にもないならそれでいいんだけど前みたいなことはもう嫌だからさ、ちょっとしたことでも何かあったら遠慮せずに言ってほしいの」

ことり「穂乃果ちゃん……」
13: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 22:59:01.35 ID:nYhehbYB.net
穂乃果「私たち友達でしょ?悩んでいたら相談に乗るよ。それに穂乃果はいつでもことりちゃんの味方だから」

ことり「ありがとう」


声が少し震えているのが自分でもわかる

こんなに私のことを大事に思ってくれるのがうれしくて

だから私は


ことり「…あのね、聞いてほしいことがあるんだ」


勇気をだして打ち明けてみようと思った


穂乃果「うん。穂乃果でいいなら何でも聞くよ」


穂乃果ちゃんは優しく微笑んでうなずいてくれた


ことり「ありがとう。ここじゃあ少し話しにくいから学校が終わった後で私の家に来てくれるかな?」

穂乃果「もちろんだよ。話してくれてありがとう」

ことり「こちらこそ声をかけてくれてありがとう」


お互いにありがとうを交わす

穂乃果ちゃんなら信頼できる

私の想いをきちんと聞いてくれる

そう思って私は決意する

決して誰にも打ち明けたことのないこの想いを話そうって
17: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 23:42:24.97 ID:nYhehbYB.net
─放課後・南家


ことり「わざわざごめんね?」


学校が終わった後家に来てもらう

海未ちゃんは弓道部の方に用事があるそうで

私たち二人きり


穂乃果「そんなこと気にしないで。大切な幼馴染のためなら穂乃果は何でもするよ」

ことり「ありがとう、穂乃果ちゃん」

穂乃果「でも私一人でいいのかな。海未ちゃんの方が頼りになるだろうし…」

ことり「いいの。穂乃果ちゃんに聞いてほしくて」

ことり「海未ちゃんには……少し話しにくいっていうか、その……」

穂乃果「そっか、分かった」

ことり「ありがとう」
18: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 23:45:26.48 ID:nYhehbYB.net
穂乃果「……」

ことり「……」


少しの静寂が訪れる

穂乃果ちゃんは何も言わずに待ってくれている

小さいころからそうだった

なかなか自分のことを言い出せなかった私のことを穂乃果ちゃんと海未ちゃんはいつも待っててくれた

話そうって決めたんだから今さらためらってもダメだよね

そう自分に言い聞かせる


ことり「あのね、私……」


つい言いよどんでしまう

それじゃあ駄目だと、覚悟を決めて私の想いを口にする
22: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 23:54:30.07 ID:nYhehbYB.net
ことり「私、海未ちゃんのことが好き、なの」

穂乃果「……」


穂乃果ちゃんは何も言わない

まるで私に続きを促すかのように目を閉じて黙っている


ことり「友達としてじゃなくてね、その…恋愛の方で好きなの」

ことり「その気持ちに気づいたのは最近でね」


私は事のいきさつを話す

穂乃果ちゃんなら大丈夫って思えるから安心して話せる
23: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 23:55:58.59 ID:nYhehbYB.net
ことり「昔から穂乃果ちゃんと海未ちゃんと一緒にいて二人はとっても大事な友達だった。

でも私は昔から穂乃果ちゃんに対する気持ちと海未ちゃんに対して抱いていた気持ちは少し違ったの。

でも本当に大切な友達は二人だけだったからそれが普通なのかなって思ってた。違いもよく分からなかったし。

でもμ'sを始めて大事な仲間が増えてから海未ちゃんに対する思いだけ他のみんなとは違うって気付いた。

それがなんなのかは最初は分からなかったんだけど最近になって分かってきて」

ことり「きっかけは何だったのかはよく分からないけどなぜか恋なんだなって思うようになって……。

それからはつい意識しちゃって、会う度に、話す度にドキドキするようになっちゃって。

だからかな?穂乃果ちゃんが私の様子が変だって気付いてくれたのは」

ことり「でもね、やっぱり変でしょ?だって女の子同士なんだもん。

おかしいって自分でも分かってる。でもこの気持ちは本物だってこともよく分かるの。

だからどうしようって思って。この気持ちを伝えても海未ちゃんには迷惑になるだけなんじゃないかって」

ことり「だから、だからね……」ポロポロ


いつの間にか涙があふれてきていた

自分でもよく分からなくなっていた

けれど、ふと柔らかく暖かい感触が私の全身を包む
24: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/28(日) 23:57:01.15 ID:nYhehbYB.net
穂乃果「ことりちゃん、話してくれてありがとう」ギュー

ことり「穂乃果、ちゃん……グスッ」

穂乃果「一人でつらかったよね。でも大丈夫だよ」

穂乃果「私はいつでもことりちゃんの味方だよって言ったでしょ」

穂乃果「大丈夫、もうひとりじゃないよ」ナデナデ

ことり「うぅっ……ぐすっ」


穂乃果ちゃんは優しく包み込んでくれる

理解して、受け入れてくれる

その優しさがうれしくて涙が止まらないよ

…少しぐらい甘えてもいいよね?


ことり「ごめんね……穂乃果ちゃん」ヒグッ

ことり「うわぁ~ん」ボロボロ

穂乃果「大丈夫だから。よしよし」ナデナデ


42: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:33:11.85 ID:eRBritfk.net
穂乃果「落ち着いた?」

ことり「うん、ごめんね?」

穂乃果「謝ることじゃないよ」

ことり「うん、そうだね。本当にありがとう、私の話を聞いてくれて」

穂乃果「当たり前だよ。大切な友達なんだから。こっちこそこんなこと私に話してくれてありがとう」

ことり「ううん、おかげでだいぶすっきりしたかも。口に出すだけで楽になるって本当なんだね」


ずっと自分の思いに板挟みになってた

苦しかった

でも穂乃果ちゃんのおかげで楽になった気がする

辛い思いも涙と一緒に流れて行ったような感じだった

だからと言ってこの問題が解決したわけではないけど
43: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:35:18.94 ID:eRBritfk.net
穂乃果「じゃあこれからどうしよっか」

ことり「え?」

穂乃果「だって海未ちゃんのこと好きなんでしょ?その気持ちを伝えなきゃもったいないよ」

ことり「でも……」


突然の提案にびっくりする

でも穂乃果ちゃんは私の目をまっすぐ見つめている


穂乃果「駄目だよ。自分の気持ちに嘘をついちゃ。ことりちゃんは海未ちゃんとどうなりたいの?」

ことり「私は……」


私は一体どうしたいのだろう

なんて、そんなこと考えるまでもない
44: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:36:41.97 ID:eRBritfk.net
ことり「私は海未ちゃんの隣にずっといたい!海未ちゃんにこの想いを伝えたい!」

穂乃果「よく言ったことりちゃん!」

穂乃果「じゃあ迷わずにいっちゃおう」

ことり「ちょっ、ちょっと待って穂乃果ちゃん」

穂乃果「え?」

ことり「本当にいいのかな?」

穂乃果「どうして?女の子同士とかそんなこと関係ないと思うけど」

ことり「だって私たちはアイドルでもあるんだよ?海未ちゃんだって特に年下の女の子のファンが多いし」


言い訳だ

伝えるのが怖いからって逃げているだけだ

やっぱり私は臆病みたい
45: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:40:10.99 ID:eRBritfk.net
穂乃果「むむむ…、たしかにあんまりよくない、のかな?」

穂乃果「にこちゃんたちに相談してみる?穂乃果一人じゃ力になれなさそうで」

ことり「でも……」

穂乃果「ごめんね?穂乃果頼りなくて」

ことり「そんなことないよ」

穂乃果「う~ん、海未ちゃんには頼れないし……」


それでも穂乃果ちゃんは何とか力になろうと考えてくれる

それだけで十分うれしい
47: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:44:03.47 ID:eRBritfk.net
穂乃果「でもさ、もし付き合うなんてことになったらμ'sのみんなには話した方がいいだろうし、それなら今話しちゃってもいいんじゃないかな?」

ことり「つ、付き合うって気が早すぎるよ!」アセアセ

穂乃果「でもお似合いだと思うけどな~」

穂乃果「とっても優しいお母さんに厳しくも愛のあるお父さん、みたいな?」

ことり「ふふ、なにそれ」

ことり「……でも、そうだね。みんななら大丈夫だよね」

穂乃果「うん。みんなとってもいい子たちだし大丈夫だと思うよ」

ことり「でももし反対されたら……」

穂乃果「それでも穂乃果はことりちゃんの味方だから何とか説得してみるよ」

穂乃果「ことりちゃんが決めたことでしょ。私は背中を押してあげることぐらいしかできないから」

ことり「ありがとう」

ことり「……私、頑張ってみる!」


穂乃果ちゃんに言われて決意が固まる

本当に背中を押してくれたような気がしたから
48: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:47:13.57 ID:eRBritfk.net
穂乃果「よし、じゃあさっそく今から……」

ことり「い、今はさすがに……ほら、時間も時間だし」

穂乃果「早い方がいいと思うけどな~」

ことり「明日にしよう?やっぱり心の準備が……」

穂乃果「そっか。分かった、じゃあ明日ね。みんなに連絡しておくから」

ことり「うん…」

穂乃果「大丈夫、みんなちゃんと聞いてくれるよ。絶対誰も馬鹿にしたりなんかしない。もし馬鹿にする人がいたら穂乃果も怒るよ!」

穂乃果「だから、ね?」

ことり「そうだよね。うん、私やってみる!」

穂乃果「その意気だよ!」



その後も穂乃果ちゃんはたくさん私のことを勇気づけてくれてから帰っていった

おかげでだいぶ元気が出たよ

やっぱり穂乃果ちゃんはすごいや

なんて思いながらベッドに身を委ねる
50: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:50:21.12 ID:eRBritfk.net
ことり「明日……μ'sのみんなに打ち明ける……」


直接海未ちゃんに伝えるわけじゃないのにとても緊張する

せっかく穂乃果ちゃんが元気づけてくれたのにまた臆病になっちゃう

それじゃあ駄目だとそんな考えを頭から追い払う

私はこれから自分の想いをしっかり口にするって決めたから


ことり「まずは海未ちゃん以外のみんなに、だけど」



ずっと隣にいたいなんて夢見てるだけじゃダメだよね

もう目をそらさずに気持ちに触れてみよう、そう決意する

そうして気持ちを確かめたいの

だから…待ってるだけじゃなくて自分から動き出さなくちゃ

自分らしく自分ができることをしよう
51: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:51:49.24 ID:eRBritfk.net
こんなに楽しい毎日が過ごせるのはキセキなんだろう

そんな日常を壊してしまうかもしれない

そう思うと怖くためらってしまいそう

でも言わずに後悔するくらいなら勇気をだしてみよう


そう何度も言い聞かせて眠りにつく

明日、まずは明日だ
53: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:55:15.79 ID:eRBritfk.net
─翌朝


目覚ましの音で目を覚ます

思ったよりもよく眠れたみたい

とりあえずいつも通り学校に向かう準備をする

そしてふと携帯を見ると


ことり「穂乃果ちゃんからメール?」


昨日のこともあったのでなんだろうと少しドキドキしながらそのメールを開く


============

とりあえず今日の放課後にみんなに部室に来てもらうように言っておいたから

海未ちゃんは今日も弓道部の方に行くって言ってたしチャンスは今日しかないよ!

ことりちゃん、穂乃果は応援してるから頑張って!

============


ことり「穂乃果ちゃん……」


そういえば詳しいことは決めてなかったっけ

でもなんだかまたこれだけで穂乃果ちゃんに元気がもらえた気がする
54: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 22:58:41.88 ID:eRBritfk.net
ことり「よし!」


自分に気合を入れて学校へ向かう

今日はいつもとは少し違う特別な日になりそうです



私はいつも通り待ち合わせ場所に向かう

待ち合わせ場所……


ことり「今海未ちゃんに会うなんて無理だよ!」


すっかり忘れていた

私は思いを寄せる人と毎日一緒に学校へ通っているのだった

いつもなら嬉しいことだけど今日ばっかりはそうもいかない

今海未ちゃんに会ったら……

絶対に意識してしまう

まともに会話すらできないかもしれない

でも教室も同じだし逃げることはできない

行くしかない、よね

勇気をだして待ち合わせ場所に向かうことにした

しょうがないもんね

そうしていつもの場所に行くと……
55: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:00:30.33 ID:eRBritfk.net
海未「穂乃果が二日連続でことりより早く来るとは……しかも今日は私より早いなんて。嵐でも来るんじゃないですか?」

穂乃果「も~、お母さんとおんなじこと言う~。穂乃果だってやればできるんだから!」

海未「なら毎日そうしてください」


穂乃果ちゃんが先に来ていたみたい

でもやっぱりなかなか声を掛けられなくてそのまま立っていると


海未「…ことり、来ていたんですか。声ぐらいかけてくださいよ」


海未ちゃんに声を掛けられた
56: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:03:33.92 ID:eRBritfk.net
ことり「あぁ…うん、えぇと……」


言葉に詰まってしまった

海未ちゃんが不思議気に私を見ている

どうしようって頭が真っ白になりかかった時に


穂乃果「ことりちゃんおはよー!」


穂乃果ちゃんが声をかけてくれる

その声で何とか思考を取り戻す


ことり「お、おはよう二人とも」


何とか口にする

それでも声が上ずっていた気がする
57: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:05:37.82 ID:eRBritfk.net
海未「ことり?様子が変ですが体調がすぐれないんですか?」

ことり「そ、そんなことないよ!?大丈夫だから」

海未「そうですか?でも何かあったらすぐに言ってくださいね?」


海未ちゃんは本当に優しい

そんなところに惹かれちゃったのかもなんて頭の片隅で考えちゃう

そんな場合じゃないのに


ことり「あ、ありがとう」


となんとか口にする


穂乃果「ほら早く行こうよ二人とも。せっかく早く来たのに遅刻しちゃうよ」

海未「そうですね。行きましょう、ことり」

ことり「うん」


そう言って足早に歩きだす
58: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:07:03.88 ID:eRBritfk.net
穂乃果「海未ちゃん聞いてよ~。雪穂ったらさ……」


穂乃果ちゃんが上手く海未ちゃんに話題を振ってくれる

それでも私は相打ちを打つので精一杯

そんなこんなで何とか学校に着く

でもクラスも一緒だから放課後まで海未ちゃんとずっと一緒だ

いつもなら嬉しいのに今は少し苦しい


穂乃果「海未ちゃん宿題を……」

海未「見せませんよ」

穂乃果「最後まで言ってないよ!お願い穂乃果のことを助けると思って!」

海未「自分でやってください」

穂乃果「分かったよー。じゃあ教えてくれる?」

海未「珍しく聞き分けがいいですね。そういうことなら手伝いますよ」

穂乃果「ありがとう」
59: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:10:05.64 ID:eRBritfk.net
海未「いつもならことりに助けを求めるのに……本当に今日はどうしたんですか?」

穂乃果「いいじゃん!そういう気分なの!」

海未「はあ……」

ことり「じゃ、じゃあ海未ちゃん、穂乃果ちゃんのことお願いね?」

海未「ことりは?」

ことり「ええっと、ちょっと次の衣装とか考えたいから……」

海未「そうでしたか、ではことりも頑張ってくださいね」

ことり「ありがとう」

海未「さあ穂乃果、やりますよ!」

穂乃果「は、はい!」


いつもならことりに助けを求めてくるけど今日は違うみたい

ことりのことに気を遣ってくれてるんだろう

穂乃果ちゃんが海未ちゃんを捕まえてくれているおかげで私は何とか助かった

今のままじゃ放課後までもたなかったもしれなかったし
60: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:12:19.62 ID:eRBritfk.net
あっという間に時間は流れて気が付いたらもう放課後だった

海未ちゃんが弓道部に向かってから教室で穂乃果ちゃんと二人きりになって


穂乃果「心の準備はできた?」

ことり「うん。ありがとう穂乃果ちゃん」

穂乃果「何が?」


穂乃果ちゃんは何のことかというようにとぼける

穂乃果ちゃんらしいや


ことり「おかげで考えもまとまったよ。なんて言おうかずっと考えてて」

穂乃果「よかった。じゃあ部室に行こう?そろそろみんな来てる頃だろうし」

ことり「そうだね」
61: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/29(月) 23:13:47.64 ID:eRBritfk.net
部室の前までやってくる

心の準備はできている

あとはそのドアを開けるだけ


穂乃果「ことりちゃん、穂乃果は味方だからね」


再度そんなことを言ってくれる

本当に心強いや

無言で頷き私は手を伸ばす

そうして私は扉を開いた───
69: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 21:54:06.27 ID:2T1yjx2G.net
にこ「おっそーい!人を呼んどいて待たせるってどーゆーことよ」

穂乃果「ごめんごめん」


まずにこちゃんの声が飛んでくる

部屋を見渡してみる

もうみんな揃ってるみたい


絵里「海未は?」

穂乃果「弓道部の方に行ったよ」

絵里「海未だけいないけど大丈夫なの?」

穂乃果「うん」

絵里「そう?じゃあ話って何かしら」
70: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 21:55:16.37 ID:2T1yjx2G.net
穂乃果「あぁ、話があるのは穂乃果じゃなくて……」


こちらに視線を向けてくる


ことり「ことりの方なんだ」

希「ことりちゃんが?」

凛「なんか珍しいにゃー」

花陽「確かに……」


みんな口々に話し出す
71: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 21:58:18.94 ID:2T1yjx2G.net
穂乃果「まあまあ、とりあえず話を聞いてあげて?」

真姫「穂乃果は何か聞いてるの?」

穂乃果「うん。とりあえず驚かないで最後まで聞いて欲しいの」

真姫「まさかまた留学するなんて言わないでしょうね?」

ことり「ち、違うよ~!μ'sを続けてる間はどこにもいかない、ずっとみんなと居るって決めたから」

真姫「そうよね」

花陽「よかった~」


みんな心配してるみたい

無理もないよね

たくさん迷惑掛けちゃったわけだし
72: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:00:38.77 ID:2T1yjx2G.net
穂乃果「ことりちゃん」

ことり「うん」


私は真ん中の席に座る

穂乃果ちゃんはすぐ隣についていてくれた

みんな静かに私が話すのを待っている

空気が少し重い

すると


穂乃果「ことりちゃん頑張って」ギュ


穂乃果ちゃんが手を握って囁いた

すごく暖かい

勇気が湧いてくる

覚悟を決めたはずなのにその覚悟もどこかに飛んで行ってしまったように感じたけど今なら言えそう


ことり「私ね……」


そうして昨日穂乃果ちゃんに話したことを今度はみんなに話した
73: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:06:04.43 ID:2T1yjx2G.net



絵里「なるほど……」


重い沈黙の中一番に声を発したのは絵里ちゃんだった

それに続いて希ちゃんが


希「そっか。そんな大事なことウチらに話してくれてありがとう」


そういうと


真姫「それでことりはこれからどうしたいの?」


さすが真姫ちゃん、一番大事なところを突いてくる
74: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:12:07.38 ID:2T1yjx2G.net
ことり「私は……」

ことり「海未ちゃんとずっと一緒にいたいの」

ことり「みんなとは少し違う意味で本当にずっと、これから一生一緒にいたいって思う」

ことり「だからこの気持ちを伝えたい」


昨日穂乃果ちゃんに叱咤されたおかげでこんなこともハッキリ言える


ことり「でも……」

花陽「私たちはアイドルだから……?」


言いよどんでいると花陽ちゃんがその先を代弁した


ことり「うん……」


私はそれに対してゆっくりとうなずく
75: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:16:35.88 ID:2T1yjx2G.net
凛「そっか……」

真姫「なるほど……」

ことり「だからどうしようって思って」

穂乃果「せっかく穂乃果に相談してくれたんだけど穂乃果じゃどうしたらいいのか分からなくて……」

穂乃果「だからみんなに相談しようって思って」

絵里「つまりそれだけ私たちのことを信頼してくれてるのよね?嬉しいわ」

希「そうやね。せっかく頼ってくれたんやから何とか力になってあげたいなぁ」

真姫「とーぜんね」

凛「凛も!ことりちゃんのためなら何でもするにゃ!」

花陽「私もことりちゃんたちには幸せになってほしいな」


みんな……

本当にうれしい

そんな感傷に浸っていると


にこ「でも……」


ずっと黙っていたにこちゃんが口を開く
76: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:25:14.26 ID:2T1yjx2G.net
にこ「ことりの思ってることももっともよ。私たちはアイドルだもの。悪いけど私たちは自分一人だけの身体じゃないの」

にこ「同性でしかも同じグループ内でってなると世間にどう思われるか分からない。結局大事なのは世間の評価なんだから」

ことり「そうだよね……」


にこちゃんの言うことは尤もだ

そう言われてもしょうがない

そもそもそういわれるのは分かっていたし、そのことでだいぶ悩んでいたんだから
78: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:29:58.38 ID:2T1yjx2G.net
にこ「……でも私たちだって現役の女子高生だもの。それくらいしょうがないんじゃないかしら?」

ことり「え?」

にこ「恋をしたいお年頃ってやつよ。まあ女子高だからか同性でってなっちゃってるけど」

にこ「まあ要はばれなきゃいいのよ。それに万が一ばれてもそういうのが逆に話題になることもあるかもしれないし」

絵里「つまりにこは」

にこ「私も反対はしない。でも節度はわきまえろってこと」

ことり「にこちゃん……」


まさかにこちゃんがそんなことを言うなんて思ってもいなかった


希「もー、素直やないな~にこっちは」

希「反対はしない、じゃなくて素直に応援するって言えばええのに」

にこ「なっ!?別に私はそんなんじゃ……」

にこ「そ、それより花陽は?花陽はどう思う?」

花陽「え!?私?」

凛「いじられたくないからって他の人にパスを回すのはどうかと思うにゃー」

にこ「そんなんじゃないわよ!ただアイドルのファンとしてどう思うか意見を聞きたかっただけ!」
79: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:33:30.95 ID:2T1yjx2G.net
花陽「うん……アイドルにスキャンダルが致命的なのは確かだけど」

花陽「私はアイドルのファンである前にことりちゃんの友達だから……」

花陽「友達を応援してあげるのが普通なんじゃないかなぁ?」

花陽「にこちゃんもそういうことなんでしょ?」

にこ「に、にこは別に……」

ことり「にこちゃん、花陽ちゃん……」

穂乃果「ほらね、みんな受け入れてくれた。応援してくれるって言ってくれた」

ことり「本当だね。やっぱり私μ'sでよかったよ」


本当に涙が出そう

嬉しくて嬉しくて
80: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:37:31.21 ID:2T1yjx2G.net
にこ「そもそもアイドルやってなかったらここまで悩む必要もなかったんじゃ……」

絵里「にこ……」

真姫「今それを言う?」

にこ「わるかったわよー!」

にこ「ことり、ごめん」

ことり「ううん、いいの」

ことり「みんな……ありが」

希「おっと、それを言うのはまだ早いで」


ありがとう、そう口にしようとしたところで希ちゃんに止められる


絵里「それもそうね。感謝は後でいい返事を貰えてからにしましょう?」

穂乃果「よーし、じゃあさっそく……」

真姫「告白だ、なんて言うつもり?」

穂乃果「え?」

絵里「まっすぐなのは穂乃果のいいところだけれどさすがに今はそんなに簡単にはいかないわ」

穂乃果「ごめんなさい…」
83: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:42:38.63 ID:2T1yjx2G.net
希「まあまあ、とりあえずこれからどうするか考えよう?早くしないと海未ちゃん帰ってきてしまうんやない?」

穂乃果「そうだね。じゃあどうすればいいのかな?」

凛「じゃあ凛は海未ちゃんの様子を見てくるにゃー!」ダッ

真姫「あっ……ってもういっちゃった」

希「まあウチらにできることを考えよ?」

絵里「希の言うとおりね」

希「と言ってもウチらもそういう経験はないしアドバイスなんてしてあげられないもんなぁ」

にこ「まあ私からはあまりいちゃつき過ぎるなとしか言えないわね」

花陽「一応は隠しておこうってこと?」

にこ「そう。その方がいいと思う。アイドルを卒業するまでは少し我慢が必要だけど……」

ことり「ちょ、ちょっと、なんでもうお付き合いするのが前提で話が進んでるの…?」
84: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:45:52.12 ID:2T1yjx2G.net
そんなこんなでみんな本当に真剣に考えてくれて

応援してもらったり色々してくれた

少ししてそろそろ海未ちゃんが戻ってくるからと話し合いはお開きになったけどそれでも私は十分勇気をもらえた

本当にμ'sでよかった、この仲間たちと出会えてよかった

そう思えた

本当に感謝しかないや

これも穂乃果ちゃんのおかげかな?

相談しようって提案してくれたこと

こんな仲間に巡り合わせてくれたこと

それら全て
85: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:49:53.61 ID:2T1yjx2G.net
穂乃果『それでこれからなんだけど』

ことり「うん…」


あれから練習も終わって家に帰ってきてから電話でさっきの続きを話す


穂乃果『みんなも言ってたけど、穂乃果はやっぱり早い方がいいと思うんだ』

ことり「そう、だよね」

穂乃果『私はいくらでも手伝うし何でもするからね?』

ことり「ありがとう」

穂乃果『ことりちゃんのその想いをそのまま伝えればきっと伝わるから、あとはその勇気だけだよ』

ことり「うん。でも今日みんなに話してみてだいぶ勇気が出てきたなって思えるの」

ことり「だから……だからね、明日にもこの想いを伝えたいって思うんだ」

穂乃果『よく言ったことりちゃん!』

穂乃果『それじゃあ細かいことは穂乃果達に任せて!』

ことり「うん、決めた。明日の朝練が終わった後に海未ちゃんに伝える!今なら言えそうな気がするの」

ことり「穂乃果ちゃん、ありがとう」

穂乃果『頑張ってね、何度も言うけど応援してるから』

ことり「うん、じゃあまた明日ね」
86: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 22:51:25.10 ID:2T1yjx2G.net
そう言って電話を切る

宣言してしまった、ならもう思い切るしかないだろう

これも自分を追い込むためだったのかもしれない

逃げられない理由を作って臆病な私を追い払うために

そして私は海未ちゃんにメールをする

内容は簡潔に

「話があるから朝練が終わった後屋上に来て」、と

たったそれだけ

それでもすぐに返信が来る

その内容も「分かりました」のたった一言

あまり深くは聞いてこないみたい

嬉しいようなそうじゃないような複雑な気分

でももう逃げられない、伝えるしかない

それでも不思議と心は穏やかでそのまま眠りにつく
92: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 23:32:38.36 ID:2T1yjx2G.net
何だかとてもいい気分

いい夢が見られたからかな?

あの夏の日の出来事──

私のひざの傷跡のことを知っても決して特別扱いしたりせずにいつも通り誠実に接してくれた海未ちゃん

どうしてこんな夢を見たんだろう

でも考えてみれば私が海未ちゃんのことを好きになったのはあの頃からだったのかもしれないなぁ

なんて考えつつ練習に向かう準備を済ませる

今日この後、私は想いを伝える

怖くないわけではない

けど心は晴れやかだった
94: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 23:34:19.05 ID:2T1yjx2G.net
そうして気付けば朝の練習も終わっていた

海未ちゃんは特別何か聞いてくるわけでもなくいつも通りだった

まるであの日のあの時みたいに変わらずに接してくれた

もうみんな制服に着替えていた

海未ちゃんはもういないみたい

そうして各々の教室へと向かう前にみんながそれぞれ


凛「ことりちゃん頑張ってね!」

花陽「応援してます」

真姫「いい結果が聞けるのを楽しみにしてるわ」

希「リラックスしてな」

絵里「幸運を祈ってるわ」

にこ「大丈夫、あんたならできるから」


そう声をかけてくれる

みんなそれぞれの言葉で応援してくれてる
95: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/06/30(火) 23:38:37.36 ID:2T1yjx2G.net
そして最後に


穂乃果「ことりちゃん、ここまで来たらもう行くしかないよね」

穂乃果「ことりちゃんの話を聞いて穂乃果がみんなにも話した方がいいとか早く気持ちを伝えた方がいいとか言っちゃったけど後悔してない?」

穂乃果「私なんかに話しちゃったからって……」

ことり「そんなことあるわけないよ!穂乃果ちゃんのおかげで勇気がもらえたし感謝してもしきれないぐらいだよ」

穂乃果「そうかな?」

ことり「うまくいくかはわからないけど、それでもことりにとって穂乃果ちゃんは恋のキューピットだから」

ことり「だからありがとう」

ことり「私頑張るね」

穂乃果「……うん。ことりちゃん、ファイトだよっ!」


そう言って穂乃果ちゃんも部室を後にする
106: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 21:51:02.83 ID:4INYOSxm.net
そうして一人になった私は……

─いや、一人じゃない。みんながついていてくれるんだから

最愛のあの人の待つ屋上へと向かう

その間にもう一度私の想いを確かめる



ずっと前から、本当にうんと前から聞いてみたかった想い

でも待ってるだけじゃだめだから私から伝えてしまおう

「大好きです!」

なんて聞いたらどんな反応をするんだろう?

しっかり答えてくれるかな

でもそれがたとえ私の望む答えじゃなくても私は受け入れるよ

前から、そして今どう感じているのか全部見せてほしいから
107: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 21:54:08.76 ID:4INYOSxm.net
よし、行こう

そう覚悟を決めて屋上へと続くドアを開ける

すると海未ちゃんはすぐにことりに気付いて振り向く

その時の仕草や風になびく綺麗な髪の毛に見とれてしまいそうになる


海未「ことり、用というのは?」


なんて聞いてくる

こっちの気も知らないで

まあまさかこれから告白されるなんて思ってもいないよね
108: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 21:56:36.57 ID:4INYOSxm.net
ことり「うん、あのね……」


やっぱり躊躇ってしまう

でもみんなに勇気をもらったんだからしっかり形にしなくちゃダメだ

と自分に言い聞かせる


この楽しい毎日はキセキなんだ

不安はある

でも何もしないでいるのは耐えられない

だから私は勇気をだすって決めたんだ
109: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:00:55.89 ID:4INYOSxm.net
ことり「ずっと前から聞いてみたかったことがあるの」

海未「はい」

ことり「ずっと待ってた、気付いてくれないかなって。でもそれじゃあ駄目だって思ったから私から伝えるね」

ことり「私はうんと前から海未ちゃんのことが……」

ことり「大好きです!」

海未「…………」

海未「え?」


相当戸惑ってるみたい

ふふ、なんだかおかしい

いつも冷静でキリッとしてる海未ちゃんがこんな表情を見せるなんて

でもそれを見て少し不安になる

それでも、もう後戻りはできないから
110: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:05:52.79 ID:4INYOSxm.net
ことり「海未ちゃんのことが好きなの」

ことり「ずっと隣にいたい、一緒に笑っていたいってずっと思ってた」

ことり「でもそれだけなら穂乃果ちゃんやμ'sのみんなともそうありたいって思ってる」

ことり「でも海未ちゃんに抱いてるこの気持ちはそれとは少し違うの」

ことり「昔から穂乃果ちゃんに対する思いと海未ちゃんに対する思いは違ったみたいなんだ」


つい早口になってしまう

伝えたい想いが次から次へと溢れてきてしまう


海未「ええと、その……」


海未ちゃんの思考はまだ復活しないみたい

でも私は続ける
111: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:09:44.73 ID:4INYOSxm.net
ことり「この気持ちが恋なんだって気づいたのはつい最近なんだけど」

ことり「私は海未ちゃんのこと一人の女の子として好きなの」

ことり「女の子同士なんておかしいのは分かってる。でも自分の気持ちに嘘はつきたくなかったから」

ことり「迷惑に思うなら私のことなんて全然気にしなくていいよ」

ことり「それなら私はきっぱり諦めるから」

ことり「すぐに今まで通りとはいかないかもしれないけど私はこの気持ちが伝えられただけで満足だから」


つい自分の保身に走ってしまった

それに今言ったことは少し嘘になる

気持ちを伝えられてだいぶ楽にはなったけどやっぱり私は海未ちゃんがどう思っているのか、それが一番知りたいんだから

それにやっぱり海未ちゃんと一緒にいたいんだから

だからできれば答えてほしい

私のことを今までどんなふうに感じていたのか

そして今どう感じているのかを
114: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:14:31.00 ID:4INYOSxm.net
海未「私は……」

海未「私はことりのこと……」


あぁよかった

この気持ちを伝えて

みんな、ありがとう。本当に感謝してるよ

海未ちゃんは私の気持ちにしっかり答えてくれるみたい

やっぱり私が好きになった人は素敵な人だなあ

なんて思っちゃう

海未ちゃんはなんて答えてくれるんだろう

どんな答えでも受け入れる覚悟はできている

空も青く澄み渡っていて私のことを応援してくれているみたいで

私の心も透明に澄み渡っていてとっても気持ちがいい

今日はまさしく

告白日和、です!


Fin
119: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:49:30.56 ID:4INYOSxm.net
希「はいカット~!」

希「二人ともお疲れさん」

ことり「お疲れ様~」

海未「お疲れ様です……」

希「いや~、二人ともなかなかよかったで」

ことり「そうかな~?」

穂乃果「そうそう、二人とも可愛かったよ~。今度は穂乃果もやってみたい!」

希「おっ、ええやん。次の主役は穂乃果ちゃんかな?」

穂乃果「じゃあヒロインは海未ちゃんで!」ビシッ

ことり「ことりも見てみた~い」ワクワク

希「幼馴染二人から指名されるとは海未ちゃんもなかなかやるな~」ニヤニヤ

海未「なぜまた私なんですか!もう無理です///」

穂乃果「え~」

ことり「え~」

希「え~」

海未「みんな揃ってやめてください!無理なものは無理です!」
121: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:51:38.01 ID:4INYOSxm.net
凛「それより今撮ったのを見てみるにゃー」

ことり「わ~、楽しみ~。ほら海未ちゃんも」

海未「わ、私は結構です」

ことり「え~、何で?」

海未「何でって、恥ずかしいからに決まってます」

穂乃果「そんなことないって。かわいかったよ?」

海未「そういう問題じゃ……」

海未「そもそも何でことりと花陽のデュエット曲の宣伝用のドラマなのに私があんな役をやらなければならなかったんですか!」

ことり「海未ちゃんがピッタリだって思ったからだよ」キリッ

希「主演女優さんのご指名だったからしゃーないやん?ウチも海未ちゃんがいいなーって思ってたし」

真姫「監督と主役がそういうならしょうがないんじゃない?」
123: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:53:31.87 ID:4INYOSxm.net
穂乃果「そもそも元の歌詞は海未ちゃんが書いたんじゃん」

絵里「そうよ。私はそれにちょーっとだけ脚色を加えただけよ?本当はもう少しことりと海未の絡みがあってもよかったのよ?」

海未「それでも私である必要があったんですか?」

海未「それにこれ以上は無理ですって」

絵里「って海未が言うから仕方なく減らしたんだけど……」

海未「それと花陽はもう少し出番があってもよかったんじゃ……一応この歌を歌っている張本人なんですから」

花陽「私は恥ずかしいからあれが限界です……」

海未「そんなこと言ったら私も無理ですって!」

希「そんなこと言いながら結構いい演技だったやん?」

海未「そんなこと……///」

ことり「まあまあ」
124: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:55:42.06 ID:4INYOSxm.net
にこ「それよりもにこの出番も少なくない!?」

絵里「そうかしら?これでも結構多くした方よ。結構いい役だったと思うけど」

希「今回の主役はことりちゃんやからね~。キャスティングについてもことりちゃんの意見を尊重した結果なんよ?」

にこ「ぐぬぬ……わかったわよ。今回の主役はことりだものね」

真姫「珍しく聞き分けがいいわね」

にこ「珍しくって何よ!」

花陽「け、喧嘩はやめよう?」オロオロ

絵里「そうよ。それくらいにしておきなさい」

希「ほら、さっそく撮ったやつみんなで観よう?」

穂乃果「そうだよ!早く行こうよ」

ことり「ほらほら、海未ちゃんも」

海未「こうなったら腹を括るしかないですね」

ことり「そんな大げさな」

穂乃果「もう、何でもいいから早く観ようよ~」

凛「そうにゃそうにゃー!」

絵里「じゃあ部室に戻りましょうか」

ことり「うん!」
125: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 22:56:45.99 ID:4INYOSxm.net
STAFF CREDIT


─原作(作詞)
 園田海未

─脚本
 絢瀬絵里

─演出
 東條希

─撮影
 星空凛
 高坂穂乃果

─美術監督
 南ことり

─美術補助
 小泉花陽
 矢澤にこ

─音楽監督
 西木野真姫

─編集
 矢澤にこ

─キャスト
 南ことり

 園田海未

 高坂穂乃果

 小泉花陽
 矢澤にこ
 絢瀬絵里
 東條希
 西木野真姫
 星空凛

─撮影協力
音ノ木坂学院生のみなさま

─製作
音ノ木坂学院アイドル研究部

楽曲ドラマ化プロジェクト


─監督
 東條希



「告白日和、です!」

    END
127: 名無しで叶える物語(しまむら)@\(^o^)/ 2015/07/01(水) 23:06:17.35 ID:4INYOSxm.net
曲の歌詞に沿ってみんなが演じてくって面白そうって思って書いてみた
普通にそのままことうみENDでもよかったかも
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『ことり「告白日和、です!」』へのコメント

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