【ss】海未「あの桜の木の下で」

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海未-アイキャッチ54
1: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:30:14.49 ID:gtIXeKid.net
初投稿なので至らぬ点もありますがよろしく

海未イベまでに終わらせたい

元スレ: 【ss】海未「あの桜の木の下で」

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2: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:37:40.97 ID:gtIXeKid.net
−4月、μ'sの6人で音乃木坂の近くの公園にお花見に来ました。

穂乃果「わ〜!桜満開だよ!」

海未「はい!今日来れて良かったです」

ことり「綺麗だね〜」

真姫「これ全部花見客?人多すぎでしょ…」

凛「かよちん、あれ見て!まだ春なのにセミがいるよ〜!」

花陽「凛ちゃん、あれはGです」

桜が綺麗に咲き誇っている中、1本だけ花の付いてない、まるで枯れてしまったかのような木がありました。
3: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:38:57.74 ID:gtIXeKid.net
不思議に思い、みんなが盛り上がってる中、私はその木に近づいてみます。
その木の周りには花見客は誰も居らず、この木の周辺だけ異世界なのでは、と錯覚してしまうほどでした。
ふと気づくとその木の下に制服姿の少女が座っていました。どうやらすやすやと眠っているみたいです。
4: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:41:08.41 ID:gtIXeKid.net
海未(この制服…)

何故かは分かりませんがこの制服には確かな見覚えがありました。

少女「…ん?」

海未「はっ!?」

その少女があまりにも可愛らしいのでつい見惚れてしまいました。
5: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:43:18.12 ID:gtIXeKid.net
海未「す、すみません!じろじろと見てしまい…」

少女「ん…、あなた…名前は…」

海未「?…園田、海未です…」

少女「うみ、さん…ですね。…あの、少しお話ししませんか…?」

海未「…はい、では失礼します」

そう言うと私は少女の横に座ります。
何故このようなことをしようとしたのかは自分でも良くわかりません。
ただ、彼女には私を引き寄せる魅力がありました。
6: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:45:07.96 ID:gtIXeKid.net
海未「桜、綺麗ですね…」

少女「…そうだね」

海未「………」

海未(会話が続きません…)

海未「あ、あの」

少女「ん?」

海未「あなたのお名前…まだ聞いてませんでしたね」

少女「名前…、名前かぁ…」
7: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:46:40.11 ID:gtIXeKid.net
少女「私の名前は、さくら」

海未「さくら…、良い名前です」

さくら「…そうかな」

海未「さくらは今日一人で来たのですか?」

さくら「…」

海未「さくら?」

さくら「独りだよ。ずっとね」

海未「?…そうですか」
8: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:48:11.80 ID:gtIXeKid.net
海未「さくらはどこの学校に通っているのですか?」

さくら「私は…、学校、辞めたの」

海未「!あ、えっと…すみません…。…何かあったのですか?」

さくら「うん…色々と、ね」

海未「す、すみません!他人の事情につっこんでしまい!」

さくら「ううん、私の方こそごめん。こんな時間まで引き止めちゃって」

海未「え?」

時計を確認するまでもなく西の空に夕陽が輝いていました。

海未「!すみません!私はこれで…」
9: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:50:02.83 ID:gtIXeKid.net
海未「…さくらは、帰らないのですか?」

さくら「…私は……」

さくら「私の家はここだから…」

海未「あ…、すみません…」

さくら「ふふっ、うみさんはさっきから謝ってばっかり」

海未「…そうですね」

さくら「あの…明日もまた、来てくれますか…?」

海未「…はい、また来ます」

さくらと別れた後、私は無事穂乃果たちと合流しました。
10: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:52:12.78 ID:gtIXeKid.net
翌日、私は再びこの公園にやってきました。

さくら「あ、うみさん!」

海未「おはようございます、さくら」

朝から花見客で賑わう公園。私は花のない木に凭れます。そんな私を見てさくらは微笑みました。

さくら「来てくれたんだね!」

海未「えぇ、約束しましたから」

そこで繰り広げられるは何てこともない普通の世間話。しかしその時間が妙に心地よく感じられます。

さくら「すくーるあいどる?」

海未「はい、私の友人たちとグループを組んでスクールアイドルとして活動してるんです」

さくら「へ〜、そんなものが…」

私とさくらは知らぬ間に意気投合していました。
11: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:54:02.90 ID:gtIXeKid.net
海未「さくらは何時からここにいるんですか?」

さくら「ん…私は一日中ここにいるよ?」

海未「…いえ、そういうことではなくて」

海未「何日前からここにいるのか、ということです」

さくら「…」

海未「あ、答えたくないなら無理に答えなくても…」

さくら「…はっきりとした時間は分からないけど、少なくとも…」

さくら「5年以上前からかな」

海未「…」

私はそれ以上は詮索しませんでした。さくらもきっと何か訳があってここにいるのでしょう。

………理由、などあるのでしょうか?
12: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:56:21.72 ID:gtIXeKid.net
それから数週間後のこと、この日、学校は休日でしたが練習は朝からあります。

さくら「……ん?海未ちゃん、練習は?」

海未「さくら、ちょうどあなたに見ていただきたいものがあるのですが、私と一緒に来てもらえませんか?」

私のお願いをさくらは素直に聞いてくれました。

ー音乃木坂学院屋上

ガチャ

海未「すみません、遅れてしまい…」

凛「も〜、海未ちゃん遅いにゃー!」

穂乃果「よ〜し、全員揃ったことだし早速練習だー!」

10人「おぉー!」

さくら「…」
13: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 19:58:16.88 ID:gtIXeKid.net
海未「…それでは休憩にしましょう」

穂乃果「ふゎ〜、疲れたー!」

凛「かよちん、あそこにチョウチョが飛んでるよ〜」

花陽「凛ちゃん、あれはGAです」

海未「…どうでしたか、私の見せたいものは?」

さくら「うん、すごい…。これがスクールアイドルなんだね…!」

海未「はい!伝わったようで何よりです」

さくら「皆楽しそう、まさに青春してるっていうのが感じられるよ!」

海未「私たちの青春は今、ここなんです…」

ことり「海未ちゃん〜、そろそろ練習再開しないと…」

穂乃果「えへへ〜、もう食べられないよ〜。でもでも〜…」zzz

海未「そうですね、では始めましょうか」

ワンツースリーフォー………
14: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 20:00:16.75 ID:gtIXeKid.net
練習後の帰り道、私は穂乃果たちと別れ、あの公園まで帰ってきました。

さくら「…」

海未「さくら」

さくら「…」

海未「あなたは、何者なのですか?」

さくら「…やっぱり気付いてたんだね」

海未「不思議に思ってはいました。あなたの事も、この枯れた桜の木の事も」

海未「その疑念は今日、確信に変わりました。」

海未「誰も…あなたの事を認識していませんでした。あなたは今、確かにここにいるのに…」

海未「さくら、あなたは一体…」

さくら「…私はこの桜の木の精霊、だよ」
15: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 20:07:07.81 ID:gtIXeKid.net
海未「精霊…?」

さくら「うん。私は物心ついた時からこの木の側にいて、この木から離れることもできないの」

さくら「でも、稀に私のことを認識できる人が現れる」

さくら「私は認識されたその時から『さくら』になって、その人にこの木の呪縛を解いてもらうの」

海未「え…と、つまり私がその稀にいるあなたの事を認識できる人間、ということですか」

さくら「うん、そうだよ。前に私を認識できる人が現れたのは今から5年前、ちょうどその人も海未ちゃんみたいな人だったよ」

海未「…」
19: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 20:11:32.55 ID:gtIXeKid.net
さくら「私は私を認識してくれる人がいないと自由に動けないんだ…」

さくら「だから私は、海未ちゃんと一緒にこの町を見てみたい!」

さくら「…だめかな?」

海未「…当たり前です」

さくら「え?」

海未「私も、あなたがどんなに嫌がろうともこの音乃木坂の景色を存分に楽しんでもらうつもりですから!」

さくら「…海未ちゃん…!」

海未「さぁ、明日は幸いな事に練習は無しなので朝から付いてきてもらいますよ!いいですね?」

さくら「…うん!ありがとう、海未ちゃん!」

海未「当然です。私たちは…」

「友達ですから!」
23: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 20:16:26.25 ID:gtIXeKid.net
それから私は時間を見つけては毎日さくらの待つ公園に出向きました。
両親が夜、帰ってこない日には内緒でさくらを家に招いたり、学校で一緒に勉強したり…
さくらと過ごす時間はとても楽しくて、つい時間を忘れてしまうぐらい充実した毎日となりました。

海未「…私は、穂乃果が寝ていた事を指摘したのですが、その時穂乃果が…」

さくら「ふふっ」

海未「え?わ、何かおかしかったですか…?」

さくら「あ、そうじゃなくて…」

さくら「海未ちゃんは穂乃果ちゃんの事本当に大好きなんだな〜っておもって」

海未「な!?そんなこと…」

さくら「そんな事あるよ?だっていつも穂乃果ちゃんの話する時海未ちゃん楽しそうだもん!」

海未「そ、そうですか…。何だか恥ずかしいですね…」

さくら「ねえ、海未ちゃん。その子のことが本当に好きなら、ちゃんと言葉にして伝えないとダメだよ?」

海未「…さくら?」
24: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/04(土) 20:17:29.43 ID:gtIXeKid.net
さくら「私はさ、海未ちゃんのこと大事な友達って思ってる。…だからこそ後悔してほしくないんだ」

さくら「海未ちゃんは今を生きてるんだから」

海未「さくら…」

海未「ありがとうございます。さくらの言う通りですね…。ちゃんと言葉にして伝えないといけません」

さくら「うんうん、その意気だよ!頑張って!」

海未「!…あの、さくら。」

さくら「ん?」

海未「今度、私の…大切な友達を連れて来てもいいですか?」
46: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:09:43.05 ID:TdLhsJf8.net
ー8月、練習後、久しぶりにいつもの3人で一緒に出掛けに行きます。

穂乃果「んん〜、涼しいね〜!」

ことり「夏なのに冷んやりしてるね♪」

穂乃果「それにしても海未ちゃん、ここが冷んやりゾーンだって何で知ってたの?」

海未「よくここに来るからですよ」

穂乃果「ふ〜ん、もう桜全部散っちゃったのにね…」

海未「花が散った後は、また来年に綺麗な花を咲かせるための準備期間なのです」

ことり「そうだね、また来年もお花見しに来ようね!」

穂乃果「うん!約束だよ!」
47: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:11:13.99 ID:TdLhsJf8.net
さくら「…海未ちゃんはどうしてこの2人を連れてきたの?」

海未「…あなたに見て貰いたかったんですよ」

穂乃果「ん?海未ちゃん何か言った?」

海未「いえ、何でもありません」

穂乃果「…そう?」

ことり「穂乃果ちゃん〜♪サンドイッチ焼いてきたよ〜!一緒に食べよ?」

穂乃果「わぁ!ありがとうことりちゃん!」
48: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:19:52.73 ID:TdLhsJf8.net
さくら「賑やかだね。この2人が海未ちゃんの自慢の幼馴染み…」

さくら「…で、海未ちゃんは2人のうちどっちが好きなのかな?」

海未「っ⁉︎さくら!な、何を言っているのですか!」

穂乃果「うわっ!海未ちゃんどうしたの…?」

海未「あ!いえ…何でも…」

穂乃果「さくら…。ねぇねぇ、今、穂乃果たちが背凭れにしてるこの木ってなんだか不思g…」

ことり「あ、そうだ!ことりは今から怪談話をします!」
49: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:21:07.18 ID:TdLhsJf8.net
海未「何故急にそんなことを…」

穂乃果「?お、お手柔らかに…ね?」

ことり「それではいきます!」

ことり「今から大体20年くらい前かな、その時の音乃木坂にある女学生が通っていました…」

ことり「その女学生はすごくかわいい!ってことで有名で、学校では生徒会やバレー部の部長として活躍していました…」

ことり「そんなある日、女学生が部活帰りに人気の少ない道を通って帰っていると…」

ことり「背後から何者かに刃物で刺されてしまいました…」
50: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:23:01.99 ID:TdLhsJf8.net
ことり「そしてその後、その犯人は女学生を少し離れた公園にある木の下に埋めました…」

ことり「その事件の犯人は警察に捕まり、女学生を隠した場所を警察の人に自白しました…」

ことり「それを聞いた警察の人たちはすぐにその公園に向かいました…」

ことり「女学生が隠されている木に近付いたその時、一人の警察官の人があることに気がつきました…」
51: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:40:20.76 ID:TdLhsJf8.net
ことり「何とその木には真っ赤に染まった桜が咲いていたのです…!」

穂乃果「っっっ〜〜〜!!!」

ことり「そして何と!その女学生が埋められていた木というのが…」

穂乃果「…え、まさか…」

ことり「私たちの後ろにあるこの木なんです!」

穂乃果「ぃ゛や゛ぁぁあぁあ〜〜〜!?!??」

海未「…」
52: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:41:56.44 ID:TdLhsJf8.net
ことり「えへへ、ビックリさせちゃってごめんね?でも、その事件は本当にあったことなんだって♪」

穂乃果「もぉ〜!最後の情報はいらないよ〜!」

海未「…ことり、その女学生の名前、分かりますか?」

ことり「え?ん〜、確か…『さくら』って名前だったと思うよ」

穂乃果「……海未ちゃん…?」

海未「すみません、二人とも。今日はこれで解散にさせてもらっていいでしょうか…」

ことり「海未ちゃん…?」

穂乃果「…分かった。…ことりちゃん!今からカキ氷食べに行こ〜!」

ことり「うん!じゃあその間に次の怪談を…」

穂乃果「それはもういいよ〜‼︎」
53: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:42:54.09 ID:TdLhsJf8.net
海未「…さくら」

さくら「………」

海未「…あなたの名前、教えてくれますか」

さくら「!……」

『吉野 さくら』

さくら「…それが私の名前」

さくら「話すよ…、私のこと」
54: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:45:27.74 ID:TdLhsJf8.net
さくら「当時の私はこの音乃木でちょっとした有名人?って言うのかな」

さくら「それで学校外にもファンクラブだとかがあったり…。とにかく私の事を知らない人はいなかったんだ」

さくら「…それが原因なのかは分からないけど、私は、殺されたの。自分が殺されたんだって知ったのが5年前のこと」

さくら「死んでからの日々はまるで夢でも見てるかのようで、私は自分が幽霊だなんて気付かずにずっとこの桜の木の下にいたの」

さくら「…私が死んでからこの町はすごく変わったね」

さくら「音乃木の先生も、制服も。秋葉原も別世界みたいになっちゃってたし…」
55: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:47:46.02 ID:TdLhsJf8.net
海未「…さくらは何故、成仏しなかったのですか?」

さくら「…何でだろう、心残りでもあったのかな…、心残りがあったから…だね」

さくら「私、その時一つ上の先輩のことが好きでそのために生徒会に入ったりしたんだけど…」

さくら「告白する機会なら幾らでもある、って思ってて結局できないままこうして幽霊になっちゃったんだ…」

さくら「もうその人に思いを伝えることはできないし、そもそも今どこにいるのかも分からないから…」
56: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:49:24.19 ID:TdLhsJf8.net
海未「…あの、それともう一つ。何故さくらはこの木に縛られているのですか?」

さくら「私にもよく分からないんだけれど、幽霊の中にも色々な種類があって、私みたいに特定の場所に縛られる霊のことを地縛霊、って言うんだって」

さくら「私の怨霊がこの木に宿りついてるのかもしれないね…」

つまりこの木は彼女の行き所のない魂の憑代なのですね…

さくら「私が海未ちゃんに嘘をついたのはこの町を見て回りたかったから…。幽霊だって言ったら怖くて近寄らなくなっちゃうでしょ…?だから…」

さくら「私は海未ちゃんのことを利用してたの…、ごめんなさい!」

海未(…)
57: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:50:31.22 ID:TdLhsJf8.net
海未「何故謝るのですか?謝るのは私の方です。気付けなくてすみませんでした」

さくら「な、何で⁉︎悪いのは私なんだよ!海未ちゃんは謝らなくていいの!」

海未「いえ、言わせてください!今私は謝りたい気持ちで一杯なんです!大事なことを伝えるのに時が過ぎてしまってからでは遅い、と教えてくれたのはあなたですよ」

さくら「…もしかして、海未ちゃんってバカ?」

海未「…どうやらそうみたいです」

私たちは笑いあいました。
今は永遠には続かない、だからこそ今を大切にしなくてはいけない。
私の人生の先輩はそう教えてくれました。
58: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:53:27.98 ID:TdLhsJf8.net
ー立秋を迎えた秋の頃

さくら「…で、海未ちゃんはいつ告白するの?」

海未「…何ですか、また突然に…」

さくら「ほら、今という時はもう二度と来ないんだよ。もしかしたら次の瞬間に死んじゃうかもしれないよ?」

海未「…笑えない冗談はやめてください」

さくら「ごめん…、でも、すぐに告白しないと…」
59: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:55:32.15 ID:TdLhsJf8.net
海未「さくら、どうしたのですか?さっきから何だか…」

さくら「海未ちゃん。今すぐ、とは言わないけど、二度と伝えられなくなる前にちゃんと納得のいく答えを見つけてきて」

さくら「これが、私の最後の我儘」

海未「…さく…ら?」

さくら「聞いて、くれるよね」

海未「何を言ってるんですか!最後だなんて…、私が許しませんよ!何で急に…」
60: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 11:56:34.86 ID:TdLhsJf8.net
さくら「……ぷぷっ」

海未「………え?」

さくら「あはは、やっぱり引っかかったね」

海未「なっ⁉︎…さくら!騙したのですか!」

さくら「あはははは、はぁ、…」
64: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 14:33:42.23 ID:TdLhsJf8.net
さくら「女性の平均寿命は82歳、長いように思えるけど、いざその歳になってみると案外短く感じるだとか…」

さくら「海未ちゃんには焦りがないよ。明日にでもいなくなる、なんてことはないんだろうけどさ」

さくら「明日にでも穂乃果ちゃんが他の人と付き合っちゃうって可能性なら十分にあるんだよ?」

海未「!」

さくら「人は限られた時間の中で後悔の無いように過ごさなければいけない」

さくら「だからこそ、今なんだよ。誰かの後押しを待ってるだけじゃダメだ、後押しされても動かないのはもっとダメだ」

さくら「私はこんなだけど…、海未ちゃんには、最期の時に笑っていてほしい」

海未「さくら…」
65: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 14:34:15.19 ID:TdLhsJf8.net
さくら「はい!もうここからは私は口を挟みません!私は海未ちゃんの決断を見守っています。だから海未ちゃん…」

さくら「ファイトだよ」

海未「…ありがとうございます、お陰で振り返らない勇気を貰いました」

海未「絶対に成功させてみせます!それでは、また明日!」

その後、私は真っ直ぐ穂乃果の家に向かいました。
66: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 14:38:32.26 ID:TdLhsJf8.net
翌日、穂乃果とともにあのいつもの公園に向かいます。
しかし、あの異世界は切り株だけを残して跡形もなく消えていました。

穂乃果「ここの木、切られちゃったんだ…」

海未「………あ……あぁぅ…」

消えてしまいました。

海未「あぁ…あ」

私たちの、思い出の場所が。
67: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 14:42:57.84 ID:TdLhsJf8.net
海未「………さく、ら?」

海未「どこにいるんですか!何故隠れているのですか!出てきてください!!」

穂乃果「海未ちゃん!」

海未「さくら…、あぅ、あぁぁ…」

さくらを縛り付けていた鎖は木とともにどこかへ行ってしまいました。彼女は生前にやり残したことを探しに行ったのでしょうか。

…そうです、今は永遠ではないのです。

海未「…うぅ、さくらぁ……」
68: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 14:45:05.56 ID:TdLhsJf8.net
穂乃果「…」

穂乃果「穂乃果は、今、海未ちゃんがどれぐらい悲しい気持ちなのか分からないけど…」

穂乃果「でも、穂乃果にも共有させてほしい。海未ちゃんの辛い気持ちは全部穂乃果がするから、だから…、海未ちゃんは笑っててよ…?」

海未「………穂乃果…?」

穂乃果「これからはずっと穂乃果が一緒にいるからさ…ずっと放さないから…!」ギュー
69: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 15:08:22.84 ID:TdLhsJf8.net
ーそれから10年後

海未「」ニコッ

穂乃果「」ニコッ

絵里「…まさかあの二人が結婚するなんて…ねぇ?」

希「絵里ち、それ何回目や…」

にこ「は〜なよぉ〜!あんた、ソロで活動するなんてどーんだけ大変か分かってんのぉ?」

真姫「にこちゃん飲み過ぎよ!急性アルコール中毒で倒れるわよ!」

花陽「凛ちゃん、今度は私たちの番だね」

凛「にゃ〜」

ことり「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!末長くお幸せにね!」(;8;)

穂乃果「ありがとう…、今、私…すごく幸せだよ…!」

海未「はい!私もですよ!」

海未(…)
70: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 15:09:59.58 ID:TdLhsJf8.net
あなたのお陰で、私はこうして幸せの舞台に立っています。
私は、あなたと過ごしたあの時間を決して忘れません。
一緒に秋葉原の街を回り歩いたことも、二人で盛り上がったババ抜きのことも、…あの桜の木の下であなたと語り合ったことも、忘れれるわけありません…
71: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 15:10:50.62 ID:TdLhsJf8.net
あなたは私の、掛け替えの大切な親友なのですから…!

穂乃果「ねぇねぇ、海未ちゃん!チューしよ?チュ〜!」

海未「…そうですね、しましょう」

「え?そこは『破廉恥です!』じゃないの?!」

穂乃果「え?」

「あ…」

海未「………また、会えましたね」
72: ◆aQrp5SsEyk (やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/04/05(日) 15:12:17.93 ID:TdLhsJf8.net
これにて完結です
バッドエンドにしたかったけどやめました
元ネタは先週のサザエさんです
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