海未「花陽とレストラン」

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海未-アイキャッチ9
1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 22:37:29.41 ID:vQh7a2NH.net
海未「花陽、レストランに行きませんか?」

花陽「レストラン?」

海未「ええ、駅前に出来た新しいレストランです」

海未「聞いた話によると、米が美味しいらしいですよ」

花陽「お米が美味しいレストランなんだ……。チェックから漏れてたのかな、全然知らなかったよ」

海未「行ってくれますか?」

花陽「うん、勿論。他には誰が行くの?」

海未「いえ、私と花陽の二人きりですが……」

花陽「……え? 二人きり?」

元スレ: 海未「花陽とレストラン」

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3: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 22:43:50.23 ID:vQh7a2NH.net
海未「嫌ですか?」

花陽「ううん、嫌じゃないけど……ちょっと吃驚しちゃって」

海未「今まで二人で何処かに行ったことも無かったですしね」

花陽「ええ、だから驚いちゃったんです……」

海未「前々からレストランに行こうとは思っていたんですが、米が美味しいという噂を聞きまして」

海未「もうこれは、花陽を誘うしかないなと」

花陽「米=私なの?」

海未「仲間の好きなものくらいは覚えてますよ、ふふっ」
5: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 22:47:39.09 ID:vQh7a2NH.net
花陽「ところで」

海未「はい?」

花陽「そのレストラン、どういった系統なんですか?」

海未「系統と言いますと」

花陽「エスニックとか、ファミリーレストランとか、和風とか」

海未「ああ……実は、分からないんですよ」

花陽「分からない?」

海未「ええ。私はそのレストランを見たことがありませんので」
6: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 22:52:27.41 ID:vQh7a2NH.net
花陽「そうなの? じゃあ、店名は?」

海未「店名も分かりません」

花陽「ええと、場所は駅前なんだよね……?」

海未「そこはバッチリですよ。まあ、駅前ということしか知りませんが」

花陽「どうしよう海未ちゃん、情報が何一つ入ってこないよぉ……」

海未「私も、『駅前に開店した』ということと『米が美味しい』以外の情報は持っていませんよ」

花陽「なんで米が美味しいことは知っているのに、場所も店名も分からないんですか……」
7: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 22:57:45.42 ID:vQh7a2NH.net
海未「これに書かれていたんですよ」

花陽「何これ……真っ黒な紙、チラシ?」

『レストラン、駅前に新装開店。美味しい米、お待ちしています』

海未「どうですか?」

花陽「……とんでもなく怪しいね」

海未「でしょう?」

花陽「何でそんな嬉しそうな顔してるんですか……?」

海未「いえ、こんな怪しいチラシ見たら行きたくなるじゃないですか」

花陽「気持ちは分かりますけど……」
8: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:01:57.56 ID:vQh7a2NH.net
海未「まあ、あれです。旅は道連れ世は情け、暇潰しだと思って付き合ってください」

花陽「うーん……美味しいお米が食べられるならまあ……」

海未「決まりですね、早速行きましょう」

花陽「え、でも部活」

海未「大丈夫です、穂乃果に私と花陽が休むことは伝えてありますので」

花陽「一緒に行くのは決定事項だったんだね」

海未「花陽は優しい子ですから、私の頼みを無下にすることは無いと思っていたんですよ」

花陽「……」
9: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:07:30.52 ID:vQh7a2NH.net
駅前

海未「見つかりませんね」

花陽「見つからないね」

海未「おかしいですね……駅前にあることは確実なんですが」

花陽「チラシが間違ってるか、そもそもこれは偽チラシなんじゃないかって気もしますけど」

海未「店名も書いていませんしね」

花陽「こんなチラシ、何処で手に入れたの?」

海未「今朝弓道部の朝練に行こうとしていた際、裏路地から出てきた黒猫が口に咥えていたものです」

花陽「これ以上ないくらい怪しい入手方法ですね」

海未「だからこそ興味を持ったんですけどね」
13: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:20:56.65 ID:vQh7a2NH.net
花陽「猫が咥えてたものなら最近刷られたとも限らないし……」

海未「紙が新しいので、最近刷られたと思うんですけどどうなんでしょうか?」

花陽「うーん……もう少し探して見つからなかったら、マクドナルドに行きません?」

海未「それも良いかもしれませんね」

海未「レストランが見つからなかったのは残念でしたが、花陽と食事をするだけでも楽しそうですし」
14: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:25:12.17 ID:vQh7a2NH.net
花陽「そうかなあ……あんまり面白い話は出来ないかもしれないよ?」

海未「そんなことはありませんよ」

海未「例えば、花陽はアイドルに詳しいですよね?」

花陽「にこちゃん程じゃないけど、多少は詳しい……のかな?」

海未「どんなジャンルでも、知識のある人の話というのは楽しいものですよ」

花陽「海未ちゃん、アイドルに興味あるの!?」

海未「輝いているところ申し訳ありませんが、そこまで興味があるわけではないですね」

海未「しかし、先程も話した通り自分の知らないことを知る、というのは楽しいものです」

花陽「そんなものなのかな?」

海未「そんなものですよ……っと、着きましたよ」

花陽「へ?」

海未「あれですよ、私達が探していたレストラン」
16: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:29:20.16 ID:vQh7a2NH.net
花陽「……裏路地の、更に奥」

海未「暗がりになっていてよく見えなかったみたいですね。一度見えてしまえば、一目瞭然ですが」

花陽「ねえ、海未ちゃん。こんなところに、路地なんてありましたっけ……?」

海未「よく覚えていません、あったと言われればあったような気もしますし」

海未「無かったと言われれば無かったような気もします」

海未「しかし、現にこの路地は目の前にありますよね。私達が気付いていなかっただけで、ここには路地があったんですよ」

花陽「そう、なのかな」

花陽「そうなんだよね、ここにあるってことは」
17: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:33:12.99 ID:vQh7a2NH.net
レストラン

カラン

海未「……私達の他に、お客さんはいないようですね」

花陽「店も真っ暗だし、本当に営業してるのかな……」

「いらっしゃい」

花陽「ピャアッ!?」

花陽(さ、さっきまで誰もいなかったのに!?)

「二名様ですか」

海未「はい」

「お席にご案内します」
18: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:37:19.41 ID:vQh7a2NH.net
花陽(うう、暗い。よりによって一番奥の席なんて)

海未「メニューがありませんね。開店したばかりで、手が回ってないのでしょうか」

花陽「う、海未ちゃん……ここ絶対おかしいよ」

海未「ええ、おかしな店ですね。水も出てきませんし」

花陽「そういうことじゃなくって……」

花陽(どう見ても経営してる気配無いよここ……)

海未「まあ、ゆっくり待ちましょう。メニューを持ってきてくれるかもしれませんし」
20: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:41:15.67 ID:vQh7a2NH.net
10分後

海未「中々来ませんね」

花陽「ね、ねえ海未ちゃん。やっぱりここは出て、マクドナルドに……」

海未「すみません、店員さん。すみません」

花陽「う、海未ちゃん!」

海未「……ふむ、誰も出て来ませんね。お客を置いて何処かに行ってしまったのでしょうか」

海未「これでは料理が食べられません。それでは、レストランに来た意味もありませんね、もう出ましょう」

花陽「うん!」

花陽(良かったぁ……これでこの暗いレストランから出られるよ)

ガチャ

海未「む?」
23: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:44:19.52 ID:vQh7a2NH.net
ガチャッガチャッ

海未「ふうむ……これは」

花陽「海未ちゃん、まさか……」

海未「出られませんね。鍵がかかっているようでもないのに、扉が開きません」

花陽「と、閉じ込められちゃったのぉ!?」

海未「そうなりますね。困りましたね、これは」

花陽「焦ってる風には見えないよ……」

海未「ええ。こんなことになるんじゃないか、とは思っていましたので」
24: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:51:50.21 ID:vQh7a2NH.net
花陽「こんなことに、って」

海未「よくある話ですよ、怪しいレストランに入ったら出られなくなるなんて」

花陽「そんなホラーなこと、よくあったら困るよぉ……」

海未「しかし、何故出られないんでしょうね? 鍵が開いていれば、開きそうなものですが」

ガチャ

花陽「本当だ……鍵がかかってる感触じゃない」

海未「心霊的、超自然的な力でも働いているんですかね? 希ならばこういったものには強そうなのですが」

花陽「希ちゃん……あっ、そうです! 携帯電話で誰かに助けを求めれば!」

海未「安心してください、圏外です」
26: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/05(日) 23:58:10.23 ID:vQh7a2NH.net
花陽「携帯電話も圏外……扉も開かない……」

海未「危機的状況、ですね」

花陽「なんでそんなに楽しそうなんですか!? 帰れないかもしれないんですよ!?」

海未「それは困りますね。夕飯に遅れると母様は酷く怒るんです」

花陽「もういいです……」

海未「冗談ですよ。私も私で焦っているんです」

海未「花陽は、今私達が置かれている状況についてどう思いますか?」

花陽「どう、って言われても分からないです……」

海未「言い方を変えましょうか。何故私達がこうして閉じ込められたか、です」
27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:04:10.54 ID:E/sQs4Js.net
花陽「何故、って。理由なんてあるんですか?」

海未「さあ、不可思議なことに理は通用しないかもしれません」

海未「しかし、そこに意味が無いのならば、私達は一生ここから出ることは出来ないかもしれません」

花陽「い、一生!」

海未「大抵、こういった……ホラーストーリー、とでも言いましょうか」

海未「そこには理由があり、その理由を解消することで脱出が出来るというパターンが多いんですよ」

花陽「じゃあ、私達が閉じ込められた理由さえ分かればここから脱出出来るの?」

海未「確約は出来ませんが、可能性は高いと思いますよ。……さあ、レストランの中を探索しましょう」

海未「何か、役立つ物があるかもしれませんからね」
28: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:11:06.94 ID:E/sQs4Js.net
控室

海未「暗い、ですね」

カチッ カチッ

花陽「やっぱりこの店、電気が通ってないんだね。スイッチ押しても点かないよ」

海未「フロアも暗かったですし、薄々そんな気はしていましたよ」

花陽「あそこは窓があったから、まだ店内が見渡せたけれど……」

海未「やはり窓が無いと、暗すぎますね。これでは何も見えませんよ」

花陽「どうするの? 何か照らせる物……懐中電灯でも探します?」

海未「そんなの必要ありませんよ。これは脱出ゲームではないんですから、探せないわけでもないですし」

海未「手探りでも大体はいけますよ。そこまで広さもなさそうですし」
29: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:30:04.63 ID:E/sQs4Js.net
海未「……」

花陽「海未ちゃん、何かあった?」

海未「並べられているロッカー、ですかね? 中身は全て空です」

海未「埃も酷いですね。随分前から使われていないようです。花陽はどうですか?」

花陽「こっちも何も無いです……」

海未「ここは外れみたいですね、何もヒントになりそうなものはありません」

花陽「じゃあ、別の場所に……」

海未「ええ、と言っても後は厨房くらいしか無さそうですが」

ガサッ

花陽「ひっ! な、何の音!?」

海未「すみません、何か蹴飛ばしてしまったみたいです」

花陽「この辺りに……これ、何かの本?」

海未「フロアに戻って、読んでみましょうか。何か書かれているかもしれません」
31: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:35:06.97 ID:E/sQs4Js.net
フロア

海未「これは……」

花陽「古い週刊誌、ですね」

海未「みたいですね。目次に何か、気になる事件は載っていませんか?」

花陽「んー……あっ、海未ちゃん! これ、見てください!」

海未「『【東京】レストラン刺殺事件、未だ犯人は見つからず』、ですか」

花陽「他にレストラン、やそれに近い事件も見当たらないし……」

海未「とにかく読んでみましょう、ここから私達が閉じ込められた理由が分かるかもしれません」
32: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:45:50.82 ID:E/sQs4Js.net
××年×月×日、東京都港区にあるレストラン「オトノキ」にて、開店作業をしに店舗に出勤した同店店長(36歳)がアルバイトの××××さん(22歳)の死体を発見。
警察の調べで、××さんは前日閉店後レストランの厨房内にて何者かに刺され命を失ったということが判明した。
一時は第一発見者の店長に嫌疑の目が向けられ、逮捕・勾留されたふぁ証拠不十分により起訴には至っていない。

海未「オトノキ、とはこの店の店名でしょうか」

花陽「確か店に入る時にそんな看板……見た気がします」

海未「ふむ、刺殺事件、刺殺事件。事件は厨房で起こったのですよね?」

花陽「記事にはそう書いてあるね」

海未「では、行きましょうか」

花陽「行く、って……」

海未「厨房に、ですよ」
33: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:51:23.02 ID:E/sQs4Js.net
厨房

海未「……」

花陽「海未ちゃん、これ……」

海未「酷い有様、ですね」

花陽(厨房は、天窓から入る僅かな明かりに照らされている)

花陽(暗闇に紛れてよくは見えない、それでもはっきりと分かった)

花陽(床一面に、乾いた血が広がっていることことが)

海未「間違いないみたいですね、ここで刺殺事件があったんですよ」

海未「……お誂え向きにテーブルの上に、包丁も置いてありますよ」
35: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 00:55:40.78 ID:E/sQs4Js.net
花陽「海未ちゃん、この店は……私達にこれを見せて、どうしてほしいのかな」

海未「……」

花陽「週刊誌のあの事件、犯人が見つからなかったって書いてあったよね」

海未「……」

花陽「私達に、犯人を見つけてほしいのかな。だからこうして、私達を閉じ込めたのかな」

海未「……違うと思います」

花陽「海未ちゃん……?」

海未「犯人を見つけてほしいのならば、私達にもっとたくさんの証拠を見つけさせる筈なんですよ」
38: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:01:05.13 ID:E/sQs4Js.net
海未「けれど私達が見つけたのは、古びた週刊誌と包丁だけ」

海未「この意味が分かりますか?」

花陽(言いながら、海未ちゃんが包丁を手に取る)

花陽(それはあまりに自然な動作で、私は何も言うことが出来なかった)

海未「人が刺殺されて死んだという事実と、その凶器であろう刃物」

海未「推理をするならこれは数少ない証拠、とも取れます」

海未「けれど、けれど……この二つだけを突きつけられたなら、その意味合いは変わってくるんですよ」

花陽「海未ちゃん……私、海未ちゃんが何を言いたいのか分からないよ……」
41: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:07:15.26 ID:E/sQs4Js.net
海未「この店は意思を持っているんですよ、私達を閉じ込めようとする程に強い意志を」

海未「いつ店が意思を持ったか、なんて考えるまでもありませんよね」

花陽「それは……」

花陽(刺殺事件が起きた時、なのかな)

海未「人間には味覚、ってありますよね。私は時々思うのですが、無機物が意思を持った場合、味覚も備わるのでしょうか」

花陽「無機物には舌が無いから……どうなんだろう。でも、何でそんなこと……」

海未「私はこう思うんです。この店は『血の味を覚えた』」
42: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:10:43.46 ID:E/sQs4Js.net
花陽「そ、そんなのおかしいよ! 滅茶苦茶だよ!」

海未「滅茶苦茶なのは現状も同じですよ。閉じ込められた瞬間から、私達は異常な事態に陥っていたではありませんか」

海未「それに、店のチラシ……これ、よく見たらおかしいと思いませんか」

花陽「チラシ……って」

『レストラン、駅前に新装開店。美味しい米、お待ちしています』

海未「美味しい米、お待ちしています……日本語として成立していないんですよ」
43: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:14:50.37 ID:E/sQs4Js.net
花陽「それは、文字の打ち間違い、とか」

海未「花陽、米の部分、妙に膨らんでいるとは思いませんか?」

花陽「え……だって、そんな……」

花陽(チラシの米の部分、確かに妙な感じがしてはいた。まるで後から余分に紙を貼りつけたような、そんな違和感……)

カリ カリ

花陽「嘘だよ、そんなの……」

花陽「あ……」

『レストラン、駅前に新装開店。美味しい人、お待ちしています』

花陽「うあ、ああああ……」

海未「最初から、食べる気だったんですよ。この店は、私達を」
46: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:21:02.68 ID:E/sQs4Js.net
海未「ここで、一つ気になることがあるんですよ」

海未「この店は、私達二人とも食べるつもりなのか、それとも事件通り一人でいいのか」

花陽「海未ちゃん……」

海未「だってそこが一番の問題じゃあないですか。一人の血で満足するのなら、どちらか一人は生き残れます」

花陽「だから、包丁を……! わ、私を、私を殺すために!」

海未「いえ、まだ分かりませんよ。私は私の包丁を取っただけですので」

花陽(気付くと、私の足元に一本の包丁が落ちていた)

花陽(入った時にはそんなもの存在していなかった筈なのに、音も無くそれは私の足元に現れている)

花陽(私は震える手で、その包丁を拾い上げる)
47: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:28:05.67 ID:E/sQs4Js.net
花陽「け、けれど、まだ分からないです……! 二人とも無事に帰れる方法があるかもしれません!」

花陽「そ、それに海未ちゃんは私を殺したりなんてしませんよね! 私達、仲間ですもんね!?」

海未「包丁を拾った時点で、その言葉はもう意味を持ちませんよ」

海未「花陽が本当に私を信じているならば、その包丁を拾うことなんてなかった筈です。仲間だと思っているのなら、私が包丁を持っていても信用してくれる筈ですからね」

花陽「それは……それは! 違うんです! 私は!」

海未「……」

花陽「……海未ちゃん」
49: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:30:11.18 ID:E/sQs4Js.net
 
 
 
 
 
 数分後、軋んだ音と共にゆっくりと、レストランの扉が開いた。
 
 
 
 
 完 👀
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
50: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2015/07/06(月) 01:31:03.19 ID:E/sQs4Js.net
拙作お読み頂きありがとうございました
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