絵里「ぬけがら?」 凛「手が届くほど近くに」

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りんえり-アイキャッチ2
1: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:21:08.81 ID:/Byve6/I.net
【中庭】

チ チ チ チィーーーーー

穂乃果「いやぁ、今日もパンがうまいっ♪」パク

凛「…せんぱーい!」タタタ

ことり「あ、凛ちゃん…」

海未「どうしたんです?」

凛「にこ先輩が、今日は用事があるから放課後の練習は休むって…あと、かよちんも」

穂乃果「にこ先輩と花陽ちゃん?…二人一緒に休むの?」

ことり「凛ちゃんは?」

凛「凛は、特に用事はないからどっちでもいいです」

海未「私も今日は弓道部がありますし…四人になってしまいますね」

穂乃果「あ…そういえば私も店番があるんだった」

ことり「実は私も、今日はちょっと用事が…」

凛「って、それじゃ真姫ちゃんと凛だけになっちゃうにゃ!><」

穂乃果「ごめんね凛ちゃん。じゃあ今日の練習はお休みにしよっか」

海未「そうですね…かりに二人だけで練習しようとしても、真姫が…」

凛「誰もいないじゃない!…私、帰るわ」カミノケクルクル

ことり「アハハ…言いそうかも…」

穂乃果「それにしても暑いね…梅雨はどこ行っちゃったのかなぁ?」

海未「まだ明けてはいないはずですが…もうセミも鳴いていますね」

凛「えっ。…セミ?」

ことり「近くにいるみたい。…ほら、聞こえない?」

穂乃果「確かに何かの鳴き声みたいだけど…」

凛「アブラゼミって、もっとジリジリジリ…って感じじゃないんですかー?」

海未「あれはニイニイゼミですね。アブラゼミとは違う種類です」

穂乃果「にいにい?」

凛「聞いたことないにゃ」

海未「鳴き声は聞いたことがあるはずですよ。現に今も鳴いていますし…」

穂乃果「へえ…あれもセミの声だったんだね」

元スレ: 絵里「ぬけがら?」 凛「手が届くほど近くに」

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4: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:25:59.64 ID:/Byve6/I.net
凛「ニイニイゼミってどんなセミなんですかー?」

海未「アブラゼミに比べて小型のセミです。鳴き始める時期は関東にいるセミの中でも早く、アブラゼミ同様日本全国どこにでもいます」

ことほのりん「へー」

海未「幼虫はアブラゼミなどと違い湿った土の中にいるので、脱け殻に泥がついているのが特徴ですね」

凛「見てみたいにゃ!」

海未「近くで鳴いているのですから、探せば脱け殻も見つかると思いますよ」

ことり「東京って都会のイメージがあるけど、意外と自然も残ってるんだね」

穂乃果「アブラゼミは電柱や家の壁なんかにとまったりするし、セミのほうが町に馴染んでる感じもするけど…」

【放課後】

絵里(新曲も公開されて、μ'sは着々と人気を集めてる…それに比べて私たちは何も…)

凛「も、もう少し…」

絵里「!?(…あれは)」

絵里(な、何を考えてるの…やめさせないと!)ダッ

絵里「あなた!」

凛「わぁ!?」ズル

絵里「危ない!!」

ガシッ ドサ

絵里「っ…大丈夫!?」

凛「うーん…あ、あれっ?…生徒会長!?」

絵里「ケガはない?」

凛「は、はい。凛は大丈夫だけど…生徒会長さんは…」

絵里「よかった…私は平気よ。それより…」

凛「あ、ありがとうございました。じゃあ凛は失礼s」
絵里「待ちなさい。どうして木に登ったりしたの。…スクールアイドルの練習と何か関係あるの?」

凛「ないですよ。凛が一人でやったことだし…」

絵里「じゃあ、ふざけて遊んでいただけなのね?」

凛「別に、ふざけてるわけじゃ…ただ、セミの脱け殻が…」

絵里「ぬけがら?」

凛「ほら。あの木の、こっち側に引っかかってるんです。もう少しで取れたのに…」

絵里「なに言ってるのよ。セミの脱け殻を取るために木に登るなんてありえないわ。しかも制服のままで…小学生じゃあるまいし」

凛(うぅ…何も言い返せないにゃ)
5: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:30:18.06 ID:/Byve6/I.net
絵里「バカなことやってないで、もう帰りなさい。二度とこんな──」

凛「生徒会長さんは、廃校になっても平気なんですか?」

絵里「今その話は関係ないでしょう。…そもそも、あなたが気にすることじゃないわ」

凛「ふーん。生徒会長さんなのに、何もしようと思わないんだ」

絵里「そんなことない!…いい方法を思いつくならやってるわよ。ただそれが…」

凛「セミが来るような木がある、緑いっぱいの中庭!これって、音ノ木坂のいいところだと思いませんか?」

絵里「それはそうだけど…でもそんなことで…」

凛「そんなことじゃないにゃ。都会の中でも自然が残ってるって大事なことですよ」

絵里「それで廃校を止められるっていうの?」

凛「たとえば、あの脱け殻と、木と、中庭の写真を撮って…あと、セミが鳴いてる中庭の動画を撮るでしょ」

凛「そしたら、ちょっとしたアピールになりませんかー?」

絵里「うーん…悪くはないと思うけど…」

凛「じゃあ、μ'sのほうがいい?」

絵里「そんな手には乗らないわよ。スクールアイドルなんて認める気はないから」

凛「うぅ…頑固だにゃ」

絵里「音ノ木坂の自然をアピールするっていう話でしょう?」
6: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:33:37.06 ID:/Byve6/I.net
凛「ダメです!」

絵里「あら、どうして?…木に登るよりずっといいと思うけど」

凛「そんなことしたら、脱け殻が壊れちゃうにゃ」

絵里「少しくらい平気でしょ?」

凛「道具なんか使わないで、手で取ったほうがいいですよ」

絵里「木に登るのはダメよ。危ないし…」

凛「心配してくれるんですかー?」

絵里「別にあなたの心配ってわけじゃ…木を傷つけたりしたくないの」

凛「でも、さっきは凛のこと助けてくれましたよね?」

絵里「あ、あれは…しょうがないでしょ。あんな状況で…相手が誰でもそうしたわよ」

凛「ありがとうございました。助けてくれて…生徒会長さんて優しいですねー♪」

絵里「///…と、とにかく今は脱け殻を取る方法でしょ」

凛「あ、じゃあ脚立か何か持って来る…とか?」

絵里「そうね…それで届くかしら?」

凛「生徒会長さんが凛を肩車してくれてもいいですよー?」

絵里「…脚立を探してくるわ」

凛「えー?><」

【少し前】

「ダメです!」

真姫(ん?…今の声って)

真姫(あっ…あの金髪…生徒会長)

真姫(凛と何か言い争ってる?…また性懲りもなく因縁つけてきたのね!)ダッ

凛「先に写真撮っておきませんか?」

絵里「そうね…でもスマホよりちゃんとしたカメラのほうが──」

真姫「凛!」タタタ

凛「あっ、真姫ちゃん!」

真姫「…凛に何か用ですか?」キッ

絵里「え?…いえ、別に星空さんに用ってわけじゃ…」

凛「カメラ!」

真姫「えっ。…ああ、これ?」
7: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:37:53.94 ID:/Byve6/I.net
絵里「じゃあ、そっちは任せるわ。私は脚立を借りてくるから」スタスタ

真姫「え?…あ、ちょっと!…何なのよ」

凛「真姫ちゃん、そのカメラどうしたのー?」

真姫「趣味で写真撮ってるのよ。…それより凛、生徒会長に何か言われなかった?」

凛「うん…あのね、木に登ってたら怒られちゃった」

真姫「は?…イミワカンナイ」

凛「…というわけなんだけど」

真姫「ふーん。…あの生徒会長が、凛をねぇ…」

凛「そうなの。ちょっとカッコよかったんだー♪」

真姫「…あっそ」カミノケクルクル

凛「あ、そうだ!真姫ちゃん、凛を肩車してくれないかにゃー?」

真姫「ヴェぇ?…なんでよ。脚立取りに行ったんでしょ?」

凛「そうだけど…いつもの真姫ちゃんなら、生徒会長さんを待ってたりしないよねー?」

真姫「いや、私を何だと思ってるのよ…私はそれでも構わないけど、凛が困るでしょ」

凛「凛が?…なんで?」

真姫「生徒会長に嫌われたくないんじゃない?」

凛「え?…凛が?」

真姫「そうよ。…気になるんでしょ。生徒会長のこと」

凛「気になるって…どういうことー?」

真姫「だから…もう。凛は…す、好きなんでしょ。生徒会長が」

凛「え」

真姫「カッコよかったって言ってたじゃない。仲良さそうにしてたみたいだし…」

凛「ええぇぇ!?…す…っ///…そ、そんなことないにゃ><」

真姫「なに照れてるのよ。別に私たちに気をつかうことないじゃない」

凛「でも…だって、生徒会長はμ'sを認めないって言ってるし、凛たちのことだって嫌いだよ…」

真姫「バカね。μ'sの件とは別でしょ?…凛のこと嫌いだったら、たかがセミの脱け殻ひとつのために手伝ったりしないわよ」

凛「そ、そうかなぁ…?」

真姫「そうよ」

凛「でも…真姫ちゃんは、凛が生徒会長と…その、そういう…///」

真姫「?」
11: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:46:09.69 ID:/Byve6/I.net
凛「もしそうなったら…応援してくれるのー?」

真姫「当たり前でしょ。…と、友達…なんだから///」

凛「真姫ちゃん…えへへ。ありがと…でも無理だよ。凛なんかじゃ…」

絵里「なにが無理なの?」

凛「わぁ!?」
真姫「ヴェぇ!?」

絵里「?…脚立、持ってきたけど」

凛「真姫ちゃん。写真!」

真姫「あ、そうね。撮るわ」

絵里「まだ撮ってなかったの?」

真姫「…今から撮ろうとしてたんです。…えーと」ウィーン

凛「脚立、使わないのー?」

真姫「写真撮るだけならね。このカメラなら、そんなに近づかなくたって充分きれいに撮れるわ」

絵里「そんなに凄いカメラなの?」

真姫「別に普通のカメラですけど…」パシャ

凛「木と、中庭も」

真姫「はいはい」

パシャ

真姫「…で、誰が取りに行くの?」

凛「まかせて!」

絵里「写真撮ったなら、もう必要ないんじゃ…」

真姫「もう一枚撮りたいから。…上向いちゃダメですよ」

絵里「え…?」

凛「にゃ!?…だ、ダメって言ったのに><」

絵里「いや、別に見てないわよ…」

凛「わあ、ホントに泥まみれなんだぁ…すごいにゃ♪」

絵里「ずいぶん小さいのね」

真姫「じゃあ撮るわよ。二人もっとくっついて」

絵里「え?…いや、私は写る必要ないわよね?」

真姫「なに言ってるんですか。生徒会長は学校の看板みたいなものでしょ」

凛「凛が持ってればいいのー?」
12: 名無しで叶える物語(魔王城門前)@\(^o^)/ 2016/07/12(火) 22:49:24.98 ID:/Byve6/I.net
真姫「そうね。こうやって…生徒会長が凛のてのひらをのぞき込む感じで」

絵里「え、ええ…」

真姫「はい、笑顔。にっこにっこにー」

パシャ

【後日】

希「都会の片隅に…緑豊かな古き良き学舎」

絵里「悪くないでしょう?」

希「…音ノ木坂学院アイドル研究部。スクールアイドルμ's…」

絵里「それは…少しは人気があるみたいだし。あの子たちにも手伝ってもらったから」

希「ふーん…いつの間に仲良くなったん?」

絵里「そんなんじゃないわよ。…ほら、みんなの意見も採り入れてみたし」

希「ふわふわモコモコのアルパカが…夏はこんな姿に。必見です!」

絵里「なるべくアピールポイントになりそうな物を集めてみたわ。これならUTXのパンフレットにも見劣りしないと思わない?」

希「そやね…最新の設備とか芸能コースとかは正直かなわないけど」

絵里「でも、あちらには無い物が音ノ木坂にはある。そうでしょう?」

希(ウチが知らない間に…エリちも少しずつ、変わってきてるんかな)

穂乃果「すごいよ真姫ちゃん!プロのカメラマンみたい!」

真姫「大袈裟よ。…これくらい大したことないし」カミノケクルクル

にこ「どうやったら、あの生徒会長がこんな…」

花陽「凛ちゃんと、すっごく仲良しに見える…」

凛「そ、そうかにゃ?…えへへへ♪」

凛(…今は、これだけでもいいや。…でも、いつか…μ'sのことも認めてもらえたら──)

『星空さん…』ギュ

凛「…///」プシュー

真姫「なに赤くなってるのよ。これくらいで照れてたら、付き合」
凛「あーっ!月が出る前に練習しなきゃ!」

ことり「つき…?」

海未「まだそんな時間ではありませんが…」

凛「と、とにかく練習するにゃ!」



おわり
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