金曜ワイド劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 XXIX」

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1: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:00:00.89 ID:irC7T5BT.net
神社

じょる「事故かねぇ……」

りぴ「どうだろ……」

じょる「階段から落ちたっぽいけど……」

りぴ「落ちたのか、落とされたのか……?」

じょる「あ!」

りぴ「なにかわかった?」

じょる「白手忘れたから取ってきて」

りぴ「あ、はーい」タッタッタッ

じょる「うーん、こりゃ微妙だなぁ……」

みも「あれっ? なんじょーるの警部!?」

じょる「警部じゃなくて、警部補な……って、ああっ!」

元スレ: 金曜ワイド劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 XXIX」

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3: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:02:00.45 ID:irC7T5BT.net
みも「おお〜、偶然ですねぇ。え、なんでこんなとこにいるんですか?」

じょる「そっちこそどうして?」

みも「んまあ、旅行みたいなもんです。南條さんは?」

じょる「……転勤になったんだよ」

みも「へえ〜。あっ、そうだ。再会を祝して握手でもしましょう」スッ

じょる「やだ」

みも「ええっ! なんでですか!?」

じょる「そうやって私がレズかどうか調べようとしてるんだろ!」

みも「な、なんのことですかぁ?」

じょる「とぼけても無駄だっての」

みも「でもでも、そこまで嫌がるってことはもう自分がレズだって白状してるようなものですよ?」
5: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:04:00.43 ID:irC7T5BT.net
じょる「いいや、違う。みもちゃんが私の手を握らない限り、レズである私とレズでない私が同時に存在しているんだよ」

みも「あっ、そういう話聞いたことあります! なんだっけ……あれだ、シュレディンガーのべこ!」

じょる「猫だな」

みも「まあそれはさておき、なんでこんな辺鄙なところに? 左遷ですか?」

じょる「そうだよ! 私の担当する事件はいつもいつも変な女が首突っ込んで邪魔するからって」

みも「うわあ、ひどいですね。一体誰なんだその女は!」

じょる「…………」

りぴ「白手持ってきましたー! って、誰この人」

みも「あ、南條さんの部下の人ですか?」

りぴ「はい。巡査の飯田里穂です」

みも「ほお〜、よろしくどうぞ」スッ

りぴ「どうも……」ニギッ

じょる「あっ!」
7: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:06:00.52 ID:irC7T5BT.net
みも「ふむふむ、なるほどねぇ」

りぴ「?」

みも「可愛い部下ですね、南條さん」

じょる「こいつ……」

りぴ「えっと、それでその……」

みも「おっと、申し遅れた。私は名探偵なんだけど、職業柄名前はちょっと言えなくて」

りぴ「はあ……」

みも「ただ人は皆私のことを“みもりん”と呼びます。だからぜひ、部下ちゃんもみもりんって――」

そら「探偵ー! 冷たい水買ってきたよー!」

みも「おー、ありがと。あ、これは助手のそらね」

じょる「ちょっと待て」
15: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:34:00.41 ID:irC7T5BT.net
みも「ん? どうかしましたか?」

じょる「こないだの助手はどうした」

みも「こないだ? ああ、くっすんですか。いや〜、なんかいきなりいなくなっちゃって。今探してるんですよ」

じょる「つまり逃げられたと」

みも「やだなぁ、違いますよぉ」

じょる「ま、どうでもいいや。ほら、部外者は帰った帰った」

みも「その対応、もしかしなくても事件ですね! 殺しですか!?」

じょる「いや、ただの事故だから」

りぴ「えっ、事故だったの?」

じょる「ちょ、りっぴー黙ってて……」

みも「やっぱりぃ。じゃあちょっと失礼!」ダッ

じょる「こら! 勝手に入るな!」
16: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:35:00.28 ID:irC7T5BT.net
みも「は〜、これが遺体ですね。なむなむ」ニギッ

じょる「あっ! 今遺体触ったろ!」

みも「あぁ、この人バイだ」

りぴ「ばい?」

そら「へぇ、探偵の能力ってバイも見分けられるんだ……」

ナレ『そろそろ説明しよう。世の中には三十路を迎えると特殊能力が発現する選ばれし人間がいる』

ナレ『みもりんはその能力者の一人なのだ!』

ナレ『彼女は女性の手を握るだけで、相手がレズなのかどうかを瞬時に判別できる』

ナレ『その能力が事件解決に役立つかどうかは、みもりんの運次第!』

じょる「あのさ、ほんと帰って?」

みも「嫌です」

じょる「逮捕すんぞ」

みも「まあまあ、もうちょっとだけ。あ、スマホが落ちてる」ヒョイ

じょる「ああもう……」
17: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:36:00.44 ID:irC7T5BT.net
みも「おっ、見てそら。アプリがいっぱい」スッスッ

そら「ほんとだ」

みも「南條さんも、ほら」

じょる「どれ……」

りぴ「うわー、なんかいろんなアプリ入れまくってる」

じょる「しかも全然整理してない……片付けられない女だねぇ」

みも「え〜、南條さんがそれ言います?」

じょる「あ?」

みも「これ6ページくらいあるね……あれ?」

そら「どうかした?」

みも「ここ見て。他のページはアプリが敷き詰められてるのに、このページだけひとつ欠けてる」

りぴ「必要ないアプリを消したんじゃ?」
19: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:37:00.49 ID:irC7T5BT.net
みも「いや、こんな風にアプリを雑に並べてる人が必要ないからってわざわざ消すとは思えない……」

そら「ということは?」

みも「犯人がアプリを消したんだよ。証拠隠滅のために」

じょる「あのさ、まだ事件か事故かもわかってないのに勝手なこと言うのやめてもらえる?」

みも「だって気になるじゃないですかぁ」

りぴ「うんうん!」

じょる「りっぴー、お前もか……」

みも「しかしさっきから気になってるけど野次馬多くないですか?」

じょる「自分もそうだってこと忘れてるね」

みも「やっぱり事件が珍しいんですかね」

じょる「まあこの辺じゃ多くはないかな」

みも「すっごい糞田舎ですもんね」

そら「ちょ、失礼だよっ」
20: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:38:00.38 ID:irC7T5BT.net
みも「ほんとのこんだでいいずら」

じょる「なぜ訛った」

みも「しかもみんなスマホいじってるし、きっと写真撮ってツイッターにアップするつもりですよ」

りぴ「なーんか嫌な感じだね」

みも「ねー。人が死んでるっていうのにあんなにはしゃいじゃって」

じょる「一番はしゃいでるやつがなにを言う」

しか「もぶ!」

みも「お?」

じょる「今度はなんだぁ? あっ」

そら「ん? 誰?」

しか「私、もぶの恋人です……」

みも「もぶってなぁに?」

じょる「被害者の名前。七梨茂舞子」

みも「ほーう……」
21: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:39:00.47 ID:irC7T5BT.net
じょる「入れたげて」

りぴ「了解! どうぞ〜」

しか「もぶ……」ガクッ

じょる「この遺体は七梨茂舞子さんで間違いないですね?」

しか「はい……。あの、もぶはどうして……?」

りぴ「たぶん階段から落ちて頭を打って死んだんじゃないかと」

しか「そんなん見りゃわかるわ! うわあぁぁん!」

じょる「じゃあ聞くなよっ!」

りぴ「ご愁傷さまです……」

みも「お嬢さん、泣かないでください。この事件、私が必ず解決してみせますから」

しか「刑事さん……」

じょる「刑事じゃないけどね」
22: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:40:00.50 ID:irC7T5BT.net
みも「なにも心配はいりません、私に任せてください」ニギッ

しか「はいっ……!」

じょる「あー……じゃあ一応話を聞かせてもらうんで、場所変えようか。りっぴーお願い」

りぴ「はいっ! 彼女さん、こっちへ」

みも「よーし!」

じょる「ストーップ。みもちゃんは来なくていいから」

みも「えー、なんでー!?」

じょる「あんた部外者でしょうが」

みも「ちぇっ。あ、そうそう。今の人レズでしたよ」

じょる「そりゃ女と付き合ってんだからそうだろ。じゃあね」スタスタ

みも「ああ、行っちゃった……」

そら「探偵、これからどうする?」

みも「うーん、とりあえずこの辺ブラブラしよっか」
23: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:41:00.33 ID:irC7T5BT.net


そら「ねぇ探偵」

みも「なにー?」

そら「あの事件、調べるつもり?」

みも「そうだねぇ……南條さんもいるし、調べたいなぁ」

そら「……こういう事件って、今までも調べたことあるの?」

みも「あるある〜。今回の事件ならたぶん58レスくらいで終わるよ」

そら「ふーん」

みも「それにしても本当になんにもないねー」

そら「糞田舎だからねぇ」

みも「あっ、そらそら! あそこ、カゴ背負ってる人がいる。栗拾いかな?」

そら「いや、栗の季節ではないんじゃ……」

みも「行こう!」タッタッタッ

そら「ちょっ、待ってよ探偵!」タタタッ
24: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:42:00.36 ID:irC7T5BT.net
みも「こんちはー!」

えみ「ん? こんにちは」

みも「それ、栗拾ってるんですか?」

えみ「え?」

そら「はぁ……はぁ……たぶん、栗じゃないから……」

みも「えっ、じゃあなんなの?」

えみ「ゴミ拾いだけど……」

みも「ゴミ? どれ……あ、ほんとだ。っていうかバナナの皮ばっか」

えみ「そうなんだよねぇ。ほら、最近バナナダイエットって流行ってるでしょ?」

みも「ああ、流行ってる流行ってる」

そら「えっ、最近?」

えみ「だもんで皮のポイ捨てがまぁず多くて、毎日ボランティアで拾ってるだ」

そら「急に訛るね」
25: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:43:00.30 ID:irC7T5BT.net
みも「へぇ、そりゃ大変だ」

えみ「二人はどうしてこの村に? 観光?」

みも「いや、ちょっと人を探してて」

えみ「そっかぁ、どんな人?」

みも「……そら、なんかこの人私からいろいろ聞き出そうとしてくるんだけど。怪しいよ」

そら「いや、なにか知ってることがあれば教えてくれるつもりなんじゃないかな」

みも「そういうことなら写真があったはず……これだ。この人、名前はくっすん」ピラッ

えみ「あっ、この人ならさっき見かけたよ」

みも「嘘っ、どこで!?」

えみ「ここをまっすぐ行ったとこにあるなんとかコーポっていうアパートの近くで」

そら「なんとかぁ?」

みも「ありがとうございます! そら、行くよ!」

そら「はいはい」
26: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:44:00.46 ID:irC7T5BT.net
アパート前

みも「ここだ。ちゃんと『なんとかコーポ』って書いてある」

そら「ああ、そういう名前だったんだ……」

じょる「げっ」

みも「おや、また会いましたね」

じょる「なんでいるの」

みも「あ、もしかしてここ被害者の自宅ですか?」

りぴ「ピンポーン! 探偵さん正解です!」

みも「よしっ」

じょる「帰れ」
27: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:45:00.34 ID:irC7T5BT.net
みも「もー、そんなこと言わないでぇ、一緒に捜査しましょうよぉ」グイグイ

じょる「ちちっ近いわっ!」バッ

みも「ダメですか……?」

じょる「わかったよいいよ。いいからくっつかないで……」

みも「やったー!」

そら「あの、助手探しは?」

みも「えぇ? そんなのあとあと。今は事件のほうが大事!」

そら「ここに来た目的忘れてない……?」

みも「行きましょう、なんじょーるの警部!」

じょる「警部補な〜」

そら「…………」
28: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:46:00.48 ID:irC7T5BT.net
ガチャッ

みも「うわぁ、ゴミ屋敷。汚ぁ〜い……」

じょる「足の踏み場もないとはこのことだね」

みも「南條さん、お先にどうぞ」

じょる「いや、みもちゃんが先でいいよ」

みも「じゃあ間を取ってそらにはじめの一歩を譲ろう」

そら「えー……」

みも「はーやーくー!」

そら「うう、やだなぁ……」モシャックシュッガジャッ

みも「うへぇ、初めて聞く足音だぁ……」

じょる「次誰行く? みもちゃん?」

みも「南條さんでしょ」
29: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:47:00.41 ID:irC7T5BT.net
じょる「りっぴー行く?」

りぴ「行く行く!」

じょる「よーし、行って来い!」

りぴ「はーい!」ムチャッギシュッノチョッ

そら「おーい! 探偵も早く来てよー!」

じょる「呼んでるよ」

みも「南條さんが行ったら行きます」

じょる「じゃあさ、もう同時に行こうよ。はい、いっせーの!」

みも「ぐぅ……」パキュッ

じょる「ぷっ」

みも「ああ! 裏切られた! ひどいぃ……」

じょる「ごめんごめん。ほら行くよ」ビシュッ
30: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:48:00.48 ID:irC7T5BT.net
みも「うえぇ、空気が汚染されてる気がする……」

じょる「りっぴー、窓開けて」

りぴ「はいはーい」ガラガラ

みも「こんなとこでどうやって生活してたんですかね?」

じょる「さあねぇ……しかし本当に汚いな」

そら「おー、でっかいテレビ。リモコンどこかな?」

りぴ「これじゃない?」

そら「それだ! つけてみて!」

りぴ「ポチッとな」ピッ

テレビ『とんでもねぇうまさだぜ!!!!!』ドーン!!!!!

じょる「うるせえ!」

みも「なに!? なんなの!?」
31: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:49:00.40 ID:irC7T5BT.net
そら「わわ、消して消して!」

りぴ「ポチッとな、パート2」ピッ

テレビ『ブツンッ――』

そら「あー、びっくりした」

じょる「なーにやってんだぁ!」

りぴ「だ、だって助手の人がつけろって……」

そら「ええー! 私のせい!?」

みも「あ、ダメだ。具合悪くなってきた……」

じょる「えっ、大丈夫?」

みも「ちょっと外の空気吸ってきます……」

じょる「行ってらっしゃい。あ、二人は今から説教な」

そらりぴ「そんなー」
32: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:50:00.29 ID:irC7T5BT.net
みも「ふい〜……ひどい部屋だったぁ」

みも「……ん? このドア足跡ついてる……誰かが蹴ったのかな?」

うち「こそこそ……」コソコソ

みも「…………」

うち「こそこーそ……」コソコソ

みも「ちょっと、そこのこそこそしてる人!」

うち「……?」キョロキョロ

みも「いや他に誰がいるの、あなただよ」

うち「私っ!? な、なに……?」

みも「なんでこそこそしてるの」

うち「えっ? こそこそなんてしてないよ?」

みも「してたじゃん、こそこそ言いながら」
34: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:51:00.34 ID:irC7T5BT.net
うち「んん? よくわかんないし急いでるからさようなら〜」

みも「待てーい!」バッ

うち「ちょっと、通してよ!」

みも「南條さーん! この女すっごく怪しい!」

じょる「おー、どうしたー?」

みも「この人変です! しょっぴいちゃってください!」

うち「しょっぴくって、私はなにも……!」

じょる「ここのアパートの人?」

うち「はい……そこの隣の部屋です」

じょる「で、どこが怪しいのさ?」

みも「なんかさっきから挙動不審なんですよ」

じょる「ふむ……もしかして、隣人トラブルとかあったりした?」
35: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:52:00.49 ID:irC7T5BT.net
うち「なななないですよぉ?」

じょる「あったな」

みも「ありましたね」

うち「うぐ……」

じょる「詳しく聞かせてもらえる?」

うち「別に……テレビの音がうるさかったから、ちょっと文句言いに行ったくらいです」

みも「なるほど、それで口論になって殺してしまったと」

うち「違ーう!」

じょる「文句って、具体的には?」

うち「それは――」
36: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:53:00.43 ID:irC7T5BT.net
……

…………

………………

うち『はぁ、うっさいなぁ……』

スタスタ……ガチャッ

うち『おい! てめぇちったぁ静かにしろや!』ガンッ!

うち『毎日毎日ふざけんじゃねぇよ!』ゴンッ!

うち『いい加減にしねぇとぶっ殺すぞコラァ!』ドゴッ!

………………

…………

……

うち「――って」

みも「口悪っ!」

じょる「ちょっと文句ってレベルじゃないぞ!」
37: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:54:00.58 ID:irC7T5BT.net
うち「それくらいしないと効果がないと思って……」

みも「こりゃほんとに殺しててもおかしくないなー、ねえ南條さん」

じょる「うーん……」

うち「あの、もういいですか? 今から用事あるので」

みも「嘘だ! 絶対逃げる気でしょ!」

うち「本当に急いでるの!」

じょる「じゃあ気になることがあったらまた話聞きに来るんで、その時はよろしく」

うち「はーい」タッタッタッ

みも「あっ……いいんですか? 逃がしちゃって」

じょる「大丈夫でしょ」

みも「……で、あれからなにかわかりました? 事件のこと」

じょる「そうだなぁ、まず被害者が死んだのは夜中だね」

みも「夜中……他には?」
38: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:55:00.35 ID:irC7T5BT.net
じょる「あとは、被害者は誰かに突き落とされたわけじゃないってことくらいかな」

みも「どうしてわかるんですか?」

じょる「現場にあった足跡だよ。階段の上には犯人のものらしき足跡はなかった」

みも「あ! もしかしてバナナの皮で滑らせたんじゃないですか? 階段の上に置いておけば――」

じょる「んなことあるか。そんな目立つ色のものが落ちてたらすぐ気づくっての」

みも「めちゃくちゃ熟れたバナナならなんとかなりませんかね?」

じょる「そもそもそんなの仕掛けたところで、被害者が上手いこと踏んづけるとは限らないでしょ」

みも「じゃあ紐かなんかで引っ掛けたんじゃ? 手すりの支柱に縛ったりして」

じょる「そういう痕跡もなかった」

みも「そうですか……じゃあやっぱりただの事故なのかなぁ」

じょる「いや、これは殺しだよ」
39: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:56:00.52 ID:irC7T5BT.net
みも「その根拠は?」

じょる「根拠はない。ま、強いて言うなら刑事の勘ってやつだね」

みも「ええー、勘ですかぁ……?」

じょる「おいおい、私の勘をバカにしてもらっちゃ困る」

みも「うーん……そうですね。南條さんの勘なら信じます」

じょる「おぉう、マジか」

みも「はいっ! えへへ」

りぴ「なんちゃん警部補ー! そろそろ戻ってきてよー!」

じょる「あー、呼ばれちゃったからもう行くわ。みもちゃんは帰りな」

みも「えっ、でも……」

じょる「中入ってもまた具合悪くなるだけでしょ。ここは私に任せて」

みも「わかりました。じゃあそらを呼んでもらっていいですか?」

じょる「はいよー」
40: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:57:00.36 ID:irC7T5BT.net


カーカーカー……

カナカナカナカナ……

みも「日が暮れてきたねー」

そら「だねー。ところで今夜はどこに泊まるの?」

みも「……え?」

そら「泊まるんだよね? 前の助手さんもまだ見つかってないし」

みも「そ、そだね。あはは……」

そら「探偵、まさか……」

みも「ごめんそら! 宿取るの忘れてた!」

そら「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

みも「長いよっ!」

そら「だってさぁ……」
41: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:58:00.40 ID:irC7T5BT.net
みも「でも大丈夫! 今この村には南條さんがいるから!」

そら「まぁたあの刑事ぃ?」

みも「電話してみる」ピッピッ

そら「電話番号まで知ってるの!?」

みも「…………」プルルル……

じょる『もしもし?』

みも「あ、南條さん? 私です、みもりんです」

じょる『おー、どうした? 用がないなら切るぞー』

みも「用はあります。ただ……宿がないんです」

じょる『は?』

みも「泊まるところがないんです」

じょる『えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー』

みも「長いですっ!」
42: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 20:59:00.35 ID:irC7T5BT.net
じょる『え、なに? そんな無計画でこの糞田舎に来たの?』

みも「そういうことになりますかね」

じょる『呆れた……』

みも「というわけで、南條さんの部屋に泊めて下さい!」

じょる『無理』

みも「なんでですかー!」

じょる『いきなりそんなこと言われて「うん、いいよ」なんて言うわけないだろ』

みも「じゃあ私たちに野宿しろと?」

じょる『うーん……とりあえず一旦切るわ。すぐ折り返すから』

みも「えっ、ちょっ……」

ツーツーツー……

みも「切れちゃった……」

そら「刑事はなんだって?」

みも「なんかよくわかんないけどすぐ折り返すって」
43: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:00:00.44 ID:irC7T5BT.net
五分後

ピリリリリ……ピリリリリ……

みも「お、南條さんだ」ピッ

みも「もしもーし」

じょる『よかったね、みもちゃん。宿取れたよ』

みも「ほんとですか!?」

じょる『うん、知り合いがやってる民宿に泊めてくれるって』

みも「わー、ありがとうございます!」

じょる『じゃあ地図送るから切るね』

みも「はーい!」
44: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:02:00.53 ID:irC7T5BT.net
みも「やったよそら! 野宿は回避した!」

そら「宿取れたの? じゃあ早く行こうよ」

みも「待って、今地図来るから」

ピロリン

みも「お、早速来たよ」ピッ

そら「うわ、ちょっと遠いなぁ」

みも「文句言っちゃダメだよ、せっかく南條さんが気を利かせてくれたんだから」

そら「あーはいはい」

みも「あれ、そらなんか機嫌悪い?」

そら「べっつにー」スタスタ

みも「あぁ、一人で行かないでよぉ!」スタスタ
45: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:04:00.40 ID:irC7T5BT.net
宿

ガラガラ

みも「すみませーん、泊まりにきましたー」

ぱい「へいらっしゃい!」

そら「寿司屋か」

ぱい「ご予約のお客様ですか?」

みも「えっと、南條さんから連絡があったと思うんですけど……」

ぱい「なんじょーさん……?」

みも「はい」

ぱい「んー……」

そら「…………」

みも「…………」
46: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:06:00.58 ID:irC7T5BT.net
ぱい「…………」

そら「……?」

みも「あの……」

ぱい「あー、思い出した!」

そら「忘れてたんかいっ」

ぱい「お部屋ご用意してます、どうぞこちらへ」スタスタ

みも「ああ、まだ靴が……脱げた!」

そら「よいしょっと」

みも「行こ行こ!」スタスタ

そら「待って待って」

ぱい「ごめん、逆だった」スタスタ

みも「そらこっちだ!」スタスタ

そら「待って待って」
47: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:08:00.52 ID:irC7T5BT.net
客室

ぱい「ではどうぞごゆっくり」

スー……トンッ

そら「さてと、それじゃあ夕飯の前にお風呂入ろっか」

みも「行ってら〜」

そら「探偵は入らないの?」

みも「私は寝る前でいいや」

そら「えー、今行こうよー。一応温泉だよー?」

みも「別に今入りたくないし、一人で行けばいいじゃん」

そら「そんなこと言わないでさぁ」

みも「しつこいなぁ、私はいいってば」

そら「探偵……わかったよ、一人で行く」

みも「んー、のぼせないようにね〜」

そら「…………」
48: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:10:00.34 ID:irC7T5BT.net
一時間後

ぱい「お食事お持ちしました〜」

みも「お〜、待ってましたぁ!」

ぱい「あれ、お連れの方は?」

みも「あ、そういえばお風呂行ったまま戻ってきてないような……」

ぱい「もしかしてのぼせてるんじゃ……」

みも「じゃあ私お腹空いてるから食べてるんで、様子見に行ってもらってもいい?」

ぱい「わかりました。ちょっと見てきますね」タッタッタッ

みも「よろしくー。よし、食べるか」

みも「おお、なにこれ。見たことない料理だ……」

ぱい「のぼせてたので連れて来ましたー」

そら「きゅう……」グッタリ
49: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:12:00.36 ID:irC7T5BT.net
数時間後

みも「調子はどう?」

そら「うん……だいぶ良くなった」

みも「のぼせないでねって言ったのに……」

そら「探偵さぁ、なんでこなかったの……?」

みも「だからまだお風呂入らないって言ったじゃん」

そら「そうだけど……」

みも「とにかく、今夜はゆっくり休むこと。いい?」

そら「うん……」

みも「よろしい。んじゃ電気消すね」カチッ

そら「はぁ……探偵と一緒にお風呂入りたかったなぁ」

みも「え、なんで?」

そら「それは……いいじゃん、なんでも」

みも「そだねー」
50: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:14:00.35 ID:irC7T5BT.net
そら「むぅ……ねぇ、ちょっと聞いていい?」

みも「なに?」

そら「あの刑事って探偵のなんなの?」

みも「刑事って南條さんのこと? うーん、なんなのって言われても……」

そら「なんかあの刑事といると、探偵やたら楽しそうだし……」

みも「そうかなぁ」

そら「そうだよ。なんていうか……付き合ってるみたいにさ……」

みも「えー? そんなふうに見える? でへへ」ニヘラ

そら「……なんで嬉しそうなんだよっ」ボソッ

みも「ん? なんか言った?」

そら「別になにも」

みも「そっかぁ」
51: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:16:00.35 ID:irC7T5BT.net
そら「……探偵、もう一つ聞きたいんだけど」

みも「んー?」

そら「探偵はさ、その……なんというか……私のことはどう思ってるの……?」

みも「…………」

そら「…………」

みも「……好き」

そら「えっ!?」

みも「私、大好きだよ」

そら「……た、たんて――」

みも「事件の謎解くの……」

そら「は?」

みも「なんじょーさぁん、今度の事件はなんですかぁ……? ぐぅ……」スヤスヤ

そら「寝言かよ! どんな寝言だよ! てかまたあの刑事か!」

みも「うへへぇ……」

そら「探偵のばかばかばかばか……!」
52: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:18:00.26 ID:irC7T5BT.net
翌日

みも「そらー、荷物まとめたー?」

そら「うん、大丈夫」

みも「じゃあ行こっか」

そら「……ちなみに今日はなにするつもり?」

みも「そ・れ・は……ノープラン!」

そら「あぁ、そう……」

みも「まあブラブラしてればまたなにかあるって」

そら「どうかねぇ」

みも「あ、女将さーん! お世話になりましたー!」

ぱい「お帰りですか? お気をつけて〜」

みも「行くよ、そら!」

そら「はいはい」
53: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:20:00.53 ID:irC7T5BT.net
ガラガラ

みも「さーて、右行く? 左行く?」

そら「どっちでもいいよ」

みも「それじゃあ……ん? えっ、くっすん!?」

そら「え?」

くす「!」タタタタッ

みも「あ、逃げた。追うぞそら!」タッタッタッ

そら「えー、走るのー?」タッタッタッ

みも「待ってよー! なんで逃げるのー?」タッタッタッ

くす「っ……!」タタタタッ

みも「ちょっ、速いってばー!」タッタッタッ

そら「はぁっ……ひぃっ……」タッタッタッ

みも「あ、ダメだ。そら、あとは頼んだ……」ピタッ

そら「ええっ、止まらないでよ!」ピタッ
54: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:22:00.33 ID:irC7T5BT.net
みも「走れそら! くっすんが逃げる!」

くす「……!」タタタタッ

そら「無理無理、もう追いつけないよ」

みも「えー? そら体力なさすぎ……」

そら「先に止まったの探偵じゃん」

みも「まあいいや、ちょっと休もう……」

そら「あれ、あそこ昨日の事件現場じゃない?」

みも「んー? あ、ほんとだ。まだあんなに野次馬がいる……」

そら「みんな暇なんだね」

みも「ちょっと注意してこよう!」スタスタ

そら「いや、余計なことしないほうが……」

みも「あなたたち!」
55: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:24:00.41 ID:irC7T5BT.net
ギャル1「ん? なんかウチらに用?」

みも「人の死を面白がっちゃいけないんだぞ!」

ギャル2「なにこのおばさん、ウケるんですけど(笑)」

みも「……今、なんて言った?」

ギャル2「はぁ? だからぁ、おばさんマジウケるっつってんじゃん」

みも「誰が……」

ギャル1「?」

みも「誰がおばさんだコラァ!」ブンブン

そら「ちょっ、探偵! グーはまずいって!」ガシッ

みも「はーなーせー!」

ギャル1「つーか人の死ってなんの話? 意味分かんないんですけど」

そら「えっ、事件現場見に来たんじゃないの?」

ギャル2「事件? そんなの知らないし、ウチらポケゴやってるだけだっつーの」
56: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:26:00.45 ID:irC7T5BT.net
みも「そら、ぽけごってなに?」

ギャル2「うっそ、おばさんポケゴも知らねーの?」

みも「むっ!」ブンッ

そら「どうどう」ガシッ

ギャル1「ポケモンGOっていってぇ、今超流行ってんすよ?」

みも「……それが流行ってるのと、この神社に来るのとなんの関係があるの?」

ギャル1「ここって超糞田舎じゃないですかぁ。だからぁ、ポケストップがここくらいしかなくってぇ」

みも「ぽけすとっぷ?」

ギャル2「ねぇ、もう行こ。こんなんにかまってる暇ないっしょ」

ギャル1「んじゃ、ウチらもう行くんで」

そら「探偵、落ち着いた?」

みも「うん……そら、スマホ貸して」

そら「えっ、なんで?」

みも「ちょっと調べ物したい」
57: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:28:00.30 ID:irC7T5BT.net
そら「自分の使えばいいでしょ」

みも「だってここフリーWi-Fiないから通信料かかっちゃう」

そら「じゃあなおさら自分の使ってよ」

みも「いいから貸してってば!」

そら「わ、わかったよ……」

みも「ええと……」


三十分後

みも「ふふ……ふふふふ……」

そら「探偵?」

みも「全部わかったよ……」

そら「全部って、全部?」

みも「うん! 南條さんに連絡しなきゃ!」
58: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:30:00.29 ID:irC7T5BT.net
さらに三十分後

じょる「おまたせー」

りぴ「連れてきたよー」

みも「よーし、これで全員揃ったね」

えみ「なになに? なにが始まるの?」

うち「なんで私まで……」

しか「もしかして、犯人がわかったとか?」

みも「まあまあ、慌てないで。順番に話してくから」

みも「えー、被害者はこの階段から落ちて死んだ」

みも「でも誰かに突き落とされたわけではない……なら犯人はどうやって殺害したのか」

みも「ヒントは……これ、スマートフォン。犯人は被害者のスマホにインストールされていたアプリを利用しました」

みも「ではここで問題ですデデンッ! そのアプリとは一体なんでしょう? さーて、わかるかなぁ〜? わかんねぇだろうなぁ〜」
59: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:32:00.30 ID:irC7T5BT.net
うち「つまんねぇことやってないでとっとと言え!」

みも「ご、ごめん……えっと、答えは『ポケモンGO』です」

えみ「ぽけもんごー?」

みも「詳しいことについては各自ググってもらうとして、このアプリは基本的に外を歩いてプレイするんだけど……」

みも「アプリ内のアイテムを手に入れられるミニストップと呼ばれる――」

しか「ポケストップ!」

みも「ポケストップと呼ばれる場所が現実世界のいたるところにあります」

みも「だけどここは糞田舎だから、ポケストップはこの神社にしかない。犯人はそこに目をつけたんです」

みも「事件のあった夜、犯人はこのポケストップにルアーモジュールというアイテムを使いました」

みも「そのアイテムを使うと、ポケストップ周辺にトレーナーたちがわらわら集まってきます」

じょる「まあ間違ってはいないが……」
60: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:34:00.37 ID:irC7T5BT.net
みも「ただ犯人がそれを使ったのは真夜中、ほとんどの人がもう眠っている時間です」

みも「そんな時間にポケモンGOで遊んでいる人間は、被害者くらいしかいなかった」

みも「そして犯人は階段の上にあるものを置いて被害者が来るのを待ちました」

りぴ「あるものって?」

みも「……バナナの皮だよ」

うち「バナナぁ?」

みも「そう、しかも階段の上にいくつも並べてね」

えみ「そんなわかりやすい罠に引っかかるとは思えないんだけど……」

みも「それが引っかかるんだよ、ポケモンGOを使えば」

みも「被害者は真夜中でもポケモンGOを遊んでいるような人だからね。きっと歩きスマホもしょっちゅうだったはず」

みも「神社に来るときも同じで、スマホの画面を見ていたから並べられたバナナの皮に気づかずに踏んづけたってわけ」
61: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:36:00.33 ID:irC7T5BT.net
みも「それから犯人は被害者が死んだことを確認すると、スマホからポケモンGOをアンインストールした」

みも「階段の上に仕掛けたバナナの皮は、そこら辺に放り投げておけばゴミとして拾われるから証拠は残らない……」

みも「これが事件の全貌です。ご静聴ありがとうございました」

そら「いや全貌って、結局犯人は誰なの?」

みも「えー、この事件の犯人は……」

じょる「…………」

りぴ「…………」

しか「…………」

えみ「…………」

うち「…………」

みも「わかりません!」

そら「おいっ!」
62: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:38:00.28 ID:irC7T5BT.net
うち「そこが一番大事なとこじゃん」

えみ「わかってないのに私たち呼ばれたんだ……」

しか「もう帰っていい?」

りぴ「というか今の推理も証拠なくない?」

みも「う……」

じょる「じゃあここからは私が」

みも「南條さん……!」

じょる「まず今のみもちゃんの推理だけど、たぶんほぼ正解」

じょる「ちょっと気になって調べたら、被害者のスマホからポケモンGOが削除されていたことがわかった」

じょる「それから被害者の靴からは微量だけどバナナの成分が検出されたよ」

みも「おー、さすが南條さん! 頼りになるなぁ……」

じょる「次は犯人について。検視の結果、まあ予想通りだけど死因は後頭部打撲による脳挫傷。ただひとつ面白いことがわかってね」

りぴ「なになに?」
63: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:40:00.36 ID:irC7T5BT.net
じょる「被害者の体から異性とチョメチョメした痕跡が見つかりましたっ!」

みも「ふーん、まあバイですしね」

そら「いや、そうじゃなくって」

みも「え?」

じょる「つーまーり! 被害者は不倫をしていたってこと!」

みも「……あ、あ〜! そっか、そういうことか! うわ〜」

じょる「そして久保さん、あなたはそのことを知っていたんじゃあ〜りませんか?」

しか「えっ、私!? しし知らないって!」

じょる「本当に?」

しか「そもそも私ポケモンGOも知らなかったし、犯人なわけねえずら!」

じょる「……それはおかしいなぁ」
64: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:42:00.40 ID:irC7T5BT.net
しか「べべ別にどこもおかしくなくない?」

じょる「いいや、だってさっきみもちゃんが推理を披露してる時――」

……

…………

………………

みも『アプリ内のアイテムを手に入れられるミニストップと呼ばれる――』

しか『ポケストップ!』

みも『ポケストップと呼ばれる場所が現実世界のいたるところにあります』

………………

…………

……

じょる「あのツッコミはポケモンGOをよく知らなきゃできないよ」

しか「そ、それは……」
65: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:44:00.38 ID:irC7T5BT.net
そら「えっ、もしかしてあの時探偵がボケたのってわざとだったの?」

みも「え? あ……うん、そうだよ! さすが私だね!」

そら「そうなんだ……ちょっと見直したかも」

りぴ「探偵さんすごーい!」

みも「いやぁ、それほどでも」

しか「ぐ……」

じょる「同性愛者である自分を受け入れてくれた恋人が、実は異性と不倫していた」

じょる「その裏切りをあなたはどうしても許せなかった……殺したいほどにね」

じょる「それに恋人なら、被害者が夜遅くまでポケモンGOで遊んでるヘビーユーザーだって知っててもおかしくないんじゃない?」

しか「っ……」

じょる「というわけで、ぜひもう一度詳しく話を聞かせてもらえないかな。今度は署のほうでじっくりと」

しか「……はい」

――――――

――――

――
66: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:46:00.35 ID:irC7T5BT.net
みも「南條さーん!」タッタッタッ

じょる「おお、みもちゃん。まだなんか用?」

みも「用というか、その……色々ありがとうございました」

じょる「礼には及ばないよ。ただ事件に首突っ込むのはこれっきりにしてほしいけど」

みも「えー、別にいいじゃないですかぁ。私もっといろんな事件調べたいし」

じょる「これ以上は私の首に関わるんだよ……」

みも「それなら心配いりません。いざという時は私が南條さんを養ってあげますから」

じょる「そういう問題じゃないの」

みも「そうですか? まあいいや、では最後に握手してお別れしましょう」

じょる「嫌だよ」
67: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:48:00.25 ID:irC7T5BT.net
みも「なんでですか!」

じょる「あのねぇ、みもちゃんの能力知ってて握手したがる人なんていないから」

みも「まぁたシュレディンガーのべこですか?」

じょる「猫だっての」

りぴ「なんちゃん警部補! そろそろ行かないと」

じょる「ああ、ごめん。んじゃ、私行くから」

みも「はい。じゃあ……また」

じょる「ん、またね」

ガチャッバタンッ

ブーン……
68: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:50:00.39 ID:irC7T5BT.net
りぴ「ずっと気になってたんだけど、能力ってなに?」

じょる「能力? ああ、みもちゃんのこと?」

りぴ「うん」

じょる「なんか手を握ると相手がレズかどうかわかるんだってさ」

りぴ「へえ〜、そうなんだ……え?」

じょる「どうした?」

りぴ「私、探偵さんと初めて会った時に握手したような……」

じょる「うん、してたね」

りぴ「ってことは、まさか……嘘でしょ〜!?」

じょる「嘘じゃないんだなぁ、これが」
69: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:52:00.50 ID:irC7T5BT.net
りぴ「なんで!? なんであの人そんな能力があるの!?」

じょる「あ、知らない? 三十過ぎると変な能力が使えるようになる人がたまーにいるんだよ」

りぴ「なにそれぇ……」

じょる「“Don't trust anyone over thirty”だねぇ」

りぴ「ん? そういえばなんちゃん警部補って今何歳だっけ?」

じょる「32だが」

りぴ「もしかして、なんちゃん警部補にも能力が!?」

じょる「フフッ、どうかねぇ」

りぴ「やだぁ、能力があっても私には絶対使わないでね? ね!」

じょる「まあ、そんな日が来ないことを祈ってるよ」

りぴ「ひいぃぃ……」
70: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:54:00.58 ID:irC7T5BT.net


みも「さてと、これからどうしよっか」

そら「事件も解決したし、助手探しでしょ」

みも「あー、そういえばそのためにこの村まで来たんだっけ」

そら「もう……しっかりしてよ!」

みも「してるよぉ〜」

そら「しーてーまーせーんー」

みも「えー? そらは私のどこを見てそう言ってるのさ」

そら「全部だよ」

みも「答えになってなーい」

そら「とにかく、なんとしても助手を見つけるからね! いい?」

みも「オッケー。それじゃあしばらくはこの村にとどまろう」

そら「なんで? きっとあの助手もうこの村にはいないよ?」

みも「いいじゃん、少しくらいゆっくりしても。私この村気に入っちゃった」

そら「え? なに? まさか、あの刑事がいるから? そうなの? どうなの!?」

みも「さあね〜。あははっ」

そら「探偵っ!」

つづかない
71: 名無しで叶える物語(笑)@\(^o^)/ 2016/08/05(金) 21:55:00.51 ID:irC7T5BT.net
お粗末さまでした。
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『金曜ワイド劇場「三十路探偵・みもりんの事件簿 XXIX」』へのコメント

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