【SS】真夏のハッピーバースデー side穂乃果

シェアする

穂乃果-アイキャッチ9
1: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:21:58.76 ID:CSVRCuqn.net
せっかくなのでこっちも書き直しました

穂乃果「へ?温泉旅行?」
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1438616734/

暇つぶしに書いたので暇つぶしにどうぞ

元スレ: 【SS】真夏のハッピーバースデー side穂乃果

スポンサーリンク
2: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:22:36.67 ID:CSVRCuqn.net
穂乃果「一泊二日の温泉旅行?」


口に放ったランチパックを飲み込むのも忘れ、私はにこちゃんに問いかける。


にこ「そうそう、流石に熱海は難しいけど、ちょっと遠出して行こうかなって」

穂乃果「熱海?」


思わず間延びした声を漏らすと、にこちゃんは少しだけ不機嫌そうな顔をする。


にこ「前あんたが言ったんじゃない」

穂乃果「あ」


その一言で思い出した。
少し遠出したい。
何気ない一言のつもりだったけど、にこちゃんは覚えていてくれた。
なんだかそんな気遣いがうれしくて、つい笑みがこぼれる。
反対ににこちゃんの不機嫌そうな顔は治らないままだ。


にこ「何よ、嫌なの?」

穂乃果「ううん、全然!むしろ行きたい!」

にこ「今度の土日、大丈夫?」

穂乃果「うん!」


このとき、私は何も知らなかった。
にこちゃんが、大事なライブイベントのチケットを蹴ってまで私と一緒にいることを優先してくれたことを。
3: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:23:09.61 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


にこちゃんと旅行に行くことになるなんて
考えれば考えるほど、私のにやけ顔は増すばかりで、向かいに座っている幼馴染の二人もすごく怪訝な顔をしている。


海未「穂乃果、何があったんですか?」

穂乃果「えっとねー、にこちゃんと……」


刹那、にこちゃんに言われていたことを思い出す。


にこ『いい、私たちが付き合ってることは他言無用よ?』

穂乃果『良いけど……なんで?』

にこ『そりゃ……いろいろと面倒だからよ。μ'sにもいづらくなるかもしれないし』


それもそうだね、と言って、その話に承諾した。
すんでのところまで出ていた言葉を何とか飲み込み


穂乃果「いやー、ちょっとにこちゃんと放課後遊ぶことになって」


ちなみに、これは本当のことだ。
4: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:23:39.24 ID:CSVRCuqn.net
ことり「放課後?」

穂乃果「う、うん。買出しついでに遊んでくれるんだって」

海未「にこも用事があるなら、あまり迷惑をかけてはいけまんよ?」

穂乃果「わかってるってばもー」


なんて、適当に相槌をうっていたら、ことりちゃんが耳元へと寄ってきた。


ことり「穂乃果ちゃん、がんばってねっ」

穂乃果「う、うん……?」


何をがんばれば良いのか、なんて簡単には聞けず、うわごとのように返事をするだけだった。
5: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:24:33.23 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


うきうき気分がさめないうちに、ついに放課後になる。
部活が終わると真っ先ににこちゃんが退室し、私は片付けなどを率先して行う。その後、学校から歩いて5分程度のマンションの公園へ向かうと、にこちゃんが待っている。
我ながら良いアイディアと思うけど、にこちゃんには「安直だ」って笑われた。
それでも待っててくれているから、にこちゃんは優しいんだと思う。


にこ「遅い」

穂乃果「ごめんごめん、結構手間取っちゃって」


不機嫌そうなにこちゃんの左手を、無理やり掴んで私の手の中に。
こうするとにこちゃんの機嫌がとても良くなるから、案外にこちゃんも単純だ。


穂乃果「それで、今度の旅行だけど……」

にこ「ああ、週末あんたの家に集合して、そっからはバスで行くわよ」

穂乃果「バスで行くならにこちゃんわざわざ穂乃果の家に来る必要なくない?」

にこ「寝坊されたら困るのよ!時間も決まってるし」

穂乃果「えー、にこちゃんひどいよ!」


顔を真っ赤にして反論する私に対し、にこちゃんは痛いところを突いてくる。


にこ「そんなこと言うなら普段から遅刻しないで来なさいよこのバカ」


喉をならずばかりで何も反論できない。図星だと言うことを知っているから。
だから、私は唇を尖らせながら


穂乃果「わかったよーぅ……」


と不満げに返事することしかできなかった
6: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:25:11.33 ID:CSVRCuqn.net
にこ「じゃ、私こっちだから」


と、踵を返すにこちゃんを「待って待って」と呼び止める。


にこ「ん?何よほの……」


めんどくさそうに振り向くにこちゃんの唇を、強引にふさいであげた。
こうすると、にこちゃんは真っ赤になって固まってしまうから。
……まあ、私も同じくらい真っ赤になっちゃうんだけど。
すこしの沈黙がやけに照れくさくなってしまったので、私はくるりと後ろを向いて。


穂乃果「……また明日っ!!」


と、捨てゼリフみたいな一言を漏らしながら走って逃げた。
背中越しに、「ほんと、バカ」とつぶやく声を聞いたような気がした。
7: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:25:52.74 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


そんなこんなで、週末が訪れた。
前日は荷物の準備だったりはやる気持ちを抑えきれなくなりそうで、ベッドの上で飛び跳ねていた雪穂とお母さんに怒られてしまった。
と、言うわけで今の状況はと言うと


にこ「あんた、もうすぐ待ち合わせの時間なんだけど?」

穂乃果「あっ……」


案の定と言うべきか、夜更かしに夜更かしを重ねた結果。にこちゃんにたたき起こされてしまった。
寝ぼけていた私は「海未ちゃん、今日はお休みだよ」なんて相手の顔も見ずに言ってしまったので、ついににこちゃんの逆鱗に触れてしまった。


穂乃果「ご、ごめん今着替えるから!!」

にこ「まったく……しっかりしてよね」


こころなしか、にこちゃんがいつも以上に不機嫌そうに見えたけど、多分私が寝坊したせいなんだろうなとその時は思い込んでいた。
9: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:26:38.01 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


お父さんの計らいで車を出してもらって、なんとか出発には間に合った。
けれど……


穂乃果「に、にこちゃーん?」

にこ「……なに?」

穂乃果「りょ、旅行楽しみだね!おいしいものもたくさんあるって言うし!」

にこ「そうね」


気まずいとか、空気が悪いとか、そんなレベルじゃない。
にこちゃんの態度が、あからさまに悪い。いや、いつも良い方じゃないんだけど……


穂乃果「もしかして、寝坊したこと怒ってる?」

にこ「……別に」


そう言いながら、にこちゃんは窓をじっと眺めてしまう。
こうなってしまうと、何も言い出せずに私もしょぼくれてしまった。
すると、不意ににこちゃんの口が開いた。


にこ「……穂乃果って」

穂乃果「へ?」

にこ「そういえば、いつも海未とかことりと学校通ってたのよね……」

穂乃果「うん、そうだね……あ」


適当に返事をして、今朝のことを思い出した。
10: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:27:21.13 ID:CSVRCuqn.net
私は「海未ちゃん」と呼んだ。たぶん、にこちゃんは自分の名前を呼んで欲しかったのかな?って考える。
少しだけ、意地悪な顔をにこちゃんに向けながら


穂乃果「もしかして、やきもち?」

にこ「なっ!ち、ちちちちちがうわよっ!」


さっきまで氷か石像のように固まっていたにこちゃんの表情が、急に焦りと照れの色を見せた。
結局図星だったみたいだ。にこちゃんは、自分が私の中を占める割合が少ないんじゃないか?と考えていたわけだ。
だから、助け舟を出してあげようと思った。


穂乃果「そんなに心配しなくても、穂乃果はにこちゃんのこと一番好きだよ?」

にこ「別に、心配してなんか……」


にこちゃんはそう言うと、顔を真っ赤にしたまままた窓の外に目をやった。
そんなにこちゃんが、たまらなく可愛く思えた。
11: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:28:11.39 ID:CSVRCuqn.net
穂乃果「そういえば、このバスはどれくらいで目的地に着くの?」

にこ「今ちょうど1時間くらい走ってるから……ああと30分少ししたら着くと思うわ。そこから10分くらいで旅館の送迎バスが出るはずだから、それに乗るわよ」

穂乃果「はーい。それにしてもさ、なんか新婚さんみたいだよね。二人で旅行とか」

にこ「バカ言ってんじゃないわよバカ」


そう言うにこちゃんの顔が、この上なくニヤついていることは、内緒にしておこう。

バスが、高速道路に揺られている。
外から見る景色は、なんだかこれから新しいことが始まる気がして、心が跳ねた。
12: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:29:45.32 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


にこちゃんの言うとおり、バスが着いて10分ほどで、旅館への送迎バスが発進した。
着いてからはにこちゃんの手際のよさで、あっという間に部屋へ案内された。
それから、荷物を整理してひと段落したので、窓辺から景色を眺めていた。


穂乃果「こうしてると、なんだか眠くなっちゃうよね」


小さくあくびをしてにこちゃんに問いかけるけど、反応がない。


穂乃果「あれ、にこちゃーん?」


ほっぺをつんつんとつついてみたけど、やっぱり反応がなかった。
静かな寝息を立てて寝ていることに気が付くのに、そう時間はかからなかった。多分、にこちゃんも楽しみにしていたんだろう。
あまりにも幸せそうな顔をしているので、思わず笑顔が漏れ出した。
どんな夢を見ているんだろう。
……いつもこれくらい素直なら可愛いのに。
にこちゃんに釣られる形で、私の意識もまどろみの中に落ちていった。
13: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:30:20.92 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


「ほら……さい」


何かの声が聞こえる。今日はお休みの日だ。


にこ「だーかーらぁ、起きろって言ってるのよこのバカ!!」


そんな爆発みたいな大声に、思わず飛び起きてしまった。
にこちゃんが、またもや鬼みたいな顔をしてこちらをにらんでいた。


穂乃果「あ、あれ寝ちゃってた?」

にこ「ものすごい大きないびきかいて寝てたわよあんた」


たまらず「うそ!?」と言うと「嘘よ」なんてにこちゃんが返す。意地悪だ。
15: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:31:54.35 ID:CSVRCuqn.net
にこ「ほら、温泉街でも行かない?露店もいっぱいあるだろうし」

穂乃果「んー、そうだね」

にこ「ん?どうしたの?」


訝しげな顔をした私を、にこちゃんが目ざとく見つけた。

けれど「さっきの方が可愛げがあった」なんて肩を落としていったところで「何が?」と返されるのがオチなので、「べっつにー」と少し不機嫌そうに答える私だった。
16: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:32:39.84 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


夏休みに入っているからか、温泉街は家族連れや恋人、はたまた友達同士で結構にぎわっていた。


にこ「温泉まんじゅうとか良いわね」

穂乃果「もー、ここにきてまんじゅうは食べたくないよ……あ、イカ焼き美味しそう!」


ちょうど目に止まったイカ焼きのお店に、思わず釘付けになる。
大してにこちゃんは少しあきれた表情をしていた。


にこ「あんた、なんかおっさんみたい」

穂乃果「えー、ひどくない?でもすごく美味しそうだよ?」


近くまで来てみると、イカの焼ける良い匂いが鼻をくすぐって、食欲を刺激された。
これには流石のにこちゃんも


にこ「確かにちょっと美味しそうね」
17: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:33:30.34 ID:CSVRCuqn.net
そのときだ。

きゅる、と小さい音が、どこかのおなかから響いた。
もちろん、出所は私じゃない。もちろんイカをせっせと焼いているお兄さんでもない。
だとすると、それは唯一つ。


にこ「わ、私じゃないわよ?」


こちらから尋ねる前に、にこちゃんが反論する。そんなことしたら余計疑わしくなっちゃうけど、結局その数秒後またおなかを鳴らせて、真っ赤になっちゃうんだからにこちゃんはおっちょこちょいだ。

見かねてお店へ駆け寄り、イカ焼きを二つ購入した。焼いてから少し経ったのであまり熱さは感じなかったけど、良い匂いでこれはこれで美味しそうだった。
二つのうち、一つをにこちゃんへ差し出す


穂乃果「はい、どーぞ」

にこ「あんがと……美味しいわね」

穂乃果「やっぱりこういうところで食べるからなのかな?」
18: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:34:48.55 ID:CSVRCuqn.net
それから、お互いイカ焼きを食べるために少し無言になる。
隣に目をやると、小さな口で大きいイカを食べるにこちゃんがなんだかとても


穂乃果「リスみたいだね、にこちゃん」

にこ「あんたは熊みたいね、鮭獲ってる時の」


そんなにワイルドじゃないよ、なんて反論しながら、一息ついた。
風が気持ち良い。日差しがでているので少し汗がにじむけど、木々の凪ぐ音や遠くの川のせせらぎは、都会では味わえない清涼剤になっていた。
ふと、にこちゃんが食べる手を止めた。


にこ「ねえ、穂乃果」

穂乃果「ん?」

にこ「その……楽しい?」

穂乃果「もちろん!」


笑顔で返す私に対して、にこちゃんは納得が行かないようだった。
19: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:35:24.41 ID:CSVRCuqn.net
にこ「なんか今朝から怒ってばっかだし、嫌じゃないかなって」

穂乃果「いや、ほとんど私に非があることばっかだし……それに、今こうしてるの、すごく楽しいよ」

にこ「……なら良かったわ」


なんて、ちょっとだけ嘘。

楽しいのは本当だけど、それ以上に今の私は幸せだ。
そうやって、照れ隠しにそっぽを向くにこちゃんを見ているだけで、胸が苦しくて、今すぐ叫びたくなるんだ。
本当に、今の私は幸せだ。

私ばっかり、幸せ。
20: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:36:20.42 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


露店を制覇する、なんて意気込んだにこちゃんに引っ張られる形で、あちこち連れ回され、お互い疲れ果てて部屋へ戻ると、もう夕飯の時間だった。


にこ「なんだかんだ結構食べてお腹が一杯なのよね……」

穂乃果「穂乃果ももー何も入らない……」

にこ「ダメよ……ここの山菜料理美味しいって有名なんだから……」

穂乃果「えー……山菜ってなんかお腹にたまんなさそう……」


すると、にこちゃんが起き上がらないままこちらをにやにやと見つめた


にこ「お子ちゃま舌だもんね、穂乃果は。苦いのダメだし」
21: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:38:11.44 ID:CSVRCuqn.net
私はむっとした後、売り言葉に買い言葉で反論した。


穂乃果「辛いものダメなにこちゃんに言われたくないもんっ」

にこ「辛い物には栄養まったくないのよ、食べる必要なんてないでしょ!」

穂乃果「キスされるといつも真っ赤のくせに!」

にこ「いつもってほどじゃないでしょ!?てかそれ今言う!?」


確かに今言うことじゃなかったけど、もう回る舌を止める術を私は知らなかった。


穂乃果「言うよ!てかいつもでしょ!?」

にこ「な、なら今やってみなさいよ!」

穂乃果「……え?」


一瞬固まってしまう。すこし気持ちを落ち着かせてにこちゃんの方を見ると、その顔はまだ何もしていないのに真っ赤に染まっていた。
にこちゃんは目を閉じながら唇を突き出す。
22: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:38:49.03 ID:CSVRCuqn.net
にこ「は、はやくしなさいよ」

穂乃果「えっと……じゃあ」


そう言いながら、目を閉じて待ち構えている唇にそっと口を付けた。
付けたのは一瞬で、その短い時でも溶けてしまいそうだった。
目を開けてみると、先ほどの姿勢のまま、耳まで真っ赤に染まったにこちゃんがいた。


穂乃果「にこちゃん、赤いよ?」

にこ「……あんたもね」


言われて頬を押さえると、確かに熱が出ているみたいに顔が熱い。
にこちゃんは俯いてからつぶやく


にこ「も、もっかい……したい、ん……だけど……」


ああ、もう……可愛すぎてどうにかになりそうだ。
けれど、なんだかそれはそれで少しずるいような気がした。
23: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:39:23.49 ID:CSVRCuqn.net
だから、これは私の精一杯の抵抗。


穂乃果「にこちゃんからして欲しいんだけど……だめ?」


にこちゃんの肩が一瞬跳ねたけど「ばーか」と一言つぶやいた後、軽く私の頬を触ってから、キスをしてくれた。
私よりはちょっと長かったけど、ぎこちなさが目立つキス。
そんな初々しさから、お互い完全に口を閉ざしてしまった。
先に口を開いたのは、にこちゃんの方。少しの間つながった唇をそっと手で押さえながら


にこ「すっ……ごく恥ずかしいわね、これ……」

穂乃果「にこちゃん、耳まで真っ赤になってる……」

にこ「あんただって真っ赤になってるじゃない……」


また、無言の時が訪れた。
24: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:41:12.70 ID:CSVRCuqn.net
流石に沈黙に耐えきれず「そういえばそろそろ夕飯だよね」なんて言おうとしたら、急ににこちゃんが私を押し倒した。

急のことだったから、そのままにこちゃんが覆いかぶさるように倒れてしまう。
そのまま、にこちゃんが私に再び口をつけてくる。

けれど今度は、唇以外の箇所にキスをしてきた。

唇から始まって、ほっぺた、おでこ、耳、首筋……ひとつひとつにやわらかい感触と、吸い付かれる刺激が混じって、切ない声と共に思わず体が跳ねてしまう。

何か物音がした気がするので、瞬間的にまずいと思い、その肩を手で抑え、「す、すとっぷ!」と制止の声を振り絞った。
25: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:41:57.14 ID:CSVRCuqn.net
にこちゃんは申し訳なさそうな顔をしている……と思いきや、まさに「してやった」と言わんばかりの表情をしていた。


にこ「ど、どうよ……私だってこのくらい」


あ、と私がそれに気づいたけど、既に遅かった。
私の素っ頓狂な声に反応して私が向いた方をにこちゃんが見ると、そこには夕食の連絡に来た仲居さんが、苦笑いして私たちの行く末を待っていた。


「こ、これは失礼しました……!」


そして、そのまま扉は閉められた。
私の上にいたままのにこちゃんの顔が、燃えるような赤から深い青になっていく様は、事態に反して少し面白かった。
そして、完全に青が赤を支配した後、のた打ち回りながら


にこ「……あああああ!!殺して!今すぐ殺してええええ!!!」


と、二人分にしてはちょっと広い部屋で、その叫びがむなしく響いた。
26: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:43:00.91 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


あの後少し気持ちを落ち着かせ、もう一度料理を運んできてもらうように頼んだ。
やってきた料理は、山菜や川魚、ちょっと高そうなお肉のすき焼きと中々美味しそうだった。


穂乃果「山菜のてんぷらって苦手意識あったけどこの苦さが結構良いね」

にこ「さっきまでお腹一杯だって言ったくせに結構食べられるのね」

穂乃果「だってその日に取れたばっかりだよ?やっぱり美味しいよ」

にこ「はいはい、そうね」


さっきと比べてそっけないにこちゃんに対して唇を尖らせながら、名案を思いついた。
まいたけのてんぷらをにこちゃんに差し出しながら
27: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:44:03.96 ID:CSVRCuqn.net
穂乃果「はい、食べる?」

にこ「いや、私のこっちにあるし」


思わず「そう言うことじゃない!」と怒りたくなったけど、あえて落ち着いた声で


穂乃果「えー、あーんってしたいんだけどなぁ」

にこ「嫌よ恥ずかしい。それにさっきみたいにまた人が来たらどうすんのよあんたは」


案の定と言うべきか、即答で拒否されてしまった。
でも、こういうときどうすればよいのか私は知っている。


穂乃果「えー、良いと思ったんだけどなあ……」


まずは、落ち込んでいることをアピールする。
そうすると、にこちゃんの罪悪感が少しだけ膨らんでくれる。
28: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:44:49.19 ID:CSVRCuqn.net
にこちゃんは予想通り、少しだけ気持ちが揺らいでいるように見える。


穂乃果「ねえ、やろうよぉ……」


つぎは、上目遣い
最近気づいたけど、にこちゃんは上目遣いでお願いすることにとても弱い。
よほど無理難題でもない限り、大抵これでお願いを聞き入れてもらえる。
にこちゃんは「うぐっ…」と声を漏らして固まってしまう。もう一押しだ。

そして、とどめ


穂乃果「にこちゃぁん……」


少し瞳に涙を溜めて名前を呼ぶだけで、もう考えることをにこちゃんはやめてしまう。
ちょっと小悪魔みたいだけど、たまには許して欲しい。
29: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:45:48.01 ID:CSVRCuqn.net
にこ「……あーもーしょーがないわね!やってやろうじゃない!」

穂乃果「ホント!?はい、あーん♡」


ころっと表情を変えて、にこちゃんに向かっててんぷらを差し出すと、やっぱり少しだけにこちゃんがためらったような表情を浮かべる。
それでも腕がつりそうなくらい根気よく箸を向けると、恐る恐るとはいったところだけど、きちんと食べてくれた。


穂乃果「ねえねえ、どうかな?」

にこ「どうかなって……そりゃ美味しいわよ?」


そーじゃなくて、と私はまた唇を尖らせる。聞きたいことは味とかそういう話じゃない。
じゃあどういうのよ、なんてぶっきらぼうににこちゃんが反応するものだから、つい


穂乃果「穂乃果の愛がー、みたいな?」


自分でも笑いそうになるくらいおかしなセリフだったので、途端に吹き出してしまったにこちゃんは当然だと思う。
ただ一つ予想外なことがあるとすれば、それは笑いからくるものではなく、突然のことに驚いたという意味合いだったけど
30: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:46:29.88 ID:CSVRCuqn.net
にこ「別にそんなの感じないわよっ!」

穂乃果「えー、つれないなあ……」


にやにやしている私に一泡吹かせようとしたのか、にこちゃんが「あー、もう!」と半ばやけになりながら


にこ「じゃああんたも食べなさいよ、ほら、あーん♡」

穂乃果「あー……うん!やっぱりおいしいね!」


にこちゃんの目論見もむなしく、私はそれを喜んでいただいた。
みると、やっぱり悔しそうだ。ちょっと「してやった」感が出てきて、余計に鼻を鳴らしたくなる気持ちが芽生えてきた。
悔しそうな顔を微塵も格差内にこちゃんは続ける。


にこ「さっきはあんなに可愛かったのに……」

穂乃果「さっき……?」


一瞬考え込んで、すぐにどのタイミングか思い出した。
31: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:48:25.13 ID:CSVRCuqn.net
にこちゃんに襲われた、3分もしない出来事。耳にかかった吐息の熱さや、唾液と一緒に体から離れないにこちゃんの香りを、何故か鮮明に思い出してしまう。
だから、思わず頬が染まるのはもう仕方ないことだった。


穂乃果「も、もう!そういうのは後で!ごはんたべよ?」


と、にこちゃんを急かしながら、料理をがっつく。
なんで「後で」なんて言ってしまったのか、ぐるぐると恥ずかしさだけが募る私には考えることもできなかった。
34: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 21:59:32.53 ID:CSVRCuqn.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


微妙に気まずい空気が抜けないまま、食事を終わらせ、食器を下げてもらった後はそのまま二人でぐうたらとくつろいでいた。


穂乃果「美味しかったねー!」

にこ「なんだかんだあっさりしてて食べやすかったわね……そろそろお風呂行こうかしら。予約するとき見たんだけど、結構素敵な露天風呂だったのよね」

穂乃果「へー……楽しみだなぁ」

にこ「さ、行くわよ」

穂乃果「へ、一緒に……?」


にこちゃんがタオルなどの用意をして、そのまま私の手を引くものだから、予想外の出来事につい焦ってしまう。
大してにこちゃんの態度は冷静そのものといったところだった。
なんでこんな時ばっかりにこちゃんの方が強いんだ
35: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 22:01:08.41 ID:CSVRCuqn.net
にこ「そりゃ別に狭くはないし、待ってるのも暇じゃない?」

穂乃果「いや、それはそうだけど……」

にこ「なに、あんた恥ずかしいの?」

穂乃果「は、恥ずかしくはないけど……その……」

にこ「その?」


うつむいてもにょもにょとしか答えられない私の顔を、にこちゃんがのぞき込むものだから、余計に顔が熱くなる


穂乃果「えーと……や、やっぱ恥ずかしい!!」
36: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 22:10:45.94 ID:d1fRyNyG.net
観念して白状すると、にこちゃんの反応はあまりにもあっさりだった


にこ「別に合宿なりで一緒に入ってたじゃない」


それは……そうだけど!
そういうことじゃないって、にこちゃんはどうやら気づいていない


穂乃果「あの時とは状況が違うよ!」

にこ「何が違うのよ?」

穂乃果「だっ、だって……えーと……その……」

にこ「なにもったいぶってるのよ」

穂乃果「い、今はにこちゃんと、こい、びと……じゃん……」


「あ」という何とも間の抜けた声で、にこちゃんがその状況に気が付いていないことをしった。
私は慌てる様子を抑えようともせずにつづけた。


穂乃果「だ、だから状況が違うの!」

にこ「いや、まあそうだけど……あー!もういいわいくわよ!」

穂乃果「ちょ、ちょっとにこちゃん!?」


結局にこちゃんに手を引かれ、半ば強引に風呂へ連れていかれることになってしまった
37: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 22:11:49.58 ID:d1fRyNyG.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


露天風呂は確かに満天の夜空が見えて、とても綺麗だ
時間も遅いからか、人がいない。ほぼ貸切の状態だった


にこ「いい眺めね〜……」

穂乃果「そ、そうだねぇ……」

にこ「やっぱ気持ちいいわね」

穂乃果「そ、そうだね〜……」

にこ「……で、なんであんたはそんな離れてるのよ!」


まさに対角線、という形でにこちゃんと私にはかなりの距離がある
湯気の効果もあって向こうはあまり見えない。声だけが届き、会話だけはできた
38: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 22:21:48.07 ID:gBdjWZhW.net
穂乃果「は、恥ずかしいんだもん!」

にこ「別にそこまで恥ずかしがらなくても……」

穂乃果「最近ちょっと太っちゃったし……」


と、自分のお腹を少しつまむ
パッと見てそこまででもないけど、やっぱりつまめるほどあるのはなかなかこたえるものがある


にこ「そうなの、あんま変わんないわよ?少なくとも私には見えないけど……まあライブに支障が出なきゃいいんじゃない?」


流石に痩せ型に言われると普通はお世辞に聞こえるけど、にこちゃんに言われると何故か自身が出てきてしまう


穂乃果「……そうだよね!」
39: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 22:37:14.29 ID:5JqmIghF.net
にこ「つーわけでそろそろ近くに……」


なんて当たり前のように言うから、つい寄ろうとしてしまうけど、慌てて冷静さを取り戻す


穂乃果「それとこれとは別だよ!」


遠くで、にこちゃんが少し肩を落とした、ような気がする。
見えないけど、多分すっごく落ち込んでる……ってくらいなにも言ってこなくなっちゃった
たまらずそばへ近づく


にこ「あれ、結局近くに来るんだ?」

穂乃果「そりゃにこちゃんがそんなさみしがってるんだもん」

にこ「な、なーに言ってんの!別にさみしくなんてないわよ!」


そんな事言って、にやけ顔を抑えることができていないのがなんとも可愛らしい
41: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:07:07.81 ID:5JqmIghF.net
穂乃果「それにしてもにこちゃんの髪ってサラサラしててきれいだよね」

にこ「自慢の髪だもの、日々の手入れの賜物よ」


にこちゃんはそう言いながら髪をはためかせる


穂乃果「へー……」


ちょっとどんな感じか気になって、ついその流れる髪に触れる
すると、いきなりにこちゃんが飛び上がった


にこ「ひゃっ!?い、いきなり何すんのよ!」

穂乃果「いや、綺麗だからつい……」

にこ「ちょっとビックリしたじゃないの」

穂乃果「う、うん……ごめんね」

にこ「……まあ、いいけど」


少し変な気分になってしまい、ついもう一度その髪に触れてしまう。
にこちゃんは再び、驚いたような甘いような叫び声をあげて跳ね上がった。
42: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:07:48.90 ID:5JqmIghF.net
穂乃果「うわっ!?」

にこ「だ、だから!ビックリするって言ってるでしょ!!」

穂乃果「つ、つい……」

にこ「ついって何よもうっ!」


顔を真っ赤にしてこっちをにらむにこちゃんに対し、一種の背徳感のようなものが芽生えてしまったことに気付いた時、もう遅いと自分の中で納得した。

気が付いたら、何度もその黒髪を撫でるようにして触り始めていた。
初めは驚きの色が強かった嬌声も、だんだんと何かをこらえるような切ない呻きへと変わっていく。
身体も、跳ねていたのがだんだんと必死で逃げるようにくねらせているといったところだった。


にこ「だ、め……って言ってるでしょばかあああ!!」


たまらず叫んだにこちゃんに驚くように、その手をパッと放す。
さすがにやりすぎたって後悔が頭を支配し始め、罰が悪そうに「あ、あはは……」と愛想笑いが漏れた。

にこ「もう……ばかぁ……」
43: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:10:49.24 ID:5JqmIghF.net
今そんな顔をされた所で、愛しさが半減するかと言えば正直逆効果だった
にこちゃんの頬をそっと撫でる


穂乃果「ねえ、にこちゃん……」

にこ「へ?……」


返事を待たず、唇を奪い取った
お風呂が余計に私を熱くさせている。唇を離すと、にこちゃんは私以上に熱を持った目で私を見つめていた


にこ「は……」

穂乃果「……かわいい」

にこ「……」


そのまま、のぼせたようににこちゃんがふらついて、そのまま湯船にダイブした


穂乃果「あれ、にこちゃん?にこちゃん!?」


肩を揺するも、反応がない
ちょっとどころじゃない後悔と、
44: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:19:26.15 ID:5JqmIghF.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


大変だった……特に着替えが
完全に無防備な肢体を拭いたり、着替えさせるだけで変な気分になって、いたずらしたくなってしまった
少しのうめき声を上げて、ようやくにこちゃんが目を覚ました


にこ「……あれ、部屋?」

穂乃果「あ、起きた?」

にこ「ええ……っと私どうしたの?なんか何も覚えてないんだけど……」


にこちゃんの頭にハテナマークが浮かんでいるように見える。どうやら本当に覚えてないみたいだ
私は適当に取り繕う


穂乃果「ああ、なんかねー……えーと……うん、のぼせたんだよ」

にこ「なによそれ……」

穂乃果「ま、まあいいじゃん!」

にこ「まあいいか……ってあれ?なんで私穂乃果を見上げてるの?」


ようやく、にこちゃんが今の状況に気づいたみたいだった
小さなおでこを軽くなでながら、私は答える


穂乃果「え、ひざまくらしてるから?」
45: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:32:54.54 ID:5JqmIghF.net
にこ「ああ、なんだひざまくら……ひざまくら!?」


にこちゃんは一瞬だけほっとしたようになったあと、ガバッと勢いよく体を起こす
まるでリアクション芸人のノリツッコミみたいで少しだけ面白かった


穂乃果「いや、すごいのぼせてたから……」

にこ「ちょっと、恥ずかしいからやめてよ!」

穂乃果「穂乃果はあんまり恥ずかしくないよ?」

にこ「私が!恥ずかしいのよ!!!」


むう、と一言唸ったあと、私は仕方ないと体を離した
確かににこちゃんの顔が赤い。なんだか今日はそんな顔ばかり見ている気がする
46: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/09(火) 23:58:35.80 ID:5JqmIghF.net
にこ「もう結構な時間だし寝ましょうか」


そうにこちゃんが促すけど、明日が来たら終わってしまう
だから、少しだけこの時間を延ばしたい


穂乃果「あ、ちょっと待って」

にこ「ん?どうしたのよ」

穂乃果「外が綺麗だから少し見ない?」


そういいながら私は窓辺を指さす
半分でまかせだけど、さっきの露天風呂もきれいだったし、ここから眺めてもきっと空は綺麗なはずだ
にこちゃんが「いいかもね、そういうの」と快諾してくれたので、いそいそと窓を開けると、気持ちの良い夜風が私たちを包んだ


穂乃果「綺麗だねぇ……」

にこ「そうね……昼間は蝉の鳴き声とかでうるさかったのに静かよね」

穂乃果「鈴虫の鳴き声は聞こえてくるよ、ほら」


耳をすませると、木々の凪ぐ音に混じって虫の声がかすかに聞こえてくる
こういうの、風流……って言うのかな?


にこ「これはこれで、悪くないわね……」

穂乃果「気持ちいいね……」


そのまま、私は眠りへと落ちてしまった
夜風が気持ちよかったから、仕方ない……よね?
47: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:01:22.48 ID:4CRYgTFa.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


穂乃果「んぅ……?あれ、寝てた……?」


けれど、目覚めたのは布団の中だった。きっとにこちゃんが私を運んでくれたんだろう


穂乃果「にこちゃんは……あっちの布団で寝てるのかな」


少し離れたところにあるもう一つの布団が盛り上がっていたから、多分そうだろう

私は自分の布団ごと、そちらへと近づく
そして、背後からにこちゃんに抱きついた。温かくて、いい匂いがしていい気持ちだ

すると、にこちゃんの体が少し跳ねたような気がした。
すこし意地悪な気持ちが芽生え、まぐわう手を激しくさせてみた。


にこ「にゃっ!や、やめなさいよバカ!」


変なところを触ってしまったのか、くすぐられての笑いとはまた別の声を上げながら、にこちゃんがこちらへ振り向いた。


穂乃果「あはは、ごめんごめん……やっぱり起きてたんだね、にこちゃん」

にこ「……なーんかねつけないのよねえ……」
48: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:05:09.33 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「少し広いし、やっぱり慣れない環境だからかなぁ……」

にこ「そうかもね……で、近いんだけど」


ようやくにこちゃんが状況に気づいたみたいだった


穂乃果「離れてるとさみしーなぁって」

にこ「にこは別にさみしくないんだけど……」


結構さみしいくせに。とは言わなかったけど
私は手をもう1度首へ回して、すこし体をすりよせる


穂乃果「それにこーしてると落ち着かない?」

にこ「なっ!あ、暑苦しいでしょ!」


……確かに、あついかもしれない
けど、このあつさは、多分にこちゃんのいうそれとは別物だ。体の奥から熱を感じる


穂乃果「確かに、あついかもね……」

にこ「そうね、だから……」


ぴと、と体を密着させる
にこちゃんの心臓の音が背中からでも伝わってくる。
そして、それ以上に私の体温を感じてくれている


穂乃果「その、体があついんだけど……」
49: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:07:51.32 ID:4CRYgTFa.net
にこ「えーと、そのお……ちょっとストップ!」

穂乃果「へ?」


期待していた声とは全く違う答えが帰ってきたので、思わず素っ頓狂な声を上げる
にこちゃんはそのまま起き上がって続ける


にこ「えーと、あの……こういうのって、そういうノリでやるもんなの?」

穂乃果「うーん……そう言われると……どうなんだろう……?」


でも、雰囲気としてはまさにそれだった、きがする……


にこ「なーんか、にこは違う気がするんだけど……」

穂乃果「何が違うの?」

にこ「いや……うーん……なんていうのかしら」


私の問いかけに対して、にこちゃんは答えを持ち合わせていないようだった
私も起き上がって、にこちゃんをジト目で見つめる


穂乃果「……もしかしてにこちゃん、屁理屈で誤魔化そうとしてない?」

にこ「そ、そんなことないわよ!」
50: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:11:38.04 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「ほんとー……?」

にこ「ほ、ほんとうだってば!」


なんだかにこちゃんが目を合わせてくれない
きっと、そういう気じゃないんだろうなー……と勘ぐってしまった。多分これが最初の間違いだ


穂乃果「まあ、いっか……はー……せっかく二人きりの旅行なのになー……」

にこ「うぐっ……」


少し意地悪な答えだけど、なんだかそう言いたくなってしまう
にこちゃんは声を詰まらせてしまう。やっぱり少し意地悪過ぎたかもしれない
けれど私は調子に乗ってしまった。これが二つ目の間違い


穂乃果「穂乃果は雪穂とかお母さんとかいるし、にこちゃんはこころちゃんたちがいるでしょ?こういう時くらいしかそういうことできないのになぁ……」

にこ「あーもー!分かったわよ!や、やってやろうじゃないの!」


にこちゃんがやけくそ気味にそう叫んだ
なんだか、もうそういうことじゃないような気がしてきた
51: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:13:32.17 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「ふーん……」

にこ「な、なによ」

穂乃果「ほんとは乗り気じゃないんじゃないの?」

にこ「……そんなことない」

穂乃果「ほんとかなー……なんか、無理に合わせようとしてない?」


そして、誘ったはずの私の方から諦めてしまった
これが、最後の間違いだった


にこ「……あんたねぇ、 さっきから聞いてればウジウジウジウジって……」

穂乃果「え、どうしたの……んむっ!?」


にこちゃんに無理やり体を回転させられたかと思えば、そのまま強引にキスされてしまった。
じたばたともがいてはみたけれど、その力は思ったよりずっと強くて、逃げることができなかった。


にこ「……そんなとこも、大好きよ」


ちょっと……ううん、とてもうれしくなって「私も……」と返そうとしたら、肩のあたりを思い切り噛みつかれてしまった。
52: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:14:07.01 ID:4CRYgTFa.net
「いった!」と肩をちらりとのぞくと、少し血がにじんでいた。


にこ「……でも、これはお仕置きね」


そういたずらっぽくにこちゃんが言ったと思ったら、間髪入れずに唇を重ねてくる。
なにかぬるりとしたものが唇に当たったので、そのまま受け入れると、私の舌がにこちゃんのそれに絡め取られた。
吐息に混じって苦しげにお互い声を漏らしながら、舌と唾液を交換しあう。
今まで感じたことない熱さと甘さが体中を駆け巡ってきて、どうにかなってしまいそうだった。


にこ「……ぷは……穂乃果、あついんじゃなかったの?」


そう聞くにこちゃんの目は、何かを期待しているようだった。
私はその何かを察知し、一言返事をして浴衣をするりと脱ぎ捨てた。


にこ「……続けるわよ」

穂乃果「ま、待って」

にこ「どうしたの……?」

穂乃果「に、にこちゃんも脱いで?」

にこ「分かったわよ……これでいい?」
53: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:16:29.97 ID:4CRYgTFa.net
そう言いながら、にこちゃんも浴衣を脱いだ。すこしだけ漏れる月明かりが、その白い肌をより際立たせている。

両手を広げて「来て?」とつぶやくと、にこちゃんが私の腕の中へと吸い込まれた。
腰へと手を回した私に対して、にこちゃんの手はどこへやればよいのかと私の体を這う。
そのせいで、余計に奥が切なくなってしまう。


にこ「冷静になるとやっぱ恥ずかしいわね………」

穂乃果「穂乃果も恥ずかし……」


「いよ」と続けようとした言葉は、そのままにこちゃんによってただの喘ぎへと変えられてしまった。
たぶん、今までで一番長かった気がする。
腰に回していた手が掴まれたと思ったら、そのまま指を絡められた。
苦しさからもがくように逃げようとした私を、にこちゃんは逃がしてくれなかった。
どんどん熱くなっている部分が密着してしまい、触れないで欲しいっていう恥ずかしさと、もっと触れたいって情欲が頭の中でぐるぐると渦巻いた。
にこちゃんが唇を離して、それでも舌を出したまま私の体を這おうとしたので、その隙を逃さず抗議する。


穂乃果「そ、そうやって喋ってる最中のちゅー禁止……」

にこ「……悪かったわね」

穂乃果「……えへへ」
54: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:17:12.52 ID:4CRYgTFa.net
急に愛しさがあふれ出してきたので、思わず絡めた指をほどいてにこちゃんの小さな体を抱きしめた。


にこ「い、いきなり抱きつかないでよ!」

穂乃果「……あったかいね」

にこ「そうね……」

穂乃果「……穂乃果、このままでいいかも」

にこ「いいの?」

穂乃果「うん、なんかこっちの方が幸せ……えへへ」


にこちゃんがなんだか物足りないような苦笑いを浮かべた気がするけど、私の眼はもうかすんで少しも見えなくなっていた。
つまり、そのまま微睡んでしまった。


にこ「だから、なんでそこで寝ちゃうのよバカッ!!」


って、にこちゃんの怒られる夢を見たような気がした。
55: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:18:01.31 ID:4CRYgTFa.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


穂乃果「ん……ふぁ……よく寝た……ん?」


さすがに都会と比べると朝は少し涼しくて気持ちが良い。
ただ、体にかかる少し心地よい重さに気が付いて、首の下をみると、にこちゃんが私の首に手をまわしながら、綺麗な寝息を立てて眠っていた。
叫びだしたくなる衝動を抑えて、状況の整理をする。


穂乃果「えーと……穂乃果は裸で、にこちゃんも裸で……」


どこまでやったか覚えていない。
つまり、それの意味するところは
考えるだけで顔が爆発、もしくは沸騰するような錯覚を覚えた。
私の体の上でにこちゃんがもぞもぞと動き始める。


にこ「んぁ……おはよ」

穂乃果「お、おはよう……」

にこ「何よ、顔真っ赤にして……あ」

穂乃果「明るいと流石に恥ずかしい、ね……」

にこ「そ、そうね……」


そりゃそうだ。
夜はまだしも(それでもとんでもなく恥ずかしかったけど)こうして光が多い朝方は余計にお互いの体がはっきりと目に映ってしまう。
56: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:19:13.86 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「ねえねえにこちゃん」

にこ「ん?」

穂乃果「お、おはようのちゅーが欲しいなぁ……なんて」

にこ「はあ……しょーがないわねえ……」


そう言いながら、にこちゃんはそっと唇を重ねてきた
機能のような背徳感たっぷりとは違った、おたがいの存在を確かめるようなゆっくりとしたキス
それだけでもこころは跳ね上がってしまうけど、幸せな気持ちはもっと膨らんだ。


穂乃果「……えへへっ」


この上ない幸せを感じたのは、きっと私だけじゃないって、そんな気がした
57: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:24:43.81 ID:4CRYgTFa.net
―*―*―*―*―*―*―*―*―*


チェックアウトもあって、普段着へ着替える
少しだけ、体をかがみでチェックすると、昨日噛まれた肩がすこし内出血を起こしていた


穂乃果「うわ、あと付いてる……」

にこ「え、どこ?」


にこちゃんも気になるのか、私の体を見渡している


穂乃果「ここ、昨日噛まれた……ってあれ?こんなとこにアザできてる……なんでだろ」


首の後ろとか、背中とかに小さいアザのようなものができていた
にこちゃんが一瞬だけ固まったような気がした


にこ「ね、寝てる間にぶつけたんじゃないの?」

穂乃果「そうかなぁ……でもいつついたんだろう」

にこ「あ、あああんた色んなとこで寝てたからね!そん時じゃない?」


……最近思うけど、結構にこちゃんは隠し事、下手だなあって思う


穂乃果「……にこちゃん、なんか隠してない?」

にこ「なっ、なーにも知らないわよ!?本当よ!?」

穂乃果「なら、いいけど……」


後で聞いたけど、この跡はにこちゃんがつけたらしい
どうやって、というのは流石に教えてくれなかったけど
58: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 00:41:37.79 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「チェックアウトっていつまで?」


時計を確認しながら、私は訪ねた
まだ8時で、少しだけ涼しかった


にこ「確か午後までね……もう少しゆっくりできるわね」

穂乃果「ねえねえにこちゃん、外見ようよ」

にこ「昨日も見たじゃない、別にいいわ」

穂乃果「えー、見てみようよー!」


ぐいぐいとにこちゃんを引っ張る
昨日結構意地悪だったから、たまには正攻法のわがままを言ってみると、案外すぐに観念してくれた。


にこ「ちょっ、分かった!分かったから!!」


2人で窓辺の椅子に座る
少し朝もやがかかっていて、鳥の声が聞こえる
昨日とは違って爽やかな様子を感じた


穂乃果「朝はまた違った景色に感じるね」

にこ「そうね……はあ、もうそろそろ帰んないといけないのね」

穂乃果「まだお昼まで時間あるよ?」

にこ「そうだけど、なんかねー……憂鬱?みたいな」


そうにこちゃんが肩を落とす
私は、全然反対のことを考えていた
幸せだ。多分ずっと幸せ
少しだけ切なげな顔をしたからか、にこちゃんが「どうしたの?」と聞いてくる
私は「何でもない」と適当に返して、また外を眺める
もうすぐ日が完全に登ろうとしていた
59: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:00:49.50 ID:4CRYgTFa.net
にこ「……穂乃果」


にこちゃんの声が少しだけ険しくなるのを感じて、心臓が飛び上がる


穂乃果「……え、なになに?」

にこ「どうしたのよさっきから……変なものでも食べた?」

穂乃果「うーん……どうだろ」

にこ「……本当、どうしたのよ一体」


にこちゃんが心配そうな顔をするので、諦めて白状する


穂乃果「穂乃果は幸せだなーって思って」

にこ「……それで?」

穂乃果「でも穂乃果ばっか幸せなんじゃないかな、って思っちゃって……」


そう言いながら、肩を落とす
にこちゃんは何も言ってこなかった
60: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:08:16.39 ID:4CRYgTFa.net
その時だった
急に、にこちゃんにほっぺたをつねられた


穂乃果「に、にこひゃん?」


にこちゃんはなにも言わないで、そのままずっと私のほっぺたをむにむにといじり続ける


穂乃果「ひょ、ひょっとにこひゃんいひゃい!」


私の訴えに答えるようにぱっ、と手を離してにこちゃんが大きくため息をついた


にこ「……あんたバカよね」

穂乃果「もうっ、なんなの!」


ぷりぷりと怒る私に対して、にこちゃんは優しいような、呆れているような微笑みを返してくる


にこ「自分ばっかり幸せだ……って、そんなわけないじゃない」

穂乃果「……ほんと?」

にこ「……じゃなきゃこんな楽しく思えないでしょ」


そう言いながらにこちゃんはそっぽを向いてしまった


穂乃果「あれ、なんでそっぽ向くの?」

にこ「いいでしょ別に」
61: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:11:59.21 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「ねー、こっち向いてよー!」

にこ「いやよ」


にこちゃんが頑なにこういう拒否をした時、どうすれば良いか私は知っている
だから「……えいっ」と無理やり顔をこちらへ向けさせた

にこ「あ……」

穂乃果「……顔、真っ赤だよ?」


案の定、と言ったところだった
にこちゃんはこういうことを素直に言わないから、あえていう時かなり恥ずかしがってしまう


にこ「う、うるさいうるさい!あんたが言わせたんでしょ!」

穂乃果「えー、濡れ衣だよ!」

にこ「いいのよ原因があんたなんだから!!」

穂乃果「ひどいよー!」

にこ「はあ……そういうことだから、変な心配すんじゃないわよ」


にこちゃんがポンポンと頭を軽く撫でる
少しだけくすぐったさと、この上ない幸せが私に訪れた


穂乃果「うん!……えへへ」

にこ「なによにやにやして」

穂乃果「幸せだなぁって……にこちゃんは?」

にこ「……私もよ」


にこちゃんが優しく微笑み返す
きっと、この瞬間私たちは世界中の誰よりも確かに幸せだった
62: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:13:55.60 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「ねえ、にこちゃん」

にこ「ん?」

穂乃果「ちゅーしたいな」


言われてすぐにキスで返してくるものだから、思わず「ほぁ……」と声が漏れてしまう


にこ「……穂乃果からは?」

穂乃果「ん……」


まったく、にこちゃんは……
私は少し負けたような気分になりつつも、そっと唇を交わした


にこ「……なんかいつにも増して顔赤いわよ?」

穂乃果「不意打ちはずるい……」

にこ「ふん、にこだってたまにはやるのよ」


そういうのがずるいって。
好きだから、それ以上は何も言えなかったけど
63: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:16:09.63 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「はー……また行きたいね」


少し伸びをして、これからもっと忙しくなって、きっとこんなふうに旅行に行くことも減っちゃうんだろうな、って寂しさと共にため息をつく


にこ「これからいくらでも機会あるでしょ?」

穂乃果「でもにこちゃん受験は……」

にこ「うぐっ……痛いところ突いてくるわねあんた……でもちゃんと考えてるから、将来の事とか」

穂乃果「やっぱりアイドル?」

にこ「とーぜんでしょ?にこを誰だと思ってるのよ」

穂乃果「宇宙No.1アイドル矢澤にこちゃんです!」

にこ「ふふ、分かってるならいいのよ、それに……あんたとのこれからとか……」


ごにょごにょとどもらせるので、最後の方が聞こえなかった
気になって訪ねても「別に聞こえなくていいわよ」なんてそっぽを向いてしまう


穂乃果「えー!気になるー!」

にこ「別にいいのよっ!」
64: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:18:03.06 ID:4CRYgTFa.net
穂乃果「隠し事なんて酷いー!」

にこ「隠す必要なんてないけど今言うことでもないのよっ!」

穂乃果「むー!」

にこ「ほら、そろそろ用意しときなさい」


なんかはぐらかされちゃったなぁ……
まあ、いいや……でもにこちゃんのファン一号は私だよ、それは譲らない!

でも……そのにこちゃんの将来に私はいるのかな?いて欲しいな……


穂乃果「むう……」

にこ「そんな風にしてると幸せ、逃げるわよ?」


さっきにこちゃんも幸せだって言ってたけど、絶対私の方が何倍も何十倍も何百倍も幸せなんだからね!……あまり伝わってないかもしれないけど


にこ「ん?……なによ今度はニヤニヤして」

穂乃果「ずっと一緒にいようね、にこちゃん!」

にこ「……当たり前でしょ!」


とりあえず今は、この幸せがにこちゃんにもっと届くといいなって、思うのでした
65: 名無しで叶える物語(やわらか銀行)@\(^o^)/ 2016/08/10(水) 01:18:43.17 ID:4CRYgTFa.net
これにておしまい

二人で少し現実から離れて
それだけでも、もっと好きが増える。

そんなテーマでした
ありがとうございました。
スポンサーリンク

シェアする

フォローする

『【SS】真夏のハッピーバースデー side穂乃果』へのコメント

コメントの投稿には初回のみDisqusへのアカウント登録が必要です。Disqusの登録、利用方法を参考に登録をお願いします。
表示の不具合、カテゴリーに関する事等はSS!ラブライブ!Disqusチャンネルにてご報告下さい。